JP3387074B2 - 走査露光方法、及び走査型露光装置 - Google Patents

走査露光方法、及び走査型露光装置

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JP3387074B2 JP30775093A JP30775093A JP3387074B2 JP 3387074 B2 JP3387074 B2 JP 3387074B2 JP 30775093 A JP30775093 A JP 30775093A JP 30775093 A JP30775093 A JP 30775093A JP 3387074 B2 JP3387074 B2 JP 3387074B2
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    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70216Mask projection systems
    • G03F7/70358Scanning exposure, i.e. relative movement of patterned beam and workpiece during imaging

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走査露光方法及び走査
型露光装置に関し、例えばウエハ上の各ショット領域を
走査開始位置にステッピング移動した後、レチクルとそ
の各ショット領域とを同期して走査しながらその各ショ
ット領域に逐次レチクルのパターンを露光する所謂ステ
ップ・アンド・スキャン方式露光シーケンスを定める
場合に使用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体素子、液晶表示素子又
は薄膜磁気ヘッド等をフォトリソグラフィ技術を用いて
製造する際に、フォトマスク又はレチクル(以下、まと
めて「レチクル」と呼ぶ)のパターンを、投影光学系を
介してフォトレジスト等が塗布されたウエハ(又はガラ
スプレート等)上に露光する投影露光装置が使用されて
いる。一般に投影露光装置では、ウエハの各ショット領
域を投影光学系の結像面に対して焦点深度の範囲内で合
わせ込むためのオートフォーカス機構、及びオートレベ
リング機構が設けられている。これらオートフォーカス
機構、及びオートレベリング機構は、投影光学系の光軸
方向のウエハの高さ(フォーカス位置)を検出するフォ
ーカス位置検出系と、そのように検出された高さに基づ
いてウエハの高さ又は傾斜角を調整する調整機構とから
構成されている。
【0003】ところで、最近、転写対象パターンの大面
積化及び投影光学系の製造コストの抑制等の要求に応え
るために、ウエハ上の各ショット領域を走査開始位置に
ステッピング移動した後、例えば矩形、円弧状又は6角
形等の照明領域(これを「スリット状の照明領域」とい
う)に対してレチクル及び各ショット領域を同期して走
査することにより、レチクルのパターンを順次ウエハ上
の各ショット領域に露光する所謂ステップ・アンド・ス
キャン方式(以下、「スキャン露光方式」という)の投
影露光装置が開発されている。この種の投影露光装置に
おいても、走査露光中のウエハの露光面を結像面に合わ
せ込むためのオートフォーカス機構及びオートレベリン
グ機構が必要である。しかしながら、走査露光方式で露
光する場合には、フォーカス位置の検出対象であるウエ
ハが露光中に移動するため、露光領域の手前で予めウエ
ハの高さ変化を検出する先読み方式のフォーカス位置検
出系が使用されている。
【0004】図7は、本出願人が特願平5−22870
6号において提案しているスキャン露光方式の投影露光
装置を示し、この図7において、光源及びオプティカル
・インテグレータ等を含む光源系1からの露光光IL
が、第1リレーレンズ2、レチクルブラインド(可変視
野絞り)3、第2リレーレンズ4、ミラー5、及びメイ
ンコンデンサーレンズ6を介して、均一な照度でレチク
ル7上の矩形の照明領域8を照明する。レチクルブライ
ンド3の配置面はレチクル7のパターン形成面と共役で
あり、レチクルブラインド3の開口の位置及び形状によ
り、レチクル7上の照明領域8の位置及び形状が設定さ
れる。光源系1内の光源としては、超高圧水銀ランプ、
エキシマレーザ光源、又はYAGレーザの高調波発生装
置等が使用される。
【0005】レチクル7の照明領域8内のパターンの像
が、投影光学系PLを介してフォトレジストが塗布され
たウエハ15上の矩形の露光領域16内に投影露光され
る。投影光学系PLの光軸AXに平行にZ軸を取り、光
軸AXに垂直な2次元平面内で図7の紙面に平行な方向
にX軸を、図7の紙面に垂直な方向にY軸を取る。本実
施例では、スキャン露光方式で露光する際のレチクル7
及びウエハ15の走査方向はX軸に平行である。
【0006】レチクル7はレチクルステージ9上に保持
され、レチクルステージ9はレチクルベース10上に例
えばリニアモータによりX方向に所定速度で駆動される
ように支持されている。レチクルステージ9のX方向の
一端に固定された移動鏡11、及び外部のレーザ干渉計
12によりレチクル7のX方向の座標が常時計測され、
計測されたレチクル7の座標情報は、装置全体の動作を
制御する主制御系13に供給され、主制御系13は、レ
チクル駆動系14を介してレチクルステージ9の位置及
び移動速度の制御を行う。
【0007】一方、ウエハ15は、ウエハホルダー17
上に保持され、ウエハホルダー17は3個の伸縮自在な
ピエゾ素子等よりなる支点を介してZレベリングステー
ジ19上に載置され、Zレベリングステージ19はXY
ステージ20上に載置され、XYステージ20はウエハ
ベース21上に2次元的に摺動自在に支持されている。
Zレベリングステージ19は、3個の支点を介してウエ
ハホルダー17上のウエハ15のZ方向の位置(フォー
カス位置)の微調整を行うと共に、ウエハ15の露光面
の傾斜角の微調整を行う。更にZレベリングステージ1
9は、ウエハ15のZ方向への位置の粗調整をも行う。
また、XYステージ20は、Zレベリングステージ1
9、ウエハホルダー17及びウエハ15をX方向及びY
方向に位置決めすると共に、走査露光時にウエハ15を
X軸に平行に所定の走査速度で走査する。
【0008】XYステージ20に固定された移動鏡2
2、及び外部のレーザ干渉計23によりXYステージ2
0のXY座標が常時モニターされ、検出されたXY座標
が主制御系13に供給されている。主制御系13は、ウ
エハ駆動系24を介してXYステージ20及びZレベリ
ングステージ19の動作を制御する。スキャン露光方式
で露光を行う際には、ウエハ15上の露光対象のショッ
ト領域を露光開始位置に位置決めした後、投影光学系P
Lによる投影倍率をβとして、レチクルステージ9を介
してレチクル7を照明領域8に対して−X方向(又はX
方向)に速度VR0で走査するのと同期して、XYステー
ジ20を介してウエハ15を露光領域16に対してX方
向(又は−X方向)に速度Vex(=β・VR0)で走査す
ることにより、レチクル7のパターン像が逐次ウエハ1
5上のそのショット領域に露光される。
【0009】次に、ウエハ15の露光面のZ方向の位置
(フォーカス位置)を検出するためのフォーカス位置検
出系(以下、「AFセンサー」という)の構成につき説
明する。図7の装置では、実際には9個の同じ構成のA
Fセンサーが配置されているが、図7ではその内の3個
のAFセンサー25A2,25B2,25C2のみを示
す。先ず中央のAFセンサー25A2において、光源2
6A2から射出されたフォトレジストに対して非感光性
の検出光が、送光スリット板27A2内のスリットパタ
ーンを照明し、そのスリットパターンの像が対物レンズ
28A2を介して、投影光学系PLの光軸AXに対して
斜めに露光領域16の中央に位置するウエハ15上の計
測点PA2に投影される。計測点PA2からの反射光
が、集光レンズ29A2を介して振動スリット板30A
2上に集光され、振動スリット板30A2上に計測点P
A2に投影されたスリットパターン像が再結像される。
【0010】振動スリット板30A2のスリットを通過
した光が光電検出器31A2により光電変換され、この
光電変換信号が増幅器32A2に供給される。増幅器3
2A2は、振動スリット板30A2の駆動信号により光
電検出器31A2からの光電変換信号を同期検波し、得
られた信号を増幅することにより、計測点PA2のフォ
ーカス位置に対して所定範囲でほぼ線形に変化するフォ
ーカス信号を生成し、このフォーカス信号を面位置算出
系33に供給する。同様に、他のAFセンサー25B2
は、計測点PA2に対して−X方向側の計測点PB2に
スリットパターン像を投影し、このスリットパターン像
からの光を光電検出器31B2で光電変換して、増幅器
32B2に供給する。増幅器32B2は、計測点PB2
のフォーカス位置に対応するフォーカス信号を面位置算
出系33に供給する。同様に、AFセンサー25C2
は、計測点PA2に対してX方向側の計測点PC2にス
リットパターン像を投影し、このスリットパターン像か
らの光を光電検出器31C2で光電変換して、増幅器3
2C2に供給する。増幅器32C2は、計測点PC2の
フォーカス位置に対応するフォーカス信号を面位置算出
系33に供給する。
【0011】この場合、AFセンサー25A2〜25C
2からの光電変換信号から増幅器32A2〜32C2に
より得られたフォーカス信号は、それぞれ計測点PA2
〜PC2が投影光学系PLによる結像面に合致している
ときに0になるようにキャリブレーションが行われてい
る。従って、各フォーカス信号は、それぞれ計測点PA
2〜PC2のフォーカス位置の結像面からのずれ量(デ
フォーカス量)に対応している。
【0012】図8は、図7の装置でのウエハ15上の計
測点の分布を示し、この図8において、X方向の幅がD
の矩形の露光領域16内の中央のY方向(非走査方向)
に伸びた直線に沿って3個の計測点PA1〜PA3が配
列され、計測点PA1〜PA3からそれぞれ−X方向に
間隔dだけ離れた位置を中心として計測点PB1〜PB
3よりなる先読み領域34が配列され、計測点PA1〜
PA3からそれぞれX方向に間隔dだけ離れた位置を中
