JP5172170B2 - 磁気共鳴イメージング装置、磁気共鳴イメージング装置における撮影条件設定方法および磁気共鳴イメージング装置におけるデータ処理方法 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置、磁気共鳴イメージング装置における撮影条件設定方法および磁気共鳴イメージング装置におけるデータ処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、被検体の原子核スピンをラーモア周波数の高周波(RF: radio frequency)信号で磁気的に励起し、この励起に伴って発生する磁気共鳴(MR:magnetic resonance)信号から画像を再構成する磁気共鳴イメージング装置、磁気共鳴イメージング装置における撮影条件設定方法および磁気共鳴イメージング装置におけるデータ処理方法に係り、特に、周波数オフセットを用いた励起パルスの周波数補正に起因する画像の位置シフトを低減することが可能な磁気共鳴イメージング装置、磁気共鳴イメージング装置における撮影条件設定方法および磁気共鳴イメージング装置におけるデータ処理方法に関する。
磁気共鳴イメージング(MRI:Magnetic Resonance Imaging)は、静磁場中に置かれた被検体の原子核スピンをラーモア周波数のRF信号で磁気的に励起し、この励起に伴って発生するMR信号から画像を再構成する撮像法である。
従来、この磁気共鳴イメージングの分野において、静磁場の不均一性の影響による画質劣化を低減させるために、静磁場の均一性を調整するシミングが行われている。そして、シミングにおいて、調整された静磁場下における撮像断面に含まれるプロトンの共鳴周波数がプリスキャンによって求められ、予め設定されたRF励起パルスの中心周波数を撮像断面に応じた共鳴周波数に合わせるための周波数オフセットが求められる。さらに、プリスキャンに続いて行われるイメージング用のスキャンにおいて、周波数オフセット分だけ中心周波数がシフトされたRF励起パルスがプロトンの励起用に用いられる(例えば特許文献1参照)。
一方、磁気共鳴イメージングの別の技術として撮影時に寝台の天板(table)を連続移動することによって移動方向に大きな撮影視野(FOV: field of view)を得るmoving table法や、1回の造影剤注入でstationごとに寝台の天板をステップ移動させて3D(dimensional)撮像するstepping-table法が考案されている(例えば特許文献2および特許文献3参照)。これらの技術は、全身撮像のように一度に撮像できないような広領域の撮像を行う場合に用いられる。寝台を移動して収集された複数の画像は、合成処理によって互いに繋ぎ合わせられる。これにより、広領域の画像を得ることができる。
特開平7−327960号公報 特開平8−71056号公報 特開2002−95646号公報
近年、磁気共鳴イメージングの分野において、1回の核磁気の励起を行った後、傾斜磁場を高速で連続的に反転させることによって、複数のエコー信号を連続的に収集するEPI(Echo Planer Imaging)法によるスキャンが行われている。しかしながら、このEPI法によるスキャンにおいて、シミングにより求められた傾斜磁場オフセットと周波数オフセットとを用いて励起パルスを周波数変調して送信し、励起すると、収集される各エコーデータにも、エコー読出し中に同様の周波数変調に応じた位相シフトが発生することとなる。従って、周波数オフセットを用いた周波数補正を伴うEPI法によるスキャンにより得られたエコーデータから画像を再構成させると、位相シフトの影響を受けた画像が得られることとなる。つまりシミングにより求められた周波数オフセットは、傾斜磁場オフセットと共に使用され、励起パルスの変調に使用出来るだけでなく、エコー読み出し中に発生する周波数変調の周波数としても使用出来ることになる。
特に、SS SE_EPI(Single Shot Spin Echo Echo Planer Imaging)法によるスキャンの場合には、画像上にエコーデータの位相シフトの影響が顕著に現れるという問題がある。SS SE EPI法による撮像は、励起パルスの印加に続いてリフォーカスパルスを印加し、傾斜磁場の反転によってエコーデータを収集するSE(Spin Echo)法のデータ収集部分において、連続して多数のエコーデータを収集し、1回の励起で1画像の撮像を行うことができるようにしたものである。このため、SS SE EPI法による撮像では、エコーデータが収集される都度、励起パルスの周波数シフト分と同様のシフト量がエコー読出し中に位相シフトとなってエコーデータに重畳されることとなる。従って、より後に収集されるエコーデータ程、より大きな位相シフトが存在することになる。そして、エコーデータに重畳する位相シフトは、フーリエ変換後の画像データ上では、位置シフトとして現れることとなる。
図16は、従来のSS SE EPI法によるスキャンにより撮像された画像の一例を示す図である。
図16は、楕円柱の硫酸銅ボトルファントムのサジタル断面画像である。このサジタル断面画像は、アキシャル方向に15cm程度の幅を有する領域に含まれる複数のアキシャル断面画像をSS SE EPIシーケンスにより撮像し、得られたアキシャル断面画像にMPR(multi-planar reconstruction)処理を施すことによって作成されたものである。
図16に示す画像には、励起パルスにおける周波数変調の影響に起因する画像データの位置シフトによって、画像歪みが存在するのが確認できる。すなわち、硫酸銅ボトルファントムの左右の端部が上方にシフトしている。
このような励起パルスに使用した周波数補正分の周波数オフセットと同様の分の周波数にて発生するエコーデータ読出し中の位相シフトに起因する画像位置シフトは、SS SE EPI法に限らず、励起後に連続して複数のエコーデータを収集する全ての撮影法に共通して起こりうる現象である。
さらに、寝台を移動する撮像のように複数の画像を繋ぎ合わせて単一の画像を生成する場合には、繋ぎ合わせる対象となる各画像にそれぞれ位置シフトが存在すると、繋ぎ合わされた画像の繋ぎ目に段差が生じ、不連続となる場合がある。
本発明はかかる従来の事情に対処するためになされたものであり、周波数オフセットを用いた励起パルスの周波数補正とその周波数補正と同様の周波数にて発生するエコーデータ読出し中の位相シフトに起因する画像の位置シフトを低減することが可能な磁気共鳴イメージング装置、磁気共鳴イメージング装置における撮影条件設定方法および磁気共鳴イメージング装置におけるデータ処理方法を提供することを目的とする。
