JPH10279540A - ゲル化要因物質を低減したアクリレートの製法 - Google Patents

ゲル化要因物質を低減したアクリレートの製法

Info

Publication number
JPH10279540A
JPH10279540A JP9094442A JP9444297A JPH10279540A JP H10279540 A JPH10279540 A JP H10279540A JP 9094442 A JP9094442 A JP 9094442A JP 9444297 A JP9444297 A JP 9444297A JP H10279540 A JPH10279540 A JP H10279540A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
formula
acrylate
methyl
compound
represented
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9094442A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiko Kawada
正彦 河田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kohjin Holdings Co Ltd
Kohjin Co
Original Assignee
Kohjin Holdings Co Ltd
Kohjin Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kohjin Holdings Co Ltd, Kohjin Co filed Critical Kohjin Holdings Co Ltd
Priority to JP9094442A priority Critical patent/JPH10279540A/ja
Publication of JPH10279540A publication Critical patent/JPH10279540A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゲル化要因物質を物理的に除去することな
く、簡便に低減できる、工業的に有利なアクリレートの
製法を提供する。 【解決手段】 アクリル酸メチルとシクロペンタジエン
とを反応しエステルアダクトに変換し、強塩基性触媒存
在下三級エタノールアミンと反応した後、未反応物を回
収し、ついで気相熱分解することによるアクリレートの
製法において、未反応物回収時に2〜5時間還流する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、その中和塩あるい
は4級塩を重合して、高重合度が要求される高分子凝集
剤等に使用される有用なモノマーである化5(式中、R
1 は水素原子またはメチル基を、R2 、R3 はメチル基
またはエチル基を表す。)で表されるアクリレートの工
業的に有利な製法に関する。
【0002】
【化5】
【0003】
【従来の技術】アクリレートの中和塩または4級塩の重
合物は高分子凝集剤等として利用されているが、凝集性
能を向上させるために高分子量化してゆくと、水に不溶
のゲルを生じ、作業性の低下や凝集剤としての性能が悪
化する。かかるゲル化は、例えば化6(式中、Rはメチ
ル基またはエチル基を表す。)
【0004】
【化6】
【0005】で表されるジビニル化合物(以下、ゲル化
要因物質ともいう。)によって高分子鎖が架橋すること
が原因である。従って、水溶性の良好な高分子量重合体
を製造するためには、ジビニル化合物の低減が不可欠で
ある。
【0006】従来、モノマー中和塩または4級塩水溶液
からのジビニル化合物の低減には、溶媒抽出法(特開昭
51−118716号公報、同52−125114号公
報、同52−48620号公報、特公昭62−6351
号公報)、活性炭処理(特開昭52−76392号公
報)、イオン交換樹脂処理(特開昭48−62715号
公報、同49−80016号、同50−82011号公
報、同60−48955号公報)、ゼオライト処理(特
開昭63−230714号公報)、膜透過処理(特公昭
63−43381号公報)、あるいはポリメタアクリレ
ート系合成吸着剤処理(特開平2−304051号公
報)等の方法が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこれら
は、いずれも生成したゲル化要因物質を物理的に除去す
る方法である。物理的除去を行う場合は、そのための設
備が新たに必要であり、また除去に長時間を要すること
が多く、工業的に有利とはいい難い。例えば、溶媒抽出
法では多量の溶媒を要し、処理後の溶媒回収が必要であ
り、活性炭やゼオライト等の吸着法では使用後の吸着剤
の処理に難点がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ゲル化要
因物質の物理的除去によらない低減法を鋭意検討した結
