JPH1027945A - 面発光素子 - Google Patents

面発光素子

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JPH1027945A
JPH1027945A JP18106896A JP18106896A JPH1027945A JP H1027945 A JPH1027945 A JP H1027945A JP 18106896 A JP18106896 A JP 18106896A JP 18106896 A JP18106896 A JP 18106896A JP H1027945 A JPH1027945 A JP H1027945A
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light emitting
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義之 水野
Masumi Hiroya
真澄 廣谷
Toshihiro Kato
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Abstract

(57)【要約】 【課題】動作温度範囲および製造マージンを拡大するた
めに発光スペクトルのピーク波長が相互に異なる複数の
量子井戸から成る発光層を備えた面発光素子において、
所望の発光スペクトルを有する発光層を備えた面発光素
子を得る。 【解決手段】活性層18、22、26の相互の間隔
12、d23が何れも110(nm)程度とされて、その光学的
長さが共振波長すなわち合成ピーク波長の1/2 波長程度
とされていることから、その相互の間隔d12、d23が光
共振器内における電子のコヒーレント長よりも十分に長
くなって、量子井戸間の結合による新たな準位の形成が
抑制される。そのため、各活性層18、22、26の発
光スペクトルがそれぞれ本来の単層発光スペクトルに保
たれることから、発光ダイオード10内で発生して光取
出部48から射出される光のスペクトルすなわち利得ス
ペクトルは、個々の活性層18、22、26の単層発光
スペクトルが単純に重ね合わされて合成されたものとな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発光ダイオード
(LED)や垂直キャビティ面発光レーザ(VCSE
L)等の面発光素子の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】基板上に量子井戸から成る発光層と、そ
の発光層を挟んで位置させられてその発光層で発生した
光を反射する光共振器を構成する一対の反射層とを含む
複数の半導体層が積層されて成り、それら複数の半導体
層の両面側に設けられた一対の電極間に通電することに
より前記発光層で発生した光を前記基板とは反対側の半
導体層の表面から取り出す形式の面発光素子が知られて
いる。このような面発光素子にはRC−LED(共鳴空
洞発光ダイオード)或いはVCSELと呼ばれるものが
あるが、発光層内の電子波と光共振器内の光波が結合
し、共振モードのみの光が発光層で発生する所謂キャビ
ティQED効果によって、強指向性および狭線幅の光が
射出されることとなるため、結晶表面での全反射がなく
高い外部量子効率が得られるという利点がある。例え
ば、特開平4−167484号公報に記載されている光
半導体装置等がそれである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な面発光素子では、高い外部量子効率が得られる一方
で、上述のように射出される光の利得幅(一般に、発光
層のピーク波長における利得の80%或いは90%の利得が
得られる幅)が狭いという特徴がある。そのため、量子
井戸から構成される発光層では、温度に応じてその発光
スペクトルが変化させられることから、温度変化が大き
い場合には光共振器の共振波長が発光スペクトルの利得
幅から外れることが起こり得る。したがって、所望の発
光特性が得られる温度範囲が小さいという問題があっ
た。しかも、共振波長は光共振器長の僅かな変動によっ
て大きく変化させられることから、上記のように利得幅
が狭いことに起因して製造マージン(すなわち製造時の
バラツキの許容範囲)が小さいという問題もあった。
