JPH10273190A - カセット収納ケース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 収納本体部に収納されるカセットを容易に取
り出すことができると共に、蓋を開いた状態がコンパク
トな取扱い性に優れたカセット収納ケースを提供する。 【解決手段】 開閉蓋の両側板内面に突起をそれぞれ形
成すると共に、カセットを収納させる収納本体部の両側
面に長孔をそれぞれ形成し、該突起を該長孔に嵌入させ
て該開閉蓋を該収納本体部に対してスライド及び回動自
在に取り付け、該開閉蓋をスライド及び回動させること
により該収納本体部のカセット挿脱口を、該開閉蓋によ
り閉蓋又は開蓋させるようにしたカセット収納ケースに
おいて、上記収納本体部の上記両側板先端側に、上端部
から開口先端部に亘って直線部及び曲線部からなるガイ
ド面を形成すると共に、上記開閉蓋の上記両側板上端部
に、該ガイド面に沿って摺接し且つ上記突起位置よりも
該側板先端寄り位置まで延在するガイド部を形成してあ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、カセット収納ケー
スに関し、特にＤＡＴ（デジタルオーディオテープレコ
ーダー）用のテープカセット、ＶＴＲ（ビデオテープレ
コーダー）用のテープカセット、ＭＤ（ミニディスク）
用のディスクカートリッジや８ｍｍテープ、ＤＶＣ（デ
ジタルビデオカセット）、データカートリッジ等の如き
カセットの収納に適したカセット収納ケースに関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば、ＭＤ用のディスクカートリッジ
（以下、単にＭＤという）を何枚かまとめて収納するケ
ースとしては、ＭＤを収納する収納本体部と、この収納
本体部に対して開閉自在に取り付けられる開閉蓋とによ
り構成されたものが提案されている。

【０００３】上記収納本体部は、ＭＤを出し入れするカ
セット挿脱口を有した方形状をなす五面体の筐体として
形成されている。そして、この収納本体部の両側面に
は、開閉蓋をスライド及び回動自在とするための長孔が
それぞれ設けられている。

【０００４】上記開閉蓋は、上記各長孔にそれぞれ嵌合
係合する突起をそれぞれ両側板に有し、該突起を該長孔
に嵌入させて該収納本体部に対してスライド及び回動自
在に取り付けられている。

【０００５】上記構成からなる収納ケースにおいて、上
記開閉蓋を開蓋させるには、該開閉蓋を収納本体部に対
してスライドさせた後回動させる。上記開閉蓋のスライ
ドは、上記長孔の端部に上記突起が達するまで行う。そ
して、上記長孔の端部に上記突起が達したときに、上記
開閉蓋を該突起を中心として回動させる。これにより、
収納本体部のカセット挿脱口が開蓋する。一方、開閉蓋
を閉蓋させるには、先の操作と逆の操作を行う。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかし、通常の収納ケ
ースにおける開閉蓋は大きいために、開蓋時において該
開閉蓋の収納本体部側における一端部が該収納本体部の
幅よりも外に飛び出てしまう。このため、開蓋時におけ
る収納ケース自体の大きさがかなり大きくなってしまう
と共に、収納本体部からカセットを取り出し難くなる。

【０００７】従って、本発明の目的は、収納本体部に収
納されるカセットを容易に取り出すことができると共
に、蓋を開いた状態がコンパクトなカセット収納ケース
を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は、
開閉蓋の両側板内面に突起をそれぞれ形成すると共に、
カセットを収納させる収納本体部の両側面に長孔をそれ
ぞれ形成し、該突起を該長孔に嵌入させて該開閉蓋を該
収納本体部に対してスライド及び回動自在に取り付け、
該開閉蓋をスライド及び回動させることにより該収納本
体部のカセット挿脱口を、該開閉蓋により閉蓋又は開蓋
させるようにしたカセット収納ケースにおいて、上記収
納本体部の上記両側板先端側に、上端部から開口先端部
に亘って直線部及び曲線部からなるガイド面を形成する
と共に、上記開閉蓋の上記両側板上端部に、該ガイド面
に沿って摺接し且つ上記突起位置よりも該側板先端寄り
位置まで延在するガイド部を形成してあり、上記開閉蓋
は、上記ガイド部を上記ガイド面に沿って案内させなが
らスライド及び回動して上記カセット挿脱口を閉蓋又は
開蓋させるようにしたことを特徴とするカセット収納ケ
ースを提供することにより、上記の目的を達成したもの
である。

