JPH10274314A - トルクコンバータのフロントカバーのボス及びボスの形成方法 - Google Patents
トルクコンバータのフロントカバーのボス及びボスの形成方法Info
- Publication number
- JPH10274314A JPH10274314A JP9081256A JP8125697A JPH10274314A JP H10274314 A JPH10274314 A JP H10274314A JP 9081256 A JP9081256 A JP 9081256A JP 8125697 A JP8125697 A JP 8125697A JP H10274314 A JPH10274314 A JP H10274314A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- boss
- engine
- front cover
- torque converter
- press
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H41/00—Rotary fluid gearing of the hydrokinetic type
- F16H41/24—Details
- F16H41/28—Details with respect to manufacture, e.g. blade attachment
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21K—MAKING FORGED OR PRESSED METAL PRODUCTS, e.g. HORSE-SHOES, RIVETS, BOLTS OR WHEELS
- B21K1/00—Making machine elements
- B21K1/26—Making machine elements housings or supporting parts, e.g. axle housings, engine mountings
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ボス一体型フロントカバーの製作においてプ
レス工程数が抑えられ、かつボスの機械加工が容易でボ
スの強度も確保できるようなボスを提供する。 【解決手段】 ボス３ａは、エンジン側から入力された
トルクをトランスミッション側に伝達するトルクコンバ
ータ１のフロントカバー３に形成される位置決め用のボ
スであって、エンジン側円板部１１と、円筒部１２とを
備えている。エンジン側円板部１１は、円板形状であっ
て、トランスミッション側にへこむへこみ部１１ａを有
している。円筒部１２は、エンジン側円板部１１の外周
端からトランスミッション側に延びており、外周面の一
部がトルクコンバータの軸Ｏ−Ｏに対して平行であっ
て、エンジン側の部品に対して位置決めを行う。
レス工程数が抑えられ、かつボスの機械加工が容易でボ
スの強度も確保できるようなボスを提供する。 【解決手段】 ボス３ａは、エンジン側から入力された
トルクをトランスミッション側に伝達するトルクコンバ
ータ１のフロントカバー３に形成される位置決め用のボ
スであって、エンジン側円板部１１と、円筒部１２とを
備えている。エンジン側円板部１１は、円板形状であっ
て、トランスミッション側にへこむへこみ部１１ａを有
している。円筒部１２は、エンジン側円板部１１の外周
端からトランスミッション側に延びており、外周面の一
部がトルクコンバータの軸Ｏ−Ｏに対して平行であっ
て、エンジン側の部品に対して位置決めを行う。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、トルクコンバータ
のフロントカバーのボス及びボスの形成方法に関する。
のフロントカバーのボス及びボスの形成方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】トルクコンバータは、３種の羽根車（イ
ンペラ，タービン，ステータ）を内部に有し、内部の作
動油によりトルクを伝達する装置である。インペラはエ
ンジン側の回転体に連結されたフロントカバーに固定さ
れており、インペラからタービンに流れる作動油により
トルクがトランスミッション側に伝えられる。
ンペラ，タービン，ステータ）を内部に有し、内部の作
動油によりトルクを伝達する装置である。インペラはエ
ンジン側の回転体に連結されたフロントカバーに固定さ
れており、インペラからタービンに流れる作動油により
トルクがトランスミッション側に伝えられる。
