JPH10283974A - イオン注入方法および装置 - Google Patents

イオン注入方法および装置

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JPH10283974A
JPH10283974A JP9088434A JP8843497A JPH10283974A JP H10283974 A JPH10283974 A JP H10283974A JP 9088434 A JP9088434 A JP 9088434A JP 8843497 A JP8843497 A JP 8843497A JP H10283974 A JPH10283974 A JP H10283974A
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ion
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のイオン注入方法であると、スリットの
変形等の要因を補償することができなかった。 【解決手段】 スリット3を有するディスク2と、イオ
ンビーム発生源と、ディスク2を2次元的に走査させる
走査機構(モータ6、ステッピングモータ8、等)と、
を具備するイオン注入装置を使用して、ウェハ1に対し
てイオン注入を行うための方法であって、スリット3の
長手方向の各位置においてイオンビーム量の計測を行う
ことにより、スリット3の長手方向位置とその位置での
イオンビーム量とからなるデータのセットを作成し、こ
のデータセットに基づいてイオンビームの照射量を調整
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体製造
技術において不純物導入方法の1つとして利用されてい
るイオン注入方法に関するものである。また、この方法
を実施するための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】イオン注入技術は、例えば半導体製造技
術において不純物導入方法の1つとして利用されている
ものである。このイオン注入技術は、導入する不純物量
を入射イオン電流の積分値として正確にモニタし、かつ
制御できるという利点を有していることにより、近年広
く用いられている。また、このイオン注入技術によれ
ば、基板表面の薄い酸化膜による妨害を受けることな
く、かなり広範囲にわたって制御可能な不純物密度と注
入深さで、ドーピングが行えるという利点もある。
【0003】このようなイオン注入を行うための装置
は、例えば、特願平2−18851号公報に開示されて
いる。
【0004】図6および図7は、上記公報記載の図であ
って、符号1は半導体ウェハ、2は複数枚のウェハを支
持しX方向に回転させるディスク、3はディスク2の所
定位置においてディスク2を厚さ方向に貫通して形成さ
れたスリット、4はディスク2の回転軸、5は回転軸4
を支持するためのディスク支持台、6は回転軸4を所定
速度で回転させるモータである。符号7はディスク支持
台5と連結されている送りネジ、8は送りネジ7を回転
させるステッピングモータである。これは、ドライバ9
を介して、反転駆動されるようになっている。ディスク
支持台5は、ステッピングモータ8の反転駆動により、
走査方向Y1 またはY2 へ移動する。
【0005】イオンビームBは、ディスク2のX方向回
転とディスク支持台5の走査方向Y 1 、Y2 の反復運動
に基づいて、イオンビームBの経路内に、ウェハ1が入
ったときにはウェハ1上を走査しながら、イオン物質を
ウェハ1に注入する。さらに、ディスク2の回転によっ
てイオンビームBの経路内にスリット3が来たときに
は、このイオンビームBは、スリット3を通ってディス
ク2の後面側に設けられたイオンビーム検出器10に入
射してイオンビームBが検出される(後述)。
【0006】制御装置11内においては、タイミング発
生器15により、イオンビームBが図6における破線矢
印のように、イオンビーム検出器10に入射し得る位置
に来たことを検出して、タイミング信号15aが、CP
U16に送られる。符号12は、サンプルホールドアン
プで、前記タイミング信号15aを入力したCPU16
の指令16aに基づいて、イオンビームBの電流値をサ