【０００９】請求項２記載の発明は、上記ガイド面は、
上記突起が上記長孔中央部から上端部に達するまでは上
記開閉蓋を上方垂直にスライドさせ、該突起が該長孔上
端部から下端部に達するまでは該開閉蓋を回動させなが
ら下方に落とし込むようにして上記カセット挿脱口を開
放するように形成されていることを特徴とする請求項１
記載のカセット収納ケースを提供することにより、上記
の目的を達成したものである。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した具体的な
カセット収納ケースの一実施形態について図面を参照し
ながら詳細に説明する。図１はカセット収納ケースの平
面図、図２はカセット収納ケースの側面図、図３はカセ
ット収納ケースの底面図、図４はカセット収納ケースの
収納本体部を示すもので、（ａ）は正面図、（ｂ）は平
面図、（ｃ）は背面図、図５はカセット収納ケースの収
納本体部を示すもので、（ａ）は側面図、（ｂ）は底面
図、図６はカセット収納ケースの開閉蓋を示すもので、
（ａ）は正面図、（ｂ）は平面図、（ｃ）は背面図、図
７はカセット収納ケースの開閉蓋を示すもので、（ａ）
は底面図、（ｂ）は側面図、図８はカセット収納ケース
の開閉動作を示す側面図であり、（ａ）は閉蓋状態、
（ｂ）は開閉蓋をスライドさせた状態、図９はカセット
収納ケースの開閉動作を示す側面図であり、（ａ）は開
閉蓋を回動し始めた状態、（ｂ）は開閉蓋を完全に開蓋
させた状態、図１０は開閉蓋を開蓋させる一連の動作を
示す側面図である。

【００１１】本実施形態のカセット収納ケースは、図１
ないし図７に示すように、開閉蓋１の両側板内面７ａに
突起２をそれぞれ形成すると共に、カセットを収納させ
る収納本体部３の両側面に長孔４をそれぞれ形成し、該
突起２を該長孔４に嵌入させて該開閉蓋１を該収納本体
部３に対してスライド及び回動自在に取り付け、該開閉
蓋１をスライド及び回動させることにより該収納本体部
３のカセット挿脱口５を、該開閉蓋１により閉蓋又は開
蓋させるようにしたカセット収納ケースである。

【００１２】本実施形態１のカセット収納ケースについ
て更に詳述する。上記収納本体部３は、図４及び図５に
示すように、前端にカセットの出し入れ口となるカセッ
ト挿脱口５を有した、方形状をなす五面体の筐体よりな
るケースとして形成されている。この収納本体部３に
は、特に限定されるものではないが、例えばＤＡＴ用の
テープカセット、ＶＴＲ用のテープカセット、ＭＤや８
ｍｍテープ、ＤＶＣ、データカートリッジ等の如きテー
プカセットが収納される。本実施形態では、３枚のＭＤ
を収容することができる大きさに収納本体部３を形成し
てある。

【００１３】上記収納本体部３の両側面３ａ，３ｂに
は、図４及び図５に示すように、上記開閉蓋１に形成し
た突起２を嵌入させる長孔４が形成されている。かかる
長孔４は、上記両側面３ａ，３ｂの中央よりもやや下方
寄りの位置に設けられている。そして、上記長孔４は、
上記突起２を嵌入させるに足る大きさとして、カセット
挿脱口５近傍から底面側に向かってストレート形状に形
成されている。

