JPH10272285A - 洗濯機 - Google Patents

洗濯機

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Publication number
JPH10272285A
JPH10272285A JP9079476A JP7947697A JPH10272285A JP H10272285 A JPH10272285 A JP H10272285A JP 9079476 A JP9079476 A JP 9079476A JP 7947697 A JP7947697 A JP 7947697A JP H10272285 A JPH10272285 A JP H10272285A
Authority
JP
Japan
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drum
state
laundry
washing machine
lid
Prior art date
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Pending
Application number
JP9079476A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisashi Hagiwara
久 萩原
Yoshiyuki Nakamura
禎之 中村
Toshio Yoshida
俊雄 吉田
Shoichi Matsui
正一 松井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP9079476A priority Critical patent/JPH10272285A/ja
Publication of JPH10272285A publication Critical patent/JPH10272285A/ja
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  • Control Of Washing Machine And Dryer (AREA)
  • Main Body Construction Of Washing Machines And Laundry Dryers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転軸を中心に回転自在に配設したドラム内
で洗濯物の洗濯、すすぎ、脱水を行う洗濯機において、
脱水行程に入る前にドラム内の洗濯物の状態を判定し、
アンバランスと判定した場合は、ドラム内の洗濯物のア
ンバランス状態を短時間に修正し、脱水行程での大きな
振動、騒音の発生を防止する。 【解決手段】 洗濯物を収納し略水平方向に設けた回転
軸4を中心に回転するドラム1を第1のモータ15と第
2のモータ16により駆動し、ドラム1内へ給水弁23
により給水し、第1のモータ15、第2のモータ16、
給水弁23などを制御手段により制御する。制御手段
は、ドラム1の回転数を上昇させ脱水行程に移行する過
程でドラム1内の洗濯物の状態を判定し、アンバランス
と判定したとき、ドラム1内への給水およびドラム1の
反転動作を含むアンバランス修正行程を実行するように
構成したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、略水平方向に設け
た回転軸を中心に回転自在に配置したドラム内で洗濯物
の洗濯、すすぎ、脱水を行う洗濯機に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の洗濯機は図13に示すよ
うに構成していた。以下、その構成について説明する。
【0003】図に示すように、ドラム1は、外周部に多
数の通水孔2を全面に設け、水受け槽3内に回転自在に
配設している。ドラム1の回転中心に回転軸4の一端を
固定し、回転軸4の他端にドラムプーリー5を固定して
いる。モータ6は、ベルト7によりドラムプーリー5と
連結し、ドラム1を回転駆動する。洗濯機本体8の開口
部に蓋体9を開閉自在に設け、ロック装置(図示せず)
により蓋体9を閉状態に保持するように構成している。
【0004】水受け槽3は、洗濯機本体8よりばね体1
0で吊り下げ、防振ダンパー11により脱水時の振動が
洗濯機本体8に伝達されないように防振支持するととも
に、脱水時の振動を低減する重もり12を設けている。
ヒータ13は、水受け槽3内の洗濯水を加熱するもので
ある。制御装置14は、モータ6、ヒータ13などの動
作を制御し、洗濯、すすぎ、脱水などの一連の行程を逐
次制御する。また、制御装置14は、運転中に蓋体9を
開くことができないようにロック装置を保持するように
構成している。
【0005】上記構成において動作を説明すると、蓋体
9を開いてドラム1内に洗濯物を投入し、運転を開始す
ると、蓋体9に設けたロック装置を保持し、蓋体9を開
くことができない状態にする。洗濯行程では、ドラム1
はモータ6によって低速で回転駆動され、ドラム1内の
洗濯物は持ち上げられれ水面上に落下される。こうし
て、洗濯行程が進行する。
【0006】すすぎ行程においても洗濯行程と同様の動
作を行う。脱水行程では、ドラム1は高速で回転駆動さ
れ、洗濯物は遠心脱水される。このとき、ドラム1内の
洗濯物の片寄り、すなわちアンバランスが生じると、ド
ラム1および水受け槽3は振動するが、防振ダンパー1
1により振動を減衰して洗濯機本体8に伝達されること
はない。脱水行程が終了すると、蓋体9に設けたロック
装置の保持を解除し、蓋体9を開くことができるように
し、洗濯物を取り出す。
【0007】蓋体9は、通常は、手動操作によって自由
に開閉することができ、洗濯物を投入または取り出すこ
とができ、また、運転を開始すると、自動的に蓋体9を
開くことができない状態にし、不用意に蓋体9を開くこ
とによりドラム1内の洗濯水が飛び散りしたりすること
を防止することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の構成
では、ドラム1の回転数は、洗濯行程では約53rpm
で、脱水行程では約1000rpmであり、洗濯行程で
はドラム1内の洗濯物が絡み合った状態で脱水行程に入
ると、脱水行程でドラム1内の洗濯物が均等に分布しな
いためアンバランスを生じる。このアンバランス状態で
脱水を開始すると、水受け槽3などの振動共振点に対応
する回転数で大きな振動を発生し、水受け槽3の振動が
大きい場合に洗濯機本体8に当たり、衝撃音なでの異常
音が発生するとともに、ドラム1の回転数を振動共振点
に対応する回転数より加速することができず、所定の脱
水性能を得ることができないという問題を有していた。
【0009】また、たとえ、ドラム1の回転数を振動共
振点に対応する回転数より加速することができても、ド
ラム1を高速回転させた場合に、ドラム1内の洗濯物の
アンバランスによって水受け槽3などの振動が大きくな
り、この振動が洗濯機を設置している床に伝わり、床全
体が振動するとともに、この振動により大きな騒音を発
生するという問題を有していた。
【0010】また、ドラム1内のアンバランス状態が判
定でき、脱水行程を中断することができても、蓋体9が
ロック状態のままでは、ドラム1内の洗濯物を使用者自
身が修正できないという問題を有していた。
【0011】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、脱水行程に入る前にドラム内の洗濯物の状態を判定
し、アンバランスと判定した場合は、ドラム内の洗濯物
のアンバランス状態を短時間に修正し、脱水行程での大
きな振動、騒音の発生を防止することを目的としてい
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、洗濯物を収納し略水平方向に設けた回転軸
を中心に回転するドラムをモータにより駆動し、ドラム
内へ給水手段により給水し、モータ、給水手段などを制
御手段により制御する。制御手段は、モータによりドラ
ムの回転数を上昇させ脱水行程に移行する過程でドラム
内の洗濯物の状態を判定し、アンバランスと判定したと
き、ドラム内への給水およびドラムの反転動作を含むア
ンバランス修正行程を実行するように構成したものであ
る。
【0013】これにより、洗濯行程時に生じた洗濯物の
