JPH1028681A - 磁気共鳴映像装置 - Google Patents

磁気共鳴映像装置

Info

Publication number
JPH1028681A
JPH1028681A JP8187459A JP18745996A JPH1028681A JP H1028681 A JPH1028681 A JP H1028681A JP 8187459 A JP8187459 A JP 8187459A JP 18745996 A JP18745996 A JP 18745996A JP H1028681 A JPH1028681 A JP H1028681A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic resonance
compound
coil
coil set
surface coil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8187459A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3665425B2 (ja
Inventor
Kazuya Okamoto
和也 岡本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP18745996A priority Critical patent/JP3665425B2/ja
Publication of JPH1028681A publication Critical patent/JPH1028681A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3665425B2 publication Critical patent/JP3665425B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetic Resonance Imaging Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、比較的高いS/Nの画像を生
成するために複数の表面コイルを用いて複数の表面コイ
ル各々に対応する複数の画像を合成する際に必要とされ
る重み関数を、簡易にして高精度で算出することのでき
る磁気共鳴映像装置を提供することである。 【解決手段】被検体4に近接して分散配置された複数の
表面コイルを有する表面コイルセット8を介して検出さ
れた31PからのMR信号に基づいて複数の画像データを
再構成し、この複数の画像データを重み関数に従って重
み付け加算することにより31P化合物に関する比較的S
/Nの高い画像データを生成する磁気共鳴映像装置にお
いて、重み関数は一様コイル5を介して検出された、31
Pより高濃度の 1HからのMR信号と表面コイルセット
8を介して検出された 1HからのMR信号とに基づいて
算出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検体の周囲に分
散配置した複数の表面コイルから検出した磁気共鳴信号
(MR信号)に基づいて表面コイル毎に複数の画像デー
タ又はスペクトルデータを再構成し、複数の画像データ
又はスペクトルデータを合成することにより比較的S/
Nの高い画像データ又はスペクトルデータを生成するこ
との可能な磁気共鳴映像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気共鳴映像装置は、よく知られている
ように、固有の磁気モーメントを持つ核の集団が一様な
静磁場中に置かれたときに、特定の周波数で回転する高
周波磁場のエネルギーを共鳴的に吸収する現象を利用し
て、物質の化学的及び物理的な微視的情報を映像化する
手法であり、 1Hに関しては、静止あるいは遅い動きの
部位の撮像に対し、臨床的にも良質な画像を提供してい
る。
【0003】しかし、近年動きの早い部位(心臓など)
に対して撮像を可能にする高速イメージング(映像化時
間〜50ms)や、代謝機能診断を可能にする等の有益
性を有している 1H以外の核種(31P,19F,13C,23
Nなど)のイメージングにおいて、S/N(信号対ノイ
ズ比)の向上が重要な課題となっている。例えば、高速
