JPH07201710A - 近接露光装置 - Google Patents

近接露光装置

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Publication number
JPH07201710A
JPH07201710A JP5350472A JP35047293A JPH07201710A JP H07201710 A JPH07201710 A JP H07201710A JP 5350472 A JP5350472 A JP 5350472A JP 35047293 A JP35047293 A JP 35047293A JP H07201710 A JPH07201710 A JP H07201710A
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JP
Japan
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exposure
lens
mask
substrate
optical system
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Application number
JP5350472A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsutomu Kamiyama
勉 上山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd filed Critical Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority to JP5350472A priority Critical patent/JPH07201710A/ja
Publication of JPH07201710A publication Critical patent/JPH07201710A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70691Handling of masks or workpieces

Abstract

(57)【要約】 【目的】 大型化された基板にも精度良くパターンを焼
き付けることができる近接露光装置を提供する。 【構成】 この近接露光装置は、露光用光源部1と、露
光用光源部1からの光を、マスクMを通して基板Wに局
部的に照射する部分露光ユニット3と、部分露光ユニッ
ト3をX,Y方向へ水平に走査する走査機構6と、基板
Wを吸着保持する露光ステージ8とを備えている。部分
露光ユニット3をX,Y方向へ水平に走査するととも
に、部分露光ユニット3に内蔵された第1レンズと第2
レンズとの相対位置を変えることにより、基板Wの露光
領域に応じて露光用照明光の拡がり角度を変える。結
果、マスクMのパターンが局部的に変倍されて基板Wへ
焼き付けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感光剤が塗布された液
晶表示用ガラス基板等の基板に回路パターン等を焼き付
ける近接露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的な近接露光装置では、露光処理を
繰り返し行っていくうちに、露光用照明光等からの熱の
影響を受けてマスクが熱膨張して歪みが生じ、基板に焼
き付けられたパターンに誤差(ズレ)が生じることがあ
った。
【0003】そこで、このような誤差を補正するための
近接露光装置として、例えば特開平4−195053号
公報に記載されているものが知られている。この装置
は、図12の全体概略構成図に示すように、1回の露光
により基板の全面にパターンを焼き付ける、いわゆる一
括露光装置と呼ばれるものである。マスクホルダ103
に保持されているマスクMと露光ステージ106に吸着
保持されている基板Wとを所定の間隔に設定し、マスク
パターン面に描かれている一対のアライメントマーク1
02と基板Wに転写されている一対のアライメントマー
ク105との相対位置を検出光学系107および検出素
子108により検出する。このアライメントマーク10
2,105の相対位置関係よりマスクMと基板Wとのズ
レ量を演算装置109で求める。
【0004】算出されたズレ量に応じて制御装置112
が光学系111を光軸に沿って変位させることにより、
