JP2631259B2 - 解凍・冷蔵保存連続処理装置 - Google Patents

解凍・冷蔵保存連続処理装置

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JP2631259B2
JP2631259B2 JP5042244A JP4224493A JP2631259B2 JP 2631259 B2 JP2631259 B2 JP 2631259B2 JP 5042244 A JP5042244 A JP 5042244A JP 4224493 A JP4224493 A JP 4224493A JP 2631259 B2 JP2631259 B2 JP 2631259B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷凍食品の解凍・冷蔵
保存連続処理装置に関し、冷蔵庫の庫内雰囲温度下で
冷凍食品の急速解凍と、解凍終了後での解凍板による再
冷却と共に、氷点冷蔵温度での冷蔵保存を操作簡易に
率よく連続処理する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、冷凍食品の使用頻度が非常に高く
なっており、冷凍食品を調理するには解凍する必要があ
るが、一般に冷凍食品を解凍する手段としては常温自然
解凍、パ−シャル温度(約−3°C)に設定された冷蔵
室内に放置する低温自然解凍、流水解凍、低温送風解凍
或いは恒温室解凍、接触板解凍、電子レンジで加熱する
高周波加熱解凍等が知られている。一方、冷蔵保存法と
しては、冷蔵庫、冷蔵ケ−ス等に格納するのが一般的で
ある。また、例えば冷凍食品を業務用の食材として用い
るとき纏めて解凍し、その後冷蔵保存して小出しに使用
されている。しかし、自然解凍、低温自然解凍、低温送
風解凍は解凍に長時間を要するという欠点がある。一
方、高周波加熱解凍は解凍時間が短いがドリップの発生
量が多く、食品の品質の低下を免れないという欠点を有
している。
【0003】冷蔵庫内を0゜C以上に保持させ長時間か
けて徐に解凍させる方式では、解凍当初は比較的高温で
解凍させても問題ないが解凍終了時に同様の温度を維持
する時は食品の腐敗、品質低下に繋がると共に食品のう
まみ成分が水分と共に放出されるという欠点がある。す
なわち解凍動作を中止しても更に解凍が進み、一般にオ
ーバーシュートの状態となり、解凍終了後は一度上昇し
た温度はもとの温度に戻り難いため、そのまま食品を放
置しておくと、特に魚肉等の生ものでは雰囲気温度が高
いことによる変質が生じ、食品が腐敗し易く品質劣化の
恐れが生ずる。上記欠点を改善するために、例えば特開
平4−244583号公報等、食品の貯蔵を基本機能と
する冷蔵庫に、さらに解凍の付加機能を持たせたもの、
或いは解凍機の解凍制御装置等が提案されているが、解
凍室と食品の上面及び下面からそれぞれ加熱するヒ−タ
−ならびに温度センサ−の温度検出手段を備えた解凍機
能付冷蔵庫のような場合、その操作が煩雑で装置が複雑
化する難点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このため、例えば特開
平4−36564号、特開平4−45380号公報等が
提案されており、大容量のヒ−タ−や電力の大量消費、
装置の大型化等の欠点を改良し、長時間熟成した場合に
調理し易いように強制解凍できる制御装置で解凍庫を設
定時間及び設定温度を変化させながら食品のうまみ成分
を放出させることがないといっても、たとえば保存室を
二室に区画し蒸発器又は凝縮器として機能するように切
替えるとか、いずれにしても解凍工程と冷蔵保存工程が
別々の個所で行われ、使用者に煩雑感を与えるという難
点がある。また、たとえば特開平4−187969号公
報等には、冷凍食品を短時間で適温まで解凍する為に解
凍器の解凍制御装置と解凍機能付冷蔵庫の解凍制御装置
が提案されており、経験則を基にした解凍ル−ルにより
解凍動作を中止してもなおその余韻で解凍が進みオ−バ
−シュ−ト状態により食品の腐敗、品質劣化を防止する
制御装置であるが、それを達成するためには複雑な別途
