JP4503328B2 - 照射距離自動調整方法及びその装置 - Google Patents

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本発明は、照射距離自動調整方法及びその装置に関するものであり、詳しくはレーザ発振装置からのパルス・レーザを集束させる対物レンズとステージに載せた被照射物との間の照射距離自動調整方法及びその装置に関するものである。
従来、例えば薄膜トランジスタの結晶化シリコンの製造に際し、ガラス基板上に薄いa−Si(アモルファスシリコン)膜を形成した被照射物にレーザ光を照射して、a−Si膜を結晶化して薄いp−Si(ポリシリコン)膜としている。このa−Si膜にレーザ光を照射する方法の一つとして、均一な強度のレーザ光をレチクル(マスク)にあてて、それを光学機器の対物レンズで被照射物のa−Si膜に投影し結像して、照射する方法が知られている。
これは、エキシマレーザを発生させるレーザ発振装置で生じさせたレーザ光を光学機器に導き、反射ミラーによつて適当に方向変換させると共に、整形して強度を均一化させた後、レチクル及び対物レンズを通すことにより方形のラインビーム(パルス・レーザ)に整形し、被照射物に照射して転写している。被照射物は、レーザアニール装置の真空雰囲気又は窒素雰囲気の処理室内に設置されている。
このような被照射物を相対移動させながらレーザを照射する場合において、対物レンズでレチクルの像を忠実に被照射物に結像させる方法として、特許文献1に記載されように、パルス・レーザの光軸から離れた位置に距離センサーを設置する方法が知られている。これは、被照射物に結像する像の大きさを変化させない方法であり、レチクルと対物レンズとの距離は一定にしておき、被照射物の位置を変えることにより、対物レンズからの被照射物までの距離を適切にして、被照射物へ結像させるものである。
すなわち、図6に示すようにレーザ発振装置1と、被照射物5を載せるステージ10と、ステージ10をレーザ発振装置1に対してX軸方向に相対移動させる移動装置20とを備え、レチクル21及び対物レンズ3を順次に通して対物レンズ3によつて集束させたレーザ発振装置1からのパルス・レーザ4を、ステージ10に載せた被照射物5に所定間隔毎に照射させる照射距離自動調節方法において、
レーザ発振装置1、レチクル21及び対物レンズ3に対してステージ10を相対的に昇降移動させる昇降駆動装置30と、
パルス・レーザ4の前記被照射物5への照射位置からステージ10の進行方向後側に所定距離L1を隔てて基台22側となるレーザ発振装置1側に設けられ、前記被照射物5のパルス・レーザ4の照射面との距離hを次々に測定し、検出値hnを出力する距離センサー131と、ステージ10に載せた被照射物5と対物レンズ3との間の適正な距離に対応する基本制御値Hを出力する基本制御値設定手段32とを有し、
基本制御値Hと検出値hnとの差値Δnを次々に求めると共に、前に求めた差値Δn−1とその次に求めた差値Δnとの差からなる制御差値δを求め、この制御差値δを、前記所定距離L1をステージ10が移動するのに要する時間だけ遅延させて出力させるようにし、
制御差値δに応じて昇降駆動装置30を駆動することにより、レチクル21と対物レンズ3との間隔を一定に維持したままで、対物レンズ3とステージ10に載せた被照射物5のパルス・レーザ4の照射面との距離を制御することを特徴とする照射距離自動調節方法である。
しかして、被照射物を相対移動させながらレーザを照射する場合において、パルス・レーザの光軸から離した位置に距離センサーを設置して、レチクルと対物レンズとの間隔は一定に保持しながら、被照射物の位置を相対的に変えることにより、対物レンズから被照射物の照射面までの距離を適正かつ一定となるように調節・補正し、対物レンズによつてレチクルの像を良好に被照射物に結像させることができる。これにより、パルス・レーザを被照射物に比較的正確に照射させて高品質の製品を得ることが可能になる。
特開2003−282477号公報
距離センサー131は、レーザ発振装置1側に設けられ、移動装置20による所定距離L1だけパルス・レーザ4の照射位置から隔たる位置の被照射物5のパルス・レーザ4の照射面との距離hを次々に測定し、検出値hnを出力するが、図7に示す平面視で、パルス・レーザ4の照射位置となるスキャン軸線xと同一スキャン軸線x上に配設され、パルス・レーザ4の被照射物5へのスキャン軸線xとスキャン軸線xを異ならせて離隔していない。従つて、距離センサー131は、パルス・レーザ4の照射が現に行われている1つのスキャン軸線x上での距離hを測定する。
このため、往復でパルス・レーザ4を照射する往復スキャン方式を採用し、被照射物5(又は被照射物5の照射範囲)の全面つまり全てのスキャン軸線x上の前記距離hを測定するためには、パルス・レーザ4の照射位置の前後にそれぞれ距離センサー131(S1,S2)を設けなければならず、距離センサー131の個数が2個になるのみならず、2つの距離センサー131(S1,S2)を設置するスペースを確保する必要を生ずる。具体的には、パルス・レーザ4の被照射物5への照射位置、つまりレチクル21及び対物レンズ3の光軸からステージ10の進行方向の前後両側に対称に距離センサー131(S1,S2)を設けることになり、構造が複雑化する。
