JPH10287665A - 三環性化合物、その製造法および剤 - Google Patents

三環性化合物、その製造法および剤

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JPH10287665A
JPH10287665A JP5217597A JP5217597A JPH10287665A JP H10287665 A JPH10287665 A JP H10287665A JP 5217597 A JP5217597 A JP 5217597A JP 5217597 A JP5217597 A JP 5217597A JP H10287665 A JPH10287665 A JP H10287665A
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滋紀 大川
Osamu Uchikawa
治 内川
Koji Fukatsu
考司 深津
Masaomi Miyamoto
政臣 宮本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】メラトニンの作用と関連した疾患の予防・治療
剤の提供。 【解決手段】式 【化1】 [式中、R1は置換基を有していてもよい炭化水素基、
置換基を有していてもよいアミノ基または置換基を有し
ていてもよい複素環基;R2はHまたは置換基を有して
いてもよい炭化水素基;R3はH、置換基を有していて
もよい炭化水素基または置換基を有していてもよい複素
環基;XはCHR4、NR4、OまたはS(R4はHまた
は置換基を有していてもよい炭化水素基);A環は置換
基を有していてもよい5〜7員複素環;B環は置換基を
有していてもよいベンゼン環;およびmは1〜4の整数
を示す]で表される化合物またはその塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れたメラトニン
受容体親和性を有する三環性化合物、その製造法および
剤に関する。
【0002】
【従来の技術】メラトニン(N−アセチル−5−メトキ
シトリプタミン)は主に脳の松果体で合成、分泌される
ホルモンで、暗環境で増加し、明環境で減少する。メラ
トニンは色素細胞や女性生殖腺に抑制的に働き、また光
周期情報伝達に関与して生物時計の同調因子として作用
している。それゆえメラトニンは、生殖及び内分泌障
害、睡眠−覚醒リズム障害、時差ボケ、老化に伴う各種
障害等のメラトニン活性と関連した疾患の治療に用いる
ことが考えられている。また、最近ではメラトニンの生
成量が老化とともに減少することが明らかになってお
り、 メラトニンの生成量を維持することにより、 老化そ
のものを防止できるとの報告〔アンナールズ オブ ザ
ニューヨーク アカデミー オブ サイエンスイズ
(Ann.N.Y.Acad.Sci.),719巻,456-460頁(199
4)〕もある。しかしながら、メラトニンは生体内の代謝
酵素により容易に代謝されること〔臨床検査 38巻,11
号,282-284頁, 1994年〕が報告されていることから薬
物として適しているとは言えない。
【0003】メラトニン作用物質またはその拮抗物質と
して、(1)EP−A−578620には
【化14】 で表される化合物が、(2)US−411675には
【化15】 で表される化合物が、(3)EP−A−447285に
【化16】 で表される化合物が、(4)FR−014630には
【化17】 で表される化合物が、(5)EP−A−591057に
【化18】 で表される化合物が、(6)EP−A−527687に
【化19】 で表される化合物が、(7)EP−A−506539に
【化20】 で表される化合物がそれぞれ開示されている。また、環
状エーテル部分を有する三環性以上の多環性化合物とし
ては、(1)テトラヘドロン・レターズ(Tetrahedron
Lett.)、36巻、7019頁(1995年)に
【化21】 で表される化合物が、(2)ジャーナル・オブ・メディ
シナル・ケミストリー(J.Med.Chem.)、35巻、36
25頁(1992年)に
【化22】 で表される化合物が、(3)テトラヘドロン(Tetrahed
ron)、48巻、1039頁(1992年)に
【化23】 で表される化合物が、(4)テトラヘドロン・レターズ
(Tetrahedron Lett.)、32巻、3345頁(199
1年)に
【化24】 で表される化合物が、(5)バイオオーガニック・ケミ
ストリー(Bioorg.Chem.)、18巻、291頁(199
0)に
【化25】 で表される化合物が、さらに(6)ジャーナル・オブ・
エレクトロアナリティカル・ケミストリー・オブ・イン
ターフェイシアル・エレクトロケミストリー(J.Electr
oanal.Chem.Interfacial Electrochem.)278巻、2
49頁(1990)に
【化26】 で表される化合物が記載されている。しかしながら、こ
れらの化合物とメラトニン受容体との関係については全
く報告されていない。
【0004】また、三環性のメラトニン受容体親和性化
合物として
【化27】 [式中、R1は水素原子、ハロゲン原子またはC1-6アル
キル基、R2は−CR34(CH2)pNR5COR6〔R
3,R4およびR5はそれぞれ同一または異なって、水素
原子またはC1-6アルキル基、R6はC1-6アルキル基ま
たはC3-7シクロアルキル基を示す。〕、nは2ないし
4の整数およびpは1ないし4の整数を示す。]で表さ
れる化合物(WO−A−9517405)および
【化28】 [式中、R1は−CR34(CH2)pNR5COR6〔R
3,R4およびR5はそれぞれ同一または異なって、水素
原子またはC1-6アルキル基、R6はC1-6アルキル基ま
たはC3-7シクロアルキル基を示す。〕、R2は水素原
子、ハロゲン原子、C1-6アルキル基、OR7またはCO
27〔R7は水素原子またはC1-6アルキル基を示す。〕
(但し、qが2の場合、R2は同一または異なって水素
原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル基、OR7またはC
27を示す)、nは0ないし2の整数、pは1ないし
4の整数およびqは1または2を示す]で表される化合
物(WO−A−9529173)が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】メラトニンと構造が異
なり、メラトニン受容体に対する親和性に優れ、脳内移
行性、代謝安定性にも優れたメラトニンアゴニストは、
治療上メラトニンよりも優れた効果を期待することがで
きる。現状では、メラトニン受容体活性、代謝安定性、
および脳内移行性等の点で十分満足できるものが見いだ
されていない。そこで、上記の公知化合物とは化学構造
が異なり、優れたメラトニン受容体作動活性または拮抗
活性を有し、医薬品として十分満足できる化合物の開発
が切望されている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々検討
した結果、式
【化29】 [式中、各記号は下記と同意義を示す]で表される基本
骨格部分のYに、R1−CO−アミノ−C1-4アルキレン
基(R1は下記と同意義を示す)を有することに化学構
造上の特徴を有する、式
【化30】 [式中、R1は置換基を有していてもよい炭化水素基、
置換基を有していてもよいアミノ基または置換基を有し
ていてもよい複素環基、R2は水素原子または置換基を
有していてもよい炭化水素基、R3は水素原子、置換基
を有していてもよい炭化水素基または置換基を有してい
てもよい複素環基、XはCHR4、NR4、OまたはS
(R4は水素原子または置換基を有していてもよい炭化
水素基を示す。)、
【化31】 A環は置換基を有していてもよい5ないし7員の酸素原
子を含む複素環、B環は置換基を有していてもよいベン
ゼン環、およびmは1ないし4の整数を示す]で表され
る新規な化合物またはその塩〔以下、化合物(I)と略
記〕の創製に初めて成功し、さらにこの化合物(I)が
予想外にもメラトニンアゴニストとしての優れた性質を
有しており、医薬として十分満足できるものであること
を見出し、これらの知見に基づいて本発明を完成した。
【0007】即ち、本発明は、(1)化合物(I)、
(2)R1が(i)ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、
ヒドロキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アル
キル基、C1-6アルコキシ基、アミノ基、モノ−C1-6
ルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、カルボ
キシル基、C1-6アルキル−カルボニル基、C1-6アルコ
キシ−カルボニル基、カルバモイル基、モノ−C1-6
ルキル−カルバモイル基、ジ−C1-6アルキル−カルバ
モイル基、C6-10アリール−カルバモイル基、C6-10
リール基、C6-10アリールオキシ基またはハロゲン化さ
れていてもよいC1-6アルキル−カルボニルアミノ基で
1ないし5個置換されていてもよい(a)C1-6アルキル
基、(b)C2-6アルケニル基、(c)C2-6アルキニル
基、(d)C3-6シクロアルキル基または(e)C6-14
リール基、(ii)ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、
ヒドロキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アル
キル基、C1-6アルコキシ基、アミノ基、モノ−C1-6
ルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、カルボ
キシル基、C1-6アルキル−カルボニル基、C1-6アルコ
キシ−カルボニル基、カルバモイル基、モノ−C1-6
ルキル−カルバモイル基、ジ−C1-6アルキル−カルバ
モイル基、C6-10アリール−カルバモイル基、C6-10
リール基、C6-10アリールオキシ基またはハロゲン化さ
れていてもよいC1-6アルキル−カルボニルアミノ基で
1ないし5個置換されていてもよい(a)C1-6アルキル
基、(b)C2-6アルケニル基、(c)C2-6アルキニル
基、(d)C3-6シクロアルキル基または(e)C6-14
リール基を1または2個有していてもよいアミノ基、ま
たは(iii)ハロゲン原子、C1-6アルキル基、C3-6
クロアルキル基、C2-6アルキニル基、C2-6アルケニル
基、C7-11アラルキル基、C6-10アリール基、C1-6
ルコキシ基、C6-10アリールオキシ基、ホルミル基、C
1-6アルキル−カルボニル基、C6-10アリール−カルボ
ニル基、ホルミルオキシ基、C1-6アルキル−カルボニ
ルオキシ基、C6-10アリール−カルボニルオキシ基、カ
ルボキシル基、C 1-6アルコキシ−カルボニル基、C
7-11アラルキルオキシ−カルボニル基、カルバモイル
基、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基、オ
キソ基、アミジノ基、イミノ基、アミノ基、モノ−C
1-4アルキルアミノ基、ジ−C1-4アルキルアミノ基、3
ないし6員の環状アミノ基、C1-3アルキレンジオキシ
基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、メルカプト
基、スルホ基、スルフィノ基、ホスホノ基、スルファモ
イル基、モノ−C1-6アルキルスルファモイル基、ジ−
1-6アルキルスルファモイル基、C1-6アルキルチオ
基、C6-10アリールチオ基、C1-6アルキルスルフィニ
ル基、C6-10アリールスルフィニル基、C1-6アルキル
スルホニル基またはC6-10アリールスルホニル基で1な
いし5個置換されていてもよい、炭素原子以外に、窒素
原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれたヘテロ原子
を1ないし3個含む5ないし14員の複素環基;R2
(i)水素原子または(ii)ハロゲン原子、ニトロ基、
シアノ基、ヒドロキシ基、ハロゲン化されていてもよい
1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、アミノ基、モノ
−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ
基、カルボキシル基、C1-6アルキル−カルボニル基、
1-6アルコキシ−カルボニル基、カルバモイル基、モ
ノ−C1-6アルキル−カルバモイル基、ジ−C1-6アルキ
ル−カルバモイル基、C6-10アリール−カルバモイル
基、C6-10アリール基、C6-10アリールオキシ基または
ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル−カルボニ
ルアミノ基で1ないし5個置換されていてもよい(a)
1-6アルキル基、(b)C2-6アルケニル基、(c)C
2-6アルキニル基、(d)C3-6シクロアルキル基または
(e)C6-14アリール基;R3が(i)水素原子、(ii)
ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ハ
ロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基、C1-6アル
コキシ基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、
ジ−C1-6アルキルアミノ基、カルボキシル基、C1-6
ルキル−カルボニル基、C1-6アルコキシ−カルボニル
基、カルバモイル基、モノ−C1-6アルキル−カルバモ
イル基、ジ−C1-6アルキル−カルバモイル基、C6-10
アリール−カルバモイル基、C6-10アリール基、C6-10
アリールオキシ基またはハロゲン化されていてもよいC
1-6アルキル−カルボニルアミノ基で1ないし5個置換
されていてもよい(a)C1-6アルキル基、(b)C2-6
ルケニル基、(c)C2-6アルキニル基、(d)C3-6シク
ロアルキル基または(e)C6-14アリール基、または(i
ii)ハロゲン原子、C1-6アルキル基、C3-6シクロアル
キル基、C2-6アルキニル基、C2-6アルケニル基、C
7-11アラルキル基、C6-10アリール基、C1-6アルコキ
シ基、C6-10アリールオキシ基、ホルミル基、C1-6
ルキル−カルボニル基、C6-10アリール−カルボニル
基、ホルミルオキシ基、C1-6アルキル−カルボニルオ
キシ基、C6-10アリール−カルボニルオキシ基、カルボ
キシル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、C7-11
ラルキルオキシ−カルボニル基、カルバモイル基、ハロ
ゲン化されていてもよいC1-4アルキル基、オキソ基、
アミジノ基、イミノ基、アミノ基、モノ−C1-4アルキ
ルアミノ基、ジ−C1-4アルキルアミノ基、3ないし6
員の環状アミノ基、C1-3アルキレンジオキシ基、ヒド
ロキシ基、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、スルホ
基、スルフィノ基、ホスホノ基、スルファモイル基、モ
ノ−C1-6アルキルスルファモイル基、ジ−C1-6アルキ
ルスルファモイル基、C1-6アルキルチオ基、C6-10
リールチオ基、C1-6アルキルスルフィニル基、C6-10
アリールスルフィニル基、C1-6アルキルスルホニル基
またはC6-10アリールスルホニル基で1ないし5個置換
されていてもよい、炭素原子以外に、窒素原子、酸素原
子および硫黄原子から選ばれたヘテロ原子を1ないし3
個含む5ないし14員の複素環基;R4が(i)水素原子
または(ii)ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、ヒド
ロキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル
基、C1-6アルコキシ基、アミノ基、モノ−C1-6アルキ
ルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、カルボキシ
ル基、C1-6アルキル−カルボニル基、C1-6アルコキシ
−カルボニル基、カルバモイル基、モノ−C1-6アルキ
ル−カルバモイル基、ジ−C1-6アルキル−カルバモイ
ル基、C6-10アリール−カルバモイル基、C6-10アリー
ル基、C6-10アリールオキシ基またはハロゲン化されて
いてもよいC1-6アルキル−カルボニルアミノ基で1な
いし5個置換されていてもよい(a)C1-6アルキル基、
(b)C2-6アルケニル基、(c)C2-6アルキニル基、
(d)C3-6シクロアルキル基または(e)C6-14アリー
ル基;A環が(i)ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ
基、ヒドロキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6
アルキル基、C1-6アルコキシ基、アミノ基、モノ−C
1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、カ
ルボキシル基、C1-6アルキル−カルボニル基、C1-6
ルコキシ−カルボニル基、カルバモイル基、モノ−C
1-6アルキル−カルバモイル基、ジ−C1-6アルキル−カ
ルバモイル基、C6-10アリール−カルバモイル基、C
6-10アリール基、C6-10アリールオキシ基またはハロゲ
ン化されていてもよいC1-6アルキル−カルボニルアミ
ノ基で1ないし5個置換されていてもよい(a)C1-6
ルキル基、(b)C2-6アルケニル基、(c)C2-6アルキ
ニル基、(d)C3-6シクロアルキル基または(e)C
6-14アリール基、(ii)ハロゲン原子、(iii)C1-6
ルコキシ基、(iv)C6-10アリールオキシ基、(v)ホ
ルミル基、(vi)C1-6アルキル−カルボニル基、(vi
i)C6-10アリール−カルボニル基、(viii)ホルミル
オキシ着、(ix)C1-6アルキル−カルボニルオキシ
基、(x)C6-10アリール−カルボニルオキシ基、(x
i)カルボキシル基、(xii)C1-6アルコキシ−カルボ
ニル基、(xiii)C7-11アラルキルオキシ−カルボニル
基、(xiv)カルバモイル基、(xv)ハロゲン化されて
いてもよいC1-4アルキル基、(xvi)オキソ基、(xvi
i)アミジノ基、(xviii)イミノ基、(xix)アミノ
基、(xx)モノ−C1-4アルキルアミノ基、(xxi)ジ−
1-4アルキルアミノ基、(xxii)3ないし6員の環状
アミノ基、(xxiii)C1-3アルキレンジオキシ基、(xx
iv)ヒドロキシ基、(xxv)ニトロ基、(xxvi)シアノ
基、(xxvii)メルカプト基、(xxviii)スルホ基、(x
xix)スルフィノ基、(xxx)ホスホノ基、(xxxi)スル
ファモイル基、(xxxii)モノ−C1-6アルキルスルファ
モイル基、(xxxiii)ジ−C1-6アルキルスルファモイ
ル基、(xxxiv)C1-6アルキルチオ基、(xxxv)C6-10
アリールチオ基、(xxxvi)C1-6アルキルスルフィニル
基、(xxxvii)C6-10アリールスルフィニル基、(xxxv
iii)C1-6アルキルスルホニル基または(xxxix)C
6-10アリールスルホニル基で1ないし4個置換されてい
てもよい、炭素原子および酸素原子以外に、窒素原子、
酸素原子および硫黄原子から選ばれたヘテロ原子を1な
いし3個含んでいてもよい5ないし7員の複素環;およ
びB環が(i)ハロゲン原子、(ii)ハロゲン原子、ニ
トロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ハロゲン化されてい
てもよいC1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、アミノ
基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキル
アミノ基、カルボキシル基、C1-6アルキル−カルボニ
ル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、カルバモイル
基、モノ−C1-6アルキル−カルバモイル基、ジ−C1-6
アルキル−カルバモイル基、C6-10アリール−カルバモ
イル基、C6-10アリール基、C6-10アリールオキシ基ま
たはハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル−カル
ボニルアミノ基で1ないし5個置換されていてもよい
(a)C1-6アルキル基、(b)C2-6アルケニル基、
(c)C2-6アルキニル基、(d)C3-6シクロアルキル基
または(e)C6-14アリール基、(iii)ハロゲン原子、
ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ハロゲン化されて
いてもよいC1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、アミ
ノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキ
ルアミノ基、カルボキシル基、C1-6アルキル−カルボ
ニル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、カルバモイ
ル基、モノ−C1-6アルキル−カルバモイル基、ジ−C
1-6アルキル−カルバモイル基、C6-10アリール−カル
バモイル基、C6-10アリール基、C6-10アリールオキシ
基またはハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル−
カルボニルアミノ基で1ないし5個置換されていてもよ
い(a)C1-6アルキル基、(b)C2-6アルケニル基、
(c)C2-6アルキニル基、(d)C3-6シクロアルキル基
または(e)C6-14アリール基を1または2個有してい
てもよいアミノ基、(iv)C1-6アルカノイルアミノ
基、(v)ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、ヒドロ
キシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル
基、C1-6アルコキシ基、アミノ基、モノ−C1-6アルキ
ルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、カルボキシ
ル基、C1-6アルキル−カルボニル基、C1-6アルコキシ
−カルボニル基、カルバモイル基、モノ−C1-6アルキ
ル−カルバモイル基、ジ−C1-6アルキル−カルバモイ
ル基、C6-10アリール−カルバモイル基、C6-10アリー
ル基、C6-10アリールオキシ基またはハロゲン化されて
いてもよいC1-6アルキル−カルボニルアミノ基で1な
いし3個置換されていてもよいC1-6アルコキシ基また
は(vi)C1-3アルキレンジオキシ基で1ないし2個置
換されていてもよいベンゼン環である前記(1)記載の
化合物、
【0008】(3)
【化32】 [R4’は置換基を有していてもよい炭化水素基を示
し、その他の記号は前記と同意義を示す]である前記
(1)記載の化合物、(4)式
【化33】 [式中、A'環は置換基を有していてもよい酸素原子を
含む複素環、nは0ないし2の整数、
【化34】 その他の各記号は前記と同意義を示す]で表される前記
(1)記載の化合物、(5)R1が(i)置換基を有して
いてもよいC1-6アルキル基、(ii)置換基を有してい
てもよいC3-6シクロアルキル基、(iii)置換基を有し
ていてもよいC 2-6アルケニル基、(iv)置換基を有し
ていてもよいC6-14アリール基、(v)置換基を有して
いてもよい、モノ−またはジ−C1-6アルキルアミノ
基、(vi)置換基を有していてもよいC6-14アリールア
ミノ基または(vii)置換基を有していてもよい5また
は6員含窒素複素環基である前記(1)記載の化合物、
(6)R1がハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル
基である前記(1)記載の化合物、(7)R2が水素原
子または置換基を有していてもよいC1-6アルキル基で
ある前記(1)記載の化合物、(8)R2が水素原子で
ある前記(1)記載の化合物、(9)R3が水素原子ま
たは置換基を有していてもよい炭化水素基である前記
(1)記載の化合物、(10)R3が水素原子である前
記(1)記載の化合物、(11)R4が水素原子または
置換基を有していてもよいC1-6アルキル基である前記
(1)記載の化合物、(12)XがCHR4(R4は前記
と同意義を示す)である前記(1)記載の化合物、(1
3)XがCHR4(R4は前記と同意義を示す)および
【化35】 (14)XがCH2である前記(13)記載の化合物、
(15)XがNR4(R4は前記と同意義を示す)である
前記(1)記載の化合物、(16)YがCまたはCHで
ある前記(1)記載の化合物、(17)YがCHである
前記(1)記載の化合物、(18)mが2である前記
(1)記載の化合物、(19)A環がテトラヒドロフラ
ン環である前記(1)記載の化合物、(20)A環が無
置換である前記(1)記載の化合物、(21)B環が無
置換である前記(1)記載の化合物、(22)nが0ま
たは1である前記(4)記載の化合物、(23)式
【化36】 3aは水素原子またはフェニル基、Eaは CH2CH2
CH=CH、CH2O、CH=N、CONH またはCH
2NH、naは0または1、A''環はヒドロキシ基で置換
されていてもよいC1-6アルキル基1または2個を有し
ていてもよい酸素原子を含む5または6員複素環、およ
びB'環はハロゲン原子で置換されていてもよいベンゼ
ン環を示す]で表される前記(1)記載の化合物、(2
4)
【化37】 (25)(S)−N−[2−(1,6,7,8−テトラ
ヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8−イ
ル)エチル]プロピオンアミドである前記(1)記載の
化合物、(26)N−[2−(1,6,7,8−テトラ
ヒドロ−2H−フロ[3,2−e]インドール−8−イ
ル)エチル]プロピオンアミドである前記(1)記載の
化合物、(27)N−[2−(1,6,7,8−テトラ
ヒドロ−2H−フロ[3,2−e]インドール−8−イ
ル)エチル]ブチルアミドである前記(1)記載の化合
物、(28)N−[2−(7−フェニル−1,6−ジヒ
ドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8−イ
ル)エチル]プロピオンアミドである前記(1)記載の
化合物、(29)N−[2−(7−フェニル−1,6−
ジヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8−
イル)エチル]ブチルアミドである前記(1)記載の化
合物、
【0009】(30)式(i)
【化38】 または(ii)
【化39】 [式中、各記号は前記と同意義を示す]で表される化合
物またはその塩と式R1COOH(式中、R1は前記と同
意義を示す)で表される化合物、その塩またはその反応
性誘導体とを反応させ、所望に応じ、さらに還元反応お
よび(または)アルキル化反応を行うことを特徴とする
前記(1)記載の化合物の製造法、(31)式
【化40】 [式中、R5は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有し
ていてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよいア
ルコキシ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基または
置換基を有していてもよいアミノ基、Lは脱離基、その
他の各記号は前記と同意義を示す]で表される化合物ま
たはその塩を閉環反応に付し、所望に応じ、さらに還元
反応に付すことを特徴とする前記(4)記載の化合物の
製造法、(32)式
【化41】 [式中、各記号は前記と同意義を示す]で表わされる化
合物またはその塩、(33)式
【化42】 [式中、XaはCHR4a、NR4a、OまたはS(R4a
水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を
示す)、YaはC、CHまたはN(但し、XaがNHを示
す場合、YaはCHまたはNである)を示し、その他の
各記号は前記と同意義を示す]で表わされる化合物また
はその塩、(34)前記(1)記載の化合物を含有して
なる医薬組成物、(35)メラトニン受容体親和性組成
物である前記(34)記載の組成物、(36)生体リズ
ム調節剤である前記(35)記載の組成物、(37)睡
眠覚醒リズム調節剤である前記(35)記載の組成物、
(38)時差ボケ調節剤である前記(35)記載の組成
物、および(39)睡眠障害治療剤である前記(35)
記載の組成物などに関する。
【0010】本明細書中で用いられる用語「置換基を有
していてもよい炭化水素基」の「炭化水素基」として
は、例えば、脂肪族炭化水素基、単環式飽和炭化水素基
および芳香族炭化水素基などがあげられ、炭素数1ない
し16個のものが好ましい。具体的には、例えばアルキ
ル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基
およびアリール基などが用いられる。「アルキル基」
は、例えば低級アルキル基などが好ましく、例えばメチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チル、sec−ブチルおよびtert−ブチル、ペンチル、ヘ
キシルなどのC1-6アルキル基などが汎用される。「ア
ルケニル基」は、例えば低級アルケニル基などが好まし
く、例えばビニル、1−プロペニル、アリル、イソプロ
ペニル、ブテニルおよびイソブテニルなどのC2-6アル
ケニル基などが汎用される。「アルキニル基」は、例え
ば低級アルキニル基などが好ましく、例えばエチニル、
プロパルギルおよび1−プロピニルなどのC2-6アルキ
ニル基などが汎用される。「シクロアルキル基」は、例
えば低級シクロアルキル基などが好ましく、例えばシク
ロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシク
ロヘキシルなどのC3-6シクロアルキル基などが汎用さ
れる。「アリール基」は、例えばフェニル、1−ナフチ
ル、2−ナフチル、ビフェニリルおよび2−アンスリル
などのC6-14アリール基などが好ましく、例えばフェニ
ル基などが汎用される。
【0011】「置換基を有していてもよい炭化水素基」
の「炭化水素基」が有していてもよい置換基としては、
例えばハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨ
ウ素など)、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ハロ
ゲン化されていてもよい低級アルキル基(例えば、メチ
ル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチ
ル、トリフルオロメチル、エチル、2−ブロモエチル、
2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチ
ル、プロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、イソ
プロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−
ブチル、4,4,4−トリフルオロブチル、ペンチル、イ
ソペンチル、ネオペンチル、5,5,5−トリフルオロペ
ンチル、ヘキシル、6,6,6−トリフルオロヘキシルな
どのハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基)、
低級アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロ
ポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、ペ
ンチルオキシ、ヘキシルオキシなどのC1-6アルコキシ
基など)、アミノ基、モノ−低級アルキルアミノ基(例
えば、メチルアミノ、エチルアミノなどのモノ−C1-6
アルキルアミノ基など)、ジ−低級アルキルアミノ基
(例えば、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなどのジ−
1-6アルキルアミノ基など)、カルボキシル基、低級
アルキルカルボニル基(例えば、アセチル、プロピオニ
ルなどのC1-6アルキル−カルボニル基など)、低級ア
ルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、
エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシ
カルボニルなどのC1-6アルコキシ−カルボニル基な
ど)、カルバモイル基、モノ−低級アルキルカルバモイ
ル基(例えば、メチルカルバモイル、エチルカルバモイ
ルなどのモノ−C1-6アルキル−カルバモイル基な
ど)、ジ−低級アルキルカルバモイル基(例えば、ジメ
チルカルバモイル、ジエチルカルバモイルなどのジ−C
1-6アルキル−カルバモイル基など)、アリールカルバ
モイル基(例えば、フェニルカルバモイル、ナフチルカ
ルバモイルなどのC6-10アリール−カルバモイル基)、
アリール基(例えば、フェニル、ナフチルなどのC6-10
アリール基)、アリールオキシ基(例えば、フェニルオ
キシ、ナフチルオキシなどのC6-10アリールオキシ
基)、ハロゲン化されていてもよい低級アルキルカルボ
ニルアミノ基(例えば、アセチルアミノ、トリフルオロ
アセチルアミノなどのハロゲン化されていてもよいC
1-6アルキル−カルボニルアミノ基など)、オキソ基な
どが用いられる。該「置換基を有していてもよい炭化水
素基」の「炭化水素基」は、前記の置換基を、炭化水素
基の置換可能な位置に1ないし5個、好ましくは1ない
し3個有していてもよく、置換基数が2個以上の場合は
各置換基は同一または異なっていてもよい。
【0012】本明細書中で用いられる用語「置換基を有
していてもよい複素環基」の「複素環基」としては、例
えば炭素原子以外に窒素原子、酸素原子および硫黄原子
から選ばれた1種または2種1ないし4個(好ましくは
1ないし3個)のヘテロ原子を含む5ないし14員(好
ましくは5ないし10員)の(単環式ないし3環式、好
ましくは単環式または2環式)複素環基などがあげられ
る。例えば2−または3−チエニル、2−または3−フ
リル、1−、2−または3−ピロリル、1−、2−また
は3−ピロリジニル、2−、4−または5−オキサゾリ
ル、3−、4−または5−イソオキサゾリル、2−、4
−または5−チアゾリル、3−、4−または5−イソチ
アゾリル、3−、4−または5−ピラゾリル、2−、3
−または4−ピラゾリジニル、2−、4−または5−イ
ミダゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリ
アゾリル、1H−または2H−テトラゾリル等の炭素原
子以外に酸素原子、硫黄原子および窒素原子から選ばれ
たヘテロ原子を1ないし4個含む5員環基、例えば2
−、3−または4−ピリジル、N−オキシド−2−、3
−または4−ピリジル、2−、4−または5−ピリミジ
ニル、N−オキシド−2−、4−または5−ピリミジニ
ル、チオモルホリニル、モルホリニル、ピペリジノ、2
−、3−または4−ピペリジル、チオピラニル、1,4
−オキサジニル、1,4−チアジニル、1,3−チアジニ
ル、ピペラジニル、トリアジニル、3−または4−ピリ
ダジニル、ピラジニル、N−オキシド−3−または4−
ピリダジニル等の炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子お
よび窒素原子から選ばれたヘテロ原子を1ないし4個含
む6員環基、例えばインドリル、ベンゾフリル、ベンゾ
チアゾリル、ベンズオキサゾリル、ベンズイミダゾリ
ル、キノリル、イソキノリル、フタラジニル、キナゾリ
ニル、キノキサリニル、インドリジニル、キノリジニ
ル、1,8−ナフチリジニル、ジベンゾフラニル、カル
バゾリル、アクリジニル、フェナントリジニル、クロマ
ニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル等の炭素原
子以外に酸素原子、硫黄原子および窒素原子から選ばれ
たヘテロ原子を1ないし4個含む2環性または3環性縮
合環基(好ましくは、上述の5ないし6員環が炭素原子
以外に酸素原子、硫黄原子および窒素原子から選ばれる
ヘテロ原子を1ないし4個含んでいてもよい5ないし6
員環基1ないし2個と縮合して形成される基)等が用い
られる。中でも、炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子お
よび窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし3個含
む5ないし7員(好ましくは5または6員)の複素環基
が好ましい。
【0013】該「置換基を有していてもよい複素環基」
の「複素環基」が有していてもよい置換基としては、例
えばハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ
素など)、低級アルキル基(例えば、メチル、エチル、
プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−
ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシルなどのC
1-6アルキル基など)、シクロアルキル基(例えば、シ
クロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロ
ヘキシル等のC3-6シクロアルキル基など)、低級アル
キニル基(例えば、エチニル、1-プロピニル、プロパル
ギル等のC2-6アルキニル基など)、低級アルケニル基
(例えば、ビニル、アリル、イソプロペニル、ブテニ
ル、イソブテニルなどのC2-6アルケニル基など)、ア
ラルキル基(例えばベンジル、α-メチルベンジル、フ
ェネチル等のC7-11アラルキル基など)、アリール基
(例えば、フェニル、ナフチルなどのC6-10アリール基
等、好ましくはフェニル基)、低級アルコキシ基(例え
ばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、
ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキ
シ等のC1-6アルコキシ基など)、アリールオキシ基
(例えば、フェノキシ等のC6-10アリールオキシ基
等)、低級アルカノイル基(例えば、ホルミル;アセチ
ル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル等のC1-6
アルキル−カルボニル基など)、アリールカルボニル
(例えば、ベンゾイル基、ナフトイル基等のC6-10アリ
ール−カルボニル基など)、低級アルカノイルオキシ基
(例えば、ホルミルオキシ;アセチルオキシ、プロピオ
ニルオキシ、ブチリルオキシ、イソブチリルオキシ等の
1-6アルキル−カルボニルオキシ基など)、アリール
カルボニルオキシ基(例えば、ベンゾイルオキシ、ナフ
トイルオキシ等のC6-10アリール−カルボニルオキシ基
など)、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基
(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、
プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブ
トキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、tert-ブ
トキシカルボニル等のC1-6アルコキシ−カルボニル基
など)、アラルキルオキシカルボニル(例えば、ベンジ
ルオキシカルボニル等のC7-11アラルキルオキシカルボ
ニル基など)、カルバモイル基、モノ−、ジ−またはト
リ−ハロゲノ−低級アルキル基(例えば、クロロメチ
ル、ジクロロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−
トリフルオロエチル等のモノ−、ジ−またはトリ−ハロ
ゲノ−C1-4アルキル基など)、オキソ基、アミジノ
基、イミノ基、アミノ基、モノ−低級アルキルアミノ基
(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミ
ノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ等のモノ−C
1-4アルキルアミノ基など)、ジ−低級アルキルアミノ
基(例えば、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロ
ピルアミノ、ジイソプロピルアミノ、ジブチルアミノ、
メチルエチルアミノ等のジ−C1-4アルキルアミノ基な
ど)、炭素原子と1個の窒素原子以外に酸素原子、硫黄
原子および窒素原子から選ばれたヘテロ原子を1ないし
3個含んでいてもよい3ないし6員の環状アミノ基(例
えば、アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピ
ロリニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イミ
ダゾリジニル、ピペリジル、モルホリニル、ジヒドロピ
リジル、ピリジル、N-メチルピペラジニル、N-エチルピ
ペラジニル等の3ないし6員の環状アミノ基など)、ア
ルキレンジオキシ基(例えば、メチレンジオキシ、エチ
レンジオキシ等のC1-3アルキレンジオキシ基など)、
ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、ス
ルホ基、スルフィノ基、ホスホノ基、スルファモイル
基、モノアルキルスルファモイル基(例えば、N-メチル
スルファモイル、N-エチルスルファモイル、N-プロピル
スルファモイル、N-イソプロピルスルファモイル、N-ブ
チルスルファモイル等のモノ−C1-6アルキルスルファ
モイル基など)、ジアルキルスルファモイル基(例え
ば、N,N-ジメチルスルファモイル、N,N-ジエチルスルフ
ァモイル、N,N-ジプロピルスルファモイル、N,N-ジブチ
ルスルファモイル等のジ−C1-6アルキルスルファモイ
ル基など)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エ
チルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチ
オ、sec-ブチルチオ、tert-ブチルチオ等のC1-6アルキ
ルチオ基など)、アリールチオ基(例えば、フェニルチ
オ、ナフチルチオ等のC6-10アリールチオ基など)、低
級アルキルスルフィニル基(例えば、メチルスルフィニ
ル、エチルスルフィニル、プロピルスルフィニル、ブチ
ルスルフィニル等のC1-6アルキルスルフィニル基な
ど)、アリールスルフィニル基(例えば、フェニルスル
フィニル、ナフチルスルフィニル等のC6-10アリールス
ルフィニル基など)、低級アルキルスルホニル基(例え
ば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルス
ルホニル、ブチルスルホニル等のC1-6アルキルスルホ
ニル基など)、アリールスルホニル基(例えば、フェニ
ルスルホニル、ナフチルスルホニル等のC6-10アリール
スルホニル基など)などが用いられる。該「置換基を有
していてもよい複素環基」の「複素環基」は、前記の置
換基を、複素環基の置換可能な位置に1ないし5個、好
ましくは1ないし3個有していてもよく、置換基数が2
個以上の場合は各置換基は同一または異なっていてもよ
い。
【0014】本明細書中で用いられる用語「置換基を有
していてもよいアミノ基」は、置換基として例えば前記
「置換基を有していてもよい炭化水素基」などを1また
は2個有していてもよいアミノ基などがあげられる。こ
の「アミノ基」が有していてもよい置換基の好ましいも
のとしては、例えば置換基を有していてもよいC1-6
ルキル基、置換基を有していてもよいC6-10アリール基
などである。該「C1-6アルキル基」、「C6-10アリー
ル基」が有していてもよい置換基としては、前記「炭化
水素基」が有していてもよい置換基と同様のものが用い
られる。本明細書中で用いられる用語「置換基を有して
いてもよい低級アルキル基」の「低級アルキル基」は、
例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、sec−ブチルおよびtert−ブチルなど
のC1-6アルキル基などを示し、置換基として、例えば
前記「炭化水素基」が有していてもよい置換基などを1
ないし3個有していてもよい。本明細書中で用いられる
用語「置換基を有していてもよい低級アルコキシ基」の
「低級アルコキシ基」は、例えばメトキシ、エトキシ、
プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキ
シ、sec−ブトキシおよびtert−ブトキシなどのC1-6
ルコキシ基などを示し、置換基として、例えば前記「炭
化水素基」が有していてもよい置換基などを1ないし3
個有していてもよい。
【0015】本明細書中で用いられる用語「置換基を有
していてもよいベンゼン環」としては、例えばハロゲン
原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、置
換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有してい
てもよいアミノ基、アミド基(例えば、ホルムアミド、
アセトアミドなどのC1-3アシルアミノ基など)、置換
基を有していてもよい低級アルコキシ基、低級アルキレ
ンジオキシ基(例えば、メチレンジオキシ、エチレンジ
オキシなどのC1-3アルキレンジオキシ基など)などか
ら選ばれる1ないし2個の置換基を置換可能な位置に有
していてもよいベンゼン環を示す。これらの「置換基を
有していてもよい炭化水素基」、「置換基を有していて
もよいアミノ基」および「置換基を有していてもよい低
級アルコキシ基」としては、例えば前記で詳述したもの
と同様のものが用いられる。これらの「炭化水素基」、
「アミノ基」および「低級アルコキシ基」が有する置換
基の数が2個以上の場合、各置換基は同一または異なっ
ていてもよい。該「置換基を有していてもよいベンゼン
環」は、例えばハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素な
ど)、C1-6アルキル基(例えば、メチル、エチルな
ど)、およびモノ−C1-6アルキルアミノ基から選ばれ
た1ないし2個の置換基で置換されていてもよいベンゼ
ン環などが好ましい。
【0016】前記式中、R1は置換基を有していてもよ
い炭化水素基、置換基を有していてもよいアミノ基また
は置換基を有していてもよい複素環基を示す。R1で示
される「置換基を有していてもよい炭化水素基」の「炭
化水素基」の好ましいものは、例えばアルキル基(例え
ば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルなどのC
1-6アルキル基など)、アルケニル基(例えば、ビニル
などのC2-6アルケニル基など)、アルキニル基(例え
ば、エチニルなどのC2-6アルキニル基など)、シクロ
アルキル基(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、
シクロペンチル、シクロヘキシルなどのC3-6シクロア
ルキル基など)およびアリール基(例えば、フェニルな
どのC6-14アリール基など)など、特にアルキル基(例
えば、メチルなどのC1-6アルキル基など)およびシク
ロアルキル基(例えば、シクロプロピルなどのC3-6
クロプロピルなど)などが汎用される。該「アルキル
基」、「アルケニル基」、「アルキニル基」、「シクロ
アルキル基」、「アリール基」は、例えば前記「炭化水
素基」が有していてもよい置換基(好ましくは、フッ素
などのハロゲン原子など)などを1ないし5個、好まし
くは1ないし3個有していてもよい。
【0017】R1で示される「置換基を有していてもよ
いアミノ基」の置換基の好ましいものとしては、例えば
置換基を有していてもよい低級アルキル基および置換基
を有していてもよいアリール基などが1または2個用い
られ、特に置換基を有していてもよい低級アルキル基な
どが1個用いられる。該「低級アルキル基」は、例えば
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イ
ソブチル、sec−ブチルおよびtert−ブチルなどのC1-6
アルキル基などが用いられる。該「低級アルキル基」
は、例えば前記「炭化水素基」が有していてもよい置換
基などを1ないし3個有していてもよい。該「アリール
基」は、例えばフェニル基などのC6-10アリール基など
が用いられる。該「アリール基」は、例えば前記「炭化
水素基」が有していてもよい置換基(好ましくは、フッ
素、塩素などのハロゲン原子、メトキシ、エトキシなど
のC1-6アルコキシ基など)を1ないし5個、好ましく
は1ないし3個有していてもよい。該「置換基を有して
いてもよいアミノ基」としては、例えば1ないし3個の
低級アルコキシ基(例、メトキシなどのC1-4アルコキ
シ基など)で置換されたフェニルアミノ基、または低級
アルキル基(例、メチル、エチル、プロピル、ブチル、
tert-ブチルなどのC1-4アルキル基など)で置換された
モノアルキルアミノ基などが汎用される。
【0018】R1で示される「置換基を有していてもよ
い複素環基」の「複素環基」の好ましいものとしては、
例えば炭素原子以外に窒素原子、酸素原子および硫黄原
子から選ばれた1ないし3個のヘテロ原子を含む5また
は6員複素環基などが用いられる。具体的には、例えば
1−,2−または3−ピロリジニル、2−または4−イ
ミダゾリニル、2−、3−または4−ピラゾリジニル、
ピペリジノ、2−、3−または4−ピペリジル、1−ま
たは2−ピペラジニル、モルホリニル、2−または3−
チエニル、2−、3−または4−ピリジル、2−フリル
または3−フリル、ピラジニル、2−ピリミジニル、3
−ピロリル、3−ピリダジニル、3−イソチアゾリル、
3−イソオキサゾリルなどがあげられる。特に好ましく
は、6員含窒素複素環基(例、ピリジル等)などが用い
られる。R1で示される「置換基を有していてもよい複
素環基」の置換基の好ましいものとしては、例えばハロ
ゲン原子(例えば塩素、フッ素等)、C1-6アルキル基
(例えばメチル、エチル等)、C1-6アルコキシ基(例
えばメトキシ、エトキシ等)、アラルキルオキシカルボ
ニル基(例えばベンジルオキシカルボニル等のC7-12
ラルキルオキシ−カルボニル等)等などが用いられる。
【0019】R1は、例えば(i)置換基を有していても
よい低級アルキル基、(ii)置換基を有していてもよい
低級シクロアルキル基、(iii)置換基を有していてもよ
い低級アルケニル基、(iv)置換基を有していてもよい
アリール基、(v)置換基を有していてもよいモノまたは
ジ低級アルキルアミノ基、(vi)置換基を有していても
よいアリールアミノ基または(vii)置換基を有していて
もよい5または6員含窒素複素環基などが好ましい。前
記「低級アルキル基」は、例えばメチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシルなど
のC1-6アルキル基などが好ましい。「低級シクロアル
キル基」は、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シ
クロペンチル、シクロヘキシルなどのC3-6シクロアル
キル基などが好ましい。「低級アルケニル基」は、例え
ばビニル、1−プロペニル、ブテニルなどのC2-6アル
ケニル基などが好ましい。「アリール基」は、例えばフ
ェニル、1−ナフチル、2−ナフチルなどのC6-10アリ
ール基などが好ましい。「低級アルキルアミノ基」は、
例えばメチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、
イソプロピルアミノ、ブチルアミノ、tert-ブチルアミ
ノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、メチルエチルア
ミノなどのモノ−またはジ−C1-6アルキルアミノ基な
どが好ましい。「アリールアミノ基」は、例えばフェニ
ルアミノなどのC6-10アリールアミノ基などが好まし
い。「5または6員含窒素複素環基」は、例えば2−、
3−または4−ピリジルなどの5または6員含窒素複素
環基などが好ましい。これらの基が有していてもよい置
換基としては、例えば前記「炭化水素基」が有していて
もよい置換基などが1〜5個用いられる。
【0020】R1のさらに好ましい例は、i)ハロゲンま
たはC1-6アルコキシ基でそれぞれ1〜4個置換されて
いてもよいC1-6アルキル基、ii)C3-6シクロアルキル
基、iii)C2-6アルケニル基、iv)C1-6アルコキシ、
ニトロ、ハロゲノC1-6アルキル−カルボニルアミノま
たはハロゲン原子でそれぞれ1〜4個置換されていても
よいC6-10アリール基、v)モノ−またはジ−C1-6アル
キルアミノ基、vi)1〜3個のC1-6アルコキシ基で置
換されていてもよいC6-10アリールアミノ基またはvi
i)C7-11アラルキルオキシカルボニル基で1〜2個置
換されていてもよい6員含窒素複素環基などである。特
に、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基(例
えば、メチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリ
クロロメチル、トリフルオロメチル、エチル、2−ブロ
モエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフル
オロエチル、プロピル、3,3,3−トリフルオロプロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチ
ル、tert−ブチル、4,4,4−トリフルオロブチル、ペ
ンチル、イソペンチル、ネオペンチル、5,5,5−トリ
フルオロペンチル、ヘキシル、6,6,6−トリフルオロ
ヘキシルなど)、C3-6シクロアルキル基(例えば、シ
クロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロ
ヘキシルなど)またはモノ−C1-6アルキルアミノ基
(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミ
ノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ、tert-ブチル
アミノなど)などが汎用され、中でも、ハロゲン化され
ていてもよいC1-6アルキル基またはモノ−C1-6アルキ
ルアミノ基、特にハロゲン化されていてもよいC1-6
ルキル基、とりわけC1-3アルキル基(例えばメチル、
エチル、プロピルなど)が好ましい。
【0021】前記式中、R2は水素原子または置換基を
有していてもよい炭化水素基を示す。R2としては水素
原子または置換基を有していてもよい低級(C1-6)ア
ルキル基が好ましく用いられ、より好ましくは、水素原
子または低級(C1-6)アルキル基、特に水素原子が汎
用される。前記式中、R3は水素原子、置換基を有して
いてもよい炭化水素基または置換基を有していてもよい
複素環基を示す。R3で示される「置換基を有していて
もよい炭化水素基」の「炭化水素基」の好ましいもの
は、例えばアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピルなどのC1-6アルキル基など)、ア
ルケニル基(例えば、ビニルなどのC2-6アルケニル基
など)、アルキニル基(例えば、エチニルなどのC2-6
アルキニル基など)、シクロアルキル基(例えば、シク
ロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘ
キシルなどのC3-6シクロアルキル基など)およびアリ
ール基(例えば、フェニルなどのC6-14アリール基な
ど)など、特にアルキル基(例えば、メチルなどのC
1-6アルキル基など)およびアリール基(例えば、フェ
ニルなどのC6-14アリール基など)などが汎用される。
該「アルキル基」、「アルケニル基」、「アルキニル
基」、「シクロアルキル基」、「アリール基」は、例え
ば前記「炭化水素基」が有していてもよい置換基(好ま
しくは、フッ素などのハロゲン原子など)などを1ない
し5個、好ましくは1ないし3個有していてもよい。
【0022】R3で示される「置換基を有していてもよ
い複素環基」の「複素環基」の好ましいものとしては、
例えば炭素原子以外に窒素原子、酸素原子および硫黄原
子から選ばれた1ないし3個のヘテロ原子を含む5また
は6員複素環基などが用いられる。具体的には、例えば
1−,2−または3−ピロリジニル、2−または4−イ
ミダゾリニル、2−、3−または4−ピラゾリジニル、
ピペリジノ、2−、3−または4−ピペリジル、1−ま
たは2−ピペラジニル、モルホリニル、2−または3−
チエニル、2−、3−または4−ピリジル、2−または
3−フリル、ピラジニル、2−ピリミジニル、3−ピロ
リル、3−ピリダジニル、3−イソチアゾリル、3−イ
ソオキサゾリルなどがあげられる。特に好ましくは、6
員含窒素複素環基(例、ピリジル等)などが用いられ
る。R3で示される「置換基を有していてもよい複素環
基」の置換基の好ましいものとしては、例えばハロゲン
原子(例えば塩素、フッ素等)、C1-6アルキル基(例
えばメチル、エチル等)、C1-6アルコキシ基(例えば
メトキシ、エトキシ等)、アラルキルオキシカルボニル
基(例えばベンジルオキシカルボニル等のC7-12アラル
キルオキシ−カルボニル等)、アミノ基、モノ−C1-6
アルキルアミノ基(例えばメチルアミノ、エチルアミノ
等)、ジ−C1-6アルキルアミノ基(例えばジメチルア
ミノ、ジエチルアミノ等)等などが用いられる。R
3は、例えば(i)水素原子、(ii)置換基を有していて
もよい低級アルキル基、(iii)置換基を有していてもよ
いアリール基、(iv)置換基を有していてもよい5また
は6員複素環基などが好ましく、さらに例えば(i)水
素原子、(ii)低級アルキル基、(iii)置換基を有して
いてもよいC6-10アリール基、(iv)置換基を有してい
てもよい6員含窒素複素環基などが好ましい。該置換基
としてはハロゲン原子、C1-6アルキル基、C1-6アルコ
キシ基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ
−C1-6アルキルアミノ基等が挙げられる。さらに好ま
しくは、R3は水素原子、フェニル基、2−、3−また
は4−ピリジル基である。特に好ましくは水素原子であ
る。
【0023】前記式中、XはCHR4、NR4、Oまたは
S(R4は水素原子または置換基を有していてもよい炭
化水素基を示す)を示す。XaはCHR4a、NR4a、O
またはS(R4aは水素原子または置換基を有していても
よい炭化水素基を示す)を示す。R4またはR4aとして
はそれぞれ水素原子または置換基を有していてもよい低
級(C1-6)アルキル基が好ましく、水素原子が汎用さ
れる。Xは好ましくは、CHR4(R4は前記と同意義を
示す)、OまたはSである。あるいは、XはCHR4
たはNR4(R4は前記と同意義を示す)が好ましい。X
aはCHR4aまたはNR4a(R4aは前記と同意義を示
す)が好ましい。前記式中、YはC、CHまたはNを示
す。好ましくはCまたはCHである。YaはC、CHま
たはNを示す。好ましくはCまたはCHである。
【0024】前記式中、A環またはA’環は置換基を有
していてもよい5ないし7員の酸素原子を含む複素環を
示す。該「5ないし7員の酸素原子を含む複素環」と
は、炭素原子および酸素原子以外に窒素原子、酸素原子
および硫黄原子から選ばれた1種または2種を1ないし
3個(好ましくは1または2個)含んでいてもよい5な
いし7員(好ましくは5または6員)の複素環などがあ
げられる。該環としては、式
【化43】 [式中、Eは(i)CH2CH2、(ii)CH=CH、(i
ii)CH2O、(iv)OCH2、(v)CH2S(O)q'
(q'は0ないし2の整数)、(vi)S(O)q'CH
2(q'は前記と同意義)、(vii)CH2NH、(viii)
NHCH2、(ix)N=N、(x)CH=N、(xi)N=
CHまたは(xii)CONH を示し、n'は0ないし2
の整数を示す]で表わされる環が好ましい。Eは(i)
CH2CH2、(ii)CH=CH、(iii)CH2O、(i
v)OCH2、(v)CH2NH、(vi)NHCH2、(vi
i)N=N、(viii)CH=Nまたは(ix)N=CHが
好ましく、特に(i)CH2CH2または(ii)CH=C
Hが好ましい。具体的には、例えば2,3−ジヒドロフ
ラン、フラン、1,3−ジオキソール、オキサゾリン、
イソオキサゾール、1,2,3−オキサジアゾール、オキ
サゾールなどの酸素原子を含む5員複素環、例えば2H
−3,4−ジヒドロピラン、2H−ピラン、2,3−デヒ
ドロ−1,4−ジオキサン、2,3−デヒドロモルホリン
などの酸素原子を含む6員複素環などが好ましい。更に
好ましくは、式
【化44】 [式中、nは前記と同意義を示す。]で表わされる環で
ある。具体的には、例えば、2,3−ジヒドロフラン、
フラン、2H−3,4−ジヒドロピラン、2H−ピラン
が汎用される。
【0025】A環およびA’環の置換基としては、例え
ばハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素
など)、置換基を有していてもよい低級アルキル基、置
換基を有していてもよいシクロアルキル基、置換基を有
していてもよい低級アルキニル基、置換基を有していて
もよい低級アルケニル基、置換基を有していてもよいア
リール基、低級アルコキシ基(例えばメトキシ、エトキ
シ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブト
キシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ等のC1-6アルコキ
シ基など)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ等
のC6-10アリールオキシ基等)、低級アルカノイル基
(例えば、ホルミル;アセチル、プロピオニル、ブチリ
ル、イソブチリル等のC1-6アルキル−カルボニル基な
ど)、アリールカルボニル基(例えば、ベンゾイル基、
ナフトイル基などのC6-10アリール−カルボニル基な
ど)、低級アルカノイルオキシ基(例えば、ホルミルオ
キシ;アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、ブチリル
オキシ、イソブチリルオキシ等のC1-6アルキル−カル
ボニルオキシ基など)、アリールカルボニルオキシ基
(例えば、ベンゾイルオキシ、ナフトイルオキシ等のC
6-10アリール−カルボニルオキシ基など)、カルボキシ
ル基、低級アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシ
カルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニ
ル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、
イソブトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル等
のC1-6アルコキシ−カルボニル基など)、アラルキル
オキシカルボニル(例えば、ベンジルオキシカルボニル
等のC7-11アラルキルオキシ−カルボニル基など)、カ
ルバモイル基、モノ−、ジ−またはトリ−ハロゲノ−低
級アルキル基(例えば、クロロメチル、ジクロロメチ
ル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチ
ル等のモノ−、ジ−またはトリ−ハロゲノ−C1-4アル
キル基など)、オキソ基、アミジノ基、イミノ基、アミ
ノ基、モノ−低級アルキルアミノ基(例えば、メチルア
ミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルア
ミノ、ブチルアミノ等のモノ−C1-4アルキルアミノ基
など)、ジ−低級アルキルアミノ基(例えば、ジメチル
アミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジイソプ
ロピルアミノ、ジブチルアミノ、メチルエチルアミノ等
のジ−C1-4アルキルアミノ基など)、炭素原子と1個
の窒素原子以外に酸素原子、硫黄原子および窒素原子か
ら選ばれたヘテロ原子を1ないし3個含んでいてもよい
3ないし6員の環状アミノ基(例えば、アジリジニル、
アゼチジニル、ピロリジニル、ピロリニル、ピロリル、
イミダゾリル、ピラゾリル、イミダゾリジニル、ピペリ
ジル、モルホリニル、ジヒドロピリジル、ピリジル、N-
メチルピペラジニル、N-エチルピペラジニル等の3ない
し6員の環状アミノ基など)、アルキレンジオキシ基
(例えば、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ等のC
1-3アルキレンジオキシ基など)、ヒドロキシ基、ニト
ロ基、シアノ基、メルカプト基、スルホ基、スルフィノ
基、ホスホノ基、スルファモイル基、モノアルキルスル
ファモイル基(例えば、N-メチルスルファモイル、N-エ
チルスルファモイル、N-プロピルスルファモイル、N-イ
ソプロピルスルファモイル、N-ブチルスルファモイル等
のモノ−C1-6アルキルスルファモイル基など)、ジア
ルキルスルファモイル基(例えば、N,N-ジメチルスルフ
ァモイル、N,N-ジエチルスルファモイル、N,N-ジプロピ
ルスルファモイル、N,N-ジブチルスルファモイル等のジ
−C1-6アルキルスルファモイル基など)、アルキルチ
オ基(例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチ
オ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、sec-ブチルチオ、
tert-ブチルチオ等のC1-6アルキルチオ基など)、アリ
ールチオ基(例えば、フェニルチオ、ナフチルチオ等の
6-10アリールチオ基など)、低級アルキルスルフィニ
ル基(例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニ
ル、プロピルスルフィニル、ブチルスルフィニル等のC
1-6アルキルスルフィニル基など)、アリールスルフィ
ニル基(例えば、フェニルスルフィニル、ナフチルスル
フィニル等のC6-10アリールスルフィニル基など)、低
級アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル、
エチルスルホニル、プロピルスルホニル、ブチルスルホ
ニル等のC1-6アルキルスルホニル基など)、アリール
スルホニル基(例えば、フェニルスルホニル、ナフチル
スルホニル等のC6-10アリールスルホニル基など)など
が用いられる。該「低級アルキル基」、「低級アルケニ
ル基」、「低級アルキニル基」、「低級シクロアルキル
基」、「アリール基」は、例えば、前記「炭化水素基」
が有していてもよい置換基などを1ないし5個、好まし
くは1ないし3個有していてもよい。
【0026】A環およびA'環の置換基として好ましく
は、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいC1-6
ルキル基、置換基を有していてもよいC1-6アルコキシ
基、水酸基、ニトロ基、シアノ基、置換基を有していて
もよいアミノ基、オキソ基などが挙げられる。該「置換
基を有していてもよいC1-6アルキル基」、「置換基を
有していてもよいC1-6アルコキシ基」、「置換基を有
していてもよいアミノ基」の「置換基」は例えば、前記
「炭化水素基」が有していてもよい置換基を示す。該A
環およびA’環は、前記の置換基を、環の大きさに応じ
て、置換可能な位置に1ないし4個、好ましくは1ない
し2個有していてもよく、置換基数が2個以上の場合は
各置換基は同一または異なっていてもよい。A環および
A’環としては、例えば、
【化45】 [nは前記と同意義を示し、R5は水素原子または上記
「A環およびA’環の好ましい置換基」で表された置換
基1または2個を示す]などが挙げられる。中でも、R
5が水素原子、置換基を有していてもよいC1-6アルキル
基であるもの、特にR5が水素原子であるもの(無置換
A環および無置換A'環)が汎用される。
【0027】前記式中、B環は置換基を有していてもよ
いベンゼン環を示す。B環の置換基としては、例えば上
記「置換基を有していてもよいベンゼン環」の「置換
