JPH10271338A - 画像処理装置及びその方法 - Google Patents

画像処理装置及びその方法

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JPH10271338A
JPH10271338A JP9072062A JP7206297A JPH10271338A JP H10271338 A JPH10271338 A JP H10271338A JP 9072062 A JP9072062 A JP 9072062A JP 7206297 A JP7206297 A JP 7206297A JP H10271338 A JPH10271338 A JP H10271338A
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JP
Japan
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vector
contour
length
side vector
smoothing
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Withdrawn
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JP9072062A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Ishida
良弘 石田
Osamu Morimoto
修 森本
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】多値画像から輪郭を抽出して変倍する際に、輪
郭に残る不自然な角を減少させて画質を向上させる。 【解決手段】多値画像の各濃度レベルごとに輪郭を抽出
する。この輪郭は画素に沿った直交するベクトル群であ
り、平滑化されて画像本来の形状が再現される。そのた
めに、5画素以上の長さのベクトルが互いに接続される
接続点を角部として保存し、これ以外の接続点は、接続
点をベクトル上でずらして平滑化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば多値画像から等
濃度線形状を抽出して変倍処理を行なう画像処理装置及
びその方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】発明者は、多値画像を変倍する場合に、
その多値画像のもつ等濃度線形状を抽出し、その抽出し
た等濃度線形状を平滑・変倍し、その平滑・変倍された
等濃度線から多値画像を再生し、加えて濃度平滑を行な
うことにより高品質の多値変倍画像を生成する技術を既
に開発している。
【0003】この技術は、多値画像から等濃度線形状を
アウトラインベクトルの形態で抽出し、その抽出したア
ウトラインベクトルを所望の倍率(任意)で滑らかに平
滑・変倍し、平滑・変倍されたアウトラインベクトルか
ら多値画像を再生し、さらに、再生された多値画像の濃
度を滑らかに平滑することにより、所望の倍率(任意)
で変倍された高画質のデジタル多値画像を得ようとする
ものである。以下に、その主要部を概説する。
【0004】図23は上記技術に関する画像処理装置の
構成を示す図である。同図において、多値画像獲得部5
01は変倍処理の対象となるデジタル多値画像を獲得
し、ラスタ走査形式の多値画像を出力する。等濃度線ア
ウトライン平滑・変倍手段502は、倍率設定部506
によって設定された変倍倍率と、多値画像獲得部501
から出力されたラスタ走査形式の多値画像を用いて、そ
の多値画像の等濃度線形状のアウトラインベクトルに対
して平滑・変倍処理を行なう。多値画像再生部503
は、等濃度線アウトラインベクトを入力し、等濃度線ア
ウトラインベクトルの形態から高速にラスタ走査形式の
多値変倍画像を再生する。
【0005】濃度平滑部504は、多値画像再生部50
3で再生されたラスタ走査形式の多値画像と倍率設定部
506で設定された変倍倍率を用いて、変倍された多値
画像の濃度を平滑する。多値画像出力部505は、得ら
れた多値変倍画像を、例えば表示したり、ハードコピー
したり、通信路に送出するなどにより出力する。
【0006】図24は、等濃度線アウトライン平滑・変
倍部502の詳細な構成を示す図である。2値画像作成
部61は、多値画像獲得部501から出力された多値画
像から、階調レベル毎にラスタ走査形式の2値画像群を
作成する。2値画像アウトライン抽出部62は、2値画
像作成部61で作成されたラスタ走査形式の2値画像群
の全ての画像について、輪郭形状のアウトラインベクト
ルを抽出し、2値画像アウトラインベクトル群を作成す
る。アウトライン平滑・変倍部63は、2値画像アウト
ライン抽出部62で抽出された2値画像アウトラインベ
クトル群を、倍率設定部506により設定された変倍倍
率に基づいてベクトルデータの形態で平滑・変倍処理
し、平滑・変倍した2値画像アウトラインベクトル群を
出力する。等濃度線アウトライン平滑・変倍502にお
いて、各階調レベル毎に2値画像を作成し、その輪郭形
状を抽出し、抽出したアウトラインベクトルを平滑・変
倍する処理は、多値画像の等濃度線のベクトルデータを
抽出し、平滑・変倍する処理と等価である。
【0007】2値画像アウトライン抽出部62、アウト
ライン平滑・変倍部63は、例えば本出願人の出願に係
る特開平5−174140号に開示された装置により構
成できる。具体的には、2値画像アウトライン抽出部6
2は、2値画像作成部61で作成された2値画像群か
ら、2値画像アウトラインベクトル群(粗輪郭ベクト
ル)、すなわち、多値画像の等濃度線のアウトラインベ
クトルを抽出し、アウトライン平滑・変倍部63におい
て、その抽出した等濃度線のアウトラインベクトルをア
ウトラインベクトルの形態のまま所望の倍率(任意)で
滑らかに変倍したアウトラインベクトルを作成し、平滑
・変倍された等濃度線のアウトラインベクトルを出力す
る。ここで、アウトラインベクトルの平滑化処理は、第
1平滑化処理と第2平滑化処理とを含んでいる。
【0008】第一平滑化処理は、粗輪郭データの各閉ル
ープ単位で行なわれる。各粗輪郭データの各輪郭辺(水
平ベクトル、もしくは、垂直ベクトル)ベクトルに順次
着目してゆく。各着目輪郭辺ベクトルと、その前後それ
ぞれに連続する高々3本ずつのベクトル(即ち、着目辺
に前に3本、着目辺自体、それに着目辺の後に3本の合
計、高々7本までの辺ベクトル)の長さと向きの組み合
わせによってパターンを分けて、それぞれの場合に対し
て、着目辺に対する第一平滑化結果となる第一平滑化後
の輪郭点を定義してゆく。そして、第一平滑化後の輪郭
点の座標値及びその輪郭点が角の点なのか否かを示す付
加情報(以下、角点情報と称す)を出力する。ここで、
角の点と判定された第一平滑化後輪郭点は、後の第二平
滑化によっては平滑化されない点となり、角の点と判定
されなかった第一平滑化後の輪郭点は、後の第二平滑化
によって、さらに平滑化されることになる。
【0009】図25に、この様子即ち、着目粗輪郭辺ベ
クトルDiと着目粗輪郭辺ベクトルの前の3本の辺ベク
トル、Di−1、Di−2、Di−3及び、着目粗輪郭
辺ベクトルの後の3本の辺ベクトルDi+1、Di+
2、Di+3の様子と、着目辺Diに対して定義される
第一平滑化後の輪郭点の様子を示している。
【0010】ただし、2値画像アウトライン抽出部62
により、一つの粗輪郭ループ(粗輪郭辺ベクトルで構成
される閉ループ)は、最少4本の辺ベクトルで定義され
ることがある。この様に、一つの粗輪郭ループが、7本
未満の辺ベクトルで構成されている様な場合には、着目
辺の前の辺ベクトルと後の辺ベクトルが事実上同じベク
トルとなる場合がある。即ち、4ベクトルで、1ループ
が構成される場合は、着目辺ベクトルをDiとする先の
例に従って表現すると、Di−3とDi+1、Di−2
とDi+2、Di−1とDi+3が事実上同一辺となる
し、6ベクトルで1ループが構成される場合は、Di−
3とDi+2、Di−2とDi+3が事実上同一辺とな
る。
【0011】また、一つの粗輪郭ループが4本の辺ベク
トルで構成されている場合は、各注目辺に対し、輪郭点
を定義してゆくのではなく、粗輪郭ループに対して、第
一平滑化後の輪郭点データを定義するルールも存在す
る。
【0012】次に、以下に、第一平滑化の着目辺とその
前後高々3本ずつの辺ベクトルの長さと向きのパターン
及び、その各パターンでの着目辺に対する出力となる第
一平滑化後の輪郭点の定義のしかたを説明する。
【0013】入力となる粗輪郭データは、画像中の総輪
郭数と、各輪郭を構成する輪郭点の総点数と、各輪郭点
の座標とを含んでいる。ここで、各輪郭ループにおい
て、そのループ内に含まれる輪郭点(輪郭辺ベクトルの
始点)数をnとした時、第1点を始点として第2点を終
点とする輪郭辺ベクトルを第1辺ベクトル、第2点を始
点として第3点を終点とする輪郭辺ベクトルを第2辺ベ
クトル、第i点(ただし、i<n)を始点として第i+
1点を終点とする輪郭辺ベクトルを第i辺、第n点(同
輪郭ループ中の最終点)を始点として、第1点を終点と
する輪郭辺ベクトルを第n辺として定義する。輪郭ルー
プは、垂直ベクトルと水平ベクトルが交互に連結してお
り、必ず偶数の辺ベクトルで構成されている。
【0014】垂直ベクトルは、始点座標と終点座標のx
座標値が等しいため、終点のy座標値から始点のy座標
値を引いて(減算して)、その結果の値(差)をもっ
て、その垂直ベクトルの長さと向き(合わせて、辺デー
タと称する)を定義する。即ち、差の絶対値をもって長
さと称し、差が負の時は上向き、正の時は下向きと考え
るものとする。向きに関しては、アウトライン抽出部に
おいて、y座標(副走査方向)を上から下に向かう向き
を正方向にとっていることに起因している。
【0015】水平ベクトルは、始点座標と終点座標のy
座標値が等しいため、終点のx座標値から始点のx座標
値を引いて(減算して)、その結果の値(差)をもっ
て、その水平ベクトルの長さと向き(合わせて、辺デー
タと称する)を定義する。即ち、差の絶対値をもって長
さとし、差が負の時は左向き、正の時は右向きとする。
向きに関しては、アウトライン抽出部において、x座標
(主走査方向)を、左から右に向かう向きを正方向にと
っていることに起因している。
【0016】図26は、粗輪郭ループが、4本の辺ベク
トルより構成され、かつ、各ベクトルの向きが右回りに
連結しており、4本の辺ベクトルの長さが全て1の場合
を示している。この場合には、このループ全体を削除す
るという規則を示している。この条件が成立しているか
否かをチェックするには、注目する粗輪郭ループ中の総
点数が4であって、最初の水平ベクトルの辺データが1
なら直後の垂直ベクトルの辺データも1、最初の水平ベ
クトルの辺データが−1なら直後の垂直ベクトルの辺デ
ータも−1であるか否かを調べればよい。この条件が成
