JPH10279921A - ジョイントシート - Google Patents
ジョイントシートInfo
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- JPH10279921A JPH10279921A JP9663797A JP9663797A JPH10279921A JP H10279921 A JPH10279921 A JP H10279921A JP 9663797 A JP9663797 A JP 9663797A JP 9663797 A JP9663797 A JP 9663797A JP H10279921 A JPH10279921 A JP H10279921A
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Abstract
が良い、石綿繊維を用いないNAジョイントシートを提
供する。 【解決手段】 本発明のNAジョイントシートは、基材
繊維、ゴム材、充填材及びゴム薬品からなる組成物で構
成されるジョイントシートにおいて、少なくとも一表面
層を構成する混練物の充填材が、ウォラストナイト、ホ
ワイトカーボン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシ
ウムの単独もしくは2 種類以上の組合せ、又は他の充填
材とともに上記充填材を含むものであって、上記充填材
の量が全充填材量に対して65重量%以上であることを特
徴とする。また別の上記充填材の量は全充填材量に対し
て35重量%以上であり、かつステアリン酸及び/又はパ
ラフィンワックスが0.5 〜7 重量%の割合に配合された
ことを特徴とする。
Description
ト、各種工業用機械装置、自動車、家電など広範囲な分
野で使用されるガスケットの基材として用いられるジョ
イントシートに関するものである。
・ゴム薬品に、溶剤に膨潤させたゴム(あるいは粉末ゴ
ムまたはラテックスに溶剤を加えたもの)をヘンシェル
ミキサー等で十分に混練し、ジョイントシート形成用組
成物(以下、混練物という)を調製し、次いでこの混練
物を熱ロール(約150 ℃)と冷ロール(約20℃)とから
なる一対のロール(カレンダーロール)間に投入し、熱
ロール側に加熱・圧延しながら積層し、溶剤の蒸発・加
硫を行い、所定の厚さに積層したシートを熱ロールから
剥離することによって製造されてきた。製品によって
は、加硫を進めるために得られたシート状物をさらにオ
ートクレーブ等の中で二次加硫を行う場合もあった。な
お、混練物には、用途に応じて、上記のものの他、軟化
剤、可塑剤、水膨潤剤、油膨潤剤等が少量添加され、ま
た、保管、識別の点から顔料が配合されることもある。
イントシートが多用され、石綿繊維の独特の形状や、優
れた耐熱性を利用して、水、油、空気、水蒸気などの配
管や機器用のガスケットとして打抜き加工されてきた。
この石綿ジョイントシートには、無機繊維でありながら
非常に柔軟で高度にフィブリル化している石綿繊維を60
〜85重量%程度含んでいて、石綿繊維がジョイントシー
ト中に十分に分散、密着した状態となっており、熱水や
蒸気などの高温配管のガスケットとして使用される場合
でも使用上全く問題がなかった。
の枯渇が心配されること等から、最近では石綿繊維を全
く使用せず、石綿繊維以外の無機繊維と有機繊維の両方
又はいずれか一方を使用したジョイントシート(アスベ
ストフリージョイントシートまたはノンアスベストジョ
イントシートと呼ばれる。以下、NAジョイントシート
と略する)が使用されるようになってきた。
ントシートに用いられる繊維材料としては、有機繊維と
無機繊維があるが、石綿繊維以外の無機繊維は、石綿繊
維に比べると繊維径が太くて剛直なものが多く、ゴム材
との密着性が悪いのでシートの引張強さが低く、一方、
有機繊維、特にフィブリル化した有機繊維は、ゴム材と
絡みやすく、引張強さは大きくなるが耐熱性が低いか
ら、NAジョイントシートでは用途に応じて各種繊維を
組み合わせて使用しているが、引張強さや耐熱性の点で
完全に石綿ジョイントシートに匹敵するまでには至って
いなかった。
るにあたっては、石綿ジョイントシートと比べて製品寿
命が短くなることから、プラントの安全性を考えて、点
検等の際に定期的にNAガスケットを交換することが望
ましい。ところが、NAジョイントシートは、石綿ジョ
イントシートに比べ、シート中に分散する無機繊維の量
が少なく繊維の絡み合いもないため、100 ℃以上の温度
で使用するとゴム等の有機物がフランジに貼り付き、剥