一実施形態では、磁気共鳴イメージング装置は励起パルスの印加後に被検体から核磁気共鳴によエコーデータを収集するものであって、周波数オフセットを取得する周波数オフセット取得手段と、前記周波数オフセットに基づいて前記励起パルスを周波数変調する周波数変調手段と、前記周波数変調された励起パルスに基づいて前記複数のスライスのエコーデータを収集するデータ収集手段と、前記励起パルスの周波数変調に起因して前記複数のスライスのエコーデータにそれぞれ生じる位相シフトを前記周波数オフセットに応じてキャンセルする位相シフト補正手段とを有する
一実施形態では、磁気共鳴イメージング装置における撮影条件設定方法は、周波数オフセットに基づいて周波数変調された励起パルスの印加後に被検体から核磁気共鳴により複数のスライスのエコーデータを収集するシーケンスを設定するステップと、前記励起パルスの周波数変調起因して前記複数のスライスのエコーデータにそれぞれ生じる位相シフトがキャンセルされるように、前記複数のスライスのエコーデータの受信位相を前記位相シフト分だけ逆方向にシフトさせた撮影条件を設定するステップとを有する
一実施形態では、磁気共鳴イメージング装置におけるデータ処理方法は周波数オフセットに基づいて周波数変調された励起パルスの印加後に被検体から核磁気共鳴により複数のスライスのエコーデータを収集するシーケンスに従って収集されたk空間データを取得するステップと、前記励起パルスの周波数変調に起因して前記k空間データに生じる位相シフトがキャンセルされるように、前記k空間データの位相を前記位相シフト分だけ逆方向にシフトするステップとを有する
本発明に係る磁気共鳴イメージング装置、磁気共鳴イメージング装置における撮影条件設定方法および磁気共鳴イメージング装置におけるデータ処理方法においては、周波数オフセットを用いた励起パルスの周波数補正と同様の周波数にて発生するエコーデータ読出し中の位相シフトに起因する画像の位置シフトを低減することができる。
本発明に係る磁気共鳴イメージング装置、磁気共鳴イメージング装置における撮影条件設定方法および磁気共鳴イメージング装置におけるデータ処理方法の実施の形態について添付図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る磁気共鳴イメージング装置の実施の形態を示す構成図である。
磁気共鳴イメージング装置20は、静磁場を形成する筒状の静磁場用磁石21と、この静磁場用磁石21の内部に設けられたシムコイル22、傾斜磁場コイルユニット23およびRFコイルユニット24とを図示しないガントリに内蔵した構成である。
また、磁気共鳴イメージング装置20には、制御系25が備えられる。制御系25は、静磁場電源26、傾斜磁場電源27、シムコイル電源28、送信器29、受信器30、シーケンスコントローラ31およびコンピュータ32を具備している。制御系25の傾斜磁場電源27は、X軸傾斜磁場電源27x、Y軸傾斜磁場電源27yおよびZ軸傾斜磁場電源27zで構成される。また、コンピュータ32には、入力装置33、表示装置34、演算装置35および記憶装置36が備えられる。
静磁場用磁石21は静磁場電源26と接続され、静磁場電源26から供給された電流により撮像領域に静磁場を形成させる機能を有する。尚、静磁場用磁石21は超伝導コイルで構成される場合が多く、励磁の際に静磁場電源26と接続されて電流が供給されるが、一旦励磁された後は非接続状態とされるのが一般的である。また、静磁場用磁石21を永久磁石で構成し、静磁場電源26が設けられない場合もある。
また、静磁場用磁石21の内側には、同軸上に筒状のシムコイル22が設けられる。シムコイル22はシムコイル電源28と接続され、シムコイル電源28からシムコイル22に電流が供給されて静磁場が均一化されるように構成される。
傾斜磁場コイルユニット23は、X軸傾斜磁場コイル23x、Y軸傾斜磁場コイル23yおよびZ軸傾斜磁場コイル23zで構成され、静磁場用磁石21の内部において筒状に形成される。傾斜磁場コイルユニット23の内側には寝台37が設けられて撮像領域とされ、寝台37には被検体Pがセットされる。RFコイルユニット24はガントリに内蔵されず、寝台37や被検体P近傍に設けられる場合もある。
また、傾斜磁場コイルユニット23は、傾斜磁場電源27と接続される。傾斜磁場コイルユニット23のX軸傾斜磁場コイル23x、Y軸傾斜磁場コイル23yおよびZ軸傾斜磁場コイル23zはそれぞれ、傾斜磁場電源27のX軸傾斜磁場電源27x、Y軸傾斜磁場電源27yおよびZ軸傾斜磁場電源27zと接続される。
そして、X軸傾斜磁場電源27x、Y軸傾斜磁場電源27yおよびZ軸傾斜磁場電源27zからそれぞれX軸傾斜磁場コイル23x、Y軸傾斜磁場コイル23yおよびZ軸傾斜磁場コイル23zに供給された電流により、撮像領域にそれぞれX軸方向の傾斜磁場Gx、Y軸方向の傾斜磁場Gy、Z軸方向の傾斜磁場Gzを形成することができるように構成される。
RFコイルユニット24は、送信器29および受信器30と接続される。RFコイルユニット24は、送信器29から高周波信号を受けて被検体Pに送信する機能と、被検体P内部の原子核スピンの高周波信号による励起に伴って発生したNMR信号を受信して受信器30に与える機能を有する。
図2は図1に示すRFコイルユニット24の詳細構成の一例を示す図であり、図3は図2に示す被検体Pの体表側に設けられる表面コイル24cの配置例を示す図、図4は図2に示す被検体Pの背面側に設けられる表面コイル24Cの配置例を示す図である。
図2に示すようにRFコイルユニット24は、筒状の全身用(WB:whole-body)24aコイルとフェーズドアレイコイル24bを備えている。フェーズドアレイコイル24bは、複数の表面コイル24cを備えており、被検体Pの体表側と背面側とにそれぞれ複数の表面コイル24cが配置される。
例えば図3に示すように被検体の体表側には、広範囲の撮影部位がカバーされるようにx方向に4列、z方向に8列の合計32個の表面コイル24cが配置される。また、図4に示すように被検体の背面側にも同様に広範囲の撮影部位がカバーされるようにx方向に4列、z方向に8列の合計32個の表面コイル24cが配置される。背面側では、被検体Pの背骨の存在を考慮した感度向上の観点から、体軸付近に他の表面コイル24cよりも小さい表面コイル24cが配置される。