【００１４】また、上記収納本体部３の両側面３ａ，３
ｂには、図４及び図５に示すように、開閉蓋１を閉蓋さ
せたときに該開閉蓋１を閉蓋したというクリック感を持
たせるための半球状をなす凸部６がそれぞれ設けられて
いることが望ましい。かかる凸部６は、開閉蓋１の両側
板７，７の内面７ａ，７ａ（以下、側板内面７ａ，７ａ
という）にそれぞれ設けられた凹部８，８に嵌合するよ
うになっている。

【００１５】さらに、上記収納本体部３の両側面３ａ，
３ｂには、図４及び図５に示すように、上記開閉蓋１の
両側板７，７の形状に応じた段差部９，９が設けられて
いる。かかる段差部９，９には、開閉蓋１を閉蓋させた
ときに該開閉蓋１の両側板７，７が嵌り込むようになっ
ている。

【００１６】そして、図５（ａ）に示すように、上記収
納本体部３の上記両側板先端側に、上端部から開口先端
部に亘って直線部及び曲線部からなるガイド面１０が形
成されている。かかるガイド面１０は、図１０に示すよ
うに、上記突起２が上記長孔４の中央部から上端部４ａ
に達するまでは上記開閉蓋１を上方垂直にスライドさ
せ、該突起２が該長孔４の上端部４ａから下端部４ｂに
達するまでは該開閉蓋１を回動させながら下方に落とし
込むようにして上記カセット挿脱口５を開放するように
形成されている。

【００１７】具体的には、上記ガイド面１０は、図１０
に示すように、収納本体部３の両側板先端側の上端部に
形成される垂直面１０ａ、該垂直面１０ａと連設する第
１傾斜面１０ｂ、第１水平面１０ｄ、該第１傾斜面１０
ｂと該第１水平面１０ｄとを結ぶ曲面１０ｃ、該第１水
平面１０ｄと連設する第２傾斜面１０ｅ、及び第２傾斜
面１０ｅと連設する第２水平面１０ｆとからなってい
る。

【００１８】一方、開閉蓋１は、図６及び図７に示すよ
うに、カセット挿脱口５の上下及び前方を塞ぐ蓋本体部
１１と、カセット挿脱口５の両側を塞ぐ両側板７，７と
からなっている。蓋本体部１１は、カセット挿脱口５の
上下及び前方を塞ぐに足る大きさとされた断面略コ字状
として形成されている。

【００１９】上記両側板７，７の内面７ａ，７ａには、
図６及び図７に示すように、上記各長孔４に嵌入する突
起２がそれぞれ設けられている。上記突起２は、上記長
孔４に嵌入してスライドし得るように円柱体として突設
されている。これら突起２は、上記長孔４に嵌入して該
開閉蓋１を収納本体部３に対してスライド及び回動自在
とするようになしている。また、上記両側板７，７の内
面７ａ，７ａには、収納本体部３に形成された凸部６が
嵌合して閉蓋時におけるクリック感を出すための半球状
にへこむ凹部８がそれぞれ形成されていることが望まし
い。

【００２０】そして、上記開閉蓋１の両側板上端部に
は、図６及び図７に示すように、上記ガイド面１０に沿
って摺接し且つ上記突起２が形成される位置よりも該両
側板先端寄り位置まで延在するガイド部１２が形成され
ている。かかるガイド部１２は、上記開閉蓋１が開閉動
作する際に上記ガイド面１０に沿って摺接し、該開閉蓋
１を該ガイド面１０の形状に応じて開閉させるようにな
っている。また、上記ガイド部１２は、開閉蓋１の両側
板７，７の上端部に、内側に突出する片部として設けら
れており、図１０に示すように上記突起２が長孔４の上
端部４ａに位置したときに、該突起２中心位置よりもＬ
寸法だけ両側板先端１ａ寄りの位置まで延在して設けら
れている。

