JPH10282021A - 全反射蛍光x線分析における入射角設定方法および装置 - Google Patents

全反射蛍光x線分析における入射角設定方法および装置

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JPH10282021A
JPH10282021A JP8394097A JP8394097A JPH10282021A JP H10282021 A JPH10282021 A JP H10282021A JP 8394097 A JP8394097 A JP 8394097A JP 8394097 A JP8394097 A JP 8394097A JP H10282021 A JPH10282021 A JP H10282021A
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rays
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JP8394097A
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Yukio Sako
幸雄 迫
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Rigaku Industrial Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 全反射蛍光X線分析において、試料全体の反
りや試料表面の微妙な凹凸によらず、正確に試料への1
次X線の入射角を設定することができる方法および装置
を提供する。 【解決手段】 1次X線3に対し臨界角の2倍以内の適
切な角度φに視野制限され、試料表面1a,9aで反射
した1次X線である反射X線4の強度を測定する反射X
線検出手段21を用い、入射角θが、臨界角θc 内で、
所望の入射角θ1近傍の適切な角度θ2 である状態を基
準にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、いわゆる全反射蛍
光X線分析において、試料全体の反りや試料表面の微妙
な凹凸によらず、正確に試料への1次X線の入射角を設
定することができる方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、いわゆる全反射蛍光X線分析
においては、図6に示すように、1次X線3を、試料台
2に固定された試料1の表面1aに、例えば0.08度
程度の微小な入射角θ(図示と理解の容易のため、図面
においては誇張して表す)で入射させ、全反射したX線
4を検出器6に入射させないように図面右方向へ逃がし
つつ、試料1から発生した蛍光X線5を検出器6に入射
させ、分析を行っている。ここで、正確な分析のために
は、入射角θは、0度よりも大きく全反射の臨界角(全
反射が起こる入射角θの上限)よりも小さい範囲内で、
分析においてS/N比が良好となるような角度(以下、
「所望の入射角」という)θ1 である必要がある。この
所望の入射角θ1 の値は、試料1の基板材質によりあら
かじめ求めておくことができるが、測定する試料1ごと
に入射角θを所望の入射角θ1 に設定するために、例え
ば、半割り法と呼ばれる方法が用いられている。
【0003】半割り法では、図7に示すように、試料1
よりも1次X線3の進行方向側に、X線強度を測定する
カウンター30を設置し、試料1に遮られずにカウンタ
ー30に入射する1次X線3aの強度を測定しながら、
1次X線3に対する試料表面1aの高さと角度をわずか
ずつ変化させて、測定強度が、試料1が1次X線3を全
く遮らないときの半分になった状態を入射角0度として
(図7の状態)、そこからあらかじめ求めた所望の入射
角θ1 まで試料1を傾斜させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、半割り法で
は、図7に2点鎖線で示すように、カウンター30に直
接入射するもの3a以外に、試料表面1aで反射した1
次X線である反射X線4もカウンタ30に入射するおそ
れがあるため、正確な入射角θの設定は困難である。ま
た、カウンター30での測定強度が、試料1が1次X線
3を全く遮らないときの半分になった状態を入射角0度
として、この状態を基準として所望の入射角θ1 になる
ように調整するので、図8に示すように、試料1全体が
わずかでも皿状に反っているときには、試料表面1aに
おいて例えば中央である測定点(測定箇所)Pには1次
X線3が照射されず、試料表面1aの縁を基準に調整さ
れることになり、試料1の測定点Pでの正確な入射角θ
の設定ができない。
【0005】さらに、試料表面1aに微妙な凹凸がある
ときには、測定点Pごとに微視的に正確に入射角θを設
定するには、同一試料の表面1aでも測定点Pごとに入
射角θを調整すべきであるが、半割り法では、同一試料
の表面1aであれば、測定点Pがどこであっても、1通
りにしか入射角θを調整しないので、測定点Pごとに正
確に入射角θを設定することができない。この問題は、
さらに厳密にいえば、同一測定点Pにおいても、1次X
線3の入射方向(方位)が異なれば生じる。すなわち、
正確に入射角θを設定するには、測定点Pごとに、か
つ、1次X線3の入射方向ごとに入射角θを調整すべき
である。
【0006】本発明は前記従来の問題に鑑みてなされた
もので、いわゆる全反射蛍光X線分析において、試料全
体の反りや試料表面の微妙な凹凸によらず、正確に試料
への1次X線の入射角を設定することができる方法およ
び装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1の入射角の設定方法では、試料の上方に設
置され、試料から発生する2次X線の強度を測定する2
次X線検出手段と、2次X線検出手段の側方に設置さ
れ、試料と2次X線検出手段との距離を測定する変位セ
ンサと、試料よりも1次X線の進行方向側に設置され、