一方、受信器30は、デュプレクサ30a,アンプ30b、切換合成器30cおよび受信系回路30dを備えている。デュプレクサ30aは、送信器29、WBコイル24aおよびWBコイル24a用のアンプ30bと接続される。アンプ30bは、各表面コイル24cおよびWBコイル24aの数だけ設けられ、それぞれ個別に各表面コイル24cおよびWBコイル24aと接続される。切換合成器30cは、単一または複数個設けられ、切換合成器30cの入力側は、複数のアンプ30bを介して複数の表面コイル24またはWBコイル24aと接続される。受信系回路30dは、各表面コイル24cおよびWBコイル24aの数以下となるように所望の数だけ設けられ、切換合成器30cの出力側に設けられる。
WBコイル24aは、高周波信号の送信用のコイルとして用いることができる。また、NMR信号の受信用のコイルとして各表面コイル24cを用いることができる。さらに、WBコイル24aを受信用のコイルとして用いることもできる。
このため、デュプレクサ30aは、送信器29から出力された送信用の高周波信号をWBコイル24aに与える一方、WBコイル24aにおいて受信されたNMR信号を受信器30内のアンプ24dを経由して切換合成器30cに与えるように構成されている。また、各表面コイル24cにおいて受信されたNMR信号もそれぞれ対応するアンプ24dを経由して切換合成器30cに出力されるように構成されている。
切換合成器30cは、表面コイル24cやWBコイル24aから受けたNMR信号の合成処理および切換を行って、対応する受信系回路30dに出力するように構成されている。換言すれば、受信系回路30dの数に合わせて表面コイル24cやWBコイル24aから受けたNMR信号の合成処理および切換が切換合成器30cにおいて行われ、所望の複数の表面コイル24cを用いて撮影部位に応じた感度分布を形成して様々な撮影部位からのNMR信号を受信できるように構成されている。
ただし、表面コイル24cを設けずに、WBコイル24aのみでNMR信号を受信するようにしてもよい。また、切換合成器30cを設けずに、表面コイル24cやWBコイル24aにおいて受信されたNMR信号を直接受信系回路30dに出力するようにしてもよい。さらに、より多くの表面コイル24cを広範囲に亘って配置することもできる。
図5は、図2に示す被検体Pの体表側に設けられる表面コイル24cの別の配置例を示す図、図6は図2に示す被検体Pの背面側に設けられる表面コイル24Cの別の配置例を示す図である。
図5および図6に示すようにさらに多くの表面コイル24cを被検体Pの周囲に配置することができる。図5に示す例では、x方向に4列、z方向に4列の16要素の表面コイル24cで構成されるコイルユニット24dがz方向に3つ配置されているため合計48要素の表面コイル24cが被検体Pの体表側に設けられることとなる。また、図6に示す例では、x方向に4列、z方向に8列の32要素の表面コイル24cで構成されるコイルユニット24eが背骨側に、図示しない2要素の表面コイル24cを備えたコイルユニット24fが顎付近に、図示しない12要素の表面コイル24cを備えたコイルユニット24gが頭部にそれぞれは位置されるため、合計46要素の表面コイル24cが被検体Pの背面側に設けられることとなる。そして、図5および図6に示すように被検体Pの体表側および背面側に表面個オイル24cを配置すれば、合計94要素の表面コイル24cが被検体の周囲に配置されることとなる。各表面コイル24cは、図示しないコイルポートを経由してそれぞれ専用のアンプ30bと接続される。
そして、表面コイル24cを多数被検体Pの周囲に配置することによって、コイルや被検体Pの位置を移動させることなく複数の撮影部位からのデータを受信することが可能な全身用のフェーズドアレイコイル24bを形成することが可能となる。WBコイル24aもコイルや被検体Pの位置を移動させることなく複数の撮影部位からのデータを受信することが可能であるが、全身用のフェーズドアレイコイル24bを受信用のコイルとして用いれば、より撮影部位に適した感度およびより良好なSNR (signal to noise ratio)でデータを受信することが可能となる。
一方、制御系25のシーケンスコントローラ31は、傾斜磁場電源27、送信器29および受信器30と接続される。シーケンスコントローラ31は傾斜磁場電源27、送信器29および受信器30を駆動させるために必要な制御情報、例えば傾斜磁場電源27に印加すべきパルス電流の強度や印加時間、印加タイミング等の動作制御情報を記述したシーケンス情報を記憶する機能と、記憶した所定のシーケンスに従って傾斜磁場電源27、送信器29および受信器30を駆動させることによりX軸傾斜磁場Gx、Y軸傾斜磁場Gy,Z軸傾斜磁場Gzおよび高周波信号を発生させる機能を有する。
また、シーケンスコントローラ31は、受信器30におけるNMR信号の検波およびA/D変換により得られた複素データである生データ(raw data)を受けてコンピュータ32に与えるように構成される。
このため、送信器29には、シーケンスコントローラ31から受けた制御情報に基づいて高周波信号をRFコイルユニット24に与える機能が備えられる一方、受信器30には、RFコイルユニット24から受けたNMR信号を検波して所要の信号処理を実行するとともにA/D変換することにより、デジタル化された複素データである生データを生成する機能と生成した生データをシーケンスコントローラ31に与える機能とが備えられる。
また、寝台37は、寝台駆動装置38を備えている。寝台駆動装置38は、コンピュータ32と接続され、コンピュータ32からの制御によって寝台37の天板を移動させてmoving table法やstepping-table法による撮像を行うことができるように構成される。
また、コンピュータ32の記憶装置36に保存されたプログラムを演算装置35で実行することにより、コンピュータ32には各種機能が備えられる。ただし、プログラムによらず、特定の回路を設けてコンピュータ32を構成してもよい。
図7は、図1に示す磁気共鳴イメージング装置20の機能ブロック図である。
コンピュータ32は、プログラムによりシーケンスコントローラ制御部40、k空間データベース41、シミング指示部42、オフセットデータ取得部43、撮影条件設定部44、寝台制御部45、画像再構成部46、画像データベース47および画像表示処理部48として機能する。オフセットデータ取得部43は、周波数オフセット取得部49および傾斜磁場オフセット取得部50を備えている。また、撮影条件設定部44は受信位相補正部51を備えており、画像再構成部46はデータ位相補正部52を備えている。
