JP4723814B2 - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、核磁気共鳴信号を利用して被検体の画像を撮像する磁気共鳴イメージング装置に係り、特に受信用コイルの感度分布に起因する画像データの輝度の不均一性を補正する磁気共鳴イメージング装置に関する。
従来、医療現場におけるモニタリング装置として、図12に示すような磁気共鳴イメージング(MRI:Magnetic Resonance Imaging)装置1が利用される(例えば特許文献1参照)。
磁気共鳴イメージング装置1は、静磁場を形成する筒状の静磁場用磁石2内部にセットされた被検体Pの撮像領域に傾斜磁場コイルユニット3の各傾斜磁場コイル3x、3y、3zでX軸、Y軸、Z軸方向の傾斜磁場を形成するとともにRF(Radio Frequency)コイル4からラーモア周波数の高周波(RF)信号を送信することにより被検体P内の原子核スピンを磁気的に共鳴させ、励起により生じた核磁気共鳴(NMR:Nuclear Magnetic Resonance)信号を利用して被検体Pの画像を再構成する装置である。
すなわち、予め静磁場電源5により静磁場用磁石2内部に静磁場が形成される。さらに、入力装置6からの指令によりシーケンスコントローラ制御手段7aは、信号の制御情報であるシーケンスをシーケンスコントローラ8に与え、シーケンスコントローラ8はシーケンスに従って各傾斜磁場コイル3x、3y、3zに接続された傾斜磁場電源9およびRFコイル4に高周波信号を与える送信器10を制御する。このため、撮像領域に傾斜磁場が形成され、被検体Pには高周波信号が送信される。
この際、傾斜磁場コイル3x、3y、3zにより形成されたX軸傾斜磁場、Y軸傾斜磁場,Z軸傾斜磁場は主として、位相エンコード(PE:phase encoding)用傾斜磁場、読出し(RO:readout)用傾斜磁場、スライスエンコード(SE:slice encoding)用傾斜磁場としてそれぞれ使用される。このため、原子核の位置情報であるX座標、Y座標、Z座標はそれぞれ原子核スピンの位相、周波数、スライスの位置に変換され、位相エンコード量を変えながらシーケンスが繰返し実行される。
そして、被検体P内の原子核スピンの励起に伴って発生したNMR信号は、RFコイル4で受信されるとともに受信器11に与えられてデジタル化された生データ(raw data)に変換される。さらに、生データは、シーケンスコントローラ8を介してシーケンスコントローラ制御手段7aに取り込まれ、シーケンスコントローラ制御手段7aは生データデータベース7bに形成されたK空間(フーリエ空間)に生データを配置する。そして、画像再構成手段7cが、K空間に配置された生データに対してフーリエ変換を実行することにより、被検体Pの再構成画像データが得られ、画像データデータベース7dに保存される。さらに、画像表示手段7eにより画像データが適宜表示装置7fに与えられて表示される。
このような磁気共鳴イメージング装置1では、撮影高速化のためにRFコイル4が送信用の全身用(WB:whole-body)コイルと受信用のフェーズドアレイコイル(PAC:phased-array coil)とから構成される(例えば非特許文献1参照)。フェーズドアレイコイルは、複数の表面コイルを備えるため、各表面コイルで同時にNMR信号を受信してより多くの生データを短時間で収集することにより、撮像時間を短縮することができる。
ここで、磁気共鳴イメージング装置1による画像診断では、最終的に得られる画像データに輝度ムラが生じないことが望まれる。しかし、RFコイル4を複数の表面コイルを備えたフェーズドアレイコイルで構成すると、RFコイル4を構成する各表面コイルの感度の不均一性により、NMR信号の信号強度とともに単に生データのフーリエ変換による再構成処理で得られた画像データの信号強度にも不均一性が生じるため、画像データには輝度ムラが発生する。
そこで、従来、被検体Pの画像を生成するための本スキャンに先立って感度プレスキャンが実行される。そして感度プレスキャンによりフェーズドアレイコイルとWBコイルとから画像データを取得し、図13に示すフローチャートの手順により各画像データの信号強度SPAC、SWBの除算値である信号強度比(SPAC/SWB)に基づいてフェーズドアレイコイルの感度分布が3次元感度マップデータとして推定され、得られた3次元感度マップデータにより画像データの輝度が補正される。
まず、感度プレスキャン実行手段7gにより感度推定用シーケンスがシーケンスコントローラ制御手段7aに与えられて感度プレスキャンが実行される。そして、WBコイルにより得られたWB再構成画像およびフェーズドアレイコイルにより得られたPAC再構成画像がそれぞれWB再構成画像データベース7hおよびPAC再構成画像データベース7iに保存される。
さらに、WB再構成画像およびPAC再構成画像に基づいて感度分布推定手段7jにより、フェーズドアレイコイルの感度分布の推定値が求められる。
すなわちステップS1において、閾値処理手段7kによりWB再構成画像およびPAC再構成画像に対して閾値処理が実行される。すなわち、WB再構成画像およびPAC再構成画像の信号強度が閾値以下となる領域がマスクされ、WB絶対値画像データおよびPAC絶対値画像データが生成される。
