JP3665425B2 - 磁気共鳴映像装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被検体の周囲に分散配置した複数の表面コイルから検出した磁気共鳴信号(MR信号)に基づいて表面コイル毎に複数の画像データ又はスペクトルデータを再構成し、複数の画像データ又はスペクトルデータを合成することにより比較的S/Nの高い画像データ又はスペクトルデータを生成することの可能な磁気共鳴映像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気共鳴映像装置は、よく知られているように、固有の磁気モーメントを持つ核の集団が一様な静磁場中に置かれたときに、特定の周波数で回転する高周波磁場のエネルギーを共鳴的に吸収する現象を利用して、物質の化学的及び物理的な微視的情報を映像化する手法であり、 1Hに関しては、静止あるいは遅い動きの部位の撮像に対し、臨床的にも良質な画像を提供している。
【0003】
しかし、近年動きの早い部位(心臓など)に対して撮像を可能にする高速イメージング(映像化時間〜50ms)や、代謝機能診断を可能にする等の有益性を有している 1H以外の核種(31P,19F,13C,23Nなど)のイメージングにおいて、S/N(信号対ノイズ比)の向上が重要な課題となっている。例えば、高速イメージングの場合、リアルタイムスキャン時のフリップ角低下にともなうS/Nの低下及び勾配磁場の増加にともなうS/Nの低下が挙げられ、31Pのイメージングに関しては、31Pの人体内の存在濃度が 1Hの10-4程度ときわめて少ないためによるS/Nの低下が挙げられる。
【0004】
S/Nを向上させる1つの手段として、例えば特公平4−42937号公報には、被検体の画像化すべき所望の撮影領域に、複数個の表面コイルを配置し、これら複数個の表面コイルを介して被検体からの磁気共鳴信号をそれぞれ検出し、検出された磁気共鳴信号について表面コイル毎に複数の画像データを再構成する。
【0005】
そして、これら複数の画像データを、重み関数に従って重み付け加算することにより被検体の所望領域全体に関する比較的高S/Nの1フレームの画像データを生成する技術が開示されている。
【0006】
また、重み関数は、表面コイル各々の空間的な高周波磁場分布の相違に基づいて決定されることが開示されている。このような重み関数の決定は本来的であり高精度ではあるが非常に面倒であるという欠点があった。
【0007】
この欠点を軽減する技術として、特開平4−212330号公報には、被検体の周囲を取り囲むように配置され、撮影領域内の高周波磁場の磁場分布が略均一で、撮影領域内の受信感度が略均一な特性を有する一様コイルを介して検出した磁気共鳴信号に基づいて再構成された画像データと、表面コイルを介して検出した磁気共鳴信号に基づいて再構成された画像データとの比から求めることにより、上記重み関数に近似的な重み関数を簡易に求める(推定する)ことが開示されている。
【0008】
しかし、上述したように 1H以外の核種(31P,19F,13C,23Nなど)の人体の標準的濃度が非常に低いので、磁気共鳴信号のS/Nが非常に低く、したがって重み関数の精度が非常に低下してしまう又は重み関数を決定できないという不具合があった。これは、特にスペクトロスコピック画像のような場合には顕著である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、比較的高いS/Nの画像を生成するために複数の表面コイルを用いて複数の表面コイル各々に対応する複数の画像を合成する際に必要とされる重み関数を、簡易にして高精度で算出することのできる磁気共鳴映像装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、静磁場中の撮影領域内に置かれた被検体に近接して分散配置された複数の表面コイルを有する表面コイルセットを介して検出された第1の化合物からの磁気共鳴信号に基づいて、複数のデータを前記表面コイル毎に再構成し、前記複数のデータを重み関数に従って重み付け加算することにより前記第1の化合物に関するデータを生成する磁気共鳴映像装置において、前記重み関数は、前記撮影領域内の高周波