【0004】そこで、例えば、特開平7−245449
号公報等に記載されているように、相互にバンドギャッ
プの異なる、すなわち発光波長の異なる複数の量子井戸
によって発光層を構成した面発光素子が提案されてい
る。このようにすれば、各量子井戸からの発光の中心波
長が相互に異なることから、それぞれのバンドギャップ
を適当に選択することにより、それらが合成されて射出
される光の利得幅を大きくできて、温度特性が改善され
ると共に、製造マージンが拡大される。しかも、この技
術によれば、複数の量子井戸から発光層が構成されるこ
とから、単一の量子井戸から発光層が構成される場合に
比較して注入されたキャリアが溢れることが抑制される
ため、一層高い発光出力が得られるという利点もある。
【0005】上記公報においては、発光層を構成する量
子井戸の一例として、例えば、厚さがそれぞれ10(nm)の
un-In0.22Ga0.78As 、un-In0.23Ga0.77As 、un-In0.24G
a0.7 6As を、厚さが10(nm)のun-Al0.25Ga0.75As で挟ん
だ構造や、厚さがそれぞれ8.2(nm) 、8.2(nm) 、6.5(n
m) 、5.3(nm) のun-In0.3Ga0.7As を厚さが10(nm)のバ
リア層の間に介挿した構造等が示されている。しかしな
がら、本発明者等がこれらの構造について評価を行った
ところ、面発光素子から射出される光のスペクトルすな
わち発光層での利得スペクトルは、必ずしも各量子井戸
の準位に基づいて得られる発光スペクトルを重ね合わせ
たものにならず、所望の発光スペクトルが得られないこ
とが明らかとなった。これは、量子井戸相互の間隔が小
さいことから隣接する量子井戸間の結合によって新たな
準位が形成され、その準位に応じた発光スペクトルが得
られるためと考えられるが、新たに形成される準位を予
測することは極めて困難である。
【0006】本発明は、以上の事情を背景として為され
たものであって、その目的とするところは、発光スペク
トルのピーク波長が相互に異なる複数の量子井戸から成
る発光層を備えた面発光素子において、所望の発光スペ
クトルが得られる発光層を備えた面発光素子を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成するた
め、本発明の要旨とするところは、発光スペクトルのピ
ーク波長が相互に異なる複数の量子井戸から成る発光層
と、その発光層を挟んで設けられてその発光層で発生し
た光を反射させる光共振器を構成する一対の反射層とを
含む複数の半導体層が積層されて成り、その発光層で発
生した光をそれら複数の半導体層の表面から取り出す形
式の面発光素子であって、前記複数の量子井戸が、前記
光共振器中における電子のコヒーレント長よりも長い所
定間隔を相互に隔てて設けられていることにある。
【0008】
【発明の効果】このようにすれば、面発光素子は、発光
層を構成する複数の量子井戸が、光共振器中における電
子のコヒ−レント長よりも長い所定間隔を相互に隔てて
設けられる。そのため、発光スペクトルのピーク波長が
異なる複数の量子井戸相互の間隔が電子のコヒーレント
長よりも長くされていることから、量子井戸間の結合に
基づき新たな準位が生じることが抑制されて、複数の量
子井戸個々の発光スペクトルが、それぞれ個々に設けら
れて単独で発光層を構成する場合の単層発光スペクトル
に保たれる。したがって、面発光素子内で発生して射出
される光のスペクトルすなわち発光層での利得スペクト
ルは、個々の量子井戸の準位に応じて発生する光が単純
に重ね合わされて合成されたものとなることから、所望
の発光スペクトルを合成する複数の単層発光スペクトル
にそれぞれ対応する複数の量子井戸を設けることによ
り、その所望の発光スペクトルを有する発光層を備えた
面発光素子を得ることができる。
【0009】なお、電子のコヒーレント長は、位相等の
電子の量子状態が保たれる長さであって、電子が散乱す
ることなく移動し得る距離(平均自由行程)に略等しい
値である。
【0010】
【発明の他の態様】ここで、好適には、前記所定間隔
は、前記光共振器の共振波長の1/2 程度の長さに設定さ
れているものである。このようにすれば、発光層を構成
する全ての量子井戸が光共振器内で発生する定在波の腹
に位置するように構成し得るため、一層高い発光出力が
得られることになる。