絡みの状態を脱水行程以前または脱水行程中に判定する
ことができ、アンバランスと判定したときは、給水手段
によりドラム内に水を給水した上でモータの反転動作を
制御することにより洗濯物の絡み状態が修正することが
でき、脱水行程で大きな振動、騒音を発生しないように
できる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、洗濯物を収納し略水平方向に設けた回転軸を中心に
回転するドラムと、前記ドラムを駆動するモータと、前
記ドラム内へ給水する給水手段と、前記モータ、給水手
段などを制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、
前記モータにより前記ドラムの回転数を上昇させ脱水行
程に移行する過程で前記ドラム内の洗濯物の状態を判定
し、アンバランスと判定したとき、前記ドラム内への給
水および前記ドラムの反転動作を含むアンバランス修正
行程を実行するように構成したものであり、洗濯行程中
に生じた洗濯物相互の布絡み、または、脱水行程に移行
する過程でドラムを高速回転するとき洗濯物が均等にド
ラムに張り付かないことにより、ドラム内の洗濯物にア
ンバランスが生じたとき、ドラム内に給水し、かつモー
タによりドラムを反転することにより修正することがで
き、脱水行程で大きな振動、騒音を発生しないようにで
きる。
【0015】請求項2に記載の発明は、上記請求項1に
記載の発明において、制御手段は、ドラム内の洗濯物の
状態が繰り返し複数回数アンバランスと判定したとき、
アンバランス修正行程を行うようにしたものであり、ア
ンバランスの原因が、脱水行程に移行する過程でドラム
を高速回転するときに、洗濯物が均等にドラムに張り付
かないことにより生じたアンバランスであれば、アンバ
ランス修正以前にアンバランス状態を修正できる可能性
が高いので、運転時間を短縮することができる。
【0016】請求項3に記載の発明は、上記請求項1ま
たは2に記載の発明において、制御手段は、アンバラン
ス修正行程の後、再度ドラムの回転数を上昇させ脱水行
程へ移行するようにしたものであり、アンバランス修正
行程でドラム内の洗濯物のアンバランスを修正して脱水
するので、脱水行程を大きな振動、騒音なしに行うこと
ができ、脱水性能を向上することができる。
【0017】請求項4に記載の発明は、上記請求項3に
記載の発明において、制御手段は、脱水行程に移行する
段階で、ドラム内の洗濯物の状態をアンバランスと判定
したとき、モータの回転を停止するようにしたものであ
り、ドラム内の洗濯物にアンバランスがあるとき、モー
タの回転を停止することで、脱水運転を中止し、脱水行
程時に生じる大きな振動、騒音を回避することができ
る。
【0018】請求項5に記載の発明は、上記請求項4に
記載の発明において、報知動作を行う報知手段を備え、
制御手段は、モータの回転停止とともに、異常状態報知
を行うようにしたものであり、ドラム内の洗濯物にアン
バランスがあるとき、モータの回転を停止することで、
脱水運転を中止するとともに、異常状態報知を行うこと
により、使用者に洗濯物の布絡みがひどいことを知らせ
ることができる。
【0019】請求項6に記載の発明は、上記請求項5に
記載の発明において、回転ドラムの開口部を開閉する蓋
体と、前記蓋体を閉状態にロックするロック装置と、前
記ロック装置をロック状態に保持する保持装置とを備
え、制御手段は、洗濯動作中は前記ロック装置をロック
状態に保持し、異常状態報知とともに前記ロック装置の
ロック保持状態を解除するようにしたものであり、ドラ
ム内の洗濯物にアンバランスがあり、モータの回転を停
止して脱水運転を中止し、異常状態報知を行ったとき
は、蓋体を開けることができ、使用者が自ら蓋体を開
け、ドラム内の洗濯物の布絡み状態を修正することがで
きる。
【0020】請求項7に記載の発明は、上記請求項5ま
たは6に記載の発明において、回転ドラムの開口部を開
閉する蓋体を備え、制御手段は、蓋体を一度開放し再度
蓋体を閉じたとき、脱水行程をスタートするようにした
ものであり、蓋体を一度開放してドラム内の洗濯物の布
絡み状態を修正した後、蓋体を閉じると脱水行程をスタ
ートすることで、再び脱水行程を継続することができ
る。
【0021】請求項8に記載の発明は、洗濯物を収納し
略水平方向に設けた回転軸を中心に回転するドラムと、
前記ドラムを駆動するモータと、前記ドラム内へ給水す
る給水手段と、前記モータ、給水手段などを制御する制
御手段とを備え、前記制御手段は、前記モータにより前
記ドラムの回転数を上昇させ脱水行程に移行する過程で
前記ドラム内の洗濯物の状態を判定し、アンバランスと
判定したとき、前記ドラムの反転動作による第1のアン
バランス修正行程を実行するように構成したものであ
り、洗濯行程中に生じた洗濯物相互の小さい布絡み、ま
たは、脱水行程に移行する過程でドラムを高速回転する
とき洗濯物が均等にドラムに張り付かないためにより、
ドラム内の洗濯物に若干のアンバランスが生じたとき、
ドラム内に給水することなく、モータによりドラムを反
転することにより短時間で修正することができ、脱水行
程で大きな振動、騒音を発生しないようにできる。
【0022】請求項9に記載の発明は、上記請求項8に
記載の発明において、制御手段は、第1のアンバランス
修正行程の後、脱水行程に移行したとき、ドラム内の洗
濯物の状態をアンバランスと判定すると、ドラム内への
給水と反転動作を含む第2のアンバランス修正行程を実
行するようにしたものであり、第1のアンバランス行程
で修正することのできないドラム内の洗濯物の程度の大
きい布絡みを修正することができる。
【0023】請求項10に記載の発明は、上記請求項9
に記載の発明において、制御手段は、第2のアンバラン
ス修正行程後、脱水行程に移行したとき、ドラム内の洗
濯物の状態をアンバランスと判定すると、第1のアンバ
ランス修正行程を少なくとも1回実行するようにしたも
のであり、ドラム内の洗濯物のアンバランスを修正する
とき、第2のアンバランス修正行程を複数回繰り返して
アンバランス修正を行うよりも、短時間でアンバランス
修正を行うことができる。
【0024】請求項11に記載の発明は、上記請求項1
0に記載の発明において、報知動作を行う報知手段を備
え、制御手段は、第1のアンバランス修正行程後、脱水
行程へ移行したときに、ドラム内の洗濯物の状態をアン
バランスと判定すると、モータの回転を停止するととも
に異常状態報知を行うようにしたものであり、洗濯行程
時に生じた洗濯物の布絡みがどうしても修正できないと
し、脱水運転を中止することにより、脱水行程時に生じ
る大きな振動、騒音を回避することができ、また、この
状態を使用者に知らせることができる。
【0025】請求項12に記載の発明は、上記請求項1
1に記載の発明において、回転ドラムの開口部を開閉す
る蓋体と、前記蓋体を閉状態にロックするロック装置
と、前記ロック装置をロック状態に保持する保持装置と
を備え、制御手段は、洗濯動作中は前記ロック装置をロ
ック状態に保持し、異常状態には報知を行うとともに前
記ロック装置のロック保持状態を解除するようにしたも
のであり、ドラム内の洗濯物の布絡みが修正できないと
し、脱水運転を中止して異常状態報知を行ったときは、
蓋体を開けることができ、使用者が自ら蓋体を開け、ド
ラム内の洗濯物の布絡み状態を修正することができる。
【0026】請求項13に記載の発明は、上記請求項1
1または12に記載の発明において、回転ドラムの開口
部を開閉する蓋体を備え、制御手段は、蓋体を一度開放
し再度蓋体を閉じたとき、脱水行程をスタートするよう
にしたものであり、蓋体を一度開放してドラム内の洗濯
物の布絡み状態を修正した後、蓋体を閉じると脱水行程
をスタートすることで、再び脱水行程を継続することが
できる。
【0027】請求項14に記載の発明は、上記請求項8
に記載の発明において、報知動作を行う報知手段を備
え、制御手段は、第1のアンバランス修正行程を複数回
実行しても、アンバランス検知手段により回転アンバラ
ンスを検知する場合は、モータを停止するとともに、異
常状態報知を行うようにしたものであり、ある程度以上
の布絡みによるアンバランスを短時間に、使用者に知ら
せることができる。
【0028】請求項15に記載の発明は、上記請求項1
4に記載の発明において、回転ドラムの開口部を開閉す
る蓋体と、前記蓋体を閉状態にロックするロック装置