次にステップS2において、除算処理手段7lがPAC絶対値画像データの信号強度をWB絶対値画像データの信号強度で除算し、得られた信号強度比をフェーズドアレイコイルの感度分布の推定値として求める。
次にステップS3において、PAC絶対値画像データとWB絶対値画像データの信号強度比の正規化処理が正規化手段7mにより実施される。
次にステップS4において、閾値処理により生じたデータ欠落部分である被検体内外の無信号領域における感度分布を推定するために、リジョングローイング処理が補間手段7nにより実施されて、無信号領域における感度分布が補間される。
次にステップS5において、フィッティング処理やスムージング処理等の種々の処理がスムージング処理手段7oにより実施され3次元領域全体におけるボリュームデータとして感度マップが作成されて感度マップデータベース7pに保存される。
さらに、本スキャン実行手段7qにより画像取得用シーケンスがシーケンスコントローラ制御手段7aに与えられて、本スキャンが実行される。そして、画像再構成手段7cの画像再構成処理により画像データが得られて画像データデータベース7dに保存される。さらに、画像データ補正手段7rが感度マップデータベース7pに保存された感度マップを用いて画像データデータベース7dに保存された画像データの輝度を補正し、輝度補正後の画像データが画像表示手段7eにより表示装置7fに与えられて表示される。
特許第3135592号 Roemer PB, et al. The NMR Phased Array, MRM 16, 192−225 (1990)
一般に、感度プレスキャンや本スキャンにより得られる画像データには、無信号領域が含まれる。これは、撮影領域である被検体に肺等の部位が存在し、NMR信号が生成されない無信号領域が存在するためである。ここで、一般に被検体内における無信号領域と信号領域との境界近傍における信号領域では、信号強度が小さくなるという現象が生じる。このため、フェーズドアレイコイルの感度分布の推定値に影響が生じる。
しかし、従来の磁気共鳴イメージング装置1において、フェーズドアレイコイルの感度マップを作成する際の無信号領域の補間方法は、被験体内外に関係なく無信号領域に対してリジョングローイング処理を実施するのみである。
さらに、フェーズドアレイコイルを用いた感度プレスキャンとWBコイルを用いた感度プレスキャンとは個別に実施されるため、フェーズドアレイコイルを用いて取得した画像データにおける被検体Pの形状とWBコイルを用いて取得した画像データにおける被検体Pの形状との間にずれが生じる恐れがある。
また、フェーズドアレイコイルの各表面コイルの感度分布のみならず、配置特性に起因しても装置座標系のZ軸方向に関して信号強度に不均一性が生じる。
しかし、従来の磁気共鳴イメージング装置1では、感度プレスキャンにおける画像データの位置ずれや表面コイルの配置特性に起因する信号強度の不均一性を考慮することなく、単にWB再構成画像データおよびPAC再構成画像データの各信号強度に対して閾値処理をすることによりそれぞれ得られたPAC絶対値画像データとWB絶対値画像データの信号強度比に基づいてフェーズドアレイコイルの感度分布が推定されて感度マップが生成される。
この結果、従来の磁気共鳴イメージング装置1では、感度プレスキャンにより推定したるフェーズドアレイコイルの感度分布の精度が十分に得られずに、本スキャンで得られた再構成画像の輝度を十分な精度で補正することができないという問題が生じている。
本発明はかかる従来の事情に対処するためになされたものであり、感度プレスキャンの実施により得られた画像データに基づいて、より精度よくRFコイルの感度分布を推定し、得られたRFコイルの感度分布に基づいて本スキャンの実施により得られた画像データの輝度をより良好に補正することが可能な磁気共鳴イメージング装置を提供することを目的とする。
本発明に係る磁気共鳴イメージング装置は、フェーズドアレイコイルによる感度マップデータを生成するためのスキャンを実行する手段と、前記スキャンにより得られた画像データの無信号領域近傍の信号領域に対してリジョンリダクションを行う手段と、リジョンリダクション後の信号領域の画像データを用いて前記無信号領域および前記無信号領域近傍を含む感度マップデータを生成する手段とを備えたことを特徴とするものである。
本発明に係る磁気共鳴イメージング装置においては、感度プレスキャンの実施により得られた画像データに基づいて、より精度よくRFコイルの感度分布を推定し、得られたRFコイルの感度分布に基づいて本スキャンの実施により得られた画像データの輝度をより良好に補正することができる。
本発明に係る磁気共鳴イメージング装置の実施の形態について添付図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る磁気共鳴イメージング装置の実施の形態を示す機能ブロック図である。
磁気共鳴イメージング装置20は、静磁場を形成する筒状の静磁場用磁石21と、この静磁場用磁石21の内部に設けられたシムコイル22、傾斜磁場コイルユニット23およびRFコイル24とを図示しないガントリに内蔵した構成である。