基」が挙げられる。中でも、ハロゲン原子または置換基
を有していてもよい低級(C1-6)アルキル基が好まし
く、特にハロゲン原子または低級(C1-6)アルキル基
(好ましくはメチル)が汎用される。該「置換基を有し
ていてもよい低級(C1-6)アルキル基」の「置換基」
は例えば、前記「炭化水素基」が有していてもよい置換
基を示す。B環は該置換基を置換可能な位置に1または
2個、好ましくは1個有していてもよく、置換基数が2
個の場合は各置換基は同一または異なっていてもよい。
B環としては、例えば、
【化46】 [R6は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していて
もよい低級(C1-6)アルキル基または置換基を有して
いてもよい低級(C1-6)アルコキシ基を示す]などが
好ましい。R6は、例えば水素原子、ハロゲン原子また
は低級(C1-6)アルキル基(好ましくはメチル)が好
ましい。さらに好ましくは水素原子である。
【0028】前記式中、mは1ないし4の整数を示す。
mは1ないし3の整数が好ましい。さらに、mは2また
は3が好ましく、特に、mは2のときが好ましい。前記
式中、nは0ないし2の整数を示す。nは0または1の
整数が好ましい。特に、nは0のときが好ましい。
【化47】 〔式中、R4'は置換基を有していてもよい炭化水素基を
示し、その他の各記号は前記と同意義を示す〕などがあ
げられる。R4'は好ましくは置換基を有していてもよい
低級(C1-3)アルキルである。
【0029】
【化48】 [式中、各記号は前記と同意義を示す]などが示され
る。中でも、
【化49】 [式中、各記号は前記と同意義を示す]などが好まし
い。
【化50】 [式中、各記号は前記と同意義を示す]などが好ましく
用いられる。このうち、
【化51】 [式中、各記号は前記と同意義を示す]などが好まし
い。特に好ましくは
【化52】 [式中、各記号は前記と同意義を示す]である。
【0030】
【化53】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す〕などがあげられ
る。
【化54】 [式中、各記号は前記と同意義を示す]などが示され
る。中でも、
【化55】 [式中、各記号は前記と同意義を示す]が好ましい。
【0031】
【化56】 [式中、各記号は前記と同意義を示す]などが好ましく
用いられる。このうち、
【化57】 [式中、各記号は前記と同意義を示す]などが好まし
い。また、
【化58】 [式中、各記号は前記と同意義を示す]も好ましい。特
に好ましくは
【化59】 [式中、各記号は前記と同意義を示す]である。
【0032】本発明の化合物(I)は、例えば以下の構
造式を有するものなどが特に汎用される。
【化60】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す〕 化合物(I)の好ましい例として、式
【化61】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す〕で表される化合
物などがあげられる。
【0033】また、化合物(I)の好ましい例として
は、R1が(i)置換基を有していてもよい低級アルキル
基、(ii)置換基を有していてもよい低級シクロアルキ
ル基、(iii)置換基を有していてもよい低級アルケニル
基、(iv)置換基を有していてもよいアリール基、(v)
置換基を有していてもよいモノまたはジ低級アルキルア
ミノ基、(vi)置換基を有していてもよいアリールアミ
ノ基または(vii)置換基を有していてもよい5または6
員含窒素複素環基、R2が水素原子または置換基を有し
ていてもよい低級(C1-6)アルキル基、R3が(i)水
素原子、(ii)置換基を有していてもよい低級アルキル
基または(iii)置換基を有していてもよいアリール基、
XがCHR4またはNR4(R4は水素原子またはオキソ
基で置換されていてもよい低級(C1-6)アルキル基を
示す)、
【化62】 A環が置換基を有していてもよい5ないし7員の酸素原
子を含む複素環、B環が置換基を有していてもよいベン
ゼン環、およびmが1または2である化合物などが挙げ
られる。
【0034】さらに好ましくは、R1が i)ハロゲンま
たはC1-6アルコキシ基でそれぞれ1〜4個置換されて
いてもよいC1-6アルキル基、ii)C3-6シクロアルキル
基、iii)C2-6アルケニル基、iv)C1-6アルコキシ、
ニトロ、ハロゲノC1-6アルキル−カルボニルアミノま
たはハロゲン原子でそれぞれ1〜4個置換されていても
よいC6-10アリール基、v)モノ−またはジ−C1-6アル
キルアミノ基、vi)1〜3個のC1-6アルコキシ基で置
換されていてもよいC6-10アリールアミノ基またはvi
i)C7-11アラルキルオキシ−カルボニル基で1〜2個
置換されていてもよい6員含窒素複素環基、R2が水素
原子または低級(C1-6)アルキル基、R3が、(i)水
素原子、(ii)低級(C1-6)アルキル基または(iii)C
6-14アリール基、XがCHR4またはNR4(R4は水素
原子またはオキソ基で置換されていてもよい低級(C
1-6)アルキル基を示す)、
【化63】 A環が
【化64】 [各記号は前記と同意義を示す。] B環が
【化65】 [R6aは水素原子、ハロゲン原子または低級(C1-6
アルキル基を示す]、およびmが1または2である化合
物などが挙げられる。
【0035】このうち、式
【化66】 また、式
【化67】 化合物(I)としては、例えば、N−[2−(1,6,
7,8−テトラヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]
フラン−8−イル)エチル]アセトアミド、N−[2−
(1,6,7,8−テトラヒドロ−2H−インデノ
[5,4−b]フラン−8−イル)エチル]ブチルアミ
ド、N−[2−(1,6,7,8−テトラヒドロ−2H
−インデノ[5,4−b]フラン−8−イル)エチル]
プロピオンアミド、N−[2−(3,7,8,9−テト
ラヒドロピラノ[3,2−e]インドール−1−イル)
エチル]プロピオンアミド、N−[2−(5−フルオロ
−3,7,8,9−テトラヒドロシクロペンタ[f]
[l]ベンゾピラン−9−イル)エチル]プロピオンア
ミド、N−[2−(3,7,8,9−テトラヒドロピラ
ノ[3,2−e]インドール−1−イル)エチル]ブチ
ルアミド、N−[2−(1,2,3,7,8,9−ヘキ
サヒドロピラノ[3,2−e]インドール−1−イル)
エチル]プロピオンアミド、N−[2−(1,2,3,
7,8,9−ヘキサヒドロピラノ[3,2−e]インド
ール−1−イル)エチル]ブチルアミド、N−[2−
(4−フルオロ−1,6,7,8−テトラヒドロ−2H
−インデノ[5,4−b]フラン−8−イル)エチル]
ブチルアミド、N−[2−(4−フルオロ−1,6,
7,8−テトラヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]
フラン−8−イル)エチル]プロピオンアミド、(S)
−N−[2−(1,6,7,8−テトラヒドロ−2H−
インデノ[5,4−b]フラン−8−イル)エチル]プ
ロピオンアミド、(R)−N−[2−(1,6,7,8
−テトラヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン
−8−イル)エチル]プロピオンアミド、N−[2−
(1,6,7,8−テトラヒドロ−2H−インデノ
[5,4−b]フラン−8−イル)エチル]ブチルアミ
ド、N−[2−(1,6−ジヒドロ−2H−インデノ
[5,4−b]フラン−8−イル)エチル]アセトアミ
ド、N−[2−(1,6−ジヒドロ−2H−インデノ
[5,4−b]フラン−8−イル)エチル]プロピオン
アミド、N−[2−(1,6−ジヒドロ−2H−インデ
ノ[5,4−b]フラン−8−イル)エチル]ブチルア
ミド、N−[2−(7,8−ジヒドロ−6H−インデノ
[4,5−d]−1,3−ジオキソール−8−イル)エ
チル]プロピオンアミド、N−[2−(7,8−ジヒド
ロ−6H−インデノ[4,5−d]−1,3−ジオキソ
ール−8−イル)エチル]ブチルアミド、N−[2−
(2,3,8,9−テトラヒドロ−7H−インデノ
[4,5−b]−1,4−ジオキシン−9−イル)エチ
ル]プロピオンアミド、N−[2−(2,3,8,9−
テトラヒドロ−7H−インデノ[4,5−b]−1,4
−ジオキシン−9−イル)エチル]ブチルアミド、N−
[2−(1,6,7,8−テトラヒドロ−2H−フロ
[3,2−e]インドール−8−イル)エチル]プロピ
オンアミド、N−[2−(1,6,7,8−テトラヒド
ロ−2H−フロ[3,2−e]インドール−8−イル)
エチル]ブチルアミド、N−[2−(7−フェニル−
1,6−ジヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラ
ン−8−イル)エチル]プロピオンアミド、N−[2−
(7−フェニル−1,6−ジヒドロ−2H−インデノ
[5,4−b]フラン−8−イル)エチル]ブチルアミ
ドなどが好ましいものとして挙げられる。
【0036】さらに好ましくは、N−[2−(1,6,
7,8−テトラヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]
フラン−8−イル)エチル]アセトアミド、N−[2−
(1,6,7,8−テトラヒドロ−2H−インデノ
[5,4−b]フラン−8−イル)エチル]プロピオン
アミド、N−[2−(5−フルオロ−3,7,8,9−
テトラヒドロシクロペンタ[f][1]ベンゾピラン−
9−イル)エチル]プロピオンアミド、N−[2−(5
−フルオロ−1,2,3,7,8,9−ヘキサヒドロシ
クロペンタ[f][1]ベンゾピラン−9−イル)エチ
ル]プロピオンアミド、(S)−N−[2−(1,6,
7,8−テトラヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]
フラン−8−イル)エチル]プロピオンアミド、(R)
−N−[2−(1,6,7,8−テトラヒドロ−2H−
インデノ[5,4−b]フラン−8−イル)エチル]プ
ロピオンアミド、N−[2−(1,6,7,8−テトラ
ヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8−イ
ル)エチル]ブチルアミド、N−[2−(1,6−ジヒ
ドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8−イ
ル)エチル]アセトアミド、N−[2−(1,6−ジヒ
ドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8−イ
ル)エチル]プロピオンアミド、N−[2−(1,6−
ジヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8−
イル)エチル]ブチルアミド、N−[2−(1,6,
7,8−テトラヒドロ−2H−フロ[3,2−e]イン
ドール−8−イル)エチル]プロピオンアミド、N−
[2−(1,6,7,8−テトラヒドロ−2H−フロ
[3,2−e]インドール−8−イル)エチル]ブチル
アミド、N−[2−(7−フェニル−1,6−ジヒドロ
−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8−イル)エ
チル]プロピオンアミド、N−[2−(7−フェニル−
1,6−ジヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラ
ン−8−イル)エチル]ブチルアミドである。特に好ま
しくは、(S)−N−[2−(1,6,7,8−テトラ
ヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8−イ
ル)エチル]プロピオンアミド、N−[2−(1,6,
7,8−テトラヒドロ−2H−フロ[3,2−e]イン
ドール−8−イル)エチル]プロピオンアミド、N−
[2−(1,6,7,8−テトラヒドロ−2H−フロ
[3,2−e]インドール−8−イル)エチル]ブチル
アミド、N−[2−(7−フェニル−1,6−ジヒドロ
−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8−イル)エ
チル]プロピオンアミド、N−[2−(7−フェニル−
1,6−ジヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラ
ン−8−イル)エチル]ブチルアミドである。
【0037】本発明の化合物(I)の塩としては、例え
ば薬理学的に許容される塩などが用いられる。例えば、
無機塩基との塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機
酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩などがあげ
られる。無機塩基との塩の好適な例としては、例えばナ
トリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、カルシ
ウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩、な
らびにアルミニウム塩、アンモニウム塩などが挙げられ
る。有機塩基との塩の好適な例としては、例えばトリメ
チルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、
2,6−ルチジン、エタノールアミン、ジエタノールア
ミン、トリエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、
ジシクロヘキシルアミン、N,N’−ジベンジルエチレ
ンジアミンなどとの塩があげられる。無機酸との塩の好
適な例としては、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫
酸、リン酸などとの塩が挙げられる。有機酸との塩の好
適な例としては、例えばギ酸、酢酸、トリフルオロ酢
酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン
酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン
酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸など
との塩があげられる。塩基性アミノ酸との塩の好適な例
としては、例えばアルギニン、リジン、オルニチンなど
との塩が挙げられ、酸性アミノ酸との塩の好適な例とし
ては、例えばアスパラギン酸、グルタミン酸などとの塩
があげられる。中でも薬学的に許容可能な塩が好まし
く、その例としては、化合物(I)内に塩基性官能基を
有する場合には、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫
酸、リン酸など無機酸との塩、例えば酢酸、フタル酸、
フマル酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、
メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などの有機
酸との塩があげられ、酸性官能基を有する場合には、例
えばナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、
カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属
塩、アンモニウム塩などがあげられる。また、本発明の
化合物(I)は、水和物であっても、非水和物であって
もよい。
【0038】本発明の化合物(I)の製造法について以
下に述べる。本発明の化合物(I)は、例えば以下の反
応式で示される方法またはこれに準じた方法等により得
られる。式中の化合物(III)〜(LXXIV)は、塩を形成
している場合も含み、この様な塩としては、例えば化合
物(I)の塩と同様のものなどが用いられる。以下にそ
の反応式の略図を示すが、略図中の化合物の各記号は前
記と同意義を示す。
【0039】(反応1)
【化68】
【化69】
【化70】
【0040】化合物(III)は自体公知の方法、例えば
第4版実験化学講座、第21巻、1-148頁(日本化学会
編)などに記載の方法、またはこれらに準じた方法に従
って製造することができる。化合物(VI)〔式中、Lは
ハロゲン原子、アルキルスルホニル、アルキルスルホニ
ルオキシまたはアリールスルホニルオキシなどの脱離
基、R7は置換されていてもよい炭化水素基を示す〕は
自体公知の方法、例えばブレタン オブ ザ ケミカル ソ
サイエティー オブ ジャパン(Bull. Chem. Soc. Jp
n.),64巻, 1410頁 (1991)、ジャーナル オブ ジ イ
ンディアン ケミカル ソサイエティー(J. Indian Ch
em. Soc.), 66巻, 656頁 (1989)、ジャーナル オブ
メディシナル ケミストリー(J. Med. Chem.), 29巻,
1586頁, 1904頁 (1986)などに記載の方法、またはこれ
らに準じた方法に従って製造することができる。
【0041】化合物(XIII)は自体公知の方法、例えば
ジャーナル オブ ザ ケミカルソサイエティ(J. Che
m. Soc.), 4691頁(1963)、 ケミストリー レターズ
(Chem. Lett.), 165頁(1986)などに記載の方法、ま
たはこれらに準じた方法に従って製造することができ
る。Lで示されるハロゲン原子としては、例えばフッ
素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられる。Lで示され
るアルキルスルホニル基としては、例えばC1-5アルキ
ルスルホニル基(例えばメタンスルホニル、エタンスル
ホニルなど)などが挙げられる。Lで示されるアルキル
スルホニルオキシ基としては、例えばハロゲン化されて
いてもよいC1-5アルキルスルホニルオキシ基(例えば
メタンスルホニルオキシ、エタンスルホニルオキシ、ト
リクロロメタンスルホニルオキシなど)などが挙げられ
る。Lで示されるアリールスルホニルオキシ基として
は、例えば置換されていてもよいベンゼンスルホニルオ
キシ基(例えばp−トルエンスルホニルオキシ、ベンゼ
ンスルホニルオキシなど)などが挙げられる。また、式
中の化合物が市販されている場合には市販品をそのまま
用いることもできる。
【0042】化合物(IV)は、Knoevenagel縮合により
塩基の存在下、化合物(III)とマロン酸から製造され
る。化合物(III)1モルに対しマロン酸を約1.0〜
5.0モル、好ましくは約1.0〜2.0モル用いる。
塩基としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ムなどの無機塩基類、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、
炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウムなどの塩基性塩類、
ピリジン、ルチジンなどの芳香族アミン類、トリエチル
アミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、シク
ロヘキシルジメチルアミン、4−ジメチルアミノピリジ
ン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジ
ン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリンなど
の第3級アミン類などが挙げられる。これら塩基の使用
量は、化合物(III)1モルに対し約0.1〜10.0
モル、好ましくは約0.1〜5.0モル用いる。本反応
は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。こ
のような溶媒として反応が進行する限り特に限定されな
いが、例えばメタノール、エタノール、プロパノールな
どのアルコール類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサ
ン、ヘキサンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホル
ムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド
類、ギ酸、酢酸などの有機酸類、ジクロロメタン、クロ
ロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどの
ハロゲン化炭化水素類などの溶媒もしくはそれらの混合
溶媒などが好ましい。反応時間は用いる試薬や溶媒によ
り異なるが通常30分〜24時間、好ましくは30分〜
8時間である。反応温度は通常0〜150℃、好ましく
は0〜130℃である。生成物(IV)は反応液のままか
粗製物として次の反応に用いることもできるが、常法に
従って反応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸
留、クロマトグラフィーなどの分離手段により容易に精
製することができる。
【0043】化合物(VIII)(式中、R9は炭化水素基
を示す)はアルキルホスホン酸ジエステルの塩基処理に
より生成するホスホナートカルボアニオンと化合物(II
I)とを反応させて、E体あるいはZ体の配置異性体単
独またはEおよびZ異性体の混合物として得られる。R
9で示される「炭化水素基」としては、例えば前記の
「炭化水素基」等があげられ、そのうち低級アルキル基
(例えば、メチル、エチル、イソプロピルなどのC1-6
アルキルなど)や置換基を有していてもよいベンジル基
等が好ましい。該「置換基を有していてもよいベンジル
基」は、ベンジル基の置換可能な位置に1ないし3個
の、例えばハロゲン原子、C1-3アルキル等の置換基を
有していてもよく、具体例としては、例えばベンジル、
p−クロロベンジル、p−メチルベンジルなどが挙げら
れる。アルキルホスホン酸ジエステルとしては、例えば
ジエチルホスホノ酢酸エチルなどが用いられる。化合物
(III)1モルに対しアルキルホスホン酸ジエステルを
約1.0〜3.0モル、好ましくは約1.0〜1.5モ
ル用いる。塩基としては、例えば水素化ナトリウム、水
素化カリウムなどのアルカリ金属水素化物類、ナトリウ
ムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘ
キサメチルジシラジドなどの金属アミド類、ナトリウム
メトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム第三ブト
キシドなどの金属アルコキシド類などが挙げられる。こ
れら塩基の使用量は化合物(III)1モルに対し約1.
0〜5.0モル、好ましくは約1.0〜1.5モルであ
る。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利
である。このような溶媒として反応が進行する限り特に
限定されないが、例えばメタノール、エタノール、プロ
パノールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタ
ンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキ
サン、ヘキサンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミ
ド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類など
の溶媒もしくはそれらの混合溶媒などが好ましい。反応
時間は通常1時間〜50時間、好ましくは1時間〜10
時間である。反応温度は通常−78〜200℃、好まし
くは0〜150℃である。化合物(VIII)の異性体混合
物は反応液のままか粗製物として次の反応に用いること
もできるが、常法に従って反応混合物から単離すること
もでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの分離
手段により容易に精製することができる。
【0044】化合物(IX)は、酸あるいは塩基を用いて
化合物(VIII)のエステル基を加水分解することにより
製造される。酸加水分解には、 一般に塩酸、 硫酸などの
鉱酸類や三塩化ホウ素、三臭化ホウ素などのルイス酸
類、ルイス酸とチオールまたはスルフィドの併用、トリ
フルオロ酢酸、p−トルエンスルホン酸などの有機酸類
が用いられる。アルカリ加水分解には、 水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、 水酸化バリウムなどの無機塩基
類、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの塩基性塩類、
ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウ
ム第三ブトキシドなどの金属アルコキシド類、 トリエチ
ルアミン、イミダゾール、ホルムアミジンなどの有機塩
基類などが用いられる。これら酸および塩基は、化合物
(VIII)1モルに対して約0.5〜10モル、好ましく
は約0.5〜6.0モル用いる。本反応は無溶媒で行う
か、反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。
このような溶媒としては反応が進行する限り特に限定さ
れないが、例えばメタノール、エタノール、プロパノー
ルなどのアルコール類、ベンゼン、トルエンなどの芳香
族炭化水素類、シクロヘキサン、ヘキサンなどの飽和炭
化水素類、ギ酸、酢酸などの有機酸類、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエ
ーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジ
メチルアセトアミドなどのアミド類、ジクロロメタン、
クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンな
どのハロゲン化炭化水素類、アセトニトリル、プロピオ
ニトリルなどのニトリル類、アセトン、メチルエチルケ
トンなどのケトン類、ジメチルスルホキシドなどのスル
ホキシド類、水などの溶媒もしくはそれらの混合溶媒な
どが好ましい。反応時間は通常10分〜60時間、好ま
しくは10分〜12時間である。反応温度は通常−10
〜200℃、好ましくは0〜120℃である。生成物
(IX)は反応液のままか粗製物として次の反応に用いる
こともできるが、常法に従って反応混合物から単離する
こともでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの
分離手段により容易に精製することができる。化合物
(VII)(式中、R9は炭化水素基を示す)は、化合物
(VI)と式 R3CH2COOR9(式中、R3およびR9
前記と同意義を示す)で表されるエステル誘導体とを、
塩基の存在下で反応させることにより製造される。
【0045】化合物(VI)1モルに対し該エステル誘導
体を約1.0〜5.0モル、好ましくは約1.0〜2.
0モル用いる。塩基としては、例えば水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウムなどの無機塩基類、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム
などの塩基性塩類、ピリジン、ルチジンなどの芳香族ア
ミン類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリ
ブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジ
メチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N
−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチ
ルモルホリンなどの第3級アミン類、水素化ナトリウ
ム、水素化カリウムなどのアルカリ金属水素化物類、ナ
トリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチ
ウムヘキサメチルジシラジドなどの金属アミド類、ナト
リウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム第
三ブトキシドなどの金属アルコキシド類などが挙げられ
る。これら塩基の使用量は、化合物(VI)1モルに対し
約1.0〜5.0モル、好ましくは約1.0〜2.0モ
ル用いる。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うの
が有利である。このような溶媒として反応が進行する限
り特に限定されないが、例えばメタノール、エタノー
ル、プロパノールなどのアルコール類、ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメト
キシエタンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、シ
クロヘキサン、ヘキサンなどの炭化水素類、N,N−ジ
メチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドな
どのアミド類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化
炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水
素類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリ
ル類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、
ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などの溶媒
もしくはそれらの混合溶媒などが好ましい。反応時間は
通常30分〜48時間、好ましくは30分〜5時間であ
る。反応温度は通常−20〜200℃、好ましくは−1
0〜150℃である。生成物(VII)は反応液のままか
粗製物として次の反応に用いることもできるが、常法に
従って反応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸
留、クロマトグラフィーなどの分離手段により容易に精
製することができる。
【0046】化合物(VII)のうち、R3およびR4が水
素である化合物は、化合物(VIII)を水素雰囲気下、種
々の触媒を共存させた接触還元反応に付すことによって
も製造される。使用される触媒としては、例えば酸化白
金、白金付活性炭、パラジウム付活性炭、パラジウム付
硫酸バリウム、ニッケル、銅−クロム酸化物、ロジウ
ム、コバルト、ルテニウム等が用いられる。触媒の使用
量は、化合物(VIII)に対して約5〜1000重量%、
好ましくは約5〜300重量%である。本反応は反応に
不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような
溶媒として反応が進行する限り特に限定されないが、例
えばメタノール、エタノール、プロパノールなどのアル
コール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル
類、シクロヘキサン、ヘキサンなどの飽和炭化水素類、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセ
トアミドなどのアミド類、ギ酸、酢酸などの有機酸類、
水などの溶媒もしくはそれらの混合溶媒などが好まし
い。反応時間は用いる触媒の活性および量によって異な
るが、通常30分〜24時間、好ましくは30分〜6時
間である。反応温度は通常0〜120℃、好ましくは2
0〜80℃である。圧力は通常1〜100気圧である。
反応系に触媒能の上昇をもたらす添加物(促進剤)を添
加してもよい。酸性添加物としては、例えば、塩酸、硫
酸、硝酸、過塩素酸、臭化水素酸、リン酸などの無機酸
類、酢酸、トリフルオロ酢酸、シュウ酸、フタル酸、フ
マル酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、メタンスルホン
酸、p−トルエンスルホン酸、10−カンファースルホ
ン酸などの有機酸類などが好ましい。塩基性添加物とし
ては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが好まし
い。生成物(VII)は反応液のままか粗製物として次の
反応に用いることもできるが、常法に従って反応混合物
から単離することもでき、再結晶、蒸留、クロマトグラ
フィーなどの分離手段により容易に精製することができ
る。
【0047】化合物(V)のうち、R3およびR4が水素
である化合物は、化合物(IV)あるいは化合物(IX)を
水素雰囲気下、化合物(VII)を製造する工程と同様の
接触還元反応に付すことによって製造される。化合物
(V)は、酸あるいは塩基を用いて化合物(VII)のエス
テル基を加水分解することによっても製造される。酸加
水分解には、 一般に塩酸、 硫酸などの鉱酸類や三塩化ホ
ウ素、三臭化ホウ素などのルイス酸類、ルイス酸とチオ
ールまたはスルフィドの併用、トリフルオロ酢酸、p−
トルエンスルホン酸などの有機酸類が用いられる。アル
カリ加水分解には、 水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化バリウムなどの無機塩基類、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウムなどの塩基性塩類、ナトリウムメトキ
シド、ナトリウムエトキシド、カリウム第三ブトキシド
などの金属アルコキシド類、 トリエチルアミン、イミダ
ゾール、ホルムアミジンなどの有機塩基類などが用いら
れる。これら酸および塩基は、化合物(VII)1モルに
対して約0.5〜10モル、好ましくは約0.5〜6.
0モル用いる。本反応は無溶媒で行うか、反応に不活性
な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒と
しては反応が進行する限り特に限定されないが、例えば
メタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコー
ル類、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素類、シ
クロヘキサン、ヘキサンなどの飽和炭化水素類、ギ酸、
酢酸などの有機酸類、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類、N,
N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトア
ミドなどのアミド類、ジクロロメタン、クロロホルム、
四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化
炭化水素類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどの
ニトリル類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケト
ン類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類、水
などの溶媒もしくはそれらの混合溶媒などが好ましい。
反応時間は通常10分〜60時間、好ましくは10分〜
12時間である。反応温度は通常−10〜200℃、好
ましくは0〜120℃である。生成物(V)は反応液の
ままか粗製物として次の反応に用いることもできるが、
常法に従って反応混合物から単離することもでき、再結
晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの分離手段により容
易に精製することができる。
【0048】化合物(XIV)は、アルドール縮合により
塩基の存在下、化合物(XIII)と式R4CHO[R4は前
記と同意義を示す]で表されるアルデヒド誘導体から、
E体あるいはZ体の配置異性体単独またはEおよびZ異
性体の混合物として製造される。化合物(XIII)1モル
に対し該アルデヒド誘導体を約1.0〜5.0モル、好
ましくは約1.0〜2.0モル用いる。塩基としては、
例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機塩
基類、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシ
ウム、炭酸水素ナトリウムなどの塩基性塩類、ピリジ
ン、ルチジンなどの芳香族アミン類、トリエチルアミ
ン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、シクロヘ
キシルジメチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、
N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N
−メチルピロリジン、N−メチルモルホリンなどの第3
級アミン類、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどの
アルカリ金属水素化物類、ナトリウムアミド、リチウム
ジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジ
ドなどの金属アミド類、ナトリウムメトキシド、ナトリ
ウムエトキシド、カリウム第三ブトキシドなどの金属ア
ルコキシド類などが挙げられる。これら塩基の使用量
は、化合物(XIII)1モルに対し約1.0〜5.0モ
ル、好ましくは約1.0〜2.5モル用いる。本反応は
反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。この
ような溶媒として反応が進行する限り特に限定されない
が、例えばメタノール、エタノール、プロパノールなど
のアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエー
テル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサ
ンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジクロ
ロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロ
ロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセトニトリ
ル、プロピオニトリルなどのニトリル類、ジメチルスル
ホキシドなどのスルホキシド類などの溶媒もしくはそれ
らの混合溶媒などが好ましい。反応時間は通常30分〜
48時間、好ましくは30分〜5時間である。反応温度
は通常−78〜200℃、好ましくは−10〜150℃
である。またリチウムジイソプロピルアミド等の塩基の
存在下で得られるアルドール型中間体を、p−トルエン
スルホン酸などの酸触媒存在下室温〜加熱下脱水させる
ことによっても製造することができる。生成物(XIV)
は反応液のままか粗製物として次の反応に用いることも
できるが、常法に従って反応混合物から単離することも
でき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの分離手
段により容易に精製することができる。
【0049】化合物(X)は、化合物(V)または化合物
(XIV)を自体公知の閉環反応に付して製造される。例
えば、加熱による方法、酸性物質を用いる方法、ハロゲ
ン化剤と反応させた後、ルイス酸存在下で環化させる方
法、およびこれらに準じる方法などが用いられる。加熱
により閉環する場合は無溶媒で行うか、反応に不活性な
溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒とし
ては反応が進行する限り特に限定されないが、例えば
1,2,3,4−テトラヒドロナフタレンなどの高沸点
炭化水素類、ジフェニルエーテル、ジエチレングリコー
ルジメチルエーテルなどの高沸点エーテル類などの溶媒
もしくはそれらの混合溶媒などが好ましい。反応時間は
通常10分〜24時間、好ましくは10分〜10時間で
ある。反応温度は通常100〜300℃、好ましくは1
00〜200℃である。酸性物質を用いて閉環する場
合、例えばオキシ塩化リン、五塩化リン、三塩化リン、
チオニルクロリド、塩酸、硫酸、ポリリン酸、p−トル
エンスルホン酸などの酸性物質が用いられる。化合物
(V)または(XIV)1モルに対して酸性物質を約0.5
〜100モル、好ましくは約5.0〜20モル用いる。
本反応は無溶媒で行うか、反応に不活性な溶媒を用いて
行うのが有利である。このような溶媒としては反応が進
行する限り特に限定されないが、例えばベンゼン、トル
エンなどの芳香族炭化水素類、シクロヘキサン、ヘキサ
ンなどの飽和炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセ
トアミドなどのアミド類、ジクロロメタン、クロロホル
ム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲ
ン化炭化水素類、無水酢酸などの酸無水物類、ジメチル
スルホキシドなどのスルホキシド類などの溶媒もしくは
それらの混合溶媒などが好ましい。反応時間は通常30
分〜12時間、好ましくは30分〜6時間である。反応
温度は通常0〜200℃、好ましくは0〜150℃であ
る。
【0050】ハロゲン化剤と反応させた後、ルイス酸存
在下で閉環する場合、ハロゲン化剤としては、例えば塩
化チオニル、臭化チオニルなどのハロゲン化チオニル
類、塩化ホスホリル、臭化ホスホリルなどのハロゲン化
ホスホリル類、五塩化リン、三塩化リン、五臭化リン、
三臭化リンなどのハロゲン化リン類、オキサリルクロリ
ドなどのオキサリルハライド類、ホスゲンなどが挙げら
れる。化合物(V)1モルに対してハロゲン化剤を約
1.0〜30モル、好ましくは約1.0〜10モル用い
る。本反応は無溶媒で行うか、反応に不活性な溶媒を用
いて行うのが有利である。このような溶媒としては反応
が進行する限り特に限定されないが、例えばベンゼン、
トルエンなどの芳香族炭化水素類、シクロヘキサン、ヘ
キサンなどの飽和炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル
類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミドなどのアミド類、ジクロロメタン、クロロ
ホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハ
ロゲン化炭化水素類などの溶媒もしくはそれらの混合溶
媒などが好ましい。反応時間は通常10分〜12時間、
好ましくは10分〜5時間である。反応温度は通常−1
0〜200℃、好ましくは−10〜120℃である。生
成物は反応液のままか粗製物として次の反応に用いるこ
ともできるが、常法に従って反応混合物から単離するこ
ともでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの分
離手段により容易に精製することができる。次の環化反
応に用いられるルイス酸としては、例えば無水塩化アル
ミニウム、無水塩化亜鉛、無水塩化鉄などが挙げられ
る。化合物(V)1モルに対してルイス酸を約0.1〜
20モル、好ましくは約0.2〜5.0モル用いる。本
反応は無溶媒で行うか、反応に不活性な溶媒を用いて行
うのが有利である。このような溶媒としては反応が進行
する限り特に限定されないが、例えばベンゼン、トルエ
ンなどの芳香族炭化水素類、モノクロロベンゼン、o−
ジクロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼン、
ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−
ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類などの溶媒
もしくはそれらの混合溶媒などが好ましい。反応時間は
通常30分〜12時間、好ましくは30分〜6時間であ
る。反応温度は通常−20〜200℃、好ましくは−5
〜120℃である。前記の環化反応により得られた生成
物(X)は反応液のままか粗製物として次の反応に用い
ることもできるが、常法に従って反応混合物から単離す
ることもでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなど
の分離手段により容易に精製することができる。
【0051】化合物(XII)はアセトニトリルを塩基処
理して生成するカルボアニオンと化合物(X)とを反応
させて化合物(XI)を得、次いで脱水反応に付すことに
よって製造される。化合物(XII)はE体あるいはZ体
の配置異性体単独またはEおよびZ体の混合物として得
られる。化合物(X)1モルに対しアセトニトリルを約
1.0〜3.0モル、好ましくは約1.0〜1.3モル
用いる。塩基としては、例えば水素化ナトリウム、水素
化カリウムなどのアルカリ金属水素化物類、ナトリウム
アミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキ
サメチルジシラジドなどの金属アミド類、ナトリウムメ
トキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム第三ブトキ
シドなどの金属アルコキシド類などが挙げられ、これら
塩基の使用量は化合物(X)1モルに対し約1.0〜
5.0モル、好ましくは約1.0〜1.5モルである。
本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利であ
る。このような溶媒として反応が進行する限り特に限定
されないが、例えばメタノール、エタノール、プロパノ
ールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンな
どのエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサ
ン、ヘキサンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホル
ムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド
類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,
2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類などの
溶媒もしくはそれらの混合溶媒などが好ましい。反応時
間は通常30分〜48時間、好ましくは30分〜5時間
である。反応温度は通常−78〜100℃、好ましくは
−78〜50℃である。生成物は反応液のままか粗製物
として次の反応に用いることもできるが、常法に従って
反応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、ク
ロマトグラフィーなどの分離手段により容易に精製する
ことができる。
【0052】脱水反応に用いられる触媒としては、例え
ば塩酸、硫酸、リン酸、硫酸水素カリウム、シュウ酸、
p−トルエンスルホン酸、10−カンファースルホン
酸、三フッ化ホウ素エーテル錯体などの酸性触媒、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウムなどの塩基性触媒などが
挙げられるが、さらに例えばN,N’−ジシクロヘキシ
ルカルボジイミドなどの脱水剤、アルミナ、二酸化ナト
リウム、オキシ塩化リン、塩化チオニル、メタンスルホ
ニルクロリドなどを用いてもよい。本反応は無溶媒で行
うか、反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利であ
る。このような溶媒として反応が進行する限り特に限定
されないが、例えばメタノール、エタノール、プロパノ
ールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンな
どのエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサ
ン、ヘキサンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホル
ムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド
類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などの
溶媒もしくはそれらの混合溶媒などが好ましい。反応時
間は通常30分〜24時間、好ましくは30分〜5時間
である。反応温度は通常0〜200℃、好ましくは0〜
150℃である。
【0053】化合物(XII)はアルキルホスホン酸ジエ
ステルの塩基処理により生成するホスホナートカルボア
ニオンと化合物(X)とを反応させて、E体あるいはZ
体の配置異性体単独またはEおよびZ異性体の混合物と
しても得られる。アルキルホスホン酸ジエステルとして
は、例えばジエチルシアノメチルホスホナートなどが用
いられる。化合物(X)1モルに対しアルキルホスホン
酸ジエステルを約1.0〜3.0モル、好ましくは約
1.0〜1.5モル用いる。塩基としては、例えば水素
化ナトリウム、水素化カリウムなどのアルカリ金属水素
化物類、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルア
ミド、リチウムヘキサメチルジシラジドなどの金属アミ
ド類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、
カリウム第三ブトキシドなどの金属アルコキシド類など
が挙げられ、これら塩基の使用量は化合物(X)1モル
に対し約1.0〜5.0モル、好ましくは約1.0〜
1.5モルが好ましい。本反応は反応に不活性な溶媒を
用いて行うのが有利である。このような溶媒として反応
が進行する限り特に限定されないが、例えばメタノー
ル、エタノール、プロパノールなどのアルコール類、ジ
エチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、
1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類、ベンゼ
ン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサンなどの炭化水
素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチ
ルアセトアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシド
などのスルホキシド類などの溶媒もしくはそれらの混合
溶媒などが好ましい。反応時間は通常1時間〜50時
間、好ましくは1時間〜10時間である。反応温度は通
常−78〜200℃、好ましくは0〜150℃である。
化合物(XII)の異性体混合物は反応液のままか粗製物
として次の反応に用いることもできるが、常法に従って
反応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、ク
ロマトグラフィーなどの分離手段により容易に精製する
ことができる。
【0054】化合物(XII)の側鎖の炭素鎖を延長する
場合、公知の炭素鎖延長反応に準じて行えばよく、例え
ばシアノ基をアルカリ性または酸性条件下で加水分解し
て、カルボキシル基とした後、あるいは該カルボキシル
基をエステル体に導いた後、還元反応に付してアルコー
ル体とし、次いでハロゲン化、シアノ化を経る反応など
が採用される。化合物(XV)は、化合物(XII)を還元
反応に付すことによって製造される。使用される還元剤
としては、例えば水素化アルミニウム、水素化ジイソブ
チルアルミニウムなどの金属水素化物類、水素化リチウ
ムアルミニウム、水素化ホウ素ナトリウムなどの金属水
素錯化合物類、 または水素添加触媒として例えばラネー
ニッケル、ラネーコバルト等の触媒等が用いられる。還
元剤の使用量は、例えば金属水素化物の場合、化合物
(XII)1モルに対して約1.0〜10モル、好ましく
は約1.0〜3.0モル、金属水素錯化合物の場合、化
合物(XII)1モルに対して約1.0〜10モル、好ま
しくは約1.0〜3.0モル、水素添加の場合、ラネー
ニッケル、ラネーコバルト等の触媒を化合物(XII)に
対して約10〜1000重量%、好ましくは約80〜3
00重量%である。本反応は反応に不活性な溶媒を用い
て行うのが有利である。このような溶媒として反応が進
行する限り特に限定されないが、例えばメタノール、エ
タノール、プロパノールなどのアルコール類、ジエチル
エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−
ジメトキシエタンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエ
ン、シクロヘキサンなどの炭化水素類、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどの
アミド類、ギ酸、酢酸などの有機酸類などの溶媒もしく
はそれらの混合溶媒などが好ましい。ラネーニッケルや
ラネーコバルト触媒を用いる際には副反応を抑えるため
に、さらにアンモニア等のアミン類を添加してもよい。
反応時間は用いる触媒の活性および量によって異なる
が、通常1時間〜100時間、好ましくは1時間〜50
時間である。反応温度は通常0〜120℃、好ましくは
20〜80℃である。ラネーニッケル、ラネーコバルト
等の触媒を用いた場合、水素の圧力は通常1〜100
気圧である。生成物(XV)は反応液のままか粗製物とし
て次の反応に用いることもできるが、常法に従って反応
混合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、クロマ
トグラフィーなどの分離手段により容易に精製すること
ができる。
【0055】化合物(XVI)のうちm=2または3の化
合物は、 化合物(XV)を酸処理し、異性化させることに
より製造される。 酸触媒としては、例えば塩酸、硫酸、
硝酸、臭化水素酸、リン酸などの無機酸類、酢酸、トリ
フルオロ酢酸、シュウ酸、フタル酸、フマル酸、酒石
酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、メタンスルホン
酸、p−トルエンスルホン酸、10−カンファースルホ
ン酸などの有機酸類、三フッ化ホウ素エーテル錯体など
が好ましい。これら酸触媒の使用量は化合物(XV)1モ
ルに対し約0.01〜10モル、好ましくは約0.01
〜5.0モルである。本反応は無溶媒で行うか、反応に
不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような
溶媒として反応が進行する限り特に限定されないが、例
えばメタノール、エタノール、プロパノールなどのアル
コール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル
類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサンな
どの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,
N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメチルス
ルホキシドなどのスルホキシド類、 水などの溶媒もしく
はそれらの混合溶媒などが好ましい。反応時間は通常1
0分〜12時間、好ましくは10分〜2時間である。反
応温度は通常−10〜200℃、好ましくは−10〜1
00℃である。生成物(XVI)は反応液のままか粗製物
として次の反応に用いることもできるが、常法に従って
反応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、ク
ロマトグラフィーなどの分離手段により容易に精製する
ことができる。化合物(XVI)のうちm=1の化合物は、
化合物(X)をルイス酸の存在下トリメチルシリルシア
ニドで処理し、生じたトリメチルシリルオキシ基を酸で
脱離させ続いてシアノ基を還元することにより製造され
る。 ルイス酸としては、例えばヨウ化亜鉛、無水塩化ア
ルミニウム、無水塩化亜鉛、無水塩化鉄などが挙げられ
る。これらルイス酸触媒の使用量は化合物(X)1モル
に対し約0.01〜10モル、好ましくは約0.01〜
1.0モルである。本反応は無溶媒で行うか、反応に不
活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶
媒として反応が進行する限り特に限定されないが、例え
ばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類、ベン
ゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサンなどの炭化
水素類などの溶媒もしくはそれらの混合溶媒などが好ま
しい。反応時間は通常10分〜12時間、好ましくは3
0分〜3時間である。反応温度は通常−10〜200
℃、好ましくは−10〜100℃である。生成物は反応
液のままか粗製物として次の反応に用いることもできる
が、常法に従って反応混合物から単離することもでき、
再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの分離手段によ
り容易に精製することができる。次に酸を用いて処理す
る。酸としては、例えば塩酸、硫酸、硝酸、臭化水素
酸、リン酸などの無機酸類、酢酸、トリフルオロ酢酸、
シュウ酸、フタル酸、フマル酸、酒石酸、マレイン酸、
クエン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、p−トルエン
スルホン酸、10−カンファースルホン酸などの有機酸
類、三フッ化ホウ素エーテル錯体などが好ましい。これ
ら酸の使用量は化合物(X)1モルに対し約1〜100
モル、好ましくは約1〜10モルである。本反応は無溶
媒で行うか、反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利
である。このような溶媒として反応が進行する限り特に
限定されないが、例えばジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなど
のエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、
ヘキサンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムア
ミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、
ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などの溶媒
もしくはそれらの混合溶媒などが好ましい。反応時間は
通常30分〜12時間、好ましくは30分〜5時間であ
る。反応温度は通常0〜200℃、好ましくは20〜1
50℃である。シアノ基の還元は、化合物(XII)から
化合物(XV)を製造する際に用いられる条件で行うこと
ができる。生成物(XVI)は反応液のままか粗製物とし
て次の反応に用いることもできるが、常法に従って反応
混合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、クロマ
トグラフィーなどの分離手段により容易に精製すること
ができる。
【0056】化合物(XVII)は、 化合物(XVI)と、カ
ルボン酸、その塩またはその反応性誘導体とを反応させ
ることにより行われる。該カルボン酸としては、例えば
式R1−COOH(式中、R1は前記と同意義を示す)で
表される化合物が挙げられる。該カルボン酸の反応性誘
導体としては、例えば酸ハロゲン化物(例、酸塩化物、
酸臭化物など)、酸アミド(例、ピラゾール、イミダゾ
ール、ベンゾトリアゾールなどとの酸アミドなど)、酸
無水物(例、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸な
どのC1-6脂肪族カルボン酸無水物など)、酸アジド、
活性エステル(例、ジエトキシリン酸エステル、ジフェ
ノキシリン酸エステル、p−ニトロフェニルエステル、
2,4−ジニトロフェニルエステル、シアノメチルエス
テル、ペンタクロロフェニルエステル、N−ヒドロキシ
スクシンイミドとのエステル、N−ヒドロキシフタルイ
ミドとのエステル、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
とのエステル、6−クロロ−1−ヒドロキシベンゾトリ
アゾールとのエステル、1−ヒドロキシ−1H−2−ピ
リドンとのエステルなど)、活性チオエステル(例、2
−ピリジルチオエステル、2−ベンゾチアゾリルチオエ
ステルなど)などが用いられる。
【0057】また該反応性誘導体を用いる代わりに、該
カルボン酸またはその塩を適当な縮合剤の存在下、直接
化合物(XVI)と反応させても良い。縮合剤としては、
例えばN,N'−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1
−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボ
ジイミド(WSC)塩酸塩などのN,N'−ジ置換カル
ボジイミド類、N,N'−カルボニルジイミダゾールな
どのアゾライド類、N−エトキシカルボニル−2−エト
キシ−1,2−ジヒドロキノリン、オキシ塩化リン、ア
ルコキシアセチレンなどの脱水剤、2−クロロメチルピ
リジニウムヨージド、2−フルオロ−1−メチルピリジ
ニウムヨージドなどの2−ハロゲノピリジニウム塩など
が用いられる。これらの縮合剤を用いた場合、反応はカ
ルボン酸の反応性誘導体を経て進行すると考えられる。
式 R1−COOH(R1は前記と同意義)で表されるカ
ルボン酸またはその反応性誘導体は、化合物(XVI)1
モルに対し通常約1.0〜5.0モル、好ましくは約
1.0〜2.0モル用いる。本反応は反応に不活性な溶
媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒として
反応が進行する限り特に限定されないが、例えばジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2
−ジメトキシエタンなどのエーテル類、ベンゼン、トル
エン、シクロヘキサンなどの炭化水素類、N,N−ジメ
チルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなど
のアミド類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭
素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素
類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル
類、 ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類、水な
どの溶媒もしくはそれらの混合溶媒などが好ましい。カ
ルボン酸の反応性誘導体として酸ハロゲン化物を用いる
場合は、放出されるハロゲン化水素を反応系内から除去
する目的で、脱酸剤の存在下に反応を行うことができ
る。このような脱酸剤としては、例えば炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウムなどの塩基性塩
類、ピリジン、ルチジンなどの芳香族アミン類、トリエ
チルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、
シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジメチルアミノピ
リジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリ
ジン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリンな
どの第3級アミン類などを加えておくのが望ましい。反
応時間は用いる試薬や溶媒により異なるが通常30分〜
24時間、好ましくは30分〜4時間である。反応温度
は通常0〜100℃、好ましくは0〜70℃である。
【0058】また化合物(XVII)は、 化合物(XV)に式
1−COOH(R1は前記と同意義)で表されるカル
ボン酸またはその反応性誘導体を加え、酸性条件下で5
分〜3時間、好ましくは10分〜1時間、0〜100
℃、好ましくは0〜70℃で撹拌した後に、前記の脱酸
剤を加えてアシル化反応に付すことにより、 系内で異性
化を伴いながら製造することもできる。該カルボン酸ま
たはその反応性誘導体は、化合物(XV)1モルに対し通
常約1.0〜5.0モル、好ましくは約1.0〜2.0
モル用いる。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行う
のが有利である。このような溶媒として反応が進行する
限り特に限定されないが、例えばジエチルエーテル、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエ
タンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘ
キサンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジ
クロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジ
クロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセトニト
リル、プロピオニトリルなどのニトリル類、 ジメチルス
ルホキシドなどのスルホキシド類などの溶媒もしくはそ
れらの混合溶媒などが好ましい。こうして得られた生成
物(XVII)は反応液のままか粗製物として次の反応に用
いることもできるが、常法に従って反応混合物から単離
することもでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィーな
どの分離手段により容易に精製することができる。
【0059】光学活性な化合物(XVII)を製造するため
には、 化合物(XV)を遷移金属−光学活性ホスフィン錯
体などの不斉還元触媒を用いて還元し、続いてアシル化
を行う方法等が用いられる。該遷移金属−光学活性ホス
フィン錯体としては、例えばルテニウム−光学活性ホス
フィン錯体が挙げられ、好ましくはジルテニウムテトラ
クロロ ビス[2,2’−ビス(ジフェニルホスフィ
ノ)−1,1’−ビナフチル]トリエチルアミン、
[2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’
−ビナフチル]ルテニウム ジアセテートなどのルテニ
ウム−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,
1’−ビナフチル誘導体等が用いられる。反応条件は、
後述の化合物(XXXV)から光学活性なアミノアルキル体
を製造する時の条件と同様である。 得られた光学活性な
アミノアルキル体のアシル化の条件としては、後述の化
合物(XXXVI)から化合物(I)を製造する時と同様の条
件が用いられる。また、光学活性な化合物(XVII)を製
造するために、 化合物(XV)をアシル化した後に遷移金
属−光学活性ホスフィン錯体などの不斉還元触媒を用い
て還元を行う方法等も用いられる。該遷移金属−光学活
性ホスフィン錯体としては、例えばルテニウム−光学活
性ホスフィン錯体が挙げられ、好ましくはジルテニウム
テトラクロロ ビス[2,2’−ビス(ジフェニルホス
フィノ)−1,1’−ビナフチル]トリエチルアミン、
[2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’
−ビナフチル]ルテニウム ジアセテートなどのルテニ
ウム−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,
1’−ビナフチル誘導体等が用いられる。反応条件は、
後述の化合物(XXXV)から光学活性なアミノアルキル体
を製造する時の条件と同様である。化合物(XV)のアシ
ル化の条件としては、後述の化合物(XXXVI)から化合
物(I)を製造する時と同様の条件が用いられる。
【0060】さらに、化合物(XVII)のうちR2がアル
キル基の場合には、上記アシル化の後、対応するアルキ
ル化剤(例えば、アルキルハライド、アルコールのスル
ホン酸エステルなど)を用いて、塩基の存在下アルキル
化反応を行う。化合物(XVII)1モルに対しアルキル化
剤を約1.0〜5.0モル、好ましくは約1.0〜2.