【0011】また、好適には、前記所定距離は、前記光
共振器中におけるキャリアの拡散長よりも短くされてい
るものである。このようにすれば、バリアを越えたキャ
リアが拡散によって別の量子井戸に到達し得るため、全
ての量子井戸にキャリアが注入されて、一層高い発光出
力が得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面を
参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例におい
て、各部の寸法比等は必ずしも正確に描かれていない。
【0013】図1は、本発明の面発光素子の一実施例で
ある面発光型発光ダイオード(以下、単に発光ダイオー
ドという)10の構成を示す図である。図において、発
光ダイオード10は、例えば、MOCVD(Metal Orga
nic Chemical Vapor Deposition :有機金属化学気相成
長)法等のエピタキシャル成長技術によって、基板12
上に順次結晶成長させられた基板側反射層14、第1バ
リア層16、第1活性層18、第2バリア層20、第2
活性層22、第3バリア層24、第3活性層26、第4
バリア層28、放射面側反射層30、クラッド層32、
および電流阻止層34と、基板16の下面および電流阻
止層34の上面にそれぞれ固着された下部電極36およ
び上部電極38とから構成されている。
【0014】上記基板12は、例えば350(μm)程度の厚
さのn-GaAs単結晶から成る化合物半導体である。また、
基板側反射層14は、例えば70(nm)程度の厚さのn-AlAs
単結晶から成る化合物半導体と、例えば60(nm)程度の厚
さのn-Al0.2Ga0.8As単結晶から成る化合物半導体とを、
前者が基板12側となるように交互に例えば30組積層
して構成された所謂n型の分布反射型半導体多層膜反射
層(DBR)である。なお、この基板側反射層14を構
成する各層の厚さは、第1活性層18乃至第3活性層2
6で発生する光のピーク波長(個々の光のピーク波長で
はなく、後述の合成された光のピーク波長)の 1/4波長
程度となるように決定されている。
【0015】また、第1バリア層16乃至第4バリア層
28は、何れもi-Al0.3Ga0.7As単結晶から成る化合物半
導体である。各層の厚さは、第1バリア層16および第
4バリア層28が、それぞれ55(nm)程度に、第2バリア
層20および第3バリア層24が、それぞれ110(nm) 程
度とされている。したがって、3つの活性層18、2
2、26相互の間隔d12、d23は、何れも110(nm) 程度
にされている。これらの間隔d12、d23は、後述の合成
ピーク波長すなわち共振波長の1/2 波長程度の値であ
る。また、第1活性層18乃至第3活性層26(以下、
纏めて活性層18、22、26という)は、何れも、i-
GaAs単結晶から成る化合物半導体によって構成された所
謂量子井戸である。各層の厚さは、例えば第1活性層1
8が7.5(nm)程度、第2活性層22が9.0(nm) 程度、第
3活性層26が12.5(nm)程度とされている。そのため、
活性層18、22、26の発光スペクトルの常温におけ
るピーク波長は、それぞれ838(nm) 程度、846(nm) 程
度、856(nm) 程度である。本実施例においては、活性層
18、22、26が発光層を構成する複数の量子井戸に
相当する。
【0016】また、放射面側反射層30は、前記基板側
反射層14と同様に、例えば厚さが70(nm)程度のp-AlAs
単結晶から成る化合物半導体と、例えば厚さが60(nm)程
度のp-Al0.2Ga0.8As単結晶から成る化合物半導体とが交
互に10組積層されて構成されたDBRである。本実施
例においては、これら基板側反射層14および放射面側
反射層30が一対の反射層に相当し、その間隔すなわち
光共振器長は、真空中(すなわち屈折率n=1)におけ
る長さに換算した値で例えばL=1260(nm)程度、すなわ
ち後述の合成光スペクトルのピーク波長(=841[nm] )
の1.5 倍程度の長さとされている。このため、活性層1
8、22、26で発生した光は、それら基板側反射層1
4および放射面側反射層30において繰り返し反射され
ることとなり、図に示されるように定在波40を形成す
ることとなる。すなわち、基板側反射層14および放射
