JPH10278302A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

Info

Publication number
JPH10278302A
JPH10278302A JP11027197A JP11027197A JPH10278302A JP H10278302 A JPH10278302 A JP H10278302A JP 11027197 A JP11027197 A JP 11027197A JP 11027197 A JP11027197 A JP 11027197A JP H10278302 A JPH10278302 A JP H10278302A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
recording
head
driving
frequency
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11027197A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Imai
浩司 今井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP11027197A priority Critical patent/JPH10278302A/ja
Publication of JPH10278302A publication Critical patent/JPH10278302A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2202/00Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
    • B41J2202/10Finger type piezoelectric elements

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 パージングを実行した直後に行うフラッシン
グにおいて、ノズルに異物や気泡が入り込んでインク吐
出機能が損なわれないインクジェット記録装置を実現す
る。 【解決手段】 ステップ100でパージング後フラッシ
ングを実行すると判定された場合は、ステップ120で
記録ヘッドの駆動周波数fを記録を行う際の10.8k
Hzから半分の5.4kHzに変更し、ステップ140
でその駆動周波数で記録ヘッドを駆動してパージング後
フラッシングを実行する。そして、ステップ160でパ
ージング後フラッシングが終了すると、ステップ180
で駆動周波数fを元の10.8kHzに戻す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インク液滴を被記
録媒体へ吐出して記録を行うインクジェット記録装置で
あって、記録ヘッドのノズルからインクを吸引し、その
吸引の後にノズルからインクを予備吐出させることによ
り、ノズルのインク吐出機能を回復する機能を備えたイ
ンクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記インクジェット記録装置のう
ち、ドロップ・オン・デマンド型として圧電セラミック
スを利用したせん断モード型のものが知られている(特
開昭63−247051号公報)。このものに用いられ
る記録ヘッドを図7および図8に示す。図7(A)は記
録ヘッドの一部をインク室の長手方向に対して直角に断
面した説明図であり、(B)は(A)に示す記録ヘッド
を長手方向に断面した説明図である。図8は、図7
(A)に示す記録ヘッドのインク室の容積が増大した状
態を示す断面説明図である。
【0003】図7(A)に示すように、記録ヘッド21
には、カバープレート201が設けられており、このカ
バープレート201と相対向してベースプレート202
が設けられている。カバープレート201とベースプレ
ート202との間は、圧電セラミックスで形成され、図
中矢印F3、F4で示す方向に分極された複数のせん断
モードアクチュエータ壁203によって仕切られてお
り、各せん断モードアクチュエータ壁203の間には、
インク室205および空気室212が交互に形成されて
いる。各せん断モードアクチュエータ壁203の両側面
には膜状の電極204,214が形成されている。
【0004】また、図7(B)に示すように、せん断モ
ードアクチュエータ壁203の前端には、インク室20
5に連通するノズル206が形成されたノズルプレート
207が取付けられており、後端には、インク流路21
3内のインクが空気室212に浸入するのを防止する目
止め部208を有するマニホールド部材209が設けら
れている。マニホールド部材209は、インクタンク
(インク供給源)からのインクを各インク室205に分
配供給するものである。各電極204,214は、イン
クと絶縁するための絶縁層(図示省略)で覆われてお
り、空気室212に面している電極214は、アース2
11に接続されている。インク室205内に形成されて
いる電極204は、電極204にアクチュエータ駆動信
号を印加するヘッドドライバIC83に接続されてい
る。
【0005】次に、上記記録ヘッド21に印加する駆動
パルス信号の印加タイミングと、その印加によりインク
室205内のノズル206近傍に発生する圧力との関係
について、それを示す図9のタイミングチャートを参照
して説明する。なお、ここで用いる駆動パルス信号は、
1ドットの記録命令に対して2つの駆動パルス(マルチ
パルス)を有するものであり、その駆動周波数は、1
0.8kHz(吐出間隔93μsec)である。
【0006】ヘッドドライバIC83から図9に示す駆
動波形の駆動パルス信号110の第1の駆動パルス11
0aを電極204に印加すると、図8に示すように、イ
ンク室左側のせん断モードアクチュエータ壁203に矢
印F1の方向の電界が、インク室右側のせん断モードア
クチュエータ壁203に矢印F2の方向の電界がそれぞ
れ発生し、両せん断モードアクチュエータ壁203がイ
ンク室205の容積を増大する方向に圧電厚みすべり変
形する。このとき、インク室205内のノズル206近
傍の圧力が減少する(T1)。この状態を圧力波のイン
ク室205内での片道伝播時間T(第1の駆動パルス1
10aのパルス幅)だけ維持する。すると、その間共通
インク流路213からインクが供給される。
【0007】上記片道伝播時間Tは、インク室205内