イメージングの場合、リアルタイムスキャン時のフリッ
プ角低下にともなうS/Nの低下及び勾配磁場の増加に
ともなうS/Nの低下が挙げられ、31Pのイメージング
に関しては、31Pの人体内の存在濃度が 1Hの10-4
度ときわめて少ないためによるS/Nの低下が挙げられ
る。
【0004】S/Nを向上させる1つの手段として、例
えば特公平4−42937号公報には、被検体の画像化
すべき所望の撮影領域に、複数個の表面コイルを配置
し、これら複数個の表面コイルを介して被検体からの磁
気共鳴信号をそれぞれ検出し、検出された磁気共鳴信号
について表面コイル毎に複数の画像データを再構成す
る。
【0005】そして、これら複数の画像データを、重み
関数に従って重み付け加算することにより被検体の所望
領域全体に関する比較的高S/Nの1フレームの画像デ
ータを生成する技術が開示されている。
【0006】また、重み関数は、表面コイル各々の空間
的な高周波磁場分布の相違に基づいて決定されることが
開示されている。このような重み関数の決定は本来的で
あり高精度ではあるが非常に面倒であるという欠点があ
った。
【0007】この欠点を軽減する技術として、特開平4
−212330号公報には、被検体の周囲を取り囲むよ
うに配置され、撮影領域内の高周波磁場の磁場分布が略
均一で、撮影領域内の受信感度が略均一な特性を有する
一様コイルを介して検出した磁気共鳴信号に基づいて再
構成された画像データと、表面コイルを介して検出した
磁気共鳴信号に基づいて再構成された画像データとの比
から求めることにより、上記重み関数に近似的な重み関
数を簡易に求める(推定する)ことが開示されている。
【0008】しかし、上述したように 1H以外の核種(
31P,19F,13C,23Nなど)の人体の標準的濃度が非
常に低いので、磁気共鳴信号のS/Nが非常に低く、し
たがって重み関数の精度が非常に低下してしまう又は重
み関数を決定できないという不具合があった。これは、
特にスペクトロスコピック画像のような場合には顕著で
ある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、比較
的高いS/Nの画像を生成するために複数の表面コイル
を用いて複数の表面コイル各々に対応する複数の画像を
合成する際に必要とされる重み関数を、簡易にして高精
度で算出することのできる磁気共鳴映像装置を提供する
ことである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、静磁場中の撮
影領域内に置かれた被検体に近接して分散配置された複
数の表面コイルを有する表面コイルセットを介して検出
された第1の化合物からの磁気共鳴信号に基づいて、複
数のデータを前記表面コイル毎に再構成し、前記複数の
データを重み関数に従って重み付け加算することにより
前記第1の化合物に関するデータを生成する磁気共鳴映
像装置において、前記重み関数は、前記撮影領域内の高
周波磁場分布が比較的均一な特性を有する一様コイルを
介して検出された、前記第1の化合物より存在量の多い
第2の化合物からの磁気共鳴信号と、前記表面コイルセ
ットを介して検出された前記第2の化合物からの磁気共
鳴信号とに基づいて算出されることを特徴とする。
【0011】また、本発明は、静磁場中の撮影領域内に
置かれた被検体に近接して分散配置された複数の表面コ
イルを有する表面コイルセットを介して検出された第1
の化合物からの磁気共鳴信号に基づいて、複数のデータ
を前記表面コイル毎に再構成し、前記複数のデータを重
み関数に従って重み付け加算することにより前記第1の
化合物に関するデータを生成する磁気共鳴映像装置にお
いて、前記重み関数は、前記撮影領域内の高周波磁場分
布が比較的均一な特性を有する一様コイルを介して検出
された、前記第1の化合物より存在量の多い第2の化合
物からの磁気共鳴信号と、前記表面コイルセットとは別
の表面コイルセットを介して検出された前記第2の化合
物からの磁気共鳴信号とに基づいて算出されることを特
徴とする。
【0012】前記第2の化合物は、 1Hを含むことを特
徴とする。前記別の表面コイルセットは、前記表面コイ
ルセットと表面コイルの数、コイルパターン形状、表面
コイルの配置が略同一である。前記前記重み関数は、前
記一様コイルを介して検出された前記第2の化合物から
