JP3275879B2 - 投影露光装置、露光方法及び装置 - Google Patents

投影露光装置、露光方法及び装置

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JP3275879B2
JP3275879B2 JP19586499A JP19586499A JP3275879B2 JP 3275879 B2 JP3275879 B2 JP 3275879B2 JP 19586499 A JP19586499 A JP 19586499A JP 19586499 A JP19586499 A JP 19586499A JP 3275879 B2 JP3275879 B2 JP 3275879B2
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマスク(レチクル)のパ
ターンを投影光学系を介して感光基板へ露光する際、感
光基板をステップアンドリピート方式で移動させる方式
の投影露光装置に関し、特に感光基板上の露光すべきシ
ョット領域に対する焦点合わせを最適化した装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】ステップアンドリピート方式の投影露光
装置(ステッパー)では、2次元移動ステージに載置さ
れたウェハを一定ピッチだけx方向、又はy方向にステ
ッピングさせては、レチクルのパターンの投影像を露光
することを繰り返していく。この際ウェハ上の露光すべ
き1つのショット領域(レチクルのパターン投影像が転
写される領域)毎に、ウェハ表面が投影光学系の最良像
面と合致するように、すなわち焦点合わせが行なわれる
ように、移動ステージ上のZステージでウェハを投影光
軸方向に微動させている。その焦点合わせのためのフォ
ーカスセンサーとして、例えば特開昭58−11370
6号公報に開示されているように、ウェハの表面に斜め
に結像光束(非露光波長)を投射し、その反射光を光電
検出する斜入射光式の焦点検出系が使われる。この焦点
検出系からの結像光束は、通常、投影光学系の投影視野
内のほぼ中心に位置するウェハ表面の一部分にスポット
像、又はスリット像を形成する。このため、ウェハ表面
が投影光学系の最良結像面に合致しているときに光電検
出される反射光の受光位置を基準として、ウェハ表面の
光軸方向の位置ずれ量、すなわち焦点ずれ量が、光電検
出された信号に基づいて計測される。そして検出された
焦点ずれ量が零になるように、Zステージの光軸方向の
位置をサーボ制御することで、自動焦点合わせ(auto f
ocus)が達成される。
【0003】このような自動焦点合わせは、ステッパー
の場合、通常ウェハ上の各ショット領域の露光のたびに
実行されている。すなわち、1つのショット領域の中心
点がレチクルパターンの投影像の中心点(ほぼ投影視野
内の中心)と合致するように、移動ステージをステッピ
ングさせた直後、焦点検出系によってオートフォーカス
を実行し、Zステージが静定したら露光を開始するよう
なシーケンスが採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ウェハを露光するステ
ッパーの場合、投影されるレチクルパターンの形状は一
般的に矩形であり、これに対してウェハは円形であるた
め、ショット領域をマトリックス状にx、y方向に整列
させると、ウェハの円形外周付近ではショット領域の一
部が欠けることになる。その欠け方はショット領域のウ
ェハ上での配置に応じて千差万別である。そのため、ウ
ェハ周辺部に位置するショット領域に対してステッピン
グが行なわれて、投影視野の中央にそのショット領域が
位置した状態で、焦点検出系の検出点(斜入射光の投射
によって作られるスポット像やスリット像)がウェハの
外側に位置することがある。
【0005】その場合、そのショット領域に対する焦点
合わせは最早不可能であるので、焦点合わせを行なわず
に露光を行なったり、あるいは焦点合わせが正常に行な
われた直前のショット領域での焦点位置(Zステージの
位置)に固定したまま露光を行なったりするしかなかっ
た。このため、そのようなショット領域がマルチチップ
で構成されていて、その内に、例え有効に取得できるチ
ップが存在していても、そのチップに対して正しく焦点
合わせされないまま露光されてしまうといった問題が生
じていた。このことは、ウェハの周辺部まで効率的にチ
ップを取得したいという要求に反することになる。
【0006】そこで本発明においては上述の問題点を解
決し、ウェハ等の感光基板の周辺部に位置するショット
領域に対しても効率的な焦点合わせを実行可能とし、周
辺部に存在するチップをできるだけ救済(正常に焦点合
わせして露光)する焦点合わせ方式を搭載した投影露光
装置を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を達成する為の構成】本発明においては、感光基
板(ウェハW)の外周端(WE)からほぼ一定の幅を禁
止帯としたとき、感光基板の外形に対する複数のショッ
ト領域(SA1 、SA2 ……)の設計上の配置情報(セ
カンドプリントの場合はウェハグローバルアライメント
の結果を反映させたショットマップデータ)に基づい
て、禁止帯の境界線(LL)よりも外側に全部が位置す
るショット領域(SA1 )を第1のタイプとして判別
し、露光時に投影視野(PLF)内に位置するショット
領域のうち、焦点検出手段(投光器AFP、受光器AF
R、制御系AFU)の検出点(スリット像SB)が禁止
帯の中に位置し、同時に一部分が境界線(LL)の内側
に存在するショット領域(SA2 、SA3 )を第2のタ
イプとして判別する特定ショット判別手段(ステップ1
04)と、露光の際に第1タイプのショット領域(SA
1 )を焦点合わせするときは、当該ショット領域(SA
1 )内の特定点(SC1 )と感光基板の中心点(CC
w)とを通る直線(K1 )が境界線(LL)と交差する
点(Pff)が、焦点検出点(スリット像SB)と合うよ
うに移動ステージ(21)を一時的にシフトさせる第1
シフト制御手段(ステップ106、110、112)
と、露光の際に第2タイプのショット領域(SA2 )を
焦点合わせするときは、当該ショット領域(SA2 )内