加えて、往路及び復路でそれぞれ専用の距離センサー131(S1,S2)を用いるとき、往路と復路とで使用する距離センサー131(S1,S2)の切換えが必要になるのみならず、被照射物5における同一の位置において、往路用・復路用それぞれの距離センサー131(S1,S2)で距離hを計測した際、同一の値が得られるように2つの距離センサー131(S1,S2)による測定値を較正する必要があり、煩雑化する。
更に、距離センサー131(S1,S2)によつて被照射物5(又は被照射物5の照射範囲)の端部から計測するときには、距離センサー131(S1,S2)による測定位置からレーザ照射位置(4)までの距離だけ余分に被照射物5を相対移動させなければならず、無駄な照射処理時間を多大に要していた。すなわち、図6において、距離センサー131は被照射物5の左端部の距離hから測定を開始するから、パルス・レーザ4は、被照射物5の左端から距離L1だけ離れた位置から照射が始まる。このため、2つの距離センサー131(S1,S2)を備え、往復でパルス・レーザ4を射する往復スキャン方式を採用したとき、往路及び復路の各先端部となる被照射物5から外れた箇所(図8に斜線を付して示す部分D1,D2)への余分な照射処理を伴うことになり、無駄な照射処理時間が多くなる。
本発明は、このような従来の技術的課題を解決するためになされたものであり、パルス・レーザ4の被照射物5のスキャン軸線x上への照射位置からステージ10の進行方向後側に前記スキャン軸線を異ならせて離隔し、照射範囲におけるレーザの走査方向にほぼ直角の方向に距離センサーを1つだけ設けることにより、レーザ照射処理時間が短く距離センサーの設置スペースが小さい照射距離自動調整方法を提供することをその目的としている。
本発明の構成は、次の通りである。
請求項1の発明は、レーザ発振装置1と、被照射物5を載せるステージ10と、ステージ10をレーザ発振装置1に対して直交するX軸方向及びY軸方向に相対移動させる移動装置20とを備え、
ステージ10をX軸方向の往路を移動させた後にY軸方向にスキャン間隔yに応じて変位させてX軸方向の復路を移動させる動作を連続的に行いながら、レチクル21及び対物レンズ3を順次に通して対物レンズ3によつて集束させたレーザ発振装置1からのパルス・レーザ4をステージ10に載せた被照射物5のスキャン軸線x上に所定間隔毎に照射させる照射距離自動調整方法において、
レーザ発振装置1、レチクル21及び対物レンズ3に対してステージ10を相対的に昇降移動させる昇降駆動装置30と、
レーザ発振装置1側に設けられ、パルス・レーザ4の前記被照射物5のスキャン軸線x上への照射位置からステージ10の進行方向後側となるY軸方向に前記スキャン軸線xを異ならせて離隔し、前記移動装置20による所定距離Lに対応する距離だけパルス・レーザ4の照射位置から隔たる位置の前記被照射物5のパルス・レーザ4の照射面との距離hを次々に測定し、検出値hnを出力する単一の距離センサー31と、
ステージ10に載せた被照射物5と対物レンズ3との間の適正な距離に対応する基本制御値Hを出力する基本制御値設定手段32とを有し、
基本制御値Hと検出値hnとの差値Δnを次々に求めると共に、前に求めた差値Δn−1とその次に求めた差値Δnとの差からなる制御差値δを求め、この制御差値δを、前記所定距離Lをステージ10が移動するのに要する時間に応じて遅延させて出力させるようにし、
制御差値δに応じて昇降駆動装置30を駆動することにより、レチクル21と対物レンズ3との間隔を一定に維持したままで、対物レンズ3とステージ10に載せた被照射物5のパルス・レーザ4の照射面との距離を制御することを特徴とする照射距離自動調整方法である。
請求項2の発明は、レーザ発振装置1と、被照射物5を載せるステージ10と、ステージ10をレーザ発振装置1に対して直交するX軸方向及びY軸方向に相対移動させる移動装置20とを備え、ステージ10をX軸方向の往路を移動させた後にY軸方向にスキャン間隔yに応じて変位させてX軸方向の復路を移動させる動作を連続的に行いながら、レチクル21及び対物レンズ3を順次に通して対物レンズ3によつて集束させたレーザ発振装置1からのパルス・レーザ4をステージ10に載せた被照射物5のスキャン軸線x上に所定間隔毎に照射させる照射距離自動調整装置において、
レーザ発振装置1、レチクル21及び対物レンズ3に対してステージ10を相対的に昇降移動させる昇降駆動装置30と、
レーザ発振装置1側に設けられ、パルス・レーザ4の前記被照射物5のスキャン軸線x上への照射位置からステージ10の進行方向後側となるY軸方向に前記スキャン軸線xを異ならせて離隔し、前記移動装置20による所定距離Lに対応する距離だけパルス・レーザ4の照射位置から隔たる位置の前記被照射物5のパルス・レーザ4の照射面との距離hを次々に測定し、検出値hnを出力する単一の距離センサー31と、
ステージ10に載せた被照射物5と対物レンズ3との間の適正な距離に対応する基本制御値Hを出力する基本制御値設定手段32と、
