JP2002372358A - 冷蔵庫 - Google Patents

冷蔵庫

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JP2002372358A
JP2002372358A JP2001179726A JP2001179726A JP2002372358A JP 2002372358 A JP2002372358 A JP 2002372358A JP 2001179726 A JP2001179726 A JP 2001179726A JP 2001179726 A JP2001179726 A JP 2001179726A JP 2002372358 A JP2002372358 A JP 2002372358A
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freezing
food
thawing
cooking
freeze
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Application number
JP2001179726A
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English (en)
Inventor
Kazuya Nakanishi
和也 中西
Hirofumi Tsukamoto
普文 塚本
Michiko Tanaka
通子 田中
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Refrigeration Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 食品を凍結工程と融解工程にして調理を行う
凍結融解調理機能を備えた冷蔵庫に関して、凍結融解調
理時の効率化と、凍結融解調理を行える食材または食品
の拡大を図る。 【解決手段】 凍結融解調理室1のケース4内の伝熱板
11上に載置した食品10に対して、通風路5から冷気
を上面より導入して凍結作用を行わせ、次いで底面に設
けたヒータ9による加熱作用を空間12を介して間接的
に行わせるサイクルを一回以上繰り返して食品を凍結融
解させることにより、食品10に調味材料や水を浸透さ
せる。また、調理後はそのまま冷却保存が可能となる。
また、凍結温度を−5℃以下とすることにより、凍結融
解調理可能な食材または食品を様々な食材または食品に
拡大することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品の調理機能を
備えた冷蔵庫に関するものである。
【0002】
【従来の技術】冷蔵庫の機能としては、食品の保存機能
の追究がなされてきた。近年、その保存機能の中でも冷
凍で高品位の保存をおこなうため、食品凍結時の最大氷
結晶生成帯となる−1〜−5℃の温度帯をすばやく通過
させる急速冷凍における技術開発が多くなされ、長期間
かつ肉、魚の解凍時のドリップが少ない高品位の保存が
可能となってきた。
【0003】その後、冷蔵庫の新しい機能として、熱い
状態からすばやく冷却する機能、常温の飲料を短時間で
冷やす機能などの開発が行われてきた。これらの機能
は、冷蔵庫で下ごしらえ的な調理機能の一つである。
【0004】さらに、下ごしらえではなく、冷蔵庫を調
理装置として使用する従来の技術としては、特開平4−
73583号公報がある。食材を一定時間、凍結工程に
した後、調味液に浸漬して食材の温度を上昇させて、調
味液の浸透を促し、漬け物をつくるというものである。
この調理装置の構成について、図7に従い説明する。
【0005】1は冷凍室2と冷蔵室3とを、区画壁によ
って区画されて構成される冷蔵庫である。4は外周に断
熱材5を有し、前面開口部に開閉自在の扉6を備えてい
る低温調理室である。10は圧縮機7で冷媒を加圧し、
凝縮器で液化した冷媒を気化することにより冷却される
冷却器8から成る冷却手段で、送風手段10により、冷
却手段9で冷却された冷気を強制通風させ、送風路11
を介して低温調理室4へ冷気を送るようにしている。さ
らにこの低温調理室4には上部ヒータ12と下部ヒータ
13とからなる加熱手段14が設置されている。16は
低温調理室4内の食材15に応じて、前記低温調理室4
