JPH10270317A - 走査露光方法 - Google Patents

走査露光方法

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JPH10270317A
JPH10270317A JP9071231A JP7123197A JPH10270317A JP H10270317 A JPH10270317 A JP H10270317A JP 9071231 A JP9071231 A JP 9071231A JP 7123197 A JP7123197 A JP 7123197A JP H10270317 A JPH10270317 A JP H10270317A
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JP
Japan
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shot area
substrate
scanning
exposure
area
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JP9071231A
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English (en)
Inventor
Kensho Tokuda
憲昭 徳田
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70216Mask projection systems
    • G03F7/70358Scanning exposure, i.e. relative movement of patterned beam and workpiece during imaging

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウエハの合焦動作を行いつつ、そのウエハ上
の所定領域への走査露光を行うに際して、そのウエハの
助走区間中に異常段差領域が存在したときでも、その所
定領域内でデフォーカスが発生しないようにする。 【解決手段】 ショット領域SA14に対して露光を行
う際に、照野フィールド3を助走開始点A14から+Y
方向に相対移動すると共に、オートフォーカス用に検出
されるフォーカス位置を用いて、ショット領域SA14
でデフォーカスが残存するような異常段差領域27Wを
検出する。このような異常段差領域27Wが検出された
ときには、+Y方向への走査露光を中断し、ショット領
域SA14に対する走査方向を−Y方向にして露光を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体素
子、撮像素子(CCD等)、液晶表示素子、又は薄膜磁
気ヘッド等を製造するためのリソグラフィ工程でマスク
パターンを基板上に転写するための露光方法に関し、更
に詳しくはマスク及び基板を同期して移動することによ
りマスクパターンを基板上に逐次転写する所謂ステップ
・アンド・スキャン方式等の走査露光方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子等を製造する際に、従来のス
テッパーのような一括露光型の投影露光装置と共に、マ
スクとしてのレチクルとレジストが塗布されたウエハと
を投影光学系に対して同期して移動することにより、投
影光学系の有効フィールドより広い範囲のショット領域
への露光が可能なステップ・アンド・スキャン方式の投
影露光装置が使用されつつある。一般に投影露光装置に
おいては、開口数(N.A.)が大きく焦点深度の浅い投影
光学系が使用されるため、微細な回路パターンを高い解
像度で転写するためには、オートフォーカス方式でウエ
ハの表面を投影光学系の像面に合わせ込む(合焦させ
る)必要がある。
【0003】同様に、ステップ・アンド・スキャン方式
のような走査露光型の投影露光装置でもウエハの表面を
像面に合わせ込む必要があるが、走査露光型ではレチク
ルのパターンの一部の投影領域(以下、「照野フィール
ド」と呼ぶ)に対してウエハの表面が連続的に走査され
ている。そこで、その照野フィールド内の所定の検出点
のみでウエハの表面のフォーカス位置(投影光学系の光
軸方向の位置)を検出する方式の他に、更にその照野フ
ィールドに対して手前側の検出点でもフォーカス位置を
先読みし、これらのフォーカス位置の情報に基づいてそ
の照野フィールド内のウエハの表面を像面に合わせ込む
方式も提案されている。
【0004】図7(a)は、従来のステップ・アンド・
スキャン方式の投影露光装置で、ウエハ上の或るショッ
ト領域SAに露光を行う場合の説明図であり、この図7
(a)において、走査露光の開始時点では、レチクルの
パターン像の投影領域である例えば矩形の照野フィール
ド31は、ショット領域SAに対して手前側の助走開始
点にある。この段階では照野フィールド31には露光光
は照射されていない。また、実際には固定されている照
野フィールド31に対してウエハステージを介してウエ
ハ側が移動するが、説明の便宜上、以下ではウエハに対
して照野フィールド31側が移動するように表す。
【0005】図7(a)において、走査露光が開始され
ると、ショット領域SAまでの助走区間(加速区間)3
2で次第に照野フィールド31が加速され(実際にはウ
エハが逆方向に加速される)、この際に照野フィールド
31内の検出点、及び照射フィールド31に対して走査
方向に手前側の検出点でのフォーカス位置の検出結果に