がすときにガスケットが破断し、一部がフランジに貼り
付いてしまうため、ガスケットの交換に時間がかかると
いう問題があった。また、逆にガスケットがフランジに
貼り付きにくいものは、フランジとガスケットとの密着
性が低下して、シール性に問題が生じるということも判
っていた。
ランジからの剥離性が良いNAジョイントシートを提供
することにある。
の、請求項1の発明は、基材繊維、ゴム材、充填材及び
ゴム薬品からなる組成物で構成されるジョイントシート
において、上記ジョイントシートの少なくとも一表面層
を構成する混練物の充填材が、ウォラストナイト、ホワ
イトカーボン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウ
ムの単独もしくは2 種類以上の組合せのものであるか、
又は他の充填材とともに上記充填材を含むものであっ
て、上記充填材の量が該表面層における全充填材量に対
して65重量%以上であることを要旨とする。
材、充填材及びゴム薬品からなる組成物で構成されるジ
ョイントシートにおいて、上記ジョイントシートの少な
くとも一表面層を構成する混練物の充填材が、ウォラス
トナイト、ホワイトカーボン、水酸化アルミニウム、水
酸化マグネシウムの単独もしくは2 種類以上の組合せの
ものであるか、又は他の充填材とともに上記充填材を含
むものであって、上記充填材の量が該表面層における全
充填材量に対して35重量%以上であり、かつステアリン
酸及び/又はパラフィンワックスが該表面層を構成する
混練物に対して0.5 〜7 重量%の割合に配合されたこと
を要旨とする。
発明の混練物を用いてフランジからの剥離性を高めるこ
とが望ましいが、使用目的によっては少なくとも片面の
剥離性が良ければよいことがある。表面層あるいは裏面
層における混練物の組成を所定のものとするためには、
引張強さや応力緩和率等の物性に大きく影響する中芯部
分の混練物の組成を別に分けて複層のジョイントシート
とするのが好ましいが、生産性等の点で単一組成の混練
物を使用し、中芯部分の混練物が表面に出る単層のジョ
イントシートも本発明に含まれることは言うまでもな
い。
トナイト、ホワイトカーボン、水酸化アルミニウム、水
酸化マグネシウムであり、表面層の充填材としては、上
記充填材を単独もしくは2 種類以上組合せたものである
か、又は他の充填材とともに上記充填材を含むものであ
る。上記充填材とともに用いる他の充填材としては、ク
レー、タルク、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、マイ
カ、グラファイト、カオリナイト、セリサイト、焼成ク
レー、ガラスビーズ等が挙げられる。
トカーボン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム
の充填材量は、全充填材量に対して65重量%以上、好ま
しくは80重量%以上含むのがよい。もし混練物にステア
リン酸及び/又はパラフィンワックスを0.5 〜7 重量%
含む場合は、上記充填材の量を35重量%以上とすればよ
い。なお、ステアリン酸及び/又はパラフィンワックス
量の0.5 〜7 重量%は、より好ましくは1 〜3 重量%の
範囲である。ステアリン酸及び/又はパラフィンワック
スが、0.5 重量%未満では効果がなく、7 重量%を超え
ると製造中にシートがロールから剥がれてしまい、製造
性が低下するので好ましくない。
ウール、カーボン繊維、ガラス繊維、セピオライト、セ
ラミック繊維、溶融石英繊維、化学処理高シリカ繊維、
溶融珪酸アルミナ繊維、アルミナ連続繊維、安定化ジル
コニア繊維、窒化ホウ素繊維、チタン酸アルカリ繊維、
ウィスカー、ボロン繊維、金属繊維等の無機繊維や、芳
香族ポリアミド繊維、ポリアミド系繊維、ポリオレフィ
ン系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアクリロニトリル
系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、ポリ塩化ビニル
系繊維、ポリ尿素系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリフ
ルオロカーボン系繊維、フェノール系繊維、セルロース
系繊維等の有機繊維が挙げられ、これらは単独あるいは
併用して用いることができる。
高い水素化アクリロニトリルブタジエンゴム、エチレン
プロピレンゴムが好ましいが、普通のアクリロニトリル