基本制御値Hと検出値hnとの差値Δnを次々に求める第1演算手段33と、
前に求めた差値Δn−1を記憶する記憶手段35と、
前に求めた差値Δn−1とその次に求めた差値Δnとの差からなる制御差値δを求める第2演算手段36と、
この制御差値δを前記所定距離Lをステージ10が移動するのに要する時間に応じて遅延させて出力させるための遅延手段34とを有し、
制御差値δに応じて昇降駆動装置30を駆動し、レチクル21と対物レンズ3との間隔を一定に維持したままで、対物レンズ3とステージ10に載せた被照射物5のパルス・レーザ4の照射面との距離を制御することを特徴とする照射距離自動調整装置である。
請求項3の発明は、遅延手段34が、第1のFIFOメモリー45によつて構成され、検出値hnを前記所定距離Lをステージ10が移動するのに要する時間に応じて遅延させて出力させ、制御差値δの出力を遅延させることを特徴とする請求項2の照射距離自動調整装置である。
請求項4の発明は、記憶手段35が、第2のFIFOメモリー46によつて構成されることを特徴とする請求項2又は3の照射距離自動調整装置である。
請求項1,2によれば、パルス・レーザ4の照射位置に対して単一の距離センサー31を設けるのみで、往復でパルス・レーザ4を照射する往復スキャン方式を採用し、被照射物5の全面つまり全てのスキャン軸線x上の距離hを測定することができる。これにより、距離センサー31の個数が減少し、使用する複数の距離センサー31の切換え及び測定値同士の較正が不要になり、構造が著しく簡素化する。加えて、距離センサー31が1つで済むので、その設置空間ひいてはステージ10を収容する処理室の容積を削減することができる。
更に、被照射物5から外れた箇所への余分な距離センサー31による計測及びパルス・レーザ4の照射を削減することが可能であり、計測・照射処理時間を短縮することができる。
図1〜図5は、本発明に係る照射距離自動調節装置の1実施の形態を示す。図2,図4中において符号10はステージであり、図2に示すように基板からなる被照射物5をステージ10上に載せた状態で、移動装置20によりステージ10をレーザ発振装置1からのパルス・レーザ4に対して直交するX軸方向及びY軸方向に相対移動させる。
レーザ発振装置1は、図4(イ)に示すように基台22に固設され、パルス・レーザからなるエキシマレーザを発生させ、発生させたレーザ光A1をレチクル21及び対物レンズ3を含む光学機器9に導き、反射ミラー7で方向転換させ、長軸ホモジナイザー2a及び短軸ホモジナイザー2bを通して整形して強度を均一化させた後、再度、反射ミラー8で方向転換させ、レチクル21及び対物レンズ3を通すことにより、方形のラインビームからなるパルス・レーザ4に整形し、ステージ10上に載せた被照射物5に投影・結像するように、照射している。レチクル21及び対物レンズ3は、光軸を一致させて所定間隔に固定して配置され、この光軸(Z軸方向)が被照射物5の照射面と直交している。被照射物5は、レーザアニール装置の真空雰囲気又は窒素雰囲気の処理室内に設置されている。
被照射物5は、図4に示すようにガラス基板6上に薄いa−Si(アモルファスシリコン)膜5aを形成したもので、このa−Si膜5aにパルス・レーザ4を照射することで、a−Si膜5aを結晶化して薄いp−Si(ポリシリコン)膜5bとしている。
ステージ10は、X軸方向のスキャン軸線xからなる往路又は復路に沿つて移動させながらパルス・レーザ4を照射させさせた後、ステージ10をスキャン軸線xと直交するY軸方向にスキャン間隔yだけ変位させ、被照射物5に復路又は往路の全幅に渡つてパルス・レーザ4を照射させる往復スキャン方式を行う。この動作の連続により、被照射物5の全面(照射範囲)にパルス・レーザ4を照射させ、全面が所定の照射回数(1〜20回)に達した被照射物5を交換し、次々に被照射物5にパルス・レーザ4を照射させる。従つて、X軸方向は、一連のショットからなるパルス・レーザ4の照射部位を通る水平なスキャン軸線xの方向と一致し、また、パルス・レーザ4のY軸方向の幅であるスキャン軸線xの幅は、パルス・レーザ4のY軸方向への変位量であるスキャン間隔y又はそれ以上の大きさを有し、パルス・レーザ4同士がY軸方向で重なり合うようになつている。
移動装置20は、具体的には図3に示すX軸サーボ55を有している。すなわち、サーボモータ40を備え、サーボモータ40の正逆の回転により、図外のボールねじ機構を介してステージ10を所定間隔毎に間欠的又は連続的にX軸方向に往路移動させる。
移動装置20のサーボモータ40は、図3に示す駆動信号R4に基づいて、サーボ制御装置60によつて駆動され、駆動信号R4から移動信号Znを減算して零になつたときに停止し、ステージ10及び被照射物5も停止する。その後、図外のY軸サーボにより、ステージ10をスキャン間隔yで間欠的にY軸方向の1側に移動させる。
続いて、サーボモータ40が逆回転駆動され、駆動信号R4から移動信号Znを減算して零になつたときに再度停止し、復路移動するステージ10及び被照射物5も停止する。その後、図外のY軸サーボにより、ステージ10をスキャン間隔yで間欠的にY軸方向の1側に移動させる。