基づいて、照野フィールド31内のウエハの表面を像面
に合わせ込むオートフォーカス動作がサーボ方式で継続
して実行される。そして、助走区間32内でウエハと対
応するレチクルとの同期が完了し、照野フィールド31
がショット領域SAに差し掛かってから露光光の照射が
開始され、露光区間33内を矢印で示す軌跡36に沿っ
て照野フィールド31を相対走査することによって、レ
チクルのパターン像が逐次ショット領域SA内に転写さ
れる。その後、露光光の照射が停止され、減速区間34
で照射フィールド31が次第に減速される。この場合、
レチクル側では次のショット領域へ移行する毎に走査方
向を反転することによって、無駄な動きがなくなってス
ループット(生産性)を高めることができるため、それ
に応じてウエハ側でも次のショット領域へ移行する毎に
走査方向が反転するのが通常である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く従来のステ
ップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置では、露光
区間33内で照野フィールド31内のウエハの表面を像
面に正確に合わせ込むことができるように、助走区間3
2から連続してフォーカス位置の検出、及びこの検出結
果に基づくウエハの面位置制御が行われている。しかし
ながら、この際に図7(b)に示すようなウエハWの底
面の異物35等に起因して、図7(a)に示すように、
助走区間32内に周辺の領域とフォーカス位置が大きく
異なる異常段差領域35Wが存在すると、照野フィール
ド31が異常段差領域35Wを通過する際には、その部
分を像面に合わせ込むために、その部分でのウエハステ
ージの高さが大きく低下することになる。そのため、照
野フィールド31が異常段差領域35Wを通過してショ
ット領域SAに入った際に、ウエハの面位置制御が追従
しきれなくなって、結果としてウエハの表面と像面との
間にデフォーカスが生じた状態で露光が開始されて、解
像度不良等を生ずる恐れがあった。
【0007】本発明は斯かる点に鑑み、ウエハの表面を
例えば投影光学系の像面に合わせ込む動作(合焦動作)
を行いつつ、そのウエハ上の所定領域への走査露光を行
うに際して、そのウエハの助走区間中にフォーカス位置
が周辺領域と大きく異なる領域が存在したときでも、そ
の所定領域内でデフォーカスが発生しにくい走査露光方
法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の走査
露光方法は、マスク(R)と基板(W)とを同期して移
動することにより、そのマスクのパターンの像を投影光
学系(PL)を介してその基板上に露光する走査露光方
法において、その基板の所定方向への助走動作中に、そ
の基板表面のその投影光学系の光軸方向の位置を計測
し、この計測結果が所定の許容範囲内か否かを判定し、
その計測結果がその許容範囲を超えた場合に、その基板
の所定方向への助走動作を中断すると共に、その所定方
向とは反対の方向へその基板を移動しながらその基板を
走査露光するものである。
【0009】斯かる本発明において、助走動作とはマス
ク及び基板の移動(走査)をそれぞれ開始した後、マス
ク及び基板の走査速度がそれぞれ目標速度に達して同期
が取られて、露光光の照射が開始される(露光が開始さ
れる)までの動作を言う。また、一例として、その助走
動作中及び露光中に計測されるその投影光学系の光軸方
向の位置(フォーカス位置)に基づいて、オートフォー
カス方式で基板の表面が投影光学系の像面に合焦され
る。この際に、その基板の傾斜角をも制御するオートレ
ベリング動作を含めてもよい。このような場合、助走動
作中にフォーカス位置が所定の許容範囲を超えて変化す
る異常段差領域が検出されると、合焦動作の応答速度に
よって露光時にデフォーカスが発生する恐れがある。そ
こで、露光時の合焦に支障を来すような異常段差領域が
検出されたときには、露光光の照射を行うことなく反対
側の助走開始点に移動して、始めの方向とは逆の方向か
ら助走を再開して走査露光を行う。露光対象領域の両側
に異常段差領域が有る確率は低いため、逆方向から走査
露光することによって、露光時にデフォーカスが発生し
にくくなる。
【0010】即ち、本発明においては、その基板の助走
動作中に、露光光の照明領域内及びその基板の移動方向
に対してその照明領域と隣合う所定領域(先読み領域)
の少なくとも一方で、その基板のその光軸方向の位置を
計測し、この計測結果に基づいてその基板表面の面位置
を設定することが望ましい。また、本発明による第2の
走査露光方法は、例えば図5に示すように、マスク
(R)と基板(W)とを同期して移動しながら、そのマ
スクのパターンの像でその基板上の複数のショット領域
(SA1〜SAN)のそれぞれを露光する走査露光方法
において、その基板上の或る一つのショット領域(SA
14)を走査露光するときのその基板の移動方向を、そ
の一つのショット領域(SA14)に対してその基板の
移動方向(Y方向)に隣接するショット領域(SA1
1)の表面形状に応じて決定し、このように決定された
移動方向にその基板を移動しながらその一つのショット
領域(SA14)をそのマスクのパターン像で露光する
ものである。
【0011】斯かる本発明においても、第1の走査露光
方法と同様に、一例としてその基板の助走動作中及び露
光中に計測されるその基板の高さ(フォーカス位置)に
基づいて、基板の表面が例えばマスクパターンの像面に
合焦され、助走動作中に異常段差領域が存在すると、露
光時にデフォーカスが発生する恐れがある。また、通常