の圧力波が、インク室205の長手方向に伝播するため
に必要な時間であり、インク室205の長手方向の長さ
L(図7(B)参照)とこのインク室205内部のイン
ク中での音速aとにより決まり、T=L/aである。圧
力波の伝播理論によると、上記第1の駆動パルス110
aの印加からちょうどT時間が経過するとインク室20
5内の圧力が逆転し、正の圧力に転じるが、このタイミ
ングに合わせてインク室205の電極204に印加され
ている駆動電圧を0に戻す(T2)。
【0008】すると、両せん断モードアクチュエータ壁
203が変形前の状態(図7(A)参照)に戻り、イン
クに圧力が加えられる。そのとき、上記正に転じた圧力
と、両せん断モードアクチュエータ壁203が変形前の
状態に戻ることにより発生した圧力とが加え合わされ、
比較的高い圧力がインク室205のノズル206近傍に
生じてインク液滴がノズル206から所定の速度で吐出
される。
【0009】続いて、第1の駆動パルス110aが立ち
下がってから片道伝播時間T後(T3)に第1の駆動パ
ルス110aと波高値が同じであり、パルス幅が片道伝
播時間Tである第2の駆動パルス110bが印加され、
インク液滴が吐出される。そして、被記録媒体上で第1
の駆動パルス110aにより吐出されたインク液滴とほ
ぼ重ねられて記録される。このようにして、記録データ
の入力タイミングに応じて駆動パルス信号110が記録
ヘッド21に印加され、この印加によりインク液滴を被
記録媒体に向けて吐出して記録が行われる。
【0010】そして、上記記録ヘッドを備えたインクジ
ェット記録装置では、記録ヘッドのノズル付近のインク
が乾燥したり、インク中に気泡が発生すると、インクの
吐出不良や吐出不能になるため、ノズルから不良インク
を吸引することにより、ノズルのインク吐出機能を回復
させるパージングというメンテナンス動作が実行され
る。このパージングは、タイマで計測した時間に基づい
て、あるいは、指示信号を受けたときに記録ヘッドをパ
ージング装置が設けられた箇所へ移動させて実行され
る。パージング装置は、記録ヘッドのノズル形成面に被
せる吸引キャップと、このキャップ内を負圧にするポン
プとを備えており、記録ヘッドのノズル形成面に吸引キ
ャップを被せ、ノズルから不良インクを吸引する。
【0011】そして、上記パージングが実行された後に
ワイパ部材により、ノズル面に付着したインクが払拭さ
れる。続いて、記録ヘッドを廃インク収容部が設けられ
た箇所へ移動させ、記録ヘッドを記録を行う場合と同じ
駆動周波数で駆動してノズルから気泡を含んだインクを
廃インク収容部へ予備吐出させることにより、ノズルの
吐出機能を回復させるパージング後フラッシングが実行
される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】図10(A)は、ノズ
ル開口面のインク(以下、メニスカスと称する)がイン
ク液滴吐出方向へ飛び出した状態を示す説明図であり、
同図(B)は、メニスカスがインク室内に向けて引っ込
んだ状態を示す説明図である。図9に示したように、駆
動パルス信号110の第2の駆動パルス110bを印加
した後は、インク室205内のノズル206近傍に圧力
波が残って振動している。このため、図10(A)に示
すように、メニスカス90は、ノズル206の開口面か
ら吐出方向に飛び出た状態と、同図(B)に示すよう
に、ノズル206の開口面からインク室205内に向け
て引っ込んだ状態とを繰り返す。つまり、振動する。
【0013】したがって、図9に示すように、メニスカ
ス90の振動が収束しないうちに次の駆動パルス信号1
10が印加されると、メニスカス90の振動が大きくな
る。たとえば、ノズル206近傍の圧力が正から負に転
じてメニスカス90が図10(B)に示す状態にある際
に、次の駆動パルス信号110が印加されると、さらに
大きな負の圧力が発生するため、メニスカス90は、よ
り一層深くインク室205内に向けて引っ込み、駆動パ
ルス信号110の印加が終了すると、メニスカスは、深
く引っ込んだ反動で、ノズル206の開口面から大きく
飛び出る。
【0014】そこで、パージングによって吸引キャップ
とノズルプレート207間の空間でインクが泡立った
り、ワイパ部材による払拭の際に、図10(A)に示す
ように、ノズルプレート207のノズル206近傍に、
ワイパ部材からインクや塵芥などの異物92が付着する
と、ノズル206の開口面から飛び出たメニスカス90
に異物92が付着し、同図(B)に示すように、メニス
カス90が引っ込んだ際にノズル206内に取り込まれ
る場合がある。また、メニスカス90の振動が大きくな
り、メニスカス90が破壊されると、外部からノズル2
06に空気が取り込まれ、ノズル206近傍のインク中
に気泡が発生する場合がある。
【0015】つまり、パージング後のフラッシングは、
パージングによりノズルから入り込んだ気泡を除去する
目的で行われるが、上記従来のインクジェット記録装置
では、パージング後のフラッシングにおいて、駆動周波
数と同じ駆動周波数で記録ヘッドを駆動してインク液滴
を吐出するため、ノズルに異物や気泡が入り込んで、逆
にノズルのインク吐出機能が損なわれる場合があるとい
う問題がある。
【0016】そこで、本発明は、インク吸引後に行う予
備吐出は、記録を行う際の駆動周波数より低い周波数で
行うことにより、ノズルに異物や気泡が入り込んでイン
ク吐出機能が損なわれることがないインクジェット記録
装置を実現することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、請求項1に記載の発明では、駆動信号によ
り駆動され、インクの供給源から供給されたインクをノ
ズルから被記録媒体へ吐出して記録を行う記録ヘッド
と、この記録ヘッドのノズルからインクを吸引するイン
ク吸引手段と、このインク吸引手段により前記インクの
吸引が行われた後で、かつ、前記記録を行う前に、その
インクの吸引が行われたヘッドのノズルから、所定の箇
所に設けられた廃インク収容部へ前記インクを予備吐出
するインク吸引後予備吐出手段と、が備えられたインク
ジェット記録装置において、前記インク吸引後予備吐出
手段は、前記記録ヘッドを記録を行う際の前記駆動信号
の周波数より低い周波数で駆動させて前記予備吐出を実
行するものであるという技術的手段を採用する。
【0018】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載のインクジェット記録装置において、前記記録ヘッド
により記録が行われる前または記録が行われている間に