立するなら図26の状態にあり、そうでなければ図26
の状態ではない。この規則は、イメージリーダーで読み
とられたデータを2値化して得られる2値画像に特有の
ノイズの一種である、孤立点を除去する働きをする。
【0017】図27は、5本の連続する辺ベクトルが、
該5本の辺ベクトルの中心の辺ベクトルの長さ(即ち、
辺データの絶対値)が1である時、この中心の辺ベクト
ルの直前の辺データと、直後の辺データが、それぞれ1
と−1であるか、あるいは−1と1であって、かつ、該
中心ベクトルの2本前のベクトル及び2本後のベクトル
が共に向きが中心ベクトルと同じ向きであって、長さが
共に3以上である場合を示している。この場合には、該
5本の連続する辺ベクトルのうちの中心の辺ベクトル及
びその前後の辺ベクトルの、合わせて3本の辺ベクトル
に対しては、第一平滑化後の輪郭点を定義しない。この
規則は、イメージリーダーで読みとられたデータを2値
化して得られる2値画像に特有のノイズの一種である1
ドットノッチを除去する働きをする。
【0018】この条件が成立しているか否かは、3本の
連続する辺ベクトルのそれぞれにおいて、注目する辺ベ
クトルとその周囲の辺ベクトルに間しての辺データの組
み合わせのパターンを検出することで実現できる。即
ち、1ドットノッチの中心となる辺エッジ(図27でい
う、辺110及び115)と、1ドットノッチの中心の
直前の辺エッジ(図27でいう、辺113及び118)
と1ドットノッチの中心の直後の辺エッジ(図27でい
う、辺111及び116)に対して、それぞれ、それら
を注目辺ベクトルとし、その周辺の辺ベクトルに関して
辺データの組合せパターンを次の様に定義する。
【0019】1ドットノッチの中心の直前の辺エッジを
注目辺ベクトルとするパターンは、注目辺の長さが1
で、注目辺の直後の辺の長さが1、注目辺の直前の辺の
長さが3以上で、注目辺の直前の辺と直後の辺の向きが
等しく、かつ、注目辺の2辺後の辺ベクトルの長さが1
で注目ベクトルと反対の向きである場合で、この場合に
は、注目辺、即ち、1ドットノッチの中心の直前の辺エ
ッジには、第一平滑化後の輪郭点を定義しない。
【0020】1ドットノッチの中心の辺エッジを注目辺
ベクトルとするパターンは、注目辺の長さが1で、注目
辺の直前及び直後の辺ベクトルの長さが共に1で向きが
互いに反対(辺データの符号が異なる)で、注目辺の2
辺前及び2辺後の辺ベクトルの長さが共に3以上で向き
が共に注目辺の向きに等しい場合で、この場合には、注
目辺、即ち、1ドットノッチの中心の辺エッジには、第
一平滑化後の輪郭点を定義しない。
【0021】1ドットノッチの中心の直後の辺エッジを
注目辺ベクトルとするパターンは、注目辺の長さが1
で、注目辺の直前の辺の長さが1、注目辺の直後の長さ
が3以上で、注目辺の直前の辺と直後の辺の向きが等し
く、かつ、注目辺の2辺前の辺ベクトルの長さが1で向
きは注目ベクトルと反対の向きである場合で、この場合
は、注目辺、即ち、1ドットノッチの中心の直後の辺エ
ッジには、第一平滑化後の輪郭点を定義しない。上述の
規則は、注目辺が右向き水平ベクトルの場合、注目辺が
左向き水平ベクトルの場合、上向き垂直ベクトルの場
合、及び、下向き垂直ベクトルの場合を全て包含してい
る。
【0022】図28は、7本の連続する辺ベクトルが、
該7本の辺ベクトルの長さが全て1で、注目ベクトル
(120)と、注目ベクトルの2本前(125)及び2
本後(122)のベクトルは同じ向きで、かつ、注目ベ
クトルの直前(124)と直後(121)及び3本前
(126)と3本後(123)のベクトルは、向きが交
互に反対向きとなっている場合を示している。この場合
には、注目する辺ベクトルとその周囲の辺ベクトルを上
記に沿って検出すればよい。注目辺ベクトルに対して、
注目辺ベクトルが水平ベクトルの場合は、x座標値が注
目辺ベクトルの中点と同じ値をもち、y座標値は、注目
辺ベクトルの直前のベクトルの中点と同じ値をもつ点を
もって、第一平滑化後の点を定義し、注目辺ベクトルが
垂直ベクトルの場合は、x座標値が、注目辺ベクトルの
直前のベクトルの中点と同じ値をもち、y座標値は注目
辺ベクトルの中点と同じ値をもつ点をもって第一平滑化
後の点を定義する。この点は、角の点ではない輪郭点
(以降、単に非角点と称す)とする。
【0023】図28は、注目辺が右向き水平ベクトルの
場合を示しているが、前述の規則は、注目辺が、左向き
水平ベクトルの場合、上向き垂直ベクトルの場合、及び
下向き垂直ベクトルの場合を含んでいる。この規則は、
イメージリーダーで読みとられたデータを2値化して得
られる2値画像に特有のノイズの一種である連続ノッチ
(1画素おきに発生するギザギザ)を除去する働きをす
る。
【0024】図29は、3本の連続する辺ベクトルのう
ち、注目ベクトルの長さが1で、かつ、その前後のベク
トルの長さは共に3以上、かつ、向きは互いに反対向き
となっている場合を示し、この条件を検出すればよい。
注目辺ベクトルの始点及び終点を共に角の点である輪郭
点(以降、単に角点と称す)として、そのままの座標値
で第一平滑化後の点を定義する。図29は、注目辺が右
向き水平ベクトルの場合を示しているが、前述の規則は
注目辺が左向き水平ベクトルの場合、上向き垂直ベクト
ルの場合、及び、下向き垂直ベクトルの場合を含んでい
る。この規則は、イメージリーダーで読みとられたデー
タを2値化して得られる2値画像に特有の細線突起及
び、細線陥没を保持する効果を有する。
【0025】図30は、粗輪郭ループが、4本の辺ベク
トルより構成され、かつ、各ベクトルの向きが左回りに
連結している場合を示している。この条件が成立してい
るか否かをチェックするには、注目する粗輪郭ループ中
の総点数が4であって、最初の水平ベクトルの辺データ
符号が正(右向き)なら、直後の垂直ベクトルの辺デー
タ符号は負(上向き)、最初の水平ベクトルの辺データ
符号が負(左向き)なら、直後の垂直ベクトルの辺デー
タの符号は正(下向き)、即ち、最初の水平ベクトルの
辺データの符号とその直後の垂直ベクトルの辺データの
符号が異なることを調べればよい。この条件が成立する
場合は、ループ中の4点全てを角点として、そのままの
座標値で第一平滑化後の点を定義する。この規則は、イ
メージリーダーで読みとられたデータを2値化して得ら
れる2値画像によく生じる微細な白孔を保存する効果を
有する。
【0026】図31〜図34は、連続する5本の粗輪郭
ベクトルの中心の辺ベクトルを注目ベクトルとした時、
注目ベクトルの長さが3以上で、かつ、注目ベクトルの
直前のベクトルと直後のベクトルの向きが等しく(辺デ
ータの符号が等しく)、長さが共に1である場合の各場
合を示している。
【0027】図31は、加えて、注目辺ベクトルの2辺
前のベクトルと2辺後のベクトルが共に注目ベクトルと
同じ向きである場合を示している。この場合には、注目
辺ベクトルの中点の座標値をもって、第一平滑化後の点
を定義し、この点は輪郭点とする。
【0028】図32は、加えて、注目辺ベクトル(Di
とする)の2辺前のベクトル(Di−2)は注目辺ベク
トルと逆向きで、注目辺ベクトルの2辺後のベクトル
(Di+2)は注目ベクトルと同じむきである場合を示
している。この場合は、注目辺ベクトルの始点をそのま
まの座標値で角点として、また、注目辺ベクトルの中点
の座標値をもって輪郭点として第一平滑化後の点を定義
する。
【0029】図33は、加えて、注目辺ベクトル(Di
とする)の2辺前のベクトル(Di−2)は、注目辺ベ
クトルと同じ向きで、注目辺ベクトルの2辺後のベクト
ル(Di+2)は、注目辺ベクトルと逆向きである場合
を示している。この場合は、注目辺ベクトルの中点の座
標値をもって輪郭点として、注目辺ベクトルの終点の座
標値をもって角点として第一平滑化後の点を定義する。
【0030】図34は、加えて、注目辺ベクトル(Di
とする)の2辺前のベクトル(Di−2)と2辺後のベ
クトル(Di+2)が、共に注目ベクトルと逆向きであ
る場合を示している。この場合には、注目辺ベクトルの
始点と終点を共にそのままの座標値で角点として第一平
滑化後の点を定義する。
【0031】図31〜図34は、注目する辺ベクトルと
その周囲の辺ベクトルを上記に沿って検出すればよい。
ここで、図31では傾斜のゆるやかな斜線部をより滑ら
かに平滑化する効果を有する。図32、図33では、斜
線と微細な凹凸部との接点付近において、斜線部はより
滑らかに平滑化し、かつ、凹凸部は保存させる効果を有
する。図34では、図形の微細な応答部を保存させる効
果を有する。また、図31〜図34は、全て、注目辺ベ
クトルが右向きで、かつ、その前後のベクトルが共に上
向きの場合を示しているが、前述の規則は、注目辺ベク
トルが右向きで、かつ、その前後のベクトルが共に下向
きの場合や、注目辺ベクトルが左向きで、その前後のベ
クトルが共に下向きの場合、注目辺ベクトルが左向き
で、その前後のベクトルが共に上向きの場合、注目辺ベ
クトルが上向きで、その前後のベクトルが共に右向きや
共に左向きの場合、及び、注目辺ベクトルが下向きで、
その前後の辺ベクトルが共に右向きや、共に左向きの場
合を全て含んでいる。
【0032】図35及び図36は、注目辺ベクトルの長
さが2以上で、かつ、注目辺ベクトルの前後のベクトル
のうちの一方の長さが1で、もう一方のベクトルの長さ
が2以上の場合(ただし、注目辺ベクトルの長さが2で
かつ、注目辺ベクトルの前後のベクトルのうちの少なく
とも一辺の長さが2である場合は除く)を示している。
【0033】図35は、注目辺ベクトルの直前の辺ベク
トル長さが1で、直後の辺ベクトルの長さが2以上の場
合を示している。ここで、注目辺ベクトルの2辺前の辺
ベクトルの長さが注目辺ベクトルの長さより短い場合に
は、注目辺ベクトルの始点から終点に向かって、2辺前
の辺ベクトルの長さ分だけ離れた注目辺ベクトル上の位
置の座標値をもった輪郭点を定義する。また、注目辺ベ
クトルと、注目辺ベクトルの2辺前の辺ベクトルの長さ
によらず、注目辺ベクトルの終点の座標値をもって角点
を定義する。これらをもって第一平滑化後の点とする。
【0034】図36は、注目辺ベクトルの直前の辺ベク
トルの長さが2以上で、直後の辺ベクトルの長さが1の
場合を示している。この場合、注目辺ベクトルの始点の
座標値をもって角点を定義する。さらに、注目辺ベクト
ルの2辺後の辺ベクトルの長さより注目辺ベクトルの長
さより短い場合には、注目辺ベクトルの終点から始点に
向かって、2辺後の辺ベクトルの長さ分だけ離れた注目
辺ベクトル上の位置をもった輪郭点を定義する。これら
をもって第一平滑化後の点とする。
【0035】図35及び図36は、注目辺ベクトルとそ
の周囲の辺ベクトルを上記に沿って検出すればよい。ま
た、これらは共に、斜線と角部との境付近において、斜
線部はより滑らかに平滑化し、かつ、角部は保存させる
効果を有する。
【0036】図37は、注目辺ベクトルの長さが3以上
で、かつ、その直前及び直後の辺ベクトルが共に2以上
の場合を示している。この場合、注目辺ベクトルの始点