0モル用いる。塩基としては、例えば水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウムなどの無機塩基類、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム
などの塩基性塩類、ピリジン、ルチジンなどの芳香族ア
ミン類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリ
ブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジ
メチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N
−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチ
ルモルホリンなどの第3級アミン類、水素化ナトリウ
ム、水素化カリウムなどのアルカリ金属水素化物類、ナ
トリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチ
ウムヘキサメチルジシラジドなどの金属アミド類、ナト
リウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム第
三ブトキシドなどの金属アルコキシド類などが挙げられ
る。化合物(XVII)1モルに対し塩基を約1.0〜5.
0モル、好ましくは約1.0〜2.0モル用いる。本反
応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。
このような溶媒として反応が進行する限り特に限定され
ないが、例えばメタノール、エタノール、プロパノール
などのアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロ
フラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどの
エーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘ
キサンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジ
クロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジ
クロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセトニト
リル、プロピオニトリルなどのニトリル類、ジメチルス
ルホキシドなどのスルホキシド類などの溶媒もしくはそ
れらの混合溶媒などが好ましい。反応時間は通常30分
〜48時間、好ましくは30分〜6時間である。反応温
度は通常−20〜200℃、好ましくは−10〜150
℃である。生成物(XVII)は反応液のままか粗製物とし
て次の反応に用いることもできるが、常法に従って反応
混合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、クロマ
トグラフィーなどの分離手段により容易に精製すること
ができる。
【0061】化合物(XVII)のうち二重結合部分が還元
された化合物を製造する場合は、化合物(VIII)から化
合物(VII)を製造する操作と同様の操作により、化合
物(XVII)の二重結合部分を接触還元することにより製
造される。化合物(XVIII)は、化合物(XVII)の水酸
基の保護基を脱保護することにより製造される。本脱保
護工程は、一般的な公知操作に基づいて行われる。例え
ば、T.W.グリーンの「Protective Groups in Organ
ic Synthesis」 (2版、1991年)記載の、「Protect
ion for Phenols and Catechols」の章に従って行うこ
とができる。化合物(XIX)は、化合物(XVIII)と対応
するアルキル化剤(例えば、アルキルハライド、アルコ
ールのスルホン酸エステルなど)とを、塩基の存在下で
反応させることにより製造される。化合物(XVIII)1
モルに対しアルキル化剤を約1.0〜5.0モル、好ま
しくは約1.0〜2.0モル用いる。塩基としては、例
えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機塩基
類、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭
酸水素ナトリウムなどの塩基性塩類、ピリジン、ルチジ
ンなどの芳香族アミン類、トリエチルアミン、トリプロ
ピルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチ
ルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメ
チルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロ
リジン、N−メチルモルホリンなどの第3級アミン類、
水素化ナトリウム、水素化カリウムなどのアルカリ金属
水素化物類、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピ
ルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジドなどの金属
アミド類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシ
ド、カリウム第三ブトキシドなどの金属アルコキシド類
などが挙げられる。化合物(XVIII)1モルに対し塩基
を約1.0〜5.0モル、好ましくは約1.0〜2.0
モル用いる。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行う
のが有利である。このような溶媒として反応が進行する
限り特に限定されないが、例えばメタノール、エタノー
ル、プロパノールなどのアルコール類、ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメト
キシエタンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、シ
クロヘキサン、ヘキサンなどの炭化水素類、N,N−ジ
メチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドな
どのアミド類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化
炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水
素類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリ
ル類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類など
の溶媒もしくはそれらの混合溶媒などが好ましい。反応
時間は通常30分〜48時間、好ましくは1時間〜24
時間である。反応温度は通常−20〜200℃、好まし
くは0〜150℃である。生成物(XIX)は反応液のま
まか粗製物として次の反応に用いることもできるが、常
法に従って反応混合物から単離することもでき、再結
晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの分離手段により容
易に精製することができる。
【0062】化合物(XX)[式中、R8は水素原子、ハ
ロゲン原子、置換基を有していてもよい炭化水素基、置
換基を有していてもよいアルコキシ基、ヒドロキシ基、
ニトロ基、シアノ基または置換基を有していてもよいア
ミノ基、R9は炭化水素基を示し、その他の各記号は前
記と同意義を示す]は、化合物(XVIII)と対応するα
−ハロケトン(例、α−クロロケトン、α−ブロモケト
ン、α−ヨードケトン等)とを、塩基の存在下で反応さ
せることにより製造される。化合物(XVIII)1モルに
対しα−ハロケトンを約1.0〜5.0モル、好ましく
は約1.0〜2.0モル用いる。塩基としては、例えば
水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機塩基類、
炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水
素ナトリウムなどの塩基性塩類、ピリジン、ルチジンな
どの芳香族アミン類、トリエチルアミン、トリプロピル
アミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチルア
ミン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチル
アニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジ
ン、N−メチルモルホリンなどの第3級アミン類、水素
化ナトリウム、水素化カリウムなどのアルカリ金属水素
化物類、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルア
ミド、リチウムヘキサメチルジシラジドなどの金属アミ
ド類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、
カリウム第三ブトキシドなどの金属アルコキシド類など
が挙げられる。化合物(XVIII)1モルに対し塩基を約
1.0〜5.0モル、好ましくは約1.0〜2.0モル
用いる。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが
有利である。このような溶媒として反応が進行する限り
特に限定されないが、例えばメタノール、エタノール、
プロパノールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、
テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシ
エタンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロ
ヘキサン、ヘキサンなどの炭化水素類、アセトン、メチ
ルエチルケトンなどのケトン類、N,N−ジメチルホル
ムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド
類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,
2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセ
トニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル類、ジメ
チルスルホキシドなどのスルホキシド類などの溶媒もし
くはそれらの混合溶媒などが好ましい。反応時間は通常
30分〜48時間、好ましくは1時間〜24時間であ
る。反応温度は通常−20〜200℃、好ましくは0〜
150℃である。生成物(XX)は反応液のままか粗製物
として次の反応に用いることもできるが、常法に従って
反応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、ク
ロマトグラフィーなどの分離手段により容易に精製する
ことができる。
【0063】化合物(XXI)は、化合物(XVIII)と対応
するアルキル化剤(例えば、置換アセチレンアルキルハ
ライド、置換アセチレンアルコールのスルホン酸エステ
ルなど)とを、塩基の存在下で反応させることにより製
造される。化合物(XVIII)1モルに対しアルキル化剤
を約1.0〜20.0モル、好ましくは約1.0〜1
0.0モル用いる。塩基としては、例えば水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウムなどの無機塩基類、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム
などの塩基性塩類、ピリジン、ルチジンなどの芳香族ア
ミン類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリ
ブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジ
メチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N
−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチ
ルモルホリンなどの第3級アミン類、水素化ナトリウ
ム、水素化カリウムなどのアルカリ金属水素化物類、ナ
トリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチ
ウムヘキサメチルジシラジドなどの金属アミド類、ナト
リウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム第
三ブトキシドなどの金属アルコキシド類などが挙げられ
る。化合物(XVIII)1モルに対し塩基を約1.0〜1
0.0モル、好ましくは約1.0〜5.0モル用いる。
本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利であ
る。このような溶媒として反応が進行する限り特に限定
されないが、例えばメタノール、エタノール、プロパノ
ールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンな
どのエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサ
ン、ヘキサンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホル
ムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド
類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,
2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセ
トニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル類、ジメ
チルスルホキシドなどのスルホキシド類などの溶媒もし
くはそれらの混合溶媒などが好ましい。反応時間は通常
30分〜48時間、好ましくは1時間〜24時間であ
る。反応温度は通常−20〜200℃、好ましくは0〜
150℃である。生成物(XXI)は反応液のままか粗製
物として次の反応に用いることもできるが、常法に従っ
て反応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、
クロマトグラフィーなどの分離手段により容易に精製す
ることができる。
【0064】化合物(I)は、化合物(XIX)、(XX)ま
たは(XXI)を自体公知の閉環反応に付して製造され
る。例えば、加熱による方法、酸性物質を用いる方法、
塩基性物質を用いる方法、およびこれらに準じる方法な
どが用いられる。加熱により閉環する場合は無溶媒で行
うか、反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利であ
る。このような溶媒としては反応が進行する限り特に限
定されないが、例えば1,2,3,4−テトラヒドロナ
フタレン、ブロモベンゼンなどの高沸点炭化水素類、ジ
フェニルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエー
テルなどの高沸点エーテル類、N,N−ジメチルアニリ
ン、N,N−ジエチルアニリンなどの溶媒もしくはそれ
らの混合溶媒などが好ましい。反応時間は通常10分〜
24時間、好ましくは10分〜10時間である。反応温
度は通常100〜300℃、好ましくは150〜250
℃である。酸性物質を用いて閉環する場合、例えばオキ
シ塩化リン、五塩化リン、五酸化リン、三塩化リン、チ
オニルクロリド、臭化水素酸、塩酸、硫酸、リン酸、ポ
リリン酸、p−トルエンスルホン酸などの酸性物質が用
いられる。化合物(XIX)、(XX)または(XXI)1モル
に対して酸性物質を約0.5〜100モル、好ましくは
約5.0〜20モル用いる。本反応は無溶媒で行うか、
反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。この
ような溶媒としては反応が進行する限り特に限定されな
いが、例えばベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素
類、シクロヘキサン、ヘキサンなどの飽和炭化水素類、
テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシ
エタンなどのエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジ
クロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジ
クロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、無水酢酸な
どの酸無水物類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキ
シド類、水などの溶媒もしくはそれらの混合溶媒などが
好ましい。反応時間は通常30分〜12時間、好ましく
は30分〜6時間である。反応温度は通常0〜200
℃、好ましくは0〜150℃である。
【0065】塩基性物質を用いて閉環する場合、例えば
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、
炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウムなどの塩基性物質が
用いられる。化合物(XIX)、(XX)または(XXI)1モ
ルに対して塩基性物質を約0.5〜100モル、好まし
くは約5.0〜20モル用いる。本反応は無溶媒で行う
か、反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。
このような溶媒としては反応が進行する限り特に限定さ
れないが、例えばメタノール、エタノール、プロパノー
ルなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン
などのケトン類、水などの溶媒もしくはそれらの混合溶
媒などが好ましい。反応時間は通常30分〜12時間、
好ましくは30分〜6時間である。反応温度は通常0〜
200℃、好ましくは0〜150℃である。前記の環化
反応により得られた生成物(I)は常法に従って反応混
合物から単離することができ、再結晶、蒸留、クロマト
グラフィーなどの分離手段により容易に精製することが
できる。化合物(I)のうち二重結合部分が還元された
化合物を製造する場合は、化合物(VIII)から化合物
(VII)を製造する操作と同様の操作により、化合物
(I)の二重結合部分を接触還元することにより製造さ
れる。
【0066】(反応2)
【化71】
【0067】化合物(XXII)は、化合物(X)をアルキ
ル化反応に付し、ついで臭化水素酸で処理することによ
り製造される。アルキル化反応は、シクロプロピルブロ
ミドとマグネシウムから調製されるグリニャール試薬を
不活性な溶媒で希釈した後、化合物(X)と反応させ
る。シクロプロピルブロミドからグリニャール試薬を調
製する方法は、公知の方法に準じて行えばよい。シクロ
プロピルブロミド1モルに対してマグネシウムを約1.
0〜5.0モル、好ましくは約1.0〜1.5モル用い
る。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利
である。このような溶媒としては反応が進行する限り特
に限定されないが、例えばベンゼン、トルエンなどの芳
香族炭化水素類、シクロヘキサン、ヘキサンなどの飽和
炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2
−ジメトキシエタンなどのエーテル類などの溶媒もしく
はそれらの混合溶媒などが好ましい。反応時間は通常1
0分〜10時間、好ましくは15分〜3時間である。反
応温度は通常0〜150℃、好ましくは40〜80℃で
ある。反応の際に、少量のヨウ素を存在させてもよい。
反応終了後生成したグリニャール試薬は室温で放置して
反応を完結させた後、溶媒を留去、あるいは留去するこ
となく溶媒を添加して希釈し、化合物(X)を滴下して
反応させる。 該グリニャール試薬1モルに対して化合物
(X)を約0.4〜3.0モル、好ましくは約0.4〜
1.0モル用いる。希釈に使用される溶媒としては反応
が進行する限り特に限定されないが、例えばベンゼン、
トルエンなどの芳香族炭化水素類、シクロヘキサン、ヘ
キサンなどの飽和炭化水素類、クロロトルエンなどのハ
ロゲン化炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類などの
溶媒もしくはそれらの混合溶媒などが好ましい。希釈に
使用される溶媒の量は、該グリニャール試薬に対し容量
で約1.0〜30倍、好ましくは約1.0〜15倍量用
いる。反応時間は通常10分〜10時間、好ましくは1
5分〜3時間である。反応温度は通常0〜150℃、好
ましくは40〜100℃である。生成物は反応液のまま
か粗製物として次の反応に用いることもできるが、常法
に従って反応混合物から単離することもでき、再結晶、
蒸留、クロマトグラフィーなどの分離手段により容易に
精製することができる。臭化水素酸の使用量は、 化合物
(X)1モルに対し約1.0〜30モル、好ましくは約
1.0〜5.0モルが好ましい。本反応は反応に不活性
な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒と
して反応が進行する限り特に限定されないが、例えばメ
タノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール
類、ギ酸、酢酸などの有機酸類、ベンゼン、トルエン、
シクロヘキサン、ヘキサンなどの炭化水素類、ジメチル
スルホキシドなどのスルホキシド類、水などの溶媒もし
くはそれらの混合溶媒などが好ましい。反応時間は通常
1時間〜60時間、好ましくは1時間〜15時間であ
る。反応温度は通常0〜200℃、好ましくは0〜80
℃である。生成物(XXII)は反応液のままか粗製物とし
て次の反応に用いることもできるが、常法に従って反応
混合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、クロマ
トグラフィーなどの分離手段により容易に精製すること
ができる。
【0068】化合物(XXIII)は、化合物(XXII)とフ
タルイミドカリウムを反応させることにより製造され
る。フタルイミドカリウムは化合物(XXII)1モルに対
し約1.0〜5.0モル、好ましくは約1.0〜1.5
モル用いる。化合物(XXII)とフタルイミドカリウムと
の縮合は所望により塩基の存在下、無溶媒もしくは不活
性な溶媒を用いて行うのが有利である。塩基としては、
例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機塩
基類、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、
炭酸水素ナトリウムなどの塩基性塩類、ピリジン、ルチ
ジンなどの芳香族アミン類、トリエチルアミン、トリプ
ロピルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメ
チルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジ
メチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルピ
ロリジン、N−メチルモルホリンなどの第3級アミン
類、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどのアルカリ
金属水素化物類、ナトリウムアミド、リチウムジイソプ
ロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジドなどの
金属アミド類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエト
キシド、カリウム第三ブトキシドなどの金属アルコキシ
ド類などが挙げられ、これらの使用量は化合物(XXII)
1モルに対し塩基を約1.0〜5.0モル、好ましくは
約1.0〜2.0モル用いる。溶媒としては、例えばメ
タノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール
類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類、ベン
ゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサンなどの炭化
水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメ
チルアセトアミドなどのアミド類、ジクロロメタン、ク
ロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなど
のハロゲン化炭化水素類、アセトニトリル、プロピオニ
トリルなどのニトリル類、ジメチルスルホキシドなどの
スルホキシド類などの溶媒もしくはそれらの混合溶媒な
どが好ましい。反応時間は通常30分〜20時間、好ま
しくは30分〜8時間である。反応温度は通常0〜15
0℃、好ましくは20〜80℃である。生成物(XXII
I)は反応液のままか粗製物として次の反応に用いるこ
ともできるが、常法に従って反応混合物から単離するこ
ともでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの分
離手段により容易に精製することができる。
【0069】化合物(XXIV)は、化合物(XXII)とシア
ノ化合物とを反応させることにより製造される。シアノ
化合物としては、 例えばシアン化ナトリウム、 シアン化
カリウムおよびこれらの混合物が挙げられる。 また反応
系中でシアン化水素と、 例えば水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの塩基
性物質とを反応させることによって調製して用いること
もできる。シアノ化合物は、化合物(XXII)1モルに対
し約0.8〜10モル、好ましくは約1.0〜2.0モ
ルが好ましい。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行
うのが有利である。このような溶媒として反応が進行す
る限り特に限定されないが、例えばジエチルエーテル、
テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシ
エタンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロ
ヘキサン、ヘキサンなどの炭化水素類、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどの
アミド類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭
素、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、オルト
ジクロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類、ジメチ
ルスルホキシドなどのスルホキシド類などの溶媒もしく
はそれらの混合溶媒などが好ましい。また相関移動触媒
の存在下、水と水に不溶、 または難溶の上記有機溶媒を
用いることもできる。相関移動触媒としては、例えば臭
化テトラブチルアンモニウム、塩化ベンジルトリエチル
アンモニウムなどの4級アンモニウム塩類、4級ホスホ
ニウム塩類が挙げられる。相関移動触媒の使用量は、化
合物(XXII)1モルに対し約0.001〜10モル、好
ましくは約0.005〜0.5モル用いる。反応時間は
通常30分〜20時間、好ましくは30分〜8時間であ
る。反応温度は通常0〜200℃、好ましくは20〜1
50℃である。生成物(XXIV)は反応液のままか粗製物
として次の反応に用いることもできるが、常法に従って
反応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、ク
ロマトグラフィーなどの分離手段により容易に精製する
ことができる。
【0070】化合物(XVI)は、 化合物(XXIII)のイミ
ド基を分解することによって製造される。 化合物(XXII
I)1モルに対し、例えばメチルアミン、エチルアミン
などのアミン類、ヒドラジン、フェニルヒドラジンなど
のヒドラジン類、硫化ナトリウム、硫化カリウムなどの
硫化アルカリ金属類、塩酸、硫酸などの鉱酸類などを通
常約1.0モル〜20モル、好ましくは約1.0モル〜
5.0モル用いる。本反応は反応に不活性な溶媒を用い
て行うのが有利である。このような溶媒として反応が進
行する限り特に限定されないが、例えばメタノール、エ
タノール、プロパノールなどのアルコール類、ジエチル
エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−
ジメトキシエタンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエ
ン、シクロヘキサン、ヘキサンなどの炭化水素類、N,
N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトア
ミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスル
ホキシド類などの溶媒もしくはそれらの混合溶媒などが
好ましい。反応時間は通常30分〜12時間、好ましく
は30分〜5時間である。反応温度は通常0〜200
℃、好ましくは20〜100℃である。生成物(XVI)
は反応液のままか粗製物として次の反応に用いることも
できるが、常法に従って反応混合物から単離することも
でき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの分離手
段により容易に精製することができる。化合物(XVI)
は、 化合物(XII)から化合物(XV)を製造する操作と
同様の操作により、 化合物(XXIV)のシアノ基を還元す
ることによっても製造される。
【0071】(反応3)
【化72】
【化73】
【0072】化合物(XXV)は自体公知の方法、例えば
ジャーナル オブ オーガニックケミストリー(J. Or
g. Chem.), 49巻, 409頁 (1984)、 ジャーナル オブ
ジインディアン ケミカル ソサイエティー(J. India
n Chem. Soc.), 36巻,76頁 (1959)などに記載の方法、
またはこれらに準じた方法に従って製造することができ
る。化合物(XXVIII)〔式中、Lはハロゲン原子、アル
キルスルホニル基、アルキルスルホニルオキシ基または
アリールスルホニルオキシ基などの脱離基を示す〕は自
体公知の方法、例えばジャーナル オブ ザ ケミカル
ソサエティ(J. Chem. Soc.), 2455頁(1956)、4665
頁(1958)、 などに記載の方法、またはこれらに準じた
方法に従って製造することができる。
【0073】Lで示されるハロゲン原子としては、例え
ばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられる。Lで
示されるアルキルスルホニル基としては、例えばC1-5
アルキルスルホニル基(例えばメタンスルホニル、エタ
ンスルホニルなど)などが挙げられる。Lで示されるア
ルキルスルホニルオキシ基としては、例えばハロゲン化
されていてもよいC1-5アルキルスルホニルオキシ基
(例えばメタンスルホニルオキシ、エタンスルホニルオ
キシ、トリクロロメタンスルホニルオキシなど)などが
挙げられる。Lで示されるアリールスルホニルオキシ基
としては、例えば置換されていてもよいベンゼンスルホ
ニルオキシ基(例えばp−トルエンスルホニルオキシ、
ベンゼンスルホニルオキシなど)などが挙げられる。ま
た、式中の化合物が市販されている場合には市販品をそ
のまま用いることもできる。化合物(XXVI)は、前記の
化合物(III)から化合物(IV)を製造する方法と同様
にして、Knoevenagel縮合により塩基の存在下、化合物
(XXV)とマロン酸から製造される。化合物(XXV)1モ
ルに対しマロン酸を約1.0〜5.0モル、好ましくは
約1.0〜2.0モル用いる。塩基としては、例えば水
酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機塩基類、炭
酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素
ナトリウムなどの塩基性塩類、ピリジン、ルチジンなど
の芳香族アミン類、トリエチルアミン、トリプロピルア
ミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミ
ン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−
ジメチルアニリン、ピペリジン、N−メチルピペリジ
ン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリンなど
の第3級アミン類などが挙げられる。これら塩基の使用
量は、化合物(XXV)1モルに対し約0.1〜10.0
モル、好ましくは約0.1〜5.0モル用いる。本反応
は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。こ
のような溶媒として反応が進行する限り特に限定されな
いが、例えばメタノール、エタノール、プロパノールな
どのアルコール類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサ
ン、ヘキサンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホル
ムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド
類、ギ酸、酢酸などの有機酸類、ジクロロメタン、クロ
ロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどの
ハロゲン化炭化水素類などの溶媒もしくはそれらの混合
溶媒などが好ましい。反応時間は用いる試薬や溶媒によ
り異なるが通常30分〜24時間、好ましくは30分〜
8時間である。反応温度は通常0〜150℃、好ましく
は0〜130℃である。生成物(XXVI)は反応液のまま
か粗製物として次の反応に用いることもできるが、常法
に従って反応混合物から単離することもでき、再結晶、
蒸留、クロマトグラフィーなどの分離手段により容易に
精製することができる。
【0074】化合物(XXX)は前記の化合物(III)から
化合物(VIII)を製造する操作と同様にしてアルキルホ
スホン酸ジエステルの塩基処理により生成するホスホナ
ートカルボアニオンと化合物(XXV)とを反応させて、
E体あるいはZ体の配置異性体単独またはEおよびZ異
性体の混合物として得られる。アルキルホスホン酸ジエ
ステルとしては、前記と同じく、例えばジエチルホスホ
ノ酢酸エチルなどが用いられる。化合物(XXV)1モル
に対しアルキルホスホン酸ジエステルを約1.0〜3.
0モル、好ましくは約1.0〜1.5モル用いる。塩基
としては、例えば水素化ナトリウム、水素化カリウムな
どのアルカリ金属水素化物類、ナトリウムアミド、リチ
ウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシ
ラジドなどの金属アミド類、ナトリウムメトキシド、ナ
トリウムエトキシド、カリウム第三ブトキシドなどの金
属アルコキシド類などが挙げられる。これら塩基の使用
量は化合物(XXV)1モルに対し約1.0〜5.0モ
ル、好ましくは約1.0〜1.5モルである。本反応は
反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。この
ような溶媒として反応が進行する限り特に限定されない
が、例えばメタノール、エタノール、プロパノールなど
のアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエー
テル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサ
ンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメチ
ルスルホキシドなどのスルホキシド類などの溶媒もしく
はそれらの混合溶媒などが好ましい。反応時間は通常1
時間〜50時間、好ましくは1時間〜10時間である。
反応温度は通常−78〜200℃、好ましくは0〜15
0℃である。化合物(XXX)の異性体混合物は反応液
のままか粗製物として次の反応に用いることもできる
が、常法に従って反応混合物から単離することもでき、
再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの分離手段によ
り容易に精製することができる。
【0075】化合物(XXXI)は、前記の化合物(VI
II)から化合物(IX)を製造する方法と同様にして、酸
あるいは塩基を用いて化合物(XXX)のエステル基を加
水分解することにより製造される。酸加水分解には、 一
般に塩酸、 硫酸などの鉱酸類や三塩化ホウ素、三臭化ホ
ウ素などのルイス酸類、ルイス酸とチオールまたはスル
フィドの併用、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホ
ン酸などの有機酸類が用いられる。アルカリ加水分解に
は、 水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、 水酸化バリウ
ムなどの金属水酸化物類、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ムなどの金属炭酸塩類、ナトリウムメトキシド、ナトリ
ウムエトキシド、カリウム第三ブトキシドなどの金属ア
ルコキシド類、 トリエチルアミン、イミダゾール、ホル
ムアミジンなどの有機塩基類などが用いられる。これら
酸および塩基は、化合物(XXX)1モルに対して約0.
5〜10モル、好ましくは約0.5〜3.0モル用い
る。本反応は無溶媒で行うか、反応に不活性な溶媒を用
いて行うのが有利である。このような溶媒としては反応
が進行する限り特に限定されないが、例えばメタノー
ル、エタノール、プロパノールなどのアルコール類、ベ
ンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素類、シクロヘキ
サン、ヘキサンなどの飽和炭化水素類、ギ酸、酢酸など
の有機酸類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2
−ジメトキシエタンなどのエーテル類、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどの
アミド類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭
素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素
類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル
類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、ジ
メチルスルホキシドなどのスルホキシド類、水などの溶
媒もしくはそれらの混合溶媒などが好ましい。反応時間
は通常10分〜60時間、好ましくは10分〜12時間
である。反応温度は通常−10〜200℃、好ましくは
0〜120℃である。生成物(XXXI)は反応液のままか
粗製物として次の反応に用いることもできるが、常法に
従って反応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸
留、クロマトグラフィーなどの分離手段により容易に精
製することができる。
【0076】化合物(XXIX)は前記の化合物(VI)から
化合物(VII)を製造する方法と同様にして、式 R3
2COOR9で表される(式中、R3,R9は前記と同意
義を示す)で表されるエステル誘導体と化合物(XXVII
I)を、塩基の存在下で反応させることにより製造され
る。R9で示される「炭化水素基」としては、例えば前
記の「炭化水素基」等があげられ、そのうち低級アルキ
ル基(例えば、メチル、エチル、イソプロピルなどのC
1-6アルキルなど)や置換基を有していてもよいベンジ
ル基等が好ましい。該「置換基を有していてもよいベン
ジル基」は、ベンジル基の置換可能な位置に1ないし3
個の、例えばハロゲン原子、C1-3アルキル等の置換基
を有していてもよく、具体例としては、例えばベンジ
ル、p−クロロベンジル、p−メチルベンジルなどが挙
げられる。化合物(XXVIII)1モルに対し該エステル誘
導体を約1.0〜5.0モル、好ましくは約1.0〜
2.0モル用いる。塩基としては、例えば炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウムなどの無機塩基
類、ピリジン、ルチジンなどの芳香族アミン類、トリエ
チルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、
シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジメチルアミノピ
リジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリ
ジン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリンな
どの第3級アミン類、水素化ナトリウム、水素化カリウ
ムなどのアルカリ金属水素化物類、ナトリウムアミド、
リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチル
ジシラジドなどの金属アミド類、ナトリウムメトキシ
ド、ナトリウムエトキシド、カリウム第三ブトキシドな
どの金属アルコキシド類などが挙げられる。これら塩基
の使用量は、化合物(XXVIII)1モルに対し約1.0〜
5.0モル、好ましくは約1.0〜2.0モル用いる。
本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利であ
る。このような溶媒として反応が進行する限り特に限定
されないが、例えばメタノール、エタノール、プロパノ
ールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンな
どのエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサ
ン、ヘキサンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホル
ムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド
類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,
2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセ
トニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル類、アセ
トン、メチルエチルケトンなどのケトン類、ジメチルス
ルホキシドなどのスルホキシド類などの溶媒もしくはそ
れらの混合溶媒などが好ましい。反応時間は通常30分
〜48時間、好ましくは30分〜5時間である。反応温
度は通常−20〜200℃、好ましくは−10〜150
℃である。生成物(XXIX)は反応液のままか粗製物とし
て次の反応に用いることもできるが、常法に従って反応
混合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、クロマ
トグラフィーなどの分離手段により容易に精製すること
ができる。
【0077】化合物(XXIX)は、前記の化合物(VIII)
から化合物(VII)を製造する方法と同様にして、化合
物(XXX)を水素雰囲気下、種々の触媒を共存させた接
触還元反応に付すことによっても製造される。使用され
る触媒としては、例えば酸化白金、白金付活性炭、パラ
ジウム付活性炭、パラジウム付硫酸バリウム、ニッケ
ル、銅−クロム酸化物、ロジウム、コバルト、ルテニウ
ム等が用いられる。触媒の使用量は、化合物(XXX)に
対して約5〜1000重量%、好ましくは約5〜300
重量%である。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行
うのが有利である。このような溶媒として反応が進行す
る限り特に限定されないが、例えばメタノール、エタノ
ール、プロパノールなどのアルコール類、ジエチルエー
テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメ
トキシエタンなどのエーテル類、シクロヘキサン、ヘキ
サンなどの飽和炭化水素類、N,N−ジメチルホルムア
ミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、
ギ酸、酢酸などの有機酸類、水などの溶媒もしくはそれ
らの混合溶媒などが好ましい。反応時間は用いる触媒の
活性および量によって異なるが、通常30分〜24時
間、好ましくは30分〜6時間である。反応温度は通常
0〜120℃、好ましくは20〜80℃である。圧力は
通常1〜100 気圧である。反応系に添加することに
より触媒能の上昇をもたらす添加物(促進剤)を添加し
てもよい。酸性添加物としては、例えば、塩酸、硫酸、
硝酸、過塩素酸、臭化水素酸、リン酸などの無機酸類、
酢酸、トリフルオロ酢酸、シュウ酸、フタル酸、フマル
酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、
p−トルエンスルホン酸、10−カンファースルホン酸
などの有機酸類などが好ましい。塩基性添加物として
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが好まし
い。生成物(XXIX)は反応液のままか粗製物として次の
反応に用いることもできるが、常法に従って反応混合物
から単離することもでき、再結晶、蒸留、クロマトグラ
フィーなどの分離手段により容易に精製することができ
る。
【0078】化合物(XXVII)は、前記の化合物(IV)
あるいは化合物(IX)から化合物(V)を製造する方
法、または化合物(XXX)から化合物(XXIX)を製造す
る方法と同様にして、水素雰囲気下、接触還元反応に化
合物(XXVI)あるいは化合物(XXXI)を付すことによっ
て製造される。化合物(XXVII)は、前記の化合物(VI
I)から化合物(V)を製造する方法と同様にして、酸あ
るいは塩基を用いて化合物(XXIX)のエステル基を加水
分解することによっても製造される。酸加水分解には、
一般に塩酸、 硫酸などの鉱酸類や三塩化ホウ素、三臭化
ホウ素などのルイス酸類、ルイス酸とチオールまたはス
ルフィドの併用、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスル
ホン酸などの有機酸類が用いられる。アルカリ加水分解
には、 水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、 水酸化バリ
ウムなどの金属水酸化物類、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウムなどの金属炭酸塩類、ナトリウムメトキシド、ナト
リウムエトキシド、カリウム第三ブトキシドなどの金属
アルコキシド類、 トリエチルアミン、イミダゾール、ホ
ルムアミジンなどの有機塩基類などが用いられる。これ
ら酸および塩基は、化合物(XXIX)1モルに対して約
0.5〜10モル、好ましくは約0.5〜6.0モル用
いる。本反応は無溶媒で行うか、反応に不活性な溶媒を
用いて行うのが有利である。このような溶媒としては反
応が進行する限り特に限定されないが、例えばメタノー
ル、エタノール、プロパノールなどのアルコール類、ベ
ンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素類、シクロヘキ
サン、ヘキサンなどの飽和炭化水素類、ギ酸、酢酸など
の有機酸類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2
−ジメトキシエタンなどのエーテル類、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどの
アミド類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭
素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素
類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル
類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、ジ
メチルスルホキシドなどのスルホキシド類、水などの溶
媒もしくはそれらの混合溶媒などが好ましい。反応時間
は通常10分〜60時間、好ましくは10分〜12時間
である。反応温度は通常−10〜200℃、好ましくは
0〜120℃である。生成物(XXVII)は反応液のまま
か粗製物として次の反応に用いることもできるが、常法
に従って反応混合物から単離することもでき、再結晶、
蒸留、クロマトグラフィーなどの分離手段により容易に
精製することができる。
【0079】化合物(XXXII)は、前記の化合物(V)を
閉環反応に付して化合物(X)を製造する方法と同様に
して、化合物(XXVII)を自体公知の閉環反応に付して
製造される。例えば、加熱による方法、酸性物質を用い
る方法、ハロゲン化剤と反応させた後、ルイス酸存在下
で環化させる方法、およびこれらに準じる方法などが用
いられる。加熱により閉環する場合は無溶媒で行うか、
反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。この
ような溶媒としては反応が進行する限り特に限定されな
いが、例えば1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン
などの高沸点炭化水素類、ジフェニルエーテル、ジエチ
レングリコールジメチルエーテルなどの高沸点エーテル
類などの溶媒もしくはそれらの混合溶媒などが好まし
い。反応時間は通常10分〜24時間、好ましくは10
分〜10時間である。反応温度は通常100〜300
℃、好ましくは100〜200℃である。酸性物質を用
いて閉環する場合、例えばオキシ塩化リン、五塩化リ
ン、三塩化リン、チオニルクロリド、塩酸、硫酸、ポリ
リン酸、p−トルエンスルホン酸などの酸性物質が用い
られる。化合物(XXVII)1モルに対して酸性物質を約
0.5〜100モル、好ましくは約5.0〜20モル用
いる。本反応は無溶媒で行うか、反応に不活性な溶媒を
用いて行うのが有利である。このような溶媒としては反
応が進行する限り特に限定されないが、例えばベンゼ
ン、トルエンなどの芳香族炭化水素類、シクロヘキサ
ン、ヘキサンなどの飽和炭化水素類、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエー
テル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメ
チルアセトアミドなどのアミド類、ジクロロメタン、ク
ロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなど
のハロゲン化炭化水素類、無水酢酸などの酸無水物類、
ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などの溶媒
もしくはそれらの混合溶媒などが好ましい。反応時間は
通常30分〜12時間、好ましくは30分〜6時間であ
る。反応温度は通常0〜200℃、好ましくは0〜15
0℃である。
【0080】ハロゲン化剤と反応させた後、ルイス酸存
在下で閉環する場合、ハロゲン化剤としては、例えば塩
化チオニル、臭化チオニルなどのハロゲン化チオニル
類、塩化ホスホリル、臭化ホスホリルなどのハロゲン化
ホスホリル類、五塩化リン、三塩化リン、五臭化リン、
三臭化リンなどのハロゲン化リン類、オキサリルクロリ
ドなどのオキサリルハライド類、ホスゲンなどが挙げら
れる。化合物(XXVII)1モルに対してハロゲン化剤を
約1.0〜30モル、好ましくは約1.0〜10モル用
いる。本反応は無溶媒で行うか、反応に不活性な溶媒を
用いて行うのが有利である。このような溶媒としては反
応が進行する限り特に限定されないが、例えばベンゼ
ン、トルエンなどの芳香族炭化水素類、シクロヘキサ
ン、ヘキサンなどの飽和炭化水素類、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエー
テル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメ
チルアセトアミドなどのアミド類、ジクロロメタン、ク
ロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなど
のハロゲン化炭化水素類などの溶媒もしくはそれらの混
合溶媒などが好ましい。反応時間は通常10分〜12時
間、好ましくは10分〜5時間である。反応温度は通常
−10〜200℃、好ましくは−10〜120℃であ
る。生成物は反応液のままか粗製物として次の反応に用
いることもできるが、常法に従って反応混合物から単離
することもでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィーな
どの分離手段により容易に精製することができる。次の
環化反応に用いられるルイス酸としては、例えば無水塩
化アルミニウム、無水塩化亜鉛、無水塩化鉄などが挙げ
られる。化合物(XXVII)1モルに対してルイス酸を約
0.1〜20モル、好ましくは約.0.2〜5.0モル
用いる。本反応は無溶媒で行うか、反応に不活性な溶媒
を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては
反応が進行する限り特に限定されないが、例えばベンゼ
ン、トルエンなどの芳香族炭化水素類、モノクロロベン
ゼン、o−ジクロロベンゼン、1,2,4−トリクロロ
ベンゼン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭
素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素
類などの溶媒もしくはそれらの混合溶媒などが好まし
い。反応時間は通常30分〜12時間、好ましくは30
分〜6時間である。反応温度は通常−20〜200℃、
好ましくは−5〜120℃である。前記の環化反応によ
り得られた生成物(XXXII)は反応液のままか粗製物と
して次の反応に用いることもできるが、常法に従って反
応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、クロ
マトグラフィーなどの分離手段により容易に精製するこ
とができる。
【0081】これらの閉環反応において望む方向への閉
環を優先的に行わせるために、ベンゼン環上の望ましく
ない位置をハロゲン原子で置換した後、閉環反応を行う
こともできる。この場合のハロゲン化としては、ハロゲ
ン化剤(例、臭素、塩素などのハロゲン)などを使用す
る通常のハロゲン化の方法、ハロゲン化剤と共に鉄など
の金属触媒を用いたハロゲン化、四塩化チタン−トリフ
ルオロ酢酸を用いた塩素化、ハロゲン化銅を用いたハロ
ゲン化、塩化スルフリル−塩化アルミニウムを用いる塩
素化等の方法も用いられる。このうち、最初のハロゲン
化を通常の方法で行い、必要に応じ、次工程のハロゲン
化を鉄を触媒として用いる方法で行うのが好ましい。本
反応で用いられるハロゲン化剤の量は、化合物(XXVI
I)1モルに対して0.8〜3モル、好ましくは1〜2
モルである。また用いられる触媒としての鉄の量は、化
合物(XXVII)1モルに対し0.01〜0.5当量、好
ましくは0.05〜0.2当量である。本反応は無溶媒
下で行うか、または反応に不活性な溶媒を用いて行う。
該溶媒としては、反応が進行する限り特に限定されない
が、例えばシクロヘキサン、ヘキサン等の炭化水素類、
テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシ
エタン、ジエチルエーテル等のエーテル類、N,N−ジ
メチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等
のアミド類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭
素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素
類、酢酸、プロピオン酸等の有機酸類、あるいはこれら
の混合溶媒が挙げられる。反応時間は通常10分〜10
時間、好ましくは20分〜5時間である。反応温度は通
常−20〜120℃、好ましくは−10〜80℃であ
る。また、2または3段階のハロゲン化を一工程で行わ
せることも可能であり、この場合、ハロゲン化剤は前記
の使用量の2倍量が用いられる。
【0082】化合物(XXXIV)は前記の化合物(X)から
化合物(XII)を製造する方法と同様にして、アセトニ
トリルを塩基処理して生成するカルボアニオンと化合物
(XXXII)とを反応させて化合物(XXXIII)を得、次い
で脱水反応に付すことによって製造される。化合物(XX
XIV)はE体あるいはZ体の配置異性体単独またはEお
よびZ体の混合物として得られる。化合物(XXXII)1
モルに対しアセトニトリルを約1.0〜3.0モル、好
ましくは約1.0〜1.3モル用いる。塩基としては、
例えば水素化ナトリウム、水素化カリウムなどのアルカ
リ金属水素化物類、ナトリウムアミド、リチウムジイソ
プロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジドなど
の金属アミド類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエ
トキシド、カリウム第三ブトキシドなどの金属アルコキ
シド類などが挙げられ、これら塩基の使用量は化合物
(XXXII)1モルに対し約1.0〜5.0モル、好まし
くは約1.0〜1.5モルである。本反応は反応に不活
性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒
として反応が進行する限り特に限定されないが、例えば
メタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコー
ル類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類、ベ
ンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサンなどの炭
化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジ
メチルアセトアミドなどのアミド類、ジクロロメタン、
クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンな
どのハロゲン化炭化水素類などの溶媒もしくはそれらの
混合溶媒などが好ましい。反応時間は通常30分〜48
時間、好ましくは30分〜5時間である。反応温度は通
常−78〜100℃、好ましくは−78〜50℃であ
る。生成物は反応液のままか粗製物として次の反応に用
いることもできるが、常法に従って反応混合物から単離
することもでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィーな
どの分離手段により容易に精製することができる。
【0083】脱水反応に用いられる触媒としては、例え
ば塩酸、硫酸、リン酸、硫酸水素カリウム、シュウ酸、
p−トルエンスルホン酸、10−カンファースルホン
酸、三フッ化ホウ素エーテル錯体などの酸性触媒、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウムなどの塩基性触媒などが
挙げられるが、さらに例えばN,N−シクロヘキシルカ
ルボジイミドなどの脱水剤、アルミナ、二酸化ナトリウ
ム、オキシ塩化リン、塩化チオニル、メタンスルホニル
クロリドなどを用いてもよい。本反応は無溶媒で行う
か、反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。
このような溶媒として反応が進行する限り特に限定され
ないが、例えばメタノール、エタノール、プロパノール
などのアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロ
フラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどの
エーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘ
キサンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジ
メチルスルホキシドなどのスルホキシド類などの溶媒も
しくはそれらの混合溶媒などが好ましい。反応時間は通
常30分〜24時間、好ましくは30分〜5時間であ
る。反応温度は通常0〜200℃、好ましくは0〜15
0℃である。
【0084】化合物(XXXIV)は前記の化合物(X)から
化合物(XII)を製造する方法と同様にして、アルキル
ホスホン酸ジエステルの塩基処理により生成するホスホ
ナートカルボアニオンと化合物(XXXII)とを反応させ
て、E体あるいはZ体の配置異性体単独またはEおよび
Z異性体の混合物としても得られる。アルキルホスホン
酸ジエステルとしては、例えばジエチルシアノメチルホ
スホナートなどが用いられる。化合物(XXXII)1モル
に対しアルキルホスホン酸ジエステルを約1.0〜3.