【０００３】このトルクコンバータの構成部品であるフ
ロントカバーは、従来、プレスにより成形されたフロン
トカバーと別部品であるボスとが溶接により接合されて
いる。ここでは、フロントカバーのボス接合部の内周部
分が切断されスクラップとして処理されている。なお、
このボスは、エンジン側の部品に対しての位置決めや芯
出しのために必要となるものである。
ロントカバーは、従来、プレスにより成形されたフロン
トカバーと別部品であるボスとが溶接により接合されて
いる。ここでは、フロントカバーのボス接合部の内周部
分が切断されスクラップとして処理されている。なお、
このボスは、エンジン側の部品に対しての位置決めや芯
出しのために必要となるものである。
【０００４】これに対し、フロントカバーにボス形状を
組み込んで一体としてプレス成形するボス一体型フロン
トカバーが開発されている。ここでは、従来の別部品で
あるボスを溶接により接合する場合に較べて、部品点数
の削減、フロントカバー内周部分の切り抜き不要による
歩留り向上、溶接工程消滅、及び接合部不存在による気
密性安定等のメリットが期待できる。
組み込んで一体としてプレス成形するボス一体型フロン
トカバーが開発されている。ここでは、従来の別部品で
あるボスを溶接により接合する場合に較べて、部品点数
の削減、フロントカバー内周部分の切り抜き不要による
歩留り向上、溶接工程消滅、及び接合部不存在による気
密性安定等のメリットが期待できる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなボス一体
型フロントカバー、例えば図５に示すようなフロントカ
バー９０のボス部９０ａをプレス成形するには、まず、
フロントカバー９０になる図６の点線で示す円板状の素
材９１の中央部分９１ａに対し、図６の実線で示すよう
な第１次窪み９１ｂが形成されるように、第１次の予備
プレス成形を行う。次に、第２次の予備プレスによっ
て、第１次窪み９１ｂをより最終のボス部９０ａの形状
に近い図７に示す第２次窪み９１ｃに成形する。そし
て、仕上げプレスを行って、さらに最終のボス部９０ａ
の形状に近い図８に示す第３次窪み９１ｄに成形する。
最後に、フロントカバーとエンジン側の部品との位置決
めや芯出しに必要な部分Ａ，Ｂ（図９参照）に切削など
の機械加工を行って、第３次窪み９１ｄをボス部９０ａ
に仕上げる。
型フロントカバー、例えば図５に示すようなフロントカ
バー９０のボス部９０ａをプレス成形するには、まず、
フロントカバー９０になる図６の点線で示す円板状の素
材９１の中央部分９１ａに対し、図６の実線で示すよう
な第１次窪み９１ｂが形成されるように、第１次の予備
プレス成形を行う。次に、第２次の予備プレスによっ
て、第１次窪み９１ｂをより最終のボス部９０ａの形状
に近い図７に示す第２次窪み９１ｃに成形する。そし
て、仕上げプレスを行って、さらに最終のボス部９０ａ
の形状に近い図８に示す第３次窪み９１ｄに成形する。
最後に、フロントカバーとエンジン側の部品との位置決
めや芯出しに必要な部分Ａ，Ｂ（図９参照）に切削など
の機械加工を行って、第３次窪み９１ｄをボス部９０ａ
に仕上げる。
【０００６】しかし、プレス成形によってフロントカバ
ーにボス９０ａを形成すると、機械加工前のボス９０ａ
の形状はコーナー部の半径が大きくなるため、切削を行
う際に切削量が多くなり、またボス９０ａの板厚が薄く
なる。このため、機械加工の作業が増加し、またボス９
０ａ及びフロントカバー９０の強度が低下する。これを
回避するためにプレス成形後のボス９０ａのコーナー部
の半径を小さくしようとすると、予備的なプレス成形を
余分に何度も行わなければならず、工程数が増加する。
ーにボス９０ａを形成すると、機械加工前のボス９０ａ
の形状はコーナー部の半径が大きくなるため、切削を行
う際に切削量が多くなり、またボス９０ａの板厚が薄く
なる。このため、機械加工の作業が増加し、またボス９
０ａ及びフロントカバー９０の強度が低下する。これを
回避するためにプレス成形後のボス９０ａのコーナー部
の半径を小さくしようとすると、予備的なプレス成形を
余分に何度も行わなければならず、工程数が増加する。
【０００７】本発明の課題は、ボス一体型フロントカバ
ーの製作においてプレス工程数が抑えられ、かつボスの
機械加工が容易でボスの強度も確保できるようなボスを
提供することにある。
ーの製作においてプレス工程数が抑えられ、かつボスの
機械加工が容易でボスの強度も確保できるようなボスを
提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】請求項１に記載のボス