の磁気共鳴信号に基づいて再構成された画像データと、
前記表面コイルセット又は前記別の表面コイルセットを
介して検出された前記第2の化合物からの磁気共鳴信号
に基づいて表面コイル毎に再構成された複数の画像デー
タ各々のとの画素値の比率の空間的分布である。
【0013】(作用)本発明によると、重み関数は、観
測対象としての第1の化合物より存在濃度の高い第2の
化合物からの磁気共鳴信号を用いて求められる。したが
って、重み関数を高精度で取得することができ、複数の
表面コイル各々に対応する画像の合成画像のS/Nが向
上する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明による磁気共鳴映像
装置の好ましい実施形態を、図面を参照して説明する。
なお、以下の説明では、観測対象の第1の化合物と、第
1の化合物より人体の存在濃度が高い重み関数計算のた
めの対象としての第2の化合物とが取り扱われる。第1
の化合物としては、例えば、31Pを含む化合物、13Cを
含む化合物、水や脂肪以外の 1Hを含む化合物が考えら
れるが、勿論、他の核種を含む化合物であってもよい。
また、第2の化合物としては、例えば、 1Hを含む化合
物が考えられるが、勿論、他の核種を含む化合物であっ
てもよい。なお、ここでは、第1の化合物として31P化
合物、第2の化合物として水を一例として説明するもの
とする。
【0015】図1に本実施形態による磁気共鳴映像装置
のブロック図を示している。静磁場磁石1は、少なくと
も撮影領域内に一様な静磁場を形成する。なお、説明の
便宜上、撮影領域の中心を原点として、静磁場と平行に
Z軸が規定された直交3軸の座標系(X,Y,Z)を定
義する。撮影時には、被検体4は寝台15に載置された
状態で撮影領域内に置かれる。
【0016】勾配磁場コイル2は、少なくとも撮影領域
内に磁場強度がX,Y,Z方向に沿って線形に変化する
勾配磁場Gx,Gy,Gzを個々に形成することができ
るように、X,Y,Z各々に対応する3組のコイルを有
している。駆動回路3は、シーケンスコントローラ12
からの制御信号にしたがって、勾配磁場コイル2の3組
のコイルに個々に駆動電流を供給できるように構成され
ている。
【0017】一様コイル5は、少なくとも撮影領域内の
高周波磁場分布が比較的均一で、撮影領域内の受信感度
が略均一な特性を有しており、例えば鞍型コイル、スロ
ッテド・チューブ・レゾネータ型コイル、分布定数型コ
イルなどが採用される。
【0018】一様コイル5は、高周波磁場の送信により
31Pと 1Hとを選択的に励起でき、且つ、31Pからの磁
気共鳴信号と 1Hからの磁気共鳴信号とを選択的に受信
できるように、31Pの共鳴周波数と 1Hの共鳴周波数と
に選択的に同調した二重同調方式が採用されている。
【0019】一様コイル5は、送信時には、送受信切替
器7を介して送信部6に接続され、受信時には、送受信
切替器7を介して受信部9に接続される。被検体4内の
対象化合物の31Pや 1Hのスピンを励起して横磁化成分
を発生させ、また必要に応じてスピン位相の進み遅れを
反転させるために、送信部6は、シーケンスコントロー
ラ12からの制御信号にしたがって、31Pの共鳴周波数
1Hの共鳴周波数の高周波パルスを発生し、一様コイ
ル5はこの高周波パルスを受けて高周波磁場を撮影領域
内に発生する。
【0020】受信部9に直接的に接続された表面コイル
セット8は、図2に示すように、一様コイル5の内側で
あって、被検体4に近接してその周囲に分散配置された
複数、ここでは6つの表面コイル8a〜8fを有する。
表面コイル8a〜8fは、被検体の画像化すべき所望の
撮影領域において、近場の受信感度が一様コイル5のそ
れより高く、遠くなるほど低下するという性質を有して
いる。表面コイル8a〜8fとしては、31Pの共鳴周波
数と 1Hの共鳴周波数とに選択的に同調できる二重同調
方式が採用されている。
【0021】受信部9は、一様コイル5、表面コイルセ
ット8の6つの表面コイル8a〜8fそれぞれが検出し
た磁気共鳴信号を個別に取り込み、処理できるように、
図3に示すように、プリアンプ21,21a〜21f、
検波回路(DET)22,22a〜22f、ローパスフ
ィルタ(LPF)23,23a〜23fのシリーズがコ
