JPH10282647A - 平版印刷版材料及びその製造方法 - Google Patents

平版印刷版材料及びその製造方法

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JPH10282647A
JPH10282647A JP9074897A JP9074897A JPH10282647A JP H10282647 A JPH10282647 A JP H10282647A JP 9074897 A JP9074897 A JP 9074897A JP 9074897 A JP9074897 A JP 9074897A JP H10282647 A JPH10282647 A JP H10282647A
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JP
Japan
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pigment
lithographic printing
printing plate
solvent
layer
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JP9074897A
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English (en)
Inventor
Takaaki Kuroki
孝彰 黒木
Toshiya Takagi
利也 高木
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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  • Manufacture Or Reproduction Of Printing Formes (AREA)
  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐刷性の向上とともに地汚れを防止し、同時
に現像後の高い可視画性を有する平版印刷版材料及びそ
の製造方法の提供。 【解決手段】 親水性支持体上に、少なくともエチレン
性付加重合可能な化合物、光重合開始剤及び顔料を含有
する400〜1200nmに分光感度を有する光重合性
感光層を有してなる平版印刷版材料において、前記顔料
の層中での平均粒径が0.1以上1.5μm以下である
ことを特徴とする平版印刷版材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平版印刷版材料及
びその製造方法に関し、特にレーザー露光に対応する光
重合プロセスを用いた平版印刷版材料及びその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、高解像度の平版印刷版を得る
為に、画像情報に基づいたレーザー光によるデジタル露
光を行い、現像して平版印刷版を製造することが検討さ
れている。1例を挙げると、通信回線により伝送される
画像信号、電子製版システムや画像処理システムからの
出力信号で、光源を変調し、感光性材料に直接走査露光
をして、印刷版を形成するシステムである。しかしなが
ら、このようなレーザーを用いた露光に対し従来型のジ
アゾ樹脂を含有する平版印刷版用材料は分光増感及び高
感度化が困難であるという問題を有しており、光重合系
を用いた平版印刷版の検討が多数なされている。これら
光重合系の平版印刷版は、親水性を有する支持体上にエ
チレン性不飽和結合を有する化合物及び光重合開始剤を
含有する光重合性感光性層、更に酸素による重合阻害を
防止する目的で酸素遮断層を有している。これらの光重
合プロセスを用いた感光性平版印刷版は、画像露光によ
り露光部を硬化させて画像部となし、一方非画像部分を
アルカリ現像液で除去することにより支持体を露出さ
せ、該画像部がインクを受容し、該非画像部が水を保持
することで印刷版として用いられる。
【0003】ところが、親水性支持体上にエチレン性不
飽和結合を有する化合物を含有する光重合性感光性組成
物の層を形成した平版印刷版用感光材料は、支持体と該
組成物層との接着性が乏しく、組成物層に形成した画像
部のインク着肉性や耐刷性が劣化しやすいという欠点を
有していた。この耐刷性を向上するために、材料として
の検討が多数なされている。例えば特公昭50−748
1号には感光性組成物にジアゾ化合物を添加したり、ジ
アゾ化合物を有する下引層を設けたりすることが記載さ
れているが、これによると接着性こそ向上するものの非
画像部の汚れ(地汚れ)が発生してしまうという問題が
生じていた。又、親水性支持体の砂目立て用陽極酸化処
理としてリン酸処理を施す技術も知られているが、これ
についても地汚れの発生の問題があった。
【0004】又一方、この様な光重合型の平版印刷版に
おいては、現像後に得られる画像を可視化するために、
着色剤を添加することが知られている。光重合型の場
合、着色剤に染料を用いるとラジカルの失活を招き好ま
しくなく、着色剤として顔料が用いられる場合が多い。
例えば特開平8−101498号には、主鎖又は側鎖に
脂肪族二重結合を有するポリマーの存在下にて顔料を分
散することで希薄顔料分散液中での顔料粒子の分散安定
性を向上することが開示されている。しかしながら顔料
の分散は、感光液(塗布液)として調整したとき、即ち
低分子エチレン性不飽和化合物、光重合開始剤等各種組
成物を添加した後に凝集が進むことが明らかとなった。
又更に、塗布乾燥課程においても凝集が進むことが知ら
れており、これらの製造方法を用いても顔料の均一分散
としては不十分であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の事情に
鑑みてなされたものであり、その目的は、レーザー露光
に対応する光重合プロセスを用いた系において、耐刷性
の向上とともに地汚れを防止し、同時に現像後の高い可
視画性を有する平版印刷版材料及びその製造方法を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下の構成により達成された。
【0007】(1) 親水性支持体上に、少なくともエ
チレン性付加重合可能な化合物、光重合開始剤及び顔料
を含有する400〜1200nmに分光感度を有する光
重合性感光層を有してなる平版印刷版材料において、前
記顔料の層中での平均粒径が0.1以上1.5μm以下
であることを特徴とする平版印刷版材料。
【0008】又、上記構成の好ましい態様として、前記
顔料の1次平均粒径と層中での平均粒径の比が1:1〜
1:15が挙げられる。
【0009】(2) 少なくともエチレン性付加重合可
能な化合物、光重合開始剤及び顔料を含有する400〜
1200nmに分光感度を有する光重合性組成物を溶剤
に溶解し、得られた溶液を親水性表面を有する支持体上
に塗布する平版印刷版材料の製造方法において、前記顔
料を単一溶剤中にて分散を行い、且つ該溶剤が前記溶液
の主溶剤であることを特徴とする平版印刷版材料の製造
方法。
【0010】又、上記構成の好ましい態様として、前記
溶液に以下の一般式(1)を満足する溶剤を少なくとも
1種添加すること、前記添加溶剤が顔料の分散溶剤と同
類骨格を有することが挙げられる。
【0011】一般式(1) (S1−|S1−S2|)×粘度/S1>1.8 S1:顔料分散溶剤の溶解度パラメーター値 S2:添加溶剤の溶解度パラメーター値。
【0012】即ち本発明者らは、レーザー露光に対応す
る光重合プロセスを用いた系において前記課題を解決し
た優れた光重合性の感光性平版印刷版を得るべく鋭意検
討した結果、可視画性を向上する目的で光重合性感光層
中に添加されていた顔料が耐刷性に効果を発揮すること
に着目し、支持体上の光重合性感光層中に含有される顔
料を特定粒径に設定することで該光重合性感光層の耐刷
性を向上するとともに地汚れを防止し、同時に現像後の
高い可視画性を有することが可能となる、との知見に基
づき本発明に至ったものである。
【0013】又、製造方法としては、上記感光性平版印
刷版の光重合性感光層中に含有される顔料を特定粒径に
設定する方法の1つとして、該顔料を単一溶剤中にて分
散を行い、且つ該溶剤を、光重合性組成物を溶剤に溶解
して得た塗布液の主溶剤として使用することにより達成
される、との知見に基づき本発明に至ったものであり、
該塗布液を親水性表面を有する支持体上に塗布すること
により、上記課題を解決し優れた光重合性の感光性平版
印刷版を得ることができるというものである。
【0014】尚、上記方法により得られる顔料分散液は
単一溶剤中にて分散を行い、次いで該分散物を光重合性
組成物とともに再分散することにより、粒径が非常に微
細、均一かつ安定に光重合性組成物中に分散され、しか
も保存中も、顔料の粒子は凝集や沈降を起こすことなく
高い分散安定性を実現し、その状態が維持される。
【0015】以下、本発明を詳細に説明する。
【0016】本発明は、平版印刷版材料及びその製造方
法である。最初に平版印刷版材料について説明する。
【0017】(1)平版印刷版材料 本発明の平版印刷版材料は、親水性支持体上に、少なく
ともエチレン性付加重合可能な化合物、光重合開始剤及
び顔料を含有する400〜1200nmに分光感度を有
する光重合性感光層(以下、光重合層とする)を有して
なる平版印刷版材料において、前記顔料の層中での平均
粒径が0.1以上1.5μm以下であることを特徴とす
るものである。
【0018】本発明に用いられる顔料(以下、本発明の
顔料とする)としては、市販のものを含め従来公知のも
のが好適に使用できる。例えば、改訂新版 顔料便覧
(日本顔料技術協会編)(誠文堂新光社)、カラーイン
デックス便覧等に述べられているものが挙げられる。顔
料の種類としては、黒色顔料、黄色顔料、赤色顔料、褐
色顔料、紫色顔料、青色顔料、緑色顔料、蛍光顔料及び
金属粉顔料等が挙げられる。具体的には、例えば無機顔
料(二酸化チタン、カーボンブラック、グラファイト、
酸化亜鉛、プルシアンブルー、硫化カドミウム、酸化鉄
並びに鉛、亜鉛、バリウム及びカルシウムのクロム酸塩
等)及び有機顔料(アゾ系、チオインジゴ系、アントラ
キノン系、アントアンスロン系、トリフェンジオキサジ
ン系の顔料、バット染料顔料、フタロシアニン顔料及び
その誘導体、キナクリドン顔料等)が挙げられる。これ
らの中でレーザーに対応した分光増感色素の吸収波長域
に実質的に吸収のない顔料を添加することが好ましく、
レーザー波長での積分球を用いた顔料の反射吸収が0.