は、エンジン側から入力されたトルクをトランスミッシ
ョン側に伝達するトルクコンバータのフロントカバーに
形成される位置決め用のボスであって、エンジン側円板
部と、円筒部とを備えている。エンジン側円板部は、円
板形状であって、トランスミッション側にへこむへこみ
部を有している。円筒部は、エンジン側円板部の外周端
からトランスミッション側に延びており、外周面の一部
がトルクコンバータの軸に対して平行であって、エンジ
ン側の部品に対して位置決めを行う。
は、エンジン側から入力されたトルクをトランスミッシ
ョン側に伝達するトルクコンバータのフロントカバーに
形成される位置決め用のボスであって、エンジン側円板
部と、円筒部とを備えている。エンジン側円板部は、円
板形状であって、トランスミッション側にへこむへこみ
部を有している。円筒部は、エンジン側円板部の外周端
からトランスミッション側に延びており、外周面の一部
がトルクコンバータの軸に対して平行であって、エンジ
ン側の部品に対して位置決めを行う。
【０００９】ここでは、エンジン側円板部をへこみ部を
有する形状としているので、仕上げプレスにおいて、へ
こみ部の板厚の減厚分の容積がエンジン側円板部と円筒
部とから成るコーナー部に寄る。したがって、仕上げプ
レスを行った後に、従来よりもコーナー部の半径が小さ
くなり、また円筒部がトルクコンバータの軸に対して平
行に近づく。これにより、プレス工程数を増やすことな
くプレス成形後のボスのコーナー部の半径を小さくする
ことが可能となり、切削等の機械加工が簡易となって切
削量も抑えられるため、ボスの板厚も容易に確保でき
る。
有する形状としているので、仕上げプレスにおいて、へ
こみ部の板厚の減厚分の容積がエンジン側円板部と円筒
部とから成るコーナー部に寄る。したがって、仕上げプ
レスを行った後に、従来よりもコーナー部の半径が小さ
くなり、また円筒部がトルクコンバータの軸に対して平
行に近づく。これにより、プレス工程数を増やすことな
くプレス成形後のボスのコーナー部の半径を小さくする
ことが可能となり、切削等の機械加工が簡易となって切
削量も抑えられるため、ボスの板厚も容易に確保でき
る。
【００１０】請求項２に記載のボスは、請求項１に記載
のボスであって、円筒部はフロントカバーの内周部にエ
ンジン側に突出するように形成されている。ここでは、
円筒部、すなわちボスがフロントカバーの内周部に設け
られているので、フロントカバーの加工の際のセンタリ
ングにおいてへこみ部をセンター穴として使用できる。
のボスであって、円筒部はフロントカバーの内周部にエ
ンジン側に突出するように形成されている。ここでは、
円筒部、すなわちボスがフロントカバーの内周部に設け
られているので、フロントカバーの加工の際のセンタリ
ングにおいてへこみ部をセンター穴として使用できる。
【００１１】請求項３に記載のボスは、請求項１又は２
に記載のボスにおいて、円筒部はエンジン側円板部とと
もにプレス加工された後に外周面の一部が切削される。
ここでは、円筒部の外周面のうちエンジン側の部品との
位置決めや芯出しを行う部分に切削加工を施している
が、ボスのコーナー部の半径が従来よりも小さく円筒部
がトルクコンバータの軸に対して平行に近いため、切削
量が抑えられ作業工数も少なくて済む。
に記載のボスにおいて、円筒部はエンジン側円板部とと
もにプレス加工された後に外周面の一部が切削される。
ここでは、円筒部の外周面のうちエンジン側の部品との
位置決めや芯出しを行う部分に切削加工を施している
が、ボスのコーナー部の半径が従来よりも小さく円筒部
がトルクコンバータの軸に対して平行に近いため、切削
量が抑えられ作業工数も少なくて済む。
【００１２】請求項４に記載のボスの形成方法は、請求
項１から３のいずれかに記載のボスを形成する方法であ
って、第１工程と、第２工程と、第３工程とを備えてい
る。第１工程では、フロントカバーの内周部がエンジン
側に突出するように、予備的にプレスを行う。第２工程
では、第１工程によりエンジン側に突出したフロントカ
バーの内周部に対して、ボスの形状に合った絞り型によ
って仕上げプレスを行う。第３工程では、第２工程によ
り仕上げプレスされた円筒部の外周面の一部を切削す
る。
項１から３のいずれかに記載のボスを形成する方法であ
って、第１工程と、第２工程と、第３工程とを備えてい
る。第１工程では、フロントカバーの内周部がエンジン
側に突出するように、予備的にプレスを行う。第２工程
では、第１工程によりエンジン側に突出したフロントカ
バーの内周部に対して、ボスの形状に合った絞り型によ