また、磁気共鳴イメージング装置20には、制御系25が備えられる。制御系25は、静磁場電源26、傾斜磁場電源27、シムコイル電源28、送信器29、受信器30、シーケンスコントローラ31およびコンピュータ32を具備している。制御系25の傾斜磁場電源27は、X軸傾斜磁場電源27x、Y軸傾斜磁場電源27yおよびZ軸傾斜磁場電源27zで構成される。また、コンピュータ32は、図示しない演算装置および記憶装置を備え、入力装置33および表示装置34が設けられる。
静磁場用磁石21は静磁場電源26と接続され、静磁場電源26から供給された電流により撮像領域に静磁場を形成させる機能を有する。また、静磁場用磁石21の内側には、同軸上に筒状のシムコイル22が設けられる。シムコイル22はシムコイル電源28と接続され、シムコイル電源28からシムコイル22に電流が供給されて静磁場が均一化されるように構成される。
傾斜磁場コイルユニット23は、X軸傾斜磁場コイル23x、Y軸傾斜磁場コイル23yおよびZ軸傾斜磁場コイル23zで構成され、静磁場用磁石21の内部において筒状に形成される。傾斜磁場コイルユニット23の内側には寝台35が設けられて撮像領域とされ、寝台35には被検体Pがセットされる。RFコイル24はガントリに内蔵されず、寝台35や被検体P近傍に設けられる場合もある。
また、傾斜磁場コイルユニット23は、傾斜磁場電源27と接続される。傾斜磁場コイルユニット23のX軸傾斜磁場コイル23x、Y軸傾斜磁場コイル23yおよびZ軸傾斜磁場コイル23zはそれぞれ、傾斜磁場電源27のX軸傾斜磁場電源27x、Y軸傾斜磁場電源27yおよびZ軸傾斜磁場電源27zと接続される。
そして、X軸傾斜磁場電源27x、Y軸傾斜磁場電源27yおよびZ軸傾斜磁場電源27zからそれぞれX軸傾斜磁場コイル23x、Y軸傾斜磁場コイル23yおよびZ軸傾斜磁場コイル23zに供給された電流により、撮像領域にそれぞれX軸方向の傾斜磁場Gx、Y軸方向の傾斜磁場Gy、Z軸方向の傾斜磁場Gzを形成することができるように構成される。
RFコイル24は送信器29および受信器30と接続される。RFコイル24は、送信器29から高周波信号を受けて被検体Pに送信する機能と、被検体P内部の原子核スピンの高周波信号による励起に伴って発生したNMR信号を受信して受信器30に与える機能を有する。
図2は図1に示すRFコイル24および受信器30の詳細構成図である。
RFコイル24は、例えば高周波信号送信用のWBコイル24aとNMR信号受信用のフェーズドアレイコイル24bとで構成される。フェーズドアレイコイル24bは、複数の表面コイル24cを備える一方、受信器30は複数の受信系回路30aで構成される。さらに、各表面コイル24cは、それぞれ個別に受信器30の各受信系回路30aと接続され、WBコイルは送信器29および受信系回路30aと接続される。
図3は、図2に示すWBコイル24aとフェーズドアレイコイル24bの配置例を示す断面模式図である。
フェーズドアレイコイル24bの各表面コイル24cは、例えば被検体Pの特定関心部位を含む断面Lの周囲となるZ軸周りに対称に配置される。さらにフェーズドアレイコイル24bの外側には、WBコイル24aが設けられる。そして、RFコイル24は、WBコイル24aにより被検体Pに高周波信号を送信する一方、WBコイル24aまたはフェーズドアレイコイル24bの各表面コイル24cにより多チャンネルで特定関心部位を含む断面LからのNMR信号を受信して各受信器30の各受信系回路30aに与えることができるように構成される。
一方、制御系25のシーケンスコントローラ31は、傾斜磁場電源27、送信器29および受信器30と接続される。シーケンスコントローラ31は傾斜磁場電源27、送信器29および受信器30を駆動させるために必要な制御情報、例えば傾斜磁場電源27に印加すべきパルス電流の強度や印加時間、印加タイミング等の動作制御情報を記述したシーケンス情報を記憶する機能と、記憶した所定のシーケンスに従って傾斜磁場電源27、送信器29および受信器30を駆動させることによりX軸傾斜磁場Gx、Y軸傾斜磁場Gy,Z軸傾斜磁場Gzおよび高周波信号を発生させる機能を有する。
また、シーケンスコントローラ31は、受信器30からデジタル化されたNMR信号である生データ(raw data)を受けてコンピュータ32に与えるように構成される。
このため、送信器29には、シーケンスコントローラ31から受けた制御情報に基づいて高周波信号をRFコイル24に与える機能が備えられる一方、受信器30には、RFコイル24から受けたNMR信号に所要の信号処理を実行するとともにA/D変換することにより、デジタル化されたNMR信号である生データを生成する機能と、生成した生データをシーケンスコントローラ31に与える機能とが備えられる。
また、コンピュータ32には、プログラムが読み込まれて実行されることにより感度プレスキャン実行手段36、本スキャン実行手段37、シーケンスコントローラ制御手段38、生データデータベース39、画像再構成手段40、画像データデータベース41、PAC再構成画像データベース42、WB再構成画像データベース43、感度分布推定手段44、感度マップデータベース45、画像データ補正手段46、画像表示手段47として機能する。ただし、プログラムによらず、特定の回路を設けてコンピュータ32を構成してもよい。