或るショット領域(SA14)に対する助走区間は、そ
れに走査方向に隣接するショット領域(SA11)内に
有るため、後者のショット領域(SA11)の走査露光
中に表面形状を検出することで、前者のショット領域
(SA14)に対する助走区間内に異常段差領域が有る
かどうかが予め判別できる。このような異常段差領域が
存在するときには、前者のショット領域(SA14)へ
の露光時には最初から反対側から走査することで、スル
ープットが高まると共に、露光中にデフォーカスが発生
しにくくなる。
【0012】即ち、本発明において、一つのショット領
域(SA14)を露光するのに先立って、その隣接する
ショット領域(SA11)の表面形状を検出しながら、
その隣接するショット領域を前記マスクのパターンの像
で露光し、その一つのショット領域(SA14)を走査
露光するときのその基板の移動方向を、その隣接するシ
ョット領域を走査露光するときに検出されたその隣接す
るショット領域の表面形状に応じて決定することが望ま
しい。
【0013】また、その一つのショット領域(SA1
4)の次に露光されるショット領域(SA15)を走査
露光するときのその基板の移動方向を、その一つのショ
ット領域を走査露光するときのその基板の移動方向に対
して反転させるようにしてもよい。通常、マスク側では
次のショット領域への露光に移る毎に走査方向を反転す
ることによって、無駄な動きがなくなってスループット
が高められるため、それに応じて基板側でも次のショッ
ト領域への露光に移行する際に走査方向を反転すること
によって、スループットが高められる。
【0014】また、別の方法として、その一つのショッ
ト領域(SA14)の次に露光されるショット領域(S
A15)を走査露光するときのその基板の移動方向を、
このショット領域(SA15)に対する前のレイヤでの
走査露光時の移動方向と同じ方向にしてもよい。走査露
光時の走査方向によって微小な位置ずれが生ずる恐れが
あるため、走査方向を前のレイヤでの走査方向に合わせ
ることで、重ね合わせ精度が向上する場合が有り得る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
につき図1〜図4を参照して説明する。本例は、ステッ
プ・アンド・スキャン方式の投影露光装置で露光を行う
場合に本発明を適用したものである。図1は、本例の投
影露光装置を示し、この図1において露光時には、光
源、フライアイレンズ、視野絞り、コンデンサレンズ等
を含む照明光学系1からの水銀ランプのi線、又はエキ
シマレーザ光等の露光光ILが、レチクルRのパターン
面(下面)の矩形の照明領域2を照明する。露光光IL
のもとで、レチクルRの照明領域2内のパターンの像が
投影光学系PLを介して所定の投影倍率β(βは1/
4,1/5等)で、フォトレジストが塗布されたウエハ
W上の矩形の照野フィールド3内に投影露光される。以
下、投影光学系PLの光軸AXに平行にZ軸を取り、そ
の光軸AXに垂直な平面内で図1の紙面に垂直にX軸
を、図1の紙面に平行にY軸を取って説明する。
【0016】先ず、レチクルRはレチクルステージ4上
に保持され、レチクルステージ4はレチクルベース5上
でY方向(走査方向)に連続移動すると共に、XY平面
内でレチクルRの位置の微調整を行う。レチクルステー
ジ4上の移動鏡6m、及び外部のレーザ干渉計6により
レチクルステージ4(レチクルR)の2次元的な位置が
計測され、この計測結果が装置全体の動作を統轄制御す
る主制御系7に供給され、主制御系7は、レチクルステ
ージ駆動系8を介してレチクルステージ4の位置や移動
速度を制御する。
【0017】一方、ウエハWは、不図示のウエハホルダ
上に真空吸着によって保持され、そのウエハホルダがZ
チルトステージ10上に固定され、Zチルトステージ1
0はXYステージ11上に載置されている。Zチルトス
テージ10、及びXYステージ11よりウエハステージ
9が構成され、Zチルトステージ10はウエハWのZ方
向の位置(フォーカス位置)の制御、及び傾斜角の制御
(レベリング)を行う。また、XYステージ11は、Z
チルトステージ10(ウエハW)をY方向に連続移動す
ると共に、X方向及びY方向へのステッピングを行う。
Zチルトステージ10の上端に固定された移動鏡12
m、及び外部のレーザ干渉計12により、Zチルトステ
ージ10(ウエハW)の2次元的な位置が常時計測され
て主制御系7に供給され、この計測結果に基づいて主制
御系7は、ウエハステージ駆動系13を介してXYステ
ージ11の移動速度や位置決め動作を制御する。走査露
光時にレチクルステージ4とウエハステージ9との同期
が取られた状態では、投影倍率βを用いて、レチクルス
テージ4を介してレチクルRが照明領域2に対して+Y
方向(又は−Y方向)に速度VR で走査されるのと同期
して、XYステージ11を介してウエハWが照野フィー
ルド3に対して−Y方向(又は+Y方向)に速度VW(=
β・VR )で走査される。
【0018】次に本例のオートフォーカスセンサにつき
説明する。本例の投影光学系PLの下部側面には、光学
式で斜め入射方式の多点オートフォーカスセンサ(以
下、「多点AFセンサ」と呼ぶ)14が設置されてい
る。図2は、図1を+Y方向から見た側面図であり、こ
の図2において、多点AFセンサ14は照射光学系14
a、及び受光光学系14bより構成されている。そし
て、照射光学系14aよりフォトレジストに対して非感
光性の検出光ALのもとで、複数のスリット像が投影光
学系PLの光軸AXに対して斜めにウエハW上の複数の
検出点に投影される。それらの検出点からの反射光が、