【００２１】上記のようにして構成されたカセット収納
ケースにおける開閉蓋３の開蓋動作及び閉蓋動作は、次
の通りである。上記開閉蓋１が閉蓋された状態において
は、図８（ａ）に示すように、長孔４の中央部に突起２
が位置すると共に、凸部６が凹部８に嵌合している。

【００２２】次に、上記閉蓋状態から図８（ｂ）に示す
ように、上記突起２が上記長孔中央部から上端部４ａに
達するまで上記開閉蓋１を上方垂直にスライドさせる。
すると開閉蓋１は、上記長孔４に上記突起２がガイドさ
れると共に、ガイド部１２もガイド面１０の垂直面１０
ａに沿ってガイドされながら上方垂直にスライドされて
行く。本実施形態におけるＭＤケースでは、開閉蓋１を
垂直上方に略６ｍｍスライドさせる構造とした。

【００２３】上記突起２が上記長孔４の上端部４ａに位
置した状態においては、上記ガイド部１２は上記ガイド
面１０に案内された状態にあり、該ガイド部１２が支え
となって、開閉蓋１が図８中矢印Ｘ１で示す収納本体部
３の天面側に倒れないようになっている。

【００２４】そして、この状態から開閉蓋１を、図９中
矢印Ｘ２で示す収納本体部３の背面側に倒して行く。す
ると、ガイド部１２は、図１０に示すように、垂直面１
０ａから第１傾斜面１０ｂへとこれらの面に沿って移動
して行く。開閉蓋１が回動を初めてからガイド部先端１
２ａが図１０中矢印Ａで示す位置となるまでは、突起２
は長孔４の上端部４ａであるＡ１位置にある。つまり、
この間、突起２はＡ１位置から殆ど動かないことにな
る。

【００２５】その後、開閉蓋１をさらに回動させると、
ガイド部先端１２ａは曲面１０ｃから第１水平面１０ｄ
に沿って移動する。ガイド部先端１２ａがＡ位置からＢ
位置まで移動すると、突起２はＡ１位置からＢ１位置に
下降し始める。そして、ガイド部先端１２ａが第１水平
面１０ｄのＣ位置に達すると、突起２はさらに下降して
Ｃ１位置に達する。そして、上記ガイド部先端１２ａが
第１水平面１０ｄから第２傾斜面１０ｅに沿って移動し
て第２水平面１０ｆに達すると（ガイド部先端１２ａが
Ｄ位置となると）、突起２は長孔４の下端部４ｂ（Ｄ１
位置）に達する。その結果、開閉蓋１は水平となってカ
セット挿脱口５は大きく開蓋する。

【００２６】カセット挿脱口５が開閉蓋１によって開蓋
された状態においては、図９（ｂ）及び図１０に示すよ
うに、カセット挿脱口５が大きく開放された状態となる
ため、収納本体部３内に収納されるカセットの取り出し
が容易になる。また、蓋が開いた状態がコンパクトにな
る。すなわち、図９（ｂ）中矢印Ｗ寸法が小さくなり、
カセット収納ケースの取り扱いが容易になる。

【００２７】なお、開閉蓋１を開蓋状態から閉蓋状態と
するには、上記した動作を逆に行えばよい。特に、閉蓋
時においては、突起２がＡ１位置に来たときに、開閉蓋
１が図８（ｂ）中矢印Ｘ１方向に倒れようとするが、ガ
イド部１２がガイド面１０に接触した状態にあるので、
該開閉蓋１の倒れ込みが防止されるようになっている。

【００２８】以上のように、本実施形態のカセット収納
ケースによれば、収納本体部３に収納されるカセットを
容易に取り出すことができると共に、蓋を開いた状態が
コンパクトになる。