内の温度と時間とを設定する操作パネルであり、これら
のキーを設定することにより、各材料等に応じた適切な
温度管理が行なわれる。
【0006】よって、使用者が食材15を低温調理室4
に入れ、操作パネル16を用いて前記食材15に応じた
設定をすることにより、冷却手段9で冷却された冷気が
送風手段10で前記低温調理室4内へ循環し、設定に応
じて一定時間食材15を凍結し、原形質分離を起させた
後、調味材料が浸透できる状態を形成する。次に上下ヒ
ータ12、13の加熱手段14により、食材15を昇温
させ、浸漬された調味材料の浸透を促進する。従って、
食塩を加えなくても凍結によって調味材料が浸透できる
よう原形質分離を起し、漬け物の減塩化が図れると同時
に、調理材料の浸透し易い環境を形成することにより、
漬け込み時間の短縮が図れる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、凍結と融解を行う食品が漬け物に限定さ
れ、他の食材、食品利用できず凍結融解調理機能を有効
に活用できないという課題があった。
【0008】また加熱手段として上下にヒータを配設し
ているため、凍結融解調理時の消費電力量が上昇し、冷
蔵庫の省エネが図られている状況に反するという欠点が
あった。
【0009】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、凍結融解時の消費電力低減と、必要に応じ様々な食
材、食品を凍結融解できる凍結融解調理室を備えた冷蔵
庫を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の発明は、冷却手段と加熱手段を備えた凍結融解調理室
と、前記凍結融解調理室内に凍結融解調理を行う食品を
載置するケースと、前記ケース底面に少なくとも前記食
品との接触面に高熱伝導性材料からなる伝熱板を備え、
前記伝熱板の下方に所定の間隔をおいて前記加熱手段を
設けるとともに、凍結工程と融解工程を少なくとも一回
以上繰り返す凍結融解調理機能を備えたものであり、伝
熱板が直接加熱されないため温度が均等化され、融解時
の食品の過熱を防止しながら食品を効率よく凍結状態と
融解状態にすることができるという作用を有する。
【0011】請求項2に記載の発明は、冷却手段と加熱
手段を備えた凍結融解調理室と、前記凍結融解調理室内
に凍結融解調理を行う食品を載置するケースと、前記ケ
ース底面に少なくとも前記食品との接触面に高熱伝導性
材料からなる伝熱板を備え、前記加熱手段を前記凍結融
解調理室内の上部に配置した輻射または高周波加熱によ
る加熱手段とするとともに、凍結工程と融解工程を少な
くとも一回以上繰り返す凍結融解調理機能を備えたもの
であり、上面からの直接加熱と伝熱板裏面からの間接加
熱により短時間で食品の融解を行うことができるという
作用を有する。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載の発明において、凍結融解調理室内上面
に冷却器からの冷気を循環させ、下面仕切り部内に設け
た加熱手段での加熱時の効率を高めるファンを備え、前
記ファンを凍結融解調理機能時にのみ作動させるもので
あり、保存機能時はファンが停止して消費電力量を低減
できるという作用を有する。
【0013】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の発明において、ファンは、凍結融解調理機能時以外の
保存機能時において、予め定めた条件に基づいて短時間
ファンを回転させるものであり、保存機能時のファンへ
の結露,着霜が発達してファンが凍結ロックすることを
未然に防止し、ファンの正常運転を確保するという作用
を有する。
【0014】請求項5に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載の発明において、凍結工程の凍結温度を
−5℃以下とするものであり、−5℃までの最大氷結晶
生成帯を通過することにより食品の氷結率が高まり、ほ
ぼ凍結作用の効果を得られるため、凍結融解調理ができ
る食材、食品を広げることができるという作用を有す
る。
【0015】請求項6に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載の発明において、凍結工程と融解工程を