ブタジエンゴム、アクリルゴム、スチレンブタジエンゴ
ム、天然ゴム、イソプレンゴム等のゴムも用いることが
できる。
酸化亜鉛、酸化マグネシウム、過酸化物、ジニトロソベ
ンゼン等の加硫剤、ポリアミン系化合物、アルデヒドア
ミン系化合物、チウラム系化合物、ジチオカルバミン酸
塩系化合物、スルフェンアミド系化合物、チアゾール系
化合物、グアニジン系化合物、チオウレア系化合物、キ
サントゲン酸塩系化合物等の加硫促進剤や、老化防止
剤、スコーチ防止剤、可塑剤、着色剤等、従来ジョイン
トシート形成用ゴム薬品として公知のものが広く用いら
れる。
繊維、ゴム材、充填材及びゴム薬品からなる組成物を溶
剤とともに常法により混練して得た混練物を、熱ロール
と冷ロールからなる一対のロール間に投入し、熱ロール
側へ所定の厚さまで積層させた後、熱ロールから剥離し
て製造することができる。
のフランジからの剥離性を高めるために基材繊維、ゴム
材、ゴム薬品の種類や量について鋭意研究を行ってきた
が、剥離性の良いNAジョイントシートは、シートの表
面粗さが大きくシール性が悪かったり、カレンダーロー
ルでシートを製造中にシートがロールから剥がれたりし
て、製造性、シール性、剥離性の優れたシートを得るの
は非常に困難であった。
充填材についてさらに検討を行った結果、充填材のなか
に剥離性の良いものがあり、この量を全充填材量に対し
て65重量%以上配合することによって、ジョイントシー
トのシール性と剥離性が両立できることを見いだした。
をしているので、シートの引張強度を上げるのに効果が
あり、また、表面が不活性でヘキ開性を有しているので
一定以上の力が加わると簡単に剥がれたり、あるいは割
れてしまうので、フランジへ貼り付きにくいものと考え
られる。ホワイトカーボンは、粒子同士がくっつき合う
ことによりストラクチャー(凝集塊)を形成し、シート
の空隙率を下げて繊維とゴムの接触性を向上させてシー
ル性および剥離性が改善されると推測される。また、水
酸化アルミニウムと水酸化マグネシウムは、粒子表面に
水酸基(−OH)がつき粒子表面が活性化しており、補
強性があることが影響してるのではないかと思う。
填材の量を減らすときは、このシートの表面層にステア
リン酸及び/又はパラフィンワックスを0.5 〜7 重量%
用いることにより剥離性の低下を補えることが判った。
これはステアリン酸、パラフィンワックスは熱を加える
と、シートの表面に溶けだし、このことにより、シート
がフランジに貼り付くのを防ぐものと思われる。
的に説明するが、本発明はこの実施例により限定される
ものではない。
をしたNBRを所定量計量した後、トルエン中に膨潤さ
せ、表1の中芯材料の項に示す基材繊維、ゴム薬品およ
び充填材とともにヘンシェルミキサーにて80分間混練
し、中芯材料を調製した。次に、中芯材料と同様の方法
で、表1の実施例1の項に示す配合の表面材料を調製し
た。
熱ロールと、20℃に保たれた冷ロール間に投入し、次い
で中芯材料、最後に表面材料を投入しながら加圧加硫成
形して、厚さ 1.5mm、3 層のNAジョイントシートを
得た。
1と同様に調製し、実施例1と同様に厚さ 1.5mm、3
層のNAジョイントシートを得た。
材料は用いずに中芯材料だけを用いて実施例1と同様に
製造し、厚さ 1.5mm、単層のNAジョイントシートを
得た。
同様に製造し、厚さ 1.5mmのNAジョイントシートを
得た。
ョイントシートのシール性および剥離性を表2に示す。
なお、NAジョイントシートのシール性の測定は、リン
グ状に打ち抜いたガスケットを2 枚のフランジ間に挟
み、N2 ガス圧15kgf/cm2 を負荷したときの1 時
間の漏れ量を水中置換法により求めた。剥離性は、シー
ル性の測定で使用したガスケットとフランジを用い、20
0 ℃で70時間加熱後、フランジからガスケットを剥がし
た時の状態で判断した。
良いNAジョイントシートが得られることが判る。一
方、比較例1はシール性は良いが、剥離性の良い充填材
が入っていないため、完全に貼り付いてしまった。比較
例2は、ホワイトカーボンの量が少ないため、剥離性が
悪い。比較例3は、剥離性は良かったが、表面の平滑度
が悪くシール性が悪かった。
ル性がよく、剥離性の良いNAジョイントシートが得ら
れる。
Claims (2)
- 【請求項1】 基材繊維、ゴム材、充填材及びゴム薬品
からなる組成物で構成されるジョイントシートにおい
て、上記ジョイントシートの少なくとも一表面層を構成
する混練物の充填材が、ウォラストナイト、ホワイトカ
ーボン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムの単