この繰り返しにより、ステージ10上の被照射物5がレーザ発振装置1からのパルス・レーザ4に対してX軸方向に相対往復移動する。
移動信号Znは、サーボモータ40の回転数(回転角度)をロータリエンコーダ41によつて検出し、その検出パルスが第1のカウンター42によつて計数され、ステージ10の移動長さが所定値となる毎にパルス信号として得られる。従つて、移動信号Znは、1つのパルス毎にステージ10の所定の移動長さに対応している。
X軸サーボ55により図4(イ)上で左から右へ移動するステージ10の具体的な速度は100〜800mm/sec程度である。間欠的に照射されるパルス・レーザ4は、例えば毎秒50〜1,000回発光し、1ショットの発光している時間は2nsec〜10μsec程度である。このように、ステージ10の移動速度に比較してパルス・レーザ4が発光している時間は非常に短いため、ステージ10を連続移動させながらでも、X軸サーボ55に設けられてX軸方向の位置を示す第1カウンター42の値によつて、パルス・レーザ4を等間隔に照射することができる。すなわち、サーボモータ40によるステージ10の駆動は、一々照射する場所で一旦停止させて照射させる間欠的照射をしなくても事実上問題なく照射ができる。
この移動信号Znは、第2のカウンター43によつてカウントされ、計数値1/N1になる毎に、ステージ10の所定間隔の移動毎として、パルス・レーザ4を発振させる信号Iを出力し、この信号Iによつてレーザ発振装置1を駆動させ、パルス・レーザ4を照射させる。従つて、ステージ10上の被照射物5に対し、所定の間隔の距離・位置に次々にパルス・レーザ4が照射される。
そして、図1に示すように、昇降駆動装置30、距離センサー31、基本制御値設定手段32、第1演算手段33、遅延手段34、記憶手段35及び第2演算手段36を設ける。
昇降駆動装置30は、レーザ発振装置1、レチクル21及び対物レンズ3に対してステージ10を相対的に昇降移動させる機能を有し、図2に示す正逆に回転駆動されるサーボモータ53により、ボール・スクリュ機構37を介して第1傾斜ブロック38を水平方向に進退駆動させる。これにより、第1傾斜ブロック38に傾斜面で係合する第2傾斜ブロック39が昇降するので、第2傾斜ブロック39と一体のステージ10がZ軸方向に昇降する。第1傾斜ブロック38は、基台22側に水平方向の摺動自在に支持され、ステージ10は、基台22側に上下方向の摺動自在に支持されている。
距離センサー31は、パルス・レーザ4の被照射物5への照射位置に対し、平面視でスキャン軸線xと直交する方向に位置し、図2に示すようにパルス・レーザ4のステージ10に載せた被照射物5への照射位置から、ステージ10の進行方向後側に所定距離Lを隔てて、基台22側となるレーザ発振装置1側に設けられ、被照射物5のパルス・レーザ4の照射面との間のZ軸方向の距離hを測定する。この所定距離Lは、移動装置20によりステージ10が移動する距離であり、具体的には図5に示すように2つのスキャン軸線x及び2つのスキャン間隔yの長さに対応する距離である。この所定距離Lをパルス・レーザ4の発光(1ショット)で進むステージ10の移動距離の整数倍に正確に合致させれば、距離センサー31による測定位置にパルス・レーザ4を照射させることが可能になるが、整数倍に正確に合致させることは必須ではない。また、平面視で距離センサー31とパルス・レーザ4の被照射物5への照射位置との間のY軸方向の距離をスキャン軸線xの間隔(スキャン間隔y)の整数倍に正確に合致させれば、距離センサー31による測定位置にパルス・レーザ4を照射させることが可能になるが、整数倍に正確に合致させることは必須ではない。
距離センサー31によつて測定される距離hは、レチクル21及び対物レンズ3を通過後、被照射物5に照射されるパルス・レーザ4の光軸と平行に位置している。この距離センサー31により、被照射物5のパルス・レーザ4の照射面との距離hが所定間隔で次々に測定され、検出値hnが次々に出力される。しかして、距離センサー31は、レーザ発振装置1側に設けられ、パルス・レーザ4の被照射物5のスキャン軸線x上への照射位置からステージ10の進行方向後側にスキャン軸線xを異ならせて離隔し、移動装置20による所定距離Lに対応する距離だけパルス・レーザ4の照射位置から隔たる位置の被照射物5のパルス・レーザ4の照射面との距離hを次々に測定し、検出値hnを出力する。
基本制御値設定手段32、遅延手段34、第1演算手段33、記憶手段35及び第2演算手段36は、マイクロコンピュータによつて構成される。基本制御値設定手段32は、被照射物5の表面が凹凸のない平坦であるときに、均一厚さのステージ10に載せた被照射物5と対物レンズ3との間の適正な距離に対応する基本制御値Hを出力する。つまり、基本制御値Hは、レチクル21が被照射物5上に正しく結像しているときのステージ10に載せた被照射物5の初期状態の位置設定値であり、一度設定すれば変更する必要はない。この被照射物5のパルス・レーザ4の照射面と対物レンズ3との間の適正な距離は、距離センサー31によつて計測される適正な距離hと対応している。