0モル、好ましくは約1.0〜1.5モル用いる。塩基
としては、例えば水素化ナトリウム、水素化カリウムな
どのアルカリ金属水素化物類、ナトリウムアミド、リチ
ウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシ
ラジドなどの金属アミド類、ナトリウムメトキシド、ナ
トリウムエトキシド、カリウム第三ブトキシドなどの金
属アルコキシド類などが挙げられ、これら塩基の使用量
は化合物(XXXII)1モルに対し約1.0〜5.0モ
ル、好ましくは約1.0〜1.5モルが好ましい。本反
応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。
このような溶媒として反応が進行する限り特に限定され
ないが、例えばメタノール、エタノール、プロパノール
などのアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロ
フラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどの
エーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘ
キサンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジ
メチルスルホキシドなどのスルホキシド類などの溶媒も
しくはそれらの混合溶媒などが好ましい。反応時間は通
常1時間〜50時間、好ましくは1時間〜10時間であ
る。反応温度は通常−78〜200℃、好ましくは0〜
150℃である。化合物(XXXIV)の異性体混合物は反
応液のままか粗製物として次の反応に用いることもでき
るが、常法に従って反応混合物から単離することもで
き、再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの分離手段
により容易に精製することができる。化合物(XXXIV)
の側鎖の炭素鎖を延長する場合、公知の炭素鎖延長反応
に準じて行えばよく、例えばシアノ基をアルカリ性また
は酸性条件下で加水分解して、カルボキシル基とした
後、あるいは該カルボキシル基をエステル体に導いた
後、還元反応に付してアルコール体とし、次いでハロゲ
ン化、シアノ化を経る反応などが採用される。
【0085】化合物(XXXV)は、前記の化合物(XII)
から化合物(XV)を製造する方法と同様にして、化合物
(XXXIV)を還元反応に付すことによって製造される。
使用される還元剤としては、例えば水素化アルミニウ
ム、水素化ジイソブチルアルミニウムなどの金属水素化
物類、水素化リチウムアルミニウム、水素化ホウ素ナト
リウムなどの金属水素錯化合物類、 または水素添加触媒
として例えばラネーニッケル、ラネーコバルト等の触媒
等が用いられる。還元剤の使用量は、例えば金属水素化
物の場合、化合物(XXXIV)1モルに対して約1.0〜
10モル、好ましくは約1.0〜3.0モル、金属水素
錯化合物の場合、化合物(XXXIV)1モルに対して約
1.0〜10モル、好ましくは約1.0〜3.0モル、
水素添加の場合、ラネーニッケル、ラネーコバルト等の
触媒を化合物(XXXIV)に対して約10〜1000重量
%、好ましくは約80〜300重量%である。本反応は
反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。この
ような溶媒として反応が進行する限り特に限定されない
が、例えばメタノール、エタノール、プロパノールなど
のアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエー
テル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサンなどの炭
化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジ
メチルアセトアミドなどのアミド類、ギ酸、酢酸などの
有機酸類などの溶媒もしくはそれらの混合溶媒などが好
ましい。ラネーニッケルやラネーコバルト触媒を用いる
際には副反応を抑えるために、さらにアンモニア等のア
ミン類を添加してもよい。反応時間は用いる触媒の活性
および量によって異なるが、通常1時間〜100時間、
好ましくは1時間〜50時間である。反応温度は通常0
〜120℃、好ましくは20〜80℃である。ラネーニ
ッケル、ラネーコバルト等の触媒を用いた場合、水素の
圧力は通常1〜100 気圧である。生成物(XXXV)は
反応液のままか粗製物として次の反応に用いることもで
きるが、常法に従って反応混合物から単離することもで
き、再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの分離手段
により容易に精製することができる。また、化合物(XX
XV)を製造するときの反応条件を強くする(例、反応温
度を上げる、反応時間を長くする等)ことにより、シア
ノ基の還元と同時に二重結合部分の還元を行うことも可
能である。
【0086】光学活性な化合物(I)を製造するために
は、化合物(XXXV)を不斉還元触媒等を用いた還元反応
に付し、続いてアシル化反応に付す方法等が用いられ
る。該不斉還元触媒としては、例えば遷移金属−光学活
性ホスフィン錯体などが挙げられる。遷移金属−光学活
性ホスフィン錯体としては、例えばルテニウム−光学活
性ホスフィン錯体が挙げられ、なかでもジルテニウムテ
トラクロロ ビス[2,2'−ビス(ジフェニルホスフィ
ノ)−1,1'−ビナフチル]トリエチルアミンなどのル
テニウム−2,2'−ビス(ジフェニルホスフィノ)−
1,1'−ビナフチル誘導体などが汎用される。ルテニウ
ム−光学活性ホスフィン錯体中の光学活性な三級ホスフ
ィンには、(R)配置および(S)配置の2種の光学異
性体が存在する。ルテニウム−光学活性ホスフィン錯体
中の光学活性三級ホスフィンの(R)配置または(S)
配置のどちらかの光学異性体を適宜選択し、目的とする
方の光学活性化合物を選択的(実質的に純粋に)に得る
ことができる。該還元反応は、オートクレーブ中などで
加圧条件下、以下に述べる水素圧下、加熱、撹拌するこ
とにより行うことができる。ルテニウム−光学活性ホス
フィン触媒の量は、化合物(XXXV)に対し、1/2〜1
/1000倍モル、好ましくは1/10〜1/500倍
モルである。
【0087】本反応は、有機溶媒中で行うことができ
る。該有機溶媒としては、例えばトルエン、ベンゼン、
クロロベンゼンなどの芳香族炭化水素類、酢酸エチル、
酢酸n-プロピル、酢酸n-ブチルなどの脂肪族エステル
類、イソプロピルエーテル、ジエチルエーテル、テトラ
ヒドロフランなどのエーテル類、ジクロロメタン、ジク
ロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、メタノール、
エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類、
N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド類などの溶
媒もしくはそれらの混合溶媒などが挙げられる。このう
ち好ましくはアルコール類、さらに好ましくはメタノー
ルが挙げられる。該反応において、有機溶媒の使用量
は、化合物(XXXV)1重量部に対し、通常1〜1000
倍容量、好ましくは2〜20倍容量である。反応温度
は、通常0〜150℃、好ましくは5〜100℃、さら
に好ましくは10〜80℃である。反応における水素気
圧は、通常5〜150kg/cm2、好ましくは30〜11
0kg/cm2 である。反応時間は、通常0.5〜100時
間、好ましくは1〜50時間、さらに好ましくは5〜2
5時間である。該反応においては反応液中に、所望によ
り、ルイス酸、プロトン酸などを添加してもよい。該反
応においては、生成物である化合物のうち目的とする方
の光学活性化合物を、原料である化合物(XXXV)1重量
部に対し、通常1/200〜1/5倍重量、好ましくは
1/100〜1/10倍重量をあらかじめ加えて、反応
をさせてもよい。
【0088】化合物(XXXV)から目的とする光学活性化
合物への変換率は、次に示す方法により求めることがで
きる。すなわち、例えば反応後の反応液を適当量サンプ
リングし、自体公知の適当なキラルカラム(例えば Chi
ralpak AS(ダイセル化学工業株式会社製),ULTRONES-
OVM(SHINWA CHEMICAL INDUSTRIES LTD.)など)を用い
る高速液体クロマトグラフィー(HPLC)法により、
原料化合物(XXXV)または目的とする光学活性化合物の
それぞれの量を測定することができる。上記の反応によ
って得られた反応液から、自体公知の方法(例えば溶媒
抽出、転溶、晶出、再結晶、クロマトグラフィーなど)
により、光学活性アミン誘導体を得ることができる。光
学活性な化合物(I)はこのようにして得られた光学活
性アミン体をアシル化することにより製造される。反応
条件等は後述の化合物(XXXVI)から化合物(I)を製造
する時と同様の条件が用いられる。
【0089】化合物(XXXVI)のうちm=2または3の
化合物は、 上記の化合物(XV)から化合物(XVI)を製
造する方法と同様にして、化合物(XXXV)を酸処理し、
異性化させることにより製造される。 酸触媒としては、
例えば塩酸、硫酸、硝酸、臭化水素酸、リン酸などの無
機酸類、酢酸、トリフルオロ酢酸、シュウ酸、フタル
酸、フマル酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク
酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、10
−カンファースルホン酸などの有機酸類、三フッ化ホウ
素エーテル錯体などが好ましい。これら酸触媒の使用量
は化合物(XXXV)1モルに対し約0.01〜10モル、
好ましくは約0.01〜5.0モルである。本反応は無
溶媒で行うか、反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有
利である。このような溶媒として反応が進行する限り特
に限定されないが、例えばメタノール、エタノール、プ
ロパノールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエ
タンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘ
キサン、ヘキサンなどの炭化水素類、N,N−ジメチル
ホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのア
ミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類、
水などの溶媒もしくはそれらの混合溶媒などが好まし
い。反応時間は通常10分〜12時間、好ましくは10
分〜2時間である。反応温度は通常−10〜200℃、
好ましくは−10〜100℃である。生成物(XXXVI)
は反応液のままか粗製物として次の反応に用いることも
できるが、常法に従って反応混合物から単離することも
でき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの分離手
段により容易に精製することができる。
【0090】化合物(XXXVI)のうちm=1の化合物は、
上記の化合物(X)から化合物(XVI)を製造する方法
と同様にして、化合物(XXXII)をルイス酸の存在下ト
リメチルシリルシアニドで処理し、生じたトリメチルシ
リルオキシ基を酸で脱離させ続いてシアノ基を還元する
ことにより製造される。 ルイス酸としては、例えばヨウ
化亜鉛、無水塩化アルミニウム、無水塩化亜鉛、無水塩
化鉄などが挙げられる。これらルイス酸触媒の使用量は
化合物(XXXII)1モルに対し約0.01〜10モル、
好ましくは約0.01〜1.0モルである。本反応は無
溶媒で行うか、反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有
利である。このような溶媒として反応が進行する限り特
に限定されないが、例えばジエチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンな
どのエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサ
ン、ヘキサンなどの炭化水素類などの溶媒もしくはそれ
らの混合溶媒などが好ましい。反応時間は通常10分〜
12時間、好ましくは30分〜3時間である。反応温度
は通常−10〜200℃、好ましくは−10〜100℃
である。生成物は反応液のままか粗製物として次の反応
に用いることもできるが、常法に従って反応混合物から
単離することもでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィ
ーなどの分離手段により容易に精製することができる。
次に酸を用いて処理する。酸としては、例えば塩酸、硫
酸、硝酸、臭化水素酸、リン酸などの無機酸類、酢酸、
トリフルオロ酢酸、シュウ酸、フタル酸、フマル酸、酒
石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、メタンスルホ
ン酸、p−トルエンスルホン酸、10−カンファースル
ホン酸などの有機酸類、三フッ化ホウ素エーテル錯体な
どが好ましい。これら酸の使用量は化合物(XXXII)1
モルに対し約1〜100モル、好ましくは約1〜10モ
ルである。本反応は無溶媒で行うか、反応に不活性な溶
媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒として
反応が進行する限り特に限定されないが、例えばジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2
−ジメトキシエタンなどのエーテル類、ベンゼン、トル
エン、シクロヘキサン、ヘキサンなどの炭化水素類、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセ
トアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどの
スルホキシド類などの溶媒もしくはそれらの混合溶媒な
どが好ましい。反応時間は通常30分〜12時間、好ま
しくは30分〜5時間である。反応温度は通常0〜20
0℃、好ましくは20〜150℃である。シアノ基の還
元は、化合物(XII)から化合物(XV)を製造する際に
用いられる条件で行うことができる。生成物(XXXVI)
は反応液のままか粗製物として次の反応に用いることも
できるが、常法に従って反応混合物から単離することも
でき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの分離手
段により容易に精製することができる。
【0091】化合物(I)は、 化合物(XXXVI)と、カル
ボン酸、その塩またはその反応性誘導体とを反応させる
ことによっても製造される。該カルボン酸としては、例
えば式 R1−COOH(式中、R1は前記と同意義を示
す)で表される化合物が挙げられる。該カルボン酸の反
応性誘導体としては、例えば酸ハロゲン化物(例、酸塩
化物、酸臭化物など)、酸アミド(例、ピラゾール、イ
ミダゾール、ベンゾトリアゾールなどとの酸アミドな
ど)、酸無水物(例、無水酢酸、無水プロピオン酸、無
水酪酸などのC1-6脂肪族カルボン酸無水物など)、酸
アジド、活性エステル(例、ジエトキシリン酸エステ
ル、ジフェノキシリン酸エステル、p−ニトロフェニル
エステル、2,4−ジニトロフェニルエステル、シアノ
メチルエステル、ペンタクロロフェニルエステル、N−
ヒドロキシスクシンイミドとのエステル、N−ヒドロキ
シフタルイミドとのエステル、1−ヒドロキシベンゾト
リアゾールとのエステル、6−クロロ−1−ヒドロキシ
ベンゾトリアゾールとのエステル、1−ヒドロキシ−1
H−2−ピリドンとのエステルなど)、活性チオエステ
ル(例、2−ピリジルチオエステル、2−ベンゾチアゾ
リルチオエステルなど)などが用いられる。
【0092】また該反応性誘導体を用いる代わりに、該
カルボン酸またはその塩を適当な縮合剤の存在下、直接
化合物(XXXVI)と反応させても良い。縮合剤として
は、例えばN,N'−ジシクロヘキシルカルボジイミ
ド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)
カルボジイミド(WSC)塩酸塩などのN,N'−ジ置
換カルボジイミド類、N,N'−カルボニルジイミダゾ
ールなどのアゾライド類、N−エトキシカルボニル−2
−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン、オキシ塩化リ
ン、アルコキシアセチレンなどの脱水剤、2−クロロメ
チルピリジニウムヨージド、2−フルオロ−1−メチル
ピリジニウムヨージドなどの2−ハロゲノピリジニウム
塩などが用いられる。これらの縮合剤を用いた場合、反
応はカルボン酸の反応性誘導体を経て進行すると考えら
れる。式 R1−COOH(R1は前記と同意義)で表さ
れるカルボン酸またはその反応性誘導体は、化合物(XX
XVI)1モルに対し通常約1.0〜5.0モル、好まし
くは約1.0〜2.0モル用いる。本反応は反応に不活
性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒
として反応が進行する限り特に限定されないが、例えば
ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、
1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類、ベンゼ
ン、トルエン、シクロヘキサンなどの炭化水素類、N,
N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトア
ミドなどのアミド類、ジクロロメタン、クロロホルム、
四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化
炭化水素類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどの
ニトリル類、 ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド
類、水などの溶媒もしくはそれらの混合溶媒などが好ま
しい。カルボン酸の反応性誘導体として酸ハロゲン化物
を用いる場合は、放出されるハロゲン化水素を反応系内
から除去する目的で、脱酸剤の存在下に反応を行うこと
ができる。このような脱酸剤としては、例えば炭酸ナト
リウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウムなど炭酸塩
類、ピリジン、ルチジンなどの芳香族アミン類、トリエ
チルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、
シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジメチルアミノピ
リジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリ
ジン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリンな
どの第3級アミン類などが使用される。反応時間は用い
る試薬や溶媒により異なるが通常30分〜24時間、好
ましくは30分〜4時間である。反応温度は通常0〜1
00℃、好ましくは0〜70℃である。
【0093】化合物(I)は、 化合物(XXXV)に式 R1
−COOH(R1は前記と同意義)で表されるカルボン
酸、その塩またはその反応性誘導体を加え、酸性条件下
で5分〜3時間、好ましくは10分〜1時間、0〜10
0℃、好ましくは0〜70℃で撹拌した後に、前記の脱
酸剤を加えてアシル化反応に付すことにより、 系内で異
性化を伴いながら製造することもできる。該カルボン酸
またはその反応性誘導体は、化合物(XXXV)1モルに対
し通常約1.0〜5.0モル、好ましくは約1.0〜
2.0モル用いる。本反応は反応に不活性な溶媒を用い
て行うのが有利である。このような溶媒として反応が進
行する限り特に限定されないが、例えばジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメト
キシエタンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、シ
クロヘキサンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホル
ムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド
類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,
2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセ
トニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル類、 ジメ
チルスルホキシドなどのスルホキシド類などの溶媒もし
くはそれらの混合溶媒などが好ましい。こうして得られ
た生成物(I)は常法に従って反応混合物から単離する
こともでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの
分離手段により容易に精製することができる。
【0094】さらに、化合物(I)のうちR2がアルキル
基の場合には、上記アシル化の後、対応するアルキル化
剤(例えば、アルキルハライド、アルコールのスルホン
酸エステルなど)を用いて、塩基の存在下アルキル化反
応を行う。化合物(I)1モルに対しアルキル化剤を約
1.0〜5.0モル、好ましくは約1.0〜2.0モル
用いる。塩基としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸
化カリウムなどの無機塩基類、炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウムなどの塩基
性塩類、ピリジン、ルチジンなどの芳香族アミン類、ト
リエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミ
ン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジメチルアミ
ノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピ
ペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリ
ンなどの第3級アミン類、水素化ナトリウム、水素化カ
リウムなどのアルカリ金属水素化物類、ナトリウムアミ
ド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメ
チルジシラジドなどの金属アミド類、ナトリウムメトキ
シド、ナトリウムエトキシド、カリウム第三ブトキシド
などの金属アルコキシド類などが挙げられる。化合物
(I)1モルに対し塩基を約1.0〜5.0モル、好ま
しくは約1.0〜2.0モル用いる。本反応は反応に不
活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶
媒として反応が進行する限り特に限定されないが、例え
ばメタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコ
ール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類、
ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサンなどの
炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−
ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジクロロメタ
ン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタ
ンなどのハロゲン化炭化水素類、アセトニトリル、プロ
ピオニトリルなどのニトリル類、ジメチルスルホキシド
などのスルホキシド類などの溶媒もしくはそれらの混合
溶媒などが好ましい。反応時間は通常30分〜48時
間、好ましくは30分〜6時間である。反応温度は通常
−20〜200℃、好ましくは−10〜150℃であ
る。生成物(I)は常法に従って反応混合物から単離す
ることもでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなど
の分離手段により容易に精製することができる。
【0095】化合物(I)のうち二重結合部分が還元さ
れた化合物を製造する場合は、化合物(VIII)から化合
物(VII)を製造する操作と同様の操作により、化合物
(I)の二重結合部分を接触還元することにより製造さ
れる。
【0096】(反応4)
【化74】
【0097】化合物(XXXVII)は自体公知の方法、例え
ばジャーナル オブ ザ ケミカルソサエティ(J. Che
m. Soc.), 2525頁(1952)、 1165頁(1954)、 ジャー
ナルオブ オーガニック ケミストリー(J. Org. Che
m.), 49巻, 4833頁 (1984)、 ジャーナル オブ ヘテ
ロサイクリック ケミストリー(J. Heterocyclic Che
m.), 24巻, 941頁 (1987)、 ジャーナル オブ メディ
シナル ケミストリー(J. Med. Chem.), 17巻, 747頁
(1974)、 ヘルベチカ キミカ アクタ(Helv. Chim. Act
a), 48巻, 252頁 (1965)などに記載の方法、またはこ
れらに準じた方法に従って製造することができる。
【0098】化合物(XXXVIII)は、化合物(XXXVII)
と対応するアルキル化剤(例えば、アルキルハライド、
アルコールのスルホン酸エステルなど)とを、塩基の存
在下で反応させることにより製造される。化合物(XXXV
II)1モルに対しアルキル化剤を約0.5〜5.0モ
ル、好ましくは約0.8〜2.0モル用いる。塩基とし
ては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの
無機塩基類、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシ
ウム、炭酸水素ナトリウムなどの塩基性塩類、ピリジ
ン、ルチジンなどの芳香族アミン類、トリエチルアミ
ン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、シクロヘ
キシルジメチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、
N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N
−メチルピロリジン、N−メチルモルホリンなどの第3
級アミン類、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどの
アルカリ金属水素化物類、ナトリウムアミド、リチウム
ジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジ
ドなどの金属アミド類、ナトリウムメトキシド、ナトリ
ウムエトキシド、カリウム第三ブトキシドなどの金属ア
ルコキシド類などが挙げられる。化合物(XXXVII)1モ
ルに対し塩基を約1.0〜5.0モル、好ましくは約
1.0〜2.0モル用いる。本反応は反応に不活性な溶
媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒として
反応が進行する限り特に限定されないが、例えばメタノ
ール、エタノール、プロパノールなどのアルコール類、
ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、
1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類、ベンゼ
ン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサンなどの炭化水
素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチ
ルアセトアミドなどのアミド類、ジクロロメタン、クロ
ロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどの
ハロゲン化炭化水素類、アセトニトリル、プロピオニト
リルなどのニトリル類、ジメチルスルホキシドなどのス
ルホキシド類などの溶媒もしくはそれらの混合溶媒など
が好ましい。反応時間は通常30分〜48時間、好まし
くは1時間〜24時間である。反応温度は通常−20〜
200℃、好ましくは0〜150℃である。生成物(XX
XVIII)は反応液のままか粗製物として次の反応に用い
ることもできるが、常法に従って反応混合物から単離す
ることもでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなど
の分離手段により容易に精製することができる。
【0099】化合物(XXXIX)は、化合物(XXXVII)と
対応するα−ハロケトンとを、塩基の存在下で反応させ
ることにより製造される。化合物(XXXVII)1モルに対
しα−ハロケトンを約1.0〜5.0モル、好ましくは
約1.0〜2.0モル用いる。塩基としては、例えば水
酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機塩基類、炭
酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素
ナトリウムなどの塩基性塩類、ピリジン、ルチジンなど
の芳香族アミン類、トリエチルアミン、トリプロピルア
ミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミ
ン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルア
ニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジ
ン、N−メチルモルホリンなどの第3級アミン類、水素
化ナトリウム、水素化カリウムなどのアルカリ金属水素
化物類、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルア
ミド、リチウムヘキサメチルジシラジドなどの金属アミ
ド類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、
カリウム第三ブトキシドなどの金属アルコキシド類など
が挙げられる。化合物(XXXVII)1モルに対し塩基を約
1.0〜5.0モル、好ましくは約1.0〜2.0モル
用いる。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが
有利である。このような溶媒として反応が進行する限り
特に限定されないが、例えばメタノール、エタノール、
プロパノールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、
テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシ
エタンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロ
ヘキサン、ヘキサンなどの炭化水素類、アセトン、メチ
ルエチルケトンなどのケトン類、N,N−ジメチルホル
ムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド
類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,
2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセ
トニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル類、ジメ
チルスルホキシドなどのスルホキシド類などの溶媒もし
くはそれらの混合溶媒などが好ましい。反応時間は通常
30分〜48時間、好ましくは1時間〜24時間であ
る。反応温度は通常−20〜200℃、好ましくは0〜
150℃である。生成物(XXXIX)は反応液のままか粗
製物として次の反応に用いることもできるが、常法に従
って反応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸
留、クロマトグラフィーなどの分離手段により容易に精
製することができる。
【0100】化合物(XL)は、化合物(XXXVII)と対応
するアルキル化剤(例えば、置換アセチレンアルキルハ
ライド、置換アセチレンアルコールのスルホン酸エステ
ルなど)とを、塩基の存在下で反応させることにより製
造される。化合物(XXXVII)1モルに対しアルキル化剤
を約1.0〜20.0モル、好ましくは約1.0〜1
0.0モル用いる。塩基としては、例えば水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウムなどの無機塩基類、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム
などの塩基塩類、ピリジン、ルチジンなどの芳香族アミ
ン類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブ
チルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジメ
チルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−
メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチル
モルホリンなどの第3級アミン類、水素化ナトリウム、
水素化カリウムなどのアルカリ金属水素化物類、ナトリ
ウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウム
ヘキサメチルジシラジドなどの金属アミド類、ナトリウ
ムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム第三ブ
トキシドなどの金属アルコキシド類などが挙げられる。
化合物(XXXVII)1モルに対し塩基を約1.0〜10.
0モル、好ましくは約1.0〜5.0モル用いる。本反
応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。
このような溶媒として反応が進行する限り特に限定され
ないが、例えばメタノール、エタノール、プロパノール
などのアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロ
フラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどの
エーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘ
キサンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジ
クロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジ
クロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセトニト
リル、プロピオニトリルなどのニトリル類、ジメチルス
ルホキシドなどのスルホキシド類などの溶媒もしくはそ
れらの混合溶媒などが好ましい。反応時間は通常30分
〜48時間、好ましくは1時間〜24時間である。反応
温度は通常−20〜200℃、好ましくは0〜150℃
である。生成物(XXXX)は反応液のままか粗製物として
次の反応に用いることもできるが、常法に従って反応混
合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、クロマト
グラフィーなどの分離手段により容易に精製することが
できる。
【0101】前記のアルキル化反応において、水酸基へ
のアルキル化が選択的に進行しない場合は、必要に応じ
てアミノ基の保護、脱保護を行う。アミノ基の保護、脱
保護工程は、一般的な公知操作に基づいて行われる。例
えば、T.W.グリーンの「Protecting Groups in Org
anic Synthesis」(2版、1991年)記載の、「Prot
ection for the Amino Group」の章に従って行うことが
できる。化合物(XLI)は、化合物(XXXVIII)、(XXXI
X)または(XL)を自体公知の閉環反応に付して製造さ
れる。例えば、加熱による方法、酸性物質を用いる方
法、塩基性物質を用いる方法、およびこれらに準じる方
法などが用いられる。 加熱により閉環する場合は無溶
媒で行うか、反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利
である。このような溶媒としては反応が進行する限り特
に限定されないが、例えば1,2,3,4−テトラヒド
ロナフタレン、ブロモベンゼンなどの高沸点炭化水素
類、ジフェニルエーテル、ジエチレングリコールジメチ
ルエーテルなどの高沸点エーテル類、N,N−ジメチル
アニリン、N,N−ジエチルアニリンなどの溶媒もしく
はそれらの混合溶媒などが好ましい。反応時間は通常1
0分〜24時間、好ましくは10分〜10時間である。
反応温度は通常100〜300℃、好ましくは100〜
250℃である。
【0102】酸性物質を用いて閉環する場合、例えばオ
キシ塩化リン、五塩化リン、五酸化リン、三塩化リン、
チオニルクロリド、臭化水素酸、塩酸、硫酸、リン酸、
ポリリン酸、p−トルエンスルホン酸などの酸性物質が
用いられる。化合物(XXXVIII)、(XXXIX)または(X
L)1モルに対して酸性物質を約0.5〜100モル、
好ましくは約5.0〜20モル用いる。本反応は無溶媒
で行うか、反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利で
ある。このような溶媒としては反応が進行する限り特に
限定されないが、例えばベンゼン、トルエンなどの芳香
族炭化水素類、シクロヘキサン、ヘキサンなどの飽和炭
化水素類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−
ジメトキシエタンなどのエーテル類、N,N−ジメチル
ホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのア
ミド類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、
1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、
無水酢酸などの酸無水物類、ジメチルスルホキシドなど
のスルホキシド類、水などの溶媒もしくはそれらの混合
溶媒などが好ましい。反応時間は通常30分〜12時
間、好ましくは30分〜6時間である。反応温度は通常
0〜200℃、好ましくは0〜150℃である。
【0103】塩基性物質を用いて閉環する場合、例えば
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、
炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウムなどの塩基性物質が
用いられる。化合物(XXXVIII)、(XXXIX)または(X
L)1モルに対して塩基性物質を約0.5〜100モ
ル、好ましくは約5.0〜20モル用いる。本反応は無
溶媒で行うか、反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有
利である。このような溶媒としては反応が進行する限り
特に限定されないが、例えばメタノール、エタノール、
プロパノールなどのアルコール類、アセトン、メチルエ
チルケトンなどのケトン類、水などの溶媒もしくはそれ
らの混合溶媒などが好ましい。反応時間は通常30分〜
12時間、好ましくは30分〜6時間である。反応温度
は通常0〜200℃、好ましくは0〜150℃である。
前記の環化反応により新たに形成された環の二重結合部
分は、必要に応じて上記の化合物(VIII)から化合物
(VII)を製造する操作と同様の操作により還元するこ
ともできる。前記の環化反応により得られた生成物(XL
I)は反応液のままか粗製物として次の反応に用いるこ
ともできるが、常法に従って反応混合物から単離するこ
ともでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの分
離手段により容易に精製することができる。
【0104】化合物(XLII)は、公知の方法、例えばザ
ケミストリー オブ ヘテロサイクリック コンパウ
ンズ(The Chemistry of Heterocyclic Compounds), 2
5巻,パート 3 (W. J. Houlihan, ed, John Wiley and
Sons, Inc., New York), 361頁(1979)、ジャーナル
オブ ザ ケミカル ソサエティ(J. Chem. Soc.),
3842頁(1954)、 テトラヘドロン(Tetrahedron), 36
巻, 2505頁 (1980)、モナシェフテ フュア ケミー(Mo
natsh. Chem.), 117巻, 375頁 (1986)などに記載の方
法、またはこれらに準じた方法に従って化合物(XLI)
から製造することができる。化合物(XLIII)は、アル
ドール縮合により塩基触媒の存在下、化合物(XLII)と
ニトロメタンから、E体あるいはZ体の配置異性体単独
またはEおよびZ異性体の混合物として製造される。化
合物(XLII)1モルに対しニトロメタンを約1.0〜1
00モル、好ましくは約1.0〜50モル用いる。塩基
としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウムな
どの無機塩基類、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸
セシウム、炭酸水素ナトリウムなどの塩基性塩類、メチ
ルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ベンジルア
ミン、アニリンなどの第1級アミン類、酢酸アンモニウ
ム、アルミナなどが挙げられる。これら塩基の使用量
は、化合物(XLII)1モルに対し約0.01〜5.0モ
ル、好ましくは約0.1〜1.0モル用いる。本反応は
反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。この
ような溶媒として反応が進行する限り特に限定されない
が、例えばメタノール、エタノール、プロパノールなど
のアルコール類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサ
ン、ヘキサンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホル
ムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド
類、水などの溶媒もしくはそれらの混合溶媒などが好ま
しい。反応時間は通常30分〜72時間、好ましくは3
0分〜24時間である。反応温度は通常−20〜200
℃、好ましくは−10〜150℃である。生成物(XLII
I)は反応液のままか粗製物として次の反応に用いるこ
ともできるが、常法に従って反応混合物から単離するこ
ともでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの分
離手段により容易に精製することができる。
【0105】化合物(XLIV)は、前記の化合物(XLII
I)を還元反応に付すことによって製造される。使用さ
れる還元剤としては、例えば水素化アルミニウム、水素
化ジイソブチルアルミニウムなどの金属水素化物類、水
素化リチウムアルミニウム、水素化ホウ素ナトリウム、
水素化ホウ素リチウム、 シアノ水素化ホウ素ナトリウム
などの金属水素錯化合物類、 または水素添加触媒として
例えばラネーニッケル、酸化白金、白金付活性炭、パラ
ジウム付活性炭、パラジウム付硫酸バリウム、ニッケ
ル、銅−クロム酸化物、ロジウム、コバルト、ルテニウ
ム等の触媒等が用いられる。また例えば反応系に添加す
ることにより触媒能の上昇をもたらす添加物(促進剤)
を添加してもよい。酸性添加物としては、例えば、塩
酸、硫酸、硝酸、過塩素酸、臭化水素酸、リン酸などの
無機酸類、酢酸、トリフルオロ酢酸、シュウ酸、フタル
酸、フマル酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク
酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、10
−カンファースルホン酸などの有機酸類などが好まし
い。塩基性添加物としては、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウムなどが好ましい。還元剤の使用量は、例えば金
属水素化物の場合、化合物(XLIII)1モルに対して約
1.0〜10モル、好ましくは約1.0〜3.0モル、
金属水素錯化合物の場合、化合物(XLIII)1モルに対
して約1.0〜10モル、好ましくは約1.0〜3.0
モル、水素添加の場合、ラネーニッケル等の触媒を化合
物(XLIII)に対して約10〜1000重量%、好まし
くは約100〜300重量%である。本反応は反応に不
活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶
媒として反応が進行する限り特に限定されないが、例え
ばメタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコ
ール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類、
ベンゼン、トルエン、シクロヘキサンなどの炭化水素
類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミドなどのアミド類、ギ酸、酢酸などの有機酸
類などの溶媒もしくはそれらの混合溶媒などが好まし
い。反応時間は用いる還元剤や触媒の活性および量によ
って異なるが、通常1時間〜100時間、好ましくは1
時間〜50時間である。反応温度は通常0〜120℃、
好ましくは20〜80℃である。ラネーニッケル等の触
媒を用いた場合、水素の圧力は通常1〜100気圧であ
る。生成物(XLIV)は反応液のままか粗製物として次の
反応に用いることもできるが、常法に従って反応混合物
から単離することもでき、再結晶、蒸留、クロマトグラ
フィーなどの分離手段により容易に精製することができ
る。また化合物(XLIV)は自体公知の方法、例えばジャ
ーナル オブ メディシナル ケミストリー(J. Med.
Chem.), 35巻, 3625頁 (1992)、 テトラヘドロン(Tetr
ahedron), 48巻, 1039頁 (1992)などに記載の方法、 ま
たはこれらに準じた方法に従って製造することもでき
る。
【0106】化合物(I)は、 化合物(XLIV)と、カル
ボン酸、その塩またはその反応性誘導体とを反応させる
ことによって製造される。該カルボン酸としては、例え
ば式R1−COOH(式中、R1は前記と同意義を示す)
で表される化合物が挙げられる。該カルボン酸の反応性
誘導体としては、例えば酸ハロゲン化物(例、酸塩化
物、酸臭化物など)、酸アミド(例、ピラゾール、イミ
ダゾール、ベンゾトリアゾールなどとの酸アミドな
ど)、酸無水物(例、無水酢酸、無水プロピオン酸、無
水酪酸などのC1-6脂肪族カルボン酸無水物など)、酸
アジド、活性エステル(例、ジエトキシリン酸エステ
ル、ジフェノキシリン酸エステル、p−ニトロフェニル
エステル、2,4−ジニトロフェニルエステル、シアノ
メチルエステル、ペンタクロロフェニルエステル、N−
ヒドロキシスクシンイミドとのエステル、N−ヒドロキ
シフタルイミドとのエステル、1−ヒドロキシベンゾト
リアゾールとのエステル、6−クロロ−1−ヒドロキシ
ベンゾトリアゾールとのエステル、1−ヒドロキシ−1
H−2−ピリドンとのエステルなど)、活性チオエステ
ル(例、2−ピリジルチオエステル、2−ベンゾチアゾ
リルチオエステルなど)などが用いられる。
【0107】また該反応性誘導体を用いる代わりに、該
カルボン酸またはその塩を適当な縮合剤の存在下、直接
化合物(XLIV)と反応させても良い。縮合剤としては、
例えばN,N'−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1
−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボ
ジイミド(WSC)塩酸塩などのN,N'−ジ置換カル
ボジイミド類、N,N'−カルボニルジイミダゾールな
どのアゾライド類、N−エトキシカルボニル−2−エト
キシ−1,2−ジヒドロキノリン、オキシ塩化リン、ア
ルコキシアセチレンなどの脱水剤、2−クロロメチルピ
リジニウムヨージド、2−フルオロ−1−メチルピリジ
ニウムヨージドなどの2−ハロゲノピリジニウム塩など
が用いられる。これらの縮合剤を用いた場合、反応はカ
ルボン酸の反応性誘導体を経て進行すると考えられる。
式 R1−COOH(R1は前記と同意義)で表されるカ
ルボン酸またはその反応性誘導体は、化合物(XLIV)1
モルに対し通常約1.0〜5.0モル、好ましくは約
1.0〜2.0モル用いる。本反応は反応に不活性な溶
媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒として
反応が進行する限り特に限定されないが、例えばジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2
−ジメトキシエタンなどのエーテル類、ベンゼン、トル
エン、シクロヘキサンなどの炭化水素類、N,N−ジメ
チルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなど
のアミド類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭
素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素
類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル
類、 ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類、水な
どの溶媒もしくはそれらの混合溶媒などが好ましい。カ
ルボン酸の反応性誘導体として酸ハロゲン化物を用いる
場合は、放出されるハロゲン化水素を反応系内から除去
する目的で、脱酸剤の存在下に反応を行うことができ
る。このような脱酸剤としては、例えば炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウムなどの炭酸塩
類、ピリジン、ルチジンなどの芳香族アミン類、トリエ
チルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、
シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジメチルアミノピ
リジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリ
ジン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリンな
どの第3級アミン類などが使用される。反応時間は用い
る試薬や溶媒により異なるが通常30分〜24時間、好
ましくは30分〜4時間である。反応温度は通常0〜1
00℃、好ましくは0〜70℃である。
【0108】さらに、化合物(I)のうちR2がアルキル
基の場合には、上記アシル化の後、対応するアルキル化
剤(例えば、アルキルハライド、アルコールのスルホン
酸エステルなど)を用いて、塩基の存在下アルキル化反
応を行う。化合物(I)1モルに対しアルキル化剤を約
1.0〜5.0モル、好ましくは約1.0〜2.0モル
用いる。塩基としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸
化カリウムなどの無機塩基類、炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウムなどの塩基
性塩類、ピリジン、ルチジンなどの芳香族アミン類、ト
リエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミ
ン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジメチルアミ
ノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピ
ペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリ
ンなどの第3級アミン類、水素化ナトリウム、水素化カ
リウムなどのアルカリ金属水素化物類、ナトリウムアミ
ド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメ
チルジシラジドなどの金属アミド類、ナトリウムメトキ
シド、ナトリウムエトキシド、カリウム第三ブトキシド
などの金属アルコキシド類などが挙げられる。化合物
(I)1モルに対し塩基を約1.0〜5.0モル、好ま
しくは約1.0〜2.0モル用いる。本反応は反応に不
活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶
媒として反応が進行する限り特に限定されないが、例え
ばメタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコ
ール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類、
ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサンなどの
炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−
ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジクロロメタ
ン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタ
ンなどのハロゲン化炭化水素類、アセトニトリル、プロ
ピオニトリルなどのニトリル類、ジメチルスルホキシド
などのスルホキシド類などの溶媒もしくはそれらの混合
溶媒などが好ましい。反応時間は通常30分〜48時
間、好ましくは30分〜6時間である。反応温度は通常
−20〜200℃、好ましくは−10〜150℃であ
る。生成物(I)は常法に従って反応混合物から単離す
ることもでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなど
の分離手段により容易に精製することができる。化合物
(I)のうち二重結合部分が還元された化合物を製造す
る場合は、化合物(VIII)から化合物(VII)を製造す
る操作と同様の操作により製造される。
【0109】(反応5)
【化75】
【0110】化合物(XLV)は、例えば、5−ヒドロキシ
トリプタミン(5−HT)の一級アミノ基の保護により
製造される。R10は保護基を示し、該「保護基」として
は、後述の「アミノ基の保護基」があげられる。アミノ
基の保護は、一般的な公知操作に基づいて行われる。例
えば、T.W.グリーンの「Protecting Groups in Org
anic Synthesis」(2版、1991年)記載の、「Prot
ection for the AminoGroup」の章に従って行うことが
できる。化合物(XLVI)は、化合物(XXXVII)から化合
物(XXXVIII)を製造する操作と同様の操作により、化
合物(XLV)から製造される。化合物(XLVII)は、化合
物(XXXVII)から化合物(XXXIX)を製造する操作と同
様の操作により、化合物(XLV)から製造される。化合
物(XLIII)は、化合物(XXXVII)から化合物(XL)を
製造する操作と同様の操作により、化合物(XLV)から
製造される。化合物(XLIX)は、化合物(XXXVIII)、
(XXXIX)または(XL)から化合物(XLI)を製造する操
作と同様の操作により、化合物(XLVI)、(XLVII)ま
たは(XLVIII)から製造される。また自体公知の方法、
例えばテトラヘドロン レターズ(Tetrahedron Let
t.), 36巻, 7019頁 (1995)などに記載の方法、 または
これらに準じた方法に従って製造することもできる。 さ
らに二重結合部分が還元された化合物は、化合物(VII
I)から化合物(VII)を製造する操作と同様の操作によ
り製造される。
【0111】化合物(I)は、化合物(XLIX)の側鎖ア
ミノ基の保護基を除去することにより製造される化合物
を、化合物(XLIV)から化合物(I)を製造する操作と
同様の操作に付すことより製造される。アミノ基の脱保
護は、一般的な公知操作に基づいて行われる。例えば、
T.W.グリーンの「Protecting Groups in OrganicSy
nthesis」(2版、1991年)記載の、「Protection
for the Amino Group」の章に従って行うことができ
る。
【0112】(反応6)
【化76】 化合物(L)は、化合物(XVIII)と対応するアルキル化
剤(例えば、置換アリルハライド、置換アリルアルコー
ルのスルホン酸エステルなど)とを、塩基の存在下で反
応させることにより製造される。化合物(XVIII)1モ
ルに対しアルキル化剤を約1.0〜20.0モル、好ま
しくは約1.0〜10.0モル用いる。塩基としては、
例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、
炭酸水素ナトリウムなどの塩基性塩類、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウムなどの無機塩基類、ピリジン、ルチ
ジンなどの芳香族アミン類、トリエチルアミン、トリプ
ロピルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメ
チルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジ
メチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルピ
ロリジン、N−メチルモルホリンなどの第3級アミン
類、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどのアルカリ
金属水素化物類、ナトリウムアミド、リチウムジイソプ
ロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジドなどの
金属アミド類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエト
キシド、カリウム第三ブトキシドなどの金属アルコキシ
ド類などが挙げられる。化合物(XVIII)1モルに対し
塩基を約1.0〜5.0モル、好ましくは約1.0〜
2.0モル用いる。本反応は反応に不活性な溶媒を用い
て行うのが有利である。このような溶媒として反応が進
行する限り特に限定されないが、例えばメタノール、エ
タノール、プロパノールなどのアルコール類、ジエチル
エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−
ジメトキシエタンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエ
ン、シクロヘキサン、ヘキサンなどの炭化水素類、N,
N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトア
ミドなどのアミド類、ジクロロメタン、クロロホルム、
四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化
炭化水素類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどの
ニトリル類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド
類などの溶媒もしくはそれらの混合溶媒などが好まし
い。反応時間は通常30分〜48時間、好ましくは1時
間〜24時間である。反応温度は通常−20〜200
℃、好ましくは0〜150℃である。生成物(L)は反
応液のままか粗製物として次の反応に用いることもでき
るが、常法に従って反応混合物から単離することもで
き、再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの分離手段
により容易に精製することができる。
【0113】化合物(LI)は、化合物(L)をクライゼ
ン転位反応に付すことにより製造される。クライゼン転
位反応は自体公知の方法、 例えば新実験化学講座,第14
巻,有機化合物の合成と反応(I),3・2 フェノー
ル,559頁(日本化学会編)、オーガニック リアクシ
ョンズ(Organic Reactions),2巻,1-48頁,22巻,1
-252頁などに記載の方法、またはこれらに準じた方法に
従って製造することができる。具体的には、 化合物(LI)
を無溶媒またN−は溶媒中で加熱することにより転位反
応が進行する。 このような溶媒として、 N,N−ジエチ
ルアニリン、 ジフェニルエーテル、 1,2,3,4−テト
ラメチルベンゼンなどの高沸点溶媒が用いられる。 反応
時間は通常30分〜48時間、好ましくは1時間〜24
時間である。反応温度は通常150〜250℃、好まし
くは180〜220℃である。生成物(LI)は反応液の
ままか粗製物として次の反応に用いることもできるが、
常法に従って反応混合物から単離することもでき、再結
晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの分離手段により容
易に精製することができる。
【0114】化合物(LII)は、化合物(LI)の二重結
合部分を酸化的に開裂させ、 引き続いて還元に付すこと
により製造される。化合物(LII)中Lで示される脱離
基としては、ヒドロキシ、ハロゲン原子、アルキルスル
ホナート、アリールスルホナートなどの脱離基が好まし
い。酸化的開裂の方法は、自体公知の方法、例えば過マ
ンガン酸塩、過マンガン酸塩−過ヨウ素酸塩、クロム
酸、四酢酸鉛−N3複合体、オゾン、四酸化オスミウム
−過酸化水素、四酸化オスミウム−過ヨウ素酸、四酸化
ルテニウム、ヨードシル化合物、酸素、過酸化水素また
は有機過酸化物、有機過酸、ニトロベンゼン、陽極酸化
などを用いた方法、 例えば新実験化学講座、第15巻、酸
化と還元(日本化学会編)などに記載の方法またはこれ
らに準じた方法に従って行うことができる。例えばオゾ
ン酸化の場合、溶媒としては反応が進行する限り特に限
定されないが、例えばメタノール、エタノール、プロパ
ノールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン
などのエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサ
ン、ヘキサンなどの炭化水素類、酢酸エチルなどのエス
テル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメ
チルアセトアミドなどのアミド類、ジクロロメタン、ク
ロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなど
のハロゲン化炭化水素類、アセトニトリル、プロピオニ
トリルなどのニトリル類、アセトンなどのケトン類、ジ
メチルスルホキシドなどのスルホキシド類などの溶媒も
しくはそれらの混合溶媒などが用いられる。反応時間は
オゾン発生機のオゾン発生能力にもよるが、通常5分〜
48時間、好ましくは5分〜12時間である。反応温度
は通常−100〜0℃、好ましくは−75〜−20℃で
ある。続く還元反応において使用される還元剤として
は、例えば水素化アルミニウム、水素化ジイソブチルア
ルミニウムなどの金属水素化物類、水素化リチウムアル
ミニウム、水素化ホウ素ナトリウムなどの金属水素錯化
合物類等が用いられる。還元剤の使用量は、例えば金属
水素化物の場合、化合物(LI)1モルに対して約1.0
〜20モル、好ましくは約1.0〜10モル、金属水素
錯化合物の場合、化合物(LI)1モルに対して約1.0
〜20モル、好ましくは約1.0〜10モルである。本
反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利であ
る。このような溶媒として反応が進行する限り特に限定
されないが、例えばメタノール、エタノール、プロパノ
ールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンな
どのエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン
などの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ギ酸、
酢酸などの有機酸類などの溶媒もしくはそれらの混合溶
媒などが好ましい。反応時間は用いる試薬の活性および
量によって異なるが、通常5分〜100時間、好ましく
は5分〜50時間である。反応温度は通常−78℃〜1
20℃、好ましくは−78℃〜50℃である。生成物
(LII)は反応液のままか粗製物として次の反応に用い
ることもできるが、常法に従って反応混合物から単離す
ることもでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなど
の分離手段により容易に精製することができる。
【0115】化合物(Ia)は、化合物(LII)(例、L
がヒドロキシである化合物)をスルホナート化合物また
はハロゲン化物に変換した上で、閉環反応に付して製造
される。スルホナート化合物は、化合物(LII)と対応
するスルホニルクロリド化合物(例えば、ベンゼンスル
ホニルクロリド、トルエンスルホニルクロリド、炭素数
1−4のアルキルスルホニルクロリド例えばメタンスル
ホニルクロリドなど)とを、塩基の存在下で反応させる
ことにより製造される。化合物(LII)1モルに対しス
ルホニルクロリド化合物を約1.0〜10.0モル、好
ましくは約1.0〜1.5モル用いる。塩基としては、
例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリ
ウムなどの塩基性塩類、ピリジン、ルチジンなどの芳香
族アミン類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、
トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4
−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリ
ン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N
−メチルモルホリンなどの第3級アミン類、水素化ナト
リウム、水素化カリウムなどのアルカリ金属水素化物
類、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミ
ド、リチウムヘキサメチルジシラジドなどの金属アミド
類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カ
リウム第三ブトキシドなどの金属アルコキシド類などが
挙げられる。化合物(LII)1モルに対し塩基を約1.
0〜50.0モル、好ましくは約1.0〜20モル用い
る。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利
である。このような溶媒として反応が進行する限り特に
限定されないが、例えばジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなど
のエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、
ヘキサンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムア
ミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、
ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−
ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセトニ
トリル、プロピオニトリルなどのニトリル類、ジメチル
スルホキシドなどのスルホキシド類などの溶媒もしくは
それらの混合溶媒などが好ましい。反応時間は通常10
分〜6時間、好ましくは10分〜2時間である。反応温
度は通常−78〜150℃、好ましくは−30〜30℃
である。得られたスルホナート化合物は反応液のままか
粗製物として次の反応に用いることもできるが、常法に
従って反応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸
留、クロマトグラフィーなどの分離手段により容易に精
製することができる。
【0116】ハロゲン化物は、化合物(LII)とハロゲ
ン化剤(例えば、三塩化リン、オキシ塩化リン、五塩化
リン、三臭化リンなどのリンハロゲン化物、ハロゲン、
塩化チオニルなど)とを反応させることにより製造され
る。化合物(LII)1モルに対しハロゲン化剤を約1.