露光用光源110からの照明光Lの照射角度を調整す
る。すなわち、焼き付けられたパターンのズレがマイナ
ス(縮小)方向に生じている場合は、図13(a)に示
すように、露光用照明光LをマスクMに対して拡げて
(発散させて)照射するとマスクパターンは基板W上に
拡大して焼き付けられることにより、ズレが補正され
る。また、焼き付けられたパターンのズレがプラス(拡
大)方向に生じている場合は、図13(b)に示すよう
に、露光用照明光LをマスクMに対して狭める(収束さ
せる)とマスクパターンは基板W上に縮小して焼き付け
られることにより、ズレが補正される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た近接露光装置には、つぎのような問題点がある。すな
わち、従来の装置では、拡大あるいは縮小倍率は基板W
の全面に対して一律であるのに対し、実際のマスクMの
伸縮は必ずしも一律に生じるのではなく、マスクM内の
温度分布のバラツキに起因して、マスクMが局部的に伸
縮している。そのため、従来の装置によれば、パターン
のズレを基板の全面にわたって高精度に補正することが
できないという欠点がある。特に、基板の大型化に伴っ
てマスクも大きくなっているので、マスク内の局部的な
伸縮が大きくなり、上記の欠点は無視できなくなってい
る。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、大型化された基板にも精度良くパター
ンを転写することができる近接露光装置を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために次のような構成をとる。すなわち、本発明
は、パターンが形成されたマスクに対向して基板を保持
し、前記マスクを介在させて前記基板に露光用照明光を
照射することによって、前記基板表面に前記マスクのパ
ターンを焼き付ける近接露光装置において、前記露光用
照明光を収束させる第1光学系と、前記第1光学系で収
束された光を略平行にして前記マスクに照射する第2光
学系と、前記第1光学系と前記第2光学系とを一体に前
記マスクに沿った直交2方向へ移動させる走査手段と、
前記第1光学系と前記第2光学系との前記直交2方向の
位置関係を相対的に変位させる水平変位手段と、前記第
1光学系と前記第2光学系との前記マスク面に垂直な方
向の位置関係を相対的に変位させる垂直変位手段と、を
備えたものである。
【0008】
【作用】本発明の作用は次のとおりである。走査手段に
よって第1光学系と第2光学系とが一体となってマスク
に沿った直交2方向(X,Y方向)に水平移動されるこ
とにより、第2光学系から出射された露光用照明光によ
って基板が走査露光される。特定の露光領域でパターン
を等倍で焼き付ける場合には、水平変位手段によって第
1光学系と第2光学系との光軸が一致するように各光学
系のX,Y方向の位置関係を設定するとともに、垂直変
位手段によって第1光学系と第2光学系との焦点が一致
するように、第1光学系と第2光学系とのマスク面に垂
直な方向(Z方向)の位置関係を設定する。その結果、
第2光学系からの露光用照明光がマスク面に対して垂直
な平行光になるので、マスクのパターンが等倍で基板へ
焼き付けられる。
【0009】特定の露光領域でパターンを拡大あるいは
縮小して焼き付ける場合には、垂直変位手段によって第
1光学系と第2光学系とのZ方向の位置関係が次のよう
に調整されて露光用照明光の平行度が変えられる。すな
わち、マスクが局部的に収縮したことによって生じたマ
イナス方向のズレを補正するためにパターンを拡大して
焼き付ける場合は、第1光学系と第2光学系との離間距
離を、等倍焼き付けのときよりも狭くすることにより、
第2光学系からの出射光を発散気味に調整する。その結
果、マスクのパターンが拡大されて基板へ焼き付けられ
ることにより、前記局部的なマイナス方向のズレが補正
される。また、マスクが局部的に膨張したことによって
生じたプラス方向のズレを補正するためにパターンを縮
小して焼き付ける場合は、第1光学系と第2光学系との
離間距離を、等倍焼き付けのときよりも広くすることに
より、第2光学系からの出射光を収束気味に調整する。
その結果、マスクのパターンが縮小されて基板へ焼き付
けられることにより、前記局部的なプラス方向のズレが
補正される。
【0010】ところで、一括露光でパターンを変倍して
基板へ焼き付ける場合を想定すると、露光位置に応じて
露光用照明光の照射角度が異なる。すなわち、照明光の