独もしくは2 種類以上の組合せのものであるか、又は他
の充填材とともに上記充填材を含むものであって、上記
充填材の量が該表面層における全充填材量に対して65重
量%以上であることを特徴とするジョイントシート。 - 【請求項2】 基材繊維、ゴム材、充填材及びゴム薬品
からなる組成物で構成されるジョイントシートにおい
て、上記ジョイントシートの少なくとも一表面層を構成
する混練物の充填材が、ウォラストナイト、ホワイトカ
ーボン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムの単
独もしくは2 種類以上の組合せのものであるか、又は他
の充填材とともに上記充填材を含むものであって、上記
充填材の量が該表面層における全充填材量に対して35重
量%以上であり、かつステアリン酸及び/又はパラフィ
ンワックスが該表面層を構成する混練物に対して0.5 〜
7重量%の割合に配合されたことを特徴とするジョイン
トシート。
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---|---|---|---|
JP9663797A JP3595103B2 (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | ジョイントシート |
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---|---|---|---|
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Publications (2)
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JPH10279921A true JPH10279921A (ja) | 1998-10-20 |
JP3595103B2 JP3595103B2 (ja) | 2004-12-02 |
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Family Applications (1)
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007114443A1 (ja) * | 2006-04-05 | 2007-10-11 | National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology | 黒鉛粘土複合材及びその製造方法、並びにこの複合材からなるガスケット又はパッキン、及びこの複合材に用いられる粘土分散液 |
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JP2013192994A (ja) * | 2012-03-16 | 2013-09-30 | Air Water Mach Inc | 流体供給装置およびゴム製シール部材 |
KR101326558B1 (ko) * | 2011-07-11 | 2013-11-20 | 한국신발피혁연구원 | 비석면 시트 및 가스켓의 조성물 |
-
1997
- 1997-03-31 JP JP9663797A patent/JP3595103B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP5212984B2 (ja) * | 2006-04-05 | 2013-06-19 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | 黒鉛粘土複合材の製造方法 |
US8647744B2 (en) | 2006-04-05 | 2014-02-11 | National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology | Graphite clay composite material, process for producing the same, gasket or packing comprising the composite material, and clay dispersion used for the composite material |
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