JPH10288726A - 光ファイバテープ心線及びその製造方法 - Google Patents

光ファイバテープ心線及びその製造方法

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JPH10288726A
JPH10288726A JP9097543A JP9754397A JPH10288726A JP H10288726 A JPH10288726 A JP H10288726A JP 9097543 A JP9097543 A JP 9097543A JP 9754397 A JP9754397 A JP 9754397A JP H10288726 A JPH10288726 A JP H10288726A
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ribbon
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Toshihisa Satou
登志久 佐藤
Tomoyuki Hattori
知之 服部
Kohei Kobayashi
宏平 小林
Kaoru Okuno
薫 奥野
Takeshi Takahashi
高橋  健
Riyouei Oka
涼英 岡
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ファイバテープ心線の表面を平滑にし、マ
イクロベントの発生を防止して伝送損失の増加を引き起
こさない光ファイバテープ心線及びその製造方法を得る
ことを目的とする。 【解決手段】 シングルモードの例えば石英系ガラスフ
ァイバ1は、例えばウレタンアクリレート系紫外線硬化
型樹脂からなる軟らかい一次被覆層及び硬い二次被覆層
の2種類の層で構成される保護被覆層2で覆われ、光フ
ァイバ素線1aが構成されている。この光ファイバ素線
1aの表面には、識別用の着色層3が被覆されている。
このような光ファイバ素線1aを複数本例えば4本同一
平面上に平行に並べ、紫外線硬化型樹脂からなる一括被
覆樹脂4により一体化することにより、光ファイバテー
プ心線5が作製される。ここで、光ファイバテープ心線
の幅方向における両表面の算術平均粗さRaは、0.2
0μm以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数本の光ファイ
バ心線を平面状に配列してテープ状に一体化した光ファ
イバテープ心線及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバテープ心線は、コア及びクラ
ッドを有する石英ガラス等の光ファイバの周りに、例え
ば紫外線硬化性樹脂あるいは熱硬化性樹脂等からなる樹
脂被覆を施して光ファイバ心線とし、この光ファイバ心
線を複数本並べて紫外線硬化型樹脂等からなる一括被覆
樹脂により一体化したものである。
【0003】ところが、このような光ファイバテープ心
線が曲げられたりしごかれたりすると、光ファイバテー
プ心線に局部的に応力が集中し、マイクロベント等によ
る伝送損失増加を起こすことが度々あった。その原因
は、一括被覆樹脂に「タック」すなわちべとつきが生
じ、このべとつきによって、各光ファイバテープ心線間
で滑ることができず、相対的に移動することができずに
局所的に応力が集中して、マイクロベント等による伝送
損失を引き起こしているものと考えられていた。
【0004】このような問題点を解決するために、従
来、例えば特開平4−116610号公報では、光ファ
イバテープ心線の側部を除く上下面の少なくとも一方
に、表面被覆を設けていた。
【0005】図3は、特開平4−116610号公報に
記載された光ファイバテープ心線を示す概略断面図であ
り、図において、光ファイバ11には被覆樹脂12が施
されている。この光ファイバ11は、複数本並べて一括
被覆樹脂13により一体化されることにより、光ファイ
バテープ心線14が作製される。光ファイバテープ心線
14の上下面には、紫外線硬化型シリコーン樹脂又は紫
外線硬化型フッ素樹脂からなる表面被覆15が設けられ
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この表面被覆
15によって、光ファイバテープ心線14の表面に滑り
性を与えることによっては、光ファイバテープ心線14
の伝送損失の増加を十分に防止することはできないとい
う問題点があった。また、紫外線硬化型シリコーン樹脂
や紫外線硬化型フッ素樹脂からなる表面被覆を設ける付
加的な工程が必要となり、光ファイバテープ心線の製造