シーケンスコントローラ制御部40は、入力装置33またはその他の構成要素からの情報に基づいてシーケンスコントローラ31に撮影条件設定部44から取得したパルスシーケンスを与えることにより駆動制御させる機能と、シーケンスコントローラ制御部40は、シーケンスコントローラ31からk空間(フーリエ空間)データである生データを受けてk空間データベース41に形成されたk空間に配置する機能とを有する。また、シーケンスコントローラ制御部40は、寝台37の移動を伴って画像を収集する場合に、パルスシーケンスによるスキャンにおいて適切なタイミングで寝台37が移動するように寝台37の位置制御情報を寝台制御部45に与えるように構成される。
k空間データベース41には、受信器30において生成された各生データがk空間データとして保存される。
シミング指示部42は、入力装置33からの指示情報に従ってシムコイル電源28にシミングを実行するための制御情報を与えることにより、シミングに必要な静磁場の調整を実行させる機能を有する。
オフセットデータ取得部43は、シミングを通じて行われるプリスキャンによって収集されたデータをシーケンスコントローラ制御部40から取得して、イメージング用のパルスシーケンスの設定に必要なオフセットデータを求める機能と、求めたオフセットデータを撮影条件設定部44に与える機能とを有する。周波数オフセット取得部49は、周波数オフセットを求める一方、傾斜磁場オフセット取得部50は、傾斜磁場オフセットを求めるように構成される。また、周波数オフセットは、画像再構成部46にも与えることができるように構成されている。
すなわち、シミングでは、静磁場が調整された状態で、プレスキャンによってエコーデータが収集され、収集されたエコーデータから周波数オフセットや傾斜磁場オフセット等のオフセットデータが求められる。ここで、シミングは、3次元のシミングである、いわゆるボリュームシミングであることが望ましい。ボリュームシミングは、エンコードをかけた3次元のプレスキャンでエコーデータを収集し、収集された3次元のエコーデータから周波数オフセットや傾斜磁場オフセット等のオフセットデータが求められる。
図8は、図1に示す磁気共鳴イメージング装置20において、ボリュームシミングによりオフセットデータを求める場合の利点を説明する図である。
図8に示すように、被検体P内の構造物Oが例えば不連続である場合、シミングにおいて2次元のデータD1を収集する場合には、構造物Oが不連続である組織の無い部分に対応するスライスの情報がないため、オフセットデータが正確に計算できない恐れがある。加えて、2次元のデータD1からオフセットデータを求める場合には、異なるスライスに対応するデータ間のギャップもオフセットデータの精度に対して悪影響を与える。
これに対し、ボリュームシミングにより3次元のデータD2を収集し、3次元のデータD2からオフセットデータを求めるようにすれば、データ間にギャップがなく、かつ構造物Oが不連続である場合であってもオフセットデータを計算することができる。
撮影条件設定部44は、入力装置33からの指示情報に従ってパルスシーケンスやデータの受信位相等の撮影条件を設定する機能と、オフセットデータ取得部43から取得した周波数オフセットおよび傾斜磁場オフセットを用いて、パルスシーケンスにおける励起パルスの周波数補正および傾斜磁場パルスの補正を行う機能を有する。撮影条件設定部44において最終的に生成されたパルスシーケンスおよび設定されたデータの受信位相等の撮影条件は、シーケンスコントローラ制御部40に与えられるように構成されている。
撮影条件設定部44により設定されるパルスシーケンスとしては、オフセットデータの取得のためのプリスキャン用のパルスシーケンスの他、励起後に複数のエコー信号を収集するSS SE EPIシーケンス、SS FE EPI(Single Shot Field Echo Echo Planer Imaging)シーケンス, MS SE EPI(Muti Shot Spin Echo Echo Planer Imaging)シーケンス, MS FE EPI(Muti Shot Field Echo Echo Planer Imaging)シーケンス, FFE EPI(Fast Field Echo Echo Planer Imaging)シーケンス, HY EPI(Hybrid Echo Planer Imaging)シーケンス等のEPIシーケンスが挙げられる。
撮影条件設定部44では、複数の表面コイル24cを用いてエコーデータを収集するパラレルイメージング(PI: Parallel Imaging)を行うか否かを撮影条件として設定することができる。PIは、複数の表面コイル24cを用いてエコーデータを受信し、かつ位相エンコードをスキップさせることによって位相エンコード数を画像再構成に必要な位相エンコード数の表面コイル24cの数分の1に減らす撮像である。複数のエコー信号を連続的に収集するEPI法によるスキャンは、多くの場合、PIによって実行される。PIが行われる場合には、エコーデータの収集に用いる表面コイル24cの数や各表面コイル24cと撮影部位を関連付けた情報を始めとしてPIに必要な情報が撮影条件として設定される。
また、撮影条件設定部44の受信位相補正部51は、パルスシーケンスの実行によって収集されるエコーデータが、受信位相のシフトがキャンセルされた状態で受信されるように、エコーデータの受信位相をシフトさせる機能を有する。受信位相補正部51の位相設定機能の動作のon/offの切換は、入力装置33の操作によって行うことができる。受信位相のシフトは、具体的には受信器30の制御によって行うことができる。
図9は、図1に示す受信器30の詳細構成例を示す図である。
図9は、受信器30がデジタル受信器である場合の構成例を示している。尚、受信器30が図2のように構成される場合には、図9は、受信系回路30dの構成例に相当する。
受信器30は、FILTER30e、検波回路30f、A/D変換器30g、移相器30h、制御回路30iを備えている。RFコイルユニット24において受信されたMR信号は、受信器30内のFILTER30eにおいて不要な成分がカットされた後、検波回路30fに出力される。検波回路30fでは、信号の検波が行われ、検波によって得られた信号がA/D変換器30gに出力される。そして、A/D変換器30gにおいてデジタル化されたMR信号が移相器30hに出力される。移相器30hでは、エコーデータであるMR信号の受信位相が所定の値だけシフトされる。そして、このように受信位相がシフトされたエコーデータがシーケンスコントローラ31を介してコンピュータ32に出力される。
