JP2007301118A - 磁気共鳴測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 空間分解能の劣化なくSN比を向上できるスペクトロスコピックイメージングが可能な磁気共鳴測定装置を提供する。
【解決手段】 磁気共鳴測定装置がスペクトロスコピックイメージング用エッジ保存フィルタの処理手段を有し、該処理手段は、スペクトロスコピックイメージングデータの各ボクセルにおいて、空間的な近傍におけるスペクトルの類似性を計算するステップと、前記スペクトルの類似性に応じたスペクトル的な重みを計算するステップと、前記スペクトル的な重みに応じて近傍のスペクトルを合成する重み付け平滑化処理を行うステップとからなる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、磁気共鳴測定装置に関する。特に分子種毎の分布を測定するスペクトロスコピックイメージングのデータ処理方法に関する。
磁気共鳴測定装置は、静磁場中に置かれた測定対象に特定周波数の高周波磁場(RF)を照射して磁気共鳴現象を誘起し、測定対象の物理的化学的情報を取得する装置である。現在、広く普及している磁気共鳴イメージング(MRI)は、主として水分子中の水素原子核の磁気共鳴現象を用い、生体組織によって異なる水素原子核密度や緩和時間の差などを画像化する方法である。さらに水素原子の原子核密度だけでなく水素原子やリン原子などを含む分子種毎の濃度分布を測定するスペクトロスコピックイメージングと呼ばれる方法も提案されている。これは、分子の化学結合の違いによる磁気共鳴周波数の差異(ケミカルシフト)を元に、分子毎に磁気共鳴信号を分離し、分子種毎の濃度や緩和時間などを画像化する方法である。この方法によれば、MRIによる場合よりも高精度な疾患の診断が可能になると考えられている。例えば、腫瘍の診断精度を高めることができると考えられている。活発に増殖している腫瘍組織では十分な血流が得られない。このため嫌気性代謝が亢進し、結果として乳酸の濃度が高くなる。乳酸の濃度をスペクトロスコピックイメージングで検出すれば、組織の代謝の差異を観察することができ、活発に増殖している腫瘍組織を、正常組織や休止している腫瘍組織から判別することが可能になる。また、脳虚血では、僅かな血流の減少でも乳酸の増加が見られるため、スペクトロスコピックイメージングにより、虚血によるダメージを受ける領域を正確に診断できるようになると考えられている。
しかしながら、スペクトロスコピックイメージングの測定対象となる分子種は、一般に水分子よりもはるかに濃度が低い。このためSN比(信号対雑音比)が低いという問題がある。通常のMRIと比較して空間分解能を低くし、測定時間をかけて信号積算を行っているが、まだ十分なSN比が得られているとはいえない。例えば、典型的な1.5T磁気共鳴測定装置の場合、1Hスペクトロスコピックイメージングでは、1cm立方の空間分解能で画素数32x32程度、10分程度の計測時間でSN比は1/10程度となる。ここでSN比を向上させるために、空間方向に移動平均を計算する平滑化処理を行うと、空間分解能が極端に低下してしまう。1cm以上の空間分解能では、部分体積効果により小さな腫瘍組織を高精度に判別することは難しくなる。部分体積効果とは、各画素の中に含まれる微小な組織の信号の差異が、他の大部分の信号の影響で減少してしまう効果をいう。高精度で組織判別をするような診断においては、空間分解能を劣化させずにSN比を向上することが必要とされている。
従来、通常の画像については、空間分解能を劣化させずにSN比を向上する方法として、エッジ保存フィルタがいくつか提案されている。例えば、よく知られている方法としては、対象とする空間座標の近傍の中で中間値を選択するメディアンフィルタが挙げられる。他にも、特許文献1では、対象とする空間座標から濃度変化の少ない方向を検出し、その方向のみで平滑化処理を行う方法が示されている。
非特許文献1では、超音波画像のスペックルを低減する方法であるが、対象とするボクセル(画素もしくはピクセルともいう)のデータ値と、近傍のボクセルのデータ値とが類似しているほど高い重み付けをし、重み付け平滑化処理を行う方法が示されている。特許文献2では、類似したデータ値を有するボクセルほど高い重み付けをする平滑化処理と、構造を強調する処理によって得られる二つの画像を重み付けして合成する方法が示されている。特許文献3では、逆にダイナミックレンジを圧縮しても構造を失わないフィルタが示されている。
非特許文献2では、MRIで緩和時間を精度高く計測するためにエッジ保存フィルタを利用した方法が提案されている。緩和時間を計測するには、エコー時間の異なる測定を繰り返し、各画素に対して複数の信号値が存在するデータを取得する。エコー時間に対する信号値の減衰から、減衰率である緩和時間を計算する。このとき各画素の複数の信号値を多値データとして扱い、対象とする空間座標の多値に対して、近傍領域の多値の類似性によって重み付けし、該多値について平滑化する。
