JPH10283739A - 情報再生装置および再生方法 - Google Patents

情報再生装置および再生方法

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JPH10283739A
JPH10283739A JP8802797A JP8802797A JPH10283739A JP H10283739 A JPH10283739 A JP H10283739A JP 8802797 A JP8802797 A JP 8802797A JP 8802797 A JP8802797 A JP 8802797A JP H10283739 A JPH10283739 A JP H10283739A
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JP8802797A
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Shigeo Yamaguchi
茂男 山口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ビタビ復号方法を行う情報再生装置におい
て、再生信号全体の最大振幅とは一致しない識別点の値
を実測値として検出する。 【解決手段】 再生信号から再生信号全体の最大振幅と
一致する識別点の値を検出するためのエンベロープ検出
器17と並列に、バンドパスフィルタ(BPF)16を
設け、さらに、BPF16の後段にエンベロープ検出器
117を設ける。かかる構成により、再生信号全体の最
大振幅とは一致しない識別点に対応する振幅値を有する
2T信号等を、周波数の違いによって分離して取出し、
取出される2T信号等に基づくエンベロープ値として、
再生信号全体の最大振幅とは一致しない識別点の値を実
測値として検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば光磁気デ
ィスク装置等の情報再生装置、特にビタビ復号方法を用
いる情報再生装置および再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】比較的最近開発されている、記録媒体に
対する記録方法としてマークエッジ記録方法を用いる光
磁気ディスク装置等の情報再生装置においては、再生信
号から記録データを復号するためにPRML方法が用い
られる。PRML方法は、まず、記録媒体から再生され
る再生信号に波形等化器によって施される波形等化処理
として、パーシャルレスポンス方法を用いる。そして、
波形等化処理された信号に基づいて、最尤復号方法、具
体的には、ビタビ復号方法によって復号データを生成す
る方法である。波形等化器のパーシャルレスポンス特性
は、採用されるビタビ復号方法の種類に合致するものが
用いられる。
【0003】ビタビ復号方法においては、再生信号に基
づいて尤度を計算するために、識別点の値が必要とされ
る。このため、識別点の値を検出し、ビタビ復号器に供
給する必要がある。
【0004】従来、識別点を検出することは、例えば電
源投入時等に、装置の動作パラメータを調整するために
行われるキャリブレーションにおいて以下のように行わ
れている。すなわち、記録媒体に設けられているマニフ
ァクチャライトゾーン(試し書きゾーン)に、例えば1
セクタ分のランダム信号等の所定の信号を記録し、その
後再生する。かかる所定の信号は、再生信号全体の最大
振幅と一致する識別点を最大振幅とするものであり、装
置に設けられている例えばROM等の所定の手段に記憶
されている。このようにして再生されたランダム信号等
に基づくエンベロープ値として、再生信号全体の最大振
幅と一致する識別点の値を検出することができる。
【0005】ところで、再生信号全体の最大振幅とは一
致しない識別点の値は、上述したような方法では検出で
きない。このため、このような識別点の値は、上述のエ
ンベロープ値に基づく計算、すなわち、再生信号全体の
最大振幅と一致する識別点の値と、再生信号全体の最大
振幅とは一致しない識別点の値との比率を、エンベロー
プ値に乗じる計算によって求められていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】再生信号全体の最大振
幅とは一致しない識別点の値を求めるための上述した方
法は、再生信号全体の最大振幅と一致する識別点の値
と、それ以外の値との比率がパーシャルレスポンス特性
に精確に従うという前提の下で正しい結果を得ることが
できる。
【0007】このような前提が成立するためには、波形
等化器の動作が高精度で行われることが必要である。し
かしながら、実際の波形等化器の動作精度には限界があ
るので、波形等化器の出力は、パーシャルレスポンス特
性からある程度ずれたものとなる。
【0008】従って、再生信号全体の最大振幅とは一致
する識別点の値と、それ以外の値との比率は、パーシャ
ルレスポンス特性から期待される通りの比率とは異なる
ことが多い。このため、上述したようにして求められる
計算値が誤差を含むことになる。このような誤差によっ
て、ビタビ復号器によって生成される復号データのエラ
ーレートが高くなるおそれがある。
【0009】このような問題点は、再生信号全体の最大
振幅とは一致しない識別点の値が実測値として検出され
るようにすれば、避けることができる。
【0010】従って、この発明の目的は、再生信号全体
の最大振幅とは一致しない識別点の値を実測値として検
出する、情報再生装置および再生方法を提供することに
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、再生
信号をビタビ復号するようにした情報再生装置におい
て、記録媒体から再生された再生信号から、所定周波数
の信号を分離して取出し、取出した所定周波数の信号を
後段に供給する1個または複数個の信号分離手段と、供
給された所定周波数の信号に基いて、再生信号全体の最
大振幅とは一致しない識別点の値を検出する1個または
複数個の振幅値検出手段とを有し、振幅値検出手段によ
って検出される再生信号全体の最大振幅とは一致しない
識別点の値を参照してビタビ復号を行うことを特徴とす
る情報再生装置である。
【0012】請求項8の発明は、再生信号をビタビ復号
するようにした情報再生方法において、記録媒体から再
生された再生信号から、所定周波数の信号を分離して取
出し、取出した所定周波数の信号を後段に供給するステ
ップと、供給された所定周波数の信号に基いて、再生信
号全体の最大振幅とは一致しない識別点の値を検出する
ステップと、検出される再生信号全体の最大振幅とは一
致しない識別点の値を参照してビタビ復号を行うステッ
プとを有することを特徴とする情報再生方法である。
【0013】以上のような発明によれば、識別点を検出
するために用いられる所定の再生信号から、最大振幅の
異なる信号を、その周波数毎に分離して取出すことがで
きる。
【0014】そして、分離して取出された各信号に基づ
くエンベロープ検出を行うことによって、再生信号全体
の最大振幅とは一致しない識別点の値をも、実測値とし
て検出することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の理解を容易と
するために、ビタビ復号方法を行う再生系を有する記録
/再生装置の一例について、装置の全体構成、記録媒体
のセクタフォーマット、4値4状態ビタビ復号方法の概
要、4値4状態ビタビ復号方法を実現するビタビ復号器
の構成および動作、および4値4状態ビタビ復号方法以
外のビタビ復号方法の順に説明する。
【0016】〔ディスク記録再生装置の概要〕以下、ビ
タビ復号方法を行う再生系を有する記録/再生装置の一
例について説明する。図1は、ビタビ復号方法を行う再
生系を有する光磁気ディスク装置の一例の全体構成を示
すブロック図である。記録時には、コントローラ2がホ
ストコンピュータ1の指令に従って、記録すべきユーザ
データを受取り、情報語としてのユーザデータに基づい
てエンコードを行って、符号語としてのRLL(1,
7)符号を生成する。この符号語が記録データとしてレ
ーザパワーコントロール部(以下、LPCと表記する)
4に供給される。コントローラ2は、このような処理の
他に、後述する復号化処理、および記録、再生、消去等
の各モードの制御、並びにホストコンピュータ1との交
信等の動作を行う。
【0017】LPC4は、供給された記録データに対応
して、光ピックアップ7のレーザパワーを制御して光磁
気ディスク6上に磁気極性を有するピット列を形成する
ことにより、記録を行う。この記録の際に、磁気ヘッド
5が光磁気ディスク6にバイアス磁界を付与する。実際
には、記録データに基づいて後述するように生成される
プリコード出力に従って、後述するようなマークエッジ
記録が行われる。
【0018】後述するように、記録位置すなわちピット
の形成位置の制御は、磁気ヘッド5および光ピックアッ
プ7等の位置決めを行う、図示しない手段によってなさ
れる。このため、記録動作時においても、光ピックアッ
プ7がアドレス部等を通過する際には、後述するような
再生時の動作と同様な動作が行われる。
【0019】上述したようにして形成される各ピット
を、記録データに基づいて後述するようにして生成され
るプリコード出力中の各ビットに対応させる方法につい
て、図2を参照して説明する。プリコード出力中の、例
えば'1' に対してピットを形成し、'0' に対してピット
を形成しない記録方法をマーク位置記録方法と称する。
一方、各ピットのエッジによって表現される、プリコー
ド出力中の各ビットの境界における極性の反転を、例え
ば'1' に対応させる記録方法をマークエッジ記録方法と
称する。再生時には、再生信号中の各ビットの境界は、
後述するようにして生成されるリードクロックDCKに
従って認識される。
【0020】次に、再生系の構成および動作について説
明する。光ピックアップ7は、光磁気ディスク6にレー
ザ光を照射し、それによって生じる反射光を受光して、
再生信号を生成する。再生信号は、和信号R+ 、差信号
- および図示しないフォーカスエラー信号ならびにト
ラッキングエラー信号の4種類の信号からなる。和信号
+ は、アンプ8によってゲイン調整等がなされた後に
切替えスイッチ10に供給される。また、差信号R
- は、アンプ9によってゲイン調整等がなされた後に切
替えスイッチ10に供給される。さらに、フォーカスエ
ラー信号は、フォーカスエラーを解消する手段(図示せ