0℃付近と−5℃付近で繰り返すものであり、原形質分
離を起こしにくい食材、食品を氷結晶の成長を促すこと
で補助し、凍結融解調理が可能となる作用を有する。
【0016】請求項7に記載の発明は、凍結工程と融解
工程を時間で規制したものであり、凍結工程及び融解工
程の終温を検知して制御する方法に比べて、バラツキに
よって凍結融解の状態に過不足が出ることを防止できる
という作用を有する。
【0017】請求項8に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載の発明において、凍結融解調理を行う食
材または食品毎に凍結温度を定めた凍結工程を選択する
ものであり、食材または食品毎に最適な凍結融解効果を
引き出すことができるという作用を有する。
【0018】請求項9に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載の発明において、凍結融解調理に不適な
食材または食品を報しめる手段を設けたものであり、凍
結融解調理に不向きな食材または食品を誤って凍結融解
調理することを防止できるという作用を有する。
【0019】請求項10に記載の発明は、請求項1また
は請求項2に記載の発明において凍結融解調理終了後の
食品保存時に、他室の温度上昇を防止するための保護手
段を備えたものであり、凍結融解時の食品からの熱影響
を防止し、他室の温度上昇を抑制し冷蔵庫の基本性能を
確保する作用を有する。
【0020】
【発明の実施形態】以下、本発明による冷蔵庫の実施の
形態について、図面を参照しながら説明する。また、従
来と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明
を省略する。
【0021】なお本発明の冷蔵庫では、冷媒の圧縮機と
蒸発器および熱交換器等からなる冷凍サイクルや、庫内
温度を維持するための発泡ウレタンなどからなる断熱
材、プロペラファンやシロッコファン等の送風機、サー
ミスタ等の温度検知部材、所定の温度や時間に対応して
動作制御する制御回路等が用いられるが、これらはいず
れも従来から一般的に用いられるもので、ここでは詳細
な図示および動作説明は省略する。
【0022】(実施の形態1)図1は、本発明の実施形
態1よる冷蔵庫の要部縦断面図である。
【0023】図1において、1は引き出し式の凍結融解
調理室で、扉2を備え、周囲を断熱材3で囲まれ、4は
凍結融解調理室1に内蔵されたケースである。5は冷凍
サイクル(図示せず)で生成された冷気を導入する通風
路で、通風路5内途中にダンパー6を設け、凍結融解調
理室1に開口連通され、冷気吐出口7から冷気が出る風
路構成としている。
【0024】また、凍結融解調理室1の下面には仕切り
部8があり、仕切り部8の内部にヒータ9を配設、加熱
手段としており、好ましくはアルミ箔ヒータにより構成
されている。10は保存目的の食品または凍結融解調理
目的の食品であり、アルミ製などの高伝熱材料からなる
伝熱板11上に載置される。そして、ヒータ9と伝熱板
11との間には所定の間隔をおいた空間12が形成され
ている。また、13は温度制御を行うためのセンサーで
あり、冷却制御、加熱制御をコントロールするものであ
る。
【0025】次に本実施の形態での動作と作用について
説明する。食品10は、伝熱板11上に載置され、凍結
融解調理室1に収納される。冷凍サイクル(図示せず)
で生成され、通風路5を通り冷気吐出口7から吐出され
る冷気によって凍結融解調理目的の食品を凍結させ、さ
らにはアルミ製などの高伝熱材料からなる伝熱板11上
に載置することにより冷却効率が向上し、凍結時間の短
縮化を図ることができる。食品10の凍結後、仕切り部
8内部に配設したヒータ9により融解させ、アルミ製な
どの高伝熱材料からなる伝熱板11によりヒータ9の熱
伝導が増し加熱効率が向上、融解時間の短縮化を図るこ
とができ、食品10の融解工程のムラを小さくすること
ができるという効果が得られ、この凍結工程と融解工程
を少なくとも一回以上繰り返す凍結融解調理を効率良く
行うことができる。
【0026】このとき、ヒータ9と伝熱板11の間には
所定の間隔をおいた空間12が設けられているためヒー
タ9の熱が直接伝熱板11に伝わらず間接的に加熱され
るため、温度分布が悪くなって局部的に過熱状態になる