0〜100モル、好ましくは約1.0〜10モル用い
る。本反応は反応に無溶媒もしくは不活性な溶媒を用い
て行うのが有利である。このような溶媒として反応が進
行する限り特に限定されないが、例えばジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメト
キシエタンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、シ
クロヘキサン、ヘキサンなどの炭化水素類、N,N−ジ
メチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドな
どのアミド類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化
炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水
素類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリ
ル類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類など
の溶媒もしくはそれらの混合溶媒などが好ましい。反応
時間は通常10分〜24時間、好ましくは30分〜12
時間である。反応温度は通常0〜200℃、好ましくは
10〜100℃である。得られたハロゲン化物は反応液
のままか粗製物として次の反応に用いることもできる
が、常法に従って反応混合物から単離することもでき、
再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの分離手段によ
り容易に精製することができる。
【0117】化合物(Ia)は、このようにして得られた
スルホナート化合物またはハロゲン化物を塩基の存在下
で閉環反応させることにより製造される。塩基として
は、例えば水酸化ナトリウム、 水酸化カリウムなどの無
機塩基類、 酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウ
ム、炭酸水素ナトリウムなどの塩基性塩類、ピリジン、
ルチジンなどの芳香族アミン類、トリエチルアミン、ト
リプロピルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシル
ジメチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N
−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチ
ルピロリジン、N−メチルモルホリンなどの第3級アミ
ン類、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどのアルカ
リ金属水素化物類、ナトリウムアミド、リチウムジイソ
プロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジドなど
の金属アミド類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエ
トキシド、カリウム第三ブトキシドなどの金属アルコキ
シド類などが挙げられる。スルホナート化合物またはハ
ロゲン化物1モルに対し塩基を約1.0〜50モル、好
ましくは約1.0〜10モル用いる。本反応は反応に不
活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶
媒として反応が進行する限り特に限定されないが、例え
ばメタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコ
ール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類、
ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサンなどの
炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−
ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジクロロメタ
ン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタ
ンなどのハロゲン化炭化水素類、アセトニトリル、プロ
ピオニトリルなどのニトリル類、酢酸エチルなどのエス
テル類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類、
水などの溶媒もしくはそれらの混合溶媒などが好まし
い。反応時間は通常10分〜6時間、好ましくは10分
〜2時間である。反応温度は通常0〜250℃、好まし
くは10〜120℃である。生成物(Ia)は、常法に従
って反応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸
留、クロマトグラフィーなどの分離手段により容易に精
製することができる。
【0118】(反応7)
【化77】 化合物(LIII)は自体公知の方法、例えばジャーナル
オブ ザ ケミカルソサイエティ(J. Chem. Soc.), 5
48頁(1927)、 テトラヘドロン(Tetrahedron),25
巻,5475頁(1969),34巻,1435頁(1978),39巻,28
03頁(1983)、カナディアン ジャーナル オブ ケミ
ストリー(Can. J. Chem.),57巻, 1598頁(1979)な
どに記載の方法、またはこれらに準じた方法に従って製
造することができる。化合物(LIV)は、化合物(XVI
I)から化合物(XVIII)を製造する操作と同様に、化合
物(LIII)の水酸基の保護基を脱保護することにより製
造される。本脱保護反応は、一般的な公知操作に基づい
て行われる。例えば、T.W.グリーンの「Protective
Groups in Organic Synthesis」 (2版、1991年)
「Protection for Phenols and Catechols」の章等の記
載の方法に従って行うことができる。化合物(Ib)は、
化合物(LIV)のジオール部分で環形成反応を行うこと
によって製造される。該反応は、一般的な公知操作に基
づいて行われ、例えば、T.W.グリーンの「Protecti
ve Groups in Organic Synthesis」 (2版、1991
年)「Protection for 1,2- and 1,3-diols」の章、シ
ンセシス(Synthesis),839頁(1986)、テトラヘドロ
ン レターズ(Tetrahedron Letters),32巻,2461頁
(1991),33巻,4165頁(1992)、 ジャーナル オブ
ヘテロサイクリックケミストリー(J. Heterocyclic. C
hem.), 26巻, 193頁(1989)などに記載の方法、またはこ
れらに準じた方法に従って行うことができる。
【0119】(反応8)
【化78】 化合物(LV)は、化合物(X)をニトロ化することによ
り製造される。該ニトロ化反応は、自体公知の方法、例
えば、新実験化学講座第14巻,有機化合物の合成と反応
(III),7 含窒素化合物(日本化学会編)の章等に記
載の方法に従って行うことができる。具体的には、例え
ば(1)硝酸と硫酸を組み合わせた混酸による合成、
(2)硝酸アセチルによる合成、(3)硝酸による合
成、(4)ニトロニウムトリフルオロメタンスルホナー
トによる合成または(5)硝酸ナトリウムや硝酸カリウ
ムなどの硝酸塩と鉱酸による合成などが用いられる。な
かでも硝酸塩と鉱酸を用いたニトロ化反応が汎用され
る。この場合、硝酸塩は化合物(X)1モルに対し約
0.8〜3.0モル、好ましくは約1.0〜2.0モル
用いる。鉱酸としては硫酸が汎用され、化合物(X)の
10〜2000重量%用いる。本反応は反応に不活性な
溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒とし
て反応が進行する限り特に限定されないが、通常触媒の
鉱酸を溶媒を兼ねて使用する。反応時間は通常5分〜1
0時間、好ましくは10分〜3時間である。反応温度は
通常−20〜120℃、好ましくは−10〜20℃であ
る。生成物(LV)は常法に従って反応混合物から単離す
ることもでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなど
の分離手段により容易に精製することができる。
【0120】化合物(LVII)は、前記の化合物(X)か
ら化合物(XII)を製造する方法と同様にして、アセト
ニトリルを塩基処理して生成するカルボアニオンと化合
物(LV)とを反応させて化合物(LVI)を得、次いで脱水
反応に付すことによって製造される。化合物(LVII)は
E体あるいはZ体の配置異性体単独またはEおよびZ体
の混合物として得られる。化合物(LV)1モルに対しア
セトニトリルを約1.0〜3.0モル、好ましくは約
1.0〜1.3モル用いる。塩基としては、例えば水素
化ナトリウム、水素化カリウムなどのアルカリ金属水素
化物類、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルア
ミド、リチウムヘキサメチルジシラジドなどの金属アミ
ド類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、
カリウム第三ブトキシドなどの金属アルコキシド類など
が挙げられ、これら塩基の使用量は化合物(LV)1モル
に対し約1.0〜5.0モル、好ましくは約1.0〜
1.5モルである。本反応は反応に不活性な溶媒を用い
て行うのが有利である。このような溶媒として反応が進
行する限り特に限定されないが、例えばメタノール、エ
タノール、プロパノールなどのアルコール類、ジエチル
エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−
ジメトキシエタンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエ
ン、シクロヘキサン、ヘキサンなどの炭化水素類、N,
N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトア
ミドなどのアミド類、ジクロロメタン、クロロホルム、
四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化
炭化水素類などの溶媒もしくはそれらの混合溶媒などが
好ましい。反応時間は通常30分〜48時間、好ましく
は30分〜5時間である。反応温度は通常−78〜10
0℃、好ましくは−78〜50℃である。生成物は反応
液のままか粗製物として次の反応に用いることもできる
が、常法に従って反応混合物から単離することもでき、
再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの分離手段によ
り容易に精製することができる。
【0121】脱水反応に用いられる触媒としては、例え
ば塩酸、硫酸、リン酸、硫酸水素カリウム、シュウ酸、
p−トルエンスルホン酸、10−カンファースルホン
酸、三フッ化ホウ素エーテル錯体などの酸性触媒、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウムなどの塩基性触媒などが
挙げられ、さらに、例えばN,N−シクロヘキシルカル
ボジイミドなどの脱水剤、アルミナ、二酸化ナトリウ
ム、オキシ塩化リン、塩化チオニル、メタンスルホニル
クロリドなどを用いてもよい。本反応は無溶媒で行う
か、反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。
このような溶媒として反応が進行する限り特に限定され
ないが、例えばメタノール、エタノール、プロパノール
などのアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロ
フラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどの
エーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘ
キサンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジ
メチルスルホキシドなどのスルホキシド類などの溶媒も
しくはそれらの混合溶媒などが好ましい。反応時間は通
常30分〜24時間、好ましくは30分〜5時間であ
る。反応温度は通常0〜200℃、好ましくは0〜15
0℃である。
【0122】化合物(LVII)は前記の化合物(X)から
化合物(XII)を製造する方法と同様にして、アルキル
ホスホン酸ジエステルの塩基処理により生成するホスホ
ナートカルボアニオンと化合物(LV)とを反応させて、
E体あるいはZ体の配置異性体単独またはEおよびZ異
性体の混合物としても得られる。アルキルホスホン酸ジ
エステルとしては、例えばジエチルシアノメチルホスホ
ナートなどが用いられる。化合物(LV)1モルに対しア
ルキルホスホン酸ジエステルを約1.0〜3.0モル、
好ましくは約1.0〜1.5モル用いる。塩基として
は、例えば水素化ナトリウム、水素化カリウムなどのア
ルカリ金属水素化物類、ナトリウムアミド、リチウムジ
イソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド
などの金属アミド類、ナトリウムメトキシド、ナトリウ
ムエトキシド、カリウム第三ブトキシドなどの金属アル
コキシド類などが挙げられ、これら塩基の使用量は化合
物(LV)1モルに対し約1.0〜5.0モル、好ましく
は約1.0〜1.5モルが好ましい。本反応は反応に不
活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶
媒として反応が進行する限り特に限定されないが、例え
ばメタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコ
ール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類、
ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサンなどの
炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−
ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメチルスルホ
キシドなどのスルホキシド類などの溶媒もしくはそれら
の混合溶媒などが好ましい。反応時間は通常1時間〜5
0時間、好ましくは1時間〜10時間である。反応温度
は通常−78〜200℃、好ましくは0〜150℃であ
る。化合物(LVII)の異性体混合物は反応液のままか粗
製物として次の反応に用いることもできるが、常法に従
って反応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸
留、クロマトグラフィーなどの分離手段により容易に精
製することができる。
【0123】化合物(LVII)の側鎖の炭素鎖を延長する
場合、公知の炭素鎖延長反応に準じて行えばよく、例え
ばシアノ基をアルカリ性または酸性条件下で加水分解し
てカルボキシル基とした後、または必要に応じ該カルボ
キシル基をエステル体に導いた後、還元反応に付してア
ルコール体とし、次いでハロゲン化、シアノ化を経る反
応などが採用される。化合物(LVIII)は、後述の(LXI
I)のニトロ基の還元に用いる方法とラネーニッケルに
よる還元法を用いることにより化合物(LVII)から製造
される。使用される還元剤としては、例えば水素化アル
ミニウム、水素化ジイソブチルアルミニウムなどの金属
水素化物類、水素化リチウムアルミニウム、水素化ホウ
素ナトリウムなどの金属水素錯化合物類、 または使用さ
れる水素添加触媒としては例えばラネーニッケル、ラネ
ーコバルト等の触媒、 またはそれらを組み合わせた方法
等が用いられる。還元剤の使用量は、例えば金属水素化
物の場合、化合物(LVII)1モルに対して約1.0〜1
0モル、好ましくは約1.0〜3.0モル、金属水素錯
化合物の使用量は、化合物(LVII)1モルに対して約
1.0〜10モル、好ましくは約1.0〜3.0モル、
水素添加の場合、ラネーニッケル、ラネーコバルト等の
触媒の使用量は化合物(LVII)に対して約10〜100
0重量%、好ましくは約80〜300重量%である。本
反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利であ
る。このような溶媒として反応が進行する限り特に限定
されないが、例えばメタノール、エタノール、プロパノ
ールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンな
どのエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン
などの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ギ酸、
酢酸などの有機酸類などの溶媒もしくはそれらの混合溶
媒などが好ましい。ラネーニッケルやラネーコバルト触
媒を用いる際には副反応を抑えるために、さらにアンモ
ニア等のアミン類を添加してもよい。反応時間は用いる
試薬の活性および量によって異なるが、通常1時間〜1
00時間、好ましくは1時間〜50時間である。反応温
度は通常0〜120℃、好ましくは20〜80℃であ
る。ラネーニッケル、ラネーコバルト等の触媒を用いた
場合、水素の圧力は通常1〜100気圧である。生成物
(LVIII)は反応液のままか粗製物として次の反応に用
いることもできるが、常法に従って反応混合物から単離
することもでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィーな
どの分離手段により容易に精製することができる。
【0124】化合物(LIX)のうちm=1の化合物は、
上記の化合物(X)から化合物(XVI)を製造する方法と
同様にして、化合物(LV)をルイス酸の存在下トリメチ
ルシリルシアニドで処理し、生じたトリメチルシリルオ
キシ基を酸で脱離させ、次いでシアノ基および二重結合
部分を還元し、得られたアミン体をアシル化することに
より製造される。 最初の工程で用いられるルイス酸とし
ては、例えばヨウ化亜鉛、無水塩化アルミニウム、無水
塩化亜鉛、無水塩化鉄などが挙げられる。これらルイス
酸触媒の使用量は化合物(LV)1モルに対し約0.01
〜10モル、好ましくは約0.01〜1.0モルであ
る。本反応は無溶媒で行うか、反応に不活性な溶媒を用
いて行うのが有利である。このような溶媒として反応が
進行する限り特に限定されないが、例えばジエチルエー
テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメ
トキシエタンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、
シクロヘキサン、ヘキサンなどの炭化水素類などの溶媒
もしくはそれらの混合溶媒などが好ましい。反応時間は
通常10分〜12時間、好ましくは30分〜3時間であ
る。反応温度は通常−10〜200℃、好ましくは−1
0〜100℃である。生成物は反応液のままか粗製物と
して次の反応に用いることもできるが、常法に従って反
応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、クロ
マトグラフィーなどの分離手段により容易に精製するこ
とができる。次のトリメチルシリルオキシ基の脱離に用
いられる酸としては、例えば塩酸、硫酸、硝酸、臭化水
素酸、リン酸などの無機酸類、酢酸、トリフルオロ酢
酸、シュウ酸、フタル酸、フマル酸、酒石酸、マレイン
酸、クエン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、p−トル
エンスルホン酸、10−カンファースルホン酸などの有
機酸類、三フッ化ホウ素エーテル錯体などが好ましい。
該酸の使用量は化合物(LV)1モルに対し約1〜100
モル、好ましくは約1〜10モルである。本反応は無溶
媒で行うか、反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利
である。このような溶媒として反応が進行する限り特に
限定されないが、例えばジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなど
のエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、
ヘキサンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムア
ミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、
ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などの溶媒
もしくはそれらの混合溶媒などが好ましい。反応時間は
通常30分〜12時間、好ましくは30分〜5時間であ
る。反応温度は通常0〜200℃、好ましくは20〜1
50℃である。シアノ基および二重結合部分の還元は、
化合物(XII)から化合物(XV)を製造する際に用いら
れる条件で同様に行うことができる。次工程のアシル化
は、化合物(XVI)から化合物(XVII)を製造する際に
用いられる条件で同様に行うことができる。生成物(LI
X)は反応液のままか粗製物として次の反応に用いるこ
ともできるが、常法に従って反応混合物から単離するこ
ともでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの分
離手段により容易に精製することができる。
【0125】化合物(LIX)のうちm=2または3の化
合物のアシル化は、 化合物(XVI)から化合物(XVII)
を製造する際に用いられる条件で行うことができる。生
成物(LIX)は反応液のままか粗製物として次の反応に
用いることもできるが、常法に従って反応混合物から単
離することもでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー
などの分離手段により容易に精製することができる。化
合物(Ic)は化合物(LIX)のフェノール性水酸基の保護
基であるR7を脱保護した後、環化反応に付しオキサゾ
ール環を形成させることにより製造される。 脱保護は、
通常酸触媒の存在下で行われ、そのような酸としては三
臭化ホウ素や無水塩化アルミニウムなどのルイス酸、塩
酸、臭化水素酸などの鉱酸などが用いられる。これら酸
の使用量は化合物(LIX)1モルに対し約0.1〜10
0モル、好ましくは約1〜10モルである。本反応は無
溶媒で行うか、反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有
利である。このような溶媒として反応が進行する限り特
に限定されないが、例えばジクロロエタン、クロロホル
ム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲ
ン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサ
ン、ヘキサンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホル
ムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド
類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類、水な
どの溶媒もしくはそれらの混合溶媒などが好ましい。反
応時間は通常30分〜12時間、好ましくは30分〜5
時間である。反応温度は通常−10〜120℃、好まし
くは0〜80℃である。生成物は反応液のままか粗製物
として次の反応に用いることもできるが、常法に従って
反応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、ク
ロマトグラフィーなどの分離手段により容易に精製する
ことができる。環化反応は自体公知の方法、例えばシン
セティック コミュニケーション(Synth.Commun.), 16
巻, 365頁 (1986)、 オーガニック プリパレーション
プロシーディング インターナショナル(Org. Prep. Pr
oc. Int.), 22巻, 613頁 (1990) などに記載の方法、
またはこれらに準じた方法に従って行うことができる。
【0126】さらに、化合物(Ic)のうちR2がアルキ
ル基の場合には、上記環化反応の後、対応するアルキル
化剤(例えば、アルキルハライド、アルコールのスルホ
ン酸エステルなど)を用いて、塩基の存在下アルキル化
反応を行う。化合物(Ic)1モルに対しアルキル化剤を
約1.0〜5.0モル、好ましくは約1.0〜2.0モ
ル用いる。塩基としては、例えば水酸化ナトリウム、水
酸化カリウムなどの無機塩基類、炭酸ナトリウム、炭酸
カリウム、炭酸水素ナトリウムなどの塩基性塩類、ピリ
ジン、ルチジンなどの芳香族アミン類、トリエチルアミ
ン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、シクロヘ
キシルジメチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、
N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N
−メチルピロリジン、N−メチルモルホリンなどの第3
級アミン類、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどの
アルカリ金属水素化物類、ナトリウムアミド、リチウム
ジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジ
ドなどの金属アミド類、ナトリウムメトキシド、ナトリ
ウムエトキシド、カリウム第三ブトキシドなどの金属ア
ルコキシド類などが挙げられる。化合物(Ic)1モルに
対し塩基を約1.0〜5.0モル、好ましくは約1.0
〜2.0モル用いる。本反応は反応に不活性な溶媒を用
いて行うのが有利である。このような溶媒として反応が
進行する限り特に限定されないが、例えばメタノール、
エタノール、プロパノールなどのアルコール類、ジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2
−ジメトキシエタンなどのエーテル類、ベンゼン、トル
エン、シクロヘキサン、ヘキサンなどの炭化水素類、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセ
トアミドなどのアミド類、ジクロロメタン、クロロホル
ム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲ
ン化炭化水素類、アセトニトリル、プロピオニトリルな
どのニトリル類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキ
シド類などの溶媒もしくはそれらの混合溶媒などが好ま
しい。反応時間は通常30分〜48時間、好ましくは3
0分〜6時間である。反応温度は通常−20〜200
℃、好ましくは−10〜150℃である。生成物(Ic)
は常法に従って反応混合物から単離することもでき、再
結晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの分離手段により
容易に精製することができる。
【0127】(反応9)
【化79】 化合物(LXI)は、化合物(X)から化合物(LV)を製造
する操作と同様の操作により、化合物(LX)から製造さ
れる。化合物(LXII)は、化合物(XVIII)から化合物
(XX)を製造する操作と同様の操作により、対応するα
−ハロエステルなどのアルキル剤との反応で化合物(LX
I)から製造される。化合物(LXII)から化合物(LXIII)
へは、 化合物(LXII)のニトロ基を還元剤で還元あるいは
接触還元したのちに、 環化させることにより製造する。
還元反応は、自体公知の方法、 例えば新実験化学講座、
第15巻、酸化と還元(日本化学会編)などに記載の方
法、またはこれらに準じた方法に従って行えばよく、例
えば亜鉛、鉄、スズなどの金属、塩化スズ(II)などの
ハロゲン化金属、硫化ナトリウム、ナトリウムヒドロス
ルフィド、亜二チオン酸ナトリウム、硫化アンモニウム
などの硫化物、水素化アルミニウムリチウムなどの金属
水素錯化合物などの還元剤による還元法、または白金、
ラネーニッケル、ラネーコバルト、白金黒、パラジウム
炭素、ロジウム−アルミナなどの触媒を用いた接触還元
法などが用いられる。還元剤の使用量は、例えば金属水
素錯化合物の場合、化合物(LXII)1モルに対して約
1.0〜10モル、好ましくは約1.0〜3.0モルで
ある。触媒の使用量は、化合物(LXII)に対して約10
〜1000重量%、好ましくは約80〜300重量%で
ある。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有
利である。このような溶媒として反応が進行する限り特
に限定されないが、例えばメタノール、エタノール、プ
ロパノールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエ
タンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘ
キサンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ギ
酸、酢酸などの有機酸類などの溶媒もしくはそれらの混
合溶媒などが好ましい。反応時間は用いる試薬の活性お
よび量によって異なるが、通常1時間〜100時間、好
ましくは1時間〜50時間である。反応温度は通常0〜
120℃、好ましくは20〜80℃である。パラジウム
炭素、ラネーニッケル、ラネーコバルト等の触媒を用い
た場合、水素の圧力は通常1〜100気圧である。生成
物は反応液のままか粗製物として次の反応に用いること
もできるが、常法に従って反応混合物から単離すること
もでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの分離
手段により容易に精製することができる。続く環化反応
は、 加熱あるいは塩基触媒下に行う。塩基としては例え
ばナトリウムメトキシド、 ナトリウムエトキシド、 カリ
ウム第三ブトキシドなどの金属アルコキシド類、 水素化
ナトリウム、 水素化カリウムなどの金属水素化物、 ブチ
ルリチウム、 フェニルリチウムなどのリチウム試薬、 メ
チルマグネシウムブロミド、フェニルマグネシウムブロ
ミドなどのグリニャール試薬などが用いられ、その量は
通常0.01〜5当量、好ましくは0.05〜0.5当
量である。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うの
が有利である。このような溶媒として反応が進行する限
り特に限定されないが、例えばメタノール、エタノー
ル、プロパノールなどのアルコール類、ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメト
キシエタンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、シ
クロヘキサン、ヘキサンなどの炭化水素類、N,N−ジ
メチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドな
どのアミド類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化
炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水
素類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリ
ル類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類など
の溶媒もしくはそれらの混合溶媒などが好ましい。反応
時間は通常30分〜48時間、好ましくは30分〜12
時間である。反応温度は通常−20〜200℃、好まし
くは−10〜150℃である。生成物(LXIII)は常法
に従って反応混合物から単離することもでき、再結晶、
蒸留、クロマトグラフィーなどの分離手段により容易に
精製することができる。
【0128】化合物(LXIV)は、化合物(X)から化合
物(XII)を製造する操作と同様の操作により、化合物
(LXIII)から製造される。化合物(LXIV)の側鎖の炭
素鎖を延長する場合、公知の炭素鎖延長反応に準じて行
えばよく、例えばシアノ基をアルカリ性または酸性条件
下で加水分解して、カルボキシル基とした後、または必
要に応じ該カルボキシル基をエステル体に導いた後、還
元反応に付してアルコール体とし、次いでハロゲン化、
シアノ化を経る反応などが採用される。化合物(LXV)
は、化合物(XII)から化合物(XV)を製造する操作と
同様の操作により、化合物(LXIV)から製造される。
(LXVI)は(LXV)を接触水素添加反応に付すことによ
り製造される。また化合物(LXVI)は、 (LXIV)から
(LXV)を製造する時の反応条件をさらに強くする
(例、温度を上げる、反応時間を長くする等)ことによ
り化合物(LXIV)から直接得ることもできる。化合物
(LXVII)は、化合物(LXVI)のアミド部分を還元
することにより製造される。還元剤としては金属水素錯
化合物(水素化アルミニウムリチウムなど)などが用いら
れる。通常溶媒としてジエチルエーテル、 テトラヒドロ
フランなどのエーテル系溶媒、または、エーテル類と不
活性な溶媒(例えばヘキサン、 シクロヘキサン等)との混
合物が用いられる。 反応に用いられる還元剤は通常1〜
30当量、好ましくは3〜10当量である。反応温度は
−20〜150℃、好ましくは10〜100℃である。
生成物(LXVII)は常法に従って反応混合物から単離す
ることもでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなど
の分離手段により容易に精製することができる。化合物
(Id)および(Ie)は、化合物(XVI)から化合物(XVI
I)を製造する操作と同様の操作により、それぞれ化合
物(LXVI)および化合物(LXVII)から製造される。
【0129】(反応10)
【化80】 化合物(LXVIII)は公知の方法により製造されるか、例
えば市販のセロトニンまたはその塩等を用いることもで
きる。化合物(LXIX)は、化合物(XVI)から化合物(X
VII)を製造する操作と同様の操作により、化合物(LXV
III)から製造される。化合物(LXX)は、化合物(XVII
I)から化合物(L)を製造する操作と同様の操作によ
り、化合物(LXIX)から製造される。化合物(LXXI)
は、化合物(L)から化合物(LI)を製造する操作と同
様の操作により、化合物(LXX)から製造される。
【0130】化合物(LXXII)は、化合物(LXXI)を還
元反応に付し、 続いてホルミル化を行うことにより製造
される。 還元剤としてはナトリウムシアノボロヒドリ
ドなどの金属水素錯化合物が汎用される。通常溶媒とし
ては、例えば酢酸、プロピオン酸などの有機酸類および
これらと不活性な溶媒(例えばジエチルエーテル、 テト
ラヒドロフランなどのエーテル類、ヘキサン、 シクロヘ
キサン等の炭化水素類など)との混合溶媒が用いられる。
反応に用いられる還元剤は通常1〜30当量、好まし
くは3〜10当量である。反応温度は−20〜100
℃、好ましくは0〜80℃である。 反応時間は通常3
0分〜12時間、好ましくは30分〜3時間である。続
くホルミル化反応は、自体公知の方法、例えばT.W.グリ
ーンによるプロテクティブ グループス イン オーガ
ニック シンセシス「Protective Groups in Organic Sy
nthesis」(2版、1991年)、「Protection for the
Amino Group」の章に記載の方法などに従って行えばよ
い。 生成物(LXXII)は常法に従って反応混合物から単離
することもでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィーな
どの分離手段により容易に精製することができる。
【0131】化合物(LXXIII)は、化合物(LI)から化
合物(LII)を製造する操作と同様の操作により、化合
物(LXXII)から製造される。化合物(LXXIV)は、化合
物(LII)から化合物(Ia)を製造する操作と同様の操
作により、化合物(LXXIII)から製造される。また化合
物(LXXIV)は化合物(LXXII)を、公知の方法、例えば
酸触媒(例、塩酸、硫酸、三フッ化ホウ素ジエチルエー
テル錯体など)、有機過酸類(例、m−クロロ過安息香
酸など)、ハロゲン(例、ヨウ素、臭素など)などを用
いて環化させることにより製造される。化合物(If)
は、化合物(LXXIV)のホルミル基を酸触媒あるいは塩
基触媒により除去することにより製造される。該反応
は、自体公知の方法、例えば T.W.グリーンによるプロ
テクティブ グループス イン オーガニック シンセ
シス「Protective Groups in Organic Synthesis」(2
版、1991年)、「Protection for the Amino Grou
p」の章等に記載の方法などに準じて行えばよい。また所
望により、アルキル化、インドリンからインドールへの
酸化などを行って目的物を得てもよい。
【0132】前記の化合物(XII)、(XV)、(XXXI
V)、(XXXV)、(LVII)、(LXIV)または(LXV)の配
置異性体(E,Z体)については異性化が生じた時点
で、例えば抽出、再結晶、蒸留、クロマトグラフィーな
どの通常の分離手段により単離、精製することができ、
純粋な化合物を製造することができる。また新実験化学
講座14(日本化学会編)251〜253頁、第4版実
験化学講座19(日本化学会編)273〜274頁記載
の方法およびそれに準じる方法に従って、加熱、酸触
媒、遷移金属錯体、金属触媒、ラジカル種触媒、光照射
あるいは強塩基触媒などにより二重結合の異性化を進行
させ、対応する純粋な異性体を得ることもできる。化合
物(I)は置換基の種類によっては立体異性体が生ずる
が、この異性体単独のみならず、それらの混合物も本発
明に含まれる。上記の反応工程において、さらに所望に
より、公知の脱保護反応、アシル化反応、アルキル化反
応、水素添加反応、酸化反応、還元反応、炭素鎖延長反
応、置換基交換反応を各々、単独あるいはその二以上を
組み合わせて行うことによっても化合物(I)を合成す
ることができる。これらの反応は、例えば「新実験化学
講座 第14,15巻 日本化学会編 昭和52,53
年発行」等に記載された方法に準じて行えばよい。
【0133】前記本発明の各反応および原料化合物合成
の各反応において、原料化合物が置換基としてアミノ
基、カルボキシル基、ヒドロキシ基を有する場合、これ
らの基にペプチド化学などで一般的に用いられるような
保護基が導入されていてもよく、反応後に必要に応じて
保護基を除去することにより目的化合物を得ることがで
きる。アミノ基の保護基としては、例えばホルミル基、
1-6アルキル−カルボニル基(例、アセチル、プロピ
オニルなど)、C1-6アルキルオキシカルボニル基
(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニルな
ど)、C6-10アリールカルボニル基(例、ベンゾイルな
ど)、C7-11アラルキル−カルボニル基(例、ベンジル
カルボニルなど)、トリチル基、フタロイル基、N,N
−ジメチルアミノメチレン基などが用いられる。これら
の基は、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素など)、ニトロ基などで置換されてい
てもよい。カルボキシル基の保護基としては、例えばC
1-6アルキル基(例、メチル、エチル、プロピル、イソ
プロピル、ブチル、tert−ブチルなど)、C6-10アリー
ル基(例、フェニルなど)、トリチル基、シリル基など
が用いられる。これらの基は、1ないし3個のハロゲン
原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、ホルミ
ル基、C1-6アルキル−カルボニル基(例、アセチル、
プロピオニル、ブチルカルボニルなど)、ニトロ基など
で置換されていてもよい。ヒドロキシ基の保護基として
は、例えばC1-6アルキル基(例、メチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチルなど)、
6-10アリール基(例、フェニルなど)、C7-11アラル
キル基(例、ベンジルなど)、C1-6アルキル−カルボ
ニル基(例、アセチル、プロピオニルなど)、C6-10
リールカルボニル基(例、ベンゾイル基)、C7-11アラ
ルキル−カルボニル基(例、ベンジルカルボニルな
ど)、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル
基、シリル基などが用いられる。これらの基は、1ない
し3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ
素など)、C1-6アルキル基(例、メチル、エチル、プ
ロピルなど)、C6-10アリール基(例、フェニルな
ど)、C7-11アラルキル基(例、ベンジルなど)、ニト
ロ基などで置換されていてもよい。また、これらの保護
基の除去方法としては、自体公知またはそれに準じる方
法が用いられるが、例えば酸、塩基、紫外光、ヒドラジ
ン、フェニルヒドラジン、N−メチルジチオカルバミン
酸ナトリウム、テトラブチルアンモニウムフルオリド、
酢酸パラジウムなどを使用する方法、還元などが用いら
れる。
【0134】本発明の化合物(I)は、公知の手段、例
えば溶媒抽出、液性変換、転溶、晶出、再結晶、クロマ
トグラフィーなどによって単離精製することができる。
また、本発明の化合物(I)の原料化合物またはその塩
は、前記と同様の公知の手段などによって単離精製する
ことができるが、単離することなくそのまま反応混合物
として次の工程の原料として供されてもよい。化合物
(I)を再結晶により精製する場合、例えば、水、アル
コール類(例えば、メタノール、エタノール、n−プロ
パノール、イソプロパノールなど)、芳香族炭化水素類
(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなど)、ハロ
ゲン化炭化水素類(例えば、ジクロロメタン、クロロホ
ルムなど)、飽和炭化水素類(例えば、ヘキサン、ヘプ
タン、シクロヘキサンなど)、エーテル類(例えば、ジ
エチルエーテル、イソプロピルエーテル、テトラヒドロ
フラン、ジオキサンなど)、ケトン類(例えば、アセト
ン、メチルエチルケトンなど)、ニトリル類(例えば、
アセトニトリルなど)、スルホキシド類(例えば、ジメ
チルスルホキシドなど)、酸アミド類(例えば、N,N
−ジメチルホルムアミドなど)、エステル類(例えば、
酢酸エチルなど)、カルボン酸(例えば、酢酸、プロピ
オン酸など)などが用いられ、これらは単独で用いるこ
ともできるし、また必要に応じて二種以上の多種類を適
当な割合例えば1:1〜1:10の割合で混合して用い
てもよい。上記反応によって、目的物が遊離の状態で得
られる場合には、常法に従って塩に変換してもよく、ま
た塩として得られる場合には、常法に従って遊離体また
は他の塩に変換することもできる。かくして得られる化
合物(I)は、公知の手段、例えば転溶、濃縮、溶媒抽
出、分溜、結晶化、再結晶、クロマトグラフィー等によ
り反応溶液から単離、精製することができる。なお、化
合物(I)が、コンフィギュレーショナル アイソマー
(配置異性体)、ジアステレオマー、コンフォーマー等
として存在する場合には、所望により、前記分離、精製
手段によりそれぞれを単離することができる。また、化
合物(I)が光学活性体である場合には、ラセミ体を通
常の光学分割手段により+体、−体に分離することがで
きる。
【0135】前記化合物(I)を得る反応工程で得られ
る式(i)
【化81】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す〕または(ii)
【化82】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す〕で表わされる化
合物またはその塩は新規化合物であり、本発明の化合物
の原料として使用され得る。このうち好ましい化合物と
しては、2−(1,6−ジヒドロ−2H−インデノ
[5,4−b]フラン−8−イル)エチルアミン、2−
(1,6,7,8−テトラヒドロ−2H−インデノ
[5,4−b]フラン−8−イル)エチルアミンまたは
それらの塩があげられる。
【0136】本発明の化合物(I)は、メラトニン受容
体に対し高い親和性を示し、化合物(I)は特にML−
1受容体に対する選択性が高い。また毒性が低く、か
つ、副作用も少ないため、医薬品として有用である。本
発明の化合物(I)は、哺乳動物(例えば、マウス、ラ
ット、ハムスター、ウサギ、ネコ、イヌ、ウシ、ヒツ
ジ、サル、ヒトなど)に対して、メラトニンアゴニスト
またはアンタゴニストとして作用し、メラトニン受容体
親和性組成物、特にメラトニン受容体作動組成物として
有用であり、生体リズム調節障害などのメラトニンによ
り影響される可能性のある疾患、例えば睡眠覚醒リズム
障害、時差ボケ(jet lag)、三交替勤務等による体調
の変調、季節的憂鬱病、生殖および神経内分泌疾患、老
人性痴呆、アルツハイマー病、老化に伴う各種障害(例
えば、老化防止など)、脳循環障害(脳卒中など)、頭
部外傷、骨髄損傷、ストレス、てんかん、痙攣、不安、
うつ病、パーキンソン病、高血圧、緑内症、癌、不眠
症、糖尿病などの予防・治療に使用でき、さらに、免疫
調節、向知能、精神安定または排卵調整(例、避妊)に
対しても有効である。本発明の化合物(I)は、例えば
生体リズム調節剤、好ましくは睡眠障害治療剤(例え
ば、睡眠導入剤など)、睡眠覚醒リズム調節剤(睡眠覚
醒リズム調整作用も含む)、時間帯域変化症候群、いわ
ゆる時差ボケ(jet lag)治療剤等として用いられる。
【0137】本発明の化合物(I)は、毒性が低く、そ
のままあるいは自体公知の方法に従って、薬理学的に許
容される担体を混合した医薬組成物、例えば錠剤(糖衣
錠、フィルムコーティング錠を含む)、散剤、顆粒剤、
カプセル剤、(ソフトカプセルを含む)、液剤、注射
剤、坐剤、徐放剤、貼布剤など、さらにはチューインガ
ム等として、経口的または非経口的(例、局所、直腸、
静脈投与等)に安全に投与することができる。化合物
(I)の本発明製剤中の含有量は、製剤全体の約0.0
1ないし100重量%である。該投与量は、投与対象、
投与ルート、疾患などによっても異なるが、例えば睡眠
障害治療剤として、成人に対し、経口剤として投与する
場合、有効成分である化合物(I)として約0.000
5ないし2mg/kg体重、好ましくは約0.001ないし
1mg/kg体重、さらに好ましくは約0.001ないし
0.5mg/kg体重であって、1日1ないし数回に分けて
投与することができる。さらに他の活性成分(例えばベ
ンゾジアゼピン系化合物であるトリアゾラム、ジアゼパ
ム、アルプラゾラム、エスタゾラムなどのベンゾジアゼ
ピン系薬剤、例えば脂肪酸誘導体であるブトクタミドま
たはその塩などの睡眠リズム調整剤、シス−9,10−
オクタデセノアミドなどの睡眠物質など)と併用しても
よい。該その他の活性成分と化合物(I)とを自体公知
の方法にしたがって混合し、医薬組成物(例えば錠剤、
散剤、顆粒剤、カプセル剤(ソフトカプセルを含む)、
液剤、注射剤、坐剤、徐放剤など)として併用してもよ
く、あるいは別途、製剤化したものを、同時にまたは時
間差をおいて同一対象に投与してもよい。
【0138】本発明製剤の製造に用いられてもよい薬理
学的に許容される担体としては、製剤素材として慣用の
各種有機あるいは無機担体物質があげられ、例えば固形
製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤;液状製
剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩
衝剤、無痛化剤などがあげられる。また、必要に応じ
て、通常の防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、吸着
剤、湿潤剤などの添加物を用いることもできる。賦形剤
としては、例えば乳糖、白糖、D−マンニトール、デン
プン、コーンスターチ、結晶セルロース、軽質無水ケイ
酸などが挙げられる。滑沢剤としては、例えばステアリ
ン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、
コロイドシリカなどが挙げられる。結合剤としては、例
えば結晶セルロース、白糖、D−マンニトール、デキス
トリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、デン
プン、ショ糖、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキ
シメチルセルロースナトリウムなどが挙げられる。崩壊
剤としては、例えばデンプン、カルボキシメチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロス
カルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナ
トリウム、L−ヒドロキシプロピルセルロースなどが挙
げられる。溶剤としては、例えば注射用水、アルコー
ル、プロピレングリコール、マクロゴール、ゴマ油、ト
ウモロコシ油、オリーブ油などが挙げられる。
【0139】溶解補助剤としては、例えばポリエチレン
グリコール、プロピレングリコール、D−マンニトー
ル、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタ
ン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナト
リウム、クエン酸ナトリウムなどが挙げられる。懸濁化
剤としては、例えばステアリルトリエタノールアミン、
ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン
酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニ
ウム、モノステアリン酸グリセリン、などの界面活性
剤;例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリド
ン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセ
ルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどの
親水性高分子などが挙げられる。等張化剤としては、例
えばブドウ糖、 D−ソルビトール、塩化ナトリウム、
グリセリン、D−マンニトールなどが挙げられる。緩衝
剤としては、例えばリン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン
酸塩などの緩衝液などが挙げられる。無痛化剤として
は、例えばベンジルアルコールなどが挙げられる。防腐
剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル類、ク
ロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアル
コール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸などが挙げられる。
抗酸化剤としては、例えば亜硫酸塩、アスコルビン酸、
α−トコフェロールなどが挙げられる。
【0140】
【発明の実施の形態】本発明は、さらに以下の参考例、
実施例、製剤例および実験例によって詳しく説明される
が、これらの例は単なる実施であって、本発明を限定す
るものではなく、また本発明の範囲を逸脱しない範囲で
変化させてもよい。以下の参考例、実施例中の「室温」
は通常約10℃から35℃を示す。%は特記しない限り
重量パーセントを示す。その他の本文中で用いられてい
る略号は下記の意味を示す。 s : シングレット(singlet) d : ダブレット(doublet) t : トリプレット(triplet) q : クァルテット(quartet) m : マルチプレット(multiplet) br : ブロード(broad) J : カップリング定数(coupling constant) Hz : ヘルツ(Hertz) CDCl3 : 重クロロホルム d6-DMSO : 重ジメチルスルホキシド D2O : 重水 NMR : プロトン核磁気共鳴 BINAP : 2,2'-bis(diphenylphosphino)-1,1'-bina
phthyl T-BINAP : 2,2'-bis[di(4-methylphenyl)phosphino]
-1,1'-binaphthyl DM-BINAP : 2,2'-bis[di(3,5-dimethylphenyl)phosph
ino]-1,1'-binaphthyl
【0141】
【実施例】
参考例1 2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−カルバ
ルデヒド 2,3−ジヒドロベンゾフラン(10.0g、83.2
mmol)およびジクロロメチルメチルエーテル(1
1.3mL、0.125mol)のジクロロメタン(1
00mL)溶液に、氷冷下で四塩化チタン(28mL)
を滴下した。混合物を氷冷下で1時間攪拌した後、水を
加えた。ジクロロメタンを減圧下で濃縮した後、残渣を
酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄した
後無水硫酸マグネシウムで乾燥して、減圧下で濃縮し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキ
サン:酢酸エチル=1:1)で精製して、表題化合物
(収量11.4g、収率92%)を得た。 油状。 NMR(CDCl3 )δ:3.28(2H,t,J=8.8Hz),4.70
(2H,t,J=8.8Hz),6.88(1H,d,J=8.4Hz),7.67(1H,d
d,J=1.0Hz,8.4Hz),7.75(1H,d,J=1.0Hz), 9.83(1H,
s)。
【0142】参考例2 (E)−3−(2,3−ジヒド
ロベンゾフラン−5−イル)−2−プロペン酸エチル ホスホノ酢酸トリエチル(19.0g、84.6mmo
l)のテトラヒドロフラン(150mL)溶液に60%
水素化ナトリウム(3.39g、84.6mmol)を
氷冷下で加え、混合物を20分間攪拌した。これに2,
3−ジヒドロベンゾフラン−5−カルバルデヒド(1
1.4g、76.9mmol)のテトラヒドロフラン
(15mL)溶液を滴下して、さらに1時間攪拌した。
反応液に水を加えた後、酢酸エチルで抽出した。抽出液
を飽和食塩水で洗浄した後無水硫酸マグネシウムで乾燥
して、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=95:5から
9:1)で精製して、表題化合物(収量14.7g、収
率88%)を得た。 油状。 NMR(CDCl3 )δ:1.33(3H,t,J=7.2Hz),3.23
(2H,t,J=8.8Hz),4.25(2H,q,J=7.2Hz),4.63(2H,
t,J=8.8Hz),6.28(1H,d,J=16.0Hz),6.79(1H,d,J=
8.4Hz),7.31(1H,d,J=8.4Hz),7.41(1H,s),7.64
(1H,d,J=16.0Hz)。
【0143】参考例3 3−(2,3−ジヒドロベンゾ
フラン−5−イル)プロピオン酸エチル (E)−3−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イ
ル)−2−プロペン酸エチル(14.7g、66.7m
mol)のエタノール(150mL)溶液に5%パラジ
ウム炭素(1g、50%含水品)を加え、混合物を水素
雰囲気下、室温で2時間攪拌した。反応液をろ過した後
ろ液を減圧下で濃縮して、表題化合物(収量14.6
g、収率99%)を得た。 油状。 NMR(CDCl3 )δ:1.24(3H,t,J=7.2Hz),2.57
(2H,t,J=7.8Hz),2.88(2H,t,J=7.8Hz),3.18(2H,
t,J=8.6Hz),4.13(2H,q,J=7.2Hz),4.55(2H,t,J=8.
6Hz),6.70(1H,d,J=8.2Hz),6.94(1H,d,J=8.2H
z),7.05(1H,s)。 得られた表題化合物はこれ以上精製せずに、次の反応に
用いた。
【0144】参考例4 3−(7−ブロモ−2,3−ジ
ヒドロベンゾフラン−5−イル)プロピオン酸エチル 3−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)プロ
ピオン酸エチル(14.5g、65.8mmol)およ
び酢酸ナトリウム(5.94g、72.4mmol)の
酢酸(150mL)溶液に臭素(10.5g、65.8
mmol)を滴下して、混合物を室温で1時間攪拌し
た。反応液をろ過して、ろ液を減圧下で濃縮した。残渣
に水を加えて、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食
塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。
減圧下で濃縮して、表題化合物(収量19.2g、収率
97%)を得た。 油状。 NMR(CDCl3 )δ:1.25(3H,t,J=7.2Hz),2.57
(2H,t,J=7.6Hz),2.85(2H,t,J=7.6Hz),3.28(2H,
t,J=8.8Hz),4.13(2H,q,J=7.2Hz),4.65(2H,t,J=8.
8Hz),6.97(1H,s),7.11(1H,s)。 得られた表題化合物はこれ以上精製せずに、次の反応に
用いた。
【0145】参考例5 3−(7−ブロモ−2,3−ジ
ヒドロベンゾフラン−5−イル)プロピオン酸 3−(7−ブロモ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5
−イル)プロピオン酸エチル(19.1g、63.8m
mol)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液に水酸
化ナトリウム(15g)水溶液(100mL)を加え、
混合物を室温で3時間攪拌した。反応液に塩酸を加えて
酸性にした後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食
塩水で洗浄した後無水硫酸マグネシウムで乾燥して、減
圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル/ヘキサンから再結
晶して、表題化合物(収量12.8g、収率73%)を
得た。 融点117−118℃。 NMR(CDCl3 )δ:2.64(2H,t,J=7.4Hz),2.87
(2H,t,J=7.4Hz),3.82(2H,t,J=8.8Hz),4.65(2H,
t,J=8.8Hz),6.97(1H,s),7.11(1H,s),1H は隠れて見えない。
【0146】参考例6 4−ブロモ−1,2,6,7−
テトラヒドロ−8H−インデノ[5,4−b]フラン−
8−オン 3−(7−ブロモ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5
−イル)プロピオン酸(12.7g、46.2mmo
l)に塩化チオニル(10.1mL、0.139mo
l)を加えて、混合物を75℃で30分間攪拌した後反
応液を減圧下で濃縮して、酸クロリドを得た。無水塩化
アルミニウム(6.77g、50.8mmol)の1,
2−ジクロロエタン(100mL)懸濁液に先に調製し
た酸クロリドを氷冷下で滴下して、混合物を30分間攪
拌した。反応液を水に注いだ後、酢酸エチルで抽出し
た。抽出液を飽和食塩水で洗浄した後無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥して、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=
8:2)で精製した後酢酸エチル/イソプロピルエーテ
ルから再結晶して、表題化合物(収量1.00g、収率
9%)を得た。 融点149−150℃。 NMR(CDCl3 )δ:2.64-2.72(2H,m),3.08(2
H,t,J=5.8Hz),3.57(2H,t,J=9.0Hz),4.76(2H,t,J=
9.0Hz),7.41-7.43(1H,m)。
【0147】参考例7 (E)−(4−ブロモ−1,
6,7,8−テトラヒドロ−2H−インデノ[5,4−
b]フラン−8−イリデン)アセトニトリル シアノメチルホスホン酸ジエチル(0.77g、4.3
5mmol)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液に
60%水素化ナトリウム(0.17g、4.35mmo
l)を氷冷下で加え、混合物を20分間攪拌した。これ
に4−ブロモ−1,2,6,7−テトラヒドロ−8H−
インデノ[5,4−b]フラン−8−オン(1.00
g、3.95mmol)のテトラヒドロフラン(10m
L)溶液を加え、混合物をさらに室温で2時間攪拌し
た。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液
を飽和食塩水で洗浄した後無水硫酸マグネシウムで乾燥
して、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=85:15か
ら8:2)で精製した後酢酸エチル/イソプロピルエー
テルから再結晶して、表題化合物(収量0.47g、収
率43%)を得た。 融点200−203℃。 NMR(CDCl3 )δ:3.02-3.18(4H,m),3.41(2
H,t,J=8.8Hz),4.77(2H,t,J=8.8Hz),5.42-5.46(1
H,m),7.31(1H,s)。
【0148】参考例8 3−(3−フルオロ−4−メト
キシフェニル)プロピオン酸 3−フルオロ−4−メトキシベンズアルデヒド(10.
1g、65.5mmol)のピリジン(20mL)溶液
に、マロン酸(7.5g、72.1mmol)およびピ
ペリジン(0.84g、9.83mmol)を加え、混
合物を120℃で7時間加熱攪拌した。反応液を氷水に
注いだ後、析出した粉末を濾取した。この粉末を乾燥後
これ以上精製することなく酢酸(300mL)に溶か
し、5%パラジウム炭素(3g、50%含水品)を加
え、混合物を水素雰囲気下、室温で2時間攪拌した。反
応液をろ過した後ろ液を減圧下で濃縮して、表題化合物
(収量8.54g、収率66%)を得た。 融点114−117℃。 NMR(CDCl3 )δ:2.65(2H,t,J=7.5Hz),2.89
(2H,t,J=7.5Hz),3.87(3H,s),6.80-7.00(3H,
m),1H は隠れて見えない。
【0149】参考例9 5−フルオロ−6−メトキシ−
1−インダノン 参考例6と同様の方法により、3−(3−フルオロ−4
−メトキシフェニル)プロピオン酸から表題化合物を得
た(収率91%)。 融点152−153℃(メタノール/酢酸エチルから再
結晶)。 NMR(CDCl3 )δ:2.71(2H,t,J=5.7Hz),3.08
(2H,t,J=5.7Hz),3.92(3H,s),7.17(1H,d,J=10.3H
z),7.29(1H,d,J=8.1Hz)。 元素分析値:C109FO2として 計算値:C,66.66;H,5.03。 実測値:C,66.82;H,5.06。
【0150】参考例10 (E)−(5−フルオロ−6
−メトキシインダン−1−イリデン)アセトニトリル 参考例7と同様の方法により、5−フルオロ−6−メト
キシ−1−インダノンおよびシアノメチルホスホン酸ジ
エチルから表題化合物を得た(収率75%)。 融点197−199℃(ヘキサン/酢酸エチルから再結
晶)。 NMR(CDCl3 )δ:3.00-3.19(4H,m),3.92(3
H,s),5.53(1H,t,J=2.2Hz),7.02(1H,d,J=7.6H
z),7.07(1H,d,J=10.3Hz)。 元素分析値:C1210FNOとして 計算値:C,70.93;H,4.96;N,6.89。 実測値:C,70.65;H,5.13;N,6.99。
【0151】参考例11 2−(5−フルオロ−6−メ
トキシインダン−1−イル)エチルアミン 後述の実施例18と同様の方法により、(E)−(5−
フルオロ−6−メトキシインダン−1−イリデン)アセ
トニトリルから表題化合物を得た(収率88%)。 油状。 NMR(CDCl3 )δ:1.50-1.80(2H,m),1.90-2.
08(1H,m),2.20-2.40(1H,m),2.67-2.90(4H,m),
3.00-3.20(1H,m),3.87(3H,s),6.80(1H,d,J=8.1H
z),6.92(1H,d,J=11.0Hz),2H は隠れて見えない。
【0152】参考例12 N−[2−(5−フルオロ−
6−メトキシインダン−1−イル)エチル]プロピオン
アミド 2−(5−フルオロ−6−メトキシインダン−1−イ
ル)エチルアミン(4.35g、20.8mmol)お
よびトリエチルアミン(4.21g、41.6mmo
l)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液に、塩化プ
ロピオニル(2.5g、27.0mmol)を氷冷下で
徐々に滴下した。室温で2時間攪拌した後、反応液を水
に注いで、有機物を酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽
和食塩水および水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウム
で乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキ
サン=90:10)で精製して、表題化合物(収量4.
87g、収率88%)を得た。 融点76−78℃。 NMR(CDCl3 )δ:1.16(3H,t,J=7.7Hz),1.47
-1.81(2H,m),1.94-2.41(2H,m),2.21(2H,q,J=7.7H
z),2.70-2.90(2H,m),3.00-3.20(1H,m),3.38(2
H,q,J=7.3Hz),3.87(3H,s),5.50(1H,br s),6.82
(1H,d,J=8.1Hz) ,6.92(1H,d,J=11.4Hz)。 元素分析値:C1520NFO2として 計算値:C,67.90;H,7.60;N,5.28。 実測値:C,67.83;H,7.27;N,5.25。
【0153】参考例13 N−[2−(5−フルオロ−
6−ヒドロキシインダン−1−イル)エチル]プロピオ
ンアミド N−[2−(5−フルオロ−6−メトキシインダン−1
−イル)エチル]プロピオンアミド(4.18g、1
5.8mmol)のジクロロメタン(100mL)溶液
に、三臭化ほう素(7.9g、31.5mmol)を氷
冷下で徐々に滴下した。氷冷下で2時間攪拌した後、反
応液を氷水に注いでさらに室温で3時間攪拌し、有機物
を酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水および水
で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下
で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=9:1)で
精製して、表題化合物(収量3.68g、収率93%)
を得た。 融点93−96℃(酢酸エチル/ヘキサンから再結
晶)。 NMR(CDCl3 )δ:1.20(3H,t,J=7.7Hz),1.47
-1.80(2H,m),1.88-2.10(1H,m),2.22(2H,q,J=7.7H
z),2.20-2.40(1H,m),2.65-2.90(2H,m),2.95-3.
13(1H,m),3.37(2H,q,J=7.5Hz),5.59(1H,br
s),6.09(1H,br s),6.83(1H,d,J=8.4Hz),6.89
(1H,d,J=10.6Hz)。 元素分析値:C1418NFO2として 計算値:C,66.91;H,7.22;N,5.57。 実測値:C,66.84;H,7.10;N,5.54。
【0154】参考例14 N−[2−(5−フルオロ−
6−(2−プロピニルオキシ)インダン−1−イル)エ
チル]プロピオンアミド N−[2−(5−フルオロ−6−ヒドロキシインダン−
1−イル)エチル]プロピオンアミド(0.5g、1.
99mmol)のジメチルホルムアミド(10mL)溶
液に、炭酸カリウム(1.37g、9.95mmol)
および臭化プロパルギル(2.4g、19.9mmo
l)を加えて120℃で2時間攪拌した。反応液を水に
注いで、有機物を酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和
食塩水および水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで
乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製
して、表題化合物(収量0.56g、収率97%)を得
た。 融点78−81℃(酢酸エチルから再結晶)。 NMR(CDCl3 )δ:1.16(3H,t,J=7.5Hz),1.50
-1.83(2H,m),1.91-2.11(1H,m),2.21(2H,q,J=7.5
Hz),2.20-2.41(1H,m),2.55(1H,t,J=2.3Hz),2.6
5-2.95(2H,m),3.00-3.20(1H,m),3.38(2H,q,J=7.
5Hz),4.74(2H,d,J=2.2Hz),5.47(1H,br s),6.91
(1H,s),6.96(1H,s)。
【0155】参考例15 3−(6,7−ジブロモ−
2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)プロピオン
酸エチル 3−(7−ブロモ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5
−イル)プロピオン酸エチル(1.0g,3.34mm
ol)および鉄(10mg)の酢酸(10mL)懸濁液
に臭素(0.80g,5.01mmol)を滴下して、
反応混合物を50℃で5時間加熱撹拌した。反応液をろ
過して、ろ液を減圧下で濃縮した。残渣に水を加えて有
機物を酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和重層水、飽
和食塩水および水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウム
で乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=
1:3)で精製して表題化合物(収量0.67g、収率
53%)を得た。 融点42−43℃ NMR(CDCl3 )δ:1.25(3H,t,J=7.3Hz),2.60(2
H,t,J=7.7Hz),3.07(2H,t,J=7.7Hz),3.27(2H,t,J=8.8H
z),4.14(2H,q,J=7.3Hz),4.68(2H,t,J=8.8Hz),7.06(1H,
s)。
【0156】参考例16 3−(6,7−ジブロモ−
2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)プロピオン
酸 参考例5と同様の方法により、3−(6,7−ジブロモ
−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)プロピオ
ン酸エチルから表題化合物を得た(収率93%)。 融点177−178℃(酢酸エチル/ヘキサンから再結
晶)。 NMR(CDCl3 )δ:2.67(2H,t,J=7.5Hz),3.08(2
H,t,J=7.5Hz),3.27(2H,t,J=8.8Hz),4.68(2H,t,J=8.8H
z),7.07(1H,s)。
【0157】参考例17 4,5−ジブロモ−1,2,
6,7−テトラヒドロ−8H−インデノ[5,4−b]
フラン−8−オン 参考例6と同様の方法により、3−(6,7−ジブロモ
−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)プロピオ
ン酸から表題化合物を得た(収率88%)。 融点224−226℃(クロロホルム/イソプロピルエ
ーテルから再結晶)。 NMR(CDCl3 )δ:2.72(2H,t,J=5.9Hz),3.05(2
H,t,J=5.9Hz),3.55(2H,t,J=9.0Hz),4.79(2H,t,J=9.0H
z)。
【0158】参考例18 1,2,6,7−テトラヒド
ロ−8H−インデノ[5,4−b]フラン−8−オン 4,5−ジブロモ−1,2,6,7−テトラヒドロ−8
H−インデノ[5,4−b]フラン−8−オン(29.