1次X線に対し臨界角の2倍以内の適切な角度に視野制
限され、試料表面で反射した1次X線である反射X線の
強度を測定する反射X線検出手段とを用いる。
【0008】ここで、まず、表面の所定点に既知元素を
付着させた基準試料を試料台に固定して1次X線を照射
し、2次X線検出手段で前記既知元素から発生する蛍光
X線の強度を測定しながら試料台を上下方向に移動さ
せ、測定される蛍光X線の強度が最大になるときの基準
試料と2次X線検出手段との距離を変位センサにより測
定し、この距離を適切な高さとして記憶しておく。
【0009】次に、組成が既知の標準試料を試料台に固
定し、その表面の測定点が前記適切な高さになるように
変位センサを用いて位置させる。そこで、標準試料に1
次X線を照射し、標準試料表面への1次X線の入射角が
変化するように、試料台の1次X線に対する傾斜角を変
化させることにより、2次X線検出手段により測定され
る2次X線の強度と傾斜角との関係と、反射X線検出手
段により測定される反射X線の強度と傾斜角との関係と
を求め、両関係と既知である臨界角の値とから、測定さ
れる反射X線の強度が最大になったときの入射角の値を
求め、記憶しておく。
【0010】そして、分析対象試料を試料台に固定し、
その表面の測定点が前記適切な高さになるように変位セ
ンサを用いて位置させる。そこで、分析対象試料に1次
X線を照射し、分析対象試料表面への1次X線の入射角
が変化するように、試料台の1次X線に対する傾斜角を
変化させ、試料台の傾斜角を、反射X線検出手段により
測定される反射X線の強度が最大になったときの角度を
基準に、所望の入射角との差を補うように調整すること
により、分析対象試料への1次X線の入射角を設定す
る。
【0011】請求項1の方法によれば、1次X線に対し
臨界角の2倍以内の適切な角度に視野制限され、試料表
面で反射した1次X線である反射X線の強度を測定する
反射X線検出手段を用いるので、半割り法のように1次
X線の進行方向そのものに設置し特に視野制限されない
カウンタに直接入射する1次X線を測定する結果反射X
線の入射が妨害となるというようなことがなく、正確な
入射角の設定ができる。また、半割り法のように入射角
が0度となるような状態を基準にするのではなく、入射
角が、臨界角内で、所望の入射角近傍の適切な角度であ
る状態を基準にするので、試料全体に反りがあっても、
試料の測定点での正確な入射角の設定ができる。さら
に、かかる状態を基準にするので、試料表面に微妙な凹
凸があっても、測定点ごとに、かつ、1次X線の入射方
向ごとに、正確な入射角の設定ができる。
【0012】請求項2の入射角の設定方法では、用いる
反射X線検出手段が、当初特に視野制限されておらず、
標準試料に1次X線を照射し、標準試料表面への1次X
線の入射角が変化するように、試料台の1次X線に対す
る傾斜角を変化させることにより、反射X線検出手段に
より測定される反射X線の強度と傾斜角との関係を求
め、その関係と既知である臨界角の値とに基づいて、反
射X線検出手段を1次X線に対し臨界角の2倍以内の適
切な角度に視野制限する点でのみ、請求項1の方法と異
なる。請求項2の方法によっても、請求項1の方法と同
様の作用効果がある。
【0013】請求項3の入射角の設定装置は、まず、試
料が固定される試料台と、分析にも用いられ、試料に1
次X線を照射するX線源と、分析にも用いられ、1次X
線が照射される試料の上方に設置され、試料から発生す
る2次X線の強度を測定する2次X線検出手段とを備え
ている。また、試料台の1次X線に対する傾斜角を変化
させる角度調整器と、試料台の高さを変化させる高さ調
整器とを備えている。さらに、2次X線検出手段の側方
に設置され、試料と2次X線検出手段との距離を測定す
る変位センサと、試料台を、2次X線検出手段の軸直下
と変位センサの軸直下との間で、1次X線の進行方向に
沿って移動させる水平移動手段と、試料よりも1次X線
の進行方向側に設置され、1次X線に対し臨界角の2倍
以内の適切な角度に視野制限するスリットを有し、試料
表面で反射した1次X線である反射X線の強度を測定す
る反射X線検出手段とを備えている。
【0014】さらにまた、試料台に固定され表面の所定
点に既知元素を付着させた基準試料にX線源から1次X
線を照射させ、2次X線検出手段に前記既知元素から発
生する蛍光X線の強度を測定させながら高さ調整器によ
り試料台を上下方向に移動させ、測定される蛍光X線の
強度が最大になるときの基準試料と2次X線検出手段と
の距離を水平移動手段と変位センサとを協働させて測定
させ、この距離を適切な高さとして記憶しておき、試料
台に固定された他の試料の表面の測定点が、前記適切な
高さになるように、水平移動手段と変位センサと高さ調
整器とを協働させて位置させる高さ調整手段を備えてい
る。
【0015】さらにまた、試料台に固定され組成が既知
の標準試料を、その表面の測定点が前記適切な高さにな
るように高さ調整手段により位置させ、X線源から1次
X線を照射させ、標準試料表面への1次X線の入射角が
変化するように、試料台の1次X線に対する傾斜角を角
度調整器により変化させ、2次X線検出手段により測定
される2次X線の強度と傾斜角との関係と、反射X線検
出手段により測定される反射X線の強度と傾斜角との関
係とを求め、両関係と既知である臨界角の値とから、測
定される反射X線の強度が最大になったときの入射角の
値を求め、記憶しておく基準角度算出手段を備えてい
る。
【0016】さらにまた、試料台に固定された分析対象
試料を、その表面の測定点が前記適切な高さになるよう
に高さ調整手段により位置させ、X線源から1次X線を
照射させ、分析対象試料表面への1次X線の入射角が変
化するように、試料台の1次X線に対する傾斜角を角度
調整器により変化させ、試料台の傾斜角を、反射X線検
出手段により測定される反射X線の強度が最大になった
ときの角度を基準に、所望の入射角との差を補うように
角度調整器により調整する入射角設定手段を備えてい