特許文献4では、スペクトロスコピックイメージングデータに対して、SN比を保持しつつ空間分解能を向上する方法が示されている。空間方向に相当する周波数空間方向でデータの線形予測を行って高次の周波数空間へと、データを充当していく。これによりゼロフィリングにより高次の周波数空間を値0で充当する場合と比較して、Gibbsリンギングを抑えることが可能となっている。
特許第3472596号 特開2004-129773公報 特開平10-124664公報 特開2001-8919公報 神山他、統計的類似度を利用したRF信号内の微小構造物抽出方法.日超医基礎技術研究会資料、14−18頁、2001年 Bonny JM他、Multi-exponential analysis of magnitude MR images using a quantitative multispectral edge-preserving filter. Journal of Magnetic Resonance、161巻、25-34頁(2003年)
通常の画像に対するエッジ保存フィルタでは、スペクトロスコピックイメージングデータの空間分解能を劣化させずにSN比を向上することは難しい。
スペクトロスコピックイメージは、空間方向とケミカルシフト方向の多次元データである。ケミカルシフト方向は分子種毎に鋭いピークとなり、通常画像に対するメディアンフィルタや特許文献3、非特許文献1で提案されているエッジ保存フィルタには、二つの問題が生じる。一つは、ピークからやや信号量が下がったボクセルではケミカルシフト方向に大きく信号値が変化しており、また空間方向ではSN比が低いためにほとんど平滑化処理が行われず、SN比の向上ができない。もう一つは、ケミカルシフト方向のスペクトルがブロードとなり、分子種の判別が難しくなる。
特許文献1では濃度値の変化が小さい方向を検出しなければならないが、上記ケミカルシフト方向の取り扱いの問題に加えて、スペクトロスコピックイメージングデータの低い空間分解能と少ない画素数のために濃度変化の小さい方向の検出が難しいという問題もある。
非特許文献2では、各画素に対して複数のデータ値がある場合に、該複数のデータ値の類似性に応じて重み付けを行い、該複数のデータ値を平滑化するエッジ保存フィルタが提案されている。しかし、この方法をスペクトロスコピックイメージングに適用すると、分子種毎の分布の差異が低下してしまうという問題がある。これは複数のデータ値の類似性に応じて重み付けが決まってしまい、近傍領域の全てのスペクトルが加算処理されてしまうからである。これにより、例えば信号量の高い分子種の分布によって重み付けが決まってしまい、信号量の低い分子種の分布がぼけてしまう場合がある。
特許文献5では、空間分解能を向上することはできるが、SN比を向上することができないという問題がある。
本発明の課題は、スペクトロスコピックイメージングデータの空間分解能を劣化させずにSN比を向上するスペクトロスコピックイメージング用エッジ保存フィルタを提供することである。さらに、このエッジ保存フィルタを搭載することで、高分解能かつ高SN比のスペクトロスコピックイメージングが可能な磁気共鳴測定装置を提供することにある。
本発明の磁気共鳴測定装置は、静磁場発生手段と、静磁場中に置かれた測定対象に高周波磁場を照射する送信手段と、前記測定対象の磁気共鳴信号を受信する受信手段と、前記受信手段で受信した磁気共鳴信号を用いて前記測定対象のスペクトロスコピックイメージングデータを作成するデータ処理手段とを備え、前記データ処理手段は、スペクトロスコピックイメージング用エッジ保存フィルタ処理手段を有する。スペクトロスコピックイメージング用エッジ保存フィルタ処理手段は、スペクトロスコピックイメージングデータの各ボクセルにおいて、空間的な近傍とのスペクトルの類似性を計算するステップと、前記類似性に応じたスペクトル的な重みを計算するステップと、前記スペクトル的な重みに応じて近傍のスペクトルを合成する重み付け平滑化処理を行うステップからなる。
また、本発明の磁気共鳴測定装置は、磁気共鳴データのデータ処理手段を備え、前記データ処理手段は、スペクトロスコピックイメージング用エッジ保存フィルタ処理手段を有する。スペクトロスコピックイメージング用エッジ保存フィルタ処理手段は、 スペクトロスコピックイメージングデータの各ボクセルにおいて、空間的な近傍とのスペクトルの類似性を計算するステップと、前記類似性に応じたスペクトル的な重みを計算するステップと、前記スペクトル的な重みに応じて近傍のスペクトルを合成する重み付け平滑化処理を行うステップからなる。