05以下であることが好ましい。又本発明の顔料の添加
量としては、光重合層を形成する総固形分に対し0.1
以上20重量%以下、より好ましくは0.2以上10重
量%以下である。
【0019】又現在光重合型の感光性平版印刷版で主流
となっているアルゴンレーザー又はSHG−YAGレー
ザーを使用する場合には、上記の感光波長領域での顔料
吸収及び現像後可視画性の観点から紫色顔料、青色顔料
を用いることが好ましく、このようなものとしては、例
えば、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブ
ルーレーキ、フォナトーンブルー6G、ビクトリアブル
ーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニ
ンブルーファーストスカイブルー、インダンスレンブル
ー、インジゴ、ジオキサンバイオレット、イソビオラン
スロンバイオレット、インダンスロンブルー、インダン
スロンBCなどを挙げることができる。これらの中でよ
り好ましくは、フタロシアニンブルー、ジオキサンバイ
オレットである。
【0020】本発明の顔料は、表面処理を施して使用し
ても又表面処理を施さずに使用しても良い。表面処理の
方法としては、例えば特開平3−69949号に記載さ
れている様な樹脂、ワックス、界面活性剤、その他カッ
プリング剤等による処理を行っても良い。
【0021】本発明の顔料は、光重合層中での平均粒径
が0.1以上1.5μm以下であることを特徴としてお
り、上記の範囲に設定することで光重合層中の耐刷性の
向上が図られ、又それにより、支持体上に地汚れが生じ
ることもない。しかしながら粒径が0.1μmより小さ
いと、耐刷性の向上に寄与しないばかりか、親水性の施
された支持体表面への目詰まりとなり、それによる地汚
れの生じる可能性があり好ましくない。又粒径が1.5
μmより大であると、時として光重合層の乾燥膜厚より
大となり、本発明の効果を有効に奏しえないことがあ
り、同様に好ましくない。
【0022】本発明の顔料の平均粒径を測定する方法と
しては、透過型電子顕微鏡での測定が挙げられる。本発
明において、顔料の1次平均粒径とは、顔料を単一溶剤
に分散した後の顔料分散物溶液を親水化処理済みカーボ
ン支持膜付き200メッシュに0.1mg滴下し、スピ
ンコーターで塗布乾燥したサンプルの平均粒径をいい、
又層中での粒径とは、PETフィルム上に3g/m2
なるように固形分10%の感光液を95℃で塗布乾燥し
て作製したサンプルの表面に室温硬化型のエポキシ樹脂
を塗布乾燥硬化した後、ミクロトームにより超薄切り片
(切片厚:150nm)を作製し、親水化処理済みカー
ボン支持膜付き200メッシュに乗せ観察した顔料凝集
体の平均粒径をいう。この際の測定は、透過型電子顕微
鏡(JEM−2000FX 日本電子株式会社製)を用
い、又測定条件は、加速電圧:200kVで行った。
【0023】本発明の顔料は、該顔料の1次平均粒径と
層中での顔料の粒径との比が1:1以上1:15以下で
あることが好ましい。上記の比の意味するところは、層
中での顔料の平均粒径が1次平均粒径に限りなく近い方
が非常に好ましいということであり、顔料が微細、均一
かつ安定に層中に分散されている傾向にある。上記の比
が1:15を越えると、顔料が肥大化し好ましくない。
【0024】本発明の顔料の光重合層中での粒径を0.
1以上1.5μm以下にする方法としては、例えば、該
顔料を単一溶剤中にて分散を行い、且つ該溶剤を、光重
合性組成物を溶剤に溶解した溶液の主溶剤として使用す
る方法が挙げられる。上記顔料の分散の際に使用される
溶剤としては有機溶剤が必須であり、これらの溶剤は、
分散安定性の観点から、上述した如く単一溶剤で用いる
ことが好ましい。好ましい有機溶剤としては、溶解度パ
ラメーター値(SP値)が9以上10.5以下の範囲の
ケトン系有機溶剤が好ましく、例えばシクロヘキサノン
(9.9)、メチルエチルケトン(MEK)(9.