ず)に供給される。一方、トラッキングエラー信号は、
図示しないサーボ系等に供給され、それらの動作におい
て用いられる。
【0021】切替えスイッチ10には、後述するような
切替え信号Sが供給される。切替えスイッチ10は、こ
の切替え信号Sに従って、以下のように、和信号R+
たは差信号R- を波形等化器11に供給する。すなわ
ち、後述するような光磁気ディスク6のセクタフォーマ
ットにおいて、エンボス加工によって形成される部分か
ら再生される再生信号が切替えスイッチ10に供給され
る期間には、和信号R+を波形等化器11に供給する。
また、光磁気的に記録される部分から再生される再生信
号が切替えスイッチ10に供給される期間には、差信号
- を波形等化器11に供給する。
【0022】切替え信号Sは、例えば次のようにして生
成される。すなわち、まず、再生信号から、セクタフォ
ーマットに規定される所定のパターンから再生される信
号を検出する。このような所定のパターンとしては、例
えば後述するセクタマークSM等が用いられる。そし
て、かかる検出がなされた時点を基準として、後述する
リードクロックを数える等の方法によって認識される所
定時点において、切替え信号Sが生成される。
【0023】波形等化器11は、供給される再生信号に
波形等化処理を施す。後述するように、かかる波形等化
処理において用いられる波形等化特性は、ビタビ復号器
13が行うビタビ復号方法に適合するものとされる。ビ
タビ復号器13は、波形等化器11の出力を供給される
A/D変換器12がサンプリングする再生信号値z
〔k〕に基づいて、ビタビ復号方法によって復号データ
を生成する。かかる復号データは、上述したようにして
記録される記録データに対する最尤復号系列である。従
って、復号エラーが無い場合には、復号データは、記録
データと一致する。
【0024】復号データは、コントローラ2に供給され
る。上述したように、記録データは、ユーザデータから
チャンネル符号化等の符号化によって生成された符号語
である。従って、復号エラーレートが充分低ければ、復
号データは、符号語としての記録データとみなすことが
できる。コントローラ2は、復号データに、上述のチャ
ンネル符号化等の符号化に対応する復号化処理を施すこ
とにより、ユーザデータ等を再生する。
【0025】また、波形等化器11の出力は、PLL部
14にも供給される。PLL部14は、供給された信号
に基づいて、リードクロックDCKを生成する。リード
クロックDCKは、コントローラ2、A/D変換器1
2、ビタビ復号器13等に供給される。コントローラ
2、A/D変換器12、ビタビ復号器13の動作は、リ
ードクロックDCKに従うタイミングでなされる。さら
に、リードクロックDCKは、図示しないタイミングジ
ェネレータに供給される。タイミングジェネレータは、
例えば、記録/再生動作の切替え等の装置の動作タイミ
ングを制御する信号を生成する。
【0026】上述したような再生動作において、光磁気
ディスク6から再生される再生信号に基いて、より正し
い再生データを得るために、再生系の各構成要素の動作
を再生信号の品質に応じて適正化することが行われる。
このような操作をキャリブレーションと称する。キャリ
ブレーションは、再生信号の品質等が例えば加工精度等
の記録媒体の特性、および例えば記録用レーザ光のパワ
ーの変動、周囲温度等の記録/再生時の条件等によって
変化する可能性があることに対応するために再生系のパ
ラメータを適正化するためのものである。
【0027】キャリブレーションの内容は、例えば光ピ
ックアップ7の読取り用レーザ光パワーの調整、アンプ
8および9のゲインの調整、波形等化器11の波形等化
特性の調整、およびビタビ復号器13の動作において用
いられる振幅基準値の調整等である。このようなキャリ
ブレーションは、電源投入直後または記録媒体の交換時
等に、図1中には図示しない構成によって行われる。
【0028】〔記録媒体のセクタフォーマットの概要〕
光磁気ディスク6には、セクタを記録/再生の単位とし
てユーザデータが記録される。図3を参照して、光磁気
ディスク6において用いられるセクタフォーマットの一
例について説明する。図3Aに示すように、1セクタ
は、記録/再生の順に従って、ヘッダ、ALPC,ギャ
ップ、VFO3 、シンク、データフィールド、バッファ
の各エリアに区分されている。図3中に付した数字は、
バイト数を表す。光磁気ディスク6上には、ブロック符
号化等の符号化がなされたデータが記録される。例えば
8ビットが12チャンネルビットに変換されて記録され
る。
【0029】このセクタフォーマットの一例において
は、ユーザデータ量が1024バイトのフォーマット
と、ユーザデータ量が512バイトのフォーマットとが
用意されている。ユーザデータ量が1024バイトのフ
ォーマットでは、データフィールドのバイト数が670
バイトとされる。また、ユーザデータ量が512バイト
のフォーマットでは、データフィールドのバイト数が1
278バイトとされる。これら2つのセクタフォーマッ
トにおいて、63バイトのプリフォーマットされたヘッ
ダと、ALPC,ギャップエリアの18バイトは、同一
とされている。
【0030】図3Bは、63バイトのヘッダを拡大して
示す。ヘッダは、セクタマークSM(8バイト)、VF
OフィールドのVFO1 (26バイト)、アドレスマー
クAM(1バイト)、IDフィールドのID1 (5バイ
ト)、VFOフィールドのVFO2 (16バイト)、ア
ドレスマークAM(1バイト)、IDフィールドのID
2 (5バイト)、およびポストアンブルPA(1バイ
ト)が順に配列された構成とされている。
【0031】図3Cは、18バイトのALPC,ギャッ
プエリアを拡大して示す。18バイトは、ギャップフィ
ールド(5バイト)、フラグフィールド(5バイト)、
ギャップフィールド(2バイト)、ALPC(6バイ
ト)からなる。
【0032】次に、これらのフィールドについて説明す
る。セクタマークSMは、セクタの開始を識別するため
のマークであり、RLL(1,7)符号において生じな
いエンボス加工によって形成されたパターンを有する。
VFOフィールドは、上述のPLL部18中のVFO(V
ariable Frequency Oscillator) を同期させるためのも
ので、VFO1 、VFO2 およびVFO3 からなる。V
FO1 およびVFO2は、エンボス加工によって形成さ
れている。また、VFO3 は、そのセクタに対して記録
動作が行われる際に光磁気的に書かれる。VFO1 、V
FO2 およびVFO3 は、それぞれチャンネルビット
の'0' と'1' が交互に現れるパターン(2Tパターン)
を有する。従って、1チャンネルビットの時間長に対応
する時間をTとすると、VFOフィールドを再生した時
に、2T毎にレベルが反転する再生信号が得られる。
【0033】アドレスマークAMは、後続のIDフィー
ルドのためのバイト同期を装置に対して与えるために使
用され、RLL(1,7)符号において生じないエンボ
スされたパターンを有する。IDフィールドは、セクタ
のアドレス、すなわち、トラック番号およびセクタ番号
の情報と、これらの情報に対するエラー検出用のCRC
バイトを有する。IDフィールドは、5バイトからな
る。ID1 およびID2によって、同一のアドレス情報
が二重に記録される。ポストアンブルPAは、チャンネ
ルビットの'0' と'1' とが交互に現れるパターン(2T
パターン)を有する。ID1 、ID2 およびポストアン
ブルPAも、エンボス加工によって形成されている。こ
のように、ヘッダの領域は、エンボス加工によりピット
が形成されたプリフォーマットされた領域である。
【0034】図3Cは、ALPC,ギャップエリアを拡
大して示す。ギャップには、ピットが形成されない。最
初のギャップフィールド(5バイト)は、プリフォーマ
ットされたヘッダの後の最初のフィールドであり、これ
によって、ヘッダの読取りを完了した後の処理に装置が
要する時間が確保される。2番目のギャップフィールド
(2バイト)は、後のVFO3 の位置のずれを許容する
ためのものである。
【0035】ALPC,ギャップエリアには、5バイト
のフラグフィールドが記録される。フラグフィールド
は、セクタのデータが記録される時に、連続した2Tパ
ターンが記録される。ALPC(Auto Laser Power Cont
rol)フィールドは、記録時のレーザパワーをテストする
ために設けられている。シンクフィールド(4バイト)
は、続くデータフィールドのためのバイト同期を装置が
得るために設けられており、所定のビットパターンを有
する。
【0036】データフィールドは、ユーザデータを記録
するために設けられる。上述した670バイトのデータ
フィールドには、512バイトのユーザデータと、14
4バイトのエラー検出、訂正用のパリティ等と、12バ
イトのセクタ書込みフラグと、2バイト(FF)とから
なる。また、1278バイトのデータフィールドの場合
には、1024バイトのユーザデータと、242バイト
のエラー検出、訂正用のパリティ等と、12バイトのセ
クタ書込みフラグとからなる。セクタの最後のバッファ
フィールドは、電気的、あるいは機械的な誤差に対する
許容範囲として使用される。
【0037】上述したセクタフォーマットの例におい
て、ヘッダは、エンボス加工によりピットが形成された
エリアである。また、ALPC,ギャップエリアは、再
生時には、使用されないエリアである。さらに、VFO
3 、シンクフィールドおよびデータフィールドは、光磁
気記録されたデータのエリアである。
【0038】〔4値4状態ビタビ復号方法の概要〕以
下、ビタビ復号器13によって行われるビタビ復号方法
について説明する。上述したように、ユーザデータは、
様々な符号化方法によって記録データとしての符号語に
変換される。符号化方法は、記録媒体の性質および記録
/再生方法等に応じて適切なものが採用される。光磁気
ディスク装置においては、ブロック符号化において、Ru
n Lengthすなわち'1' と'1' の間の'0' の数を制限する
RLL(Run Length Limited)符号化方法が用いられる
ことが多い。従来から幾つかのRLL符号化方法が用い
られている。一般に、'1' と'1' の間の'0' の数を最小
でd個、最大でk個とするm/nブロック符号をRLL
(d,k;m,n)符号と称する。
【0039】例えば、2/3ブロック符号において、'
1' と'1' の間の'0' の数を最小で1個、最大で7個と