前述の磁気共鳴測定装置のスペクトロスコピックイメージング用エッジ保存フィルタ処理手段は、スペクトロスコピックイメージングデータの各ボクセルにおいて、空間的な近傍とのスペクトルの類似性を計算するステップと、前記各ボクセルと前記近傍との空間的な位置関係に応じた空間的な重みを計算するステップと、前記スペクトルの類似性に応じたスペクトル的な重みを計算するステップと、前記空間的な重みとスペクトル的な重みを乗算して、スペクトロスコピックイメージング的な重みを計算するステップと、前記スペクトロスコピックイメージング的な重みに応じて近傍のスペクトルを合成する重み付け平滑化処理を行うステップとからなる。
また、前述の磁気共鳴測定装置のスペクトルの類似性を計算するステップで、前記スペクトロスコピックイメージングデータの各ボクセルのケミカルシフト成分に関する局所的なスペクトルでのみ類似性を計算する。
また、前述の磁気共鳴測定装置の前記スペクトルの類似性を計算するステップで、 スペクトルの差の二乗和、もしくは局所的なスペクトルの差の二乗和で類似性を計算する。
また、前述の磁気共鳴測定装置の前記スペクトロスコピックイメージング用エッジ保存フィルタ処理手段が、スペクトロスコピックイメージングデータをフーリエ変換して周波数空間のデータに変換し、周波数空間でゼロフィリングし、フーリエ逆変換するステップを含む。
本発明の磁気共鳴測定装置および磁気共鳴データ処理装置によれば、スペクトロスコピックイメージングデータの空間分解能を劣化させることなくSN比を向上させることが可能となる。また、その際にスペクトル分解能を劣化させないという効果もある。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
第1の実施の形態
以下、本発明の磁気共鳴測定装置および磁気共鳴データ処理装置の第1の実施の形態を説明する。
図1に、本発明が適用される磁気共鳴測定装置の全体概要を示す。この磁気共鳴測定装置は、主として、静磁場発生磁石11、傾斜磁場発生コイル12、高周波磁場コイル系13、制御装置14、傾斜磁場電源15、シンセサイザ16、変調器17、増幅器18、AD変換器19、データ処理装置20で構成される。
シンセサイザ16および変調器17は送信部を構成するもので、シンセサイザ16により発生させた高周波を変調器17で波形整形、電力増幅し、高周波磁場コイル系13に電流を供給することにより測定対象10の核スピンを励起する高周波磁場を発生させる。
傾斜磁場電源15から電流を供給された傾斜磁場発生コイル12は傾斜磁場を発生し、測定対象10からの磁気共鳴信号を変調する。この変調信号は高周波磁場コイル系13により受信され、増幅器18で増幅、AD変換器19で信号取得された後、データ処理装置20に入力される。取得されたデータは、データ処理装置20でデータ処理され保存される。制御装置14はまた予めプログラムされたタイミング、強度で各装置が動作するように制御を行う。
図2に、データ処理装置の構成例を示す。このデータ処理装置は、主としてCPU21、メモリ22、データストレージ23、ユーザ用入出力装置24、データ入力装置25、通信装置26で構成される。通信装置26は制御装置14と通信をおこない、制御装置からの制御信号を受信し、データ処理状況を制御信号として送信する。AD後のデータを受信する制御信号を受信するとCPU21は、データ入力装置25を介して、AD後のデータを受信し、メモリ22に保持していく。予め設定されたデータ処理手順に従って、CPU21は該データを処理し、処理結果をデータストレージ23に保存していく。
ユーザ用入出力装置は、主にキーボード、マウス、ディスプレイからなり、ユーザからの制御を受け付け、データ処理結果を表示する。ユーザ用入出力装置で受け付けた制御信号に応じてCPU21はデータストレージ23からデータを呼び出してメモリ22に保持し、所定のデータ処理を行った結果をメモリ22に保持すると共にユーザ用入出力装置に出力、もしくはデータ処理結果をデータストレージ23に保存する。
なお、図1と図2で示した装置構成は典型的な形態を表したもので、この構成に限るものではない。例えば、図2で示したデータ処理装置は測定時のデータを処理する機能と、ユーザが測定データの観察やデータの処理を行う機能の二つの機能を有しているが、後者の機能を独立した磁気共鳴データ処理装置として構成することも可能である。
次にスペクトロスコピックイメージングの測定方法について説明する。図3に撮像シーケンスの典型例を示す。図3は横軸に時間、縦軸に高周波磁場RF、傾斜磁場Gx
、Gy、Gz、データ取得ADをとり、それぞれの動作タイミングと強度を表したシーケンス図である。
ここではスペクトロスコピックイメージングで一般に使用される2次元位相エンコードを例にとって説明する。まず、スライス選択傾斜磁場Gzを印加しながらRF励起パルスを印加する。次に、x方向とy方向の空間情報を得るために、GxとGyにそれぞれ印加量を変化させながら位相エンコード傾斜磁場を印加する。次に、Gzを印加しながらRF反転パルスを印加する。この際にも励起パルスで励起された磁気共鳴信号が反転するように、GzおよびRF励起パルスの強度と位相を調整する。次に、データ取得を行う。この一連のシーケンスを、位相エンコード量を変化させながら測定を繰り返し、空間2次元(kx、ky)と時間tの3次元データを取得する。取得されたデータはデータ処理装置20に送られる。データ処理装置では、3次元のフーリエ逆変換を行い、空間2次元(x,y)とケミカルシフトcのスペクトロスコピックイメージを作成する。作成されたスペクトロスコピックイメージは上記データ処理装置のデータストレージ23に保存される。