ンプリングし、このサンプリング値12aを次のサンプ
リング時点まで保持して、V/Fコンバータ13に与え
る。V/Fコンバータ13は、前記サンプリング値12
aを周波数13aに変換する。その後、ビームカウンタ
17にて信号13aを計数し、その計数信号17aがC
PU16に送られる。これにより、CPU16は、ドー
ズ量としてのイオン注入量を求めることができる。その
一方、分周器14により、信号13aをCPU16の制
御信号16bに基づいて分周し、その分周された信号1
4aをドライバ9に与える。ドライバ9は、信号14a
に比例した速度で、ステッピングモータ8を駆動する。
また、送りネジ7の回転速度(ディスク2の走査速度)
は、信号14aに比例する。
【0007】また、CPU16は、分周器14の出力1
4aを入力して、走査回数、ディスク支持台5の移動
量、等を知ることができる。このようにして、CPU1
6は、信号14a、信号17a、等に基づいて所定の演
算を行い、制御指令16bを発して、イオンビームBの
走査速度を可変制御するものである。例えば、検出され
たイオンビームBの量が多ければ、ディスク2の走査速
度を遅くするよう、制御する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記イ
オン注入装置にあっては、図8に示すように、スリット
3の形状がイオンビームBのヒッティングによる損傷や
劣化のために変化した場合(図においては中央部が広く
なってしまった場合を例示している)、イオンビーム量
Iが一定であっても、ウェハ1の面内におけるドーズ量
分布が不均一となってしまうという第1の問題点があっ
た。すなわち、スリット3が例えば図8に示すような変
形を起こした場合には、中央部を通過するイオンビーム
量I2 が、周辺部を通過するイオンビーム量I1 、I3
よりも多くなってしまう。その影響で、ウェハ1内の位
置B’にイオンビームBが照射される場合の走査速度
が、位置A’や位置C’にイオンビームBが照射される
場合の走査速度よりも、速く設定されてしまう。しかし
ながら、実際に照射されているイオンビームBの量Iが
変動していないことにより、中央部B’におけるドーズ
量が小さくなってしまう。つまり、スリット3の形状が
変化した場合には、ウェハ1の面内におけるドーズ量分
布が不均一となってしまうということが、従来技術にお
ける第1の問題点である。
【0009】また、上記イオン注入装置にあっては、図
9に示すように、イオンビームBがウェハ1に対して照
射される場合、ウェハ1のチャージアップの影響によ
り、ウェハ1の中央部の方が、周辺部よりも、イオンビ
ームBが広がりやすいという傾向がある。この場合、
(スリット3の形状が一定であることを前提として)中
央部におけるイオンビーム量I4 が、周辺部におけるイ
オンビーム量I5 よりも、少なくなってしまう。この場
合には、中央部における走査速度が、必要以上に遅く設
定されてしまい、実際に照射されているイオンビームB
の量Iが変動していないことにより、中央部におけるド
ーズ量が大きくなってしまうという第2の問題点があっ
た。つまり、ウェハ1の面内におけるチャージアップの
影響を校正し得ないために、ウェハ1の面内におけるド
ーズ量分布が不均一となってしまう。これが、従来技術
における第2の問題点である。
【0010】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、スリット形状の変動や、基板のチャージアップ等に
基づくビーム形状の変動、等の要因による影響を補償し
て、基板面内の各位置におけるドーズ量の均一性を維持
し得るイオン注入方法および装置を提供することを目的
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のイオン注
入方法においては、基板を支持するための基板支持面と
該基板支持面上の少なくとも一部に厚さ方向に貫通して
形成されたスリットとを有する基板支持台と、該基板支
持台に向けてイオンビームを照射するためのイオンビー
ム発生源と、前記基板支持台および前記イオンビームの
少なくとも一方を前記基板支持面に沿って平行に2次元
的に走査させる走査機構と、を具備するイオン注入装置
を使用して、前記基板に対してイオン注入を行うための