る。請求項3の装置によっても、請求項1の方法と同様
の作用効果がある。
【0017】請求項4の入射角の設定装置では、反射X
線検出手段が高さ方向に移動して視野制限するスリット
を有する点と、基準角度算出手段に代えて、試料台に固
定され組成が既知の標準試料を、その表面の測定点が前
記適切な高さになるように高さ調整手段により位置さ
せ、X線源から1次X線を照射させ、標準試料表面への
1次X線の入射角が変化するように、試料台の1次X線
に対する傾斜角を角度調整器により変化させ、視野制限
されていない反射X線検出手段により測定される反射X
線の強度と傾斜角との関係を求め、その関係と既知であ
る臨界角の値とに基づいて、スリットを高さ方向に移動
させて反射X線検出手段を1次X線に対し臨界角の2倍
以内の適切な角度に視野制限する基準角度設定手段を備
える点でのみ、請求項3の装置と異なる。請求項4の装
置によっても、請求項2の方法と同様の作用効果、すな
わち請求項1の方法と同様の作用効果がある。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施形態であ
る全反射蛍光X線分析における入射角の設定方法を図面
にしたがって説明する。まず、この方法に用いる装置に
ついて説明する。図1に示すように、この装置は、ま
ず、試料1,9,16が固定される試料台2と、試料
1,9,16に1次X線3を照射するX線源17と、1
次X線3が照射される試料1,9,16の上方に設置さ
れ、試料1,9,16から発生する2次X線5の強度を
測定するSSD等の2次X線検出手段6とを備えてい
る。ここで、試料台2、X線源17、2次X線検出手段
6等は、この装置で入射角を設定した分析対象試料1に
ついて全反射蛍光X線分析を行う際にも用いられるもの
であり、すなわち、全反射蛍光X線装置と共用されるも
のである。X線源17から発生される1次X線3は、針
状のものでも、紙面に垂直な方向に幅をもつ帯状のもの
でもよく、厳密には、紙面上の上下方向にもわずかな厚
みをもつ。このような1次X線3を発生するために、X
線源17は、通常モノクロメータやスリットを含んでい
る。
【0019】また、この装置は、試料台2の1次X線3
に対する傾斜角を変化させる角度調整器14と、試料台
2の高さを変化させる高さ調整器13とを備えている。
さらに、2次X線検出手段6の側方に設置され、試料
1,9,16と2次X線検出手段6との距離を測定する
変位センサ8と、試料台2を、2次X線検出手段6の軸
Z直下と変位センサ8の軸Zs 直下との間で、1次X線
の進行方向7に沿って移動させる水平移動手段15とを
備えている。ここで、変位センサ8は、例えば、レーザ
光を用いて距離測定を行う光学変位センサであり、1次
X線の進行方向7において2次X線検出器6よりも所定
距離x2 (例えば10cm)だけ前方に、2次X線検出
器6と軸平行に、かつ1次X線3およびその延長線7か
ら等距離に、設置されている。
【0020】より具体的に試料台2から下の構成を説明
すると、まず、試料台2は、その下のXYステージ等の
平行移動手段12の上部12aに固定されている。平行
移動手段上部12aは、中部12bに対して紙面垂直方
向Yに移動自在に設置され、平行移動手段中部12b
は、その下の平行移動手段下部12cに対し、この図1
の状態では紙面左右方向Xに移動自在に設置されてい
る。平行移動手段下部12cは、その下の高さ調整器1
3の上部13aに固定されている。すなわち、平行移動
手段12の調整により、試料表面1a,9a,16aの
任意の位置(所定点S,測定点P)に1次X線3を照射
させるよう試料台2を移動させることができる。
【0021】高さ調整器13の上部13aは、下部13
bに対してこの図1の状態では軸Z方向に移動自在に設
置され、下部13bは、その下のスイベルステージ等の
角度調整器14の上部14aに固定されている。すなわ
ち、高さ調整器13により、試料台2の高さ、ひいて
は、軸Z上での試料表面1a,9a,16aと2次X線
検出手段6との距離を変化させることができる。角度調
整器の上部14aは、下部14bに対して試料表面1
a,9aの測定点Pを中心とする円弧に沿って移動自在
に設置され、下部14bは、その下の水平移動手段15
の上部15aに固定されている。すなわち、角度調整器
14により、図2に示すように、試料台2の1次X線3
に対する傾斜角ψ、ひいては、試料表面1a,9aへの
1次X線3の入射角θを変化させることができる。ここ
で、試料台2の1次X線3に対する傾斜角ψとは、例え
ば、試料台の表面2aと1次X線3とのなす角をいう。
なお、図1の角度調整器14は、スイベルステージに限
らず、試料台2を傾斜させる機構であればよく、試料台
2を載せた長い板の端をジャッキで押し上げるような構
造であってもよい。
【0022】水平移動手段15の上部15aは、下部1
5bに対して1次X線の進行方向7に沿って水平方向に
直線的に移動自在であり、下部15bは、その下の床等
に固定されている。すなわち、水平移動手段15によ
り、試料1,9,16を、2次X線検出器6および変位
センサ8の下方で、試料表面1a,9a,16aの高さ
および入射角を維持しつつ、1次X線の進行方向7に沿
って移動させることができる。
【0023】また、この装置は、図2に示すように、試
料1,9,16よりも1次X線の進行方向7側に設置さ
れ、1次X線3に対し臨界角θc の2倍以内の適切な角
度φに視野制限するスリット18と、試料表面1a,9
aで反射した1次X線である反射X線4の強度を測定す
る反射X線検出器20とで構成される、反射X線検出手
段21とを備えている。
【0024】ここで、1次X線3に対し臨界角θc の2
倍以内の適切な角度φとは、例えば、試料1,9,16
がシリコンウエハである場合には臨界角θc は0.18
度と既知であり、また、反射X線4が1次X線の進行方
向7となす角は幾何学的に入射角θの2倍になるから、
1次X線3に対し0.36度以内の角度であるが、既知
であるシリコンウエハについての所望の入射角θ1 0.