図4に測定されたスペクトロスコピックイメージの模式図を表す。スペクトロスコピックイメージは、空間座標x,yとケミカルシフトcとからなる3次元データとして表される。各次元は離散値となるために、該3次元データは図に表されるように小さな立方体(ボクセル)の集合として表される。該3次元データは、ケミカルシフト方向でみれば、図右下に示すように分子種を識別するようなスペクトルとして観察ができる。またある分子種の分布をみるには当該スペクトルピークに当たるデータを空間座標x,yに射影し、図左下に示すような分布画像を観察することもできる。通常は、3次元データの各ボクセルが保持する値は、磁気共鳴信号が電磁波なので複素数となる。これら複素数の位相を揃えるデータ処理を行い、実数として保持することもある。以降、本説明では、これら複素数値と実数値を、特に必要のない限り区別せずに説明する。
なお、図3で示したスペクトロスコピックイメージングの撮像シーケンスは典型例を示したもので、これに限るものではない。例えば、振動傾斜磁場を用いてkx,ky,tの3次元測定空間を高速にスキャンする高速スペクトロスコピックイメージングを用いることも可能である。また、位相エンコードをGzにも印加して空間3次元とケミカルシフトのスペクトロスコピックイメージを測定することも可能である。この場合には、図4に示したスペクトロスコピックイメージも空間3次元とケミカルシフト1次元の4次元データとして表される。
なお、本説明では、以降説明の簡略化のため、空間2次元(x,y)とケミカルシフト1次元の3次元データで説明を行う。空間2次元を(x,y)以外に変更することや、空間3次元に拡張することが可能なことは言うまでもない。
図5に、スペクトロスコピックイメージング用エッジ保存フィルタのフローチャートを示す。図上段は全体の流れを、図下段はスペクトロスコピックイメージング用エッジ保存フィルタを適用する箇所を詳細化したものである。
まず、Step501で、エッジ保存フィルタのパラメータを設定する。これら設定は予め設定しておいてもよいし、データ処理の際に随時設定してもよい。具体的には空間的な重みSpatialWeightと、二つのスペクトルの差の計算方法と、スペクトルの差による重みSpectralWeightを設定する。これらパラメータについて図6を用いて説明する。
図6の上段の5x5の横軸x、縦軸yの格子は空間的な重みSpatialWeightを示すものである。ここでは、中心点(x0,y0)からの位置関係に応じた重みを格子の中の数値として表している。この例では、中心点からの近傍の大きさを5x5、(x0,y0)の重みは1.00、(x1,y1)の重みは0.64に設定していることを示している。
下段の二つのグラフは、横軸にケミカルシフトc、縦軸に強度をとっている。上のグラフは、空間座標(x0,y0)のスペクトルf(x0,y0,・)と空間座標(x1,y1)のスペクトルf(x1,y1,・)を表している。斜線部分は、この二つのスペクトルの差を示している。下のグラフは、ケミカルシフトc0の周辺のスペクトルのみで差を計算するために、計算を局所化するための局所化関数h(・-c0)を示している。ここでは局所化関数としてハミング関数h(・)を示している。二つのスペクトルの類似性の計算方法としては、注目点c0の周辺に局所化された部分での二乗積分の平方根を使用する。すなわち、右下の数式で示される指数の分子に当たる部分である。スペクトルの類似性による重みSpectralWeightは、この差を、スペクトルf(x0,y0,・)の二乗積分の平方根とスペクトルf(x1,y1,・)の二乗積分の平方根で除算し、その指数減衰を取る。これにより、c0の局所的なスペクトルが類似しているほど重みは高くなり、局所的なスペクトルが異なるほど重みは低くなる。
これら重みの設定は、典型的な例を示したものでこれに限るものではない。例えば、空間的な重みについては、近傍の大きさを3x3に変更、重みを全て1.00に変更などの変更を加えても構わない。また、c0の周囲のスペクトルの信号強度に応じて、近傍の大きさやその重みを変化させることも可能である。例えば、信号強度が低いときには、近傍を大きくするような処理を加えることで、信号強度が低い場合には、平滑化する領域を大きくし、SN比を向上することができる。