3)、シクロペンタノン(10.4)、メチルシクロヘ
キサノン(9.3)等が挙げられ、この中で最も好まし
いものとしてはメチルエチルケトン、シクロヘキサノン
である。
【0025】顔料を分散する際、溶剤として上記有機溶
剤の使用は、光重合開始剤、多量のエチレン性付加重合
可能な化合物及び極性基を有する樹脂を含有する光重合
性組成物中に上記の顔料分散物を添加した際の分散安定
性に大きく影響を及ぼす。又、該溶剤を、光重合性組成
物を溶剤に溶解した溶液の主溶剤として使用することも
同様にして分散安定性への寄与が大きい。
【0026】この様にして、上記有機溶剤に分散された
本発明の顔料は、光重合層中での平均粒径を0.1以上
1.5μm以下に設定することができ、非常に微細で均
一かつ安定に分散された顔料粒子の分散物を調製するこ
とができる。
【0027】本発明には、エチレン性付加重合可能な化
合物が用いられる。該エチレン性付加重合可能な化合物
としては、従来より公知の重合性モノマー類を使用する
ことができる。具体的には、例えば、2−エチルヘキシ
ルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクルレート、
2−ヒドロキシプロピルアクリレート等の単官能アクリ
ル酸エステル及びその誘導体或いはこれらのアクリレー
トをメタクリレート、イタコネート、クロトネート、マ
レエート等に代えた化合物、ポリエチレングリコールジ
アクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、
ビスフェノールAジアクリレート、ヒドロキシピバリン
酸ネオペンチルグリコールのε−カプロラクトン付加物
のジアクリレート等の2官能アクリル酸エステル及びそ
の誘導体或いはこれらのアクリレートをメタクリレー
ト、イタコネート、クロトネート、マレエート等に代え
た化合物、或いはトリメチロールプロパントリアクリレ
ート、EO変性されたイソシアヌル酸のトリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエ
リスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリト
ールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキ
サアクリレート、ピロガロールトリアクリレート等の多
官能アクリル酸エステル及びその誘導体或いはこれらの
アクリレートをメタクリレート、イタコネート、クロト
ネート、マレエート等に代えた化合物等を挙げることが
できる。又適当な分子量のオリゴマーにアクリル酸、又
はメタアクリル酸を導入し、光重合性を付与した、いわ
ゆるプレポリマーと呼ばれるものも好適に使用できる。
この他に特開昭58−212994号、同61−664
9号、同62−46688号、同62−48589号、
同62−173295号、同62−187092号、同
63−67189号及び特開平1−244891号公報
等に記載の化合物などを挙げることができ、更に「11
290の化学商品」化学工業日報社、p.286〜29
4に記載の化合物、「UV・EB硬化ハンドブック(原
料編)」高分子刊行会、p.11〜65に記載の化合物
なども本発明においては好適に用いることができる。こ
れらの中で、分子内に2個以上のアクリル基又はメタク
リル基を有する化合物が本発明においては好ましく、更
に分子量が10,000以下、より好ましくは5,00
0以下のものが好ましい。又本発明ではこれらのモノマ
ー或いはプレポリマーのうち1種又は2種以上を混合し
て用いることができる。これらのエチレン性付加重合可
能な化合物の添加量としては10〜90重量%が好まし
く、25〜80重量%が更に好ましく、40〜70重量
%の範囲で使用することが特に好ましく、最も好ましく
は50〜60重量%の範囲であり、これにより高感度な
レーザーに対応可能な平版印刷版を提供できる。
【0028】本発明には、光重合開始剤が用いられる。
該光重合開始剤としては、例えばJ.コーサー(J.K
osar)著「ライト・センシテイブ・システムズ」第
5章に記載されているようなカルボニル化合物、有機硫
黄化合物、過硫化物、レドックス系化合物、アゾ並びに
ジアゾ化合物、ハロゲン化合物、光還元性色素等が挙げ
られる。更に具体的な化合物は英国特許第1,459,
563号に開示されている。即ち、光重合開始剤として
は、次のようなものを使用することができる。例えば、
ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエ
ーテル、α,α,−ジメトキシ−α−フェニルアセトフ
ェノン等のベンゾイン誘導体;ベンゾフェノン、2,4
−ジクロルベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メ
チル、4,4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノ
ン等のベンゾフェノン誘導体;2−クロルチオキサント
ン、2−イソプロピルチオキサントン等のチオキサント
ン誘導体;2−クロルアントラキノン、2−メチルアン
トラキノン等のアントラキノン誘導体;N−メチルアク
リドン、N−ブチルアクリドン等のアクリドン誘導体;
α,α−ジエトキシアセトフェノン;ベンジル;フルオ
レノン;キサントン;ウラニル化合物の他、特公昭59
−1281号、同61−9621号、並びに特開昭60
−60104号記載のトリアジン誘導体、特開昭59−
1504号並びに同61−243807号記載の有機過
酸化物、特公昭43−23684号、同44−6413
号、同44−6413号、同47−1604号並びにU
SP3,567,453号記載のジアゾニウム化合物、
USP2,848,328号、USP2,852,37
9号並びに同2,940,853号記載の有機アジド化
合物、特公昭36−22062、同37−13109
号、同38−18015号並びに同45−9610号記
載のオルトキノンジアジド類、特公昭55−39162
号、同59−14023号並びに「マクロモレキュルス
(Macromoleules)、第10巻、第130
7頁(1977年)記載の各種オニウム化合物、特開昭
59−142205号記載のアゾ化合物、特開平1−5
4440号、ヨーロッパ特許第109851号、ヨーロ
ッパ特許第126712号、「ジャーナル・オブ・イメ
ージング・サイエンス」(J.Imag.Sc
i.)」、第30巻、第174頁(1986年)記載の
金属アレン錯体、特願平4−56831号及び同4−8
9535号記載の(オキソ)スルホニウム有機ホウ素錯
体、特開昭61−151197号記載のチタノセン類、
「コーディネーション・ケミストリー・レビュー(Co
ordinantion Chemistry Rev
iew)」、第84巻、第85〜第277頁)(198
8年)並びに特開平2−182701号記載のルテニウ
ム等の遷移金属を含有する遷移金属錯体、特開平3−2
09477号記載2,4,5−トリアリールイミダゾー
ル二量体、四臭化炭素、特開昭59−107344号記
載の有機ハロゲン化合物等が挙げられる。これら重合開
始剤の配合量は特に限定されないが、好ましくは、付加
重合又は架橋可能な化合物100重量部に対しては、
0.1〜20重量部(好ましくは10重量部以下)であ
る。これらのうち感度、保存性、耐刷性等の観点から最
も好ましい開始剤はチタノセン類の化合物である。代表
的なチタノセン類の化合物を以下に示す。
【0029】
【化1】
【0030】本発明には、上記必須成分より形成される
光重合層に高分子重合体(バインダー)を含有すること
が好ましい。これら、高分子重合体としては、例えば、
ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリス
チレン、ポリウレタン、ポリビニルクロライド、及びそ
のコポリマー、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニル
ホルマール樹脂、シェラック、エポキシ樹脂、フェノー
ル樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。これらの中で好
ましい高分子重合体としては、下記(1)〜(17)に
記載のモノマーの混合物を共重合して得られた共重合高
分子重量体である。下記モノマー混合物には、下記モノ
マーと共重合し得る他のモノマーを混合してもよい。
又、高分子重合体は、下記モノマーの共重合体によって
得られる共重合体を、例えばグリシジルアクリレート、
グリシジルメタクリレート等によって修飾したものであ
ってもよい。
【0031】(1)芳香族水酸基を有するモノマー:例
えば、o−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレ
ン、m−ヒドロキシスチレン、o−ヒドロキシフェニル
アクリレート、p−ヒドロキシフェニルアクリレート、
m−ヒドロキシフェニルアクリレート等。
【0032】(2)脂肪族水酸基を有するモノマー:例
えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート、N−メチロールアクリルア