感度プレスキャン実行手段36は、フェーズドアレイコイル24bの感度分布である3次元感度マップデータを求めるための感度プレスキャンを実行する際のシーケンス(感度推定用シーケンス)を生成する機能と、生成した感度推定用シーケンスをシーケンスコントローラ制御手段38に与えることにより感度プレスキャンを実行させる機能を有する。
本スキャン実行手段37は、画像データを取得するための本スキャンを実行する際における各種シーケンスをシーケンスコントローラ制御手段38に与えることにより本スキャンを実行させる機能を有する。
シーケンスコントローラ制御手段36は、入力装置33またはその他の構成要素からの情報に基づいて、感度プレスキャン実行手段36および本スキャン実行手段37から受けたシーケンスのうち所要のシーケンスをシーケンスコントローラ31に与えることにより感度プレスキャンまたは本スキャンを実行させる機能を有する。また、シーケンスコントローラ制御手段38は、シーケンスコントローラ31から感度プレスキャンまたは本スキャンの実行により収集されたWBコイル24aおよびフェーズドアレイコイル24bの各表面コイル24cの生データを受けて生データデータベース39に形成されたK空間(フーリエ空間)に配置する機能を有する。
このため、生データデータベース39には、受信器30において生成されたWBコイル24aおよび表面コイル24c毎の各生データが保存される。すなわち、生データデータベース39に形成されたK空間に生データが配置される。
画像再構成手段40は、本スキャンの実行により生データデータベース39のK空間に配置された生データに対してフーリエ変換(FT)等の画像再構成処理を施すことにより被検体Pの画像データを再構成させる機能と、再構成させた画像データを画像データデータベース41に書き込む機能とを有する。
また、画像再構成手段40は、感度プレスキャンの実行により生データデータベース39のK空間に配置された生データに対して、本スキャンの実行により得られる生データに対する再構成処理と同等な手法による再構成処理を施すことによりフェーズドアレイコイル24bおよびWBコイル24aによりそれぞれ得られた被検体Pの画像データをPAC再構成画像およびWB再構成画像を生成する機能と、生成したPAC再構成画像およびWB再構成画像をそれぞれPAC再構成画像データベース42およびWB再構成画像データベース43に書き込む機能とを有する。
感度分布推定手段44は、PAC再構成画像データベース42およびWB再構成画像データベース43にそれぞれ保存されたPAC再構成画像およびWB再構成画像を用いることにより、フェーズドアレイコイル24bの3次元感度マップデータを作成する機能と、作成した3次元感度マップデータを感度マップデータベース45に書き込む機能を有する。すなわち、感度分布推定手段44は、RFコイル24の感度マップデータを生成する手段として機能する。
このため感度分布推定手段44は、閾値処理手段44a、リジョンリダクション手段44b、除算処理手段44c、正規化手段44d、データ平坦化手段44e、被検体内領域補間手段44f、被検体外領域補間手段44g、スライス方向重み付け手段44h、スムージング処理手段44iを備える。
閾値処理手段44aは、PAC再構成画像およびWB再構成画像に対して閾値処理を施す機能、すなわちPAC再構成画像およびWB再構成画像の各信号強度が予めそれぞれ設定された閾値以下となる部分のデータをマスクする機能を有する。
リジョンリダクション手段44bは、感度分布推定用に用いるPAC再構成画像およびWB再構成画像の閾値処理後の領域をリジョンリダクション処理により縮小させてマスク領域近傍における信号強度の小さい部分を3次元感度マップデータ作成用のデータから除外する機能を有する。
除算処理手段44cは、閾値処理およびリジョンリダクション処理後のPAC再構成画像の信号絶対値であるPAC絶対値画像をWB再構成画像の信号絶対値であるWB絶対値画像で除算することによりPAC絶対値画像とWB絶対値画像との信号強度比を3次元感度マップデータとして求める機能を有する。
正規化手段44dは、3次元感度マップデータの正規化処理を行う機能を有する。
データ平坦化手段44eは、3次元感度マップデータに対して変換関数を用いてデータ平坦化処理を行う一方、データ平坦化処理後の3次元感度マップデータに対して逆変換関数を用いることによりデータ平坦化処理前の3次元感度マップデータを求める機能を有する。つまり、データ平坦化手段44eは、3次元感度マップデータを一旦、線形補間に適した平坦化された分布に変換し、線形補間処理後の3次元感度マップデータを元の分布に戻す機能を有する。従って、目的に応じて任意の関数を変換関数とすることができる。
被検体内領域補間手段44fは、3次元感度マップデータの被検体P内部における無信号領域に対して線形補間処理を施す機能を有する。
被検体外領域補間手段44gは、3次元感度マップデータの被検体P外部における無信号領域に対してリジョングローイング処理を施すことにより補間する機能を有する。
スライス方向重み付け手段44hは、3次元感度マップデータをスライス方向に重み付けする機能を有する。
スムージング処理手段44iは、3次元感度マップデータにスムージングフィルタをかける機能を有する。