遅延手段34は、距離センサー31の検出値hnを、前記所定距離Lをステージ10が移動するのに要する所定時間に応じて遅延させて出力し、前記所定距離Lをステージ10が移動したときに被照射物5のパルス・レーザ4の照射面との距離hを適正にする。但し、遅延手段34は、最終的に後記する制御差値δを所定時間に応じて遅延させて昇降駆動装置30に出力するように設ければよい。従つて、遅延手段34は、第2演算手段36と昇降駆動装置30との間に配置することも可能である。
第1演算手段33は、基本制御値設定手段32によつて設定される基本制御値Hと距離センサー31の検出値hnとの差値Δnを、H−hn=Δnによつて求め、差値Δnを出力する。
記憶手段35は、第1演算手段33から次々に出力される差値Δnの内、前回求めた差値Δn−1を次々に記憶する。第2演算手段36は、記憶手段35に記憶させた前に求めた差値Δn−1と、次に求めた差値Δnとの差からなる制御差値δを、Δn−(Δn−1)=δによつて演算する。
そして、制御差値δに応じて昇降駆動装置30を駆動し、レチクル21と対物レンズ3との間の距離を一定に維持したままで、ステージ10に載せた被照射物5のパルス・レーザ4の照射面との距離h、ひいては対物レンズ3とステージ10に載せた被照射物5のパルス・レーザ4の照射面との距離を適正となるように制御する。
照射距離自動調節装置の具体的な構成について図3を参照して説明する。照射距離自動調節装置は、第1のFIFO(First In First Out)メモリー45及び第2のFIFOメモリー46を用いた信号処理部57、ステージ10を上下方向に駆動するZ軸サーボ56及び距離センサー31を有する。FIFOメモリー45,46は、フィールド画像メモリーともいわれ、データを格納し、取り出して使用する場合に、格納した順番に先のデータから取り出せるメモリーである。
FIFOメモリー45,46を用いた信号処理部57では、予め、前記移動信号Znが第3カウンター44によつて計数され、計数値1/N2になる毎にパルス信号Jを出力し、パルス信号Jが出力されたときに、信号処理部57が動作し、FIFOメモリー45,46を用いた計算などを行う。従つて、パルス信号Jは、駆動信号R4に基づいて発生する。
ここで、移動装置20によつてステージ10をX軸方向に移動させれば、移動信号Znのパルスが発生し、1パルス(P)当たりのステージ10の移動距離は、0.01〜10μm/P程度である。例えば、移動信号Znが1μm/Pの場合で説明を続ける。第2のカウンター43は移動信号Znのパルスを計数してN1カウント毎にパルス信号Iを一つレーザ発振装置1へ出力してパルス・レーザ4を発光させる。具体例としてN1は1,000で1mmおきにパルス・レーザ4を照射させる。一方、第3のカウンター44はN2カウント毎にパルス信号Jを出力し、パルス信号Jが出力されたときに、信号処理部57の計算などを行う。
一般的に、第1のFIFOメモリー45の段数(図3の第1のFIFOメモリー45ではn段)をMとし、図2の距離Lmm(2x +y)から、L/Mmm毎に距離センサー31の検出値hnを第1のFIFOメモリー45から取り出して計算させれば、距離センサー31の検出値hnを前記所定距離Lをステージ10が移動するのに要する時間に応じて遅延させて計算させることができる。従つて、第3カウンター44のカウント数N2の値を、L/M/1μmに設定すれば、ステージ10の移動に合わせて昇降駆動装置30の駆動を行うことができる。N2の値をN1の値に一致させて同一にすれば、パルス・レーザ4の発光に合わせて、距離センサー31の検出値hnに基づく昇降駆動装置30の駆動を行うことができる。但し、パルス・レーザ4の発光(1ショット)に合わせて、昇降駆動装置30の駆動を行うことは、必須ではない。
第1のFIFOメモリー45は、距離センサー31の検出値hnが所定時間経過毎(N2カウント毎)に入力され、これが順次にM1,M2,M3・・・Mnへと移動し、検出値hnが所定時間に応じて遅延してMnから出力させる。従つて、第1のFIFOメモリー45は、距離センサー31の検出値hnを前記所定距離Lをステージ10が移動するのに要する時間に応じて遅延させて出力させる遅延手段34として機能する。但し、この距離センサー31の検出値hnは、後に制御差値δに変化するので、制御差値δを前記所定距離Lをステージ10が移動するのに要する時間に応じて遅延させて出力させても作用は同様である。
第1のFIFOメモリー45から取り出された検出値hnは、図3に示す第1演算手段33に至り、基本制御値設定手段32から出力される基本制御値Hと検出値hnとの差値Δnを、H−hn=Δnとして次々に求める。
第2のFIFOメモリー46は、第1演算手段33から出力される差値Δnを次々に格納・記憶する。そして、次のパルス信号Jが出力されたときに、第1のFIFOメモリー45から今回出力された距離センサー31の検出値hnと基本制御値Hとの差値Δnが求められ、この差値Δnが、第2のFIFOメモリー46に格納・記憶されると共に、第2のFIFOメモリー46を迂回し、図3に示す第2演算手段36に至る。