の感光基板中心(CCw)に最も近い点(SC2 )と感
光基板の中心点(CCw)とを通る直線(K2 )上であ
って、かつ境界線(LL)の内側の当該ショット領域
(SA2 )内に位置する点(Psf)が焦点検出点(スリ
ット像SB)と合うように移動ステージ(21)を一時
的にシフトさせる第2シフト制御手段(ステップ10
8、116、118)とを設けるようにした。また、本
発明は、マスクのパターンの像を投影光学系を介して基
板上に投影するとともに基板上の複数の区画領域(SA
1,SA2・・・)を順次露光する露光方法であって、
基板の外周部に位置する区画領域(SA1,SA2,S
A3,SA7,SA8)を露光する際、基板の外周部に
位置する区画領域と投影光学系の結像面との光軸方向に
おける相対位置関係を調整して基板の焦点合わせをする
ための動作モードであって、基板の外周部に位置する区
画領域の内側の検出点( Psf)で投影光学系の光軸方
向における位置情報を検出する第1動作モードと、基板
の外周部に位置する区画領域の外側の検出点(Pff)
で位置情報を検出する第2動作モードとを少なくとも含
複数の動作モードのうちの1つを実行することを特徴
とする。また本発明は、マスクのパターンの像を投影光
学系を介して基板上に投影するとともに前記基板上の複
数の区画領域(SA1,SA2・・・)を順次露光する
露光方法であって、基板の外周部に位置する区画領域を
露光する際、基板の外周部に位置する区画領域(SA
1,SA2,SA3,SA7,SA8)と投影光学系の
結像面との光軸方向における相対位置関係を調整して基
板の焦点合わせをするための動作モードであって、基板
の外周部に位置する区画領域の投影光学系の光軸方向に
おける位置情報を検出し、該検出結果に基づいて基板を
焦点合わせする第1動作モードと、以前に露光処理され
た区画領域における焦点合わせの状態と同じ状態にする
ことによって焦点合わせする第2動作モード(フォーカ
スロック)とを少なくとも含む複数の動作モードのうち
の1つを実行することを特徴とする。また、本発明はマ
スクのパターンの像を投影光学系(PL)を介して基板
(W)上に投影するとともに基板上の複数の区画領域
(SA1,SA2・・・)を順次露光する露光装置であ
って、基板の投影光学系の光軸方向における位置情報を
検出する検出手段(AFP,AFR,AFU)と、検出
手段の検出結果に基づいて基板の外周部に位置する区画
領域(SA1,SA2,SA3,SA7,SA8)と投
影光学系の結像面との光軸方向における相対位置関係を
調整して基板の焦点合わせをするための動作モードであ
って、基板の外周部に位置する区画領域の内側の検出点
(Psf)で投影光学系の光軸方向における位置情報を
検出する第1動作モードと、基板の外周部に位置する区
画領域の外側の検出点(Pff)で位置情報を検出する
第2動作モードとを少なくとも含む複数の動作モードを
有し、基板の外周部に位置する区画領域を露光する際、
複数の動作モードのうちの1つを実行する制御手段(M
C)とを有することを特徴とする。また、本発明はマス
クのパターンの像を投影光学系(PL)を介して基板
(W)上に投影するとともに基板上の複数の区画領域
(SA1,SA2・・・)を順 次露光する露光装置であ
って、基板の投影光学系の光軸方向における位置情報を
検出する検出手段(AFP,AFR,AFU)と、検出
手段の検出結果に基づいて基板の外周部に位置する区画
領域(SA1,SA2,SA3,SA7,SA8)と投
影光学系の結像面との光軸方向における相対位置関係を
調整して基板の焦点合わせをするための動作モードであ
って、基板の外周部に位置する区画領域の投影光学系の
光軸方向における位置情報を検出し、該検出結果に基づ
いて基板を焦点合わせする第1動作モードと、以前に露
光処理された区画領域における焦点合わせの状態と同じ
状態にすることによって焦点合わせする第2動作モード
(フォーカスロック)とを少なくとも含む複数の動作モ
ードを有し、基板の外周部に位置する区画領域を露光す
る際、前記複数の動作モードのうちの1つを実行する制
御手段(MC)とを有することを特徴とする
【0008】
【作用】本発明の構成によれば、感光基板の周辺に位置
した欠けショットで、ステップアンドリピート露光時に
焦点検出が不可能、又は不安定(多点AF系では1点の
みが焦点検出可能な場合等)な場合であっても、その欠
けショット内で救済したいチップ領域については正しく
焦点合わせを行なって露光することができる。また禁止
帯の中だけに一部分が入り込み、有効フォーカス可能範
囲内には全く存在しないショット領域(第1タイプ)に
ついては、救済すべきチップ領域自体も欠損している可
能性が高いので、スループット低下を押えたシフト・フ
ォーカスを実現すべくステージの移動距離が最短になる
ように設定される。
【0009】
【実施例】図1は本発明が適用される投影露光装置(ス
テッパー)の全体構成を示し、レチクル(マスク)Rに
形成された矩形状のパター領域PAは露光用照明系のコ
ンデンサーレンズCLからの照明光で均一に照射され
る。パターン領域PAを透過した光は両側テレセントリ
ック、又は像側テレセントリックな投影レンズPLを介
してウェハWへ達し、パターン領域PAの像がウェハW
上の所定のショット領域(パターン領域PAが転写され
る範囲)に投影される。レチクルアライメント顕微鏡R
A1 、RA2 は、レチクルRの周辺に形成されたマーク
を検知して、レチクルRを投影レンズPLの光軸AXに
対してアライメントしたり、あるいはレチクルR上のマ
ークとウェハW上のマークとの相対的な位置ずれ量を検
知して、レチクルRとウェハWをアライメントしたりす
る。また投影レンズPLのみを介してウェハW上のマー
クを検知するTTL(スルーザレンズ)アライメント系
WAは、投影レンズPLの円形の投影視野内でかつレチ
クルRのパターン領域PAの投影範囲(矩形)の外側に
マーク検出領域を有する。このTTLアライメント系W
Aは投影視野内の2ケ所にマーク検出領域が配置される
ように、同じものが2組設けられている。
【0010】一方、ウェハWはZステージ20上に保持
され、Zステージ20はXYステージ21上に保持され
る。Zステージ20はモータ19等の駆動系によってX
Yステージ21に対して光軸AX方向(Z方向)に微動