するブロック符号化方法は、RLL(1,7;2,3)
符号である。一般にRLL(1,7;2,3)符号をR
LL(1,7)符号と称することが多いので、以下の説
明においても単にRLL(1,7)符号と表記した場合
には、RLL(1,7;2,3)符号を指すことにす
る。
【0040】このようなRLL符号化方法と、上述した
マークエッジ記録方法との組合わせによって記録された
データから再生される再生信号を復号するために、ビタ
ビ復号方法を用いることができる。
【0041】このようなRLL符号化方法は、記録密度
の向上、および再生動作の安定性の確保という2つの観
点から、符号化方法に要求される条件に対応できるもの
である。まず、上述したように、マークエッジ記録方法
は、記録データに基づいて後述するように生成されるプ
リコード出力における'1' を各ピットのエッジによって
表現される極性の反転に対応させるものなので、'1'
と'1' の間の'0' の数を多くする程、各ピット1個当た
りに記録されるビット数を大きくすることができる。従
って、記録密度を大きくすることができる。
【0042】一方、再生系の動作タイミングを合わせる
ために必要なリードクロックDCKは、上述したよう
に、再生信号に基づいてPLL部14によって生成され
る。このため、記録データにおいて'1' と'1' の間の'
0' の数を多くすると、再生動作の際にPLL部の動作
が不安定となるので、再生動作全体が不安定なものとな
る。
【0043】これら2つの条件を考慮すると、'1' と'
1' の間の'0' の数は、多過ぎたり、少な過ぎたりしな
い、適切な範囲内に設定される必要がある。このよう
な、記録データ中の'0' の数の設定に関して、RLL符
号化方法が有効となる。
【0044】ところで、図4に示すように、上述したR
LL(1,7)符号化方法とマークエッジ記録方法の組
み合わせにおいては、記録データに基づいて生成される
プリコード出力中の'1' と'1' の間に最低1個の'0' が
含まれるので、最小反転幅が2となる。このような、最
小反転幅が2となる符号化方法が用いられる場合に、符
号間干渉およびノイズ等の影響を受けている再生信号か
ら記録データを復号する方法として、後述するように、
4値4状態ビタビ復号方法を適用することができる。
【0045】上述したように、再生信号には、波形等化
器11によって波形等化処理がなされる。ビタビ復号方
法の前段としてなされるこのような波形等化処理には、
符号間干渉を積極的に利用するパーシャルレスポンス方
法が用いられる。この際に用いられる波形等化特性は、
一般に(1+D)n で表されるパーシャルレスポンス特
性の内から、記録/再生系の線記録密度およびMTF
(Modulation TransferFunction)を考慮して決められ
る。上述したRLL(1,7)符号化方法とマークエッ
ジ記録方法の組み合わせによって記録されたデータに対
して、PR(1,2,1)を用いる波形等化処理は、4
値4状態ビタビ復号方法の前段となる。
【0046】一方、マークエッジ記録方法においては、
光磁気ディスク媒体等に対する実際の記録に先立って、
上述のRLL符号化等によって符号化された記録データ
に基づくプリコードが行われる。各時点kにおける記録
データ列をa〔k〕、これに基づくプリコード出力をb
〔k〕とすると、プリコードは、以下のように行われ
る。
【0047】 b〔k〕=mod2{a〔k〕+b〔k−1〕} (1) このようなプリコード出力b〔k〕が実際に光磁気ディ
スク媒体等に記録される。一方、波形等化器11によっ
てなされる、波形等化特性PR(1,2,1)での波形
等化処理について説明する。但し、以下の説明において
は、信号の振幅を規格化せずに、波形等化特性をPR
(B,2A,B)とする。また、ノイズを考慮しない場
合の再生信号の値をc〔k〕と表記する。さらに、ノイ
ズを含む実際の再生信号(すなわち、記録媒体から再生
された再生信号)をz〔k〕と表記する。
【0048】PR(B,2A,B)は、ある時点kにお
ける再生信号の値に対して、時点kにおける振幅の寄与
が振幅値の2A倍とされ、さらに前後の時点k−1およ
びk+1における振幅の寄与が各々の時点での信号の振
幅のB倍とされるものである。従って、再生信号の値の
最大値は、時点k−1、k、k+1において何れもパル
スが検出される場合である。このような場合には、再生
信号の値の最大値は、以下のようになる。
【0049】B+2A+B=2A+2B また、再生信号の値の最小値は0となる。但し、実際の
取り扱いにおいては、c〔k〕として、DC成分のA+
Bを差し引いた以下のようなものが用いられる。
【0050】 c〔k〕=B×b〔k−2〕+2A×b〔k−1〕+B×b〔k〕 −A−B (2) 従って、ノイズを考慮しない場合の再生信号c〔k〕
は、A+B,A,−A,−A−Bの内の何れかの値をと
ることになる。一般に、再生信号の性質を示す方法の1
つとして、例えば5個の時点を単位として、再生信号を
多数重ね合わせたものをアイパターンと称する。この発
明を適用することができる光磁気ディスク装置におい
て、PR(B,2A,B)の下で波形等化処理された実
際の再生信号z〔k〕についてのアイパターンの一例を
図5に示す。図5から各時点における再生信号z〔k〕
の値は、ノイズによるばらつきを有するが、ほぼ、A+
B,A,−A,−A−Bの内の何れかになることが確認
できる。後述するように、A+B,A,−A,−A−B
の値は、識別点として用いられる。
【0051】上述したような波形等化処理がなされた再
生信号を復号する、ビタビ復号方法の概略は、次のよう
なものである。ステップ符号化方法および記録媒体に
対する記録方法に基づいて、生じ得る全ての状態を特定
する。ステップある時点における各状態を起点とし
て、次の時点において生じ得る全ての状態遷移と、各状
態遷移が生じる時の記録データa〔k〕および再生信号
の値c〔k〕を特定する。ステップおよびの結果と
して特定された全ての状態および状態遷移と、各状態遷
移が生じる時の〔記録データの値a〔k〕/再生信号の
値c〔k〕〕を図の形式で表現したものを状態遷移図と
称する。後述するように、4値4状態ビタビ復号方法に
おける状態遷移図は、図7に示すようなものである。そ
して、この状態遷移図に基づく復号動作を行うように、
ビタビ復号器13が構成される。
【0052】さらに、ステップ上述したように、状態
遷移図を前提として、記録媒体から各時点kにおいて再
生される再生信号z〔k〕に基づく最尤な状態遷移が選
択される。但し、上述したように、z〔k〕は、ビタビ
復号器13に供給される前段において波形等化されたも
のである。このような最尤な状態遷移の選択がなされる
毎に、選択された状態遷移に対応して、状態遷移図に記
載された記録データa〔k〕の値を復号値とすることに
よって、記録データに対する最尤復号値系列としての復
号データa' 〔k〕を得ることができる。但し、各時点
kにおける復号データ値から、最尤復号値系列とするた
めの構成は、後述するビタビ復号器13中のPMU23
である。従って、上述したように、復号データ列a'
〔k〕は、復号エラーが無い場合には、記録データ列a
〔k〕と一致する。上述のステップ〜ステップにつ
いて、以下に詳細に説明する。
【0053】上述のステップについて説明する。ま
ず、ここで用いられる状態として、ある時点kにおける
状態を、時点kおよびそれ以前のプリコード出力を用い
て次のように定義する。すなわち、n=b〔k〕、m=
b〔k−1〕、l=b〔k−2〕の時の状態をSnml と
定義する。このような定義によって、23 =8個の状態
があると考えられるが、上述したように、実際に生じ得
る状態は、符号化方法等に基づいて制限される。RLL
(1,7)符号として符号化された記録データ列a
〔k〕においては、'1' と'1' の間に最低1個の'0' が
含まれるので、2個以上の'1' が連続することが無い。
記録データ列a〔k〕に課されるこのような条件に基づ
いてプリコード出力b〔k〕について一定の条件が課さ
れ、その結果として生じ得る状態に制限が加えられる。
【0054】このような制限について具体的に説明す
る。上述したようにRLL(1,7)符号化によって生
成される記録データ列中に、2個以上の'1' が連続する
もの、すなわち以下のものはあり得ない。
【0055】 a〔k〕=1,a〔k−1〕=1,a〔k−2〕=1 (3) a〔k〕=1,a〔k−1〕=1,a〔k−2〕=0 (4) a〔k〕=0,a〔k−1〕=1,a〔k−2〕=1 (5) 記録データ列に課されるこのような条件に基づいて、上
述の(1)式に従ってb〔k〕について課される条件に
ついて検討すると、S010およびS101の2個の状
態は生じ得ないことがわかる。従って、生じ得る状態
は、23 −2=6個である。
【0056】次に、ステップについて説明する。ある
時点jにおける状態を起点として、次の時点j+1にお
いて生じ得る状態を求めるためには、時点j+1におけ
る記録データの値a〔j+1〕が1となる場合、および
0となる場合に分けて調べる必要がある。
【0057】ここでは、状態S000を例として説明す
る。上述の(1)式に従って、S000すなわちn=b
〔j〕=0,l=b〔j−1〕=0,m=b〔j−2〕
=0とプリコードされる記録データとしては、以下の2
個が考えられる。
【0058】 a〔j〕=0、a〔j−1〕=0、a〔j−2〕=1 (6) a〔j〕=0、a〔j−1〕=0、a〔j−2〕=0 (7) 〔a〔j+1〕=1の時〕 この時、(1)式に従って、b〔j+1〕は、以下のよ
うに計算される。
【0059】 従って、再生信号c〔j〕の値は、上述の(2)式に従
って、次のように計算される。
【0060】 c〔j+1〕={B×b〔j+1〕+2A×b〔j〕+B×b〔j−1〕} −A−B ={B×1+2A×0+B×0}−A−B =−A (9) また、次の時点j+1での状態Snlm については、n=
b〔j+1〕,l=b〔j〕,m=b〔j−1〕であ
る。そして、上述したようにb〔j+1〕=1,b
〔j〕=0,b〔j−1〕=0となるので、次の時点j
+1における状態は、S100である。従って、a〔j
+1〕=1の場合には、S000→S100という遷移
が生じることが特定できる。
【0061】〔a〔j+1〕=0の時〕 この時、(1)式に従って、b〔j+1〕は、以下のよ
うに計算される。
【0062】 従って、再生信号c〔j+1〕の値は、上述の(2)式
に従って、次のように計算される。