解凍制御装置を備えなければならない問題点がある。
【0005】冷凍食品の最も望ましい解凍ならびに冷凍
保存処理方法は、短時間に、変質させず解凍させ、解凍
後直ちに冷蔵保存する連続一貫工程であるが、まず、解
凍時間を短縮し短時間で急速解凍を行う解凍手段では、
たとえば特開昭63−259373号公報の解凍保存装
置では高周波電波照射による解凍、また、前掲特開平4
−45380号公報の解凍室付冷蔵庫では遠赤外線ヒー
ターによる直接放射、特開昭62−195272号公報
の解凍冷蔵庫等では解凍用ヒーターによる解凍を行い、
解凍終了後の氷点冷蔵や保存の為の制御、装置が開示さ
れている。しかし生鮮食品、特に肉類での解凍処理で
は、うま味ドリップ(肉汁)の発生量が多く、変色、変
質等も発生し易く、その後のいわゆる氷点保存が適正に
行なわれても既に品質では劣化、低下を免れないといっ
た難点があった。また、上記提案等では、解凍工程と冷
蔵工程が別々の箇所ならびに別々の手段器具等によって
行われるものが多く、装置上も煩雑となる不都合があ
り、さらに解凍と解凍終了後の氷温冷蔵を保持する操作
も容易、簡便でない欠点があった。また、従来たとえば
電子レンジや接触板を用いて短時間に解凍する方法によ
る場合、調理人は解凍の終了をたえず監視しなければな
らず、若し監視を怠たったならば解凍物は常温放置され
ることになり、冷蔵保存される以前に食品は変質してし
まう。また恒温解凍冷凍庫などを用いる長時間解凍法で
は、調理人は解凍終了時刻を想定したうえで解凍開始時
刻を定めなけれぼならない。若し午前中に解凍終了を余
儀なくされる場合、解凍作業は真夜中から始めなくては
ならず、さもなくば解凍が未完了のままに取扱うか、ま
たは商品の品質低下或いは変質を犠牲にしなければなら
ない。
【0006】本発明者は、さきに特願昭62−2172
76号等の提案を行っているが、本発明はこれらの改良
に係るものであり、鋭意検討の結果本発明に到達した。
本発明は、断熱壁にて構成されたケ−シング内を仕切板
にて区画された蒸発冷却装置室と、冷蔵室と、冷媒圧縮
装置室と、前記蒸発冷却装置室に配設したエバポレ−タ
−及びファンモ−タ−、送風機と、前記冷媒圧縮装置室
に冷凍サイクルの冷媒圧縮機及びファンモ−タ−、コン
デンサ−と、該冷蔵室内に着脱自在に懸架され冷凍食品
を載置する熱拡散性の良好な熱伝導部材からなる解凍板
と、前記解凍板に接続された発熱線及び該発熱線への通
電を制御する温度制御回路並びに給熱時間を制御するタ
イマ−回路を備え、解凍中は前記発熱線への通電制御
と、解凍終了時には該解凍板によって冷凍食品を再冷却
すると共に、非解凍時には前記冷蔵室内の雰囲気温度を
冷凍温度と冷蔵温度との間の過冷却保冷温度帯に維持さ
せることを特徴とする解凍・冷蔵保存連続処理装置を目
的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為
に、本発明の解凍・冷蔵保存連続処理装置においては、
断熱壁にて構成されたケ−シング内を仕切板にて区画さ
れた蒸発冷却装置室と、冷蔵室と、冷媒圧縮装置室と、
前記蒸発冷却装置室に配設したエバポレ−タ−及びファ
ンモ−タ−、送風機と、前記冷媒圧縮装置室に冷凍サイ
クルの冷媒圧縮機及びファンモ−タ−、コンデンサ−
と、該冷蔵室内に着脱自在に懸架され冷凍食品を載置す
る熱拡散性の良好な熱伝導部材からなる解凍板と、前記
解凍板に接続された発熱線及び該発熱線への通電を制御
する温度制御回路並びに給熱時間を制御するタイマ−回
路、並びに温度制御機能を有する冷蔵室を備えた構成と
する。
【0008】そして、解凍中は該発熱線への通電制御と
前記送風機の連続運転制御を行い、発熱線による熱伝導
加熱が進行すると共に、一方前記解凍板は熱拡散性の良
好な熱伝導部材よりなるものである為解凍時に発熱線に
よって給熱されている間も該解凍板上では急速な解凍が
行われているが、給熱が停止した後も該解凍板は熱拡散
性が良好である為高温体である冷凍食品から熱を奪い低
温体である周辺冷気へ放出し解凍板は自動的に冷却板に
変わるといった挙動を示す構成となっている。
【0009】さらに、前記冷蔵室内を温度制御装置によ