移相器30hにおける受信位相のシフト量は、制御回路30iからの制御信号に従って制御される。従って、コンピュータ32の受信位相補正部51からシーケンスコントローラ31を介して制御回路30iに受信位相のシフト量が与えられ、制御回路30iは、受信位相補正部51から取得した受信位相のシフト量となるように移相器30hを制御するように構成される。
尚、受信器30がアナログ受信器である場合には、A/D変換器30gが移相器30hよりも後段に設けられ、FILTER30eとしてLPF (Low pass filter)が用いられる。
寝台制御部45は、シーケンスコントローラ制御部40から取得したパルスシーケンス情報に基づいて、パルスシーケンスの実行に合わせて寝台37の天板位置が適切な位置に移動するように寝台駆動装置38を制御する機能と、寝台37の位置情報を画像表示処理部48に与える機能とを有する。
画像再構成部46は、k空間データベース41からk空間データを取り込んで2次元または3次元のフーリエ変換処理等の画像再構成処理やその他MPR処理やMIP(Maximum Intensity Projection)処理等の必要な画像処理を施すことにより、k空間データから画像データを生成する機能と、生成した画像データを画像データベース47に書き込む機能とを有する。特に、PIによりエコーデータが収集される場合には、各表面コイル24cに対応する画像データに対してPIの条件に基づいてPIにおける後処理であるunfolding処理を行うことにより、展開された画像データが生成される。unfolding処理には、各表面コイル24cの感度分布が用いられる。
また、画像再構成部46のデータ位相補正部52は、撮影条件設定部44の受信位相補正部51においてエコーデータにおける受信位相のシフトがキャンセルされた状態で受信されるようにエコーデータの受信位相が補正されることなくk空間データが収集された場合に、k空間データの位相シフトがキャンセルされるようにk空間データを位相シフト分だけ逆方向にシフトさせる補正を行う機能を有する。すなわち、データ位相補正部52は、周波数オフセットに応じた位相シフトだけk空間データの位相をシフトさせるように構成される。データ位相補正部52の位相補正機能の動作のon/offの切換は、入力装置33の操作によって行うことができる。
画像データベース47は、画像再構成部46によって生成された画像データを保存する機能を有する。
画像表示処理部48は、画像データベース47から読み込んだ画像データに必要な表示処理を行った後、表示装置34に与えて表示させる機能を有する。また、寝台37の移動を伴って収集された複数の画像を単一の画像として表示させる場合には、画像表示処理部48は、寝台制御部45から取得した寝台37の位置情報に基いて、画像データベース47から対応する複数の画像データを読み込んで繋ぎ合わせるための合成処理を行うように構成される。
次に磁気共鳴イメージング装置20の動作および作用について説明する。
図10は、図1に示す磁気共鳴イメージング装置20により被検体Pの画像を撮像する際の手順を示すフローチャートであり、図中Sに数字を付した符号はフローチャートの各ステップを示す。
まずステップS1において、シミングにより周波数オフセットおよび傾斜磁場オフセットが求められる。すなわち、入力装置33からシミング指示部42にシミングの実行指示が与えられると、シミング指示部42からシムコイル電源28にシミングを実行するための制御情報が与えられる。そうすると、シムコイル電源28からシムコイル22に電流が供給されて静磁場が均一化される。
さらに、オフセットデータの取得のためのプリスキャン用のパルスシーケンスが撮影条件設定部44からシーケンスコントローラ制御部40を通じてシーケンスコントローラ31に与えられる。シーケンスコントローラ31は、プリスキャン用のパルスシーケンスに従って傾斜磁場電源27、送信器29および受信器30を駆動させることによりX軸傾斜磁場Gx、Y軸傾斜磁場Gy,Z軸傾斜磁場GzおよびRF信号を発生させる。そして、被検体P内部のプロトンスピンの核磁気共鳴によって生じたMR信号がRFコイルユニット24において受信され、受信器30、シーケンスコントローラ31およびシーケンスコントローラ制御部40を通じて、オフセットデータ取得部43に与えられる。すなわち、プリスキャンの実行によって得られたデータがオフセットデータ取得部43に与えられる。
オフセットデータ取得部43の周波数オフセット取得部49は、プリスキャンにより得られデータから信号の周波数スペクトルを取得する。そして、周波数スペクトルから撮影部位の共鳴周波数を求めて、基準となる周波数からのシフト量を周波数オフセットとして求める。
図11は、図7に示す周波数オフセット取得部49において求められる周波数オフセットの一例を示す図である。
図11(a)は、撮影対象となる複数のスライスS1、S2、・・・SnのZ方向の位置を示している。また、図11(b)は、各スライス位置において収集された信号の周波数スペクトルを示しており、各横軸は周波数f、縦軸は信号強度を示している。図11に示すように信号の周波数スペクトルには、水領域に含まれるプロトンの共鳴周波数のピークCwと脂肪領域に含まれるプロトンの共鳴周波数のピークCfが現れているが、スライスごとに異なる。従って、各スライスに印加される励起パルスの中心周波数を撮影対象に含まれる水領域の共鳴周波数fwに合わせるために、基準となる周波数f0から各スライスに対応する共鳴周波数までの差分が周波数オフセットΔfとして求められる。そして、求められた周波数オフセットは、オフセットデータ取得部43から撮影条件設定部44および画像再構成部46に与えられる。
また、傾斜磁場オフセット取得部50は、傾斜磁場オフセットを求める。すなわち、各スライス内の領域において共鳴周波数が異なるため、各スライス内の領域を十分に励起するための傾斜磁場と基準となる傾斜磁場との差分が傾斜磁場オフセットとして求められる。そして、求められた傾斜磁場オフセットは、オフセットデータ取得部43から撮影条件設定部44に与えられる。
次に、ステップS2において、入力装置33の操作により撮影条件が設定される。また、入力装置33の操作によりエコーデータの読出し中に発生する周波数変調に起因してエコーデータに発生する位相シフトの補正方法が指定される。すなわち、例えば、入力装置33から撮影条件設定部44に指示情報が与えられることにより、SS SE EPIシーケンスが指定され、寝台37の天板移動を伴うmoving table法による撮影条件が指定される。
