JPH10283605A - 磁気カードシステム及び装置 - Google Patents

磁気カードシステム及び装置

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JPH10283605A
JPH10283605A JP9086459A JP8645997A JPH10283605A JP H10283605 A JPH10283605 A JP H10283605A JP 9086459 A JP9086459 A JP 9086459A JP 8645997 A JP8645997 A JP 8645997A JP H10283605 A JPH10283605 A JP H10283605A
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JP
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resin
card
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JP9086459A
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English (en)
Inventor
Ikuo Fujita
郁夫 藤田
Kenji Hyodo
建二 兵頭
Hisao Ito
久男 井藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
I H M KK
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
I H M KK
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】一つ一つの磁気カードごとに違った書き換え不
可能な磁気情報を磁性画像として具備した、セキュリテ
ィー性の高いカードシステムを実現する。 【解決手段】溶出除去可能な樹脂と磁性体を主要構成成
分とした磁性層にレジスト画像を形成した後に、非レジ
スト画像部を溶出除去する事によって形成された磁性画
像を固定化された磁気情報として使用する磁気カードの
システムであり、さらにセキュリティー性を高めるため
に、磁気情報の変化に応じて磁性画像を物理的に破壊す
ることを特徴とする磁気カードシステム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気的に認識可能
な画像情報(あるいは磁性画像)を固定化された磁気情
報として使用したセキュリテー性の高いカードシステム
に関するものであり、詳しくはカード一枚一枚に違った
磁性画像を持たせることが可能なカードシステムに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】磁気記録方式は、今日幅広い産業上の分
野で利用されている。この磁気記録方式の主な利点とし
ては、情報の書き換えが可能、読み書きが高速に出来
る、光学的な情報とは違い表面の汚れに強い等が挙げら
れる。このように広く利用されている磁気記録方式では
あるが、問題が無いわけでなく、例えば磁気カードの如
き情報記録媒体が利用される分野では、その不正使用が
問題になる場合がある。これは磁気情報が書き換え可能
であるという磁気記録方式の利点が転じて欠点になった
例といえる。この様な、書き換え可能な磁気記録方式の
欠点を補うために、カードの一部にパンチ穴等を設け、
磁気カードに書き換え不可能な情報を持たせようとする
試みが行われてはいるが、この様なパンチ穴は比較的簡
単に埋めることが出来、しかももし穴が不正に埋められ
たとしてもそれを検知することは難しいため、不正使用
に対し十分な効力を発揮しているとは言い難い。
【0003】また、紙幣等には一部磁性体を含有したイ
ンキを用いて印刷がされており、秘匿情報が磁気的に記
録さている。この場合は、特定の画像情報が磁気情報を
持っており、情報の書き換えを行わないことを前提にし
て使用される。とこのような磁気情報を書き換え不可能
な情報として利用する方法は、情報記録媒体に識別の為
の情報を持たせると言う目的においては、先に述べた磁
気記録方式の利点を鑑みると非常に有用な手段である
が、これまではこのような磁気情報は主に印刷による磁
性画像の形成によっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の持術で述べ
た印刷方式は、同一情報を持つ画像記録媒体を大量に製
造する場合には優れているが、一つ一つの画像記録媒体
ごとに違った情報を持たせる場合には適していない。し
かしながら、画像的に形成された書き換え不可能な磁気
情報をセキュリティーのために使用しようとした場合、
各画像記録媒体ごとに別々の情報を持たせた方がセキュ
リティー性が飛躍的に向上するため、個別の磁気情報を
使用した磁気カードシステムが望まれていた。さらに、
この様な固定化された磁気情報を物理的に破壊すること
によって、磁気データの変化を記録することが出来れ
ば、さらにセキュリティー性が向上する。磁性画像は磁
気ヘッドによって読み取られが、磁気ヘッドで読んだ信
号が破壊される前の状態と同じようになるように、破壊
された磁性画像を復元するのは非常に難しい。
【0005】そこで本発明の課題は、上記印刷方法によ
る磁気情報の形成における欠点を克服し、一つ一つの磁
気カードごとに違った磁気情報(磁性画像)を具備した
磁気カードシステムを実現することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
鋭意検討した結果、以下の本発明に至った。
【0007】(1) 基板上の磁性画像を固定化された
磁気記録データとして使用し、かつ該磁性画像による磁
気記録データの変化を、物理的に該磁性画像を変化させ
ることにより記録する磁気カードシステムであって、該
磁性画像が、除去液を用いて、磁気カードの基板上に塗
布してなる磁性層の一部を溶出除去する事により形成さ
れる磁性画像であることを特徴とする磁気カードシステ
ム。
【0008】(2) 基板上に、固定化された磁気記録
データとして使用する磁性画像部と、通常の書き換え可
能な磁気記録を行う磁気記録部(通常磁気トラック)の
両方を設け、該磁性画像による固定化された磁気記録デ