08度に対応させて、その2倍におよそ近い例えば0.
10度〜0.14度程度とする。1次X線3に対し、こ
のような角度φで反射X線検出手段21を視野制限する
のは、反射X線検出手段21に、全反射が起こっている
ときの反射X線4を入射させ、かつ、1次X線3が直接
入射しないようにするためである。なお、この適切な角
度φは、例えばこの場合でいえばおよそ0.10度〜
0.14度であればよく、本装置組立時には、厳密に設
定する必要も、厳密に何度であるかを知る必要もない。
装置組立後に、厳密に何度であるかを知る方法について
は後述する。
【0025】さらにまた、図1に示すように、この装置
の制御手段26は、以下の高さ調整手段23、基準角度
算出手段24、入射角設定手段25を備えている。高さ
調整手段23は、試料台2に固定され表面16aの所定
点S(図3)に既知元素を付着させた基準試料16にX
線源17から1次X線3を照射させ、2次X線検出手段
6に前記既知元素から発生する蛍光X線5の強度を測定
させながら高さ調整器13により試料台2を上下方向に
移動させ、測定される蛍光X線5の強度が最大になると
きの基準試料16と2次X線検出手段6との距離を水平
移動手段15と変位センサ8とを協働させて測定させ、
この距離を適切な高さとして記憶しておき、試料台2に
固定された他の試料の表面1a,9aの測定点Pが、前
記適切な高さになるように、水平移動手段15と変位セ
ンサ8と高さ調整器13とを協働させて位置させる。
【0026】基準角度算出手段24は、試料台2に固定
され組成が既知の標準試料9を、その表面9aの測定点
P(図3)が前記適切な高さになるように高さ調整手段
23により位置させ、X線源17から1次X線3を照射
させ、図2に示すように、標準試料表面9aへの1次X
線3の入射角θが変化するように、試料台2の1次X線
3に対する傾斜角ψを角度調整器14により変化させ、
2次X線検出手段6により測定される2次X線5の強度
と傾斜角ψとの関係と、反射X線検出手段21により測
定される反射X線4の強度と傾斜角ψとの関係とを求
め、両関係と既知である臨界角θc の値とから、測定さ
れる反射X線4の強度が最大になったときの入射角の値
θ2 を求め、記憶しておく。
【0027】図1の入射角設定手段25は、試料台2に
固定された分析対象試料1を、その表面1aの測定点P
(図3)が前記適切な高さになるように高さ調整手段2
3により位置させ、X線源17から1次X線3を照射さ
せ、図2に示すように、分析対象試料表面1aへの1次
X線3の入射角θが変化するように、試料台2の1次X
線3に対する傾斜角ψを角度調整器14により変化さ
せ、試料台2の傾斜角ψを、反射X線検出手段21によ
り測定される反射X線4の強度が最大になったときの角
度を基準にして、所望の入射角θ1 との差を補うように
角度調整器14により調整する。
【0028】この装置を用いて、第1実施形態の方法で
は、第1段階として、高さ調整手段23により、以下の
ような手順で、標準試料9や分析対象試料1を位置させ
るべき適切な高さを求め、記憶しておく。まず、図3に
示すように、表面の所定点Sに既知元素を付着させた基
準試料16を試料台2に固定して、その所定点Sが2次
X線検出手段6の軸Z直下に位置するように、平行移動
手段12(図1)で調整する。入射角θは、所定点Sに
1次X線3が照射され得るような角度であればよい。そ
して、X線源17(図1)から1次X線3を照射し、2
次X線検出手段6で前記既知元素から発生する蛍光X線
5の強度を測定しながら試料台2を上下方向に移動さ
せ、測定される蛍光X線5の強度が最大になるように、
試料台2の高さを調整する(図3左側に実線で示す状態
となる)。このとき、1次X線3は、2次X線検出手段
6の軸Z直下で、所定点Sに入射している。
【0029】そこで、その高さを維持したまま、水平移
動手段15(図1)により、基準試料16を、所定点S
が変位センサ8の軸Zs 直下にくるように、1次X線の
進行方向7に沿って距離x2 だけ右へ移動させる(図3
右側に2点鎖線で示す状態となる)。そして、変位セン
サ8からレーザ光10を照射し、所定点Sで反射したレ
ーザ光11を測定して、軸Zs 上の所定点Sと変位セン
サ8との距離、すなわち、軸Z上の所定点Sと2次X線
検出手段6との距離を求め、この距離を標準試料9や分
析対象試料1を位置させるべき適切な高さとして記憶し
ておく。
【0030】次に、第2段階として、図1の基準角度算
出手段24により、以下のような手順で、反射X線検出
手段21を視野制限した1次X線3に対する前記適切な
角度φに対応する入射角θ2 の値(適切な角度φの半分
の値である)を求め、記憶しておく。まず、図3に示す
ように、組成が既知の標準試料9を試料台2に固定し、
その表面9aの測定点Pが変位センサ8の軸Zs 直下に
位置するように、平行移動手段12で調整した後、高さ
調整手段23(図1)により、変位センサ8で測定点P
と変位センサ8との距離を測定しながら試料台2を上下
方向に移動させ、その距離が前記記憶した適切な高さに
なるように、試料台2の高さを調整する(図3右側に2
点鎖線で示す状態となる)。このとき、測定点Pは、変
位センサ8の軸Zs 直下で、1次X線3が入射する高さ
にある。そこで、その高さを維持したまま、水平移動手
段15(図1)により、標準試料9を、測定点Pが2次
X線検出器6の軸Z直下にくるように、1次X線の進行
方向7に沿って距離x2 だけ左へ移動させる(図3左側
に実線で示す状態となる)。このとき、測定点Pは、2
次X線検出器6の軸Z直下で、1次X線3が入射する高
さにある。
【0031】そこで、図2に示すように、標準試料9に
1次X線3を照射し、標準試料表面9aへの1次X線3