画像データ補正手段46は、感度マップデータベース45に保存された3次元感度マップデータから本スキャンにおける撮影条件、データ収集条件、画像再構成条件等の画像データ取得条件に応じた3次元感度マップデータを切り出して抽出する機能と、抽出した3次元感度マップデータを用いて本スキャンの実行により画像データデータベース41に保存された画像データの輝度を補正する機能を有する。
画像表示手段47は、画像データデータベース41に保存された画像データを表示装置34に与えて表示させる機能を有する。
以上のような構成の磁気共鳴イメージング装置20は、各構成要素により全体として、本スキャンや感度プレスキャン等のスキャンを実行する手段、感度プレスキャンにおいて取得された画像データの無信号領域近傍の信号領域に対してリジョンリダクションを行う手段、感度プレスキャンにおいて取得された画像データを用いて感度マップデータを生成する手段および感度マップデータをスライス方向に重み付けすることにより補正する手段として機能する。
次に、磁気共鳴イメージング装置20の作用について説明する。
図4は、図1に示す磁気共鳴イメージング装置20により被検体Pの断層画像を撮像する際の手順を示すフローチャートであり、図中Sに数字を付した符号はフローチャートの各ステップを示す。
まず、ステップS10において、感度プレスキャン実行手段36により感度推定用シーケンスがシーケンスコントローラ制御手段7aに与えられて、画像データを取得するための本スキャンに先立って、フェーズドアレイコイル24bの感度マップデータを得るための感度プレスキャンが実行される。
すなわち、予め寝台35には被検体Pがセットされるとともに、静磁場電源26から静磁場用磁石21に電流が供給されて撮像領域に静磁場が形成される。また、シムコイル電源28からシムコイル22に電流が供給されて撮像領域に形成された静磁場が均一化される。
次に、入力装置33からシーケンスコントローラ制御手段38に動作指令が与えられる。このため、シーケンスコントローラ制御手段38は感度推定用シーケンスをシーケンスコントローラ31に与える。シーケンスコントローラ31は、感度推定用シーケンスに従って傾斜磁場電源27、送信器29および受信器30を駆動させることにより被検体Pがセットされた撮像領域にX軸傾斜磁場Gx、Y軸傾斜磁場Gy,Z軸傾斜磁場Gzを形成させるとともに、高周波信号を発生させる。
この際、傾斜磁場コイルにより形成されたX軸傾斜磁場Gx、Y軸傾斜磁場Gy,Z軸傾斜磁場Gzは主として、位相エンコード(PE)用傾斜磁場、読出し(RO)用傾斜磁場、スライスエンコード(SE)用傾斜磁場としてそれぞれ使用される。このため、被検体P内部における原子核のスピンの回転方向に規則性が現れ、SE用傾斜磁場によりZ軸方向に形成されたスライスにおける二次元的な位置情報であるX座標およびY座標は、PE用傾斜磁場およびRO用傾斜磁場によりそれぞれ被検体P内部における原子核のスピンの位相変化量および周波数変化量に変換される。
そして、送信器29から感度推定用シーケンスに応じてRFコイル24のWBコイル24aに高周波信号が与えられ、WBコイル24aから被検体Pに高周波信号が送信される。さらに、被検体Pの内部において高周波信号の周波数に応じたスライスに含まれる原子核の核磁気共鳴により生じたNMR信号が、RFコイル24のWBコイル24aおよびフェーズドアレイコイル24bの各表面コイル24cにより多チャンネルで受信されてそれぞれの受信器30に与えられる。
各受信器30は、WBコイル24aおよびフェーズドアレイコイル24bの各表面コイル24cからNMR信号を受けて、前置増幅、中間周波変換、位相検波、低周波増幅、フィルタリング等の各種信号処理を実行する。さらに各受信器30は、NMR信号をA/D変換することにより、デジタルデータのNMR信号である生データを生成する。受信器30は、生成した生データをシーケンスコントローラ31に与える。
シーケンスコントローラ31は、受信器30から受けた生データをシーケンスコントローラ制御手段38に与え、シーケンスコントローラ制御手段38は生データデータベース39に形成されたK空間に生データを配置する。さらに画像再構成手段40は、WBコイル24aおよびフェーズドアレイコイル24bを用いて得られた生データに対してそれぞれフーリエ変換(FT)を実行することにより被検体Pの3次元画像データであるWB再構成画像およびPAC再構成画像を生成し、それぞれWB再構成画像データベース43およびPAC再構成画像データベース42に書き込む。
この際、感度プレスキャンにより収集された生データの再構成処理方法は、本スキャンにおける再構成処理方法と同様な方法とされる。本スキャンにおいてフェーズドアレイコイル24bを用いた再構成処理方法としては、各表面コイル24cにより得られた画像データの2乗和の平方根をとるSum of Square処理(SoS処理)や、各表面コイル24cにより得られた画像データの信号強度絶対値の和をとる再構成処理方法が挙げられる。
次に、ステップS11において、感度分布推定手段44は、WB再構成画像データベース43およびPAC再構成画像データベース42に保存された各スライスにおけるWB再構成画像およびPAC再構成画像を用いることにより、3次元感度マップデータを生成する。
図5は、図1に示す磁気共鳴イメージング装置20により感度マップデータを生成する際の詳細手順を示すフローチャートであり、図中Sに数字を付した符号はフローチャートの各ステップを示す。