ータの変化を、物理的に該磁性画像を変化させることに
より記録すると同時に、該磁性画像の変化の履歴を識別
するための情報を通常磁気トラックに記録することを特
徴とするカードシステムであって、該磁性画像が、除去
液を用いて、磁気カードの基板上に塗布してなる磁性層
の一部を溶出除去する事により形成される磁性画像であ
ることを特徴とする磁気カードシステム。
【0009】(3) 上記1、2記載の除去液を用いて
磁性層の一部を溶出除去する事により形成される磁性画
像が、支持体上に、除去液の存在下で水洗除去可能にな
る樹脂と磁性粒子を主要構成成分とする溶出除去性磁性
層を設け、ついで該溶出除去性磁性層上に磁性画像部に
対応したレジスト画像を形成し、その後非画像部を溶出
除去することにより形成されることを特徴とする磁気カ
ードシステム。
【0010】(4) 上記3記載のレジスト画像の形成
が、熱転写方式によるレジスト層の転写であることを特
徴とする、磁気カードシステム。
【0011】(5) 上記1、2記載の物理的に該磁性
画像を変化させる手段が、パンチ穴の穿孔によるもので
あることを特徴とする磁気カードシステム。
【0012】(6) 上記1、2記載の物理的に該磁性
画像を変化させる手段が、熱スタンプ、サーマルヘッ
ド、レーザー、あるいは光加熱装置のいずれかによるも
のであることを特徴とする磁気カードシステム。
【0013】(7) 基板上に、磁性画像を固定化され
た磁気記録デートとして使用する磁性画像部と、通常の
書き換え可能な磁気記録を行う磁気記録部(通常磁気ト
ラック)の両方を設けた上記2記載の磁気カードシステ
ムが、固定化された磁気記録データとして使用する磁性
画像と通常磁気トラックが同一平面に形成されることを
特徴とする磁気カードシステム。
【0014】(8) 基板上に、磁性画像を固定化され
た磁気記録デートとして使用する磁性画像部と、通常の
書き換え可能な磁気記録を行う磁気記録部(通常磁気ト
ラック)の両方を設けた上記2記載の磁気カードシステ
ムが、支持体上に、除去液の存在下でも水洗除去可能に
ならない樹脂と磁性粒子を主要構成成分とする非溶出除
去性磁性層を設け、ついで溶出除去性磁性層を設けてか
ら、該溶出除去性磁性層の一部を除去液を用いて溶出除
去する事により磁性画像を形成したものであることを特
徴とする磁気カードシステム。
【0015】(9) 固定化された磁気情報としての磁
性画像を読みとる手段と、該磁性画像を物理的に破壊す
る手段とを具備した、前記(1)記載の磁気カードシス
テムに使用される装置。
【0016】(10) 固定化された磁気情報としての
磁性画像を読みとる手段と、通常磁気トラックにデータ
を読み書きする手段と、該磁性画像の磁気情報と該通常
磁気トラックの磁気情報を照合して磁気カードの真偽を
判定する手段と、該磁性画像を物理的に破壊する手段と
を具備した、前記(2)記載の磁気カードシステムに使
用される装置。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の中心的技術は、溶出除去
可能な樹脂と磁性体を主要構成成分とした磁性層上にレ
ジスト画像を形成した後に、非レジスト画像部を溶出除
去する事によって形成された磁性画像を固定化された磁
気情報として使用することであり、さらにカードシステ
ムのセキュリティー性を高めるために、磁気情報の変化
に応じて磁性画像を物理的に破壊することを特徴とす
る。これまで磁気バーコードを使用した磁気カードは既
に知られているが、本発明のようにオンデマンドで磁気
カード一枚一枚に違ったパターンの磁性画像を形成する
ことによって、偽造防止効果は格段に向上する。本発明
でいう「除去液」とは、磁性層の樹脂成分に水に対する
溶解性を与えたり、樹脂成分を膨潤させることにより水
洗可能な状態に変えることの出来る液体をいう。この様
な除去液により溶出除去可能な性質をもった磁性層を、
本発明では「溶出除去性磁性層」と呼ぶ。一方、除去液
の存在下でも水洗除去可能にならない樹脂と磁性粒子を
主要構成成分とする磁性層を、「非溶出除去性磁性層」
と呼ぶことにする。
【0018】さらに、溶出除去行程の後に磁気カード上
に形成された磁性画像は、磁気カード上の磁性粒子の分
布としてとらえることができ、この様な磁性粒子の分布
は外部磁場や磁気ヘッドによる書き込みによっても変化
することはなく、それ故この様な磁性画像は「固定化さ
れた」書き換え不可能な磁気情報と解釈される。これに
対し通常の磁気記録は、磁性粒子が均一に分布した磁性
層に磁化反転のパターンを磁気ヘッド等で形成すること
で記録され、この様な磁気情報は書き換え可能である。
本発明では、この様な書き換え可能な磁気記録を「通常
の磁気記録」、またこの様な磁気記録を行うための磁気
カード上の部分を「通常磁気トラック」と呼ぶ。
【0019】この通常磁気トラックは、前記(7)にお
いては、予め通常磁気トラックとして使用される領域に
レジスト画像を形成し、溶出除去行程でこの部分が除去
されないように保護し、事実上カード上に形成された磁
性画像の一つとして実現される。これは言い換えれば、
固定化された磁気情報としての磁性画像と通常磁気トラ
ックが同一面に有ることを意味する。
【0020】あるいは、通常磁気トラックは前記(8)
では、溶出除去性磁性層の下に存在する非溶出除去性磁
性層によって提供される。この場合、磁気カードは少な
くとも2層以上の磁性層を持つことになり、磁性画像と
通常磁気トラックは同一面内には存在しない。
【0021】磁気カードのセキュリティーは、オンデマ
ンドで形成された磁性画像を用いることで向上するが、
前記(2)に述べられているように、磁性画像の情報
(価値情報)の変化に伴い磁性画像が破壊された履歴を
別に記録しておき、磁気カードの使用の度にそれらの情
報を照合する事により、さらに高いセキュリティー性を
実現することが出来る。
【0022】本発明の磁気カードシステムでは、磁気カ
ードの磁性画像はオンデマンドで形成することが出来る
が、これは溶出除去性磁性層の上に設けるレジスト画像
がオンデマンドで形成することによることに起因してお
り、本発明の磁気カードシステムはこのレジスト画像を
熱転写方式のオンデマンド印刷で設けている。
【0023】磁性画像を物理的に破壊する利点は、一度
使い切った、あるいは価値情報の低下した磁気カードの
情報を不正に変更して、新しいカードとして使用するい