ミド、N−メチロールメタクリルアミド、4−ヒドロキ
シブチルメタクリレート、5−ヒドロキシペンチルアク
リレート、5−ヒドロキシペンチルメタクリレート、6
−ヒドロキシヘキシルアクリレート、6−ヒドロキシヘ
キシルメタクリレート、N−(2−ヒドロキシエチル)
アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)メタク
リルアミド、ヒドロキシエチルビニルエーテル等。
【0033】(3)アミノスルホニル基を有するモノマ
ー:例えば、m−アミノスルホニルフェニルメタクリレ
ート、p−アミノスルホニルフェニルメタクリレート、
m−アミノスルホニルフェニルアクリレート、N−(p
−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド、p−
アミノフェニルアクリレート、N−(p−アミノスルホ
ニルフェニル)アクリルアミド等。
【0034】(4)スルホンアミド基を有するモノマ
ー:例えば、N−(p−トルエンスルホニル)アクリル
アミド、N−(p−トルエンスルホニル)メタクリルア
ミド等。 (5)α,β−不飽和カルボン酸類:例えば、アクリル
酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタ
コン酸、無水イタコン酸等。
【0035】(6)置換又は無置換のアルキルアクリレ
ート:例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ア
ミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸ヘプチル、アク
リル酸オクチル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシ
ル、アクリル酸ウンデシル、アクリル酸ドデシル、アク
リル酸ベンジル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル
酸−2−クロロエチル、N,N−ジメチルアミノエチル
アクリレート、グリシジルアクリレート等。
【0036】(7)置換又は無置換のアルキルメタクリ
レート:例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エ
チル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メ
タクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル
酸ヘプチル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ノニ
ル、メタクリルデシル、メタクリル酸ウンデシル、メタ
クリル酸ウンデシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリ
ル酸ベンジル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリ
ル酸−2−クロロエチル、N,N−ジメチルアミノエチ
ルメタクリレート、グリシジルメタクリレート等。
【0037】(8)アクリルアミド若しくはメタクリル
アミド類:例えば、アクリルアミド、メタクリルアミ
ド、N−エチルアクリルアミド、N−ヘキシルアクリル
アミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−フェ
ニルアクリルアミド、N−ニトロフェニルアクリルアミ
ド、N−エチル−N−フェニルアクリルアミド、N−
(4ーヒドロキシフェニル)アクリルアミド、N−(4
−ヒドロキシフェニル)アクリルアミド、N−(4−ヒ
ドロキシフェニル)メタクリルアミド等。
【0038】(9)フッ化アルキル基を含有するモノマ
ー:例えば、トリフルオロエチルアクリレート、トリフ
ルオロエチルメタクリレート、テトラフルオロプロピル
メタクリレート、ヘキサフルオロプロピルメタクリレー
ト、オクタフルオロペンチルアクリレート、オクタフル
オロペンチルメタクリレート、ヘプタデカフルオロデシ
ルメタクリレート、N−ブチル−N−(2−アクリロキ
シエチル)ヘプタデカフルオロオクチルスルホンアミド
等。
【0039】(10)ビニルエーテル類:例えば、エチ
ルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、
プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、オク
チルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル類。
【0040】(11)ビニルエステル類:例えば、ビニ
ルアセテート、ビニルクロロアセテート、ビニルブチレ
ート、安息香酸ビニル等。
【0041】(12)スチレン類:例えば、スチレン、
メチルスチレン、クロロメチルスチレン等。
【0042】(13)ビニルケトン類:例えば、メチル
ビニルケトン、エチルビニルケトン、プロピルビニルケ
トン、フェニルビニルケトン等。
【0043】(14)オレフィン類:例えば、エチレ
ン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレ
ン等。
【0044】(15)N−ビニルピロリドン、N−ビニ
ルカルバゾール、4−ビニルピリジン等。
【0045】(16)シアノ基を有するモノマー:例え
ばアクリロニトリル、メタクリロニトリル、2−ペンテ
ンニトリル、2−メチル−3−ブテンニトリル、2−シ
アノエチルアクリレート、o−シアノスチレン、m−シ
アノスチレン、p−シアノスチレン等。
【0046】(17)アミノ基を有するモノマー:例え
ばN,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,
N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメ
チルアミノエチルメタクリレート、ポリブタジエンウレ
タンアクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルア
クリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、アク
リロイルモルホリン、N−イソプロピルアクリルアミ
ド、N,N−ジエチルアクリルアミド等。
【0047】上記、共重合体は、ゲルパーミエーション
クロマトグラフィー(GPC)によって、測定された重
量平均分子量が1万〜20万であるものが好ましいが、
重量平均分子量はこの範囲に限定されるものではない。
本発明において、上記高分子化合物のうちアクリル系重
合体が特に好ましい。上記高分子重合体には、必要に応
じて、ポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、
ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ノ
ボラック樹脂、天然樹脂等、他の任意の高分子重合体を
併用してもよい。光重合性組成物中におけるこれら高分
子重合体の含有量は、10〜90重量%の範囲が好まし
く、15〜70重量%の範囲が更に好ましく、20〜5
0重量%の範囲で使用することが感度の面から特に好ま
しい。更に樹脂の酸価については、10〜150の範囲
で使用するのが好ましく、30〜120の範囲で使用す
ることがより好ましく、50〜90の範囲で使用するこ
とが光重合層全体の極性のバランスをとる観点から特に
好ましく、これにより塗布液中の顔料の凝集を防ぐこと
ができる。
【0048】本発明に用いられる支持体は親水性表面を
有する。該親水性表面を有する支持体としては、例えば
アルミニウム、ステンレス、クロム、ニッケル等の金属
板、例えばポリエステルフィルム、ポリエチレンフィル
ム、ポリプロピレンフィルム等のプラスチックフィルム
や紙、合成紙、樹脂コーティングした紙に前述の金属薄
膜をラミネート又は蒸着したもの、例えばポリエステル
フィルム、塩化ビニルフィルム、ナイロンフィルム等の
表面に親水化処理を施したもの等が挙げられる。
【0049】前述のプラスチックフィルムの親水化処理
方法としては、硫酸処理、酸素プラズマエッチング処
理、コロナ放電処理、水溶性樹脂層を設ける、等が好ま
しく用いられる。
【0050】印刷版としては、表面を砂目立て、陽極酸
化処理、封孔処理を施したアルミニウム板が特に好まし
い。砂目立て処理の方法としては、例えば、機械的方
法、電解によりエッチングする方法が挙げられる。機械
的方法としては、例えば、ボール研磨法、ブラシ研磨
法、液体ホーニングによる研磨法、バフ研磨法が挙げら
れる。アルミニウム材の組成等に応じて上述の各種方法
を単独もしくは組合せて用いることができる。好ましい
のは、電解エッチングによる方法である。電解エッチン
グは、燐酸、硫酸、塩酸、硝酸等の無機酸を単独ないし
2種以上混合した浴で行われる。砂目立て処理の後、必
要に応じて、アルカリ或いは酸の水溶液によってデスマ
ット処理を行い中和して水洗する。陽極酸化処理は、電
解液として硫酸、クロム酸、シュウ酸、燐酸、マロン酸
等を一種又は二種以上含む溶液を用い、アルミニウム板