スペクトルの類似性による重みについては、差の二乗積分の替わりに、相関係数や、相関係数と差の二乗積分との積を計算することもできる。また、局所化関数としてハミング関数を使用したが指数関数などを使うことも可能である。また、他にも局所化関数を乗算する前に、スペクトルを平滑化する処理を加えて、スペクトルのケミカルシフト方向のずれや低SN比の影響を除去することも可能である。さらに局所化関数を乗算せずに全スペクトルで差を計算することや、逆に局所化関数が対象となる1点c0のみに重みをもつようにすることも可能である。要は、スペクトルが類似すればするほど高い重み付けとなる関数を選択することが、エッジ保存フィルタ設定の条件である。
図5のStep502では、測定時にはデータ処理装置のメモリ22から、またユーザのデータ処理時にはデータストレージ23からスペクトロスコピックイメージを取得する。Step503では、Step502で取得したスペクトロスコピックイメージに対して、Step501で設定した重みに従って、スペクトロスコピックイメージング用エッジ保存フィルタを適用する。これについては図5下側のフローチャートで詳細に説明する。Step504では適用した結果をメモリ22やデータストレージ23に出力、もしくはユーザ用入出力装置24に表示出力する。
次にスペクトロスコピックイメージング用エッジ保存フィルタの動作について、図5下段のフローチャートを用いて説明する。
まず、Step511では3次元データの全てのボクセル(x0,y0,c0)でそれ以降の処理を行うようにループ処理を行う。Step512では、Step501で設定した空間的な重みを計算する近傍(x1,y1)でStep513〜Step516の処理を行うようにループ処理を行う。ここで近傍は、例えば図6上段に示した5x5の領域となる。ただし、(x0,y0)が画像の端点に位置するときなどデータがないために近傍が限られる場合もある。その場合には、データのある領域のみを近傍とする。
Step513では、(x0,y0)と(x1,y1)の位置関係で定まる空間的な重みSpatialWeightを計算する。Step514では、スペクトルf(x0,y0,・)とスペクトルf(x1,y1,・)とケミカルシフトc0からスペクトルの差分を計算する。Step515では、該差分に応じた重みSpectralWeightを計算する。Step516では、SpatialWeightとSpectralWeightを乗算したスペクトロスコピックイメージングの重みを計算する。
近傍の全ての点(x1,y1)で上記Step513-516を行った後、Step517では、スペクトロスコピックイメージングの重みを全て加算し、それぞれの点(x1,y1)での重みの加算した値に対する割合を計算する。
Step518では、当該近傍の全ての点(x1,y1)でStep519の処理を行うようにループ処理を行う。Step519では、 各(x1,y1)についてStep517で計算した割合に応じた重み付けをf(x1,y1,c0)に実施し、加算した値をf(x0,y0,c0)とする。これら一連の重み付け平滑化処理をStep511で設定されたループ処理により、全てのボクセル(x0,y0,c0)について実施する。
図7に、Step511-519の部分をさらに詳細に説明したフローチャートを示す。なお、実装にあたっては計算の必要のない領域の削除や、ループの順番の変更など、演算の高速化のための変更を加えてよいことは言うまでもない。
図5から図7に示したスペクトロスコピックイメージング用エッジ保存フィルタでは、SpatialWeightを計算してSpectralWeightに乗算しているが、別の方法もある。例えば、SpatialWeightを計算することなく、近傍でSpectralWeightのみを計算し、これを重みとしてもよい。他の例としては、SpatialWeightを計算する替わりに、メディアンフィルタを使う方法もある。この場合、近傍の中で、SpectralWeightが中間の値をもつ点(x1,y1)を探索し、その値f(x1,y1,c0)をf(x0,y0,c0)とする。このメディアンフィルタの例のように通常の画像に使用されているエッジ保存フィルタを応用し、SpectralWeightによって重み付けもしくはどの値を選択するかを判定し、該重み付けもしくは判定に従って、周囲の値f(x1,y1,c0)からf(x0,y0,c0)を作成するスペクトロスコピックイメージング用エッジ保存フィルタを作成することができる。通常の画像に使用されているエッジ保存フィルタとの大きな違いは、通常画像では各ボクセルの値それ自体をエッジ保存フィルタの重み付けや判定に使用しているが、スペクトロスコピックイメージング用エッジ保存フィルタでは、各ボクセルのスペクトルを重み付けや判定に使用している点にある。
本発明のキーとなるポイントは、ボクセル(x0,y0,c0)と(x1,y1,c0)のような複数のボクセル間で、ケミカルシフト方向の一連のデータであるスペクトルf(x0,y0,・)とf(x1,y1,・)に点c0を中心とする局所化関数を適用し差分値を計算するステップ(Step514)と、これを重み情報に変換するステップと(Step515, Step517)、この重み情報を用いて、ボクセル間のデータについて平滑化処理を行うステップ(Step519)を持つ点にある。