心として計測点PC1〜PC3よりなる先読み領域35
が配列されている。計測点PA2が露光領域16の中央
部に位置しており、9個の計測点のフォーカス位置がそ
れぞれ独立に、図8のAFセンサー25A2と同じ構成
のAFセンサーにより計測されている。そして、ウエハ
15をX方向に走査するときには、露光領域16に対し
て走査方向に手前の先読み領域34でのフォーカス信号
の計測値を使用し、ウエハ15を−X方向に走査すると
きには、露光領域16に対して走査方向に手前の先読み
領域35でのフォーカス信号の計測値を使用する。但
し、先読み領域34又は35でのフォーカス信号と共
に、露光領域16内の計測点PA1〜PA3にて得られ
たフォーカス信号を併用する方法もある。
【0013】具体的に、例えば図9に示すようにウエハ
15をX方向に走査する、即ちレチクル7を−X方向に
走査するものとすると、露光領域16に対して走査方向
(X方向)に手前側の先読み領域34でのフォーカス位
置(又は露光領域16内の計測点及び先読み領域34で
の計測点でのフォーカス位置)をそれぞれAFセンサー
で計測し、計測結果に基づいて当該ショット領域でのフ
ォーカス位置の補正が行われる。そして、従来はウエハ
15上の全ショット領域に対して以下のようなシーケン
スで露光が行われていた。
【0014】図11は、図7のスキャン露光方式の投影
露光装置による露光シーケンスの一例を示し、この図1
1に示すように、ウエハ15の露光面にはX方向及びY
方向にそれぞれ所定ピッチでショット領域S1〜S32
が形成されている。これからウエハ15上の2層目以降
の層へ露光を行うものとすると、それまでの工程により
各ショット領域S1〜S32にそれぞれ同一のチップパ
ターンが形成されている。先ず、ウエハ15上の左上の
ショット領域S1から露光を始めるものとすると、ウエ
ハ15を基準としたスリット状の露光領域16の相対的
な走査の軌跡はT1,T2,T3,…,T32の順にな
っていた。なお、実際にはウエハ15側が移動するた
め、ウエハ15の移動方向は軌跡T1〜T32の矢印の
方向とは逆になっている。
【0015】また、従来はショットS1から露光を開始
し、順次ショット領域S2,S3,…,S32に露光が
行われていたため、各ショット領域S1〜S32に対す
る露光領域16の相対的な走査の軌跡がそれぞれT1〜
T32で表されていることになる。この場合、先ず露光
領域16に対して、ウエハ15の上部の最外周にある1
行目の1番目のショット領域S1を−X方向に走査す
る。即ち、露光領域16がウエハ15上でX方向に向か
う軌跡T1に沿って移動するように、ウエハ15を走査
する。この際に、露光領域16に対して走査方向に手前
側の先読み領域35でフォーカス位置を先読みし、得ら
れたフォーカス位置に基づいてウエハ15のフォーカス
位置及び傾斜角の調整が行われる。なお、実際には露光
領域16内の計測点で得られたフォーカス位置をも用い
てもよい(以下同様)。
【0016】その後、ウエハ側のステージをステッピン
グ駆動して、ショット領域S1に−Y方向に隣接する2
番目のショット領域S2を走査開始位置に移動させた
後、露光領域16がショット領域S2上で−X方向に向
かう軌跡T2に沿って移動するように、ウエハ15を走
査する。この際に、露光領域16に対して走査方向に手
前側の先読み領域34でフォーカス位置を先読みし、得
られたフォーカス位置に基づいてウエハ15のフォーカ
ス位置及び傾斜角の調整が行われる。以下、1行目の最
後のショット領域S4まで、走査方向を交互に逆にしな
がらスキャン露光方式で露光が行われ、2行目の最初の
ショット領域S5上での露光領域16の軌跡T5の方向
は、1行目の最後のショット領域S4での露光領域16
の軌跡T4とは逆になっている。
【0017】そして、2行目のショット領域S6〜S1
0から最下段のショット領域S29〜S32について
も、それぞれ隣接するショット領域間で走査方向を交互
に逆にしながら、且つ各行の最後のショット領域と次の
行の最初のショット領域との間でも走査方向を逆にしな
がら、スキャン露光方式で露光が行われる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】上記の如き従来のスキ
ャン露光方式の露光シーケンスにおいては、ウエハ15
の上段の外周部のショット領域(即ち、外周に近接する
ショット領域、又は外周に一部がかかるショット領域)
S1〜S4の露光領域16に対する走査方向は交互に逆
となっており、下段の外周部のショット領域S29〜S
32の走査方向も交互に逆となっている。しかしなが
ら、図10に示すように、一般にウエハ15の表面の端
部15aは内側から外側に向かってだれている。そのた
め、ウエハ15の外周部のショット領域に対して、例え
ば図11のショット領域S2又はS4のように、相対的
にスリット状の露光領域16を外側から内側に走査する
(ウエハ15は内側から外側方向に走査されている)
と、先読み領域34で検出されたフォーカス位置の変動
量が大きいため、フォーカス位置及び傾斜角の制御機構
が追従しきれなくなり、ウエハ15の露光面が投影光学
系の像面から許容値より大きく外れた状態で露光する場
合があるという不都合があった。
【0019】また、例えば図11の右下のショット領域
S29のように、一部がウエハ15の外周端によって欠
けてしまうショット領域において、相対的に露光領域1
6を軌跡T29に沿って外側から内側に走査すると、そ
の欠けた部分のフォーカス位置のデータに影響された状
態でレベリングを開始することになる。そのため、走査
露光開始直後では、ウエハ15の露光面が像面に対して
大きく傾斜した状態で露光を行うことになると共に、フ
ォーカス位置の先読み領域が欠けた領域からウエハ15
上に移動してからも、傾斜角の補正機構の応答性の制限
により、ウエハ15の傾斜角が像面の傾斜角に倣うまで
時間がかかるという不都合があった。
【0020】更に、レチクル7側ではスリット状の照明
領域8に対する走査方向は、所定の方向又はこれと逆の
方向であるため、レチクル7側の動作シーケンスとして
最も効率的な動きは、或るショット領域から次のショッ
ト領域の露光に移る際にレチクル7の走査方向が常に反
転することである。これにより1枚のウエハ15上の全
ショット領域に露光する際に、レチクル7は単にスリッ
ト状の照明領域8に対して往復運動を行うだけでよくな
り、空戻しを行う必要がなくなる。従って、仮にウエハ
の外周部のショット領域についてもフォーカス位置及び
傾斜角の制御精度が良好な露光シーケンスが求められた
場合でも、その露光シーケンスでは或るショット領域か
ら次のショット領域に移る際に走査方向が逆になる、即
ちレチクルの走査方向が反転することが望ましい。
【0021】本発明は斯かる点に鑑み、スキャン露光方
式でウエハ上の各ショット領域にレチクルのパターンを
露光する場合に、ウエハの外周部のショット領域であっ
てもフォーカス位置又は傾斜角の制御精度が良好な走査
露光方法を提供することを目的とする。更に、本発明
は、ウエハの外周部のショット領域であってもフォーカ
ス位置又は傾斜角の制御精度が良好であると共に、レチ
クル側の動作に無駄が無い走査露光方法を提供すること
を目的とする。更に、本発明は、そのような走査露光方
法を実施できる走査型露光装置を提供することをも目的
とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の走査
露光方法は、例えば図5及び図7に示すように、転写用
のパターンが形成されたマスク(7)をスリット状の照
明領域(8)で照明し、その照明領域内のマスク(7)
のパターンを感光性の基板(15)側に投影露光し、基
板(15)上の各ショット領域(S1〜S32)を走査
開始位置に移動した後、スリット状の照明領域(8)に
対して所定の方向又はこの逆方向にマスク(7)を走査
するのと同期して、順次基板(15)上の各ショット領
域をそのスリット状の照明領域と共役な露光領域(1
6)に対して所定の方向又はこの逆の方向に走査する際
に、露光領域(16)に対して基板(15)の走査方向
に手前側(35)で基板(15)の露光面の高さを先読
み方式で検出し、この先読みされた高さに基づいて基板
(15)の各ショット領域の高さ(傾斜角のみを調整す
る場合も含まれる)を調整しつつ、基板(15)の複数
のショット領域にそれぞれマスク(7)のパターン像を
逐次露光する走査露光方法に関するものである。
【0023】そして、本発明は、基板(15)の外周部
のショット領域(S1〜S4)に露光する際に、その先
読み方式による高さ検出、及びこの検出結果に基づく基
板(15)の高さ補正を行いつつ、露光領域(35)が
それら外周部のショット領域上を相対的に基板(15)
の内側から外側に向かう方向に(軌跡U1,U5,U
7,U9に沿って)移動するように基板(15)を走査
して露光を行うようにしたものである。
【0024】この場合、基板(15)上の複数のショッ
ト領域(S1〜S32)の個数が偶数のとき、それら複
数のショット領域内で露光領域(16)に対する走査方
向がその所定の方向のショット領域(S1,S2,…)
の個数と、露光領域(16)に対する走査方向がその所
定の方向に逆の方向のショット領域(S29,S30,
…)の個数とを等しくし、それら複数のショット領域の
内の任意のショット領域から露光を開始し、その後、シ
ョット領域毎に走査方向を交互に逆にしながら露光する
ことが望ましい。
【0025】一方、基板(15)上の複数のショット領
域の個数が奇数の場合、複数のショット領域の内で露光
領域(16)に対する走査方向がその所定の方向のショ
ット領域の個数を、露光領域(16)に対する走査方向
がその所定の方向に逆の方向のショット領域の個数に対
して1個だけ多くし、それら複数のショット領域の内の
その所定の方向が走査方向のショット領域内の任意のシ
ョット領域から露光を開始し、その後、ショット領域毎
に走査方向を交互に逆にしながら露光することが望まし
い。
【0026】また、基板(15)の外周部のショット領
域(S1〜S4)に接する内側のショット領域(軌跡U
4,U6,U8,U10が付されたショット領域)の露
光領域(16)に対する走査方向を、それら外周部のシ