を陽極として電解して行われる。形成された陽極酸化被
覆量は、1〜50mg/dm2が適当であり、好ましく
は10〜40mg/dm2である。
【0051】封孔処理は、沸騰水処理、水蒸気処理、ケ
イ酸ソーダ処理、重クロム酸塩水溶液処理等が具体例と
して挙げられる。この他にアルミニウム板支持体に対し
て、水溶性高分子化合物や、フッ化ジルコン酸等の金属
塩の水溶液による下引き処理を施すこともできる。親水
性支持体はその表面の水に対する接触角が60度以下、
より好ましくは40度以下である。親水性支持体の厚さ
は、通常50〜1000μm、好ましくは75〜500
μmの範囲に設定する。
【0052】本発明の平版印刷版材料には、光重合層上
に保護層(オーバーコート層)を設けることが出来る。
該保護層は後述する現像液(一般にはアルカリ水溶液)
への溶解性が高いことが好ましい。好ましい化合物例を
挙げると、例えばポリビニルアルコール、ポリサッカラ
イド、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコー
ル、ゼラチン、膠、カゼイン、ヒドロキシエチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロー
ス、ヒドロキシエチル澱粉、アラビアゴム、サクローズ
オクタアセテート、アルギン酸アンモニウム、アルギン
酸ナトリウム、ポリビニルアミン、ポリエチレンオキシ
ド、ポリスチレンスルホン酸、ポリアクリル酸、水溶性
ポリアミド等が挙げられる。これらの化合物を単独又は
2種以上混合したものを主成分として用いることができ
る。特に好ましい化合物としてはポリビニルアルコール
が挙げられる。これらの化合物を適当な溶剤に溶解し光
重合層上に塗布乾燥して保護層を形成する。保護層の厚
みは0.1〜5.0μmが好ましく、特に好ましくは
0.5〜3.0μmである。保護層には、更に必要に応
じて界面活性剤、マット剤等を含有させることができ
る。
【0053】(2)平版印刷版材料の製造方法 本発明の平版印刷版材料の製造方法は、少なくともエチ
レン性付加重合可能な化合物、光重合開始剤及び顔料を
含有する400〜1200nmに分光感度を有する光重
合性組成物を溶剤に溶解し、得られた溶液を親水性表面
を有する支持体上に塗布する平版印刷版材料の製造方法
において、前記顔料を単一溶剤中にて分散を行い、且つ
該溶剤が前記溶液の主溶剤であることを特徴とするもの
である。
【0054】本発明の平版印刷版材料の製造方法は、顔
料の欄にて上述した如く微細、均一かつ安定な粒子に分
散された顔料分散液を調製し、最終的に該顔料分散液を
含有する光重合層塗布液となし、安定した分散性を維持
した状態で平版印刷版材料を得ることにある。この様に
して得られた平版印刷版材料を用いることにより画像部
の強度が大幅に改良され耐刷性が向上するだけでなく、
光重合層塗布液の状態で保存した場合でも、その寿命は
飛躍的に伸びるという効果をも奏し生産上非常に有効で
ある。即ち顔料の分散状態を観察したところ、顔料粒子
の粒径に顕著な変化はなく、保存中も顔料粒子は凝集や
沈降を起こすことなく、均一な分散状態に維持される。
このように良好な状態で顔料が分散されていると、光重
合層が鮮明な色で安定に着色され、現像後に得られる画
像の可視化が容易となり、更に平版印刷版材料の検版性
及び解像力が良好となる。そして又、光重合層塗布液を
停滞した後(液の状態にて一定時間の保存後)で、塗布
工程及び現像工程の後に平版印刷版材料とした状態での
可視画性も改善できるという顕著な効果をも奏してい
る。
【0055】本発明における光重合層塗布液の調製方法
としては、顔料分散物を作製するのに用いた溶剤を該塗
布液の主溶剤とすることを特徴としており、それにより
層中での顔料の粒径を0.1以上1.5μm以下に設定
することも可能である。層中での顔料の粒径を上記のよ
うに設定できれば、本発明の効果を有効に奏することが
できる。ここで「顔料分散物を作製するのに用いた溶剤
を該塗布液の主溶剤とする」とは、光重合層塗布液の全
量に対し、顔料分散物を作製するのに用いた溶剤の使用
量、即ち前記溶剤の添加量が50重量%以上で使用され
ることを意味しており、その範囲としては50〜95重
量%の範囲で使用されることが好ましく、55〜80重
量%の範囲で使用することがより好ましい。
【0056】光重合層塗布液の主溶剤としては、(1)
平版印刷版材料の欄で挙げた通りである。
【0057】本発明においては、上記溶剤に対し、更に
以下の一般式(1)を満足する溶剤を少なくとも1種添
加することが本発明の効果を有効に奏する上で好まし
い。
【0058】一般式(1) (S1−|S1−S2|)×粘度/S1>1.8 S1:顔料分散溶剤(主溶剤)の溶解度パラメーター値 S2:添加溶剤の溶解度パラメーター値 上記の溶解度パラメーターは有機溶剤に対する非電解質
の解けやすさを評価する際によく用いられるHilde
brandの溶解度パラメーターにより得られる値であ
る。この溶解度パラメーターについてはJ.H.Hil
debrand,J.M.Prausnitz.R.
L.Scott著“Regular and Rela
ted Solutions”,Van Nostra
nd−Reinhold,Princeton(197
0年)、「高分子データハンドブック基礎編」 高分子
学会を参照。各種溶剤の溶解度パラメーターの値はA.
F.M.Barton,“Handbook of S
olrbility Parameters and
Other Cohesion Parameter
s”,CRC Press,Boca Raton/F
lorida(1983年)、「高分子データハンドブ
ック基礎編」 高分子学会に記載されている。
【0059】溶剤の溶解度パラメーターは式 S=(δ
E/V)1/2で定義されており、δEは溶媒のモル蒸発
エネルギー(凝集エネルギー)であり、Vは溶媒のモル
体積である。従って、顔料分散溶剤の溶解度パラメータ
ー値S1と添加溶剤の溶解度パラメーター値S2とを上記
の溶解度パラメーター値の記載される文献により求め、
得られたそれぞれの値を元にして、一般式(1)の結果
を求めればよい。
【0060】又、添加溶剤の粘度は20℃での測定デー
タで表し、従来公知の文献等に示されている値をそのま
ま用いればよいく、文献としては例えば、「新版 溶剤
ポケットブック」(有機合成化学協会編、オーム社発
行:平成6年6月10日)「溶剤ハンドブック(増訂
版)」(産業図書株式会社発行:昭和45年4月10日
第6版)、「溶剤便覧」(槙書店発行:昭和47年11
月15日第2版)、「高分子データハンドブック(基礎
編)」高分子学会編等が挙げられる。溶剤の粘度データ
が無いものについては、JIS Z8803に準拠した
粘度計にて測定した20℃の測定データを用いればよ
く、測定に際しては、測定値が±2%以内の変動で一致
したらその平均値を換算して用いれば良い。
【0061】このようにして定義されたSP値と粘度の
関係から本発明に用いられる好ましい溶剤としては例え
ば ・アルコール類、多価アルコールの誘導体類では、se
c−ブタノール(2.88cps)、イソブタノール
(3.98cps)、n−ヘキサノール(5.44cp
s)、ベンジルアルコール(6.5cps)、ジエチレ
ングリコール(35.7cps)、トリエチレングリコ
ール(47.8cps)、テトラエチレングリコール
(55cps)、1,5−ペンタンジオール(128c
ps) ・エーテル類では、エチレングリコールモノブチルエー
テル(3.5cps)、エチレングリコールモノヘキシ
ルエーテル(5.2cps)、エチレングリコールモノ
2−エチルヘキシルエーテル(7.6cps)、エチレ
ングリコールモノフェニルエーテル(30.5cp
s)、エチレングリコールモノベンジルエーテル(12
cps)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル
(6.5cps)、ジエチレングリコールモノメチルエ
ーテル(3.9cps)、ジエチレングリコールモノヘ
キシルエーテル(8.6cps)、ジエチレングリコー
ルモノ2−エチルヘキシルエーテル(10.4cp
s)、ジエチレングリコールジブチルエーテル(2.4
cps)、トリエチレングリコールモノブチルエーテル
(8.1cps)、トリエチレングリコールモノメチル
エーテル(7.5cps)、トリエチレングリコールジ
メチルエーテル(3.8cps)、プロピレングリコー
ルモノプロピルエーテル(2.8cps)、プロピレン
グリコールモノブチルエーテル(3.38cps)、プ
ロピレングリコールモノフェニルエーテル(23.2c
ps)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル
(5.2cps)、ジプロピレングリコールモノプロピ
ルエーテル(10.8cps)、ジプロピレングリコー
ルモノブチルエーテル(7.4cps)、トリプロピレ
ングリコールモノメチルエーテル ・ケトン、アルデヒド類では、ジアセトンアルコール
(3.2cps)、シクロヘキサノン(2.2cps) ・エステル類では、乳酸エチル(2.61cps)、乳
酸ブチル(3.58cps)、シュウ酸ジエチル(2.