【0063】 c〔j+1〕={B×b〔j+1〕+2A×b〔j〕+B×b〔j−1〕} −A−B ={B×0+2A×0+B×0}−A−B =−A−B (11) また、次の時点j+1における状態Snlm については、
n=b〔j+1〕,l=b〔j〕,m=b〔j−1〕で
ある。そして、上述したようにb〔j+1〕=0,b
〔j〕=0,b〔j−1〕=0となるので、次の時点に
おける状態は、S000である。従って、a〔j+1〕
=0の場合には、S000→S000という遷移が生じ
ることが特定できる。
【0064】このようにして、時点jにおけるS000
以外の各状態についても、それらを起点として次の時点
j+1において生じ得る状態遷移と、そのような各状態
遷移が生じる時の記録データ値a〔j+1〕および再生
信号値c〔j+1〕との対応を求めることができる。
【0065】上述したようにして、各状態について、そ
れらを起点として生じ得る状態遷移と、各状態遷移が生
じる時の記録データの値および再生信号の値との対応を
求め、図の形式に表したものが図6である。上述の時点
jおよびj+1は、特別の時点ではない。従って、上述
したようにして求まる、生じ得る状態遷移とそれらに伴
う記録データの値および再生信号の値との対応は、任意
の時点において適用することができる。このため、図6
においては、任意の時点kにおいて生じる状態遷移に伴
う記録データの値をa〔k〕と表記し、再生信号の値を
c〔k〕と表記する。
【0066】図6において、状態遷移は、矢印によって
表される。また、各矢印に付した符号が〔記録データ値
a〔k〕/再生信号値c〔k〕〕を示している。状態S
000,S001,S111およびS110を起点とす
る状態遷移は、2通り有るのに対して、状態S011お
よびS100を起点として生じ得る遷移は1通りのみで
ある。
【0067】さらに、図6においてS000とS001
は、何れもa〔k〕=1に対しては、c〔k〕=−Aと
いう値を取り、S100に遷移している。一方、a
〔k〕=0に対しては、c〔k〕=−A−Bという値を
取り、S000に遷移している。また、S111とS1
10も同様に、同じa〔k+1〕の値について同じc
〔k+1〕の値を取り、且つ、同じ状態に遷移してい
る。従って、S000とS001をまとめてS0と表現
し、S111とS110をまとめてS2と表現すること
ができる。さらに、S011をS3とし、S100をS
1と表現することにして、整理したものが図7である。
【0068】上述したように、図7が4値4状態ビタビ
復号方法に用いられる状態遷移図である。図7中には、
S0〜S3の4個の状態、および再生信号c〔k+1〕
の値としての−A−B,−A,A,A+Bの4個の値が
示されている。状態S0およびS2を起点とする状態遷
移は、2通り有るのに対して、状態S1およびS3を起
点とする状態遷移は、1通りのみである。
【0069】一方、状態遷移を時間に沿って表現する形
式として、図8に示すようなトレリス線図が用いられ
る。図8では、2個の時点間の遷移を示しているが、さ
らに多数の時点間の遷移を示すこともできる。時間経過
に伴い、順次右の時点に遷移していく様子が表現され
る。従って、水平な矢印は、例えばS0→S0等の同じ
状態への遷移を表し、斜めの矢印は、例えばS1→S2
等の異なる状態への遷移を表すことになる。
【0070】上述したビタビ復号方法のステップ、す
なわち図7に示した状態遷移図を前提として、ノイズを
含む実際の再生信号z〔k〕から最尤な状態遷移を選択
する方法について以下に説明する。
【0071】最尤な状態遷移を選択するためには、ま
ず、ある時点kにおける状態について、その状態に至る
過程において経由してきた複数時点間の状態遷移の尤度
の和を計算し、さらに、計算された尤度の和を比較し
て、最尤の復号系列を選択することが必要である。この
ような尤度の和をパスメトリックと称する。
【0072】パスメトリックを計算するためには、ま
ず、隣接する時点間の状態遷移の尤度を計算することが
必要となる。このような尤度の計算は、上述の状態遷移
図を参照して、再生信号z〔k〕の値に基づいて以下の
ようになされる。まず、一般的な説明として、時点k−
1において、状態Saである場合について考える。この
時、ビタビ復号器31に再生信号z〔k〕が入力された
場合に、状態Sbへの状態遷移が生じる尤度が次式に従
って計算される。但し、状態Saおよび状態Sbは、図
7の状態遷移図に記載されている4個の状態の何れかと
する。
【0073】 (z〔k〕−c(Sa,Sb))2 (12) 上式において、c(Sa,Sb)は、状態Saから状態
Sbへの状態遷移について、図7の状態遷移図に記載さ
れている再生信号の値である。すなわち、上述の図7に
おいて、例えば状態遷移S0→S1について、−Aと算
出されている値である。従って、式(12)は、ノイズ
を含む実際の再生信号z〔k〕の値と、ノイズを考慮せ
ずに計算された再生信号c(Sa,Sb)の値の間のユ
ークリッド距離となる。ある時点におけるパスメトリッ
クは、その時点に至るまでのこのような隣接時点間の状
態遷移の尤度の総和として定義される。
【0074】ところで、時点kにおいて状態Saである
場合を考える。この場合に、時点k−1において状態S
aに遷移し得る状態をSpとすれば、パスメトリックL
(Sa,k)は、時点k−1におけるパスメトリックを
用いて次式のように計算される。
【0075】 L(Sa,k) =L(Sp,k−1)+(z〔k〕−c(Sp,Sa))2 (13) すなわち、時点k−1において状態Spに至った場合の
パスメトリックL(Sp,k−1)と、時点k−1と時
点kの間で生じるSp→Saなる状態遷移の尤度(z
〔k〕−c(Sp,Sa))2 とを加算することによっ
て、パスメトリックL(Sa,k)が計算される。この
(z〔k〕−c(Sp,Sa))2 のような、最新の状
態遷移の尤度は、ブランチメトリックと称される。但
し、ここでのブランチメトリックは、後述するビタビ復
号器13中のブランチメトリック計算回路(BMC)2
0によって計算されるブランチメトリック、すなわち、
規格化メトリックに対応するブランチメトリックとは、
別のものであることに注意が必要である。
【0076】また、時点kにおいて状態Saである場合
に、時点k−1において状態Saに遷移し得る状態が複
数個存在することがある。図7においては、状態S0お
よびS2がこのような場合である。すなわち時点kにお
いて状態S0である場合に、時点k−1において状態S
0に遷移し得る状態は、S0とS3の2個である。ま
た、時点kにおいて状態S2である場合に、時点k−1
において状態S2に遷移し得る状態は、S1とS2の2
個である。一般的な説明として、時点kにおいて状態S
aであり、且つ、時点k−1において状態Saに遷移し
得る状態がSpおよびSqの2個である場合に、パスメ
トリックL(Sa,k)は、次式のように計算される。
【0077】 L(Sa,k) =min{L(Sp,k−1)+(z〔k〕−c(Sp,Sa))2 , L(Sq,k−1)+(z〔k〕−c(Sq,Sa))2 }(14) すなわち、時点k−1において状態Spであり、Sp→
Saなる状態遷移によって状態Saに至った場合と、時
点k−1において状態Sqであり、Sq→Saなる状態
遷移によって状態Saに至った場合の各々について、尤
度の和を計算する。そして、各々の計算値を比較し、よ
り小さい値を時点kにおける状態Saに関するパスメト
リックL(Sa,k)とする。
【0078】このようなパスメトリックの計算を、図7
を用いて上述した4値4状態について具体的に適用する
と、時点kにおける各状態S0,S1,S2およびS3
についてのパスメトリックL(0,k),L(1,
k),L(2,k)およびL(3,k)は、時点k−1
における各状態S0〜S3についてのパスメトリックL
(0,k−1)〜L(3,k−1)を用いて以下のよう
に計算できる。
【0079】 L(0,k)=min{L(0,k−1)+(z〔k〕+A+B)2 , L(3,k−1)+(z〔k〕+A)2 } (15) L(1,k)=L(0,k−1)+(z〔k〕+A)2 (16) L(2,k)=min{L(2,k−1)+(z〔k〕−A−B)2 L(1,k−1)+(z〔k〕−A)2 } (17) L(3,k)=L(2,k−1)+(z〔k〕−A)2 (18) 上述したように、このようにして計算されるパスメトリ
ックの値を比較して、最尤な状態遷移が選択されれば良
い。ところで、最尤な状態遷移を選択するためには、パ
スメトリックの値そのものを計算しなくても、パスメト
リックの値の比較ができれば良い。そこで、実際の4値
4状態ビタビ復号方法においては、パスメトリックの代
わりに以下に定義するような規格化パスメトリックを用
いることにより、各時点kにおけるz〔k〕に基づく計
算を容易なものとするようになされる。
【0080】 m(i,k) =〔L(i,k)−z〔k〕2 −(A+B)2 〕/2/(A+B)(19) 式(19)をS0〜S3の各状態に適用すると、具体的
な規格化パスメトリックは、以下のように2乗計算を含
まないものとなる。このため、後述する、加算、比較、
選択回路(ACS)21における計算を容易なものとす
ることができる。
【0081】 m(0,k)=min{m(0,k−1)+z〔k〕, m(3,k−1)+α×z〔k〕−β} (20) m(1,k)=m(0,k−1)+α×z〔k〕−β (21) m(2,k)=min{m(2,k−1)−z〔k〕, m(1,k−1)−α×z〔k〕−β} (22) m(3,k)=m(2,k−1)+α×z〔k〕−β (23) 但し、式(20)〜(23)中のαおよびβは、以下の
ようなものである。
【0082】 α=A/(A+B) (24) β=B×(B+2×A)/2/(A+B) (25) このような規格化パスメトリックに基づく4値4状態ビ
タビ復号方法における状態遷移の条件について図9に示
す。上述の4個の規格化パスメトリックの内に、2個か
ら1個を選択する式が2つあるので、2×2=4通りの
条件がある。
【0083】〔4値4状態ビタビ復号器の概要〕上述し
た4値4状態ビタビ復号方法を実現するビタビ復号器1
3について以下に説明する。図10にビタビ復号器13
の全体構成を示す。ビタビ復号器13は、ブランチメト
リック計算回路(以下、BMCと表記する)20、加
算、比較および選択回路(以下、ACSと表記する)2
1、圧縮およびラッチ回路22およびパスメモリユニッ
ト(以下、PMUと表記する)23から構成される。こ
れらの各構成要素に対して上述のリードクロックDCK