ョット領域の走査方向(軌跡U3,U5,U7,U9)
と逆方向に設定し、それら外周部のショット領域及びそ
れら内側のショット領域以外のショット領域では、基板
(15)の走査方向(X方向)に垂直な方向(Y方向)
に配列されたショット領域(軌跡U2,U16,U1
5,U14,…が付されたショット領域)の走査方向を
交互に逆方向にするようにしてもよい。
【0027】また、本発明による第2の走査露光方法
は、その第1の走査露光方法と同じ前提部において、例
えば図5に示すように、基板(15)上の各ショット領
域(S1〜S32)に露光する際に、その先読み方式に
よる高さ検出領域(35)又は露光領域(16)が基板
(15)内で露光可能な領域に完全に入るかどうかを判
別し、高さ検出領域(35)又は露光領域(16)が基
板(15)内で露光可能な領域に完全には入らない不完
全なショット領域(S1,S4)については、その先読
み方式による高さ検出及びこの検出結果に基づく基板
(15)の高さ補正を行いつつ、露光領域(16)が不
完全なショット領域(S1,S4)に対して相対的に
(軌跡U3,U9に沿って)基板(15)の内側から外
側に向かう方向に移動するように基板(15)を走査し
て露光を行うようにしたものである。次に、本発明の第
3の走査露光方法は、照明光が照射される照明領域に対
してマスク(7)を移動するのに同期して、投影光学系
(PL)を通過した照明光が照射される露光領域(1
6)に対して基板(15)を移動することによって、そ
のマスクのパターンを用いてその基板を露光する走査露
光方法において、その露光のためのその基板の移動中、
その基板の移動方向に関し、その露光領域の手前で、そ
の基板のフォーカス情報を検出し、その露光のためのそ
の基板の移動中、その検出されたフォーカス情報に基づ
いて、その投影光学系の像面とその基板との位置関係を
調整し、その基板上の複数のショット領域のうち、その
基板上の外周部の特定ショット領域を露光するときに、
その露光領域がその基板の内側から外側へ向かって移動
するようにその基板の移動を制御するものである。ま
た、本発明の第4の走査露光方法は、照明光が照射され
る照明領域に対してマスク(7)を移動するのに同期し
て、投影光学系(PL)を通過した照明光が照射される
露光領域(16)に対して基板(15)を移動すること
によって、そのマスクのパターンを用いてその基板を露
光する走査露光方法において、その基板上の複数のショ
ット領域のうち、その露光領域がその基板の内側から外
側へ移動するようにその基板を移動して露光を行うその
基板の外周部の特定ショット領域を決定し、この決定の
後に、その基板上の複数のショット領域のうちの残りの
ショット領域を露光するときのその基板の移動方向をそ
れぞれ決定するものであ る。また、本発明の第5の走査
露光方法は、照明光が照射される照明領域に対してマス
ク(7)を移動するのに同期して、投影光学系(PL)
を通過した照明光が照射される露光領域(16)に対し
て基板(15)を移動することによって、そのマスクの
パターンを用いてその基板を露光する走査露光方法にお
いて、その基板上の複数のショット領域のその基板上で
の位置に応じて、その複数のショット領域を露光すると
きのその基板の移動方向をそれぞれ決定するものであ
る。また、本発明の第6の走査露光方法は、照明光が照
射される照明領域に対してマスク(7)を移動するのに
同期して、投影光学系(PL)を通過した照明光が照射
される露光領域(16)に対して基板(15)を移動す
ることによって、そのマスクのパターンを用いてその基
板を露光する走査露光方法において、その基板上の複数
のショット領域のうち、その基板を所定方向に移動しな
がら露光されるショット領域の数が、その基板をその所
定方向と逆方向に移動しながら露光されるショット領域
の数より一つだけ多いものである。また、本発明の第7
の走査露光方法は、照明光が照射される照明領域に対し
てマスク(7)を移動するのに同期して、投影光学系
(PL)を通過した照明光が照射される露光領域(1
6)に対して基板(15)を所定速度で移動することに
よって、そのマスクのパターンを用いてその基板を露光
する走査露光方法において、その基板上の複数のショッ
ト領域のうちの外周部のショット領域を露光するときの
その基板の移動方向を、その基板の加速に必要な距離に
応じて決定するものである。また、本発明の第8の走査
露光方法は、照明光が照射される照明領域に対してマス
ク(7)を移動するのに同期して、投影光学系(PL)
を通過した照明光が照射される露光領域(16)に対し
て基板(15)を所定速度で移動することによって、そ
のマスクのパターンを用いてその基板を露光する走査露
光方法において、その基板上の複数のショット領域のう
ち、その露光領域がその基板の外側から内側へ移動する
ようにその基板を移動して露光を行うその基板の外周部
の特定ショット領域を露光する際に、その特定ショット
領域のフォーカス情報を検出した後にその基板を加速開
始位置に移動するとともに、その検出されたフォーカス
情報に基づいてその基板の露光面の位置を保持したまま
でその加速開始位置からのその基板の走査を開始するも
のである。次に、本発明の走査型露光装置は、照明光が
照射される照明領域に対してマスク(7)を移動するの
に同期して、投影光学系(PL)を通過した照明光が照
射される露光領域(16)に対して基板(15)を移動
することによって、そのマスクのパターンを用いてその
基板を露光する走査型露光装置において、その露光のた
めのその基板の移動中、その投影光学系の光軸方向にお
けるその基板の位置情報を検出する位置検出系(25A
2,25B2,25C2)と、その露光のためのその基
板の移動中、その検出された位置情報に基づいて、その
投影光学系の像面とその基板との位置関係を調整するた
めに、その基板の面位置を調整する調整系(19)と、
その位置検出系の検出領域、又はその露光領域と前記基
板上の実質的な露光可能領域との位置関係を判断し、そ
の判断結果に基づいて露光動作を制御する制御器(1
3)とを備えたものである。
【0028】
【作用】斯かる本発明による第1の走査露光方法によれ
ば、例えば図5に示すように基板(15)の外周部のシ
ョット領域(S1〜S4)に走査露光方式で露光する際
には、先読み方式による高さ補正を行いつつ、それらシ
ョット領域(S1〜S4)に対して露光領域(16)が
相対的に基板(15)の内側から外側に移動するように
基板(15)を走査する。従って、基板(15)の周辺
で「だれ」が生じていても、だれが生じていない内側か
ら先読み方式で基板(15)の高さが検出されるため、
基板(15)の露光面の高さがマスク(7)の投影像の
高さに合致した状態で露光が行われる。また、走査露光
の最後に露光領域(16)が基板(15)の外側に達し
て、先読み方式で検出される高さが急激に変化しても、
高さ調整機構は所定時間遅れて追従するため、基板(1
5)の高さはそれ程急激には変化せず、高さのずれ量は
少ない。
【0029】また、基板(15)上の2つのショット領
域に続けて露光する際には、マスク(8)をスリット状
の照明領域(8)に対して往復するように走査させる
と、無駄な動きがなくなりスループットが向上する。こ
のための条件は、基板(15)上の全部のショット領域
(S1〜S32)の個数が偶数か奇数かによって異な
る。先ず、偶数のときには、基板(15)上の走査方向
が所定の方向及び逆方向のショット領域の個数を等しく
し、ショット領域毎に走査方向を交互に反転すればよ
い。一方、基板(15)上の全ショット領域の個数が奇
数のときには、走査方向が所定の方向及び逆方向のショ
ット領域の個数を1個だけ違うように設定し、個数が多
い走査方向のショット領域から露光を開始し、それ以後
はショット領域毎に走査方向を交互に反転すればよい。
【0030】また、基板(15)の外周部のショット領
域(S1〜S4)に接する内側のショット領域(軌跡U
4,U6,U8,U10が付されたショット領域)が存
在する場合には、それら内側のショット領域の露光領域
(16)に対する走査方向を、それら外周部のショット
領域の走査方向(軌跡U3,U5,U7,U9)と逆方
向に設定し、それら外周部のショット領域及びそれら内
側のショット領域以外のショット領域では、基板(1
5)の走査方向(X方向)に垂直な方向(Y方向)に配
列されたショット領域(軌跡U2,U16,U15,U
14,…が付されたショット領域)の走査方向を交互に
逆方向にすることにより、マスク(7)を無駄な動きな
く往復運動するように走査するための条件が満たされ
る。
【0031】また、本発明の第2の走査露光方法によれ
ば、図5に示すウエハ(15)の外周部のショット領域
(S1,S4)のように、先読み方式による高さ検出領
域(35)又はスリット状の露光領域(16)が完全に
は収まらない欠けたショット領域に対しては、相対的に
露光領域(16)が基板(15)の内側から外側に向か
う軌跡(U3,U9)に沿って移動するように基板(1
5)を走査することにより、第1の走査露光方法の場合
と同様に、欠けた領域の検出データの影響が小さくな
り、基板(15)の高さの設置値のずれ量が全体として
小さくなる。
【0032】
【実施例】以下、本発明の一実施例につき図面を参照し
て説明する。また、本実施例は、ステップ・アンド・ス
キャン方式の投影露光装置で露光を行う場合に本発明を
適用したものであり、本実施例で使用する投影露光装置
は図7及び図8に示したものと同じである。従って、本
実施例においても、図8に示すように、ウエハをスリッ
ト状の露光領域16に対してX方向(又は−X方向)に
走査する際には、走査方向に対して手前側の先読み領域
34(又は35)で検出したフォーカス位置に基づいて
ウエハのフォーカス位置(投影光学系PLの光軸方向の
位置)及び傾斜角の補正が行われる。
【0033】また、図8において、露光領域16の走査
方向の端部から先読み領域34及び35の各中心までの
間隔をそれぞれLaとする。なお、この際に、露光領域
16内で検出したフォーカス位置の検出データを併用し
てもよいが、以下では先読み領域34又は35で検出し
たフォーカス位置に基づいて補正を行うものとして説明
する。先ず、図2を参照して本実施例においてスキャン
露光方式で露光する際の、図7のレチクルステージ9及