の座標値及び終点の座標値の両方をもって、それぞれ角
点を定義し、これらをもって第一平滑化後の点とする。
図37は、注目する辺ベクトルとその周囲の辺ベクトル
を上記に沿って検出すればよい。この規則は、角部を保
存させる効果を有する。
【0037】図35〜図37もまた、注目辺ベクトルの
向きは、一つの場合のみを表現してあるが、上述の規則
は、左、右、上、下の向きの場合を全て含んでいる。
【0038】図38は、注目辺ベクトルの長さが1で、
かつ、既に説明した場合のいずれにも該当しない場合を
示している。この場合、注目辺ベクトルの中点の座標値
をもって輪郭点とし、第一平滑化後の点を定義する。こ
の規則は、斜線部を平滑化する効果を有する。
【0039】図39は、注目辺ベクトルの長さが2で、
かつ、注目辺ベクトルの直前もしくは直後の辺ベクトル
の少なくとも一方の長さが2の場合を示している。この
場合、注目辺ベクトルの中点の座標値をもって輪郭点を
定義し、第一平滑化後の点を定義する。この規則は、斜
線部を平滑化する効果を有する。
【0040】図38及び図39もまた、注目辺ベクトル
が右向きの場合を示しているが、上記規則は、左、右、
上、下の各向きの場合を全て含んでいる。
【0041】図40は、注目辺ベクトルの長さが3以上
で、かつ、その直前と直後の辺ベクトルの長さが共に1
で向きが互いに異なり、かつ、注目辺ベクトルの2辺後
及び2辺前の辺ベクトルの長さの和が、注目辺ベクトル
より短い場合を示している。この場合、注目辺ベクトル
の始点から終点に向かって注目辺ベクトルの2辺前の辺
ベクトルの長さだけ注目辺ベクトルに沿って移動した点
の座標値をもって輪郭点とする。また、注目辺ベクトル
の終点から始点に向かって注目辺ベクトルを2辺後の辺
ベクトルの長さだけ注目辺ベクトル上を移動した点の座
標値をもって輪郭点とする。この2つの輪郭点をもっ
て、第一平滑化後の点を定義する。この規則は、滑らか
な曲線部を平滑化する効果を有する。
【0042】図40は、注目辺ベクトルが上向きで、か
つ、直前の辺ベクトルが右向き、直後の辺ベクトルが左
向きの場合を示してあるが、上記規則は、これに限ら
ず、注目辺ベクトルが、上、下、左、右の全ての場合
で、その直前直後の辺長が共に1で向きが互いに異なる
場合を全て含んでいる。
【0043】以上、図26〜図40で説明した各規則の
いずれにも該当しない場合には、注目辺ベクトルの中点
の座標値をもって輪郭点とし、第一平滑化後の点を定義
する。
【0044】以上、第一平滑化の処理内容を説明した。
このようなやりかたで、注目辺ベクトル及びその前後の
ベクトルの組み合わせにより、当濃度線の第1平滑化後
の輪郭点が定義される。
【0045】
【発明が解決しようとする課題】このような多値画像に
関する変倍処理において等濃度線形状を平滑化する際の
平滑化ルールは、特開平5−174140号に開示され
る2値画像アウトライン処理用のルールに則したもので
あった。
【0046】ところが、一般に2値画像は、文字やイラ
ストやグラフ・表等の線画や、図形等で構成されている
ものが多いのに対し、多値画像は、構造物や人物等の平
面や曲線をもつ被写体を撮像して得られる連続階調(con
tinuous tone)の画像が多い。上述した特開平5−17
4140号に開示される平滑化ルールには、イメージリ
ーダで読みとられた文書画像データを2値化して得られ
る2値画像に特有の細線構造の保存(即ち、細線、突起
の保持や、細線陥没の保持、並びに角点の保存等)に注
力されており、第二平滑化処理時には、近隣の輪郭点の
座標値との加重平均をとらずに、第一平滑化・変倍処理
後の座標値そのものを、アウトライン平滑・変倍処理の
出力とすることによって、その輪郭点の角ばった特性を
残す角点処理を多用している。
【0047】このため、上述したように、多値画像に関
する変倍処理を特開平5−174140号に開示される
平滑ルールに則したルールで実行すると、例えば人物の
顔の眉の縁部分等の濃度変化の大きな部分で、部分的に
不自然な角が残り、ギザギザが目立つ画質劣化が発生す
ることがあった。
【0048】また、平滑化ルールが複雑であればあるほ
ど、それだけ処理に要する演算コスト(演算時間や回路
規模)の増大を招く。
【0049】本発明は上記従来例に鑑みてなされたもの
であり、より多値画像に適した平滑ルールにより多値画
像をより高画質で出力する画像処理装置及び方法を提供
することを第1の目的とする。
【0050】また、多値画像の画質を低下させることな
く、平滑化に要する演算コストを低減する画像処理装置
及び方法を提供することを第2の目的とする。
【0051】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の画像処理装置はつぎのような構成からな
る。すなわち、画素から構成される多値画像から、各階
調レベル毎に辺ベクトルを成分とする輪郭ベクトルデー
タを抽出する輪郭ベクトル抽出手段と、抽出された各階
調レベル毎の輪郭ベクトルデータを、注目辺ベクトル
と、その前後のそれぞれ高々2つの辺ベクトルの組み合
わせに応じて、注目辺ベクトルに対する輪郭点を定めて
平滑化する平滑手段と、前記平滑手段で得られた各階調
レベルのベクトルデータに基づいて多値画像を生成する
多値画像生成手段とを備える。
【0052】あるいは、多値画素で構成される多値画像
から、各濃度レベルごとに当該濃度レベル以上の濃度レ
ベルを有する画素で構成される画像の輪郭を、画素の配
置方向に沿って連続するベクトルの組として抽出し、抽
出された輪郭における連続する2つのベクトルが共に所
定長以上の場合に、該2つのベクトルの接続点を角部と
して保存し、それ以外の場合には前記接続点をベクトル
上で移動して概接続点における角部を平滑化する。
【0053】また、本発明の画像処理方法はつぎのよう
な構成からなる。すなわち、画素から構成される多値画
像から、各階調レベル毎に辺ベクトルを成分とする輪郭
ベクトルデータを抽出する輪郭ベクトル抽出工程と、抽
出された各階調レベル毎の輪郭ベクトルデータを、注目
辺ベクトルと、その前後のそれぞれ高々2つの辺ベクト
ルの組み合わせに応じて、注目辺ベクトルに対する輪郭
点を定めて平滑化する平滑工程と、前記平滑工程で得ら
れた各階調レベルのベクトルデータに基づいて多値画像
を生成する多値画像生成工程とを備える。
【0054】また、本発明の記憶媒体は次のような構成
からなる。すなわち、コンピュータで読み出し可能なプ
ログラムを記憶した記憶媒体であって、前記プログラム
は、画素から構成される多値画像から、各階調レベル毎
に辺ベクトルを成分とする輪郭ベクトルデータを抽出す
る輪郭ベクトル抽出手段と、抽出された各階調レベル毎
の輪郭ベクトルデータを、注目辺ベクトルと、その前後
のそれぞれ高々2つの辺ベクトルの組み合わせに応じ
て、注目辺ベクトルに対する輪郭点を定めて平滑化する
平滑手段と、前記平滑手段で得られた各階調レベルのベ
クトルデータに基づいて多値画像を生成する多値画像生
成手段とを含む。
【0055】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態) <画像処理装置の構成>図1は、本実施の形態の画像処
理装置の論理的な構成例を示す図である。同図におい
て、多値画像獲得部2101は、変倍処理対象となるデ
ジタル多値画像を獲得し、ラスタ走査形式の多値画像を
出力する。等濃度アウトライン平滑・変倍部2102
は、多値画像獲得部2101から出力されるラスタ形式
の多値画像データを入力し、倍率設定部2106に設定
される変倍の倍率指示データに基づき、制御部2107
の制御の下に、多値画像の等濃度線形状に対して平滑化
及び変倍処理を行なう。等濃度アウトライン平滑・変倍
部2102は、2値画像作成部21021、2値画像ア
ウトライン抽出部21022、アウトライン平滑・変倍
部21023より構成される。2値画像作成部2102
1は、多値画像獲得部2101から出力された多値画像
データを入力し、階調レベル毎にラスタ走査形式の2値
画像データ群を作成する。2値画像アウトライン抽出部
21022は、等濃度アウトライン平滑・変倍部210
21で作成されたラスタ走査形式の2値画像データ群か
ら、階調レベル毎にアウトラインベクトルを抽出する。
アウトライン平滑・変倍部21023は、制御部210
7による制御に基づいて、2値画像アウトライン抽出部
21022で抽出されたアウトラインベクトルデータ形
態で平滑化及び変倍処理を行ない、得られた平滑化及び
変倍処理済の等濃度線のアウトラインベクトルを出力す
る。多値画像再生部2103は、等濃度線アウトライン
平滑・変倍部2102で平滑・変倍された等濃度アウト
ラインベクトルから、ラスタ走査形式の変倍された多値
画像を再生する。制御部2107による制御に基づい
て、再生した多値画像を出力する。
【0056】濃度平滑部2104は、多値画像再生部2
103で再生された等濃度アウトライン平滑・変倍済画
像に対して、濃度平滑を行なう。多値画像出力部210
5は、得られた多値変倍画像を表示したり、ハードコピ
ーをとったり、通信路等に出力する。制御部2107は
画像処理装置2100の全体を統括的に制御する。上記
に説明した画像処理装置2100を構成する各部の動作
の開始、終了のタイミングをとり、装置全体としての動
作やデータの流れの整合性をとる。
【0057】図2は、本実施の形態の画像処理装置の物
理的な構成例を示す図である。同図において、多値画像
入力部2121は、例えばイメージリーダーで画像を読
み取り、ラスタ走査形式で出力する公知のラスタ走査型
の多値画像の読み取り装置等で構成される。なお、この
多値画像入力部2121は、実施の形態により、例えば
スチルカメラ等で撮影した画像を取り込む装置、ビデオ
信号を取り込む装置等であってもよい。
【0058】多値画像出力部2122はプリンタやディ
スプレイ等である。記憶部2123は、画像処理装置2
100の全体の制御並びに画像処理の実行を制御するプ
ログラム2101’〜2109’,21021’〜21
023’及び画像処理等を格納し、処理するためのワー
ク領域21230を有する。表示装置2124は操作内
容等を表示するディスプレイ等である。操作入力装置2
125はキーボードやマウス等である。CPU2126
は、プログラムコード2101’〜2107’及び、2
1021’〜21023’に基づいて画像処理装置21
00を制御する。なお、プログラムコード2101’〜
2107’、及び21021’〜21023’は、図1
に示すブロック2101〜2107、及び21021’
〜21023’に相当する機能を夫々ソフトウェアで実
現するためのプログラムコードである。
【0059】多値画像入力部2121により入力された
多値画像、若しくは外部記憶部2127に格納されてい
る多値画像は、ワーク領域21230の画像メモリ21
231に転送される。操作内容表示部2124には操作
入力部2125によって入力された画像の変倍処理等の
