JPH10271284A - 原稿読み取り装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラテンガラス部において原稿の位置ずれを
検出すること。また、画像の読み取りの作業効率を向上
させること。 【解決手段】 自動原稿送り装置により原稿Ｄをプラテ
ンガラス２ａの上の所定の位置に送り込り込み、プラテ
ンガラス２ａの上の原稿Ｄをイメージセンサ２ｃで走査
することにより原稿の画像を読み取って画像信号に変換
する原稿読み取り装置において、予めプラテンガラス２
ａの上の原稿Ｄを走査して原稿の位置を求め、正規の位
置からずれていても、画像情報が失われない場合には、
ずれの分だけ読み取り開始位置をずらして読み取りを行
なう。また、画像情報が失われる場合には、原稿詰まり
を表示する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ等において使用される自動原稿送り装置を備えた原
稿読み取り装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】原稿読み取り装置においては、読み取り
効率を高めるために自動原稿送り装置が採用されてい
る。この自動原稿送り装置は、原稿載置トレイに載置さ
れた複数枚の原稿を１枚ずつ原稿読み取り用のプラテン
ガラスの上の所定の読み取り位置に送り込み、画像の読
み取りが終了した後に、プラテンガラス上の原稿を排出
トレイに排出するものである。

【０００３】このような自動原稿送り装置においては、
所定のタイミングで所定の位置に原稿を搬送する必要が
ある。このため、従来の自動原稿送り装置においては、
原稿の搬送経路に沿って、複数の用紙センサーを設け、
これらの用紙センサーで原稿の走行状態を監視し、検出
された用紙の走行状態が予測される走行状態と異なった
場合には、原稿が詰まったと判断し、自動原稿送り装置
の動作を停止し、走査パネルに原稿が詰まったことを表
示して、使用者に原稿を再セットすることを促してい
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
自動原稿送り装置においては、用紙センサーは、原稿載
置トレイとプラテンガラスとの間、及び、プラテンガラ
スと排出トレイとの間に配置されているため、プラテン
ガラス部以外の原稿詰まりは検出できるが、プラテンガ
ラス上で原稿が遅れたり、原稿が予測よりも早く搬送さ
れることにより発生する原稿の位置ずれを検出すること
はできなかった。

【０００５】このため、原稿が正規の位置に載置されて
いないのにもかかわらず、無駄な原稿の読み込みが行わ
れるという不都合があった。

【０００６】なお、特開平６２−１６９５６８号公報に
は、原稿の画像を読み取るための光電変換手段を利用し
て、原稿台ガラスの上に置き忘れた原稿を検出すること
が記載されているが、これは単に原稿の有無を検出する
だけのものであり、原稿の位置ずれを検出することはで
きない。

【０００７】そこで本発明は、プラテンガラス部におい
て原稿の位置ずれを検出することを課題とする。また、
本発明は、原稿の位置ずれがあった場合でも、原稿の情
報が失われない場合には、画像の読み取りを行なって作
業効率を向上させることを課題とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、自動原稿送り
装置により原稿をプラテンガラスの上の所定の位置に送
り込り込み、プラテンガラスの上の原稿をイメージセン
サで走査することにより原稿の画像を読み取って画像信
号に変換する原稿読み取り装置において、予めプラテン
ガラスの上の原稿を走査して得た画像信号に基づいて前
記プラテンガラスの上の原稿の位置が正規の位置である
か否かを検出する原稿位置検出手段と、この原稿位置検
出手段により前記プラテンガラスの上の原稿の位置が正
規の位置でないと検出された場合に、原稿位置検出手段
により検出されたプラテンガラスの上の原稿の位置に基
づいて、原稿全体が前記イメージセンサによる読み取り
可能範囲内に存在するか否かを判別する手段と、この判
別する手段により原稿全体が前記イメージセンサによる
読み取り可能範囲内に存在すると判断された場合に、前
記イメージセンサによる読み取り開始位置を制御する手
段とを備えていることを特徴とする。