って仕上げプレスを行う。第３工程では、第２工程によ
り仕上げプレスされた円筒部の外周面の一部を切削す
る。
【００１３】ここでは、第１工程で予備的な形状までボ
スを形成させて、第２工程における仕上げプレスにおい
てボスに内部クラックや割れなどが発生することを抑え
ている。また、第２工程においてへこみ部を有するエン
ジン側円板部及び円筒部の形状に合った絞り型によって
プレスを行うため、へこみ部の存在によりエンジン側円
板部と円筒部とから成るコーナー部が外周側に広がり、
プレス成形後のボスのコーナー部の半径が従来より小さ
くなる。したがって、第３工程において切削作業が簡易
となり、切削量が減少しボスの板厚の確保も容易とな
る。
スを形成させて、第２工程における仕上げプレスにおい
てボスに内部クラックや割れなどが発生することを抑え
ている。また、第２工程においてへこみ部を有するエン
ジン側円板部及び円筒部の形状に合った絞り型によって
プレスを行うため、へこみ部の存在によりエンジン側円
板部と円筒部とから成るコーナー部が外周側に広がり、
プレス成形後のボスのコーナー部の半径が従来より小さ
くなる。したがって、第３工程において切削作業が簡易
となり、切削量が減少しボスの板厚の確保も容易とな
る。
【００１４】
【発明の実施の形態】図１に、本発明の一実施形態にお
けるボス３ａが形成されたフロントカバー３、及びその
フロントカバー３を含むトルクコンバータ１を示す。こ
こでは、Ｏ−Ｏがトルクコンバータ１の回転軸線であ
り、図の左側にエンジン（図示せず）が配置され、図の
右側にトランスミッション（図示せず）が配置されてい
る。
けるボス３ａが形成されたフロントカバー３、及びその
フロントカバー３を含むトルクコンバータ１を示す。こ
こでは、Ｏ−Ｏがトルクコンバータ１の回転軸線であ
り、図の左側にエンジン（図示せず）が配置され、図の
右側にトランスミッション（図示せず）が配置されてい
る。
【００１５】このトルクコンバータ１は、主として、エ
ンジン側のクランクシャフトからトランスミッションの
メインドライブシャフトにトルクを伝達するための機構
であり、外周部がクランクシャフトに連結されるフロン
トカバー３と、３種の羽根車（インペラ４，タービン
５，ステータ６）からなるトルクコンバータ本体とから
構成されている。フロントカバー３とインペラ４とは外
周部で溶接され、両者で作動油室を形成している。クラ
ンクシャフトからフロントカバー３に入力されたトルク
は、インペラ４からタービン５に流れる作動油によっ
て、タービン５に連結されるメインドライブシャフトに
出力される。
ンジン側のクランクシャフトからトランスミッションの
メインドライブシャフトにトルクを伝達するための機構
であり、外周部がクランクシャフトに連結されるフロン
トカバー３と、３種の羽根車（インペラ４，タービン
５，ステータ６）からなるトルクコンバータ本体とから
構成されている。フロントカバー３とインペラ４とは外
周部で溶接され、両者で作動油室を形成している。クラ
ンクシャフトからフロントカバー３に入力されたトルク
は、インペラ４からタービン５に流れる作動油によっ
て、タービン５に連結されるメインドライブシャフトに
出力される。
【００１６】フロントカバー３の内周部には、エンジン
側（図１の左側）に突出するようにボス３ａが形成され
る。このボス３ａは、トルクコンバータ１を車両に組み
込む際に、エンジン側の部品に対して位置決めや芯出し
を行うために設けられている。このボス３ａは、エンジ
ン側円板部１１と、円筒部１２とから構成されている。
エンジン側円板部１１は、円板形状であって、トランス
ミッション側（図１の右側）にへこむへこみ部１１ａを
有している。円筒部１２は、エンジン側円板部１１の外
周端からトランスミッション側に延びており、外周面の
一部がトルクコンバータ１の軸Ｏ−Ｏに対して平行であ
って、エンジン側の部品に対して位置決めを行う。
側（図１の左側）に突出するようにボス３ａが形成され
る。このボス３ａは、トルクコンバータ１を車両に組み
込む際に、エンジン側の部品に対して位置決めや芯出し
を行うために設けられている。このボス３ａは、エンジ
ン側円板部１１と、円筒部１２とから構成されている。
エンジン側円板部１１は、円板形状であって、トランス
ミッション側（図１の右側）にへこむへこみ部１１ａを
有している。円筒部１２は、エンジン側円板部１１の外
周端からトランスミッション側に延びており、外周面の
一部がトルクコンバータ１の軸Ｏ−Ｏに対して平行であ
って、エンジン側の部品に対して位置決めを行う。
【００１７】次に、ボス３ａをフロントカバー３に形成