磁場分布が比較的均一な特性を有する一様コイルを介して検出された、前記第1の化合物より存在量の多い第2の化合物からの磁気共鳴信号と、前記表面コイルセットを介して検出された前記第2の化合物からの磁気共鳴信号とに基づいて算出されることを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、静磁場中の撮影領域内に置かれた被検体に近接して分散配置された複数の表面コイルを有する表面コイルセットを介して検出された第1の化合物からの磁気共鳴信号に基づいて、複数のデータを前記表面コイル毎に再構成し、前記複数のデータを重み関数に従って重み付け加算することにより前記第1の化合物に関するデータを生成する磁気共鳴映像装置において、前記重み関数は、前記撮影領域内の高周波磁場分布が比較的均一な特性を有する一様コイルを介して検出された、前記第1の化合物より存在量の多い第2の化合物からの磁気共鳴信号と、前記表面コイルセットとは別の表面コイルセットを介して検出された前記第2の化合物からの磁気共鳴信号とに基づいて算出されることを特徴とする。
【0012】
前記第2の化合物は、 1Hを含むことを特徴とする。
前記別の表面コイルセットは、前記表面コイルセットと表面コイルの数、コイルパターン形状、表面コイルの配置が略同一である。
前記前記重み関数は、前記一様コイルを介して検出された前記第2の化合物からの磁気共鳴信号に基づいて再構成された画像データと、前記表面コイルセット又は前記別の表面コイルセットを介して検出された前記第2の化合物からの磁気共鳴信号に基づいて表面コイル毎に再構成された複数の画像データ各々のとの画素値の比率の空間的分布である。
【0013】
(作用)
本発明によると、重み関数は、観測対象としての第1の化合物より存在濃度の高い第2の化合物からの磁気共鳴信号を用いて求められる。したがって、重み関数を高精度で取得することができ、複数の表面コイル各々に対応する画像の合成画像のS/Nが向上する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による磁気共鳴映像装置の好ましい実施形態を、図面を参照して説明する。なお、以下の説明では、観測対象の第1の化合物と、第1の化合物より人体の存在濃度が高い重み関数計算のための対象としての第2の化合物とが取り扱われる。第1の化合物としては、例えば、31Pを含む化合物、13Cを含む化合物、水や脂肪以外の 1Hを含む化合物が考えられるが、勿論、他の核種を含む化合物であってもよい。また、第2の化合物としては、例えば、 1Hを含む化合物が考えられるが、勿論、他の核種を含む化合物であってもよい。なお、ここでは、第1の化合物として31P化合物、第2の化合物として水を一例として説明するものとする。
【0015】
図1に本実施形態による磁気共鳴映像装置のブロック図を示している。静磁場磁石1は、少なくとも撮影領域内に一様な静磁場を形成する。なお、説明の便宜上、撮影領域の中心を原点として、静磁場と平行にZ軸が規定された直交3軸の座標系(X,Y,Z)を定義する。撮影時には、被検体4は寝台15に載置された状態で撮影領域内に置かれる。
【0016】
勾配磁場コイル2は、少なくとも撮影領域内に磁場強度がX,Y,Z方向に沿って線形に変化する勾配磁場Gx,Gy,Gzを個々に形成することができるように、X,Y,Z各々に対応する3組のコイルを有している。駆動回路3は、シーケンスコントローラ12からの制御信号にしたがって、勾配磁場コイル2の3組のコイルに個々に駆動電流を供給できるように構成されている。
【0017】
一様コイル5は、少なくとも撮影領域内の高周波磁場分布が比較的均一で、撮影領域内の受信感度が略均一な特性を有しており、例えば鞍型コイル、スロッテド・チューブ・レゾネータ型コイル、分布定数型コイルなどが採用される。
【0018】
一様コイル5は、高周波磁場の送信により31Pと 1Hとを選択的に励起でき、且つ、31Pからの磁気共鳴信号と 1Hからの磁気共鳴信号とを選択的に受信できるように、31Pの共鳴周波数と 1Hの共鳴周波数とに選択的に同調した二重同調方式が採用されている。
【0019】