ことがない。このため、食品10の融解状態にバラツキ
が発生しにくく調理品質が維持できる。
【0027】以上のように本実施の形態の冷蔵庫は、冷
凍サイクル(図示せず)で生成され、通風路5を通り冷
気吐出口7から吐出される冷気による冷却手段と、仕切
り部8内部に配設したヒータ9による加熱手段と、食品
を載置するアルミ製などの高伝熱材料からなる伝熱板1
1から構成され、凍結工程と融解工程を少なくとも一回
以上繰り返す凍結融解調理時の冷却時または加熱時に伝
熱板を有効利用したので、効率良い凍結融解調理を行う
ことができ、さらには凍結融解時間が短縮され消費電力
量の低減も図ることができる。
【0028】次に、凍結融解調理について具体的に説明
する。食品10は、伝熱板11上に載置され、凍結融解
調理室1に収納される。最初は冷気吐出口7から導入さ
れた冷気によって冷却され、凍結状態まで食品の温度が
低下する。この凍結処理によって、食品10の細胞組織
内の水分が氷結して体積膨張により細胞破壊が起こる。
続いて冷気吐出口7からの冷気供給を停止し、ヒータ9
に通電を開始すると、ヒータ9の発熱によって加熱され
た伝熱板11の熱は食品10に伝えられて解凍される。
【0029】食品10は、凍結時に細胞破壊された部分
から細胞組織内水分が流出しつつ軟化して、所定の調理
様状態が確保される。所定の調理様状態とは、例えば食
品10が大根や白菜、キャベツ、人参、玉ねぎ、きゅう
りなどをカットした生野菜である場合、塩を使わずに、
塩もみ、水さらしをした時のように野菜を脱水と柔軟化
をおこさせた状態である。
【0030】また、食品10が肉類で、カットした生肉
の周囲に調味材料があった場合、肉類は軟化し、さらに
肉類内部への調味料が浸透する状態である。
【0031】また、食品10がヨーグルトや生クリーム
などの乳製品であった場合、それらは水分と固形分が分
離した状態となり、それによりヨーグルトはフレッシュ
チーズ様の新食感のデザートに、生クリームは少しの攪
拌で容易に手作りバターに加工することが可能となる処
理状態のことである。
【0032】こうして、上述の冷却作用と加熱作用を繰
り返すことにより食品10への調味材料や水の浸透が促
進され、低塩漬物や新しい食感の食べ物を簡便に作るこ
とができる。また、軟化が容易に促進され、本調理の前
の下調理として有用な処理となり、調理時間の短縮や光
熱エネルギーの削減にも繋がる。
【0033】(実施の形態2)図2は、本発明の実施形
態2よる冷蔵庫の要部縦断面図である。
【0034】図2において、14は凍結融解調理室1上
部に設けた輻射方式のラジアントヒータである。
【0035】このような構成において、ラジアントヒー
タ14からの輻射熱はケース4内の食品10に効率よく
照射され、ケース4内に熱をこもらせて食品10を直接
的に輻射加熱すると同時に空気対流による加熱も促進さ
れる。このため、凍結融解調理目的の食品10に対し加
熱能力が増し融解時間の短縮化を図ることができる。加
熱手段のラジアントヒータ14は、高周波加熱のマグネ
トロンとしても融解時間の短縮化を一層図ることができ
る。
【0036】(実施の形態3)図3は、本発明の実施形
態3よる冷蔵庫の要部縦断面図である。
【0037】図3において、15は凍結融解調理室1の
上面に配置したファンである。このような構成におい
て、通風路5を通り冷気吐出口7から吐出される冷気を
ファン15に導き、ファン15により食品10に冷気を
吹き付けまたは凍結融解調理室1内空気を循環させるこ
とにより、冷却効率が向上し、凍結時間を短縮できると
共に、下面仕切り部内に設けたヒータ9による加熱時に
ファン15で凍結融解調理室1内空気を循環させ、食品
にヒータ9で熱せられた空気を吹き付けることにより加
熱効率が向上し、融解時間を短縮でき効率よく食品を凍
結融解させることができる。
【0038】ここで、ファン15からの空気は食品10
を載置した伝熱板11とヒータ9の間の空間12にも強
制対流するため食品10の底面からの冷却,加熱も促進
され、凍結融解効率を一層高めることができる。
【0039】また、ファン15は、凍結融解調理機能時
にのみ作動させ、凍結融解調理機能時以外の保存機能時
には作動させないことにより、保存機能時に不必要に室
内空気を循環させて食品10を乾燥させたり、消費電力
量を無駄に浪費することを防止できる。
