JPH10278941A - ２位置ハンドルを備える容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 実用的、経済的であることに加えて、耐久
性、易操作性、強度に関しても優れた製品である流動物
容器を提供することである。 【解決手段】 容器は２位置ハンドルを有し、ハンドル
の一端が容器空一体に突出するポストに回転自在に装着
してある。ハンドルは、選択的かつ解放自在に、容器上
方の吊り取っ手位置と、容器の側面に沿って延びる注ぎ
位置とに錠止される。容器はその上部に螺合した取り外
し自在のカバーによって閉じることができ、このカバー
はその完全着座時に容器の注ぎ口を閉じる半径方向に突
出するタブを包含する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の背景】流動物用の容器、たとえば、真空瓶、飲
料容器、注ぎ容器などの扱いを容易にするために、持ち
運んだり、注いだりするための側部ハンドルや容器を持
ち運ぶときの助けとなる吊り取っ手を設けることが普通
である。これらのハンドル、取っ手は、別体の部材の形
をしていたり、側部ハンドル位置と吊り取っ手位置とに
選択的に動かすことのできる調節可能なハンドルの形と
なっていたりする。調節可能なハンドルの例が以下の２
つの特許に記載されている。 1,586,020 Witherspoon 05/25/26 2,384,718 Witherspoon 09/11/45 これらの特許各々において、ハンドルを一位置から解放
し、それを第２位置に調節し、この第２位置に固着する
という非常に扱いにくい多段階操作が必要である。この
一連の段階はそれぞれの発明の時点で普通に利用できる
材料の性質によって必要とされたかもしれないが、この
ような操作段階は今日の基準では扱いにくいように思え
るし、別々の機械的な操作領域で故障が起きることも証
明されている。

【０００２】

【発明の概要】本発明は、実用的、経済的であることに
加えて、耐久性、易操作性、強度に関しても優れた製品
である流動物容器の改良に関する。本発明の容器（説明
のために、垂直方向に細長い中空円筒状の本体を持つも
のとして示す）は、やや球根状の上端部を包含し、この
上端部が、この球根輪郭に関連して、上向きに開いた口
に隣接して容器を直接把持できるようにする強化把持領
域となる一連の環状の同心リブあるいはステップを備え
る。容器の口はねじ込みプラグ式カバーによって選択的
に密閉される。このカバーは外方に突出する円弧状のタ
ブを有する。このタブは、カバーの完全着座時、容器本
体の上縁にある一体の注ぎ口と重なり、ほぼ密閉する。
プラグ式カバーを部分的に緩め、それ相当にタブを注ぎ
口から離れるように動かしたとき、カバーを完全に取り
外すことなく中身を容器から注ぎ出すことができる。ま
た、本体の球根状上端部内面に設けてあり、カバーの外
ねじと螺合する内ねじを、カバーの完全着座時にタブを
注ぎ口上に適切に位置決めできるようにカバーのねじ山
に関連させた単条の不連続円弧あるいはねじ山とするこ
とも考えられる。

【０００３】さらにに特別に重要な点は、細長い、ほぼ
円弧状のハンドルを設け、このハンドルの一端を容器本
体の上端部と一体にピボット・ポストに回転可能に取り
付け、上端部から外方上向きに或る角度で延びるように
した点である。ポストの角度とハンドルのほぼ円弧状の
形態により、ハンドルを、容器の側面に沿った第１ハン
ドル位置あるいは注ぎ位置と、吊り取っ手のように容器
の口すなわち閉じた上端に重なる第２位置との間でポス
トのまわりに回転させることができる。ハンドルは、各
位置に回転したときに自動的かつ解放自在にその位置に
錠止（係止）される。本発明の他の特徴、利点は以下の
発明についてのより詳しい説明から明らかとなろう。

【０００４】

【好ましい実施例の説明】図面に示すように、容器１０
は容器本体１２、取り外し可能なカバー１４および調節
自在で取り外し可能なハンドル１６を包含する。容器本
体１２は、特に限定するつもりはないが、閉じた底と、
上向きに開いた口２０を構成している上端部１８とを備
えた垂直方向に細長い円筒状の形態のものであると好ま
しいであろう。上端部はほぼ外方に凸状の、すなわち、
球根状の形態であり、浅いリブあるいはステップ２２が
周方向に設けてある。球根状の形態およびそのステップ
付きの表面は、たとえば容器を満たしつつあるときに、
容器本体１２を直接把持したい場合に滑ることなく把持
することができる便利な領域となる。容器の中から容器
本体の中身を注ぎ出すときにそれを制御しやすくするた
めに、ほぼ球根状の上端部１８は容器本体１２の開いた
口２０のところでその直ぐ内側に一体に形成した注ぎ口
２４を包含する。この注ぎ口２４は容器本体の上端部１
８から半径方向外方へオフセットしており、口２０を構
成している容器本体上縁と同一平面にある上縁を備えた
上向きに開いた湾曲形態となっている。