と、前記ロック装置をロック状態に保持する保持装置と
を備え、制御手段は、洗濯動作中は前記ロック装置をロ
ック状態に保持し、異常状態報知とともに前記ロック装
置のロック保持状態を解除するようにしたものであり、
ドラム内の洗濯物のある程度以上の布絡みが修正できな
いとし、脱水運転を中止して異常状態報知を行ったとき
は、蓋体を開けることができ、使用者が自ら蓋体を開
け、ドラム内の洗濯物の布絡み状態を修正することがで
きる。
【0029】請求項16に記載の発明は、上記請求項1
4または15に記載の発明において、回転ドラムの開口
部を開閉する蓋体を備え、制御手段は、蓋体を一度開放
し再度蓋体を閉じたとき、脱水行程をスタートするよう
にしたものであり、蓋体を一度開放してドラム内の洗濯
物の布絡み状態を修正した後、蓋体を閉じると脱水行程
をスタートすることで、再び脱水行程を継続することが
できる。
【0030】請求項17に記載の発明は、上記請求項8
に記載の発明において、制御手段は、すすぎ行程前の脱
水行程において、第1のアンバランス修正行程を複数回
実行しても、ドラム内の洗濯物の状態をアンバランスと
判定すると、すすぎ行程へ移行するようにしたものであ
り、洗濯行程で生じたドラム内の洗濯物の布絡みが修正
できなかった場合に、すすぎ行程前の脱水行程を削除
し、脱水行程で生じる可能性がある大きな振動、騒音を
回避することができる。
【0031】請求項18に記載の発明は、上記請求項1
7に記載の発明において、制御手段は、すすぎ行程の回
数を増やすようにしたものであり、すすぎ行程前の脱水
行程を削除したことによるすすぎ性能の低下を防止する
ことができる。
【0032】請求項19に記載の発明は、上記請求項1
7に記載の発明において、制御手段は、すすぎ行程の時
間を伸ばすようにしたものであり、すすぎ行程前の脱水
行程を削除したことによるすすぎ性能の低下を、すすぎ
回数を増やすよりも短時間で防止することができる。
【0033】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しながら説明する。なお、従来例と同じ構成のものは同
一符号を付して説明を省略する。
【0034】(実施例1)図1および図2に示すよう
に、第1のモータ(モータ)15は、ドラム1を回転数
N1(たとえば、53rpm)で回転させて、洗濯また
はすすぎをするものであり、第2のモータ(モータ)1
6は、ドラム1を回転数N2(たとえば、1000rp
m)で回転させて脱水する。これら第1のモータ15お
よび第2のモータ16は、インダクションモータで構成
し、それぞれベルト17、18を介して従動プーリー1
9に連結している。
【0035】従動プーリー19は、2種の減速比を有し
ており、第1のモータ15をベルト17を介して減速比
が大きい従動プーリー19aと連結し、第2のモータ1
6をベルト18を介して減速比が小さい従動プーリー1
9bと連結し、ドラム1の回転中心に一端を固定した回
転軸4の他端に固定している。
【0036】制御装置20は、第1のモータ15、第2
のモータ16などを制御するもので、図3に示すように
構成している。制御手段21は、マイクロコンピュータ
で構成し、双方向性サイリスタなどで構成したパワース
イッチング手段22を介して、ヒータ13、第1のモー
タ15、第2のモータ16、給水弁(給水手段)23、
排水ポンプ24、ソレノイド25などを制御し、洗濯、
すすぎ、脱水の一連の行程を逐次制御する。ヒータ13
は、水受け槽3内の洗濯水を加熱し、給水弁23は水受
け槽3内に給水し、排水ポンプ24は水受け槽3内の洗
濯水を排水し、ソレノイド25は、蓋体9のロック保
持、解除を行うものである。
【0037】入力設定手段26は、使用者が必要な設定
コース、動作のスタートなどを入力するもので、制御手
段21に入力している。表示手段27は、入力設定手段
26による設定内容、動作状態、または洗濯動作、洗濯
機各部の異常状態などを表示する。水位検知手段28
は、水受け槽3内の水位を検知し、水温検知手段29
は、水受け槽3内の水温を検知して、それぞれ制御手段
21に入力している。
【0038】入力設定手段26は、図4に示すように、
スタート/一時停止スイッチ26a、標準、スピーディ
などの洗濯コースを切り換えるコース切り換えスイッチ
26b、洗濯行程、洗濯行程と乾燥行程、乾燥行程を切
り換える洗濯乾燥切り換えスイッチ26c、乾燥時間を
個別に設定する乾燥時間設定スイッチ26d、脱水時間
を個別に設定する脱水時間設定スイッチ26e、すすぎ
回数を個別に設定するすすぎ回数設定スイッチ26f、
洗濯時間を個別に設定する洗濯時間設定スイッチ26g
などで構成している。
【0039】表示手段17は、標準、スピーディなどの
洗濯コースを表示するコース表示ランプ27a、運転の
進行を表示する進行表示ランプ27b、運転終了までの
残時間を表示する残時間表示ランプ27c、乾燥時間を
表示する乾燥時間表示ランプ27d、脱水時間を表示す
る脱水時間表示ランプ27e、すすぎ回数を表示するす
すぎ回数表示ランプ27f、洗濯時間を表示する洗濯時
間表示ランプ27gなどで構成している。
【0040】回転数検知手段30は、第1のモータ15
の回転数を検知することでドラム1の回転数を検知し、
制御手段21に入力している。蓋開閉検知手段31は、
蓋体9の開閉状態を検知し、制御手段21に入力してい
る。記憶手段32は、一連の制御に必要なデータなどを
記憶している。電圧検知手段33は商用電源34の電圧
を検知し、制御手段21に入力している。なお、35は
電源スイッチである。
【0041】蓋体9は、洗濯機本体8の開口部を開閉自
在に設け、図5に示すように、フック36を蓋開閉レバ
ー37を介して矢印A方向に移動自在に装着し、このフ
ック36を洗濯機本体8に設けたロック装置38に係止
して蓋体9を閉状態にロックできるようにしている。
【0042】すなわち、ロック装置38は、ばね39に
より上下方向に移動自在としており、蓋体9を閉じる
と、フック36がばね39のばね力に抗してロック装置
38を下方に押しながら開口部に矢印B方向に入り、フ
ック36の爪部36aがロック装置38より奥に入る
と、ロック装置38がばね39により上方に移動し、フ
ック36の爪部36aがロック装置38に係止されて蓋
体9を閉状態にロックする。蓋体9を開くときは、蓋開
閉レバー37を矢印C方向に操作するによりフック36
を上方に回転させてロック装置38とのロックを外し、
蓋体9を開くことができる。
【0043】保持装置40は、運転時にロック装置38
をロック状態に保持するもので、ソレノイド25と、ソ
レノイド25に通電することにより動作する作動体41
と、作動体41を2位置に係止する係止装置(図示せ
ず)とを備えており、ソレノイド25に通電すると作動
体41を引き込むとともに、ソレノイド25の通電を遮
断しても作動体41をその状態に係止する。再度、ソレ
ノイド25に通電すると作動体41の係止を外して、作
動体41を元の位置に復帰させるように構成している。
【0044】作動体41の先端に作動片41aを設け、
蓋体9を閉じた状態で、作動体41を引き込んだとき、
ロック装置38に設けた保持部38aを係止し、ロック
装置38がばね39のばね力で上方に移動できないよう
にしている。
【0045】制御手段21は、洗濯行程では、洗濯開始
時にドラム1内の洗濯物の量を検知した後、給水弁23
を制御してドラム1内に給水し、ドラム1を第1のモー
タ15によって低速で回転駆動して洗濯し、洗濯が終了
すると、排水ポンプ24を駆動し、「すすぎ」に入り、
シャワーすすぎの後、「洗濯」と同様の動作を行うため
にすすぎと中間脱水との組合せを複数回行う。中間脱水
では、ドラム1は高速で回転駆動し、洗濯物を遠心脱水
する。「すすぎ」の後の「脱水」でも、中間脱水同様
に、ドラム1を高速で回転駆動し、洗濯物を遠心脱水す
るようにしている。
【0046】また、制御手段21は、運転を開始した
時、ソレノイド25に通電して作動体41を動作させ、
ロック装置38の動きを規制してロック状態に保持し、
洗濯行程を行う。
【0047】洗濯開始時に、洗濯物が乾いた状態で、回
転数検知手段30の出力を入力し、ドラム1を第2のモ
ータ16で洗濯物がドラム1の内壁に張り付く回転数
(たとえば、600rpm)で駆動し、第2のモータ1
6を遮断した後のドラム1の惰性回転数の変化(たとえ