【０００９】また本発明は、自動原稿送り装置により原
稿をプラテンガラスの上の所定の位置に送り込り込み、
プラテンガラスの上の原稿をイメージセンサで走査する
ことにより原稿の画像を読み取って画像信号に変換する
原稿読み取り装置において、予めプラテンガラスの上の
原稿を走査して得た画像信号に基づいて前記プラテンガ
ラスの上の原稿の位置が正規の位置であるか否かを検出
する原稿位置検出手段と、この原稿位置検出手段により
前記プラテンガラスの上の原稿の位置が正規の位置でな
いと検出された場合に、原稿位置検出手段により検出さ
れたプラテンガラスの上の原稿の位置に基づいて、原稿
全体が前記イメージセンサによる読み取り可能範囲内に
存在するか否かを判別する手段と、この判別する手段に
より原稿全体が前記イメージセンサによる読み取り可能
範囲内に存在すると判断された場合に、正規の原稿の位
置と実際の原稿の位置とのずれの量を検出する手段と、
前記ずれの量だけ、原稿を反対方向に移動させる手段と
を備えていることを特徴とする。

【００１０】

【作用】予めプラテンガラスの上の原稿を走査して原稿
の位置を求め、正規の位置からずれていても、画像情報
が失われない場合には、ずれの分だけ読み取り開始位置
をずらして読み取りを行なう。或いは、ずれの分だけ原
稿を戻して読み取りをおこなう。また、画像情報が失わ
れる場合には、原稿詰まりを表示する。

【００１１】

【実施例】図１は、本発明が適用される原稿読み取り装
置の原理的な構成を示す模式図である。

【００１２】原稿読み取り装置は、原稿を読取位置に送
り込む自動原稿送り装置１と、原稿の画像を読み取って
画像信号に変換する画像読取部２とから構成されてい
る。

【００１３】自動原稿送り装置１は、原稿Ｄを載置する
原稿載置トレイ１ａと、この原稿載置トレイに載置され
た複数枚の原稿Ｄを１枚ずつ原稿読み取り用のプラテン
ガラス２ａの方向に送り出す搬送ローラ（図示せず）を
備えた搬入側搬送経路１ｂと、搬送部１ｂからの原稿を
プラテンガラス２ａの上の所定の読み取り位置に移動さ
せるとともに、画像読取後はプラテンガラス２ａの上の
原稿を取り除く原稿搬送ベルト１ｃと、プラテンガラス
２ａの上から取り除かれた原稿を排出トレイ１ｅの方向
に送り出す搬送ローラ（図示せず）を備えた搬出側搬送
経路１ｄ等を備えて得いる。また、原稿載置トレイ１
ａ、入側搬送経路１ｂ、搬出側搬送経路１ｄにはそれぞ
れ用紙センサ１ｆ，１ｇ，１ｈが設けられている。

【００１４】画像読取部２は、原稿Ｄが載置されるプラ
テンガラス２ａの下面に沿って移動する走査キャリッジ
２ｂと、この走査キャリッジ２ｂに取り付けられて原稿
の画像を電気的な画像信号に変換するＣＣＤ等のイメー
ジセンサ２ｃ等を備えている。図において、符号Ｐ０は
イメージセンサ２ｃのホームポジション位置を示し、符
号Ｐ１はイメージセンサ２ｃの読取開始位置を示し、符
号Ｐ２は読取基準位置を示す。

【００１５】図２は、図１に示す原稿読み取り装置の制
御系を示す原理的なブロック図である。

【００１６】イメージセンサ２ｃには、このイメージセ
ンサ２ｃに対して所定の読取クロックを供給するととも
に、イメージセンサ２ｃの出力から画像信号を抽出する
読取回路３が接続されている。この読取回路３には、イ
メージセンサ２ｃによる画像読取のタイミングを制御す
るための読取タイミング制御回路４が接続されている。
読取回路３の出力は、画像信号出力回路５に供給され、
必要に応じて適当な信号処理が施されたり、或いは、増
幅された後に出力される。

【００１７】本実施例においては、読取回路３の出力が
原稿位置検出回路６に供給されており、後述するよう
に、イメージセンサ２ｃの出力に基づいて、プラテンガ
ラス２ａ上の原稿の位置を検出している。原稿位置検出
回路６により検出された原稿位置の情報は、原稿読み取
り装置全体の動作を制御する制御回路７に供給される。
制御回路７には、原稿読み取り装置に対して各種の指示
を入力するための入力装置８ａや、原稿読み取り装置の
動作状態を表示するための表示装置８ｂを備えた制御パ
ネル８、自動原稿送り装置１における原稿の搬送動作を
制御する原稿送り機構９、自動原稿送り装置１における
原稿の走行位置を検出する用紙センサー１ｆ，１ｇ，１
ｈ等が接続されている。なお、以下のフローチャートで
は説明されていないが、用紙センサー１ｆ，１ｇ，１ｈ
で原稿詰まりが検出された場合には、従来例と同様に、
表示装置８ｂに原稿詰まりが発生したことを表示する。