まずステップS20において、閾値処理手段44aが、PAC再構成画像およびWB再構成画像に対して閾値処理を施し、PAC再構成画像およびWB再構成画像の各信号強度が予めそれぞれ設定された閾値以下となる部分のデータをマスクする。このため、肺野や被検体外部領域のように信号強度が閾値以下であり、無信号領域とみせる領域のPAC再構成画像およびWB再構成画像が3次元感度マップデータ作成用のデータから除外される。
次にステップS21において、リジョンリダクション手段44bが、感度分布推定用に用いるPAC再構成画像およびWB再構成画像の閾値処理後の領域をリジョンリダクション処理により縮小させてマスク領域近傍における信号強度の小さい部分を3次元感度マップデータ作成用のデータから除外する。
図6は、図1に示す磁気共鳴イメージング装置20によるリジョンリダクション処理の実施例を示す図である。
リジョンリダクション前のPAC再構成画像およびWB再構成画像は、図6(a)に示すように閾値処理によりマスクされた無信号領域D1と信号領域D2とを有する。しかし、一般に無信号領域D1近傍の信号領域D2は、信号強度が小さくなるという現象が生じる。また、フェーズドアレイコイル24bを用いた感度プレスキャンとWBコイル24aを用いた感度プレスキャンとは個別に実施されるため、被検体Pの内臓等の位置にずれが生じた場合にそのままPAC再構成画像とWB再構成画像との信号強度比をとると、無信号領域D1近傍の信号領域D2における信号強度が不連続となる。
そこで、図6(b)に示すように信号領域D2のうち無信号領域D1近傍の部分D2’を無信号領域に置換して信号領域D2が縮小される。この結果、PAC再構成画像およびWB再構成画像のそれぞれにおける無信号領域D1近傍の信号強度が小さくなっている信号領域D2が3次元感度マップデータ作成用のデータから除外される。
次にステップS22において、除算処理手段44cは、閾値処理およびリジョンリダクション処理後の各スライスにおけるPAC再構成画像の信号絶対値であるPAC絶対値画像をWB再構成画像の信号絶対値であるWB絶対値画像で除算することによりPAC絶対値画像とWB絶対値画像との信号強度比を3次元感度マップデータとして求める。
次にステップS23において、PAC絶対値画像とWB絶対値画像との信号強度比として求められた3次元感度マップデータの正規化処理がスライスごとに正規化手段44dにより実施される。
次にステップS24において、正規化処理後の3次元感度マップデータに対して変換関数を用いたデータ平坦化処理がデータ平坦化手段44eにより実施され、3次元感度マップデータが線形補間に適した平坦なデータに変換される。例えば、n次関数や指数関数、対数関数等の任意の関数により、3次元感度マップデータのフィッティングが実施され、線形補間に影響を与える局所的なデータの起伏を低減させるような処理が実施される。
次にステップS25において、被検体内領域補間手段44fが、データ平坦化処理後の3次元感度マップデータのうち、被検体P内部における無信号領域に対して線形補間処理を施す。
図7は図1に示す磁気共鳴イメージング装置20による3次元感度マップデータの被検体P内部における無信号領域に対する線形補間の実施例を示す図である。
図7(a)は、3次元感度マップデータをスライス方向からみた例を示す図であり、図7(b)は、3次元感度マップデータをPE方向からみた例を示す図である。正規化処理およびデータ平坦化処理後の3次元感度マップデータは、無信号領域D1と信号領域D2とを有する。無信号領域D1は、被検体P内部における無信号領域D1aおよび被検体P外部における無信号領域D1bとからなる。
そして、被検体内領域補間手段44fは、図7(b)の矢印で示すように被検体P内部における無信号領域D1aについて例えばRO方向断面の信号領域D2における信号強度値を直線的に結ぶことにより線形補間する。この結果、被検体P内部の無信号領域D1aが信号領域D2に置き換えられる。
尚、線形補間は、RO方向のみならず、PE方向、SL方向等の任意の方向に行うことができる。
次にステップS26において、データ平坦化手段44eが、線形補間後の3次元感度マップデータに対して、逆変換関数によりデータ平坦化前の状態に再び変換する。
次にステップS27において、被検体外領域補間手段44gが、3次元感度マップデータの被検体P外部における無信号領域に対してリジョングローイング処理を施すことにより補間する。
図8は図1に示す磁気共鳴イメージング装置20による3次元感度マップデータの被検体P外部における無信号領域に対するリジョングローイングの方法例を示す説明図である。
図8(a)は、26点法によるリジョングローイングの方法を説明する図であり、図8(b)は、6点法によるリジョングローイングの方法を説明する図である。
リジョングローイングは、無信号領域を信号領域の値でそのまま置換する処理である。例えば、26点法によるリジョングローイングは、図8(a)に示すように、格子の中点Aの信号強度が閾値以上であり信号領域である一方、中点Aと隣接する26個の格子点の各信号強度が閾値以下であり無信号領域である場合には、無信号領域の26個の格子点を中点Aの信号強度で置き換える処理である。