面側反射層30は、発光層で発生した光を繰り返し反射
する光共振器を構成する。このとき、光共振器長および
バリア層16乃至28の厚さが前述のように設定されて
いることから、図に示されるように、活性層18、2
2、26は全て定在波40の腹に位置する。なお、本実
施例においては、光共振器がGaAsおよびAlGaAsから構成
されることから、光共振器内におけるキャリア(電子ま
たはホール)が拡散長は0.5(μm)程度、電子のコヒーレ
ント長が50(nm)程度であるため、活性層18、22、2
6相互の間隔d12、d23(=110[nm] )は、キャリアの
拡散長よりも十分に短く、電子のコヒーレント長よりも
十分に長い値に設定されている。
【0017】また、クラッド層32は、例えば厚さが2
(μm)程度のp-Al0.2Ga0.8As単結晶から成る化合物半導
体であり、電流阻止層34は例えば厚さが1(μm)程度の
n-Al0. 2Ga0.8As単結晶から成る化合物半導体である。こ
れらクラッド層32および電流阻止層34の図に斜線で
示される一部には、p型のドーパントである不純物(例
えばZn等)が高濃度で拡散された高濃度拡散領域42が
形成されており、その斜線に示される高濃度拡散領域4
2内においては、クラッド層32の導電性が高められる
と共に、電流阻止層34の導電型が反転させられてp型
半導体にされている。このため、発光ダイオード10に
は、電流阻止層34が表面44からクラッド層32との
境界まで導電型を反転させられた中央部の通電可能領域
を通る経路のみで通電可能な電流狭窄構造が形成されて
いる。
【0018】また、前記下部電極36は、例えば1(μm)
程度の厚さであって、例えば基板12の下面全面にその
基板12側から順にAu−Ge合金、NiおよびAuが積層形成
されたものである。また、上部電極38は、例えば1(μ
m)程度の厚さであって、電流阻止層34の表面44の中
央部の円形領域を除く周縁部にその電流阻止層34側か
ら順にAu−Zn合金およびAuが積層形成されたものであ
る。これら下部電極36および上部電極38は、何れも
オーミック電極である。
【0019】また、上記電流阻止層34の上部電極38
の内周側に位置する円形領域には、例えば、直径50 (μ
m)程度の凹部46が設けられている。前記の通電可能領
域はこの凹部46の直下に同様な径寸法で設けられてお
り、光が射出される光取出部48の直径と通電可能領域
の直径とは略同様である。なお、この凹部46は、表面
44側から不純物を拡散する際に通電可能領域を形成す
る領域の拡散深さを深くする目的で、例えばエッチング
等によって形成されているものである。
【0020】以上のように構成される発光ダイオード1
0は、例えば、以下のようにして製造される。先ず、例
えばMOCVD法によって基板12上に基板側反射層1
4乃至電流阻止層34を順次結晶成長させてエピタキシ
ャルウェハを作製する。次いで、電流阻止層34の表面
44のうち、中央部の例えば直径 50(μm)程度の円形領
域を除く部分にレジストを形成し、例えばアンモニアと
過酸化水素水とから成るエッチング液を用いて、表面4
4側からエッチング処理をする。これにより、電流阻止
層34の中央部のみが選択的にエッチングされて前記凹
所46が形成される。
【0021】その後、レジストを除去して、例えば封管
拡散法等の熱拡散によってZnの拡散処理を行うことによ
り、凹所46が形成されている部分はクラッド層32の
中間の深さまで、凹所46が形成されていない部分は電
流阻止層34の中間の深さまで、それぞれZnがドーピン
グされ、前記の高濃度拡散領域42が形成される。な
お、上記の封管拡散法は、エピタキシャルウェハを拡散
ソース(例えばZnAs2 )と共に石英アンプル内に真空封
入して、電気炉等で600(℃) 程度の温度で24時間程度加
熱するものである。この後、下部電極36および上部電
極38を形成し、更に、ダイシングによって個々の発光
ダイオードに対応するブロック毎に切断することによ
り、前記の発光ダイオード10が得られる。なお、発光
ダイオード10は、例えば図示しないTO18フラット
ステム等にダイボンディングされ且つシールされた状態
で上部電極38に正電圧を、下部電極36に負電圧をそ
れぞれ印加して用いられる。
【0022】ここで、図2は、発光ダイオード10の発
光スペクトルを示す図である。図において、井戸数1〜