受光光学系14b内で例えば振動スリット板を介して複
数の光電変換素子上に対応するスリット像を再結像す
る。これらの光電変換素子からの検出信号を例えばその
振動スリット板の駆動信号で同期整流することによっ
て、対応する検出点のフォーカス位置に所定範囲でほぼ
比例して変化するフォーカス信号が生成され、これらの
フォーカス信号が主制御系7に供給されている。本例で
は、それらのフォーカス信号は、それぞれ対応する検出
点が投影光学系PLの像面(ベストフォーカス位置)を
延長した面に合致しているときに0になるようにキャリ
ブレーションが行われており、主制御系7は、各フォー
カス信号から対応する検出点でのフォーカス位置(より
正確にはベストフォーカス位置からのずれ量)を求める
ことができる。
【0019】図3は、本例の多点AFセンサ14による
フォーカス位置の検出点の分布を示し、この図3におい
て、照野フィールド3の+Y方向及び−Y方向にそれぞ
れY方向の長さLpre の区間24F,24Rが設定され
ている。これらの区間24F,24Rは後述のように、
助走開始点ではそのまま助走区間となり、助走及び走査
露光時にはフォーカス位置の先読み領域、又はプリフォ
ーカス領域となる。そして、照野フィールド3内の中央
及び4隅に5個の検出点21A〜21Eが設定され、照
野フィールド3に対して−Y方向の区間24R内にX方
向に一列に3個の検出点22A〜22Cが設定され、+
Y方向の区間24F内にもX方向に一列に3個の検出点
23A〜23Cが設定され、これらの検出点21A〜2
1E,22A〜22C,23A〜23Cに図1の多点A
Fセンサ14からスリット像が投影されて、それぞれフ
ォーカス位置が連続的に計測されている。
【0020】この場合、区間24F,24Rの長さL
pre は、図1のウエハステージ9をY方向へ所定の走査
速度VW で移動した場合の助走距離(助走区間の長さ)
になるように設定されている。即ち、ウエハステージ9
の助走時のY方向への加速度をaとすると、その長さL
pre はほぼ次の長さであればよい。 Lpre =VW 2/(2a) (1) 具体的に、例えば走査速度VW を100mm/s、加速
度aを1000mm/s2 とすると、(1)式より区間
24F,24Rの長さLpre は5mmとなる。
【0021】また、図3に示すように、ウエハW上の或
るショット領域SAiに対して走査露光を行う場合に、
照野フィールド3は隣接するショット領域SAj内に有
る助走開始点から−Y方向に相対移動を開始する(実際
にはウエハWが+Y方向に移動する)ものとすると、照
野フィールド3内の検出点21A〜21E、及び−Y方
向側の区間(先読み領域)24R内の検出点22A〜2
2Cにおけるフォーカス位置が連続的に検出される。そ
して、主制御系7は、先読み領域内の検出点22A〜2
2Cに基づいて走査露光時のウエハWのY座標に対応さ
せて、照野フィールド3内のウエハWの表面を投影光学
系PLの像面に合わせ込むための、ウエハWのフォーカ
ス位置ΔZ、及びウエハWのX軸の周りの傾斜角θX(走
査方向へのピッチング)とY軸の周りの傾斜角θY(走査
方向へのローリング)とを算出し、これらの値よりZチ
ルトステージ10の制御量を設定する。
【0022】更に、実際の露光領域である照野フィール
ド3内の検出点21A〜21Eでのフォーカス位置をフ
ィードバックすることによって、その制御量を補正しつ
つZチルトステージ10を駆動することによって、照野
フィールド3内のウエハWの表面の平均的なフォーカス
位置、及び傾斜角を投影光学系PLの像面に合わせ込
む。これによって、オートフォーカス方式、及びオート
レベリング方式で照野フィールド3内のウエハWの表面
が連続的に像面に合焦される。この状態で、照野フィー
ルド3がショット領域SAiに差し掛かってから露光光
の照射が開始されて、走査露光が行われる。そして、助
走区間に異常段差領域(周囲の領域とフォーカス位置が
大きく異なる領域)が無い場合には、ショット領域SA
iの全面が投影光学系PLの像面にほぼ合わせ込まれて
露光が行われる。
【0023】一方、照野フィールド3を+Y方向に相対
走査する際には、照野フィールド3内の検出点21A〜
21Eのフォーカス位置と共に、+Y方向側の区間24
F内の検出点23A〜23Cにおけるフォーカス位置を
連続的に検出することによって、オートフォーカス方
式、及びオートレベリング方式で合焦が行われた状態で
露光が行われる。
【0024】ところで、図3において、例えばショット
領域SAiへの露光を行う際に、助走区間(ここでは区
間24R)内で異常段差領域29が存在すると、多点A
Fセンサ14、主制御系7、及びZチルトステージ10
よりなるサーボ系の応答速度によっては、照野フィール
ド3がショット領域SAiに差し掛かった段階でもデフ
ォーカスが残存している恐れがある。即ち、助走開始直
後はウエハステージ9の移動速度が遅いと共に、フォー
カス位置の先読みが行われているため、Zステージ10
等を含むサーボ系は異常段差領域29には追従してしま
うが、ウエハステージ9の移動速度は次第に速くなるた
め、異常段差領域29を通過した後でフォーカス位置の
補正が十分にできない場合がある。
【0025】そこで、簡単なモデルを使用して、異常段
差領域29がショット領域SAiでのデフォーカスを引
き起こすかどうかを判定する基準を求める。このモデル
では、先ず助走の際の制御パラメータをウエハステージ
9のショット領域SAiに対する走査速度VW 、及び加
速度aとする。この際に、照野フィールド3の先端が助
走開始点からショット領域SAiにかかるまでの時間T