また、6点法によるリジョングローイングは、図8(b)に示すように、格子の中点Aの信号強度が閾値以上であり信号領域である一方、中点Aと隣接する6個の格子点の各信号強度が閾値以下であり無信号領域である場合には、無信号領域の6個の格子点を中点Aの信号強度で置き換える処理である。
図9は図1に示す磁気共鳴イメージング装置20による3次元感度マップデータの被検体P外部における無信号領域に対するリジョングローイングの実施例を示す図である。
線形補間後における3次元感度マップデータは図9(a)に示すように、被検体P外部の無信号領域D1と被検体P内部の信号領域D2とを有する。そして、被検体P外部の無信号領域D1に対してリジョングローイングが施された結果、図9(b)に示すように被検体P外部の無信号領域D1が信号領域D2に置換されて補間され、全ての領域が信号領域D2となる。そして、3次元感度マップデータが各スライスの全領域に亘って作成される。
一方、フェーズドアレイコイル24bのチャネルの配置によっては、フェーズドアレイコイル24bの感度分布が装置座標系のZ軸方向(スライス方向)に関して一様とならなくなる場合がある。
そこで、ステップS28において、スライス方向重み付け手段44hは、3次元感度マップデータをスライス方向に重み付けすることにより補正する。スライス方向重み付け手段44hは、例えば式(1)により補正係数の逆数Yを求め、補正係数1/Yを3次元感度マップデータに乗じることによりスライス方向への重み付けを実施することができる。
[数1]
Y=1 if Z<B (1)
Y=A×(Z−B)+1 if Z≧B
但し、
Z:Z方向のスライスポジション
A:係数
B:オフセット量
である。
図10は図1に示す磁気共鳴イメージング装置20により3次元感度マップデータのスライス方向への重み付けを実施する際の補正係数1/Yをプロットした図である。
図10において縦軸は、補正係数1/Yを示し、横軸はZ方向のスライスポジションZを示す。また図10中の実線は、式(1)において、係数A=−20、 オフセット量B=0としたときの補正係数1/Yを示す曲線である。
すなわち、Z方向のスライスポジションZが予め定められたオフセット量B=0よりも小さい場合には、補正係数1/Yを1として3次元感度マップデータの補正を行わない。
一方、Z方向のスライスポジションZが予め定められたオフセット量B=0以上である場合には、二次式を用いて関数化した計算式により補正係数1/Yが計算され、得られた補正係数1/Yを3次元感度マップデータに乗じることにより補正が実施される。
但し、補正係数の逆数Yの計算式は二次式によらず、任意の関数を用いて近似することができる。
次にステップS29において、スムージング処理手段44iが、3次元感度マップデータに適宜、所要の強度の3Dスムージングフィルタをかける。この結果、局所的に値が極端に大きい部位がなくRO方向、PE方向、SL方向のどの方向に関しても連続性を向上させた最終的な3次元感度マップデータを精度よく生成することができる。
そしてステップS30において、感度分布推定手段44により生成された3次元感度マップデータが感度マップデータベース45に書き込まれて保存される。
次に図4のステップS12において、本スキャン実行手段37により画像取得用シーケンスがシーケンスコントローラ制御手段38に与えられて、本スキャンが実行される。そして、生データが収集されて画像再構成手段40の画像再構成処理により画像データが得られる。
次に、ステップS13において、本スキャンにおいて得られた画像データの輝度が3次元感度マップデータにより補正される。そのため、本スキャンにおける撮影断面方向、空間分解能等の撮影条件、データ収集条件、画像再構成条件等の諸条件に応じて、画像データ補正手段46が感度マップデータベース45から対応する3次元感度マップデータを切り出す。
そして、画像データ補正手段46が、切り出した3次元感度マップデータを用いて画像データの輝度を補正する。この際、必要に応じて切り出された3次元感度マップデータを正規化してもよい。
この結果、フェーズドアレイコイル24bの感度のばらつきによる信号強度の不均一性の影響が抑制され、輝度が改善された画像データを得ることができる。
以上のような磁気共鳴イメージング装置20によれば、感度プレスキャンの実施により得られた画像データに基づいて、より精度よくフェーズドアレイコイル24bの感度分布を推定し、得られたフェーズドアレイコイル24bの感度分布に基づいて本スキャンの実施により得られた画像データの輝度をより良好に補正することができる。
従来の磁気共鳴イメージング装置1による画像データの輝度補正方法では、十分に画像データの輝度を補正することができなかったケース、例えば、感度プレスキャンの撮影領域に肺等の無信号領域が含まれる場合、被検体Pの意思に関係なく内臓の形状が変わり得るように、感度プレスキャンの撮影時にフェーズドアレイコイル24bで撮影した被検体Pの形状とWBコイル24aで撮影した被検体Pの形状とにずれが生じた場合、フェーズドアレイコイル24bの各チャネルの配置特性よって装置座標系のZ軸方向に関して信号強度の不均一性が生じたような場合であっても磁気共鳴イメージング装置20によれば、画像データの輝度を良好に補正することができる。