果、ジビニル化合物が化7(式中、R1 は水素原子また
はメチル基を、R2 はメチル基またはエチル基を表
す。)で表される前駆体から生じること、化7で表され
る前駆体が塩基性触媒存在下で化8(式中、R1 、R2
は前記と同じ。)で表される化合物に変換されること、
化8で表される化合物がジビニル化合物に容易に熱分解
されないこと、未反応物の回収時に間還流することによ
り容易に化7で表される化合物を化8で表される化合物
に変換できること見いだし、本発明を完成するに至っ
た。
【0009】
【化7】
【0010】
【化8】
【0011】即ち本発明は、(メタ)アクリル酸メチル
とシクロペンタジエンを反応し化9(式中、R1 は水素
原子またはメチル基を表す。)で表される化合物とし、
これに塩基性触媒存在下、化10(式中、R2 、R3
メチル基またはエチル基を表す。)で表される三級エタ
ノールアミンと反応し化11(式中、R1 、R2 、R3
は前記と同じ。)で表される化合物(以下、中間体とも
いう。)に変換し、未反応物を回収した後、200〜5
00℃で化11で表される化合物を気相熱分解すること
により、化5(式中、R1 、R2 、R3 は前記と同
じ。)で表されるアクリレートの製造法において、未反
応物の回収時に2〜5時間還流する、ゲル化要因物質を
低減したアクリレートの製法を提供するものである。
【0012】
【化9】
【0013】
【化10】
【0014】
【化11】
【0015】
【化5】
【0016】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の中間体である化9及び化11で表される化合物
は、例えば、特公昭55−11655号公報に開示され
ている方法、シクロペンタジエンとアクリル酸メチルま
たはメタクリル酸メチルとのDiels−Alder反
応生成物(以下、エステルアダクトという。)に、ナト
リウムメトキシド等の公知の塩基触媒存在下で、N,N
−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノ
ールアミンのような三級エタノールアミンをエステル交
換反応させることにより製造することができる。なお、
本発明のおいて、三級エタノールアミンは、エステルア
ダクトに対して1〜3倍モル、好ましくは1〜1.3倍
モルの使用が望ましい。三級エタノールアミンの量がこ
れより多いと、三級エタノールアミン中の微量不純物で
ある二級エタノールアミンの量も増加し、後述するよう
に前駆体の生成量も増加する。
【0017】ところで、N,N−ジメチルエタノールア
ミン、N,N−ジエチルエタノールアミン中に二級エタ
ノールアミン不純物が存在すると、エステルアダクトを
アミド化し、前記化7で表される前駆体が生成する。該
前駆体は、中間体を気相熱分解して化5で表されるアク
リレートに変換する際に、熱分解と脱水反応をして化6
で表されるゲル化要因物質となる。得られたアクリレー
ト中に、このゲル化要因物質が100ppm(対アクリ
レート純分)以上含まれていれば、重合時にゲル化す
る。
【0018】本発明においては、かかるゲル化要因物質
を低減するため、未反応物の回収時に2〜5時間還流す
る。かかる処理により化7で表される前駆体を化8で表
される化合物に変換することができる。還流は、塩基性
触媒が析出しない程度、例えば三級エタノールアミンが
中間体に対して2〜4%存在している条件下実施するこ
とが好ましい。三級エタノールアミンがこれより多い
と、化7から化8への平衡移動が十分でなく、また、少
ないと塩基性触媒、例えばナトリウムメトキシド、が析
出し、平衡移動しなくなる。
【0019】中間体の気相熱分解は公知の条件で十分で
ある。
【0020】本発明の特徴は、ゲル化要因物質の前駆体
を熱分解に安定な化合物に平衡移動させる点にある。本
発明者らは、ゲル化要因物質が化7で表される前駆体が
熱分解と脱水反応により生成すること、該前駆体と化8
で表される化合物が平衡関係にあること、該平衡関係が
塩基性触媒により化8の方へ平衡移動すること、を見い
だした。しかしながらこの化12で表される平衡は、塩
基性触媒存在下でも平衡移動の速度は比較的遅く、例え
ば86%の転化に3時間を要するため、通常の前記化1
1で表される中間体の生成反応終了時に過剰の三級エタ
ノールアミンを回収する操作だけではほとんど効果がな
い。三級エタノールアミンが少なければ少ないほど理論
的には平衡は化8にかたよるが、一方で触媒が析出し、
もはや平衡移動しなくなる。
【0021】
【化12】
【0022】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明を詳細に説明す
る。 実施例1 特公昭55−11655号公報に記載の方法に準じて製
造したシクロペンタジエンとアクリル酸メチルとのエス
テルアダクト100重量部に、N,N−ジメチルエタノ
ールアミン67.3重量部、ナトリウムメトキシド28
%メタノール溶液1.9重量部を加えた。200〜45
Torr、70〜95℃でメタノールを留去し、反応率
90%に達したところで40〜1Torr、95〜12