する方法について説明する。まず、図２の点線で示すフ
ロントカバー３になる円板状の素材３０の中央部分３０
ａに対して、エンジン側（図２の上側）に突出させるよ
うに予備的なプレスを施す。このプレスにより、素材３
０の中央部分３０ａには、図２の実線で示す窪み３０ｂ
が形成される。次に、窪み３０ｂを含む素材３０に対し
て、ボス３ａの形状に合った絞り型（図示せず）によっ
て仕上げプレスを行い、窪み３０ｂをよりボス３ａの形
状に近い窪み３０ｃに成形して円筒部１２及びエンジン
側円板部１１を形成するとともに、へこみ部１１ａを形
成する。そして、図４に示すように、円筒部１２の外周
面のエンジン側（図４の上側）の部分２０及びエンジン
側円板部１１のエンジン側の面２１を切削（除去加工）
して、窪み３０ｃをボス３０ａに仕上げる。
する方法について説明する。まず、図２の点線で示すフ
ロントカバー３になる円板状の素材３０の中央部分３０
ａに対して、エンジン側（図２の上側）に突出させるよ
うに予備的なプレスを施す。このプレスにより、素材３
０の中央部分３０ａには、図２の実線で示す窪み３０ｂ
が形成される。次に、窪み３０ｂを含む素材３０に対し
て、ボス３ａの形状に合った絞り型（図示せず）によっ
て仕上げプレスを行い、窪み３０ｂをよりボス３ａの形
状に近い窪み３０ｃに成形して円筒部１２及びエンジン
側円板部１１を形成するとともに、へこみ部１１ａを形
成する。そして、図４に示すように、円筒部１２の外周
面のエンジン側（図４の上側）の部分２０及びエンジン
側円板部１１のエンジン側の面２１を切削（除去加工）
して、窪み３０ｃをボス３０ａに仕上げる。
【００１８】ここでは、予備的なプレスを施しているた
め、仕上げプレスにおいてボス３ａの割れや内部クラッ
クの発生が抑えられている。また、へこみ部１１ａを有
するエンジン側円板部１１及び円筒部１２の形状に合っ
た絞り型によって仕上げプレスを行うため、へこみ部１
１ａの存在によりエンジン側円板部１１と円筒部１２と
から成るコーナー部が外側（外周側）に広がり、プレス
成形後のボス３ａのコーナー部のダレが小さくなる。し
たがって、切削量が減少し、ボス３ａの板厚も確保され
ている。
め、仕上げプレスにおいてボス３ａの割れや内部クラッ
クの発生が抑えられている。また、へこみ部１１ａを有
するエンジン側円板部１１及び円筒部１２の形状に合っ
た絞り型によって仕上げプレスを行うため、へこみ部１
１ａの存在によりエンジン側円板部１１と円筒部１２と
から成るコーナー部が外側（外周側）に広がり、プレス
成形後のボス３ａのコーナー部のダレが小さくなる。し
たがって、切削量が減少し、ボス３ａの板厚も確保され
ている。
【００１９】なお、フロントカバー３の外周部のプレス
加工などの際には、へこみ部１１ａがセンタリングにお
けるセンター穴として使用される。
加工などの際には、へこみ部１１ａがセンタリングにお
けるセンター穴として使用される。
【００２０】
【発明の効果】本発明では、ボスをへこみ部を有する形
状としているので、プレス後の形状が向上し、切削量が
抑えられてボスの板厚も確保される。これにより、ボス
一体型フロントカバーの製作において、プレス工程数が
抑えられ、かつボスの機械加工が容易となり、ボスの強
度も確保される。
状としているので、プレス後の形状が向上し、切削量が
抑えられてボスの板厚も確保される。これにより、ボス
一体型フロントカバーの製作において、プレス工程数が
抑えられ、かつボスの機械加工が容易となり、ボスの強
度も確保される。
【図１】本発明の一実施形態におけるボス３ａを含むフ
ロントカバー３及びトルクコンバータ１の概略断面図。
ロントカバー３及びトルクコンバータ１の概略断面図。
【図２】プレス成形過程のボスの断面図。
【図３】プレス成形後のボスの断面図。
【図４】ボスの面仕上げの指示図。
【図５】ボスを含むフロントカバーの概略断面図。
【図６】プレス成形過程のボスの断面図。
【図７】プレス成形過程のボスの断面図。
【図８】プレス成形後のボスの断面図。
【図９】ボスの面仕上げの指示図。
１ トルクコンバータ ３ フロントカバー ３ａ ボス １１ エンジン側円板部 １１ａ へこみ部 １２ 円筒部
Claims (4)
- 【請求項１】エンジン側から入力されたトルクをトラン
スミッション側に伝達するトルクコンバータのフロント
カバーに形成される位置決め用ボスであって、 トランスミッション側にへこむへこみ部を有する円板状
のエンジン側円板部と、 前記エンジン側円板部の外周端からトランスミッション
側に延び、外周面の一部がトルクコンバータの軸に対し
て平行であって、エンジン側の部品に対して位置決めを