の入射角θが変化するように、試料台2の1次X線3に
対する傾斜角ψを変化させることにより、2次X線検出
手段6により測定される2次X線5の強度と傾斜角ψと
の第1の関係と、反射X線検出手段21により測定され
る反射X線4の強度と傾斜角ψとの第2の関係とを求め
る。
【0032】第1の関係において、測定される2次X線
5の強度が傾斜角ψの増大につれて急激に増大するの
は、入射角θが臨界角θc のときであり、臨界角θc
値は、例えば標準試料9がシリコンのブランクウエハで
ある場合には0.18度と既知であるから、入射角(臨
界角)θc ,0.18度に相当する傾斜角ψc の値が分
かる。理解の容易のため、今仮にこの傾斜角ψc の値が
0.28度であったとする。すなわち、同一の設定状態
に対し傾斜角ψの値の方が、入射角θの値よりも0.1
度だけ大きくなるとする。このずれは、試料の表面1
a,9aが試料台2の表面2aに完全に平行でかつ均一
であれば、なくなるが、実際には試料表面1a,9aの
微妙な凹凸等があるので、試料1,9によっても、また
測定点Pによっても、さらに1次X線3の照射方向によ
っても、異なってくる。各測定点Pにおいて微視的な入
射角θが同一であっても、対応する試料台2の傾斜角ψ
が、各測定点Pでの微妙な凹凸等によって、異なってく
るからである。
【0033】次に、第2の関係において、測定される反
射X線4の強度が最大になるのは、入射角θが適切な角
度φの半分の値θ2 になって、反射X線4が、1次X線
3に対し適切な角度φで視野制限するスリット18を通
過するとき(図2に示す状態)である。そのときの傾斜
角ψ2 の値が例えば0.15度であったとすると、前記
の0.1度のずれを差し引いて、相当する入射角θ2
値が0.05度と求められるので、この値0.05度を
記憶しておく。この値0.05度が、測定される反射X
線4の強度が最大になったときの入射角θ2 の値であ
り、反射X線検出手段21を視野制限した1次X線3に
対する前記適切な角度φに対応する入射角θ2 の値であ
る。
【0034】最後に、第3段階として、図1の入射角設
定手段25により、以下のような手順で、分析対象試料
1への入射角θを所望の入射角θ1 に設定する。まず、
図3に示すように、分析対象試料1を試料台2に固定
し、第2段階での標準試料9と同様に、表面1aの測定
点Pが前記適切な高さになるように、高さ調整手段23
により、位置させる(図3左側に実線で示す状態とな
る)。このとき、測定点Pは、2次X線検出器6の軸Z
直下で、1次X線3が入射する高さにある。そこで、図
2に示すように、分析対象試料1に1次X線3を照射
し、分析対象試料表面1aへの1次X線3の入射角θが
変化するように、試料台2の1次X線3に対する傾斜角
ψを変化させながら、反射X線検出手段21で反射X線
4の強度を測定する。
【0035】ここで、測定される反射X線4の強度が最
大になるのは、第2段階での標準試料9の場合と同様
に、入射角θが適切な角度φの半分の値θ2 になって、
反射X線4が、1次X線3に対し適切な角度φで視野制
限するスリット18を通過するときであり、入射角θ2
は前記第2段階で記憶した値例えば0.05度になって
いる(図2に示す状態)。ただし、そのときの試料台2
の傾斜角ψ2 の値は、前述したように試料1や測定点P
によって傾斜角ψと入射角θとの値のずれが異なってく
るので、標準試料での値例えば前述の0.15度とは異
なり、例えば0.25度となり得る。そこで、この反射
X線4の強度が最大になったときの傾斜角ψ2 (0.2
5度)を基準に、前記記憶した入射角θ2 の値0.05
度と所望の入射角θ1 の値0.08度との差を補うよう
に、すなわち、0.03度だけ大きい0.28度になる
ように、試料台2の傾斜角ψを調整する。これにより、
分析対象試料1への1次X線3の入射角θが、所望の入
射角θ1 (0.08度)に設定される。
【0036】第1実施形態の方法によれば、1次X線3
に対し臨界角θc の2倍以内の適切な角度φに視野制限
され、試料表面1a,9aで反射した1次X線である反
射X線4の強度を測定する反射X線検出手段21を用い
るので、図7の半割り法のように1次X線3の進行方向
そのものに設置し特に視野制限されないカウンタ30に
直接入射する1次X線3aを測定する結果反射X線4の
入射が妨害となるというようなことがなく、正確な入射
角θの設定ができる。また、半割り法のように入射角が
0度となるような状態を基準にするのではなく、入射角
θが、臨界角θ c 内で、所望の入射角θ1 近傍の適切な
角度θ2 である状態を基準にするので、試料1全体に反
りがあっても、試料1の測定点Pにおいて正確に所望の
入射角θ 1 に設定できる。さらに、かかる状態を基準に
するので、試料表面1aに微妙な凹凸があっても、測定
点Pごとに、かつ、1次X線3の入射方向ごとに、正確
に所望の入射角θ1 に設定できる。
【0037】次に、本発明の第2実施形態の入射角の設
定方法を図面にしたがって説明する。まず、この方法に
用いる装置について説明する。図4に示すように、この
装置では、反射X線検出手段22が高さ方向に移動して
視野制限するスリット19を有する点と、基準角度算出
手段24に代えて、基準角度設定手段27を備える点で
のみ、第1実施形態の方法に用いる装置と異なる。スリ
ット19は、スリット調整器29により高さ方向に移動
される。なお、スリット19は、反射X線検出手段22
を1次X線3に対し臨界角θc の2倍以内の適切な角度
φに視野制限するためのものであるので、スリット19
を通過すべき反射X線4の方向に厳密に垂直な方向に移
動されるものであってもよいが、適切な角度φが例えば
0.10度程度の微小な角度であるので、この場合も含
めて、高さ方向に移動されると考える。