また、エコーデータに発生する位相シフトの補正方法としては、エコーデータの受信位相の位相シフトをキャンセルさせる方法と、収集されたk空間データの画像再構成処理において位相シフトの補正を行う方法がある。そこで、オペレータは、入力装置33の操作により位相シフトの補正機能の動作モードをオンにし、受信位相を補正するのか、k空間データの位相を補正するのかを選択する。すなわち、入力装置33から撮影条件設定部44の受信位相補正部51および画像再構成部46のデータ位相補正部52のいずれかに動作指示が与えられる。
尚、撮影条件、位相シフトの補正機能の動作指示および位相シフトの補正方法の指定は、ステップS1におけるシミング前に行ってもよい。
次に、ステップS3において、エコーデータの受信位相が補正対象として指示された場合には、ステップS4において、撮影条件設定部44において、エコーデータの受信位相シフトがキャンセルされるように撮影条件が設定される。また、撮影条件設定部44において、周波数オフセットおよび傾斜磁場オフセットを用いた補正が行われる。
図12は、図7に示す撮影条件設定部44における周波数オフセットおよび傾斜磁場オフセットを用いた補正方法を説明する概念図である。
図12に示すように、撮影領域Aに複数のスライスS1、S2、・・・、Snが設定される。そして、各スライスS1、S2、・・・、Sn内に印加される励起パルスの中心周波数は、各スライスS1、S2、・・・、Snに対応する周波数オフセットΔf1、Δf2、・・・、Δfnだけ基準となる周波数f0からシフトされる。また、各スライスS1、S2、・・・、Sn内に印加される傾斜磁場パルスは、基準となる傾斜磁場パルスの強度G0に各スライスS1、S2、・・・、Snに対応する傾斜磁場オフセットΔG1、ΔG2、・・・、ΔGnだけ加算した強度とされる。
例えば、あるスライスにおける周波数オフセットがΔf=20Hzである場合には、励起パルスの中心周波数が20Hzの周波数分オフセットを持つ。この時、エコー信号は、読出し中に、同様の周波数オフセット分に対応するだけ周波数変調される。また、対応するスライスにおける位相エンコード(PE: phase encode)方向、リードアウト(RO: readout)方向およびスライス選択(SS: slice selection)方向の傾斜磁場オフセットがΔG(PE, RO, SS)=(5, -2, 7)である場合には、各傾斜磁場パルスの制御値に傾斜磁場オフセットΔG(PE, RO, SS)=(5, -2, 7)を加算する。
図13は、図7に示す撮影条件設定部44において設定されるパルスシーケンスの一例を示す図である。
図13において、RFはRFコイルユニット24から送信されるRF信号を、ECHOは、受信されるエコーデータを、Gssはスライス選択用傾斜磁場を、Groはリードアウト用傾斜磁場を、Gpeは位相エンコード用傾斜磁場を、Reception phaseは、エコーデータの受信位相をそれぞれ示す。
図13に示すように、SS SE EPIシーケンスでは、90°励起パルスの印加に続いて180°リフォーカスパルスが印加される。また、スライス選択用傾斜磁場Gssの印加により励起対象となるスライスが選択される。そして、180°リフォーカスパルスによるスライス内のプロトンのリフォーカスに続いて複数回に亘って連続的にリードアウト用傾斜磁場Groおよび位相エンコード用傾斜磁場Gpeが印加される。このため、1回の励起で連続して1スライス画像分のエコーデータが一定のエコー間隔(ES: Echo Space)で収集される。
ここで、周波数が周波数オフセット分だけ変調されている90°励起パルスを使用して励起し、エコーデータの受信位相を同一とすると、エコーデータには位相シフトがデータ数に応じて等差的に重畳されることとなる。例えば、周波数オフセットが、Δf=20Hzであり、エコー間隔がES=1msである場合には、隣接するエコーデータ間における位相シフトΔφは式(1)のように計算できる。
[数1]
Δφ = Δf×ES×360 = 20(Hz)×1/1000(s)×360°= 7.2° (1)
そこで、隣接するエコーデータ間における周波数変調分の位相シフトがキャンセルされるように、予めエコーデータの受信位相がエコーデータの周波数変調による位相シフトと逆方向にシフトされて設定される。すなわち、例えば、位相シフトΔφが7.2°であり、かつリフォーカスパルスの直後に収集されるエコーデータの受信位相が0°である場合には、2番目に収集されるエコーデータの受信位相が-Δφ=-7.2°とされる。さらに、3番目に収集されるエコーデータの受信位相が-2Δφ=-14.4°とされる。このように、隣接するエコーデータの受信位相が相対的に-7.2°シフトするように各エコーデータの受信位相が等差数列として設定される。
すなわち、励起パルスに使用した周波数変調と同様の周波数変調を伴うエコーデータの読出し時の周波数変調に起因する位相シフトをPE方向の各読出し位置に応じて重畳した分だけ受信位相がシフトされる。例えば、励起パルスの周波数変調と同様の周波数変調を伴うエコーデータの位相シフトΔφが7.2°である場合には、PE方向の各読出し位置ごとに設定される受信位相が7.2°ずつ変化される。
そして、エコーデータの位相シフトをキャンセルすることによって、k空間データを用いて再構成される画像データの周波数変調に起因する位置シフトを抑制することができる。
このように、エコーデータの受信位相を予めシフトさせておくことによって、新たな位相補正処理を行うことなく、より短い処理時間で励起パルスの周波数変調と同様の周波数変調の影響を受けるk空間データの位相シフトおよび画像位置シフトを抑制することが可能となる。また、撮影部位に応じて求められた周波数オフセットに基いてエコーデータの受信位相がシフトされるため、撮影部位に依存しない受信位相のシフトが可能である。
次に、ステップS5において、イメージング用のデータ収集が行われる。すなわち、撮影条件設定部44は、SS SE EPIシーケンスおよびエコーデータのシフト後の受信位相情報を撮影条件としてシーケンスコントローラ制御部40を通じてシーケンスコントローラ31に与える。シーケンスコントローラ31は、SS SE EPIシーケンスに従って傾斜磁場電源27、送信器29および受信器30を駆動させることによりX軸傾斜磁場Gx、Y軸傾斜磁場Gy,Z軸傾斜磁場GzおよびRF信号を発生させる。そして、被検体P内部のプロトンスピンの核磁気共鳴によって生じたMR信号がRFコイルユニット24において受信され、受信器30、シーケンスコントローラ31およびシーケンスコントローラ制御部40を通じて、k空間データベース41に配置される。