わゆる変造に対して効果的である点である。磁性画像は
磁気ヘッドによって読み取られが、磁気ヘッドで読んだ
信号が破壊される前の状態と同じようになるように、破
壊された磁性画像を復元するのは非常に難しい。この様
な、磁性画像の物理的な破壊方法としては、前記(5)
に示されたような、一定の面積で磁気カードに穿孔し、
磁性画像部を取り除く方法と、前記(6)に示されたよ
うに、熱的に磁性画像を変形させ、観測される磁気信号
を変形させる方法のいずれかが用いられる。
【0024】本発明の磁気カードシステムでは、前記
(9)及び(10)に記述される装置によって磁気カー
ドの情報を読み、あるいは書き込み使用する。図23に
は、その様な装置の構成要素が説明されている。図23
では、磁性画像(この場合は磁気バーコード状画像)を
保持した磁気カード28が矢印の方向に挿入された後、
23、27の搬送用ローラによって駆動された搬送用ベ
ルト25によって磁気ヘッド20まで移動する。このと
き磁気ヘッドからの信号は、信号読み取り手段22によ
って解析され、磁気カードの保持している情報(価値情
報)が判断される。その後、磁気カードの情報を変更す
る必要が生じた場合、磁性画像の物理的な破壊手段21
によって、所望する磁性画像の一部が物理的に破壊され
る。この破壊手段とは、前記(5)に示されたような、
一定の面積で磁気カードに穿孔し、磁性画像部を取り除
く方法であり、具体的にはパンチ穴をあける手段がこの
位置に設けられる。あるいは、前記(6)に示されたよ
うに、熱的に磁性画像を変形させ、観測される磁気信号
を変形させる方法の場合は、熱スタンプ、サーマルヘッ
ド、レーザー、あるいは光加熱装置のいずれかが、この
位置に設けられる。磁気カード上の磁性画像を破壊する
場合、その位置の特定及び制御のために、24、26で
示されたフォトインタラプターが使用される。図23
は、本発明の磁気カードシステムに使用される装置の側
面図であるが、磁性画像のみを情報とするような磁気カ
ードシステムでは、磁性画像を読み取る磁気ヘッドのみ
が必要で、その様な装置の平面図としては、図24の様
になる。
【0025】一方、磁気カードが磁性画像と通常磁気ト
ラックの両方を保持しており、それら両方の情報が相互
に照合される磁気カードシステムでは、装置が磁性画像
用の磁気ヘッドの他に、通常磁気トラック用の磁気ヘッ
ドを持つことが必要で、その様な装置の平面図としては
図25の様になる。この場合、磁気バーコード状の磁性
画像と通常磁気トラックの両方を保持している磁気カー
ド31が矢印の方向に挿入されると、磁気バーコードが
磁気ヘッド20、通常磁気トラックが磁気ヘッド30に
よってそれぞれ読み取られる。磁気カードの搬送に掛か
る構成要素は、図23に説明されたものと同じである。
次に、磁気カードの情報を変更する必要が生じた場合
は、磁性画像の物理的な破壊手段21によって、所望す
る磁性画像の一部が物理的に破壊されるが、同時にその
情報が通常磁気トラックに上書きされる。この様に、手
段29は図24の手段22と違い、固定化された磁気情
報としての磁性画像を読みとるだけでなく、通常磁気ト
ラックにデータを読み書きしたり、磁性画像の磁気情報
と通常磁気トラックの磁気情報を照合して磁気カードの
真偽を判定するための機能を備えている。また、磁気カ
ードの磁性画像を物理的に破壊する装置は、先に説明し
た手段21と同じであり、磁気カードの位置制御も、手
段24、26によって実現される。
【0026】次に、本発明の磁気カードの構成要素の具
体例は以下の通りである。
【0027】本発明の磁気カードシステムの磁気カード
に使用される支持体としては、PET等の合成樹脂フィ
ルム、紙、各種不織布、合成紙、金属版、発砲フィル
ム、合成樹脂ラミネート紙、ガラス等、あるいはこれら
を組み合わせた複合シートを目的に応じて用いることが
出来るが、これらに限定されるものではない。
【0028】本発明の磁気カードシステムの磁気カード
の溶出除去性磁性層に用いられる磁性体としては、公知
の磁気記録材料に使用されている磁性体を使用すること
が出来る。例えば、具体的な磁性体の例としては、γ−
Fe23、Fe34、Co含有酸化鉄、CrO2、メタ
ル粉、Baフェライト等が挙げられる。
【0029】本発明に係わる除去液により水洗除去可能
な性質を発現する樹脂としては、(メタ)アクリル酸、
(メタ)アクリル酸エステル等で構成されるアクリル樹
脂、酢酸ビニル樹脂、酢酸ビニルとエチレンまたは塩化
ビニルとの共重合体、酢酸ビニルとクロトン酸の共重合
体、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ビニルアセ
タール樹脂、ポリスチレン、スチレンとブタジエンまた
は(メタ)アクリル酸エステル等との共重合体、ポリエ
チレン、ポリプロピレンおよびその塩化物、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート等のポ
リエステル樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、キ
シレン樹脂、アルキッド樹脂、ビニル変性アルキッド樹
脂、ゼラチン、セルロースエステル誘導体、ポリカーボ
ネート、蝋等が挙げられる。これらの樹脂の重量平均分
子量は5000〜250000が好ましい。
【0030】溶出除去性磁性層には、除去液により水洗
除去可能な性質を発言する樹脂に加えて、塗液のレオロ
ジー調整、膜強度調整、磁性粒子の分散性向上、接着性
の改良等、必要に応じてその他の樹脂を含有させること
が可能である。その場合、使用可能な樹脂としては、ウ
レタン・アクリル共重合体等のポリウレタン樹脂、エポ
キシ樹脂、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、メラミン
樹脂、尿素樹脂、フルフラール樹脂、不飽和ポリエステ
ル樹脂、アルキド樹脂、シリコン樹脂、キシレン樹脂、
トルエン樹脂、アクリル酸エステル・塩化ビニリデン共
重合体、メタクリル酸エステル・塩化ビニリデン共重合
体、メタクリル酸エステル・スチレン共重合体、メチル
メタクリレート・ブタジエン共重合体、マレイン酸変成
アクリル樹脂、等のアクリル樹脂、スチレン・ブタジエ
ン共重合体、スチレン・ブタジエン共重合体、スチレン
・ブタジエン・メチルメタクリレート共重合体、スチレ