0℃で過剰のN,N−ジメチルエタノールアミンとエス
テルアダクトを留去した。この際、残存N,N−ジメチ
ルエタノールアミンが3%(対中間体純分)になった時
点で真空度と温度はそのままで全還流とし3時間保持、
のち留去再開した。残存エステルアダクトを0.02%
になるまで回収し、得られた中間体を、薄膜蒸発器(4
5Torr、218℃)で気化、カスケードミニリング
を充填した熱分解塔で45Torr、320℃で熱分解
した。得られた粗モノマーを蒸留し、純度99.8%の
N,N−ジメチルアミノエチルアクリレートを得た。得
られたアクリレートをLC分析し、ゲル化要因物質を定
量したところ、14ppmであった。このようにして得
られたN,N−ジメチルアミノエチルアクリレートを5
0重量%水溶液(メトキシハイドロキノン3000pp
m含む)とし、窒素置換し酸素を除去、重合開始剤とし
て、過硫酸アンモニウム20ppm、亜硫酸水素ナトリ
ウム20ppmおよび2,2−アゾビス(2−アミノジ
プロパン)ハイドロクロライドを50ppm加え、断熱
重合を行った。得られたポリマーの水不溶解分は0.5
%で溶解性は良好、極限粘度[η]=12(アクリルア
ミド換算分子量は約630万)で高分子量の重合体であ
った。
【0023】比較例 実施例と同様に、エステルアダクトとN,N−ジメチル
エタノールアミンをナトリウムメトキシド存在下で反応
させ、反応率90%になったところで、過剰N,N−ジ
メチルエタノールアミンとエステルアダクトを留去し
た。この際、留去は連続的に行い、残存エステルアダク
トを0.02%になるまで回収し、得られた中間体を、
実施例と同様に薄膜蒸発、熱分解し、得られた粗モノマ
ーを蒸留して純度99.8%のN,N−ジメチルアミノ
エチルアクリレートを得た。得られたアクリレートをL
C分析し、ゲル化要因物質を定量したところ、120p
pmであった。このようにして得られたN,N−ジメチ
ルアミノエチルアクリレートを50重量%水溶液(メト
キシハイドロキノン3000ppm含む)とし、窒素置
換し酸素を除去、重合開始剤として、過硫酸アンモニウ
ム20ppm、亜硫酸水素ナトリウム20ppmおよび
2,2−アゾビス(2−アミノジプロパン)ハイドロク
ロライドを50ppm加え、断熱重合を行った。得られ
たポリマーはゲル化を起こし、水に対して膨潤するのみ
で溶解性はなかった。
【0024】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明による
と、ゲル化要因物質を物理的に除去することなく簡便に
低減できるという、工業的に極めて有利なアクリレート
の製法が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 213/10 C07C 213/10 C08F 20/34 C08F 20/34 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (メタ)アクリル酸メチルとシクロペン
    タジエンを反応し化1(式中、R1 は水素原子またはメ
    チル基を表す。)で表される化合物とし、これに塩基性
    触媒存在下、化2(式中、R2 、R3 はメチル基または
    エチル基を表す。)で表される三級エタノールアミンと
    反応し化3(式中、R1 、R2 、R3は前記と同じ。)
    で表される化合物に変換し、未反応物を回収した後、2
    00〜500℃で化3で表される化合物を気相熱分解す
    ることにより、化4(式中、R1 、R2 、R3 は前記と
    同じ。)で表されるアクリレートの製造法において、未
    反応物の回収時に2〜5時間還流することを特徴とす
    る、ゲル化要因物質を低減したアクリレートの製法。 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】
  2. 【請求項2】 化2で表される三級エタノールアミンが
    化1で表される化合物に対して1〜1.3倍モルである
    請求項1記載のゲル化要因物質を低減したアクリレート
    の製法。
JP9094442A 1997-03-31 1997-03-31 ゲル化要因物質を低減したアクリレートの製法 Pending JPH10279540A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9094442A JPH10279540A (ja) 1997-03-31 1997-03-31 ゲル化要因物質を低減したアクリレートの製法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9094442A JPH10279540A (ja) 1997-03-31 1997-03-31 ゲル化要因物質を低減したアクリレートの製法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10279540A true JPH10279540A (ja) 1998-10-20