図8に、ユーザがデータ処理を行う際に使用する画面例を示す。図8は、データ処理装置のユーザ用入出力装置24を用いている様子を示している。画面上段は、データをデータストレージ23から取得するためのボタン”File Load”や、取得したデータにエッジ保存フィルタを適用するためのボタン”Edge Preserving Filter”が並んでいる。データ処理装置20は、ユーザがキーボードやマウスなどの入力装置で入力した制御信号を受け付け、ボタン“File Load”が押された際には、データ選択用の画面を表示し、ユーザの選択に従い必要なデータをデータストレージ23からメモリ22もしくはデータが大きい場合には、データストレージ23も用いて取得する。取得したデータは図中段の白黒濃淡画像と1次元グラフを用いて表示する。ユーザがボタン”Edge Preserving Filter”を押し下げた場合、エッジ保存フィルタの設定に必要な図下段の設定画面を表示し、ユーザの入力を受け付ける。ボタン”OK”が押された場合に、上記スペクトロスコピックイメージング用エッジ保存フィルタを適用する。結果を、画面中段に表示する。 ボタン”File Save”が押された場合に、結果をデータストレージ23に保存する。なお、ここではエッジ保存フィルタの設定を、随時行う画面を表示しているが、予め決められた設定でのみ処理を行う場合には、このような設定画面は必要ない。もちろん、測定データのデータ処理に組み込んで自動的にエッジ保存フィルタ処理を行う場合には、このようなユーザ用の画面は必要ないことは言うまでもない。
図9から図13を用いて、本エッジ保存フィルタの効果を説明する。
図9は、本フィルタを評価するためのシミュレーションデータである。本データは、脳の1Hスペクトロスコピックイメージングを模したもので、簡単な構造をもったオリジナルデータに10%のノイズを付加して作成してある。空間方向の点数は32x32点、ケミカルシフト方向は256点のボクセル数からなっている。各ボクセルは複素数値であるが、図では実部のみを示している。なお虚部は、シミュレーションデータの作成上、ほぼノイズのみとなっている。
図上段は全空間でのスペクトルを表している。最右端の乳酸のピークと、その左のNAA(N-アセチルアスパルテート)のピークの領域を加算した濃淡画像を図中段に示している。最下段は、濃淡画像の変化を見やすくするために、上から17点目のx方向のプロファイルを示している。
図10は、図9で示したシミュレーションデータに対して、空間方向の移動平均を計算した結果である。移動平均の計算に当たっては、図6に示したSpatialWeightを用いた。最下段のプロファイルが示すように、NAA、乳酸ともに大きく空間分解能が低下している様子がわかる。
図11は、本発明のスペクトロスコピックイメージング用エッジ保存フィルタを適用した結果である。図6に示したSpatialWeightとSpectralWeightを用いた。ただし、スペクトル方向の局所化関数は前後7点とした。図9に比較してSN比が向上していること、図10に比較して空間分解能の劣化が少ないことがわかる。さらに、図上段よりスペクトル分解能の低下もないことがわかる。
図12と図13は、スペクトル方向の局所化関数の効果を比較したものである。図12はスペクトル方向の局所関数としてc0の1点のみを使った場合である。図下段より、SN比の向上が図9に比べて低いことが判る。これは、ピークから下がった信号が小さいボクセルでは、周囲のSpectralWeightが小さくなり、SN比を効果的に下げられていないことが考えられる。しかしながら、局所関数を1点にしたために演算時間を短縮できるという効果はある。図13は逆に局所関数を使わずにスペクトル全域を使いSpectralWeightを計算したものである。この場合、下段よりNAAの空間分解能の低下よりも乳酸の空間分解能の低下が著しいことがわかる。これは、スペクトル全域でスペクトルの類似度を計算しているために、信号量の小さい乳酸のような分布が信号量の大きいNAAのような分布に従って重み付けされるためだと考えられる。ただし、ケミカルシフトc0を変化させてもSpectralWeightは変化しないために、演算時間を短縮できるという効果はある。
以上、分子種毎に分布が違うことを勘案すると、ケミカルシフト方向に局所的な関数を乗算して、スペクトルの違いを計算するほうがよいと考えられる。また、その範囲は他の分子種のピークの影響が入らない程度にSN比に応じてある程度広くとるほうがよいと考えられる。また、スペクトロスコピックイメージは3次元データであっても、空間3次元として通常の画像のエッジ保存フィルタを適用するとスペクトル分解能が低下する可能性があるため、本発明の方法がスペクトルの分解能も保持したままSN比を向上できると考えられる。