イル(5,8a〜8f)毎に個々に設けられている。
【0022】データ収集部10は、シーケンスコントロ
ーラ12の制御下で受信部9から入力された磁気共鳴信
号を収集し、A/D変換した後、内部メモリに格納し、
必要に応じて計算機11に供給する。
【0023】計算機11は、コンソール13により制御
され、データ収集部10から入力された 1Hからの磁気
共鳴信号に基づいて、 1Hに関するスペクトロスコピッ
ク画像データ(又はスペクトルデータ)を、一様コイル
5と表面コイル8a〜8fのコイル毎に個々に再構成す
る。
【0024】また、計算機11は、一様コイル5に対応
する水 1H化合物に関するスペクトロスコピック画像デ
ータと、表面コイル8a〜8fのコイル毎に個々に再構
成した水に関する6種のスペクトロスコピック画像デー
タ各々とに基づいて、表面コイル8a〜8fそれぞれに
対応する重み関数を計算する。
【0025】また、計算機11は、データ収集部10か
ら入力された31P化合物からの磁気共鳴信号に基づい
て、31P化合物に関するスペクトロスコピック画像デー
タを、表面コイル8a〜8fのコイル毎に個々に再構成
する。
【0026】さらに、計算機11は、表面コイル8a〜
8fのコイル毎に個々に再構成した31P化合物に関する
スペクトロスコピック画像データを、表面コイル8a〜
8fそれぞれに対応する重み関数に従って重み付け加算
して、31P化合物に関する比較的S/Nの高い1フレー
ムのスペクトロスコピック画像データを合成する。
【0027】合成されたスペクトロスコピック画像デー
タは、画像ディスプレイ14に表示される。次の本実施
形態の作用を説明する。ここで、対応する表面コイル8
a〜8fの異なる31P化合物に関する空間3次元の6フ
レームのスペクロトロスコピック画像を重み関数kL(n
x,ny,nz) にしたがって重み付け加算して合成したとき
のS/Nを(1)式に示す。
【0028】
【数1】
【0029】なお、γは磁気回転比、ρは観測対象化合
物の濃度、ωは化学シフトを示している。また、Lは6
つの表面コイル8a〜8fを識別するコイル番号を表
し、1≦L≦6の整数である。スペクロトロスコピック
画像の空間マトリックスを(nx,ny,nz)で表し
ている。また、<NL >は表面コイル8a〜8f各々の
ノイズの標準偏差、B1L(nx,ny,nz)は表面コ
イル8a〜8f各々の磁場分布を表している。kL(nx,n
y,nz) は、表面コイル8a〜8f各々に対応する重み係
数の空間的分布(重み関数)を表している。
【0030】但し、(1)式では、緩和時間などの効果
を無視している。また各表面コイル間のノイズの相関は
無視しているが、実際の場合でもノイズの相関をほとん
ど無視しても良いことが、特願平2−47814号公報
で指摘されている。
【0031】S/Nがよく、ボクセルが小さいときはボ
クセル体積内の積分がなくなり、最適な重み関数kL(n
x,ny,nz) が表面コイル8a〜8f各々の磁場分布B1L
に比例したものであることは周知の通りである。感度補
正も、ΣB1L2 でわり算すればよい。ボクセルが大き
く、ボクセル内のB Lやρの分布が無視できない場合、
(1)式を最大にするkL(nx,ny,nz) を(2)式に示
す。
【0032】
【数2】 感度補正を考えた場合は、(3)式が与えられる。
【0033】
【数3】
【0034】しかし、現実的にノイズレスの重み関数k
L(nx,ny,nz) を算出するのは非常に困難であり、また、
31Pの濃度が低くS/Nが非常に低いので、本実施形態
では、観測対象の31P化合物より人体の存在濃度が高く
S/Nのよい水を、重み関数kL(nx,ny,nz) を求めるた
めの対象として、一様コイル5を介して検出された 1
からの磁気共鳴信号と、表面コイルセット8a〜8fを
介して検出された 1Hからの磁気共鳴信号とに基づい
て、近似的な重み関数kL'(nx,ny,nz)を算出することを
特徴の1つとしている。
【0035】図4に、本実施形態の動作手順のフローチ
ャートを示している。まず、ステップS1で、水を対象
として重み関数kL'(nx,ny,nz)を推定する。その後に、
比較的S/Nの高い31P化合物のスペクロトロスコピッ
ク画像をステップS1で推定した重み関数kL'(nx,ny,n
z)を用いて生成するためのステップS2が行われる。