第2演算手段36では、第2のFIFOメモリー46から取り出された前回の差値Δn−1と今回の差値Δnとの差からなる制御差値δが、Δn−(Δn−1)=δとして次々に求められる。従つて、第2のFIFOメモリー46は、前に求めた差値Δn−1を記憶する記憶手段35として機能する。
制御差値δは、Z軸サーボ56に入力する。Z軸サーボ56は、サーボモータ53を備え、サーボモータ53を正又は逆回転させ、図2に示すボールねじ機構37を介してステージ10を上下移動させる。
Z軸サーボ56のサーボモータ53は、図3に示す制御差値δに基づいて、サーボ制御装置61によつて制御されながら駆動され、駆動信号となる制御差値δから昇降移動信号Zn2を減算して零になつたときに停止し、ステージ10及び被照射物5も停止する。昇降移動信号Zn2は、サーボモータ53の回転数(回転角度)をロータリエンコーダ51によつて検出し、その検出パルスが第4のカウンター52によつて計数され、ステージ10の昇降移動長さが所定値となる毎にパルス信号として得られる。従つて、昇降移動信号Zn2は、1つのパルス毎にステージ10の所定の昇降移動長さに対応している。
次に、上記1実施の形態の作用について説明する。
当初、基本制御値設定手段32に基本制御値Hが設定され、ステージ10に載せた被照射物5と対物レンズ3との間の距離が、基本的厚さが同一の多数枚の被照射物5に対して適正な状態にしてある。従つて、距離センサー31の高さ位置は、適正な距離hの状態にあり、図4(イ)上で被照射物5の左端部の距離h、つまり図5上で往路照射開始位置B1から測定を開始する。このとき、パルス・レーザ4は、被照射物5から外れた処理開始位置Dにある。すなわち、平面視で、距離センサー31が、パルス・レーザ4の被照射物5への最初の照射位置となる1つのスキャン軸線x3の左端部つまり往路照射開始位置B1にあるとき、パルス・レーザ4は、スキャン軸線x3からステージ10の進行方向後側に2つのスキャン軸線を異ならせたスキャン軸線x1上に移動に要する所定距離Lとして離隔している。
そして、1つのスキャン軸線x3の距離hの測定が終了した後に図外のY軸サーボによつてステージ10を1つのスキャン間隔y1だけY軸方向の1側に変位させ、同様に復路照射開始位置B2を含む次のスキャン軸線x4の右端部から距離hを次々に測定する。スキャン軸線x4の左端部までの距離hを測定し終えたなら、1つのスキャン間隔y1と同じスキャン間隔y3だけY軸方向の1側に変位させ、同様に往路照射開始位置B3を含む次のスキャン軸線x5の左端部から距離hの測定を開始する。
パルス・レーザ4のスキャン間隔y2の変位と同時に、パルス・レーザ4が往路照射開始位置B1に至るので、以後、パルス・レーザ4の被照射物5への照射が継続される。被照射物5上の最後のスキャン軸線xn上へのパルス・レーザ4の所定回数の照射が終了することにより、被照射物5への処理が終了する。
すなわち、駆動信号R4に基づいて、移動装置20が上述したようにサーボ制御装置60によつて駆動され、ステージ10に載せた被照射物5が図5上で左右への移動を行いながら、距離センサー31により、被照射物5のパルス・レーザ4の照射面との距離hが所定間隔で次々に測定され、信号Iによつてレーザ発振装置1が駆動され、パルス・レーザ4が照射される。距離センサー31は被照射物5の往路照射開始位置B1の距離hから測定を開始するから、パルス・レーザ4は、被照射物5のへの最初の照射位置となる1つのスキャン軸線x3から距離Lだけ離れた位置つまりスキャン軸線x1上の処理開始位置Dから照射が始まる。
一方、距離センサー31により、被照射物5のパルス・レーザ4の照射面との距離hが所定間隔で次々に測定され、検出値hnが次々に遅延手段34を介して前記所定距離Lをステージ10が移動するのに要する時間だけ遅延させて出力され、第1演算手段33に入力されると共に、基本制御値設定手段32からの基本制御値Hが第1演算手段33に入力される。第1演算手段33では、検出値hnの発生毎に、基本制御値Hと検出値hnとの差値Δnを次々に求める。
この差値Δnは、記憶手段35に次々に記憶されると共に、第2演算手段36にも入り、第2演算手段36において、記憶手段35から得られる前に求めた差値Δn−1とその次に求めた差値Δnとの差からなる制御差値δ(Δn−(Δn−1)=δ)が次々に演算される。
そして、次々に求められる制御差値δに基づいて、パルス・レーザ4の照射位置が往路照射開始位置B1を通過した後から昇降駆動装置30が次々に駆動され、レーザ発振装置1、レチクル21及び対物レンズ3に対してステージ10を相対的に昇降移動させ、ステージ10上の被照射物5の照射範囲の高さを適正にしながら、パルス・レーザ4が照射される。