前記廃インク収容部へ前記インクを予備吐出する通常予
備吐出手段が備えられており、前記インク吸引後予備吐
出手段は、前記記録ヘッドが、前記インク吸引後予備吐
出手段を実行する場合に、前記駆動信号の周波数を前記
記録を行う際の周波数より低い周波数に制御する周波数
制御手段を備え、前記周波数制御手段により制御された
低い周波数により、前記記録ヘッドを駆動させて前記予
備吐出を実行するという技術的手段を採用する。
【0019】請求項3に記載の発明では、請求項1また
は請求項2に記載のインクジェット記録装置において、
前記記録ヘッドには、種類の異なるインクをそれぞれ吐
出する複数のヘッドが設けられており、前記インク吸引
後予備吐出手段は、前記低い周波数で、かつ、前記イン
クの種類毎に異なる駆動回数で前記各ヘッドをそれぞれ
駆動させて前記予備吐出を実行するものであるという技
術的手段を採用する。
【0020】請求項4に記載の発明では、請求項1に記
載のインクジェット記録装置において、前記インク吸引
手段により前記インクの吸引が行われている最中に、そ
のインクの吸引が行われているヘッドを駆動信号により
駆動する吸引中駆動手段がさらに備えられ、前記吸引中
駆動手段は、前記インク吸引後予備吐出を実行する際の
周波数よりも高い周波数で前記ヘッドを駆動するという
技術的手段を採用する。
【0021】請求項5に記載の発明では、請求項4に記
載のインクジェット記録装置において、前記駆動信号
は、記録時には、駆動周期毎に、1ドットの記録指令に
対して複数の駆動パルスを有し、前記吸引中駆動手段
は、各駆動周期毎の駆動パルス数を記録時よりも少なく
するという技術的手段を採用する。
【0022】
【作用】請求項1ないし請求項5に記載の発明では、上
記記録ヘッドのノズルからインクを吸引するインク吸引
手段により上記インクの吸引が行われた後で、かつ、上
記記録を行う前に、インク吸引後予備吐出手段は、その
インクの吸引が行われたヘッドのノズルから、所定の箇
所に設けられた廃インク収容部へ上記インクを予備吐出
する。その際に、インク吸引後予備吐出手段は、上記記
録ヘッドを記録を行う際の上記駆動信号の周波数より低
い周波数で駆動させて上記予備吐出を実行する。したが
って、予備吐出を実行する際の記録ヘッドの駆動周波数
は、記録を行う際の駆動周波数より低いため、駆動信号
の印加後に、ノズルに連通するインク室内に残っていた
圧力波の振動が減衰してから次の駆動信号を印加して予
備吐出を実行することができる。
【0023】つまり、駆動信号の印加タイミングを遅く
することにより、ノズルの開口面のメニスカスの振動を
小さくできるため、メニスカスの振動が大きくなって、
ノズル近傍に付着している固化したインクや塵芥などの
異物がメニスカスに付着してノズル内に取り込まれるお
それがない。また、メニスカスが破壊されて空気がノズ
ルから入り込み、それがインク中の気泡になるおそれも
ない。これにより、ノズルの吐出機能が損なわれること
がないため、インク吸引後予備吐出を実行した後の記録
品質が低下するおそれがない。
【0024】特に、請求項2に記載の発明では、記録ヘ
ッドにより記録が行われる前または記録が行われている
間に廃インク収容部へインクを予備吐出する通常予備吐
出手段が備えられており、周波数制御手段は、記録ヘッ
ドが、吸引後予備吐出手段を実行する場合に、駆動信号
の周波数を記録を行う際の周波数より低い周波数に制御
する。
【0025】つまり、ノズルのインク吐出機能を回復さ
せるための予備吐出には、上記通常予備吐出およびイン
ク吸引後予備吐出が含まれており、通常予備吐出は、記
録開始前または記録中に実行される。インク吸引後予備
吐出は、通常予備吐出と異なり、インク吸引によりノズ
ル近傍に付着した異物や空気をノズル内に取り込まない
ことを目的とするため、記録時の駆動周波数より低い周
波数に制御して予備吐出を実行する。
【0026】また、請求項3に記載の発明では、上記記
録ヘッドが、種類の異なるインクをそれぞれ吐出する複
数のヘッドを設けたものである場合に、上記インク吸引
後予備吐出手段は、上記低い周波数で、かつ、上記イン
クの種類毎に異なる駆動回数で上記各ヘッドをそれぞれ
駆動させて上記予備吐出を実行する。つまり、種類の異
なるインクをそれぞれ吐出する複数のヘッドからなる記
録ヘッドでは、複数のヘッドからインクを吸引する場
合、前に吸引したヘッドのインクが次に吸引するヘッド
に付着して混合されるおそれがある。そこで、その混合
状態が目立つか否かは、インクの種類によって異なるた
め、インクの種類毎に異なる駆動回数で、すなわち異な
る量のインクを予備吐出させるべくヘッドをそれぞれ駆
動させて予備吐出を実行する。
【0027】たとえば、後述する発明の実施の形態に記
載するように、カラーで記録を行うインクジェット記録
装置では、明度の高いインクほど混色が目立つため、明
度の高いインクを吐出するヘッドは、明度の低いインク
を吐出するヘッドよりも多い駆動回数で駆動して予備吐
出を実行する。これにより、インク吸引後予備吐出にお
いて、混色したインクをノズルから予備吐出することが
できる。
【0028】さらに請求項4に記載の発明では、上記イ
ンク吸引手段によりインクの吸引が行われている最中
に、そのインクの吸引が行われているヘッドを駆動信号
により駆動する吸引中駆動手段がさらに備えられ、吸引
中駆動手段は、上記インク吸引後予備吐出を実行する際
の周波数より高い周波数で上記ヘッドを駆動する。つま
り、インクを吸引すると同時にヘッド内でそのインクに
振動を与え、インク流路に付着している気泡を強力に離
脱させ除去する。
【0029】また、請求項5に記載の発明では、上記駆
動信号は、記録時には、駆動周期毎に、1ドットの記録
指令に対して複数の駆動パルスを有し、上記吸引中駆動
手段は、各駆動周期毎の駆動パルス数を記録時よりも少
なくする。つまり、吸引によってインクに流れがある状
態でインクに振動を与えるとき、記録時のように1ドッ
トの記録指令に対して複数の駆動パルスを与えると、か
えってキャビテーション効果で気泡が成長するおそれが
あるが、そのパルス数を少なくすることで、それを抑
え、気泡除去を効果的にする。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明のインクジェット記
録装置の一実施形態について図を参照して説明する。図
1は、本実施形態のインクジェット記録装置の内部構造
の一部を取り出して示す説明図である。なお、本実施形
態では、インクジェット記録装置のうち、ドロップ・オ