【0036】ステップS1のサブステップS11におい
て、一様コイル5から高周波磁場が発生され、被検体4
内の 1Hが励起される。次に、サブステップS12で励
起された水 1H化合物からの磁気共鳴信号(MR信号)
が、一様コイル5と、表面コイルセット8とで受信され
る。
【0037】サブステップS13では、計算機11によ
り、一様コイル5の受信信号に基づいて水 1H化合物に
関するスペクロトロスコピック画像I1H 0 homo (nx,n
y,nz)が再構成され(図5参照)、また表面コイルセッ
ト8の表面コイル8a〜8fの受信信号各々に基づいて
1H化合物に関する6フレームのスペクロトロスコピ
ック画像I1H L inhomo (nx,ny,nz)が再構成される(図
6参照)。
【0038】一様コイル5に対応するスペクロトロスコ
ピック画像I1H 0 homo (nx,ny,nz)は(5)式、表面コ
イル8a〜8f各々に対応するスペクロトロスコピック
画像I1H L inhomo (nx,ny,nz)は(4)式により近似的
に表すことができる。
【0039】
【数4】
【0040】
【数5】
【0041】次に、サブステップS14において、計算
機11により、表面コイル8a〜8fそれぞれに対応す
る重み関数kL'(nx,ny,nz)が、計算される。重み関数k
L'(nx,ny,nz)は、次の(6)式で表される。
【0042】
【数6】
【0043】実際には、(6)式に(4)式及び(5)
式を適用して、重み関数kL'(nx,ny,nz)は、一様コイル
5に対応するスペクロトロスコピック画像I1H 0 homo
(nx,ny,nz)に対する表面コイル8a〜8f各々のスペク
ロトロスコピック画像I1H L inhomo (nx,ny,nz)の比率
の空間分布 kL'(nx,ny,nz)=I1H L inhomo (nx,ny,nz)/I1H 0
homo (nx,ny,nz) として近似的に計算される。
【0044】なお、図7(a)に図5のA−B線分に関
するI1H 0 homo (nx,ny,nz)の画素データの空間的変化
の一例を示しており、図7(b)に図6(a)のA−B
線分に関するI1H 1 inhomo (nx,ny,nz)の画素データの
空間的変化の一例を示しており、図7(c)に当該A−
B線分に関する両画像間の画素データの比の空間変化を
示しているので参照されたい。
【0045】こうして重み関数kL'(nx,ny,nz)が求めら
れると、ステップS2が実行される。まず、サブステッ
プS21では、一様コイル5から高周波磁場が発生さ
れ、被検体4の撮影領域内の31P化合物が励起される。
次に、サブステップS22で、励起された31P化合物か
らの磁気共鳴信号(MR信号)が、表面コイルセット8
で受信される。なお、このパルスシーケンスで得られな
いデータのボクセルサイズと、重み関数算出のために 1
H化合物を対象として行われたパルスシーケンスで得ら
れるデータのボクセルサイズとは同一であることが望ま
しい。
【0046】サブステップS23では、計算機11によ
り、表面コイルセット8の表面コイル8a〜8fの受信
信号各々に基づいて、31P化合物に関する6フレームの
スペクロトロスコピック画像I31P L inhomo(nx,ny,nz)
が再構成される(図8参照)。
【0047】最後に、計算機11により、31P化合物に
関する6フレームのスペクロトロスコピック画像I31P
L inhomo(nx,ny,nz)が、各々対応する重み関数kL'(nx,
ny,nz)で重み付けられ加算され、31P化合物に関する比
較的S/Nの高い1フレームのスペクロトロスコピック
画像I31P inhomo(nx,ny,nz)が I31P inhomo(nx,ny,nz) = k1'(nx,ny,nz)×I31P 1 inhomo(nx,ny,nz) +k2'(nx,ny,nz)×I31P 2 inhomo(nx,ny,nz) ・ ・ ・ +k6'(nx,ny,nz)×I31P 6 inhomo(nx,ny,nz) により合成される(図9参照)。さらに感度補正後得ら
れる31P化合物に関するスペクロトロスコピック画像I
31P inhomo(nx,ny,nz)は、(7)式で表される。
【0048】
【数7】
【0049】真に求めたい∫ρ(nx,ny,nz,ω, γ)dγと
