JP3410989B2 - 精密レーザ照射装置及び制御方法 - Google Patents
精密レーザ照射装置及び制御方法Info
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Description
ング等に用いられるレーザ加工装置及び方法に関し、特
に精密かつ効率良くレーザビームを照射するための制御
機構に関するものである。
形されたレーザビームをアモルファスSi膜を形成した
基板上に照射し、このアモルファスSi膜を多結晶化す
るレーザアニーリング装置がある。
は、まずアライメント機能を用いて基板を載置したプロ
セスステージをレーザビームの照射位置まで移動させ
る。次に、焦点合わせ、傾き補正機能を用いて、上記照
射位置における基板の高さ方向の位置を合せ、基板の傾
きを補正する。その後、例えばプロセスステージを静止
させたままとし、マスクステージのみを精密に駆動する
ことによってレーザビームを走査し、その後再度プロセ
スステージを移動・静止する。以降マスクステージの走
査とプロセスステージの移動とを繰り返すことによって
基板全面にレーザビームを照射している。
で基板上にレーザビームを照射することが可能ではある
が、プロセスステージ、マスクステージの駆動を交互に
行うため、プロセスステージ移動のたびにアライメント
作業が必要となり、そのため基板面の全面を照射するの
に時間がかかり、プロセス効率が悪い。
効率のよいレーザ加工装置及び方法を提供することを目
的とする。
め、本発明のレーザ加工装置は、レーザ光によって照明
されたマスクの像を被加工体に投影する照射光学系と、
被加工体を載置するとともに、照射光学系に対して被加
工体を移動させるプロセスステージ装置と、プロセスス
テージ装置によって被加工体を移動させた場合の目標位
置からのずれに対応する誤差量を予め記憶する記憶装置
と、記憶装置に記憶した誤差量に基づいてマスクを変位
させるマスク駆動装置とを備える。
被加工体を移動させるので、迅速なレーザ加工が可能と
なり、プロセス効率を高めることができる。また、マス
ク駆動装置が記憶装置に記憶した誤差量に基づいてマス
クを変位させるので、被加工体をプロセスステージによ
って移動させた場合の誤差量を補正して、目標位置に正
確にマスク像を投影することができ、レーザ加工を精密
なものとすることができる。
レーザ光の照射時における被加工体の傾き及び焦点位置
を検出する位置センサをさらに備え、マスク駆動装置
は、位置センサの出力に基づいて被加工体の傾き及び焦
点位置をリアルタイムで補正することを特徴とする。
の出力に基づいて被加工体の傾き及び焦点位置をリアル
タイムで補正するので、より高精度のレーザ加工が可能
になる。
光によって照明されたマスクの像を照射光学系によって
被加工体に投影する前に、被加工体を載置するプロセス
ステージ装置を照射光学系に対して移動させつつ目標位
置からのずれに対応する誤差量を測定するとともに、こ
の誤差量を記憶する工程と、レーザ光の照射時に、前記
プロセスステージ装置による被加工体の移動に同期し
て、記憶した誤差量に基づいてマスクを変位させる工程
とを備える。
被加工体を移動させるので、迅速なレーザ加工が可能と
なり、プロセス効率を高めることができ、記憶装置に記
憶した誤差量に基づいてマスクを変位させるので、目標
位置に正確にマスク像を投影することができ、レーザ加
工を精密なものとすることができる。
レーザ光の照射時に、被加工体の照射位置に応じてリア
ルタイムで被加工体の傾き及び焦点位置を補正すること
を特徴とする。
の照射位置に応じてリアルタイムで被加工体の傾き及び
焦点位置を補正するので、より高精度のレーザ加工が可
能になる。
置及び方法の一実施形態について、図面を参照しつつ具
体的に説明する。
レーザアニーリング装置の全体構造を説明する図であ
る。このレーザアニーリング装置は、ガラス板上にアモ
ルファス状Si等の半導体薄膜を形成した被加工体であ
るワークWを熱処理するためのもので、かかる半導体薄
膜を加熱するためのパルス状のレーザ光ALを発生する
エキシマレーザその他のレーザ光源10と、このレーザ
光ALを矩形状にして所定の照度でワークW上に入射さ
せる照射光学系20と、ワークWを載置してXY面内で
滑らかに並進移動可能であるとともにX軸及びY軸の回
りに傾斜可能なプロセスステージ30と、ワークWを載
