JPH10272974A - 自動車用アシストグリップ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 キャップの閉止が小さな力で確実に行えるよ
うにするとともに、キャップ閉止力の低下を防止する。 【構成】 アシストグリップ本体１に、そのボルト頭部
収納用凹部２の開口を閉塞するキャップ４をヒンジ結合
し、該キャップ４裏面の爪５を凹部側面２ｂの係止爪６
に係合させてキャップ４を固定してなる構造において、
係止爪６に可撓性を持たせるとともに、該係止爪６から
凹部２の開口側にガイドリブ８を延出し、該ガイドリブ
８に爪５をキャップ４の閉止時に摺接させて係止爪６を
外側へ撓ませるようにしてある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は自動車用アシストグ
リップに関する。

【０００２】

【従来の技術】自動車の室内には、乗降の便を図るた
め、ルーフサイドやセンターピラーにアシストグリップ
を取り付けてある。図６はその一例を示す図で、アシス
トグリップ本体ａの両端には、車体への固定用ボルトの
頭部を収納するための凹部ｂを設けてある。そして、該
凹部ｂの開口を閉塞するキャップｃをアシストグリップ
本体ａにヒンジ結合し、該キャップｃ裏面の爪ｄを凹部
ｂ側面の係止爪ｅに係合させてキャップｃを固定してい
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、この構造で
は、係止爪ｅは凹部ｂの側面から楔形に延出しているた
め、剛性が高く、爪ｄとの係合に際して、爪ｄだけが撓
むことになり、キャップｃの閉止に大きな力を要すると
いう問題がある。

【０００４】さらに、爪ｄがキャップｃの最初の閉止で
傷つき、それ以降、キャップｃの閉止力が低下してしま
う。

【０００５】また、爪ｄが係止爪ｅに確実に係合しにく
いという欠点もある。

【０００６】本発明は、このような事情に鑑み、キャッ
プの閉止が小さな力で確実に行え、かつ、キャップの開
閉を繰り返しても、キャップ閉止力が低下することのな
い自動車用アシストグリップを提供することを目的とす
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明は、アシストグリップ本体に、そのボルト頭部
収納用凹部の開口を閉塞するキャップをヒンジ結合し、
該キャップ裏面の爪を上記凹部側面の係止爪に係合させ
てキャップを固定してなる構造において、上記係止爪に
可撓性を持たせるとともに、該係止爪から上記凹部の開
口側にガイドリブを延出し、該ガイドリブに上記爪をキ
ャップ閉止時に摺接させて上記係止爪を外側へ撓ませる
ようにしたことを特徴とする。

【０００８】かかる構成によれば、キャップを閉止する
際、その裏面の爪がガイドリブに摺接して係止爪を外側
へ撓ませて、キャップ側の爪と係合する。

【０００９】さらに、上記凹部の側面にガイドリブを結
合してもよい。

【００１０】かかる構成によれば、爪の抜け方向荷重に
対して、リブが突っ張り材として機能する。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を添付図面
を参照しながら詳細に説明する。

【００１２】図１はアシストグリップの端部を示してい
る。アシストグリップ本体１にはボルト頭部収納用凹部
２が形成してあり、その底面２ａの孔３にボルトを通し
て車体に固定するようになっている。アシストグリップ
本体１には、そのボルト頭部収納用凹部２の開口を閉塞
するキャップ４をヒンジ結合するとともに、該キャップ
４の裏面に爪５を一対突設してあり、これら爪５,５を
凹部側面２ｂの係止爪６,６にそれぞれ係合させてキャ
ップ４を固定している。なお、キャップ４側の爪５は縦
壁部５ａの先端にフック部５ｂを備えており、縦壁部５
ａには補強リブ７を延設してある。

【００１３】アシストグリップ本体１側の係止爪６は、
詳しくは図３に示すように、凹部２の側面２ｂから斜め
下方に湾曲しながら延出させるとともに、該係止爪６か
ら凹部２の開口側にガイドリブ８を凹部側面２ｂに結合
しながら延出させてある。なお、成形時の離型を容易に
するため、係止爪６の裏側に中子を配置して成形を行っ
ているので、凹部２の底面２ａと側面２ｂには、該係止
爪６に隣接して空隙部９が形成されている。

【００１４】本実施例はこのように構成してあるので、
キャップ４を閉止する際、爪５のフック部５ｂが図４に
示すようにガイドリブ８に摺接して係止爪６を外側へ撓
ませることになる。このため、爪５との係合が確実に行
われるばかりでなく、キャップ４の閉止力も少なくて済
む。その際、爪５や係止爪６が傷つくことはないので、
キャップの開閉を繰り返しても、キャップ閉止力が低下
することはない。

【００１５】さらに、爪５の抜け方向荷重に対して、リ
ブ８が突っ張り材として機能するので、係止爪６の耐久
性が向上するという効果もある。

【００１６】

【発明の効果】本発明によれば、キャップを閉止する
際、その裏面の爪がガイドリブに摺接して係止爪を外側
へ撓ませるので、キャップ側の爪との係合が確実に行わ
れるばかりでなく、キャップの閉止力も少なくて済む。

【００１７】また、キャップの開閉によって爪や係止爪
が傷つくことはないので、キャップの開閉を繰り返して
も、キャップ閉止力が低下することはない。

【００１８】さらに、請求項２のような構成にすると、
爪の抜け方向荷重に対して、リブが突っ張り材として機
能するので、係止爪の耐久性が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の自動車用アシストグリップを示す斜視
図。

【図２】図１に示したＡ−Ａ線による断面図。

【図３】図１の係止爪を拡大して示す図。

【図４】爪の係合動作を説明する図。

【図５】爪の係合動作を説明する図。

【図６】従来のアシストグリップを示す斜視図。

【図７】図６の部分拡大図。

【図８】図７に示したＢ−Ｂ線による断面図。

【符号の説明】

１・・・アシストグリップ本体 ２・・・ボルト頭部収納用凹部 ４・・・キャップ ５・・・爪 ６・・・係止爪 ８・・・リブ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 アシストグリップ本体に、そのボルト頭
   部収納用凹部の開口を閉塞するキャップをヒンジ結合
   し、該キャップ裏面の爪を上記凹部側面の係止爪に係合
   させてキャップを固定してなる構造において、上記係止
   爪に可撓性を持たせるとともに、該係止爪から上記凹部
   の開口側にガイドリブを延出し、該ガイドリブに上記爪
   をキャップ閉止時に摺接させて上記係止爪を外側へ撓ま
   せるようにしたことを特徴とする自動車用アシストグリ
   ップ。
2. 【請求項２】 上記凹部の側面にガイドリブを結合した
   ことを特徴とする請求項１に記載の自動車用アシストグ
   リップ。