可能に構成される。これによってウェハW上の表面が投
影レンズPLの最良像面と合致するような焦点合わせが
実行される。ウェハWの表面の光軸AX方向の位置は、
斜入射光式の焦点位置検出系によって検出され、投光器
AFPからの非露光光(赤色の広帯域波長光)はウェハ
W上に斜めに投射され、その反射光は受光器AFRによ
って受光される。この受光器AFRからの検出信号(焦
点ずれの大きさに対応して状態が変化する信号)は焦点
制御系AFUへ送出される。制御系AFUはその検出信
号に基づいてウェハWの表面の最良像面からのずれ量を
逐次検知し、そのずれ量が所定の許容値内に追い込まれ
るまでZステージ20用のモータ19を駆動する。
【0011】さて、ウェハWはステップアンドリピート
方式で露光されるが、そのステッピング位置はレーザ干
渉計IFMによって2次元の座標値として検出される。
このレーザ干渉計IFMはウェハWの移動平面(x−y
平面)内の座標位置を、0.01μm程度の分解能で検出
し、アライメント時のマーク位置計測等にも使われる。
モータ40はXYステージ21(すなわちウェハW)を
x方向とy方向との夫々に移動させるもので、ステージ
制御STUによって制御される。制御系STUは、主制
御系MCからウェハWの移動目標位置のデータが送られ
ると、レーザ干渉計IFMで計測される現在位置との差
を算出し、その差に応じた最適な速度でモータ40を駆
動し、目標位置に対してレーザ干渉計IFMのカウント
値が、例えば±5カウント(±0.05μm)以内になる
ようにモータ40をサーボ制御する。
【0012】また主制御系MCは、レチクルアライメン
ト顕微鏡RA1 、RA2 による計測結果、TTLアライ
メント系WAによるマーク位置計測結果等を入力すると
ともに、焦点制御系AFUとの間でデータやコマンドを
双方向にやり取りする。特に本実施例においては、主制
御系MCはステップアンドリピート方式でウェハWを移
動させる際の目標位置、すなわちXYステージ21のス
テッピング目標位置に関する情報(ファーストプリント
の場合は設計値、セカンドプリントの場合はウェハW上
のマーク位置の計測結果によって決まる実測値)を作成
する。このことについては後で詳しく述べる。
【0013】さて、図2は図1中の焦点制御系AFU、
投光器AFP、受光器AFRの各構成を詳細に示した図
である。赤色、又は赤外域に帯域を有するブロードバン
ドな照明光ILは、スリット1を照明する。スリット1
からの光は、レンズ系、ミラー3、開口絞り4、対物レ
ンズ5、及びミラー6を介して、ウェハWの表面に対し
て斜めに投射される。このときスリット1の像がウェハ
W上に結像される。そのスリット像の反射光は、ミラー
7、対物レンズ8、レンズ系9、振動ミラー10、角度
可変の平行平板ガラス(以後プレーンパラレルとする)
12を介して、検出用のスリット14上に再結像され
る。フォトマルチプライヤ15はスリット14を透過し
てくるスリット像の光束を光電検出し、その光電信号を
同期検波回路(PSD)17へ出力する。振動ミラー1
0は、駆動回路(M−DRV)11を介して発振器(O
SC.)16からの正弦波状の一定周波数の信号に応答し
て一定の角度範囲で振動させられる。これによって検出
用スリット14上に再結像したスリット1の像は、スリ
ットの長手方向と直交する方向に微小振動し、フォトマ
ルチプライヤ15の光電信号はOSC.16の周波数に
対応して変調されたものになる。PSD17はOSC.
16からの原信号を基準としてフォトマルチプライヤ1
5からの光電信号を位相検波し、その検波信号SZを処
理回路(CPX)30とZステージ20用のモータ19
の駆動回路(Z−DRV)18とに出力する。検波信号
SZは、ウェハWの表面が最良像面(基準面)と一致し
ているときに零レベルとなり、その状態からウェハWが
光軸AXに沿って上方へ偏位しているときは正レベルと
なり、逆方向に偏位しているときは負レベルとなるよう
なアナログ信号として出力される。従ってZ−DRV1
8が零レベルを基準とするサーボアンプまであると、Z
−DRV18はモータ19を検波信号SZが零レベルに
なるように駆動する。これによってウェハWの自動焦点
合わせが達成される。
【0014】一方、処理回路(CPX)30はプレーン
パラレル12の光軸に対する傾きを調整する駆動部(H
−DRV)13へ駆動信号DSを出力する。このH−D
RV13内には駆動用のモータと、プレーンパラレル1
2の傾き量をモニターするエンコンダとが含まれ、その
エンコンダからのアップダウンパルス出力ESはCPX
30へ読み込まれる。
【0015】このCPX30は、主制御系MCで決定さ
れたステッピング位置(露光すべきショット領域)、又
は本来の位置から一定量だけシフトさせた位置に対して
焦点合わせを行なうときは、信号FLS(フォーカスロ
ック信号)をディスエーブルとしてZ−DRV18へ出
力し、自動焦点合わせのサーボループを通常通りに働か
せる。またフォーカスロック(シフト・フォーカス)を
行なうときは、焦点合わせのサーボが静定して信号SZ
のレベルをCPX30が読み込んで零レベルになったと
きに信号FLSをイネーブルにしてZ−DRV18へ出
力し、Zステージ20の駆動(モータ19のドライブ)
を禁止する。
【0016】図3、図4はステップアンドリピート露光
時に、投影レンズPLの投影視野PLF内に現われるウ
ェハ表面の一例を示したものである。図3はウェハWの
内部のあるショット領域SAを露光するときの状態を示
し、通常、投影レンズPLの光軸AXは、露光すべきシ
ョット領域SAの中心点を通るように設定される。これ
はレチクルRのパターン領域PAの中心点が光軸AXと
合致されるようにアライメントされるからである。
【0017】また焦点検出系の投光器AFPからの結像
光束は、投影視野PLFの中央にスリット像SBとなっ
て投射される。このスリット像SBはショット領域SA
内の凹凸パターンの影響を受けにくいように、X、Y方
向に対して45°だけ傾けて配置される。そしてスリッ
ト像SBの中央、すなわち光軸AXが通る点が、焦点検
出系の検出点となる。
【0018】図4はウェハWの周辺に位置するショット
領域SA’を露光するときの状態を示し、ウェハWの外
周端(エッジ)WEの外側にスリット像SBが位置する
ような場合を示す。この場合、ショット領域SA’に対