図14は、エッジ保存フィルタに、空間分解能を向上するためのゼロフィリングを組み合わせた処理のフォローチャートである。先ずStep1401でスペクトロスコピックイメージングデータf(x,y,c)をフーリエ変換して周波数空間のデータF(kx,ky,t)に変換する。Step1402では、(kx,ky)方向にゼロフィリングし、それをFz(kx,ky,t)とする。この際、同時に時間方向にゼロフィリングしても構わない。Step1403では、ゼロフィルしたデータFz(kx,ky,t)をフーリエ逆変換し、スペクトロスコピックイメージングデータfz(x,y,c)を計算する。Step1404では、ゼロフィルした大きさに応じて、近傍の大きさを設定する。例えば、2倍にゼロフィルした場合には、Gibbsリンギングの影響も同時に軽減するために、3x3以上(できれば5x5以上)に設定する。さらに大きくゼロフィルした場合には、さらに大きく近傍を設定する。最後にStep1405では、前述したスペクトロスコピックイメージング用エッジ保存フィルタをfz(x,y,c)に対して適用する。なお、ゼロフィリングの替わりに、特許文献5で示された線形予測と組み合わせることも可能である。これによりGibbsリンギングをさらに低下させる効果が得られる。
図15は、本発明のゼロフィリングとエッジ保存フィルタを組み合わせたデータ処理を評価した結果を表す図である。本データは、磁気共鳴測定装置を用いてラット頭部を高速スペクトロスコピックイメージングで撮像したものである。空間方向は15x15点、時間方向は256点である。図上段の画像は、空間方向を32x32点にゼロフィリングだけを実行したスペクトロスコピックイメージである。最左端はNAAの濃度画像、中央のグラフは全空間でのスペクトル、最右端はy=17の点でx方向のプロファイルを示している。中段は本発明のエッジ保存フィルタを適用した結果、下段は空間方向に移動平均を計算した結果である。これより、本発明の方法がGibbsリンギングを下げ、SN比を向上し、空間分解能の低下も下段の移動平均に比べて少ないことがわかる。
以上、示したように本発明のスペクトロスコピックイメージング用エッジ保存フィルタを用いれば、空間分解能の低下を抑えながらSN比を向上することが可能となる。また、このときにスペクトル方向の分解能を低下させないという効果も有している。また、ゼロフィリングと組み合わせることで、見かけ上の空間分解能を向上しながらGibbsリンギングを抑制できるという効果も有している。
以上述べたスペクトロスコピックイメージング用エッジ保存フィルタを、医用診断に使用すれば、空間分解能の劣化なくSN比の高い代謝物分布をえることが可能となる。乳酸やNAA、クレアチン、コリンなどの代謝物組成を観察することで、腫瘍の組織判別や虚血の組織判別が、従来の水の緩和時間による判別に比べて高精度にできるようになる。特に本方法によれば、空間分解能の劣化なくSN比を向上できるため、部分体積効果による微小組織の判別が難しくならないという効果もある。
本発明によれば、空間分解能を劣化させずにSN比を向上できるスペクトロスコピックイメージングが可能な磁気共鳴測定装置および磁気共鳴データ処理装置が提供される。本発明は、空間分解能を劣化させずにSN比を向上するエッジ保存フィルタを分子種毎に適用するために、信号量の低い分子種の空間分解能も保持できるという高い効果が得られる。また、スペクトル方向の分解能が劣化しないという、分子種を分離する際に重要な効果も得られる。これにより本発明の磁気共鳴測定装置を医用診断装置として用いれば、正常組織と疾患組織の代謝機能の違いによる代謝物質の違いが判別でき、高精度な診断を可能にするという効果もある。
本発明が適用される磁気共鳴測定装置の構成例を表す図。 本発明が適用される磁気共鳴データ処理装置の構成例を表す図。 本発明に用いるスペクトロスコピックイメージングの撮像シーケンスを表す図。 本発明が適用されるスペクトロスコピックイメージングデータを模式的に表す図。 第1の実施の形態のスペクトロスコピックイメージング用エッジ保存フィルタのフローチャート。 第1の実施の形態のスペクトロスコピックイメージング用エッジ保存フィルタの詳細なフローチャート。 第1の実施の形態のスペクトロスコピックイメージング用エッジ保存フィルタで使用する重みを模式的に表す図。 第1の実施の形態のスペクトロスコピックイメージング用エッジ保存フィルタの画面例を表す図。 本発明を評価するのに用いたシミュレーションデータを表す図。 従来の線形補間フィルタを適用したデータを表す図。 本発明のスペクトロスコピックイメージング用エッジ保存フィルタを適用したデータを表す図。 本発明の別のスペクトロスコピックイメージング用エッジ保存フィルタを適用したデータを表す図。 本発明の別のスペクトロスコピックイメージング用エッジ保存フィルタを適用したデータを表す図。 本発明を、実測データを用いて評価した結果を表す図。 本発明のゼロフィリングと組み合わせたスペクトロスコピックイメージング用エッジ保存フィルタのフローチャート。
符号の説明