は若干異なるものの、 1H化合物の空間密度分布ρと、
31P化合物の空間密度分布ρ´とは比較的相似的であ
り、 1H化合物を対象として求めた重み関数を、31Pの
画像の合成に適用することが実際上可能である。ちなみ
に、ρとρ´がそれそれボクセル内に均一に分布してい
れば、(7)式のρ´はρに置き換えることができる。
【0050】上述したように、観測対象核種と重み関数
算出のための核種の組み合わせには、種々の場合が考え
られる。後者で最も使いやすいのは水の 1Hである。例
えば、観測対象核種が脳内の31P化合物、13C化合物、
または水や脂肪以外の 1H化合物の場合、水の 1Hを励
起して観測対象核種と同じボクセルサイズで水の 1Hか
らデータ収集を行い、表面コイルセット8で得られた画
像と一様コイル5で得られた画像との比から重み関数を
算出する。
【0051】頭皮の脂肪の影響を落とす場合には、脂肪
抑圧をしたデータ収集をし、脳室の影響を抑える場合に
は、シーケンスの繰り返し時間を短くしたT1強調法を
用いればよい。場合によっては、S/Nが非常に低い13
C化合物を観測するため、それよりもS/Nがよい 1
化合物のデータを重み関数算出に用いることも有り得
る。その際の 1H化合物としてはN−アセチルアスパラ
ギン酸(NAA)やコリン等が上げられる。この時核種
が異なると、磁気共鳴周波数の違いにより生体内の高周
波磁場の分布に差が生じることに注意が必要である。実
際には、2T程度までの磁場強度であればその影響は少
ない。
【0052】また、重み関数算出用の核種の共鳴周波数
と観測対象核種の共鳴周波数とが相違することから、上
述では、一様コイル5と表面コイルセット8とを二重同
調方式を採用しているが、勿論、重み関数算出用の核種
の共鳴周波数に同調する一様コイルと表面コイルセット
の第1のペアと、観測対象核種の共鳴周波数に同調する
一様コイルと表面コイルセットの第2のペアとを別々に
設けてもよく、この場合、第1、第2のペア各々の表面
コイルセットのコイル数、コイルパターン形状、表面コ
イル配置が同じとされる。
【0053】また、本法はスペクトロスコピック画像だ
けでなく、単に局所スペクトルを得るためにも使用でき
る。その場合、各表面コイルと一様コイルの生データの
時間原点における振幅比及び位相差、またはフーリエ変
換後のスペクトルデータの振幅比及び位相差から重み値
が算出される。
【0054】また、重み付けはフーリエ変換処理の前に
行っても良い。スペクトロスコピック画像の場合は、そ
れそれの表面コイルに対して空間的に得られた重み関数
を逆フーリエ変換して生データと畳み込み積分を行い、
1つの画像データにしてからフーリエ変換することによ
り、合成されたスペクトロスコピック画像を得られる。
【0055】このように本実施形態によると、重み関数
は、観測対象としての第1の化合物より存在濃度の高い
第2の化合物からの磁気共鳴信号を用いて求められる。
したがって、重み関数を高精度で取得することができ、
複数の表面コイル各々に対応する画像の合成画像のS/
Nが向上する。本発明は、上述した実施形態に限定され
ること無く、種々変形して実施可能である。
【0056】
【発明の効果】本発明によると、重み関数は、観測対象
としての第1の化合物より存在濃度の高い第2の化合物
からの磁気共鳴信号を用いて求められる。したがって、
重み関数を高精度で取得することができ、複数の表面コ
イル各々に対応する画像の合成画像のS/Nが向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る磁気共鳴映像装置の
構成を示すブロック図。
【図2】図1の表面コイルセットの構成及び配置を示す
横断面図。
【図3】図1の受信部の構成を示すブロック図。
【図4】本実施形態の動作手順を示すフローチャート。
【図5】図4のステップS13で再構成される一様コイ
ルに対応する画像を示す図。
【図6】図4のステップS13で再構成される表面コイ
ルセットの表面コイル各々に対応する6フレームの画像
を示す図。
【図7】図4のステップS14の補足説明図。
【図8】図4のステップS23で再構成される表面コイ
ルセットの表面コイル各々に対応する6フレームの画像
を示す図。
【図9】図4のステップS24で生成される合成画像を
示す図。