【0040】また、ファン15を保存機能時には原則運
転しないが、予め定めた条件を満たした場合、例えば停
止状態である長さの期間を経過した場合などに短時間フ
ァン15を運転して一時的に回転させることにより、フ
ァン15周辺への結露,着霜が成長してファン15が凍
結ロックすることを未然に防止し、ファン15の正常運
転を確保して信頼性を高めることができる。
【0041】(実施の形態4)図4は、本発明の実施形
態4よる冷蔵庫の要部正面図である。図5は同実施の形
態の冷蔵庫の凍結融解調理工程の制御ブロック図であ
る。図6は同実施の形態の冷蔵庫の動作を示すタイミン
グチャートである。
【0042】図4から図6において、16は凍結融解調
理機能を操作する操作パネル、17は操作パネル16に
備えられた操作ボタンである。操作ボタン17は液晶パ
ネルなどに構成されたタッチスイッチとすることも可能
である。
【0043】操作パネル16に設けられた操作ボタン1
7を押すことにより、冷凍サイクル(図示せず)で生成
された冷気で食品を凍結状態にする冷却工程18と、加
熱手段(図示せず)により食品を融解状態にする加熱工
程19を少なくとも一回以上繰り返し、凍結融解調理後
の食品を保存する保存工程20を行う。
【0044】また、21は冷却工程18,加熱工程19
を時間的に設定するタイマーであり、22は凍結融解調
理室1以外の他室の温度を制御する温度制御センサーで
ある。
【0045】次に本実施の形態での動作と作用について
説明する。図6に示すように、まずステップ1で冷凍サ
イクル(図示せず)で生成された冷気で食品を凍結工程
にする冷却工程18において、食品温度は最大氷結晶生
成帯23の約−1℃から約−5℃を通過し、凍結温度2
4に到達する。食材または食品により凍結温度24での
凍結工程を保持する工程を必要とするものもあり、保持
することにより原形質分離率が高まり凍結融解調理効果
を得られる。
【0046】次にステップ2の加熱工程19において、
食品は加熱手段にて融解終了温度25まで融解される。
以上のように、冷却工程18と加熱工程19を少なくと
も一回以上繰り返し、保存工程20で凍結融解調理後の
食品を保存温度26で保存する。この一連の凍結融解調
理工程において、冷却工程18の凍結温度を−5℃以下
とすることにより、最大氷結晶生成帯を通過するため大
半の食材は氷結率が十分に高いものとなり凍結融解調理
に供することができ、食材を漬け物のみならず、様々な
食材または食品に拡大することができる。
【0047】また、食材または食品が冷却工程18の最
大氷結晶生成帯23の約−1℃から約−5℃を通過する
時間を約30分以上とすることにより、最大氷結晶生成
帯23を通過する過程に起こる原形質分離を向上させる
ことができ、凍結融解調理効果を高めることができる。
【0048】また、冷却工程18の凍結温度を約−5℃
とし、加熱工程19での融解終了温度25を約0℃と
し、0〜−5℃の範囲で冷却工程18と加熱工程19を
少なくとも一回以上繰り返すことにより、氷結晶の成長
が起こりやすい最大氷結晶生成帯の範囲で原形質分離を
起こしにくい食材、食品の氷結晶の成長を促すことがで
き、凍結融解調理が可能となり、所謂微凍結による凍結
融解調理も食材の種類によって可能となる。
【0049】また、保存工程20の保存温度26を約0
℃とすることにより、凍結融解調理後の食品が凍結して
いないため、さらに調理を行う上で使い勝手が良くな
り、さらには凍結融解調理後の食品を長く保存できる。
【0050】なお、本実施の形態においては、冷却工程
18と、加熱工程19をタイマー21による時間制御と
したことで、各工程の終了を温度検知によって行わせる
場合に比べて簡便な制御となり、バラツキによる各工程
時間の過不足が発生せず安定して標準的な出来栄えを提
供することができる。
【0051】また、より好ましくは温度検知による工程
制御に加えてタイマー21による時間制御を保護制御的
に組み合わせれば、一層安定した凍結融解の調理品質を
維持することができる。
【0052】なお、調理を行わせる操作ボタン17の操
作を、食品の種類、量等をインプットできるものにすれ
ば、食材または食品毎に凍結温度24や冷却工程18と
加熱工程19の繰り返し回数を定めることにより、食材
または食品をきめ細かく制御することができ、食材また