L は、次のようになる。
【0026】TL =VW /a (2) また、異常段差領域29の平面的な大きさは無視できる
ものとして、異常段差領域29のショット領域SAiま
での距離をD、異常段差領域29の周辺領域からのフォ
ーカス位置の変化量をΔFとする。このとき、ウエハス
テージ9が一定の加速度aで加速されるものとして、照
野フィールド3の先端が助走開始点から異常段差領域2
9に達するまでの時間TX は、次のようになる。
【0027】 TX ={2(Lpre −D)/a}1/2 ={VW 2/a2 −(2・D)/a}1/2 (3) 従って、照野フィールド3が異常段差領域29からショ
ット領域SAiに達するまでに要する経過時間をT
(D)とすると、経過時間T(D)は(2)式、(3)
式より、次のように制御パラメータ(VW,a)、及び距
離Dの関数f(VW,a,D)として表すことができる。
【0028】 T(D)=f(VW,a,D)=TL −TX =VW /a−{VW 2/a2 −(2・D)/a}1/2 (4) また、Zステージ10等を含むサーボ系の応答速度をα
(単位時間当たりのフォーカス位置の最大可変量)、投
影光学系PL及び露光対象によって定まる焦点深度を±
εとして、異常段差領域29でのフォーカス位置の変化
量ΔFを、デフォーカスが生じない程度に戻すのに必要
な制御時間をT(ΔF,ε)とすると、制御時間T(Δ
F,ε)は一例としてほぼ次のようになる。
【0029】 T(ΔF,ε)=(ΔF−ε)/α (5) この場合、その必要とされる制御時間T(ΔF,ε)が
その実際の経過時間T(D)より大きくなると、その異
常段差領域29を通過した後にショット領域SAiでデ
フォーカスが生ずることになる。即ち、本例の簡単なモ
デルによれば、異常段差領域29がショット領域SAi
でのデフォーカスを引き起こすのは、次の条件が成立す
る場合である。
【0030】T(ΔF,ε)>T(D) (6) 本例の主制御系7には、(4)式、(5)式の演算機
能、及び(6)式より異常段差領域がデフォーカスを引
き起こすかどうかを判定する機能が備えられている。次
に、そのように助走区間内に異常段差領域がある場合の
本例の投影露光装置の露光動作の一例につき、図4を参
照して説明する。
【0031】図4(a)は、本例の露光対象のウエハW
を示し、この図4(a)において、ウエハWの表面にX
方向、Y方向に所定ピッチでショット領域SA1,SA
2,…,SAN(Nは2以上の整数)が形成され、ショ
ット領域SA1から始まって、ショット領域SA2,S
A3,…,SANの順序でレチクルRのパターン像を走
査露光するものとする。具体的に、1番目のショット領
域SA1への走査露光の開始時点では、照野フィールド
3の中心は助走開始点A1に位置する。その後、ウエハ
Wの助走を開始して、多点AFセンサ14の検出結果に
基づいてZチルトステージ10を駆動することによっ
て、オートフォーカス方式、及びオートレベリング方式
で照野フィールド3内のウエハWの表面が連続的に合焦
される。
【0032】更に、主制御系7は、露光光の照射が開始
されるまでの助走区間内では、(6)式の条件を満たす
異常段差領域が存在しないかどうかの判定を継続して行
い、照野フィールド3がショット領域SA1に差し掛か
ってから露光光の照射が開始される。そして、照野フィ
ールド3を軌跡26に沿って−Y方向に減速終了点B1
まで相対移動すると共に、照野フィールド3がショット
領域SA1から離れた時点で露光光の照射を停止するこ
とで、ショット領域SA1にレチクルRのパターン像が
露光される。なお、実際には固定されている照野フィー
ルド3に対してウエハW(ウエハステージ9)が移動す
るが、説明の便宜上、ウエハWに対して照野フィールド
3が相対移動するものとしている。
【0033】その後、ウエハステージ9のステッピング
を行って、照野フィールド3を次のショット領域SA2
に対する助走開始点A2に移動して、照野フィールド3
を反対方向に相対移動することでショット領域SA2へ
の露光が行われる。そして、最初に定められている露光
シーケンスでは、次のショット領域へ移行する毎に順次
ウエハWの走査方向が反転する。これは、図1より分か
るように、レチクルステージ4(レチクルR)は左右に
走査される構造であるため、レチクルRの無駄な動き
(空戻し)を無くしてスループットを高めるためには、
次のショット領域へ移行する毎にレチクルRの走査方
向、及びこれに対応するウエハWの走査方向を反転する
ことが望ましいからである。
【0034】このような走査露光が図4(a)のショッ
ト領域SA13まで行われ、次に14番目のショット領
域SA14への走査露光を行うものとする。この際に、
本来の露光シーケンスではショット領域SA14に対し
て照野フィールド3を+Y方向に相対移動して露光を行
うものとして、この助走区間内、即ちここではショット
領域SA14に−Y方向に隣接するショット領域SA1
1の端部に異常段差領域27Wが存在するものとする。
この異常段差領域27Wは、図4(b)に示すようにウ
エハWの底面とZチルトステージ10との間の異物27
に起因するものであり、周辺部とのフォーカス位置の差
をΔFであるとする。
【0035】この場合、ウエハステージ9のX方向への
ステッピングによって、照野フィールド3は、直前のシ
ョット領域SA13の減速終了点B13からこのショッ
ト領域SA14に対する助走開始点A14に移動した
後、+Y方向への助走を開始する。これと同時に多点A
Fセンサ14を介して、図3における照野フィールド3
内の検出点21A〜21E、及び+Y方向の区間(先読