指示が表示され、同時にCPU2126は、画像メモリ
21231に転送された多値画像にアクセスしながらワ
ーク領域21230の各領域を用いて指定された処理を
実行し、多値画像出力部2122若しくは外部記憶部2
127に出力する。以下、画像処理装置2100による
画像処理の内容を主に図1に示す論理的な構成例に基づ
いて説明するが、必要に応じて図2に示す物理的な構成
を参照する。 <画像処理装置の動作>図3は、画像処理装置2100
の動作例を示すフローチャートである。このフローチャ
ートに係る全体的な制御は、制御部2107によって制
御される。
【0060】先ず、ステップS301においては、多値
画像入力部2121、もしくは外部記憶部2127に格
納されている多値画像をワーク領域21230内の画像
メモリ21231にラスタ走査形式で読み込む。次に、
ステップS302では、画像メモリ21231に保持さ
れる多値画像をラスタ走査順に読み出し、図5の手順に
従って各階調レベルに対応する2値画像群を生成し、画
像バッファ21232に格納される。 <2値画像の作成>図5は、2値画像作成工程2102
1’における処理の流れを示すフローチャートである。
前述のように、2値画像作成工程21021’には、多
値画像獲得工程2101’から多値画像が供給される。
ここで、入力された多値画像の画素値をf(主走査方向
サイズn、副走査方向サイズmとする)とし、主走査方
向座標x、副走査方向座標yにおける画素値をf(x,
y)とする。また、多値画像の階調数をLとする。例え
ば、各画素8ビットの多値画像の場合、階調数L=25
6である。
【0061】ステップS71において、処理対象となる
階調レベルを示す変数levelを“1”に初期化す
る。ステップS72では、f(x,y)≧levelで
あれば1(黒画素)、f(x,y)<levelであれ
ば0(白画素)として、2値画像blebel(主走査方向
サイズn、副走査方向サイズm)を作成する。ステップ
S73では、処理の終了を判断し、level≦L−1
であれば、ステップS74に進み、levelに1を加
算して(すなわち、対象とする階調レベルを次の階調レ
ベルに進める)、ステップS72に戻り処理を繰り返
す。一方、level>L−1であれば処理を終了す
る。以上のようにして各階調レベルの2値画像が作成さ
れ、出力される。<アウトライン抽出>ステップS30
3においては、画像バッファ21232に格納された各
階調レベルに対応する2値画像群から、順次、階調順に
2値画像を図9に示される様にラスタ走査順に読み出
し、図10に示される様に2値画像のアウトラインベク
トルを抽出していき、図11に示される例の如きに、黒
画素の連結する領域を水平ベクトルと垂直ベクトルが交
互に連続する粗輪郭ベクトルループとして抽出し、該ベ
クトルの進む方向に向かって右側が黒画素領域となる様
にベクトルを抽出する。
【0062】また、各粗輪郭ベクトルの始点は、入力画
像の各画素の中間位置として抽出され、原画中の一画素
巾の線部分も、有意な巾をもった粗輪郭ループとして抽
出される。このように抽出された粗輪郭ベクトルループ
群は、図12に示す様なデータ形式で2値画像アウトラ
イン抽出工程21022’において抽出される。抽出さ
れた各階調レベル毎の等濃度アウトラインベクトルは、
ワーク領域21230内に保持される。
【0063】更に詳しくはつぎのような手順でアウトラ
インは抽出される。図9は、ラスタ走査型の2値画像デ
ータの走査形態を示しており、且つ、アウトライン抽出
工程21022’によるラスタ走査型の2値画像の走査
形態をも示している。かくの如きの形式で、2値画像デ
ータはアウトライン抽出工程に入力される。
【0064】図9において画素101はラスタ走査中の
2値画像のある画素を示しており、画素102はこの画
素101の近傍8画素を含めた9画素領域を表わしてい
る。アウトライン抽出は、注目画素をラスタ走査順に移
動させ、各注目画素に対し、9画素領域102における
各画素の状態(白画素かもしくは黒画素か)に応じて、
注目画素と注目画素の近隣画素の間に存在する輪郭辺ベ
クトル(水平ベクトルもしくは垂直ベクトル)を検出
し、輪郭辺ベクトルが存在する場合には、その辺ベクト
ルの始点座標と向きのデータを抽出して、それら辺ベク
トル間の接続関係を更新しながら、粗輪郭ベクトルを抽
出していくものである。図10に、注目画素と注目画素
の近隣画素間の輪郭辺ベクトルの抽出状態の一例を示し
た。同図において、△印は垂直ベクトルの始点を表わ
し、○印は水平ベクトルの始点を表わしている。図11
に、アウトライン抽出工程によって抽出された、粗輪郭
ベクトルループの例を示している。ここで、格子でくぎ
られる各升目は、入力画像の画素位置を示し、空白の升
目は、白画素を意味し、点模様で埋められた丸印は黒画
素を意味している。図10と同様に、△印は、垂直ベク
トルの始点を表わし、○印は水平ベクトルの始点を表わ
している。図11の例でわかる様に、該アウトライン抽
出手段では、黒画素の連結する領域を、水平ベクトルと
垂直ベクトルが交互に連続する粗輪郭ベクトルループと
して抽出し、該ベクトルの進む向きに向かって右側が黒
画素領域となる様にベクトルを抽出する。
【0065】また、各粗輪郭ベクトルの始点は、入力画
像の各画素の中間位置として抽出され、原画中の一画素
巾の線部分も、有意な巾をもった粗輪郭ループとして抽
出される。この様に抽出された粗輪郭ベクトルループ群
は、図12に示す様なデータ形式でアウトライン抽出工
程21022’より出力される。即ち、画像中より抽出
された総粗輪郭ループ数aと、第1輪郭ループから第a
輪郭ループまでの各粗輪郭ループデータ群からなり、各
粗輪郭ループデータは、粗輪郭ループ内に存在する輪郭
辺ベクトルの始点の総数(輪郭辺ベクトルの総数とも考
えることができる)とループを構成している順番に各輪
郭辺ベクトルの始点座標(x座標値、y座標値)の値
(水平ベクトルの始点及び垂直ベクトルの始点が交互に
並ぶ)の列より構成されている。 <変倍率設定>ステップS304では、倍率設定部21
06から設定される変倍の倍率指示データを入力し、ワ
ーク領域21230内の細かくは図示しないメモリ領域
に保持される。ここで、倍率設定部2106は、操作入
力部2125によって入力される変倍の倍率値を保持す
る。 <アウトライン平滑・変倍>ステップS305では、ス
テップS303で得られた等濃度アウトラインベクトル
データを入力し、その平滑化及び所望の倍率への変倍処
理を、アウトラインベクトルデータ(座標値)の形態上
で実施する。各階調レベルに対応する等濃度アウトライ
ンベクトルに対し、階調レベル毎に順に、それぞれの2
値画像のアウトラインベクトルを平滑・変倍する。
【0066】ここで、アウトライン平滑・変倍部210
23は、アウトライン抽出部21022より出力される
粗輪郭ベクトルデータを入力し、その平滑化及び、所望
の倍率への変倍処理を、アウトラインベクトルデータ
(座標値)の形態上で実施する。図13にアウトライン
平滑・変倍部21023のさらに詳しい構成を示す。図
13において、倍率設定部2106により設定された倍
率で、第1平滑・変倍部32は入力された粗輪郭データ
を平滑化及び変倍処理する。処理結果は第二平滑化部3
3で、更に平滑化されて最終出力となる。なお、図13
の構成は、CPU2126により実行されるプログラム
モジュールとしても構成し得る。
【0067】第一平滑化・変倍部32は、倍率設定部2
106により設定された倍率情報を得て、平滑化・変倍
処理を行なう。この手順を図4に示した。
【0068】ステップS401では、処理対象となる階
調レベルを示す変数levelを“1”に初期化する。
ステップS402では、ステップS303で得られた等
濃度アウトラインベクトルデータのうち、階調レベルを
示す変数levelに保持される階調レベルの2値画像
から抽出されたアウトラインベクトル(未平滑状態にあ
る輪郭ベクトルデータの意から「粗輪郭データ」とも称
す)を入力する。次に、ステップS403では、ステッ
プS402で入力した粗輪郭データに第一平滑化と変倍
処理を加えて、その結果もやはりアウトラインベクトル
データ(座標値列)の形態で、一時的にワーク領域21
230に出力する。
【0069】第一平滑化処理は、粗輪郭データの各閉ル
ープ単位で行なわれる。各粗輪郭データの各輪郭辺(水
平ベクトル、もしくは、垂直ベクトル)ベクトルに順次
着目してゆき、各着目輪郭辺ベクトルに対し、それぞれ
その前後のベクトル高々2本まで(即ち、着目辺に前に
2本、着目辺自体、それに着目辺の後に2本の合計、高
々5本までの辺ベクトル)の互いに連続する辺ベクトル
の長さの組み合わせによってパターンを分けて、それぞ
れの場合に対して、着目辺に対する第一平滑化結果とな
る第一平滑化後の輪郭点を定義してゆく。そして、第一
平滑化後の輪郭点の座標値及びその輪郭点が角の点なの
か否かを示す付加情報(以下、角点情報と称す)を出力
する。ここで、角の点と判定された第一平滑化後輪郭点
は、後の第二平滑化によっては平滑化されない点とな
り、角の点と判定されなかった第一平滑化後の輪郭点
は、後の第二平滑化によって、さらに平滑化されること
になる。
【0070】図14に、この様子即ち、着目粗輪郭辺ベ
クトルDiと着目粗輪郭辺ベクトルの前の2本の辺ベク
トル、Di−1、Di−2及び、着目粗輪郭辺ベクトル
の後の2本の辺ベクトルDi+1、Di+2の様子と、
着目辺Diに対して定義される第一平滑化後の輪郭点の
様子を示している。
【0071】ただし、前述のアウトライン抽出手段から
の出力で、一つの粗輪郭ループは、最少4本の辺ベクト
ルで定義されることがある。この様に、一つの粗輪郭ル
ープが、5本未満の辺ベクトルで構成されている様な場
合には、着目辺の前の辺ベクトルと後の辺ベクトルが事
実上同じベクトルとなる場合がある。即ち、4ベクトル
で、1ループが構成される場合は、着目辺ベクトルをD
iとする先の例に従って表現すると、Di−2とDi+
2が事実上同一辺となる。
【0072】また、一つの粗輪郭ループが4本の辺ベク
トルで構成されている場合は、各注目辺に対し、輪郭点
を定義してゆくのではなく、粗輪郭ループに対して、第
一平滑化後の輪郭点データを定義するルールも存在す
る。
【0073】次に、以下に、第一平滑化の着目辺とその
前後高々2本ずつの辺ベクトルの長さのパターン及び、
その各パターンでの着目辺に対する出力となる第一平滑
化後の輪郭点の定義のしかたを説明する。
【0074】入力となる粗輪郭データは、図12に説明
した形態で与えられている。ここで、各輪郭ループにお
いて、そのループ内に含まれる輪郭点(輪郭辺ベクトル
の始点)数をnとした時、第1点を始点として第2点を
終点とする輪郭辺ベクトルを第1辺ベクトル、第2点を
始点として第3点を終点とする輪郭辺ベクトルを第2辺
ベクトル、第i点(ただし、i<n)を始点として第i
+1点を終点とする輪郭辺ベクトルを第i辺、第n点
(同輪郭ループ中の最終点)を始点として、第1点を終