ン・マレイン酸共重合体、スチレン・アクリル共重合
体、スチレン・ブタジエン・メチルメタクリレート共重
合体、等のスチレン樹脂、フッ素樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフ
ィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセター
ル樹脂、ポリビニルエーテル樹脂、ポリビニルブチラー
ル樹脂、塩化ビニリデン・アクリロニトリル共重合体等
の塩化ビニリデン樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合
体、塩化ビニル・酢酸ビニル・マレイン酸共重合体、塩
化ビニル・塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル・酢酸
ビニル・ビニルアルコール酸共重合体、塩化ビニル・ア
クリロニトリル共重合体、部分ケン化塩化ビニル・酢酸
ビニル共重合樹脂等の塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル、メ
ラミン・ホルムアルデヒド共重合樹脂、ポリフッ化ビニ
ル樹脂、ブタジエン・アクリロニトリル共重合体、尿素
・ホルムアルデヒド樹脂、酢酸セルロース樹脂、二酢酸
セルロース樹脂、三酢酸セルロース樹脂、酢酸プロピオ
ン酸セルロース樹脂、メチルセルロース樹脂、ヒドロキ
シメチルセルロース樹脂、ヒドロキシエチルセルロース
樹脂、カルボキシメチルセルロース樹脂、ポリビニルア
ルコール樹脂等、公知の樹脂を使用することが可能であ
るが、本発明はそれらに何ら限定されるものではない。
ただし、磁性層の良好な溶出除去性を得るためには、除
去液により水洗除去可能な性質を発現する樹脂に対する
その他の樹脂成分の比率を、0.8以下、さらに好まし
くは0.5以下にすることが望ましい。
【0031】磁性粒子の分散に対しては、使用される樹
脂そのものが分散剤としての役割を果たす場合がある
が、必要に応じて分散剤として別途、脂肪酸、脂肪族ア
ミン類、脂肪酸金属塩、リン酸エステル、ポリエステル
系オリゴマー、モノカルボン酸のアンモニウム塩、チタ
ンカップリング剤、シランカップリング剤、レシチン、
動物性及び植物性蛋白質、ポリカルボン酸およびその
塩、ピロリン酸ソーダ、ヘキサメタリン酸ソーダ、カゼ
イン、リグニンスルホン酸ソーダ、ジポリオキシエチレ
ンアルキルエーテルリン酸、トリポリオキシエチレンア
ルキルエーテルリン酸、ポリエステル・ポリアミン、ポ
リオキシエチレンステアリルアミン、ポリオキシエチレ
ンオレイルアミン、ポリオキシエチレンラウリルエーテ
ル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエ
チレンセテリルエーテル等公知の化合物を使用すること
が出来るが、本発明はそれらに何ら限定されるものでは
ない。
【0032】非溶出除去性磁性層は、溶出除去性磁性層
の非画像部を溶出するための除去液に侵されない性質を
持つ必要がある。この性質を満たすならば、非溶出除去
性磁性層の構成成分としては、従来の磁気記録媒体用の
公知の材料を使用できる。具体的には、磁性体や磁性体
の分散剤は、溶出除去性磁性に用いることが出来る上記
の材料を使用できる。
【0033】また、非溶出除去性磁性層の樹脂成分とし
ては、ウレタン・アクリル共重合体等のポリウレタン樹
脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、
メラミン樹脂、尿素樹脂、フルフラール樹脂、不飽和ポ
リエステル樹脂、アルキド樹脂、シリコン樹脂、キシレ
ン樹脂、トルエン樹脂、アクリル酸エステル・塩化ビニ
リデン共重合体、メタクリル酸エステル・塩化ビニリデ
ン共重合体、メタクリル酸エステル・スチレン共重合
体、メチルメタクリレート・ブタジエン共重合体、マレ
イン酸変成アクリル樹脂、等のアクリル樹脂、スチレン
・ブタジエン共重合体、スチレン・ブタジエン共重合
体、スチレン・ブタジエン・メチルメタクリレート共重
合体、スチレン・マレイン酸共重合体、スチレン・アク
リル共重合体、スチレン・ブタジエン・メチルメタクリ
レート共重合体、等のスチレン樹脂、フッ素樹脂、ポリ
アミド樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂、ポ
リオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニル
アセタール樹脂、ポリビニルエーテル樹脂、ポリビニル
ブチラール樹脂、塩化ビニリデン・アクリロニトリル共
重合体等の塩化ビニリデン樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニ
ル共重合体、塩化ビニル・酢酸ビニル・マレイン酸共重
合体、塩化ビニル・塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニ
ル・酢酸ビニル・ビニルアルコール酸共重合体、塩化ビ
ニル・アクリロニトリル共重合体、部分ケン化塩化ビニ
ル・酢酸ビニル共重合樹脂等の塩化ビニル樹脂、酢酸ビ
ニル、メラミン・ホルムアルデヒド共重合樹脂、ポリフ
ッ化ビニル樹脂、ブタジエン・アクリロニトリル共重合
体、尿素・ホルムアルデヒド樹脂、酢酸セルロース樹
脂、二酢酸セルロース樹脂、三酢酸セルロース樹脂、酢
酸プロピオン酸セルロース樹脂、メチルセルロース樹
脂、ヒドロキシメチルセルロース樹脂、ヒドロキシエチ
ルセルロース樹脂、カルボキシメチルセルロース樹脂、
ポリビニルアルコール樹脂等、公知の樹脂を使用するこ
とが可能であるが、溶出除去性磁性層を溶出除去するた
めの除去液が、これらの樹脂を侵さないように組み合わ
せを選択するのは当然である。これら非溶出除去性磁性
層の樹脂成分は、単独でも2種類以上混合して使用して
も構わない。
【0034】本発明の画像記録媒体は、支持体上に構成
成分として少なくとも、磁性体と、除去液により水洗除
去可能な性質を発現する樹脂を主要構成成分として含有
した溶出除去性磁性層を設けてなるが、支持体と溶出除
去性磁性層との間、支持体と非溶出除去性磁性層の間、
あるいは溶出除去性磁性層と非溶出除去性磁性層の間に
接着性、耐久性等の目的で下引き層あるいは中間層を設
けても良い。さらに、溶出除去による画像形成後に、耐
