JP4034654B2 - 高精度コイル感度マップを用いたパラレルmrイメージング - Google Patents
高精度コイル感度マップを用いたパラレルmrイメージング Download PDFInfo
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Description
本発明は、被検体内の磁化スピンの磁気共鳴現象に基づいて当該被検体の内部を撮像する磁気共鳴イメージング(MRI)に係り、特に、複数のコイル要素から成るマルチコイルを用いた高速MR撮像(パラレルMRイメージング)行うときには必要なコイル感度分布推定装置及びその推定方法に関する。
背景技術
磁気共鳴イメージングは、静磁場中に置かれた被検体の原子核スピンをそのラーモア周波数の高周波信号で磁気的に励起し、この励起に伴って発生するMR信号から画像を再構成する撮像法である。
この磁気共鳴イメージングの分野において、近年、特に高速撮像の研究が盛んになっている。この一例として、複数のRFコイルを用いる、総称的にパラレルMRイメージング(Parallel MR Imaging)法と呼ばれる高速撮像法が知られている。このパラレルMRイメージング法は、歴史的には、マルチコイル高速撮像法、PPA(Partially Parallel Acquisition)法、又はサブエンコーディング(subencoding)法とも呼ばれている。
このパラレルMRイメージングには種々の態様が採られる。初期の頃には、例えば、論文“Carlson J.W.and Minemura T., Image Time Reduction Through Multiple Receiver Coil Data Acquisition and Image Reconstruction,MRM 29:681−688,1993”や“Ra J.B.and Rim C.Y.,Fast Imaging Using Subencoding Data Sets From Multiple Detectors,MRM 30:142−145,1993”が提案されている。
また、この初期の手法を改良した多くの手法が提案されている。その中には、論文“Sodikson D.K.and Manning W.J.,Simultaneous Acquisition of Spatial Harmonics(SMASH):Fast Imaging with Radiofrequency Coil Arrays,MRM 38:591−603,1997”で知られるSMASH法や、論文“Pruessman K.P.,Weiger M.,Scheidegger M.B.,and Boesiger P.,SENSE:Sensitivity Encoding for Fast MRI,MRM 42:952−962,1999”で知られるSENSE法がある。
これらのパラレルMRイメージング法では、基本的に、複数のRFコイル(要素コイル)から成る、所謂、マルチコイルを用いて各コイル同時にエコー信号が受信され、各RFコイルの受信エコー信号から独立に画像データが生成される。このように複数のRFコイルで同時に受信する条件で、各RFコイルに対応したエンコード数を、画像再構成に必要な所定エンコード数のRFコイル数分の1に減らす。これにより、各RFコイル毎に生成した画像のFOVは小さくなり、スキャン時間は減少するものの、画像端には折返し(wrap−around又はfoldingと呼ばれる)が生じている。
第1図に、このパラレルMRイメージング法を用いて、要素コイル数=2の場合に収集される画像の例を示す。第1図(a)及び(b)は各要素コイルで得られた画像をそれぞれ示す。
そこで、このパラレルMRイメージング法の場合、複数のRFコイルの感度が個々に異なることを利用して、後処理としてのアンフォールディング(unfolding)処理が行われ、それら複数枚の画像が最終のフルFOV(視野)の画像に合成される。このアンフォールディング処理には、RFコイル(要素コイル)の空間的な感度マップが用いられる。このようにパラレルMRイメージング法によって、スキャンの高速化を図るとともに(高速撮像)、例えば腹部全体のように広い視野の最終画像を得ることができる。
感度マップは、個々のMR撮像の度に、本スキャンの前に求めておく必要がある。具体的には、プレスキャンを行って得た画像データから所定演算を行って感度データを得る。この感度データには更にローパスフィルタ処理が施されたり、多項式フォールディング処理が施され、アンフォールディング処理に用いる感度マップが得られる。また、内挿・外挿法も適用される。
しかしながら、上述の各RFコイルの感度情報(即ち、エコー信号)は、エコー信号源の存在する領域からは豊富に得られるものの、エコー信号源が存在しない領域、例えば被検体の外部の領域や肺野などからは少ない。このため、上述したローパスフィルタ処理や多項式フィッティング処理は、例えば肺野を撮像部位とする場合のように、収集されるエコーデータ(原データ)が疎な部位から得た画像には適用し難く、また外挿の場合でも、外挿できる領域は小さく、感度分布データを高精度に拡張することが困難なことが多かった。
また、ローパスフィルタ処理や多項式フィッティング処理を施すと、画像の周辺部ではデータが発散して異常値を示すことが多いことから、安定した滑らかな感度マップを得ることは難しかった。
従って、精度が低く、また滑らか度の低い感度マップを用いてアンフォールディング処理が強いられるため、最終的に得られるフルFOVの合成画像においてもアーチファクトが残るなど、画質が悪く、描出能の低い画像しか得られないという問題があった。
発明の開示
本発明は、このような従来技術の抱える問題を打破するためになされたもので、疎なエコーデータしか収集されない撮像部位(即ち、全くエコー信号が出ないか又は低い信号値のエコー信号しか出ない領域を含む撮像部位)であっても、マルチコイルを成す複数の要素コイル夫々の感度マップを高精度に推定することを、その目的とする。また、そのような推定機能を有する磁気共鳴イメージング装置を提供することを、別の目的とする。
上述した目的を達成するため、本発明に係るコイル感度分布推定装置は、パラレルMRイメージングに用いる複数のRFコイルから成るマルチコイルの初期感度マップを生成する生成手段と、前記初期感度マップをGCS(Global Coverage Splines)でフィッティングしてアンフォールディング用の感度マップを得るフィッティング手段とを備えたことを特徴とする。
例えば、前記生成手段は、前記複数のRFコイルのそれぞれにより収集された画像の画素値を平方二乗和などの合成処理に付して前記初期感度マップを生成する手段である。また、前記生成手段は、全身用コイルにより収集された画像を前記初期感度マップとして用いる手段であってもよい。
また例えば、前記フィッティング手段は、前記GCSのベース関数の自動位置決め、前記フィッティング処理時におけるターゲット点の画像外側への付加、及び前記フル感度マップに関する既知情報の組込みのうち、少なくとも1つの処理を実行する手段を有する。この場合、例えば、前記フィッティング手段は、前記GCSのベース関数の自動位置決め処理を実行する手段を有し、この実行手段は、格子点をコントロール点とするグリッドを用いた自動位置決め処理を行う手段である。
さらに、好適な一例によれば、前記生成手段及びフィッティング手段は、MRデータの絶対値成分及び位相成分の何れか一方又は両方に対して実行するように構成される。
また、本発明に係るコイル感度分布推定方法は、パラレルMRイメージングに用いる複数のRFコイルから成るマルチコイルの感度分布を推定する方法である。この方法は、マルチコイルの初期感度マップを生成し、初期感度マップをGCSでフィッティングしてアンフォールディング用の感度マップを得る、ことを特徴とする。
さらに、本発明に係る磁気共鳴イメージング装置は、複数のRFコイルから成るマルチコイルを用いて被検体のMR画像を得る装置であり、前記マルチコイルの複数のRFコイルを介して受信するプレスキャンのエコーデータに基づいて当該RFコイルそれぞれの第1の感度マップを個別に生成する第1の生成手段と、前記第1の感度マップのそれぞれをGCS(Global Coverage Splines)でフィッティングして第2感度マップを個別に生成する第2の生成手段と、前記マルチコイルの複数のRFコイルを介して受信するパラレルMRイメージングによるスキャンのエコーデータを再構成する再構成手段と、この再構成手段により再構成された画像に、前記第2の感度マップを用いて、アンフォールディングを含む処理を行って前記MR画像を得る画像取得手段とを備えたことを特徴とする。
例えば、前記第1の生成手段は、前記プレスキャンとして、3次元のエコーデータから成るボリュームデータを得るスキャン手段と、前記ボリュームデータに基づき前記各RFコイルの3次元の第1の感度マップを演算する演算手段とを備え、前記第2の生成手段は、3次元の前記第1の感度マップのそれぞれをGCSでフィッティングして3次元の前記第2の感度マップを得る手段である。この場合、好適には、前記画像取得手段は、前記再構成手段より再構成された画像に応じて断面の感度マップを3次元の前記第2の感度マップから切り出す切出し手段と、この切出し手段により切り出された断面の2次元マップを用いて前記アンフォールディングを行うアンフォールディング手段とを備える。
さらに、本発明に係る磁気共鳴イメージング装置は、別の態様として、静磁場内に置かれた被検体にパラレルMRイメージング法に従って傾斜磁場及び高周波信号を印加し、これにより当該被検体から生じるMR(磁気共鳴)信号を複数の要素コイルから成るマルチコイルで受信し、その要素コイル夫々により受信された前記MR信号に基づいて高速撮像法に拠る画像化を行うMRI(磁気共鳴イメージング)装置である。この装置は、前記複数の要素コイルで個別に検出されたMR信号を個別に受信処理して受信データを生成する受信器と、この受信器で個別に生成された準備用スキャン時の複数組の受信データから前記マルチコイルの初期感度マップを生成する機能、その初期感度マップをGCSでフィッティングしてアンフォールディング用の感度マップを得るフィッティング機能、及び、前記受信器で個別に生成されたイメージング用スキャン時の複数組の受信データと前記感度マップとに基づいて前記高速撮像法に拠る画像を生成する機能を有する演算装置とを備える。
このように、初期感度マップをGCSでフィッティングして最終の感度マップを得るので、従来のように、単純なローパスフィルタや局地的な多項式フィッティングに拠るリファイン法とは違い、疎なエコーデータしか収集されない撮像部位(即ち、全くエコー信号が出ないか又は低い信号値のエコー信号しか出ない領域を含む撮像部位)であっても、マルチコイルを成す複数の要素コイル夫々のアンフォールディング用感度マップを高精度に推定することができる。この推定は、2次元のGCSによるフィッティングであっても、また、3次元のGCSによるフィッティングであっても実行できる。
なお、GCS(Global Coverage Splines)は、例えば、TPS(Thin−Plate Splines)、B−splines、Bezier Surfacedなど、広い領域にわたってフィッティングを行うものであればよい。また合成処理は、平方二乗和(Square Root of Sum−of−Squares;略して、Sum−of−Squares(SoS))のほか、単純和などの合成法であってもよい。
また、本発明に係るコイル感度推定の手法は、フェーズドアレイコイル(PAC)を用いたイメージング(すなわちパラレルMRイメージングではない)におけるコイル感度の補正に用いることもできる。
最良の実施形態
以下、本発明に係る1つの実施の形態を添付図面に基づき説明する。
まず、第2図を参照して、この実施形態に係るMRI(磁気共鳴イメージング)装置を説明する。なお、このMRI装置は、本発明に係るコイル感度分布推定装置を機能的に含む。
このMRI装置は、マルチコイルを用いて高速撮像を実施し、パラレルMRイメージング(parallel MR imaging)画像(PPA(partial parallel acquisition)画像とも呼ばれる)を得ることができる装置である。第2図に示す如く、このMRI装置は、被検体としての患者Pを載せる寝台部と、静磁場を発生させる静磁場発生部と、静磁場に位置情報を付加するための傾斜磁場発生部と、高周波信号を送受信する送受信部と、システム全体のコントロール及び画像再構成を担う制御・演算部とを備えている。
静磁場発生部は、例えば超電導方式の磁石1と、この磁石1に電流を供給する静磁場電源2とを備え、被検体Pが遊挿される円筒状の開口部(診断用空間)の軸方向(本システムに設定された直交座標軸ではZ軸方向に相当する)に静磁場H0を発生させる。なお、この磁石部には、図示しない静磁場均一用のシムコイルが設けられている。
寝台部は、被検体Pを載せた天板14Tを磁石1の開口部に退避可能に挿入できる。この挿入は、寝台駆動装置14Dによってなされる。寝台駆動装置14Dは、後述するホスト計算機6から与えられる駆動信号に応答して、天板14Tをその長手方向(Z軸方向)に移動できるようになっている。被検体Pは、一例として、天板14Tの長手方向に沿って載せられる。
傾斜磁場発生部は、磁石1に組み込まれた傾斜磁場コイルユニット4Gを備える。この傾斜磁場コイルユニット4Gは、互いに直交するX、Y及びZ軸方向の傾斜磁場を発生させるための3組(種類)のx,y,zコイル(図示せず)を備える。この傾斜磁場発生部は更に、x,y,zコイルに電流を供給する傾斜磁場アンプ4を備える。この傾斜磁場アンプ4は、後述するシーケンサ5の制御のもと、x,y,zコイル夫々に傾斜磁場を発生させるためのパルス電流を供給する。
傾斜磁場アンプ4からx,y,zコイルに供給されるパルス電流を制御することにより、物理軸である直交3軸X,Y,Z方向の傾斜磁場を合成して、互いに直交するスライス方向傾斜磁場Gs、位相エンコード方向傾斜磁場Ge、及び読出し方向(周波数エンコード方向)傾斜磁場Grの各論理軸方向を任意に設定・変更することができる。スライス方向、位相エンコード方向、及び読出し方向の各傾斜磁場は、静磁場H0に重畳される。
送受信部は、磁石1のボア内の撮像空間において被検体Pの近傍に配設されるRFコイルとしての全身(WB)用コイル7T及びマルチコイル7Rと、この両コイル7T及び7Rに接続された送信器8T及び受信器8Rとを備える。
全身用コイル7Tは、このコイルを単独のRFコイルとして使用するときは、送受信兼用コイルとして使用される。一方、マルチコイル7R(受信コイル)を使用するときには、全身用コイル7Tは送信用コイルとして使用される。
マルチコイル7Rは、S/Nを高く設定できるアレイタイプの受信コイルとして構成されており、要素コイルを成す複数のRFコイル(例えば表面コイル)7a,7b,7cから成る。この複数のRFコイル7a〜7cは、一例として、撮像空間においてZ軸方向に配設される。複数のRFコイル7a〜7cの夫々は、互いに独立して受信器8Rに接続される。
なお、マルチコイル7Rは必ずしも複数個の表面コイルから成る構造に限定されず、複数個のボリュームコイルから構成されていてもよい。また、マルチコイルは寝台に取り付けていてもよいし、被検体に取り付けてもよい。
送信器8T及び受信器8Rは、後述するシーケンサ5の制御の基で動作する。送信器8Tは、被検体Pの磁化スピンに核磁気共鳴(NMR)を起こさせるためのラーモア周波数のRF電流パルスを全身用コイル7Tに供給する。受信器8Rは、全身用コイル7T又はマルチコイル7Rが受信したエコー信号(高周波信号)を取り込み、エコーデータ(原データ)を生成する。
受信器8Rは、具体的には第2図に示す如く、全身用コイル側の受信部とマルチコイル側の受信部とに分かれている。
全身用コイル側の受信部は、全身用コイル7Tに接続されたデュプレクサ81と、このデュプレクサ81に接続されたプリアンプ82と、このプリアンプ82の受信信号を受ける受信系回路83とを備える。デュプレクサ81には送信器8Tも接続されている。
これにより、デュプレクサ81は、送信時には送信器8Tからの送信駆動パルスを全身用コイル7Tに向けて通過させる一方で、受信時には全身用コイル7Tが検出したエコー信号をプリアンプ82に向けて通過させる。プリアンプ82は、受信エコー信号を前置増幅して受信系回路83に送る。受信系回路83は、入力したエコー信号に中間周波変換、位相検波、低周波増幅、フィルタリングなどの各種の信号処理を施した後、A/D変換を施してエコーデータ(原データ)を生成し、これをホスト計算機6に送る。
一方、マルチRFコイル側の受信部は、RFコイル7a(〜7c)毎に、マルチコイル7Rからのエコー信号を受けるプリアンプ84A〜84Cを備える。各プリアンプ84A(〜84C)の出力は受信系回路85A(〜85C)を介してホスト計算機6に至る。この受信系回路87A〜87Cの夫々も前述と同様に、入力したエコー信号に中間周波変換、位相検波、低周波増幅、フィルタリングなどの各種の信号処理を施した後、A/D変換を施してエコーデータを生成し、これをポスト計算機6に送る。
さらに、制御・演算部は、シーケンサ(シーケンスコントローラとも呼ばれる)5、ホスト計算機6、記憶装置11、表示装置12、及び入力器13を備える。
この内、ホスト計算機6は、その内部メモリ又は記憶装置11に記憶したソフトウエア手順に基づいて、シーケンサ5に準備用のプレスキャン(preparation scan)及びイメージング用の本スキャン(imaging scan)のパルスシーケンス情報を送るとともに、装置全体の動作を統括する。また、ホスト計算機6は、マルチコイル7RのRFコイル7a〜7cの感度マップを推定する機能、エコーデータに再構成処理を施して画像データを演算する機能、寝台駆動装置14Dの駆動を制御する機能などを有する。このホスト計算機6は本発明の演算装置としても機能する。
パルスシーケンス情報に拠るスキャンは、画像再構成に必要なエコーデータの組を収集するスキャンである。パルスシーケンスには、3次元(3D)スキャン又は2次元(2D)スキャン)のシーケンスが使われる。そのパルス列の形態としては、SE(スピンエコー)法、FSE(高速SE)法、FASE(高速Asymmetric SE)法(すなわち、高速SE法にハーフフーリエ法を組み合わせたイメージング法)、EPI(エコープラナーイメージング)法、FE(グラジェントエコー)法、FFE(高速FE)法、セグメンティドFFE法、などが用いられる。
シーケンサ5は、CPU及びメモリを備えており、ホスト計算機6から送られてきたパルスシーケンス情報を記憶し、この情報にしたがって傾斜磁場アンプ4、送信器8T、受信器8Rの動作を制御する。パルスシーケンス情報とは、一連のパルスシーケンスに従って傾斜磁場アンプ4、送信器8Tおよび受信器8Rを動作させるために必要な全ての情報であり、例えばx,y,zコイルに印加するパルス電流の強度、印加時間、印加タイミングなどに関する情報を含む。
マルチコイル高速撮像において再構成された画像及び合成された画像のデータは、表示装置12に表示されるとともに、記憶装置11に記憶される。オペレータが希望する撮像条件、パルスシーケンス、画像合成や差分演算に関する情報は、入力器13を介してホスト計算機6に入力される。
次いで、本実施形態の作用効果を、マルチコイル7Rの感度マップの作成を中心に説明する。
本実施形態では、マルチコイル高速撮像は第3図に大略示す手順で行われる。まず、イメージング用本スキャン前の準備作業の一環として、マルチコイル7Rの各RFコイルの感度マップを推定するためのプレスキャンが所定シーケンスで実行される(ステップS1)。このプレスキャンは、例えば2次元のスキャンに基づくFFE(Fast Field Echo)法などの高速パルスシーケンスを用いて、RFコイル7a(〜7c)毎に行われ、これにより、画像再構成に必要なエコー信号が収集される。
プレスキャンで収集され受信器8Rで処理されたエコーデータは、ホスト計算機6により、RFコイル毎に、実空間の画像C1〜C3に再構成される(ステップS2:第4図及び第5図参照)。次いで、ホスト計算機6により、この画像C1〜C3のデータを用いて、後述するように、マルチコイル7Rを成すRFコイル7a〜7c夫々の感度マップM1´〜M3´が推定される(ステップS3:第4図参照)。この感度マップのデータは記憶装置11に保存される。
一方、本スキャン(ステップS11)により収集され受信器8Rで処理されたエコーデータは、ホスト計算機6により、RFコイル毎に、実空間の画像に再構成される(ステップS12)。この画像は、RFコイル毎に、記憶装置11から読み出されたRFコイル7a〜7cの感度マップを用いてアンフォールディング処理され、最終のフルFOVの画像に合成される(ステップS13)。
次に、第4図以降の図面を参照して、上述した感度マップの推定処理(ステップS3)を更に詳述する。
この感度マップの推定はホスト計算機6により実行される。具体的には、第4図に示す如く、この推定処理は、複数のRFコイル7a〜7cにより個々に得た複数枚の画像(コイル画像)C1〜C3から初期感度マップM1〜M3を各々演算する工程PS1と、この初期感度マップM1〜M3に、本発明に係るTPS(Thin−Plate Splines)に拠るフィッティングを適用してフル感度マップM1´〜M3´を推定する肯定PS2とを含む。このフル感度マップM1´〜M3´が最終的にアンフォールディング処理に使用される要素コイル毎の感度分布である。
(初期感度マップの演算)
次いで、初期感度マップの演算を、第5図を参照して説明する。
なお、この演算は、RFコイル7a〜7cに対応して得られたコイル画像C1〜C3夫々の絶対値データ及び位相データの何れか又は両方に対して実行される。この結果、コイル画像C1〜C3夫々の絶対値及び位相夫々に対する初期感度マップが生成される。以下、これを、単に、「感度マップの演算」として説明する。
この感度マップの演算は比較的容易な処理であり、例えば前述したSENSE法で用いられている。フェーズドアレイコイル(Phased Array Coli:PAC)を成すRFコイル7a〜7c(即ち、コイル要素数n=3)に対応して得られたコイル画像C1〜C3は、平方二乗和(sum−of−squares:SoS)画像の演算、即ち
付されて合成される。
次いで、コイル画像C1〜C3の画素値について、
の演算を行い、初期感度マップM1〜M3を夫々演算する。ここで、i=1〜n(正の整数:ここでn=3))である。この除算により、解剖学上の構造物を除去でき、コイル夫々の感度プロファイルを反映した画像になる。
しかし、コイル夫々の感度マップを得るための演算は、エコー信号の十分な強度が得られる位置でのみ可能である。つまり、SoS画像のうち、強度が低い(一例として、最大強度に対する全体強度の割合が例えば10%であるしきい値を用いて検出される)位置では感度情報が得られない。
このSoS画像の別の方法として、全身用(WB)コイル7Tを用いて撮像された画像を用いることができる。このWBコイル7Tを用いる場合、より精度の高い感度マップを提供できるという利点があるが、WBコイルとマルチコイルとの間に位置ずれ(ミスレジストレーション)が無く、一致していることが重要である。
第6図に、RFコイルが2つ(要素コイル1,2)の場合について、実際にプレスキャンで得られたフルFOV画像(左上及び左下の画像:第6図(a),(c))と、このフルFOV画像(右上及び右下の画像:第6図(b),(d))を使って演算された初期感度マップの例を夫々示す。
(TPSフィッティング)
次に、フィッティング処理(第4図、ステップPS2)を説明する。
最初に、TPS(Thin−Plate Splines)について説明する。TPSは、対数に拠るベース関数の組み合わせとして定義される曲面である。このようなベース関数は局所的に変形させることができるので、それらの組み合わせによって、かかる曲面の全体の形状を決めることができる。
これらベース関数は、それらの位置(その中心点で定義される位置であり、以下、コントロール点と呼ぶ)及び高さ(TPSの式の中で与えられる重みで定義される)により決まる。
第7図に、TPSの一例を示す。同図の場合、コントロール点はひし形の頂点に置かれ、それらの点の高さは×印で表されている。このように4個のベース関数により、全部の×印を通る曲面として、その曲面の全体形状を特定できる。
(一般的なTPSフィッティング)
ここで、一般的に使用されている、TPSに拠るフィッティングを(内挿法及び近似法の両ケースに対して)を説明する。
TPSは、曲げ関数の組み合わせに、境界拘束を加えて、以下の(1)式の如く表される。
ここで、
であり、wiは重みを、a+bx+cは境界での滑らかさを与える項である。
内挿法については、一連の点を正確に内挿する系を説明する。しかし、最も通常のケースでは、多量のデータ点を使用できるので、その場合には内挿よりも近似の方が好適である。近似法としては、TPSを最小二乗法によりフィッティングする手法を説明する。
<内挿法の場合>
内挿するターゲットデータを、S(xk,yk),k=1…nとすると、解くべき系は、
となり、マトリクス表記では、
となる。このマトリクスは、
と表すことができるので、重みは一般表現としては、
と表される。
<最小二乗近似>
このTPSは、
と近似できる。ここで、mはベース関数の数であり、データ点の数nよりも小さい(m<n)。このときの近似誤差は、
と表すことができる。パラメータwiに関する誤差を最小にすると、
が得られる。
設計マトリックスA及び観測ベクトルsを、
のように定義する。これにより、最小二乗法の近似式、
と表すことができ、この最小二乗法の問題の解は、設計マトリックスAの擬似逆行列
になる。
TPSは、データの位置を内挿したり、近似する場合に用いることができ、理論的及び実用的な両方から特徴を有している。
理論的には、TPSは、点の組を通る全種類の曲面のうち、曲げエネルギ(bending energy)を最小にする曲面である。実用的な曲面からは、TPSは線形の式で表され、演算が容易化且つ高速化される。さらに、このベース関数(即ち、コントロール点)の数及び位置は何ら制限無く選択でき、これにより、柔軟性のあるフィッティング手法になる。
TPSの式は元々、“Harder”と“Desmarais”により導入された(論文“Harder R.L.and Desmarais R.N.,Interpolation using surface splines,Journal of Aircraft 9:189−191,1972”参照)。このTPSの医療への応用は、歪みをモデル化する例で報告されており(論文”Bookstein F.L.,Principal warps:thin−plate splines and the decomposition of deformations.IEEE Transactions on Pattern Analysis and Machine Intelligence,11(6):567−585,1989”参照)、医用画像を登録する際によく用いられている。
(本発明で用いるTPSフィッティング)
次に、本発明で用いるTPSに拠るフィッティングを説明する。
まず、このフィッティングは、概略的には、初期感度マップ上で感度情報を有するピクセル値をターゲット点として扱い、それらの値にTPSをフィットさせる。つまり、TPSのコントロール点の位置を変え、このコントロール点の高さがターゲット点に最も良く近似するように、重みが最適値に設定される(第8図参照)。
なお、フィッティングの演算速度を上げるには、通常、画像はサブサンプリングされる。これにより、グリッドの値のみ、即ち画像上の一定間隔に配されたピクセルのみが採用される。実用上は、256×256のマトリクスサイズの画像では、格子距離は通常、5ピクセルに設定される(第9図参照)。
第10図に、本発明で用いるTPSに拠るフィッティングの一例を実施する処理手順示す。これらの手順PS2−1〜PS2−4は、ホスト計算機6により、コイル画像C1〜C3の絶対値データ及び位相データの一方から求めた初期感度マップ又はその両方から求めた夫々の初期感度マップに対して実行される。
(コントロール点の自動位置決め)
最初の手順PS2−1では、コントロール点、即ち基礎関数(basis functions)の位置が自動的に決められる。
具体的には、画像上に予め定めた格子位置を有するグリッドが第11図に示す如く自動的に設定され、これにより、コントロール点が画像上で平均して配置される。
グリッドの格子点間の距離はコントロール点の数及び位置を決めるパラメータである。典型的には、大きなボディコイルの場合、FOVの大部分をカバーするように、画像を跨ぐ4×4のグリッド設定される。各々が画像の約1/4を覆うサイズの4素子から成るヘッドコイルのように、コイルが小さい場合、解像度を更に上げる必要があるので、例えば、10×10のグリッドが用いられる。
なお、このグリッドは、コントロール点の最終位置を決める手段として用いてもよいが、第12図に示すように別の洗練化処理(refinement process)を施すようにしてもよい。
第12A図〜第12C図に示す洗練化処理は、前述したように、初期感度マップを利用して行われる。つまり、ホスト計算機6により、画像上に初期感度マップの内のコイル感度が高い領域が自動的に設定され(第12A図参照)、対象物の描出領域と高いコイル感度領域との重なった部分が自動的に抽出される。この抽出画像に上述したグリッドを自動的に配置される(第12B図参照)。更に、その画像上で、描出部以外の部分に存在する格子点を自動的に切り取り、残りの格子点、即ち描出部上に存在する格子点を最適化グリッドとして設定する(第12C図参照)。この結果、グリッドを初期感度マップでマスクしたことになり、信号値が高い領域(コイル感度が高い領域)に在るコントロール点のみが残る。この結果、信号値が無い領域でのフィッティング曲面の挙動が一層安定化される。
このようにフィッティングするTPS曲面の形状及び範囲は、TPSのベース関数を定義するコントロール点の数及び位置により決まる。このコントロール点が少な過ぎると、TPS曲面のフレキシビリティが限定されるし、ターゲット点に対する近似度は低くなる。一方、コントロール点が多過ぎると、フィッティングに対するノイズの関与が大きくなり、その結果、TPS曲面の十分な滑らかさは確保されず、変形することがある。一般に、コントロール点は、上述した第12A図〜第12C図に示す手法の如く、信号値の無い領域には置かずに、十分な強度の信号が在る領域に置くことが望ましい。信号値の無い領域は、その後の処理で滑らかに内挿される。これにより、フィッティング曲面に生じる、コントロール点の位置に因る歪みが減少する。
(ターゲット点の画像外側への追加)
次の手順PS2−2では、画像の外側にターゲット点が追加される処理がホスト計算機6により行われる。ターゲット点は、前述したように、初期感度マップ上で感度情報を含むピクセルの値である。
このターゲット点の追加処理は以下の理由に拠る。画像の内側においてその境界近くの位置にターゲット点が存在しない場合、そのような領域でTPSの挙動が荒れて、好ましくなることがある(第13A図(a1)参照)。特に、画像の中心に近い位置で感度プロファイルに少しでも凹凸が在ると、その凹凸は画像の境界付近で増強されることがある。この結果、アンフォールディング後の画像において、その中心に近い位置における合成が良好に行われていないことになる。
この問題を回避するために、本実施形態では、画像の外側のある距離の位置にターゲット点を人工的に追加する手法が採られる。この追加処理は、ホスト計算機6により自動的に行われる。
この追加ターゲット点の重みは零に、即ち全ターゲット点にフィットする曲面に設定され、その追加点に対する最適値を決められる。第13A図(a2)及び第13B図に一例を示す。第13A図(a2)はTPS曲面の1次元プロファイルを示し、第13B図はその配置を2次元で示す。外側に追加配置するターゲット点までの距離は、一例として、画像マトリクスの半分の距離である。
このように、画像外部にターゲット点を追加することで、TPSの挙動を安定させる。つまり、画像の境界付近でTPSが不用意に変動したり、ノイズ的な高ピークを呈するといった状態を排除できる。
(既知情報を利用したTPSフィッティング)
次の手順PS2−3では、ホスト計算機6により、TPSの既知情報を利用してTPSフィッティングの演算が行われる。この既知情報は、既にファントムなどを用いて得られたTPSの既知モデルなどである。
初期の頃は、コイル感度をモデル化する場合、均質なファントムをスキャンすることに基づいていた。患者個々に依存するファクタに応じて検知コイルの感度プロファイルが変わるということは通常知られているところである。このため、上述のようなファントムは一般に、満足のいくモデルにはならない。
しかしながら、そのようファントムであっても、全体としては「期待される感度」に近似する感度プロファイルを与えることはできる。そこで、本発明では、既知のモデル(prior model)を、感度分布の推定処理に利用する手法を提案する。なお、この既知の情報(モデル)は、ファントムを用いて演算した感度モデルに限定されるものではなく、コイル感度及びシミュレーションによって数学的に生成された感度モデルであってもよい。
本実施形態では、このような既知のモデルを使って、フィッティング処理を容易にし、「期待される形状」に拠る制限を利用するようにする。第14A図は既知モデルの一例を1次元プロファイルで示し、第14B図は既知モデルを利用しないときのフィッティングされたTPSの一例を1次元プロファイルで示す。同図に示す如く、ターゲット点が殆ど存在しない真中右寄りの領域Rmでは、ターゲット点が無いために誤ったフィッティングを行う恐れがある。しかし、第14C図に示す如く、第14A図に示す既知モデルを組み込んでフィッティングすることで、ターゲット点の存在しない領域Rmにおけるフィッティングが真のプロファイルに近く且つ滑らかに推定される。
この新規のフィッティング処理は数学的には以下のように与えられ、ホスト計算機6で演算される。
内挿するターゲットデータをS(xk,yk),k=1…nとし、感度の既知モデルのデータをP(xk´,yk´),k´=1…n´(n´個のサンプルデータ)とする。通常のケースであるn´>nが成り立つ場合には、FOV全体に対して既知モデルが得られる。その一方で、ターゲット点の数は画像化する構造によって変わる。
ここで、新規の誤差関数を、
で定義する。この誤差関数は、
のように書き直すことができる。同式(15)において、αは既知情報に関してターゲット点の相対的な寄与を規定する重みファクタである。通常、既知モデルに非常に接近したTPS面を得ることよりも、正確なデータフィッティングを優先させることが望ましいので、α≫0.5である。このため、ターゲットデータを使える部位では、εs 2の項が効いて、そのデータに良くフィッティングさせる一方で、εp 2の項は、既知モデルから大きくずれることを規制するファクタとして機能する。ターゲットデータを使用できない部位では、εp 2の項のみが誤差関数に関与し、効果的にかつ強制的に既知モデルに近似させる。
このフィッティング処理の特殊性を説明する。誤差εを最小にするには、
となる必要があるので、
となる。そこで、
とおくと、誤差を最小化する系は、
と表され、項をまとめると、
と表される。これをTPSのパラメータについて解くと、
となる。
このように既知情報(モデル)を利用することで、より安定した感度分布を推定でき、特に、信号値が無い領域、即ちターゲット点が無い領域での著しいプロファイルの安定化が図られる。この既知モデルと最終のTPSとの間の相違により、コイルの特性とそのコイルの検知感度プロファイルにおける外部ファクタの効果とに関する追加情報も与えられる。
本実施形態では、複素数データであるMR画像データは絶対値データ及び位相データで表現され、上述した感度分布の推定処理が、その絶対値データ及び位相データの一方又は両方に施されて、個別に感度マップが得られる。通常、別々のスプラインを実部と虚部のデータにフィッティングさせても、良好なフィッティング結果は得られない。それは、実部及び虚部それぞれに対するフィッティング・スプラインの間に僅かな差があっても、大きなアーチファクトになるからである。しかし、本実施形態では、絶対値データと位相データに各別にフィットさせているので、満足のいくフィッティング結果が得られる。特に、絶対値データへのフィッティングで精度の良い感度マップが得られる。
なお、より簡便な処理としては、絶対値画像のみにTPSをフィッティングさせ、次いで、元の位相マップと組み合わせるとよい。これによっても、絶対値部と位相部の両方にTPSフィッティングを行った場合に比肩できる推定結果が得られる。絶対値画像のみにTPSフィッティングを行うことにより、演算コストを減らし、位相マップ上で0〜2πまで位相変化をアンラッピングする必要も無くなる。
本発明に係る感度マップの推定に関わる画像例を第15図及び第16図に夫々示す。第15図(a)の画像は初期感度マップを、第15図(b)の画像は左側の画像にTPSをフィッティングさせて生成したフルFOVの感度マップを夫々示す。第16図(a),(b)の両画像は、第15図(b)の感度マップを用いてアンフォールディングした、前述した第1図(a)及び(b)に対応する画像である。その内、第16図(a)の画像はスライス像として示し、第16図(b)の画像は全スライス画像をアンフォールディングした結果をMIP処理して得た画像である。
本実施形態では、パラメータであるコントロール点の位置及び高さ(重み)の変更における自由度が高いTPSを用いて、データ的に不充分な初期感度マップから、滑らかで精度の高い感度マップを生成することができる。
ところで、前述した初期感度マップは、強度及び感度が高い領域を捕捉しているのみであるから、このマップデータは殆ど或いは全く信号を発生していない大きな領域で収集されたときには支障が出る。そのようなケースとしては、例えばFBI法に拠り肺野のMRA画像を得る場合が該当する。FBI法は、論文“Miyazaki M.et al.,Non−Contrast−Enhanced MR Angiography Using 3D ECG−Synchronized Half−Fourier Fast Spin Echo,JMRI 12:776−783,2000”により知られている。
これに対して、本実施形態の場合、TPSを用いて初期感度マップを更にリファイン(refine)しているので、従来のように単純なローパスフィルタや多項式フィッティングに拠るリファインとは違って、肺野のように疎なエコーデータしか収集できないイメージング、位相エンコード方向のFOV端に対象が存在する場合のイメージング、更には、要素コイル数が少ない場合のイメージングに対しても良好なPPA画像を提供できる。
更に、TPSを用いてコイル感度を推定する手法は、論文“Dawant B.M.,et al.,Correction of intensity variations in MR images for computer−aided tissue classification,IEEE Transactions on Medical Imaging 12(4):770−781,1993”で報告されている。しかしながら、“Dawant”等に拠る推定法は、画像の分割に焦点を当てており、一方、本発明は高速撮像における画像合成に必要な感度情報を良好に推定することを主眼においている。また、“Dawant”等はシングルコイルの画像を用いているのに対し、本発明では、マルチコイルを用いており、これにより、前述したように初期感度マップを計算できるようになっている。
さらに、“Dawant”等においては、ターゲット点の選択を手動で又はニューラルネットワーク(操作を事前に訓練する必要がある)を介して行う。これに対し、本発明の手法によれば、ターゲット点の選択は、初期感度マップを用いることができるので、より簡単に且つ完全に自動化される。
なお、前述した実施形態は、1)コントロール点の自動位置決め、2)画像外側へのターゲット点の追加配置、3)既知情報の利用、及び、4)絶対値成分及び位相成分夫々に対するTPSフィッティング処理を同時に実行する場合について説明したが、本発明は必ずしもそのような態様に限定されるものではなく、それらの1)〜4)の機能のうち、任意の1つ以上を実行する構成にも適用される。
また、前述したTPSは、B−splines,Bezier Surfacedなど、広い領域にわたってフィッティングを行うGCS(Global Coverage Splines)であればよい。また、前述した合成処理は、平方二乗和のほか、単純和などの合成法であってもよい。
さらに、前述した実施形態にあっては、第11図〜第13A図及び第13B図に例示したように、TPSによるフィッティングを理解し易いように2次元のフィッティングを念頭に置いて説明したが、このTPSフィッティングは、2次元は勿論のこと、3次元で行うようにしてもよい。この3次元のTPSによるフィッティングの例を第17図及び第18図を参照して、その概略を説明する。
第17図に示すように、まず、イメージング用本スキャン前の準備作業の一環として、マルチコイル7Rの各RFコイルの感度マップを推定するために、2次元のプレスキャン(例えばマルチスライス法)又は3次元のプレスキャンが所定の高速パルスシーケンスでRFコイル7a(〜7c)毎に実行される(ステップS21)。これにより、3次元のボリュームデータが収集される。