は食品毎に好適な凍結融解効果を引き出すことができ
る。
【0053】また、凍結融解調理を行うことができる食
材または食品を限定し、凍結融解調理に不向きな食品を
操作パネル16に設けた表示機能などを利用して使用者
に報せることにより、誤った使い方による食品の無駄を
未然に防止できる。
【0054】また、凍結融解調理機能時または凍結融解
調理終了後の食品保存時に、他室を温度制御する他室温
度制御センサー22の温度上昇度を検知し、他室温度制
御センサー22が一定温度以上上昇した場合には凍結融
解調理機能を中断または冷却工程18を行わないように
制御する他室温度上昇防止制御を備えることにより、凍
結融解調理時の食品からの熱影響を防止し、他室に収納
された食品の温度上昇を抑制して貯蔵品質を維持するこ
とができる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載の発
明は、冷却手段と加熱手段を備えた凍結融解調理室と、
前記凍結融解調理室内に凍結融解調理を行う食品を載置
するケースと、前記ケース底面に少なくとも前記食品と
の接触面に高熱伝導性材料からなる伝熱板を備え、前記
伝熱板の下方に所定の間隔をおいて前記加熱手段を設け
るとともに、凍結工程と融解工程を少なくとも一回以上
繰り返す凍結融解調理機能を備えたので、融解時の食品
の過熱を防止しながら食品を効率よく凍結融解できる。
【0056】また、請求項2に記載の発明は、冷却手段
と加熱手段を備えた凍結融解調理室と、前記凍結融解調
理室内に凍結融解調理を行う食品を載置するケースと、
前記ケース底面に少なくとも前記食品との接触面に高熱
伝導性材料からなる伝熱板を備え、前記加熱手段を前記
凍結融解調理室内の上部に配置した輻射または高周波加
熱による加熱手段とするとともに、凍結工程と融解工程
を少なくとも一回以上繰り返す凍結融解調理機能を備え
たので、上面からの直接加熱と伝熱板裏面からの間接加
熱により短時間で食品の融解を行うことができる。
【0057】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
または請求項2に記載の発明において、凍結融解調理室
内上面に冷却器からの冷気を循環させ、下面仕切り部内
に設けた加熱手段での加熱時の効率を高めるファンを備
え、前記ファンを凍結融解調理機能時にのみ作動させる
ので、保存機能時はファンが停止して食品の乾燥防止と
消費電力量のを低減が図れる。
【0058】また、請求項4に記載の発明は、請求項3
に記載の発明において、ファンは、凍結融解調理機能時
以外の保存機能時において、予め定めた条件に基づいて
短時間ファンを回転させるので、保存機能時のファンの
凍結ロックを未然に防止し、信頼性を高めることができ
る。
【0059】また、請求項5に記載の発明は、請求項1
または請求項2に記載の発明において、凍結工程の凍結
温度を−5℃以下とするので、最大氷結晶生成帯を通過
することによりほぼ凍結作用の効果を得られるため、凍
結融解調理ができる食材、食品を広げることができる。
【0060】また、請求項6に記載の発明は、請求項1
または請求項2に記載の発明において、凍結工程と融解
工程を0℃付近と−5℃付近で繰り返すので、原形質分
離を起こしにくい食材、食品を氷結晶の成長を促すこと
で補助し、凍結融解調理を可能にできる。
【0061】また、請求項7に記載の発明は、凍結工程
と融解工程を時間で規制したので、バラツキによって凍
結融解の状態に過不足が出ることを防止できる。
【0062】また、請求項8に記載の発明は、請求項1
または請求項2に記載の発明において、凍結融解調理を
行う食材または食品毎に凍結温度を定めた凍結工程を選
択するので、食材または食品毎に最適な凍結融解効果を
引き出すことができる。
【0063】また、請求項9に記載の発明は、請求項1
または請求項2に記載の発明において、凍結融解調理に
不適な食材または食品を報しめる手段を設けたので、凍
結融解調理に不向きな食材または食品を誤って凍結融解
調理することを防止できる。
【0064】また、請求項10に記載の発明は、請求項
1または請求項2に記載の発明において凍結融解調理終
了後の食品保存時に、他室の温度上昇を防止するための
保護手段を備えたので、凍結融解時の食品からの熱影響
を防止し、他室の温度上昇を抑制して食品の保存品質を