0g,87.4mmol)の酢酸(550mL)溶液
に、5%パラジウムカーボン(50%含水,2.9g)
および酢酸ナトリウム(17.9g,0.22mol)を
加え、 混合物を水素雰囲気下、常温常圧で接触還元し
た。計算量の水素添加後、パラジウムカーボンをろ去し
て、減圧下で溶媒を留去した。残渣に水を加えて有機物
を酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和重層水、飽和食
塩水および水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾
燥し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン
=15:85)で精製して表題化合物を得た(収量1
3.5g,89%)。 融点133−134℃(酢酸エチル/ヘキサンから再結
晶)。 NMR(CDCl3 )δ:2.68(2H,t,J=5.9Hz),3.08(2
H,t,J=5.9Hz),3.47(2H,t,J=8.8Hz),4.65(2H,t,J=8.8H
z),7.01(1H,d,J=8.1Hz),7.21(1H,d,J=8.1Hz)。 元素分析値:C11102として 計算値:C,75.84;H,5.79。 実測値:C,75.69;H,5.75。
【0159】参考例19 (E)−(1,6,7,8−
テトラヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−
8−イリデン)アセトニトリル 参考例7と同様の方法により、1,2,6,7−テトラ
ヒドロ−8H−インデノ[5,4−b]フラン−8−オ
ンおよびシアノメチルホスホン酸ジエチルから表題化合
物を得た(収率60%)。 融点149−151℃(メタノールから再結晶)。 NMR(CDCl3 )δ:3.00-3.20(4H,m),3.31(2H,t,
J=8.8Hz),4.67(2H,t,J=8.8Hz),5.45(1H,t,J=2.4Hz),6.8
6(1H,d,J=8.1Hz),7.11(1H,d,J=8.1Hz)。 元素分析値:C1311NOとして 計算値:C,79.17;H,5.62;N,7.10。 実測値:C,79.21;H,5.82;N,7.18。
【0160】参考例20 (S)−2−(1,6,7,
8−テトラヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラ
ン−8−イル)エチルアミン塩酸塩 ハステロイオートクレーブ(200mL)に、(E)−
2−(1,6,7,8−テトラヒドロ−2H−インデノ
[5,4−b]フラン−8−イリデン)エチルアミン
(1.00g、5.00mmol)、Ru2Cl
4[(R)−BINAP]2NEt3(21.0mg)、
メタノール(10mL)を窒素雰囲気下で挿入し、つい
で水素ガスを100気圧まで圧入した。50℃で20時
間加熱撹拌した後、反応液を常圧に戻し、反応転化率と
生成物((S)−2−(1,6,7,8−テトラヒドロ
−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8−イル)エ
チルアミン)の光学純度を高速液体クロマトグラフィー
にて測定したところ、反応転化率100%、光学純度8
8.8%e.e.であった。減圧濃縮を行なって得られた残
留物(1.02g)にトルエン(10mL)を加え、氷
浴にて冷却、撹拌しながら2%塩酸(10mL)を加え
た。この反応液を30分撹拌した後、減圧濃縮を行なっ
て残留物(1.21g)を得た。この残留物をメタノー
ル(5mL)に溶解し、得られた溶液にアセトン(10
mL)を加え、0℃に冷却した後に濾過して表題化合物
(0.64g)を得た。さらに濾液を減圧濃縮して得ら
れた残渣(0.34g)をメタノール(1.5mL)お
よびアセトン(3.0mL)の混合溶媒から再結晶して
表題化合物(0.17g、総収量0.81g、収率68
%)を得た。この塩酸塩を5%水酸化ナトリウム水溶液
で処理し、得られた(S)−2−(1,6,7,8−テ
トラヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8
−イル)エチルアミンの光学純度を高速液体クロマトグ
ラフィーを用いて測定したところ100%e.e.であっ
た。
【0161】参考例21 (S)−2−(1,6,7,
8−テトラヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラ
ン−8−イル)エチルアミン ハステロイオートクレーブ(200mL)に、(S)−
2−(1,6,7,8−テトラヒドロ−2H−インデノ
[5,4−b]フラン−8−イル)エチルアミン(0.
20g、1.00mmol)、Ru2Cl4[(R)−B
INAP]2NEt3(0.42g)、メタノール(20
mL)および塩化メチレン(5mL)を窒素雰囲気下で
挿入し、50℃に加熱後、水素ガスを50気圧まで圧入
した。50℃で15分間加熱撹拌後、室温まで冷却し、
常圧まで戻した後、(E)−2−(1,6,7,8−テ
トラヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8
−イリデン)エチルアミン(20.0g、99.4mm
ol)をメタノール(30mL)に溶解した溶液を加え
て、再度水素ガスを100気圧まで圧入した。55℃で
20時間加熱撹拌した後、反応液を常圧に戻し、反応転
化率と生成物((S)−2−(1,6,7,8−テトラ
ヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8−イ
ル)エチルアミン)の光学純度を高速液体クロマトグラ
フィーにて測定したところ、反応転化率100%、光学
純度90.3%e.e.であった。
【0162】参考例22 (S)−2−(1,6,7,
8−テトラヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラ
ン−8−イル)エチルアミン ハステロイオートクレーブ(100mL)に、(E)−
2−(1,6,7,8−テトラヒドロ−2H−インデノ
[5,4−b]フラン−8−イリデン)エチルアミン
(0.50g、2.50mmol)、Ru2Cl
4[(R)−T−BINAP]2NEt3(5.0m
g)、メタノール(5.0mL)を窒素雰囲気下で挿入
し、ついで水素ガスを100気圧まで圧入した。50℃
で20時間加熱撹拌した後、反応液を常圧に戻し、反応
転化率と生成物(S)−2−(1,6,7,8−テトラ
ヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8−イ
ル)エチルアミンの光学純度を高速液体クロマトグラフ
ィーにて測定したところ、反応転化率100%、光学純
度74.0%e.e.であった。
【0163】参考例23〜25 参考例22における触媒のみを Ru(OCOCH3)
2[(R)−BINAP]、Ru(OCOCH3)2[(R)−T−
BINAP]またはRu2Cl4[(R)−DM−BINAP]2
NEt3 に置き換えて、参考例22と同様に水素化反応
を行ない以下の結果を得た。 触 媒 転化率 光学純度 参考例23 Ru(OAc)2((R)-BINAP) 100% 75.4%ee 参考例24 Ru(OAc)2((R)-T-BINAP) 100% 74.0%ee 参考例25 Ru2Cl4((R)-DM-BINAP)2NEt3 100% 36.4%ee
【0164】上述の参考例20〜25における高速液体
クロマトグラフィーによる反応転化率および光学純度の
測定には、以下の条件を用いた。 高速液体クロマトグラフィー:SHIMAZU SCL−10A カラム:ULTRON ES−OVM(4.6mm×150mm、SHINWA
CHEMICAL INDUSTRIESLTD.) 移動相:40mmol/L KH2PO4 水溶液/エタノール=9
0/10(pH=7.5 NaOH) 波長:UV 280nm 流量:1.0mL/min
【0165】参考例26 (E)−(6−メトキシイン
ダン−1−イリデン)アセトニトリル 参考例7と同様の方法により、6−メトキシ−1−イン
ダノンおよびシアノメチルホスホン酸ジエチルから表題
化合物を得た(収率73%)。 融点92−95℃(酢酸エチルから再結晶)。 NMR(CDCl3 )δ:2.97-3.20(4H,m),3.84(3
H,s),5.61(1H,t,J=2.6Hz),6.95-7.03(2H,m),7.
26(1H,dd,J=0.7Hz,8.1Hz)。 元素分析値:C1211NOとして 計算値:C,77.81;H,5.99;N,7.56。 実測値:C,77.79;H,6.01;N,7.58。
【0166】参考例27 (E)−2−(6−メトキシ
インダン−1−イリデン)エチルアミン塩酸塩 (E)−(6−メトキシインダン−1−イリデン)アセ
トニトリル(5.0g、27mmol)のエタノール
(50mL)溶液に、飽和アンモニア/エタノール溶液
(250mL)およびラネーコバルト(10g)を加
え、反応混合物を水素雰囲気下(5kgf/cm2)、
室温で5時間撹拌した。ラネーコバルトをろ去した後、
減圧下で溶媒を留去して、(E)−2−(6−メトキシ
インダン−1−イリデン)エチルアミンを得た。このオ
イル状残渣をエタノール(20mL)に溶解後、−40
℃に冷却して飽和塩化水素/エタノール溶液を加えた。
析出した結晶を濾取して表題化合物(収量4.3g,収
率71%)を得た。 融点177−179℃。 NMR(d6−DMSO,D2O)δ:2.76-3.00(4H,
m),3.40-3.65(2H,m),3.77(3H,s),5.98(1H,t,J
=7.5Hz),6.85(1H,dd,J=2.2Hz,8.4Hz),7.01(1H,d,
J=2.2Hz),7.22(1H,d,J=8.4Hz),8.22(2H,br s)。 元素分析値:C1215NO・HClとして 計算値:C,63.85;H,7.14;N,6.21;Cl,15.7
1。 実測値:C,63.53;H,6.85;N,6.16;Cl,15.4
0。
【0167】参考例28 (E)−N−[2−(6−メ
トキシインダン−1−イリデン)エチル]プロピオンア
ミド 参考例12と同様の方法により、(E)−2−(6−メ
トキシインダン−1−イリデン)エチルアミンおよび塩
化プロピオニルから表題化合物を得た(収率78%)。 融点129−131℃(酢酸エチルから再結晶)。 NMR(CDCl3 )δ:1.18(3H,t,J=7.5Hz),2.24
(2H,q,J=7.5Hz),2.73-2.86(2H,m),2.90-3.20(2
H,m),3.81(3H,s),4.04(2H,t,J=6.2Hz),5.55(1
H,br s),5.88(1H,m),6.79(1H,dd,J=2.4Hz,8.1H
z),6.93(1H,d,J=2.4Hz),7.14(1H,d,J=8.1Hz)。 元素分析値:C1519NO2として 計算値:C,73.44;H,7.81;N,5.71。 実測値:C,72.91;H,7.81;N,5.58。
【0168】参考例29 (S)−N−[2−(6−メ
トキシインダン−1−イル)エチル]プロピオンアミド (E)−N−[2−(6−メトキシインダン−1−イリ
デン)エチル]プロピオンアミド(3.5g、14.26
mmol)および Ru(OCOCH3)2[(S)−BINA
P](120mg、142μmol)を脱気した無水メ
タノール(70mL)に加え、得られた溶液をオートク
レーブ中(水素気圧90atm)、70℃で3時間加熱
撹拌した。反応液をキラルカラムを用いた高速液体クロ
マトグラフィーで分析した結果、(S)−N−[2−
(6−メトキシインダン−1−イル)エチル]プロピオ
ンアミドの不斉収率は95%e.e.,化学収率は99%
であった。反応液を減圧下で濃縮乾固し、得られたオイ
ル状残渣をショートカラムクロマトグラフィー(シリカ
ゲル7g)で精製し、さらに酢酸エチル/ヘキサンから
再結晶して光学純度99%e.e.以上、化学純度99%
以上の表題化合物(収量2.92g,収率83%)を得
た。 [α]D 20=−7.0゜(c 1.000, エタノール)。 融点:76−77℃(酢酸エチル/ヘキサンから再結
晶)。 NMR(CDCl3 )δ:1.15(3H,t,J=8Hz),1.56-
1.64(1H,m),1.72(1H,qd,J=8Hz,13Hz),2.04(1H,d
td,J=4Hz,8Hz,13Hz),2.19(2H,q,J=8Hz),2.32(1H,
dtd,J=4Hz,8Hz,13Hz),2.77(1H,td,J=8Hz,16Hz),2.
85(1H,dtd,J=4Hz,8Hz,16Hz),3.11(1H,ddt,J=4Hz,8H
z,14Hz),3.34(3H,s),3.37-3.41(2H,m),5.53(1
H, br s),6.71(1H,dd,J=2Hz,8Hz),6.75(1H,d,J=2
Hz), 7.10(1H,d,J=8Hz)。 元素分析値:C1521NO2として 計算値:C,72.84;H,8.56;N,5.66。 実測値:C,72.59;H,8.50;N,5.84。
【0169】参考例30 (S)−N−[2−(5−ブ
ロモ−6−メトキシインダン−1−イル)エチル]プロ
ピオンアミド 参考例4と同様の方法により、(S)−N−[2−(6
−メトキシインダン−1−イル)エチル]プロピオンア
ミドおよび臭素から表題化合物を得た(収率86%)。 [α]D 20=+5.2゜(c 1.000, エタノール)。 融点:105−107℃(酢酸エチル/ヘキサンから再
結晶)。 NMR(CDCl3 )δ:1.16(3H,t,J=7.7Hz),1.49
-1.81(2H,m),1.98-2.41(2H,m),2.21(2H,q,J=7.7
Hz),2.69-2.98(2H,m),3.00-3.20(1H,m),3.39
(2H,q,J=7.3Hz),3.88(3H,s),5.48(1H,br s),
6.78(1H,s),7.37(1H,s)。 元素分析値:C1520BrNO2として 計算値:C,55.23;H,6.18;N,4.29。 実測値:C,55.15;H,6.18;N,4.25。
【0170】参考例31 (S)−N−[2−(5−ブ
ロモ−6−ヒドロキシインダン−1−イル)エチル]プ
ロピオンアミド (S)−N−[2−(5−ブロモ−6−メトキシインダ
ン−1−イル)エチル]プロピオンアミド(56.7
g、174mmol)のジクロロメタン(400mL)
溶液を−30℃に冷却し、三臭化ほう素(95.8g、
382mmol)を徐々に滴下した。反応液を−20℃
〜−15℃に保ちながら30分間攪拌した後、反応液を
氷水に注いでさらに室温で10分間攪拌し、有機物を酢
酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水および水で洗
浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で溶
媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(酢酸エチル)で精製して、表題化合物
(収量51.12g、収率94%)を得た。 [α]D 20=+2.7゜(c 1.001, エタノール)。 融点146−148℃(酢酸エチルから再結晶)。 NMR(CDCl3 )δ:1.16(3H,t,J=7.5Hz),1.50
-1.80(2H,m),1.90-2.40(1H,m),2.20-2.40(1H,m),
2.24(2H,q,J=7.5Hz),2.65-2.95(2H,m),3.00-3.1
8(1H,m),3.38(2H,q,J=7.1Hz),5.82(1H,br s),
6.86(1H,s),7.27(1H,s),1H は隠れて見えない。 元素分析値:C1418BrNO2として 計算値:C,53.86;H,5.81;N,4.49。 実測値:C,53.85;H,5.78;N,4.52。
【0171】参考例32 (S)−N−[2−(6−ア
リルオキシ−5−ブロモインダン−1−イル)エチル]
プロピオンアミド (S)−N−[2−(5−ブロモ−6−ヒドロキシイン
ダン−1−イル)エチル]プロピオンアミド(48.8
g、156mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド
(110mL)溶液を氷冷して、水素化ナトリウム
(6.35g、172mmol、含量65%)を徐々に
加えた。約15分間撹拌して水素ガスの発泡が収まった
時点で、臭化アリル(22.7g、188mmol)を
加えて氷冷下で30分間攪拌した。反応液を氷水に注い
で希塩酸で中和後、有機物を酢酸エチルで抽出した。抽
出液を飽和食塩水および水で洗浄した後、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。得られた
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチ
ル)で精製して、表題化合物(収量52.97g、収率
96%)を得た。 [α]D 20=+3.7゜(c 1.003, エタノール)。 融点86−87℃(酢酸エチル/ヘキサンから再結
晶)。 NMR(CDCl3 )δ:1.16(3H,t,J=7.5Hz),1.48
-1.80(2H,m),1.90-2.40(2H,m),2.20(2H,q,J=7.5
Hz),2.70-2.91(2H,m),3.00-3.20(1H,m),3.37
(2H,q,J=7.4Hz),4.59(2H,m),5.25-5.60(3H,
m),5.97-6.20(1H,m),6.76(1H,s),7.37(1H,
s)。 元素分析値:C1722BrNO2として 計算値:C,57.96;H,6.29;N,3.98。 実測値:C,57.91;H,6.28;N,4.04。
【0172】参考例33 (S)−N−[2−(7−ア
リル−5−ブロモ−6−ヒドロキシインダン−1−イ
ル)エチル]プロピオンアミド (S)−N−[2−(6−アリルオキシ−5−ブロモイ
ンダン−1−イル)エチル]プロピオンアミド(50.
75g、144mmol)のN,N−ジエチルアニリン
(150mL)懸濁液をアルゴン置換して、200−2
05℃で2.5時間加熱攪拌した。反応液を冷却後、減
圧下でN,N−ジエチルアニリンを留去した。オイル状
残渣に水(50mL)、2N塩酸(50mL)および酢
酸エチル(100mL)を加えて有機物を2度抽出し
た。抽出液を飽和食塩水および水で洗浄した後、無水硫
酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。得
られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢
酸エチル:ヘキサン=7:3)で精製して、表題化合物
(収量40.6g、収率80%)を得た。 [α]D 20=−51.3゜(c 1.003, エタノー
ル)。 融点85−87℃(酢酸エチル/ヘキサンから再結
晶)。 NMR(CDCl3 )δ:1.14(3H,t,J=7.6Hz),1.45
-2.13(4H,m),2.18(2H,q,J=7.6Hz),2.68-3.65(7
H,m),4.93-5.13(2H,m),5.41(1H,br s),5.49(1
H,s),5.89-6.10(1H,m),7.20(1H,s)。 元素分析値:C1722BrNO2として 計算値:C,57.96;H,6.29;N,3.98;Br,22.6
8。 実測値:C,57.95;H,6.22;N,4.00;Br,22.5
2。
【0173】参考例34 (S)−N−[2−(5−ブ
ロモ−6−ヒドロキシ−7−(2−ヒドロキシエチル)
インダン−1−イル)エチル]プロピオンアミド (S)−N−[2−(7−アリル−5−ブロモ−6−ヒ
ドロキシインダン−1−イル)エチル]プロピオンアミ
ド(588mg、1.67mmol)のメタノール(3
0mL)溶液を−70℃前後に冷却して、オゾンを5分
間注入した。原料の消失を確認した後、過剰の水素化ほ
う素ナトリウム(510mg、13.4mmol)の粉
末を、−70℃前後で反応液に加えてオゾニドを分解し
た。室温まで昇温して希塩酸で中和後、有機物を酢酸エ
チル:ブタノール=1:1の混合溶媒で抽出した。抽出
液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留
去後ジエチルエーテルで洗浄することにより、表題化合
物(収量0.59g、収率99%)を得た。 [α]D 20=−43.7゜(c 1.002, エタノー
ル)。 融点85−87℃(酢酸エチル/メタノールから再結
晶)。 NMR(CDCl3 )δ:1.13(3H,t,J=7.5Hz),1.40
-2.10(4H,m),2.17(2H,q,J=7.5Hz),2.62-3.01(4
H,m),3.07-3.22(1H,m),3.28(2H,q,J=6.8Hz),3.
89(2H,br s),5.47(1H,t,J=3.7Hz),6.31(1H,br
s),7.20(1H,s),9.07(1H,s)。 元素分析値:C1622BrNO3として 計算値:C,53.94;H,6.22;N,3.93;Br,22.4
3。 実測値:C,53.97;H,6.09;N,3.97;Br,22.4
0。
【0174】参考例35 (S)−N−[2−(6−ヒ
ドロキシ−7−(2−ヒドロキシエチル)インダン−1
−イル)エチル]プロピオンアミド (S)−N−[2−(5−ブロモ−6−ヒドロキシ−7
−(2−ヒドロキシエチル)インダン−1−イル)エチ
ル]プロピオンアミド(590mg、1.66mmo
l)、トリエチルアミン(184mg、1.82mmo
l)および5%パラジウム炭素(100mg)のメタノ
ール懸濁液を水素雰囲気下で接触還元した。計算量の水
素を吸収した時点で触媒を濾過して除き、希塩酸で弱酸
性にした後、有機物を酢酸エチル:ブタノール=1:1
の混合溶媒で抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウム
で乾燥し、減圧下で溶媒を留去後ジエチルエーテルで洗
浄することにより、表題化合物(収量0.42g、収率
91%)を得た。 [α]D 20=−69.7゜(c 1.002, エタノー
ル)。 融点144−146℃(酢酸エチル/メタノールから再
結晶)。 NMR(CDCl3 )δ:1.12(3H,t,J=7.7Hz),1.45
-2.10(4H,m),2.16(2H,q,J=7.7Hz),2.60-3.00(4
H,m),3.10-3.23(1H,m),3.29(2H,q,J=6.8Hz),3.
86(2H,q,J=5.5Hz),5.00(1H,t,J=4.4Hz),6.41(1
H,br s),6.69(1H,d,J=7.9Hz),6.91(1H,d,J=7.9H
z),8.86(1H,s)。 元素分析値:C1623NO3として 計算値:C,69.29;H,8.36;N,5.05。 実測値:C,69.46;H,8.28;N,5.11。
【0175】参考例36 6,7−ジメトキシ−1−イ
ンダノン 参考例18と同様の方法により、4−ブロモ−6,7−
ジメトキシ−1−インダノンから表題化合物を得た(収
率84%)。 油状。 NMR(CDCl3 )δ:2.69(2H,t,J=6.0Hz),3.04
(2H,t,J=6.0Hz),3.89(3H,s),4.00(3H,s),7.10
(1H,d,J=8.4Hz),7.19(1H,d,J=8.4Hz)。
【0176】参考例37 (E)−(6,7−ジメトキ
シインダン−1−イリデン)アセトニトリル 参考例7と同様の方法により、6,7−ジメトキシ−1
−インダノンおよびシアノメチルホスホン酸ジエチルか
ら表題化合物を得た(収率81%)。 融点111−113℃(酢酸エチルから再結晶)。 NMR(CDCl3 )δ:2.95-3.15(4H,m),3.87(3
H,s),3.91(3H,s),6.24(1H,t,J=2.4Hz),6.95(1
H,d,J=8.6Hz),7.00(1H,d,J=8.6Hz)。 元素分析値:C1313NO2として 計算値:C,72.54;H,6.09;N,6.51。 実測値:C,72.38;H,6.11;N,6.53。
【0177】参考例38 2−(6,7−ジメトキシイ
ンダン−1−イル)エチルアミン塩酸塩 (E)−(6,7−ジメトキシインダン−1−イリデ
ン)アセトニトリル(1.8g、8.36mmol)の
エタノール(10mL)懸濁液にラネーニッケル(2.
5g、W2)および4Mアンモニア/エタノール溶液
(20mL)を加えて、水素雰囲気下(4から5気
圧)、60℃で6時間加熱攪拌した。反応液をろ過した
後、ろ液を減圧下で濃縮した。残渣をエタノール(50
mL)に溶解した後、5%パラジウム炭素(0.2g、
50%含水品)を加えて水素雰囲気下(常圧)、室温で
4時間攪拌した。反応液をろ過した後、ろ液を減圧下で
濃縮して、(E)−2−(6,7−ジメトキシインダン
−1−イル)エチルアミンを得た。さらにこれをエタノ
ール(2mL)に溶かし、飽和塩化水素/エタノール溶
液を加えて析出した結晶を濾取することにより、表題化
合物(収量1.68g、収率78%)を得た。 融点141−143℃(エタノールから再結晶)。 NMR(d6−DMSO)δ:1.59-1.83(2H,m),1.95
-2.26(2H,m),2.60-2.94(4H,m),3.21-3.41(1H,
m),3.75(3H,s),3.76(3H,s),6.83(1H,d,J=8.4H
z),6.89(1H,d,J=8.4Hz),7.99(2H,br s)。 元素分析値:C1319NO2・HClとして 計算値:C,60.58;H,7.82;N,5.43;Cl,13.7
5。 実測値:C,60.03;H,7.55;N,5.66;Cl,14.1
1。
【0178】参考例39 N−[2−(6,7−ジメト
キシインダン−1−イル)エチル]アセトアミド 参考例12と同様の方法により、2−(6,7−ジメト
キシインダン−1−イル)エチルアミンおよび塩化アセ
チルから表題化合物を得た(収率83%)。 融点79−81℃(酢酸エチル/ヘキサンから再結
晶)。 NMR(CDCl3 )δ:1.70-1.93(3H,m),1.95(3
H,s),2.15-2.36(1H,m),2.67-3.21(3H,m),3.25-3.
53(2H,m),3.85(3H,s),3.87(3H,s),5.90(1H,b
r s),6.75(1H,d,J=8.1Hz), 6.91(1H,d,J=8.1H
z)。 元素分析値:C1521NO3として 計算値:C,68.42;H,8.94;N,5.32。 実測値:C,68.16;H,7.78;N,5.35。
【0179】参考例40 N−[2−(6,7−ジメト
キシインダン−1−イル)エチル]プロピオンアミド 参考例12と同様の方法により、2−(6,7−ジメト
キシインダン−1−イル)エチルアミンおよび塩化プロ
ピオニルから表題化合物を得た(収率86%)。 融点90−92℃(酢酸エチル/ヘキサンから再結
晶)。 NMR(CDCl3 )δ:1.14(3H,t,J=7.7Hz),1.70
-1.94(3H,m),2.10-2.36(1H,m),2.18(2H,q,J=7.7
Hz),2.65-3.20(3H,m),3.25-3.55(2H,m),3.85
(3H,s),3.87(3H,s),5.90(1H,br s),6.75(1H,
d,J=8.0Hz),6.90(1H,d,J=8.0Hz)。 元素分析値:C1623NO3として 計算値:C,69.29;H,8.36;N,5.05。 実測値:C,69.23;H,8.09;N,5.14。
【0180】参考例41 N−[2−(6,7−ジメト
キシインダン−1−イル)エチル]ブチルアミド 参考例12と同様の方法により、2−(6,7−ジメト
キシインダン−1−イル)エチルアミンおよび塩化ブチ
リルから表題化合物を得た(収率84%)。 融点66−68℃(酢酸エチル/ヘキサンから再結
晶)。 NMR(CDCl3 )δ:0.94(3H,t,J=7.3Hz),1.57
-1.95(5H,m),2.10-2.35(1H,m),2.13(2H,t,J=7.3
Hz),2.66-3.20(3H,m),3.26-3.55(2H,m),3.85
(3H,s),3.87(3H,s),5.87(1H,br s),6.75(1H,
d,J=8.1Hz),6.90(1H,d,J=8.1Hz)。 元素分析値:C1725NO3として 計算値:C,70.07;H,8.65;N,4.81。 実測値:C,69.84;H,8.43;N,4.80。
【0181】参考例42 N−[2−(6,7−ジヒド
ロキシインダン−1−イル)エチル]プロピオンアミド 参考例31と同様の方法により、N−[2−(6,7−
ジメトキシインダン−1−イル)エチル]プロピオンア
ミドから表題化合物を得た(収率73%)。 融点98−101℃(酢酸エチル/ヘキサンから再結
晶)。 NMR(CDCl3 )δ:1.21(3H,t,J=7.5Hz),1.60
-1.98(3H,m),2.10-2.30(1H,m),2.31(2H,q,J=7.5
Hz),2.60-3.15(3H,m),3.22-3.40(1H,m),3.52-
3.75(1H,m),5.95(1H,s),6.01(1H,br s),6.63
(1H,d,J=7.9Hz),6.74(1H,d,J=7.9Hz),9.62(1H,
s)。 元素分析値:C1419NO3として 計算値:C,67.45;H,7.68;N,5.62。 実測値:C,67.35;H,7.60;N,5.66。
【0182】参考例43 N−[2−(6,7−ジヒド
ロキシインダン−1−イル)エチル]ブチルアミド 参考例31と同様の方法により、N−[2−(6,7−
ジメトキシインダン−1−イル)エチル]ブチルアミド
から表題化合物を得た(収率92%)。 油状。 NMR(CDCl3 )δ:0.96(3H,t,J=7.5Hz),1.60
-2.00(5H,m),2.10-2.30(1H,m),2.23(2H,t,J=7.5
Hz),2.60-2.78(1H,m),2.80-3.00(1H,m),3.03-
3.21(1H,m),3.22-3.40(1H,m),3.42-3.61(1H,
m),6.20(1H,br s),6.38(1H,br s),6.62(1H,d,
J=7.7Hz),6.74(1H,d,J=7.7Hz),9.13(1H,br s)。
【0183】参考例44 6−メトキシ−7−ニトロ−
1−インダノン 6−メトキシ−1−インダノン(30.0g、185m
mol)の濃硫酸溶液(130mL)に、硝酸カリウム
(24.3g、0.24mol)の濃硫酸溶液(100
mL)を内温を0℃以下に保ちながら加えた。同温で2
0分間撹拌した後、反応液を氷水にあけ酢酸エチルで抽
出した。抽出液を水及び炭酸水素ナトリウム水溶液で洗
浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥して減圧下で溶媒を
留去した。残渣を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶し
て、表題化合物(収量21.7g、収率58%)を得
た。 融点155−158℃。 NMR(CDCl3)δ:2.78(2H,t,J=5.6Hz),3.13
(2H,t,J=5.6Hz),3.94(3H,s),7.34(1H,d,J=8.4H
z),7.56(1H,d,J=8.4Hz)。
【0184】参考例45 (E)−(6−メトキシ−7
−ニトロインダン−1−イリデン)アセトニトリル 参考例7と同様の方法により、6−メトキシ−7−ニト
ロ−1−インダノンおよびシアノメチルホスホン酸ジエ
チルから表題化合物を得た(収率84%)。 融点138-141℃(酢酸エチル/イソプロピルエ−
テルから再結晶)。 NMR(CDCl3)δ:3.00-3.20(4H,m),3.92(3
H,s),5.42(1H,t,J=2.6Hz),7.14(1H,d,J=8.6H
z),7.43(1H,d,J=8.6Hz)。
【0185】参考例46 (E)−(7−アミノ−6−
メトキシインダン−1−イリデン)アセトニトリル 参考例3と同様の方法により、(E)−(6−メトキシ
−7−ニトロインダン−1−イリデン)アセトニトリル
から表題化合物を得た(収率79%)。 融点119-121℃(ヘキサン/酢酸エチルから再結
晶)。 NMR(CDCl3)δ:2.90-3.20(4H,m),3.87(3
H,s),4.23(2H,br s),5.60(1H,t,J=2.2Hz),6.69
(1H,d,J=8.0Hz),6.84(1H,d,J=8.0Hz)。
【0186】参考例47 N−[2−(7−アミノ−6
−メトキシインダン−1−イル)エチル]アセトアミド 参考例38と同様の方法により、(E)−(7−アミノ
−6−メトキシインダン−1−イリデン)アセトニトリ
ルから、2−(7−アミノ−6−メトキシインダン−1
−イル)エチルアミンを得た。得られた粗生成物は、こ
れ以上精製することなく以下に述べる反応に用いた。塩
酸1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カ
ルボジイミド(3.3g、17.2mmol)および1
−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(2.2g、
14.4mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド
(30mL)に懸濁させ、氷冷下で酢酸(0.65m
L)を加えた。この反応液を室温で1時間攪拌した後、
再び氷冷し、これに上記の粗2−(7−アミノ−6−メ
トキシインダン−1−イル)エチルアミンのN,N−ジ
メチルホルムアミド(10mL)溶液を滴下した。30
分撹拌した後、反応液を水に注いで有機物を酢酸エチル
で抽出した。有機層から塩酸塩を2N塩酸で抽出し、次
いで得られた水層を4N水酸化ナトリウム水溶液でpH
=10に調整した。水層から有機物を酢酸エチルで抽出
後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留
去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィ−(酢酸エチル:エタノール=10:1)で精製し
て、表題化合物(収量1.6g、収率66%)を得た。 融点94-97℃(酢酸エチル/イソプロピルエーテル
から再結晶)。 NMR(CDCl3)δ:1.60-2.10(6H,m),2.20(1
H,m),2.74(1H,m),2.92(1H,m),3.18(1H,m),
3.32(2H,q,J=5.0Hz),3.78(2H,br s),3.83(3H,
s),5.70(1H,br s),6.59(1H,d,J=8.0Hz),6.60
(1H,d,J=8.0Hz)。
【0187】参考例48 N−[2−(7−アミノ−6
−メトキシインダン−1−イル)エチル]プロピオンア
ミド 参考例47と同様の方法により、(E)−(7−アミノ
−6−メトキシインダン−1−イリデン)アセトニトリ
ルとプロピオン酸から表題化合物を得た(収率40
%)。 融点71-73℃(酢酸エチル/イソプロピルエーテル
から再結晶)。 NMR(CDCl3)δ:1.09(3H,t,J=7.5Hz),1.6-
2.0(3H,m),2.12(2H,q,J=7.5Hz),2.25(1H,m),
2.7-3.2(3H,m),3.34(2H,q,J=5.0Hz),3.80(2H,br
s),3.83(3H,s),5.67(1H,br s),6.59(1H,d,J=
8.0Hz),6.66(1H,d,J=8.0Hz)。
【0188】参考例49 N−[2−(7−アミノ−6
−メトキシインダン−1−イル)エチル]ブチルアミド 参考例47と同様の方法により、(E)−(7−アミノ
−6−メトキシインダン−1−イリデン)アセトニトリ
ルと酪酸から表題化合物を得た(収率71%)。 融点65-68℃(酢酸エチル/イソプロピルエーテル
から再結晶)。 NMR(CDCl3)δ:0.91(3H,t,J=7.3Hz),1.50-
2.40(8H,m),2.60-3.20(3H,m),3.34(2H,q,J=5.1H
z),3.80(2H,br s),3.83(3H,s),5.67(1H,br
s),6.59(1H,d,J=8.2Hz),6.66(1H,d,J=8.2Hz)。
【0189】参考例50 N−[2−(7−アミノ−6
−ヒドロキシインダン−1−イル)エチル]アセトアミ
ド塩酸塩 N−[2−(7−アミノ−6−メトキシインダン−1−
イル)エチル]アセトアミド(1.1g、4.4mmo
l)のジクロロメタン(20mL)溶液に、三臭化ほう
素(2.1mL、22.1mmol)を室温で徐々に滴
下した。同温で30分間攪拌した後、反応液を氷水に注
いで10%メタノール/クロロホルムで抽出した。抽出
液を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留
去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィ−(クロロホルム:メタノール=10:1)で精製
して、N−[2−(7−アミノ−6−ヒドロキシインダ
ン−1−イル)エチル]アセトアミド(収量630m
g、収率61%)を得た。一部をエタノールに溶解後、
飽和塩化水素/エタノール溶液を加えた。減圧下で溶媒
を留去後、析出した結晶をエタノールから再結晶して表
題化合物を得た。 融点225-228℃(エタノールから再結晶)。 NMR(d6−DMSO)δ:1.30-1.80(2H,m),1.83
(3H,s),1.90-2.20(2H,m),2.60-3.50(5H,m),6.
79(1H,d,J=8.2Hz),6.99(1H,d,J=8.2Hz),7.96(1
H,br s),10.32(1H,br s), 2H は隠れて見えない。
【0190】参考例51 N−[2−(7−アミノ−6
−ヒドロキシインダン−1−イル)エチル]プロピオン
アミド 参考例50と同様の方法により、N−[2−(7−アミ
ノ−6−メトキシインダン−1−イル)エチル]プロピ
オンアミドから表題化合物を得た(収率88%)。 油状。 NMR(CDCl3)δ:1.11(3H,t,J=7.5Hz),1.60-
2.00(3H,m),2.14(2H,q,J=7.5Hz),2.23(1H,m),
2.70-2.90(2H,m),3.19(1H,m),3.34(2H,q,J=5.1H
z),4.10(2H,br s),5.69(1H,br s),6.52(1H,d,
J=7.6Hz),6.60(1H,d,J=7.6Hz),1Hは隠れて見えな
い。
【0191】参考例52 N−[2−(7−アミノ−6
−ヒドロキシインダン−1−イル)エチル]ブチルアミ
ド 参考例50と同様の方法により、N−[2−(7−アミ
ノ−6−メトキシインダン−1−イル)エチル]ブチル
アミドから表題化合物を得た(収率89%)。 油状。 NMR(CDCl3)δ:0.90(3H,t,J=7.2Hz),1.50-
1.90(6H,m),2.04(2H,t,J=7.2Hz),2.23(1H,m),
2.60-2.90(2H,m),3.10-3.40(3H,m),4.40(2H,br
s),5.86(1H,br s),6.50(1H,d,J=8.0Hz),6.62
(1H,d,J=8.0Hz)。
【0192】参考例53 N−[2−(5−ブロモ−6
−(2−プロピニル)オキシインダン−1−イル)エチ
ル]プロピオンアミド 参考例32と同様の方法により、N−[2−(5−ブロ
モ−6−ヒドロキシインダン−1−イル)エチル]プロ
ピオンアミドおよび臭化プロパルギルから表題化合物を
得た(収率99%)。 融点104−107℃(酢酸エチル/ヘキサンから再結
晶)。 NMR(CDCl3)δ:1.16(3H,t,J=7.6Hz), 1.50-
2.40(6H,m), 2.55(1H,t,J=2.3Hz), 2.7-3.2(3H,
m), 3.38(2H,q,J=7.6Hz), 4.76(2H,d,J=2.3Hz), 5.
48(1H,br s), 6.93(1H,s), 7.38(1H,s)。
【0193】参考例54 N−[2−(6−アリルオキ
シ−5−ブロモインダン−1−イル)エチル]プロピオ
ンアミド 参考例32と同様の方法により、N−[2−(5−ブロ
モ−6−ヒドロキシインダン−1−イル)エチル]プロ
ピオンアミドおよび臭化アリルから表題化合物を得た
(収率93%)。本化合物は精製することなく次の反応
に用いた。 NMR(CDCl3)δ:1.16(3H,t,J=7.5Hz), 1.60-
2.20(4H,m), 2.32(2H,q,J=7.5Hz), 2.6-3.2(3H,
m), 3.32(2H,q,J=5.3Hz), 4.60(2H,d,J=4.6Hz), 5.2
8(1H,d,J=10.6Hz) , 5.43(1H,s), 5.52(1H,br s),
6.05(1H,m), 6.78(1H,s) , 7.35(1H,s)。
【0194】参考例55 N−[2−(5−ブロモ−6
−(2−メチル−2−プロペニル)オキシインダン−1
−イル)エチル]プロピオンアミド 参考例32と同様の方法により、N−[2−(5−ブロ
モ−6−ヒドロキシインダン−1−イル)エチル]プロ
ピオンアミドおよび塩化メタリルから表題化合物を得た
(収率84%)。 融点105−108℃(酢酸エチル/ヘキサンから再結
晶)。 NMR(CDCl3)δ:1.16(3H,t,J=7.6Hz), 1.86
(3H,s), 1.9-2.4(6H,m), 2.80(2H,m), 3.08(1H,
m), 3.38(2H,q,J=7.6Hz), 4.47(2H,s), 5.00(1H,
s), 5.17(1H,s), 5.40(1H,br s), 6.76(1H,s),
7.37(1H,s)。
【0195】参考例56 N−[2−(7−アリル−5
−ブロモ−6−ヒドロキシインダン−1−イル)エチ
ル]プロピオンアミド 参考例33と同様の方法により、N−[2−(5−ブロ
モ−6−アリルオキシインダン−1−イル)エチル]プ
ロピオンアミドから表題化合物を得た(収率87%)。 油状。 NMR(CDCl3)δ:1.14(3H,t,J=7.6Hz),1.50-
2.10(4H,m),2.18(2H,q,J=7.6Hz),2.70-3.70(7H,
m),4.90-5.20(2H,m),5.41(1H,br s),5.49(1H,
s),5.90-6.20(1H,m),7.20(1H,s)。
【0196】参考例57 N−[2−(5−ブロモ−6
−ヒドロキシ−7−(2−メチル−2−プロペニル)イ
ンダン−1−イル)エチル]プロピオンアミド 参考例33と同様の方法により、N−[2−(5−ブロ
モ−6−(2−メチル−2−プロペニル)オキシインダ
ン−1−イル)エチル]プロピオンアミドから表題化合
物を得た(収率91%)。 融点89−91℃(酢酸エチル/ヘキサンから再結
晶)。 NMR(CDCl3)δ : 1.14(3H,t,J=7.6Hz), 1.40
-1.80(2H,m) , 1.80(3H,s), 1.90-2.10(2H,m), 2.1
7(2H,q,J=7.6Hz), 2.60-3.50(7H,m), 4.49(1H,
s), 4.79(1H,s), 5.32(1H,br s), 5.47(1H,s),
7.21(1H,s)。
【0197】参考例58 (R)−N−[2−(6−メト
キシインダン−1−イル)エチル]アセトアミド (E)−N−[2−(6−メトキシインダン−1−イリ
デン)エチル]アセトアミド(119.0mg,0.5
15mmol)およびRu(OCOCH3)2[(R)−BIN
AP](40mg,50μmol)に脱気した無水メタ
ノール(70mL)を加えた溶液をオートクレーブに移
し、水素気圧100atm、50℃で6時間加熱撹拌し
た。キラルカラムを用いた高速液体クロマトグラフィー
による分析の結果、(R)−N−[2−(6−メトキシイ
ンダン−1−イル)エチル]アセトアミドの不斉収率は
81%e.e. で、化学収率は82%であった。
【0198】参考例59 (S)−N−[2−(6−エト
キシインダン−1−イル)エチル]プロピオンアミド (E)−N−[2−(6−エトキシインダン−1−イリデ
ン)エチル]プロピオンアミド(239.5mg,0.
924mmol)およびRu(OCOCH3)2[(S)−BI
NAP](78mg,93μmol)に、脱気した無水
メタノール(70mL)を加えた溶液をオートクレーブ
に移し、水素気圧100atm、50℃で6時間加熱撹拌
した。キラルカラムを用いた高速液体クロマトグラフィ
ーによる分析の結果、(S)−N−[2−(6−エトキシ
インダン−1−イル)エチル]プロピオンアミドの不斉
収率は95%e.e.で、化学収率は88%であった。
【0199】参考例60 (R)−N−[2−(6−メト
キシインダン−1−イル)エチル]プロピオンアミド (Z)−N−[2−(6−メトキシインダン−1−イリデ
ン)エチル]プロピオンアミド(258.5mg,1.
05mmol)およびRu(OCOCH3)2[(S)−BIN
AP](84mg,100μmol)に、脱気した無水
メタノール(70mL)を加えた溶液をオートクレーブ
に移し、水素気圧100atm、70℃で3時間加熱撹拌
した。キラルカラムを用いた高速液体クロマトグラフィ
ーによる分析の結果、(R)−N−[2−(6−メトキシ
インダン−1−イル)エチル]プロピオンアミドの不斉
収率は80%e.e.で、化学収率は95%であった。
【0200】参考例61 (R)−N−[2−(6−メト
キシインダン−1−イル)エチル]プロピオンアミド (Z)−N−[2−(6−メトキシインダン−1−イリデ
ン)エチル]プロピオンアミド(245.5mg,1.
0mmol)およびRu2Cl4[(S)−BINAP]2NEt
3(169mg,100μmol)に脱気した無水メタ
ノール(70mL)を加えた溶液をオートクレーブに移
し、水素気圧100atm、70℃で6時間加熱撹拌し
た。キラルカラムを用いた高速液体クロマトグラフィー
による分析の結果、(R)−N−[2−(6−メトキシイ
ンダン−1−イル)エチル]プロピオンアミドの不斉収
率は86%e.e.で、化学収率は82%であった。
【0201】参考例62 6−ヒドロキシ−7−ニトロ
−1−インダノン 参考例44と同様の方法により、6−ヒドロキシ−1−
インダノンから表題化合物を得た(収率61%)。 融点218-220℃(エタノール/ヘキサンから再結
晶)。 NMR(CDCl3)δ : 2.37(2H,t,J=5.5Hz),2.74
(2H,t,J=5.5Hz),2.95(1H,s),6.95(1H,d,J=8.4H
z),7.15(1H,d,J=8.4Hz)。
【0202】参考例63 [(4−ニトロ−3−オキソ
インダン−5−イル)オキシ]酢酸エチル 6−ヒドロキシ−7−ニトロ−1−インダノン(8.0
g、41mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド
(50mL)溶液に、炭酸カリウム(11.7g、82
mmol)を加えて氷冷下で撹拌した。これにブロモ酢
酸エチル(5.5mL、50mmol)を滴下し、滴下
終了後、反応液を室温で1時間撹拌した。反応液を氷水
に注いで有機物を酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和
食塩水および水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで
乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。析出した結晶を濾取
して、ヘキサンで洗浄することにより表題化合物(収量
10.8g、収率94%)を得た。 融点137−139℃(酢酸エチル/ヘキサンから再結
晶)。 NMR(CDCl3)δ : 1.29(3H,t,J=7.1Hz), 2.79
(2H,t,J=6.0Hz), 3.14(2H,t,J=6.0Hz), 4.25(2H,
q,J=7.1Hz), 4.74(2H,s),7.25(1H,d,J=8.4Hz),
7.55(1H,d,J=8.4Hz)。
【0203】参考例64 [(4−アミノ−3−オキソ
インダン−5−イル)オキシ]酢酸エチル 参考例3と同様の方法により、[(4−ニトロ−3−オ
キソインダン−5−イル)オキシ]酢酸エチルから表題
化合物を得た(収率98%) NMR(CDCl3)δ : 1.29(3H,t,J=7.1Hz),2.3-
3.0(4H,m),4.28(2H,q,J=7.1Hz),4.61(2H,s),
5.89(2H,br s),6.53(1H,d,J=8.2Hz),6.87(1H,d,
J=8.2Hz)。
【0204】参考例65 7,8−ジヒドロインデノ
[5,4−b][1,4]オキサジン−2,9(1H,
3H)−ジオン [(4−アミノ−3−オキソインダン−5−イル)オキ
シ]酢酸エチル(8.7g、34.9mmol)のトル
エン(200mL)溶液に、カリウム 第三ブトキシド
(400mg、3.6mmol)を加えアルゴン雰囲気
下、12時間加熱還流した。反応液を冷却後水に注いで
希塩酸で中和して、有機物を酢酸エチルで抽出した。抽
出液を飽和食塩水および水で洗浄した後、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。得られた
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサ
ン:酢酸エチル=1:1)で精製して、表題化合物(収
量4.8g、収率66%)を得た。 融点136−139℃(酢酸エチル/ヘキサンから再結
晶)。 NMR(CDCl3)δ :2.74(2H,t,J=5.8Hz),3.10
(2H,t,J=5.8Hz),4.68(2H,s),7.01(1H,d,J=7.2H
z),7.17(1H,d,J=7.2Hz),9.52(1H,br s)。
【0205】参考例66 (E)−(1,2,3,7,
8,9−ヘキサヒドロ−2−オキソインデノ[5,4−
b][1,4]オキサジン−9−イリデン)アセトニト
リル参考例7と同様の方法により、7,8−ジヒドロイ
ンデノ[5,4−b][1,4]オキサジン−2,9
(1H,3H)−ジオンおよびシアノメチルホスホン酸
ジエチルから表題化合物を得た(収率86%)。 融点158−161℃(クロロホルムから再結晶)。 NMR(CDCl3)δ :3.00-3.20(4H,m), 4.62(2
H,s), 5.62(1H,t,J=2.3Hz), 6.97(1H,d,J=8.2Hz),
7.06(1H,d,J=8.2Hz), 8.07(1H,br s)。
【0206】参考例67 N−[2−(5−ヒドロキシ
インドール−3−イル)エチル]プロピオンアミド セロトニン塩酸塩(10g、47.5mmol)の水
(50mL)溶液にアルゴン雰囲気下、テトラヒドロフ
ラン(20mL)と炭酸ナトリウム(5.3g)の水
(20mL)溶液を加え、0℃に冷却した。この溶液に
無水プロピオン酸(6.2g、49.9mmol)を加
え、室温で2時間撹拌した。生成物を酢酸エチルで抽出
し、抽出液を1規定塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水お
よび水で洗い、乾燥後濃縮し、油状の表題化合物(収量
10.0g、収率98.0%)を得た。本化合物はこれ
以上精製する事なく次の反応に用いた。 NMR(d6−DMSO)δ:1.01(3H,t,J=7.6Hz),
2.09(2H,q,J=7.6Hz), 2.73(2H,t,J=7.2Hz), 3.30
(2H,q,J=7.2Hz), 3.72(1H,br s),6.61(1H,dd,J=
8.8Hz,2.2Hz),6.85(1H,d,J=2.2Hz),7.04(1H,
s),7.15(1H,d,J=8.8Hz),7.91(1H,t,J=7.2Hz),1
0.45(1H,s)。
【0207】参考例68 N−[2−(5−アリルオキ
シインドール−3−イル)エチル]プロピオンアミド N−[2−(5−ヒドロキシインドール−3−イル)エ
チル]プロピオンアミド(20.0g、92.5mmo
l)、炭酸セシウム(31.6g、97mmol)およ
びN,N−ジメチルホルムアミド(150mL)の混合
物に臭化アリル(11g、90.8mmol)をアルゴ
ン雰囲気下0℃で加えた。反応液を50℃で1時間撹拌
し、水を加えて生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出液
を水洗、乾燥後、溶媒を留去し、油状の表題化合物(収
量20.0g、収率79.4%)を得た。本化合物はこ
れ以上精製する事なく次の反応に用いた。 NMR(CDCl3)δ:1.11(3H,t,J=7.6Hz),2.14
(2H,q,J=7.6Hz),2.92(2H,t,J=7.0Hz),3.58(2H,
q,J=7.0Hz),4.57(2H,dt,J=5.6Hz,1.6Hz),5.28(1
H,dq,J=10.6Hz,1.4Hz),5.35(1H,dq,J=17.2Hz,1.4H
z),5.61(1H,t,J=7.0Hz),6.10(1H,m),6.89(1H,
dd,J=8.8Hz,2.2Hz),6.99(1H,d,J=2.2Hz),7.05(1
H,d,J=2.6Hz),7.25(1H,d,J=8.8Hz),8.33(1H,br
s)。
【0208】参考例69 N−[2−(4−アリル−5
−ヒドロキシインドール−3−イル)エチル]プロピオ
ンアミド N−[2−(5−アリルオキシインドール−3−イル)
エチル]プロピオンアミド(20.0g、73.4mm
ol)をN,N−ジエチルアニリン(100mL)に溶
かし、アルゴン雰囲気下、200℃に6時間加熱した。
冷却後、分離した溶媒を除去し、残渣を酢酸エチルに溶
かした。この溶液を1規定塩酸、飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液で洗い、乾燥後濃縮しシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=8:2)により
精製して表題化合物(収量14.1g,収率71%)を
得た。 NMR(d6−DMSO)δ:1.03(3H,t,J=7.2Hz),
2.11(2H,q,J=7.2Hz),2.91(2H,t,J=7.4Hz),3.31
(2H,q,J=7.4Hz),3.67(2H,d,J=5.2Hz),4.86(1H,
d,J=9.2Hz),4.90(1H,d,J=8.0Hz),6.00(1H,m),
6.68(1H,d,J=8.4Hz),7.02(1H,d,J=8.4Hz),7.87
(1H,t,J=5.0Hz),8.35(1H,s),10.49(1H,s),1H
は隠れて見えない。
【0209】参考例70 N−[2−(4−アリル−
2,3−ジヒドロ−5−ヒドロキシインドール−3−イ
ル)エチル]プロピオンアミド N−[2−(4−アリル−5−ヒドロキシインドール−
3−イル)エチル]プロピオンアミド(3.73g、1
4.3mmol)を酢酸(20mL)に溶かし、内温を
15℃に保ちながらシアノ水素化ほう素ナトリウム
(2.7g、43.0mmol)を徐々に加えた。さら
に反応混合物を15−20℃に保ちながら1時間撹拌し
た後、反応液を水に注ぎ、有機物を酢酸エチルで抽出し
た。抽出液を重曹水、飽和食塩水および水で洗浄した
後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留
去した。得られたオイル状残渣はこれ以上精製せずに、
次の反応に用いた。
【0210】参考例71 N−[2−(4−アリル−1
−ホルミル−2,3−ジヒドロ−5−ヒドロキシインド
ール−3−イル)エチル]プロピオンアミド 氷冷下のギ酸(3.3g、71.7mmol)に、無水
酢酸(7.32g、71.7mmol)を滴下して、混
合物を氷冷下で10分間撹拌した。これをギ酸(10m
L)に溶かした上記の粗N−[2−(4−アリル−2,
3−ジヒドロ−5−ヒドロキシインドール−3−イル)
エチル]プロピオンアミド溶液に、氷冷下で滴下した。
さらに反応混合物を氷冷下で1時間撹拌した後、反応液
を水に注ぎ、有機物を10%メタノール/酢酸エチルで
抽出した。抽出液を重曹水、飽和食塩水および水で洗浄
した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で溶媒
を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(酢酸エチル:メタノール=9:1)で精製
して、表題化合物(収量2.0g、収率46% 参考例
70からの通算収率)を得た。 融点173−175℃(メタノール/酢酸エチルから再
結晶)。 NMR(d6−DMSO)δ:1.01(3H,dt,J=1.6Hz,7.6
Hz),1.30-1.50(1H,m),1.60-1.87(1H,m),2.08
(2H,dq,J=1.6Hz,7.6Hz),3.00-3.50(5H,m),3.60-4.