する露光を行なうとなると、焦点検出系は作動せず、従
来ではフォーカスを無視して露光していた。しかしなが
らショット領域SA’がマルチチップ構成であるとき、
場合によっては図4のように1つのチップ領域CPがウ
ェハエッジWEの内側に正常に包含されていることもあ
る。従ってこのようなチップ領域に対しても正常な露光
が行なわれるようにしてチップの取得率を向上させよう
とするのが、本発明の主な目的である。
【0019】次に本発明の第1の実施例の動作について
図5を参照して説明する。図5において、ステップ10
0は主にファーストプリント(第1層の露光)の前に実
行され、ステップ102はセカンドプリント(第2層以
降の重ね合せ露光)時に実行される。ステップ100に
おいて、主制御系MCはウェハWの外形寸法、ショット
領域の大きさ、ステップピッチ等に基づいて、ウェハW
の外形に対応した最適なショットマップデータを作成す
る。このショットマップデータは、ウェハWの外形か
ら、ウェハ内にどのようにショット領域を配列すればよ
いかを表わすもので、計算によって自動的に決定され、
XYステージ21のステッピング座標位置としてメモリ
内に登録される。さらにステップ100では決定された
ショットマップデータに基づいて、ウェハの中心点の座
標位置や禁止帯の境界線位置等を計算によって設定す
る。
【0020】図6はウェハ外形に対応して決定されたシ
ョットマップデータの一例を模式的に表わしたもので、
図6中の矩形の1つがショット領域を表わす。禁止帯と
は図6中に示すように、ウェハWの外周エッジWEから
一定の幅(1〜数mm程度)内でのフォーカス検出を禁止
する領域のことを意味する。ステップ100において決
定される境界線とは、図6中の線LLであり、ウェハW
の中心CCwからの半径で規定される。また直線な切り
欠き(オリフラ)部分OFについては、そのオリフラ部
分OFに沿って一定幅の禁止帯(境界線LL)が設定さ
れる。また禁止帯は、一般にレジストの塗布ムラ、各種
プロセスの不均一性、又はウェハエッジWEの欠損等に
よって、良品となるチップがほとんど取得できないと言
う理由で設定される。そのため、禁止帯の幅は、おおむ
ね一定値に固定してしまってもかまわないが、チップサ
イズに応じて多少変更するように、禁止帯幅を入力可能
にしてもよい。
【0021】尚、図6中で禁止帯の境界線LLよりも内
側に設定される線LKは、レベリングセンサーによるシ
ョット領域の傾斜検出時の周縁限界を表わす。さて、フ
ァーストプリント時においては以上の演算のみでステッ
プ100が終了するが、セカンドプリント時において
は、ステップ102でウェハグローバルアライメントの
結果に基づいて、ファーストプリントの際のウェハのZ
ステージ20(ホルダー)上での載置位置からのオフセ
ット量を求め、そのオフセット量をステップ100にお
けるウェハ中心点、禁止帯境界線位置の算出時に補正値
として入れ込むようにする。このようにすることで、セ
カンドプリント時に生ずるショットマップ(図6中のマ
トリックス)とウェハ外形とのX、Y方向のずれが修正
され、常にファーストプリント時の状態が維持される。
【0022】次に主制御系MCは、ステップ104にお
いて、ショットマップデータに基づいて露光すべきショ
ット領域の状況を判別する。このステップ104では、
ショットマップ上でのウェハエッジWEの位置と境界線
LLの位置との夫々が、露光すべきショット領域に対し
てどのような状態にあるかを判別する。例えば図6にお
いて、ショットマップ上で左最上段のショット領域SA
1 を先頭ショットとし、ショット領域SA1 、SA2 、
SA3 ……の順に、ショット領域SA7 までX方向にス
テップアンドリピート露光したら、右斜め下のショット
領域SA8 へステッピングし、今度はX方向の逆方向へ
ステップアンドリピート露光するものとする。尚、図6
においてショット領域SA1 、SA2 、SA3 の夫々の
中心点を十字マークの交点で表わす。
【0023】さて、図6中の第1ショット領域SA1 の
場合、その一部分はウェハW上に存在するものの、全体
としては禁止帯の境界線LLの外側に存在し、かつショ
ット中心点もウェハエッジWEの外側に位置する。主制
御系MCは、このような状態のショット領域を第1のタ
イプとして判別する。また隣りの2番目のショット領域
SA2 は一部分が境界線LLの内側に存在するものの、
ショット中心点(露光時に焦点検出系の検出点と合致す
る点)は禁止帯の中に存在する。主制御系MCはこのよ
うな状態のショット領域を第2のタイプとして判別す
る。3番目のショット領域SA3 についても同様であ
る。さらに9番目のショット領域SA9 についてみる
と、ショット中心点が境界線LLの内側に位置してい
る。この場合は露光位置で正常に焦点合わせができるこ
とになる。
【0024】第1タイプのショットか第2タイプのショ
ットかは、ウェハWの中心点CCwと着目するショット
領域の中心点とを結ぶ線分が、境界線LL、又はウェハ
エッジWEと交差するか否かを数学的な手法で計算する
ことにより求められる。すなわち、ショット領域の中心
点とウェハ中心点CCwとを結ぶ線分がウェハエッジW
Eと境界線LLの両方と交差するときは第1のタイプと
判断され、境界線LLとだけ交差するときは第2のタイ
プと判断される。
【0025】次に主制御系MCは、ステップ106、1
08において、露光すべきショット領域の状況に応じた
3つのモードのうちのいずれか1つを実行する。露光す
べきショット領域が、例えば領域SA9 であるとする
と、ステップ106、108によって第1、第2のタイ
プのいずれでもない、正常なフォーカシング・ショット
であると判別され、シーケンスはステップ120へ進
む。
【0026】ステップ120において、主制御系MCは
ショットマップデータに基づいて、ウェハW上のショッ
ト領域SA9 がレチクルRのパターン領域PAの投影像
と重なり合うような座標位置を算出してステージ制御系
STUへ目標値として出力する。これに応答してXYス
テージ21がステッピングを行なう。そして次のステッ
プ122において、主制御系MCはCPX30を介して
フォーカスロック信号FLSの状態をチェックし、イネ
ーブル(フォーカスロック実行中)であれば、シーケン
スをステップ126へ進める。そして主制御系MCは信
