JP2007239901A - シート状ガスケットの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高温使用時でも引張強さの低下が小さく、応力緩和が小さく、高温域でも使用可能な非石綿系シート状ガスケットを提供すること。
【解決手段】石綿以外の基材繊維、水素化アクリロニトリルブタジエンのラテックス、充填材及びゴム薬品を含有するシート形成用組成物を得る工程と、該シート形成用組成物を成形、加硫してシート状ガスケットを得る工程を行うシート状ガスケットの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、石油化学プラント、各種工業用機械装置、自動車、船舶、家電など広い分野で使用される非石綿系のシート状ガスケット(以下、NAジョイントシートとも言う。)の製造方法に関するものである。
一般的なシート状ガスケットであるジョイントシートは、基材繊維、充填材、ゴム薬品に、溶剤に溶解させたゴムを加えてヘンシェルミキサー等で十分に混合し、混合材料組成物を調製し、次いで、この混合材料組成物を約150℃に加熱された熱ロールと約20℃に保たれた冷ロールとからなる一対のカレンダーロール間に投入し、熱ロール側に積層させながら溶剤の蒸発、加硫を行い、所定の厚さに達したシートを熱ロールから剥離することによって製造されている。
従来、ジョイントシートは、基材繊維に石綿を用いた石綿ジョイントシートが汎用され、石綿独特の形状や、優れた耐熱性を利用して、水、油、空気、水蒸気等が流れる配管の継ぎ手や機器用のガスケットとして打ち抜き加工されて使用されてきた。石綿ジョイントシートは、無機物でありながら非常に柔軟で高度にフィブリル化している石綿を65〜85重量%程度含んでおり、ジョイントシート中に石綿繊維が十分に分散し絡み合った状態となっているため、引張強さが大きく、なお且つ柔軟で、加熱後にゴムが劣化しても石綿同士の絡み合いにより弾性を発現できるため、締付応力の低下も小さく、長期にわたり安定的にシール性を保つことができる。しかし、石綿は天然鉱物であり、資源の枯渇が心配されること等から、最近では石綿を全く使用せず、石綿以外の無機繊維と有機繊維の両方又はいずれか一方を使用したアスベストフリージョイントシート又はノンアスベストジョイントシートと呼ばれるNAジョイントシートが使用されるようになっている。しかし、NAジョイントシートは石綿ジョイントシートに比べて、引張強さ等の物性が劣るため、過酷な条件下での切り替えができていない。
特開2001−262126号公報には、石綿を除く基材繊維、ゴム、充填材及びゴム薬品からなる組成物で構成される混合材料を熱ロールと冷ロール間に投入して熱ロール側にシート状物を積層して得られるジョイントシートであって、前記ジョイントシート中に粒径が5〜15μmの充填材が40重量%以上含まれるジョイントシートが開示されている。このジョイントシートは、引張強さ、圧縮率及び柔軟性が良好なものである。
特開2001−172611号公報には、石綿を除く基材繊維、ゴム、充填材及びゴム薬品からなる組成物で構成される混合材料を熱ロールと冷ロール間に投入して熱ロール側にシート状物を積層して得られるジョイントシートであって、前記ジョイントシート中にポリテトラフルオロエチレン樹脂繊維を含むジョイントシートが開示されている。また、ゴムとして水素化アクリロニトリルブタジエンゴムが使用できることが開示されている。このジョイントシートは、NAジョイントシ−トの製造工程で混練材料が冷ロール面に付着するトラレ現象が発生せず、高温雰囲気で使用しても増し締めが可能な柔軟性を有するものである。
特開2001−262126号公報(請求項1) 特開2001−172611号公報(請求項1)
しかしながら、NAジョイントシートに使用する基材繊維として、石綿と同様にフィブリル化している芳香族ポリアミド繊維等の有機繊維を使用する場合、該有機繊維は、石綿繊維と比較すると繊維径が太く、耐熱性や耐蒸気性も劣るため、通常5〜15重量%程度と使用量が制限されることが多い。また、基材繊維として、ロックウール、カーボン繊維、ガラス繊維などの無機繊維を使用する場合、該無機繊維は、石綿繊維に比べて剛直で繊維径も太いため、混合あるいは製板中に繊維が折れやすく、また繊維量を増大させるとカレンダーロールを用いて材料を熱ロール側に積層させているときに、材料が冷ロール面に付着するいわゆるトラレ現象が発生し、製板性が著しく低下するため、これらも10〜30重量%程度と使用量が制限されることが多い。