ン・デマンド型のインクジェット記録装置として知られ
ている、圧電セラミックスを利用したせん断モード型の
インクジェット記録装置(以下、記録装置と略称する)
を代表に説明する。
【0031】記録装置10には、図中矢印F10で示す
方向から給紙された被記録媒体たる記録用紙11を矢印
F11で示す方向へ紙送りするプラテンローラ12が備
えられている。このプラテンローラ12の下方には、プ
ラテンローラ12の軸線と平行にキャリッジ軸13が設
けられており、このキャリッジ軸13には、記録ヘッド
20が搭載されたキャリッジ29が支持されている。キ
ャリッジ軸13の左下にはキャリッジモータ14が設け
られており、キャリッジ軸13の右下にはプーリ16が
設けられている。キャリッジモータ14の回転軸には、
プーリ15が取付けられており、このプーリ15とプー
リ16には、無端状のベルト17が掛け渡されている。
【0032】このベルト17には、キャリッジ29が取
付けられており、キャリッジ29は、キャリッジモータ
14の駆動により、キャリッジ軸13上を矢印F7およ
びF8方向にスライドする。記録ヘッド20には、ブラ
ックインクを吐出するブラック用ヘッド21と、イエロ
ーインクを吐出するイエロー用ヘッド22と、シアンイ
ンクを吐出するシアン用ヘッド23と、マゼンタインク
を吐出するマゼンタ用ヘッド24とが備えられている。
各ヘッド21ないし24には、各ヘッドへインクを供給
するインク供給源たるインクカートリッジ25ないし2
8がそれぞれ設けられている。なお、各ヘッド21ない
し24の内部構造は、図7および図8に示した従来のも
のと同じであるため説明を省略する。
【0033】記録用紙11に対して記録範囲外となるプ
ラテンローラ12の左側の所定箇所には、フラッシング
を実行する際に各ヘッド21ないし24から吐出される
インクを吸収する廃インク収容部たる多孔質材製のイン
ク吸収パッド30が設けられている。そのフラッシング
には、パージング時の吸引キャップが外される際にノズ
ルから侵入した気泡を含む不良インクや気泡を排出する
目的で行う、本発明のインク吸引後予備吐出手段たるパ
ージング後フラッシングと、ノズルの乾きによるインク
の吐出不良を防止する目的で記録を行う前、または、記
録中に行われる通常フラッシングとがある。
【0034】記録範囲外となるプラテンローラ12の右
側には、各ヘッド21ないし24の不吐出、または、吐
出不良を回復する本発明のインク吸引手段たるパージ装
置40が配置されている。このパージ装置40は、吸引
キャップ41を備えており、その吸引キャップ41をパ
ージングポジションに到達した記録ヘッド20に向け
て、カム42の回転により図中矢印F12で示す方向に
進出させ、各ヘッド21ないし24のノズル形成面を択
一的に覆う。そして、ポンプ43が駆動し、このポンプ
43により発生した負圧により、各ヘッド21ないし2
4のインク室内の気泡を含んだ不良インクをノズルから
吸引して各ヘッドの吐出機能を回復させる。
【0035】吸引キャップ41の左側には、パージング
を行った各ヘッド21ないし24のノズル形成面に付着
したインクや異物を払拭するワイパ部材50が設けられ
ている。このワイパ部材50は、各ヘッドのパージング
が完了したタイミングで図中矢印F13で示す方向に進
出し、記録領域へ移動する各ヘッド21ないし24のノ
ズル形成面を払拭する。これにより、ノズル形成面のイ
ンクなどが払拭され、記録用紙11の記録面が、余分な
インクで汚れるのが防止される。
【0036】吸引キャップ41の右側には、ホームポジ
ションに復帰した記録ヘッド20の各ヘッド21ないし
24のノズル形成面にキャップ61により蓋をするキャ
ッピング装置60が設けられている。キャップ61は、
記録ヘッド20がホームポジションに復帰した際に、図
中矢印F5で示す方向に進出し、各ヘッド21ないし2
4のノズル形成面を覆う。これにより、記録装置10を
使用していない間の各ヘッド21ないし24のインクの
乾きが防止される。
【0037】次に、記録装置10の主な制御系の構成に
ついて、それをブロックで示す図2を参照して説明す
る。図2に示すように、記録装置10は、記録ヘッド2
0への記録動作指令およびフラッシング指令の出力、ま
たは、パージング装置40へのパージング指令の出力を
行い、ならびにその他の上記各装置を制御するCPU7
0と、ホストコンピュータ71から送信された記録デー
タをインターフェース72を介して受信し、記録データ
の展開の制御を行うゲートアレイ73とを備えている。
CPU70とゲートアレイ73との間には、作業プログ
ラムやフラッシング時の吐出回数などが記憶されている
ROM74、およびゲートアレイ73がホストコンピュ
ータ71から受信した上記記録データを一時的に記憶す
るためのRAM75とを備え、これらとの間で必要なデ
ータの入出力を行う。
【0038】また、CPU70は、ゲートアレイ73へ
記録タイミング信号88を出力し、ゲートアレイ73
は、その記録タイミング信号88に基づいて所定の周波
数fの記録クロック86をヘッドドライバIC83へ出
力する。つまり、記録ヘッド20に印加する駆動パルス
信号の印加タイミングとなる記録クロック86の周波数
は、記録タイミング信号のパルス間隔を変化させること
により変更することができる。そして、ヘッドドライバ
IC83は、ゲートアレイ73から出力された記録デー
タ84、転送クロック85、および記録クロック86に
基づいて動作し、記録ヘッド20を駆動する。また、ゲ
ートアレイ73には、ホストコンピュータ71から受信
した記録データをイメージデータとして一時的に記憶す
るイメージメモリ82と、キャリッジ29の移動速度を
計測し、記録タイミングを決定するエンコーダセンサ8
7とが接続されている。
【0039】さらに、CPU70には記録用紙11の有
無を検出するペーパセンサ76、記録ヘッド20がホー
ムポジションにあることを検出する原点センサ77、キ
ャリッジモータ14を駆動するための第1のモータドラ
イバ78、プラテンローラ12回転用のラインフィード
モータ79を駆動するための第2のモータドライバ8
0、各種の信号をCPU70に与える操作パネル81な
どが接続されている。なお、本実施形態では、記録クロ
ック86の周波数fは、10.8kHzである。
【0040】次に、パージング後フラッシングを行うた
めにCPU70により実行される制御について図3およ
び図6を参照して説明する。図3は、CPU70の制御
内容を示すフローチャートである。図6は、本実施形態