み領域)24Fの検出点23A〜23Cにおいてフォー
カス位置の検出が開始され、この検出結果に基づいてZ
チルトステージ10が駆動される。これと共に、主制御
系7は先読み領域内の検出点23A〜23Cで検出され
るフォーカス位置の最大値(これをΔFma x とする)を
用いて、ショット領域SA14でデフォーカスを引き起
こす異常段差領域が存在するかどうかを判定する。
【0036】即ち、主制御系7は、所定のサンプリング
レートでそれらの検出点23A〜23Cからショット領
域SA14までの距離Dを算出し、この距離Dを(4)
式に代入して、照野フィールド3がショット領域SA1
4に入るまでの経過時間T(D)を算出し、その計測さ
れるフォーカス位置ΔFmax を(5)式のΔFに代入し
て、フォーカス位置を元に戻すのに要する制御時間T
(ΔF,ε)を算出する。そして、主制御系7は、
(6)式が満たされるかどうか、即ち制御時間T(Δ
F,ε)が経過時間T(D)より大きいかどうかを判定
する。この結果、先読み領域内の検出点23Aが異常段
差領域27W付近を通過する際に(6)式が満たされ
て、主制御系7は、ショット領域SA14でデフォーカ
スが発生することが予測できるため、この方向からの走
査露光を中断する。
【0037】その後、露光光の照射を行うことなく、照
野フィールド3は+Y方向にショット領域SA14を通
過して反対側の助走開始点C14に停止し、図1のレチ
クルステージ4(レチクルR)は反対側に移動する。そ
の後、助走開始点C14から照野フィールド3の−Y方
向への助走が開始されるが、この方向からの助走区間に
は異常段差領域が無いため、露光光の照射が開始され照
野フィールド3が+Y方向にショット領域SA14を通
過して、ショット領域SA14への走査露光が行われ
る。その後、スループットを高めるために、ウエハステ
ージ9がX方向にステッピングして、照野フィールド3
は次のショット領域SA15に対する助走開始点C15
に移動し、その位置から照野フィールド3を+Y方向に
相対移動することでショット領域SA15への走査露光
が行われる。
【0038】この場合、点線の矢印28A〜28Cはそ
れぞれ露光シーケンスで定められている照野フィールド
3の走査方向であり、ショット領域SA13までの走査
方向は露光シーケンスで定められた走査方向と同じであ
る。そして、助走区間に異常段差領域27Wが有るショ
ット領域SA14では、走査方向が露光シーケンスで定
められている方向と反対になり、これ以降のショット領
域SA15,SA16,…での走査方向も露光シーケン
スで定められている方向とは反対方向となっている。
【0039】上述のように本例によれば、助走動作(助
走区間)中に、これから露光されるショット領域SA1
4でデフォーカスを引き起こすような異常段差領域が検
出された際には、その方向からの走査露光を中断して、
反対方向から走査露光を行っている。通常、異常段差領
域が或るショット領域の両側に存在する確率はかなり低
いため、そのように走査方向を反対にすることで、その
ショット領域SA14でデフォーカスによる解像度不良
が発生することがない。また、本例ではそのように走査
方向を反転したショット領域SA14の次に露光される
ショット領域SA15に対しては、走査方向を反転して
いる。従って、ステージ系の無駄な動きが無くなり、露
光工程のスループットが低下しない。
【0040】次に、本発明の実施の形態の他の例につき
図5及び図6を参照して説明する。本例でも図1及び図
2の投影露光装置を使用するが、助走区間に異常段差領
域が存在するショット領域に対する露光動作が異なって
いる。そこで、図4を参照して説明した動作と異なって
いる動作につき、図5を参照して説明する。なお、図5
において図4に対応する部分には同一符号を付してい
る。
【0041】図5は、本例の露光対象のウエハWを示
し、この図5において、各ショット領域SA1〜SAN
に対して走査露光を行う際には、それぞれ図1の多点A
Fセンサ14を介してフォーカス位置の検出が行われ、
この検出結果よりオートフォーカス方式、及びオートレ
ベリング方式で照野フィールド3内のウエハWの表面が
像面に合焦される。この場合、例えば走査方向(Y方
向)に隣接するショット領域SA11,SA14におい
ては、予め定められている露光シーケンスで露光を行っ
た場合に、ショット領域SA11の+Y方向の端部がシ
ョット領域SA14に対する助走区間となる。そこで、
図1の主制御系7は、各ショット領域SAi(i=1〜
N−1)への走査露光時に、各ショット領域SAi内で
それ以降に露光されるショット領域の助走区間となる領
域でのフォーカス位置を順次記憶し、この記憶された結
果よりそれ以降に露光されるショット領域でデフォーカ
スを起こすと予測される異常段差領域が有るかどうか、
即ち(6)式の条件を満たす部分が有るかどうかを判定
しておく。このような異常段差領域が有ると判定された
場合には、そのショット領域への走査露光時の走査方向
は始めから反対方向にされる。
【0042】具体的に、本例でも図5に示すように、シ
ョット領域SA11の+Y方向の端部、即ちショット領
域SA14の助走区間に異常段差領域27Wが存在する
ものとする。このとき、照野フィールド3でショット領
域SA11を−Y方向に相対移動して走査露光を行って
いる際に、主制御系7は、多点AFセンサ14を介して
検出されるフォーカス位置に基づいて、異常段差領域2
7Wがその上のショット領域SA14への走査露光時に
デフォーカスを引き起こすことを予測し、ショット領域
SA11への走査方向を−Y方向とする。