31cps)等が挙げられる。
【0062】これらの中でもより好ましいものとして
は、顔料の分散溶剤と同類骨格を有するものであり、具
体的にはケトン類、アルデヒド類の溶剤である。これら
溶剤の添加量は5〜50重量%の範囲が好ましく、より
好ましくは20〜50重量%の範囲である。
【0063】本発明において、光重合層中の固形分濃度
は2〜20重量%の範囲が好ましく、より好ましくは4
〜15重量%の範囲である。
【0064】このようにして調製した光重合層塗布液を
従来公知の方法で支持体上に塗布し、平版印刷版材料を
作製することが出来る。塗布液の塗布方法としては、例
えばエアドクタコータ法、ブレードコータ法、ワイヤバ
ー法、ナイフコータ法、ディップコータ法、リバースロ
ールコータ法、グラビヤコータ法、キャストコーティン
グ法、カーテンコータ法及び押し出しコータ法等を挙げ
ることが出来る。
【0065】光重合層の乾燥温度は、低いと十分な耐刷
性を得ることが出来ず、又高過ぎるとマランゴニーを生
じてしまうばかりか、非画線部のカブリを生じてしま
う。好ましい乾燥温度範囲としては60〜160℃の範
囲が好ましく、より好ましくは80〜140℃、特に好
ましくは90〜120℃の範囲で乾燥することが好まし
い。
【0066】得られた平版印刷版材料に画像露光する光
源としては、例えば、レーザー、発光ダイオード、キセ
ノンフラッシュランプ、ハロゲンランプ、カーボンアー
ク燈、メタルハライドランプ、タングステンランプ、高
圧水銀ランプ、無電極光源等を挙げることができる。キ
セノンランプ、ハロゲンランプ、カーボンアーク燈、メ
タルハライドランプ、タングステンランプ、高圧水銀ラ
ンプ、無電極光源等を用いて一括露光する場合には、平
版印刷版材料に、所望露光画像のネガパターンを遮光性
材料で形成したマスク材料を重ね合わせ、露光すればよ
い。
【0067】発光ダイオードアレイ等のアレイ型光源を
使用する場合や、ハロゲンランプ、メタルハライドラン
プ、タングステンランプ等の光源を、液晶、PLZT等
の光学的シャッター材料で露光制御する場合には、画像
信号に応じたデジタル露光を行うことが可能であり好ま
しい。この場合はマスク材料を使用せず、直接書き込み
を行うことができる。
【0068】レーザーの場合には、光をビーム状に絞
り、画像データに応じた走査露光が可能であるため、マ
スク材料を使用せず、直接書き込みを行うのに適してい
る。又、レーザーを光源として用いる場合には、露光面
積を微小サイズに絞ることが容易であり、高解像度の画
像形成が可能となる。レーザー光源としてはアルゴンレ
ーザー、He−Neガスレーザー、YAGレーザー、半
導体レーザー等を何れも好適に用いることが可能であ
る。レーザーの走査方法としては、円筒外面走査、円筒
内面走査、平面走査などがある。円筒外面走査では、平
版印刷材料を外面に巻き付けたドラムを回転させながら
レーザー露光を行い、ドラムの回転を主走査としレーザ
ー光の移動を副走査とする。円筒内面走査では、ドラム
の内面に平版印刷材料を固定し、レーザービームを内側
から照射し、光学系の一部又は全部を回転させることに
より円周方向に主走査を行ない、光学系の一部又は全部
をドラムの軸に平行に直線移動させることにより軸方向
に副走査を行なう。平面走査では、ポリゴンミラーやガ
ルバノミラーとfθレンズ等を組み合わせてレーザー光
の主走査を行い、記録媒体の移動により副走査を行う。
円筒外面走査及び円筒内面走査の方が光学系の精度を高
め易く、高密度記録には適している。光源にレーザー光
を用いる場合、好ましくは光重合層に増感色素を添加す
る。
【0069】可視光から近赤外まで波長増感させる化合
物としては、例えばシアニン、フタロシアニン、メロシ
アニン、ポルフィリン、スピロ化合物、フェロセン、フ
ルオレン、フルギド、イミダゾール、ペリレン、フェナ
ジン、フェノチアジン、ポリエン、アゾ化合物、ジフェ
ニルメタン、トリフェニルメタン、ポリメチンアクリジ
ン、クマリン、ケトクマリン、キナクリドン、インジ
ゴ、スチリル、ピリリウム化合物等が挙げられ、更に欧
州特許第568,993号、USP4,508,811
号、同5,227,227号等に記載の化合物も用いる
ことができる。
【0070】上記増感色素にオニウム塩化合物等を組み
合わせて、より長波の光に光重合性を持たせることも知
られている。例えば、特開昭60−76740号、同6
0−78443号、同60−88005号、USP4,
304,923号等にはシアニン系、フタロシアニン
系、ポルフィリン系、ピラゾロトリアゾール系等の色素
と組み合わせる技術が開示されている。
【0071】これらの中で好ましいのは、スチリル系、
シアニン系、メロシアニン系、クマリン系、ケトクマリ
ン系、スクワリリウム塩系の化合物であり、より好まし
くはシアニン系、メロシアニン系、クマリン系、ケトク
マリン系化合物である。例として、以下に幾つか化合物
を提示する。
【0072】クマリン系色素の例としては、以下のもの
が挙げられる。
【0073】
【化2】
【0074】又スチリル系としてはスチリル構造のもの
であれば、特に限定はなく、好ましい構造としては、以
下のものが挙げられる。
【0075】
【化3】
【0076】又シアニン系色素としては、好ましくは下
記の構造のものを用いることができるが、特に限定され
ない。
【0077】
【化4】
【0078】メロシアニン系としては、好ましくは下記
の構造のものを用いることができるが、特に限定されな
い。
【0079】
【化5】
【0080】
【化6】
【0081】ピラゾロトリアゾール系又はピラゾロン系
としては、好ましくは下記の構造のものを用いることが
できるが、特に限定されない。
【0082】
【化7】
【0083】
【化8】
【0084】画像露光した平版印刷版材料は露光部が硬
化し、アルカリ現像液で現像処理することで未露光部が
除去され画像形成が可能となる。現像液としては、例え
ば公知のアルカリ性水性現像液即ち、公知のネガ型感光
性平版印刷版(感光性成分として感光性ジアゾ樹脂、光
重合性組成物、光架橋性組成物等)用の現像液及びその
補充液、ポジ型感光性平版印刷版(感光性成分としてo
−キノンジアジド化合物)用の現像液及びその補充液、
そして上記ネガ型及びポジ型の両用現像液が挙げられ、
中でも両用現像液が好ましく用いられる。上記したもの
は公知であり、本発明においては何れも適用可能であ
る。
【0085】現像液は、主にアルカリ剤及びその他の添
加剤からなっている。現像液及び補充液のpHは8以上
が好ましく、特に12以上が好ましい。
【0086】アルカリ剤としては、従来より知られてい
るアルカリ剤が使用できる。例えば、ケイ酸アルカリを
用いることが好ましく、例えばケイ酸ナトリウム、同カ
リウム、同アンモニウム、メタケイ酸ナトリウム、同カ
リウム、同アンモニウムが挙げられる。これらケイ酸ア
ルカリは現像液中に0.3〜10重量%の範囲で含有さ
せるのが好ましく、ケイ酸アルカリにおけるSiO2
度は、0.1〜7重量%の範囲にあるのが好ましい。上
記以外のアルカリ剤として、例えば第二燐酸ナトリウ
ム、同カリウム、同アンモニウム、重炭酸ナトリウム、
同カリウム、同アンモニウム、炭酸ナトリウム、同カリ
ウム、同アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、同カリウ