(以下の説明においては、単にクロックと表記する)が
供給されることにより、ビタビ復号器13全体の動作タ
イミングが合わされる。以下、各構成要素について説明
する。
【0084】BMC20は、入力される再生信号z
〔k〕に基づいて、規格化パスメトリックに対応するブ
ランチメトリックの値BM0,BM1,BM2およびB
M3を計算する。BM0〜BM3は、上述の式(20)
〜(23)の規格化パスメトリックを計算するために必
要とされる、以下のようなものである。
【0085】 BM0=z(k) (26) BM1=α×z〔k〕−β (27) BM2=−z(k) (28) BM3=−α×z〔k〕−β (29) この計算に必要なαおよびβは、上述の式(24)およ
び(25)に従ってBMC20によって計算される基準
値である。かかる計算は、例えば再生信号z〔k〕に基
づくエンベロープ検出等の方法で検出され、BMC20
に供給される識別点−A−B,−A,AおよびA+Bの
値に基づいてなされる。
【0086】BM0〜BM3の値は、ACS21に供給
される。一方、ACS21は、後述するような圧縮およ
びラッチ回路22から、1クロック前の規格化パスメト
リックの値(但し、後述するように圧縮のなされたも
の)M0,M1,M2およびM3を供給される。そし
て、M0〜M3と、BM0〜BM3とを加算して、後述
するようにして、最新の規格化パスメトリックの値L
0,L1,L2およびL3を計算する。M0〜M3が圧
縮のなされたものであるため、L0〜L3を計算する際
のオーバーフローを避けることができる。
【0087】さらに、ACS21は、最新の規格化パス
メトリックの値L0〜L3に基づいて、後述するよう
に、最尤な状態遷移を選択し、また、選択結果に対応し
て、パスメモリ23に供給される選択信号SEL0およ
びSEL2を'High'または'Low' とする。
【0088】また、ACS21は、L0〜L3を圧縮お
よびラッチ回路22に供給する。圧縮およびラッチ回路
22は、供給されるL0〜L3を圧縮した後にラッチす
る。その後、1クロック前の規格化パスメトリックM0
〜M3としてACS21に供給する。
【0089】この際の圧縮の方法としては、例えば以下
に示すように、最新の規格化パスメトリックL0〜L3
から、そのうちの1個、例えばL0を一律に差し引く等
の方法が用いられる。
【0090】M0=L0−L0 (30) M1=L1−L0 (31) M2=L2−L0 (32) M3=L3−L0 (33) この結果として、M0が常に0の値をとることになる
が、以下の説明においては、一般性を損なわないため
に、このままM0と表記する。式(30)〜(33)に
よって計算されるM0〜M3の値の差は、L0〜L3の
値の差と等しいものとなる。上述したように、最尤な状
態遷移の選択においては、規格化パスメトリック間の値
の差のみが問題となる。従って、このような圧縮方法
は、最尤な状態遷移の選択結果に影響せずに規格化パス
メトリックの値を圧縮し、オーバーフローを防止する方
法として有効である。このように、ACS21と圧縮お
よびラッチ回路22は、規格化パスメトリックの計算に
関するループを構成する。
【0091】上述のACS21について、図11を参照
してより詳細に説明する。ACS21は、6個の加算器
51、52、53、54、56、58および2個の比較
器55、57から構成される。一方、上述したようにA
CS21には、1クロック前の圧縮された規格化パスメ
トリックの値M0〜M3および規格化パスメトリックに
対応するブランチメトリックの値BM0〜BM3が供給
される。
【0092】加算器51には、M0およびBM0が供給
される。加算器51は、これらを加算して以下のような
L00を算出する。
【0093】L00=M0+BM0 (34) 上述したように、M0は、時点k−1において状態S0
に至った場合に、経由してきた状態遷移の総和に対応す
る圧縮された規格化パスメトリックである。また、BM
0は、時点kにおいて入力される再生信号z〔k〕に基
づいて上述の(26)式に従って計算されるもの、すな
わちz〔k〕の値そのものである。従って、式(34)
の値は、上述したような圧縮の作用の下に、上述の式
(20)中のm(0,k−1)+z〔k〕の値を計算し
たものとなる。すなわち、時点k−1において状態S0
であり、時点kにおける状態遷移S0→S0によって最
終的に状態遷移S0に至った場合に対応する計算値であ
る。
【0094】一方、加算器52には、M3およびBM1
が供給される。加算器51は、これらを加算して以下の
ようなL30を算出する。
【0095】L30=M3+BM1 (35) 上述したように、M3は、時点k−1において状態S3
に至った場合に、経由してきた状態遷移の総和に対応す
る、圧縮された規格化パスメトリックである。また、B
M1は、時点kにおいて入力される再生信号z〔k〕に
基づいて上述の(27)式に従って計算されるもの、す
なわちα×z〔k〕−βである。従って、式(35)の
値は、上述したような圧縮の作用の下に、上述の式(2
0)中のm(3,k−1)+α×z〔k〕−βの値を計
算したものとなる。すなわち、時点k−1において状態
S3であり、時点kにおける状態遷移S3→S0によっ
て最終的に状態遷移S0に至った場合に対応する計算値
である。
【0096】上述のL00およびL30は、比較器55
に供給される。比較器55は、L00およびL30の値
を比較し、小さい方を最新の規格化パスメトリックL0
とすると供に、選択結果に応じて、上述したように選択
信号SEL0の極性を切替える。このような構成は、式
(20)において、最小値が選択されることに対応する
ものである。すなわち、L00<L30の場合(この時
は、S0→S0が選択される)に、L00をL0として
出力し、且つ、SEL0を例えば、'Low' とする。ま
た、L30<L00の場合(この時は、S3→S0が選
択される)には、L30をL0として出力し、且つ、S
EL0を例えば'High'とする。SEL0は、後述するよ
うに、状態S0に対応するA型パスメモリ24に供給さ
れる。
【0097】このように、加算器51、52および比較
器55は、上述の式(20)に対応して、S0→S0と
S3→S0の内から、時点kにおける状態遷移として最
尤なものを選択する動作を行う。そして、選択結果に応
じて、最新の規格化パスメトリックL0および選択信号
SEL0を出力する。
【0098】また、加算器56には、M0およびBM1
が供給される。加算器51は、これらを加算して以下の
ようなL1を算出する。
【0099】L1=M0+BM1 (36) 上述したように、M0は、時点k−1において状態S0
に至った場合に、経由してきた状態遷移の総和に対応す
る圧縮された規格化パスメトリックである。また、BM
1は、時点kにおいて入力される再生信号z〔k〕に基
づいて上述の(27)式に従って計算されるもの、すな
わちα×z〔k〕−βである。従って、式(36)の値
は、上述したような圧縮の作用の下に、上述の式(2
1)の右辺m(0,k−1)+α×z〔k〕−βの値を
計算したものとなる。すなわち、時点k−1において状
態S0であり、時点kにおける状態遷移S0→S1によ
って最終的に状態遷移S1に至った場合に対応する計算
値である。式(21)が値の選択を行わないことに対応
して、加算器56の出力がそのまま最新の規格化パスメ
トリックL1とされる。
【0100】加算器53には、M2およびBM2が供給
される。加算器53は、これらを加算して以下のような
L22を算出する。
【0101】L22=M2+BM2 (37) 上述したように、M2は、時点k−1において状態S2
に至った場合に、経由してきた状態遷移の総和に対応す
る圧縮された規格化パスメトリックである。また、BM
0は、時点kにおいて入力される再生信号z〔k〕に基
づいて上述の(28)式に従って計算されるもの、すな
わち−z〔k〕である。従って、式(37)の値は、上
述したような圧縮の作用の下に、上述の式(22)中の
m(2,k−1)−z〔k〕の値を計算したものとな
る。すなわち、時点k−1において状態S2であり、時
点kにおける状態遷移S2→S2によって最終的に状態
遷移S2に至った場合に対応する計算値である。
【0102】一方、加算器54には、M1およびBM3
が供給される。加算器53は、これらを加算して以下の
ようなL12を算出する。
【0103】L12=M1+BM3 (38) 上述したように、M1は、時点k−1において状態S1
に至った場合に、経由してきた状態遷移の総和に対応す
る圧縮された規格化パスメトリックである。また、BM
3は、時点kにおいて入力される再生信号z〔k〕に基
づいて上述の(29)式に従って計算されるもの、すな
わち−α×z〔k〕−β である。従って、式(38)
の値は、上述したような圧縮の作用の下に、上述の式
(22)中のm(1,k−1)−α×z〔k〕−βの値
を計算したものとなる。すなわち、時点k−1において
状態S1であり、時点kにおける状態遷移S1→S2に
よって最終的に状態遷移S2に至った場合に対応する計
算値である。
【0104】上述のL22およびL12は、比較器57
に供給される。比較器57は、L22およびL12の値
を比較し、小さい方を最新の規格化パスメトリックL2
とすると共に、選択結果に応じて、上述したように選択
信号SEL2の極性を切替える。このような構成は、式
(22)において、最小値が選択されることに対応する
ものである。すなわち、L22<L12の場合(この時
は、S2→S2が選択される)に、L22をL2として
出力し、且つ、SEL2を例えば、'Low' とする。ま
た、L12<L22の場合(この時は、S1→S2が選
択される)には、L12をL2として出力し、且つ、S
EL2を例えば'High'とする。SEL2は、後述するよ
うに、状態S2に対応するA型パスメモリ26に供給さ
れる。
【0105】このように、加算器53、54および比較
器57は、上述の式(22)に対応して、S1→S2と
S2→S2の内から、時点kにおける状態遷移として最
尤なものを選択する。そして、選択結果に応じて、最新
の規格化パスメトリックL2および選択信号SEL2を
出力する。
【0106】また、加算器58には、M2およびBM3
が供給される。加算器58は、これらを加算して以下の
ようなL3を算出する。
【0107】L3=M2+BM3 (39)上述した
ように、M2は、時点k−1において状態S2に至った
場合に、経由してきた状態遷移の総和に対応する圧縮さ