号FLSがディスエーブル(フォーカスロック解除)で
あればステップ124においてオートフォーカス(Zス
テージ20の微動による焦点合わせ)を実行する。図6
のショット領域SA9 の場合、信号FLSはディスエー
ブルになっており、従来通りにオートフォーカスが行な
われる。
【0027】それからステップ126で露光動作が実行
され、露光終了後、ステップ128で信号FLSがディ
スエーブルに設定される。このステップ128はステッ
プ126で露光したショット領域がフォーカスロックで
あった場合、その状態を解除するためのものであり、ス
テップ126の時点で信号FLSがすでにディスエーブ
ルになっていれば、ステップ128は無視される。
【0028】こうして1つのショット領域の露光が終了
したら、ステップ130で全ショット領域の露光が完了
したか否かが判断され、完了していないときは、次のシ
ョット領域の露光のために、先のステップ104からの
シーケンスを繰り返す。ところで、ステップ106にお
いて、露光すべきショット領域がSA1 のような第1の
タイプに属すると判断されると、主制御系MCはステッ
プ110、112、114を実行してからステップ12
0を実行する。そこでこれらステップ110、112、
114の動作を図7を参照して説明する。
【0029】まずステップ110では、ショット領域S
A1 が全て禁止帯の境界線LLよりも外側にあるという
ことから、隣接するショット領域内のどこかに、強制的
にフォーカスポイントを移動させるための演算を行な
う。図7に示すように、主制御系MCはウェハ中心点C
Cwとショット領域SA1 の中心点SC1 とを結ぶ直線
K1 を設定し、この直線K1 が境界線LLと交差する点
Pffの座標位置FFを算出する。この計算は、XYステ
ージ21の移動座標系における中心点CCwの位置、シ
ョット中心点SC1 の位置、及び境界線LLの半径の夫
々が予めわかっているため、幾何数学上の解法によって
ただちに実行できる。このように第1のタイプに属する
ショット領域の場合、シフトフォーカスによって焦点検
出される点は、当該ショット領域よりもウェハ中心側に
隣接するショット領域内の境界線LL上に設定される。
【0030】次に主制御系MCはステップ112におい
て、算出された点Pffの座標位置(強制シフトフォーカ
ス位置とも呼ぶ)FFを目標値とするように、XYステ
ージ21を移動させる。これによって焦点検出系のスリ
ット像SBは点Pff上に投射されることになる。そして
焦点検出系の検波信号SZに応答してZステージ20が
駆動され、点Pffでオートフォーカス(AF)が実行さ
れる。
【0031】そしてZステージ20が静定してAFが完
了すると、ステップ114で主制御系MCはCPX30
を介して信号FLSをイネーブルに切り換えて、フォー
カスロック状態にする。その後、ただちにステップ12
0へシーケンスを進め、XYステージ21を移動させ
て、ショット領域SA1 が露光される座標位置に位置決
めする。
【0032】以上のように第1タイプのショット領域の
場合、禁止帯の内側に存在する部分が全くないので、仮
りにフォーカス合わせを全く実行しなくても、救済すべ
きチップがないことから実害はないはずである。そのた
め、このような第1タイプのショット領域に対しても一
応のフォーカス合わせを行ないたいという要求に対して
は、スループットを考慮して、ショット中心点SC1 か
ら最も近いフォーカス可能位置(すなわち境界線LL
上、又はその近傍)へ、ウェハを移動させるようにした
のである。このようにすると、点Pffでフォーカス合わ
せ(AF)を実行してから露光位置であるショット中心
点SC1 へXYステージ21を移動させるとき、その移
動量は最短距離になる。
【0033】一方、図5中のステップ108で、露光す
べきショット領域が第2のタイプと判断された場合、主
制御系MCはステップ116、118を実行してからス
テップ114のフォーカスロック動作を実行する。そこ
でさらに図7を参照してステップ116、118を説明
する。第2タイプのショット領域として図7中のショッ
ト領域SA2 を考える。この場合、ショット領域SA2
の一部分は境界線LLの内側のフォーカス検出可能範囲
内に存在するため、主制御系MCはショット領域SA2
内の点で、境界線LLの内側に存在し、かつウェハ中心
に最も近い特定点を算出する。この計算は、ショット領
域SA2 の中心点位置、ウェハ中心点CCwの位置、シ
ョット領域SA2 のサイズ、及び境界線LLの半径に基
づいて容易に実行される。その結果、図7中のショット
領域SA2 の場合、ウェハ中心に最も近いショット内の
コーナの位置が特定点SC2 として決定される。
【0034】次に主制御系MCは、その特定点SC2 と
ウェハ中心点CCwとを結ぶ直線K2 を設定し、その直
線K2 の延長部分が境界線LLと交差する点P1 を算出
する。さらに主制御系MCは点P1 と特定点SC2 との
間を所定の比(計算の簡便さを考えると1/2が望まし
い)で分割する直線K2 上の点Psfの座標位置SFを算
出する。この点Psfがシフトフォーカスを行なうポイン
トであり、次のステップ118でXYステージ21は座
標位置SFへ移動され、そこでオートフォーカスが実行
される。その後は先に説明したステップ114からのシ
ーケンスが実行される。
【0035】以上のように、第2のタイプのショット領
域の場合、フォーカスを行なうポイントは、当該ショッ
ト領域内のフォーカス検出可能範囲内へシフトされるこ
とから、以後そのことを通常シフトフォーカス動作とも
呼ぶことにする。さて、図7のショット領域の配列、図
5のシーケンスからも明らかであるが、XYステージ2
1の露光位置(ショット中心点)へのステッピング移動
は、必らずシフトフォーカスによる移動の後に行なわれ
る。従って図7の場合、ウェハのグローバルアライメン
ト(EGA等)が完了して、第1ショット領域SA1 か
らステップアンドリピート露光を行なうとき、XYステ
ージ21のステッピング移動は、点Pff(フォーカス合
わせ)→ショット中心点SC1 (露光)→点Psf(フォ
ーカス合わせ)→ショット領域SA2 の中心点(露
光)、という経路を通ることになる。
【0036】尚、図5のシーケンスでは1つのショット
領域に対する露光が完了してから、次のショット領域の