摩耗性、耐薬品性、耐久性およびデザイン性向上の目的
に応じて保護層あるいは印刷層を設けてもかまわない。
このときの保護層は、磁気的に認識可能な画像情報が目
視できるように透明であっても、目視不可能になるよう
な隠蔽力のある不透明なものであってもかまわない。ま
た下引き層、中間層、保護層は2層ないしは3層以上の
複数の層から構成されていてもよい。
【0035】本発明の画像形成方法および画像記録媒体
に係わる除去液としては、樹脂層がアルカリ可溶性であ
る場合にはアルカリ性液を用いることができる。アルカ
リ性液に含まれる塩基性化合物としては、例えば珪酸ア
ルカリ金属塩、アルカリ金属水酸化物、燐酸および炭酸
アルカリ金属およびアンモニウム塩等の無機塩基性化合
物、エタノールアミン類、エチレンジアミン、プロパン
ジアミン類、トリエチレンテトラミン、モルホリン等の
有機塩基性化合物を用いることができる。上記塩基性化
合物は単独または混合物として使用することができる。
また、アルカリ性液の溶媒としては、水を有利に用いる
ことができる。
【0036】また、樹脂層がアルカリ可溶性でない場合
は、除去液としてメタノール、エタノール、プロパノー
ル等のアルコール、ジオキサン、ジオキソラン、ブチル
セロソルブ、アセトン、メチルエチルケトン等の樹脂層
を溶解する有機溶剤を選んで使用することができる。
【0037】本発明のカードシステムにおいて、カード
に磁性画像を形成するために、除去液で剥離可能となっ
た樹脂層を水洗除去するわけであるが、この水洗には、
添加剤として、界面活性剤、消泡剤、防腐剤、粘度安定
剤、pH調節剤等を添加しても良い。また、除去効率を
上げるために、水温を画像部の樹脂層が軟化したり、溶
解したりしない範囲で上げても良い。好ましい温度範囲
は20〜50℃である。
【0038】本発明のカードシステムに用いられる磁気
カードの溶出除去性磁性層及び非溶出除去性磁性層の塗
布方法としては公知の技術が使用可能で、具体的には浸
漬法、ロッドコート法、バーコート法、カーテンコート
法、スライドホッパーコート法、ロールコート法、スプ
レーコート法、エアナイフ法、ブレードコート法、エク
ストルージョンダイコート法、グラビアコート法、スク
イズコート法、等の塗布技術が使用可能である。
【0039】溶出除去性磁性層及び非溶出除去性磁性層
のへの添加剤としては、界面活性剤、酸化防止剤、消泡
剤、レベリング剤、防腐剤、粘度安定剤、pH調節剤、
潤滑剤、研磨剤、レベリング剤、消泡剤、増粘剤、紫外
線吸収剤、帯電防止剤、填料等の添加剤を適宜使用する
ことが出来る。
【0040】
【実施例】以下、本発明の実施例に付いて図面を参照し
て詳細に説明するが、本発明はこの形態に何等限定され
るものではない。
【0041】実施例1 図1は、本発明の磁気カードシステムの磁気カードの平
面図あって、磁性画像情報はバーコード状の画像情報と
して形成されている。さらに本実施例の磁気カードで
は、符号2に示すように通常の磁気記録が行える様な磁
気トラックが磁気バーコードの隣に設けられている。本
実施例では、支持体上に615エルステッドの保磁力の
磁性体を含有した溶出除去性磁性層より成る磁性画像情
報が設けられている。図2、図3、図4は本実施例の製
造工程を、本実施例のカード状情報記録媒体の断面図の
変化として順を追って説明したもので、図2は支持体上
に溶出除去性磁性層を形成した場合の断面図、図3は図
2の溶出除去性磁性層上にレジスト画像を形成した場合
の断面図、図4は図3の非レジスト画像部を溶出除去し
た後に最終的に形成された磁性画像部を持つカード状情
報記録媒体の断面図であり、いずれも図1に示された点
線A−A’に沿った断面図を示している。
【0042】この様に、通常磁気トラックと磁性画像の
両方を保持した磁気カードシステムでは、図25に示さ
れる様に、それぞれの情報を読み書きするための少なく
とも2つ以上の磁気ヘッドを具備した装置が使用され
る。勿論、磁気カードが磁性画像のみの情報を使用した
もので有れば、使用される装置には図24の様に磁性画
像を読み取る磁気ヘッドを備えておれば良い。この様な
装置の側面図の1例は、図23に示されている。
【0043】次に、本実施例1の製造工程をさらに具体
的に説明する。
【0044】(A)溶出除去性磁性層用樹脂の合成 メチルメタクリレート40重量部、ブチルアクリレート
40重量部、アクリル酸20重量部およびAIBN(ア
ゾビスイソブチロニトリル)2重量部からなる混合液を
窒素ガス雰囲気下において100℃に保持した1、4−
ジオキサン90重量部中に3時間かけて滴下し、さらに
AIBN0.5重量部、1、4−ジオキサン10重量部
を添加した後、3時間加熱してアニオン性官能基含有単
量体を重合成分として含む樹脂を得た。この樹脂の重量
平均分子量は2.2万であった。
【0045】(B)溶出除去性磁性層 (A)で合成した樹脂215部と、以下の材料を混合
し、ペイントコンディショナーを用いて4時間分散し
た。 磁性体(Co−γ−Fe23、保磁力615エルステッド) 100部 MEK 100部 トルエン 50部 シクロヘキサノン 50部 こうして作成した分散液を、白色PET(厚さ188μ
m)上に、5μmに厚みに塗工した。また磁性層の塗工
にあたっては、塗工直後に2000Gの配向磁場をかけ
磁性粒子を配向させた。
【0046】(C)レジスト画像の形成及び非レジスト
画像部の溶出除去 こうして形成された溶出除去性磁性層に、溶融熱転写プ
リンターによってバーコード状画像及び磁気トラック用
の長方形状画像を形成した。その後、レジスト画像を形
成した磁気カードを以下の組成の除去液中に8秒間浸し
た後水洗し、非レジスト画像部を溶出除去し、バーコー
ド状磁性画像部を形成した。
【0047】 (D)除去液の調整 珪酸ナトリウム 20部 水酸化ナトリウム 10部 イオン交換水 40部
【0048】(E)磁性画像部の電磁変換特性の測定 最後に、符号2の通常の磁気記録が行うための磁気トラ
ックに、磁気ヘッドを用いて210BPIの記録密度で
磁気記録し、これをまた磁気ヘッドで信号を再生した。
図5は再生された信号の拡大図であり、良好な電磁変換
特性を示している。さらに、同磁気ヘッドを用いて、バ
ーコード状磁性画像部を読みとった結果が、図6であ
り、書き換え不可能な磁性画像部が、十分な出力ととも
に観測されていることが分かる。
【0049】(F)磁気バーコードのパンチ穴による破