光軸近傍の基板中央部では露光用照明光はマスクに対し
て垂直に近い角度で入射するが、基板の端部にいくに従
って、光線の角度が傾いてくる。従って、本発明の走査
露光においても、パターンを変倍して焼き付ける場合に
は、一括露光の場合と同様な照射角度、すなわち、露光
位置に応じて露光用照明光の照射角度を変える必要があ
る。そこで、水平変位手段によって、露光位置に応じて
第1光学系と第2光学系とのX,Y方向の位置関係を調
整することにより、一括露光の場合と同様に、基板中央
部では露光用照明光の照射角度をマスクに対して垂直に
近い角度にし、基板の端部にいくに従って、露光用照明
光の光軸を傾けていく。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を説
明する。図1は、本実施例に係る近接露光装置の全体概
略斜視図である。
【0012】本実施例の近接露光装置は、露光用光源部
1と、光ファイバ2を介して露光用光源部1からの光
を、マスクMを通して基板Wに局部的に照射する部分露
光ユニット3と、部分露光ユニット3をX,Y方向へ水
平に移動する走査機構6と、基板Wを吸着保持する露光
ステージ8等から構成されている。なお、図示しない基
板搬送機構が露光ステージ8に並設されており、この基
板搬送機構が露光ステージ8へ基板Wを搬入したり、露
光ステージ8から露光済みの基板Wを搬出したりする。
以下、各部の構成を詳細に説明する。
【0013】露光用光源部1には、例えば超高圧水銀灯
等の光源が配備されている。光源から照射された光は、
図示しない楕円ミラー等により光ファイバ2の連結部入
口21に集光される。集光された光は光ファイバ2を介
して部分露光ユニット3に導かれる。なお、光ファイバ
2は、走査機構6のフレームに連結されたキャタピラ2
2の内部に支持され、部分露光ユニット3のX,Y方向
への移動に追随するように構成されている。
【0014】走査機構6は、X軸駆動機構60とY軸駆
動機構70とを備え、部分露光ユニット3をX,Y方向
へ水平走査させるものであり、本発明における走査手段
に相当する。X軸駆動機構60は、正逆回転可能なX軸
モータ61と、X軸モータ61の出力軸に連結されたネ
ジ軸62とからなり、ネジ軸62がY軸駆動機構70に
螺合する。X軸モータ61が回転駆動されると、その回
転力がネジ軸62に伝達され、部分露光ユニット3とと
もに、Y軸駆動機構70が一対のレール63に案内され
てX方向へ水平移動される。
【0015】Y軸駆動機構70は、フレーム72の一側
端に配備された正逆回転可能なY軸モータ71と、Y軸
モータ71の出力軸に連結され、フレーム72に内蔵さ
れたネジ軸と、このネジ軸に螺合し、部分露光ユニット
3と連結された連結フレーム73とから構成されてい
る。Y軸モータ71が回転駆動されると、その回転力が
ねじ軸に伝達され、連結フレーム73を介して部分露光
ユニット3がY方向へ水平移動される。
【0016】部分露光ユニット3の内部の構成を、図2
を参照して説明する。部分露光ユニット3のユニットフ
レーム35内には、光ファイバ2の連結部出口23の下
部にある第1レンズホルダ31に保持されて光ファイバ
2からの光を収束する第1レンズ32と、第1レンズ3
2の下部にある第2レンズホルダ33に保持されて第1
レンズ32で収束された光を略平行にして出射する第2
レンズ34と、第2レンズ34の下部に配備され、矩形
状の開口が形成された露光用アパーチャ36等が配備さ
れている。なお、第1レンズ32は本発明の第1光学系
に相当し、第2レンズ34は第2光学系に相当する。
【0017】第1レンズホルダ31は、その一端を上下
から把持するように連結された一対の板バネ部材38を
介してユニットフレーム35の内側面に連結支持されて
いる。また、第1レンズホルダ31の他端下面は、支持
部材39を介してユニットフレーム35の内側面に支持
されたレンズz変位機構37に連結されている。このレ
ンズz変位機構37が駆動されることにより、第1レン
ズホルダ31とともに第1レンズ32が水平姿勢を維持
したまま、Z軸方向へ変位される。このレンズz変位機
構37は、本発明における垂直変位手段に相当する。
【0018】第2レンズホルダ33は、そのX方向の一
端側に配備されたレンズx変位機構40と、第2レンズ
34を挟んで対向する他端に配備されたバネ部材41と
に支持されている。このレンズx変位機構40が駆動さ
れることにより、第2レンズホルダ33とともに第2レ