れた規格化パスメトリックである。また、BM3は、時
点kにおいて入力される再生信号z〔k〕に基づいて上
述の(29)式に従って計算されるもの、すなわち−α
×z〔k〕−βである。従って、式(39)の値は、上
述したような圧縮の作用の下に、上述の式(23)の右
辺m(2,k−1)+α×z〔k〕−βの値を計算した
ものとなる。すなわち、時点k−1において状態S0で
あり、時点kにおける状態遷移S2→S3によって最終
的に状態遷移S3に至った場合に対応する計算値であ
る。式(23)が値の選択を行わないことに対応して、
加算器58の出力がそのまま最新の規格化パスメトリッ
クL3とされる。
【0108】上述したようにして, ACS21が出力す
るSEL0およびSEL2に従って、パスメモリユニッ
ト(以下、PMUと表記する)23が動作することによ
って、記録データa〔k〕に対する最尤復号系列として
の復号データa’〔k〕が生成される。PMU23は、
図7に示した4個の状態間の状態遷移に対応するため
に、2個のA型パスメモリおよび2個のB型パスメモリ
から構成される。
【0109】A型パスメモリは、その状態に至る遷移と
して2つの遷移(すなわち、自分自身からの遷移と、他
の1個の状態からの遷移)を有し、且つ、その状態を起
点とする2つの遷移(すなわち、自分自身に至る遷移と
他の1個の状態に至る遷移)を有する状態に対応するた
めの構成とされる。従って、A型パスメモリは、図7に
示した4個の状態の内、S0およびS2に対応するもの
である。
【0110】一方、B型パスメモリは、その状態に至る
遷移が1つのみであり、且つ、その状態を起点とする遷
移が1つのみである状態に対応するための構成とされ
る。従って、B型パスメモリは、図7に示した4個の状
態の内、S1およびS3に対応するものである。
【0111】これら2個のA型パスメモリおよび2個の
B型パスメモリが図7に示した状態遷移図に従う動作を
行うために、PMU23において、図10に示すような
復号データの受渡しがなされるように構成される。すな
わち、A型パスメモリ24がS0に対応し、A型パスメ
モリ26がS2に対応する。また、B型パスメモリ25
がS1に対応し、また、B型パスメモリ27がS3に対
応する。このように構成すれば、S0を起点として生じ
得る状態遷移がS0→S0およびS0→S1であり、S
2を起点として生じ得る状態遷移がS2→S2およびS
2→S3であることに合致する。また、S1を起点とし
て生じ得る状態遷移がS1→S2のみであり、S3を起
点として生じ得る状態遷移がS3→S0のみであること
にも合致する。
【0112】A型パスメモリ24について、その詳細な
構成を図12に示す。A型パスメモリ24は、パスメモ
リ長に対応する個数のフリップフロップとセレクタを、
交互に接続したものである。図10には、14ビットの
デコードデータ長に対応する構成を示した。すなわち、
14個のセレクタ311 〜3114および15個のフリッ
プフロップ300 〜3014を有するものである。セレク
タ311 〜3114は、何れも2個のデータを受取り、そ
の内の1個を選択的に後段に供給するものである。ま
た、フリップフロップ300 〜3014にクロックが供給
されることにより、A型パスメモリ24全体の動作タイ
ミングが合わされる。
【0113】図7を用いて上述したように、状態S0に
至る遷移は、S0→S0すなわち自分自身から継承する
遷移、およびS3→S0である。このような状況に対応
する構成として、各セレクタは、前段のフリップフロッ
プから供給されるデータすなわちS0→S0に対応する
復号データと、状態S3に対応するB型パスメモリ27
から供給されるデータすなわちS3→S0に対応する復
号データPM3とを受取る。さらに、各セレクタは、A
CS21からSEL0を供給される。そして、SEL0
の極性に応じて、供給される2個の復号データの内の一
方を後段のフリップフロップに供給する。また、このよ
うにして後段のフリップフロップに供給される復号デー
タは、状態S1に対応するB型パスメモリ25にもPM
0として供給される。
【0114】すなわち、例えばセレクタ3114は、前段
のフリップフロップ3013から供給されるデータと、B
型パスメモリ27から供給される14ビットからなるP
M3の14番目のビット位置のデータとを受取る。そし
て、これら2個のデータの内から以下のようにして選択
したデータを、後段のフリップフロップ3014に供給す
る。上述したようにSEL0は、選択結果に応じて、'L
ow' または'High'とされる。SEL0が例えば'Low' の
時は、前段のフリップフロップ3013からのデータが選
択されるようになされる。また、SEL0が例えば'Hig
h'の時は、PM3の14番目のビット位置のデータが選
択されるようになされる。選択されたデータは、後段の
フリップフロップ3014に供給され、また、PM0の1
4番目のビット位置のデータとして、状態S1に対応す
るB型パスメモリ25に供給される。
【0115】A型パスメモリ24中の他のセレクタ31
1 〜3113においても、SEL0の極性に応じて、同様
な動作が行われる。従って、A型パスメモリ24全体と
しては、SEL0が例えば'Low' の時は、A型パスメモ
リ24中で、各々のフリップフロップがその前段に位置
するフリップフロップのデータを継承するシリアルシフ
トを行う。また、SEL0が例えば'High'の時は、B型
パスメモリ27から供給される14ビットからなる復号
データPM3を継承するパラレルロードを行う。何れの
場合にも、継承される復号データは、B型パスメモリ2
5に14ビットの復号データPM0として供給される。
【0116】また、最初の処理段となるフリップフロッ
プ300 には、クロックに同期して常に'0' が入力され
る。かかる動作は、S0に至る状態遷移S0→S0とS
2→S0の何れにおいても、図7に示すように、復号デ
ータが'0' なので、最新の復号データは、常に'0' とな
ることに対応している。
【0117】上述したように、S2に対応するA型パス
メモリ26についても、構成自体は、A型パスメモリ2
4と全く同様である。但し、ACS21から入力される
選択信号は、SEL2である。また、図6に示すように
状態S2に至る遷移としては、S2→S2すなわち自分
自身から継承する遷移と、S1→S2とがある。このた
め、状態S1に対応するB型パスメモリ25からPM1
を供給される。さらに、状態S2を起点として生じ得る
状態がS2すなわち自分自身と、S3であることに対応
して、状態S3に対応するB型パスメモリ27にPM2
を供給する。
【0118】また、S2に対応するA型パスメモリ26
においても、最初の処理段となるフリップフロップに
は、クロックに同期して常に'0' が入力される。かかる
動作は、S2に至る状態遷移S2→S2とS1→S0の
何れにおいても、図7に示すように、復号データが'0'
なので、最新の復号データは、常に'0' となることに対
応している。
【0119】他方、B型パスメモリ25について、その
詳細な構成を図13に示す。B型パスメモリ25は、パ
スメモリ長に対応する個数のフリップフロップを接続し
たものである。図13には、14ビットのデコードデー
タ長に対応する構成を示した。すなわち、15個のフリ
ップフロップ320 〜3214を有するものである。フリ
ップフロップ320 〜3214にクロックが供給されるこ
とにより、B型パスメモリ25全体の動作タイミングが
合わされる。
【0120】各フリップフロップ321 〜3214には、
状態S0に対応するA型パスメモリ24から、14ビッ
トの復号データがPM0として供給される。例えば、フ
リップフロップ321 には、PM0の1ビット目が供給
される。各フリップフロップ321 〜3214は、供給さ
れた値を1クロックの間保持する。そして、状態S2に
対応するA型パスメモリ26に、14ビットの復号デー
タPM1として出力する。例えば、フリップフロップ3
1 は、PM1の2ビット目を出力する。
【0121】B型パスメモリ25中の他のセレクタ32
1 〜3213においても、同様な動作が行われる。従っ
て、B型パスメモリ25全体としては、A型パスメモリ
24から供給される14ビットからなる復号データPM
0を受取り、またA型パスメモリ26に14ビットから
なる復号データPM1を供給する。
【0122】また、フリップフロップ320 には、クロ
ックに同期して常に'1' が入力される。かかる動作は、
図7に示したように、最新の状態遷移がS0→S1であ
る場合に復号データが'1' であることに対応している。
【0123】また、上述のように、状態S3に対応する
B型パスメモリ27についても、B型パスメモリ25と
全く同様な構成とされる。但し、図7に示すように状態
S3に至る遷移は、S2→S3なので、状態S2に対応
するA型パスメモリ26からPM2を供給される。さら
に、状態S3を起点として生じ得る状態がS0であるこ
とに対応して、状態S0に対応するA型パスメモリ24
にPM3を供給するようになされる。B型パスメモリ2
7においても、最初の処理段となるフリップフロップに
は、クロックに同期して常に'1' が入力される。かかる
動作は、図7に示したように、最新の状態遷移がS2→
S3である場合に復号データが'1' であることに対応し
ている。
【0124】上述したようにして、PMU23中の4個
のパスメモリは、各々復号データを生成する。このよう
にして生成される4個の復号データは、常に正確なビタ
ビ復号動作がなされる場合には、互いに一致することに
なる。ところで、実際のビタビ復号動作においては、4
個の復号データに不一致が生じることも起こり得る。こ
のような不一致は、再生信号に含まれるノイズの影響等
により、上述の識別点AおよびBを検出する際に誤差が
生じる等の要因により、ビタビ復号動作が不正確なもの
となることによって生じる。
【0125】一般に、このような不一致が生じる確率
は、再生信号の品質に対応してパスメモリの処理段数を
充分に大きく設定することによって減少させることがで
きる。すなわち、再生信号のC/N等の品質が良い場合
には、パスメモリの処理段数が比較的小さくても復号デ
ータ間の不一致が生じる確率は小さい。これに対して、
再生信号の品質が良くない場合には、上述の不一致が生
じる確率を小さくするためには、パスメモリの処理段数
を大きくする必要がある。再生信号の品質に対してパス
メモリの処理段数が比較的小さくて、復号データ間の不
一致が生じる確率を充分に低くすることができない場合
