JPH10284738A - パワーダイオード - Google Patents
パワーダイオードInfo
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Abstract
合させても降伏電圧が殆ど温度に依存しないようなFC
Iダイオードを提供する。 【解決手段】 第1導電形の内部区域2と、この内部区
域2に続き内部区域2より高いドーピング濃度を持つ第
1導電形のカソード区域3と、内部区域2に続きドーピ
ング濃度が内部区域2のドーピング濃度より高くかつカ
ソード区域3のドーピング濃度より低い第1導電形の第
1結合区域5と、第1結合区域5に続き第1結合区域5
内より高いドーピング濃度を持つ第2導電形のアノード
区域6と、第1結合区域5と内部区域2との間に設けら
れ部区域2のドーピング濃度より高くかつアノード区域
6のドーピング濃度より低い第2導電形の第2結合区域
4とを備える。
Description
区域と、この内部区域に続き、内部区域より高いドーピ
ング濃度を持つ第1導電形のカソード区域と、内部区域
に続き、ドーピング濃度が内部区域のドーピング濃度よ
り高くかつカソード区域のドーピング濃度より低い第1
導電形の少なくとも1つの第1結合区域と、第1結合区
域に続き、第1結合区域内より高いドーピング濃度を持
つ第2導電形のアノード区域とを備えた半導体基体から
構成されたパワーダイオードに関する。
(field−controlled−injecti
on)は例えばリードダイオードとして知られ、K.
T.Kaschani及びR.Sittig著の刊行物
“How to avoid TRAPATT−Osz
illations at the Revers−R
ecovery of Power Diodes”
(CAS´95、第571頁〜第574頁、Sinai
a、1995年)に記載されている。この刊行物の対象
はこの出願の明細書で詳細に説明する(参考文献の取込
み)。
を発生するための高周波数デバイスとして開発された。
次に、図2を参照しながらPINパワーダイオードとし
て特別に構成された公知のリードダイオードに基づいて
FCI構想を説明する。この種のリードダイオードは特
にKaschani等の上述の刊行物の図5によって知
られている。
半導体基体1を有する。この半導体基体1はn- ドープ
された内部区域2から構成されている。カソード側では
この内部区域2に接してn+ ドープされたカソード区域
3が配置されている。このカソード区域3はカソード電
極7を介してカソード端子Kに接続されている。アノー
ド側では内部区域2にはnドープされた結合区域5及び
p+ ドープされたアノード区域6が続いている。アノー
ド側ではアノード区域6はアノード電極8を介してアノ
ード端子Aに接続されている。
ードの場合、アノード区域6と内部区域2との間には、
内部区域2と同じ導電形を有するが内部区域2より強く
ドープされた狭い結合区域5が設けられている。このよ
うなドーピングプロフィールに基づいて阻止動作時の電
界はいわゆる高電界区域といわゆる低電界区域とから構
成される。その場合、高電界区域とは高い電界強さを持
つ領域を称し、低電界区域とは低い電界強さを持つ領域
を称する。
合区域5の狭い範囲に制限されるのに対して、低電界区
域は全内部区域2に亘ってほぼ均質に延びている。ドー
ピングの高さに応じて、高電界区域内には低電界区域内
より明らかに高い降伏電界強さが生ずる(EBD,H>>E
BD,L)。
保証するために、PINダイオードは、高電界区域にお
けるピーク電界がこの時点で丁度その降伏電界強さE
BD,Hに到達し、一方低電界区域における最大電界値はそ
の降伏電界強さEBD,Lのまだはるか下に存在するように
設計される。従って、降伏電圧UBDを上回ると、最初に
高電界区域内のみになだれ増倍によって電荷キャリヤが
発生する。
するp+ ドープされたアノード区域6に流出するのに対
して、n+ ドープされたカソード区域3に至る途中の電
子は全ての空間電荷区域を横切らなければならない。電
子は飽和速度でもって高電界区域内を移動し、その負電
荷に基づいて高電界区域と低電界区域との空間電荷の相
応する補償を行う。
異なっている。こうして高電界区域ではピーク電界が減
少させられしかもなだれ増倍が軽減させられ、このこと
によって再び電子流、もしくはそこの空間電荷へのその
補償作用が減少させられる。この負帰還は最後には印加
された過電圧に依存せずに降伏電界強さEBD,Hの近くに
最大電界値を安定させる。
を供給しかつなだれ増倍の必要な局部化を行うのに役立
つ。これに対して、低電界区域では過電圧の増大と共に