したがって、NAジョイントシートは石綿ジョイントシートに比べて繊維量が少なく充填材の配合比率が多いことが特徴となるが、高温雰囲気下や蒸気雰囲気下で使用する場合、ゴムが熱や蒸気で劣化すると、繊維量が少なく、充填材が多いため、脆くなりやすく、引張強さの低下が生じたり、応力緩和が大きくなったりする。また、ゴムとして水素化アクリロニトリルブタジエンゴムやアクリロニトリルブタジエンゴムを用いた非石綿系シート状ガスケットは、常態物性及び耐油性の点で優れた特性を示すものの、当該特性を維持するためにはゴムの配合量を多くせざるを得ず、この場合配合した水素化アクリロニトリルブタジエンゴムやアクリロニトリルブタジエンゴムが劣化すると応力緩和が大きくなり、長期的なシール性が十分ではないこのため、従来のNAジョイントシートは、石綿ジョイントシートのように高温域では使用することができないという問題があった。
従って、本発明は、上記従来の課題を解決するためになされたものであって、高温使用時でも引張強さの低下が小さく、応力緩和が小さく、高温域でも使用可能なNAシート状ガスケットを提供することにある。
かかる実情において、本発明者らは鋭意検討を行った結果、石綿以外の基材繊維、ゴム、充填材及びゴム薬品を含有するシート形成用組成物を成形してシート状ガスケットを得る製造方法において、ゴムとして水素化アクリロニトリルブタジエンのラテックスを用いたNAシート状ガスケットは、高温使用時でも引張強さの低下が小さく、応力緩和の低下が小さく、長期的なシール安定性が得られること、このような効果は、水素化アクリロニトリルブタジエンのラテックス以外のゴムのラテックスでは得られないことなどを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、石綿以外の基材繊維、水素化アクリロニトリルブタジエンのラテックス、充填材及びゴム薬品を含有するシート形成用組成物を、成形してシート状ガスケットを得ることを特徴とするシート状ガスケットの製造方法を提供するものである。
本発明のシート状ガスケットの製造方法によれば、高温使用時でも引張強さの低下が小さく、応力緩和が小さく、高温域でも使用可能である。また、原料を混合した混合材料中にラテックス中の固形分がより均一に分散されるため、ゴムの配合量を減らしても、従来の水素化アクリロニトリルブタジエンゴムやアクリロニトリルブタジエンゴムを使用したガスケットと同様の性能を示す。
本発明のシート状ガスケットの製造方法は、石綿以外の基材繊維、水素化アクリロニトリルブタジエンのラテックス(以下、HNBRラテックスとも言う。)、充填材及びゴム薬品を含有するシート形成用組成物を、成形してシート状ガスケットを得るものである。このようなシート状ガスケットの製造方法は、前記シート形成用組成物を得る工程において、溶剤を更に混合させ、該シート形成用組成物を、熱ロールと冷ロール間に投入し、熱ロール側へ所定の厚さまで積層させながら溶剤の蒸発及び加硫を行った後、熱ロールから剥離してシート状ガスケットを得る製造方法(以下、第1の製造方法とも言う。)及び石綿以外の基材繊維、HNBRラテックス、充填材及びゴム薬品を含有するスラリー状のシート形成用組成物を得、該シート形成用組成物を抄造し、乾燥後、圧延して、シート状ガスケットを得る工程である製造方法(以下、第2の製造方法とも言う。)が挙げられる。
本発明の第1の製造方法は、石綿以外の基材繊維、水素化アクリロニトリルブタジエンのラテックス、充填材、ゴム薬品及び溶剤を含有するシート形成用組成物を、熱ロールと冷ロール間に投入し、熱ロール側へ所定の厚さまで積層させながら溶剤の蒸発及び加硫を行った後、熱ロールから剥離してシート状ガスケットを得る加熱圧延方法であり、詳しくは石綿以外の基材繊維、HNBRラテックス、充填材及びゴム薬品と、トルエン等の溶剤を混合しヘンシェルミキサー、或いはニーダー等で20〜60分程度混合し、混合材料を作製する。得られた混合材料を120℃〜160℃に加熱された熱ロールと20〜50℃に保たれた冷ロールからなる一対のカレンダーロール間に投入し、熱ロール側に所定の厚みまで積層(巻回)させながら溶剤の蒸発と加硫を行い、最後に積層(巻回)させたシートを熱ロールから剥離してシート状物を得る方法である。混合材料を作製する際、溶剤の添加方法としては、特に制限されず、上記方法以外に、例えば溶剤とHNBRラテックスを混合し、該混合物と基材繊維、充填材及びゴム薬品とを混合する方法であってもよい。なお、熱ロールから剥離して得られたシート状物は加硫を進めるために、更にオートクレーブ中で2次加硫を行ってもよい。このような加熱圧延方法は、シーター製法とも称され、例えば特開2001−181452号公報に記載されており公知の方法である。