って解凍食品が再凍結しない範囲で最も低く低温室の雰
囲気温度に設定するならば過冷却状態を生ぜしめること
ができ、この状態では該冷凍商品の解凍後の冷蔵保存に
好ましい冷却締めを施すことができる。また従来装置で
解凍中は常に一定のヒ−タ−能力で解凍している為、目
標とする表面温度で解凍動作を中止してもその余韻で更
に解凍が進むオ−バ−シュ−トの状態となり、解凍終了
後は一般の温度制御しかしない為一度上昇した温度はな
かなか元の温度に戻らず食品が腐敗し易く品質劣化の虞
れがあり、この為目標温度を低めに設定する等しても、
この場合は逆に加熱不足が生じ表面のみ解凍され解凍不
足の為食品の持つ風味や味を損ねる難点があるが、本発
明の装置では、上記のような低温室の雰囲気温度に設定
し過冷却状態を生ぜしめることができるので格別の装置
や操作手段を要することなく解凍終了時のオ−バ−シュ
−トの状態を抑制するように機能し、解凍終了後は最適
な状態で保冷維持され、冷凍食品を冷凍、冷蔵連続保存
できる。このように、解凍終了後、そのまま放置してお
いても、前記温度制御装置によって冷蔵室内の雰囲気温
度を、例えば魚、肉等生ものの保存に適した約−2°C
〜−3°Cの過冷却保冷温度帯の低温室内に付与し、具
体的には長時間冷蔵保存によるドリップの流出、変色、
変質などを抑制し保冷できる構成となっている。
【0010】本発明において、上記解凍板の熱伝導部材
は、下記熱拡散率(α)を示す一般式において 熱伝導率(λ)が少なくとも0.1cal/cm・se
c・℃以上である熱拡散率が大きい値を示すグラファイ
ト系複合体等からなり、冷凍食品を載置し前記冷蔵室内
の処理棚として取り付けた構成とすることが適当であ
る。さらに前記解凍板の上下2枚の間に冷凍食品を挟持
した構成とすることもできる。また、前記解凍板は着脱
自在として設置でき、例えば一般家用冷蔵庫にも電源コ
ードの貫通孔を設けることにより容易に適用することが
できる。
【0011】上記のように、本発明の解凍・冷蔵保存連
続処理装置において、温度制御機能を有する冷蔵室内に
処理棚として懸架された熱拡散性が良好な熱伝導部材か
らなる解凍板は、裏面に発熱線及び温度検知線を配設密
着させると共に、温度制御回路並びにタイマ−回路を接
続した比較的簡易な構成となっている。そして前記熱拡
散性が大きい値を示す熱伝導部材からなる解凍板は高温
加圧処理成形したグラファイト化合物材料、例えば黒鉛
や人造黒鉛材料は熱伝導や電気伝導度を有し、一般に熱
移動現象による熱拡散性は、熱伝導率、比熱、密度に左
右されるが、冷凍物の解凍に直接必要なのは解凍物の温
度低下の早さであり温度が急激に下がる程、固体の保有
する熱エネルギ−が効率よく冷凍物に移動し解凍力は強
くなる。この性質は熱伝導率が大きければよく現われる
ものでなく、高温加圧処理成形したグラファイト化合物
材料では、結晶の成長度合と配向性に起因する熱拡散率
が大きい値を示し解凍での重要な要因として働く。
【0012】本発明の装置では、温度制御機能を有する
冷蔵室で冷凍食品を再凍結しない過冷却保冷温度帯に容
易に設定できる。また、解凍時には発熱線による給熱中
も冷蔵運転に設定し、凍板は熱拡散性が良好なので解
凍板上でも同時に急速な解凍が進行する。また、解凍板
への給熱がタイマーの作動により停止しても該解凍板の
熱拡散性が良いので高温体である解凍物から熱を奪い低
温体である周辺冷気へ放出し、解凍板は自動的に冷却板
に変わる。したがって、非解凍時も解凍物に対して冷気
が供給され食品表面の温度上昇を抑制するように働く。
【0013】解凍終了後に冷蔵室内の温度を上記のよう
な過冷却保冷温度帯に設定すれば、チルド保存並びに調
理前の強制冷却として好ましい冷却締めがなされる。ま
た、タイマ−OFF時間は食品の解凍時間を想定して設
定し、解凍している食品の状態、解凍開始時や終了時に
最適な加熱を発熱線で行い熱の加え過ぎや加熱不足を避
けると共に、該解凍板の熱拡散性の機能に基づき解凍終
了時のオ−バ−シュ−ト状態を抑制し、食品の腐敗、変
質を防止できるように働く。
【0014】また、本発明の装置では、解凍場所と冷蔵
保存場所が全く同一となっており、従来、冷蔵庫に解凍