工程が増大するという問題点もあった。
【0007】そこで本発明は、前述した従来の問題点を
解決するためになされたものであり、伝送損失の増加を
引き起こさない光ファイバテープ心線及びその製造方法
を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、光ファイ
バテープ心線に曲げやしごきのかからない環境下では、
光ファイバテープ心線表面のべたつきはそれほど問題と
ならず、むしろ、光ファイバテープ心線が互いに密着し
ている場合には、光ファイバテープ心線表面の平滑性の
方が問題となることを見出した。例えば、光ファイバテ
ープ心線製造直後に光ファイバテープ心線をボビンに巻
き付けた状態及びケーブル化後のユニット収納時には、
光ファイバテープ心線の表面同士は互いに密着してい
る。従って、光ファイバテープ心線表面が荒れていて凹
凸が存在すると、光ファイバテープ心線に局部的な側圧
が印加されることになり、マイクロベントが生じ、伝送
損失の増加を引き起こす。
【0009】この時、光ファイバテープ心線表面の粗さ
と伝送損失との間には相関関係があることを本発明者ら
は見出した。この知見に基づき、光ファイバテープ心線
表面の粗さを示すパラメータとして光ファイバテープ心
線の粗さRaを採用し、光ファイバテープ心線の粗さR
aをその両面について算術平均し、0.2μm以下とす
ることにより、光ファイバテープ心線の伝送損失の増加
を防止することができる。
【0010】すなわち、本発明の請求項1に記載の発明
は、保護被覆層で覆われ、平面状に並列に配列された少
なくとも2本の光ファイバ心線と、この光ファイバ心線
を一括被覆し、紫外線硬化型樹脂からなる一括被覆樹脂
と、を備えた光ファイバテープ心線であって、光ファイ
バ心線が配列された方向に沿った光ファイバテープ心線
の両面の算術平均粗さRaは、0.20μm以下である
ことを特徴とする光ファイバテープ心線である。
【0011】請求項2に記載の発明は、一括被覆樹脂が
光ファイバ心線に塗布される際の剪断応力(F)が以下
の条件: F=(V/L)×ρ ≦ 6.0×105(Pa) [式中、Vは光ファイバテープ心線の製造線速(m/
秒)、ρは一括被覆樹脂塗布時の樹脂粘度(Pa・
秒)、Lは光ファイバ心線表面と光ファイバテープ心線
表面との最小距離(m)を表す]を満たすことを特徴と
する光ファイバテープ心線である。
【0012】この発明によれば、光ファイバ素線に一括
被覆樹脂を塗布する際、一括被覆樹脂の剪断応力を前記
所定の値とする。剪断応力が高いと、一括被覆樹脂の塗
布時に流動が不安定となり、熱可塑性樹脂の押し出し被
覆において見られるメルトフラクチャーと呼ばれる現象
が発生し、被覆表面が荒れてしまう。そのため、剪断応
力Fを6.0×105(Pa)以下とすることにより、
一括被覆樹脂の流動が不安定になるのを抑制することが
できる。
【0013】請求項3に記載の発明は、少なくとも2本
の光ファイバ心線を保護被覆層で覆って平面状に並列に
配置する工程と、この光ファイバ心線を紫外線硬化型樹
脂からなる一括被覆樹脂を塗布して一括被覆し光ファイ
バテープ心線とする工程とを含む光ファイバテープ心線
の製造方法であって、前記一括被覆樹脂が前記光ファイ
バ心線に塗布される際の剪断応力(F)は、以下の条
件: F=(V/L)×ρ ≦ 6.0×105(Pa) [式中、Vは前記光ファイバテープ心線の製造線速(m
/秒)、ρは前記一括被覆樹脂塗布時の樹脂粘度(Pa
・秒)、Lは前記光ファイバ心線表面と前記光ファイバ
テープ心線表面との最小距離(m)を表す]を満たすこ
とを特徴とする光ファイバテープ心線の製造方法であ
る。
【0014】この発明によれば、一括被覆樹脂が光ファ
イバ心線に塗布される際の剪断応力を所定の条件下で光
ファイバテープ心線が製造されるので、一括被覆樹脂の
流動が不安定になるのを抑制することができる。
【0015】請求項4に記載の発明は、一括被覆樹脂で
一括被覆された光ファイバテープ心線において、光ファ
イバ心線が配列された方向に沿った前記光ファイバテー
プ心線の両面の算術平均粗さRaは、0.20μm以下
であることを特徴とする光ファイバテープ心線の製造方
法である。
【0016】この発明によれば、一括被覆樹脂が光ファ
イバ心線に塗布される際の剪断応力が所定の条件で光フ
ァイバテープ心線が製造され、製造された光ファイバテ
ープ心線において、光ファイバ心線が配列された方向に
沿った前記光ファイバテープ心線の両面の算術平均粗さ
Raは、0.20μm以下であるので、一括被覆樹脂の
流動が不安定になるのを抑制でき、光ファイバテープ心