方法であって、前記スリットの長手方向の各位置におい
て、照射されるイオンビーム量の計測を行うことによ
り、前記スリットの長手方向位置とその位置でのイオン
ビーム量とからなるデータのセットを作成し、該データ
セットに基づいて、イオンビームの照射量を調整する、
ことを特徴としている。請求項2記載のイオン注入方法
においては、請求項1記載のイオン注入方法において、
予め、前記スリットの近傍にダミー基板を配置してお
き、前記スリットの長手方向各位置におけるイオンビー
ム量の計測に際して、被計測位置へのイオンビーム照射
と、前記ダミー基板のうちの前記被計測位置の近傍位置
へのイオンビーム照射と、を交互に行いつつ前記データ
セットを作成することを特徴としている。請求項3記載
のイオン注入装置においては、基板を支持するための基
板支持面と該基板支持面上の少なくとも一部に厚さ方向
に貫通して形成されたスリットとを有する基板支持台
と、該基板支持台に向けてイオンビームを照射するため
のイオンビーム発生源と、前記基板支持台および前記イ
オンビームの少なくとも一方を前記基板支持面に沿って
平行に2次元的に走査させる走査機構と、を具備するイ
オン注入装置であって、前記スリットの長手方向におけ
るイオンビームの照射位置を検出するための位置検出手
段と、前記スリットを通過するイオンビーム量を計測す
るための計測手段と、これら位置検出手段および計測手
段によって得られたデータのセットを格納するための記
憶部と、前記データセットに基づいてイオンビームの照
射量を調整するための調整手段と、を具備することを特
徴としている。
【0012】請求項1記載の発明によると、スリットの
長手方向の各位置において、照射されるイオンビーム量
の計測が行われる。そして、この計測により、スリット
の長手方向位置とその位置でのイオンビーム量とからな
るデータのセットが作成される。さらに、このデータセ
ットに基づいて、イオンビームの照射量が調整される。
よって、スリットが長手方向において変形している場合
であっても、この変形に基づくイオンビーム量の通過量
変動が補償され、基板面内の各位置におけるドーズ量が
均一となるように、イオンビームの照射量が調整され
る。請求項2記載の発明によると、スリットの長手方向
各位置におけるイオンビーム量の計測が、被計測位置へ
のイオンビーム照射と、ダミー基板のうちの被計測位置
の近傍位置へのイオンビーム照射と、を交互に行いつつ
行われる。よって、基板のチャージアップによるイオン
ビーム変形に基づくイオンビーム量の通過量変動が補償
され、基板面内の各位置におけるドーズ量が均一となる
ように、イオンビームの照射量が調整される。請求項3
記載の発明によると、スリットの長手方向におけるイオ
ンビームの照射位置を検出するための位置検出手段と、
スリットを通過するイオンビーム量を計測するための計
測手段と、を具備しているので、スリットの長手方向位
置とその位置でのイオンビーム量とからなるデータのセ
ットが作成される。そして、このデータセットを格納す
るための記憶部と、データセットに基づいてイオンビー
ムの照射量を調整するための調整手段と、を具備してい
るので、データセットに基づいたイオンビームの照射量
の調整が可能とされる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。
【0014】図1および図2は、本発明のイオン注入装
置の一実施形態を示している。図において、従来のもの
と同様の部材については、同一符号を付し、その説明を
簡略化する。
【0015】ディスク(基板支持台)2は、モータ6に
より、X方向に回転可能とされている。また、X’方向
(図5を参照して後述する)にも回転可能とされてい
る。さらに、ディスク2は、制御装置11からの指令に
基づいて、ドライバ9を介してステッピングモータ8を
駆動することにより、送りネジ7を反転駆動させて、Y
1 方向およびY2 方向に移動される。よって、ディスク
2は、ウェハ支持面2aに沿って平行に2次元的に走査
される。
【0016】図2に示すように、本実施形態において
は、多数のセンサ20を備える走査位置認識部21が設
けられている。この走査位置認識部21においては、デ
ィスク2上におけるイオンビームBの位置に対応したセ