また、本発明の第2の製造方法において、該スラリーを製造する際、原料の投入順序としては、特に制限されないが、基材繊維が有機繊維である場合、先ず、有機繊維と水を共にリファイナーにかけて、有機繊維が均一に分散した第1スラリーを作製することが、シート状ガスケット中に多量の有機繊維を均一に配合させることができる点で好ましい。次いで、第1スラリー中に、HNBRのラテックス、充填材及びゴム薬品、あるいは凝固剤を投入し、スラリー状物を得る。スラリーは公知の抄造機にかけられ、例えば厚さ3.0mmの抄造シートにされる。なお、基材繊維として有機繊維以外の繊維類、例えば無機繊維を用いる場合、第1スラリーとは別に無機繊維を分散させたスラリーを作製し、該無機繊維分散スラリーを第1スラリーと混合すればよい。なお、無機繊維分散スラリーは充填材を配合させたものであってもよい。スラリー抄造機としては、特に制限されず、円網抄造機、長網抄造機などが挙げられるが、円網抄造機が、歩留まりが良好である点で好ましい。
抄造シートは乾燥され、その後、圧延される。圧延後のシートの厚みは、例えば3.0mmの抄造シートであれば例えば1.5mmまで圧延される。圧延方法としては、特に制限されず、2つの熱ロール間を通す方法(加熱圧延方法)及びプレス機を用いて圧延する方法が挙げられるが、このうち、2つの熱ロール間を通す方法(加熱圧延方法)が高い生産性を示す点で好ましい。加熱圧延方法の具体例としては、例えば乾燥抄造シートを100〜120℃に加熱された熱ロール間に乾燥抄造シートを通し、所定の線圧の荷重にて圧延する方法が挙げられる。なお、熱ロール間から得られたシート状物は加硫を進めるために、更にオートクレーブ中で2次加硫を行ってもよい。本発明のシート状ガスケットの製造方法は、上記第1の製造方法又は第2の製造方法のいずれであってもよいが、第1の製造方法の方が、HNBRのラテックス中のゴム成分と、基材繊維及び充填材の混合がより均一に行われる点で好ましい。
本発明の製造方法で用いる基材繊維としては、特に制限されないが、例えば芳香族ポリアミド繊維、ポリアミド系繊維、ポリオレフィン系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリ尿素系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリフルオロカーボン系繊維、フェノール系繊維、セルロース系繊維等の有機繊維;カーボン繊維、ロックウール、ガラス繊維、セピオライト、セラミック繊維、溶融石英繊維、化学処理高シリカ繊維、溶融珪酸アルミナ繊維、アルミナ連続繊維、安定化ジルコニア繊維、窒化ホウ素繊維、チタン酸アルカリ繊維、ウィスカー、ボロン繊維、金属繊維等の無機繊維が挙げられ、このうち、有機繊維が好ましい。また、有機繊維のうち、芳香族ポリアミド繊維は、耐熱性や耐蒸気性に優れるうえ、フィブリル化する際、シート状にし易く、シートの耐熱性や耐蒸気性も良好となる点で優れている。これらの基材繊維は1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
基材繊維は、基材繊維、HNBRラテックスの固形分、充填材及びゴム薬品の合計量(以下、混合材料組成物とも言う。)中、5〜30重量%、好ましくは7〜20重量%含有するものである。基材繊維の含有量が少な過ぎると、引張強さが劣り、また、30重量%を超えるものは、耐蒸気性が劣る点で好ましくない。
本発明の製造方法で用いるHNBRラテックスとしては、特に制限されず、乳化重合法により合成されたものが使用できる。HNBRラテックスは、アクリロニトリル含量により中ニトリル、中高ニトリル、高ニトリルのブタジエンゴムのラテックスが使用できる。また、カルボキシル変性等の変性形または非変性形のいずれも使用できる。ゴム材として、従来のアクリロニトリルブタジエンゴム、水素化アクリロニトリルブタジエンゴムあるいはHNBRラテックス以外のゴムのラテックスを使用しても、得られるガスケットは高温使用時の引張強さの減少率や応力緩和率が大きくなり、長期的なシール性が十分ではない。HNBRラテックスの物性の一例を挙げれば、全固形分38〜45%、pH8.0〜10.5、粘度12〜35mPa・s、平均粒径40〜170nmである。HNBRの配合量は、固形分として、混合材料組成物中、30重量%以下、好ましくは5〜30重量%、特に好ましくは10〜20重量%含有するものである。HNBRの含有量が少な過ぎると、シール性が悪くなり、また、30重量%を超えるものは、応力緩和が大きくなる点で好ましくない。応力緩和とはシート状ガスケットの締め付けにより生じたひずみを維持するとき、応力が時間と共に減少する現象を言う。従って、応力緩和が小さいものがガスケットとして好適なものとなる。