Family

ID=14110385

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9094442A Pending JPH10279540A (ja) 1997-03-31 1997-03-31 ゲル化要因物質を低減したアクリレートの製法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10279540A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7411086B2 (en) 2003-05-28 2008-08-12 Dia-Nitrix Co., Ltd. Process for the production of n-alkylaminoalkyl (meth)acrylates

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7411086B2 (en) 2003-05-28 2008-08-12 Dia-Nitrix Co., Ltd. Process for the production of n-alkylaminoalkyl (meth)acrylates

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH06298855A (ja) ポリ(ビニルアンモニウムホルメート)及びアミジン含有ポリマーの製造法
CN113583180B (zh) 一种含硫辛酸阴离子聚离子液体及其制备方法
AU2005257478B2 (en) Method for producing (Z)-1-phenyl-1-diethylaminocarbonyl-2-aminomethyl cyclopropane hydrochloride
JPH0662525B2 (ja) N―ビニルアセトアミドを精製する方法
JPS6052759B2 (ja) 単量体オルガノシリコンエステルの製造法
JP4136886B2 (ja) 新規な脂環式ビニルエーテル類の重合体
JPH10279540A (ja) ゲル化要因物質を低減したアクリレートの製法
JP3274258B2 (ja) N−モノ置換−(メタ)アクリルアミドの製法
US5587515A (en) Method of manufacturing N-monosubstituted (meth)acrylamides
JP4017610B2 (ja) ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミドの製造法、その中間体及びその製造法
JPH11100375A (ja) (メタ)アクリロイルモルホリンの製法
JPH03112949A (ja) ジメチルアミノエチルアクリレートの製造方法
JPS606351B2 (ja) カチオン性ビニルモノマ−水溶液の製法
JP2686824B2 (ja) ジペンタエリスリトールヘキサエステル化合物の製法
JP2012097005A (ja) ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミドの製造法
JP3128902B2 (ja) N−ビニルホルムアミドの回収法
JP2708548B2 (ja) 不飽和カルボン酸アミドの製造方法
JPH0469141B2 (ja)
JPH02250888A (ja) α―トリフルオロメチルアクリル酸トリオルガノシリルメチルエステル
CN1687007A (zh) 丙烯酸-3-氯-2-丙烯酯
JP2979143B1 (ja) カルボキシベタイン型構造を側鎖に有するアミノ酸重合体及びその製造方法
US4107411A (en) Method of preparing salts of poly-alpha-hydroxyacrylic acid
CN113939497A (zh) 高聚合性n-乙烯基羧酸酰胺单体的制造方法
CN113939496A (zh) 高聚合性n-乙烯基羧酸酰胺单体的制造方法
CN113874349A (zh) 高聚合性n-乙烯基羧酸酰胺单体的制造方法