【００１８】次に、上述した原稿読み取り装置の動作に
ついて説明する。図３は、原稿読み取り装置の動作を説
明するためのフローチャート、図４は原稿の位置を検出
する処理を示す説明図である。

【００１９】制御パネル８の入力装置８ａから原稿読取
開始が指示されると、制御回路７は原稿送り機構９を動
作させる。これにより、原稿載置トレイ１ａに載置され
た複数枚の原稿Ｄの中の最上部の１枚がプラテンガラス
２ａの上の所定の読み取り位置に送り込まれる（ステッ
プ１０１）。正常状態では、図１に示すように、原稿Ｄ
の後端が読取基準位置Ｐ２と一致するように原稿Ｄの位
置決めが行われる。図４（ａ）において、符号Ｄ１で示
す実線の枠は正しい位置に載置された原稿を示す。ま
た、符号Ｄ２で示す破線の枠はオーバーランした原稿を
示し、符号Ｄ３で示す一点鎖線の枠は送り量が不足した
原稿を示す。

【００２０】次に、原稿の予備走査が行なわれる（ステ
ップ１０２）。この予備走査は、ホームポジション位置
Ｐ０にあるイメージセンサ２ｃをプラテンガラス２ａの
方向に移動させ、読取開始位置Ｐ１（時点ｔ１）からイ
メージセンサ２ｃの読み取りを開始させる。

【００２１】図４（ｂ）は、原稿が正しい位置に載置さ
れたときのイメージセンサ２ｃの出力を示しており、時
点ｔ１から時点ｔ３まで画像出力が存在する。但し、出
力のレベルは画像の内容に応じて変化する。なお、ここ
では説明を簡単にするために、原稿以外に部分からの光
の反射は存在しないと仮定している。時点ｔ１から時点
ｔ３までの間隔は用紙のサイズによって決まっており、
プラテンガラス２ａ上の位置と対応しているので、イメ
ージセンサ２ｃの出力の立ち上がりのタイミングと立ち
下がりのタイミングを、それぞれ予測されたタイミング
と比較することにより、原稿が正しい位置に載置された
どうかを判別することができる（ステップ１０３、１０
４）。

【００２２】原稿が正しい位置に載置されている場合に
は、本走査を行なって（ステップ１０５）、図４（ｃ）
に示すように、画像出力が存在するタイミングと同じタ
イミングで原稿の画像を読み取り、その後、原稿を搬出
する。

【００２３】原稿がオーバーランした場合には、図４
（ｃ）に示すように、イメージセンサ２ｃの出力が発生
するタイミングが正規のタイミングの比べて遅れるの
で、イメージセンサ２ｃの出力の立ち上がりのタイミン
グ（時点ｔ４）と立ち下がりのタイミング（時点ｔ７）
を検出することにより、プラテンガラス２ａ上で原稿Ｄ
２がどの程度オーバーランしたかを検出することができ
る。図４（ａ）において、距離Ｌがオーバーラン量を示
す。原稿がオーバーランした場合には、原稿画像の読み
取り自体は可能であるので、すなわち、補正が可能であ
るので（ステップ１０７）、イメージセンサ２ｃによる
読み取り開始位置を、オーバーラン量Ｌに対応した距離
だけずらして設定し、本走査を行なう（ステップ１０
５）。これにより、画像出力が存在するタイミングと同
じタイミング（時点ｔ４〜時点ｔ７）で原稿の画像を読
み取ることが出来る。したがって、画像信号出力回路５
から出力される画像信号は、オーバーランの影響を受け
ない位置ずれのない画像信号となる。

【００２４】原稿の送り量が不足した場合には、図４
（ａ）に示すように、原稿Ｄ３の一部がプラテンガラス
２ａの外側に存在しているので、図４（ｆ）に示すよう
に、イメージセンサ２ｃの出力には、原稿Ｄ３の画像情
報の一部が含まれていない。読み取り開始位置を変更し
ても補正は不可能である（ステップ１０５）。そこで、
この場合には、操作パネル８の表示装置８ｂに、原稿が
詰まっており、原稿の再セットが必要であることを表示
する。

【００２５】なお、上述の実施例においては、原稿の位
置のずれに応じて読み取り開始位置を変更したが、原稿
の位置のずれに応じて、原稿搬送ベルト１ｃを逆回転さ
せて原稿を正規の位置まで戻した後に原稿の画像の読み
取りを行なうようにしてもよい。図５は、この場合の処
理を示すフローチャートである。図５に示すフローチャ
ートは、図３に示すフローチャートとほぼ同じである
が、ステップ１０８の読み取り位置補正に代えて、原稿
搬送ベルト逆回転のステップ１１０を採用している。