点とする輪郭辺ベクトルを第n辺として定義する。先に
説明した様に、輪郭ループは、垂直ベクトルと水平ベク
トルが交互に連結しており、必ず偶数の辺ベクトルで構
成されている。
【0075】垂直ベクトルは、始点座標と終点座標のx
座標値が等しいため、終点のy座標値から始点のy座標
値を引いて(減算して)、その結果の値(差)をもっ
て、その垂直ベクトルの長さと向き(合わせて、辺デー
タと称する)を定義する。即ち、差の絶対値をもって長
さと称し、差が負の時は上向き、正の時は下向きと考え
るものとする。向きに関しては、アウトライン抽出部に
おいて、y座標(副走査方向)を上から下に向かう向き
を正方向にとっていることに起因している。
【0076】水平ベクトルは、始点座標と終点座標のy
座標値が等しいため、終点のx座標値から始点のx座標
値を引いて(減算して)、その結果の値(差)をもっ
て、その水平ベクトルの長さと向き(合わせて、辺デー
タと称する)を定義する。即ち、差の絶対値をもって長
さとし、差が負の時は左向き、正の時は右向きとする。
向きに関しては、アウトライン抽出部において、x座標
(主走査方向)を、左から右に向かう向きを正方向にと
っていることに起因している。 (第1のケース)図15は、粗輪郭ループが、4本の辺
ベクトルより構成され、かつ、4本の辺ベクトルの長さ
が全て4以下の場合を示している。この条件が成立して
いるか否かをチェックするには、注目する粗輪郭ループ
中の総点数が4であって、かつ、最初の水平ベクトルと
直後の垂直ベクトルが共に辺長が4以下か否かを調べれ
ばよい。
【0077】粗輪郭ベクトルは、前述の様に必ず水平ベ
クトルと垂直ベクトルが交互につながっているため、粗
輪郭ループ中の総辺ベクトル数が4の場合にはベクトル
ループは必ず長方形(正方形の場合もあり得る)であ
る。この条件が成立するなら、図15の状態になり、そ
うでなければ図15の状態にはない。図15の状態にあ
る場合は、4本の辺ベクトルの総ての辺の始点と中点を
非角点の輪郭点として出力する。この平滑化ルールは、
等濃度線形状として、局所的に周囲よりも濃度が高い
点、もしくは低い点として存在する部分に見受けられこ
の部分の等濃度線形状を楕円(もしくは円)に近付ける
効果を有する。 (第2のケース)図16は、注目辺の長さが3未満の場
合を表わしている。この場合は、注目辺の中点を非角点
の輪郭点として出力する。 (第3のケース)図17は、注目辺の長さが5以上で、
かつ、注目辺の前辺の長さも5以上である場合を表わし
ている。この場合は、注目辺の始点を角点の輪郭点とし
て出力する。この平滑ルールは、長辺が連続している部
分であり、本来等濃度線が直角であった部分と想定し、
この等濃度線の形状を保存するものである。 (第4のケース)図18は、注目辺の長さが3以上の場
合である。この時、前辺の長さが4以下であれば、前々
辺の長さを前辺の長さで割った値の長さ分だけ、注目辺
の始点を終点側に移動させた点を非角点である輪郭点と
して出力する。ただし、前々辺の長さを前辺の長さで割
った値が、注目辺の長さの半分よりも大きい場合には、
注目辺の中点を非角点の輪郭点として出力する。
【0078】また、後辺の長さが4以下であれば、後々
辺の長さを後辺の長さで割った長さ分だけ注目辺の終点
を始点側に移動させた点を非角点である輪郭点として出
力する。ただし、後々辺の長さを後辺の長さで割った値
が、注目辺の長さよりも大きい場合には、注目辺の中点
を非角点の輪郭点として出力する。この時、既に、前辺
と前々辺の条件により(もしくは、後辺と後々辺の条件
により)、既に注目辺の中点が非角点の輪郭点として出
力されている場合には、後辺と後々辺の条件によっても
(もしくは、前辺と前々辺の条件によっても)、注目辺
の中点を非角点の輪郭点として重ねて出力することはし
ないものとする。
【0079】図18のルールによれば、前辺(もしくは
後辺)の段差が大きければ大きいほど、出力される輪郭
点は注目辺の元々の始点(もしくは終点)の位置に近づ
き、段差が小さいほど、出力される輪郭点は注目辺の元
々の始点(もしくは終点)の位置から遠ざかり中点に近
づく。即ち、注目辺に対して、長い前辺(もしくは後
辺)が接続する場合には、注目点の始点(もしくは終
点)付近は角張り、短い前辺(もしくは後辺)が接続す
る場合には、滑らかな斜線に近づくことになる。
【0080】以上、図15〜図18に説明した第一平滑
化の処理は、ステップS403で処理される。ステップ
S403の処理詳細を図19に示した。以下、図19に
従って、ステップS403での処理の内容を説明する。 <第一平滑化処理の手順>図19の処理を開始すると、
ステップS3801において、処理中の粗輪郭ループの
番号を示す変数loopを“1”に初期化する。
【0081】ステップS3802では、処理中の粗輪郭
ループの中で注目する輪郭辺ベクトルの番号(即ち、こ
の輪郭辺ベクトルの始点の番号)を示す変数point
を“1”に初期化する。ステップS3803では、ステ
ップS402で入力した粗輪郭データの中の、変数lo
opに保持される値を番号とする粗輪郭ループ上の全て
の輪郭辺ベクトルの長さを算出して、ワーク領域212
30内の図示しない領域に保持する。ステップS380
4では、上記図15〜図18に説明した第一平滑化の各
処理のうち、該当するルールの判定、及びそのルールに
従った平滑処理後の輪郭点の位置の決定、座標値の演算
・出力を行なう。ステップS3804での処理の詳細
は、図20に示した。以下、図20に従って、ステップ
S3804での処理の内容を説明する。
【0082】図20の処理を開始すると、ステップS3
901において、注目中の輪郭辺ベクトルを含む粗輪郭
ベクトルループに含まれる輪郭辺ベクトルの数(即ち、
粗輪郭点の総数)Nloopが4か否かを判定する。も
し4の場合には、ステップS3902に進み、そうでは
ない場合には、ステップS3905に進む。ステップS
3902では、4本の辺ベクトル全てが、長さ4以下か
否かが判定される。この場合、連続する2本のベクトル
の長さ(例えば、|D1|と|D2|)が、共に4以下か
否かを判定し、もし連続する2本のベクトルの長さが共
に4以下の場合には、4本の辺ベクトルが全て辺長4以
下である粗輪郭ループ、即ち第1のケース(図15のル
ール)に該当する場合であると判定され、ステップS3
903へ進む。そうではない場合には、ステップS39
05へ進む。
【0083】ステップS3903では、図15のルール
に該当する場合の処理に相当し、粗輪郭ループを構成す
る4本のベクトルの全てに対し、それぞれ、その始点と
中点と(都合、計8点)を非角点の輪郭点として出力し
て、ステップS3904へ進む。ステップS3904で
は、ステップS3903にて、4本全ての辺ベクトルの
処理を終えているので、注目している輪郭辺ベクトルの
番号を示す変数pointをNloop(この場合、N
loop=4である)に書き換えて、図19のルーチン
へ復帰する。
【0084】ステップS3905では、変数point
に保持される注目中の輪郭辺ベクトルの番号を一時的な
変数iにコピーする。ステップS3906では、注目す
る輪郭辺ベクトルの長さ|Di|が5以上か否かを判定
し、5以上の場合はステップS3907へ進み、5未満
の場合はステップS3912へ進む。
【0085】ステップS3907では、注目辺の前辺の
長さ|Di-1|が5以上か否かを判定し、5以上の場合
は、第3のケース(図17のルール)に該当し、ステッ
プS3908へ進む。5未満の場合はステップS391
1へ進む。
【0086】ステップS3908では、図17のルール
に該当する場合の処理に相当し、注目辺の始点を角点で
ある輪郭として出力し、ステップS3909へ進む。ス
テップS3909では、注目辺の後辺の長さ|Di+1|
が5以上か否かを判定し、5未満であれば、注目辺の後
辺側(終点側)が、第4のケース(図18のルール)に
該当し、ステップS3910へ進む。ステップS391
0では、注目辺の終点を、後々辺の長さ(|Di+2|)
を後辺の長さ(|Di+1|)で割って得られる値に相当
する長さだけ始点側に移動した点を非角点である輪郭点
として出力する。但し、|Di+2|を|Di+1|で割って
得られる値が、注目辺の長さの半分を越える場合には、
注目辺の中点を非角点である輪郭点として出力する。
【0087】ステップS3910の処理を終えると、図
19のルーチンへ復帰する。ステップS3909におい
て、注目辺の後辺の長さが5以上の場合には、そのまま
図19のルーチンへ復帰する。
【0088】ステップS3911では、注目辺の後辺の
長さ(|Di+1|)が5以上か否かを判定し、5未満の
場合には注目辺は始点側(前辺側)も終点側(後辺側)
も第4のケース(図18のルール)に該当し、ステップ
S3913へ進む。5以上の場合は、始点側(前辺側)
のみが図18のルールに該当し、ステップS3914へ
進む。
【0089】ステップS3912は、ステップS390
6において、注目辺の長さが5未満であると判定された
時に実行されるステップである。ステップS3912で
は、注目辺の長さが3以上であるか否かを判定し、3以
上の場合は、注目辺の始点側も終点側も第4のケース
(図18のルール)に該当し、ステップS3913へ進
む。また、ステップS3912において、注目辺の長さ
が3未満の場合には、図16のルールに該当する場合に
相当し、ステップS3915に進む。
【0090】ステップS3913では、注目辺の終点側
(後辺側)が図18のルールに該当する場合の処理を実
行する。即ち、ステップS3909と同様に、注目辺の
終点を、後々辺の長さ(|Di+2|)を後辺の長さ(|
Di+1|)で割って得られる値に相当する長さだけ始点
側に移動した点を非角点である輪郭点として出力する。
但し、|Di+2|を|Di+1|で割って得られる値が、注
目辺の長さの半分を超える場合には、注目辺の中点を非
角点である輪郭点として出力する。ステップS3913
の処理を終えると、ステップS3914へ進む。
【0091】ステップS3914では、注目辺の始点側
(前辺側)が第4のケース(図18のルール)に該当す
る場合の処理を実行する。即ち、注目辺の始点を、前々
辺の長さ(|Di-2|)を前辺の長さ(|Di-1|)で割
って得られる値に相当する長さだけ終点側に移動した点
を非角点である輪郭点として出力する。但し、|Di-2
|を|Di-1|で割って得られる値が、注目辺の長さの
半分を超える場合には、注目辺の中点が、既にステップ
S3913にて出力されていないならば、注目辺の中点
を非角点である輪郭点として出力し、ステップS391
3にて既に注目辺の中点が出力されているならば、ここ
では、何も出力せずに図19のルーチンへ復帰する。
【0092】ステップS3915は、第2のケース(図
16のルール)に該当する場合の処理を実行する。即
ち、注目辺の中点を非角点である輪郭点として出力した
後、図19のルーチンへ復帰する。
【0093】以上、図20のフローチャートに従って、