図11は図1に示す磁気共鳴イメージング装置20により得られた輝度補正後における被検体Pの断層画像と従来の磁気共鳴イメージング装置1により得られた輝度補正後における被検体Pの断層画像とを比較した図である。
図11(a)は、図1に示す磁気共鳴イメージング装置20により得られた輝度補正後における被検体Pの断層画像であり、図11(b)は、従来の磁気共鳴イメージング装置20により得られた輝度補正後における被検体Pの断層画像である。
図11(b)によれば、感度プレスキャンの撮影時にフェーズドアレイコイル24bで撮影した被検体Pの形状とWBコイル24aで撮影した被検体Pの形状とにずれが生じた結果、画像データの輝度が十分に補正されていないことが分かる。
一方、図11(a)によれば、WB再構成画像とPAC再構成画像のリジョンリダクションにより、フェーズドアレイコイル24bで撮影した被検体Pの形状とWBコイル24aで撮影した被検体Pの形状とにずれが生じても連続性を向上させた3次元感度マップデータを精度よく生成することができるため、画像データの輝度を十分に補正できることが確認できる。
尚、以上の磁気共鳴イメージング装置20において、データ処理の一部を省略してもよく、これに伴って構成要素の一部を省略してもよい。また、フェーズドアレイコイル24bの代わりに単一のコイルで構成してもよい。
本発明に係る磁気共鳴イメージング装置の実施の形態を示す機能ブロック図。 図1に示すRFコイルおよび受信器の詳細構成図。 図2に示すWBコイルとフェーズドアレイコイルの配置例を示す断面模式図。 図1に示す磁気共鳴イメージング装置により被検体の断層画像を撮像する際の手順を示すフローチャート。 図1に示す磁気共鳴イメージング装置により感度マップデータを生成する際の詳細手順を示すフローチャート。 図1に示す磁気共鳴イメージング装置によるリジョンリダクション処理の実施例を示す図。 図1に示す磁気共鳴イメージング装置による3次元感度マップデータの被検体内部における無信号領域に対する線形補間の実施例を示す図。 図1に示す磁気共鳴イメージング装置による3次元感度マップデータの被検体外部における無信号領域に対するリジョングローイングの方法例を示す説明図。 図1に示す磁気共鳴イメージング装置による3次元感度マップデータの被検体外部における無信号領域に対するリジョングローイングの実施例を示す図。 図1に示す磁気共鳴イメージング装置により3次元感度マップデータのスライス方向への重み付けを実施する際の補正係数をプロットした図。 図1に示す磁気共鳴イメージング装置により得られた輝度補正後における被検体の断層画像と従来の磁気共鳴イメージング装置により得られた輝度補正後における被検体の断層画像とを比較した図。 従来の磁気共鳴イメージング装置の機能ブロック図。 図9に示す磁気共鳴イメージング装置による感度マップの作成手順を示すフローチャート。
符号の説明
20 磁気共鳴イメージング装置
21 静磁場用磁石
22 シムコイル
23 傾斜磁場コイルユニット
24 RFコイル
24a WBコイル
24b フェーズドアレイコイル
24c 表面コイル
25 制御系
26 静磁場電源
27 傾斜磁場電源
28 シムコイル電源
29 送信器
30 受信器
30a 受信系回路
31 シーケンスコントローラ
32 コンピュータ
33 入力装置
34 表示装置
35 寝台
36 感度プレスキャン実行手段
37 本スキャン実行手段
38 シーケンスコントローラ制御手段
39 生データデータベース
40 画像再構成手段
41 画像データデータベース
42 PAC再構成画像データベース
43 WB再構成画像データベース
44 感度分布推定手段
44a 閾値処理手段
44b リジョンリダクション手段
44c 除算処理手段
44d 正規化手段
44e データ平坦化手段
44f 被検体内領域補間手段
44g 被検体外領域補間手段
44h スライス方向重み付け手段
44i スムージング処理手段
45 感度マップデータベース
46 画像データ補正手段
47 画像表示手段

Claims (4)

  1. フェーズドアレイコイルによる感度マップデータを生成するためのスキャンを実行する手段と、
    前記スキャンにより得られた画像データの無信号領域近傍の信号領域に対してリジョンリダクションを行う手段と、
    リジョンリダクション後の信号領域の画像データを用いて前記無信号領域および前記無信号領域近傍を含む感度マップデータを生成する手段と
    を備えたことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 前記感度マップデータの被検体内の前記無信号領域を線形補間することを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  3. 前記感度マップデータの被検体外の前記無信号領域をリジョングローイングすることを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 前記感度マップデータにスムージングフィルタをかけることを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
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