行う円筒部と、を備えたボス。 - 【請求項２】前記円筒部はフロントカバーの内周部に前
記エンジン側に突出するように形成される、請求項１に
記載のボス。 - 【請求項３】前記円筒部は、前記エンジン側円板部とと
もにプレス加工された後に、外周面の一部が切削され
る、請求項１又は２に記載のボス。 - 【請求項４】請求項２又は３に記載のボスを形成する方
法であって、 予備的に前記フロントカバーの内周部がエンジン側に突
出するようにプレスを行う第１工程と、 前記第１工程でエンジン側に突出した前記フロントカバ
ーの内周部に対して、前記ボスの形状に合った絞り型に
よって仕上げプレスを行う第２工程と、 前記第２工程で仕上げプレスされた前記円筒部の外周面
の一部を切削する第３工程と、を備えたボスの形成方
法。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9081256A JPH10274314A (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | トルクコンバータのフロントカバーのボス及びボスの形成方法 |
| KR1019980010971A KR100279506B1 (ko) | 1997-03-31 | 1998-03-30 | 보스를 가지는 토크컨버터의 프론트커버 및 프론트커버상에보스를 형성하는 방법 |
| FR9803917A FR2761441A1 (fr) | 1997-03-31 | 1998-03-30 | Carter avant de convertisseur de couple comportant un bossage, et son procede de fabrication |
| US09/050,093 US6036439A (en) | 1997-03-31 | 1998-03-30 | Front cover of a torque convertor having a boss formed on the front cover and a method for forming the boss on the front cover |
| DE19814362A DE19814362C2 (de) | 1997-03-31 | 1998-03-31 | Nabenwulst des Vorderdeckels eines Drehmomentwandlers sowie Herstellungsverfahren des Nabenwulstes |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9081256A JPH10274314A (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | トルクコンバータのフロントカバーのボス及びボスの形成方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10274314A true JPH10274314A (ja) | 1998-10-13 |
Family
ID=13741309
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9081256A Pending JPH10274314A (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | トルクコンバータのフロントカバーのボス及びボスの形成方法 |
Country Status (5)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US6036439A (ja) |
| JP (1) | JPH10274314A (ja) |
| KR (1) | KR100279506B1 (ja) |
| DE (1) | DE19814362C2 (ja) |
| FR (1) | FR2761441A1 (ja) |
Families Citing this family (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4196366B2 (ja) * | 1998-10-30 | 2008-12-17 | 株式会社久保田鉄工所 | トルクコンバータ |