増大する電子流による空間電荷の補償の増加によって、
電界勾配が増大し、従って特にカソード区域3の前で電
界が相応して増大する。
結合は図2に示されたPINパワーダイオードにおいて
は結合区域5の空間電荷によって行われる。しかしなが
ら、空間電荷結合はパワーダイオードのオン・オフ転移
のために取扱いが困難であることが判明している。とい
うのは、空間電荷結合は大抵非常に強く温度に依存する
からである。それゆえ、この種のPINパワーダイオー
ドの使用は実際上困難である。
は高電界区域の電界と低電界区域の電界とを結合させて
も降伏電圧が殆ど温度に依存しないFCIダイオードを
提供することにある。
明によれば、冒頭に述べたようなパワーダイオードにお
いて、第1結合区域と内部区域との間に第2導電形の少
なくとも1つの第2結合区域が設けられ、この第2結合
区域のドーピング濃度が内部区域のドーピング濃度より
高くかつアノード区域のドーピング濃度より低くされる
ことによって解決される。
ー”結合を有するFCIダイオード(FCI−PTダイ
オード)と称される。パンチスルー結合とは、阻止動作
の際高電界区域内の電界と低電界区域内の電界とが公知
のパンチスルー効果による両結合区域の相互作用に基づ
いて結合されることを意味する。
異なり、FCI−PTダイオードはコントロールされた
アクティブな過電圧制限機能を有する。この過電圧制限
機能は、蓄積電荷、オン・オフ転移峻度及び寿命設定に
十分依存せず、導通特性、阻止特性及びスイッチオン特
性に大きく影響せず、その上さらにスイッチング損失を
明らかに減少させる。しかも、本発明によるFCI−P
Tダイオードは空間電荷結合を持つパワーダイオードと
は異なり温度に依存しない降伏電圧を有し、それゆえオ
ン・オフ転移過程は十分温度に依存せずに進行する。
成するための別の区域が設けられると有利である。この
区域は一般にこれに続くアノード区域又はカソード区域
より高いドーピング濃度を有する。このようにしてFC
I−PTダイオードとこれに阻止方向に接続された別の
ダイオードとの直列回路を作ることができる。モノリシ
ックに集積され逆向きに配置されたこのダイオード直列
回路によってFCI−PTダイオードの導通動作が抑制
され、それにより今や純粋な電圧制限器として機能す
る。
動作では別のダイオードのみが関連し、阻止動作ではF
CI−PTダイオードのみが関連するFCIハイブリッ
ドダイオード装置が有利に得られる。別のダイオードが
最適化された導通特性を持つデバイスである場合、この
ようにして同時に順方向損失及び阻止方向損失の最小化
ならびにオン・オフ転移過程の最適化が達成される。
過渡的な過電圧を抑制するための電圧制限器として非常
に有利に使用することができる。現在入手可能な過渡電
圧制限器(“transient−voltage−s
upressor”、TVS)は500V以下の電圧に
制限する。例えばバリスタのような他の比べ得るデバイ
スは十分迅速に応答せず、しばしば再発するピーク電圧
に起因する損失を耐えられないか、又は所望以上に速く
老化してしまう。本発明によるダイオードを用いればさ
らに500V以上の電圧用の電圧制限器を提供すること
ができる。
ドとして形成される場合も特に有利である。このことは
カソード区域のドーピング濃度が非常に高く選定される
場合に可能である。このようにして降伏電圧の温度依存
性を殆ど補償することができる。一般にその場合カソー
ド区域はほぼ1017cm-3のドーピング濃度を有する。
このための前提条件はしかしながらアノード区域が明ら
かに高くドーピングされることである。
例えばバイポーラトランジスタ、MOSFET、IGB
T、GTO、サイリスタ、MCT等に対して並列接続さ
れる形で、パワー半導体デバイス用のフリーホイーリン
グダイオードとしても特に有利に使用することができ
る。
も危険な動作状態はオン・オフ転移(すなわち導通動作
から阻止動作への移り変わり)である。オン・オフ転移
の際、導通動作時に内部区域の導電率変調のために必要
な阻止電荷は、再び逆電圧を受け入れることができるよ
うにするために、非常に短時間の間に再び除かれなけれ
ばならない。これは阻止動作への移り変わりの際自動的
に現れるいわゆる逆方向電流によって行われる。
ンスの影響のためにパワーダイオードは実際上有限の峻
度でもってしかオン・オフ転移することができない。そ
の際高い誘導性過電圧ならびに発振を防止するために、
パワーダイオードは“ソフト・リカバリ”特性と称され
る出来るだけゆるやかなオン・オフ転移特性を有しなけ
ればならない。この“ソフト・リカバリ”特性とは特に