ば、500rpmから6秒間の回転数の変化)でドラム
1内の洗濯物の量を検知するようにしている。
【0048】中間脱水と「すすぎ」の後の「脱水」で
は、排水した後、ドラム1を回転数N2で駆動する脱水
行程の前に、図6に示すように、ドラム1を回転数N1
で駆動する布ほぐし行程と、回転数N1から回転数N3
(たとえば、100rpm)に徐々に回転数を上昇させ
る布バランス行程と、布バランス行程の後、脱水可能な
回転数N4(たとえば、200rpm)で3回駆動する
予備脱水行程と、予備脱水行程後に回転数N3で駆動し
洗濯物のアンバランスを検知し判定するアンバランス判
定行程とを経て脱水行程に入るようにしている。
【0049】布ほぐし行程でのドラム1の回転方向を布
バランス行程以降の回転方向と逆方向にし、回転数N3
は、洗濯物がドラム1の内壁に張り付く回転数とし、脱
水可能な回転数N4は、水受け槽3などの振動共振点に
対応する回転数より低い回転数とし、回転数N4は第2
のモータ16で駆動するようにしている。
【0050】アンバランス判定行程では、まず、回転数
検知手段30により第1のモータ15の回転数を検知
し、この検知出力により第1のモータ15を回転数N3
に制御し、その後、このときのパワースイッチング手段
22の導通角を固定して第1のモータ15を駆動する。
この固定導通角により駆動するときの第1のモータ15
の回転数変動幅でドラム1内の洗濯物の状態を判定し、
回転数変動幅が大きいときは、ドラム1内の洗濯物がア
ンバランス状態であると判定するようにしている。
【0051】また、布バランス行程における洗濯物のバ
ランス状態判定後、更に、脱水を開始しドラム1の回転
数が回転数N5(たとえば、200rpm)から回転数
N6(たとえば、300rpm)の間にあるとき洗濯物
のアンバランスを検知する。回転数検知手段30によ
り、ドラム1の回転数を所定時間間隔を検知して、ドラ
ム1の回転数の変化量が所定変化量(たとえば、5rp
m/秒)以下を、所定回数以上検知した場合、ドラム1
内の洗濯物がアンバランス状態であると判定するように
している。
【0052】ここで、所定回数は、(表1)に示すよう
に、電源電圧検知手段33により検知した商用電源34
の電圧によって制御するようにしている。
【0053】
【表1】
【0054】また、制御手段21は、ドラム1内の洗濯
物がアンバランス状態であると判定したとき、ドラム1
を回転数N1で駆動したり、また、給水弁23により水
受け槽3内に給水しながら、ドラム1を回転数N1で駆
動したりするアンバランス修正行程を行い、その後、布
バランス行程に戻すようにしている。
【0055】また、布バランス行程に戻り、再度洗濯物
のアンバランス状態を検知した場合は、再度アンバラン
ス修正行程を行い、その後、再び布バランス行程に戻す
ようにしている。この動作を所定回数(たとえば、10
回)以上繰り返した場合、洗濯物のアンバランス状態を
機械力で修正できないとし、表示手段27により異常報
知するようにしている。
【0056】また、異常報知すると同時に、第1のモー
タ15または第2のモータ16をオフし、ドラム1が回
転停止後、ソレノイド25に通電して作動体41を動作
させ、ロック装置38のロック状態を解除できるように
している。ロック装置38のロック状態解除後、使用者
により、蓋体9を開閉された場合、再びソレノイド25
に通電して作動体41を動作させ、ロック装置38の動
きを規制してロック状態にした後、改めて、布バランス
行程に戻り、脱水行程を行う。
【0057】上記構成において動作を説明すると、蓋体
9を開いてドラム1内に洗濯物を投入し、電源スイッチ
35をオンした後、入力設定手段26のスタート/一時
停止スイッチ26aを操作して運転を開始すると、ソレ
ノイド25に通電して作動体41を動作させ、ロック装
置38の動きを規制してロック状態に保持し、蓋体9を
開くことができないようにした後、運転を開始する。
【0058】洗濯開始時に、ドラム1を第2のモータ1
6で洗濯物がドラム1の内壁に張り付く回転数(600
rpm)で駆動し、第2のモータ16を遮断した後のド
ラム1の惰性回転の変化でドラム1内の洗濯物の量を検
知した後、給水弁23をオンして給水し、水位検知手段
28により所定の水位を検知すると給水を停止し、第1
のモータ15を駆動する。「洗濯」行程では、洗濯物に
水が含まれるため補給水しながら、ドラム1は第1のモ
ータ15によって回転数N1で回転駆動され、ドラム1
内の洗濯物は持ち上げられて水面上に落下される。
【0059】このとき、ヒータ13に通電して水受け槽
3内の洗濯水を加熱し、水温検知手段29により水受け
槽3内の水温を検知して、洗濯水の温度をほぼ一定の温
度に制御する。「洗濯」行程が終了すると、排水ポンプ
23が動作して水受け槽3内の洗濯水を排水する。その
後、「すすぎ」行程を経由して「脱水」行程では、ドラ
ム1は回転数N2で回転駆動され、洗濯物は遠心脱水さ
れる。
【0060】つぎに、「洗濯」行程または「すすぎ」行
程から「脱水」行程に入るまでの動作を図6から図8を
参照しながら説明する。図7のステップ40で「洗濯」
行程または「すすぎ」行程を終了して動作を開始する
と、ステップ41で制御手段21に内蔵したタイマーを
スタートし、ステップ42で、第1のモータ15をオン
する。
【0061】このとき、ドラム1の回転数を回転数N1
(53rpm)に設定して、回転数検知手段30により
第1のモータ15の回転数を検知し、この検知出力によ
り第1のモータ15を制御する。したがって、ドラム1
は、図6に示すように、回転数N1で回転し布ほぐし行
程を開始する。布ほぐし行程は所定時間ごと(たとえ
ば、8秒オン、3秒オフ)に第1のモータ15をオン、
オフする。ステップ43で時間t1が経過すると、布バ
ランス行程に入る。このとき、ドラム1の回転方向は布
ほぐし行程でのドラム1の回転方向と逆方向とする。
【0062】ステップ44で時間t2が経過すると、ス
テップ45でドラム1の回転数を第1の上昇速度(たと
えば、1秒間に5rpm上昇)で上昇させる。ステップ
46で時間t3が経過すると、このときのドラム1の回
転数はドラム1内の洗濯物の量が少ないときドラム1の
内壁に張り付く回転数(たとえば、83rpm)に達し
ている。
【0063】ステップ46で時間t3が経過した後、ス
テップ47でドラム1の回転数を第1の上昇速度より低
い第2の上昇速度(たとえば、1秒間に2rpm上昇)
で上昇させ、ドラム1内の洗濯物の量が定格容量であっ
ても、洗濯物をドラム1の内壁に均一に張り付かせるこ
とができる。ステップ48で時間t4が経過すると、こ
のときのドラム1の回転数は回転数N3に達している。
【0064】ステップ50で第1のモータ15をオフし
た後、予備脱水行程に入り、ステップ51で第2のモー
タ16をオンする。このとき、第2のモータ16は商用
電源34を全導通で駆動する。このため、ドラム1内の
洗濯物は脱水され、ドラム1の内壁に強固に張り付かせ
ることができる。また、第2のモータ16はベルト1
7、18を介して第1のモータ15と連結されており、
第2のモータ16の駆動によるドラム1の回転数は回転
数検知手段30により検知される。
【0065】ステップ52でドラム1の回転数が回転数
N4に達すると、ステップ53で第2のモータ16をオ
フし、ステップ54でドラム1の回転数がN4'(たとえ
ば、110rpm)になると、所定回数になるまではス
テップ51に戻り、第2のモータ16を商用電源34を
全導通で駆動し、ステップ54までの動作を繰り返し
て、ドラム1内の洗濯物をさらに脱水するとともに、ド
ラム1の内壁に強固に張り付かせる。ステップ55で所
定回数(たとえば、3回)繰り返すと、予備脱水行程を
終了する。
【0066】その後、アンバランス判定行程に入り、ス
テップ56で第1のモータ15をオンし、ドラム1の回
転数を回転数N3に設定して、回転数検知手段30によ
り第1のモータ15の回転数を検知し、この検知出力に
より第1のモータ15を制御してドラム1の回転数を第
3の回転数N3に制御する。ステップ57で時間t5が経
過すると、ステップ58で、ドラム1の回転数を回転数
N3に制御したときのパワースイッチング手段22の導
通角を検知し、この検知した導通角に固定して第1のモ
ータ15を駆動する。そして、ステップ59でこのとき
の回転数変動幅を回転数検知手段30により検知する。