タイプの判別、シフトフォーカス点の算出シーケンス
(ステップ104、106、108、110、116)
を実行したが、これらの計算時間は1つのショット領域
の露光時間(0.1〜0.5秒)よりも十分に短くできるの
で、前のショット領域の露光動作中にシフトフォーカス
点を求めておき、露光完了と同時にステップ112、又
は118を実行するようなシーケンスにすることも可能
である。
【0037】ところで、第2のタイプのショット領域に
対して、図7に示したようなアルゴリズムを適用した場
合、境界線LLのショット領域内でのかかり方によって
は不都合な点が生じる。そこでその不都合な点を解決し
たアルゴリズムを、図8を参照して第2の実施例として
説明する。このアルゴリズムは図5のシーケンス中のス
テップ116で実行されるもので、シーケンス実体が変
わる訳ではない。
【0038】今、図8に示したショット領域SA3 (図
6中のものと同じ)について考える。このショット領域
SA3 はショット中心点SS3 が禁止帯の中に存在する
から、第2のタイプに属し、先の第1実施例の場合、こ
のショット領域SA3 内の最もウェハ中心に近い特定点
SC3 が決定され、さらに特定点SC3 を通る直線K3
、及び直線K3 と境界線LLとの交点P3 が決定され
る。それによって通常シフトフォーカス位置SFの点は
点P3 と特定点SC3 を結ぶ線分上のどこかに設定され
る。
【0039】ところが、ショット領域SA3 の場合、直
線K3 が通る部分は、ショット領域SA3 のうちフォー
カス検出可能範囲内に存在する有効部分の極めて端の位
置になっており、上述のアルゴリズムで決定されたシフ
トフォーカス位置SFは、その有効部分を代表的に反映
しているとは言い難い。そこで本実施例では、先の第1
の実施例のアルゴリズムに判断機能を加え、シフト・フ
ォーカス位置をより最適化するようにした。まず通常の
アルゴリズムに従って、点P3 、特定点SC3 を求め、
直線K3 上で両点を2等分する点Psfを求める。そし
て、2番目にウェハ中心に近いショット領域SA3 内の
コーナとなっている点SC3 ’を見つけ、その点SC3
’とウェハ中心点CCwとを結ぶ直線K3 ’と、ショ
ット領域SA3 の中心点SS3 とウェハ中心点CCwと
を結ぶ直線K3 ”とを設定する。そして点SC3 ’が境
界線LLの内側にあるという条件のもとで、直線K3 ”
が2本の直線K3 、K3 ’のほぼ中央に挾まれているか
否かを判断する。直線K3 ”がほぼ中央に挾まれている
ときは、先に求めた直線K3 上のシフトフォーカス点P
sfとウェハ中心点CCwとを結ぶ距離と等しい長さを、
ウェハ中心点CCwから直線K3 ”上で設定し、その点
を実際のシフトフォーカス点とする。
【0040】あるいは点SC3 ’と特定点SC3 とを結
ぶ直線と直線K3 ”との交点SC3”と、直線K3 ”と
境界線LLとの交点P3 ”とを求め、点P3 ”と点SC
3 ”とを直線K3 ”上で2等分する点を、実際のシフト
フォーカス点として設定してもよい。以上のアルゴリズ
ムによれば、ショット領域内で部分的にフォーカス検出
可能範囲内に入っている領域をほぼ正確に代表した位置
としてシフト・フォーカスが可能となる。
【0041】次に第3の実施例によるシフトフォーカス
動作について説明する。第3の実施例では、スループッ
トの低下を極力押えるために、第1のタイプに属するシ
ョット領域の全てに対して強制シフト・フォーカス動作
を行なうのではなく、ウェハ上の第1ショット目が第1
のタイプであるときだけ強制シフト・フォーカスを行な
い、ステップアンドリピート露光が進んでいく途中で現
われる第1タイプのショットに対してはフォーカスロッ
クで対処するというシーケンスが組まれる。
【0042】以下、第3の実施例によるシーケンスを図
9を参照して説明する。図9のフローチャートは基本的
には図5のフローチャートと同じであり、異なる点は、
図5中のステップ106と108の間に、信号FLSを
ディスエーブル(フォーカスサーボモード)に切り替え
るステップ132を追加し、図5中のステップ106の
判断が真(Yes)のときに、第1ショットのときだけス
テップ110、112、114を実行するような判断の
ステップ134を追加し、そして図5中のステップ12
4のAF実行を、AF実行後に信号FLSをイネーブル
(フォーカスロックモード)に切り替えるステップ12
4’に変更したことである。
【0043】この図9において、ステップ106で露光
すべきショットが第1のタイプであると判定されると、
さらにステップ134において、それが第1番目(先
頭)ショットか否かが判断され、第1ショットでないと
きはステップ120、122を実行する。ステップ13
4で先頭ショットであると判断されると、強制シフトフ
ォーカスのために、ステップ110、112、114を
実行してステップ120へシーケンスを進める。例えば
図6〜8に示したショットマップの場合、先頭ショット
であるショット領域SA1 については、ステップ10
6、134、110〜114、120、122、126
の順にシーケンスが進んで露光が行なわれる。この際、
ステップ114でフォーカスロック状態にされるが、そ
の状態は次ショットのための処理ルーチンの中のステッ
プ132が実行されない限り保存される。そして次のシ
ョット領域SA2 については、ステップ106、13
2、108と進み、第2タイプであると判定されるので
図5の場合と同様にステップ116、118、114、
120、122、126の順に実行される。
【0044】こうして順次ステップアンドリピート露光
が行なわれ、その途中で次に露光すべきショット領域が
ステップ106で第1のタイプであると判断されたとす
る。この場合、直前のショット領域の露光完了時には、
ステップ124’でフォーカスロックがかけられてお
り、ステップ132へは進まずにステップ134に進
む。この場合、ステップ134では第1ショット以外で
あると判断されるから、ただちにステップ120に進
む。すなわち第1ショット以外のショット領域で第1の
タイプのものは、ステップ106、134、120、1
22、126の順で実行され、強制シフトフォーカス動
作(ステップ110〜114)が省略される代りに、直
前のショット領域に対するフォーカス合わせの状態で露