10(2H,m),4.90-5.10(2H,m),5.80-6.04(1H,m),
6.65(1H,d,J=8.4Hz),7.08,7.59(1H,d×2,J=8.4H
z),7.86(1H,br s),8.36,8.85(1H,s×2),9.1
7,9.23(1H,s×2)。 元素分析値:C172223として 計算値:C,67.53;H,7.33;N,9.26。 実測値:C,67.25;H,7.26;N,9.25。
【0211】参考例72 N−[2−[1−ホルミル−
2,3−ジヒドロ−5−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロ
キシエチル)インドール−3−イル]エチル]プロピオ
ンアミド 参考例34と同様の方法により、N−[2−(4−アリ
ル−1−ホルミル−2,3−ジヒドロ−5−ヒドロキシ
インドール−3−イル)エチル]プロピオンアミドから
表題化合物を得た(収率66%)。 油状。 NMR(d6−DMSO)δ:1.00(3H,dt,J=2.2Hz,7.4
Hz),1.30-1.55(1H,m),1.58-2.02(1H,m),2.06
(2H,dq,J=2.2Hz,7.4Hz),2.50-2.80(2H,m),2.95-3.
20(2H,m),3.22-4.00(5H,m),4.70-4.80(1H,m),
6.62(1H,d,J=8.4Hz),7.05,7.57(1H,d×2,J=8.4H
z),7.81(1H,br s),8.36,8.84(1H,s×2),9.1
6,9.21(1H,s×2)。
【0212】参考例73 N−[2−(5−ヒドロキシ
インドール−3−イル)エチル]ブチルアミド 参考例67と同様の方法により、セロトニン塩酸塩と塩
化ブチリルから表題化合物を得た(収率39%)。 油状。 NMR(d6−DMSO)δ:0.86(3H,t,J=7.4Hz),
1.49(2H,sextet,J=7.4Hz), 2.05(2H,q,J=7.4Hz), 2.7
2(2H,t,J=7.4Hz), 3.29(2H,q,J=6.8Hz), 6.59(1H,
dd,J=8.4Hz,1.8Hz),6.83(1H,d,J=1.8Hz),7.03(1
H,s),7.12(1H,d,J=8.4Hz),7.87(1H,t,J=7.4H
z),8.59(1H,s) , 10.47(1H,s)。
【0213】参考例74 N−[2−(5−アリルオ
キシインドール−3−イル)エチル]ブチルアミド 参考例68と同様の方法により、N−[2−(5−ヒド
ロキシインドール−3−イル)エチル]ブチルアミドと
アリルブロミドから表題化合物を得た(収率91%)。 油状。 NMR(CDCl3)δ:0.90(3H,t,J=7.4Hz)1.62(2
H,sextet,J=7.4Hz) ,2.09(2H,t,J=7.4Hz),2.92(2
H,t,J=7.0Hz),3.61(2H,q,J=7.0Hz),4.57(2H,d,J=
5.6Hz),5.27(1H,dq,J=10.2Hz,1.4Hz),5.43(1H,d
q,J=17.2Hz,1.4Hz),5.63(1H,t,J=7.0Hz),5.80-6.2
0(1H,m),6.89(1H,dd,J=8.8Hz,2.2Hz),6.98(1H,
d,J=1.8Hz),7.05(1H,d,J=2.2Hz),7.25(1H,d,J=8.
8Hz),8.37(1H,br s)。
【0214】参考例75 N−[2−(4−アリル−5
−ヒドロキシインドール−3−イル)エチル]ブチルア
ミド 参考例69と同様の方法により、N−[2−(5−アリ
ルオキシインドール−3−イル)エチル]ブチルアミド
から表題化合物を得た(収率90%)。 油状。 NMR(d6−DMSO)δ:0.88(3H,t,J=7.4Hz),
1.54(2H,sextet,J=7.4Hz), 2.07(2H,t,J=7.4Hz),2.9
0(2H,t,J=7.4Hz),3.31(2H,q,J=7.4Hz),3.67(2H,
d,J=5.2Hz),4.86(1H,dd,J=9.2Hz,1.8Hz),4.93(1
H,d,J=1.4Hz),5.80-6.20(1H,m),6.68(1H,d,J=8.4
Hz),6.99(1H,s) , 7.02(1H,d,J=8.4Hz),7.90(1H,
t,J=5.0Hz),8.36(1H,s),10.49(1H,s)。
【0215】参考例76 N−[2−(4−アリル−
2,3−ジヒドロ−5−ヒドロキシインドール−3−イ
ル)エチル]ブチルアミド 参考例70と同様の方法により、N−[2−(4−アリ
ル−5−ヒドロキシインドール−3−イル)エチル]ブ
チルアミドおよびシアノ水素化ほう素ナトリウムから表
題化合物(収率84%)を得た。 NMR(d6−DMSO)δ:0.86(3H,t,J=7.3Hz),
1.40-1.80(4H,m),2.06(2H,t,J=7.3Hz),3.00-3.70
(8H,m),4.91-5.07(2H,m),5.80-6.01(1H,m),6.6
3(1H,d,J=8.3Hz),6.71(1H,d,J=8.3Hz),7.88(1H,
t,J=5.5Hz),9.13(1H,s)。
【0216】参考例77 N−[2−(4−アリル−1
−ホルミル−2,3−ジヒドロ−5−ヒドロキシインド
ール−3−イル)エチル]ブチルアミド 参考例71と同様の方法により、N−[2−(4−アリ
ル−2,3−ジヒドロ−5−ヒドロキシインドール−3
−イル)エチル]ブチルアミドから表題化合物(収率7
5%)を得た。 融点172−174℃(メタノール/酢酸エチル/ヘキ
サンから再結晶)。 NMR(d6−DMSO)δ:0.86(3H,t,J=7.3Hz),
1.25-1.83(4H,m),2.04(2H,t,J=7.3Hz),3.00-3.40
(5H,m),3.60-4.03(2H,m),4.90-5.10(2H,m),5.8
0-6.01(1H,m),6.64(1H,d,J=8.4Hz),7.08,7.59
(1H,d×2,J=8.4Hz),7.88(1H,br s),8.36,8.85
(1H,s×2),9.17,9.22(1H,s×2)。 元素分析値:C182423として 計算値:C,68.33;H,7.65;N,8.85。 実測値:C,68.17;H,7.65;N,8.99。
【0217】参考例78 N−[2−[1−ホルミル−
2,3−ジヒドロ−5−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロ
キシエチル)インドール−3−イル]エチル]ブチルア
ミド参考例34と同様の方法により、N−[2−(4−
アリル−1−ホルミル−2,3−ジヒドロ−5−ヒドロ
キシインドール−3−イル)エチル]ブチルアミドから
表題化合物(収率69%)を得た。 油状。 NMR(d6−DMSO)δ:0.85(3H,t,J=7.3Hz),
1.38-1.81(4H,m),2.03(2H,t,J=7.3Hz),2.50-2.82
(2H,m),2.98-4.00(7H,m),4.74-4.83(1H,m),6.6
2(1H,d,J=8.1Hz),7.06,7.57(1H,d×2,J=8.1Hz),
7.83(1H,br s),8.35,8.83(1H,s×2),9.17,9.22
(1H,s×2)。 参考例79 (2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イ
ル)メタノール 2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−カルバルデヒド
(30.0g、0.202mol)のメタノール(15
0mL)溶液に、氷冷下、水素化ホウ素ナトリウム
(3.83g、0.101mol)を加えた。混合物を
15分間撹拌した後に水を加え、酢酸エチルで抽出し
た。抽出液を飽和食塩水で洗浄した後無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥して、溶媒を減圧下で留去した。残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチ
ル=1:1)で精製して、表題化合物(収量27.6
g、収率91%)を得た。 油状。 NMR(CDCl3)δ:1.67(1H,s),3.20(2H,t,J=
8.6Hz),4.57(2H,t,J=8.6Hz),4.58(2H,s),6.76
(1H,d,J=8.0Hz),7.10(1H,d,J=8.0Hz),7.22(1H,
s)。
【0218】参考例80 5−ブロモメチル−2,3−
ジヒドロベンゾフラン (2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)メタノー
ル(29.0g、0.193mol)のテトラヒドロフ
ラン(150mL)溶液を氷塩水で冷却した後、三臭化
リン(34.8g、0.129mol)を滴下し、混合
物を20分間撹拌した。反応液を水に注ぎ、酢酸エチル
で抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄した後無水硫酸
マグネシウムで乾燥した。減圧下で濃縮し、5−ブロモ
メチル−2,3−ジヒドロベンゾフランを得た(収量4
1.0g、収率100%)。本化合物はこれ以上精製す
ることなく、次の反応に用いた。 融点57−60℃。 NMR(CDCl3)δ:3.20(2H,t,J=8.8Hz),4.51
(2H,s),4.59(2H,t,J=8.8Hz),6.73(1H,d,J=8.2H
z),7.14(1H,d,J=8.2Hz),7.24(1H,s)。 参考例81 3−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−5
−イル)−2−フェニルプロピオン酸エチル アルゴン雰囲気下、−78℃で1,1,1,3,3,3
−ヘキサメチルジシラザン(37.4g、0.232m
ol)のテトラヒドロフラン(150mL)溶液に1.
6Mブチルリチウムヘキサン溶液(127mL、0.2
03mol)を滴下し、15分間撹拌した。これにフェ
ニル酢酸エチル(33.3g、0.203mol)のテ
トラヒドロフラン(20mL)溶液を滴下し、さらに1
5分間撹拌した。さらに5−ブロモメチル−2,3−ジ
ヒドロベンゾフラン(41.0g、0.193mol)
のテトラヒドロフラン(50mL)溶液を滴下し、20
分間撹拌した。反応液に水を加え室温まで昇温した後、
酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で
洗浄した後無水硫酸マグネシウム乾燥し、減圧下で濃縮
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘ
キサン:酢酸エチル=9:1)で精製して、表題化合物
(収量54.5g、収率95%)を得た。 油状。 NMR(CDCl3)δ:1.13(3H,t,J=6.8Hz),2.93
(1H,dd,J=6.2Hz,13.8Hz),3.14(2H,t,J=8.8Hz),3.
32(1H,dd,J=9.0Hz,13.8Hz),3.78(1H,dd,J=6.2Hz,9.
0Hz),4.00-4.15(2H,m),4.52(2H,t,J=8.8Hz),6.
64(1H,d,J=8.2Hz),6.87(1H,d,J=8.2Hz),6.96(1
H,s),7.21-7.38(5H,m)。
【0219】参考例82 3−(7−ブロモ−2,3−
ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−2−フェニルプロ
ピオン酸エチル 参考例4と同様の方法により、3−(2,3−ジヒドロ
ベンゾフラン−5−イル)−2−フェニルプロピオン酸
エチルから表題化合物を得た(収率97%)。 油状。 NMR(CDCl3)δ:1.15(3H,t,J=7.2Hz),2.89
(1H,dd,J=6.2Hz,13.8Hz),3.23(2H,t,J=8.6Hz),3.
29(1H,dd,J=8.8Hz,13.8Hz),3.75(1H,dd,J=6.2Hz,8.
8Hz),4.12(2H,q,J=7.2Hz),4.62(2H,t,J=8.6H
z),6.87(1H,s),7.04(1H,s),7.30-7.32(5H,
m)。
【0220】参考例83 3−(6,7−ジブロモ−
2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−2−フェ
ニルプロピオン酸エチル 参考例15と同様の方法により、3−(7−ブロモ−
2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−2−フェ
ニルプロピオン酸エチルから表題化合物を得た(収率3
5%)。 油状。 NMR(CDCl3)δ:1.14(3H,t,J=7.0Hz),3.11
(1H,dd,J=5.4Hz,14.0Hz),3.19(2H,t,J=8.8Hz),3.
50(1H,dd,J=9.4Hz,14.0Hz),3.96(1H,dd,J=5.4Hz,9.
4Hz),4.08(2H,q,J=7.0Hz),4.64(2H,t,J=8.8H
z),6.92(1H,s),7.28-7.32(5H,m)。
【0221】参考例84 3−(6,7−ジブロモ−
2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−2−フェ
ニルプロピオン酸 参考例5と同様の方法により、3−(6,7−ジブロモ
−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−2−フ
ェニルプロピオン酸エチルから表題化合物を得た(収率
56%)。 融点188−189℃(酢酸エチル/ヘキサンから再結
晶)。 NMR(CDCl3)δ:3.06-3.21(3H,m),3.50(1
H,dd,J=8.8Hz,14.0Hz),4.01(1H,dd,J=5.8Hz,8.8H
z),4.63(2H,t,J=8.8Hz),6.85(1H,s),7.32(5H,
s),1H は隠れて見えない。 参考例85 4,5−ジブロモ−1,2,6,7−テト
ラヒドロ−7−フェニル−8H−インデノ[5,4−
b]フラン−8−オン 参考例6と同様の方法により、3−(6,7−ジブロモ
−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−2−フ
ェニルプロピオン酸から表題化合物を得た(収率81
%)。 融点208−211℃ NMR(CDCl3)δ:3.19(1H,dd,J=3.9Hz,17.7H
z),3.55(2H,t,J=9.0Hz),3.61(1H,dd,J=8.3Hz,17.
7Hz),3.92(1H,dd,J=3.9Hz,8.3Hz),4.81(2H,t,J=
9.0Hz),7.15-7.45(5H,m)。
【0222】参考例86 1,2,6,7−テトラヒド
ロ−7−フェニル−8H−インデノ[5,4−b]フラ
ン−8−オン 参考例18と同様の方法により、4,5−ジブロモ−
1,2,6,7−テトラヒドロ−7−フェニル−8H−
インデノ[5,4−b]フラン−8−オンから表題化合
物を得た(収率70%)。 融点108−110℃ NMR(CDCl3)δ:3.12(1H,dd,J=4.0Hz,16.8H
z),3.38(2H,t,J=8.8Hz),3.53(1H,dd,J=8.1Hz,16.
8Hz),3.79(1H,dd,J=4.0Hz,8.1Hz),4.57(2H,t,J=
8.8Hz),6.98(1H,d,J=8.4Hz),7.07-7.29(6H,m)。
【0223】参考例87 (E)−(1,6,7,8−
テトラヒドロ−7−フェニル−2H−インデノ[5,4
−b]フラン−8−イリデン)アセトニトリル、および
(1,6−ジヒドロ−7−フェニル−2H−インデノ
[5,4−b]フラン−8−イル)アセトニトリル 還流中の1,2,6,7−テトラヒドロ−7−フェニル
−8H−インデノ[5,4−b]フラン−8−オン
(4.4g、17.6mmol)のテトラヒドロフラン
(100mL)溶液に、シアノメチルホスホン酸ジエチ
ル(3.27g、18.5mmol)、60%水素化ナ
トリウム(0.73g、18.5mmol)及びテトラ
ヒドロフラン(80mL)から調製したホスホネートイ
リド溶液を滴下した。反応液を1.5時間加熱還流した
後、さらに同量のホスホネートイリド溶液を滴下した。
反応液を30分間加熱還流した後、室温に冷却し水を加
えた。生成物を酢酸エチルで抽出し、抽出液を水洗、乾
燥後濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製し、続い
て酢酸エチル/イソプロピルエーテルから結晶化させて
(E)−(1,6,7,8−テトラヒドロ−7−フェニ
ル−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8−イリデ
ン)アセトニトリル(Aと略記)と(1,6−ジヒドロ
−7−フェニル−2H−インデノ[5,4−b]フラン
−8−イル)アセトニトリル(Bと略記)の混合物
(A:B=約1:2)を得た。 融点123−126℃(酢酸エチル/イソプロピルエー
テルから再結晶)。 NMR(CDCl3)δ:(A)3.03(1H,dd,J=17.2Hz,
1.8Hz),3.32(2H,dt,J=11.4Hz,2.2Hz),3.59 (1H,d
d,J=17.2Hz,8.4Hz),4.48(1H,dt,J=8.4Hz,1.8Hz),
4.68(2H,t,J=11.4Hz),5.53(1H,d,J=1.8Hz),6.91
(1H,d,J=8.0Hz),7.10-7.60(6H,m)。 (B)3.61(2H,t,J=8.8Hz),3.68(2H,s),3.75(2
H,s),4.68(2H,t,J=8.8Hz),6.73(1H,d,J=8.0H
z),7.10-7.60(6H,m)。
【0224】実施例1 N−[2−(1,6,7,8−
テトラヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−
8−イル)エチル]アセトアミド 2−(1,6,7,8−テトラヒドロ−2H−インデノ
[5,4−b]フラン−8−イル)エチルアミン臭化水
素酸塩(0.10g、0.352mmol)のテトラヒ
ドロフラン(1.5mL)溶液に1N水酸化ナトリウム
水溶液(1.5mL)および無水酢酸(0.050m
L、0.528mmol)を加え、混合物を室温で30
分間攪拌した。反応液に水を加えて、酢酸エチルで抽出
した。抽出液を飽和食塩水で洗浄した後無水硫酸マグネ
シウムで乾燥して、減圧下で濃縮した。残渣をイソプロ
ピルエーテル/ヘキサンから再結晶して、表題化合物
(収量0.057g、収率66%)を得た。 融点78−79℃。 NMR(CDCl3 )δ:1.53-2.12(3H,m),1.96(3
H,s),2.20-2.38(1H,m),2.70-2.96(2H,m),3.02-
3.40(5H,m),4.45-4.68(2H,m),5.46(1H,brs),
6.62(1H,d,J=8.0Hz),6.96(1H,d,J=8.0Hz)。 元素分析値:C1519NO2として 計算値:C,73.44;H,7.81;N,5.71。 実測値:C,73.55;H,7.90;N,5.60。
【0225】実施例2 N−[2−(1,6,7,8−
テトラヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−
8−イル)エチル]プロピオンアミド 実施例1と同様の方法により、2−(1,6,7,8−
テトラヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−
8−イル)エチルアミン臭化水素酸塩および塩化プロピ
オニルから表題化合物を得た(収率78%)。 融点102−104℃(イソプロピルエーテル/ヘキサ
ンから再結晶)。 NMR(CDCl3 )δ:1.14(3H,t,J=7.6Hz),1.55
-2.38(4H,m),2.18(2H,q,J=7.6Hz),2.69-2.99(2
H,m),3.02-3.40(5H,m),4.42-4.63(2H,m),5.61
(1H,br s),6.62(1H,d,J=7.8Hz),6.95(1H,d,J=7.
8Hz)。 元素分析値:C1621NO2として 計算値:C,74.10;H,8.16;N,5.40。 実測値:C,74.20;H,8.37;N,5.25。
【0226】実施例3 N−[2−(3,7,8,9−
テトラヒドロピラノ[3,2−e]インドール−1−イ
ル)エチル]アセトアミド 実施例1と同様の方法により、2−(3,7,8,9−
テトラヒドロピラノ[3,2−e]インドール−1−イ
ル)エチルアミンおよび無水酢酸から表題化合物を得た
(収率54%)。 融点185−186℃(メタノール/イソプロピルエー
テルから再結晶)。 NMR(CDCl3 )δ:1.96(3H,s),2.03-2.15(2
H,m),3.09(2H,t,J=6.8Hz),3.20(2H,t,J=6.8H
z),3.56(2H,q,J=6.4Hz),4.18(2H,t,J=7.0Hz),
5.60(1H,br s),6.73(1H,d,J=8.8Hz),6.96(1H,d,
J=2.2Hz),7.09(1H,d,J=8.8Hz),7.98(1H,br s)。 元素分析値:C151822として 計算値:C,69.74;H,7.02;N,10.84。 実測値:C,69.69;H,7.09;N,10.79。
【0227】実施例4 N−[2−(3,7,8,9−
テトラヒドロピラノ[3,2−e]インドール−1−イ
ル)エチル]プロピオンアミド 実施例1と同様の方法により、2−(3,7,8,9−
テトラヒドロピラノ[3,2−e]インドール−1−イ
ル)エチルアミンおよび塩化プロピオニルから表題化合
物を得た(収率67%)。 融点147−148℃(メタノール/イソプロピルエー
テルから再結晶)。 NMR(CDCl3 )δ:1.14(3H,t,J=7.6Hz),2.02-
2.16(2H,m),2.17(2H,q,J=7.6Hz),3.08(2H,t,J=
7.0Hz),3.19(2H,t,J=7.0Hz),3.57(2H,q,J=6.2H
z),4.18(2H,t,J=5.0Hz),5.60(1H,br s),6.72
(1H,d,J=8.4Hz),6.94(1H,d,J=2.2Hz),7.09(1H,
d,J=8.4Hz),8.11(1H,br s)。 元素分析値:C162022として 計算値:C,70.56;H,7.40;N,10.29。 実測値:C,70.69;H,7.54;N,10.27。
【0228】実施例5 N−[2−(3,7,8,9−
テトラヒドロピラノ[3,2−e]インドール−1−イ
ル)エチル]ブチルアミド 実施例1と同様の方法により、2−(3,7,8,9−
テトラヒドロピラノ[3,2−e]インドール−1−イ
ル)エチルアミンおよび塩化ブチリルから表題化合物を
得た(収率62%)。 融点154−155℃(メタノール/イソプロピルエー
テルから再結晶)。 NMR(CDCl3 )δ:0.93(3H,t,J=7.2Hz),1.57
-1.73(2H,m),2.06-2.16(4H,m),3.08(2H,t,J=6.8
Hz),3.19(2H,t,J=6.4Hz),3.52-3.63(2H,m),4.1
8(2H,t,J=5.2Hz),5.58(1H,br s),6.72(1H,d,J=
8.4Hz),6.94(1H,d,J=2.6Hz),7.09(1H,d,J=8.4H
z),8.05(1H,br s)。 元素分析値:C172222として 計算値:C,71.30;H,7.74;N,9.78。 実測値:C,71.45;H,7.86;N,9.78。
【0229】実施例6 N−[2−(1,2,3,7,
8,9−ヘキサヒドロピラノ[3,2−e]インドール
−1−イル)エチル]アセトアミド N−[2−(3,7,8,9−テトラヒドロピラノ
[3,2−e]インドール−1−イル)エチル]アセト
アミド(0.90g、3.48mmol)のエタノール
(40mL)懸濁液に酸化白金(45mg)および塩酸
(2mL)を加え、混合物を水素雰囲気下(4から5気
圧)、50℃で6時間攪拌した。反応液をろ過した後ろ
液を減圧下で濃縮した。残渣を飽和炭酸水素ナトリウム
水で中和した後食塩を飽和させ、これを酢酸エチルで抽
出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄した後無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥して、減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エ
チル/イソプロピルエーテルから再結晶して、表題化合
物(収量0.53g、収率59%)を得た。 融点137−138℃。 NMR(CDCl3 )δ:1.78-2.05(4H,m),1.90(3
H,s),2.68(2H,t,J=6.6Hz),2.96-3.14(1H,m),3.
31-3.50(3H,m),3.65(1H,t,J=9.4Hz),3.98-4.10
(1H,m),4.15-4.26(1H,m),6.13(1H,br s),6.49
(1H,d,J=8.4Hz),6.57(1H,d,J=8.4Hz),1H は隠れ
て見えない。 元素分析値:C152022として 計算値:C,69.20;H,7.74;N,10.76。 実測値:C,69.05;H,7.74;N,10.61。
【0230】実施例7 N−[2−(1,2,3,7,
8,9−ヘキサヒドロピラノ[3,2−e]インドール
−1−イル)エチル]プロピオンアミド 実施例6と同様の方法により、N−[2−(3,7,
8,9−テトラヒドロピラノ[3,2−e]インドール
−1−イル)エチル]プロピオンアミドから表題化合物
を得た(収率42%)。 融点106−107℃(酢酸エチル/イソプロピルエー
テルから再結晶)。 NMR(CDCl3 )δ:1.11(3H,t,J=7.6Hz),1.76
-2.08(4H,m),2.13(2H,q,J=7.6Hz),2.68(2H,t,J=
6.4Hz),2.99-3.16(1H,m),3.31-3.51(3H,m),3.6
5(1H,t,J=9.4Hz),3.98-4.10(1H,m),4.15-4.24(1
H,m),6.10(1H,br s),6.48(1H,d,J=8.4Hz),6.56
(1H,d,J=8.4Hz),1H は隠れて見えない。 元素分析値:C162222として 計算値:C,70.04;H,8.08;N,10.21。 実測値:C,70.18;H,8.34;N,10.13。
【0231】実施例8 N−[2−(1,2,3,7,
8,9−ヘキサヒドロピラノ[3,2−e]インドール
−1−イル)エチル]ブチルアミド 実施例6と同様の方法により、N−[2−(3,7,
8,9−テトラヒドロピラノ[3,2−e]インドール
−1−イル)エチル]ブチルアミドから表題化合物を得
た(収率55%)。 融点91−93℃(酢酸エチル/イソプロピルエーテル
から再結晶)。 NMR(CDCl3 )δ:0.92(3H,t,J=7.2Hz),1.53
-1.71(2H,m),1.76-1.88(2H,m),1.91-2.10(2H,
m),2.05(2H,q,J=8.2Hz),2.68(2H,t,J=6.6Hz),
2.99-3.16(1H,m),3.30-3.50(3H,m),3.64(1H,t,J
=9.2Hz),3.98-4.09(1H,m),4.15-4.23(1H,m),6.
11(1H,br s),6.48(1H,d,J=8.4Hz),6.56(1H,d,J=
8.4Hz),1H は隠れて見えない。 元素分析値:C172422として 計算値:C,70.80;H,8.39;N,9.71。 実測値:C,70.55;H,8.45;N,9.68。
【0232】実施例9 N−[2−(5−フルオロ−
3,7,8,9−テトラヒドロシクロペンタ[f]
[1]ベンゾピラン−9−イル)エチル]プロピオンア
ミド N−[2−(5−フルオロ−6−(2−プロピニルオキ
シ)インダン−1−イル)エチル]プロピオンアミド
(0.55g、1.90mmol)のブロモベンゼン
(15mL)溶液を封管中、250℃で8時間攪拌し
た。反応液を冷却後、減圧下で溶媒を留去した。得られ
た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エ
チル)で精製して、表題化合物(収量0.27g、収率
49%)を得た。 融点108−110℃(酢酸エチル/ヘキサンから再結
晶)。 NMR(CDCl3 )δ:1.14(3H,t,J=7.5Hz),1.50
-1.81(2H,m),1.89-2.30(2H,m),2.18(2H,q,J=7.5
Hz),2.55-3.00(2H,m),3.16-3.40(3H,m),4.66-
4.92(2H,m),5.40(1H,br s),5.88(1H,dt,J=9.9H
z,3.7Hz),6.43-6.53(1H,m),6.80(1H,d,J=10.6H
z)。
【0233】実施例10 N−[2−(5−フルオロ−
1,2,3,7,8,9−ヘキサヒドロシクロペンタ
[f][1]ベンゾピラン−9−イル)エチル]プロピ
オンアミド 参考例3と同様の方法により、N−[2−(5−フルオ
ロ−3,7,8,9−テトラヒドロシクロペンタ[f]
[1]ベンゾピラン−9−イル)エチル]プロピオンア
ミドから表題化合物を得た(収率80%)を得た。 融点106−108℃(酢酸エチル/ヘキサンから再結
晶)。 NMR(CDCl3 )δ:1.14(3H,t,J=7.7Hz),1.47
-1.84(2H,m),1.84-2.27(4H,m),2.17(2H,q,J=7.7
Hz),2.60-3.01(4H,m),3.05-3.20(1H,m),3.21-
3.41(2H,m),4.05-4.20(1H,m),4.27-4.39(1H,
m),5.40(1H,br s),6.77(1H,d,J=10.6Hz)。
【0234】実施例11 (S)−N−[2−(1,
6,7,8−テトラヒドロ−2H−インデノ[5,4−
b]フラン−8−イル)エチル]プロピオンアミド N−[2−(1,6,7,8−テトラヒドロ−2H−イ
ンデノ[5,4−b]フラン−8−イル)エチル]プロ
ピオンアミドを高速液体クロマトグラフィー(機器:L
C Module 1(日本ミリポアリミテッド製)、
カラム:Ceramospher RU−1(10
(i.d.)×250mm 資生堂製)、移動相:メタ
ノール、流速:4.4mL/min、カラム温度:50
℃、試料濃度:17%(w/v)、注入量:8.5m
g)を用いて分取して表題化合物を得た。 [α]D 20=−57.8゜(c 1.004,クロロホ
ルム)。 融点113−115℃(酢酸エチルから再結晶)。 NMR(CDCl3 )δ:1.14(3H,t,J=7.7Hz),1.52-2.
40(4H,m),2.17(2H,q,J=7.7Hz),2.69-3.00(2H,m),3.01-
3.40(5H,m),4.42-4.64(2H,m),5.40(1H,br s),6.62(1H,
d,J=7.7Hz),6.95(1H,d,J=7.7Hz)。 元素分析値:C1621NO2として 計算値:C,74.10;H,8.16;N,5.40。 実測値:C,73.86;H,7.97;N,5.47。
【0235】実施例12 (R)−N−[2−(1,
6,7,8−テトラヒドロ−2H−インデノ[5,4−
b]フラン−8−イル)エチル]プロピオンアミド 実施例11と同様の方法により、N−[2−(1,6,
7,8−テトラヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]
フラン−8−イル)エチル]プロピオンアミドを高速液
体クロマトグラフィーを用いて分取して表題化合物を得
た。 [α]D 20=+57.8゜(c 1.005,クロロホ
ルム)。 融点113−115℃(酢酸エチルから再結晶)。 NMR(CDCl3 )δ:1.14(3H,t,J=7.7Hz),1.52-2.
40(4H,m),2.17(2H,q,J=7.7Hz),2.69-3.00(2H,m),3.01-
3.40(5H,m),4.42-4.64(2H,m),5.40(1H,br s),6.62(1H,
d,J=7.7Hz),6.95(1H,d,J=7.7Hz)。 元素分析値:C1621NO2として 計算値:C,74.10;H,8.16;N,5.40。 実測値:C,73.97;H,7.97;N,5.47。
【0236】実施例13 N−[2−(1,6,7,8
−テトラヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン
−8−イル)エチル]ブチルアミド 実施例1と同様の方法により、2−(1,6,7,8−
テトラヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−
8−イル)エチルアミン塩酸塩および塩化ブチリルから
表題化合物を得た(収率67%)。 融点55−57℃(酢酸エチルから再結晶) NMR(CDCl3 )δ:0.94(3H,t,J=7.3Hz),1.51-1.
90(4H,m),1.92-2.08(1H,m),2.12(2H,t,J=7.3Hz),2.17-
2.38(1H,m),2.68-2.98(2H,m),3.00-3.40(5H,m),4.41-4.
68(2H,m),5.43(1H,br s),6.62(1H,d,J=8.0Hz),6.96(1H,
d,J=8.0Hz)。 元素分析値:C1723NO2として 計算値:C,74.69;H,8.48;N,5.12。 実測値:C,74.59;H,8.33;N,5.36。
【0237】実施例14 N−[2−(1,6−ジヒド
ロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8−イル)
エチル]アセトアミド 2−(1,6−ジヒドロ−2H−インデノ[5,4−
b]フラン−8−イル)エチルアミン塩酸塩(0.6
g,2.52mmol)およびトリエチルアミン(0.
64g,6.31mmol)のN,N−ジメチルホルム
アミド(60mL)溶液に、 アセチルクロリド(0.2
4g,3.03mmol)を氷冷下で徐々に滴下した。
室温で一晩撹拌した後、反応液を濃縮し、これを水に注
いで有機物を酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩
水および水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール
=98:2)で精製し、さらに酢酸エチルから再結晶し
て表題化合物を得た(収量425mg,収率70%)。 融点153−155℃(酢酸エチルから再結晶)。 NMR(CDCl3 )δ:1.98(3H,s),2.80(2H,m),3.31
(2H,br s),3.43(2H,t,J=8.6Hz),3.57(2H,q,J=7.0Hz),4.
60(2H,d,J=8.6Hz),5.62(1H,br s),6.30(1H,s),6.67(1H,
d,J=7.9Hz),7.18(1H,d,J=7.9Hz)。 元素分析値:C1517NO2として 計算値:C,74.05;H,7.04;N,5.76。 実測値:C,73.98;H,7.06;N,5.92。
【0238】実施例15 N−[2−(1,6−ジヒド
ロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8−イル)
エチル]プロピオンアミド 実施例14と同様の方法により、2−(1,6−ジヒド
ロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8−イル)
エチルアミン塩酸塩および塩化プロピオニルから表題化
合物を得た(収率90%)。 融点131−133℃(酢酸エチル/ヘキサンから再結
晶)。 NMR(CDCl3 )δ:1.15(3H,t,J=7.7Hz),2.20(2
H,q,J=7.7Hz),2.80(2H,m),3.31(2H,br s),3.44(2H,t,J=
8.6Hz),3.58(2H,q,J=7.0Hz),4.60(2H,d,J=8.6Hz),5.60
(1H,br s),6.29(1H,s),6.68(1H,d,J=7.9Hz),7.19(1H,d,
J=7.9Hz)。 元素分析値:C1619NO2として 計算値:C,74.68;H,7.44;N,5.44。 実測値:C,74.59;H,7.34;N,5.71。
【0239】実施例16 N−[2−(1,6−ジヒド
ロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8−イル)
エチル]ブチルアミド 実施例14と同様の方法により、2−(1,6−ジヒド
ロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8−イル)
エチルアミン塩酸塩および塩化ブチリルから表題化合物
を得た(収率95%)。 融点131−133℃(酢酸エチル/ヘキサンから再結
晶)。 NMR(CDCl3 )δ:0.94(3H,t,J=7.3Hz),1.58-1.
76(2H,m),2.14(2H,q,J=7.5Hz),2.80(2H,m),3.31(2H,br
s),3.44(2H,t,J=8.6Hz),3.58(2H,q,J=6.8Hz),4.60(2H,
d,J=8.6Hz),5.60(1H,br s),6.29(1H,s),6.67(1H,d,J=7.
9Hz),7.18(1H,d,J=7.9Hz)。 元素分析値:C1721NO2として 計算値:C,75.25;H,7.80;N,5.16。 実測値:C,75.25;H,7.73;N,5.23。
【0240】〔表1〕に、実施例1〜16で得られた化
合物の構造式を示す。
【表1】
【0241】実施例17 2−(1,6−ジヒドロ−2
H−インデノ[5,4−b]フラン−8−イル)エチル
アミン 塩酸塩
【化83】 (E)−(1,6,7,8−テトラヒドロ−2H−イン
デノ[5,4−b]フラン−8−イリデン)アセトニト
リル(2.6g,13.2mmol)のエタノール(1
50mL)溶液に、飽和アンモニア/エタノール溶液
(150mL)およびラネーコバルト(8.4g)を加
え、反応混合物を水素雰囲気下(5kgf/cm2)、
室温で3時間撹拌した。ラネーコバルトをろ去した後、
減圧下で溶媒を留去して、2−(1,6,7,8−テト
ラヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8−
イリデン)エチルアミンを得た。この残渣に、飽和塩化
水素/エタノール溶液(100mL)を加えて1時間加
熱還流した。反応液を濃縮して得られた残渣をエタノー
ルから再結晶して表題化合物を得た(収量2.75g,
収率88%)。 融点243−245℃(エタノールから再結晶)。 NMR(d6−DMSO,D2O)δ:2.90(2H,t,J=7.7H
z),3.13(2H,t,J=7.7Hz),3.28(2H,s), 3.40(2H,t,J=8.7H
z),4.56(2H,t,J=8.7Hz),6.41(1H,s),6.62(1H,d,J=7.9H
z),7.19(1H,d,J=7.9Hz)。 元素分析値:C1315NO・HClとして 計算値:C,65.68;H,6.78;N,5.89;Cl,14.9
1。 実測値:C,65.81;H,6.83;N,5.90;Cl,14.8
9。
【0242】実施例18 2−(1,6,7,8−テト
ラヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8−
イル)エチルアミン 臭化水素酸塩
【化84】 (E)−(4−ブロモ−1,6,7,8−テトラヒドロ
−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8−イリデ
ン)アセトニトリル(0.44g、1.59mmol)
のエタノール(30mL)懸濁液にラネーニッケル
(0.4g、W2)および4Mアンモニア/エタノール
溶液(10mL)を加えて、水素雰囲気下(4から5気
圧)、室温で5時間攪拌した。反応液をろ過した後、ろ
液を減圧下で濃縮した。残渣をエタノール(50mL)
に溶解した後5%パラジウム炭素(1g、50%含水
品)を加えて、水素雰囲気下(常圧)、室温で4時間攪
拌した。反応液をろ過した後ろ液を減圧下で濃縮して、
表題化合物(収量0.42g、収率93%)を得た。 非晶。 NMR(CDCl3 )δ:1.58-1.83(2H,m),1.97-2.
36(2H,m),2.70-2.96(6H,m),3.03-3.36(3H,m),
4.42-4.64(2H,m),6.61(1H,d,J=8.2Hz),6.95(1H,
d,J=8.2Hz)。
【0243】実施例19 (S)−N−[2−(1,
6,7,8−テトラヒドロ−2H−インデノ[5,4−
b]フラン−8−イル)エチル]プロピオンアミド (S)−2−(1,6,7,8−テトラヒドロ−2H−
インデノ[5,4−b]フラン−8−イル)エチルアミ
ン塩酸塩(5.55g、23.1mmol)およびトリ
エチルアミン(4.7g、46.3mmol)のN,N
−ジメチルホルムアミド(100mL)溶液に、塩化プ
ロピオニル(2.57g、27.8mmol)を氷冷下
で徐々に滴下した。室温で1時間攪拌した後、反応液を
水に注いで、有機物を酢酸エチルで抽出した。抽出液を
飽和食塩水および水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メ
タノール=98:2)で精製して、表題化合物(収量
5.25g、収率88%)を得た。 融点113−115℃(酢酸エチルから再結晶)。 NMR(CDCl3 )δ:1.14(3H,t,J=7.7Hz),1.52
-2.40(4H,m),2.17(2H,q,J=7.7Hz),2.69-3.00(2
H,m),3.01-3.40(5H,m),4.42-4.64(2H,m),5.40
(1H,br s),6.62(1H,d,J=7.7Hz),6.95(1H,d,J=7.
7Hz)。 元素分析値:C1621NO2として 計算値:C,74.10;H,8.16;N,5.40。 実測値:C,73.83;H,8.12;N,5.23。
【0244】実施例20 (S)−N−[2−(1,
6,7,8−テトラヒドロ−2H−インデノ[5,4−
b]フラン−8−イル)エチル]プロピオンアミド (S)−N−[2−(6−ヒドロキシ−7−(2−ヒド
ロキシエチル)インダン−1−イル)エチル]プロピオ
ンアミド(5g、18mmol)のピリジン(14.6
mL)溶液を氷冷して−10℃程度に保ちながら、メタ
ンスルホニルクロリド(1.4mL、18mmol)を
滴下した。反応液を−10℃〜−5℃の範囲で25分間
攪拌した。さらにメタンスルホニルクロリド(0.7m
L、9mmol)を反応液に滴下して、−10℃〜−5
℃の範囲でさらに25分間攪拌した。反応液に酢酸エチ
ル(10mL)および飽和重曹水(10mL)を徐々に
加え、室温に戻して30分間撹拌した。有機物を酢酸エ
チルで抽出し、これを2N塩酸および水で洗浄した後、
無水硫酸マグネシウムで乾燥し減圧下で溶媒を留去し
た。得られた残渣を酢酸エチル(20mL)に溶解し、
トリエチルアミン(4.6g、45.1mmol)を加
えて40分間加熱還流した。反応液に2N塩酸を加えて
酢酸エチルで抽出し、抽出液を飽和重曹水および水で洗
浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し減圧下で溶媒
を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(酢酸エチル)で精製して、表題化合物(収
量4.04g、収率86%)を得た。 [α]D 20=−57.8°(c 1.004,クロロホ
ルム)。 融点113−115℃(酢酸エチルから再結晶)。 NMR(CDCl3)δ:1.14(3H,t,J=7.7Hz),1.52-
2.40(4H,m),2.17(2H,q,J=7.7Hz),2.69-3.00(2H,
m),3.01-3.40(5H,m),4.42-4.64(2H,m),5.40(1
H,br s),6.62(1H,d,J=7.7Hz),6.95(1H,d,J=7.7H
z)。 元素分析値:C1621NO2として 計算値:C,74.10;H,8.16;N,5.40。 実測値:C,73.86;H,7.97;N,5.47。
【0245】実施例21 N−[2−(7,8−ジヒド
ロ−6H−インデノ[4,5−d]−1,3−ジオキソ
ール−8−イル)エチル]プロピオンアミド ヘキサメチルホスホルアミド(5mL)を氷冷して、水
素化ナトリウム(0.28g、7.5mmol、含量6
5%)を徐々に加えた。これにN−[2−(6,7−ジ
ヒドロキシインダン−1−イル)エチル]プロピオンア
ミド(0.85g、3.41mmol)のヘキサメチル
ホスホルアミド(5mL)溶液を、室温で6分間かけて
滴下した。水素ガスの発砲が収まった時点で、ジヨード
メタン(1.1g、4.1mmol)を滴下し、室温で
2時間攪拌した。反応液を水に注いで希塩酸で中和後、
有機物を酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水お
よび水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、
減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製して、表
題化合物(収量280mg、収率31%)を得た。 融点102−104℃(酢酸エチル/ヘキサンから再結
晶)。 NMR(CDCl3 )δ:1.16(3H,t,J=7.7Hz),1.70
-1.89(2H,m),1.90-2.10(1H,m),2.15-2.40(1H,
m),2.20(2H,q,J=7.7Hz),2.68-3.00(2H,m),3.13
-3.36(2H,m),3.40-3.59(1H,m),3.68(1H,br
s),5.92(2H,dd,J=1.5Hz,9.9Hz),6.67(2H,s)。 元素分析値:C1519NO3として 計算値:C,68.94;H,7.33;N,5.36。 実測値:C,68.89;H,7.28;N,5.42。
【0246】実施例22 N−[2−(7,8−ジヒド
ロ−6H−インデノ[4,5−d]−1,3−ジオキソ
ール−8−イル)エチル]ブチルアミド N−[2−(6,7−ジヒドロキシインダン−1−イ
ル)エチル]ブチルアミド(1.13g、4.29mm
ol)、ジブロモメタン(2.98g、17.2mmo
l)、炭酸カリウム(1.78g、12.9mmol)
および酸化銅(II)(34mg、0.43mmol)
のN,N−ジメチルホルムアミド(15mL)溶液を1
10℃で3時間加熱攪拌した。反応液を冷却し、水に注
いで希塩酸で中和後、有機物を酢酸エチルで抽出した。
抽出液を飽和食塩水および水で洗浄した後、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。得られ
た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エ
チル)で精製して、表題化合物(収量785mg、収率
67%)を得た。 融点71−73℃(酢酸エチル/ヘキサンから再結
晶)。 NMR(CDCl3 )δ:0.95(3H,t,J=7.3Hz),1.57
-2.40(6H,m),2.15(2H,t,J=7.5Hz),2.67-3.00(2
H,m),3.15-3.34(2H,m),3.39-3.58(1H,m),5.67
(1H,s),5.91(2H,dd,J=1.5Hz,9.5Hz),6.67(2H,
s)。 元素分析値:C1621NO3として 計算値:C,69.79;H,7.69;N,5.09。 実測値:C,69.75;H,7.40;N,5.28。
【0247】実施例23 N−[2−(2,3,8,9
−テトラヒドロ−7H−インデノ[4,5−b]−1,
4−ジオキシン−9−イル)エチル]プロピオンアミド 実施例22と同様の方法により、N−[2−(6,7−
ジヒドロキシインダン−1−イル)エチル]プロピオン
アミドおよび1,2−ジブロモエタンから表題化合物を
得た(収率90%)。 融点120−122℃(酢酸エチル/ヘキサンから再結
晶)。 NMR(CDCl3 )δ:1.15(3H,t,J=7.5Hz),1.60
-2.00(3H,m),2.10-2.32(1H,m),2.19(2H,q,J=7.5
Hz),2.61-3.01(2H,m),3.08-3.53(3H,m),4.25
(4H,br s),5.67(1H,br s),6.69(2H,s)。 元素分析値:C1621NO3として 計算値:C,69.79;H,7.69;N,5.09。 実測値:C,69.90;H,7.61;N,5.20。
【0248】実施例24 N−[2−(2,3,8,9
−テトラヒドロ−7H−インデノ[4,5−b]−1,
4−ジオキシン−9−イル)エチル]ブチルアミド 実施例22と同様の方法により、N−[2−(6,7−
ジヒドロキシインダン−1−イル)エチル]ブチルアミ
ドおよび1,2−ジブロモエタンから表題化合物を得た
(収率90%)。 融点84−87℃(酢酸エチル/ジエチルエーテル/石
油エーテルから再結晶)。 NMR(CDCl3 )δ:0.95(3H,t,J=7.7Hz),1.57
-2.00(5H,m),2.14(2H,t,J=7.3Hz),2.18-2.34(1
H,m),2.61-3.01(2H,m),3.10-3.55(3H,m),4.25
(4H,s),5.65(1H,br s),6.60(2H,s)。 元素分析値:C1723NO3として 計算値:C,70.56;H,8.01;N,4.84。 実測値:C,70.45;H,7.85;N,4.98。
【0249】実施例25 N−[2−(7,8−ジヒド
ロ−6H−インデノ[4,5−d]オキサゾール−8−
イル)エチル]アセトアミド N−[2−(7−アミノ−6−ヒドロキシインダン−1
−イル)エチル]アセトアミド(630mg、2.7m
mol)のメタノール(5mL)溶液に、オルトギ酸メ
チル(7.4mL、67.3mmol)と飽和塩化水素
/メタノール(1.4mL)溶液を氷冷下で加えた。反
応液を室温で30分間、さらに60℃で1時間加熱攪拌
した。冷却後、反応液を氷水に注いで、有機物をクロロ
ホルムで抽出した。抽出液を飽和食塩水および水で洗浄
した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で溶媒
を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィ−(クロロホルム:メタノール=20:1)で
精製して、表題化合物(520mg、収率79%)を得
た。 融点89-92℃(酢酸エチル/イソプロピルエーテル
から再結晶)。 NMR(CDCl3)δ:1.88-2.02(3H,m),2.04(3
H,s),2.34-2.53(1H,m),2.86-3.19(3H,m),3.59-
3.72(2H,m),6.94(1H,br s),7.25(1H,d,J=8.4H
z),7.40(1H,d,J=8.4Hz),8.09(1H,s)。 元素分析値:C141622として 計算値:C,68.83;H,6.60;N,11.47。 実測値:C,68.64;H,6.43;N,11.50。
【0250】実施例26 N−[2−(7,8−ジヒド
ロ−6H−インデノ[4,5−d]オキサゾール−8−
イル)エチル]プロピオンアミド 実施例25と同様の方法により、N−[2−(7−アミ
ノ−6−ヒドロキシインダン−1−イル)エチル]プロ
ピオンアミドおよびオルトギ酸メチルから表題化合物を
得た(収率79%)。 融点81-84℃(酢酸エチル/イソプロピルエーテル
から再結晶)。 NMR(CDCl3)δ:1.20(3H,t,J=7.5Hz),1.80-
2.10(3H,m),2.27(2H,q,J=7.5Hz),2.37-2.53(1H,
m),2.80-3.20(3H,m),3.55-3.80(2H,m),6.93(1
H,br s),7.25(1H,d,J=8.8Hz),7.40(1H,d,J=8.8H
z),8.09(1H,s)。 元素分析値:C151822として 計算値:C,69.75;H,7.02;N,10.84。 実測値:C,69.76;H,6.90;N,10.76。
【0251】実施例27 N−[2−(7,8−ジヒド
ロ−6H−インデノ[4,5−d]オキサゾール−8−
イル)エチル]ブチルアミド 実施例25と同様の方法により、N−[2−(7−アミ
ノ−6−ヒドロキシインダン−1−イル)エチル]ブチ
ルアミドおよびオルトギ酸メチルから表題化合物を得た
(収率90%)。 融点65-68℃(酢酸エチル/イソプロピルエーテル
から再結晶)。 NMR(CDCl3)δ:0.97(3H,t,J=7.4Hz),1.67-
1.80(2H,m),1.80-2.12(3H,m),2.22(2H,q,J=7.5H
z),2.33-2.53(1H,m),2.80-3.20(3H,m),3.50-3.