【符号の説明】
1…静磁場磁石、 2…勾配磁場コイル、 3…駆動回路、 4…被検体、 5…一様コイル、 6…送信部、 7…送受信切替器、 8…表面コイルセット、 8a〜8f…表面コイル、 9…受信部、 10…データ収集部、 11…計算機、 12…シーケンスコントローラ、 13…コンソール、 14…画像ディスブレイ、 21,21a〜21f…プリアンプ、 22,22a〜22f…検波器、 23,23a〜23f…ローパスフィルタ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静磁場中の撮影領域内に置かれた被検体
    に近接して分散配置された複数の表面コイルを有する表
    面コイルセットを介して検出された第1の化合物からの
    磁気共鳴信号に基づいて、複数のデータを前記表面コイ
    ル毎に再構成し、前記複数のデータを重み関数に従って
    重み付け加算することにより前記第1の化合物に関する
    データを生成する磁気共鳴映像装置において、 前記重み関数は、前記撮影領域内の高周波磁場分布が比
    較的均一な特性を有する一様コイルを介して検出され
    た、前記第1の化合物より存在量の多い第2の化合物か
    らの磁気共鳴信号と、前記表面コイルセットを介して検
    出された前記第2の化合物からの磁気共鳴信号とに基づ
    いて算出されることを特徴とする磁気共鳴映像装置。
  2. 【請求項2】 静磁場中の撮影領域内に置かれた被検体
    に近接して分散配置された複数の表面コイルを有する表
    面コイルセットを介して検出された第1の化合物からの
    磁気共鳴信号に基づいて、複数のデータを前記表面コイ
    ル毎に再構成し、前記複数のデータを重み関数に従って
    重み付け加算することにより前記第1の化合物に関する
    データを生成する磁気共鳴映像装置において、 前記重み関数は、前記撮影領域内の高周波磁場分布が比
    較的均一な特性を有する一様コイルを介して検出され
    た、前記第1の化合物より存在量の多い第2の化合物か
    らの磁気共鳴信号と、前記表面コイルセットとは別の表
    面コイルセットを介して検出された前記第2の化合物か
    らの磁気共鳴信号とに基づいて算出されることを特徴と
    する磁気共鳴映像装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の化合物は、 1Hを含むことを
    特徴とする請求項1又は2記載の磁気共鳴映像装置。
  4. 【請求項4】 前記別の表面コイルセットは、前記表面
    コイルセットと表面コイルの数、コイルパターン形状、
    表面コイルの配置が略同一であることを特徴とする請求
    項2記載の磁気共鳴映像装置。
  5. 【請求項5】 前記前記重み関数は、前記一様コイルを
    介して検出された前記第2の化合物からの磁気共鳴信号
    に基づいて再構成された画像データと、前記表面コイル
    セット又は前記別の表面コイルセットを介して検出され
    た前記第2の化合物からの磁気共鳴信号に基づいて表面
    コイル毎に再構成された複数の画像データ各々のとの画
    素値の比率の空間的分布であることを特徴とする請求項
    1又は2記載の磁気共鳴映像装置。
JP18745996A 1996-07-17 1996-07-17 磁気共鳴映像装置 Expired - Fee Related JP3665425B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18745996A JP3665425B2 (ja) 1996-07-17 1996-07-17 磁気共鳴映像装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18745996A JP3665425B2 (ja) 1996-07-17 1996-07-17 磁気共鳴映像装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1028681A true JPH1028681A (ja) 1998-02-03
JP3665425B2 JP3665425B2 (ja) 2005-06-29