のパージング後フラッシングで用いる駆動パルス信号の
波形と、ノズル近傍の圧力との関係を示すタイミングチ
ャートである。
【0041】最初に、パージング後フラッシングで用い
る駆動パルス信号について図6を参照して説明する。駆
動パルス信号100は、1ドットの記録データに対して
第1の駆動パルス100aおよび第2の駆動パルス10
0bの2つの駆動パルスを有するマルチパルスである。
また、駆動周波数は、記録を行う際の駆動周波数10.
8kHzの半分の5.4kHzであり、電圧は22Vで
あり、パルス幅は、上記片道伝播時間Tである。図6に
示すように、第2の駆動パルス100bが立ち下がって
から、次の駆動パルス信号100の第1の駆動パルス1
00aが立ち上がるまでの間に、ノズル近傍の圧力の振
動は減衰している。つまり、メニスカス90(図10参
照)の振動が収まってから次の駆動パルス信号100を
印加することができる。
【0042】次に、CPU70の制御内容について図3
を参照して説明する。まず、パージングが実行され、パ
ージング後フラッシングを実行するタイミングになると
(ステップ100:Yes)、CPU70からゲートア
レイ73へ出力される記録タイミング信号88のパルス
間隔が2倍に変更され、ゲートアレイ73からヘッドド
ライバIC83へ出力される記録クロック86の周波
数、つまり駆動周波数fが、5.4kHzに変更される
(ステップ120)。
【0043】そして、記録ヘッド20がフラッシングポ
ジションへ移動し、駆動周波数5.4kHzで駆動さ
れ、インク吸収パッド30にインク液滴を予備吐出す
る、つまり、パージング後フラッシングを実行する(ス
テップ140)。続いて、パージング後フラッシングが
終了すると(ステップ160:Yes)、駆動周波数f
を変更前の駆動周波数10.8kHzに戻す(ステップ
180)。
【0044】以上のように、本第1実施形態の記録装置
によれば、パージング後フラッシングを実行する際に記
録ヘッドの駆動周波数を記録時の駆動周波数10.8k
Hzの半分の5.4kHzに変更することにより、メニ
スカス90が振動していないタイミングで駆動パルス信
号100を印加して、ノズル206からインク液滴を予
備吐出することができる。したがって、メニスカス90
の振動が収まらないうちに駆動パルス信号を印加するこ
とによりメニスカス90の振動が大きくなってしまい、
ノズル近傍に付着していたインクや塵芥などの異物がメ
ニスカス90に付着してノズル206内に取り込まれた
り、メニスカス90が破壊されて空気が取り込まれてイ
ンク中に気泡が発生したりするおそれがないため、パー
ジング後フラッシングにより記録品質が低下するのを防
止することができる。
【0045】なお、パージング後でない、つまり記録動
作の間に所定時間毎に行われる通常のフラッシングの場
合も同様に、記録ヘッド20がフラッシングポジション
へ移動して駆動周波数5.4kHzで駆動されることが
望ましい。この場合、吸引キャップ41やワイパ部材5
0からヘッド側へ異物が付着し、その異物を取り込むこ
とがないため、記録時と同じ高い周波数(10.8kH
z)で駆動することもできる。
【0046】次に、本発明第2実施形態の記録装置につ
いて図4のフローチャートを参照して説明する。本第2
実施形態の記録装置は、複数色で記録を行う場合に各色
のヘッド毎に異なる駆動回数でパージング後フラッシン
グを実行することにより、パージングによる混色を防止
できることを特徴とする。
【0047】まず、パージング後フラッシングを実行す
るタイミングになると(ステップ100:Yes)、記
録ヘッド20の駆動周波数fを5.4kHzに変更し
(ステップ120)、パージングを行ったヘッドがイエ
ロー用ヘッド21であった場合には(ステップ121:
Yes)、イエロー用ヘッド21の駆動回数Nを500
回に設定する(ステップ122)。また、パージングを
行ったヘッドがマゼンタ用ヘッド22であった場合には
(ステップ123:Yes)、マゼンタ用ヘッド22の
駆動回数Nを300回に設定し(ステップ124)、パ
ージングを行ったヘッドがシアン用ヘッド23であった
場合には(ステップ125:Yes)、シアン用ヘッド
23の駆動回数Nを300回に設定する(ステップ12
6)。
【0048】そしてさらに、パージングを行ったヘッド
がブラック用ヘッド24であった場合には(ステップ1
27:Yes)、ブラック用ヘッド24の駆動回数Nを
100回に設定し(ステップ128)、パージングが行
われたヘッドを上記設定された駆動回数で駆動してパー
ジング後フラッシングを実行する(ステップ140)。
続いて、パージング後フラッシングが終了すると(ステ
ップ160:Yes)、駆動周波数fを変更前の駆動周
波数10.8kHzに戻す(ステップ180)。なお、
パージングを行ったヘッドが、複数であった場合には、
各ヘッドをそれぞれ設定された駆動回数で駆動してパー
ジングフラッシングを実行する。また、各駆動回数N
は、各ヘッドの種類と対応付けてROM74などにテー
ブル形式で記憶される(駆動回数記憶手段)。
【0049】以上のように、本第2実施形態の記録装置
によれば、記録ヘッド20が、それぞれ異なる色のイン
クを吐出する複数のヘッド21ないし24からなる場合
であっても、パージングを行ったヘッドを記録時の駆動
周波数10.8kHzの半分の5.4kHzでヘッドを
駆動してパージング後フラッシングを実行することによ
り、ノズルのインク吐出機能が損なわれるのを防止でき
る。特に、複数色のヘッド21ないし24がある場合、
1つの吸引キャップ41、ワイパ部材50で順次パージ
ング、払拭を行うと、先に行ったヘッドのインクが吸引
キャップ41内で泡立ち、またワイパ部材50に付着
し、次のヘッドに再び付着するため、これが混色を生じ
させることになるが、その後行うフラッシングに際して
のヘッドの駆動回数を、インクの色毎に異ならせる。つ
まり、色の明度が高いほどフラッシング回数を多くする
ことにより、ノズル内で混色したインクを排出すること
ができる。
【0050】次に、本発明第3実施形態の記録装置につ
いて図5のフローチャートを参照して説明する。本第3
実施形態の記録装置は、フラッシングがキャップ内フラ
ッシングである場合と、その他のフラッシングである場
合とで駆動パルス信号の駆動波形および駆動周波数を変
更して最適なフラッシングを実行できることを特徴とす
る。
【0051】ここに、キャップ内フラッシングとは、イ
ンクカートリッジ25ないし28を交換した際などに、
インク流路に発生した気泡を除去するために、インクカ