逆方向電流が逆方向電流ピークに到達後ゆるやかに減衰
する特性を意味する。
ードのオン・オフ転移特性は最大逆方向電流で充電され
た漏れインダクタンスを再び完全に放電させることを必
要とすることが特徴である。その際ダイオード内に発生
した損失を出来るだけ小さくするために、この放電過程
は出来るだけ迅速に終了しなければならない。しかしな
がら、同時にソフト・リカバリ特性も得られなければな
らない。これは発生した誘導性過電圧を制限すること並
びにどんな発振も防止することを意味する。というの
は、これらは隣接のデバイスもしくはパワーダイオード
自身を破壊させ得るからである。
れインダクタンスの緩速な放電、従ってスイッチング損
失の増大に繋がり、それゆえ過電圧及びスイッチング損
失の最小化に関連して基本的には妥協せざるを得ない。
勿論、スイッチング損失をこの妥協の枠内で予め設定さ
れた最大過電圧と共に電流もしくは電圧推移のバリエー
ションによって最適化することは可能である。
段は出発点に応じて外的手段と内的手段とに区別するこ
とができる。
回路の周辺回路網を相応して変更することである。これ
には例えばいわる“スナバ”すなわち抵抗とコンデンサ
とから構成された直列回路を備えたパワーダイオードの
配線がある。それによってオン・オフ転移特性は弱めら
れる。勿論、スナバは何時もスイッチング損失の増大、
当該装置の容積の増大化及び重量の増大化、高コスト化
を生ずる。
ソフト・リカバリ特性を保証する別の方法は、関与した
半導体スイッチのスイッチング速度を抑え、それによっ
てオン・オフ転移特性を弱めることである。これは理想
スイッチの代わりの制御可能な抵抗によるオン・オフ転
移特性を導入することに相当する。このようにしてどん
な過電圧の発生も防止しそして各パワーダイオードに著
しく負荷軽減させることに成功する。しかしながら、同
時に関与した半導体スイッチのスイッチング損失は大き
く増大する。
計への介入である。この介入は主としてドーピングプロ
フィール又は寿命設定の最適化である。
ドのオン・オフ転移特性は他のデバイスによって相当決
定される。これによって大抵いつもスイッチング損失が
増大する。しかもこのような事情によってパワーダイオ
ードの最適化がさらに制限される。このために本発明は
専らダイオード設計の最適化に集中している。
成される補助電荷キャリヤ貯留部の設置とによってゆる
やかなオン・オフ転移特性を得ることが試みられる。し
かしながら、相応するダイオードの場合このことによっ
て内部区域幅は許容逆電圧と比較すると過大寸法にな
る。この過大寸法によって順方向電圧及びスイッチング
損失が増大する。
成される電荷キャリヤ貯留部がオン・オフ転移過程の要
求を実際に満たすことが保証されない。電荷キャリヤ貯
留部が小さすぎると、逆方向電流が崩壊し、従って漏れ
インダクタンスの影響によって過電圧が高められ、イン
ダクタンスによって望ましくない発振が惹き起こされ
る。それに対して、電荷キャリヤ貯留部が大きすぎる
と、逆方向電流が相応して緩速に減衰し、いわゆる“テ
ール電流”になり、それよりスイッチング損失が高めら
れる。
定の逆電圧を越えたら直ちに、電荷キャリヤの的確な発
生によって、従って漏れインダクタンスのコントールさ
れた放電によって誘導性過電圧を制限することである。
このような構想は“field−controlled
−injection”又は略してFCIと称されてい
る。その場合必要な電荷キャリヤを作るためのメカニズ
ムとしてパワーダイオードの阻止能力の上限を制限する
衝突電離が使われる。
リヤが発生し、それにより自動的にソフトリカバリ特性
になる。この前提条件は勿論強く局部化された電荷キャ
リヤ発生である。というのは、そうしないとTRAPA
TT発振になってしまうからである。
大寸法を必要としない点にある。従って、順方向損失及
びスイッチング損失は冒頭で述べた種類のパワーダイオ
ードに比べて明らかに少なくすることができる。
ルー結合によって発展する。このパンチスルー結合によ
って、その降伏特性、従って同様にそのソフト・リカバ
リ特性は十分温度に依存しなくなる。
施形態に基づいて詳細に説明する。
よるFCIダイオードの半導体基体の横断面図を示す。
図2に示された要素と同一の要素には同一の参照符号が
付されている。
て図2に示されたリードダイオードの要素、即ちn- ド
ープされた内部区域2と、n+ ドープされたカソード区
域3と、nドープされた第1結合区域5と、p+ ドープ
されたアノード区域6とを含んでいる。FCIダイオー
ドはアノード側及びカソード側がそれぞれアノード端子
A及びカソード端子Kに接続されている。図2に比べて