3は下記の表1のそれぞれに対応し、実線で示される
『井戸数3』と表示されているものが発光ダイオード1
0の発光スペクトルを、一点鎖線で示される『井戸数
2』は活性層が下記の2つ設けられた他の実施例を、破
線で示される『井戸数1』は活性層が1つだけ設けられ
た比較例をそれぞれ示す。図から明らかなように、比較
例の発光ダイオードでは、ピークを1とした相対利得が
80%の波長幅Δλが、Δλ1 =12(nm)程度に過ぎないの
に対し、本実施例の発光ダイオード10では、△λ3
17(nm)程度と大きい利得幅が得られる。そのため、下記
表に示されるように、その80%以上の利得が得られる温
度範囲が比較例では45 (℃) 程度に過ぎないのに対し
て、発光ダイオード10では62 (℃) 程度と広くなる。
【0023】
【表1】井戸数 井戸幅(単層発光ピーク)[nm] ピーク波長 波長幅 温度幅 1 10.0(849) 849(nm) 12(nm) 45 ℃ 2 8.5(844) 11.1(854) 846(nm) 14(nm) 53 ℃ 3 7.5(838) 9.0(846) 12.5(856) 841(nm) 17(nm) 62 ℃
【0024】すなわち、本実施例の発光ダイオード10
では、下部電極36および上部電極38間に電圧を印加
されることにより、前記の通電可能領域を通る経路で発
光ダイオード10に上側から下側に向かって電流が流
れ、これによって活性層18、22、26が励起されて
発光させられる。このとき、3つの量子井戸から成る活
性層18、22、26によって構成された発光層は、一
対の反射層14、30によって形成される光共振器(微
小共振器)内に設けられていることから、それら活性層
18、22、26で発生し得るのは、共振条件を満足す
る波長の発光スペクトル幅が狭い光のみとなる。ところ
が、発光ダイオード10の発光層を構成する活性層1
8、22、26は、相互に異なる厚さで設けられた量子
井戸であることから、上記表に示されるようにそれぞれ
を単独で発光層として用いた場合の発光ピーク(単層発
光ピーク)が相互に異なるものとなって、射出される発
光スペクトルは、それらが重ね合わされた光となる。そ
のため、図2および表1に示されるように、単層の場合
に比較して広い利得幅が得られるのである。なお、この
とき、合成された光のスペクトルのピーク波長(合成ピ
ーク波長)すなわち利得のピーク波長は、例えば841(n
m) 程度である。
【0025】この場合において、本実施例では、活性層
18、22、26の相互の間隔d12、d23が何れも110
(nm) 程度とされて、その光学的長さが共振波長すなわ
ち合成ピーク波長の1/2 波長程度とされていることか
ら、その相互の間隔d12、d23が光共振器内における電
子のコヒーレント長よりも十分に長くなって、量子井戸
間の結合による新たな準位の形成が抑制される。そのた
め、各活性層18、22、26の発光スペクトルがそれ
ぞれ本来の単層発光スペクトルに保たれることから、発
光ダイオード10の利得のスペクトルは、上記のような
個々の活性層18、22、26の単層発光スペクトルか
ら容易に予測されるそれらが単純に重ね合わされて合成
されたものとなる。したがって、所望の発光スペクトル
を合成する複数の単層発光スペクトルにそれぞれ対応す
る複数の活性層18、22、26を設けることにより、
その所望の利得スペクトル(発光スペクトル)を有する
発光ダイオード10を得ることができる。すなわち、活
性層18、22、26の組成および厚さは、図2に実線
で示される発光スペクトルが得られるように設定されて
いるのである。なお、本実施例においては、活性層1
8、22、26がGaAsから構成され、バリア層16、2
0、24、28がAl0.3Ga0.7Asから構成されていること
から、光共振器内における電子のコヒーレント長は50(n
m)程度である。
【0026】なお、井戸数2の場合にも、発光ダイオー
ド10と同様に活性層相互の間隔が電子のコヒーレント
長よりも長くされている場合には、2つの単層発光スペ
クトルが重ね合わされたスペクトルの光が射出されるこ
とから、図2および表1から明らかなように、発光ダイ
オード10程ではないが、Δλ2 =14(nm)程度の比較的
広い利得幅が得られて、温度幅も53 (℃) 程度と広くな
る。
【0027】しかも、本実施例においては、活性層1