Family

ID=16206454

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18745996A Expired - Fee Related JP3665425B2 (ja) 1996-07-17 1996-07-17 磁気共鳴映像装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3665425B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007301118A (ja) * 2006-05-11 2007-11-22 Hitachi Ltd 磁気共鳴測定装置
JP2009513218A (ja) * 2005-10-28 2009-04-02 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 単一rf増幅器を用いた複数核の同時mr励起
CN117179737A (zh) * 2023-11-06 2023-12-08 哈尔滨医科大学 多核素同步一体化磁共振成像核素定量系统及其使用方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009513218A (ja) * 2005-10-28 2009-04-02 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 単一rf増幅器を用いた複数核の同時mr励起
JP2007301118A (ja) * 2006-05-11 2007-11-22 Hitachi Ltd 磁気共鳴測定装置
CN117179737A (zh) * 2023-11-06 2023-12-08 哈尔滨医科大学 多核素同步一体化磁共振成像核素定量系统及其使用方法
CN117179737B (zh) * 2023-11-06 2024-02-20 哈尔滨医科大学 多核素同步一体化磁共振成像核素定量系统及其使用方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3665425B2 (ja) 2005-06-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5558737B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP3512482B2 (ja) 磁気共鳴映像装置
US9482732B2 (en) MRI reconstruction with motion-dependent regularization
JP5599893B2 (ja) ナビゲータを使用するmrイメージング
JP4782909B2 (ja) 磁気共鳴イメージング・システムにより画像を取得する方法及び装置
JP3411936B2 (ja) Nmr装置
JP2005205206A (ja) 脂肪水分離磁気共鳴イメージング方法、及び定常自由歳差運動を用いたシステム
US10203387B2 (en) MR imaging with enhanced susceptibility contrast
EP2800980A1 (en) Mri with dixon-type water/fat separation and prior knowledge about inhomogeneity of the main magnetic field
JP5678163B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP2005524453A (ja) 可変フリップ角でのsar低減状態自由歳差運動mri獲得
US9316711B2 (en) System and method for accelerated magnetic resonance imaging using spectral sensitivity
US7956611B2 (en) Magnetic resonance imaging apparatus and method
JPH09294736A (ja) Mriシステムを用いて一連の画像を形成する方法及び装置
JP2002248089A (ja) 磁気共鳴イメージング装置および方法
JP3665425B2 (ja) 磁気共鳴映像装置
JPH0685769B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JPH10277010A (ja) Mri装置
JP3137366B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
US20050237059A1 (en) Method and apparatus for suppression of artifacts in MRT imaging
JP3167038B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP3515190B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置及び方法
JPH04309330A (ja) 核磁気共鳴撮像装置
JP3557286B2 (ja) Mr画像生成方法及びmri装置
JP2000175882A (ja) Mrイメージング装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050301

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050329

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050401

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080408

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090408

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100408

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100408

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110408

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130408

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140408

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees