JPH1028522A - 解凍機 - Google Patents

解凍機

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JPH1028522A
JPH1028522A JP8216529A JP21652996A JPH1028522A JP H1028522 A JPH1028522 A JP H1028522A JP 8216529 A JP8216529 A JP 8216529A JP 21652996 A JP21652996 A JP 21652996A JP H1028522 A JPH1028522 A JP H1028522A
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thawing
tank
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water
ultrasonic oscillator
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JP8216529A
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Shintaro Takenaka
伸太郎 竹中
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SHINYOU SANGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷凍物質の鮮度を低下する事なく、0℃前後
の温度に於て、2分前後で冷凍時の鮮度をそのまま再現
し、調理開始時点での解凍を可能とする。 【構成】 超音波発振器を設置した解凍槽と、解凍内槽
との間隙に冷却された電磁処理水の波動伝達水を注入
し、解凍内槽の全周囲からの波動により、又機種によっ
ては超音波の波長と出力を変えられる様に構成された解
凍機。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品分野の冷凍食
品最盛現状で、冷凍食品調理業界での解凍加工分野、又
家庭における冷凍食品調理、其の他医学、化学、物理研
究の冷凍品の解凍分野での解凍を要する分野での必需品
と言える
【0002】
【従来の技術】冷凍食品の解凍においては、通常では、
冷凍庫から出庫の上、常温による解凍の品質低下を避け
る為に、冷蔵庫に転庫して何時間もの時間をかけて解凍
する。その間、空気中の酸素にさらされる時間が長い為
に、解凍後の食品は品質、味の低下を余儀なくされ、冷
凍食品使用の調理加工価値が大きく低下しているのが現
状である。又、マイクロ波等を発生する解凍室を持った
冷蔵庫も発売されたが、解凍時間が多少短縮されただけ
で、結局は解凍時間と調理開始とのマッチングが一致せ
ずに無用の長物となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】冷凍物質の解凍の理想
は、冷凍開始時の0℃鮮度の鮮度品質を、如何に忠実再
現するかにあるが、残念ながら従来の解凍技術は、下記
の欠点を有している。 1、解凍に時間が掛かる為、空気中酸素による酸価減少
を引き起こし、表面が酸化変色し、鮮度低下と食品にあ
っては味の低下を引き起こす。 2、解凍時の温度が0℃以上で解凍時間が長い為、細胞
水が浸出し、鮮度低下と共に、食品においては極端な味
の低下を引き起こす。 3、業務用冷凍食品に於ては、前日から解凍室に移転し
て、その日1日中冷蔵保管する為、調理迄の時間経過毎
に鮮度低下を生じる。 4、解凍後の使用残物の再冷凍品は、上記各項目の問題
で、特に魚貝類は全く再冷凍に値せず、他の調理用途に
使用せざるを得ず経済的に大きな無駄となっている。 5、調理時に解凍済冷蔵保管物が不足した場合は、やむ
を得ず電子レンジでの急速加温解凍しかなく、調理味に
大きな犠牲を払っている。 6、冷凍物質の解凍工程で、特に食品の場合の冷凍時点
の品質以上の付加価値を、解凍時に付けたい。
【0004】
【課題を解決する為の手段】上記の目的を達成する為
に、従来の課題を次の通り解決した。
【0005】冷凍物質を0℃の温度で解凍し、解凍時間
が経過しても0℃を保つ為には解凍槽内の解凍雰囲気を
−3℃から0℃に保持する。この為には、解凍の方法を
加熱解凍でなく、超音波による僅かな分子の共振によっ
て解凍し、超音波発振機による解凍は、解凍物の温度上
昇が殆どないが、絶対ゼロ温度ではない為に、解凍雰囲
気を0℃前後にして、解凍物質の解凍温度上昇を防止す
る。
【0006】解凍時間を、3分以内とし、必要に応じて
1分以内の解凍時間も可能とする。この理由は、一つの
料理に必要な調理時間は、通常の食堂調理において、平
均して5分乃至10分以内である事から突然の来客、業
務用の来客メニューオーダー後においても、その時点に
冷凍室から解凍機に挿入、解凍後充分に調理が可能な時
分とするものである。当然ながら、低温、短時分解凍に
よって、冷凍時素のままの鮮度、味の再現が可能であ
る。従来のように、前日から、解凍必要想定量を長時間
掛けて解凍し、当日の解凍物の不足、或は過剰量解凍に
よる残量解凍物の処分等の問題を解消する。
【0007】1分乃至3分の短時分解凍で、それでも僅
かな表面酸化も避けたい場合は、ラッピングの上可能な
限り空気にさらさずに解凍をする。解凍物を、1分乃至
3分で0℃前後で解凍する場合は、殆ど表面酸化は起き
ないが、薄物の樹脂膜によって包装して解凍すれば、空
気による酸化現象を超最低限にすることができるが、そ
れでも、10分以上の時間を掛けての解凍は、大きな鮮
度低下を生じる。
【0008】しかし、冷凍物質によっては、10分以内
の解凍であれば鮮度には影響を表さない事が判明した
が、その範囲の解凍を望む場合は、超音波発振器の波長
を変える事によって、解凍時間をその範囲内で変化させ
る事も可能である。
【0009】又、必要に応じて、超音波発振器の出力も
変化させて、10分以内の任意の時間での解凍をも選択
可能な装置を設置する事もある。
【0010】冷凍物の種類によっては、低温維持と酸素
遮断による酸化防止、解凍物質の表面超音波洗浄、周囲
からの自然解凍等の為に、波動伝達水中での解凍をする
事も出来る様にする。
【0011】解凍槽と解凍内槽との間隙に、永久磁石を
設置し、波動伝達水を磁化処理水にする事により、波動
伝達水中での解凍食品の調理時の美味変化を行う。
【0012】波動伝達水には、冷却器設置の場合を考慮
して、氷結防止と低温維持、それに滅菌作用を加味し
て、エチルアルコールを混入する事も、衛生上の安全の
為に、食品解凍の場合は行う事とする。
【0013】又、波動伝達水の中での解凍も考慮し、特
に肉類の解凍時の肉質美味変化を目的に、電磁波処理水
を使用する。
【0014】特に、急速冷凍の場合は、液体窒素ガスが
高価な為に、包装後、低温のエチルアルコール冷凍液で
冷凍する食品が多くあるが、この場合は解凍も0℃の低
温波動伝達水中解凍による事も一つの方法であり、当然
酸素遮断の効果もある。
【0015】波動伝達水内での解凍が不能な冷凍物質に
於ては、解凍内槽内に不活性ガスを充填した雰囲気での
解凍も可能とする。波動伝達水内での解凍が好ましくな
い冷凍物の解凍は、解凍槽内に氷を投入して温度を低下
させるか、又は冷却器によって解凍槽を冷却して、波動
伝達水からの波動伝達により、解凍内槽を試用して解凍
する。
【0016】冷凍物質を、低温で、短時分で解凍するだ
けでも、従来の解凍との差が大きく発生するが、その解
凍工程を利用して更に付加価値を付ける為には、解凍中
に表面洗浄、又、解凍物質に合った食品分解酵素の添加
と磁化処理水の、超音波の波動によって解凍後の物質内
に浸透し、解凍後の調理時点で肉質軟化をする事も可能
となった。
【0017】
【実施例】以下、いくつかの実施例に基づき、請求項1
の基本構成につき、図1、図2によって説明すると、解
凍機本体(1)内には、解凍槽(2)が設置される。解
凍槽(2)の槽底板(3)の裏側には超音波発振器
(4)が密着されるが、槽底板(3)の面積に応じて、
或は解凍時間の短縮の為には、超音波発振機(4)は、
単数又は複数の装着をするが、実施例では大型の為に、
30ミリ間隔で11個装着した。
【0018】超音波発振器(4)は、波長の変化と、出
力の変化を電気制御盤(5)によって稼働制御させ、外
部電源は解凍機本体(1)に設置の電源スイッチ(6)
を経由して電気制御盤(5)に印加した。
【0019】解凍槽(2)と、それに投入設置する解凍
内槽(13)との間隙には、波動伝達水(14)の水位
をコントロールする為の上限水位センサー(7)、下限
水位センサー(10)を設置する。
【0020】解凍槽(2)の上限水位よりやや上部位置
の側面には、万一の為に、上限水位排水穴(8)を貫通
し、排水管(9)によって解凍機本体(1)外に排出す
る。
【0021】解凍機本体(1)内に設置された給水弁
(11)は、下限水位センサーと上限水位センサーとの
両方からの信号によって給水及び停止稼働する電磁作動
の給水弁(11)を設置した。
【0022】又、解凍槽(2)と解凍内槽(13)の間
隙に、解凍業務が短時間で終了する場合を考慮して、冷
却器(21)の代わりに、氷(15)を装填する多孔板
の氷投入仕切り板(20)を挿入し、解凍槽(2)との
間隙空間に氷(15)を装填し、又、解凍槽(2)と解
凍内槽(13)との空間には波動伝達水(14)を注入
する。
【0023】又、解凍槽(2)と解凍内槽(13)との
間隙に、ステンレス鋼板に封入された永久磁石を設置
し、波動伝達水(14)を電磁波処理水とした。
【0024】この波動伝達水(14)には、軟水の電磁
波処理された水に、エチルアルコールを添加し、0℃で
の氷結を防止し、同時に、雑菌繁殖を防止する。
【0025】解凍槽(2)内の低温を保つ為と、塵埃混
入を避ける為、解凍槽(2)には解凍槽蓋(16)を設
けた。
【0026】以上に基づき、解凍機本体(1)の基本構
成は網羅されたが、解凍機本体(1)をより便利に使用
したい場合、解凍量が多い場合、解凍時間をより短くし
たい場合、或は理想論に近い良い鮮度で解凍したい場合
等の為に、請求項毎の全機構を網羅して作成したので記
述する。
【0027】解凍槽蓋(16)の開閉によって電源が印
加、遮断されるスイッチを、解凍機本体(1)側に設置
するが、実施例では冠水しても問題ない密閉式のマグネ
ットスイッチを使用し、解凍槽蓋(16)の開放で電源
遮断、閉鎖で電源印加としたが、場合によっては、この
逆でも良い様である。
【0028】解凍物質の厚みが厚い場合、解凍時間の短
縮の為に解凍槽(2)の側面壁(18)にも、超音波発
振器(4)を別途増設設置した。
【0029】又別の実施例では、解凍物質の厚みが厚い
場合、また解凍時間の短縮を要する場合、解凍槽蓋(1
6)に設置された下垂函(19)内にも超音波発振器
(4)を挿入設置し、解凍槽蓋(16)を閉めた場合、
下垂函(19)が解凍槽(2)内の解凍物質上部表面に
接触するように下降、上昇が自在な様に設定した。
【0030】別の実施例では、超音波発振器(4)の波
動減衰を防止し、強力に、短時分での解凍を要する場合
の為に、解凍槽(2)を貫通して超音波発振器(4)の
発振部が解凍槽(2)内部に露出する様に設置した。
【0031】この場合、解凍槽(2)と解凍内槽(1
3)との間隙に注入した波動伝達槽(14)が受ける超
音波の減衰が無い為に、非常に強力な超音波を解凍内槽
(13)が受ける事により、解凍時分が短縮されるが、
解凍物質によっては、解凍内槽(13)を撤去して冷却
された波動伝達水(14)に投入して解凍した場合は、
より以上の効果を発揮する。
【0032】解凍槽(2)と、解凍内槽(13)との間
隙に、氷投入仕切り穴板(20)を設け、解凍槽
(2)、及び解凍内槽(13)内の温度低下維持をはか
り、解凍内槽(13)を洗浄の為に取り出しても、氷
(15)が解凍槽(2)内に拡散しない様にしたもので
ある。
【0033】又別の実施例では、解凍槽(2)内に冷却
機(21)を設置し、連続長時間稼働の為の連続低温維
持を図ったものであり、業務様の解凍器に適する様にし
た。
【0034】解凍槽(2)内の波動伝達水(14)を循
環させて、冷却温度を均一にする為に、水循環機(2
2)を設けるが、実施例では、プロペラ循環機、水流ポ
ンプ、気泡発生管を夫々実施したが何れも効果は充分で
あった。
【0035】解凍槽(2)内の温度を検知して解凍機本
体(1)にその温度を表示する温度計(23)を設置
し、解凍時の温度を検証出来る様にした。
【0036】解凍機本体(1)にタイマー(24)を設
置し、常時解凍物で解凍時間の判明しているものについ
ては、タイマー設定する事により、調理の合理化を図っ
た。
【0037】解凍機本体(1)に真空ポンプ(25)を
設置し、解凍槽(2)、解凍内槽(13)内を真空状態
にして解凍する事によ、解凍時の表面酸化を防止し、解
凍後の鮮度維持に大きく役立てる。
【0038】又別途の実施例では、不活性ガス(26)
を充填して酸化を防止したが、小型の液化窒素ボンベを
設置して揮発ガスを充填し、酸素追放と同時に、冷却効
果もあったが、同様に、液化炭酸ガスも同様な効果があ
った。
【0039】
【発明の作用】冷凍物質の解凍における本発明の作用に
つき、実施例に基づいて説明すつ。
【0040】冷凍物は通常−25℃から45℃の温度で
冷凍するが、この冷凍氷結時間の差において解凍後の鮮
度が決定される事は周知の事実であるが、仮に、生もの
を長時間掛けて冷凍した場合、冷凍されるまでの鮮度低
下が発生するが、冷凍後においては全く目視判断が不能
である。
【0041】その上、如何に低温で解凍したとしても、
解凍時間が長ければ長いほど、解凍中の酸化現象を初
め、鮮度低下が発生する為、冷凍時の鮮度低下、解凍時
の鮮度低下の両者が解凍品質に現れる為、俗に言う、冷
凍食品のイメージを与えてしまうものである。
【0042】仮に、低温で一定時間掛けて解凍しても、
その解凍食品が同時に大量に解凍されるものであり、調
理されるまでの時間における鮮度低下はさけられない。
【0043】本発明の最大の目的は、冷凍時の鮮度をそ
のまま、再現しようとするものである為、冷凍時の鮮度
が悪いものはそのまま冷凍時の悪い鮮度で再現され、鮮
度の良いものを液化窒素等を使用して瞬間冷凍したもの
は鮮度の良いままで、瞬間的な短時分でそのまま冷凍時
の鮮度を再現するものである。
【0044】冷凍食品の殆どが冷凍時にシールドパック
されており、この解凍にはそのまま解凍する事が封入酸
素のみである程度遮断出来、鮮度維持には望ましく、従
って解凍槽(2)内の解凍内槽(13)を使わずに、波
動伝達水(14)の中で解凍する。
【0045】解凍槽(2)と解凍内槽(13)との間隙
に装着された永久磁石は、波動伝達水を電磁波処理する
ものであり、その波動伝達水中での解凍により、肉類、
魚貝類は、理由は不明だが美味変化する事が実施例で判
明した。
【0046】この波動伝達水(14)は、解凍槽(2)
に設置された超音波発振器(4)からの波動を受け、波
動伝達水(14)全般にその波動を伝達し、波動伝達水
中に挿入された冷凍物質の全周囲から波動を冷凍物質の
芯に向かって伝達させ、細胞水の氷結を超音波の微弱振
動で解凍するが、電子レンジのマグネトロンの様に強力
な分子摩擦振動とは異なり、細胞を熱破壊することもな
く、低温化された波動伝達水(14)の効果と共に、物
によっては、1分以内の解凍も可能であった。
【0047】魚貝類の様な場合でも、1分乃至3分の解
凍時間とすれば、解凍後の調理前には水洗をする為に、
波動伝達水(14)内での解凍も問題は無い。いや、魚
貝類こそ波動伝達水(14)中でのが望ましい。何故な
らば、解凍作用と同時に、うろこ等の中の不純物まで解
凍中に0℃前後の波動伝達水(14)によって直接超音
波洗浄しているものであり、衛生面、味の面からも推奨
するものである。
【0048】厚みの厚い冷凍物質の解凍の場合も、この
波動伝達水(14)内に直接投入の上解凍する事が望ま
しいが、その理由は、形状変形の冷凍物質の全表面周囲
からの波動を受けられる為に、解凍時分の短縮が可能で
ある。
【0049】大きな塊状冷凍物の解凍、例えばまぐろの
ブロックの様な場合は、解凍槽(2)の側面壁(18)
或はそれに加えて超音波発振器(4)装着の下垂函(1
9)の設置によって、解凍槽(2)内の波動伝達水(1
4)内に投入解凍する事により、解凍時間の短縮と、表
面の洗浄効果も伴い、冷凍時の鮮度と、色彩がそのまま
再現される事が判明した。
【0050】たの実施例では、永久磁石設置しない解凍
機本体(1)での解凍に、波動伝達水に、別途処理され
た、電磁波処理水を使用した所、調理後の味が通常の水
での解凍よりも、明かに美味であったが、その理由はさ
だかでない。
【0051】又、この場合、電気制御盤(5)によっ
て、超音波の波長の変化と、出力の増大を行うことによ
り、大きな塊状冷凍物の解凍も短時分で可能とした。
【0052】しかし、波動伝達水(14)内での解凍が
出来ない物質があり得る為に、解凍槽(2)内に解凍内
槽(13)を挿入し、その間隙に波動伝達水(14)を
注入し、家庭用の様な小規模解凍機の場合は波動伝達水
(14)の冷却の為、氷投入仕切り板(20)を設け、
氷(15)を投入して解凍内槽(13)内の温度を低下
維持させ、解凍内槽(13)内に冷凍物質を投入する。
【0053】解凍内槽(13)に投入された冷凍物質
は、解凍槽(2)に設置された超音波発振器(4)から
の波動を、波動伝達水(14)を経て解凍内槽(13)
の周囲全般に受け、むき身貝の様な小物冷凍物質が量的
にある場合は、解凍内槽(13)に纏めて投入する事に
より、解凍内槽(13)の底部、側面壁、場合によって
は解凍槽蓋(16)に設置の下垂函(19)に設置した
超音波発振器(4)の効果も加わって、如何なるもので
も、低温で短時分で解凍が出来る様に構成したものであ
る。
【0054】これらの基本的な作用に加えて、より短時
間での解凍を達成する為には、解凍槽(2)に設置した
超音波発振器(4)を複数設置する事は当然として、解
凍槽(2)を貫通して超音波発振器(4)の、振動板が
直接波動伝達水(14)に接する様に設置し、超音波の
減衰を極力防止し、効果の増進を図ったものである。
【0055】解凍槽(2)、及び解凍内槽(13)内の
低温維持と、食品の場合の衛生上の為に、解凍槽蓋(1
6)を設けているが、この解凍槽蓋(16)の開閉によ
って自動的に超音波発振器(4)の稼働、停止を行う様
にもしたが、調理現場の多忙状況を考慮して、稼働タイ
マー(24)も設置し、ブザー等で解凍完了を報知する
事も加味し、設置した。
【0056】解凍機本体(1)が、レストラン等の業務
用の場合は、顧客からのメニューオーダー後の解凍調理
が可能な本発明の構成から、常時解凍可能な状態に維持
する為には、解凍槽(2)内の波動伝達水(14)を常
時冷却する為に、解凍槽(2)に冷却器(21)を設置
する事によりその目的を達した。
【0057】この場合に、波動伝達水(14)に、多少
のエチルアルコールを添加する事により、波動伝達水
(14)の氷結を防止し、エチルアルコールによる解凍
槽(2)内の雑菌繁殖も防止した。
【0058】波動伝達水(14)の冷却に関して、超音
波発振器(4)による解凍で高温になる為に冷却するの
でなく、解凍後の解凍機本体(1)設置場所の雰囲気環
境温度に解凍物質が温度上昇しない為のものであり、鮮
度、色彩、味の劣化防止の目的である。
【0059】冷却された波動伝達水(14)の温度分布
を均一にする為には、超音波発振器(4)によっても攪
拌可能であるが、ポンプ水流による場合、プロペラ攪拌
による場合等の、気泡発散攪拌等の循環器(22)を実
施した。
【0060】又、解凍槽(2)、解凍内槽(13)での
解凍には、特にその両槽による波動伝達水(14)によ
らない解凍の場合は、酸化防止の為に空気遮断の目的
で、真空ポンプ(25)によって空気を除去し、或は、
液化窒素ガス、液化炭酸ガスの様な、不活性ガスによっ
て解凍物質周囲の酸素を除去するが、これは大型解凍機
で、一度に大量の解凍を行う場合には、コスト面におい
て有効である。
【0061】
【発明の効果】以上の本発明に基づき、種々の実施例も
含めて、次の様な効果が判明した。
【0062】超音波による波長と出力の変更によって、
解凍物に合った解凍と、解凍時分が設定出来た。例え
ば、水分の多い冷凍物質と水分の少ない冷凍物質では、
同じ構成能力の解凍機では、解凍時間に大きな差が生
じ、解凍機本来の機能は、冷凍物質の差によって、それ
に対応出来る解凍機の機能を保持出来なければならな
い。
【0063】薄物の冷凍物質の解凍であれば、超音波発
振器を処理槽の底部だけに設置しても充分短時間解凍が
可能であるが、常時同じ冷凍物質を解凍する場合以外
は、どの様なものを解凍するのか使用者自身でも解らな
い事から、超音波発振器を解凍槽の側面に、又必要に応
じて下垂函にも設置し、単独、又は総合稼働によって、
必要解凍時分の選択が可能となった。
【0064】実施例の通り、超音波発振機による解凍
は、それ自体での解凍物自身の発熱は殆ど無いが、解凍
完了時間を過ぎても超音波電源を切る事を忘れた場合を
想定し、稼働タイマーによる制御と、解凍槽内の冷却に
よって、解凍物質の鮮度維持の安全性を図り、効果を表
した。
【0065】波動伝達水の温度を、冷却器によって−3
℃に設定した場合、物質によっては氷結温度が−3℃前
後のものもあるが、それらは、その氷結温度での解凍が
可能であった。
【0066】15ミリ前後の、薄い冷凍肉の様な場合、
本発明のエチルアルコール微小混入の波動伝達水中での
解凍では、最短1分乃至2分で、しかも肉の芯温で0℃
解凍が終了し、肉の表面色彩は、冷凍時の赤身そのまま
であった。
【0067】超音波の特性として、直進的な浸透性質が
あり、又、反射物によってそのまま直進的に帰る性格か
ら、解凍槽内の冷凍物質の周囲からの超音波発振が理想
である為、解凍槽の槽底部、側面壁、また上部からの下
垂函の全周囲からの波動により、塊状冷凍物質でも、芯
温0℃前後で鮮度低下なく解凍が出来た。
【0068】冷凍物質がシールパックされたものは、当
然ながら無酸素解凍に近いが、裸の生鮮物の場合でも、
波動伝達水中での解凍では、殆ど無酸素解凍となり、そ
の上、超音波振動による洗浄効果と、冷却器によるマイ
ナスの世界での解凍が可能であった。
【0069】冷凍物質の解凍は、常識的に味が悪いイメ
ージを打破する為に、冷凍時の鮮度を殆ど瞬間的に再現
する事が充分可能であった。
【0070】このことは、レストラン、食堂の様な営業
的に本発明を使用することにより、調理開始寸前に冷凍
室から取り出して、鮮度低下、色彩変化、酸化変化等の
欠点を解除出来、前日からの予想使用量の解凍、解凍物
不足の場合の電子レンジ解凍による品質低下、解凍物質
の残量処分が全く解消された。
【0071】本発明によって、低温、短時分解凍が可能
となった為に、目視での鮮度確認が不能の冷凍食品の世
界は、従来の様に鮮度の良くない生鮮食品の冷凍加工は
本発明のユーザーによって暴露され、鮮度の良い食品を
瞬間冷凍加工した食品は賞賛されるものと思われる。こ
の事は、今後の冷凍技術の進展を、いやが上でも余儀な
くされるものと思われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】基本的な解凍機本体の側面図である。
【図2】基本的な解凍機本体の上視図である。
【図3】解凍機本体の付随装置の設置側面図である。
【符号の説明】
1 解凍機本体 2 解凍槽 3 槽底板 4、 超音波発振器 5 電気制御番 6 電源スイッチ 7 上限水位センサー 8 上限水位排水穴 9 排水管 10 下限水位センサー 11 給水弁 12 給水管 13 解凍内槽 14 波動伝達水 15 氷 16 解凍槽蓋 17 蓋開閉スイッチ 18 側面壁 19 下垂函 20 氷投入仕切り板 21 冷却器 22 水循環器 23 温度計 24 稼働タイマー 25 真空ポンプ 26 不活性ガス

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 解凍機本体(1)内の解凍槽(2)の槽
    底板(3)には超音波発振器(4)が装着され、それを
    稼働させる電気制御盤(5)を経由、電源スイッチ
    (6)が設置される。解凍槽(2)内の端部には上限水
    位センサー(7)が設置され、上限水位排水穴(8)
    が、解凍槽(2)の壁に開口され、排水管(9)に節属
    される。解凍槽(2)内の端部には、下限水位センサー
    (10)、それに連動した給水弁(11)が設置され、
    給水管(12)と接続される。解凍槽(2)内に解凍内
    槽(13)を挿入設置する。解凍槽(2)の槽底板
    (3)の超音波発振器(4)は、解凍機本体(1)に装
    着された電気制御盤(5)によって発振稼働し、解凍槽
    (2)と解凍内槽(13)間隙内に、規定水位位置まで
    波動伝達水(14)を注入し、氷(15)を装填して、
    解凍槽蓋(16)をした、解凍機。
  2. 【請求項2】 解凍槽蓋(16)に、蓋開閉スイッチ
    (17)が設置された、請求項1記載の、解凍機。
  3. 【請求項3】 解凍槽(2)と解凍内槽(13)との間
    隙に、永久磁石が設置された、請求項1記載の、解凍
    機。
  4. 【請求項4】 超音波発振器(4)の波長が、変化させ
    られる、請求項1記載の、解凍機。
  5. 【請求項5】 超音波発振器(4)の出力が、変化させ
    られる、請求項1記載の、解凍機。
  6. 【請求項6】 超音波発振器(4)が、解凍槽(2)の
    槽底板(3)と共に、側面壁(18)にも設置された、
    請求項1記載の、解凍機。
  7. 【請求項7】 超音波発振器(4)が、槽底板(3)と
    共に、解凍槽蓋(16)の解凍槽(2)内側の下垂函
    (19)内にも設置された、請求項1記載の、解凍機。
  8. 【請求項8】 超音波発振器(4)が、解凍槽(2)の
    槽底板(3)と共に、側面壁(18)にも設置され、
    又、解凍槽蓋(16)の下垂函(19)内側にも設置さ
    れた、請求項1記載の、解凍機。
  9. 【請求項9】 超音波発振器(4)が、解凍槽(2)を
    貫通して装着された、請求項1記載の、解凍機。
  10. 【請求項10】波動伝達水(14)に、エチルアルコー
    ルを混入した、請求港1記載の、解凍機。
  11. 【請求項11】波動伝達水(14)に、電磁波処理水を
    使用した、請求項1記載の、解凍機。
  12. 【請求項12】波動伝達水(14)に、解凍物質に応じ
    た分解酵素を添加した、請求項1記載の、解凍機。
  13. 【請求項13】解凍槽(2)内に、氷投入仕切り板(2
    0)を設置した、請求項1記載の、解凍機。
  14. 【請求項14】 解凍槽(2)に、冷却機(21)を設
    置した、請求項、1記載の、解凍機。
  15. 【請求項15】 解凍槽(2)に、水循環機(22)を
    設置した、請求項1記載の、解凍機。
  16. 【請求項16】解凍槽(2)に、温度計(23)を設置
    した、請求項1記載の、解凍機。
  17. 【請求項17】 解凍機本体(1)に、稼働タイマー
    (24)を設置した、請求項1記載の、解凍機。
  18. 【請求項18】 解凍機本体(1)に、真空ポンプ(2
    5)を装着し、解凍内槽(13)内が真空の、請求項1
    記載の、解凍機。
  19. 【請求項19】 解凍内槽(13)内に、不活性ガス
    (26)を充填した、請求項1記載の、解凍機。
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