プレスキャンで収集され受信器8Rで処理されたエコーデータ(ボリュームデータ)は、ホスト計算機6により、RFコイル毎に、実空間の画像C1〜C3に再構成される(ステップS22)。次いで、ホスト計算機6により、この画像C1〜C3のデータに基づき、例えば前述した外挿法(ターゲット点の画像外側への追加:第13A図及び第13B図を参照)を適用して、マルチコイル7Rを成すRFコイル7a〜7c夫々の3次元の感度マップM1´〜M3´が推定される(ステップS23)。これらの感度マップの3次元データは記憶装置11に保存される。
一方、2次元又は3次元の本スキャンのパラレルMRイメージングによりエコーデータが収集される(ステップS24)。このエコーデータは、受信器8Rで処理された後、ホスト計算機6により、RFコイル毎に、実空間の画像に再構成される(ステップS25)。次いで、この再構成された画像に合せた位置及び角度の断面(即ち、本スキャンのスキャン条件に合せた断面)が、記憶装置11に事前に保存されていた3次元の感度マップデータから画像毎に切り出される(ステップS26)。
このため、本スキャンで得られた複数枚の画像は、RFコイル毎に、3次元の感度マップから切り出された断面に沿った2次元の感度マップを用いてアンフォールディング処理され、最終のフルFOVの画像に合成される(ステップS26)。
第18図に、上述した3次元のTPSによるフィッティングに基づく画像を例示する。なお、第18図(a)は、第18図(b)に対比される感度マップで、上述したターゲット点の画像外側への追加処理をしないで得た3次元の感度マップから切り出した、ある断面の感度マップを示す参考例である。
これに対し、第18図(b)は、上述したターゲット点の画像外側への追加処理を行って得た3次元の感度マップから切り出した、ある断面の感度マップを示す。この第18図(b)の感度マップは、かかる追加処理を行う分、第18図(a)に比べて、密でかつ滑らかに変化する感度分布を呈している。第18図(c)の画像を、第18図(b)に示す感度マップを用いてアンフォールディング(折返し画像の展開)を行って、第18図(d)に示す画像を得た。この画像には折返しに伴うアーチファクトは殆ど見られなかった。
この結果、3次元のTPSによるフィッティングは、被検体に動きがある場合に特に有効で、安定した感度推定が可能となり、ロバストなパラレルMRイメージングを行うことができる。
以上説明したように、コイル感度分布推定装置及びその方法、並びにMRI装置によれば、初期感度マップをGCSでフィッティングして最終の感度マップを得るように構成したので、従来のように、単純なローパスフィルタや局地的な多項式フィッティングに拠るリファイン法とは違い、疎なエコーデータしか収集されない撮像部位であっても、マルチコイルを成す複数の要素コイル夫々の感度マップを高精度に推定することができる。従って、MRI装置によりマルチコイル高速撮像を行うときに、この感度マップを用いて精度の高いアンフォールディング処理を行い、従来のマルチコイル高速撮像法よりもアーチファクトが少なく、描出能の優れた高品質のMR画像を提供することができる。
上述した実施形態に係るコイル感度推定の手法は、パラレルMRイメージングにおけるアンフォールディング用の感度マップを前提にして説明された。しかし、このコイル感度推定の手法は、フェーズドアレイコイル(PAC)を用いたイメージング(すなわちパラレルMRイメージングではない)におけるコイル感度の補正に用いることもできる。具体的には、全身(WB)画像を分母とした各要素コイルの推定感度マップの平方二乗和(SoS)画像の逆数画像を乗じるなどの補正処理を行うことができる。
本発明は実施形態記載の構成に限定されるものではなく、当業者においては、特許請求の範囲に記載の要旨を逸脱しない範囲で適宜に変更、変形可能なものである。
産業上の利用可能性
上述したように、疎なエコーデータしか収集されない撮像部位であっても、マルチコイルを成す複数の要素コイル夫々の感度マップが高精度に推定される。これにより、アーチファクトが少なく、描出能の優れた、広いFOVのMR画像を迅速に得ることができるので、診断能を向上させるとともに、患者負担及びオペレータの操作上の負担を著しく軽減する。これにより、医療用MRイメージング装置の発達に多いに貢献できる。
【図面の簡単な説明】
添付図面において、
第1図は、マルチコイル高速撮像法の一つの形態であるパラレルMRイメージングにより得られた従来の画像の一例を示す図(写真で示す図)、
第2図は、本発明の実施形態に係るMRI装置(コイル感度分布推定装置を機能的に含む)の構成例を示す機能ブロック図、
第3図は、パラレルMRイメージングにより最終のフルFOVのMR画像を得るまでの手順の概要を示す図、
第4図は、アンフォールディング処理に用いる感度マップを推定するまでの手順の概要を示すチャート、
第5図は、初期感度マップを演算するまでの手順の概要を示すチャート、
第6図は、コイル画像としてのフルFOV画像と、この画像から生成する初期感度マップを例示する図(写真で示す図)、
第7図は、TPSの一例を説明する図、
第8図は、TPSフィッティングの手順の概要を示す図、
第9図は、ターゲット点を選択する手順の概要を示す図、
第10図は、TPSに拠るフィッティング処理の特徴点を例示して示す、処理の概略フローチャート、
第11図は、グリッド(コントロール点)の自動配置の一形態を説明する図、
第12A図乃至第12C図は、TPSのコントロール点を設定する別の態様を説明する図、
第13A図及び第13B図は、画像の外部のターゲット点を追加配置する様子を例示する図、
第14A図乃至第14C図は、TPSフィッティングに既知情報を利用する一態様を説明する図、
第15図は、初期感度マップとアンフォールディング用感度マップの一例を示す画像の図(写真で示す図)、
第16図は、アンフォールディング結果を例示する画像の図(写真で示す図)、
第17図は、3次元のTPSによるフィッティングを行うときの、パラレルMRイメージングにより最終のフルFOVのMR画像を得るまでの手順の概要を示す図、及び、
第18図は、3次元のTPSによるフィッティングを行ったときの画像を例示する図(写真で示す図)、である。
Claims (19)
- 複数のRFコイルから成るマルチコイルの感度分布を推定するコイル感度分布推定装置において、
前記マルチコイルの初期感度マップを生成する生成手段と、
前記初期感度マップをGCS(Global Coverage Splines)でフィッティングして感度マップを得るフィッティング手段とを備えたことを特徴とするコイル感度分布推定装置。 - パラレルMRイメージングに用いる複数のRFコイルから成るマルチコイルの感度分布を推定するコイル感度分布推定装置において、
前記マルチコイルの初期感度マップを生成する生成手段と、
前記初期感度マップをGCS(Global Coverage Splines)でフィッティングしてアンフォールディング用の感度マップを得るフィッティング手段とを備えたことを特徴とするコイル感度分布推定装置。 - 請求項2に記載のコイル感度分布推定装置において、