ンズ34がX軸方向へ変位される。また、第2レンズホ
ルダ33は、そのY方向の一端側に配備されたレンズy
変位機構42と、第2レンズ34を挟んで対向する他端
に配備されたバネ部材43とに支持されている。このレ
ンズy変位機構42が駆動されることにより、第2レン
ズ34がY軸方向へ変位される。これらのレンズx,y
変位機構40,42は、本発明における水平変位手段に
相当する。なお、上述したレンズx,y,z変位機構4
0,42,37としては、例えば圧電素子等の微小変位
可能なアクチュエータが用いられる。
【0019】次に、上述した実施例装置における走査露
光の原理を、図3、図4を参照して説明する。まず始め
に理解を容易にするために、図3に示した一括露光によ
る変倍焼き付けの図を用いて本実施例装置の走査露光の
原理を説明する。
【0020】一括露光では、マスクMのパターンを変倍
して基板Wへ焼き付ける場合、図3に示すように、レン
ズ130を光軸に沿って変位させることにより、光源1
からの照射光Lを僅かに発散、あるいは収束させて、パ
ターンを拡大・縮小して焼き付けている。その結果、マ
スクMのパターン幅t0 は、基板Wの全面でパターン幅
1 となって焼き付けられ、倍率(m=t1 /t0 )は
基板Wの全面で一律になる。
【0021】図3の例で、走査露光の概念を説明すれ
ば、例えばレンズ130とマスクMとの間にスリット板
131を介在させ、このスリット板131をマスクMに
沿って水平移動させることによって、基板Wの全面を走
査露光することができる。図3から明らかなように、照
明光Lの照射角度は基板中央から両端部に向かうに従っ
て大きくなっている。したがって、本実施例の装置にお
いても、パターンを変倍して焼き付ける場合には、照明
光Lを発散、あるいは収束させると同時に、基板Wの露
光位置に応じて照明光Lの照射角度(光束の中心線の傾
き角度)を変化させて走査する必要がある。以下、図4
を参照して説明する。
【0022】図4に示すように、基板Wの中央部では第
1レンズ32と第2レンズ34との各光軸を一致させる
ことにより、図3の基板中央部の露光状態P2 と同じよ
うに、照射光LがマスクMに対して垂直に近い角度の露
光状態が得られる。また、図4における基板Wの左端で
は、第1レンズ32の光軸に対して第2レンズ34の光
軸を左方向に変位させることにより、図3の露光状態P
1 と同じように、照射光LがマスクMに対して右側に傾
いた露光状態が得られる。さらに、図4における基板W
の右端では、第1レンズ32の光軸に対して第2レンズ
34の光軸を右方向に変位させることにより、図3の露
光状態P3 と同じように、照射光LがマスクMに対して
左側に傾いた露光状態が得られる。このように基板Wの
露光位置に応じて第2レンズ34をX,Y方向へ水平変
位させることにより、あたかも図3の一括露光と同じよ
うな露光状態を得ることができる。
【0023】以下に、露光位置に応じた第2レンズ34
の偏位量xの算出手法を説明する。図4を参照する。こ
こで、第1レンズ32の焦点F1 と第2レンズ34の中
心とを結んだ中心線CLの傾き角度βに着目すると、次
式(1) の関係が成り立つ。 x/(f2 +z)=(L1 −L0 )/G ………(1) (1) 式において、f2 は第2レンズ34の焦点距離、z
は後述する変倍露光のためにZ方向に変位させた第1レ
ンズ32の変位量である。また、L0 は中心線CLのマ
スクM上でのマスク中心からの距離、L1 は中心線CL
の基板Wでの基板(マスク)中心からの距離、Gはマス
クMと基板Wとの間隔である。
【0024】拡大率mは次式(2) で表される。 m=L1 /L0 ………(2)
【0025】上式(1) ,(2) により、第2レンズ34の
変位量xは次式(3) で表される。 x=L0 (m−1)(f2 +z)/G ………(3)
【0026】上式(3) により、マスク中心からの距離L
0 に比例して、第2レンズ34の変位量xを大きくすれ
ばよいことが理解できる。なお、第2レンズ34のY方
向への変位量yも(3) 式と同様の式によって求められ
る。
【0027】上述のような走査露光の状態で、第1レン
ズ32と第2レンズ34との間隔を適宜に変えることに
より、基板W内において局部的に倍率を変更してパター
ンを焼き付けることができる。以下、図5を参照して本
実施例の倍率変更について説明する。
【0028】(A)等倍焼き付け マスクMのパターンを等倍で焼き付ける場合は、マスク
Mへの照射光Lを平行光にする必要があるので、図5