例えば、被照射物5の照射面が凹部を形成し、差値Δnがマイナスの値であるときは、昇降駆動装置30により、レチクル21及び対物レンズ3に対してステージ10を相対的に上昇移動させ、パルス・レーザ4の照射時の被照射物5の照射面の高さ位置を基本制御値Hによる適正高さに合致させる。一方、被照射物5の照射面が凸部を形成し、差値Δnがプラスの値であるときは、昇降駆動装置30により、レチクル21及び対物レンズ3に対してステージ10を相対的に下降移動させ、パルス・レーザ4の照射時の被照射物5の照射面の高さ位置を基本制御値Hによる適正高さに合致させる。かくして、レチクル21及び対物レンズ3に対して被照射物5の照射面の高さ位置が適正な状態で、パルス・レーザ4が照射され続けることになる。勿論、移動装置20は、ステージ10の昇降動作を支障しないようになつている。
このようにして、被照射物5の照射範囲の高さの調整は、往路照射開始位置B1の通過後から開始され、被照射物5上の最後のスキャン軸線xn上へのパルス・レーザ4の照射が終了するまでの間、継続して行われる。これにより、被照射物5の照射範囲の高さの測定開始と同時にパルス・レーザ4の照射を開始し、被照射物5の照射範囲の全てのパルス・レーザ4の照射が終了するまでの間で、パルス・レーザ4の照射が被照射物5の照射範囲から外れる無駄な範囲は、2つのスキャン軸線x1,x2上における照射のみにすることが可能になる。このように、パルス・レーザ4の照射が被照射物5の照射範囲から外れる無駄の範囲が、被照射物5の片側(図5上で上側)のみとなることにより、狭小とさせ、被照射物5に対する短時間の能率的な処理を可能にすることができる。
次に、距離センサー31の検出値hnが図3に示すFIFOメモリー45に入力される場合について説明する。このときは、距離センサー31により、被照射物5のパルス・レーザ4の照射面との距離hが測定され、パルス信号Jが出力されたときに、検出値hnが次々に信号処理部57の第1のFIFOメモリー45に入力されると共に、FIFOメモリー45,46を用いた計算が行われる。すなわち、検出値hnが遅延手段33である第1のFIFOメモリー45に次々に入力されながら、ステージ10及び被照射物5が移動し、n+1回目の検出値hnの入力と同時に第1のFIFOメモリー45に1回目に入力された検出値hnが出力される。この遅延した検出値hnが演算手段33に至り、基本制御値設定手段32の基本制御値Hを得て、その差値Δnが演算される。この差値Δnは、記憶手段35である第2のFIFOメモリー46に記憶される。
続いて、次のパルス信号Jが出力されたときに、第1のFIFOメモリー45から次の検出値hnが出力されると共に、第2のFIFOメモリー46に記憶された差値Δnが前に求めた差値Δn−1として第2演算手段36に入り、第2演算手段36において、第2のFIFOメモリー46から得られる前回の差値Δn−1と今回の差値Δnとの差からなる制御差値δ(Δn−(Δn−1)=δ)が演算される。
この制御差値δに基づいて、昇降駆動装置30が駆動され、レーザ発振装置1、レチクル21及び対物レンズ3に対してステージ10を相対的に昇降移動させ、ステージ10上の被照射物5の照射部分(往路照射開始位置B1を通過後)の高さを適正に制御しながら、パルス・レーザ4が照射される。
これにより、レチクル21と対物レンズ3との間隔は一定に保持しながら、対物レンズ3から被照射物5までの距離を、被照射物5の位置を相対的に変えることにより調節・補正する。かくして、対物レンズ3によつてレチクル21の像を忠実に被照射物5に結像させることができる。しかも、距離センサー31をレチクル21及び対物レンズ3の光軸から離して配置して、常に光軸上の対物レンズ3から被照射物5の結像面(照射面)までの距離を一定に制御することができる。
ところで、上記1実施の形態にあつては、移動装置20により、ステージ10をレーザ発振装置1からのパルス・レーザ4に対して水平なX軸方向及びY軸方向に移動させたが、ステージ10を移動させることに代えて、レーザ発振装置1、光学機器9、レチクル21及び対物レンズ3を一体としてX軸方向及びY軸方向の反対方向に移動させることも可能である。また、昇降駆動装置30により、レーザ発振装置1、光学機器9、レチクル21及び対物レンズ3に対してステージ10を昇降移動させることに代えて、レーザ発振装置1、光学機器9、レチクル21及び対物レンズ3を一体として昇降移動させることも可能である。
本発明の1実施の形態に係る照射距離自動調節装置の構成要素を示す図。 同じく要部を示す側面図。 同じくステージを移動させるX軸サーボ、照射距離自動調節装置を作動させるZ軸サーボ及びレーザ発振装置の駆動を関連させて得るための構造を示す図。 同じくレーザ発振装置からのパルス・レーザをステージ上の被照射物に照射する状態を示し、(イ)は正面図、(ロ)は右側面図。 同じく作用説明用の平面図。 従来の対物レンズと被照射物との光軸上での距離を計測する装置を示す正面図。 同じく作用説明図。 同じく作用説明図。
符号の説明
1:レーザ発振装置
3:対物レンズ
4:パルス・レーザ
5:被照射物
10:ステージ
20:移動装置
21:レチクル
30:昇降駆動装置
31:距離センサー
32:基本制御値設定手段
33:第1演算手段
34:遅延手段
35:記憶手段
36:第2演算手段
45:第1のFIFOメモリー
46:第2のFIFOメモリー
H:基本制御値
h:距離
hn:検出値
L:所定距離
δ:制御差値
Δn:差値
Δn−1:前に求めた差値
x:スキャン軸線
y:スキャン間隔