図19のステップS3804の平滑化ルール適用の処理
の内容を説明した。
【0094】図19のフローチャートで、ステップS3
804の処理を終えると、ステップS3805へ進む。
ステップS3805では、ステップS3804の処理で
出力されたばかりの輪郭点の座標値に、ステップS34
04にてワーク領域2130内のメモリ領域にセットさ
れた倍率指示データに従った倍率値を乗ずることによっ
て、S3804の処理で出力されたばかりの輪郭点の座
標値を変倍処理済の座標に書き替える。ステップS38
05の処理を終えると、ステップS3806へ進む。ス
テップS3806では、変数pointに保持される値
が処理中の粗輪郭ベクトルループに含まれる粗輪郭点数
Nloopと等しいか否かを判定し、等しい場合は、処
理中の粗輪郭ベクトルループの平滑・変倍処理は完了し
たと判断し、ステップS3808へ進む。等しくない場
合には、注目している輪郭辺ベクトルの番号を示す変数
pointに保持される値を1だけ増やして、ステップ
S3804へ戻る。
【0095】ステップS3808では、変数loopに
保持されている処理中の粗輪郭ベクトルループの番号
が、処理中の階調レベルlevelの2値画像の粗輪郭
ベクトルデータに含まれるループ数aに等しいか否かを
判定し、等しい場合には、処理中の階調レベルleve
lの2値画像の粗輪郭ベクトルデータは全て平滑・変倍
処理が完了したと判断し、図4のルーチンへ復帰する。
等しくない場合には、ステップS3809へ進み、変数
loopに保持されている処理の粗輪郭ベクトルループ
の番を示す値を1だけ増やして、ステップS3802へ
戻る。以上、図19のフローチャートに従って、図4の
ステップS403の第一平滑化・変倍処理の内容を説明
した。 (第2平滑化処理)図4のフローチャートで、ステップ
S403の処理を終えると、ステップS404へ進む。
ステップS404では、ステップS403でワーク領域
21230内の図示しない領域に出力された第一平滑化
及び変倍の処理結果を入力して、第二平滑化の処理を行
なう。第二平滑化の処理は、図21を用いた説明に従っ
て実行される。
【0096】次に、図21を用いて、第二平滑化を説明
する。第二平滑化は、第一平滑化同様、輪郭ループ単位
に処理され、かつ各輪郭ループ内においては、各輪郭点
毎に処理が進められる。
【0097】各輪郭点について、注目している輪郭点が
角点である場合は、入力した輪郭点座標値そのものをも
って、その注目輪郭点に対する第二平滑化済の輪郭点座
標データとする。注目している輪郭点が非角点である場
合は、前後の輪郭点座標値と、注目する輪郭点の座標値
との加重平均により求まる値をもって、注目している輪
郭点に対する第二平滑化済の輪郭点座標値とする。即
ち、非角点である注目入力輪郭点をPi(xi,yi)と
し、Piの入力輪郭ループにおける直前の輪郭点をPi-1
(xi-1,yi-1)、直後の輪郭点をPi+1(xi+1,yi+
1)、Piに対する第二平滑化済の輪郭点をQi(xi',
yi')とすると、 xi'=ki-1・xi-1+ki・xi+ki+1・xi+1 yi'=ki-1・yi-1+ki・yi+ki+1・yi+1 … として算出する。ここで、 ki-1=ki+1=1/4,ki=1/2 である。
【0098】図20において、P0,P1,P2,P3,P
4は、入力である第一平滑化済の連続する輪郭点列の一
部であり、P0及びP4は角点、P1、P2及びP3は非角
点である。この時の処理結果が、それぞれ、Q0,Q1,
Q2,Q3,Q4で示されている。P0及びP4は角点であ
るから、それらの座標値が、そのまま、それぞれQ0及
びQ4の座標値となり、Q1は、P0,P1,P2から式
に従って算出した値を座標値としてもつ。同様に、Q2
及びQ3は、それぞれ、P1,P2,P3からと、P2,P
3,P4から式に従って算出した値を座標値としても
つ。
【0099】ステップS404の処理を終えると、ステ
ップS405へ進む、処理対象としている階調レベルを
示す変数levelに保持される値が、入力多値画像の
階調数をLとする時、L−1以下か否かを判定する。ス
テップL−1以下であれば、ステップS406へ進み、
そうではない場合には全ての階調レベルに対する2値画
像の輪郭ベクトルによるアウトライン平滑・変倍を終了
したとして、図3のルーチンへ復帰する。ステップS4
06では、変数levelに保持される値を1だけ増や
して、ステップS402に戻る。以上、図4のフローチ
ャートに従って、図3のステップS305のアウトライ
ン平滑・変倍の内容を説明した。 <多値画像再生>図3のフローチャートで、ステップS
305の処理を終えると、ステップS306へ進む。ス
テップS306では、多値画像再生部2103におい
て、ステップS305で得られた平滑・変倍済の等濃度
線のアウトラインベクトルから多値画像を再生する。具
体的には、図6に示すフローチャートに係る処理を行な
うことにより実現される。
【0100】図6は、多値画像再生処理の流れを示すフ
ローチャートである。先ず、ステップS81では、階調
レベルを表す変数levelを1に初期化し、まず2値
画像用バッファB及び多値画像用バッファG(主走査サ
イズX、副走査サイズY)を初期化する。ステップS8
2では、2値画像用バッファBに階調レベルlevel
の等濃度線を描画する。
【0101】ステップS83では、描画された等濃度線
を利用し、多値画像を再生する。すなわち、2値画像用
バッファBをラスタ走査しながら、その走査において等
濃度線を横切る回数が奇数回の時に、2値画像用バッフ
ァBの走査中の座標に対応する多値画像バッファGの座
標の画素値を階調レベルlevelで塗り潰しを開始
し、横切る回数が偶数回になった時に、その塗り潰しを
終了する。また、2値画像用バッファBをラスタ走査す
る際には、等濃度線(黒画素)を横切るときに、その等
濃度線を構成する黒画素を白画素に変更する。この処理
は、2値画像バッファBをラスタ走査しながら走査を終
了した画素を初期化することを意味し、これによりラス
タ走査しながら走査を終了した画素を初期化することを
意味し、これにより各階調レベルの処理を行なう都度、
2値画像用バッファBを初期化(この場合、全画素を初
期化しなければならない)する必要が無くなる。
【0102】以上説明したように、各階調レベルの等濃
度線のみを夫々の濃度に対応する2値画像に描画し、各
2値画像を利用して多値画像を再生するため、2値画像
で描画された等濃度線の内部を全て一旦塗り潰してから
多値画像を再生する場合より、高速に多値画像を再生す
ることができる。
【0103】このようにして、ステップS305で等濃
度線アウトライン平滑・変倍部2102により平滑・変
倍された等濃度線のアウトラインベクトルの各階調レベ
ルについて、そのアウトラインベクトルがなす輪郭を2
値画像様バッファ21233に描画(ステップS82に
対応)し、それをラスタ走査して多値画像用バッファ2
1234に多値変倍画像を再生し、合わせて2値画像バ
ッファ21233も初期化する処理(ステップS83に
対応)を全階調レベルについて繰り返し行ない、等濃度
線のアウトラインベクトルから変倍したストライプ画像
を再生する。なお、2値画像用バッファ21233及び
多値画像用バッファ21234は、論理的な構成(図1
参照)においては、等濃度線アウトライン平滑・変倍部
2102に含まれ、物理的な構成(図2参照)において
は、ワーク領域21230に含まれる。ステップS30
6の処理を終えると、ステップS307へ進む。 <濃度平滑処理>ステップS307では、濃度平滑部2
104あるいは濃度において、多値画像再生部2103
で再生された多値画像の濃度を平滑化する。濃度平滑化
2104は、例えば、図7の一様重みフィルタ処理部9
1及びフィルタサイズ決定部92を有し、倍率設定部2
106によって設定された変倍倍率に基づいてフィルタ
サイズ決定部92でフィルタサイズを決定し、一様重み
フィルタ処理部91において濃度を滑らかに平滑化す
る。なお、倍率設定部2106で設定される倍率は直に
濃度平滑部に入力されるのではなく、制御部2107を
介してメモリ上に書込まれた値を用いる。
【0104】図7は、濃度平滑部2104の構成を示す
図である。濃度平滑部2104は、一様重みフィルタ処
理部91と、フィルタサイズ決定部92とを有する。フ
ィルタサイズ決定部92は、倍率設定部2106で設定
され、制御部2107を介して得た変倍倍率に基づいて
フィルタサイズを決定し出力する。一様重みフィルタ処
理部91は、多値画像再生部2103の出力画像と、フ
ィルタサイズ決定部92から供給されるフィルタサイズ
とに基づいて最終的に濃度平滑処理を行った多値画像を
出力する。一様重みフィルタ処理部91は、例えば、
「コンピュータ画像処理入門」(田村、総研出版)等に
紹介されている公知の手法を用いたフィルタ処理部であ
り、この手法は、通常雑音除去などに用いられている。
【0105】図8は、一様重みフィルタ処理部91にお
ける処理の概要を示す図である。同図において、画素1
001はラスタ走査中の多値画像の注目画素を示してお
り、画素1002は、この注目画素1001の近傍の2
4画素を含めた25画素領域(5×5領域)を示してい
る。ここで、注目画素1001とその近傍の画素の各画
素値に、所定の重みを乗じ、それらの算術平均値をもっ
て注目画素1001の画素値とする処理をフィルタ処理
という。一様重みフィルタ処理部91では、その重みが
図示の如く全て“1”として処理する。
【0106】フィルタサイズ決定部92は、一様重みフ
ィルタ処理部91で用いる倍率設定部2106で設定さ
れた変倍倍率Sに基づいて決定する。今、主走査方向の
変倍倍率をV、副走査方向の変倍倍率をHとし、またフ
ィルタサイズ(注目画素の近傍領域1002のサイズ)
を主走査方向g、副走査方向hの長方形(または正方
形)としたとき、g及びhは、 g=min{[V],odd([V+1])} h=min{[H],odd([H+1])} … で与えられる。ただし、odd(X)はXを下回らない
奇数を返す関数、[・]はガウス記号、min{}
は{}内の最小値を返す関数を表す。
【0107】以上説明した画像処理技術に拠れば、高品
質の多値変倍画像を得ることができる。
【0108】ステップS307の処理を終えると、ステ
ップS308へ進む。
【0109】ステップS308では、ステップS307
で得られた濃度平滑済の変倍処理画像を、多値画像出力
部2122もしくは、外部記憶部2127へ出力して、
一連の処理を終了する。
【0110】外部記憶部2127に格納された多値画像
は、多値画像出力部2122から出力されたり、あるい
は他の装置から記憶媒体あるいは通信媒体を介して出力
される。
【0111】以上のようにして多値画像における各濃度
レベルのアウトラインを平滑化して多値画像を再生する
ことで、平滑化されたアウトラインに不自然な角部が残
らず、より高画質の多値画像が得られる。
【0112】また、従来の技術に比べて平滑化のために