ートリッジを交換したヘッドのノズル形成面に吸引キャ
ップ41(図1参照)を被せ、ポンプ43で吸引しなが
らヘッドを駆動させることにより、インクに振動と吸引
を同時に与え、インクとともに気泡をノズルから排出さ
せるフラッシングである。まず、実行するフラッシング
がキャップ内フラッシングであると判定されると(ステ
ップ10:Yes)、駆動パルス信号100の駆動波形
をシングルパルス、つまり図6における第1の駆動パル
ス100aのみに変更し(ステップ12)、駆動周波数
fを10.8kHzに設定し(ステップ14)、駆動回
数Nを1000回に設定する(ステップ16)。
【0052】つまり、キャップ内フラッシングは、イン
クに振動と吸引を同時に与え、インクとともに気泡をノ
ズルから排出するものであるため、マルチパルスでヘッ
ドを駆動すると、振動が大きくなってインク中の気泡が
成長してしまい、その成長した気泡で逆にノズルが目詰
まりするおそれがあるため、シングルパルスの駆動パル
ス信号でヘッドを駆動する。
【0053】また、キャップ内フラッシングでない場合
には(ステップ10:No)、駆動波形をマルチパルス
(図6参照)、つまり記録時の駆動波形に設定し(ステ
ップ20)、駆動周波数fを5.4kHzに変更する
(ステップ30)。続いて、パージング後フラッシング
である場合には(ステップ100:Yes)、上記第2
実施形態と同様にステップ121ないしステップ128
を実行して各ヘッド毎に駆動回数Nを設定し、パージン
グ後フラッシングではない場合には(ステップ100:
No)、駆動回数Nを300回に設定する(ステップ1
02)。つまり、記録前または記録中に行う通常フラッ
シングの場合には、駆動回数Nを300回に設定する。
そして、それぞれ設定された駆動回数でフラッシングを
実行する(ステップ130)。
【0054】以上のように、本第3実施形態の記録装置
によれば、キャップ内フラッシングを実行する場合と、
その他のフラッシングを実行する場合とで記録ヘッドを
駆動する駆動波形および駆動周波数を変更することによ
り、そのフラッシングに適した条件でフラッシングを実
行することができる。したがって、フラッシングによる
効果をより一層高めることができる。
【0055】なお、上記各実施形態では、ノズル近傍の
残留圧力が消えるタイミングが、駆動周波数を記録時の
駆動周波数の半分にした場合であったため、その周波数
をパージング後のフラッシングにおける駆動パルス信号
の駆動周波数として設定したが、残留圧力が、1/5な
いし1/10に減衰したタイミングに次の駆動パルス信
号を印加する周波数に設定することもできる。
【0056】また、上記各実施形態では、所定期間不使
用後に記録動作を開始する指令が入力されたとき、全ヘ
ッドに対してパージング、フラッシングを実行する場合
について説明したが、使用者がドット抜けなどを発見し
てその回復処理のために行うパージング、インクカート
リッジを交換した後に新しいインクをヘッド内へ導入す
るためのパージングの場合には、使用者が指定したヘッ
ドに対してのみパージング、フラッシングを実行すれば
よい。
【0057】また、上記実施形態では、本発明の記録装
置として、圧電セラミックスを利用したせん断モード型
の記録装置を代表に説明したが、いわゆるカイザー型、
サーマルジェット式の記録装置などにも本発明を適用で
きることは勿論である。また、本インクジェット記録装
置は、データ作成部(いわゆるホストコンピュータ)
と、それに接続された記録部(いわゆるプリンタ)とで
構成し、そのデータ作成部のCPUを含む制御手段にお
いて、本発明の制御の全部を実行することもできる。こ
の場合、データ作成部をそのように動作させるプログラ
ムは、コンピュータで読み取り可能な磁気などの記憶媒
体で提供される。ところで、上記CPU70により実行
されるステップ120ないしステップ140が、本発明
のインク吸引後予備吐出手段として機能し、ステップ1
32ないしステップ134が通常予備吐出手段として機
能し、ステップ12ないしステップ16が吸引中駆動手
段として機能し、ステップ120またはステップ30が
周波数制御手段として機能する。
【0058】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、インク
吸引後に行う予備吐出は、記録を行う際の駆動周波数よ
り低い周波数で行うことにより、ノズルに異物や気泡が
入り込んでインク吐出機能が損なわれることがないイン
クジェット記録装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施形態の記録装置の内部構造の一部を
を取り出して示す説明図である。
【図2】図1に示す記録装置の制御系を示すブロック図
である。
【図3】本発明第1実施形態においてCPU70により
実行されるパージング後フラッシングの制御内容を示す
フローチャートである。
【図4】本発明第2実施形態においてCPU70により
実行されるパージング後フラッシングの制御内容を示す
フローチャートである。
【図5】本発明第3実施形態においてCPU70により
実行されるフラッシングの制御内容を示すフローチャー
トである。
【図6】パージング後フラッシングで用いる駆動パルス
信号の波形と、ノズル近傍の圧力との関係を示すタイミ
ングチャートである。
【図7】(A)は、ヘッドをインク室の長手方向に対し
直角に断面にした説明図であり、(B)は、(A)に示
すヘッドを長手方向に断面にした説明図である。
【図8】図7(A)に示す記録ヘッドのインク室の容積
が増大した状態を示す説明図である。
【図9】記録ヘッド21に印加する駆動パルス信号の印
加タイミングと、その印加によりインク室205内のノ
ズル206近傍に発生する圧力との関係を示すタイミン
グチャートである。
【図10】(A)は、メニスカスがインク液滴吐出方向
へ飛び出した状態を示す説明図であり、(B)は、メニ
スカスがインク室内に向けて引っ込んだ状態を示す説明
図である。
【符号の説明】
10 記録装置 11 記録用紙 12 プラテンローラ 20 記録ヘッド 21 ブラック用ヘッド 22 イエロー用ヘッド 23 マゼンタ用ヘッド 24 シアン用ヘッド 30 インク吸収パッド 40 パージング機構 41 吸引キャップ 50 ワイパ部材 61 キャップ 70 CPU 83 ヘッドドライバIC 90 メニスカス 91 インク液滴 92 異物 203 せん断モードアクチュエータ壁 205 インク室 206 ノズル 207 ノズルプレート 209 マニホールド