壊 次に、磁気バーコードをパンチ穴で破壊して固定化され
た磁気情報を変化させた。図7は、破壊された磁気バー
コード周辺の読み取り波形の拡大図であり、磁気バーコ
ードが破壊されている様子を磁気ヘッドで観測すること
が出来ることを示している。
【0050】実施例2 図8は、本発明の磁気カードシステムの磁気カードの平
面図あって、磁性画像情報はバーコード状の画像情報と
して形成されている。さらに本実施例の磁気カードで
は、符号14に示すように通常の磁気記録が行える様な
磁気トラックが磁気バーコードの隣に設けられている。
本実施例では、支持体上に2750エルステッドの保磁
力の磁性体を含有した溶出除去性磁性層より成る磁性画
像情報が設けられている。さらに、本実施例では、固定
化された磁気図9、図10、図11は本実施例の製造工
程を、本実施例のカード状情報記録媒体の断面図の変化
として順を追って説明したもので、図9は支持体上に非
溶出除去性磁性層、溶出除去性磁性層を順次形成した場
合の断面図、図10は図9の溶出除去性磁性層上にレジ
スト画像を形成した場合の断面図、図11は図10の非
レジスト画像部を溶出除去した後に最終的に形成された
磁性画像部を持つカード状情報記録媒体の断面図であ
り、いずれも図8に示された点線A−A’に沿った断面
図を示している。
【0051】次に、本実施例2の製造工程をさらに具体
的に説明する。
【0052】(A)溶出除去性磁性層用樹脂の合成 メチルメタクリレート40重量部、ブチルアクリレート
40重量部、アクリル酸20重量部およびAIBN(ア
ゾビスイソブチロニトリル)2重量部からなる混合液を
窒素ガス雰囲気下において100℃に保持した1、4−
ジオキサン90重量部中に3時間かけて滴下し、さらに
AIBN0.5重量部、1、4−ジオキサン10重量部
を添加した後、3時間加熱してアニオン性官能基含有単
量体を重合成分として含む樹脂を得た。この樹脂の重量
平均分子量は2.2万であった。
【0053】(B)溶出除去性磁性層 (A)で合成した樹脂215部と、以下の材料を混合
し、ペイントコンディショナーを用いて4時間分散し
た。 磁性体(バリュウムフェライト、保磁力2750エルステッド) 100部 MEK 100部 トルエン 100部 分散剤(リン酸エステル) 5部 こうして作成した分散液を、白色PET(厚さ188μ
m)上に、5μmに厚みに塗工した。また、溶出除去性
磁性層は塗工直後に3000Gの配向磁場をかけ磁性粒
子を配向させた。
【0054】(C)レジスト画像の形成及び非レジスト
画像部の溶出除去 こうして形成された溶出除去性磁性層に、溶融熱転写プ
リンターによってバーコード状画像及び磁気トラック用
の長方形状画像を形成した。その後、レジスト画像を形
成した本カード状情報記録媒体を以下の組成の除去液中
に8秒間浸した後水洗し、非レジスト画像部を溶出除去
し、バーコード状磁性画像部を形成した。
【0055】 (D)除去液の調整 珪酸ナトリウム 20部 水酸化ナトリウム 10部 イオン交換水 40部
【0056】(E)磁性画像部の電磁変換特性の測定 最後に、符号14の通常の磁気記録が行うための磁気ト
ラックに、磁気ヘッドを用いて210BPIの記録密度
で磁気記録し、これをまた磁気ヘッドで信号を再生し
た。使用した磁気トラックの位置は、図8中の符号2の
点線で囲まれた部分である。図12は再生された信号の
拡大図であり、良好な電磁変換特性を示している。さら
に、同磁気ヘッドを用いて、バーコード状磁性画像部を
読みとった結果が、図13であり、書き換え不可能な磁
性画像部が、十分な出力とともに観測されていることが
分かる。
【0057】(F)磁気バーコードの感熱ヘッドによる
破壊 次に、磁気バーコードを130度の熱スタンプで破壊し
て固定化された磁気情報を変化させた。図14は、破壊
された磁気バーコード周辺の読み取り波形の拡大図であ
り、磁気バーコードが破壊されている様子を磁気ヘッド
で観測することが出来ることを示している。
【0058】実施例3 図15は、本発明の磁気カードシステムの磁気カードの
平面図あって、磁性画像情報はバーコード状の画像情報
として形成されている。また本実施例では、支持体上に
まず2750エルステッドの非溶出除去性磁性層を設
け、その上に615エルステッドの保磁力の磁性体を含
有した溶出除去性磁性層より成る磁性画像情報が設けら
れている。図16、図17、図18は本実施例の製造工
程を、本実施例のカード状情報記録媒体の断面図の変化
として順を追って説明したもので、図16は支持体上に
非溶出除去性磁性層、溶出除去性磁性層を順次形成した
場合の断面図、図16は図15の溶出除去性磁性層上に
レジスト画像を形成した場合の断面図、図17は図16
の非レジスト画像部を溶出除去した後に最終的に形成さ
れた磁性画像部を持つカード状情報記録媒体の断面図で
あり、いずれも図15に示された点線A−A’に沿った
断面図を示している。
【0059】次に、本実施例1の製造工程をさらに具体
的に説明する。
【0060】 (A)非溶出除去性磁性層 磁性体(バリュウムフェライト、保磁力2750エルステッド) 100部 トルエン 70部 MEK 70部 分散剤(リン酸エステル) 5部 結着剤(塩化ビニル・酢酸ビニル・マレイン酸共重合体) 12.5部 上記組成物をペイントコンディショナーを用いて4時間
分散し、予備分散液を調整した。次にこの予備分散液に
対し、以下の組成物を添加した後、混合物を攪拌し磁性
塗液を得た。 結着剤(ウレタン樹脂、35%MEK溶液) 35.5部 硬化剤(ポリイソシアネート、75%酢酸エチル溶液) 1.5部 この磁性塗液を支持体(188μmの白色PET)上
に、10μmの厚みに塗工した。また塗工直後に300
0Gの配向磁場をかけ、磁性粒子を配向させた。
【0061】(B)溶出除去性磁性層用樹脂の合成 メチルメタクリレート40重量部、ブチルアクリレート
40重量部、アクリル酸20重量部およびAIBN(ア
ゾビスイソブチロニトリル)2重量部からなる混合液を
窒素ガス雰囲気下において100℃に保持した1、4−
ジオキサン90重量部中に3時間かけて滴下し、さらに
AIBN0.5重量部、1、4−ジオキサン10重量部
を添加した後、3時間加熱してアニオン性官能基含有単
量体を重合成分として含む樹脂を得た。この樹脂の重量
平均分子量は2.2万であった。