参照する辺の組み合わせの場合分けが減少したため、構
成が簡単になり、また処理が高速に行える。 (第2の実施の形態)第1の実施の形態において説明し
た第一平滑化の処理で、図18で示されるルールに適合
する場合(第4のケース)には、以下の様に出力する輪
郭点を定めても良い。
【0113】即ち、注目辺の長さ(|Di|)が3以上
の場合に、前辺の長さが4以下であれば、前々辺の長さ
(|Di-2|)を、前辺の長さ(|Di-1|)に定数γ
(γは実数)を乗じて得られる値(γ・|Di-1|)で
割った値(|Di-2|/(γ・|Di-1|))の長さ分だ
け、注目辺の始点を終点側に移動させた点を非角点であ
る輪郭点として出力する。但し、前々辺の長さを、前辺
の長さに定数γを乗じて得られる値で割った値が、注目
辺の長さの半分よりも大きい場合(|Di-2|/(γ・
|Di-1|)>|Di|/2)には、注目辺の中点を非角
点の輪郭点として出力するものとする。
【0114】また、注目辺(|Di|)の長さが3以上
で、後辺の長さ(|Di+1|)が4以下であれば、後々
辺の長さ(|Di+2|)を、後辺の長さ(|Di+1|)に
定数γ(γは実数)を乗じて得られる値(γ・|Di+1
|)で割った値(|Di+2|/(γ・|Di-1|))の長
さ分だけ、注目辺の終点を始点側に移動させた点を非角
点である輪郭点として出力する。但し、後々辺の長さ
を、後辺の長さに定数γを乗じて得られる値で割った値
が、注目辺の長さの半分よりも大きい場合(|Di+2|
/(γ・|Di-1|)>|Di|/2)には、注目辺の中
点を非角点の輪郭点として出力する。この時、既に前辺
と前々辺の条件により(もしくは、後辺と後々辺の条件
により)、既に注目辺の中点が非角点の輪郭点として出
力されている場合には、後辺と後々辺の条件によっても
(もしくは、前辺と前々辺の条件によっても)、注目辺
の中点を非角点の輪郭点として重ねて出力することはし
ないものとする。
【0115】以上の手順で、γ=1.0とすれば、第1
の実施の形態と全く同様となる。γ>1.0、即ち、例
えばγ=2.0等にすれば、第1の実施の形態に比して
より粗輪郭からの角の保存性が高まる。反対に、γ<
1.0、即ち、例えばγ=0.5等にすれば、第1の実
施の形態に比し、より滑らかな斜線に近づく傾向にな
る。
【0116】ここで、例えば、処理対象とする入力画像
が、例えば文字放送の映像の一画面であるような文字や
線画の如き、角を含む場合には、γを1.0未満に設定
し、一方、アニメーションの一コマ等の如き、保存すべ
き角が比較的少ない場合には、γを1.0を超える値に
設定する等の使い分けをしても良い。
【0117】この場合は、例えば第1の実施の形態の図
3で示されるステップS304において、倍率のみなら
ず、γの値を指示するデータをも入力し、図20で示さ
れるステップS3910、ステップS3914、及びス
テップS3914での処理で、このγのデータを参照し
て、上記に説明した処理を実行するようにしてもよい。
尚、γの値を指示するデータ自体は、図2の操作入力部
2125より操作者よりあらかじめ入力されるものとす
る。 (第3の実施の形態)第1の実施の形態では、図3のス
テップS301で多値画像を入力した後に、ステップS
302で全階調レベル分の2値画像の生成を終えてか
ら、ステップS303で全階調レベル分の2値画像に対
して、2値画像アウトライン抽出を施している。また、
ステップS305では、全階調レベル分のアウトライン
ベクトルを平滑・変倍して、ステップS306ではステ
ップS306で得られた全階調レベル分のアウトライン
ベクトルから多値画像を再生する様に構成されている。
【0118】しかし、本発明は、この構成に限るもので
はない。即ち、2値画像の作成(S302)、2値画像
(S303)、アウトライン平滑・変倍(S305)、
多値画像再生(S306)に関しては、ある階調レベル
の成分のみに対する処理が可能であるので、例えば図2
2に示すように、これらの処理を階調レベル毎に一巡さ
せて、全階調レベル分のループ、即ち、S302’〜S
306’の繰り返しが終了した時点で、濃度平滑(S3
07’)と多値画像出力(S308’)の処理を行うよ
うに構成しても良い。ここで、図2において、LEVE
Lは処理中の階調レベルを保持する変数で、多値画像の
階調数をLとする。また、ステップS302’、ステッ
プS303’、ステップS305’、ステップS30
6’は、図3におけるステップS302、ステップS3
03、ステップS305、ステップS306にそれぞれ
対応し、変数LEVELに保持される階調レベルのみに
対する処理を行なうものである。
【0119】また、これらを変形し、例えば、2値画像
の作成までは全階調レベル分作成してしまってから、階
調レベル別のループを開始したり、或いは、アウトライ
ンの平滑・変倍までは階調レベル別のループにより処理
を進め、多値画像の再生処理以降は全階調レベル分を一
括して処理する等の構成にしても良い。
【0120】このように階調レベル別のループによって
処理を進める場合には、第1の実施の形態に比して、処
理対象となるデータ量が減少するためワーク領域の所要
量を減らすことが可能となる。
【0121】
【他の実施形態】なお、本発明は、複数の機器(例えば
ホストコンピュータ,インタフェイス機器,リーダ,プ
リンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一
つの機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ
装置など)に適用してもよい。
【0122】また、本発明の目的は、実施形態の機能を
実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記
憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステ
ムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMP
U)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し
実行することによっても達成される。
【0123】この場合、記憶媒体から読出されたプログ
ラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現するこ
とになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は
本発明を構成することになる。
【0124】プログラムコードを供給するための記憶媒
体としては、例えば、フロッピディスク,ハードディス
ク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD
−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMな
どを用いることができる。
【0125】また、コンピュータが読出したプログラム
コードを実行することにより、前述した実施形態の機能
が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示
に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレ
ーティングシステム)などが実際の処理の一部または全
部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が
実現される場合も含まれる。
【0126】さらに、記憶媒体から読出されたプログラ
ムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボード
やコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わる
メモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に
基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わ
るCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、そ
の処理によって前述した実施形態の機能が実現される場
合も含まれる。
【0127】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、多
値画像からその濃度レベルごとのアウトラインを抽出し
て平滑化し、変倍することで高画質の変倍画像を得られ
るとともに、従来多値画像の再生時に起りがちであった
各濃度レベルのアウトラインにおける不自然な角を減少
させ、より高画質な出力画像が得られる。
【0128】また、より高速な処理が可能である。
【0129】また、より容易な構成が可能となる。
【0130】また、各濃度レベルにおけるアウトライン
の平滑化の程度を調整することが可能となった。
【0131】
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の画像処理装置の論理的な構成例
を示す図である。
【図2】本実施の形態の画像処理装置の物理的な構成例
を示す図である。
【図3】画像処理装置2100の動作例を示すフローチ
ャートである。
【図4】アウトライン平滑・変倍処理手順のフローチャ
ートである。
【図5】2値画像作成工程21021’における処理の
フローチャートである。
【図6】多値画像再生処理のフローチャートである。
【図7】濃度平滑部2104の構成を示す図である。
【図8】一様重みフィルタ処理部91における処理の概
要を示す図である。
【図9】アウトライン抽出時の走査のしかたを示す図で
ある。
【図10】注目画素近傍における輪郭辺ベクトルの抽出
状態の一例を示す図である。
【図11】抽出された粗輪郭ベクトルループの例を示す
図である。
【図12】抽出された粗輪郭ベクトルループ群のデータ
形式の例を示す図である。
【図13】アウトライン平滑・変倍部21023の詳し
い構成を示す図である。
【図14】着目粗輪郭辺ベクトルDiと、着目粗輪郭辺
ベクトルの前の2本の辺ベクトルDi-1,Di-2及び、着
目粗輪郭辺ベクトルの後の2本の辺ベクトルD1+1,D1
+2の様子と、着目辺Diに対して定義される第一平滑化
後の輪郭点の様子を示す図である
【図15】注目辺を含む粗輪郭ループが4本の辺ベクト
ルより構成され、かつ、4本の辺ベクトルの長さが全て
4以下である第1のケースを示す図である。
【図16】注目辺の長さが3未満の第2のケースを示す
図である。
【図17】注目辺の長さが5以上で、かつ、注目辺の前
辺の長さも5以上である第3のケースを示す図である。
【図18】注目辺の長さが3以上の第4のケースを示す
図である。
【図19】第一平滑化・変倍処理のフローチャートであ
る。
【図20】第一平滑化・変倍処理において適用される平