置したプロセスステージ30を照射光学系20等に対し
て必要量だけ移動若しくは傾斜させるステージ駆動装置
40と、レーザアニーリング装置の各部の動作を統括的
に制御する主制御装置100とを備える。ここで、プロ
セスステージ30及びステージ駆動装置40は、プロセ
スステージ装置を構成し、ワークW周辺を減圧したりそ
の雰囲気を調節するチャンバ90中に収容される。な
お、プロセスステージ30は、ワークWをXY面内で適
宜移動させて、比較的広域なワークW全面を高速に走査
することができるようになっている。また、プロセスス
テージ30は、上部にチルトステージ31を備えてお
り、ワークWの高さや傾きを調節できるようになってい
る。
プロセスステージ30の位置や移動量を光学的な情報や
電気的な情報として検出する位置計測装置50と、ワー
クWの照射光学系20に対する高さや傾斜量に対応する
信号を検出する非接触変位計60とを備える。
ージ30が移動した際におけるXY面内での位置を精密
に計測できるようになっており、主制御装置100は、
プロセスステージ30(すなわちワークW)をアニール
の前に予め移動させた場合における位置計測装置50か
らの位置検出情報に基づいて、目標位置からのずれに対
応する誤差量をデータとして記憶する記憶装置として機
能する。さらに、位置計測装置50は、プロセスステー
ジ30上のワークWの高さや傾きを精密に検出すること
ができ、ワークWの高さや傾きを高精度に位置決めする
ことができる。
であり、ワークW上の平坦な領域を計測ターゲットとし
て検査光DLを入射させる投光部61と、計測ターゲッ
トからの正反射光RLを受けてこの正反射光RLの入射
位置に関する情報を出力する受光部62とを備える。投
光部61と受光部62とは、照射光学系20を挟んで対
向して配置され、ワークW上のレーザ光ALの照射位置
近傍におけるワークWの高さや傾斜量を検出することが
できる。なお、ワークW上のレーザ光ALの照射位置
は、ワークWの平坦度やプロセスステージ30の案内精
度に起因して、高さや傾きが照射光学系20に対して変
動する。この非接触変位計60により、照射光学系20
から対向するワークW表面の照射位置までのZ方向の距
離や傾きの変動を高精度に測定することができる。
0からミラー15を経て入射するレーザ光ALを均一な
分布とするホモジナイザ20aと、ホモジナイザ20a
を経たレーザ光ALを矩形に絞るための照射パターン形
成用スリットを有するマスク20bと、マスク20bの
スリット像をワークW上に縮小投影する投影レンズ20
cとからなる。なお、照射光学系20は、チャンバ90
に設けた透過窓90aを介してワークWに対向するよう
に配置されており、チャンバ90から延びる架台90b
によってチャンバ90側に固定されている。
は、マスクステージ70上に載置されて、X−Y面内で
滑らかに並進移動可能であるとともに、Z軸の回りに回
転可能で、マスク20bとプロセスステージ30の平行
を確保するため、X軸及びY軸の回りにも傾斜可能とな
っており、マスク駆動装置であるステージ駆動装置80
は、主制御装置100からの制御信号に基づいて、マス
ク20bを載置したマスクステージ70を投影レンズ2
0c等に対して必要量だけ移動若しくは回転させる。
投影と、プロセスステージ30によるマスク像の走査を
説明する図である。図2(a)は、マスク20bを示す
平面図であり、図2(b)は、ワークWを示す平面図で
ある。マスク20b表面に形成された反射層に形成した
開口であるスリット20fを通過したレーザ光は、ワー
クW上の所定の照射領域IA1、IA2、IA3、…のい
ずれかに縮小投影される。各照射領域IA1、IA2、I
A3、…は、スリット20fと相似になっており、Y方
向に延びる矩形となっている。マスク20bを固定した
ままでワークWを例えば−X方向に定速で移動させれ
ば、レーザ光は一定の周期でパルス状に発振することか
ら、レーザ光源10の発光周期と、プロセスステージ3
0の移動速度とを同期させれば、ワークW上に隙間や重
なりなく照射領域IA1、IA2、IA3、…を投影で
き、ワークW上のアモルファスSiを広い領域に亘って
一様にポリSi化することができる。
での案内誤差とその補正を概念的に説明するグラフであ
る。
ために移動させると、プロセスステージ30の案内精度
に起因して、XY面内での位置が照射光学系20を基準
として理想的な走査位置から変動する。この変動による