図1ではしかしながらさらに内部区域2と第1結合区域
5との間にpドープされた第2結合区域4が配置されて
いる。
以下ではパンチスルー結合を有するFCIダイオード
(FCI−PT結合)と称される。
ける本発明による第2結合区域4の機能態様を以下にお
いて説明する。
n接合の導入によって高電界区域は低電界区域から空間
的に分離される。高電界区域はその場合アノード区域6
と第1結合区域5との間の高ドープされたpn接合によ
って形成される。それに対して低電界区域は第2結合区
域4から内部区域2を介してカソード区域3まで延び
る。高電界区域と低電界区域との結合はここでは補助的
に設けられた第2結合区域4の“パンチスルー”によっ
て低電界区域側から作られる。
は、目標とする降伏電圧を得ると共に、第2結合区域の
中立の幅をそこの少数電荷キャリヤの拡散長さに比較し
て大きくないことが非常に重要である。そうしないと、
パンチスルー結合ではなく、電流結合になってしまい、
電流結合の場合、逆電圧が高電界区域と低電界区域とを
流れる逆方向電流の割合に応じて分配され、局部化され
たなだれ増倍を持つ規定された電圧降伏がもはや可能で
はなくなる。
ードの可能なドーピングプロフィールの一例を示す。p
+ ドープされたアノード区域6はこの例では1μmの幅
であり、1019cm-3の最大ドーピング濃度を有する。
それに続くnドープされた第1結合区域5は約1.4μ
mの幅であり、4×1016cm-3の最大ドーピング濃度
を有する。pドープされた第2結合区域4は約2.6μ
mの幅であり、約5×1015cm-3の最大ドーピング濃
度を有する。カソード側ではn+ ドープされたカソード
区域3は約1μmの幅であり、1019cm-3の最大ドー
ピング濃度を有する。半導体基体1のn- ドープされた
内部区域2はこの例では約1014cm-3のドーピング濃
度を有し、約68μmの幅である。
PTダイオードを示す。図1及び図2に示された要素と
同一の要素には同一の参照符号が付されている。
カソード側でカソード端子Kとカソード区域3との間に
別のp+ ドープされた区域9が設けられることによって
図4に発展している。図1の半導体基体内に補助区域9
を追加することによって補助pn接合が作られる。この
ようにして、2つの逆向きかつ直列に接続されたダイオ
ードから構成されモノリシックに集積された半導体デバ
イスを製造することができる。
ド内へ補助区域9を導入することによって補助pn接合
を作る際、新しく作られた当該pn接合のダイオードが
FCIダイオードに逆向きかつ直列に接続されるように
注意しなければならない。さらに、補助pn接合の降伏
電圧は順方向への電流の流れを阻止するために十分高く
設計されるように注意しなければならない。このような
理由からこの例ではカソード区域3は別の区域9より低
くドープされている。最後に、別の区域9に接するカソ
ード区域3を十分幅広く設計し、それにより別の区域9
に“パンチスルー”が生じないように注意しなければな
らない。この場合補助pn接合の阻止作用は無効にされ
る。
でアノード区域6とアノード電極8との間に配置するこ
とも考えられる。アノード側補助区域はこの場合n+ ド
ープされなければならず、アノード区域6は十分幅広く
設計されなければならない。
現するための補助pn接合は、当然のことながら別の区
域9の代わりにアノード側又はカソード側のショットキ
ーコンタクトによっても作ることができる。
Tダイオードを有利に適用したFCIハイブリッドダイ
オードの回路を示す。アノード端子Aとカソード端子K
との間にはダイオードD2 とダイオードDFCI とから成
る並列回路が存在している。ダイオードD2 は良好な導
通特性に最適なパワーダイオードである。FCIダイオ
ードDFCI は電圧制限器の機能を持ち、阻止動作時のみ
に有効になる。導通動作ではダイオードDFCI は直列及
び逆向きに接続されたダイオードD1 によって阻止され
る。それゆえ、導通動作時にはダイオードD2 が関連
し、阻止動作時にはダイオードDFCI が関連する。
ックに集積された半導体デバイスとして実現することが
できる。勿論、デバイスのディスクリートな実現も考え
られる。モノリシックに集積された装置の利点は特に回
路損失を低減させることのできるインダクタンスの少な
い構成にある。
ET、IGBT、GTO、サイリスタ、MCT等のスイ
ッチオフ可能なパワー半導体デバイスに並列接続の形で
フリーホイーリングダイオード又は電圧制限器としてF
CI−PTダイオードを使用すると特に有利である。そ
の場合、モノリシックな集積ならびにハイブリッド又は