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動信号により駆動され、インクの供給
    源から供給されたインクをノズルから被記録媒体へ吐出
    して記録を行う記録ヘッドと、 この記録ヘッドのノズルからインクを吸引するインク吸
    引手段と、 このインク吸引手段により前記インクの吸引が行われた
    後で、かつ、前記記録を行う前に、そのインクの吸引が
    行われたヘッドのノズルから、所定の箇所に設けられた
    廃インク収容部へ前記インクを予備吐出するインク吸引
    後予備吐出手段と、が備えられたインクジェット記録装
    置において、 前記インク吸引後予備吐出手段は、 前記記録ヘッドを記録を行う際の前記駆動信号の周波数
    より低い周波数で駆動させて前記予備吐出を実行するも
    のであることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 前記記録ヘッドにより記録が行われる前
    または記録が行われている間に前記廃インク収容部へ前
    記インクを予備吐出する通常予備吐出手段が備えられて
    おり、 前記インク吸引後予備吐出手段は、 前記記録ヘッドが、前記インク吸引後予備吐出手段を実
    行する場合に、前記駆動信号の周波数を前記記録を行う
    際の周波数より低い周波数に制御する周波数制御手段を
    備え、 前記周波数制御手段により制御された低い周波数によ
    り、前記記録ヘッドを駆動させて前記予備吐出を実行す
    ることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記
    録装置。
  3. 【請求項3】 前記記録ヘッドには、 種類の異なるインクをそれぞれ吐出する複数のヘッドが
    設けられており、 前記インク吸引後予備吐出手段は、 前記低い周波数で、かつ、前記インクの種類毎に異なる
    駆動回数で前記各ヘッドをそれぞれ駆動させて前記予備
    吐出を実行するものであることを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記インク吸引手段により前記インクの
    吸引が行われている最中に、そのインクの吸引が行われ
    ているヘッドを駆動信号により駆動する吸引中駆動手段
    がさらに備えられ、 前記吸引中駆動手段は、前記インク吸引後予備吐出を実
    行する際の周波数よりも高い周波数で前記ヘッドを駆動
    することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット
    記録装置。
  5. 【請求項5】 前記駆動信号は、記録時には、駆動周期
    毎に、1ドットの記録指令に対して複数の駆動パルスを
    有し、 前記吸引中駆動手段は、各駆動周期毎の駆動パルス数を
    記録時よりも少なくすることを特徴とする請求項4に記
    載のインクジェット記録装置。
JP11027197A 1997-04-10 1997-04-10 インクジェット記録装置 Pending JPH10278302A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11027197A JPH10278302A (ja) 1997-04-10 1997-04-10 インクジェット記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11027197A JPH10278302A (ja) 1997-04-10 1997-04-10 インクジェット記録装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10278302A true JPH10278302A (ja) 1998-10-20