ンサ20がディスク支持台5からライト22を受けるこ
とにより、イオンビームBの位置(とりわけ、径方向位
置)を認識できるよう、構成されている。認識された位
置信号21aは、制御装置11へと送られる。
【0017】また、図1に示すように、本実施形態にお
いては、制御装置11内において、イオンビーム量を規
格化したドーズ量補正係数を算出する演算部18、走査
位置認識部21により得られた位置情報と演算部18に
より得られたイオンビーム量を代理するドーズ量補正係
数とからなるデータを格納する記憶部19、イオンビー
ム量の適切電流値を算出するイオンビーム量演算部2
3、が設けられている。
【0018】〔第1方法〕次に、本発明によるイオン注
入の第1方法について説明する。本方法においては、イ
オン注入に先立って、以下のようにしてスリット3の長
手方向における校正を行う。
【0019】まず、図3に示すように、スリット3のx
1 の位置にイオンビームBが入射されるように、ディス
ク2を駆動する。この場合、スリット3を通過したイオ
ンビームBは、図4に示すように、サンプルホールドア
ンプ12、V/Fコンバータ13を経て、信号13aと
して演算部18に送られる。演算部18においては、イ
オンビーム量Iを、基準イオンビーム量Ia によって次
式(1)によって規格化することにより、ドーズ量補正
係数Kが求められる。 I/Ia =K …(1)
【0020】その後、ドーズ量補正係数Kは、信号18
aとして記憶部19に送られる。記憶部19において
は、ドーズ量補正係数Kを、走査位置認識部21からの
信号21aと組にして、記憶する。すなわち、(イオン
ビームのスリット内位置、その位置におけるドーズ量補
正係数)=(x1 、Kx1 )の形式で信号21a、18
aを格納する。以下、ディスク支持台5を走査して、図
4の一点鎖線に示す手順で、位置x2 、…、xn につ
いて同様の作業を行い、データセット(x1 、Kx
1 )、(x2 、Kx2 )、…、(xn 、Kxn )を記憶
部19に格納する。
【0021】次に、実際のイオン注入時において、イオ
ンビームBが、スリット3の位置x 1 の位置に入射した
場合、V/Fコンバータ13を経て信号13a(大きさ
をIとする)が記憶部19に送られる(図4の破線
)。また同時に、走査位置認識部21からの信号21
aも、記憶部19に送られる。記憶部19には、イオン
注入の前作業において得られたデータセット(x1 、K
1 )があり、イオンビーム電流演算部23において、 I/Kx1 =Ix1 の計算が行われ、Ix1 の値が信号23aとしてビーム
カウンタ17に送られ、信号23aを計数して、計数信
号17aをCPU16に与える。CPU16においてド
ーズ量としての実際のイオン注入量を求めることができ
る。
【0022】実際のイオン注入量を求めた結果に応じ
て、走査速度、イオンビーム強度、等のパラメータを、
CPU16(調整手段)によって、適宜、修正すること
により、ウェハ内の各位置におけるドーズ量が均一とな
るように、イオンビームの照射量を調整することができ
る。同様の走査は、位置x2 、…、xn について繰り返
される。
【0023】本実施形態における方法によれば、スリッ
ト3の長手方向の各位置x1 、x2、…、xn において
イオンビーム量の計測を行い、スリット3の長手方向位
置とその位置でのドーズ量補正計数(イオンビーム量を
規格化したもの)とからなるデータのセット(x1、K
1)、(x2、Kx2)、…、(xn、Kxn)を作成
し、さらに、このデータセットに基づいて、イオンビー
ムの照射量を調整するので、仮に、スリット3が長手方
向において変形している場合であっても、この変形に基
づくイオンビーム量の通過量変動を補償することがで
き、ウェハ面内の各位置におけるドーズ量が均一となる
ように、イオンビームの照射量を調整することができ
る。すなわち、ウェハ面内の各位置におけるドーズ量の
均一性を維持することができる。
【0024】〔第2方法〕次に、本発明によるイオン注
入の第2方法について説明する。本方法においては、イ
オン注入に先立って、以下のようにしてスリット3の長
手方向における校正を行う。
【0025】まず、図5に示すように、ダミーウェハ
1’の位置x1’ にイオンビームBが入射されるよう
