JPH10269556A - 磁気記録媒体およびその使用方法 - Google Patents

磁気記録媒体およびその使用方法

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JPH10269556A
JPH10269556A JP9076751A JP7675197A JPH10269556A JP H10269556 A JPH10269556 A JP H10269556A JP 9076751 A JP9076751 A JP 9076751A JP 7675197 A JP7675197 A JP 7675197A JP H10269556 A JPH10269556 A JP H10269556A
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JP
Japan
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magnetic
magnetic powder
powder
recording medium
mnbi
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Application number
JP9076751A
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English (en)
Inventor
Mikio Kishimoto
幹雄 岸本
Noriaki Otani
紀昭 大谷
Toshio Kanzaki
壽夫 神崎
Akihiko Ito
明彦 伊藤
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Maxell Holdings Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 下記の磁気記録媒体及び磁気記録媒体の使用
方法により、セキュリティー性をもった磁気記録媒体と
その使用方法を提供する。 【解決手段】 MnBiを主体とする磁性粉末と、酸化
物磁性粉末、金属磁性粉末、合金磁性粉末および化合物
磁性粉末の中から選ばれた少なくとも1種の磁性粉末か
らなる磁性層を有し、前記磁性層に再生可能な磁気信号
があらかじめ記録されており、かつこの信号は1度書換
えすると、その後の書換えが困難であることを特徴とす
る磁気記録媒体、この媒体を低温に冷却して消磁状態に
した後信号を記録し、その後再度低温に冷却することに
より、1度書換えすると、その後の書換えが困難となる
磁気記録媒体の使用方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、磁気信号の記
録、再生、消去が可能な磁気記録媒体であって、MnB
iを主体とする磁性粉末と、酸化物磁性粉末、金属磁性
粉末、合金磁性粉末および化合物磁性粉末の中から選ば
れた少なくとも1種の磁性粉末からなる磁性層を有し、
前記磁性層に再生可能な磁気信号があらかじめ記録され
ており、かつこの信号は1度書換えすると、その後の書
換えが困難になる特徴をもった磁気記録媒体に関する。
また、本発明は、この媒体を用いた磁気カードおよびこ
の磁気カードの使用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録媒体は、記録再生が容易である
ためにビデオテープ、フロッピーディスク、クレジット
カード、プリペイドカード等として広く普及している。
ところが記録再生が容易であるという特徴は、逆に、記
録したデータが誤って消去されやすく、またデータの改
ざんも容易に行えるという問題を発生させており、たと
えば、磁気カードの場合、最近、各種ドアやハンドバッ
グなど我々の身近なところに使用されるようになってき
ている強い磁界の磁石で消去されたり、磁気カードのデ
ータが書き換えられて不正使用されるなどの事故や犯罪
が多発されている。
【0003】この対策としては、たとえば、光カードの
ようにレーザ光により、記録媒体に不可逆な変化を起こ
させ、一度記録すると書き換えができない記録媒体や、
データの改ざんが困難でセキュリティー性の高いICカ
ードなどが提案されているが、光カードの場合は、光カ
ードを記録、再生する光カード専用の高価な装置を新た
に必要とし、またICカードでは半導体を使用するため
高コストになるという難点があり、いずれも世界中に普
及している磁気カードの記録、再生装置と代替するには
至らず、未だに期待されているほど普及していない。
【0004】そのため、磁気カードの改ざんを防止する
方策が種々提案され、たとえば磁気カードにホログラム
印刷や高度な印刷技術を駆使した印刷を施すことが行わ
れているが、この方法ではカードの外見上の偽造を防止
する点では効力を発揮することができても、この改ざん
が、たとえば、不正な手段で入手した正規のクレジット
カードに、他人のクレジットカードから読み取ったデー
タを書き込むなどの方法で行われ、書き込まれたデータ
が正規のものであるため、これを防止することができな
い。
【0005】これに対し、MnBi磁性粉末を記録素子
として使用する磁気記録媒体は、一度信号を記録すると
室温では容易に消去されることがないという特長を有す
ることが知られており、(特公昭52−46801号、
特公昭54−19244号、特公昭54−33725
号、特公昭57−38962号、特公昭57−3896
3号、特公昭59−31764号)、特に、磁気カード
用のリーダが世界の隅々まで普及している今日、データ