(a)に示すように、第1レンズ32の焦点F1と第2
レンズ34の焦点F2 を一致させる。なお、図5中のf
1 は第1レンズ32の焦点距離、f2 は第2レンズ34
の焦点距離である。
【0029】(B)縮小焼き付け マスクMのパターンを縮小して焼き付ける場合は、マス
クMへの照射光Lを収束気味にする必要があるので、図
5(b)に示すように、第1レンズ32と第2レンズ3
4との離間距離が、等倍焼き付けのときよりも広くなる
ように、第1レンズ32をZ方向へ縮小倍率に応じた距
離zだけ変位させる。
【0030】(C)拡大焼き付け マスクMのパターンを拡大して焼き付ける場合は、マス
クMへの照射光Lを発散気味にする必要があるので、図
5(c)に示すように、第1レンズ32と第2レンズ3
4との離間距離が、等倍焼き付けのときよりも狭くなる
ように、第1レンズ32をZ方向へ拡大倍率に応じた距
離zだけ変位させる。
【0031】なお、倍率に応じて各焦点F1 ,F2 をZ
方向へずらすためには、必ずしも第1レンズ32を変位
させる必要はなく、第2レンズ34、または双方のレン
ズ32,34をZ方向へ変位させてもよい。
【0032】次に、第1レンズ32のZ方向への変位量
zの算出方法を説明する。図5(b)を参照する。この
図において、T0 はマスクMのパターン幅、T1は基板
W上での焼き付け幅、GはマスクMと基板Wとの間隔で
ある。このとき、照射光Lの照射角度αは次式(4) で表
される。 α=tan -1(T1 −T0 )/2G ………(4)
【0033】また、図6に示した第2レンズ34の点光
源A(すなわち、第1レンズ32の焦点F1 )と、その
結像位置Bとの関係において、第2レンズ34とマスク
Mとの間隔Δbは、第2レンズ34から結像位置Bまで
の距離bに比べて充分小さいので、次式(5) が成り立
つ。 α=tan -1(T0 /2b) ………(5)
【0034】また、第2レンズ34から点光源Aまでの
距離をaとする、次式(6) が成り立つ。 1/a+1/b=1/f2 ………(6)
【0035】a=f2 +zであるので、(6) 式は次式
(7) のように書き換えられる。 b=f2 (f2 +z)/z ………(7)
【0036】(4) 式と(5) 式より、次式(8) が得られ
る。 T0 /2b=(T1 −T0 )/2G ………(8)
【0037】(8) 式のbに(7) 式を代入すると次式(9)
のようになる。 Gz/f2 (f2 +z)=(T1 −T0 )/T0 =m−1 ………(9)
【0038】(9) 式中のm−1をnに置き換えると、設
定倍率mに応じた第1レンズ32の変位量zは次式(10)
によって表される。 z=−nf2 2 /(nf2 −G) ………(10) ただし、n=m−1である。
【0039】次に、図7を参照して、本実施例の操作・
制御系の構成を説明する。操作部80はキーボード等に
よって構成され、この操作部80を介してオペレータが
露光条件を入力する。露光条件としては、マスクMと基
板WとのギャップG、露光量、そして局部的に変倍露光
する領域の位置情報と、その領域における倍率m等であ
る。なお、各領域における倍率を決定するための手法は
特に限定しないが、例えば、照射角度が平行な照射光で
実際に焼き付け処理を行い、その焼き付けられたパター
ンのズレ量の分布を実測することなどによって決定する
ことができる。
【0040】CPU81は、与えられた露光条件のうち
の露光量から部分露光ユニット3の走査速度を算出し、
また各領域の倍率mから第1,第2レンズ32,34の
相対位置を変更するための変位量x,y,zを算出す
る。
【0041】ROM82には、装置全体の制御プログラ
ム、例えば、部分露光ユニット3の走査経路の情報等が
記憶されている。
【0042】RAM83は、操作部80から入力された
各露光領域の位置情報に対応つけて、その領域における
倍率m、および上述した(3) 式に基づいてCPU81が
算出した第2レンズ34の偏位量x,y、および式(10)
に基づいて算出した第1レンズ32の変位量zを、図8
に示すようなテーブルとして記憶するものである。
【0043】部分露光ユニット3に関連したレンズx,
y,zコントローラ35,45,55は、CPU81か
らの指示に基づき、レンズx,y,zアンプ36,4
6,56を介して、レンズx,y,z変位機構40,4
2,37を駆動制御するためのものである。
【0044】走査機構6に関連したX軸,Y軸モータコ
ントローラ65,75は、CPU81からの指示に基づ