びウエハ15側のXYステージ20の動作につき説明す
る。
【0034】図2(a)はレチクルステージ9の走査方
向であるX方向への移動速度VR の変化、図2(b)は
XYステージ20のX方向への移動速度VWXの変化、図
2(c)はXYステージ20の走査方向に垂直なY方向
への移動速度VWYの変化を示し、レチクル7のパターン
像をウエハ15上にスキャン露光方式で露光していると
きのXYステージ20のX方向への走査速度をVexとす
る。また、投影光学系PLのレチクル7からウエハ15
への投影倍率はβであるため、スキャン露光方式で露光
しているときのレチクルステージ9のX方向への走査速
度はVex/βとなる。同様に、加速開始位置からレチク
ル7とウエハ15とを同期させるためのレチクル7(レ
チクルステージ9)の加速度も、ウエハ15側のXYス
テージ20のX方向への加速度の1/β倍となってい
る。即ち、図2(a)において、レチクルステージ9の
加速度をar とすると、加速時間ta は次の様になる。
【0035】 ta =(Vex/β)/ar (1) また、図3はウエハ15上のこれから露光されるショッ
ト領域Siと、スリット状の露光領域16との加速開始
時点での位置関係を示し、この図3において、露光領域
16に対してショット領域Siが−X方向に走査される
ものとして、ショット領域Siの左エッジ部と露光領域
16の右エッジ部とのX方向の間隔Lcが、XYステー
ジ20の加速に必要なウエハ上での加速距離であり、加
速距離Lcは次の様になる。
【0036】 Lc=(1/2)・(ar β)・ta 2 (2) また、図3の場合にはフォーカス位置の先読み領域とし
て露光領域16の右側の先読み領域35が使用され、露
光領域16の右エッジ部と位置検出用の光(以下、「オ
ートフォーカスビーム」という)が照射される先読み領
域35の中心とのX方向の間隔はLa(図8参照)であ
る。従って、図3の加速開始位置での先読み領域35の
中心とショット領域Siの露光が開始されエッジ部との
間の間隔Lbは、次のようになる。 Lb=Lc−La (3) 一例として、ウエハの露光時の走査速度Vexを50mm
/sec、投影光学系PLの投影倍率βを1/5(縮小
投影)、レチクルステージ9の走査開始時の加速度ar
を200mm/sec2 とし、図3の先読み領域35に
対する間隔Laを10mmとすると、(1)式〜(3)
式より加速時間ta 、加速距離Lc、及び間隔Lbはそ
れぞれ次のようになる。
【0037】 ta =50・5/200=1.25[sec] (4A) Lc=(1/2)・(200/5)・1.252 =31.25 [mm] (4B) Lb=21.25 [mm] (4C) この場合、図3において、加速開始時点で、露光対象と
するショット領域Siの前側のエッジ部から間隔Lbの
位置に先読み領域35があるため、先読みしたフォーカ
ス位置のデータが有効であるためには、そのショット領
域Siの前側のエッジ部から間隔Lbの位置がウエハ1
5上の露光可能領域、即ちフォトレジストが塗布された
基板が存在する領域でなければならない。この場合の露
光可能領域とは、単にウエハ15の周端を基準に定めら
れている。但し、図10を参照して説明したように、一
般にウエハ15の外周部には幅Lp程度の「だれ」があ
るため、ウエハ15の周端から幅Lpの輪帯状の領域を
除いた領域を露光可能領域としてもよい。更に、それ以
外にも露光可能領域は任意に設定できる。
【0038】露光可能領域とショット領域との関係につ
き図5を参照して説明する。図5は、本実施例の露光シ
ーケンスの一例を示し、この図5に示すように、ウエハ
15の露光面にはX方向(走査方向)及びY方向にそれ
ぞれ所定ピッチでショット領域S1〜S32が形成され
ている。これからウエハ15上の2層目以降の層へ露光
を行うものとすると、それまでの工程により各ショット
領域S1〜S32にそれぞれ同一のチップパターンが形
成されている。
【0039】一例として露光可能領域を、例えばウエハ
15の全露光面の内の周端部から幅Lpのだれの部分を
除いた領域とする。この場合、図5のショット領域S
1,S4,S5,S10,S23,S28,S29,S
32はショット領域自体がウエハ15の周端の外側には
み出ているため、明らかに露光可能領域に全部は入って
いないショット領域(以下、「欠けたショット領域」と
いう)である。また、図3を参照して説明したように、
走査開始時点ではショット領域Siの前側のエッジ部か
ら間隔Lbの位置に先読み領域35が設定され、先読み
領域35も露光可能領域に入っている必要がある。
【0040】即ち、図5に示すウエハ15の外周部の幅
Lpのだれ部を除いた露光可能領域において、更に輪郭
部から走査方向であるX方向に幅Lbの帯状の領域を除
いた領域が実質的な露光可能領域となる。このとき、図
5のウエハ15の外周部のショット領域S2,S3,S
30,S31は、その実質的な露光可能領域から一部が
はみ出すため、それらショット領域S2,S3,S3
0,S31も欠けたショット領域とみなされる。本実施
例では、図5に示すウエハ15上の欠けたショット領域
S1〜S4,S5,S10及びS23,S28,S29
〜S32については、スキャン露光方式で露光する際
に、露光領域16が相対的にウエハ15の内側から外側
に移動するようにウエハ15を走査する。
【0041】但し、幅Lp及びLbが狭いときには、シ
ョット領域S2,S3,S30,S31は実質的な露光
可能領域に入ることもある。この場合には、ショット領
域S2,S3,S30,S31の走査方向はX方向又は
−X方向のどちらでも構わないが、レチクルの動作を往
復運動にするためには、Y方向(非走査方向)に隣接す
るショット領域間では走査方向を交互に逆にすることが
望ましい。この場合、例えばショット領域S2とショッ
ト領域S3とでは走査方向が逆になる。
【0042】ここで、例えば露光領域16が相対的にウ
エハ15の外側から内側に移動するように走査方向が定
まったショット領域については、一度、ウエハ側のXY
ステージ20をステッピング駆動して、ウエハ15上の
そのショット領域の前側のエッジ部を先読み領域34付
近に設定し、ここでのフォーカス位置の情報からオート
フォーカスをかけるとよい。そして、フォーカス位置を
保持したまま、ウエハ15を走査露光の加速開始位置に
移動した後、先読み領域34がそのショット領域に入る
までフォーカス位置を保持したままで走査を開始する。
この方法により、ウエハ15の周端から幅Lpの領域の
内側で部分的に大きなだれが残っているような場合で
も、ショット領域のフォーカス位置が大きくずれること
がなくなる。
【0043】次に、図2(a)に示すように、加速時間
a の後の露光時間texにおいて、レチクル及びウエハ
の移動速度がそれぞれ一定の走査速度に維持されて露光
が行われ、露光時間texの次の加減速時間tA におい
て、レチクルの減速及び次の露光のための加速が行われ
る。但し、これは連続して露光を行うショット領域間で
レチクルの走査方向を反転する場合の動作である。ま
た、図2(c)に示すように、加減速時間tA の間の移
動時間tB 内に必要に応じてウエハ側のXYステージ2
0のY方向への移動速度VWYが変化して、非走査方向
(Y方向)へのウエハ15のステッピング移動が行われ
る。このようなレチクルの加減速及び非走査方向へのス
テッピングを含めて、連続して露光を行うショット領域
間で行われる動作には次のような4つの動作がある。
【0044】(A)レチクル7の加減速、(B)ウエハ
15の非走査方向(Y方向)へのステッピング、(C)
ウエハ15の走査方向(X方向)へのステッピング、
(D)レチクル7の空戻し。最後のレチクル7の空戻し
とは、連続して露光を行うショット領域間で走査方向が
同一の場合に、レチクル7を同一方向に走査すべく露光
していない状態でレチクル7を1回走査する動作をい
う。これら(A)〜(D)の4つの動作に必要な時間を
それぞれtA 、tB 、tC 、tD とすると、これらの時
間の関係は一般に次のようになる。
【0045】 tD >tA >tB ≒tC (5) 従って、ウエハ15上の前回露光したショット領域のス
キャン露光終了時点から次のショット領域の露光開始ま
でに必要な時間は、図4(a)〜(c)に示すショット
領域間の配置の違い及びレチクルの走査方向の違いによ
り変化する。以下、場合分けして説明する。
【0046】図4(a)に示すように、ショット領域
Siから非走査方向(Y方向)に隣接するショット領域
Sjにステッピング移動して、レチクルの走査方向が反
転する場合:この場合には、上述の(A)及び(B)の
動作が行われる。この内で(B)の非走査方向へのステ
ッピング動作は、スキャン露光終了と同時に開始するこ
とができ、加減速時間tA 内に終了するため、ショット
領域Siのスキャン露光終了時点から次のショット領域
Sjの露光開始までに必要な時間T1 は次のようにな
る。
【0047】 T1 =tA (6) 図4(b)に示すように、ショット領域Spから走査
方向(X方向)に隣接するショット領域Sqにステッピ
ング移動して、レチクルの走査方向が反転する場合:こ
の場合、図2(a)及び(b)に示す様に、ウエハ側の
XYステージ20及びレチクルステージ9は走査方向に
完全に同期して動作するが、ウエハ15の動作には次の
2通りが考えられる。第1の動作は、スキャン露光終了
と同時にウエハ15を次のショット領域の加速開始位置
(走査開始位置)にステッピング移動させるものであ
り、第2の動作は、レチクル7と同期してウエハ15を
減速してウエハ15の移動速度が0となった状態から、
ウエハ15をステッピング移動させるものである。前者
の方がスループット上有利であるが、ここでは後者の動
作を考える。この場合に、ショット領域Spのスキャン
露光終了時点から次のショット領域Sqの露光開始まで
に必要な時間T2 は次のようになる。
【0048】 T2 =tA +tC (7) この際、ウエハ15を非走査方向にステッピング移動さ
せる動作が入っても、(tA +tC)>tB であるため
に、T2 =tA +tC となり、時間T2 は同じである。 図4(c)に示すように、ショット領域Siから非走
査方向に隣接するショット領域Sjにステッピング移動
する際に、レチクル7を空戻しして同じ走査方向に続け