図14は、図13に示すパルスシーケンスによるスキャンの実行によってエコーデータの受信位相をシフトさせて収集されたk空間データの配置を示す図である。
図14において横軸は、RO方向を示し、縦軸はPE方向を示す。また図14中の矢印は、k空間データの収集方向を示す。図14に示すように、k空間データの各PE方向の位置間ではエコー間隔ESに相当する時間が経過している。各RO毎に位相をシフトさせた受信位相が設定されたため、励起パルスの周波数変調と同様の影響を受けた位相シフトがキャンセルされる。すなわち、励起パルスの周波数変調と同様の影響を受ける事による位相シフトがキャンセルされないと、点線で示す矢印のようにk空間データはPE方向に重畳されてシフトすることとなるが、エコーデータの受信位相が予め逆方向にシフトされるため、k空間データのPE方向に関する位相情報が補正される。
また、moving table法による撮影条件が撮影条件設定部44からシーケンスコントローラ制御部40に与えられた場合には、シーケンスコントローラ制御部40から寝台制御部45にパルスシーケンス情報が与えられる。そうすると、寝台制御部45は、パルスシーケンス情報に基づいて、パルスシーケンスの実行に合わせて寝台37の天板位置が適切な位置に移動するように寝台駆動装置38を制御する。これにより、寝台37の天板を移動しつつ上述のようなk空間データの収集が可能となる。また、寝台制御部45は、各データを収集した際における寝台37の位置情報を画像表示処理部48に与える。
次に、ステップS6において、画像再構成部46によりk空間データベース41からk空間データが読み込まれて画像再構成処理やその他MPR処理やMIP処理等の必要な画像処理が施され、k空間データから画像データが生成される。画像再構成部46は、再構成した画像データを画像データベース47に書き込む。
一方、ステップS3において、k空間データの画像再構成処理において位相シフトの補正を行うよう指示されたと判断される場合には、ステップS7において、撮影条件設定部44においてパルスシーケンス等の撮影条件が設定される。また周波数オフセットおよび傾斜磁場オフセットを用いた励起パルスの中心周波数および傾斜磁場パルスの補正が行われる。ただし、エコーデータの受信位相のシフトは行われない。
次に、ステップS8において、ステップS5と同様にパルスシーケンスの実行によりイメージング用のデータが収集される。
次に、ステップS9において、画像再構成部46は、k空間データベース41からk空間データを読み込む。ここで、画像再構成部46に読み込まれたk空間データには、励起パルスの周波数変調の影響による位相シフトが存在する。そこで、データ位相補正部52は、k空間データの位相シフトがキャンセルされるようにk空間データを補正する。すなわち、データ位相補正部52は、式(1)に示されるような周波数オフセットに応じた位相シフトΔφだけk空間データの位相をシフトさせる。
そして、画像再構成部46は、位相をシフトさせることにより周波数変調の影響による位相シフトをキャンセルさせたk空間データに対して画像再構成処理やその他MPR処理やMIP処理等の必要な画像処理が施す。この結果、生成された画像データは、画像データベース47に書き込まれる。
次に、ステップS10において、画像表示処理部48は、画像データベース47から画像データを読み込んで、必要な表示処理を行った後、表示装置34に与えて表示させる。特に、寝台37の移動を伴って広範囲の多数のスライスから複数の画像データが収集された場合には、各スライスに対応する画像データが画像データベース47から画像表示処理部48に読み込まれる。そして、画像表示処理部48は、寝台制御部45から取得した寝台37の位置情報に基いて、各画像を適切な位置に配置して1枚の画像に繋ぎ合わせるための合成処理を行う。そして、この合成処理により作成された広範囲の画像データが、表示装置34に表示される。
ここで、表示装置34に表示される画像は、励起パルスの周波数変調の影響によるエコーデータの位相シフトがエコーデータの受信位相のシフトにより、あるいはk空間データの位相シフトによりキャンセルされているため、位置シフトのない画像となる。特に、複数の画像をつなぎ合わせた画像は、繋ぎ合せ部分に段差のない画像となる。
図15は、図1に示す磁気共鳴イメージング装置20により、SS SE EPI法によるスキャンを行って撮像された画像の一例を示す図である。
図15は、楕円柱の硫酸銅ボトルファントムのサジタル断面画像である。このサジタル断面画像は、アキシャル方向に15cm程度の幅を有する領域に含まれる複数のアキシャル断面画像をSS SE EPIシーケンスにより撮像し、得られたアキシャル断面画像にMPR処理を施すことによって作成されたものである。
図15に示す画像は、励起パルスにおける周波数変調の影響を受けないように、すなわち位相シフトがキャンセルするように収集されたデータから得られたため、画像の位置シフトが抑制されているのが確認できる。
つまり以上のような磁気共鳴イメージング装置20は、撮影部位に応じてシミングによってそれぞれ求められる励起パルスの各周波数オフセットを用いて、撮影部位に依存することなく受信データまたは受信後のデータの位相シフトがキャンセルされるように位相補正を行うものである。このため、磁気共鳴イメージング装置20によれば、k空間データの位相シフトに起因するエンコード方向への位置シフトを抑制した画像を得ることができる。
また、寝台37の移動を伴う撮影によって得られた複数の画像を繋ぎ合せることによって1枚の広範囲の画像を得る場合には、繋ぎ合わせの対象となる各画像の位置シフトが位相補正によって抑制されているため、スムーズに各画像を繋ぎ合わせることができる。すなわち、繋ぎ目において段差の少ない広領域の画像を得ることができる。
本発明に係る磁気共鳴イメージング装置の実施の形態を示す構成図。 図1に示すRFコイルユニットの詳細構成の一例を示す図。 図2に示す被検体の体表側に設けられる表面コイルの配置例を示す図。 図2に示す被検体の背面側に設けられる表面コイルの配置例を示す図。 図2に示す被検体の体表側に設けられる表面コイルの別の配置例を示す図。 図2に示す被検体の背面側に設けられる表面コイルの別の配置例を示す図。 図1に示す磁気共鳴イメージング装置の機能ブロック図。 図1に示す磁気共鳴イメージング装置において、ボリュームシミングによりオフセットデータを求める場合の利点を説明する図。 図1に示す受信器の詳細構成例を示す図。 図1に示す磁気共鳴イメージング装置により被検体の画像を撮像する際の手順を示すフローチャート。 図7に示す周波数オフセット取得部において求められる周波数オフセットの一例を示す図。 図7に示す撮影条件設定部における周波数オフセットおよび傾斜磁場オフセットを用いた補正方法を説明する概念図。 図7に示す撮影条件設定部において設定されるパルスシーケンスの一例を示す図。 図13に示すパルスシーケンスによるスキャンの実行によって収集されるk空間データの配置を示す図。 図1に示す磁気共鳴イメージング装置により、SS SE EPI法によるスキャンを行って撮像された画像の一例を示す図。 従来のSS SE EPI法によるスキャンにより撮像された画像の一例を示す図。