き、X軸,Y軸アンプ66,76を介して、X軸,Y軸
モータ61,78を駆動制御するためのものである。X
軸,Y軸モータ61,71には、それぞれ回転角検出用
のロータリエンコーダであるX軸,Y軸エンコーダ6
8,78が取り付けられている。X軸,Y軸モータコン
トローラ65,75は、各エンコーダ68,78からの
パルス信号を各々計数することにより部分露光ユニット
3のX,Y方向の移動距離を検出する。なお、各X軸,
Y軸モータコントローラ65,75で検出された部分露
光ユニット3のX,Y方向の移動距離はCPU81にも
与えられ、後述するように、第1レンズ32および第2
レンズ34の変位制御に利用される。
【0045】次に、図10に示したフローチャートに従
って、本実施例装置の動作を説明する。なお、ここでは
露光量が基板Wの全面にわたり一定の場合について説明
する。 ステップS1:オペレータが操作部80を介して前記し
た露光条件を入力する。
【0046】ステップS2:CPU81へ露光条件の情
報が与えられると、露光条件のうちの露光量から部分露
光ユニット3の移動(走査)速度Vを算出する。また、
CPU81は、図8,図9に示したように、露光領域P
1〜P3,P6〜P8,P11〜P13の各位置情報
と、その各領域における倍率m1〜m3,m6〜m8,
m11〜m13とをRAM83に記憶する。さらに、C
PU81は、上記(3)式を使って各露光領域における
第2レンズ34のX,Y方向の変位量x,yを算出する
とともに、上記(10)式を使って各露光領域における第1
レンズ32のZ方向の変位量zを算出し、その算出結果
を各露光領域に対応付けてRAM83に記憶する。な
お、RAM83に各露光領域と各々の設定倍率のみを記
憶させ、必要に応じてCPU81が倍率を呼び出し、こ
の倍率から各レンズ32,34の変位量x,y,zを走
査露光中にリアルタイムに算出するようにしてもよい。
【0047】ステップS3:部分露光ユニット3を原点
位置(図9の位置P0 )に位置決めする。 ステップS4,S5:操作部80から露光開始の指示が
あると、CPU81は光源部1を点灯させるとともに、
X軸モータコントローラ65に移動指示を与える。その
結果、X軸モータ61が回転駆動されて部分露光ユニッ
ト3がX方向へ移動される。部分露光ユニット3が移動
されている間、CPU81はX軸,Y軸モータコントロ
ーラ65,75から部分露光ユニット3の位置情報(移
動距離)を順次取り込む。そして、部分露光ユニット3
が例えば、図9に示した露光領域P1にある間は、その
露光領域P1に対応した第2レンズ34の変位量x,y
と、第1レンズ32の変位量zとを、図8に示したはR
AM83のテーブルから読み出し、レンズx,y,zコ
ントローラ35,45,55に与える。その結果、レン
ズx,y変位機構40,42が駆動されることにより、
第2レンズ34がX,Y方向に水平変位され、照射光L
の照射角度が調整される。また、レンズz変位機構37
が駆動されることにより、第1レンズ32がZ方向に変
位され、照射光Lの拡がり角度が調整されて、設定倍率
に応じたパターンの焼き付けが行われる。以下、露光領
域がP2,P3,…と変わるごとに、上述したと同様に
第1,第2レンズ32,34の位置が制御される。
【0048】ステップS6〜S9:部分露光ユニット3
がX方向の終端、例えば領域P4に達し、かつ、Y方向
については終端(領域P14)でない場合、CPU81
はX軸モータ61を停止させるとともに、Y軸モータ7
1を駆動させて、部分露光ユニット3をY方向へ所定の
距離だけ移動させる。そして、ステップS5へ戻り、X
軸モータ61を逆回転駆動して、次の露光領域P6〜P
8を上述と同様に第1,第2レンズ32,34を変位さ
せながら順に露光する。部分露光ユニット3がX,Y方
向の終端(図9の領域P14)に達すると、露光用光源
部1を消灯して露光処理を終了し、部分露光ユニット3
を原点位置に復帰させる。露光済みの基板Wは、基板搬
送機構によって、露光ステージ8から搬出され、次の基
板が露光ステージ8へ搬入される。
【0049】なお、露光量を局部的に変更する場合は、
倍率を変更する場合と同様に、各露光領域の位置情報
と、その露光領域における露光量とを操作部80へ入力
する。入力された各露光領域の位置情報と露光量とは、
CPU81を介して一旦RAM83に記憶される。そし
て、走査露光中にCPU81が各露光領域の露光量を順
次呼び出し、その露光量から走査速度Vを算出する。C