【0067】ステップ60で検知した回転数変動幅と所
定値とを比較し、回転数変動幅が所定値以下のときは、
脱水行程に入っても振動、騒音が大きくならないと判断
して、ステップ61で時間t6が経過した後、脱水行程
に移行する。
【0068】脱水行程においては、ステップ62で第1
のモータ15をオフした後、ステップ63で第2のモー
タ16をオンする。このとき、第2のモータ16は商用
電源34を全導通で駆動する。ドラム1の回転数が回転
数N2(1000rpm)に達する以前に、ドラム1内
の洗濯物が均等に分布していないために大きな振動と騒
音が生じる水受け槽3の振動共振回転数N5からN6の間
を通過する。
【0069】洗濯物がアンバランス状態の場合は、この
区間(振動共振回転数N5からN6)で、水受け槽3の振
動が大きくなり、第2のモータ16を商用電源34を全
導通で駆動していても、ドラム1の回転数が上昇しなく
なるため、このときのドラム1の回転数変化を回転数検
知手段30で検知し、回転数の上昇が少ない場合は、ド
ラム1内の洗濯物がアンバランス状態であると判定でき
る。
【0070】ステップ66からステップ76がこのアン
バランスの検知概要を記したステップである。ステップ
64でドラム1の回転数が回転数N5(200rpm)
に達すると、ドラム1内の洗濯物がアンバランス状態で
あるかの検知を開始する、ステップ65で、所定回転数
N5に達したときの時間t7を記憶し、ステップ66以
降、時間y秒(たとえば1秒)毎に、ドラム1の回転数
を検知する。
【0071】つまり、ステップ67で、検知回数が何回
目であるかをカウントする検知回数カウンタiを+1
し、ステップ68で時間(t7+y*i)のときのドラ
ム1の回転数を回転数検知手段30により検知し、この
ときのドラム1の回転数をN(t7+y*i)とし記憶
しておく。
【0072】そして、ステップ69で今回検知したN
(t7+y*i)と、前回(t7+y*(iー1))時に
検知したドラム1の回転数N(t7+y*(iー1))
の差、すなわち、ドラム1の回転数の変化量を求めて、
この変化量が、所定変化量(たとえば、5rpm)以下
の場合は、アンバランスの可能性があるとし、ステップ
71で、共振カウンタ:KCTを+1する。
【0073】そして、ステップ72で、共振カウンタK
CTが、所定回数以上であるか比較し、所定回数以上の場
合は、ドラム1内の洗濯物が、アンバランス状態である
とする。所定回数は、(表1)に示すように、電源電圧
検知手段33の検知する電圧により決まる回数であり、
所定回数を商用電源34の電圧により制御することで、
商用電源34の電圧に関係なくアンバランスの状態を検
知することができる。
【0074】アンバランスを検知していない場合は、ス
テップ73に移行し、ドラム1の回転数が、振動共振回
転数の上限、すなわち所定回転数N6(400rpm)
を越したかを判定し、達していない場合は、ステップ6
6に戻り、振動共振点におけるドラム1内の洗濯物のア
ンバラン状態の検知を継続し、回転数N6を越えた場合
は、洗濯物のアンバランスがなかったとし、本格的な脱
水に移る。
【0075】ステップ74で、ドラム1の回転数を所定
回転数N2(1000rpm)に設定し、ステップ75
において、脱水時間である所定時間t8が経過するま
で、脱水行程を継続する。所定時間t8が経過すると、
脱水行程が終了したとし、ステップ76で次行程に移行
する。
【0076】ステップ60とステップ72でドラム1内
の洗濯物がアンバランスであると判定した場合、図8に
示す動作を行う。
【0077】ステップ80で、アンバランス状態と判定
した回数を数えるアンバランス検知カウンタ: UBCTを
カウント(+1)する。そして、ステップ81で、アン
バラン検知カウントUBCTが所定回数A1(たとえば3
回)以上かを比較する。所定回数A1以上の場合は、異
常状態とし、ステップ94に移行し異常時の処理を行
う。ステップ82では、アンバラン検知カウントUBCT
が所定回数A2(たとえば2回)以上かを比較する。
【0078】所定回数A2未満の場合は、アンバラン修
正行程を行わず、ステップ41に戻り、再度布ほぐし行
程、そして布バランス行程を行う。所定回数A2以上を
検知した場合は、ドラム1内の洗濯物の布絡みを修正す
るアンバランス修正行程を行う。ステップ83で、この
ときオンしている第1のモータ15、第2のモータ16
など全ての負荷をオフし、ステップ84で、制御手段2
1に内蔵し、これまでのシーケンスの推移を計時してい
たタイマーをクリアーする。
【0079】ステップ85で、所定時間t"01(たとえ
ば、5秒間)まで、動作の停止を継続する。停止を行う
理由は、停止することにおり、布バランス行程および脱
水行程時にドラム1の内壁に張り付いている洗濯物がは
がれるのを待つための時間である。そして、ステップ8
6で、給水弁23をオンし、ドラム1内への給水を開始
する。ステップ87では、水位検知手段28により検知
する水受け槽3の水位が所定水位PS1(たとえば、水
受け槽底から100mm)以上になるまで給水を継続す
る。
【0080】ステップ88で、第1のモータ15をオン
し、このとき、ドラム1の回転数を回転数N1(53r
pm)に設定して、回転数検知手段30により、回転数
N1を検知し、この検知出力により第1のモータ15を
制御する。このときの、第1のモータ15による制御方
法は、所定時間ごと(たとえば、20秒オン、3秒オフ
の繰り返し)のオン、オフ制御であり、ドラム1を左右
に反転制御する。ステップ89で、第1のモータ15を
駆動するとともに、洗濯物の布絡みの修正を促進するた
めに、補給水制御を行う。
【0081】補給水制御とは、水位検知手段28で水位
検知を行い、所定水位PS2(たとえば、水受け槽底か
ら200mm)以上を検知すると給水弁23をオフし、所
定水位PS3(たとえば、水受け槽底から150mm)以
下を検知すると給水弁23をオンするという、水位に応
じた給水弁23のオン、オフ制御のことである。
【0082】そして、ステップ90で、時間t1'(たと
えば、3分間)経過するまで、この第1のモータ15に
よる反転制御と、給水弁23による補給水制御を行い、
時間t1'経過した時点で、ステップ91に移行して、第
1のモータ15と給水弁23をオフする。ステップ92
で、排水ポンプ23をオンして、水受け槽3内にある水
を排水する。
【0083】ステップ93で、水位検知手段28が所定
水位PS4(たとえば、水受け槽底から10mm)を検知
すると、排水終了で、ステップ94で排水ポンプ23を
オフする。そして、ステップ44に戻り、布バランス行
程から再度行う。このステップ85からステップ93ま
での動作のことを、第2のアンバランス修正行程とい
う。
【0084】ステップ81で異常状態検知した場合は、
ステップ94に移行する。ステップ94で、このときオ
ンしている、第1のモータ15、第2のモータ16など
全ての負荷をオフし、ステップ95で、この異常状態を
表示手段27等により表示する。そして、ステップ96
で、運転中にロック状態にしておいた蓋体9のロック状
態を、ソレノイド25に通電して、作動体41を動作さ
せ、ロック装置38のロック状態を解除する。
【0085】ステップ97で、蓋開閉検知手段31によ
り、蓋体9の開閉状態を検知し、一端蓋体9が開いてそ
の後蓋体9が閉じたことを検知した場合、ステップ98
に移行し、異常状態報知を終了する。この蓋体9が開い
て、再び閉じるという動作は、使用者の手によって蓋体
9が開けられて、ドラム1内の洗濯物の布絡み状態を修
正し、修正後蓋体9が閉められたということを意味して
いるとし、異常状態報知を終了し運転を再開する。
【0086】ステップ99では、運転再開するために、
蓋体9をロック状態にする。そして、ステップ100
で、使用者の手によりアンバランスが修正されたとし
て、初期化すなわちアンバランスの状態を検知した回数
をカウントしていたアンバランス検知カウンタUBCTを
クリアして、再度脱水行程を行い直す。すなわち、ステ
ップ41に戻り、布ほぐし行程、バランス行程と再び最
初から、脱水行程を行い直す。
【0087】つまり、ドラム1内の洗濯物がアンバラン
スの状態と判定された場合には、洗濯物がドラム1の内
壁に均等に張り付いていないとし、洗濯物を再びドラム
1内の内壁に張り付かせるための布ほぐし行程と布バラ
ンス行程を行うが、所定回数A2以上回数を越えてもア