には、4個の復号データから、例えば多数決等の方法に
よって、より的確なものを選択するような、図示しない
構成がPMU23中の4個のパスメモリの後段に設けら
れる。
【0126】〔4値4状態ビタビ復号方法以外のビタビ
復号方法〕上述した4値4状態ビタビ復号方法は、波形
等化器11において用いられる波形等化特性がPR
(1,2,1)であり、且つ、記録データとしてRLL
(1,7)符号が採用される場合に用いられる。例え
ば、記録線密度0.40μm,レーザ波長685nm,
NA=0.55の場合には、波形等化特性をPR(1,
2,1)とし、4値4状態ビタビ復号方法を用いること
が最適となる。他方、波形等化特性または記録データを
生成するための符号化方法に応じて、他の種類のビタビ
復号方法が用いられることもある。
【0127】例えば、波形等化特性がPR(1,1)で
あり、且つ、記録データとしてRLL(1,7)符号が
用いられる場合には、3値4状態ビタビ復号方法が用い
られる。また、波形等化特性がPR(1,3,3,1)
であり、且つ、記録データとしてRLL(1,7)符号
が用いられる場合には、7値6状態ビタビ復号方法が用
いられる。このようなビタビ復号方法の内、何れを用い
るかを選択するための要素の1つとなる波形等化特性
は、再生信号上の符号間干渉に適合する程度が良いもの
が採用される。従って、上述したように、線記録密度お
よびMTFを考慮して最適なものとされる。
【0128】この発明は、上述のビタビ復号器13が4
値4状態ビタビ復号方法を行うために必要とされる4つ
の識別点−A−B,−A,AおよびA+Bの値を全て実
測値として検出するものである。
【0129】以下、図14を参照して、4値4状態ビタ
ビ復号方法を行う光磁気ディスク装置にこの発明を適用
した、この発明の一実施例について説明する。図1等を
用いて上述した光磁気ディスク装置の一例の全体構成と
同様の構成要素には、同一の符号を付した。記録系の構
成および動作については、上述の光磁気ディスク装置の
一例と同様である。
【0130】次に、再生系の構成および動作について説
明する。再生信号は、上述の光磁気ディスク装置の一例
と同様にして、波形等化器11に供給される。波形等化
器11によって波形等化処理された再生信号は、ノイズ
を低減させるために設けられているローパスフィルタ
(以下、LPFと表記する)15に供給される。LPF
15は、上述した光磁気ディスク装置の一例においても
設けられている。図1においては図示を省略したが、こ
の発明の一実施例について説明するにあたっては、その
後段における処理を明確にする必要があるので、図14
中に図示した。
【0131】LPF15の出力は、エンベロープ検出器
17、バンドパスフィルタ(以下、BPFと表記する)
16、PLL14およびA/D変換器12に供給され
る。この内、エンベロープ検出器17およびBPF16
については、後述する。PLL14は、図1等を用いて
上述した光磁気ディスク装置の一例と同様に、供給され
るLPF15の出力に基づいて、リードクロックDCK
を生成する。リードクロックDCKは、A/D変換器1
2、18、118、ビタビ復号器13およびコントロー
ラ2に供給される。これらの構成要素の動作タイミング
は、リードクロックDCKに従うものとされる。
【0132】一方、A/D変換器12は、LPF15の
出力に基づいてA/D変換を行い、再生信号値z〔k〕
をサンプリングしてビタビ復号器13に供給する。ビタ
ビ復号器13は、再生信号値z〔k〕から4値4状態ビ
タビ復号方法によって復号データを生成し、コントロー
ラ2に供給する。ビタビ復号器13が4値4状態ビタビ
復号方法を行う際に、4つの識別点−A−B,−A,A
およびA+Bの値が必要とされる。すなわち、上述した
ように、ビタビ復号器13中のBMC20が式(26)
〜(29)に従って計算を行うために必要とされる識別
点の値αおよびβの値を、式(24)、(25)に従っ
て算出するためにこれら4つの識別点の値が必要とされ
る。
【0133】このような4つの識別点の値を検出するた
めの構成について以下に説明する。まず、LPF15の
後段に設けられるエンベロープ検出器17は、LPF1
5の出力に基づくエンベロープ検出を行って再生信号全
体の最大振幅と一致する2個の識別点−A−BおよびA
+Bの値を検出する。かかるエンベロープ検出は、上述
のキャリブレーション時等に行われるテストリードによ
って得られる再生信号に基づいて行うことができる。
【0134】テストリードは、所定の信号を記録媒体の
例えばマニュファクチャライズゾーン(試し書き領
域)、最内周または最外周等の所定の領域に記録し、そ
の後再生することによって装置の動作パラメータの調整
に用いられる再生信号を得る動作である。マニュファク
チャライズゾーンは、ゾーンCAV等の媒体フォーマッ
トにおける各ゾーンの先頭に設けられる領域である。テ
ストリードは、例えば電源投入時、記録媒体装着時、シ
ステムリセット後の立ち上げ時、温度急変時およびホス
トコンーピュータ2からの指令がなされる時等に行われ
る。
【0135】この発明の一実施例では、テストリードに
用いられる所定の信号として、ランダム信号を用いる
が、再生信号全体の最大振幅と一致する振幅を有する信
号であれば、他の周波数特性を有する信号を用いても良
い。例えば、上述したようなランダム信号の代わりに、
データフィールドから再生される再生RF信号を用いて
もよい。このようにして検出される−A−BおよびA+
Bの値は、A/D変換器18によってA/D変換された
後に、ビタビ復号器13に供給される。エンベロープ検
出器17およびA/D変換器18は、上述の光磁気ディ
スク装置の一例においても用いられている。これらにつ
いて、図1中には記載を省略したが、この発明について
説明するにあたり、説明を明確なものとするために図1
4中に図示した。
【0136】一方、LPF15の後段に設けられるBP
F16は、LPF15の出力から、後述する2T信号を
分離して取出し、取出した信号をエンベロープ検出器1
17に供給する。エンベロープ検出部117は、供給さ
れる2T信号に基づいて、エンベロープ検出を行う。こ
のようなエンベロープ検出によって識別点Aおよび−A
の値が検出される。かかる2T信号は、再生信号全体の
最大振幅とは一致しない識別点に対応する振幅を有する
ものとされる。但し、かかる2T信号の代わりに、再生
信号全体の最大振幅とは一致しない識別点に対応する振
幅を有する信号であって、後述するようにBPF16に
よって他の信号から分離できるような、他の周波数特性
を有する信号を用いても良い。
【0137】ところで、かかる2T信号は、上述のラン
ダム信号と同様に、テストリード等によって得ることが
できる。すなわち、キャリブレーション時等に上述のラ
ンダム信号等と共に、かかる2T信号が記録され、その
後再生される。このようにして、上述のランダム信号と
かかる2T信号とが混在する再生信号が得られる。かか
る2T信号は、上述のランダム信号より小さい振幅を有
するので、このようにして得られる再生信号から分離し
て取出した後でなければ、かかる2T信号を識別点Aお
よび−Aの値を検出するためのエンベロープ検出の対象
とすることができない。このため、上述したような構
成、すなわちエンベロープ検出部117の前段にBPF
16を設ける構成が必要となる。
【0138】また、上述したセクタフォーマット中のV
FO3 から再生されるPLLを同期させるための2T信
号を、テストリードによって得られる2T信号の代わり
に用いるようにしても良い。この場合、BPF16は、
VFO3 に近接するパターンから再生される信号から、
かかる2T信号を分離して取出す役割を果たす。
【0139】上述したようなエンベロープ検出器17お
よび117によるエンベロープ検出に用いられるランダ
ム信号および2T信号は、記録媒体等への記録時の条
件、および例えばアンプ8および9のゲイン、波形等化
器11の特性等の再生系の条件等によって決まる再生信
号の品質を反映するものである。従って、このようなエ
ンベロープ検出によって、ビタビ復号器13の動作に用
いられる4個の識別点−A−B,−A,A,A+Bの値
の全てが実測値として検出されることにより、復号エラ
ーを低減することができる。
【0140】上述したこの発明の一実施例は、4値4状
態ビタビ復号方法を行う光磁気ディスク装置にこの発明
を適用したものである。これに対して、他の種類のビタ
ビ復号方法を行う再生装置に対してもこの発明を適用す
ることができる。例えば、上述の7値6状態ビタビ復号
方法に対してもこの発明を適用することができる。
【0141】7値6状態ビタビ復号方法に用いられる状
態遷移図を図15に示す。必要とされる識別点は、小さ
い順に−3A−B,−3A,−3A+B,0,3A−
B,3A,3A+Bの7個である。この内、−3A−
B,3A+Bおよび0は、再生信号全体の最大振幅値お
よびセンター値として検出できる。すなわち、ランダム
信号または再生RF信号に基づくエンベロープ検出を行
う1個のエンベロープ検出器によって、エンベロープ値
およびセンター値として検出できる。
【0142】残りの4個の識別点−3A,−3A+B,
3A−Bおよび3Aの値の内、−3Aおよび3Aの値
を、−3A−B,3A+Bおよび0の値を検出する上述
のエンベロープ検出器とは別の1個のエンベロープ検出
器を用いることによって検出することができる。但し、
このような1個のエンベロープ検出器には、−3Aおよ
び3Aの値を振幅値とし、且つ上述のランダム信号等と
は異なる周波数の信号(以下、信号Pと表記する)が供
給されなければならない。このため、テストリード等に
よって供給される再生信号から信号Pを分離して取出す
ためのバンドパスフィルタがこのような1個のエンベロ
ープ検出器の前段に設けられる必要がある。
【0143】さらに、−3A−B,3A+Bの値を、上
述した2個のエンベロープ検出器とは別の1個のエンベ
ロープ検出器を用いることによって検出することができ
る。但し、かかる1個のエンベロープ検出器には、−3
A−B,3A+Bの値を振幅値とし、且つ上述のランダ
ム信号等および信号Pとは異なる周波数の信号(以下、
信号Qと表記する)が供給されなければならない。この
ため、テストリード等によって供給される再生信号から
信号Qを分離して取出すためのバンドパスフィルタがか
かる1個のエンベロープ検出器の前段に設けられる必要
がある。
【0144】このように、3個のエンベロープ検出器お
よび2個のバンドパスフィルタを設けることによって、