【０００５】カバー１４はプラグ式のカバーであり、多
条ねじ山２８を有する円筒形のプラグ部２６を備えてい
る。このプラグ部は球根状の上端部１８の円筒形内面に
設けた単条部分ねじ山３０と螺合する。プラグ部２６の
直ぐ上方に、カバー１４は環状の外方へ突出するフラン
ジ３２を有し、このフランジは、プラグ部２６の完全螺
合時、容器本体の自由上縁にぴったりと着座する。フラ
ンジ３２は一体の外方へ突出する、同一平面のタブ３４
を包含し、このタブはカバーの完全着座時に注ぎ口２４
の上向きに開いた口に重なり、それを閉じるような形
態、位置となっている。タブと注ぎ口を一致させるため
に、プラグ部ねじ山２８と、これの単条ねじ込み端を受
け入れる単条ねじ込み端を有する不連続ねじ山３０との
関係を適切に設定する。カバーを完全に取り外さずに容
器本体から中身を注ぎ出したい場合には、図２に示すよ
うに、カバーをほぼ１８０度回転させ、注ぎ口を開き、
プラグ部の内端と注ぎ口の下端との間に充分な隙間をあ
け、容器から流動物が流出できるようにする。

【０００６】着座用周縁フランジ３２の上方で、カバー
１４は上方に延びる円筒形の壁３６を包含し、この壁は
フランジ３２の外周から内方へオフセットしており、一
体の上向きに突出する半球形ドーム４０を中央に設けた
凹状トップパネル３８が一体に形成してある。カバー１
４の回転操作を容易にするために、一対の直径方向に対
向したフィン４２が中央ドーム４０からトップパネル３
８の外周縁まで延びており、これらフィンはトップパネ
ルの凹状の湾曲にほぼ合わせてある。トップパネル３８
のこの凹状形態により、指を挿入して低い回転用フィン
４２と係合させることができる便利なくぼみを得ること
ができる。フィン４２は、その最大高さのところで、中
央ドーム４０の天辺と同じ高さか、あるいは、それより
も下方にある。位置合わせを助けるために、トップパネ
ル３８に、注ぎ口覆い用のタブ３４の位置から直径方向
に対向した位置にマークあるいは小さい表面くぼみ４４
を設けてもよい。最後に、特に図６、７を参照して、カ
バー、特にその下方に延びているプラグ部２６は中空で
あり、材料の節減と重量の低減を行っている。もちろ
ん、凹状のトップパネル３８、中央ドーム４０および回
転用フィン４２によってカバーの強度は充分に保たれて
いる。

【０００７】ハンドル１６は、上向き外方の或る角度
で、注ぎ口２４と直径方向に対向して、上端部１８と一
体の取り付けポストあるいはピボット・ポスト４８と調
節自在、解放可能に係合させることによって容器本体に
取り付けてある。この角度は、ハンドル１６の形態と相
まって、図５、７のそれぞれに示すように第１ハンドル
位置すなわち注ぎ位置と第２持ち運び位置すなわち吊り
取っ手位置とでハンドルを適切に位置決めすることがで
きる。図示の好ましい実施例では、この角度は水平面に
対してほぼ２９度としている。ポスト４８は円筒形態の
ものであり、内部はほぼ中空であり、円弧状の上壁５０
を有する。この上壁は、１８０度より大きい円弧となっ
ており、ハンドル１６に剛性の回転面を与えている。ポ
ストは一体の中央リブ５２によって安定化されている。
この中央リブは、円弧状上壁５０の外面で見て、円弧状
上壁５０の最外方点から円筒形ポスト４８の周面の直ぐ
内側の点まで下方に延びている。

【０００８】ポスト４８は外側のほぼドーム上の端壁５
４を包含し、この端壁はポスト壁５０およびリブ５２と
一体に形成してあり、ポストの円筒形態の直径と同じ直
径となっている。端壁５４と一体に、前方へ突出するク
ロスバー５６が形成してあり、このクロスバーは直径方
向に対向した位置で端壁５４から半径方向に突出する錠
止（係止）端５８を有する。この錠止（係止）用クロス
バーは容器本体１２の垂直軸線に対してほぼ横方向に位
置している。ポスト４８は錠止耳部６０を備え、この錠
止耳部６０は中央の補強用リブ５２と整合しており、ポ
スト形成壁５０と一体に、ドーム状端壁５４の直ぐ内側
で上壁５０から上方に突出している。図示したように、
錠止耳部６０はＴ字形であって、ポスト上壁５０に沿っ
て容器本体の上端部１８まで延びるステム部分６２と、
ポストのドーム状端壁５４のところで外端にある比較的
幅の広いヘッド部分６４とを備えたものであってもよ
い。この外側のヘッド部分６４は、後述するように止め
あるいは位置決め衝合部を構成する対向した縁を有す
る。