ム、同アンモニウム、硼酸ナトリウム、同カリウム、同
アンモニウム、水酸化ナトリウム、同カリウム、同アン
モニウム及び同リチウムなどの無機アルカリ剤が挙げら
れる。又、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメ
チルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリ
エチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピ
ルアミン、トリイソプロピルアミン、n−ブチルアミ
ン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリ
エタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイ
ソプロパノールアミン、エチレンイミン、エチレンジア
ミン、ピリジンなどの有機アルカリ剤も用いられる。こ
れらのアルカリ剤は、単独もしくは、二種以上組合せて
用いられる。又、該現像液中に必要に応じ、アニオン性
界面活性剤、両性活性剤やアルコール等の有機溶媒を加
えることができる。
【0087】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。尚、部は重
量部を表す。
【0088】〈光重合型平版印刷版の作製〉 (バインダーの合成1)窒素気流下の三ツ口フラスコに
メタアクリル酸12部、メタアクリル酸メチル70部、
アクリロニトリル8部、メタアクリル酸エチル10部、
エタノール500部、α、α′−アゾビスイソブチロニ
トリル3部を入れ窒素気流中80℃のオイルバスで6時
間反応させた。その後、トリエチルアンモニウムクロラ
イド3部、グリシジルメタクリレート1部を加え、3時
間反応させ目的の化合物を得た。
【0089】(支持体の作製)厚さ0.24mmのアル
ミニウム板(材質1050、調質H16)を65℃に保
たれた5%水酸化ナトリウム水溶液に浸漬し、1分間脱
脂処理を行なった後水洗した。この脱脂したアルミニウ
ム板を、25℃に保たれた10%塩酸水溶液中に1分間
浸漬して中和した後水洗した。次いで、このアルミニウ
ム板を0.3重量%の硝酸水溶液中において、温度25
℃、電流密度100A/dm2の条件で交流電流により
60秒間電解粗面化を行なった後、60℃に保たれた5
%水酸化ナトリウム水溶液中で10秒間のデスマット処
理を行なった。デスマット処理を行なった粗面化アルミ
ニウム板を15%硫酸溶液中で、温度25℃、電流密度
10Amp/dm2、電圧15Vの条件で1分間陽極酸
化処理を行ない、更に3%硅酸ソーダ、温度90℃で封
孔処理を行なって支持体を作製した。
【0090】 実施例1 光重合層塗布液1 アクリル系共重合体(合成バインダー1)分子量Mw=5万 35.0部 3−(2−ベンゾチアゾリル)−7− (ジブチルアミノ)クマリン 2.0部 7−ジエチルアミノ−3−(ナフト[1.2−d] チアゾリル)クマリン 2.0部 3,3′,4,4′−テトラキス (t−ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン 4.0部 EO変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌルエート 35.0部 ポリテトラメチレングリコールジアクリレート 10.0部 フタロシアニン顔料(MHI454;御国色素株式会社製) 5.0部 (PB−15:3(30重量%),ポリエステル(5重量%) MW.10万,MEK(65重量%),平均粒径 160nm) 多官能ウレタンアクリレート (15HA:新中村化学工業株式会社製) 5.0部 2−ter−ブチル−6−(3−tert− ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル) −4−メチルフェニルアクリレート 0.5部 フッ素系界面活性剤(FC−431;住友スリーエム(株)製)0.5部 これら組成物をシクロヘキサノン/MEK=1/1で固
形分8%になるように調液し、光重合層塗布液1を得
た。こうして得た光重合層塗布液1を、上述の如く作製
した支持体上に乾燥膜厚が1.4μmになるようワイヤ
ーバー塗布し、次いで遮光下で100℃、90秒乾燥
し、更に、以下の組成のオーバーコート層を、光重合層
上に乾燥膜厚が2.0μmとなるようにアプリケーター
で塗布し、遮光下で70℃、2分熱乾燥処理して光重合
型平版印刷版を作製した。
【0091】 (オーバーコート層) ポリビニルアルコール(日本合成化学(株)製 GL−03) 89部 ポリアミド 10部 界面活性剤(F142D 大日本インキ化学工業(株)製) 0.5部 水 900部 得られた光重合型平版印刷版について、以下の評価を行
った。
【0092】(評価) −耐刷性− 明室プリンター(大日本スクリーン(株)社製 P−6
27−HA)を用いて以下のように露光した後、KD−
52(コニカ(株)製)を用い現像処理し画像を作製し
た。UgraプレートコントロールウェッジPCW82
(ミカ電子(株)社製)による画像を、連続諧調ウェッ
ジが3段となるような露光量で作製し、印刷機(ハイデ
ルGTO)で、コート紙、印刷インキ(東洋インキ製造
(株)社製:ハイプラスM紅)及び湿し水(コニカ
(株)社製:SEU−3 2.5%水溶液)を用いて印
刷を行った。
【0093】−保存性− 露光現像処理する前の光重合型平版印刷版を55℃/2
0%RHの条件下で、又40℃/80%RHの高湿下条
件下の恒温槽(TABI ESPEC CORP社製)
に3日間投入した後上記と同じように露光、現像を行い
その時の非画線部の抜け性により保存後の現像性の評価
とした。印刷初期段階(3000枚程の時点)での印刷
物の非画像部の汚れを評価した。
【0094】−現像可視画性− 得られた平版印刷版のUgraプレートコントロールウ
ェッジPCW82(ミカ電子(株)社製)による画像
を、連続諧調ウェッジが3段となるような露光量で作製
し、そのときのベタ部分の濃度を光学濃度計 X−RI
TE−310−TR(X−RITE.inc.製)の反
射濃度測定Vis ODの値で測定した。
【0095】−感光液停滞安定性− 得られた光重合層塗布液を遮光下で密閉容器に封入し、
25℃で室内に2〜14日間放置した後、平版印刷版を
作製し上記の耐刷性、保存性、現像可視画性の評価を行
った。
【0096】 実施例2 光重合層塗布液2 アクリル系共重合体(合成バインダー1)分子量Mw=5万 35.0部 メロシアニン系色素(例示D−2) 2.0部 チタノセン化合物(CGI−784:チバガイギー株式会社製)4.0部 EO変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌルエート 35.0部 ポリテトラメチレングリコールジアクリレート 10.0部 フタロシアニン顔料(MHI454;御国色素株式会社製) 5.0部 (PB−15:3(30重量%),ポリエステル(5重量%) MW.10万,MEK(65重量%),平均粒径 160nm) 多官能ウレタンアクリレート (15HA:新中村化学工業株式会社製) 5.0部 2−ter−ブチル−6−(3−tert− ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル) −4−メチルフェニルアクリレート 0.5部 フッ素系界面活性剤(FC−431;住友スリーエム(株)製)0.3部 これら組成物をシクロヘキサノン/MEK=1/1で固