【0038】基準角度設定手段27は、試料台2に固定
され組成が既知の標準試料9を、その表面9aの測定点
P(図3)が前記適切な高さになるように高さ調整手段
23により位置させ、X線源17から1次X線3を照射
させ、図5に示すように、標準試料表面9aへの1次X
線3の入射角θが変化するように、試料台2の1次X線
3に対する傾斜角ψを角度調整器14により変化させ、
視野制限されていない反射X線検出手段22により測定
される反射X線4の強度と傾斜角ψとの関係を求め、そ
の関係と既知である臨界角θc の値とに基づいて、スリ
ット調整器29によりスリット19を高さ方向に移動さ
せて反射X線検出手段22を1次X線3に対し臨界角θ
c の2倍以内の適切な角度φに視野制限する。
【0039】この装置を用いた第1実施形態の方法で
は、用いる反射X線検出手段22が、当初特に視野制限
されておらず、第2段階で、標準試料9を用いて、反射
X線検出手段22を1次X線3に対し臨界角θc の2倍
以内の適切な角度φに視野制限する点でのみ、第1実施
形態の方法と異なる。すなわち、まず、第1段階では、
第1実施形態の方法と全く同様に、高さ調整手段23に
より、標準試料9や分析対象試料1を位置させるべき適
切な高さを求め、記憶しておく。
【0040】次に、第2段階として、図4の基準角度設
定手段27により、以下のような手順で、反射X線検出
手段22を1次X線3に対し臨界角θc の2倍以内の適
切な角度φに視野制限する。まず、第1実施形態の方法
と全く同様に、図3に示すように、組成が既知の標準試
料9を試料台2に固定し、高さ調整手段23により、そ
の表面9aの測定点Pが、2次X線検出器6の軸Z直下
で、1次X線3が入射する前記適切な高さになるように
位置させる。そこで、図5に示すように、標準試料9に
1次X線3を照射し、標準試料表面3aへの1次X線3
の入射角θが変化するように、試料台2の1次X線3に
対する傾斜角ψを変化させることにより、第2実施形態
の方法では、視野制限されていない反射X線検出手段2
2により測定される反射X線4の強度と傾斜角ψとの第
3の関係を求める。
【0041】第3の関係において、測定される反射X線
4の強度が傾斜角ψの増大につれて急激に減少するの
は、入射角θが臨界角θc のときであり、臨界角θc
値は、例えば標準試料9がシリコンのブランクウエハで
ある場合には0.18度と既知であるから、入射角(臨
界角)θc ,0.18度に相当する傾斜角ψc の値が分
かる。理解の容易のため、今仮にこの傾斜角ψc の値が
0.28度であったとする。すなわち、前述した理由に
より、同一の設定状態に対し傾斜角ψの値の方が、入射
角θの値よりも0.1度だけ大きくなるとする。次に、
入射角θが、臨界角θc 以内の角度θ2 例えば0.05
度になるように、傾斜角ψを0.15度に調整する。こ
のとき、反射X線4は、1次X線3に対し適切な角度
φ,0.10度を中心に、視野制限されていない反射X
線検出手段22に入射している。そこで、反射X線検出
手段22で反射X線4の強度を測定しながら、スリット
調整器29によりスリット19を高さ方向に移動させ、
強度が最大になった位置に設定する(図2に示した第1
実施形態の状態と同じ状態になる)。
【0042】このとき、反射X線4は、1次X線3に対
し適切な角度φ(0.10度)で視野制限するスリット
19を通過している。すなわち、反射X線検出手段22
が1次X線3に対し臨界角θc の2倍以内の適切な角度
φ(0.10度)に視野制限されたので、以降、第3段
階では、第1実施形態の方法と全く同様に、分析対象試
料1への1次X線3の入射角θが、所望の入射角θ
1 (0.08度)に設定される。第2実施形態の方法に
よっても、第1実施形態の方法と同様の作用効果があ
る。
【0043】なお、第1、第2実施形態において、試料
1,9,16が単結晶の場合には、散乱X線5の強度は
1次X線3の試料1,9,16への入射方向(方位)に
よって変わるので、その影響を避けるため、用いる装置
において、例えば試料台2と平行移動手段12との間に
回転ステージ等の回転手段を設けて、試料1,9,16
の方位を一定にすることができる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
1次X線に対し臨界角の2倍以内の適切な角度に視野制
限され、試料表面で反射した1次X線である反射X線の
強度を測定する反射X線検出手段を用いるので、半割り
法のように1次X線の進行方向そのものに設置し特に視
野制限されないカウンタに直接入射する1次X線を測定
する結果反射X線の入射が妨害となるというようなこと
がなく、正確な入射角の設定ができる。また、半割り法
のように入射角が0度となるような状態を基準にするの
ではなく、入射角が、臨界角内で、所望の入射角近傍の
適切な角度である状態を基準にするので、試料全体に反
りがあっても、試料の測定点での正確な入射角の設定が
できる。さらに、かかる状態を基準にするので、試料表
面に微妙な凹凸があっても、測定点ごとに、かつ、1次
X線の入射方向ごとに、正確な入射角の設定ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態である全反射蛍光X線分
析における入射角設定方法に用いる装置を示す正面図で
ある。
【図2】同装置の要部を示す正面図である。
【図3】同装置における高さ調整の動作を示す正面図で
ある。
【図4】本発明の第2実施形態である全反射蛍光X線分
析における入射角設定方法に用いる装置を示す正面図で
ある。
【図5】同装置の要部を示す正面図である。
【図6】全反射蛍光X線分析方法を示す図である。
【図7】従来の半割り法と呼ばれる入射角設定方法を示