【0043】この場合、ショット領域SA13に対する
−Y方向への走査露光が終わって、照野フィールド3が
減速終了点B13に達した後、ウエハステージ9を斜め
にステッピングすることによって、照野フィールド3は
ショット領域SA14に対する+Y方向側の助走開始点
C14に直接移動する。これと共に、レチクルステージ
4(レチクルR)側でも空戻しが行われた後、照野フィ
ールド3の−Y方向への助走が開始され、照野フィール
ド3がショット領域SA14を通過して減速終了点D1
4に達することで、ショット領域SA14にレチクルR
のパターン像が露光される。その後、ウエハステージ9
のX方向へのステッピングによって、照野フィールド3
は隣のショット領域SA15の−Y方向の助走開始点C
15に移動し、以後は走査方向を反転しながら走査露光
が行われる。
【0044】上述のように本例では、前のショット領域
SA11への走査露光中にその後のショット領域SA1
4の助走区間で異常段差領域が存在するかどうかが判定
され、この結果よりそのショット領域SA14への走査
方向が決定されている。従って、そのショット領域SA
14での解像度不良が発生しないと共に、そのショット
領域SA14への助走動作を実際に行って異常段差領域
が存在するかどうかを判定する場合に比べて、スループ
ットがより高くなる利点がある。
【0045】また、本例でも、始めの露光シーケンスで
設定されている走査方向を矢印28A〜28Cで示す方
向とすると、ショット領域SA13までは露光シーケン
スで定められている走査方向と同じであるが、ショット
領域SA14からは露光シーケンスで定められている方
向と逆になる。そのため、ショット領域SA14からシ
ョット領域SA15に移行する際の動作に無駄がない。
【0046】なお、上述の実施の形態において、始めの
露光シーケンスで定められている走査方向は、例えばウ
エハWの2層目以降に重ね合わせ露光を行う場合には、
一例として前のレイヤでの走査方向と同じ方向に設定し
てある。これは、走査露光を行う場合には、走査方向に
よって微妙に位置ずれ量が異なる可能性があり、今後よ
り高い重ね合わせ精度が要求される場合等には、上下の
レイヤで走査方向を揃えておくのが望ましいからであ
る。このため、上述の実施の形態においても、助走区間
に異常段差領域が存在しないショット領域に重ね合わせ
露光する際には、できるだけ走査方向を前のレイヤでの
走査方向に合わせておくことが望ましいこともある。
【0047】そこで、例えば図5の場合に、助走区間に
異常段差領域が存在しないショット領域では上下のレイ
ヤで走査方向を合わせるものとすると、その露光動作は
図6のようになる。図6において、ショット領域SA1
4に対する走査露光までは図5の実施の形態と同じであ
り、照野フィールド3はショット領域SA14を−Y方
向に減速終了点D14まで移動する。その後、次のショ
ット領域SA15における前のレイヤでの走査方向は矢
印28Cで示す−Y方向であるため、ウエハステージ9
は斜めにステッピングして、照野フィールド3は減速終
了点D14からショット領域SA15に対する+Y方向
側の助走開始点A15に移動する。その後。照野フィー
ルド3を−Y方向に走査することでショット領域SA1
5への露光が行われ、これ以後は前のレイヤでの走査方
向、即ち始めの露光シーケンスで定められている走査方
向に走査が行われる。これによって、ショット領域SA
15以降のショット領域についての重ね合わせ精度が、
図5の場合よりも或る程度改善される場合が有り得る。
同様に、図4の場合においても重ね合わせ露光を行う際
には、ショット領域SA15以降では走査方向を前のレ
イヤでの走査方向に合わせても良い。
【0048】なお、上述の実施の形態では、多点AFセ
ンサ14による検出点は全部で11点であるが、これら
の検出点の個数及び配置はそれに限定されることはな
い。また、ウエハの表面の傾斜角計測用に、例えばウエ
ハの表面に平行光束を斜めに照射し、その反射光の集光
位置の横ずれ量からその表面の傾斜角を検出する、平行
光束斜入射方式のレベリングセンサを使用してもよい。
このように、本発明は上述の実施の形態に限定されず、
本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得
る。
【0049】
【発明の効果】本発明の第1の走査露光方法によれば、
基板の助走動作中に、その基板表面の投影光学系の光軸
方向の位置(フォーカス位置)が所定の許容範囲を超え
た場合には、走査方向を反対方向にして走査露光を行う
ようにしている。そのため、その基板の最初の助走区間
中にフォーカス位置が周辺領域と大きく異なる領域(異
常段差領域)が存在しても、その基板上の領域内でデフ
ォーカスが発生しにくいため、その基板上で解像度不良
が発生しない利点がある。
【0050】この場合、その基板の助走動作中に、露光
光の照明領域内及びその基板の移動方向に対してその照
明領域と隣合う所定領域の少なくとも一方で、その基板
のその光軸方向の位置を計測し、この計測結果に基づい
てその基板表面の面位置を設定するときには、オートフ
ォーカス方式、更にはオートレベリング方式で基板表面
の合焦が行われる。
【0051】また、本発明の第2の走査露光方法によれ
ば、基板上の或る一つのショット領域を走査露光すると
きのその基板の移動方向を、その一つのショット領域に
対してその基板の移動方向に隣接するショット領域の表
面形状に応じて決定している。そのため、最初の助走区
間に異常段差領域が存在する場合には、始めから走査方
向を反転させておくことによって、そのショット領域で