形分10%になるように調液した以外は、実施例1と同
様に光重合型平版印刷版を作製し、評価を行った。
【0097】実施例3 シクロヘキサノン/MEK=4/6で固形分10%にな
るように調液した以外は、実施例2と同様に光重合型平
版印刷版を作製し、評価を行った。
【0098】実施例4 ジアセトンアルコール/MEK=4/6で固形分10%
になるように調液した以外は、実施例2と同様に光重合
型平版印刷版を作製し、評価を行った。
【0099】実施例5 シクロヘキサノン/MEK=1.5/8.5で固形分1
0%になるように調液した以外は、実施例2と同様に光
重合型平版印刷版を作製し、評価を行った。
【0100】実施例6 ジプロピレングリコールモノメチルエーテル/MEK=
4/6で固形分10%になるように調液した以外は、実
施例2と同様に光重合型平版印刷版を作製し、評価を行
った。
【0101】実施例7 乳酸エチル/MEK=4/6で固形分10%になるよう
に調液した以外は、実施例2と同様に光重合型平版印刷
版を作製し、評価を行った。
【0102】上記実施例1〜7で作製した光重合層塗布
液を25μmのPETフィルム上に以下の条件で塗布し
膜中での顔料粒子径を測定した。
【0103】(層中での粒子径の測定方法)PETフィ
ルム上に3g/m2となるように固形分10%の感光液
を95℃で塗布乾燥して作製した平版印刷版の表面に室
温硬化型のエポキシ樹脂を塗布乾燥硬化した後、ミクロ
トームにより超薄切り片(切片厚:150nm)を作製
し、親水化済みカーボン支持膜付き200メッシュに乗
せ以下の条件で観察し、その10点の平均を取った。
【0104】・透過型電子顕微鏡(JEM−2000F
X 日本電子株式会社製) ・測定条件は、加速電圧:200kV 実施例8 光重合層塗布液3 アクリル系共重合体(合成バインダー1)分子量Mw=5万 35.0部 メロシアニン系色素(例示D−2) 2.0部 チタノセン化合物(CGI−784:チバガイギー株式会社製)4.0部 EO変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌルエート 35.0部 ポリテトラメチレングリコールジアクリレート 10.0部 フタロシアニン顔料(MHI#5133M;御国色素株式会社製) 5.0部 (PB−15:3(20重量%),分散剤(3.4重量%), シクロヘキサノン(76.6重量%),平均粒径 138nm) 多官能ウレタンアクリレート (15HA:新中村化学工業株式会社製) 5.0部 2−ter−ブチル−6−(3−tert− ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル) −4−メチルフェニルアクリレート 0.5部 フッ素系界面活性剤(FC−431;住友スリーエム(株)製)0.3部 これら組成物をシクロヘキサノン/MEK=1/1で固
形分10%になるように調液した以外は、実施例2と同
様に光重合型平版印刷版を作製し、評価を行った。
【0105】実施例9 シクロヘキサノン/MEK=6/4で固形分10%にな
るように調液した以外は、実施例8と同様に光重合型平
版印刷版を作製し、評価を行った。
【0106】実施例10 ジアセトンアルコール/シクロヘキサノン=4/6で固
形分10%になるように調液した以外は、実施例8と同
様に光重合型平版印刷版を作製し、評価を行った。
【0107】実施例11 シクロヘキサノン/MEK=8.5/1.5で固形分1
0%になるように調液した以外は、実施例8と同様に光
重合型平版印刷版を作製し、評価を行った。
【0108】実施例12ジプロピレングリコールモノメ
チルエーテル/シクロヘキサノン=4/6で固 形分10%になるように調液した以外は、実施例8と同
様に光重合型平版印刷版を作製し、評価を行った。
【0109】実施例13 乳酸エチル/シクロヘキサノン=4/6で固形分10%
になるように調液した以外は、実施例8と同様に光重合
型平版印刷版を作製し、評価を行った。
【0110】実施例14(比較例) 顔料分散物を添加しない以外は実施例1と同様に光重合
型平版印刷版を作製し、評価を行った。
【0111】実施例15(比較例) プロピレングリコールモノメチルエーテル(SP=1
0.4,η=1.9cps)/MEK=1/1で固形分
10%になるように調液した以外は、実施例1同様に光
重合型平版印刷版を作製し、評価を行った。
【0112】上記実施例8〜15で用いた光重合層塗布
液を25μmのPETフィルム上に上述した条件で塗布
し膜中での顔料粒子径を測定した。
【0113】結果を以下の表1に示す。
【0114】
【表1】
【0115】表1から明らかなように、本発明の平版印
刷版材料は感度、耐刷性、保存性、現像可視画性及び感
光液停滞安定性とも非常に良好な効果を奏していること
が分かる。
【0116】
【発明の効果】本発明により、耐刷性の向上とともに地
汚れを防止し、同時に現像後の高い可視画性を有する平
版印刷版材料及びその製造方法を提供することができる
という顕著に優れた効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03F 7/027 502 G03F 7/027 502 7/028 7/028

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 親水性支持体上に、少なくともエチレン
    性付加重合可能な化合物、光重合開始剤及び顔料を含有
    する400〜1200nmに分光感度を有する光重合性
    感光層を有してなる平版印刷版材料において、前記顔料
    の層中での平均粒径が0.1以上1.5μm以下である
    ことを特徴とする平版印刷版材料。
  2. 【請求項2】 前記顔料の1次平均粒径と層中での平均
    粒径の比が1:1〜1:15であることを特徴とする請
    求項1記載の平版印刷版材料。
  3. 【請求項3】 少なくともエチレン性付加重合可能な化
    合物、光重合開始剤及び顔料を含有する400〜120
    0nmに分光感度を有する光重合性組成物を溶剤に溶解
    し、得られた溶液を親水性表面を有する支持体上に塗布
    する平版印刷版材料の製造方法において、前記顔料を単
    一溶剤中にて分散を行い、且つ該溶剤が前記溶液の主溶
    剤であることを特徴とする平版印刷版材料の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記溶液に以下の一般式(1)を満足す
    る溶剤を少なくとも1種添加することを特徴とする請求
    項3記載の平版印刷版材料の製造方法。 一般式(1) (S1−|S1−S2|)×粘度/S1>1.8 S1:顔料分散溶剤の溶解度パラメーター値 S2:添加溶剤の溶解度パラメーター値
  5. 【請求項5】 前記添加溶剤が顔料の分散溶剤と同類骨
    格を有することを特徴とする請求項4記載の平版印刷版
    材料の製造方法。
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