73(2H,m),6.90(1H,br s),7.25(1H,d,J=8.0H
z),7.40(1H,d,J=8.0Hz),8.08(1H,s)。 元素分析値:C162022として 計算値:C,70.56;H,7.40;N,10.29。 実測値:C,70.48;H,7.30;N,10.45。
【0252】実施例28 N−[2−(5−ブロモ−
3,7,8,9−テトラヒドロシクロペンタ[f]
[1]ベンゾピラン−9−イル)エチル]プロピオンア
ミド N−[2−(5−ブロモ−6−(2−プロピニル)オキ
シインダン−1−イル)エチル]プロピオンアミド
(2.9g、8.4mmol)のブロモベンゼン(30
mL)溶液を、封管中アルゴン雰囲気下、200℃で1
8時間加熱撹拌した。冷却後減圧下で溶媒を留去し、得
られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢
酸エチル)で精製して、表題化合物(収量2.5g、収
率85%)を得た。 融点110−111℃(酢酸エチル/ヘキサンから再結
晶)。 NMR(CDCl3)δ : 1.14(3H,t,J=7.5Hz), 1.50
-2.50(5H,m), 2.60-3.10(3H,m), 3.15-3.25(1H,
m), 3.32(2H,q,J=7.5Hz), 4.80-4.90(2H,m),5.40
(1H,br s), 5.88(1H,dt,J=10.0Hz,3.8Hz), 6.45(1
H,dd,J=1.6Hz,9.8Hz), 7.18(1H,s)。 元素分析値:C1720BrNO2として 計算値:C,58.30;H,5.76;N,4.00;Br,22.8
1。 実測値:C,58.17;H,5.54;N,3.98;Br,22.6
5。
【0253】実施例29 N−[2−(5−ブロモ−
1,2,3,7,8,9−ヘキサヒドロシクロペンタ
[f][1]ベンゾピラン−9−イル)エチル]プロピ
オンアミド N−[2−(5−ブロモ−3,7,8,9−テトラヒド
ロシクロペンタ[f][1]ベンゾピラン−9−イル)
エチル]プロピオンアミド(1.2g、3.4mmo
l)のエタノール(10mL)溶液に5%パラジウム炭
素(120mg、50%含水品)を加え、混合物を水素
雰囲気下、室温で1時間撹拌した。反応液を濾過した
後、濾液を減圧下で濃縮して、得られた残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製し
て、表題化合物(収量327mg、収率27%)を得
た。 融点114−116℃(酢酸エチル/ヘキサンから再結
晶)。 NMR(CDCl3)δ : 1.14(3H,t,J=7.6Hz), 1.50
-2.30(7H,m), 2.60-3.20(6H,m), 3.30(2H,q,J=7.6
Hz), 4.10-4.22(1H,m), 4.30-4.42(1H,m),5.40(1
H,br s), 7.22(1H,s)。 元素分析値:C1722BrNO2として 計算値:C,57.96;H,6.29;N,3.98;Br,22.6
8。 実測値:C,57.84;H,6.20;N,4.01;Br,22.4
2。
【0254】実施例30 N−[2−(1,2,3,
7,8,9−ヘキサヒドロシクロペンタ[f][1]ベ
ンゾピラン−9−イル)エチル]プロピオンアミド N−[2−(5−ブロモ−1,2,3,7,8,9−ヘ
キサヒドロシクロペンタ[f][1]ベンゾピラン−9
−イル)エチル]プロピオンアミド(200mg、0.
6mmol)のエタノール溶液(5mL)溶液に5%パ
ラジウム炭素(200mg、50%含水品)を加え、混
合物を水素雰囲気下、室温で3時間撹拌した。反応液を
濾過した後、濾液を減圧下で濃縮して、得られた残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸
エチル=1:1)で精製して、表題化合物(収量130
mg、収率85%)を得た。 融点85−88℃(酢酸エチル/イソプロピルエーテル
から再結晶)。 NMR(CDCl3)δ : 1.16(3H,t,J=7.6Hz), 1.80
-2.10(6H,m), 2.15(2H,q,J=7.6Hz), 2.60-3.50(7
H,m), 4.00-4.30(2H,m), 5.35(1H,br s), 6.63(1
H,d,J=8.2Hz), 6.94(1H,d,J=8.2Hz)。 元素分析値:C1723NO2として 計算値:C,74.69;H,8.48;N,5.12。 実測値:C,74.56;H,8.25;N,5.16。
【0255】実施例31 N−[2−(4−ブロモ−
2,2−ジメチル−1,6,7,8−テトラヒドロ−2
H−インデノ[5,4−b]フラン−8−イル)エチ
ル]プロピオンアミド N−[2−(5−ブロモ−6−ヒドロキシ−7−(2−
メチルー2−プロペニル)インダン−1−イル)エチ
ル]プロピオンアミド(2.4g、6.5mmol)の
塩化メチレン(40mL)溶液を氷冷し、三フッ化ホウ
素ジエチルエーテル錯体(4.0mL、32.5mmo
l)を徐々に滴下した。反応液を氷冷下で3時間撹拌し
た後、反応液を氷水に注いで有機物を酢酸エチルで抽出
した。抽出液を水および飽和重曹水溶液で洗浄した後、
無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去し
た。得られた残渣を酢酸エチル/イソプロピルエーテル
から再結晶して、表題化合物(収量2.1g、収率89
%)を得た。 融点98−101℃(酢酸エチル/イソプロピルエーテ
ルから再結晶)。 NMR(CDCl3)δ : 1.15(3H,t,J=7.5Hz), 1.48
(3H,s), 1.54(3H,s), 1.76-2.02(2H,m), 2.19(2
H,q,J=7.5Hz), 2.25-2.38(1H,m), 2.62-3.16(6H,
m), 3.32(2H,q,J=5.3Hz), 5.41(1H,br s), 7.11
(1H,s)。 元素分析値:C1824BrNO2として 計算値:C,59.02;H,6.60;N,3.82;Br,21.8
1。 実測値:C,58.94;H,6.48;N,3.98;Br,21.9
7。
【0256】実施例32 N−[2−(2,2−ジメチ
ル−1,6,7,8−テトラヒドロ−2H−インデノ
[5,4−b]フラン−8−イル)エチル]プロピオン
アミド参考例35と同様の方法により、N−[2−(4
−ブロモ−2,2−ジメチル−1,6,7,8−テトラ
ヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8−イ
ル)エチル]プロピオンアミドから表題化合物を得た
(収率76%)。 融点69−72℃(酢酸エチル/イソプロピルエーテル
から再結晶)。 NMR(CDCl3)δ : 1.14(3H,s), 1.43(3H,
s), 1.50(3H,s), 1.60-2.10(2H,m), 2.13(2H,q,J
=7.5Hz), 2.24-2.40(1H,m), 2.60-3.20(6H,s),3.3
5(2H,q,J=5.3Hz), 5.39(1H,br s), 6.55(1H,d,J=
7.6Hz), 6.95(1H,d,J=7.6Hz)。 元素分析値:C1825NO2として 計算値:C,75.22;H,8.77;N,4.87。 実測値:C,74.98;H,8.74;N,4.96。
【0257】実施例33 N−[2−(4−ブロモ−2
−メチル−1,6,7,8−テトラヒドロ−2H−イン
デノ[5,4−b]フラン−8−イル)エチル]プロピ
オンアミド 実施例31と同様の方法により、N−[2−(5−ブロ
モ−6−ヒドロキシ−7−アリルインダン−1−イル)
エチル]プロピオンアミドから表題化合物を得た(収率
65%)。 融点131-133℃(酢酸エチル/イソプロピルエー
テルから再結晶)。 NMR(CDCl3)δ : 1.15(3H,t,J=7.6Hz), 1.46
-2.40(9H,m), 2.60-3.40(7H,m) , 4.90-5.03(1H,m) ,
5.42(1H,br s), 7.11(1H,s)。 元素分析値:C1722BrNO2として 計算値:C,57.96;H,6.29;N,3.98;Br,22.6
8。 実測値:C,58.08;H,6.28;N,4.07;Br,22.8
0。
【0258】実施例34 N−[2−(4−ブロモ−2
−ヒドロキシメチル−2−メチル−1,6,7,8−テ
トラヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8
−イル)エチル]プロピオンアミド N−[2−(5−ブロモ−6−ヒドロキシ−7−(2−
メチル−2−プロペニル)インダン−1−イル)エチ
ル]プロピオンアミド(550mg、1.5mmol)
のジクロロメタン(5mL)溶液を氷冷して、トリエチ
ルアミン(0.2mL、1.5mmol)およびm−ク
ロロ過安息香酸(1.0g、4.1mmol)を加え、
反応液を室温で2時間撹拌した。反応液をチオ硫酸ナト
リウム水溶液に注いで、有機物を酢酸エチルで抽出し
た。抽出液を1規定塩酸、飽和重曹水溶液で洗浄した
後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留
去した。得られた残渣をジクロロメタン(5mL)に溶
解させ、トリエチルアミン(1mL)を加えて室温で2
時間撹拌した。減圧下で溶媒を留去し、得られた残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:
メタノール=10:1)で精製して、表題化合物(収量
420mg、収率73%)を得た。 油状物。 NMR(CDCl3)δ : 1.00-1.20(3H,m), 1.50-2.
40(10H,m), 2.60-3.81(9H,m), 5.50(1H,br s),
7.11(1H,s)。 元素分析値:C1824BrNO3・0.5H2Oとして 計算値:C,55.25;H,6.44;N,3.58;Br,20.4
2。 実測値:C,55.58;H,6.46;N,3.58;Br,20.2
8。
【0259】実施例35 N−[2−(2−メチル−
1,6,7,8−テトラヒドロ−2H−インデノ[5,
4−b]フラン−8−イル)エチル]プロピオンアミド 参考例35と同様の方法により、N−[2−(4−ブロ
モ−2−メチル−1,6,7,8−テトラヒドロ−2H
−インデノ[5,4−b]フラン−8−イル)エチル]
プロピオンアミドから表題化合物を得た(収率76
%)。 融点68-72℃(酢酸エチル/イソプロピルエーテル
から再結晶)。 NMR(CDCl3)δ:1.14(3H,t,J=7.2Hz),1.43
(1.2H,d,J=6.2Hz),1.50(1.8H,d,J=6.2Hz) , 1.60-2.
40(6H,m),2.60-3.40(7H,m),4.80-5.00(1H,m),
5.30-5.45(1H,m),6.58(1H,d,J=8.0Hz),6.95(1H,
d,J=8.0Hz)。 元素分析値:C1723NO2として 計算値:C,74.69;H,8.48;N,5.12。 実測値:C,74.62;H,8.55;N,5.24。 実施例36 N−[2−(1,2,3,7,8,9−ヘ
キサヒドロ−2−オキソインデノ[5,4−b][1,
4]オキサジン−9−イル)エチル]プロピオンアミド 塩酸1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)
カルボジイミド(372.0mg、1.9mmol)お
よび1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(25
7mg、1.7mmol)をN,N−ジメチルホルムア
ミド(2.5mL)溶液に懸濁させ、氷冷下でプロピオ
ン酸(0.11mL、1.4mmol)を加えた。この
反応液を室温で1時間攪拌した後、再び氷冷して9−
(2−アミノエチル)−1,7,8,9−テトラヒドロ
インデノ[5,4−b][1,4]オキサジン−2(3
H)−オン(300mg、1.3mmol)のN,N−
ジメチルホルムアミド(1.5mL)溶液を滴下した。
氷冷下で1時間撹拌後、反応液を水に注いで有機物を酢
酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで
乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィ−(クロロホルム:メタ
ノール=10:1)で精製して、表題化合物(収量25
3.0mg、収率88%)を得た。 融点216−219℃(酢酸エチル/メタノールから再
結晶)。 NMR(CDCl3)δ:1.18(3H,d,J=7.5Hz), 1.50-
2.00(3H,m), 2.10-2.30(3H,m), 2.70-3.10(2H,
m), 3.30-3.50(3H,m), 4.59(2H,s), 5.97(1H,br
s), 6.81(2H,s), 9.77(1H,br s)。
【0260】実施例37 N−[2−(1,2,3,
7,8,9−ヘキサヒドロ−2−オキソインデノ[5,
4−b][1,4]オキサジン−9−イル)エチル]ブ
チルアミド 実施例36と同様の方法により、9−(2−アミノエチ
ル)−1,7,8,9−テトラヒドロインデノ[5,4
−b][1,4]オキサジン−2(3H)−オンおよび
酪酸から表題化合物を得た(収率64%)。 融点209−212℃(酢酸エチル/ヘキサンから再結
晶)。 NMR(CDCl3)δ:0.95(3H,t,J=7.3Hz), 1.50
−2.00(5H,m), 2.10−2.30(3H,m),2.70−3.10(2
H,m), 3.20−3.50(3H,m), 4.58(2H,s), 5.93(1H,
br s), 6.80(2H,s), 9.72(1H,br s)。 実施例38 N−[2−(1,2,3,7,8,9−ヘ
キサヒドロインデノ[5,4−b][1,4]オキサジ
ン−9−イル)エチル]プロピオンアミド 9−(2−アミノエチル)−1,7,8,9−テトラヒ
ドロインデノ[5,4−b][1,4]オキサジン−2
(3H)−オン(1.2g、5.3mmol)のテトラ
ヒドロフラン(30mL)溶液を氷冷して、水素化リチ
ウムアルミニウム(0.8g、21.4mmol)を加
え、アルゴン雰囲気下で18時間加熱還流した。冷却後
に水(0.8mL)、15%水酸化ナトリウム水溶液
(0.8mL)および水(2.4mL)を順次加え、室温
で30分間撹拌した。不溶物を濾別し、減圧下で濾液を
濃縮した。以後は実施例36と同様の方法により、得ら
れた2−(1,2,3,7,8,9−ヘキサヒドロイン
デノ[5,4−b][1,4]オキサジン−9−イル)
エチルアミンとプロピオン酸から表題化合物を得た(収
量250mg、収率51%)。 融点80−83℃(酢酸エチル/ヘキサンから再結
晶)。 NMR(CDCl3)δ:1.11(3H,t,J=7.5Hz), 1.50-
2.30(6H,m), 2.60-3.20(3H,m), 3.32(2H,q,J=6.7H
z),3.43(2H,t,J=4.4Hz), 3.85(1H,br s),4.20(2
H,t,J=4.4Hz), 5.84(1H,br s), 6.50(1H,d,J=8.0H
z), 6.62(1H,d,J=8.0Hz)。
【0261】実施例39 N−[2−(1,2,3,
7,8,9−ヘキサヒドロインデノ[5,4−b]
[1,4]オキサジン−9−イル)エチル]ブチルアミ
ド 実施例38と同様の方法により、9−(2−アミノエチ
ル)−1,7,8,9−テトラヒドロインデノ[5,4
−b][1,4]オキサジン−2(3H)−オンおよび
酪酸から表題化合物を得た(収率61%)。 融点115−118℃(酢酸エチル/ヘキサンから再結
晶)。 NMR(CDCl3)δ:0.93(3H,t,J=7.3Hz), 1.50-
2.30(8H, m), 2.60-3.20(3H,m), 3.32(2H,q,J=6.7
Hz), 3.45(2H,t,J=4.4Hz), 3.80(1H,br s),4.22(2
H,t,J=4.4Hz), 5.54(1H,br s), 6.52(1H,d,J=8.0H
z), 6.63(1H,d,J=8.0Hz)。 実施例40 N−[2−(6−ホルミル−1,6,7,
8−テトラヒドロ−2H−フロ[3,2−e]インドー
ル−8−イル)エチル]プロピオンアミド N−[2−[1−ホルミル−2,3−ジヒドロ−5−ヒ
ドロキシ−4−(2−ヒドロキシエチル)インドール−
3−イル]エチル]プロピオンアミド(0.8g、2.
61mmol)のピリジン(10mL)溶液を氷冷して
−10℃程度に保ちながら、メタンスルホニルクロリド
(0.2mL、2.61mmol)を滴下した。反応液
を−10℃〜−5℃の範囲で20分間攪拌した。さらに
メタンスルホニルクロリド(0.1mL、1.3mmo
l)を反応液に滴下して、−10℃〜−5℃の範囲でさ
らに15分間攪拌した。反応液に酢酸エチル(10m
L)および飽和重曹水(10mL)を徐々に加え、室温
に戻して30分間撹拌した。有機物を酢酸エチルで抽出
し、これを2N塩酸および水で洗浄した後、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥し減圧下で溶媒を留去した。得られた
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホ
ルム:メタノール=9:1)で精製して、表題化合物
(収量0.25g、収率33%)を得た。 融点139−141℃(酢酸エチルから再結晶)。 NMR(CDCl3 )δ:1.15(3H,t,J=7.6Hz),1.62
-2.11(2H,m),2.19(2H,q,J=7.6Hz),3.01-3.50(5
H,m),3.70-3.95(1H,m),4.07-4.30(1H,m),4.48-
4.71(2H,m),5.70(1H,br s),6.63,6.65(1H,d×
2,J=8.4Hz),6.92,7.87(1H,d×2,J=8.4Hz),8.43,
8.80(1H,s×2)。 元素分析値:C162023として 計算値:C,66.65;H,6.99;N,9.72。 実測値:C,66.43;H,7.01;N,9.73。
【0262】実施例41 N−[2−(1,6,7,8
−テトラヒドロ−2H−フロ[3,2−e]インドール
−8−イル)エチル]プロピオンアミド 1)N−[2−(6−ホルミル−1,6,7,8−テト
ラヒドロ−2H−フロ[3,2−e]インドール−8−
イル)エチル]プロピオンアミド(0.18g、0.6
2mmol)のエタノール(5mL)溶液に、飽和塩化
水素/エタノール溶液(15mL)を加え、80℃で
1.5時間加熱攪拌した。反応液を冷却後、減圧下で溶
媒を留去することにより表題化合物の塩酸塩(アモルフ
ァス)を得た。 NMR(d6−DMSO)δ:1.01(3H,t,J=7.5Hz),
1.54-1.76(1H,m),1.88-2.10(1H,m),2.08(2H,q,J
=7.5Hz),3.00-3.95(7H,m),4.61(2H,q,J=8.1H
z),6.76(1H,d,J=8.4Hz),7.16(1H,d,J=8.4Hz),
7.98(1H,br s),11.23(1H,br s)。 2)得られた化合物を飽和重曹水に加え、有機物を10
%メタノール/クロロホルムで抽出した。抽出液を飽和
食塩水および水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで
乾燥し減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノ
ール=9:1)で精製し、さらに酢酸エチル/ヘキサン
から再結晶して表題化合物(収量97mg、収率60
%)を得た。 融点96−98℃(酢酸エチル/ヘキサンから再結
晶)。 NMR(CDCl3)δ:1.12(3H,t,J=7.6Hz),1.70-
2.06(2H,m),2.15(2H,q,J=7.6Hz),2.99-3.50(6H,
m),3.68(1H,t,J=8.3Hz),4.40-4.63(2H,m),5.86
(1H,br s),6.44(1H,d,J=8.2Hz),6.52(1H,d,J=8.
2Hz),1Hは隠れて見えない。 元素分析値:C152022として 計算値:C,69.20;H,7.74;N,10.76。 実測値:C,68.80;H,7.48;N,10.73。 実施例42 N−[2−(6−ホルミル−1,6,7,
8−テトラヒドロ−2H−フロ[3,2−e]インドー
ル−8−イル)エチル]ブチルアミド 実施例40と同様の方法により、N−[2−[1−ホル
ミル−2,3−ジヒドロ−5−ヒドロキシ−4−(2−
ヒドロキシエチル)インドール−3−イル]エチル]ブ
チルアミドから表題化合物を得た(収率55%)。 アモルファス。 NMR(CDCl3)δ:0.94(3H,t,J=7.3Hz),1.30-
1.80(4H,m),2.17(2H,t,J=7.3Hz),2.82-3.60(5H,
m),3.80-4.26(2H,m),4.40-4.60(2H,m),5.77(1
H,br s),6.61,6.63(1H,d×2,J=8.3Hz),6.92,7.9
6(1H,d×2,J=8.3Hz),8.40,8.78(1H,s×2)。
【0263】実施例43 N−[2−(1,6,7,8
−テトラヒドロ−2H−フロ[3,2−e]インドール
−8−イル)エチル]ブチルアミド 実施例41と同様の方法により、N−[2−(6−ホル
ミル−1,6,7,8−テトラヒドロ−2H−フロ
[3,2−e]インドール−8−イル)エチル]ブチル
アミドから表題化合物を得た(収率64%)。 アモルファス。 NMR(CDCl3 )δ:0.93(3H,t,J=7.3Hz),1.50
-1.90(4H,m),2.13(2H,t,J=7.3Hz),3.00-3.50(6
H,m),3.67(1H,m),4.40-4.60(2H,m),6.00(1H,b
r s),6.47(1H,d,J=8.2Hz),6.55(1H,d,J=8.2H
z),1Hは隠れて見えない。 実施例44 N−[2−(7−フェニル−1,6−ジヒ
ドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8−イ
ル)エチル]アセトアミド 実施例14と同様の方法により、2−(7−フェニル−
1,6−ジヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラ
ン−8−イル)エチルアミン塩酸塩および塩化アセチル
から表題化合物を得た(収率69%)。 融点150−153℃(酢酸エチル/ヘキサンから再結
晶)。 NMR(CDCl3)δ:1.78(3H,s),2.96(2H,t,J=
7.2Hz),3.42(2H,q,J=7.2Hz),3.53(2H,t,J=8.6H
z),3.70(2H,s),4.63(2H,t,J=8.6Hz),5.41(1H,
br s),6.70(1H,d,J=7.9Hz),7.21(1H,d,J=7.9Hz),
7.26-7.50(5H,m)。 実施例45 N−[2−(7−フェニル−1,6−ジヒ
ドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8−イ
ル)エチル]プロピオンアミド 実施例1と同様の方法により、2−(7−フェニル−
1,6−ジヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラ
ン−8−イル)エチルアミン塩酸塩および無水プロピオ
ン酸から表題化合物を得た(収率67%)。 融点166−168℃(酢酸エチル/ヘキサンから再結
晶)。 NMR(CDCl3)δ:1.02(3H,t,J=7.7Hz),2.01
(2H,q,J=7.7Hz),2.96(2H,t,J=7.3Hz),3.44(2H,
q,J=7.3Hz),3.54(2H,t,J=8.6Hz),3.70(2H,s),
4.63(2H,t,J=8.6Hz),5.40(1H,br s),6.70(1H,d,
J=8.1Hz),7.21(1H,d,J=8.1Hz),7.26-7.50(5H,m)。 実施例46 N−[2−(7−フェニル−1,6−ジヒ
ドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8−イ
ル)エチル]ブチルアミド 実施例14と同様の方法により、2−(7−フェニル−
1,6−ジヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラ
ン−8−イル)エチルアミン塩酸塩と塩化ブチリルから
表題化合物を得た(収率71%)。 融点172−175℃(酢酸エチル/ヘキサンから再結
晶)。 NMR(CDCl3)δ:0.86(3H,t,J=7.3Hz),1.40-
1.62(2H,m),1.95(2H,t,J=7.3Hz),2.96(2H,t,J=
7.1Hz),3.44(2H,q,J=7.1Hz),3.54(2H,t,J=8.8H
z),3.70(2H,s),4.63(2H,t,J=8.8Hz),5.41(1H,
br s),6.70(1H,d,J=7.7Hz),7.21(1H,d,J=7.7Hz),
7.26-7.50(5H,m)。
【0264】〔表2〕に、実施例19〜46で得られた
化合物の構造式を示す。
【表2】
【0265】実施例47 (E)−2−(1,6,7,
8−テトラヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラ
ン−8−イリデン)エチルアミン
【化85】 参考例27と同様の方法により、(E)−(1,6,
7,8−テトラヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]
フラン−8−イリデン)アセトニトリルから表題化合物
を得た(収率65%)。 油状。 NMR(CDCl3)δ:2.61-2.78(2H, m), 2.80-2.
94(2H,m), 3.20-3.38(4H,m), 4.56(2H,t,J=8.8H
z), 5.83(1H,m), 6.60(1H,d,J=8.1Hz), 6.99(1H,
d,J=8.1Hz),2H は隠れて見えない。 実施例48 9−(2−アミノエチル)−1,7,8,
9−テトラヒドロインデノ[5,4−b][1,4]オ
キサジン−2(3H)−オン
【化86】 (E)−(1,2,3,7,8,9−ヘキサヒドロ−2
−オキソインデノ[5,4−b][1,4]オキサジン
−9−イリデン)アセトニトリル(3.0g、13.3
mmol)およびラネーニッケル(14.0g)を飽和
アンモニア/エタノール溶液(300mL)に懸濁さ
せ、水素雰囲気下(5kgf/cm2)、40℃で6時
間加熱攪拌した。冷却後、ラネーニッケル触媒をろ去し
た後、減圧下で溶媒を留去した。オイル状残渣を2規定
塩酸に注ぎ、酢酸エチルで洗浄後、4規定水酸化ナトリ
ウム水溶液で水層をpH=10に調整した。クロロホル
ム/メタノール(10:1)混合溶媒で水層から有機物
を抽出後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で溶
媒を留去した。得られた残渣を酢酸エチル/イソプロピ
ルエーテルから再結晶して、表題化合物(収量1.9
g、収率62%)を得た。 融点128−134℃(酢酸エチル/イソプロピルエー
テルから再結晶)。 NMR(CDCl3)δ:1.40-1.90(6H,m), 2.20-2.5
0(2H,m), 2.70(1H,dd, J=8.0,15.4Hz), 2.90-3.00
(2H,m), 3.40(1H,q,J=7.9Hz), 4.44(1H,d,J=15.0H
z), 4.58(1H,d,J=15.0Hz), 6.75(1H,d,J=8.0Hz),
6.79(1H,d,J=8.0Hz)。
【0266】実施例49 2−(1,2,3,7,8,
9−ヘキサヒドロインデノ[5,4−b][1,4]オ
キサジン−9−イル)エチルアミン
【化87】 実施例38と同様の方法により、9−(2−アミノエチ
ル)−1,7,8,9−テトラヒドロインデノ[5,4
−b][1,4]オキサジン−2(3H)−オンから表
題化合物を得た(収率80%)。油状。 NMR(CDCl3)δ:1.10-3.20(12H,m), 3.41(2
H,m), 4.20(2H,m), 6.49(1H,d,J=8.0Hz), 6.61(1
H,d,J=8.0Hz)。 実施例50 2−(1,6−ジヒドロ−7−フェニル−
2H−インデノ[5,4−b]フラン−8−イル)エチ
ルアミン塩酸塩
【化88】 (E)−(1,6,7,8−テトラヒドロ−7−フェニ
ル−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8−イリデ
ン)アセトニトリルおよび(1,6−ジヒドロ−7−フ
ェニル−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8−イ
ル)アセトニトリルの混合物(0.815mg、2.9
8mmol)の飽和アンモニア/エタノール(250m
L)溶液を、ラネーコバルト(2.8g)と共に水素雰
囲気下、室温、5kgf/cm2 で6時間撹拌した。触
媒を濾過して得られた濾液を濃縮し、水で希釈した後、
有機物を10%メタノール/クロロホルムで抽出した。
抽出液を水洗、乾燥後濃縮した後、得られた残渣に飽和
塩化水素/エタノール溶液(20mL)を加え、80℃
で1時間加熱撹拌した。反応液を冷却後、減圧下で溶媒
を留去してエタノールから再結晶することにより表題化
合物(390mg、収率42%)を得た。 融点165−168℃(エタノールから再結晶)。 NMR(d6−DMSO)δ:2.87-3.14(4H,m),3.51
(2H,t,J=8.4Hz),3.72(2H,s),4.58(2H,t,J=8.4H
z),6.63(1H,d,J=7.9Hz),7.19(1H,d,J=7.9Hz),
7.30-7.58(5H,m),8.33(2H,br s)。
【0267】製剤例1 (1)実施例1で得られた化合物 10.0g (2)乳糖 60.0g (3)コーンスターチ 35.0g (4)ゼラチン 3.0g (5)ステアリン酸マグネシウム 2.0g 実施例1で得られた化合物10.0gと乳糖60.0gおよ
びコーンスターチ35.0gの混合物を10重量%ゼラチ
ン水溶液30ml(ゼラチンとして3.0g)を用い、1mm
メッシュの篩を通して顆粒化した後、40℃で乾燥し再
び篩過した。得られた顆粒をステアリン酸マグネシウム
2.0gと混合し、圧縮した。得られた中心錠を、蔗糖、
二酸化チタン、タルクおよびアラビアゴムの水懸濁液に
よる糖衣でコーティングした。コーティングが施された
錠剤をミツロウで艶出して1000錠のコート錠を得
た。
【0268】製剤例2 (1)実施例1で得られた化合物 10.0g (2)乳糖 70.0g (3)コーンスターチ 50.0g (4)可溶性デンプン 7.0g (5)ステアリン酸マグネシウム 3.0g 実施例1で得られた化合物10.0gとステアリン酸マグ
ネシウム3.0gを可溶性デンプンの水溶液70ml(可溶
性デンプンとして7.0g)で顆粒化した後、乾燥し、乳
糖70.0gおよびコーンスターチ50.0gと混合した。
混合物を圧縮して1000錠の錠剤を得た。
【0269】製剤例3 (1)実施例19で得られた化合物 1.0g (2)乳糖 60.0g (3)コーンスターチ 35.0g (4)ゼラチン 3.0g (5)ステアリン酸マグネシウム 2.0g 実施例19で得られた化合物1.0gと乳糖60.0gおよ
びコーンスターチ35.0gの混合物を10重量%ゼラチ
ン水溶液30ml(ゼラチンとして3.0g)を用い、1mm
メッシュの篩を通して顆粒化した後、40℃で乾燥し再
び篩過した。得られた顆粒をステアリン酸マグネシウム
2.0gと混合し、圧縮した。得られた中心錠を、蔗糖、
二酸化チタン、タルクおよびアラビアゴムの水懸濁液に
よる糖衣でコーティングした。コーティングが施された
錠剤をミツロウで艶出して1000錠のコート錠を得
た。
【0270】実験例1 2−〔125I〕ヨードメラトニ
ン結合の阻害作用 生後7日のヒヨコ(白色レグホン)より前脳を摘出し、
氷冷したアッセイ緩衝液(50mM トリス−HCl,p
H7.7,25℃)でホモジネートを調製し、44,00
0× g、10分間の遠心により沈渣を得た。これを同緩
衝液で1回洗浄した後に0.3−0.4mg タンパク/mL
となるようにアッセイ緩衝液でホモジナイズして膜サン
プルとした。試験管に薬液、膜サンプル、リガンド(8
0pM2−〔125I〕ヨードメラトニン、約100,00
0dpm)を全量0.5mlで混合し、25℃、90分間イン
キュベートした。氷冷したアッセイ緩衝液3mLを加えて
直ちにワットマン(Whatman)GF/B上に吸引濾過
し、フィルターはさらに氷冷したアッセイ緩衝液3mLで
2回洗った後にγ−カウンターで放射活性を測定した。
10μMメラトニン存在下の結合をノンスペシフィック
バインディングとして差し引いた値をスペシフィックバ
インディングとした。50%阻害濃度(IC50)をログ
プロビット(log−probit)法により算出し、その結果
を〔表3〕に示す。
【0271】
【表3】 〔表3〕の結果から、本発明の化合物(I)は、優れた
メラトニン受容体作動活性を有することがわかる。
【0272】
【発明の効果】本発明の化合物(I)またはその塩は、
メラトニン受容体に対する優れた親和性を示すので、生
体内におけるメラトニンの作用と関連した疾患の臨床上
有用な予防・治療剤を提供することができる。また、本
発明の化合物(I)またはその塩は体内動態にも優れ、
さらに水溶性も優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07D 491/048 C07D 491/048 491/052 491/052

Claims (39)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 【化1】 [式中、R1は置換基を有していてもよい炭化水素基、
    置換基を有していてもよいアミノ基または置換基を有し
    ていてもよい複素環基、R2は水素原子または置換基を
    有していてもよい炭化水素基、R3は水素原子、置換基
    を有していてもよい炭化水素基または置換基を有してい
    てもよい複素環基、XはCHR4、NR4、OまたはS
    (R4は水素原子または置換基を有していてもよい炭化
    水素基を示す)、 【化2】 A環は置換基を有していてもよい5ないし7員の酸素原
    子を含む複素環、B環は置換基を有していてもよいベン
    ゼン環、およびmは1ないし4の整数を示す]で表され
    る化合物またはその塩。
  2. 【請求項2】R1が(i)ハロゲン原子、ニトロ基、シア
    ノ基、ヒドロキシ基、ハロゲン化されていてもよいC
    1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、アミノ基、モノ−
    1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、
    カルボキシル基、C 1-6アルキル−カルボニル基、C1-6
    アルコキシ−カルボニル基、カルバモイル基、モノ−C
    1-6アルキル−カルバモイル基、ジ−C1-6アルキル−カ
    ルバモイル基、C6-10アリール−カルバモイル基、C
    6-10アリール基、C6-10アリールオキシ基またはハロゲ
    ン化されていてもよいC1-6アルキル−カルボニルアミ
    ノ基で1ないし5個置換されていてもよい(a)C1-6
    ルキル基、(b)C2-6アルケニル基、(c)C2-6アルキ
    ニル基、(d)C3-6シクロアルキル基または(e)C
    6-14アリール基、(ii)ハロゲン原子、ニトロ基、シア
    ノ基、ヒドロキシ基、ハロゲン化されていてもよいC
    1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、アミノ基、モノ−
    1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、
    カルボキシル基、C1-6アルキル−カルボニル基、C1-6
    アルコキシ−カルボニル基、カルバモイル基、モノ−C
    1-6アルキル−カルバモイル基、ジ−C1-6アルキル−カ
    ルバモイル基、C6-10アリール−カルバモイル基、C
    6-10アリール基、C6-10アリールオキシ基またはハロゲ
    ン化されていてもよいC1-6アルキル−カルボニルアミ
    ノ基で1ないし5個置換されていてもよい(a)C1-6
    ルキル基、(b)C2-6アルケニル基、(c)C2-6アルキ
    ニル基、(d)C3-6シクロアルキル基または(e)C
    6-14アリール基を1または2個有していてもよいアミノ
    基、または(iii)ハロゲン原子、C1-6アルキル基、C
    3-6シクロアルキル基、C2-6アルキニル基、C2-6アル
    ケニル基、C7-11アラルキル基、C6-10アリール基、C
    1-6アルコキシ基、C6-10アリールオキシ基、ホルミル
    基、C1-6アルキル−カルボニル基、C6-10アリール−
    カルボニル基、ホルミルオキシ基、C1-6アルキル−カ
    ルボニルオキシ基、C6-10アリール−カルボニルオキシ
    基、カルボキシル基、C1-6アルコキシ−カルボニル
    基、C7-11アラルキルオキシ−カルボニル基、カルバモ
    イル基、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル
    基、オキソ基、アミジノ基、イミノ基、アミノ基、モノ
    −C1-4アルキルアミノ基、ジ−C1-4アルキルアミノ
    基、3ないし6員の環状アミノ基、C1-3アルキレンジ
    オキシ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、メルカ
    プト基、スルホ基、スルフィノ基、ホスホノ基、スルフ
    ァモイル基、モノ−C1-6アルキルスルファモイル基、
    ジ−C1-6アルキルスルファモイル基、C1-6アルキルチ
    オ基、C6-10アリールチオ基、C1−6アルキルスルフ
    ィニル基、C6−10アリールスルフィニル基、C1-6
    アルキルスルホニル基またはC6-10アリールスルホニル
    基で1ないし5個置換されていてもよい、炭素原子以外
    に、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれたヘ
    テロ原子を1ないし3個含む5ないし14員の複素環
    基;R2が(i)水素原子または(ii)ハロゲン原子、ニ
    トロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ハロゲン化されてい
    てもよいC1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、アミノ
    基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキル
    アミノ基、カルボキシル基、C1-6アルキル−カルボニ
    ル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、カルバモイル
    基、モノ−C1-6アルキル−カルバモイル基、ジ−C1-6
    アルキル−カルバモイル基、C6-10アリール−カルバモ
    イル基、C6-10アリール基、C6-10アリールオキシ基ま
    たはハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル−カル
    ボニルアミノ基で1ないし5個置換されていてもよい
    (a)C1-6アルキル基、(b)C2-6アルケニル基、
    (c)C2-6アルキニル基、(d)C3-6シクロアルキル基
    または(e)C6-14アリール基;R3が(i)水素原子、
    (ii)ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ
    基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基、C
    1-6アルコキシ基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミ
    ノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、カルボキシル基、
    1-6アルキル−カルボニル基、C1-6アルコキシ−カル
    ボニル基、カルバモイル基、モノ−C1-6アルキル−カ
    ルバモイル基、ジ−C1-6アルキル−カルバモイル基、
    6-10アリール−カルバモイル基、C6-10アリール基、
    6-10アリールオキシ基またはハロゲン化されていても
    よいC1-6アルキル−カルボニルアミノ基で1ないし5
    個置換されていてもよい(a)C1-6アルキル基、(b)
    2-6アルケニル基、(c)C2-6アルキニル基、(d)C
    3-6シクロアルキル基または(e)C6-14アリール基、ま
    たは(iii)ハロゲン原子、C1-6アルキル基、C3-6
    クロアルキル基、C2-6アルキニル基、C2-6アルケニル
    基、C7-11アラルキル基、C6-10アリール基、C1-6
    ルコキシ基、C6-10アリールオキシ基、ホルミル基、C
    1-6アルキル−カルボニル基、C6-10アリール−カルボ
    ニル基、ホルミルオキシ基、C1-6アルキル−カルボニ
    ルオキシ基、C6-10アリール−カルボニルオキシ基、カ
    ルボキシル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、C
    7-11アラルキルオキシ−カルボニル基、カルバモイル
    基、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基、オ
    キソ基、アミジノ基、イミノ基、アミノ基、モノ−C
    1-4アルキルアミノ基、ジ−C1-4アルキルアミノ基、3
    ないし6員の環状アミノ基、C1-3アルキレンジオキシ
    基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、メルカプト
    基、スルホ基、スルフィノ基、ホスホノ基、スルファモ
    イル基、モノ−C1-6アルキルスルファモイル基、ジ−
    1-6アルキルスルファモイル基、C1-6アルキルチオ
    基、C6-10アリールチオ基、C1-6アルキルスルフィニ
    ル基、C6-10アリールスルフィニル基、C1-6アルキル
    スルホニル基またはC6-10アリールスルホニル基で1な
    いし5個置換されていてもよい、炭素原子以外に、窒素
    原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれたヘテロ原子
    を1ないし3個含む5ないし14員の複素環基;R4
    (i)水素原子または(ii)ハロゲン原子、ニトロ基、
    シアノ基、ヒドロキシ基、ハロゲン化されていてもよい
    1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、アミノ基、モノ
    −C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ
    基、カルボキシル基、C1-6アルキル−カルボニル基、
    1-6アルコキシ−カルボニル基、カルバモイル基、モ
    ノ−C1-6アルキル−カルバモイル基、ジ−C1-6アルキ
    ル−カルバモイル基、C6-10アリール−カルバモイル
    基、C6-10アリール基、C6-10アリールオキシ基または
    ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル−カルボニ
    ルアミノ基で1ないし5個置換されていてもよい(a)
    1-6アルキル基、(b)C2-6アルケニル基、(c)C
    2-6アルキニル基、(d)C3-6シクロアルキル基または
    (e)C6-14アリール基;A環が(i)ハロゲン原子、ニ
    トロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ハロゲン化されてい
    てもよいC1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、アミノ
    基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキル
    アミノ基、カルボキシル基、C1-6アルキル−カルボニ
    ル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、カルバモイル
    基、モノ−C1-6アルキル−カルバモイル基、ジ−C1-6
    アルキル−カルバモイル基、C6-10アリール−カルバモ
    イル基、C6-10アリール基、C6-10アリールオキシ基ま
    たはハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル−カル
    ボニルアミノ基で1ないし5個置換されていてもよい
    (a)C1-6アルキル基、(b)C2-6アルケニル基、
    (c)C2-6アルキニル基、(d)C3-6シクロアルキル基
    または(e)C6-14アリール基、(ii)ハロゲン原子、
    (iii)C1-6アルコキシ基、(iv)C6-10アリールオキ
    シ基、(v)ホルミル基、(vi)C1-6アルキル−カルボ
    ニル基、(vii)C6-10アリール−カルボニル基、(vii
    i)ホルミルオキシ着、(ix)C1-6アルキル−カルボニ
    ルオキシ基、(x)C6-10アリール−カルボニルオキシ
    基、(xi)カルボキシル基、(xii)C1-6アルコキシ−
    カルボニル基、(xiii)C7-11アラルキルオキシ−カル
    ボニル基、(xiv)カルバモイル基、(xv)ハロゲン化
    されていてもよいC1-4アルキル基、(xvi)オキソ基、
    (xvii)アミジノ基、(xviii)イミノ基、(xix)アミ
    ノ基、(xx)モノ−C1-4アルキルアミノ基、(xxi)ジ
    −C1-4アルキルアミノ基、(xxii)3ないし6員の環
    状アミノ基、(xxiii)C1-3アルキレンジオキシ基、
    (xxiv)ヒドロキシ基、(xxv)ニトロ基、(xxvi)シ
    アノ基、(xxvii)メルカプト基、(xxviii)スルホ
    基、(xxix)スルフィノ基、(xxx)ホスホノ基、(xxx
    i)スルファモイル基、(xxxii)モノ−C1-6アルキル
    スルファモイル基、(xxxiii)ジ−C1-6アルキルスル
    ファモイル基、(xxxiv)C1-6アルキルチオ基、(xxx
    v)C6-10アリールチオ基、(xxxvi)C1-6アルキルス
    ルフィニル基、(xxxvii)C6-10アリールスルフィニル
    基、(xxxviii)C1-6アルキルスルホニル基または(xx
    xix)C6-10アリールスルホニル基で1ないし4個置換
    されていてもよい、炭素原子および酸素原子以外に、窒
    素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれたヘテロ原
    子を1ないし3個含んでいてもよい5ないし7員の複素
    環;およびB環が(i)ハロゲン原子、(ii)ハロゲン
    原子、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ハロゲン化
    されていてもよいC1-6アルキル基、C1-6アルコキシ
    基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C
    1-6アルキルアミノ基、カルボキシル基、C1-6アルキル
    −カルボニル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、カ
    ルバモイル基、モノ−C1-6アルキル−カルバモイル
    基、ジ−C1-6アルキル−カルバモイル基、C6-10アリ
    ール−カルバモイル基、C6-10アリール基、C6-10アリ
    ールオキシ基またはハロゲン化されていてもよいC1-6
    アルキル−カルボニルアミノ基で1ないし5個置換され
    ていてもよい(a)C1-6アルキル基、(b)C2−6
    ルケニル基、(c)C2-6アルキニル基、(d)C3-6
    クロアルキル基または(e)C6-14アリール基、(iii)
    ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ハ
    ロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基、C1-6アル
    コキシ基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、
    ジ−C1-6アルキルアミノ基、カルボキシル基、C1-6
    ルキル−カルボニル基、C1-6アルコキシ−カルボニル
    基、カルバモイル基、モノ−C1-6アルキル−カルバモ
    イル基、ジ−C1-6アルキル−カルバモイル基、C6-10
    アリール−カルバモイル基、C6-10アリール基、C6-10
    アリールオキシ基またはハロゲン化されていてもよいC
    1-6アルキル−カルボニルアミノ基で1ないし5個置換
    されていてもよい(a)C1-6アルキル基、(b)C2-6
    ルケニル基、(c)C2-6アルキニル基、(d)C3-6シク
    ロアルキル基または(e)C6-14アリール基を1または
    2個有していてもよいアミノ基、(iv)C1-6アルカノ
    イルアミノ基、(v)ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ
    基、ヒドロキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6
    アルキル基、C1-6アルコキシ基、アミノ基、モノ−C
    1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、カ
    ルボキシル基、C1-6アルキル−カルボニル基、C1-6
    ルコキシ−カルボニル基、カルバモイル基、モノ−C
    1-6アルキル−カルバモイル基、ジ−C1-6アルキル−カ
    ルバモイル基、C6-10アリール−カルバモイル基、C
    6-10アリール基、C6-10アリールオキシ基またはハロゲ
    ン化されていてもよいC1-6アルキル−カルボニルアミ
    ノ基で1ないし3個置換されていてもよいC1-6アルコ
    キシ基または(vi)C1-3アルキレンジオキシ基で1な
    いし2個置換されていてもよいベンゼン環である請求項
    1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 【化3】 [R4'は置換基を有していてもよい炭化水素基を示し、
    その他の記号は請求項1記載と同意義を示す]である請
    求項1記載の化合物。
  4. 【請求項4】式 【化4】 [式中、A'環は置換基を有していてもよい酸素原子を
    含む複素環、nは0ないし2の整数、 【化5】 その他の各記号は請求項1記載と同意義を示す]で表さ
    れる請求項1記載の化合物。
  5. 【請求項5】R1が(i)置換基を有していてもよいC
    1-6アルキル基、(ii)置換基を有していてもよいC3-6
    シクロアルキル基、(iii)置換基を有していてもよい
    2-6アルケニル基、(iv)置換基を有していてもよい
    6-14アリール基、(v)置換基を有していてもよい、
    モノ−またはジ−C1-6アルキルアミノ基、(vi)置換
    基を有していてもよいC6-14アリールアミノ基、または
    (vii)置換基を有していてもよい5または6員含窒素
    複素環基である請求項1記載の化合物。
  6. 【請求項6】R1がハロゲン化されていてもよいC1-6
    ルキル基である請求項1記載の化合物。
  7. 【請求項7】R2が水素原子または置換基を有していて
    もよいC1-6アルキル基である請求項1記載の化合物。
  8. 【請求項8】R2が水素原子である請求項1記載の化合
    物。
  9. 【請求項9】R3が水素原子または置換基を有していて
    もよい炭化水素基である請求項1記載の化合物。
  10. 【請求項10】R3が水素原子である請求項1記載の化
    合物。
  11. 【請求項11】R4が水素原子または置換基を有してい
    てもよいC1-6アルキル基である請求項1記載の化合
    物。
  12. 【請求項12】XがCHR4(R4は請求項1記載と同意
    義を示す)である請求項1記載の化合物。
  13. 【請求項13】XがCHR4(R4は請求項1記載と同意
    義を示す)および 【化6】
  14. 【請求項14】XがCH2である請求項13記載の化合
    物。
  15. 【請求項15】XがNR4(R4は請求項1記載と同意義
    を示す)である請求項1記載の化合物。
  16. 【請求項16】YがCまたはCHである請求項1記載の
    化合物。
  17. 【請求項17】YがCHである請求項1記載の化合物。
  18. 【請求項18】mが2である請求項1記載の化合物。
  19. 【請求項19】A環がテトラヒドロフラン環である請求
    項1記載の化合物。
  20. 【請求項20】A環が無置換である請求項1記載の化合
    物。
  21. 【請求項21】B環が無置換である請求項1記載の化合
    物。
  22. 【請求項22】nが0または1である請求項4記載の化
    合物。
  23. 【請求項23】式 【化7】 3aは水素原子またはフェニル基、Eaは CH2CH2
    CH=CH、CH2O、CH=N、CONH またはCH
    2NH、naは0または1、A''環はヒドロキシ基で置換
    されていてもよいC1-6アルキル基1または2個を有し
    ていてもよい酸素原子を含む5または6員複素環、およ
    びB'環はハロゲン原子で置換されていてもよいベンゼ
    ン環を示す]で表される請求項1記載の化合物。
  24. 【請求項24】 【化8】
  25. 【請求項25】(S)−N−[2−(1,6,7,8−
    テトラヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−
    8−イル)エチル]プロピオンアミドである請求項1記
    載の化合物。
  26. 【請求項26】N−[2−(1,6,7,8−テトラヒ
    ドロ−2H−フロ[3,2−e]インドール−8−イ
    ル)エチル]プロピオンアミドである請求項1記載の化
    合物。
  27. 【請求項27】N−[2−(1,6,7,8−テトラヒ
    ドロ−2H−フロ[3,2−e]インドール−8−イ
    ル)エチル]ブチルアミドである請求項1記載の化合
    物。
  28. 【請求項28】N−[2−(7−フェニル−1,6−ジ
    ヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8−イ
    ル)エチル]プロピオンアミドである請求項1記載の化
    合物。
  29. 【請求項29】N−[2−(7−フェニル−1,6−ジ
    ヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8−イ
    ル)エチル]ブチルアミドである請求項1記載の化合
    物。
  30. 【請求項30】式(i) 【化9】 [式中、各記号は請求項1記載と同意義を示す]または
    (ii) 【化10】 [式中、各記号は請求項1記載と同意義を示す]で表さ
    れる化合物またはその塩と式 R1COOH(式中、R1
    は請求項1記載と同意義を示す)で表される化合物、そ
    の塩またはその反応性誘導体とを反応させ、所望に応
    じ、さらに還元反応および(または)アルキル化反応を
    行うことを特徴とする請求項1記載の化合物の製造法。
  31. 【請求項31】式 【化11】 [式中、R5は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有し
    ていてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよいア
    ルコキシ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基または
    置換基を有していてもよいアミノ基、Lは脱離基、その
    他の各記号は請求項4記載と同意義を示す]で表される
    化合物またはその塩を閉環反応に付し、所望に応じ、さ
    らに還元反応に付すことを特徴とする請求項4記載の化
    合物の製造法。
  32. 【請求項32】式 【化12】 [式中、各記号は請求項1記載と同意義を示す]で表わ
    される化合物またはその塩。
  33. 【請求項33】式 【化13】 [式中、XaはCHR4a、NR4a、OまたはS(R4a
    水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を
    示す)、YaはC、CHまたはN(但し、XaがNHを示
    す場合、YaはCHまたはNである)を示し、その他の
    各記号は請求項1記載と同意義を示す]で表わされる化
    合物またはその塩。
  34. 【請求項34】請求項1記載の化合物を含有してなる医
    薬組成物。
  35. 【請求項35】メラトニン受容体親和性組成物である請
    求項34記載の組成物。
  36. 【請求項36】生体リズム調節剤である請求項35記載
    の組成物。
  37. 【請求項37】睡眠覚醒リズム調節剤である請求項35
    記載の組成物。
  38. 【請求項38】時差ボケ調節剤である請求項35記載の
    組成物。
  39. 【請求項39】睡眠障害治療剤である請求項35記載の
    組成物。
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