前記生成手段は、前記複数のRFコイルのそれぞれにより収集された画像の画素値を合成処理して前記初期感度マップを生成する手段であるコイル感度分布推定装置。 - 請求項2に記載のコイル感度分布推定装置において、
前記生成手段は、全身用コイルにより収集された画像を前記初期感度マップとして用いる手段であるコイル感度分布推定装置。 - 請求項2に記載のコイル感度分布推定装置において、
前記フィッティング手段は、前記GCSのベース関数の自動位置決め、前記フィッティング処理時におけるターゲット点の画像外側への付加、及び前記アンフォールディング用の感度マップに関する既知情報の組込みのうち、少なくとも1つの処理を実行する手段を有するコイル感度分布推定装置。 - 請求項5に記載のコイル感度分布推定装置において、
前記フィッティング手段は、前記GCSのベース関数の自動位置決め処理を実行する手段を有し、この実行手段は、格子点をコントロール点とするグリッドを用いた自動位置決め処理を行う手段であるコイル感度分布推定装置。 - 請求項2に記載のコイル感度分布推定装置において、
前記生成手段及びフィッティング手段は、MRデータの絶対値成分及び位相成分の何れか一方又は両方に対して実行するようにしたコイル感度分布推定装置。 - 請求項2に記載のコイル感度分布推定装置において、
前記生成手段は、前記エコーデータに基づき前記各RFコイルの2次元の初期感度マップを生成する手段であり、
前記フィッティング手段は、前記2次元の初期感度マップをGCSでフィッティングして2次元のアンフォールディング用の感度マップを得る手段であるコイル感度分布推定装置。 - 請求項2に記載のコイル感度分布推定装置において、
前記生成手段は、前記エコーデータに基づき前記各RFコイルの3次元の初期感度マップを生成する手段であり、
前記フィッティング手段は、前記2次元の初期感度マップをGCSでフィッティングして3次元のアンフォールディング用の感度マップを得る手段であるコイル感度分布推定装置。 - 請求項2に記載のコイル感度分布推定装置において、
被検体をスキャンして前記マルチコイルを介してエコーデータを収集するスキャン手段を備え、
前記生成手段は、前記スキャン手段により収集されたエコーデータに基づき前記マルチコイルの初期感度マップを生成する手段であるコイル感度分布推定装置。 - 複数のRFコイルから成るマルチコイルの感度分布を推定するコイル感度分布推定方法において、
前記マルチコイルの初期感度マップを生成し、
前記初期感度マップをGCS(Global Coverage Splines)でフィッティングして感度マップを得る、ことを特徴とするコイル感度分布推定方法。 - パラレルMRイメージングに用いる複数のRFコイルから成るマルチコイルの感度分布を推定するコイル感度分布推定方法において、
前記マルチコイルの初期感度マップを生成し、
前記初期感度マップをGCS(Global Coverage Splines)でフィッティングしてアンフォールディング用の感度マップを得る、ことを特徴とするコイル感度分布推定方法。 - 複数のRFコイルから成るマルチコイルを用いて被検体のMR画像を得る磁気共鳴イメージング装置において、
前記マルチコイルの複数のRFコイルを介して受信するプレスキャンのエコーデータに基づいて当該RFコイルそれぞれの第1の感度マップを個別に生成する第1の生成手段と、
前記第1の感度マップのそれぞれをGCS(Global Coverage Splines)でフィッティングして第2感度マップを個別に生成する第2の生成手段と、
前記マルチコイルの複数のRFコイルを介して受信するパラレルMRイメージングによるスキャンのエコーデータを再構成する再構成手段と
この再構成手段により再構成された画像に、前記第2の感度マップを用いて、アンフォールディングを含む処理を行って前記MR画像を得る画像取得手段とを備えたことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。 - 請求項13に記載の磁気共鳴イメージング装置において、
前記第1の生成手段は、前記プレスキャンとして、3次元のエコーデータから成るボリュームデータを得るスキャン手段と、前記ボリュームデータに基づき前記各RFコイルの3次元の第1の感度マップを演算する演算手段とを備え、
前記第2の生成手段は、3次元の前記第1の感度マップのそれぞれをGCSでフィッティングして3次元の前記第2の感度マップを得る手段である磁気共鳴イメージング装置。 - 請求項14に記載の磁気共鳴イメージング装置において、
前記画像取得手段は、前記再構成手段より再構成された画像に応じて断面の感度マップを3次元の前記第2の感度マップから切り出す切出し手段と、この切出し手段により切り出された断面の2次元マップを用いて前記アンフォールディングを行うアンフォールディング手段とを備えた磁気共鳴イメージング装置。 - 請求項13に記載の磁気共鳴イメージング装置において、
前記第1の生成手段は、前記複数のRFコイルのそれぞれにより収集された画像の画素値を合成処理して前記第1の感度マップを生成する手段である磁気共鳴イメージング装置。 - 請求項13に記載の磁気共鳴イメージング装置において、
前記第2の生成手段は、前記GCSのベース関数の自動位置決め、前記フィッティング処理時におけるターゲット点の画像外側への付加、及び前記アンフォールディング用の感度マップに関する既知情報の組込みのうち、少なくとも1つの処理を実行する手段を有する磁気共鳴イメージング装置。 - 請求項17に記載の磁気共鳴イメージング装置において、
前記第2の生成手段は、前記GCSのベース関数の自動位置決め処理を実行する手段を有し、この実行手段は、格子点をコントロール点とするグリッドを用いた自動位置決め処理を行う手段である磁気共鳴イメージング装置。 - 静磁場内に置かれた被検体にパラレルMRイメージング法に従って傾斜磁場及び高周波信号を印加し、これにより当該被検体から生じるMR(磁気共鳴)信号を複数の要素コイルから成るマルチコイルで受信し、その要素コイル夫々により受信された前記MR信号に基づいて画像化を行う磁気共鳴イメージング装置において、
前記複数の要素コイルで個別に検出されたMR信号を個別に受信処理して受信データを生成する受信器と、
この受信器で個別に生成された準備用スキャン時の複数組の受信データから前記マルチコイルの初期感度マップを生成する機能、その初期感度マップをGCS(Global Coverage Splines)でフィッティングしてアンフォールディング用の感度マップを得るフィッティング機能、及び、前記受信器で個別に生成されたイメージング用スキャン時の複数組の受信データと前記感度マップとに基づいて前記高速撮像法に拠る画像を生成する機能を有する演算装置とを備えたことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
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