【0062】(C)溶出除去性磁性層 (B)で合成した樹脂215部と、以下の材料を混合
し、ペイントコンディショナーを用いて4時間分散し
た。 磁性体(Co−γ−Fe23、保磁力615エルステッド) 100部 MEK 100部 トルエン 50部 シクロヘキサノン 50部 こうして作成した分散液を、上記(B)で形成した非溶
出除去性磁性層上に、5μmに厚みに塗工した。また、
非溶出除去性磁性層同様、塗工直後に2000Gの配向
磁場をかけ磁性粒子を配向させた。
【0063】(D)レジスト画像の形成及び非レジスト
画像部の溶出除去 こうして形成された溶出除去性磁性層に、溶融熱転写プ
リンターによってバーコード状レジスト画像を形成し
た。その後、レジスト画像を形成した本カード状情報記
録媒体をpH12.5のNaOH水溶液中に10秒間浸
した後水洗し、非レジスト画像部を溶出除去し、バーコ
ード状磁性画像部を形成した。
【0064】(E)磁性画像部の電磁変換特性の測定 最後に、溶出除去性磁性層が溶出除去された後露呈し
た、非溶出除去性磁性層に、磁気ヘッドを用いて210
BPIの記録密度で磁気記録し、これをまた磁気ヘッド
で信号を再生した。使用した磁気トラックの位置は、図
15中の符号14の点線で囲まれた部分である。図19
は再生された信号の拡大図であり、良好な電磁変換特性
を示している。さらに、同磁気ヘッドを用いて、バーコ
ード状磁性画像部を読みとった結果が、図19であり、
書き換え不可能な磁性画像部が、十分な出力とともに観
測されていることが分かる。勿論上述の実施例1、2に
示したように、この磁気バーコードをパンチ穴や熱スタ
ンプで破壊し、それを磁気ヘッドで確認することが出来
た。
【0065】図21は、上記実施例1、2、3の様に磁
性画像をバーコードの形状で形成されたカードシステム
におけるデータ処理を示す説明図である。本発明のカー
ドシステムは、磁気的に認識可能なバーコードを備えて
おり、これら書き換え不可能な情報としてカードの価値
情報(プリペイドカードでは良く「度数」あるいは「残
り度数」という言葉が使用されるため、以下これらの言
葉を使用する)を保持している。まず、カードが使用さ
れる前に、この磁気バーコードを読み取り、それから残
り度数を算出する。このとき、通常の書き換え可能な磁
気情報を記録した磁気トラックから、カードの残り度数
の情報を読み取り、両方から得られらた残り度数の値を
比較し、一致する物のみカードの使用が可能になる。
【0066】また、図22はカードのデータの変更を行
うプロセスを示す説明図である。カードが使用され、残
り度数が変化すると、それに対応させて磁気バーコード
を破壊する。この様に物理的に破壊された磁気バーコー
ドは修復困難で、データを不正に変更する変造に対して
効果的である。さらに、残り度数の変化を通常の磁気ト
ラックにも記録し、次にカードが使用される時点で、こ
れを図21に示す様に磁気バーコードの情報と比較する
ので、カードシステムのセキュリティー性は格段に向上
する。
【0067】勿論、通常の磁気トラックには、残り度数
以外の情報を記録することも可能で、高いカードシステ
ムの実用性、利便性性が実現できる。
【0068】
【発明の効果】本発明によって、カード一つ一つに別々
の書き換え不可能な磁気情報を持たせたカードシステム
を実現することで、非常に高いセキュリテー性を達成す
ることが出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気カードシステムの磁気カードの平
面図。
【図2】支持体上に溶出除去性磁性層を設けた時点で
の、本発明のカードシステムの磁気カードの断面図。
【図3】図2の磁気カードの溶出除去性磁性層上にレジ
スト画像を形成した時点での断面図。
【図4】レジスト画像を形成した後に、溶出除去性磁性
層の非レジスト画像部を溶出除去した後の、本発明のカ
ードシステムの磁気カードの断面図。
【図5】通常磁気記録用磁気トラックに210BPIの
密度で記録した後、磁気ヘッドで読んだ信号の一部の拡
大図。
【図6】レジスト画像形成後、非レジスト画像部の溶出
除去性磁性層を溶出し形成されたバーコード状磁性画像
部を、磁気ヘッドで読んだ信号の一部の拡大図。
【図7】磁気バーコードをパンチ穴で破壊した部分を、
磁気ヘッドで読んだ信号の一部の拡大図。
【図8】本発明の磁気カードシステムの磁気カードの平
面図。
【図9】支持体上に溶出除去性磁性層を設けた時点で
の、本発明のカードシステムの磁気カードの断面図。
【図10】図9の磁気カードの溶出除去性磁性層上にレ
ジスト画像を形成した時点での断面図。
【図11】レジスト画像を形成した後に、溶出除去性磁
性層の非レジスト画像部を溶出除去した後の、本発明の
カードシステムの磁気カードの断面図。
【図12】通常磁気記録用磁気トラックに210BPI
の密度で記録した後、磁気ヘッドで読んだ信号の一部の
拡大図。
【図13】レジスト画像形成後、非レジスト画像部の溶
出除去性磁性層を溶出し形成されたバーコード状磁性画
像部を、磁気ヘッドで読んだ信号の一部の拡大図。
【図14】磁気バーコードを感熱ヘッドで破壊した部分
を、磁気ヘッドで読んだ信号の一部の拡大図。
【図15】本発明の磁気カードシステムの磁気カードの
平面図。
【図16】支持体上に、非溶出除去性磁性層、溶出除去
性磁性層を順次積層した時点での本発明のカードシステ
ムの磁気カードの断面図。
【図17】図16の画像記録媒体の溶出除去性磁性層上
に、レジスト画像を形成したものの断面図。
【図18】レジスト画像を形成した後に、溶出除去性磁
性層の非レジスト画像部を溶出除去した後の、本発明の
画像記録媒体の断面図。
【図19】非溶出除去性磁性層に210BPIの密度で
記録した後、磁気ヘッドで読んだ信号の一部の拡大図。
【図20】レジスト画像形成後、非レジスト画像部の溶
出除去性磁性層を溶出し形成されたバーコード状磁性画
像部を、磁気ヘッドで読んだ信号の一部の拡大図。
【図21】磁性画像をバーコードの形状で形成されたカ
ードシステムにおけるデータ処理を示す説明図である。
【図22】カードのデータの変更を行うプロセスを示す
説明図。
【図23】本発明の磁気カードシステムに使用される装
置の側面図。
【図24】磁性画像のみを保持した本発明の磁気カード
システムに使用される装置の平面図。
【図25】通常磁気記録用磁気トラックと磁性画像の両
方を保持した本発明の磁気カードシステムに使用される