一様コイル5は、送信時には、送受信切替器7を介して送信部6に接続され、受信時には、送受信切替器7を介して受信部9に接続される。被検体4内の対象化合物の31Pや 1Hのスピンを励起して横磁化成分を発生させ、また必要に応じてスピン位相の進み遅れを反転させるために、送信部6は、シーケンスコントローラ12からの制御信号にしたがって、31Pの共鳴周波数と 1Hの共鳴周波数の高周波パルスを発生し、一様コイル5はこの高周波パルスを受けて高周波磁場を撮影領域内に発生する。
【0020】
受信部9に直接的に接続された表面コイルセット8は、図2に示すように、一様コイル5の内側であって、被検体4に近接してその周囲に分散配置された複数、ここでは6つの表面コイル8a〜8fを有する。表面コイル8a〜8fは、被検体の画像化すべき所望の撮影領域において、近場の受信感度が一様コイル5のそれより高く、遠くなるほど低下するという性質を有している。表面コイル8a〜8fとしては、31Pの共鳴周波数と 1Hの共鳴周波数とに選択的に同調できる二重同調方式が採用されている。
【0021】
受信部9は、一様コイル5、表面コイルセット8の6つの表面コイル8a〜8fそれぞれが検出した磁気共鳴信号を個別に取り込み、処理できるように、図3に示すように、プリアンプ21,21a〜21f、検波回路(DET)22,22a〜22f、ローパスフィルタ(LPF)23,23a〜23fのシリーズがコイル(5,8a〜8f)毎に個々に設けられている。
【0022】
データ収集部10は、シーケンスコントローラ12の制御下で受信部9から入力された磁気共鳴信号を収集し、A/D変換した後、内部メモリに格納し、必要に応じて計算機11に供給する。
【0023】
計算機11は、コンソール13により制御され、データ収集部10から入力された 1Hからの磁気共鳴信号に基づいて、 1Hに関するスペクトロスコピック画像データ(又はスペクトルデータ)を、一様コイル5と表面コイル8a〜8fのコイル毎に個々に再構成する。
【0024】
また、計算機11は、一様コイル5に対応する水 1H化合物に関するスペクトロスコピック画像データと、表面コイル8a〜8fのコイル毎に個々に再構成した水に関する6種のスペクトロスコピック画像データ各々とに基づいて、表面コイル8a〜8fそれぞれに対応する重み関数を計算する。
【0025】
また、計算機11は、データ収集部10から入力された31P化合物からの磁気共鳴信号に基づいて、31P化合物に関するスペクトロスコピック画像データを、表面コイル8a〜8fのコイル毎に個々に再構成する。
【0026】
さらに、計算機11は、表面コイル8a〜8fのコイル毎に個々に再構成した31P化合物に関するスペクトロスコピック画像データを、表面コイル8a〜8fそれぞれに対応する重み関数に従って重み付け加算して、31P化合物に関する比較的S/Nの高い1フレームのスペクトロスコピック画像データを合成する。
【0027】
合成されたスペクトロスコピック画像データは、画像ディスプレイ14に表示される。
次の本実施形態の作用を説明する。
ここで、対応する表面コイル8a〜8fの異なる31P化合物に関する空間3次元の6フレームのスペクロトロスコピック画像を重み関数kL(nx,ny,nz) にしたがって重み付け加算して合成したときのS/Nを(1)式に示す。
【0028】
【数1】
Figure 0003665425
【0029】
なお、γは磁気回転比、ρは観測対象化合物の濃度、ωは化学シフトを示している。また、Lは6つの表面コイル8a〜8fを識別するコイル番号を表し、1≦L≦6の整数である。スペクロトロスコピック画像の空間マトリックスを(nx,ny,nz)で表している。また、<NL >は表面コイル8a〜8f各々のノイズの標準偏差、B1L(nx,ny,nz)は表面コイル8a〜8f各々の磁場分布を表している。kL(nx,ny,nz) は、表面コイル8a〜8f各々に対応する重み係数の空間的分布(重み関数)を表している。
【0030】
但し、(1)式では、緩和時間などの効果を無視している。また各表面コイル間のノイズの相関は無視しているが、実際の場合でもノイズの相関をほとんど無視しても良いことが、特願平2−47814号公報で指摘されている。
【0031】