符号の説明
20 磁気共鳴イメージング装置
21 静磁場用磁石
22 シムコイル
23 傾斜磁場コイルユニット
24 RFコイルユニット
24a WBコイル
24b フェーズドアレイコイル
24c 表面コイル
24d,24e,24f,24g コイルユニット
25 制御系
26 静磁場電源
27 傾斜磁場電源
28 シムコイル電源
29 送信器
30 受信器
30a デュプレクサ
30b アンプ
30c 切換合成器
30d 受信系回路
30e FILTER
30f 検波回路
30g A/D変換器
30h 移相器
30i 制御回路
31 シーケンスコントローラ
32 コンピュータ
33 入力装置
34 表示装置
35 演算装置
36 記憶装置
37 寝台
38 寝台駆動装置
40 シーケンスコントローラ制御部
41 k空間データベース
42 シミング指示部
43 オフセットデータ取得部
44 撮影条件設定部
45 寝台制御部
46 画像再構成部
47 画像データベース
48 画像表示処理部
49 周波数オフセット取得部
50 傾斜磁場オフセット取得部
51 受信位相補正部
52 データ位相補正部
P 被検体

Claims (11)

  1. 励起パルスの印加後に被検体から核磁気共鳴によエコーデータを収集する磁気共鳴イメージング装置であって
    周波数オフセットを取得する周波数オフセット取得手段と、
    前記周波数オフセットに基づいて前記励起パルスを周波数変調する周波数変調手段と、
    前記周波数変調された励起パルスに基づいて複数のスライスのエコーデータを収集するデータ収集手段と、
    前記励起パルスの周波数変調に起因して前記複数のスライスのエコーデータにそれぞれ生じる位相シフトを、前記周波数オフセットに応じてキャンセルする位相シフト補正手段と、
    を有することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 前記位相シフト補正手段は、前記複数のスライスのエコーデータの受信位相を前記位相シフト分だけ逆方向にシフトすることによって、前記位相シフトをキャンセルするように構成されることを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  3. 前記位相シフト補正手段は、収集後における前記複数のスライスのエコーデータの位相を前記位相シフト分だけ逆方向にシフトすることによって、前記位相シフトをキャンセルするように構成されることを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 前記データ収集手段は、Echo Planer Imaging撮像法によるシーケンスに従って前記複数のスライスのエコーデータを収集するように構成されることを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  5. 前記被検体をセットするための寝台を移動させる寝台駆動手段と、
    前記寝台の各位置において前記データ収集手段により収集された前記位相シフトのキャンセル後における複数のスライスのエコーデータからそれぞれ前記寝台の各位置における複数の画像を生成する画像生成手段と、
    前記複数の画像を繋ぎ合せる画像合成手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  6. 前記周波数オフセット取得手段は、3次元データから前記周波数オフセットを取得するように構成されることを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  7. 前記データ収集手段は、複数の表面コイルを用いると共に位相エンコードをスキップさせることで、位相エンコード数を画像再構成に必要な位相エンコード数の前記表面コイルの数分の1に減らすパラレルイメージングにより、前記複数のスライスのエコーデータを収集するように構成されることを特徴とする請求項4記載の磁気共鳴イメージング装置。
  8. 前記周波数オフセット取得手段は、プレスキャンによって収集されたデータを取得し、取得したデータに基づいて前記周波数オフセットを取得するように構成されることを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置
  9. 前記プレスキャンでは、エンコードをかけた3次元のプレスキャンでエコーデータを収集することを特徴とする請求項8記載の磁気共鳴イメージング装置
  10. 周波数オフセットに基づいて周波数変調された励起パルスの印加後に被検体から核磁気共鳴により複数のスライスのエコーデータを収集するシーケンスを設定するステップと、
    前記励起パルスの周波数変調に起因して前記複数のスライスのエコーデータにそれぞれ生じる位相シフトがキャンセルされるように、前記複数のスライスのエコーデータの受信位相を前記位相シフト分だけ逆方向にシフトさせた撮影条件を設定するステップと、
    を有することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置における撮影条件設定方法。
  11. 周波数オフセットに基づいて周波数変調された励起パルスの印加後に被検体から核磁気共鳴により複数のスライスのエコーデータを収集するシーケンスに従って収集されたk空間データを取得するステップと、
    前記励起パルスの周波数変調に起因して前記k空間データに生じる位相シフトがキャンセルされるように、前記k空間データの位相を前記位相シフト分だけ逆方向にシフトするステップと、
    を有することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置におけるデータ処理方法。
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