ンバランス状態を検知した場合には、ドラム1内の洗濯
物が洗濯行程で生じた布絡みのためアンバランス状態に
なっているとし、このアンバラン状態を修正するため
に、第2のアンバランス修正行程を行う。
【0088】この第2のアンバランス修正行程を行った
後も、布バランス行程において、再びアンバランス状態
を検知した場合、第2のアンバランス修正行程を行って
も、洗濯物の布絡みを解消できないとし、異常報知し、
これと同時に、蓋体9のロックを解除する。
【0089】なお、本実施例では、ドラム1内の洗濯物
のアンバランス状態を、回転検知手段30により検知
し、判定しているが、第1のモータ15および第2のモ
ータ16に流れる電流の変化等を検知して洗濯物のアン
バランス状態を検知してもよい。
【0090】また、本実施例では、第1のモータ15お
よびに第2のモータ16は、インダクションモータで構
成しているが、整流子モータなどであってもよい。
【0091】(実施例2)図3における制御手段21
は、第1のモータ15または第2のモータ16によりド
ラム1の回転数を上昇させ脱水行程に移行する過程で、
ドラム1内の洗濯物の状態を判定し、アンバランスと判
定したとき、ドラム1の反転動作による第1のアンバラ
ンス修正行程を実行するように構成している。他の構成
は上記実施例1と同じである。
【0092】上記構成において図9を参照しながら動作
を説明する。なお、布ほぐし行程、布バランス行程、ド
ラム1内の洗濯物のアンバランス状態を検知する検知方
法、脱水行程の動作は、上記実施例1の動作と同じであ
るので説明を省略する。
【0093】ドラム1内の洗濯物のアンバランス状態を
検知すると、ステップ110で、アンバランス状態と判
定した回数を数えるアンバランス検知カウンタ: UBCT
をカウント(+1)する。そして、ステップ111で、
アンバラン検知カウントUBCTが所定回数A3(たとえ
ば10回)以上かを比較する。所定回数A3以上の場合
は、異常状態とし、ステップ94に移行し異常時の処理
を行う。
【0094】この異常時の処理内容は、上記実施例1の
動作と同じである。所定回数A3に達するまでは、ステ
ップ112からステップ116に示す第1のアンバラン
ス修正行程を行う。ステップ112で、このときオンし
ている第1のモータ15、第2のモータ16など全ての
負荷をオフする。ステップ113で、制御手段21に内
蔵し、これまでのシーケンスの推移を計時していたタイ
マーをクリアーする。ステップ114で、所定時間t"0
1(たとえば5秒間)まで、動作の停止を継続する。
【0095】そして、ステップ115で、第1のモータ
15をオンし、このとき、ドラム1の回転数を回転数N
1(53rpm)に設定して、回転数検知手段30によ
り、第1のモータ15の回転数を検知し、この検知出力
により第1のモータ15を制御する。したがって、ドラ
ム1は、図10に示すように、回転数N1で回転し、第
1のアンバラン修正行程を開始する。このときの、第1
のモータ15による制御方法は、所定時間ごと(たとえ
ば、8秒オン、3秒オフ)に複数回、第1のモータ15
をオン、オフするオン、オフ制御である。
【0096】ステップ116で時間t1"が経過するまで
行う。この時間t1"は、布ほぐし行程時の時間t1 より
長い時間であり、布ほぐし行程よりも、多くの時間をか
けて、ドラム1内の洗濯物のアンバランス状態を修正す
るために必要な時間である。
【0097】上記実施例1で説明した第2のアンバラン
ス修正行程と比較した場合、アンバランス状態を修正す
る効果は低くなる可能性があるが、短時間に回数を多
く、アンバラン修正を行うことができるので、効果に遜
色はなく、布絡みの小さいアンバランスにおいては、特
に、短時間で修正できるという利点がある。第1のアン
バランス行程終了後、ステップ44に戻り、布バランス
行程を再び行う。
【0098】(実施例3)図3における制御手段21
は、第1のアンバランス修正行程の後、脱水行程に移行
したとき、ドラム1内の洗濯物の状態をアンバランスと
判定すると、ドラム1内への給水と反転動作を含む第2
のアンバランス修正行程を実行するようにしている。他
の構成は上記実施例1または2と同じである。
【0099】上記構成において図11を参照しながら動
作を説明する。なお、布ほぐし行程、バランス行程、ド
ラム1内の洗濯物のアンバランス状態を検知する検知方
法、脱水行程の動作は、上記実施例1の動作と同じであ
るので説明を省略する。
【0100】ドラム1内の洗濯物のアンバランス状態を
検知した場合、ステップ120で、アンバランス状態と
判定した回数を数えるアンバランス検知カウンタ: UB
CTをカウント(+1)する。そして、ステップ121
で、アンバラン検知カウントUBCTが所定回数A4(た
とえば、20回)以上かを比較する、所定回数A4以上
の場合は、異常状態とし、図7のステップ94に移行し
異常時の処理を行う。
【0101】ステップ122では、アンバランス検知カ
ウンタUBCTが所定回数A5(たとえば10回)である
かを判定する。所定回数A5でない場合は、実施例2で
説明した第1のアンバランス修正行程を行い、ステップ
112に移行し、所定回数A5のときは、実施例1で説
明した第2のアンバランス修正行程を行うステップ83
に移行する。第1のアンバランス修正行程と第2のアン
バランス修正行程を組み合わせる理由は、ドラム1内の
洗濯物の布絡み状態に応じて効率良く、しかも効果を大
きくアンバランス修正を行うためである。
【0102】布絡みの程度の小さいものは、初期の数回
の第1のアンバランス修正行程を行うのみで、アンバラ
ン状態を修正できるので、最初から第2のアンバランス
修正行程を行うよりも、短時間で修正できる。また、布
絡みの程度の大きいものでも、複数回後には、第2のア
ンバラン修正行程を行うことにより、アンバランの修正
を行える可能性が大きくなる。
【0103】第2のアンバラン修正行程を行った後に、
再び、第1のアンバラン修正行程を行う理由は、ドラム
1内の洗濯物を水に濡らすことにより、今までの布絡み
とは別の状態が発生する可能性があるので、この布絡み
を短時間で修正することを目的のために行う。この第1
のアンバラン修正行程と第2のアンバランス修正行程を
組み合わせても、布絡みが修正できない場合は、実施例
1または実施例2と同様に異常報知し、使用者の手で布
絡み状態を修正する。
【0104】(実施例4)図3における制御手段21
は、すすぎ行程前の脱水行程において、第1のアンバラ
ンス修正行程を複数回実行しても、ドラム1内の洗濯物
の状態をアンバランスと判定すると、すすぎ行程へ移行
するようにしている。他の構成は上記実施例1または2
と同じである。
【0105】上記構成において図12を参照しながら動
作を説明する。この、実施例4では、すすぎ行程中の中
間脱水行程時にドラム1内の洗濯物のアンバラン状態を
検知した時の動作である。なお、布ほぐし行程、バラン
ス行程、ドラム1内の洗濯物のアンバランス状態を検知
する検知方法、脱水行程の動作は上記実施例1の動作と
同じであるので説明を省略する。
【0106】図12に示すように、すすぎ行程は、シャ
ワーすすぎの後に、洗濯行程と同様の動作を行うためす
すぎと中間脱水との組合せを複数回(たとえば3回)行
う。つまり、シャワーすすぎ→中間脱水1→ためすすぎ
1→中間脱水2→ためすすぎ2→中間脱水3→ためすす
ぎ3の順にすすぎ行程を行う。この中間脱水1、中間脱
水2、中間脱水3のいずれにおいても、上記実施例2に
ような、布ほぐし行程、バランス行程、脱水行程を行
い、ドラム1内の洗濯物のアンバラン状態を検知したと
きの第1のアンバラン修正行程を行う。
【0107】それぞれの中間脱水において、第1のアン
バランス修正行程を所定回数A6(たとえば、5回)行
っても、更にアンバラン状態を検知した場合は、削除し
て、次のためすすぎに移行することにする。
【0108】繰り返して、中間脱水を何回も試みるより
は、次のためすすぎに移行した方が、時間短縮にもな
り、また、ためすすぎ時にドラム1内の洗濯物の布絡み
が修正される可能性があるからである。また、中間脱水
を削除した分、すすぎ性能が低下すると考えられるの
で、この時のすすぎ性能の低下を防ぐため、以降のため
すすぎの時間を伸ばし(たとえば、3分から6分)た
り、ためすすぎ3の後に、もう1回ためすすぎ4を行う
ようにし、ためすすぎ回数を増やしたりする。これによ