S/Nがよく、ボクセルが小さいときはボクセル体積内の積分がなくなり、最適な重み関数kL(nx,ny,nz) が表面コイル8a〜8f各々の磁場分布B1Lに比例したものであることは周知の通りである。感度補正も、ΣB1L2 でわり算すればよい。ボクセルが大きく、ボクセル内のB Lやρの分布が無視できない場合、(1)式を最大にするkL(nx,ny,nz) を(2)式に示す。
【0032】
【数2】
Figure 0003665425
感度補正を考えた場合は、(3)式が与えられる。
【0033】
【数3】
Figure 0003665425
【0034】
しかし、現実的にノイズレスの重み関数kL(nx,ny,nz) を算出するのは非常に困難であり、また、31Pの濃度が低くS/Nが非常に低いので、本実施形態では、観測対象の31P化合物より人体の存在濃度が高くS/Nのよい水を、重み関数kL(nx,ny,nz) を求めるための対象として、一様コイル5を介して検出された 1Hからの磁気共鳴信号と、表面コイルセット8a〜8fを介して検出された 1Hからの磁気共鳴信号とに基づいて、近似的な重み関数kL'(nx,ny,nz)を算出することを特徴の1つとしている。
【0035】
図4に、本実施形態の動作手順のフローチャートを示している。
まず、ステップS1で、水を対象として重み関数kL'(nx,ny,nz)を推定する。その後に、比較的S/Nの高い31P化合物のスペクロトロスコピック画像をステップS1で推定した重み関数kL'(nx,ny,nz)を用いて生成するためのステップS2が行われる。
【0036】
ステップS1のサブステップS11において、一様コイル5から高周波磁場が発生され、被検体4内の 1Hが励起される。次に、サブステップS12で励起された水 1H化合物からの磁気共鳴信号(MR信号)が、一様コイル5と、表面コイルセット8とで受信される。
【0037】
サブステップS13では、計算機11により、一様コイル5の受信信号に基づいて水 1H化合物に関するスペクロトロスコピック画像I1H 0 homo (nx,ny,nz)が再構成され(図5参照)、また表面コイルセット8の表面コイル8a〜8fの受信信号各々に基づいて水 1H化合物に関する6フレームのスペクロトロスコピック画像I1H L inhomo (nx,ny,nz)が再構成される(図6参照)。
【0038】
一様コイル5に対応するスペクロトロスコピック画像I1H 0 homo (nx,ny,nz)は(5)式、表面コイル8a〜8f各々に対応するスペクロトロスコピック画像I1H L inhomo (nx,ny,nz)は(4)式により近似的に表すことができる。
【0039】
【数4】
Figure 0003665425
【0040】
【数5】
Figure 0003665425
【0041】
次に、サブステップS14において、計算機11により、表面コイル8a〜8fそれぞれに対応する重み関数kL'(nx,ny,nz)が、計算される。重み関数kL'(nx,ny,nz)は、次の(6)式で表される。
【0042】
【数6】
Figure 0003665425
【0043】
実際には、(6)式に(4)式及び(5)式を適用して、重み関数kL'(nx,ny,nz)は、一様コイル5に対応するスペクロトロスコピック画像I1H 0 homo (nx,ny,nz)に対する表面コイル8a〜8f各々のスペクロトロスコピック画像I1H L inhomo (nx,ny,nz)の比率の空間分布
kL'(nx,ny,nz)=I1H L inhomo (nx,ny,nz)/I1H 0 homo (nx,ny,nz)
として近似的に計算される。
【0044】
なお、図7(a)に図5のA−B線分に関するI1H 0 homo (nx,ny,nz)の画素データの空間的変化の一例を示しており、図7(b)に図6(a)のA−B線分に関するI1H 1 inhomo (nx,ny,nz)の画素データの空間的変化の一例を示しており、図7(c)に当該A−B線分に関する両画像間の画素データの比の空間変化を示しているので参照されたい。
【0045】