ディスクリートな構成を考えることができる。
FCIダイオードがリード構造を持つ単純なダイオード
としても実施することができる点である。このことは従
来可能ではなかった。というのは、この種のリードダイ
オードはその降伏電圧が非常に強い温度依存性を有する
からである。降伏電圧の強い温度依存性の理由は衝突電
離の温度依存性にあり、この衝突電離は電圧降伏時に高
電界区域の内部に発生し、この高電界区域の一定の空間
電荷に基づいて、励起され明らかに幅広く設計された低
電界区域の電界強さ、従ってダイオードの降伏電圧に特
に強く作用する。空間電荷結合のこの問題を回避するた
めに、今までは、高電界区域及び低電界区域の電界強さ
が一定の空間電荷によって結合されるのではなく、“パ
ンチスルー”効果の利用もしくは上述のような幾何学効
果によって結合されるという極めて複雑な構造が提案さ
れていた。
ダイオードをn+ ドープされたカソード区域3内のドー
ピング濃度によって実現することができる。それゆえ、
カソード区域3のドーピング濃度の大きさによって、小
パワーダイオードと同じように、pドープされたアノー
ド区域6とnドープされたカソード区域3との間のpn
接合におけるトンネル効果を助成することができる。
を自由に使えるので、カソード区域3内のドーピング濃
度の高さによって、リードダイオードとして実施された
FCIダイオードの降伏電圧の温度係数はほぼ任意に設
定することができる。従って、例えばカソード区域3内
のドーピング濃度が約1017cm-3である場合、リード
ダイオードとして実施され小さい正の温度係数を持つF
CIダイオードの降伏電圧を設定し得ることを期待でき
る。それによって、電流線条化を防止することができ、
確実な動作を保証することができる。しかしながら、こ
のための前提条件はアノード区域6をカソード区域3に
比べて明らかに高くドープすることである。
単なやり方で、リードダイオードの非常に簡単な構造の
FCIダイオードを実施することができる。降伏電圧の
温度依存性は任意に設定することができ、それゆえ補償
することもできる。
ダイオードの半導体基体の横断面図である。
オード(リードダイオード)の半導体基体の横断面図で
ある。
Iダイオードのドーピングプロフィールの一例を示す特
性図である。
阻止ダイオードを有するFCIダイオードの半導体基体
の横断面図である。
優れた適用例として示すFCIハイブリッドダイオード
の回路図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 第1導電形の内部区域(2)と、この内
部区域(2)に続き内部区域(2)より高いドーピング
濃度を持つ第1導電形のカソード区域(3)と、内部区
域(2)に続きドーピング濃度が内部区域(2)のドー
ピング濃度より高くかつカソード区域(3)のドーピン
グ濃度より低い第1導電形の少なくとも1つの第1結合
区域(5)と、第1結合区域(5)に続き第1結合区域
(5)内より高いドーピング濃度を持つ第2導電形のア
ノード区域(6)とを備えた半導体基体から構成された
パワーダイオードにおいて、第1結合区域(5)と内部
区域(2)との間に第2導電形の少なくとも1つの第2
結合区域(4)が設けられ、この第2結合区域(4)の
ドーピング濃度は内部区域(2)のドーピング濃度より
高くかつアノード区域(6)のドーピング濃度より低い
ことを特徴とするパワーダイオード。 - 【請求項2】 半導体基体(1)内にはパワーダイオー
ドに逆向きでかつ直列に接続されモノリシックに集積さ
れた第2ダイオードが設けられていることを特徴とする
請求項1記載のパワーダイオード。 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載のパワーダイオー
ドを備えることを特徴とするハイブリッドダイオード装
置。 - 【請求項4】 請求項1又は2に記載のパワーダイオー
ドを備えることを特徴とする電圧制限器。 - 【請求項5】 請求項1又は2に記載のパワーダイオー
ドを備えることを特徴とするフリーホイーリングダイオ
ード。 - 【請求項6】 リードダイオード構造を有することを特
徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載のパワー
ダイオード。 - 【請求項7】 パワー半導体デバイスに並列接続される
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1つに記載
のパワーダイオード。
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