てスキャン露光する場合:この場合、上述の(A)、
(C)及び(D)の動作が実行される。即ち、スキャン
露光終了後にレチクル7を減速し、移動速度VR が0と
なった後、レチクル7を次ショット領域の加速開始位置
に戻す。これらのため、前回のショット領域Siの露光
終了から次のショット領域Sjの露光開始までに必要な
時間T3 は、次のようになる。
【0049】 T3 =tA +tD (8) (6)式〜(8)式に対して(5)式の関係を当てはめ
ると、図4(a)〜(c)の動作における前回のショッ
ト領域の露光終了から次のショット領域の露光開始まで
に必要な時間T1 〜T3 の間には、次のような関係があ
る。 T3 >T2 >T1 (9) (9)式から分かるように、図4(a)に示すように、
非走査方向にステッピング移動し、且つ隣接したショッ
ト領域間で互いに走査方向を逆にするような露光シーケ
ンス(ショットマップ)が最もスループット上有利であ
ると言える。この原理で最もスループット上有利な露光
シーケンスを示したのが、図11の従来例の露光シーケ
ンスである。しかしながら、その図11の露光シーケン
スではウエハ15の外周部でのフォーカス位置及び傾斜
角の制御精度が劣るため、本実施例では採用していな
い。
【0050】更に、図4(c)に示すように、レチクル
7を空戻しした後、次のショット領域を前回のショット
領域と同じ方向に走査する露光シーケンスにおいて、レ
チクル7を空戻しするには、1ショット領域の加速開始
から減速終了までとほぼ同じ非常に長い時間がかかる。
従って、そのレチクル7の空戻し動作は避けることが望
ましい。そこで、本実施例では、ウエハ15の外周部で
のだれの影響を避けられると共に、レチクル7を空戻し
する動作を含まないような露光シーケンスを提供する。
【0051】図1は、本実施例における露光シーケンス
の決定方法の一例を示すフローチャートであり、この露
光シーケンスに従って図5のウエハ15上のショット領
域S1〜S32に対してスキャン露光方式で露光を行
う。通常、主制御系13はファーストプリント(第1層
の露光)の前に、ウエハの外形寸法、ショット領域の大
きさ、ステップピッチ等に基づいて、ウエハの外形に対
応した最適なショットマップデータを作成する。このシ
ョットマップデータは、ウエハの外形から、ウエハ内に
どのようにショット領域を配列すればよいかを表すもの
で、計算によって自動的に決定され、XYステージ20
のステッピング座標位置としてメモリ内に登録される。
そして主制御系13は、この決定したショットマップデ
ータに基づいてウエハ上のショット領域毎にその走査方
向を決定してメモリ内に格納する。図5はウエハ外形に
対応して決定されたショットマップデータの一例を表し
たものである。
【0052】先ず図1のステップ101において、
(2)式から計算した加速距離Lcを用いてウエハ15
の外周部のショット領域S1〜S4,S5,S10,S
23,S28,S29〜S32の走査方向を規定するか
どうかを決定する。加速距離Lcを考慮する場合には、
ステップ105において、スリット状の露光領域16に
対するウエハ15の加速開始位置で、先読み領域34
(図8参照)が実質的な露光可能領域に入らないショッ
ト領域を求める。加速距離Lcが長い場合、そのような
ショット領域には、図5のショット領域S1〜S4,S
5,S10,S23,S28,S29〜S32が全部含
まれるので、これらのショット領域については、露光領
域16がウエハ15の内側から外側に移動するようにウ
エハ15の走査方向(スキャン方向)を定める。その
後、ステップ104に移行する。
【0053】一方、ステップ101において、加速距離
Lcを考慮しない場合には、ステップ102に移行して
ウエハ15の走査方向(X方向)に外周部のショット領
域S1〜S4,S5,S10,S23,S28,S29
〜S32については、一律に露光領域16がウエハ15
の内側から外側に移動するようにウエハ15の走査方向
を定める。その後ステップ103において、外周部のシ
ョット領域S1〜S4,S5,S10,S23,S2
8,S29〜S32に対して走査方向に内側のショット
領域S9〜S6,S16,S11,S22,S17,S
27〜S24については、それぞれ隣接する外周部のシ
ョット領域と走査方向が逆になるようにウエハ15の走
査方向を定める。その後、動作はステップ104に移行
する。
【0054】ステップ104においては、ウエハ15内
の総ショット領域数(図5の例では32個)、走査方向
の規定されたショット領域の個数(ステップ102,1
03実行後では24個)、及び走査方向の規定されてい
ないショット領域の個数を計算する。図5の例でステッ
プ102,103を実行した後は、走査方向の規定され
ていないショット領域は、軌跡U13〜U16及び軌跡
U17〜U20の付された8個のショット領域である。
その後、ステップ105において、走査方向の規定され
ていないショット領域について、ウエハ15内で走査方
向の異なるショット領域の個数が互いに同じか、又はど
ちらか(X方向又は−X方向)の走査方向のショット領
域の個数が1ショット分だけ多くなるように、且つ非走
査方向(Y方向)に並んだショット領域の走査方向が交
互に逆になるようにウエハ15の走査方向を決定する。
【0055】図5の例でステップ102,103を実行
した後は、軌跡U13〜U16及び軌跡U17〜U20
の付された8個のショット領域の内で、4個のショット
領域の走査方向をX方向として、残りの4個のショット
領域の走査方向を−X方向とすればよい。且つ、軌跡U
13〜U16が付されたショット領域については、交互
に走査方向を逆にし、軌跡U17〜U20が付されたシ
ョット領域についても、交互に走査方向を逆にすればよ
い。
【0056】その後、ステップ107に移行して、ウエ
ハ15内の総ショット領域数(図5では32個)を数
え、偶数であるか奇数であるかを判別し、図5の場合の
ように偶数である場合にはステップ108に移行して、
任意のショット領域(例えばショット領域S10)をス
キャン露光方式で1番目に露光する。その後、ステップ
110に移行して、走査方向が前のショット領域S10
と逆のショット領域S11に露光を行い、以下交互に走
査方向が逆になるようにショット領域S1,S9,S
3,…,S22,S23の順番で露光を行う。一方、ス
テップ107において、総ショット領域数が奇数であっ
た場合には、ステップ109に移行して、2つの走査方
向の内で、ショット領域数が1ショット分だけ多い走査
方向に属するショット領域の内の任意のショット領域を
1番目に露光してから、ステップ110に移行する。こ
れによりウエハ15の全ショット領域S1〜S32に対
する露光が終了する。
【0057】この場合、i番目(i=1〜32)の走査
露光における、ウエハ15に対する相対的な露光領域1
6の移動の軌跡を図5の軌跡U1〜U32で表す。即
ち、例えば軌跡U1で示すように、1番目にショット領
域S10に対して相対的に露光領域16がX方向に移動
するようにウエハ15を走査する。即ち、実際には露光
領域16は静止しているため、ウエハ15は軌跡U1の
矢印と逆方向(−X方向)に走査される。この際に、先
読み領域35で計測されたフォーカス位置に基づいてウ
エハ15のフォーカス位置及び傾斜角が補正される。次
に、軌跡U2で示すようにショット領域S11への露光
を行った後、軌跡U3で示すように、外周部のショット
領域S1に対して相対的に露光領域16がX方向に移動
するようにウエハ15を走査して、ショット領域S1へ
の露光が行われる。この際にも先読み領域35で計測さ
れたフォーカス位置に基づいてウエハ15のフォーカス
位置及び傾斜角が補正される。以下、軌跡U4,U5,
…,U31,U32の順序で露光が行われる。
【0058】上述のように、本実施例によれば、ウエハ
15の外周部のショット領域S1〜S4、S5,S1
0,S23,S28,S29〜S32については、それ
ぞれ露光領域16がウエハ15の内側から外側に移動す
るようにウエハ15が走査される。従って、ウエハ15
の外周部にだれが生じていても、先読み領域34又は3
5で計測されたフォーカス位置のデータがスキャン露光
の初期の段階で誤った値を示すことがなく、ウエハ15
のフォーカス位置の調整(オートフォーカス)及び傾斜
角の調整(オートレベリング)が正確に行われる。ま
た、図1のステップ105の動作を選択した場合には、
露光領域16及び先読み領域34(又は35)の内の少
なくとも一部が完全には露光可能領域(又は実質的な露
光可能領域)に入らない欠けたショット領域に露光を行
う際に、それぞれ露光領域16がウエハ15の内側から
外側に移動するようにウエハ15が走査されるため、ウ
エハ15のオートフォーカス及びオートレベリングが正
確に行われる。
【0059】なお、図5の露光シーケンスにおいて、軌
跡U13が付されたショット領域では、露光領域16は
相対的にX方向に移動しているが、軌跡U12が付され
たショット領域S16の次に軌跡U13のショット領域
を露光したためである。実際には、軌跡U13〜U1
6,U17〜U20が付されたショット領域では、走査
方向を交互に逆にするという条件が満たされればよいだ
けなので、軌跡U13が付されたショット領域の走査方
向は任意である。また、軌跡U17が付されたショット
領域についても、走査方向は任意である。
【0060】また、図5ではX方向に露光領域16を移
動させる(ウエハ15を−X方向に走査する)ショット
領域S10から露光を開始しているが、図5では総ショ
ット領域数は偶数であるため、−X方向に露光領域16
を移動させるショット領域(例えばS11)から露光を
開始してもよく、露光の順序も走査方向を交互に変える
という条件さえ満たされれば任意である。
【0061】但し、図1のステップ103に関して、図
5の例のようにウエハ15の外周部の一方のショット領
域S10,S1〜S4,S5と外周部の他方のショット
領域S23,S32〜S29,S28との間に走査方向
に2個以上のショット領域が在る場合には、そのステッ
プ103を適用して、外周部のショット領域の内側のシ
ョット領域については、走査方向を外周部のそれと逆に
できる。しかしながら、ウエハ上で走査方向のショット