に、ディスク2を駆動する。その後、ディスク2をX方
向に回転させて、イオンビームBをスリット3内の位置
1 へ入射させる。そして、上記第1方法と同様にし
て、データ(x1 、Kx1 )を求める。次に、ダミーウ
ェハ1’の位置x2’ にイオンビームBが入射されるよ
うに、ディスク2を駆動する。その後に、ディスク2を
X方向に回転させて、イオンビームBをスリット3内の
位置x2 へ入射させる。そして、上記第1方法と同様に
して、データ(x2 、Kx2 )を求める。このようにす
ることで、ダミーウェハ1’の位置x2’ におけるチャ
ージアップによる影響を反映させることができる。つま
り、ダミーウェハ1’の中央部xk’ の位置にイオンビ
ームBを入射させた場合には、ダミーウェハ1’のチャ
ージアップの影響が最も大きく、イオンビームの広がり
が最も顕著に起こることが予想される。この場合におい
ても、データ(xk 、Kxk )に、チャージアップによ
る影響を反映させることができる。同様にして、各デー
タを求めて、データセット(x1 、Kx1 )、(x2
Kx2 )、…、(xn 、Kxn )を記憶部19に格納す
る。このようにして、チャージアップによる影響を補償
することができる。
【0026】校正終了後における実際のイオン注入時の
操作は、上記の第1方法と同じであるので説明を省略す
る。
【0027】本実施形態の方法によれば、スリット3の
長手方向各位置におけるイオンビーム量の計測が、被計
測位置へのイオンビーム照射と、ダミーウェハ1’のう
ちの被計測位置の近傍位置へのイオンビーム照射と、を
交互に行いつつ行われる。よって、ウェハのチャージア
ップによるイオンビーム変形に基づくイオンビーム量の
通過量変動を補償することができる。同時に、スリット
3の変形に基づくイオンビーム量の通過量変動も補償す
ることができる。したがって、スリット3の形状の変動
や、ウェハ1のチャージアップ等に基づくビーム形状の
変動、等の要因による影響を補償して、ウェハ面内の各
位置におけるドーズ量の均一性を維持することができ
る。
【0028】なお、本発明は、イオンビームBを固定と
してディスク2を走査駆動する例を示したが、イオンビ
ームを走査しても良い。また、双方を走査しても良い。
【0029】
【発明の効果】本発明のイオン注入方法および装置によ
れば、以下の効果を奏する。請求項1記載のイオン注入
方法によれば、スリットの長手方向の各位置においてイ
オンビーム量の計測を行い、スリットの長手方向位置と
その位置でのイオンビーム量とからなるデータのセット
を作成し、さらに、このデータセットに基づいて、イオ
ンビームの照射量を調整するので、仮に、スリットが長
手方向において変形している場合であっても、この変形
に基づくイオンビーム量の通過量変動を補償することが
でき、基板面内の各位置におけるドーズ量が均一となる
ように、イオンビームの照射量を調整することができ
る。すなわち、基板面内の各位置におけるドーズ量の均
一性を維持することができる。請求項2記載のイオン注
入方法によれば、スリットの長手方向各位置におけるイ
オンビーム量の計測が、被計測位置へのイオンビーム照
射と、ダミー基板のうちの被計測位置の近傍位置へのイ
オンビーム照射と、を交互に行いつつ行われる。よっ
て、基板のチャージアップによるイオンビーム変形に基
づくイオンビーム量の通過量変動を補償することができ
る。同時に、スリット変形に基づくイオンビーム量の通
過量変動も補償することができる。したがって、スリッ
ト形状の変動や、基板のチャージアップ等に基づくビー
ム形状の変動、等の要因による影響を補償して、基板面
内の各位置におけるドーズ量の均一性を維持することが
できる。請求項3記載のイオン注入装置によれば、スリ
ットの長手方向におけるイオンビームの照射位置を検出
するための位置検出手段と、スリットを通過するイオン
ビーム量を計測するための計測手段と、データセットを
格納するための記憶部と、データセットに基づいてイオ
ンビームの照射量を調整するための調整手段と、を具備
しているので、スリットの長手方向位置とその位置での
イオンビーム量とからなるデータのセットを作成するこ
とができ、基板面内の各位置におけるドーズ量の均一性
を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるイオン注入装置の一実施形態を