誤差量をプロセスステージ30の走査誤差として実線で
示す。このような走査誤差は、プロセスステージ30の
機械的機構に起因するものが主であり、繰り返し再現性
がある。したがって、走査誤差を補償、相殺するよう
に、マスク20bをXY面内で移動させれば、照射領域
を正確に目標位置に配置することができる。この際の補
償量をマスクステージ70の走査入力として点線で示
す。なお、実際のマスクステージ70の移動量は、投影
レンズ20cによるスリット像の投影の縮小倍率を考慮
して、縮小倍率の逆数を掛けた量だけ移動させることに
なる。さらに、マスク20bをX方向に変位させること
は、実際には、プロセスステージ30の移動速度の変動
を補償することになる。
の変位と回転との補正を概念的に説明する図である。図
4(a)は、位置ズレが生じた場合を示し、図4(b)
は、位置ズレの補正を示す。
Sが、投影レンズ20cの焦点位置Fから下方に距離d
だけ位置ズレし、投影レンズ20cの光軸に垂直な面に
対して角度θだけ傾斜している。ワークWの表面WSの
位置ズレや傾斜は、ワークWの表面WSに投光部61か
らの検査光DLを入射させるとともに表面WSからの正
反射光RLの入射位置を受光部62によって検出するこ
とにより求められる。図面では、Y軸の回りの回転のみ
示すが、X軸の回りの回転も、図示の投光部61及び受
光部62と同様の非接触変位計60をYZ面内に配置す
ることにより求めることができる。
に基づいて、プロセスステージ30上部のチルトステー
ジ31を制御してワークWの高さ位置や傾きを補正した
状態を示す。つまり、ワークWは上方に距離dだけ移動
し、反時計回りに角度θだけ回転している。
て説明する。アニーリングのためのレーザ照射を開始す
る前に、予めプロセスステージ30をアニーリングする
ときと同じ動作で走査させる。この際、プロセスステー
ジ30のXY面内での移動の誤差量を位置計測装置50
で計測し、主制御装置100内のメモリに例えば時間の
関数として記憶する。
グのためのレーザ照射を行う。具体的には、まず、プロ
セスステージ30上にワークWを搬送して載置する。次
に、アニール用のレーザ光ALを導く照射光学系20に
対してプロセスステージ30上のワークWをアライメン
トする。次に、照射光学系20に対してプロセスステー
ジ30をX軸方向に高速で移動させながら、レーザ光源
10からのレーザ光ALをワークW上に入射させる。こ
のようなワークWの移動に際しては、主制御装置100
に記憶したワークWのY方向の位置の誤差量に相当する
量だけマスクステージ70を高精度で同期させて移動さ
せてY方向の変位を補償する。また、主制御装置100
に記憶したワークWのX方向の位置の誤差量に相当する
量だけマスクステージ70を高精度で同期させて移動さ
せてX方向の速度変動を補償する。以上の動作は、ワー
クWをY方向に照射領域の長さだけステップ移動させて
繰り返され、或いはワークWをX方向若しくはY方向に
所定量だけステップ移動させて繰り返される。ワークW
にはアモルファスSi等の非晶質半導体の薄膜が形成さ
れており、レーザ光ALの上記のような照射及び走査に
よって半導体の所望領域がアニール、再結晶化され、電
気的特性の優れた半導体薄膜を提供することができる。
基板の平坦度、プロセスステージ30に組み込まれてい
る案内装置の精度等により、高さや傾きが変動する。つ
まり、プロセスステージ30のチルトステージ31によ
ってワークWの高さや傾きを調節しなければ、ワークW
表面のZ方向の位置が投影レンズ20cの焦点位置外へ
逸脱してしまい、或いはワークW表面が光軸に対して正
確に垂直でなくなり、マスク20bに形成された照射パ
ターンがワークW表面に正確に投影されなくなる。その
ため、レーザ照射時にプロセスステージ30のX方向走
査のみならず、XY面内のレーザビーム照射位置におけ
るワークW表面と投影レンズ20cとのZ方向の距離及
び傾きが、非接触変位計60によってオンラインで計測
され、傾き補正機構であるチルトステージ31にフィー
ドバックされてリアルタイムで制御されるため、ワーク
W表面のZ方向の位置が常に投影レンズ20cの焦点位
置に一致し、ワークW表面が投影レンズ20cの光軸に
垂直に保たれる。なお、ワークW表面の傾斜が投影レン
ズ20cの結像特性にあまり影響しない場合は、ワーク
W表面の傾斜を補正する制御は必ずしも必要ではない。