11・・・静磁場発生コイル、12・・・傾斜磁場発生コイル、13・・・高周波磁場コイル系、14・・・制御装置、15・・・傾斜磁場電源、16・・・シンセサイザ、17・・・変調器、18・・・増幅器、19・・・AD変換器、20・・・データ処理装置、21・・・CPU、22・・・メモリ、23・・・データストレージ、24・・・ユーザ用入出力装置、25・・・データ入力装置、26・・・通信装置。

Claims (7)

  1. 静磁場を発生する静磁場発生手段と、
    前記静磁場の中に置かれた測定対象に高周波磁場を照射する送信手段と、
    前記測定対象から磁気共鳴信号を受信する受信手段と、
    前記受信手段で受信した磁気共鳴信号を用いて前記測定対象のスペクトロスコピックイメージングデータを作成するデータ処理手段とを備えた磁気共鳴測定装置であって、
    前記データ処理手段は、スペクトロスコピックイメージング用エッジ保存フィルタ処理手段を有し、前記スペクトロスコピックイメージング用エッジ保存フィルタ処理手段は、スペクトロスコピックイメージングデータの各ボクセルにおいて、空間的な近傍におけるスペクトルの類似性を計算するステップと、
    前記類似性に応じたスペクトル的な重みを計算するステップと、
    前記スペクトル的な重みに応じて近傍のスペクトルを合成する重み付け平滑化処理を行うステップからなる処理を実行することを特徴とする磁気共鳴測定装置。
  2. 磁気共鳴データのデータ処理手段を備えた磁気共鳴測定装置であって、
    前記データ処理手段は、スペクトロスコピックイメージング用エッジ保存フィルタ処理手段を有し、前記スペクトロスコピックイメージング用エッジ保存フィルタ処理手段は、
    スペクトロスコピックイメージングデータの各ボクセルにおいて、空間的な近傍におけるスペクトルの類似性を計算するステップと、
    前記スペクトルの類似性に応じたスペクトル的な重みを計算するステップと、
    前記スペクトル的な重みに応じて近傍のスペクトルを合成する重み付け平滑化処理を行うステップとからなる処理を実行することを特徴とする磁気共鳴測定装置。
  3. 磁気共鳴データのデータ処理手段を備えた磁気共鳴測定装置であって、
    前記データ処理手段は、スペクトロスコピックイメージング用エッジ保存フィルタ処理手段を有し、前記スペクトロスコピックイメージング用エッジ保存フィルタ処理手段は、
    スペクトロスコピックイメージングデータの各ボクセルにおいて、空間的な近傍におけるスペクトルの類似性を計算するステップと、
    前記各ボクセルと前記近傍との空間的な位置関係に応じた空間的な重みを計算するステップと、
    前記スペクトルの類似性に応じたスペクトル的な重みを計算するステップと、
    前記空間的な重みとスペクトル的な重みを乗算して、スペクトロスコピックイメージング的な重みを計算するステップと、
    前記スペクトロスコピックイメージング的な重みに応じて近傍のスペクトルを合成する重み付け平滑化処理を行うステップ
    とからなる処理を実行することを特徴とする磁気共鳴測定装置。
  4. 請求項2または3記載の磁気共鳴測定装置において、
    前記スペクトルの類似性を計算するステップが、
    前記スペクトロスコピックイメージングデータの各ボクセルのケミカルシフト成分に関する局所的なスペクトルでのみ類似性を計算することを特徴とする磁気共鳴測定装置。
  5. 請求項2または3または4記載の磁気共鳴測定装置において、
    前記スペクトルの類似性を計算するステップが、
    スペクトルの差の二乗和、もしくは局所的なスペクトルの差の二乗和で類似性を計算することを特徴とする磁気共鳴測定装置。
  6. 請求項2記載の磁気共鳴測定装置において、
    前記スペクトロスコピックイメージング用エッジ保存フィルタ処理手段が、
    スペクトロスコピックイメージングデータをフーリエ変換して周波数空間のデータに変換し、周波数空間でゼロフィリングし、フーリエ逆変換するステップを含むことを特徴とする磁気共鳴測定装置。
  7. 静磁場を発生する静磁場発生手段と、
    前記静磁場の中に置かれた測定対象に高周波磁場を照射する送信手段と、
    前記測定対象から磁気共鳴信号を受信する受信手段と、
    前記受信手段で受信した磁気共鳴信号を用いて前記測定対象のスペクトロスコピック画像データを作成するデータ処理手段とを備えた磁気共鳴測定装置であって、
    前記データ処理手段は、複数のボクセル間で、ケミカルシフト方向の一連のデータであるスペクトルに局所化関数を適用し差分値を計算するステップと、前記局所化関数が適用された前記差分値を重み情報に変換するステップと、前記重み情報に応じて複数の前記ボクセルのデータについて平滑処理を行うステップとからなる処理を実行することを特徴とする磁気共鳴測定装置。
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