す図である。
【図8】半割り法で反った試料について入射角を設定す
る場合を示す図である。
【符号の説明】
1…分析対象試料、1a…分析対象試料の表面、2…試
料台、2a…試料台の表面、3…1次X線、4…反射X
線、5…2次X線、6…2次X線検出手段、7…1次X
線の進行方向、8…変位センサ、9…標準試料、9a…
標準試料の表面、13…高さ調整器、14…角度調整
器、15…水平移動手段、16…基準試料、16a…基
準試料の表面、17…X線源、18,19…スリット、
21,22…反射X線検出手段、23…高さ調整手段、
24…基準角度算出手段、25…入射角設定手段、27
…基準角度設定手段、θ…試料への1次X線の入射角、
ψ…試料台の1次X線に対する傾斜角、φ…1次X線に
対し臨界角の2倍以内の適切な角度、P…測定点、S…
所定点、Z…2次X線検出手段の軸、Zs …変位センサ
の軸。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料の上方に設置され、試料から発生す
    る2次X線の強度を測定する2次X線検出手段と、 2次X線検出手段の側方に設置され、試料と2次X線検
    出手段との距離を測定する変位センサと、 試料よりも1次X線の進行方向側に設置され、1次X線
    に対し臨界角の2倍以内の適切な角度に視野制限され、
    試料表面で反射した1次X線である反射X線の強度を測
    定する反射X線検出手段とを用いる全反射蛍光X線分析
    における試料への1次X線の入射角の設定方法であっ
    て、 表面の所定点に既知元素を付着させた基準試料を試料台
    に固定して1次X線を照射し、2次X線検出手段で前記
    既知元素から発生する蛍光X線の強度を測定しながら試
    料台を上下方向に移動させ、測定される蛍光X線の強度
    が最大になるときの基準試料と2次X線検出手段との距
    離を変位センサにより測定し、この距離を適切な高さと
    して記憶しておき、 組成が既知の標準試料を試料台に固定し、その表面の測
    定点が前記適切な高さになるように変位センサを用いて
    位置させ、 標準試料に1次X線を照射し、標準試料表面への1次X
    線の入射角が変化するように、試料台の1次X線に対す
    る傾斜角を変化させることにより、2次X線検出手段に
    より測定される2次X線の強度と傾斜角との関係と、反
    射X線検出手段により測定される反射X線の強度と傾斜
    角との関係とを求め、両関係と既知である臨界角の値と
    から、測定される反射X線の強度が最大になったときの
    入射角の値を求め、記憶しておき、 分析対象試料を試料台に固定し、その表面の測定点が前
    記適切な高さになるように変位センサを用いて位置さ
    せ、 分析対象試料に1次X線を照射し、分析対象試料表面へ
    の1次X線の入射角が変化するように、試料台の1次X
    線に対する傾斜角を変化させ、試料台の傾斜角を、反射
    X線検出手段により測定される反射X線の強度が最大に
    なったときの角度を基準に、所望の入射角との差を補う
    ように調整することにより、分析対象試料への1次X線
    の入射角を設定する方法。
  2. 【請求項2】 試料の上方に設置され、試料から発生す
    る2次X線の強度を測定する2次X線検出手段と、 2次X線検出手段の側方に設置され、試料と2次X線検
    出手段との距離を測定する変位センサと、 試料よりも1次X線の進行方向側に設置され、試料表面
    で反射した1次X線である反射X線の強度を測定する反
    射X線検出手段とを用いる全反射蛍光X線分析における
    試料への1次X線の入射角の設定方法であって、 表面の所定点に既知元素を付着させた基準試料を試料台
    に固定して1次X線を照射し、2次X線検出手段で前記
    既知元素から発生する蛍光X線の強度を測定しながら試
    料台を上下方向に移動させ、測定される蛍光X線の強度
    が最大になるときの基準試料と2次X線検出手段との距
    離を変位センサにより測定し、この距離を適切な高さと
    して記憶しておき、 組成が既知の標準試料を試料台に固定し、その表面の測
    定点が前記適切な高さになるように変位センサを用いて
    位置させ、 標準試料に1次X線を照射し、標準試料表面への1次X
    線の入射角が変化するように、試料台の1次X線に対す
    る傾斜角を変化させることにより、反射X線検出手段に
    より測定される反射X線の強度と傾斜角との関係を求
    め、その関係と既知である臨界角の値とに基づいて、反
    射X線検出手段を1次X線に対し臨界角の2倍以内の適
    切な角度に視野制限し、 分析対象試料を試料台に固定し、その表面の測定点が前
    記適切な高さになるように変位センサを用いて位置さ
    せ、 分析対象試料に1次X線を照射し、分析対象試料表面へ
    の1次X線の入射角が変化するように、試料台の1次X
    線に対する傾斜角を変化させ、試料台の傾斜角を、反射
    X線検出手段により測定される反射X線の強度が最大に
    なったときの角度を基準に、所望の入射角との差を補う
    ように調整することにより、分析対象試料への1次X線
    の入射角を設定する方法。
  3. 【請求項3】 試料が固定される試料台と、 分析にも用いられ、試料に1次X線を照射するX線源
    と、 分析にも用いられ、1次X線が照射される試料の上方に
    設置され、試料から発生する2次X線の強度を測定する
    2次X線検出手段と、 試料台の1次X線に対する傾斜角を変化させる角度調整