【００２６】

【発明の効果】本発明によれば、以下の効果を奏する。

【００２７】（１）プラテンガラス上の原稿の位置ずれ
を検出することが出来、無駄に読み取り作業を行なうこ
とがなくなる。

【００２８】（２）原稿が正規の位置にない場合でも、
補正が可能である場合には画像の読み取りを行なうの
で、作業効率が改善される。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明が適用される原稿読み取り装置の原理
的な構成を示す模式図である。

【図２】 図１に示す原稿読み取り装置の制御系を示す
原理的なブロック図である。

【図３】 原稿読み取り装置の動作を説明するためのフ
ローチャートである。

【図４】 原稿の位置を検出する処理を示す説明図であ
る。

【図５】 原稿読み取り装置の動作の他の例を説明する
ためのフローチャートである。

【符号の説明】

１…自動原稿送り装置、１ａ…原稿載置トレイ、１ｂ…
搬入側搬送経路、１ｃ…原稿搬送ベルト、１ｄ…搬出側
搬送経路、１ｅ…排出トレイ、１ｆ，１ｇ，１ｈ…用紙
センサ、２…画像読取部、２ａ…プラテンガラス、２ｂ
…走査キャリッジ、２ｃ…イメージセンサ、３…読取回
路、４…読取タイミング制御回路、５…画像信号出力回
路、６…原稿位置検出回路、７…制御回路、８ａ…入力
装置、８ｂ…表示装置、８…制御パネル、９…原稿送り
機構

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 自動原稿送り装置により原稿をプラテン
   ガラスの上の所定の位置に送り込り込み、プラテンガラ
   スの上の原稿をイメージセンサで走査することにより原
   稿の画像を読み取って画像信号に変換する原稿読み取り
   装置において、 予めプラテンガラスの上の原稿を走査して得た画像信号
   に基づいて前記プラテンガラスの上の原稿の位置が正規
   の位置であるか否かを検出する原稿位置検出手段と、 この原稿位置検出手段により前記プラテンガラスの上の
   原稿の位置が正規の位置でないと検出された場合に、原
   稿位置検出手段により検出されたプラテンガラスの上の
   原稿の位置に基づいて、原稿全体が前記イメージセンサ
   による読み取り可能範囲内に存在するか否かを判別する
   手段と、 この判別する手段により原稿全体が前記イメージセンサ
   による読み取り可能範囲内に存在すると判断された場合
   に、前記イメージセンサによる読み取り開始位置を制御
   する手段とを備えていることを特徴とする原稿読み取り
   装置。
2. 【請求項２】 前記読み取り開始位置を制御する手段
   が、正規の原稿の位置と実際の原稿の位置とのずれの分
   だけ、前記読み取り開始位置をずらすものであることを
   特徴とする請求項１記載の原稿読み取り装置。
3. 【請求項３】 前記判別する手段により原稿の少なくと
   も一部が前記イメージセンサによる読み取り可能範囲内
   に存在しないと判別された場合に、原稿の読み取り動作
   を停止させるとともに、原稿が正しく送られなかったこ
   とを表示する手段を更に備えていることを特徴とする請
   求項２記載の原稿読み取り装置。
4. 【請求項４】 自動原稿送り装置により原稿をプラテン
   ガラスの上の所定の位置に送り込り込み、プラテンガラ
   スの上の原稿をイメージセンサで走査することにより原
   稿の画像を読み取って画像信号に変換する原稿読み取り
   装置において、 予めプラテンガラスの上の原稿を走査して得た画像信号
   に基づいて前記プラテンガラスの上の原稿の位置が正規
   の位置であるか否かを検出する原稿位置検出手段と、 この原稿位置検出手段により前記プラテンガラスの上の
   原稿の位置が正規の位置でないと検出された場合に、原
   稿位置検出手段により検出されたプラテンガラスの上の
   原稿の位置に基づいて、原稿全体が前記イメージセンサ
   による読み取り可能範囲内に存在するか否かを判別する
   手段と、 この判別する手段により原稿全体が前記イメージセンサ
   による読み取り可能範囲内に存在すると判断された場合
   に、正規の原稿の位置と実際の原稿の位置とのずれの量
   を検出する手段と、 前記ずれの量だけ、原稿を反対方向に移動させる手段と
   を備えていることを特徴とする原稿読み取り装置。