り、中間脱水を削除しても、すすぎ性能の低下を防ぐこ
とができる。
【0109】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載の発明によ
れば、洗濯物を収納し略水平方向に設けた回転軸を中心
に回転するドラムと、前記ドラムを駆動するモータと、
前記ドラム内へ給水する給水手段と、前記モータ、給水
手段などを制御する制御手段とを備え、前記制御手段
は、前記モータにより前記ドラムの回転数を上昇させ脱
水行程に移行する過程で前記ドラム内の洗濯物の状態を
判定し、アンバランスと判定したとき、前記ドラム内へ
の給水および前記ドラムの反転動作を含むアンバランス
修正行程を実行するように構成したから、洗濯行程中に
生じた洗濯物相互の布絡み、または、脱水行程に移行す
る過程でドラムを高速回転するとき洗濯物が均等にドラ
ムに張り付かないことにより、ドラム内の洗濯物にアン
バランスが生じたとき、ドラム内に給水し、かつモータ
によりドラムを反転することにより修正することがで
き、脱水行程で大きな振動、騒音を発生しないようにで
きる。
【0110】また、請求項2に記載の発明によれば、上
記請求項1に記載の発明において、制御手段は、ドラム
内の洗濯物の状態が繰り返し複数回数アンバランスと判
定したとき、アンバランス修正行程を行うようにしたか
ら、アンバランスの原因が、脱水行程に移行する過程で
ドラムを高速回転するときに、洗濯物が均等にドラムに
張り付かないことにより生じたアンバランスであれば、
アンバランス修正以前にアンバランス状態を修正できる
可能性が高いので、運転時間を短縮することができる。
【0111】また、請求項3に記載の発明によれば、制
御手段は、アンバランス修正行程の後、再度ドラムの回
転数を上昇させ脱水行程へ移行するようにしたから、ア
ンバランス修正行程でドラム内の洗濯物のアンバランス
を修正して脱水するので、脱水行程を大きな振動、騒音
なしに行うことができ、脱水性能を向上することができ
る。
【0112】また、請求項4に記載の発明によれば、制
御手段は、脱水行程に移行する段階で、ドラム内の洗濯
物の状態をアンバランスと判定したとき、モータの回転
を停止するようにしたから、ドラム内の洗濯物にアンバ
ランスがあるとき、モータの回転を停止することで、脱
水運転を中止し、脱水行程時に生じる大きな振動、騒音
を回避することができる。
【0113】また、請求項5に記載の発明によれば、報
知動作を行う報知手段を備え、制御手段は、モータの回
転停止とともに、異常状態報知を行うようにしたから、
ドラム内の洗濯物にアンバランスがあるとき、モータの
回転を停止することで、脱水運転を中止するとともに、
異常状態報知を行うことにより、使用者に洗濯物の布絡
みがひどいことを知らせることができる。
【0114】また、請求項6に記載の発明によれば、回
転ドラムの開口部を開閉する蓋体と、前記蓋体を閉状態
にロックするロック装置と、前記ロック装置をロック状
態に保持する保持装置とを備え、制御手段は、洗濯動作
中は前記ロック装置をロック状態に保持し、異常状態報
知とともに前記ロック装置のロック保持状態を解除する
ようにしたから、ドラム内の洗濯物にアンバランスがあ
り、モータの回転を停止して脱水運転を中止し、異常状
態報知を行ったときは、蓋体を開けることができ、使用
者が自ら蓋体を開け、ドラム内の洗濯物の布絡み状態を
修正することができる。
【0115】また、請求項7に記載の発明によれば、回
転ドラムの開口部を開閉する蓋体を備え、制御手段は、
蓋体を一度開放し再度蓋体を閉じたとき、脱水行程をス
タートするようにしたから、蓋体を一度開放してドラム
内の洗濯物の布絡み状態を修正した後、蓋体を閉じると
脱水行程をスタートすることで、再び脱水行程を継続す
ることができる。
【0116】また、請求項8に記載の発明によれば、洗
濯物を収納し略水平方向に設けた回転軸を中心に回転す
るドラムと、前記ドラムを駆動するモータと、前記ドラ
ム内へ給水する給水手段と、前記モータ、給水手段など
を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記モ
ータにより前記ドラムの回転数を上昇させ脱水行程に移
行する過程で前記ドラム内の洗濯物の状態を判定し、ア
ンバランスと判定したとき、前記ドラムの反転動作によ
る第1のアンバランス修正行程を実行するように構成し
たから、洗濯行程中に生じた洗濯物相互の小さい布絡
み、または、脱水行程に移行する過程でドラムを高速回
転するとき洗濯物が均等にドラムに張り付かないために
より、ドラム内の洗濯物に若干のアンバランスが生じた
とき、ドラム内に給水することなく、モータによりドラ
ムを反転することにより短時間で修正することができ、
脱水行程で大きな振動、騒音を発生しないようにでき
る。
【0117】また、請求項9に記載の発明によれば、制
御手段は、第1のアンバランス修正行程の後、脱水行程
に移行したとき、ドラム内の洗濯物の状態をアンバラン
スと判定すると、ドラム内への給水と反転動作を含む第
2のアンバランス修正行程を実行するようにしたから、
第1のアンバランス行程で修正することのできないドラ
ム内の洗濯物の程度の大きい布絡みを修正することがで
きる。
【0118】また、請求項10に記載の発明によれば、
制御手段は、第2のアンバランス修正行程後、脱水行程
に移行したとき、ドラム内の洗濯物の状態をアンバラン
スと判定すると、第1のアンバランス修正行程を少なく
とも1回実行するようにしたから、ドラム内の洗濯物の
アンバランスを修正するとき、第2のアンバランス修正
行程を複数回繰り返してアンバランス修正を行うより
も、短時間でアンバランス修正を行うことができる。
【0119】また、請求項11に記載の発明によれば、
報知動作を行う報知手段を備え、制御手段は、第1のア
ンバランス修正行程後、脱水行程へ移行したときに、ド
ラム内の洗濯物の状態をアンバランスと判定すると、モ
ータの回転を停止するとともに異常状態報知を行うよう
にしたから、洗濯行程時に生じた洗濯物の布絡みがどう
しても修正できないとし、脱水運転を中止することによ
り、脱水行程時に生じる大きな振動、騒音を回避するこ
とができ、また、この状態を使用者に知らせることがで
きる。
【0120】また、請求項12に記載の発明によれば、
回転ドラムの開口部を開閉する蓋体と、前記蓋体を閉状
態にロックするロック装置と、前記ロック装置をロック
状態に保持する保持装置とを備え、制御手段は、洗濯動
作中は前記ロック装置をロック状態に保持し、異常状態
には報知を行うとともに前記ロック装置のロック保持状
態を解除するようにしたから、ドラム内の洗濯物の布絡
みが修正できないとし、脱水運転を中止して異常状態報
知を行ったときは、蓋体を開けることができ、使用者が
自ら蓋体を開け、ドラム内の洗濯物の布絡み状態を修正
することができる。
【0121】また、請求項13に記載の発明によれば、
回転ドラムの開口部を開閉する蓋体を備え、制御手段
は、蓋体を一度開放し再度蓋体を閉じたとき、脱水行程
をスタートするようにしたから、蓋体を一度開放してド
ラム内の洗濯物の布絡み状態を修正した後、蓋体を閉じ
ると脱水行程をスタートすることで、再び脱水行程を継
続することができる。
【0122】また、請求項14に記載の発明によれば、
報知動作を行う報知手段を備え、制御手段は、第1のア
ンバランス修正行程を複数回実行しても、アンバランス
検知手段により回転アンバランスを検知する場合は、モ
ータを停止するとともに、異常状態報知を行うようにし
たから、ある程度以上の布絡みによるアンバランスを短
時間に、使用者に知らせることができる。
【0123】また、請求項15に記載の発明によれば、
回転ドラムの開口部を開閉する蓋体と、前記蓋体を閉状
態にロックするロック装置と、前記ロック装置をロック
状態に保持する保持装置とを備え、制御手段は、洗濯動
作中は前記ロック装置をロック状態に保持し、異常状態
報知とともに前記ロック装置のロック保持状態を解除す
るようにしたから、ドラム内の洗濯物のある程度以上の
布絡みが修正できないとし、脱水運転を中止して異常状
態報知を行ったときは、蓋体を開けることができ、使用
者が自ら蓋体を開け、ドラム内の洗濯物の布絡み状態を
修正することができる。
【0124】また、請求項16に記載の発明によれば、
回転ドラムの開口部を開閉する蓋体を備え、制御手段