装置の平面図。
【符号の説明】
1、7、13 バーコード状磁性画像部 2、8、14 非溶出除去性磁性層に通常の書き換え可
能な磁気記録を行う為の磁気トラック部分 3、9 、15 溶出除去性磁性層 4、10、17 支持体 5、11、18 レジスト画像 6、12、19 バーコード状磁性画像部 16 非溶出性磁性層 20 磁性画像読み取り用磁気ヘッド 21 磁性画像破壊手段 22 磁性画像を読みとる手段 23、27 搬送用ローラー 24、26 フォトインターラプター 25 磁気カード搬送用ベルト 28 磁気バーコードを保持した磁気カード 29 固定化された磁気情報としての磁性画像を読みと
る機能、通常磁気トラックにデータを読み書きする機
能、該磁性画像の磁気情報と該通常磁気トラックの磁気
情報を照合して磁気カードの真偽を判定する機能を持っ
た手段 30 通常磁気記録を行うための磁気ヘッド 31 通常磁気記録用磁気トラックと磁気バーコードを
保持した磁気カード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井藤 久男 埼玉県越谷市花田5丁目20番5号株式会社 アイ・エッチ・エム内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上の磁性画像を固定化された磁気記
    録データとして使用し、かつ該磁性画像による磁気記録
    データの変化を、物理的に該磁性画像を変化させること
    により記録する磁気カードシステムであって、該磁性画
    像が、除去液を用いて、磁気カードの基板上に塗布して
    なる磁性層の一部を溶出除去する事により形成される磁
    性画像であることを特徴とする磁気カードシステム。
  2. 【請求項2】 基板上に、固定化された磁気記録データ
    として使用する磁性画像部と、通常の書き換え可能な磁
    気記録を行う磁気記録部(通常磁気トラック)の両方を
    設け、該磁性画像による固定化された磁気記録データの
    変化を、物理的に該磁性画像を変化させることにより記
    録すると同時に、該磁性画像の変化の履歴を識別するた
    めの情報を通常磁気トラックに記録することを特徴とす
    るカードシステムであって、該磁性画像が、除去液を用
    いて、磁気カードの基板上に塗布してなる磁性層の一部
    を溶出除去する事により形成される磁性画像であること
    を特徴とする磁気カードシステム。
  3. 【請求項3】 前記請求項1、2記載の除去液を用い
    て、磁気カードの基板上に塗布してなる磁性層の一部を
    溶出除去する事により形成される磁性画像が、支持体上
    に、除去液の存在下で水洗除去可能になる樹脂と磁性粒
    子を主要構成成分とする溶出除去性磁性層を設け、つい
    で該溶出除去性磁性層上に磁性画像部に対応したレジス
    ト画像を形成し、その後非画像部を溶出除去することに
    より形成されることを特徴とする磁気カードシステム。
  4. 【請求項4】 前記請求項3記載のレジスト画像の形成
    が、熱転写方式によるレジスト層の転写であることを特
    徴とする、磁気カードシステム。
  5. 【請求項5】 前記請求項1、2記載の物理的に該磁性
    画像を変化させる手段が、パンチ穴の穿孔によるもので
    あることを特徴とする磁気カードシステム。
  6. 【請求項6】 前記請求項1、2記載の物理的に該磁性
    画像を変化させる手段が、熱スタンプ、サーマルヘッ
    ド、レーザー、あるいは光加熱装置のいずれかによるも
    のであることを特徴とする磁気カードシステム。
  7. 【請求項7】 基板上に、磁性画像を固定化された磁気
    記録データとして使用する磁性画像部と、通常の書き換
    え可能な磁気記録を行う磁気記録部(通常磁気トラッ
    ク)の両方を設けた請求項2記載の磁気カードシステム
    が、固定化された磁気記録データとして使用する磁性画
    像と通常磁気トラックが同一面に形成されることを特徴
    とする磁気カードシステム。
  8. 【請求項8】 基板上に、磁性画像を固定化された磁気
    記録データとして使用する磁性画像部と、通常の書き換
    え可能な磁気記録を行う磁気記録部(通常磁気トラッ
    ク)の両方を設けた請求項2記載の磁気カードシステム
    が、支持体上に、除去液の存在下でも水洗除去可能にな
    らない樹脂と磁性粒子を主要構成成分とする非溶出除去
    性磁性層を設け、ついで溶出除去性磁性層を設けてか
    ら、該溶出除去性磁性層の一部を除去液を用いて溶出除
    去する事により磁性画像を形成したものであることを特
    徴とする磁気カードシステム。
  9. 【請求項9】 固定化された磁気情報としての磁性画像
    を読みとる手段と、該磁性画像を物理的に破壊する手段
    とを具備した、前記請求項1記載の磁気カードシステム
    に使用される装置。
  10. 【請求項10】 固定化された磁気情報としての磁性画
    像を読みとる手段と、通常磁気トラックにデータを読み
    書きする手段と、該磁性画像の磁気情報と該通常磁気ト
    ラックの磁気情報を照合して磁気カードの真偽を判定す
    る手段と、該磁性画像を物理的に破壊する手段とを具備
    した、前記請求項2記載の磁気カードシステムに使用さ
    れる装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2003102925A1 (fr) * 2002-05-31 2003-12-11 Leisure Electronics Technology Co.,Ltd. Procede, systeme d'authentification de support d'enregistrement magnetique et support d'enregistrement magnetique authentifiable
CN1300766C (zh) * 2002-05-31 2007-02-14 株式会社雷捷电子科技 磁记录介质的认证方法、磁记录介质认证系统以及可认证的磁记录介质

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