【００２９】以上本発明を適用したカセット収納ケース
は、上述した実施形態に制限されることなく、本発明の
要旨を逸脱しない限り適宜変更が可能である。上記収納
本体部３の両側面３ａ，３ｂに設けた凸部６、及び開閉
蓋１の外板内面７ａに設けた凹部８は、それぞれ収納本
体部３の正面部及び蓋本体部１１の内面に設けてもよ
い。また、収納本体部３の両側面３ａ，３ｂには、開閉
蓋１の両側板７の形状に応じた段差部９を設けたが、テ
ーパー形状としてもよい。

【００３０】

【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明によれば、収納本体部に収納されるカセットを容易に
取り出すことができると共に、蓋を開いた状態がコンパ
クトな取扱い性に優れたカセット収納ケースを提供する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施形態のカセット収納ケースの平面図であ
る。

【図２】本実施形態のカセット収納ケースの側面図であ
る。

【図３】本実施形態のカセット収納ケースの底面図であ
る。

【図４】本実施形態のカセット収納ケースの収納本体部
を示すもので、（ａ）は正面図、（ｂ）は平面図、
（ｃ）は背面図である。

【図５】本実施形態のカセット収納ケースの収納本体部
を示すもので、（ａ）は側面図、（ｂ）は底面図であ
る。

【図６】本実施形態のカセット収納ケースの開閉蓋を示
すもので、（ａ）は正面図、（ｂ）は平面図、（ｃ）は
背面図である。

【図７】本実施形態のカセット収納ケースの開閉蓋を示
すもので、（ａ）は底面図、（ｂ）は側面図である。

【図８】本実施形態のカセット収納ケースの開閉動作を
示す側面図であり、（ａ）は閉蓋状態、（ｂ）は開閉蓋
をスライドさせた状態である。

【図９】本実施形態のカセット収納ケースの開閉動作を
示す側面図であり、（ａ）は開閉蓋を回動し始めた状
態、（ｂ）は開閉蓋を完全に開蓋させた状態である。

【図１０】本実施形態のカセット収納ケースの開閉蓋を
開蓋させる一連の動作を示す側面図である。

【符号の説明】

１ 開閉蓋 ２ 突起 ３ 収納本体部 ４ 長孔 ５ カセット挿脱口 ７ 開閉蓋の両側板 １０ ガイド面 １０ａ 垂直面 １０ｂ 第１傾斜面 １０ｃ 曲面 １０ｄ 第１水平面 １０ｅ 第２傾斜面 １０ｆ 第２水平面 １２ ガイド部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 開閉蓋の両側板内面に突起をそれぞれ形
   成すると共に、カセットを収納させる収納本体部の両側
   面に長孔をそれぞれ形成し、該突起を該長孔に嵌入させ
   て該開閉蓋を該収納本体部に対してスライド及び回動自
   在に取り付け、該開閉蓋をスライド及び回動させること
   により該収納本体部のカセット挿脱口を、該開閉蓋によ
   り閉蓋又は開蓋させるようにしたカセット収納ケースに
   おいて、 上記収納本体部の上記両側板先端側に、上端部から開口
   先端部に亘って直線部及び曲線部からなるガイド面を形
   成すると共に、上記開閉蓋の上記両側板上端部に、該ガ
   イド面に沿って摺接し且つ上記突起位置よりも該側板先
   端寄り位置まで延在するガイド部を形成してあり、 上記開閉蓋は、上記ガイド部を上記ガイド面に沿って案
   内させながらスライド及び回動して上記カセット挿脱口
   を閉蓋又は開蓋させるようにしたことを特徴とするカセ
   ット収納ケース。
2. 【請求項２】 上記ガイド面は、上記突起が上記長孔中
   央部から上端部に達するまでは上記開閉蓋を上方垂直に
   スライドさせ、該突起が該長孔上端部から下端部に達す
   るまでは該開閉蓋を回動させながら下方に落とし込むよ
   うにして上記カセット挿脱口を開放するように形成され
   ていることを特徴とする請求項１記載のカセット収納ケ
   ース。