【０００９】ハンドル１６はほぼ７２度の半径の円弧状
の中央部分６８を備えた細長い部材であり、好ましい半
径は、ポスト角度２９度の場合に７１．８６度である。
この半径はハンドルを２つの位置への好適な位置決めお
よびピボット・ポスト４８が突出する特定の角度に応じ
て少し変えてもよい。ハンドル１６は、円弧状の中央部
分６８の両端に対して、ほぼ線形の、すなわち真っすぐ
な端部を包含する。一方の端部は第１ポスト係合端７０
で終わっており、他方のほぼ線形の端部は自由端７２で
終わっている。ポスト係合端７０は中央を貫通する円形
の開口７４を形成した円形であり、実際に扁平な環状形
態をなしている。開口７４は、錠止用クロスバー５６の
内側でポストの直径よりもやや大きい直径を有し、ポス
トを受け入れ、そのまわりに回転できるようになってい
る。

【００１０】ポスト係合端７０をポスト４８と係合させ
るために、ハンドルの中心軸線と一致した一対の直径方
向対向のくぼみ７６が開口７４と連通し、そこから外方
へ延びている。これらのくぼみは、錠止用クロスバーの
錠止端５８を係合端７０と整合させ、ポスト４８上へ内
方に係合端７０を動かした際に錠止端が自由に通過でき
るようなサイズとなっている。この係合端７０がポスト
４８の錠止用クロスバー５６を越えて内方へ移動した
後、ハンドルはどの方向へも回転させることができ、そ
れによって、錠止端５８がくぼみ７４から角度的に隔た
ったところで係合端７０の外面に重なることができる。
こうして、錠止端５８が再びくぼみ７６と整合するまで
取付けポストからハンドルが引き抜けるのを防止でき
る。２つの作動位置（図５、８の注ぎ位置と図７、１０
の運搬位置すなわち吊り取っ手位置）の各々でハンドル
１６を安定化させるために、係合端７０の背面すなわち
内面は、各くぼみ７６の対向縁の直ぐ隣に、一体の内方
へ突出する位置決め耳部７８を備えている。これらの耳
部は係合端７０の内面から充分な距離突出していてピボ
ット・ポスト４８に装着した錠止耳部６０のヘッド部分
６４の対向した側縁に衝合するようになっている。明ら
かなように、係合端７０の内面は耳部ヘッド部分６４の
外面と係合して係合端７０が内方へ抜けるのを防いでい
る。ハンドル１６を注ぎ位置に錠止した際、ハンドルを
回転させ、ハンドルにかかる確実な手動圧力から生じる
スナップ係合によって最外方対の位置決め耳部７８と共
に容器本体に沿って下方に延びるようにし、間に錠止耳
部６０を受けてハンドルを確実にこの位置に保持するこ
とができる。この位置で、ハンドルは容器を運ぶのにも
使用できるし、容器から中身を注ぎ出すにも使用でき
る。ハンドルの円弧はその自由下端７２を容器本体から
直ぐそばのところに保持し、ハンドルの側方への突出量
を最小限に抑えると共に、ハンドルを握るための充分な
余裕を与える。ハンドルは、位置決め耳部７８間に錠止
耳部６０を係合させることによってこの位置に確実に保
持され、確実な手動力を加えてハンドルをピボット・ポ
スト４８まわりにこの位置から離れるように回転させる
まで、この状態は維持される。ハンドルおよび容器の構
成部分を形成する合成樹脂材料の性質が充分な可撓性弾
性、剛性を与え、ハンドルを所望位置に維持するのに必
要な選択的な錠止係合を得ることができる。この係合を
容易にするために、耳部はやや丸くした縁を持つように
してもよい。