デフォーカスが発生しにくいと共に、再試行(リトラ
イ)する方法と比べてスループットが高くなる利点があ
る。
【0052】この場合、その一つのショット領域を露光
するのに先立って、隣接するショット領域の表面形状を
検出しながら、その隣接するショット領域をマスクのパ
ターンの像で露光し、その一つのショット領域を走査露
光するときの基板の移動方向を、その隣接するショット
領域を走査露光するときに検出されたその隣接するショ
ット領域の表面形状に応じて決定することによって、そ
の一つのショット領域では始めから異常段差領域が無い
方向から走査露光を行うことができる。
【0053】また、その一つのショット領域の次に露光
されるショット領域を走査露光するときのその基板の移
動方向を、その一つのショット領域を走査露光するとき
のその基板の移動方向に対して反転させることによっ
て、無駄な動きがなくなって露光工程のスループットが
向上する。また、その一つのショット領域の次に露光さ
れるショット領域を走査露光するときのその基板の移動
方向を、次に露光されるショット領域に対する前のレイ
ヤでの走査露光時の移動方向と同じ方向にする場合に
は、異常段差領域が存在しないショット領域での重ね合
わせ精度が向上することがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例で使用されるステッ
プ・アンド・スキャン方式の投影露光装置を示す概略構
成図である。
【図2】図1を+Y方向から見た要部の側面図である。
【図3】その実施の形態の一例におけるフォーカス位置
の検出点の分布を示す図である。
【図4】(a)はその実施の形態の一例の走査露光動作
の説明に供するウエハの平面図、(b)は図4(a)内
の異常段差領域の部分拡大断面図である。
【図5】本発明の実施の形態の他の例における走査露光
動作の説明に供するウエハの平面図である。
【図6】図5の場合に対して、異常段差領域が存在しな
いショット領域での走査方向を前のレイヤでの走査方向
に合わせる場合の説明に供するウエハの平面図である。
【図7】従来の走査露光動作の説明図である。
【符号の説明】
R レチクル PL 投影光学系 W ウエハ 3 照野フィールド 4 レチクルステージ 7 主制御系 9 ウエハステージ 14 多点AFセンサ SA1〜SAN ショット領域 21A〜21E フォーカス位置の検出点 22A〜22C,23A〜23C フォーカス位置の検
出点 27W 異常段差領域

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスクと基板とを同期して移動すること
    により、前記マスクのパターンの像を投影光学系を介し
    て前記基板上に露光する走査露光方法において、 前記基板の所定方向への助走動作中に、前記基板表面の
    前記投影光学系の光軸方向の位置を計測し、 該計測結果が所定の許容範囲内か否かを判定し、 前記計測結果が前記許容範囲を超えた場合に、前記基板
    の所定方向への助走動作を中断すると共に、前記所定方
    向とは反対の方向へ前記基板を移動しながら前記基板を
    走査露光することを特徴とする走査露光方法。
  2. 【請求項2】 前記基板の助走動作中に、露光光の照明
    領域内及び前記基板の移動方向に対して前記照明領域と
    隣合う所定領域の少なくとも一方で、前記基板の前記光
    軸方向の位置を計測し、該計測結果に基づいて前記基板
    表面の面位置を設定することを特徴とする請求項1記載
    の走査露光方法。
  3. 【請求項3】 マスクと基板とを同期して移動しなが
    ら、前記マスクのパターンの像で前記基板上の複数のシ
    ョット領域のそれぞれを露光する走査露光方法におい
    て、 前記基板上の或る一つのショット領域を走査露光すると
    きの前記基板の移動方向を、前記一つのショット領域に
    対して前記基板の移動方向に隣接するショット領域の表
    面形状に応じて決定し、 該決定された移動方向に前記基板を移動しながら前記一
    つのショット領域を前記マスクのパターン像で露光する
    ことを特徴とする走査露光方法。
  4. 【請求項4】 前記一つのショット領域を露光するのに
    先立って、前記隣接するショット領域の表面形状を検出
    しながら、前記隣接するショット領域を前記マスクのパ
    ターンの像で露光し、 前記一つのショット領域を走査露光するときの前記基板
    の移動方向を、前記隣接するショット領域を走査露光す
    るときに検出された前記隣接するショット領域の表面形
    状に応じて決定することを特徴とする走査露光方法。
  5. 【請求項5】 前記一つのショット領域の次に露光され
    るショット領域を走査露光するときの前記基板の移動方
    向を、前記一つのショット領域を走査露光するときの前
    記基板の移動方向に対して反転させることを特徴とする
    請求項3、又は4記載の走査露光方法。
  6. 【請求項6】 前記一つのショット領域の次に露光され
    るショット領域を走査露光するときの前記基板の移動方
    向を、該次に露光されるショット領域に対する前のレイ
    ヤでの走査露光時の移動方向と同じ方向にすることを特
    徴とする請求項3、又は4記載の走査露光方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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