領域の配列数が3個の場合には、そのステップ103は
適用できない。
【0062】図6は、走査方向(X方向)へのショット
領域の配列数が3個のウエハ15Aを示し、この図6に
おいて、ウエハ15A上には12個のショット領域S1
〜S12が配列され、これら12個のショット領域がX
方向に3行に配列されている。この場合には、一方の外
周部のショット領域S1〜S4、及び他方の外周部のシ
ョット領域S9〜S12の走査方向は、露光領域16が
ウエハ15の内側から外側に移動するような方向に設定
される。そして、内側のショット領域S5〜S8の走査
方向を、仮にショット領域S1〜S4の走査方向と逆に
すると、内側のショット領域S5〜S8の走査方向はシ
ョット領域S9〜S12の走査方向と同じになってしま
う。また、走査方向がX方向のショット領域の個数と走
査方向が−X方向へのショット領域の個数とが2個以上
違って、レチクルを空戻しする必要が生じてスループッ
トが低下する。
【0063】そこで、図6のような場合には、ショット
領域が12個(偶数個)であることから走査方向が逆の
ショット領域の総数を等しくすると共に、走査方向が逆
のショット領域を交互に露光するという条件を満足する
ように露光シーケンスを定める。この結果、軌跡V1で
示すように、1番目にショット領域S1に対して相対的
に露光領域16がX方向に移動するようにウエハ15を
走査する。この際に、先読み領域35で計測されたフォ
ーカス位置に基づいてウエハ15のフォーカス位置及び
傾斜角が補正される。次に、軌跡V2で示すようにショ
ット領域S9に対して露光領域16を相対的に走査して
露光を行い、以下、軌跡V3,V4,…,V11,V1
2の順序で走査方向を交互に逆にして露光が行われる。
従って、内側のショット領域S5〜S8では走査方向が
交互に逆になるように露光が行われる。
【0064】なお、ウエハ上で走査方向に1行のショッ
ト領域のみしかない場合は、オートフォーカス及びオー
トレベリング動作が追従できない可能性があるが、制御
誤差を偏らせないためには、任意の方向に走査すればよ
い。なお、本発明は上述実施例に限定されず、本発明の
要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得ることは勿
論である。以上のように、上述の露光方法によれば、ス
キャン露光方式で基板(ウエハ)上の各ショット領域に
マスク(レチクル)のパターンを露光する場合に、外周
部のショット領域については露光領域が相対的に基板の
内側から外側に移動するように走査している。従って、
先読み方式で高さの補正を行っても、基板の周端部のだ
れの影響を受けにくくなるため、ウエハの外周部のショ
ット領域であってもフォーカス位置又は傾斜角の制御精
度が良好であるという利点がある。また、基板上の総シ
ョット領域数が偶数の場合に、走査方向が逆のショット
領域の個数を等しくして、ショット領域毎に走査方向を
逆にしながら露光を行うか、又は基板上の総ショット領
域数が奇数の場合に、走査方向が逆のショット領域の個
数の差を1ショットにし、ショット領域の個数が多い方
向から走査を開始した後、ショット領域毎に走査方向を
逆にしながら露光を行うことにより、マスク側では空戻
しをする必要がなくなりスループットが向上する利点が
ある。また、基板の外周部のショット領域に接する内側
のショット領域の走査方向を、その外周部のショット領
域の走査方向と逆方向に設定し、その外周部のショット
領域及びその内側のショット領域以外のショット領域で
は、基板の走査方向に垂直な方向に配列されたショット
領域の走査方向を交互に逆方向にした場合には、マスク
側の無駄な動き(空戻し)がなくなると共に、基板側の
ステッピング量も少なくて済み、スループットが向上す
る。また、上述の露光方法によれば、スキャン露光方式
で基板上の各ショット領域にマスクのパターンを露光す
る場合に、高さ検出領域又は露光領域が完全には露光可
能な領域に入らない欠けたショット領域については露光
領域が相対的に基板の内側から外側に移動するように走
査している。従って、先読み方式で高さの補正を行って
も、基板の外周部等の欠けた部分の影響を受けにくくな
るため、ウエ ハの外周部等の欠けたショット領域であっ
てもフォーカス位置又は傾斜角の制御精度が良好である
という利点がある。
【0065】
【発明の効果】本発明の走査露光方法によれば、基板の
周端部のだれの影響を受けにくくなるため、ウエハの外
周部のショット領域であってもフォーカス位置又は傾斜
角の制御精度が良好であるという利点がある。
【0066】また、本発明の走査露光方法によれば、
スク側では空戻しをする必要がなくなりスループットが
向上する利点がある。
【0067】また、本発明の走査露光方法によれば、
スク側の無駄な動き(空戻し)がなくなると共に、基板
側のステッピング量も少なくて済み、スループットが向
上する。
【0068】さらに、本発明の走査露光方法によれば、
基板の外周部等の欠けた部分の影響を受けにくくなるた
め、ウエハの外周部等の欠けたショット領域であっても
フォーカス位置又は傾斜角の制御精度が良好であるとい
う利点がある。また、本発明の走査型露光装置によれ
ば、本発明の走査露光方法を実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による走査露光方法の一実施例の露光シ
ーケンスを示すフローチャートである。
【図2】スキャン露光方式で露光を行う場合のレチクル
ステージ9及びウエハ側のXYステージ20の移動速度
を示すタイミングチャートである。
【図3】加速距離Lcの算出方法の説明図である。
【図4】隣接したショット領域に連続してスキャン露光
方式で露光を行う場合の、ショット配列と走査方向との
組み合せの例を示す図である。
【図5】実施例のウエハ15上の各ショット領域に対す
る露光シーケンスの一例を示す平面図である。
【図6】実施例のウエハ15Aの各ショット領域に対す
る露光シーケンスの一例を示す平面図である。
【図7】本出願人の先願に係るスキャン露光方式の投影
露光装置を示す構成図である。
【図8】図7の投影露光装置におけるスリット状の露光
領域16と先読み領域34,35との関係を示す平面図
である。
【図9】ウエハ15の走査方向に対応して使用する先読
み領域を示す概念図である。
【図10】ウエハの外周部の「だれ」の状態を示す断面
図である。
【図11】図7の投影露光装置によるウエハ15の各シ
ョット領域に対する従来の露光シーケンスを示す平面図
である。
【符号の説明】
7 レチクル 8 スリット状の照明領域 9 レチクルステージ PL 投影光学系 15,15A ウエハ 16 スリット状の露光領域 19 Zレベリングステージ 20 XYステージ 25A2,25B2,25C2 焦点位置検出系(AF
センサー) 33 面位置算出系 34,35 先読み領域 S1〜S32 ショット領域 U1〜U32 露光領域16の相対的な軌跡 V1〜V12 露光領域16の相対的な軌跡
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−196513(JP,A) 特開 平7−142337(JP,A) 特開 平4−196513(JP,A) 特開 昭59−40532(JP,A) 特開 平2−50418(JP,A) 特開 平5−102009(JP,A) 特開 平6−283403(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027 G03F 7/20 521

Claims (34)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転写用のパターンが形成されたマスクを
    スリット状の照明領域で照明し、 前記照明領域内の前記マスクのパターンを感光性の基板
    側に投影露光し、 前記基板上の各ショット領域を走査開始位置に移動した
    後、前記スリット状の照明領域に対して所定の方向又は
    この逆方向に前記マスクを走査するのと同期して、順次
    前記基板上の各ショット領域を前記スリット状の照明領
    域と共役な露光領域に対して所定の方向又はこの逆の方
    向に走査する際に、前記スリット状の照明領域と共役な
    露光領域に対して前記基板の走査方向に手前側で前記基
    板の露光面の高さを先読み方式で検出し、 該先読みされた高さに基づいて前記基板の各ショット領
    域の高さを調整しつつ、前記基板の複数のショット領域
    にそれぞれ前記マスクのパターン像を逐次露光する走査
    露光方法において、 前記基板の外周部のショット領域に露光する際に、前記
    先読み方式による高さ検出、及び該検出結果に基づく前
    記基板の高さ補正を行いつつ、前記露光領域が前記外周
    部のショット領域上を相対的に前記基板の内側から外側
    に向かう方向に移動するように前記基板を走査して露光
    を行うようにしたことを特徴とする走査露光方法。
  2. 【請求項2】 前記基板上の複数のショット領域の個数
    が偶数の場合に、前記複数のショット領域内で前記露光
    領域に対する走査方向が前記所定の方向のショット領域
    の個数と、前記露光領域に対する走査方向が前記所定の
    方向に逆な方向のショット領域の個数とを等しくし、 前記複数のショット領域の内の任意のショット領域から
    露光を開始し、その後、ショット領域毎に走査方向を交
    互に逆にしながら露光するようにしたことを特徴とする
    請求項1に記載の走査露光方法。
  3. 【請求項3】 前記基板上の複数のショット領域の個数
    が奇数の場合に、前記複数のショット領域の内で前記露
    光領域に対する走査方向が前記所定の方向のショット領
    域の個数を、前記露光領域に対する走査方向が前記所定
    の方向に逆な方向のショット領域の個数に対して1個だ
    け多くし、 前記複数のショット領域の内の前記所定の方向が走査方
    向のショット領域内の任意のショット領域から露光を開
    始し、その後、ショット領域毎に走査方向を交互に逆に
    しながら露光するようにしたことを特徴とする請求項1
    に記載の走査露光方法。
  4. 【請求項4】 前記基板の外周部のショット領域に接す