本発明の製造方法で用いるゴム材としては、HNBRラテックスのみでよいが、本発明で得られる効果を損なわない程度に、公知のゴムが含まれていてもよい。公知のゴムとしては、アクリロニトリルブタジエンゴム、水素化アクリロニトリルブタジエンゴム、アクリルゴム、エチレンプロピレンゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、クロロスルフォン化ポリエチレン、エチレン酢ビゴム、塩化ポリエチレン、塩化ブチルゴム、エピクロルヒドリンゴム、ニトリルイソプレンゴム、天然ゴム及びイソプレンゴム等が挙げられる。
本発明の製造方法で用いる充填材としては、特に制限されず、シート状ガスケットに用いられる充填材であれば、特に制限されず、黒鉛、カオリンクレー、タルク、硫酸バリウム、重炭酸ナトリウム、マイカ、セリサイト、ウォラストナイト、ホワイトカーボン、焼成クレー、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ガラスビーズ等が挙げられ、このうち、黒鉛単独又は黒鉛と該黒鉛以外の充填材の併用が好ましい。黒鉛としては、鱗片黒鉛、膨脹黒鉛及び土状黒鉛が挙げられ、このうち、鱗片黒鉛及び膨脹黒鉛は、黒鉛同士の接触面積が大きくなるためファンデルワールス結合が強くなり引張強さが大きくなる点で好ましい。充填材の配合量としては、混合材料組成物中、30〜80重量%、好ましくは40〜75重量%である。充填材の配合量が、30重量%未満であれば、引張強さが劣り、80重量%を超えると、バインダーであるHNBRラテックスのゴムや繊維の量が少なくなり、引張強さが低下するので好ましくない。
本発明のシート状ガスケットの製造方法において用いるゴム薬品としては、硫黄、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、過酸化物、ジニトロソベンゼン等の加硫剤、ポリアミン系化合物、アルデヒドアミン系化合物、チウラム系化合物、ジチオカルバミン酸塩系化合物、スルフェンアミド系化合物、チアゾール系化合物、グアニジン系化合物、チオウレア系化合物、キサントゲン酸塩系化合物等の加硫促進剤や、老化防止剤、スコーチ防止剤、可塑剤、着色剤等、従来ジョイントシート形成用ゴム薬品として公知のものが広く用いられる。
本発明の第1の製造方法において使用される溶剤としては、当該加熱圧延法で従来から使用されてきた、例えばトルエンなどの公知の溶剤が使用できる。第1の製造方法において、基材繊維、HNBRラテックス、充填材及びゴム薬品を含有する組成物と当該溶剤を混合することにより、HNBRラテックス中のゴムが膨潤して基材繊維や充填材がより均一に混合される。また、予めHNBRラテックスと溶剤を混合しておき、その後、基材繊維、充填材及びゴム薬品と混合すると、混合材料をより均一に混合できる。該組成物と該溶媒との混合割合は、基材繊維や充填材が均一に混合される適宜の割合で決定される。
本発明の製造方法によれば、HNBRラテックス中のゴムが、基材繊維及び充填材と混合される際、固形ゴムあるいは固形ゴムに溶剤を加えたものを使用する場合に比べて、より均一に分散し、混合材料を結合させるため、得られたシート状ガスケットは、従来のゴム材としてアクリロニトリルブタジエンゴム又は水素化アクリロニトリルブタジエンゴムを使用したものと比べて、シール性が良好で、高い引張強さを有し、高温条件下でも引張強さの低下及び応力緩和の低下は小さい。従って、高温条件下のような過酷な条件下においても良好なシール性を示す。
本発明の製造方法で得られたNAシート状ガスケットは、基材繊維、HNBRゴム、充填材及びゴム薬品を含有するものであり、各原料の配合割合は、製造方法における配合割合と同じである。また、本発明のNAシート状ガスケットは石油化学プラント、各種工業用機械装置、自動車、船舶、家電など広い分野で使用されるガスケット基材としてペースト塗布又は無塗布でフランジに装着される。
次に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これは単に例示であって、本発明を制限するものではない。