Family

ID=14531463

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11027197A Pending JPH10278302A (ja) 1997-04-10 1997-04-10 インクジェット記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10278302A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006231661A (ja) * 2005-02-24 2006-09-07 Brother Ind Ltd インクジェットヘッドのフラッシング方法
JP2008074113A (ja) * 2007-11-08 2008-04-03 Seiko Epson Corp 液体噴射装置及び同装置の駆動方法
JP2009119727A (ja) * 2007-11-15 2009-06-04 Seiko I Infotech Inc インクジェット印刷装置、印刷ヘッドのクリーニング方法のプログラムおよび印刷ヘッドのクリーニング方法
JP2010058518A (ja) * 2009-11-02 2010-03-18 Canon Inc インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
WO2010095363A1 (ja) * 2009-02-19 2010-08-26 株式会社ミマキエンジニアリング プリンタ装置およびそのメンテナンス方法
JP2016163972A (ja) * 2015-03-06 2016-09-08 株式会社東芝 液滴噴射装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006231661A (ja) * 2005-02-24 2006-09-07 Brother Ind Ltd インクジェットヘッドのフラッシング方法
JP2008074113A (ja) * 2007-11-08 2008-04-03 Seiko Epson Corp 液体噴射装置及び同装置の駆動方法
JP2009119727A (ja) * 2007-11-15 2009-06-04 Seiko I Infotech Inc インクジェット印刷装置、印刷ヘッドのクリーニング方法のプログラムおよび印刷ヘッドのクリーニング方法
WO2010095363A1 (ja) * 2009-02-19 2010-08-26 株式会社ミマキエンジニアリング プリンタ装置およびそのメンテナンス方法
JP2010188650A (ja) * 2009-02-19 2010-09-02 Mimaki Engineering Co Ltd プリンタ装置およびそのメンテナンス方法
JP2010058518A (ja) * 2009-11-02 2010-03-18 Canon Inc インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
JP2016163972A (ja) * 2015-03-06 2016-09-08 株式会社東芝 液滴噴射装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007160819A (ja) 液滴吐出装置
JP5226237B2 (ja) 液滴噴射装置
US8403441B2 (en) Liquid ejecting apparatus and control method thereof for restoring an ejection capability
US5992964A (en) Ink jet recording apparatus with means for stopping printing and ink jetting capability maintaining operations for one nozzle opening row during a printing operation for another row
JPH10258524A (ja) インクジェット記録装置
JP3671998B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP2001180007A (ja) インクジェット式記録装置
JP3635759B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2000052568A (ja) インクジェット式記録装置および同装置における記録ヘッドのクリーニング制御方法
JP2007160820A (ja) 液滴吐出装置
JP4228526B2 (ja) インクジェット記録装置
JPH10278302A (ja) インクジェット記録装置
JP3324429B2 (ja) インクジェット記録装置
JPH10272787A (ja) インクジェット記録装置
JP2003039701A (ja) 印刷装置、及び印刷装置の印字外微振動制御方法
JPH10278309A (ja) インクジェット記録装置
JPS59209877A (ja) カラ−インクジエツト記録装置
JP4063067B2 (ja) 液体噴射装置
JPH10258531A (ja) インクジェット記録装置
JP2002137415A (ja) インクジェット式記録装置のフラッシング方法及びインクジェット式記録装置
JPH09201984A (ja) インクジェットプリンタ
JP3926896B2 (ja) インクジェット式記録装置
JPH09201967A (ja) インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置
JP2001180005A (ja) インクジェット式記録装置
JPH09234879A (ja) インクジェットプリンタ

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041222

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20051207

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060117

A521 Written amendment

Effective date: 20060314

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20070424

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20070828

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02