示す図であって、一部横断面を含む制御回路のブロック
図である。
【図2】 図1に示すイオン注入装置の概略的な正面図
である。
【図3】 本発明によるイオン注入の第1方法を説明す
るための図である。
【図4】 本発明によるイオン注入の第1方法を説明す
るためのフローチャートである。
【図5】 本発明によるイオン注入の第2方法を説明す
るための図である。
【図6】 イオン注入装置の従来の一例を示す図であっ
て、一部横断面を含む制御回路のブロック図である。
【図7】 図2に示す従来のイオン注入装置の概略的な
正面図である。
【図8】 従来のイオン注入技術における第1の問題点
を説明するための図である。
【図9】 従来のイオン注入技術における第2の問題点
を説明するための図である。
【符号の説明】
1 ウェハ(基板) 1’ ダミーウェハ(ダミー基板) 2 ディスク(基板支持台) 2a 基板支持面 3 スリット 6 モータ(走査機構) 7 送りネジ(走査機構) 8 ステッピングモータ(走査機構) 9 ドライバ(走査機構) 10 イオンビーム検出器(計測手段) 16 CPU(調整手段) 19 記憶部 21 走査位置認識部(位置検出手段) B イオンビーム x1、 x2、 …、xn 長手方向位置 x1’、 x2’、 …、xn’ 近傍位置 Kx1、Kx2、…、Kxn ドーズ量補正係数(イオン
ビーム量を規格化したもの) (x1、Kx1) データ (x2、Kx2) データ (xn、Kxn) データ (x1、Kx1)、(x2、Kx2)、…、(xn、Kxn
データセット

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板を支持するための基板支持面と該基
    板支持面上の少なくとも一部に厚さ方向に貫通して形成
    されたスリットとを有する基板支持台と、該基板支持台
    に向けてイオンビームを照射するためのイオンビーム発
    生源と、前記基板支持台および前記イオンビームの少な
    くとも一方を前記基板支持面に沿って平行に2次元的に
    走査させる走査機構と、を具備するイオン注入装置を使
    用して、前記基板に対してイオン注入を行うための方法
    であって、 前記スリットの長手方向の各位置において、照射される
    イオンビーム量の計測を行うことにより、前記スリット
    の長手方向位置とその位置でのイオンビーム量とからな
    るデータのセットを作成し、 該データセットに基づいて、イオンビームの照射量を調
    整する、ことを特徴とするイオン注入方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のイオン注入方法におい
    て、 予め、前記スリットの近傍にダミー基板を配置してお
    き、 前記スリットの長手方向各位置におけるイオンビーム量
    の計測に際して、被計測位置へのイオンビーム照射と、
    前記ダミー基板のうちの前記被計測位置の近傍位置への
    イオンビーム照射と、を交互に行いつつ前記データセッ
    トを作成することを特徴とするイオン注入方法。
  3. 【請求項3】 基板を支持するための基板支持面と該基
    板支持面上の少なくとも一部に厚さ方向に貫通して形成
    されたスリットとを有する基板支持台と、該基板支持台
    に向けてイオンビームを照射するためのイオンビーム発
    生源と、前記基板支持台および前記イオンビームの少な
    くとも一方を前記基板支持面に沿って平行に2次元的に
    走査させる走査機構と、を具備するイオン注入装置であ
    って、 前記スリットの長手方向におけるイオンビームの照射位
    置を検出するための位置検出手段と、前記スリットを通
    過するイオンビーム量を計測するための計測手段と、こ
    れら位置検出手段および計測手段によって得られたデー
    タのセットを格納するための記憶部と、前記データセッ
    トに基づいてイオンビームの照射量を調整するための調
    整手段と、を具備することを特徴とするイオン注入装
    置。
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