8、22、26相互の間隔d12、d23は、光共振器の共
振波長の1/2 程度の長さに設定されている。このため、
図1に示されるように、発光層を構成する全ての量子井
戸(活性層18、22、26)が定在波40の腹に位置
させられることとなって、一層高い発光出力が得られ
る。
【0028】また、本実施例においては、上記の活性層
18、22、26相互の間隔d12、d23は、光共振器中
におけるキャリアの拡散長(本実施例においては0.5[μ
m]程度)よりも短くされているものである。そのため、
バリアを越えたキャリアが拡散によって別の量子井戸に
到達し得ることから、全ての量子井戸(活性層18、2
2、26)にキャリアが注入されて、一層高い発光出力
が得られる。
【0029】次に、本発明の他の実施例を説明する。な
お、以下の説明において、前述の実施例と共通する部分
は省略する。
【0030】図3は、他の実施例の面発光素子の要部で
ある光共振器54の構成を示す図である。図において、
光共振器54は、図示しない基板上に、基板側反射層5
6、第1バリア層58、第1活性層60、第2バリア層
62、第2活性層64、第3バリア層66、第3活性層
68、第4バリア層70、第4活性層72、第5バリア
層74、放射面側反射層76が順次結晶成長させられて
構成されている。この放射面側反射層76の上側には、
例えば、前述の発光ダイオード10等と同様なクラッド
層32や電流阻止層34等が設けられる。
【0031】上記の基板側反射層56は、例えば厚さが
70(nm)程度のn-AlAs単結晶および厚さが60(nm)程度のn-
Al0.2Ga0.8As単結晶が交互に例えば30組積層されたも
のであるが、図においては、第1バリア層58側の1組
のみを示している。また、放射面側反射層76は、それ
ぞれ厚さが70(nm)、60(nm)程度のp-AlAs単結晶およびp-
Al0.2Ga0.8As単結晶が交互に例えば10組積層されたも
のであり、基板側反射層56と同様に第5バリア層74
側の1組のみを示している。これらは、前述の実施例の
基板側反射層14および放射面側反射層30と同様に、
1/4波長の厚さの半導体層が積層されたDBRである。
【0032】また、第1バリア層58は、例えば、厚さ
が50(nm)程度のi-Al0.3 Ga0.7 As単結晶から成る化合物
半導体である。また、第1活性層60および第2活性層
64は、例えば厚さが11.1(nm)程度のi-GaAs単結晶から
成る化合物半導体であり、第3活性層68および第4活
性層72は、例えば厚さが8.5(nm) 程度のi-GaAs単結晶
から成る化合物半導体である。本実施例においては、こ
れら活性層60、64、68、72が発光層を構成す
る。これら第1活性層60乃至第4活性層72は、何れ
も所謂量子井戸であり、それぞれの発光のピーク波長
(単層ピーク波長)は、854(nm) 程度、854(nm) 程度、
844(nm) 程度、844(nm) 程度となることから、これらが
合成されて得られる光共振器54の発光スペクトルの合
成ピーク波長は、846(nm) 程度である。
【0033】また、第2バリア層62および第4バリア
層70は、例えば、厚さがそれぞれ10(nm)程度のi-Al
0.3Ga0.7As単結晶から成る化合物半導体であり、第3バ
リア層66は、例えば厚さが100(nm) 程度のi-Al0.3Ga
0.7As単結晶から成る化合物半導体であり、第5バリア
層74は、第1バリア層58と同様に例えば厚さが50(n
m)程度のi-Al0.3Ga0.7As単結晶から成る化合物半導体で
ある。したがって、光共振器長が真空中の長さに換算し
た値で846(nm) 程度、すなわち合成ピーク波長程度とな
ることから、活性層60、64、68、72で発生した
光は反射層56および76の間で繰り返し反射されて、
定在波78を形成する。このとき、第2バリア層62お
よび第4バリア層70の厚さが10(nm)程度と電子のコヒ
ーレント長よりも短いことから、活性層60と64、活
性層68と72はそれぞれ結合させれて、活性層グルー
プ1(活性層60、64)と活性層グループ2(活性層
68、72)を構成しているが、第1バリア層58およ
び第5バリア層74の厚さが合成ピーク波長の1/4 波長
程度の長さとされていると共に、活性層グループ1と活
性層グループ2との間隔dが1/2 波長程度の長さにされ