    器と、 試料台の高さを変化させる高さ調整器と、 2次X線検出手段の側方に設置され、試料と2次X線検
    出手段との距離を測定する変位センサと、 試料台を、2次X線検出手段の軸直下と変位センサの軸
    直下との間で、1次X線の進行方向に沿って移動させる
    水平移動手段と、 試料よりも1次X線の進行方向側に設置され、1次X線
    に対し臨界角の2倍以内の適切な角度に視野制限するス
    リットを有し、試料表面で反射した1次X線である反射
    X線の強度を測定する反射X線検出手段と、 試料台に固定され表面の所定点に既知元素を付着させた
    基準試料にX線源から1次X線を照射させ、2次X線検
    出手段に前記既知元素から発生する蛍光X線の強度を測
    定させながら高さ調整器により試料台を上下方向に移動
    させ、測定される蛍光X線の強度が最大になるときの基
    準試料と2次X線検出手段との距離を水平移動手段と変
    位センサとを協働させて測定させ、この距離を適切な高
    さとして記憶しておき、試料台に固定された他の試料の
    表面の測定点が、前記適切な高さになるように、水平移
    動手段と変位センサと高さ調整器とを協働させて位置さ
    せる高さ調整手段と、 試料台に固定され組成が既知の標準試料を、その表面の
    測定点が前記適切な高さになるように高さ調整手段によ
    り位置させ、X線源から1次X線を照射させ、標準試料
    表面への1次X線の入射角が変化するように、試料台の
    1次X線に対する傾斜角を角度調整器により変化させ、
    2次X線検出手段により測定される2次X線の強度と傾
    斜角との関係と、反射X線検出手段により測定される反
    射X線の強度と傾斜角との関係とを求め、両関係と既知
    である臨界角の値とから、測定される反射X線の強度が
    最大になったときの入射角の値を求め、記憶しておく基
    準角度算出手段と、 試料台に固定された分析対象試料を、その表面の測定点
    が前記適切な高さになるように高さ調整手段により位置
    させ、X線源から1次X線を照射させ、分析対象試料表
    面への1次X線の入射角が変化するように、試料台の1
    次X線に対する傾斜角を角度調整器により変化させ、試
    料台の傾斜角を、反射X線検出手段により測定される反
    射X線の強度が最大になったときの角度を基準に、所望
    の入射角との差を補うように角度調整器により調整する
    入射角設定手段とを備えた全反射蛍光X線分析における
    試料への1次X線の入射角の設定装置。
  4. 【請求項4】 試料が固定される試料台と、 分析にも用いられ、試料に1次X線を照射するX線源
    と、 分析にも用いられ、1次X線が照射される試料の上方に
    設置され、試料から発生する2次X線の強度を測定する
    2次X線検出手段と、 試料台の1次X線に対する傾斜角を変化させる角度調整
    器と、 試料台の高さを変化させる高さ調整器と、 2次X線検出手段の側方に設置され、試料と2次X線検
    出手段との距離を測定する変位センサと、 試料台を、2次X線検出手段の軸直下と変位センサの軸
    直下との間で、1次X線の進行方向に沿って移動させる
    水平移動手段と、 試料よりも1次X線の進行方向側に設置され、高さ方向
    に移動して視野制限するスリットを有し、試料表面で反
    射した1次X線である反射X線の強度を測定する反射X
    線検出手段と、 試料台に固定され表面の所定点に既知元素を付着させた
    基準試料にX線源から1次X線を照射させ、2次X線検
    出手段に前記既知元素から発生する蛍光X線の強度を測
    定させながら高さ調整器により試料台を上下方向に移動
    させ、測定される蛍光X線の強度が最大になるときの基
    準試料と2次X線検出手段との距離を水平移動手段と変
    位センサとを協働させて測定させ、この距離を適切な高
    さとして記憶しておき、試料台に固定された他の試料の
    表面の測定点が、前記適切な高さになるように、水平移
    動手段と変位センサと高さ調整器とを協働させて位置さ
    せる高さ調整手段と、 試料台に固定され組成が既知の標準試料を、その表面の
    測定点が前記適切な高さになるように高さ調整手段によ
    り位置させ、X線源から1次X線を照射させ、標準試料
    表面への1次X線の入射角が変化するように、試料台の
    1次X線に対する傾斜角を角度調整器により変化させ、
    視野制限されていない反射X線検出手段により測定され
    る反射X線の強度と傾斜角との関係を求め、その関係と
    既知である臨界角の値とに基づいて、スリットを高さ方
    向に移動させて反射X線検出手段を1次X線に対し臨界
    角の2倍以内の適切な角度に視野制限する基準角度設定
    手段と、 試料台に固定された分析対象試料を、その表面の測定点
    が前記適切な高さになるように高さ調整手段により位置
    させ、X線源から1次X線を照射させ、分析対象試料表
    面への1次X線の入射角が変化するように、試料台の1
    次X線に対する傾斜角を角度調整器により変化させ、試
    料台の傾斜角を、視野制限された反射X線検出手段によ
    り測定される反射X線の強度が最大になったときの角度
    を基準に、所望の入射角との差を補うように角度調整器
    により調整する入射角設定手段とを備えた全反射蛍光X
    線分析における試料への1次X線の入射角の設定装置。
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