は、蓋体を一度開放し再度蓋体を閉じたとき、脱水行程
をスタートするようにしたから、蓋体を一度開放してド
ラム内の洗濯物の布絡み状態を修正した後、蓋体を閉じ
ると脱水行程をスタートすることで、再び脱水行程を継
続することができる。
【0125】また、請求項17に記載の発明によれば、
制御手段は、すすぎ行程前の脱水行程において、第1の
アンバランス修正行程を複数回実行しても、ドラム内の
洗濯物の状態をアンバランスと判定すると、すすぎ行程
へ移行するようにしたから、洗濯行程で生じたドラム内
の洗濯物の布絡みが修正できなかった場合に、すすぎ行
程前の脱水行程を削除し、脱水行程で生じる可能性があ
る大きな振動、騒音を回避することができる。
【0126】また、請求項18に記載の発明によれば、
制御手段は、すすぎ行程の回数を増やすようにしたか
ら、すすぎ行程前の脱水行程を削除したことによるすす
ぎ性能の低下を防止することができる。
【0127】また、請求項19に記載の発明によれば、
制御手段は、すすぎ行程の時間を伸ばすようにしたか
ら、すすぎ行程前の脱水行程を削除したことによるすす
ぎ性能の低下を、すすぎ回数を増やすよりも短時間で防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の洗濯機の断面図
【図2】同洗濯機の一部切欠した背面図
【図3】同洗濯機のブロック回路図
【図4】同洗濯機の操作表示部の拡大正面図
【図5】同洗濯機の蓋ロック装置の一部切欠した斜視図
【図6】同洗濯機の要部動作タイムチャート
【図7】同洗濯機の要部動作フローチャート
【図8】同洗濯機のアンバランス修正行程時のフローチ
ャート
【図9】本発明の第2の実施例の洗濯機のアンバランス
修正行程時のフローチャート
【図10】同洗濯機のアンバランス修正行程の動作タイ
ムチャート
【図11】本発明の第3の実施例の洗濯機のアンバラン
ス修正時のフローチャート
【図12】本発明の第4の実施例の洗濯機の動作タイム
チャート
【図13】従来の洗濯機の断面図
【符号の説明】
1 ドラム 4 回転軸 15 第1のモータ(モータ) 16 第2のモータ(モータ) 21 制御手段 23 給水弁(給水手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松井 正一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗濯物を収納し略水平方向に設けた回転
    軸を中心に回転するドラムと、前記ドラムを駆動するモ
    ータと、前記ドラム内へ給水する給水手段と、前記モー
    タ、給水手段などを制御する制御手段とを備え、前記制
    御手段は、前記モータにより前記ドラムの回転数を上昇
    させ脱水行程に移行する過程で前記ドラム内の洗濯物の
    状態を判定し、アンバランスと判定したとき、前記ドラ
    ム内への給水および前記ドラムの反転動作を含むアンバ
    ランス修正行程を実行するように構成した洗濯機。
  2. 【請求項2】 制御手段は、ドラム内の洗濯物の状態が
    繰り返し複数回数アンバランスと判定したとき、アンバ
    ランス修正行程を行うようにした請求項1記載の洗濯
    機。
  3. 【請求項3】 制御手段は、アンバランス修正行程の
    後、再度ドラムの回転数を上昇させ脱水行程へ移行する
    ようにした請求項1または2記載の洗濯機。
  4. 【請求項4】 制御手段は、脱水行程に移行する段階
    で、ドラム内の洗濯物の状態をアンバランスと判定した
    とき、モータの回転を停止するようにした請求項3記載
    の洗濯機。
  5. 【請求項5】 報知動作を行う報知手段を備え、制御手
    段は、モータの回転停止とともに、異常状態報知を行う
    ようにした請求項4記載の洗濯機。
  6. 【請求項6】 回転ドラムの開口部を開閉する蓋体と、
    前記蓋体を閉状態にロックするロック装置と、前記ロッ
    ク装置をロック状態に保持する保持装置とを備え、制御
    手段は、洗濯動作中は前記ロック装置をロック状態に保
    持し、異常状態報知とともに前記ロック装置のロック保
    持状態を解除するようにした請求項5記載の洗濯機。
  7. 【請求項7】 回転ドラムの開口部を開閉する蓋体を備
    え、制御手段は、蓋体を一度開放し再度蓋体を閉じたと
    き、脱水行程をスタートするようにした請求項5または
    6記載の洗濯機。
  8. 【請求項8】 洗濯物を収納し略水平方向に設けた回転
    軸を中心に回転するドラムと、前記ドラムを駆動するモ
    ータと、前記ドラム内へ給水する給水手段と、前記モー
    タ、給水手段などを制御する制御手段とを備え、前記制
    御手段は、前記モータにより前記ドラムの回転数を上昇
    させ脱水行程に移行する過程で前記ドラム内の洗濯物の
    状態を判定し、アンバランスと判定したとき、前記ドラ
    ムの反転動作による第1のアンバランス修正行程を実行
    するように構成した洗濯機。
  9. 【請求項9】 制御手段は、第1のアンバランス修正行
    程の後、脱水行程に移行したとき、ドラム内の洗濯物の
    状態をアンバランスと判定すると、ドラム内への給水と
    反転動作を含む第2のアンバランス修正行程を実行する
    ようにした請求項8記載の洗濯機。
  10. 【請求項10】 制御手段は、第2のアンバランス修正
    行程後、脱水行程に移行したとき、ドラム内の洗濯物の
    状態をアンバランスと判定すると、第1のアンバランス
    修正行程を少なくとも1回実行するようにした請求項9
    記載の洗濯機。
  11. 【請求項11】 報知動作を行う報知手段を備え、制御
    手段は、第1のアンバランス修正行程後、脱水行程へ移
    行したときに、ドラム内の洗濯物の状態をアンバランス
    と判定すると、モータの回転を停止するとともに異常状
    態報知を行うようにした請求項10記載の洗濯機。
  12. 【請求項12】 回転ドラムの開口部を開閉する蓋体
    と、前記蓋体を閉状態にロックするロック装置と、前記
    ロック装置をロック状態に保持する保持装置とを備え、
    制御手段は、洗濯動作中は前記ロック装置をロック状態
    に保持し、異常状態報知とともに前記ロック装置のロッ
    ク保持状態を解除するようにした請求項11記載の洗濯
    機。
  13. 【請求項13】 回転ドラムの開口部を開閉する蓋体を
    備え、制御手段は、蓋体を一度開放し再度蓋体を閉じた
    とき、脱水行程をスタートするようにした請求項11ま
    たは12記載の洗濯機。
  14. 【請求項14】 報知動作を行う報知手段を備え、制御
    手段は、第1のアンバランス修正行程を複数回実行して
    も、ドラム内の洗濯物の状態をアンバランスと判定する
    と、モータを停止するとともに、異常状態報知を行うよ
    うにした請求項8記載の洗濯機。
  15. 【請求項15】 回転ドラムの開口部を開閉する蓋体
    と、前記蓋体を閉状態にロックするロック装置と、前記
    ロック装置をロック状態に保持する保持装置とを備え、
    制御手段は、洗濯動作中は前記ロック装置をロック状態
    に保持し、異常状態には報知を行うとともに前記ロック
    装置のロック保持状態を解除するようにした請求項14
    記載の洗濯機。
  16. 【請求項16】 回転ドラムの開口部を開閉する蓋体を
    備え、制御手段は、蓋体を一度開放し再度蓋体を閉じた
    とき、脱水行程をスタートするようにした請求項14ま
    たは15記載の洗濯機。
  17. 【請求項17】 制御手段は、すすぎ行程前の脱水行程
    において、第1のアンバランス修正行程を複数回実行し
    ても、ドラム内の洗濯物の状態をアンバランスと判定す
    ると、すすぎ行程へ移行するようにした請求項8記載の
    洗濯機。
  18. 【請求項18】 制御手段は、すすぎ行程の回数を増や
    すようにした請求項17記載の洗濯機。
  19. 【請求項19】 制御手段は、すすぎ行程の時間を伸ば
    すようにした請求項17記載の洗濯機。
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