ていることから、第1活性層60乃至第4活性層72
は、何れも定在波78の腹の近傍に位置する。なお、上
記のそれぞれの値から明らかなように、本実施例におい
ては、活性層グループ相互の間隔dがキャリアの拡散長
と略同程度で、且つ電子のコヒーレント長よりも長くな
っている。
【0034】したがって、本実施例においても、前述の
実施例と同様に、活性層グループ1、活性層グループ2
を構成する量子井戸間の結合が抑制されて、それらの準
位延いては発光スペクトルが単層で発光層を構成する場
合と同様に保たれることから、所望の合成スペクトルを
有する光共振器54を容易に得ることができる。
【0035】以上、本発明の一実施例を図面を参照して
詳細に説明したが、本発明は更に別の態様でも実施され
る。
【0036】例えば、実施例においては、量子井戸から
成る3つの活性層18乃至26或いは4つの活性層60
乃至72によって発光層が構成される場合について説明
したが、量子井戸から成る活性層の数は2つ以上の範囲
で、所望の利得スペクトルすなわち発光スペクトルに応
じて適宜変更される。
【0037】また、実施例においては、本発明が発光ダ
イオード10に適用された場合について説明したが、例
えばVCSEL等の他の面発光素子の光共振器にも本発
明は同様に適用される。
【0038】また、活性層相互の間隔は、実施例で示さ
れるような共振波長の1/2 波長程度の長さに限られず、
電子のコヒーレント長よりも長い範囲で適宜変更され
る。但し、可及的に高い発光効率を得るためには、キャ
リアの拡散長よりも短くされることが好ましく、共振波
長の1/2 波長程度とされることが一層好ましい。
【0039】また、実施例においては、活性層18等が
GaAsから構成されたAlGaAs系の発光ダイオード10に本
発明が適用された場合について説明したが、各半導体層
が GaAsP単結晶や InGaAsP単結晶等の化合物半導体から
構成される場合にも、本発明は同様に適用される。
【0040】また、実施例においては、半導体多層膜反
射層から成る基板側反射層14、56および放射面側反
射層30、76によって一対の反射層を構成したが、誘
電体薄膜や金属薄膜等から一対の反射層を構成してもよ
い。
【0041】また、実施例においては、表面44の中央
部に設けられた光取出部48のみから光を取り出す点光
源用の発光ダイオード10に本発明が適用された場合を
説明したが、表面44の略全面から光を取り出す全面発
光型の発光ダイオード等にも本発明は同様に適用され
る。
【0042】その他、一々例示はしないが、本発明は、
その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の面発光素子の一実施例である発光ダイ
オードの構成を示す図である。
【図2】図2の発光ダイオードの利得スペクトルを井戸
数が異なる他の発光ダイオードと比較して示す図であ
る。
【図3】本発明の他の実施例の面発光素子の要部である
光共振器の構成を示す図である。
【符号の説明】
10:発光ダイオード(面発光素子) {14:基板側反射層、30:放射面側反射層}(一対
の反射層) {18:第1活性層、22:第2活性層、26:第3活
性層}(複数の量子井戸から成る発光層)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光スペクトルのピーク波長が相互に異
    なる複数の量子井戸から成る発光層と、該発光層を挟ん
    で設けられて該発光層で発生した光を反射させる光共振
    器を構成する一対の反射層とを含む複数の半導体層が積
    層されて成り、該発光層で発生した光を該複数の半導体
    層の表面から取り出す形式の面発光素子であって、 前記複数の量子井戸が、前記光共振器中における電子の
    コヒーレント長よりも長い所定間隔を相互に隔てて設け
    られていることを特徴とする面発光素子。
  2. 【請求項2】 前記所定間隔は、前記光共振器の共振波
    長の1/2 程度の長さに設定されているものである請求項
    1の面発光素子。
  3. 【請求項3】 前記所定距離は、前記光共振器中におけ
    るキャリアの拡散長よりも短くされているものである請
    求項1の面発光素子。
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