こうして重み関数kL'(nx,ny,nz)が求められると、ステップS2が実行される。まず、サブステップS21では、一様コイル5から高周波磁場が発生され、被検体4の撮影領域内の31P化合物が励起される。次に、サブステップS22で、励起された31P化合物からの磁気共鳴信号(MR信号)が、表面コイルセット8で受信される。なお、このパルスシーケンスで得られないデータのボクセルサイズと、重み関数算出のために 1H化合物を対象として行われたパルスシーケンスで得られるデータのボクセルサイズとは同一であることが望ましい。
【0046】
サブステップS23では、計算機11により、表面コイルセット8の表面コイル8a〜8fの受信信号各々に基づいて、31P化合物に関する6フレームのスペクロトロスコピック画像I31P L inhomo(nx,ny,nz)が再構成される(図8参照)。
【0047】
最後に、計算機11により、31P化合物に関する6フレームのスペクロトロスコピック画像I31P L inhomo(nx,ny,nz)が、各々対応する重み関数kL'(nx,ny,nz)で重み付けられ加算され、31P化合物に関する比較的S/Nの高い1フレームのスペクロトロスコピック画像I31P inhomo(nx,ny,nz)が
Figure 0003665425
により合成される(図9参照)。
さらに感度補正後得られる31P化合物に関するスペクロトロスコピック画像I31P inhomo(nx,ny,nz)は、(7)式で表される。
【0048】
【数7】
Figure 0003665425
【0049】
真に求めたい∫ρ(nx,ny,nz,ω, γ)dγとは若干異なるものの、 1H化合物の空間密度分布ρと、31P化合物の空間密度分布ρ´とは比較的相似的であり、 1H化合物を対象として求めた重み関数を、31Pの画像の合成に適用することが実際上可能である。ちなみに、ρとρ´がそれそれボクセル内に均一に分布していれば、(7)式のρ´はρに置き換えることができる。
【0050】
上述したように、観測対象核種と重み関数算出のための核種の組み合わせには、種々の場合が考えられる。後者で最も使いやすいのは水の 1Hである。例えば、観測対象核種が脳内の31P化合物、13C化合物、または水や脂肪以外の 1H化合物の場合、水の 1Hを励起して観測対象核種と同じボクセルサイズで水の 1Hからデータ収集を行い、表面コイルセット8で得られた画像と一様コイル5で得られた画像との比から重み関数を算出する。
【0051】
頭皮の脂肪の影響を落とす場合には、脂肪抑圧をしたデータ収集をし、脳室の影響を抑える場合には、シーケンスの繰り返し時間を短くしたT1強調法を用いればよい。場合によっては、S/Nが非常に低い13C化合物を観測するため、それよりもS/Nがよい 1H化合物のデータを重み関数算出に用いることも有り得る。その際の 1H化合物としてはN−アセチルアスパラギン酸(NAA)やコリン等が上げられる。この時核種が異なると、磁気共鳴周波数の違いにより生体内の高周波磁場の分布に差が生じることに注意が必要である。実際には、2T程度までの磁場強度であればその影響は少ない。
【0052】
また、重み関数算出用の核種の共鳴周波数と観測対象核種の共鳴周波数とが相違することから、上述では、一様コイル5と表面コイルセット8とを二重同調方式を採用しているが、勿論、重み関数算出用の核種の共鳴周波数に同調する一様コイルと表面コイルセットの第1のペアと、観測対象核種の共鳴周波数に同調する一様コイルと表面コイルセットの第2のペアとを別々に設けてもよく、この場合、第1、第2のペア各々の表面コイルセットのコイル数、コイルパターン形状、表面コイル配置が同じとされる。
【0053】
また、本法はスペクトロスコピック画像だけでなく、単に局所スペクトルを得るためにも使用できる。その場合、各表面コイルと一様コイルの生データの時間原点における振幅比及び位相差、またはフーリエ変換後のスペクトルデータの振幅比及び位相差から重み値が算出される。
【0054】
また、重み付けはフーリエ変換処理の前に行っても良い。スペクトロスコピック画像の場合は、それそれの表面コイルに対して空間的に得られた重み関数を逆フーリエ変換して生データと畳み込み積分を行い、1つの画像データにしてからフーリエ変換することにより、合成されたスペクトロスコピック画像を得られる。
【0055】
このように本実施形態によると、重み関数は、観測対象としての第1の化合物より存在濃度の高い第2の化合物からの磁気共鳴信号を用いて求められる。したがって、重み関数を高精度で取得することができ、複数の表面コイル各々に対応する画像の合成画像のS/Nが向上する。