PU81は、算出された走査速度Vに応じた回転速度指
令をX軸モータコントローラ65に与える。その結果、
露光量を多くする領域については、部分露光ユニット3
の走査速度が遅くなり、逆に露光量を少なくする領域で
は部分露光ユニット3の走査速度が速くなって、各露光
領域において露光量が変えられる。
【0050】また、隣接する走査域で露光用照明光の照
射域を隙間なく繋ぐのは精度上の理由で必ずしも容易で
はないので、露光用アパーチャ36の開口部36aの端
部形状を、例えば図11に示すように先細り状にし、こ
の先細り領域で前後の走査露光における照射域が重複す
るようにしてもよい。
【0051】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の近接露光装置によれば、第1光学系と第2光学系とを
一体に移動させて基板を走査露光するにあたり、走査露
光中の所望の領域で第1光学系と第2光学系とのZ方向
の位置関係を変位させることにより局部的に露光倍率を
変更するとともに、変倍露光する際には第1光学系と第
2光学系とのX,Y方向の位置関係を露光位置に応じて
変位させているので、マスクの局部的な収縮を補正し
て、マスクパターンを基板へ高精度に焼き付けることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る近接露光装置の全体概
略斜視図である。
【図2】部分露光ユニットの概略斜視図である。
【図3】実施例装置の走査露光の原理を説明するための
図である。
【図4】実施例装置の走査露光の説明図である。
【図5】倍率の変更を説明するための図である。
【図6】第1レンズのZ方向変位量の算出処理の説明に
供する図である。
【図7】実施例装置のブロック図である。
【図8】RAMに記憶されるテーブルの模式図である。
【図9】露光領域と走査経路を示した図である。
【図10】実施例装置の動作を示すフローチャートであ
る。
【図11】走査露光の変形例の説明図である。
【図12】従来装置の概略正面図である。
【図13】従来装置の拡大・縮小露光の説明に供する図
である。
【符号の説明】
1 … 露光用光源部 2 … 光ファイバ 3 … 部分露光ユニット 6 … 走査機構 8 … 露光ステージ 60 … X軸駆動機構 70 … Y軸駆動機構 32 … 第1レンズ 34 … 第2レンズ 37 … レンズz変位機構 40 … レンズx変位機構 42 … レンズy変位機構 M … マスク W … 基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/20

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パターンが形成されたマスクに対向して
    基板を保持し、前記マスクを介在させて前記基板に露光
    用照明光を照射することによって、前記基板表面に前記
    マスクのパターンを焼き付ける近接露光装置において、 前記露光用照明光を収束させる第1光学系と、 前記第1光学系で収束された光を略平行にして前記マス
    クに照射する第2光学系と、 前記第1光学系と前記第2光学系とを一体に前記マスク
    に沿った直交2方向へ移動させる走査手段と、 前記第1光学系と前記第2光学系との前記直交2方向の
    位置関係を相対的に変位させる水平変位手段と、 前記第1光学系と前記第2光学系との前記マスク面に垂
    直な方向の位置関係を相対的に変位させる垂直変位手段
    と、 を備えたことを特徴とする近接露光装置。
JP5350472A 1993-12-29 1993-12-29 近接露光装置 Pending JPH07201710A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018109744A (ja) * 2016-11-21 2018-07-12 マーベル ワールド トレード リミテッド チルトパターニングによりicチップを製造するための方法および装置

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JP2018109744A (ja) * 2016-11-21 2018-07-12 マーベル ワールド トレード リミテッド チルトパターニングによりicチップを製造するための方法および装置

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