線の伝送損失の増加を防止することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて、本発
明による光ファイバテープ心線の一実施形態について説
明する。
【0018】図1は、本発明の一実施形態による光ファ
イバテープ心線を示す概略断面図である。図において、
シングルモードの例えば石英系ガラスファイバ1は、例
えばウレタンアクリレート系紫外線硬化型樹脂からなる
軟らかい一次被覆層及び硬い二次被覆層の2種類の層で
構成される保護被覆層2で覆われ、光ファイバ素線1a
が構成されている。
【0019】この光ファイバ素線1aの表面には、紫外
線硬化型インクを塗布して硬化された識別用の着色層3
が被覆されている。このような光ファイバ素線1aを複
数本例えば4本同一平面上に平行に並べ、紫外線硬化型
樹脂からなる一括被覆樹脂4により一体化することによ
り、光ファイバテープ心線5が作製される。
【0020】ここで、保護被覆層2は、一次被覆層及び
二次被覆層の2層から構成されているが、1層又は3層
以上の複数層で構成しても良い。また、着色層3は、所
望により設けても設けなくても良い。また、図1では4
本の光ファイバ素線1aから光ファイバテープ心線5を
構成した場合を図示したが、8本の光ファイバ素線やそ
の他の本数から構成された光ファイバテープ心線であっ
ても良い。
【0021】次に、図2により本発明による光ファイバ
テープ心線の製造方法を概略的に説明する。
【0022】図2は、本発明の一実施形態による光ファ
イバテープ心線の製造装置を示す概略構成図である。図
において、一括被覆樹脂が1層であり心数Nの光ファイ
バテープ心線を製造する場合、光ファイバ素線1aが巻
かれたリール22をN個備えた繰り出し用サプライ23
から、N本の光ファイバ素線1aを繰り出す。この時、
光ファイバ素線1aには数十g程度の張力がダンサーロ
ーラー24を介して与えられている。
【0023】繰り出されたN本の光ファイバ素線1a
は、それぞれ溝を付けられた2個のガイドローラー25
によって集められた後、一方向(図2の紙面に垂直な方
向)に密着させられた状態で一列に配列され、塗布装置
26に送られる。塗布装置26には、加圧式の樹脂タン
ク27から配管27aにより紫外線硬化型樹脂が供給さ
れており、ここでN本の光ファイバ素線1aに一括して
紫外線硬化型樹脂が塗布され、一括被覆樹脂4が形成さ
れる。
【0024】さらに、この光ファイバ素線1aを紫外線
照射装置28を通過させることにより、一括被覆樹脂4
に紫外線を照射し、一括被覆樹脂4を硬化させる。この
ようにして、N本の光ファイバ素線1aをテープ状に一
体化したN心の光ファイバテープ心線5は、ガイドロー
ラー30、送り出しキャプスタン31、巻き取り張力制
御ダンサー32を経て、巻き取り装置33によって所定
のリール34に巻き取られる。なお、この時の巻き取り
張力は、数十g〜数百gに設定されている。
【0025】本発明において、一括被覆樹脂としては、
紫外線硬化型樹脂を使用する。紫外線硬化型樹脂として
は、例えばウレタンアクリレート系紫外線硬化型樹脂、
エポキシアクリレート系紫外線硬化型樹脂が好適に使用
できる。
【0026】光ファイバテープ心線5の表面の粗さは、
光ファイバ素線1aに一括被覆樹脂4を塗布する際にお
ける一括被覆樹脂4の樹脂温度及び製造線速すなわち、
光ファイバテープ心線5の搬送速度を変えることにより
調整することができる。
【0027】ここで、光ファイバテープ心線5がリール
34に巻き取られる時や送り出しキャプスタン31で搬
送される場合等、光ファイバテープ心線5の表面が密着
している場合、本発明者らは、光ファイバテープ心線5
の表面の平滑性と伝送損失とは相関関係があることを見
出したものである。
【0028】すなわち、光ファイバテープ心線5の両面
すなわち、側面5cを除く表面5a及び裏面5bが荒れ
ていて凹凸が存在する場合は、光ファイバテープ心線5
に局部的な側圧が印加されることになり、マイクロベン
トが生じて伝送損失の増加を引き起こす。そこで、光フ
ァイバテープ心線5の表面5a及び裏面5bの粗さを示
すパラメータとして、光ファイバテープ心線の粗さRa
を採用し、伝送損失との間に相関関係があるという知見
に基づき、光ファイバテープ心線5の粗さRaをその表
面5a及び裏面5bについて算術平均し、0.2μm以
下とすることにより、光ファイバテープ心線の伝送損失
の増加を防止することができる。
【0029】光ファイバテープ心線5の両面すなわち、
表面5a及び裏面5bの粗さRaは、日本工業規格「J
IS−B−0601−1994」に則り、算術平均粗さ
Raを求める。
【0030】また、光ファイバ素線1aに一括被覆樹脂