本発明は、上述した実施形態に限定されること無く、種々変形して実施可能である。
【0056】
【発明の効果】
本発明によると、重み関数は、観測対象としての第1の化合物より存在濃度の高い第2の化合物からの磁気共鳴信号を用いて求められる。したがって、重み関数を高精度で取得することができ、複数の表面コイル各々に対応する画像の合成画像のS/Nが向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る磁気共鳴映像装置の構成を示すブロック図。
【図2】図1の表面コイルセットの構成及び配置を示す横断面図。
【図3】図1の受信部の構成を示すブロック図。
【図4】本実施形態の動作手順を示すフローチャート。
【図5】図4のステップS13で再構成される一様コイルに対応する画像を示す図。
【図6】図4のステップS13で再構成される表面コイルセットの表面コイル各々に対応する6フレームの画像を示す図。
【図7】図4のステップS14の補足説明図。
【図8】図4のステップS23で再構成される表面コイルセットの表面コイル各々に対応する6フレームの画像を示す図。
【図9】図4のステップS24で生成される合成画像を示す図。
【符号の説明】
1…静磁場磁石、
2…勾配磁場コイル、
3…駆動回路、
4…被検体、
5…一様コイル、
6…送信部、
7…送受信切替器、
8…表面コイルセット、
8a〜8f…表面コイル、
9…受信部、
10…データ収集部、
11…計算機、
12…シーケンスコントローラ、
13…コンソール、
14…画像ディスブレイ、
21,21a〜21f…プリアンプ、
22,22a〜22f…検波器、
23,23a〜23f…ローパスフィルタ。

Claims (5)

  1. 静磁場中の撮影領域内に置かれた被検体に近接して分散配置された複数の表面コイルを有する表面コイルセットを介して検出された第1の化合物からの磁気共鳴信号に基づいて、複数のデータを前記表面コイル毎に再構成し、前記複数のデータを重み関数に従って重み付け加算することにより前記第1の化合物に関するデータを生成する磁気共鳴映像装置において、
    前記重み関数は、前記撮影領域内の高周波磁場分布が比較的均一な特性を有する一様コイルを介して検出された、前記第1の化合物より存在量の多い第2の化合物からの磁気共鳴信号と、前記表面コイルセットを介して検出された前記第2の化合物からの磁気共鳴信号とに基づいて算出されることを特徴とする磁気共鳴映像装置。
  2. 静磁場中の撮影領域内に置かれた被検体に近接して分散配置された複数の表面コイルを有する表面コイルセットを介して検出された第1の化合物からの磁気共鳴信号に基づいて、複数のデータを前記表面コイル毎に再構成し、前記複数のデータを重み関数に従って重み付け加算することにより前記第1の化合物に関するデータを生成する磁気共鳴映像装置において、
    前記重み関数は、前記撮影領域内の高周波磁場分布が比較的均一な特性を有する一様コイルを介して検出された、前記第1の化合物より存在量の多い第2の化合物からの磁気共鳴信号と、前記表面コイルセットとは別の表面コイルセットを介して検出された前記第2の化合物からの磁気共鳴信号とに基づいて算出されることを特徴とする磁気共鳴映像装置。
  3. 前記第2の化合物は、 1Hを含むことを特徴とする請求項1又は2記載の磁気共鳴映像装置。
  4. 前記別の表面コイルセットは、前記表面コイルセットと表面コイルの数、コイルパターン形状、表面コイルの配置が略同一であることを特徴とする請求項2記載の磁気共鳴映像装置。
  5. 前記前記重み関数は、前記一様コイルを介して検出された前記第2の化合物からの磁気共鳴信号に基づいて再構成された画像データと、前記表面コイルセット又は前記別の表面コイルセットを介して検出された前記第2の化合物からの磁気共鳴信号に基づいて表面コイル毎に再構成された複数の画像データ各々のとの画素値の比率の空間的分布であることを特徴とする請求項1又は2記載の磁気共鳴映像装置。
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