滑化ルールの判定手順のフローチャートである。
【図21】第二平滑化処理の例を示す図である。
【図22】第3の実施形態における、多値画像における
濃度レベルごとに処理を完結させる手順のフローチャー
トである。
【図23】従来の技術に関する画像処理装置の構成を示
す図である。
【図24】図23における等濃度線アウトライン平滑・
変倍部502の詳細な構成を示す図である。
【図25】注目辺とその前後の高々3つの辺に基づいて
行われる従来の第一平滑化処理の様子を示す図である。
【図26】従来の第一平滑化処理のしかたを示す図であ
る。
【図27】従来の第一平滑化処理のしかたを示す図であ
る。
【図28】従来の第一平滑化処理のしかたを示す図であ
る。
【図29】従来の第一平滑化処理のしかたを示す図であ
る。
【図30】従来の第一平滑化処理のしかたを示す図であ
る。
【図31】従来の第一平滑化処理のしかたを示す図であ
る。
【図32】従来の第一平滑化処理のしかたを示す図であ
る。
【図33】従来の第一平滑化処理のしかたを示す図であ
る。
【図34】従来の第一平滑化処理のしかたを示す図であ
る。
【図35】従来の第一平滑化処理のしかたを示す図であ
る。
【図36】従来の第一平滑化処理のしかたを示す図であ
る。
【図37】従来の第一平滑化処理のしかたを示す図であ
る。
【図38】従来の第一平滑化処理のしかたを示す図であ
る。
【図39】従来の第一平滑化処理のしかたを示す図であ
る。
【図40】従来の第一平滑化処理のしかたを示す図であ
る。
【符号の説明】
2101 多値画像獲得部 2102 等濃度線アウトライン平滑・変倍部 21021 2値画像作成部 21022 2値画像アウトライン抽出部 21023 アウトライン平滑・変倍部 2103 多値画像再生部 2104 濃度平滑部 2105 多値画像出力部 2106 倍率設定部 2107 制御部

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画素から構成される多値画像から、各階
    調レベル毎に辺ベクトルを成分とする輪郭ベクトルデー
    タを抽出する輪郭ベクトル抽出手段と、 抽出された各階調レベル毎の輪郭ベクトルデータを、注
    目辺ベクトルと、その前後のそれぞれ高々2つの辺ベク
    トルの組み合わせに応じて、注目辺ベクトルに対する輪
    郭点を定めて平滑化する平滑手段と、 前記平滑手段で得られた各階調レベルのベクトルデータ
    に基づいて多値画像を生成する多値画像生成手段とを備
    えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記平滑手段は、注目辺ベクトルの長さ
    と、それに隣接する辺ベクトルの長さとが、共に少なく
    とも3画素分の一定値以上の場合に、注目辺ベクトルの
    端点と、注目辺ベクトルに隣接する辺ベクトルとの相対
    的な位置関係を保つことを特徴とする請求項1に記載の
    画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記平滑手段は、注目辺ベクトルの前々
    辺ベクトルの長さと注目辺ベクトルの直前の辺ベクトル
    の長さとの比と、注目辺ベクトルの後々辺ベクトルの長
    さと注目辺ベクトルの直後の辺ベクトルの長さとの比と
    に応じて、注目辺ベクトルに対する輪郭点を定めて平滑
    化することを特徴とする請求項1または2に記載の画像
    処理装置。
  4. 【請求項4】 前記平滑手段は、注目辺ベクトルの前々
    辺ベクトルの長さと注目辺ベクトルの直前の辺ベクトル
    の長さとの比に所定値で重み付けした値と、注目辺ベク
    トルの後々辺ベクトルの長さと注目辺ベクトルの直後の
    辺ベクトルの長さとの比に所定値で重み付けした値とに
    応じて、注目辺ベクトルに対する輪郭点を定めて平滑化
    することを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】 所望の値を入力する入力手段をさらに備
    え、該入力手段により前記所定値を設定することを特徴
    とする請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 【請求項6】 前記輪郭ベクトル抽出手段は、水平方向
    及び垂直方向の辺ベクトルが交互に連続するベクトルル
    ープ群により構成される輪郭ベクトルデータを抽出する
    ことを特徴とする前記請求項1乃至5のいずれかに記載
    の画像処理装置。
  7. 【請求項7】 画素から構成される多値画像から、各階
    調レベル毎に辺ベクトルを成分とする輪郭ベクトルデー
    タを抽出する輪郭ベクトル抽出工程と、 抽出された各階調レベル毎の輪郭ベクトルデータを、注
    目辺ベクトルと、その前後のそれぞれ高々2つの辺ベク
    トルの組み合わせに応じて、注目辺ベクトルに対する輪
    郭点を定めて平滑化する平滑工程と、 前記平滑工程で得られた各階調レベルのベクトルデータ
    に基づいて多値画像を生成する多値画像生成工程とを備
    えることを特徴とする画像処理方法。
  8. 【請求項8】 前記平滑工程は、注目辺ベクトルの長さ
    と、それに隣接する辺ベクトルの長さとが、共に少なく
    とも3画素分の一定値以上の場合に、注目辺ベクトルの
    端点と、注目辺ベクトルに隣接する辺ベクトルとの相対
    的な位置関係を保つことを特徴とする請求項7に記載の
    画像処理方法。
  9. 【請求項9】 前記平滑工程は、注目辺ベクトルの前々
    辺ベクトルの長さと注目辺ベクトルの直前の辺ベクトル
    の長さとの比と、注目辺ベクトルの後々辺ベクトルの長
    さと注目辺ベクトルの直後の辺ベクトルの長さとの比と
    に応じて、注目辺ベクトルに対する輪郭点を定めて平滑
    化することを特徴とする請求項7または8に記載の画像
    処理方法。
  10. 【請求項10】 前記平滑工程は、注目辺ベクトルの前
    々辺ベクトルの長さと注目辺ベクトルの直前の辺ベクト
    ルの長さとの比に所定値で重み付けした値と、注目辺ベ
    クトルの後々辺ベクトルの長さと注目辺ベクトルの直後
    の辺ベクトルの長さとの比に所定値で重み付けした値と
    に応じて、注目辺ベクトルに対する輪郭点を定めて平滑
    化することを特徴とする請求項9に記載の画像処理方
    法。
  11. 【請求項11】 所望の値を入力する入力工程をさらに
    備え、該入力工程により前記所定値を設定することを特
    徴とする請求項10に記載の画像処理方法。
  12. 【請求項12】 前記輪郭ベクトル抽出工程は、水平方
    向及び垂直方向の辺ベクトルが交互に連続するベクトル
    ループ群により構成される輪郭ベクトルデータを抽出す
    ることを特徴とする前記請求項7乃至11のいずれかに
    記載の画像処理方法。
  13. 【請求項13】 コンピュータで読み出し可能なプログ
    ラムを記憶した記憶媒体であって、前記プログラムは、 画素から構成される多値画像から、各階調レベル毎に辺
    ベクトルを成分とする輪郭ベクトルデータを抽出する輪
    郭ベクトル抽出手段と、 抽出された各階調レベル毎の輪郭ベクトルデータを、注
    目辺ベクトルと、その前後のそれぞれ高々2つの辺ベク
    トルの組み合わせに応じて、注目辺ベクトルに対する輪
    郭点を定めて平滑化する平滑手段と、 前記平滑手段で得られた各階調レベルのベクトルデータ
    に基づいて多値画像を生成する多値画像生成手段とを含
    むことを特徴とする記憶媒体。
  14. 【請求項14】 前記平滑手段は、注目辺ベクトルの長
    さと、それに隣接する辺ベクトルの長さとが、共に少な
    くとも3画素分の一定値以上の場合に、注目辺ベクトル
    の端点と、注目辺ベクトルに隣接する辺ベクトルとの相
    対的な位置関係を保つことを特徴とする請求項13に記
    載の記憶媒体。
  15. 【請求項15】 前記平滑手段は、注目辺ベクトルの前
    々辺ベクトルの長さと注目辺ベクトルの直前の辺ベクト
    ルの長さとの比と、注目辺ベクトルの後々辺ベクトルの
    長さと注目辺ベクトルの直後の辺ベクトルの長さとの比
    とに応じて、注目辺ベクトルに対する輪郭点を定めて平
    滑化することを特徴とする請求項13または14に記載
    の記憶媒体。
  16. 【請求項16】 前記平滑手段は、注目辺ベクトルの前
    々辺ベクトルの長さと注目辺ベクトルの直前の辺ベクト
    ルの長さとの比に所定値で重み付けした値と、注目辺ベ
    クトルの後々辺ベクトルの長さと注目辺ベクトルの直後
    の辺ベクトルの長さとの比に所定値で重み付けした値と
    に応じて、注目辺ベクトルに対する輪郭点を定めて平滑
    化することを特徴とする請求項15に記載の記憶媒体。
  17. 【請求項17】 所望の値を入力する入力手段をさらに
    備え、該入力手段により前記所定値を設定することを特
    徴とする請求項16に記載の記憶媒体。
  18. 【請求項18】 前記輪郭ベクトル抽出手段は、水平方
    向及び垂直方向の辺ベクトルが交互に連続するベクトル
    ループ群により構成される輪郭ベクトルデータを抽出す
    ることを特徴とする前記請求項15乃至17のいずれか
    に記載の記憶媒体。
  19. 【請求項19】 多値画素で構成される多値画像から、
    各濃度レベルごとに当該濃度レベル以上の濃度レベルを
    有する画素で構成される画像の輪郭を、画素の配置方向
    に沿って連続するベクトルの組として抽出し、抽出され
    た輪郭における連続する2つのベクトルが共に所定長以
    上の場合に、該2つのベクトルの接続点を角部として保
    存し、それ以外の場合には前記接続点をベクトル上で移
    動して概接続点における角部を平滑化することを特徴と
    する画像処理装置。
JP9072062A 1997-03-25 1997-03-25 画像処理装置及びその方法 Withdrawn JPH10271338A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002259960A (ja) * 2001-02-27 2002-09-13 Seiko Epson Corp 画像処理装置及び画像処理方法

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JP2002259960A (ja) * 2001-02-27 2002-09-13 Seiko Epson Corp 画像処理装置及び画像処理方法

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