4を塗布する際、一括被覆樹脂4の剪断応力を所定の値
とすることが望ましい。剪断応力が高いと、一括被覆樹
脂4の塗布時に流動が不安定となり、熱可塑性樹脂の押
し出し被覆において見られるメルトフラクチャーと呼ば
れる現象が発生し、被覆表面が荒れてしまう。そのた
め、このような流動不安定を抑えるために、剪断応力F
を6.0×105(Pa)以下とする。これによって、
光ファイバテープ心線5の算術平均粗さRaを0.20
μm以下とすることができる。
【0031】ここで、一括被覆樹脂4が光ファイバ素線
1aに塗布される際の剪断応力Fは、光ファイバテープ
心線5の製造線速をV(m/秒)、一括被覆樹脂4塗布
時の樹脂粘度をρ(Pa・秒)、光ファイバ心線表面と
前記光ファイバテープ心線表面との最小距離をL(m)
とした時、F=(V/L)×ρ(Pa)で表され、かつ
6.0×105(Pa)以下とする。なお、前記最小距
離Lは、図1に示すように、光ファイバ素線1aの表面
と光ファイバテープ心線5の表面までの距離a,bのう
ち小さい方の距離を意味する。また、光ファイバ素線1
aの断面は、押出機のダイス断面形状に依存して決定さ
れる。
【0032】
【実施例】以下、本発明による光ファイバテープ心線を
実施例1〜5及び比較例1〜3に基づいて、さらに詳細
に説明する。
【0033】[実施例1〜4、比較例1〜3]光ファイ
バ心線として、シングルモードのガラスファイバ1に、
ウレタンアクリレート系紫外線硬化型樹脂からなる軟ら
かい一次被覆層と硬い二次被覆層の2種類の層で構成さ
れる保護被覆層2を形成し、光ファイバ素線1aを製造
した。この光ファイバ素線1aを用いて紫外線硬化型イ
ンクを塗布硬化し、着色層3を有する光ファイバ着色心
線を製造した。さらに、この光ファイバ着色心線を4本
同一平面上に平行に並べ、紫外線硬化型樹脂からなる一
括被覆樹脂4により一体化して光ファイバテープ心線5
を製造した。光ファイバテープ心線の製造条件及び特性
試験結果を表1にまとめて示す。
【0034】
【表1】
【0035】この時、一括被覆樹脂4としては、表1に
示す3種類の一括被覆樹脂を使用した。すなわち、一括
被覆樹脂A、一括被覆樹脂B及び一括被覆樹脂Cは、共
にウレタンアクリレート系の紫外線硬化型樹脂である。
また、一括被覆樹脂Cは、一括被覆樹脂Bにシリコーン
オイルを添加したものである。
【0036】表面粗さの測定は、「東京精密(株)製3
次元接触式表面粗さ計、サーフコム590A−3D」を
用いた。光ファイバテープ心線5は、その表面5a及び
裏面5bをそれぞれ約50cmおきに5カ所評価し(n
=5)、その平均値を採った。粗さは、日本工業規格
「JIS−B−0601−1994」に則り、算術平均
粗さRaを求めた。
【0037】測定範囲は、x方向(評価長さ)は40m
m(データ取り込みは2.5μmピッチ)、y方向は7
50μm(78μmピッチで10ライン測定)とした。
測定スピードは、1.5mm/秒、カットオフ値は8m
m、触針先端半径は5μmを使用した。本来は、Raの
値により評価長さ及びカットオフ値が規定されている。
しかし、実施例で用いた表面粗さ計は、本来、研磨後の
金属表面の粗さの測定に用いられるものである。よっ
て、テープ心線表面の粗さはその類の粗さとは異なり、
どちらかというとうねり状の粗さであるため、Raの値
は小さいにも拘わらず、カットオフ値及び評価長さは大
きめの値を用いた。
【0038】表1には、使用した一括被覆樹脂の種類、
一括被覆樹脂塗布時の剪断応力、4心の光ファイバテー
プ心線の伝送損失の平均値、及び光ファイバテープ心線
5の表面5a及び裏面5bにおける平均のRa値(表裏
平均Ra)を示した。なお、ここで、剪断応力は、光フ
ァイバテープ心線の製造線速をV(m/秒)、一括被覆
樹脂4塗布時の樹脂粘度をρ(Pa・秒)、光ファイバ
心線表面と前記光ファイバテープ心線表面との最小距離
をL(m)とした時、F=(V/L)×ρ(Pa)で表
される。また、塗布時の一括被覆樹脂の粘度は、一括被
覆樹脂の種類を変えること、及び樹脂温度を変えること
により調整した。
【0039】表1から明らかなように、一括被覆樹脂の
種類に拘わらず、4心の光ファイバテープ心線の平均伝
送損失と平均Raの値とは相関関係があることが判っ
た。また、多少のばらつきがあるものの、平均Raが
0.2μm以下であれば、伝送損失は良好である。さら
に、平均Raが0.16μm以下であると、より良好な
結果が得られ望ましい。また、平均Raの値を0.20
μm以下とするためには、剪断応力の値を6.0×10
5(Pa)以下とすることが望ましいことが判る。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