    る内側のショット領域の前記露光領域に対する走査方向
    を、前記外周部のショット領域の走査方向と逆方向に設
    定し、前記外周部のショット領域及び前記内側のショッ
    ト領域以外のショット領域では、前記基板の走査方向に
    垂直な方向に配列されたショット領域の走査方向を交互
    に逆方向にしたことを特徴とする請求項1、2、又は3
    に記載の走査型露光方法。
  5. 【請求項5】 スリット状の照明領域で転写用のパター
    ンが形成されたマスクを照明し、 前記照明領域内の前記マスクのパターンを感光性の基板
    側に投影露光し、 前記基板上の各ショット領域を走査開始位置に移動した
    後、前記スリット状の照明領域に対して所定の方向又は
    この逆方向に前記マスクを走査するのと同期して、順次
    前記基板上の各ショット領域を前記スリット状の照明領
    域と共役な露光領域に対して所定の方向又はこの逆の方
    向に走査する際に、前記スリット状の照明領域と共役な
    露光領域に対して前記基板の走査方向に手前側で前記基
    板の露光面の高さを先読み方式で検出し、 該先読みされた高さに基づいて前記基板の各ショット領
    域の高さを調整しつつ、前記基板の複数のショット領域
    にそれぞれ前記マスクのパターン像を逐次露光する走査
    露光方法において、 前記基板上の各ショット領域に露光する際に、前記先読
    み方式による高さ検出領域又は前記露光領域が前記基板
    内で露光可能な領域に完全に入るかどうかを判別し、 前記高さ検出領域又は前記露光領域が前記基板内で露光
    可能な領域に完全には入らない不完全なショット領域に
    ついては、前記先読み方式による高さ検出及び該検出結
    果に基づく前記基板の高さ補正を行いつつ、前記露光領
    域が前記不完全なショット領域に対して相対的に前記基
    板の内側から外側に向かう方向に移動するように前記基
    板を走査して露光を行うようにしたことを特徴とする走
    査露光方法。
  6. 【請求項6】 照明光が照射される照明領域に対してマ
    スクを移動するのに同期して、投影光学系を通過した照
    明光が照射される露光領域に対して基板を移動すること
    によって、前記マスクのパターンを用いて前記基板を露
    光する走査露光方法において、 前記露光のための前記基板の移動中、前記基板の移動方
    向に関し、前記露光領域の手前で、前記基板のフォーカ
    ス情報を検出し; 前記露光のための前記基板の移動中、前記検出されたフ
    ォーカス情報に基づいて、前記投影光学系の像面と前記
    基板との位置関係を調整し; 前記基板上の複数のショット領域のうち、前記基板上の
    外周部の特定ショット領域を露光するときに、前記露光
    領域が前記基板の内側から外側へ向かって移動するよう
    に前記基板の移動を制御することを特徴とする走査露光
    方法。
  7. 【請求項7】 照明光が照射される照明領域に対してマ
    スクを移動するのに同期して、投影光学系を通過した照
    明光が照射される露光領域に対して基板を移動すること
    によって、前記マスクのパターンを用いて前記基板を露
    光する走査露光方法において、 前記露光のための前記基板の移動中、前記基板のフォー
    カス情報を検出し; 前記露光のための前記基板の移動中、前記検出されたフ
    ォーカス情報に基づいて、前記投影光学系の像面と前記
    基板との位置関係を調整し; 前記基板上の複数のショット領域のうち、前記基板上の
    外周部の特定ショット領域を露光するときに、前記露光
    領域が前記基板の内側から外側へ向かって移動するよう
    に前記基板の移動を制御し; 前記基板上の複数のショット領域を、前記基板の所定方
    向への移動と前記基板の前記所定方向とは逆の方向への
    移動とを交互に行いながら順次露光することを特徴とす
    る走査露光方法。
  8. 【請求項8】 照明光が照射される照明領域に対してマ
    スクを移動するのに同期して、投影光学系を通過した照
    明光が照射される露光領域に対して基板を移動すること
    によって、前記マスクのパターンを用いて前記基板を露
    光する走査露光方法において、 前記露光のための前記基板の移動中、前記基板のフォー
    カス情報を検出し; 前記露光のための前記基板の移動中、前記検出されたフ
    ォーカス情報に基づいて、前記投影光学系の像面と前記
    基板との位置関係を調整し; 前記基板上の複数のショット領域のうち、前記基板上の
    外周部の特定ショット領域を露光するときに、前記露光
    領域が前記基板の内側から外側へ向かって移動するよう
    に前記基板を移動し; 前記基板上の複数のショット領域のうちの一つのショッ
    ト領域を露光するために前記基板を所定方向に移動し; 前記一つのショット領域の露光終了後、前記基板の前記
    所定方向への減速移動中に、次のショット領域を露光す
    るために前記所定方向と直交する方向へ前記基板を移動
    し; 前記基板上の複数のショット領域のうち、前記基板上の
    外周部の特定ショット領域を露光するときに、前記露光
    領域が前記基板の内側から外側へ向かって移動するよう
    に前記基板を移動することを特徴とする走査露光方法。
  9. 【請求項9】 照明光が照射される照明領域に対してマ
    スクを移動するのに同期して、投影光学系を通過した照
    明光が照射される露光領域に対して基板を移動すること
    によって、前記マスクのパターンを用いて前記基板を露
    光する走査露光方法において、 前記露光のための前記基板の移動中、前記基板のフォー
    カス情報を検出し; 前記露光のための前記基板の移動中、前記検出されたフ
    ォーカス情報に基づいて、前記投影光学系の像面と前記
    基板との位置関係を調整し; 前記基板上の複数のショット領域のうちの一つのショッ
    ト領域を露光するために前記基板を所定方向に移動し; 前記一つのショット領域の露光終了後、次のショット領
    域を露光するために前記所定方向と直交する方向へ前記
    基板を移動し; 前記所定方向と直交する方向への前記基板の移動中に、
    前記次のショット領域を露光するために前記所定方向と
    逆の方向への前記基板の加速移動を開始し; 前記基板上の複数のショット領域のうち、前記基板上の
    外周部の特定ショット領域を露光するときには、前記露
    光領域が前記基板の内側から外側へ向かって移動するよ
    うに前記基板を移動することを特徴とする走査露光方
    法。
  10. 【請求項10】 照明光が照射される照明領域に対して
    マスクを移動するのに同期して、投影光学系を通過した
    照明光が照射される露光領域に対して基板を移動するこ
    とによって、前記マスクのパターンを用いて前記基板を
    露光する走査露光方法において、 前記露光のための前記基板の移動中、前記基板のフォー
    カス情報を検出し; 前記露光のための前記基板の移動中、前記検出されたフ
    ォーカス情報に基づいて、前記投影光学系の像面と前記
    基板との位置関係を調整し; 前記基板上の複数のショット領域のうち、前記基板上の
    外周部の特定ショット領域を露光するときに、前記露光
    領域が前記基板の内側から外側へ向かって移動するよう
    に前記基板を移動し; 前記基板上の複数のショット領域のうち、前記基板を所
    定方向に移動しながら露光されるショット領域の数は、
    前記基板を前記所定方向とは逆方向へ移動しながら露光
    されるショット領域の数と等しいことを特徴とする走査
    露光方法。
  11. 【請求項11】 照明光が照射される照明領域に対して
    マスクを移動するのに同期して、投影光学系を通過した
    照明光が照射される露光領域に対して基板を移動するこ
    とによって、前記マスクのパターンを用いて前記基板を
    露光する走査露光方法において、 前記露光のための前記基板の移動中、前記基板のフォー
    カス情報を検出し; 前記露光のための前記基板の移動中、前記検出されたフ
    ォーカス情報に基づいて、前記投影光学系の像面と前記
    基板との位置関係を調整し; 前記基板上の複数のショット領域のうち、前記基板上の
    外周部の特定ショット領域を露光するときに、前記露光
    領域が前記基板の内側から外側へ向かって移動するよう
    に前記基板を移動し; 前記基板上の複数のショット領域のうち、前記基板を所
    定方向に移動しながら露光されるショット領域の数は、
    前記基板を所定方向とは逆方向へ移動しながら露光され
    るショット領域の数より一つ多いことを特徴とする走査
    露光方法。
  12. 【請求項12】 前記基板上の複数のショット領域の露
    光は、前記基板を前記所定方向へ移動しながら露光され
    るショット領域の露光から開始されることを特徴とする
    請求項11に記載の走査露光方法。
  13. 【請求項13】 照明光が照射される照明領域に対して
    マスクを移動するのに同期して、投影光学系を通過した
    照明光が照射される露光領域に対して基板を移動するこ
    とによって、前記マスクのパターンを用いて前記基板を
    露光する走査露光方法において、 前記露光のための前記基板の移動中、前記基板のフォー
    カス情報を検出し; 前記露光のための前記基板の移動中、前記検出されたフ
    ォーカス情報に基づいて、前記投影光学系の像面と前記
    基板との位置関係を調整し; 前記基板上の複数のショット領域のうち、前記基板上の
    外周部の特定ショット領域を露光するときに、前記露光
    領域が前記基板の内側から外側へ向かって移動するよう
    に前記基板を移動し; 前記基板上の複数のショット領域のうち、前記特定ショ
    ット領域に対して前記基板の内側に隣接するショット領
    域は、前記特定ショット領域を露光するときの前記基板