光が行なわれる。
【0045】また先頭ショットが第1のタイプで2番目
のショットが正常なもの(第1、第2のタイプのいずれ
でもない)であるとき、2番目のショット領域に対して
は、ステップ106、132、108、120、12
2、124’、126の順に実行され、通常のオートフ
ォーカス動作が行なわれる。さらに先頭ショットと2番
目のショットとがともに第1のタイプであるとき、2番
目のショット領域に対してはステップ106、134、
120、122、126の順にシーケンスが進み、先頭
ショットでの強制シフト・フォーカスの状態と同じフォ
ーカス位置で露光が行なわれる。
【0046】以上、本実施例のように、第1タイプのシ
ョットに対する強制シフト・フォーカスを第1ショット
だけに制限し、他の第1タイプのショットに対しては直
前のショットで行なわれたフォーカス状態のまま露光す
るようにすれば、XYステージ21の強制シフトフォー
カス時の移動回数が大幅に減り、スループットの低下を
押えることができる。
【0047】以上、本発明の各実施例を説明したが、本
発明はそれらに限定されることなく、様々の変形例を取
り得る。例えば通常シフトフォーカス動作の場合、露光
すべきショット領域内で境界線LLの内側に存在する部
分の面積的な重心を求め、その重心点をシフトフォーカ
ス点位置SFとしてもよい。また第2のタイプのショッ
トに対する通常シフトフォーカス動作のためのフォーカ
ス点の計算に際しても、常にショット中心点とウェハ中
心点CCwとを結ぶ直線上でのみ見つけるようにしても
よい。
【0048】また最近では、投影視野PLF内の中心点
の他に多数の検出点を有する斜入射光式の焦点検出系
(多点フォーカスセンサー)が提案されている。その場
合、検出点のうち少なくとも1つ、又は2つ以上が露光
状態のときに境界線LLの内側に位置しないショット領
域を、シフト・フォーカスの対象とするのであれば、本
発明の各実施例がそのまま応用可能である。
【0049】さらに本発明の各実施例では、焦点検出系
の検出点(スリット像SB)が投影視野PLFの中心に
位置するとしたが、その位置は投影レンズPLの光軸A
X(ショット中心点)との位置関係が予めわかっていれ
ば、どこに設定してもよい。また本発明は、円形のウェ
ハの露光時に限らず、角形の感光基板上に複数のショッ
ト領域を露光する場合にも同様に適用可能である。
【0050】
【発明の効果】以上、本発明によれば、感光基板の周辺
に形成されるショット領域内のチップのうち、基板のエ
ッジから一定幅の禁止帯の内側にあるものは、ほぼ正常
な焦点合わせのもとで露光されるから、チップの収集率
が向上するといった利点がある。さらに本発明によれば
感光基板の中心を通る直線(半径)方向に焦点検出すべ
き点をずらしているので、基板の移動量が少なくて済む
といった効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される投影露光装置の構成を示す
【図2】焦点検出系の構成を示すブロック図
【図3】焦点検出点と投影視野との正常なショット領域
に対する露光時の配置を示す図
【図4】焦点検出点と投影視野との周辺ショット領域に
対する露光時の配置を示す図
【図5】第1の実施例によるシーケンスを説明するフロ
ーチャート図
【図6】ウェハ外形とショットマップとの関係の一例を
示す図
【図7】ショットマップの部分拡大図
【図8】第2の実施例の手法を説明するためのショット
マップの部分拡大図
【図9】第3の実施例によるシーケンスを説明するフロ
ーチャート図
【符号の説明】
R レチクル PA パターン領域 PL 投影レンズ W ウェハ AFU 焦点位置制御系 SB スリット像(検出点) MC 主制御系 WE ウェハ外形エッジ LL 境界線 SA ショット領域 Pff 強制シフトフォーカス点 Psf 通常シフトフォーカス点 CCw ウェハ中心点

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスクに形成された矩形状のパターン領
    域の投影光学系による投影像を、2次元移動ステージに
    載置された円形の感光基板上の複数のショット領域の夫
    々にステップアンドリピート方式で露光する投影露光装
    置において、 前記投影光学系の視野内の所定位置に検
    出点を有し、焦点合せのために該検出点において前記感
    光基板の表面の投影光軸方向の位置を検出する焦点検出
    手段と; 前記感光基板の外周端からほぼ一定の幅を禁止帯とした
    とき、前記感光基板の外形に対する前記複数のショット
    領域の設計上の配置情報に基づいて、前記禁止帯の境界
    線よりも外側に全部が位置するショット領域を第1のタ
    イプとして判別し、露光時に前記投影光学系の視野内に
    位置するショット領域のうち、前記焦点検出手段の検出
    点が前記禁止帯の中に位置し、同時に一部分が前記境界
    線の内側に存在するショット領域を第2のタイプとして
    判別する特定ショット判別手段と; 露光の際に前記第1のタイプに属するショット領域を焦
    点合せするときは、当該ショット領域内の特定点と前記
    感光基板の中心点とを通る直線が前記境界線と交差する
    点、もしくはその近傍を、前記焦点検出手段の検出点に
    合わせるように前記移動ステージを一時的にシフトさせ
    る第1シフト制御手段と; 露光の際に前記第2のタイプに属するショット領域を焦
    点合せするときは、当該ショット領域内の前記感光基板
    の中心に最も近い点と前記感光基板の中心点とを通る直
    線上であって、かつ前記境界線の内側の当該ショット領
    域内に位置する点もしくはその近傍を、前記焦点検出手
    段の検出点に合わせるように前記移動ステージを一時的
    にシフトさせる第2シフト制御手段とを備えたことを特
    徴とする投影露光装置。
  2. 【請求項2】 マスクに形成された矩形状のパターン領
    域の投影光学系による投影像を、2次元移動ステージに
    載置された感光基板上の複数の矩形状のショット領域の
    夫々にステップアンドリピート方式で露光する投影露光
    装置において、前記投影光学系の視野内のほぼ中央に少