| US6371728B1 (en) * | 1999-08-27 | 2002-04-16 | Kabushiki Kaisha Yutaka Giken | Impeller for hydraulic power transmitting apparatus and method of fixing blades of hydraulic power transmitting apparatus |
| DE102008020682B4 (de) * | 2007-05-09 | 2021-12-09 | Schaeffler Technologies AG & Co. KG | Drehmomentwandler mit einer ausgestanzten Führung, die an den Deckel des Drehmomentwandlers geschweißt ist |
| JP4540693B2 (ja) * | 2007-08-07 | 2010-09-08 | ジヤトコ株式会社 | トルクコンバータのブレード構造及びトルクコンバータのブレード構造の製造方法 |
| JP4540696B2 (ja) * | 2007-08-31 | 2010-09-08 | ジヤトコ株式会社 | トルクコンバータのブレード構造及びトルクコンバータのブレード構造の製造方法 |
| JP4482020B2 (ja) * | 2007-09-28 | 2010-06-16 | ジヤトコ株式会社 | トルクコンバータのブレード構造及びトルクコンバータのブレード構造の製造方法 |
| DE102010023718B4 (de) | 2009-07-02 | 2021-12-23 | Schaeffler Technologies AG & Co. KG | Drehmomentwandler |
Family Cites Families (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US3239037A (en) * | 1964-02-17 | 1966-03-08 | Ford Motor Co | Hydrokinetic power transmission with flexible clutch piston |
| US4194604A (en) * | 1977-11-14 | 1980-03-25 | Ford Motor Company | Hydrodynamic torque convertor with double circuit torus flow and lock-up clutch |
| FR2477245A1 (fr) * | 1980-02-29 | 1981-09-04 | Renault | Dispositif d'accouplement coulissant moteur-convertisseur |
| US4638897A (en) * | 1982-06-24 | 1987-01-27 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Damper device for a torque converter clutch |
| JPH0823387B2 (ja) * | 1987-06-30 | 1996-03-06 | 本田技研工業株式会社 | トルクコンバータ用カバー部材の成形方法 |
| JPH01306022A (ja) * | 1988-06-06 | 1989-12-11 | Honda Motor Co Ltd | 中窪み部を有する製品のプレス成形方法及びプレス型 |
| US5282362A (en) * | 1992-08-31 | 1994-02-01 | General Motors Corporation | Reduced leakage torque converter turbine and impeller |
| FR2749633B1 (fr) * | 1996-06-10 | 1998-08-28 | Valeo | Appareil d'accouplement hydrocinetique, notamment pour vehicule automobile |
-
1997
- 1997-03-31 JP JP9081256A patent/JPH10274314A/ja active Pending
-
1998
- 1998-03-30 KR KR1019980010971A patent/KR100279506B1/ko not_active IP Right Cessation
- 1998-03-30 US US09/050,093 patent/US6036439A/en not_active Expired - Lifetime