光ファイバテープ心線の粗さRaをその幅方向の両面に
ついて算術平均し、0.2μm以下とすることにより、
光ファイバテープ心線の伝送損失の増加を防止すること
ができるという効果を奏する。
【0041】また、一括被覆樹脂が光ファイバ心線に塗
布される際の剪断応力Fを6.0×105(Pa)以下
とすることにより、一括被覆樹脂の流動が不安定となる
のを抑制することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による光ファイバテープ心
線を示す概略断面図である。
【図2】本発明の一実施形態による光ファイバテープ心
線の製造装置を示す概略構成図である。
【図3】特開平4−116610号公報に記載された従
来の光ファイバテープ心線を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1…ガラスファイバ、1a…光ファイバ素線、2…保護
被覆層、3…着色層、4,13…一括被覆樹脂、5,1
4…光ファイバテープ心線、5a…表面、5b…裏面、
5c…側面、11…光ファイバ、12…被覆樹脂、15
…表面被覆、22,34…リール、23…繰り出し用サ
プライ、24…ダンサーローラー、25,30…ガイド
ローラー、26…塗布装置、27…樹脂タンク、27a
…配管、28…紫外線照射装置、31…キャプスタン、
32…巻き取り張力制御ダンサー、33…巻き取り装
置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥野 薫 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 (72)発明者 高橋 健 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 (72)発明者 岡 涼英 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 保護被覆層で覆われ、平面状に並列に配
    列された少なくとも2本の光ファイバ心線と、 この光ファイバ心線を一括被覆し、紫外線硬化型樹脂か
    らなる一括被覆樹脂と、を備えた光ファイバテープ心線
    であって、 前記光ファイバ心線が配列された方向に沿った前記光フ
    ァイバテープ心線の両面の算術平均粗さRaは、0.2
    0μm以下であることを特徴とする光ファイバテープ心
    線。
  2. 【請求項2】 前記一括被覆樹脂が前記光ファイバ心線
    に塗布される際の剪断応力(F)は、以下の条件: F=(V/L)×ρ ≦ 6.0×105(Pa) [式中、Vは前記光ファイバテープ心線の製造線速(m
    /秒)、ρは前記一括被覆樹脂塗布時の樹脂粘度(Pa
    ・秒)、Lは前記光ファイバ心線表面と前記光ファイバ
    テープ心線表面との最小距離(m)を表す]を満たすこ
    とを特徴とする請求項1記載の光ファイバテープ心線。
  3. 【請求項3】 少なくとも2本の光ファイバ心線を保護
    被覆層で覆って平面状に並列に配置する工程と、 この光ファイバ心線を紫外線硬化型樹脂からなる一括被
    覆樹脂を塗布して一括被覆し光ファイバテープ心線とす
    る工程とを含む光ファイバテープ心線の製造方法であっ
    て、 前記一括被覆樹脂が前記光ファイバ心線に塗布される際
    の剪断応力(F)は、以下の条件: F=(V/L)×ρ ≦ 6.0×105(Pa) [式中、Vは前記光ファイバテープ心線の製造線速(m
    /秒)、ρは前記一括被覆樹脂塗布時の樹脂粘度(Pa
    ・秒)、Lは前記光ファイバ心線表面と前記光ファイバ
    テープ心線表面との最小距離(m)を表す]を満たすこ
    とを特徴とする光ファイバテープ心線の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記一括被覆樹脂で一括被覆された光フ
    ァイバテープ心線において、前記光ファイバ心線が配列
    された方向に沿った前記光ファイバテープ心線の両面の
    算術平均粗さRaは、0.20μm以下であることを特
    徴とする請求項3記載の光ファイバテープ心線の製造方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN1293265C (zh) * 2004-04-14 2007-01-03 程卫国 挡土块
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