    なくとも1つの検出点を有し、焦点合せのために該検出
    点において前記感光基板の表面の投影光軸方向の位置を
    検出する焦点検出手段と; 前記感光基板の外周端からの寸法が前記ショット領域の
    寸法よりも小さいほぼ一定の幅を禁止帯としたとき、前
    記感光基板の外形に対する前記複数のショット領域の設
    計上の配置情報に基づいて、前記複数のショット領域の
    うち、前記禁止帯の境界線よりも外側に中心点が位置す
    る特定のショット領域を判別する特定ショット判別手段
    と; ステップアンドリピート方式の露光の際に、前記特定の
    ショット領域に対して焦点合せするときは、当該ショッ
    ト領域内の特定点と前記感光基板の中心点とを結ぶ直線
    上であって、かつ前記境界線を含む内側で当該ショット
    領域内、又は当該ショット領域と隣接したショット領域
    内に位置する点、もしくはその近傍を、前記焦点検出手
    段の検出点に合わせるように前記移動ステージを一時的
    にシフトさせるシフト制御手段とを備えたことを特徴と
    する投影露光装置。
  3. 【請求項3】 マスクのパターンの像を投影光学系を介
    して基板上に投影するとともに前記基板上の複数の区画
    領域を順次露光する露光方法において、 前記基板の外周部に位置する区画領域を露光する際、前
    記基板の外周部に位置する区画領域と前記投影光学系の
    結像面との前記光軸方向における相対位置関係を調整し
    て前記基板の焦点合わせをするための動作モードであっ
    て、前記基板の外周部に位置する区画領域の内側の検出
    点で前記投影光学系の光軸方向における位置情報を検出
    する第1動作モードと、前記基板の外周部に位置する区
    画領域の外側の検出点で前記位置情報を検出する第2動
    作モードとを少なくとも含む複数の動作モードのうちの
    1つを実行することを特徴とする露光方法。
  4. 【請求項4】 マスクのパターンの像を投影光学系を介
    して基板上に投影するとともに前記基板上の複数の区画
    領域を順次露光する露光方法において、 前記基板の外周部に位置する区画領域を露光する際、前
    記基板の外周部に位置する区画領域と前記投影光学系の
    結像面との前記光軸方向における相対位置関係を調整し
    て前記基板の焦点合わせをするための動作モードであっ
    て、前記基板の外周部に位置する区画領域の前記投影光
    学系の光軸方向における位置情報を検出し、該検出結果
    に基づいて前記基板を焦点合わせする第1動作モード
    と、以前に露光処理された区画領域における焦点合わせ
    の状態と同じ状態にすることによっ て焦点合わせする第
    2動作モードとを少なくとも含む複数の動作モードのう
    ちの1つを実行することを特徴とする露光方法
  5. 【請求項5】 前記基板の外周部に位置する区画領域
    は、前記複数の区画領域の配列情報に基づいて決定され
    ることを特徴とする請求項3又は4に記載の露光方法
  6. 【請求項6】 前記複数の区画領域の配列情報に応じて
    前記複数の検出モードのうちの1つを実行することを特
    徴とする請求項3〜5の何れか一項に記載の露光方法
  7. 【請求項7】 前記第1動作モードは、前記基板の外周
    部に位置する区画領域の内部に設定される前記投影光学
    系の光軸方向における位置情報を検出するための検出点
    の決定方法が異なることを特徴とする請求項3に記載の
    露光方法
  8. 【請求項8】 前記露光方法は、前記区画領域と前記
    マスクとを所定の位置関係に配置して前記区画領域を順
    次露光する方法であって、 前記複数の動作モードはいずれも、前記所定の位置関係
    からずれた状態で前記位置情報を検出することを特徴と
    する請求項3〜7のいずれか一項に記載の露光方法
  9. 【請求項9】 マスクのパターンの像を投影光学系を介
    して基板上に投影するとともに前記基板上の複数の区画
    領域を順次露光する露光装置において、 前記基板の前記投影光学系の光軸方向における位置情報
    を検出する検出手段と、 前記検出手段の検出結果に基づいて前記基板の外周部に
    位置する区画領域と前記投影光学系の結像面との前記光
    軸方向における相対位置関係を調整して前記基板の焦点
    合わせをするための動作モードであって、前記基板の外
    周部に位置する区画領域の内側の検出点で前記投影光学
    系の光軸方向における位置情報を検出する第1動作モー
    ドと、前記基板の外周部に位置する区画領域の外側の検
    出点で前記位置情報を検出する第2動作モードとを少な
    くとも含む複数の動作モードを有し、前記基板の外周部
    に位置する区画領域を露光する際、前記複数の動作モー
    ドのうちの1つを実行する制御手段とを有することを特
    徴とする露光装置
  10. 【請求項10】 マスクのパターンの像を投影光学系を
    介して基板上に投 影するとともに前記基板上の複数の区
    画領域を順次露光する露光装置において、 前記基板の前記投影光学系の光軸方向における位置情報
    を検出する検出手段と、 前記検出手段の検出結果に基づいて前記基板の外周部に
    位置する区画領域と前記投影光学系の結像面との前記光
    軸方向における相対位置関係を調整して前記基板の焦点
    合わせをするための動作モードであって、前記基板の外
    周部に位置する区画領域の前記投影光学系の光軸方向に
    おける位置情報を検出し、該検出結果に基づいて前記基
    板を焦点合わせする第1動作モードと、以前に露光処理
    された区画領域における焦点合わせの状態と同じ状態に
    することによって焦点合わせする第2動作モードとを少
    なくとも含む複数の動作モードを有し、前記基板の外周
    部に位置する区画領域を露光する際、前記複数の動作モ
    ードのうちの1つを実行する制御手段とを有することを
    特徴とする露光装置
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