7値6状態ビタビ復号方法を行うために必要な識別点の
値の全てを実測値として検出することができる。
【0145】さらに、他の種類のビタビ復号方法を行う
光磁気ディスク装置等に対しても、この発明を適用する
ことができる。すなわち、一般には、図16に示すよう
に、例えばランダム信号等に基づいて、再生信号全体の
最大振幅と一致する識別点の値を検出するエンベロープ
検出器17と共に、ランダム信号等より小さい振幅の信
号P1 、P2 ・・・Pn に基づくエンベロープ検出を行
うエンベロープ検出器171 、172 ・・・17n およ
びそれらの前段にP1 、P2 ・・・Pn を分離して取出
すBPF161 、162 ・・・16n をそれぞれを設け
るようにする。
【0146】そして、上述したこの発明の一実施例と同
様に、信号P1 、P2 ・・・Pn は、例えばキャリブレ
ーション時等になされるテストリードによって生成され
るようにする。このようにすれば、再生信号全体の最大
振幅とは一致しない識別点の値を、最大で2n個検出す
ることができる。従って、再生信号全体の最大振幅と一
致する識別点を含めて、全部で2n+3個(センター値
が識別点に含まれる場合)または2n+2個(センター
値が識別点に含まれない場合)の識別点を必要とするビ
タビ復号方法に対応することができる。
【0147】また、キャリブレーション時等に、再生信
号全体の最大振幅とは一致しない識別点を最大振幅とす
る信号P1 〜Pn を得るためになされる記録およびその
後の再生は、信号P1 〜Pn 毎に個別に行う必要は無
い。上述のテストリードによって、ランダム信号等と信
号P1 〜Pn が共存するような再生信号が得られ、この
ような再生信号が再生系に供給される場合にも、BPF
161 〜16n が信号P1 〜Pn を各々分離して取出
し、それぞれ後段のエンベロープ検出器171 〜17n
に供給することができる。従って、信号P1 〜Pn に基
づくエンベロープ検出によって、再生信号全体の最大振
幅とは一致しない識別点の値を検出することができる。
【0148】すなわち、テストリード等によって、例え
ば、ランダム信号等と信号P1 〜Pn の全てを含むよう
な信号を得て、得られた信号に基づいて、ビタビ復号方
法を行うために必要な全ての識別点の値を実測値として
検出するようにしても良い。ランダム信号等と信号P1
〜Pn の全てを含むような信号としては、時間的パター
ン(例えば所定回数繰り返す等)を再生系の性質等に適
合するものとする等、様々な要因を考慮して最適なもの
を用いることができる。
【0149】また、この発明は、記録媒体に記録された
データから再生される再生信号から、リードデータを復
号するためにビタビ復号方法を用いる情報再生装置に適
用することができる。すなわち、光磁気ディスク(M
O)以外にも、例えば相変化型ディスクPD、CD−E
(CD-Erasable )等の書き換え可能ディスク、CD−R
等の追記型ディスク、CD−ROM等の読み出し専用デ
ィスク等の光ディスク装置に適用することが可能であ
る。
【0150】また、この発明は、この実施例に限定され
ることなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の
応用および変形が考えられる。
【0151】
【発明の効果】上述したように、この発明は、再生系内
に従来から設けられているエンベロープ検出器と並列
に、1個または複数個のBPFを設け、さらに各BPF
の後段にエンベロープ検出器を設ける構成により、例え
ばキャリブレーション時等に行われるテストリードによ
って得られる信号に基づいて、ビタビ復号方法を行うた
めに必要な識別点の値の全てを実測値として検出するも
のである。
【0152】このため、波形等化器の動作精度の限界に
よって、パーシャルレスポンス特性通りの精確な波形等
化が行われなくても、ビタビ復号方法を行うために必要
な全ての識別点の値を検出することができる。従って、
波形等化器の性能が復号エラーレートに及ぼす影響を小
さくすることができるので、波形等化器のパーシャルレ
スポンス特性の設定をラフなものとすることができる。
【0153】また、上述したように、再生信号全体の最
大振幅とは一致しない識別点を検出するために必要な信
号を得るために行われるテストリードを各信号毎に個別
に行う必要が無い。このため、再生信号全体の最大振幅
とは一致しない識別点の数が多い場合にも、キャリブレ
ーション時等に行われるテストリード動作を簡略なもの
とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】4値4状態ビタビ復号方法を行う光磁気ディス
ク装置の一例の全体構成を示すブロック図である。
【図2】マーク位置記録方法およびマークエッジ記録方
法について説明するための略線図である。
【図3】光磁気ディスクのセクタフォーマットの一例に
ついて説明するための略線図である。
【図4】RLL(1,7)符号化方法において、最小磁
化反転幅が2であることを示す略線図である。
【図5】RLL(1,7)符号とマークエッジ記録方法
の組合わせによって記録されたデータから再生される再
生信号を、パーシャルレスポンス特性PR(1,2,
1)の下で波形等化した時のアイ・パターンについて説
明するための略線図である。
【図6】4値4状態ビタビ復号方法の状態遷移図を作成
する過程について説明するための略線図である。
【図7】4値4状態ビタビ復号方法の状態遷移図であ
る。
【図8】4値4状態ビタビ復号方法におけるトレリス線
図の一例を示す略線図である。
【図9】4値4状態ビタビ復号方法において、規格化メ
トリックに基づく状態遷移の条件を示す略線図である。
【図10】4値4状態ビタビ復号を行うビタビ復号器の
一例の全体構成を示すブロック図である。
【図11】図10に示したビタビ復号器の一例の一部分
の一例の構成を詳細に示すブロック図である。
【図12】図10に示したビタビ復号器の一例の他の一
部分の構成を詳細に示すブロック図である。
【図13】図10に示したビタビ復号器の一例のさらに
他の一部分の構成を詳細に示すブロック図である。
【図14】この発明の一実施例の全体構成を示すブロッ
ク図である。
【図15】この発明を適用することができる7値6状態
のビタビ復号方法に用いられる状態遷移図を示す略線図
である。
【図16】この発明の他の実施例の全体構成を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
2・・・コントローラ、4・・・レーザパワーコントロ
ール部(LPC)、5・・・磁気ヘッド、6・・・光磁
気ディスク、7・・・光ピックアップ、10・・・切替
えスイッチ、11・・・波形等化器、12・・・A/D
変換器、13・・・ビタビ復号器、14・・・PLL
部、20・・・ブランチメトリック計算回路(BM
C)、21・・・加算、比較および選択回路(AC
S)、22・・・圧縮およびラッチ回路、23・・・パ
スメモリユニット(PMU)、24・・・A型パスメモ
リ、25・・・B型パスメモリ、26・・・A型パスメ
モリ、27・・・B型パスメモリ、51・・・加算器、
52・・・加算器、53・・・加算器、54・・・加算
器、55・・・比較器、56・・・加算器、57・・・
比較器、58・・・加算器、300 〜3014・・・フリ
ップフロップ、311 〜3114・・・セレクタ、320
〜3214・・・フリップフロップ、15・・・ローパス
フィルタ(LPF)、16・・・バンドパスフィルタ
(BPF)、17・・・エンベロープ検出器、18・・
・A/D変換器、117・・・エンベロープ検出器、1
18・・・A/D変換器、161 〜16n ・・・バンド
パスフィルタ(BPF)、171 〜17n ・・・エンベ
ロープ検出器、181 〜18n ・・・A/D変換器

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 再生信号をビタビ復号するようにした情
    報再生装置において、 記録媒体から再生された再生信号から、所定周波数の信
    号を分離して取出し、取出した上記所定周波数の信号を
    後段に供給する1個または複数個の信号分離手段と、 供給された上記所定周波数の信号に基いて、再生信号全
    体の最大振幅とは一致しない識別点の値を検出する1個
    または複数個の振幅値検出手段とを有し、 上記振幅値検出手段によって検出される再生信号全体の
    最大振幅とは一致しない識別点の値を参照してビタビ復
    号を行うことを特徴とする情報再生装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 上記信号分離手段は、 上記所定周波数の信号を選択的に通過させるバンドパス
    フィルタであることを特徴とする情報再生装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 上記振幅値検出手段は、 エンベロープ検出器であることを特徴とする情報再生装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 上記ビタビ復号方法は、 4値4状態ビタビ復号方法であることを特徴とする情報
    再生装置。
  5. 【請求項5】 請求項1において、 上記ビタビ復号方法は、 7値6状態ビタビ復号方法であることを特徴とする情報
    再生装置。
  6. 【請求項6】 請求項1において、 上記所定周波数の信号として、 PLLを同期させるための信号を用いることを特徴とす
    る情報再生装置。
  7. 【請求項7】 請求項1において、 上記所定周波数の信号として、 装置中に設けられる所定の記憶手段に記憶している2T
    信号(T:ビット周期)を用いることを特徴とする情報
    再生装置。
  8. 【請求項8】 再生信号をビタビ復号するようにした情
    報再生方法において、 記録媒体から再生された再生信号から、所定周波数の信
    号を分離して取出し、取出した上記所定周波数の信号を
    後段に供給するステップと、 供給された上記所定周波数の信号に基いて、再生信号全
    体の最大振幅とは一致しない識別点の値を検出するステ
    ップと、 検出される上記再生信号全体の最大振幅とは一致しない
    識別点の値を参照してビタビ復号を行うステップとを有
    することを特徴とする情報再生方法。
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