- 1998-03-30 FR FR9803917A patent/FR2761441A1/fr not_active Withdrawn
- 1998-03-31 DE DE19814362A patent/DE19814362C2/de not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| US6036439A (en) | 2000-03-14 |
| KR100279506B1 (ko) | 2001-04-02 |
| KR19980080847A (ko) | 1998-11-25 |
| FR2761441A1 (fr) | 1998-10-02 |
| DE19814362C2 (de) | 1999-10-21 |
| DE19814362A1 (de) | 1998-10-01 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| EP1645783B1 (en) | Isolation damper pulley and method of producing the same | |
| US7685710B2 (en) | Method for producing a piston for an internal combustion engine | |
| KR101810802B1 (ko) | 유체 커플링의 제조 방법 및 유체 커플링 | |
| JPS61172643A (ja) | 内燃機関用ピストンの製造方法 | |
| US20110192023A1 (en) | Method for the production of a piston for an internal combustion engine | |
| JPH10274314A (ja) | トルクコンバータのフロントカバーのボス及びボスの形成方法 | |
| KR100414475B1 (ko) | 터보기계용로우터및그제조방법 | |
| KR100279508B1 (ko) | 프레스가공에 의한 토크 컨버터의 코너부 형성방법 | |
| JP3189684B2 (ja) | ピストンの鋳造方法 | |
| US5839643A (en) | Method of weld-recoulping front cover and pump shell of torque converter | |
| JPH112253A (ja) | 自動車用トランスミッションにおけるトルク伝達部材，スプライン歯形の成形方法およびスプライン歯形成形装置 | |
| JPH1182674A (ja) | トルクコンバータのタービンシェルのプレスによる成形方法 | |
| JP2007181878A (ja) | フランジ付きハウジング部材とその成形方法及び装置 | |
| JP2023515446A (ja) | スプライン加工された部品の形成方法 | |
| JPH10274316A (ja) | コーナー部のプレスによる成形方法 | |
| JPH0235270A (ja) | 鍛造ピストン用のピストン素材 | |
| JP3100850B2 (ja) | プロペラシャフトの製造方法 | |
| JP2001027304A (ja) | ハイドロダイナミックなカップリング装置のためのハウジングコンポーネント及び摩擦面サブアセンブリとそれらの製造のための方法 | |
| JPS5924542A (ja) | 電磁クラツチロ−タの成形方法 | |
| JP2002039322A (ja) | トルクコンバータ用カバーおよびその製造方法 | |
| JP3777485B2 (ja) | 回転式流体機械用ロータ及びその製造方法 | |
| KR100284234B1 (ko) | 프레스가공에 의한 토크컨버터의 터빈셸 성형방법 | |
| JP3671498B2 (ja) | 始動モータ取り付け用ハウジング及びその製造方法 | |
| JPH0861140A (ja) | ２サイクルエンジンのシリンダ構造 | |
| JPH10274315A (ja) | コーナー部のプレスによる成形方法 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040330 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040622 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040921 |