機能を付加した複雑な装置、装置や別途手段等を要しな
い。本発明の装置では、簡易な構成ながら温度制御機能
を有する冷蔵室内に懸架した解凍板自体を自動的に冷却
部材に変え、冷凍食品の解凍後の冷却締めと共に、冷凍
温度と冷蔵温度の間の過冷却保冷温度帯に維持されて保
冷されるので、単に冷蔵庫で格納するよりもはるかに良
好な冷蔵保存状態が得られ、長時間保存によるドリップ
の流出、変色変質等を抑制するように働く。さらに、前
記解凍板の機能に基づき、解凍板に接触或いは当接して
いる部分だけを解凍し残りを冷凍状態のまま保冷し冷凍
食品の節約を図れる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例により詳細に説
明する。図1は本発明の解凍・冷蔵保存連続処理装置の
一実施例を示す冷蔵ショーケース概要説明図であり、1
は冷蔵式解凍ショーケースで、ケーシング5の内部は蒸
発冷却装置室2と、冷蔵室3及び冷媒圧縮装置室4に区
画されており、前記蒸発冷却装置室2及び冷蔵室3と冷
媒圧縮装置室4とは完全に区画壁6で遮断されている。
冷蔵室3の内部には、熱伝導部材からなる解凍板7が棚
状に懸架されており、前部端面中央にはリセットボタン
22が突設装着されている。蒸発冷却装置室2にはエバ
ポレーター9及び冷蔵室3に冷却された冷気を強制通風
させるファンモーター10を備えた送風機9が設置され
ている。冷媒圧縮装置室4にはコンプレッサー12並び
に送風機13とファンモーター14、コンデンサー15
が配置された概略構成からなっている。
【0016】図2は本発明に係る熱伝導部材からなる解
凍板7の断面説明図であり、16はケ−ス枠、17は裏
蓋である。解凍板の裏面側には温度検知線18ならびに
発熱線19が面状に密着配設し張りめぐらされている。
20は温度制御回路、21はタイマー回路であり、前記
解凍板7に接続された構成となっており、前部端面には
リセットボタン22が装着されている。また、タイマ−
回路21に代えて、予め決めた設定時間に基づいて人為
的に電源スイッチのON−OFFとした構成とすること
ができる。
【0017】本発明に係る解凍・冷蔵保存連続処理装置
で、冷蔵室3内に着脱自在に処理棚状態に懸架される熱
拡散性の良好な熱伝導部材からなる解凍板7は、無定形
炭素又は黒鉛化度の異なる炭素材料を高温加熱処理成形
し、かつ結晶の成長度合と配向性に起因する熱拡散性が
大きい値を示すグラファイト系化合物、若しくはさらに
炭素以外の材料を混合したグラファイト系複合体の板状
体等からなり、これを解凍板又は解凍皿等の形態として
その上面に被解凍物である冷凍食品8を載置するか、或
いは上下2枚として冷凍食品8を挟持した構成とするこ
とができる。
【0018】次に、本発明の解凍板の電気回路について
説明する。図3は本発明の解凍板に接続される電気回路
であり、解凍板7にはスタ−トスイッチ23に接続する
発熱線13ならびに温度検知線12は温度制御回路20
に接続されており、21はタイマ−回路、26はプラ
グ、27はパイロットランプである。まず、スタ−トス
イッチ24をONに投入すると、タイマ−回路21と温
度制御回路20に電気が供給される。次に、温度制御回
路20によって発熱線13への通電を電子スイッチ24
によりコントロ−ルする。続いて、タイムアップすると
タイマ−回路21が電子スイッチ25を遮断し電気の供
給を停止する。
【0019】次に、上記構成において本発明の実施例の
構成に係る装置の作動を説明する。冷蔵式解凍ショ−ケ
−ス本体1の冷凍サイクルでは、蒸発冷却装置室2の送
風機11により強制送風された冷気はエバポレーター9
で冷却され冷蔵室3に供給され、冷蔵室3に送り込まれ
た冷気は解凍板7ならびにその上に載置された解凍食品
8を冷却し、再び前記蒸発冷却装置室2で冷却され冷蔵
室3に送り込まれる。また前記エバポレ−タ−9で吸熱
された冷媒は内部に配設されたパイプを通りコンプレッ
サ−12の働きでコンデンサ−15に集められ、ファン
モ−タ−14を備えた送風機13により冷却される。次
に、コンデンサ−15で冷却された冷媒は内部の配管を
通ってエバポレ−タ−9に運ばれ、エバポレ−タ−9の