表1及び下記の物性を示す基材繊維、ゴム、ゴム薬品、充填材、トルエンをヘンシェルミキサーにて低速回転で20分間混合し混合材料を作製した。そして、得られた混合材料を150℃に加熱された熱ロールと、20℃に保たれた冷ロール間に投入し、熱ロール側に積層しながら加圧加硫成形して、厚さ1.5mmのNAシート状ガスケットを得た。なお、混合材料中の各原料の投入量は、仕上がりNAシート状ガスケットの組成が表1に示す割合となるようにした。表1中、数値は重量%である。なお、ラテックスの配合は固形分換算である。
HNBRラテックスは、水素化アクリロニトリルブタジエンのラテックスを言い、全固定分40%、pH11、粘度20mPa・s、平均粒径100nmの市販のものである。NBRラテックスは、アクリロニトリルブタジエンのラテックスを言い、全固定分45%、pH10、粘度35mPa・s、平均粒径150nmの市販のものである。
得られたNAシート状ガスケットは引張強さ、応力緩和率及びシール性を評価した。引張強さ及び応力緩和率の測定は、JIS R3453ジョイントシ−トの試験規格に準拠して、常態および熱劣化の引張強さ及び熱劣化の応力緩和率を測定し、その減少率を求めた。なお、熱劣化の引張強さの測定は、300℃の熱風循環炉にて70時間熱劣化させたものについて行い、熱劣化の応力緩和の測定は、200℃の熱風循環炉にて22時間熱劣化させたものについて行った。また、シール性は、JIS 10K25Aのフランジに規格サイズに打ち抜いたシートを面圧35MPaで締め付け、内圧9.8MPaの窒素ガスを10分間負荷してそのときの漏れ量を水上置換法にて測定した。その結果を表2に示す。
実施例2〜3
表1の実施例2〜3に示す配合の材料をそれぞれ用いて実施例1と同様の方法にて厚さ1.5mmのNAシート状ガスケットを製造し、同様の評価項目を測定した。その結果を表2に示す。
比較例1〜比較例3
表1の比較例1〜3に示す配合の材料をそれぞれ用いて実施例1と同様の方法にて厚さ1.5mmのNAシート状ガスケットを製造し、同様の評価項目を測定した。その結果を表2に示す。
Figure 2007239901
Figure 2007239901
表1及び表2の結果から、実施例1〜3は、引張強さ、引張強さ減少率、応力緩和及びシール性が良好である。実施例2(HNBRラテックス)と比較例1(NBRラテックス)との対比から、実施例2は比較例1に比べて、高温条件下における引張強さの減少が小さく、耐熱性に優れることが判る。また、実施例3(HNBRラテックス)と比較例2(HNBR)との対比から、実施例3は比較例2に比べて、シール性に優れることが判る。また、比較例2と比較例3との対比において、固形HNBRゴムの配合量を増加させることにより、シール性が改善されるものの、高温条件下における応力緩和が著しく低下することが判る。

Claims (5)

  1. 石綿以外の基材繊維、水素化アクリロニトリルブタジエンのラテックス、充填材及びゴム薬品を含有するシート形成用組成物を、成形してシート状ガスケットを得ることを特徴とするシート状ガスケットの製造方法。
  2. 前記シート形成用組成物を得る工程において、更に溶剤を混合させ、該シート形成用組成物を、熱ロールと冷ロール間に投入し、熱ロール側へ所定の厚さまで積層させながら溶剤の蒸発及び加硫を行った後、熱ロールから剥離してシート状ガスケットを得ることを特徴とする請求項1記載のシート状ガスケットの製造方法。
  3. 前記石綿以外の基材繊維、水素化アクリロニトリルブタジエンのラテックス、充填材及びゴム薬品を含有するスラリー状のシート形成用組成物を抄造し、乾燥後、圧延して、シート状ガスケットを得ることを特徴とする請求項1記載のシート状ガスケットの製造方法。
  4. 前記水素化アクリロニトリルブタジエンのラテックスの配合量は、固形分として、前記基材繊維、水素化アクリロニトリルブタジエンのラテックスの固形分、充填材及びゴム薬品の合計量中、5〜30重量%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のシート状ガスケットの製造方法。
  5. 前記充填材が、黒鉛単独又は黒鉛と該黒鉛以外の充填材の併用であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のシート状ガスケットの製造方法。




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