【００１１】ハンドル１６の吊り取っ手位置すなわち運
搬位置において、たとえば図１、７を参照して、最内方
対の位置決め耳部７８は、ハンドル１６の回転の際に、
錠止耳部６０とスナップ係合して、ハンドルのほぼ線形
の第２端部が内方に隔たった状態で容器をほぼ直径方向
に横切って延びるように位置させ、このとき、実際にハ
ンドルの開いた端を容器の持ち上げ、運搬のために容易
につかむことができる。ハンドルの円弧部分は、ポスト
係合端７０で終わる線形の端部と相まって、ポストから
容器に正しく重なった状態へハンドル１６が正しく延び
るのを可能とする。ハンドル１６はその全長にわたって
横方向に円弧状であり、剛性を付け加えると共に、人間
工学的に快適なハンドルとなり得る。たとえば図５を参
照して、係合端７０の外面８０は凹状であり、錠止用ク
ロスバー５６およびその両方の端５８がハンドルの最外
方平面を越えて突出することはなく、滑らかな表面を与
える。所望に応じて、錠止用クロスバー端５８の下面を
少し丸めてこの凹状面８０に適切に摺動着座できるよう
にしてもよい。図９、１１を参照して、錠止耳部６０の
ヘッド部分６４の幅および形状は開口するくぼみ７６よ
りも大きくなっていて対応対の位置決め耳部７８間に錠
止したときにこれらのくぼみを錠止耳部６０が通り抜け
るのを防ぐようになっている。

【００１２】上記の説明から明らかなように、本発明
は、中身を注ぐときならびに容器の一般的な扱い、運搬
のときの容器の取扱いを向上させる２位置ハンドルを提
供することによって当技術分野での著しい前進を構成す
る。更に、吊り取っ手位置でのハンドルのコンパクトな
位置決めが容器・ハンドル組立体の全幅をかなり縮め、
冷蔵庫ドア棚の通常狭い空間内でもその保管が容易とな
る。さらに重要なのは、ハンドルを操作し、その２つの
位置に錠止（係止）し、交換、清掃のために必要に応じ
て容器からハンドルを取り外すのが容易であるというこ
とである。上記説明は本発明の特徴の例示であり、好ま
しい実施例を説明したけれども、本発明が特許請求の範
囲内にある関連したすべての実施例を包含することが理
解されよう。

【図面の簡単な説明】

【図１】 ハンドルを吊り取っ手位置にし、カバーを完
全に閉じた、容器の斜視図である。

【図２】 ハンドルを、ハンドル位置、すなわち、注ぎ
位置にし、カバーを若干開いた、同様の斜視図である。

【図３】 本発明の３つの別体の構成要素の分解斜視図
である。

【図４】 ハンドルの取付け端の拡大詳細斜視図であ
る。

【図５】 ハンドルを注ぎ位置で示す容器の部分断面分
解図である。

【図６】 図２のほぼ６−６線に沿って延びる平面にお
ける、容器の上部の詳細断面図である。

【図７】 図１のほぼ７−７線に沿って延びる平面にお
ける、容器の上部の詳細断面図である。

【図８】 注ぎ位置のハンドルの取付け端の部分拡大図
である。

【図９】 図８のほぼ９−９線に沿って延びる平面にお
ける詳細断面図である。

【図１０】 吊り取っ手位置のハンドルの取付け端の部
分拡大図である。

【図１１】 図１０のほぼ１１−１１線に沿って延びる
平面における詳細断面図である。

【符号の説明】

１０・・・容器 １２・・・容器本体 １４・・・カバー １６・・・ハンドル １８・・・上端部 ２０・・・上向きに開いた口 ２２・・・リブまたはステップ ２４・・・注ぎ口 ２６・・・プラグ部 ２８・・・ねじ山 ３０・・・ねじ山 ３２・・・フランジ ３４・・・タブ ３８・・・トップパネル ４０・・・ドーム ４２・・・フィン ４４・・・くぼみ ４８・・・ピボット・ポスト ５０・・・上壁 ５２・・・中央リブ ５４・・・端壁 ５６・・・クロスバー ５８・・・錠止端 ６０・・・錠止耳部 ６８・・・中央部 ７０・・・ポスト係合端 ７２・・・自由端 ７４・・・開口 ７８・・・位置決め耳部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 流動物用の容器であって、上向きに開い
   た口を構成する上端部を備える容器本体と、対向した第
   １、第２端部を備える細長いハンドルと、前記容器本体
   に対する複数の調節位置で選択的に前記ハンドルを前記
   容器本体に取付けるための取付け手段とを有し、該取付
   け手段が前記上向きに開いた口の下方で前記容器本体に
   設けたポストを有し、前記ハンドルの前記第１端部がポ
   スト係合端を有し、前記ポストが前記容器本体から側方
   に延び、前記ハンドルが前記ポスト係合端を介して第１
   注ぎ位置と第２ベイル位置とで選択的に前記ポストに係
   合し、前記第１位置の前記ハンドルが前記容器本体にほ
   ぼ隣接して前記ポストから垂れ下がり、前記ハンドルの
   前記第２端が前記第１端の下方に位置し、前記第２位置
   の前記ハンドルが前記ポストから上方に延び、前記容器
   本体の上方で間隔を隔てた関係で前記上向きに開いた口
   を覆う、容器。