内部で蒸発し該エバポレ−タ−9自体が冷却される。
【0020】本発明の装置において、通電とタイマ−荷
働は一つのリセットボタン20により行われ、またタイ
マ−OFF時間は冷凍食品の解凍時間を経験則に基づき
想定して設定する。前記冷蔵室3内の処理棚に懸架され
た解凍板7の上に冷凍食品8を載置して設置しリセット
ボタン22を押すと、該冷凍食品8により温度検知線1
8が冷やされ検知温度に基づき温度制御回路20が働
き、温度制御回路20が通電率を上げたとえば冷凍マグ
ロ、牛肉等では28°C近辺、約30°Cより上昇させ
ることのないように、冷凍飯や冷凍すし等では約40°
Cより上昇させることのないように、被解凍物である対
象食品のそれぞれの所定温度以下に維持するように温度
制御されると共に、解凍が開始され解凍作用が進行す
る。解凍が終了時には、たとえばタイマ−回路21に予
め設定した30分を経過すると、前記解凍板7に電源よ
りの通電が断たれるが、この場合解凍板7は冷蔵室3へ
強制送風される低温度室内の冷気により再冷却される。
【0021】なお、上記の温度検知手段として、バイメ
タルサ−モ或いはサ−ミスタ−等を温度検知器として使
用することもできるが、本発明の装置に係る実施例では
該解凍板7の裏面に密着させ張りめぐらした検知線方式
の温度コントロ−ルを採用しており、また発熱線19も
同じく裏面の同一面状に密着配設している。これによっ
て発熱線19による熱伝導加熱と併せ、温度検知器での
通電率を容易に上昇せしめることができ熱伝導部材から
なる解凍板を保温できるので最も好ましい。
【0022】次に、本発明に係る装置では、通常家庭用
冷蔵庫で冷蔵室の雰囲気温度が15〜30°Cの範囲と
みられるのに対し、温度制御機能を有する冷蔵室に低温
室内を付与しており、冷凍食品を再凍結しない過冷却保
冷温度帯に保持し解凍時には発熱線による給熱中も冷蔵
運転を行うが解凍板は熱拡散性が良好なので解凍板上で
も急速な解凍が進行している。また、解凍板への給熱が
タイマ−の作動により停止しても該解凍板の熱拡散性が
良いので解凍物から熱を奪い低温体である周辺冷気へ放
出し解凍板は自動的に冷却板に変わり、非解凍時も解凍
物に対して冷気が供給され食品表面の温度上昇を抑制す
るように作用する。このため、たとえばポリスチロ−ル
素材等の発泡シ−トを解凍板の上に敷いて解凍させる
と、解凍板に接触している部分だけが解凍し残りの部分
はそのまま冷凍状態を保持せしめることができ、分厚い
マグロ等は3センチメ−トル位に解凍した時点でカット
すると残りの部分は未だ冷凍物であり、冷蔵室内の温度
を上記のような過冷却保冷温度帯に設定することにより
冷凍食品材料の節約を図ることができる。
【0023】そして、本発明の装置を、たとえば一般家
庭用冷蔵庫に電源コ−ドの貫通孔等を設けて解凍板7を
冷蔵室内で使用する場合は、該解凍板7の上に冷凍物を
載せてリセットボタン22を投入すると急速解凍が開始
され、パイロットランプ27が消灯して解凍が終了する
と、過冷却状態の冷却締めが施され、そのまま放置して
も食品の品質低下等をひき起こす虞れもなく、魚肉等の
生ものに適した温度で鮮度が維持され、かつ任意の時間
に食品を利用することができる。また、冷蔵庫に搬入さ
れた冷凍食品のうまみ成分の放出を抑制すると共に解凍
終了後に過冷却状態の解凍板により冷却締めが行われて
おり、解凍、熟成後に冷凍食品の切断の作業性等の改良
に繋がり、ドリップの発生を抑制し品質、鮮度が保持さ
れたチルド保存ができる。さらに、操作上もその荷動は
ただ一つのリセットボタン22を押すことにより同時に
行われ、続けて急速解凍に入るにはリセットボタン22
を再度押すことにより開始され使い勝手がよい構成とな
っている。
【0024】
【発明の効果】以上のように本発明にかかる解凍・冷蔵
保存連続処理装置によると次のような効果が得られる。 (1)本発明の装置では、過冷却保冷温度帯に温調維持
される冷蔵室内に、その裏面に発熱線及び温度検知線を
密着配設し、タイマ−回路と温度制御回路を設けた熱拡
散性が大きい値を示す熱伝導部材からなる解凍板を設置
する構成であり、その操作もリセットボタンを押すこと