Claims (4)

  1. レーザ発振装置(1)と、被照射物(5)を載せるステージ(10)と、ステージ(10)をレーザ発振装置(1)に対して直交するX軸方向及びY軸方向に相対移動させる移動装置(20)とを備え、
    ステージ(10)をX軸方向の往路を移動させた後にY軸方向にスキャン間隔(y)に応じて変位させてX軸方向の復路を移動させる動作を連続的に行いながら、レチクル(21)及び対物レンズ(3)を順次に通して対物レンズ(3)によつて集束させたレーザ発振装置(1)からのパルス・レーザ(4)をステージ(10)に載せた被照射物(5)のスキャン軸線(x)上に所定間隔毎に照射させる照射距離自動調整方法において、
    レーザ発振装置(1)、レチクル(21)及び対物レンズ(3)に対してステージ(10)を相対的に昇降移動させる昇降駆動装置(30)と、
    レーザ発振装置(1)側に設けられ、パルス・レーザ(4)の前記被照射物(5)のスキャン軸線(x)上への照射位置からステージ(10)の進行方向後側となるY軸方向に前記スキャン軸線(x)を異ならせて離隔し、前記移動装置(20)による所定距離(L)に対応する距離だけパルス・レーザ(4)の照射位置から隔たる位置の前記被照射物(5)のパルス・レーザ(4)の照射面との距離(h)を次々に測定し、検出値(hn)を出力する単一の距離センサー(31)と、
    ステージ(10)に載せた被照射物(5)と対物レンズ(3)との間の適正な距離に対応する基本制御値(H)を出力する基本制御値設定手段(32)とを有し、
    基本制御値(H)と検出値(hn)との差値(Δn)を次々に求めると共に、前に求めた差値(Δn−1)とその次に求めた差値(Δn)との差からなる制御差値(δ)を求め、この制御差値(δ)を、前記所定距離(L)をステージ(10)が移動するのに要する時間に応じて遅延させて出力させるようにし、
    制御差値(δ)に応じて昇降駆動装置(30)を駆動することにより、レチクル(21)と対物レンズ(3)との間隔を一定に維持したままで、対物レンズ(3)とステージ(10)に載せた被照射物(5)のパルス・レーザ(4)の照射面との距離を制御することを特徴とする照射距離自動調整方法。
  2. レーザ発振装置(1)と、被照射物(5)を載せるステージ(10)と、ステージ(10)をレーザ発振装置(1)に対して直交するX軸方向及びY軸方向に相対移動させる移動装置(20)とを備え、ステージ(10)をX軸方向の往路を移動させた後にY軸方向にスキャン間隔(y)に応じて変位させてX軸方向の復路を移動させる動作を連続的に行いながら、レチクル(21)及び対物レンズ(3)を順次に通して対物レンズ(3)によつて集束させたレーザ発振装置(1)からのパルス・レーザ(4)をステージ(10)に載せた被照射物(5)のスキャン軸線(x)上に所定間隔毎に照射させる照射距離自動調整装置において、
    レーザ発振装置(1)、レチクル(21)及び対物レンズ(3)に対してステージ(10)を相対的に昇降移動させる昇降駆動装置(30)と、
    レーザ発振装置(1)側に設けられ、パルス・レーザ(4)の前記被照射物(5)のスキャン軸線(x)上への照射位置からステージ(10)の進行方向後側となるY軸方向に前記スキャン軸線(x)を異ならせて離隔し、前記移動装置(20)による所定距離(L)に対応する距離だけパルス・レーザ(4)の照射位置から隔たる位置の前記被照射物(5)のパルス・レーザ(4)の照射面との距離(h)を次々に測定し、検出値(hn)を出力する単一の距離センサー(31)と、
    ステージ(10)に載せた被照射物(5)と対物レンズ(3)との間の適正な距離に対応する基本制御値(H)を出力する基本制御値設定手段(32)と、
    基本制御値(H)と検出値(hn)との差値(Δn)を次々に求める第1演算手段(33)と、
    前に求めた差値(Δn−1)を記憶する記憶手段(35)と、
    前に求めた差値(Δn−1)とその次に求めた差値(Δn)との差からなる制御差値(δ)を求める第2演算手段(36)と、
    この制御差値(δ)を前記所定距離(L)をステージ(10)が移動するのに要する時間に応じて遅延させて出力させるための遅延手段(34)とを有し、
    制御差値(δ)に応じて昇降駆動装置(30)を駆動し、レチクル(21)と対物レンズ(3)との間隔を一定に維持したままで、対物レンズ(3)とステージ(10)に載せた被照射物(5)のパルス・レーザ(4)の照射面との距離を制御することを特徴とする照射距離自動調整装置。
  3. 遅延手段(34)が、第1のFIFOメモリー(45)によつて構成され、検出値(hn)を前記所定距離(L)をステージ(10)が移動するのに要する時間に応じて遅延させて出力させ、制御差値(δ)の出力を遅延させることを特徴とする請求項2の照射距離自動調整装置。
  4. 記憶手段(35)が、第2のFIFOメモリー(46)によつて構成されることを特徴とする請求項2又は3の照射距離自動調整装置。
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