    の移動方向と逆の方向へ前記基板を移動しながら露光さ
    れることを特徴とする走査露光方法。
  14. 【請求項14】 照明光が照射される照明領域に対して
    マスクを移動するのに同期して、投影光学系を通過した
    照明光が照射される露光領域に対して基板を移動するこ
    とによって、前記マスクのパターンを用いて前記基板を
    露光する走査露光方法において、 前記基板上の複数のショット領域のうち、前記露光領域
    が前記基板の内側から外側へ移動するように前記基板を
    移動して露光を行う前記基板の外周部の特定ショット領
    域を決定し、 該決定の後に、前記基板上の複数のショット領域のうち
    の残りのショット領域を露光するときの前記基板の移動
    方向をそれぞれ決定することを特徴とする走査露光方
    法。
  15. 【請求項15】 前記外周部の特定ショット領域は、 前記露光領域が前記基板の外側から内側に向かって移動
    するように前記基板を移動するよりも、前記露光領域が
    前記基板の内側から外側へ向かって移動するように前記
    基板を移動する方が、前記検出されたフォーカス情報に
    基づく前記基板の露光面と前記投影光学系の像面との位
    置合わせの制御精度が良くなるショット領域であること
    を特徴とする請求項6〜14のいずれか一項に記載の走
    査露光方法。
  16. 【請求項16】 前記外周部の特定ショット領域は、そ
    の一部が前記基板の外周端の外側に位置することを特徴
    とする請求項6〜15のいずれか一項に記載の走査露光
    方法。
  17. 【請求項17】 前記外周部の特定ショット領域は、そ
    の一部が前記基板上の実質的な露光可能領域の外側に位
    置することを特徴とする請求項6〜16のいずれか一項
    に記載の走査露光方法。
  18. 【請求項18】 前記外周部の特定ショット領域は、 前記露光領域が前記基板の外側から内側に向かって移動
    するように前記基板を移動しながら露光を行うと、前記
    基板の加速開始位置で前記露光領域の少なくとも一部が
    前記基板上の実質的な露光可能領域に入らないショット
    領域であることを特徴とする請求項6〜17のいずれか
    一項に記載の走査露光方法。
  19. 【請求項19】 前記外周部の特定ショット領域は、 前記露光領域が前記基板の外側から内側に向かって移動
    するように前記基板を移動しながら露光を行うと、前記
    基板の加速開始位置で前記フォーカス情報を検出するた
    めの検出領域の少なくとも一部が前記基板上の実質的な
    露光可能領域に入らないショット領域であることを特徴
    とする請求項6〜18のいずれか一項に記載の走査露光
    方法。
  20. 【請求項20】 前記フォーカス情報を検出するための
    検出点は、前記露光領域内に配置されることを特徴とす
    る請求項6〜19のいずれか一項に記載の走査露光方
    法。
  21. 【請求項21】 照明光が照射される照明領域に対して
    マスクを移動するのに同期して、投影光学系を通過した
    照明光が照射される露光領域に対して基板を移動するこ
    とによって、前記マスクのパターンを用いて前記基板を
    露光する走査露光方法において、 前記基板上の複数のショット領域の前記基板上での位置
    に応じて、前記複数のショット領域を露光するときの前
    記基板の移動方向をそれぞれ決定することを特徴とする
    走査露光方法。
  22. 【請求項22】 前記基板上の複数のショット領域のう
    ち、前記基板上で外周部に位置するショット領域は、前
    記露光領域が前記基板の内側から外側へ向かって移動す
    るように前記基板を移動しながら露光されることを特徴
    とする請求項21に記載の走査露光方法。
  23. 【請求項23】 前記複数のショット領域の前記基板上
    での位置は、前記基板の外形寸法に応じて決定されるこ
    とを特徴とする請求項21又は22に記載の走査露光方
    法。
  24. 【請求項24】 前記複数のショット領域の前記基板上
    での位置は、前記ショット領域の大きさに応じて決定さ
    れることを特徴とする請求項21、22、又は23に記
    載の走査露光方法。
  25. 【請求項25】 照明光が照射される照明領域に対して
    マスクを移動するのに同期して、投影光学系を通過した
    照明光が照射される露光領域に対して基板を移動するこ
    とによって、前記マスクのパターンを用いて前記基板を
    露光する走査露光方法において、 前記基板上の複数のショット領域のうち、前記基板を所
    定方向に移動しながら露光されるショット領域の数が、
    前記基板を前記所定方向と逆方向に移動しながら露光さ
    れるショット領域の数より一つだけ多いことを特徴とす
    る走査露光方法。
  26. 【請求項26】 前記複数のショット領域の露光は、前
    記基板を前記所定方向に移動しながら露光されるショッ
    ト領域から開始されることを特徴とする請求項25に記
    載の走査露光方法。
  27. 【請求項27】 照明光が照射される照明領域に対して
    マスクを移動するのに同期して、投影光学系を通過した
    照明光が照射される露光領域に対して基板を所定速度で
    移動することによって、前記マスクのパターンを用いて
    前記基板を露光する走査露光方法において、 前記基板上の複数のショット領域のうちの外周部のショ
    ット領域を露光するときの前記基板の移動方向を、前記
    基板の加速に必要な距離に応じて決定することを特徴と
    する走査露光方法。
  28. 【請求項28】 照明光が照射される照明領域に対して
    マスクを移動するのに同期して、投影光学系を通過した
    照明光が照射される露光領域に対して基板を所定速度で
    移動することによって、前記マスクのパターンを用いて
    前記基板を露光する走査露光方法において、 前記基板上の複数のショット領域のうち、前記露光領域
    が前記基板の外側から内側へ移動するように前記基板を
    移動して露光を行う前記基板の外周部の特定ショット領
    域を露光する際に、前記特定ショット領域のフォーカス
    情報を検出した後に前記基板を加速開始位置に移動する
    とともに、前記検出されたフォーカス情報に基づいて前
    記基板の露光面の位置を保持したままで前記加速開始位
    置からの前記基板の走査を開始することを特徴とする走
    査露光方法。
  29. 【請求項29】 前記基板上の複数のショット領域は、
    前記基板の所定方向への移動とその逆方向への移動とを
    交互に行いながら順次露光されることを特徴とする請求
    項21〜28のいずれか一項に記載の走査露光方法。
  30. 【請求項30】 前記基板上の複数のショット領域のう
    ちの一つのショット領域を露光するために前記基板を所
    定方向に移動し; 前記一つのショット領域の露光終了後、次のショット領
    域を露光するために前記所定方向と直交する方向へ前記
    基板を移動し; 前記所定方向と直交する方向への前記基板の移動中に、
    前記次のショット領域を露光するために前記所定方向と
    逆の方向への前記基板の加速移動を開始することを特徴
    とする請求項21〜29のいずれか一項に記載の走査露
    光方法。
  31. 【請求項31】 前記基板上の複数のショット領域のう
    ちの一つのショット領域を露光するために前記基板を所
    定方向に移動し; 前記一つのショット領域の露光終了後、前記基板の前記
    所定方向への減速移動中に、次のショット領域を露光す
    るために前記所定方向と直交する方向へ前記基板を移動
    することを特徴とする請求項21〜30のいずれか一項
    に記載の走査露光方法。
  32. 【請求項32】 照明光が照射される照明領域に対して
    マスクを移動するのに同期して、投影光学系を通過した
    照明光が照射される露光領域に対して基板を移動するこ
    とによって、前記マスクのパターンを用いて前記基板を
    露光する走査型露光装置において、 前記露光のための前記基板の移動中、前記投影光学系の
    光軸方向における前記基板の位置情報を検出する位置検
    出系と; 前記露光のための前記基板の移動中、前記検出された位
    置情報に基づいて、前記投影光学系の像面と前記基板と
    の位置関係を調整するために、前記基板の面位置を調整
    する調整系と; 前記位置検出系の検出領域と前記基板上の実質的な露光
    可能領域との位置関係を判断し、その判断結果に基づい
    て露光動作を制御する制御器とを備えたことを特徴とす
    る走査型露光装置。
  33. 【請求項33】 照明光が照射される照明領域に対して
    マスクを移動するのに同期して、投影光学系を通過した
    照明光が照射される露光領域に対して基板を移動するこ
    とによって、前記マスクのパターンを用いて前記基板を
    露光する走査型露光装置において、 前記露光のための前記基板の移動中、前記投影光学系の
    光軸方向における前記基板の位置情報を検出する位置検
    出系と; 前記露光のための前記基板の移動中、前記検出された位
    置情報に基づいて、前記投影光学系の像面と前記基板と
    の位置関係を調整するために、前記基板の面位置を調整
    する調整系と; 前記露光領域と前記基板上の実質的な露光可能領域との
    位置関係を判断し、その判断結果に基づいて露光動作を
    制御する制御器とを備えたことを特徴とする走査型露光
    装置。
  34. 【請求項34】 前記制御器は、前記露光動作として前
    記基板上の外周部のショット領域を露光するときの前記
    基板の移動方向を制御することを特徴とする請求項32
    又は33に記載の走査型露光装置。
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