により急速解凍を開始しパイロットランプの消灯は実際
上の解凍の終了を報知し、続いてタイマ−が働くと解凍
板は、その熱移動現象に起因する冷気状態の挙動により
自動的にそれ自体が過冷却板に変わる特性を利用するも
のである為、良好なチルド保存や解凍後の切断作業等の
改良につながる望ましい冷却締めを調理前に強制解凍し
たり格別な装置等を要せず、効率よく簡便かつ経済的有
利に施すことができる。 (2)従来の解凍器や解凍室付冷蔵庫と異なり解凍場所
と冷蔵保存場所が全く同じであり被解凍物の移し変え等
の作業や格別の手段器具等を必要とせず、また、解凍終
了後も温度制御回路によりパ−シャルフリ−ジング温度
帯に温調維持し保冷できるので、食品のうまみ成分の流
出、変質等を抑制し、また使用者が解凍の終了を絶えず
監視したりする手間も省け人手の不足を補い、そのまま
放置しても魚肉等の生ものに適した温度で保冷され、任
意の時間に食品を利用することができる。 (3)冷蔵室内を温度制御装置によって被解凍物が容易
に再凍結しない範囲で最も低く設定することができる。
前記解凍板により解凍終了時のオ−バ−シュ−ト状態を
抑制し、また、調理前に望ましい冷却締め並びに生鮮食
品の保存に適した冷凍と冷蔵温度の間の過冷却保冷温度
帯に温調維持し生ものの保存に適した環境で冷凍食品の
鮮度が保持される。さらに操作もタイマ−を設定するだ
けで、一つのリセットボタンを反復押圧するので操作も
簡便で使い勝手がよく煩雑感を与えず、装置の簡素化、
コスト低減を図ることができる。 (4)また、本発明での解凍板の作用に基づき、発泡シ
−ト等の上に冷凍食品を載置し解凍板に接触又は当接部
分だけに解凍が施すことができ、この場合残りの部分は
なお冷凍状態を保持した部分解凍を行うことができる。
たとえば比較的分厚い魚、肉等の場合適当であり、引き
続き最適条件で肉、魚等の生ものの保冷維持がなされ、
冷凍食品の節約とコスト低減につながる利点がある。
【0025】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる解凍・冷蔵保存連続処理装置
の一実施例を示す概略説明図である。
【図2】 本発明の解凍板の断面説明図である。
【図3】 本発明の解凍板の電気回路図である。
【符号の説明】
1 冷蔵式解凍ショ−ケ−ス 2 蒸発冷却装置室 3 冷蔵室 4 冷媒圧縮装置室 5 ケーシング 6 区画壁 7 解凍板 8 冷凍食品 9 エバポレーター 10 ファンモーター 11 送風機 12 コンプレッサー 13 送風機 14 ファンモ−タ− 15 コンデンサ− 16 ケ−ス枠 17 裏蓋 18 温度検知線 19 発熱線 20 温度制御回路 21 タイマ−回路 22 リセットボタン 23 スタ−トスイッチ 24 電子スイッチ 25 電子スイッチ 26 プラグ 27 パイロットランプ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断熱壁にて構成されたケーシング内を仕
    切板にて区画された蒸発冷却装置室と、冷蔵室と、冷媒
    圧縮装置室と、前記蒸発冷却装置室に配設したエバポレ
    ーター及びファンモーター、送風機と、前記冷媒圧縮装
    置室に冷凍サイクルの冷媒圧縮機及びファンモーター、
    コンデンサーと、前記冷蔵室内に着脱自在に懸架され冷
    凍食品を載置又は挟持し、熱拡散性が大きい値を示すグ
    ラファィト系化合物、若しくはグラファイト系複合体の
    板状体からなる解凍板と、前記解凍板に接続された発熱
    線及び該発熱線への通電を制御する温度制御回路並びに
    給熱時間を制御するタイマー回路を備え、解凍中は該解
    凍板による伝熱加熱、ならびに前記発熱線への通電制御
    と、解凍終了時には該解凍板による伝熱吸熱によって
    凍食品を再冷却すると共に、非解凍時には前記冷蔵室内
    の雰囲気温度を冷凍温度と冷蔵温度との間の過冷却保冷
    温度帯での氷点冷蔵を維持させることを特徴とする解凍
    ・冷蔵保存連続処理装置。
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