グ装置によれば、ワークW上の大面積を一度に高速、か
つ、高精度にレーザ照射して熱処理することができる。
なお、プロセスステージ30の位置誤差は、ワークW個
々の形状特性等には影響されず、プロセスステージ30
にのみ依存する特性であるため、経年変化の影響を考慮
した程度の頻度で誤差量の計測を行って主制御装置10
0に保存したデータを更新すれば足る。また、ワークW
上を小面積の局所領域に分割してレーザ照射する場合の
ようにダイバイダイでアライメントを行う必要がないの
で、ワークW全面を一回の走査でレーザ照射することが
でき、精度を落とすことなくプロセスを高速化できる。
いてワークW上の半導体層をアニーリングするレーザア
ニーリング装置としたが、レーザ光源10や照射光学系
20等の構造を適宜変更すれば、液晶表示器や半導体デ
バイス用の半導体材料のアニールのみならず各種材料の
改質、切断、溶着等を可能にするパルスレーザ加工装置
等とすることもできる。
のレーザ加工装置によれば、プロセスステージ装置によ
って被加工体を移動させるので、迅速なレーザ加工が可
能となり、プロセス効率を高めることができる。また、
マスク駆動装置が記憶装置に記憶した誤差量に基づいて
マスクを変位させるので、被加工体を移動させた場合の
誤差量を補正して、目標位置に正確にマスク像を投影す
ることができ、レーザ加工を精密なものとすることがで
る。
プロセスステージ装置によって被加工体を移動させるの
で、迅速なレーザ加工が可能となり、プロセス効率を高
めることができ、記憶装置に記憶した誤差量に基づいて
マスクを変位させるので、目標位置に正確にマスク像を
投影することができ、レーザ加工を精密なものとするこ
とができる。
明する図である。
ある。
正を説明する図である。
正を説明する図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 レーザ光によって照明されたマスクの像
を被加工体に投影する照射光学系と、 前記被加工体を載置するとともに、前記照射光学系に対
して前記被加工体を移動させるプロセスステージ装置
と、 前記プロセスステージ装置によって前記被加工体を移動
させた場合の目標位置からのずれに対応する誤差量を予
め記憶する記憶装置と、 前記記憶装置に記憶した誤差量に基づいて前記マスクを
変位させるマスク駆動装置とを備えるレーザ加工装置。 - 【請求項2】 レーザ光の照射時における前記被加工体
の傾き及び焦点位置を検出する位置センサをさらに備
え、前記マスク駆動装置は、前記位置センサの出力に基
づいて前記被加工体の傾き及び焦点位置をリアルタイム
で補正することを特徴とする請求項1記載のレーザ加工
装置。 - 【請求項3】 レーザ光によって照明されたマスクの像
を照射光学系によって被加工体に投影する前に、前記被
加工体を載置するプロセスステージ装置を照射光学系に
対して移動させつつ目標位置からのずれに対応する誤差
量を測定するとともに、当該誤差量を記憶する工程と、 レーザ光の照射時に、前記プロセスステージ装置による
前記被加工体の移動に同期して、記憶した前記誤差量に
基づいてマスクを変位させる工程とを備えるレーザ加工
方法。 - 【請求項4】 レーザ光の照射時に、前記被加工体の照
射位置に応じてリアルタイムで前記被加工体の傾き及び
焦点位置を補正することを特徴とする請求項3記載のレ
ーザ加工方法。
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JP21887299A JP3410989B2 (ja) | 1999-08-02 | 1999-08-02 | 精密レーザ照射装置及び制御方法 |
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---|---|---|---|
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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1999
- 1999-08-02 JP JP21887299A patent/JP3410989B2/ja not_active Expired - Fee Related
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