維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による冷蔵庫の実施の形態1の要部縦断
面図
【図2】本発明による冷蔵庫の実施の形態1の要部縦断
面図
【図3】本発明による冷蔵庫の実施の形態1の要部縦断
面図
【図4】本発明による冷蔵庫の実施の形態4の正面図
【図5】同実施の形態の冷蔵庫の制御ブロック図
【図6】同実施の形態の冷蔵庫の凍結融解調理工程の動
作を示すタイミングチャート
【図7】従来の冷蔵庫の縦断面図
【符号の説明】
1 凍結融解調理室 4 ケース 9 ヒータ(加熱手段) 10 食品 11 伝熱板 12 空間 14 ラジアントヒータ(加熱手段) 15 ファン 16 操作パネル 18 冷却工程 19 加熱工程 20 保存工程 21 タイマー 22 他室温度制御センサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 通子 大阪府東大阪市高井田本通4丁目2番5号 松下冷機株式会社内 Fターム(参考) 3L045 AA02 AA04 AA07 BA03 BA05 CA03 CA06 DA02 EA01 LA09 LA11 MA02 MA12 NA21 PA01 PA02 PA04

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷却手段と加熱手段を備えた凍結融解調
    理室と、前記凍結融解調理室内に凍結融解調理を行う食
    品を載置するケースと、前記ケース底面に少なくとも前
    記食品との接触面に高熱伝導性材料からなる伝熱板を備
    え、前記伝熱板の下方に所定の間隔をおいて前記加熱手
    段を設けるとともに、凍結工程と融解工程を少なくとも
    一回以上繰り返す凍結融解調理機能を備えたことを特徴
    とする冷蔵庫。
  2. 【請求項2】 冷却手段と加熱手段を備えた凍結融解調
    理室と、前記凍結融解調理室内に凍結融解調理を行う食
    品を載置するケースと、前記ケース底面に少なくとも前
    記食品との接触面に高熱伝導性材料からなる伝熱板を備
    え、前記加熱手段を前記凍結融解調理室内の上部に配置
    した輻射または高周波加熱による加熱手段とするととも
    に、凍結工程と融解工程を少なくとも一回以上繰り返す
    凍結融解調理機能を備えたことを特徴とする冷蔵庫。
  3. 【請求項3】 凍結融解調理室内上面に冷却器からの冷
    気を循環させ、下面仕切り部内に設けた加熱手段での加
    熱時の効率を高めるファンを備え、前記ファンを凍結融
    解調理機能時にのみ作動させることを特徴とする請求項
    1または請求項2に記載の冷蔵庫。
  4. 【請求項4】 ファンは、凍結融解調理機能時以外の保
    存機能時において、予め定めた条件に基づいて短時間フ
    ァンを回転させることを特徴とする請求項3に記載の冷
    蔵庫。
  5. 【請求項5】 凍結工程の凍結温度を−5℃以下とする
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の冷蔵
    庫。
  6. 【請求項6】 凍結工程と融解工程を0℃付近と−5℃
    付近で繰り返すことを特徴とする請求項1または請求項
    2に記載の冷蔵庫。
  7. 【請求項7】 凍結工程と融解工程を時間で規制したこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2に記載の冷蔵
    庫。
  8. 【請求項8】 凍結融解調理を行う食材または食品毎に
    凍結温度を定めた凍結工程を選択することを特徴とする
    請求項1または請求項2に記載の冷蔵庫。
  9. 【請求項9】 凍結融解調理に不適な食材または食品を
    報しめる手段を設けたことを特徴とする請求項1または
    請求項2に記載の冷蔵庫。
  10. 【請求項10】 凍結融解調理終了後の食品保存時に、
    他室の温度上昇を防止するための保護手段を備えたこと
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の冷蔵庫。
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