が誤って消去されたり、故意に書き換えられるなどの事
故や犯罪が多発しているクレジットカードやキャッシュ
カードなどにおいて、事故や不正使用を防止できるもの
として注目されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このようにMnBi磁
性粉末を記録素子として使用した磁気記録媒体は、クレ
ジットカードやキャッシュカードなど、再生のみで、1
度信号を記録すると書き換える必要のない媒体には最適
の媒体であるが、用途によっては、最初に記録されてい
たデータを1回だけ書換えができて、その後は書き換え
できないという応用性のあるセキュリティー性をもった
カードが要求されている。
【0007】例えば、カード発行元は、あらかじめデー
タが記録されているカードを入手して、その記録データ
を読み取り、そのデータの一部分、あるいは全てを書換
えてユーザに配布するといった使用方法がある。その
際、発行元で記録したデータは、その後の書換えられて
はいけないセキュリティー性が要求される。
【0008】一度のみデータを記録できて、その後の書
き換えが困難な媒体としては、例えば光記録媒体などに
おいて既に実用化されているが、本発明の媒体のように
あらかじめ再生可能なデータが記録されており、このデ
ータは一度のみ書き換え可能で、その後の書き換えが困
難となるような特性をもった媒体は未だ知られていな
い。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる現状に
鑑み種々検討を行った結果なされたもので、MnBiを
主体とする磁性粉末と、酸化物磁性粉末、金属磁性粉
末、合金磁性粉末および化合物磁性粉末の中から選ばれ
た少なくとも1種の磁性粉末からなる磁性層を有し、前
記磁性層にあらかじめデータを記録した後、この媒体を
低温に冷却して消磁することにより、上記の特性を有す
る媒体を実現したものである。また、本発明の磁気記録
媒体は、MnBiを主体とする磁性粉末と、酸化物磁性
粉末、金属磁性粉末、合金磁性粉末および化合物磁性粉
末の中から選ばれた少なくとも1種の磁性粉末とを共に
含有する磁性層を有するか、MnBiを主体とする磁性
粉末を含有する磁性層と、酸化物磁性粉末、金属磁性粉
末、合金磁性粉末および化合物磁性粉末の中から選ばれ
た少なくとも1種の磁性粉末を含有する磁性層とを積層
した磁性層を有する磁気記録媒体を好適な態様としてお
り、さらに前記酸化物磁性粉末、金属磁性粉末、合金磁
性粉末および化合物磁性粉末の300Kにおいて16k
Oeの磁界を印加して測定した保磁力が300Oeから
8000Oeの範囲にあることを好適な態様とする。
【0010】本発明の磁気記録媒体において、上記の特
性を発現できる原理について簡単に説明する。まず、M
nBi磁性粉末は、保磁力の温度依存性の一例を示す図
1から明らかなように、室温では保磁力が約12000
Oeと高いが、温度が下がると低下し、100Kでは1
500Oe以下となる。したがって、この性質を利用し
て低温に冷却することにより消磁することができ、消磁
後は室温で容易に磁化することができる。
【0011】そこで本発明の磁気記録媒体を低温に冷却
して消磁(初期化)した後、データ(データA)を記録
すると、データはMnBi磁性粉末にも酸化物磁性粉
末、金属磁性粉末、合金磁性粉末および化合物磁性粉末
(以後、これらの磁性粉末を録再用磁性粉末と記載す
る)にも記録される。次にこの媒体を再度低温に冷却す
ると、MnBi磁性粉末に記録されたデータのみが消去
される。この状態で再生すると、MnBi磁性粉末に記
録されたデータは消去されているが、録再用磁性粉末に
記録されているデータは低温に冷却して何ら影響を受け
ないため、この磁性粉末に記録されたデータAが再生さ
れる。
【0012】次にこのデータを書換えるために、他のデ
ータ(データB)を記録すると、データBはMnBi磁
性粉末と録再用磁性粉末の両方の磁性粉末に記録され
る。この状態で再生すると、データBが再生され、デー
タAからデータBへの書き換えが行われる。
【0013】次にこのデータBを再度データCに書き換
えると、録再用磁性粉末のデータはデータBからデータ
Cに書き換えられるが、MnBi磁性粉末に書き込まれ
ているデータは書き換えられない。なぜなら、MnBi
磁性粉末を用いた磁気記録媒体の初期磁化曲線を示す図
2からも明らかなように、低温に冷却して消磁状態にす
ると、室温で2000Oe程度の低い磁界で容易に磁化
することができるが、一度磁化すると14000Oe程
度の高い保磁力を示すようになり、その後のデータの消
去や書き換えがほとんど不可能になるためである。
【0014】図3に一例として、代表的な高保磁力媒体
である保磁力2750Oeのバリウムフェライト磁性粉
末のみを用いた磁気記録媒体と、MnBi磁性粉末を用
いた磁気記録媒体の消去特性を示す。バリウムフェライ
ト磁性粉末のみを用いた磁気記録媒体では、約90mA
の消去電流で再生出力はほぼゼロになるのに対して、M
nBi磁性粉末を用いた磁気記録媒体では、90mAの
消去電流では10%程度出力が低下するだけで、200
mAの消去電流でも15%程度しか低下しない。このこ
とはMnBi磁性粉末に一度データを記録すると、書き
換えはほとんど不可能になることを示している。
【0015】したがってこの状態で再生すると、MnB
i磁性粉末からはデータBが再生されて、録再用磁性粉
末からはデータCが再生され、異なる2種類のデータが
混在する結果、読み取りエラーを引き起こす。
【0016】以上述べたような原理により、本発明の媒
体は再生可能な信号があらかじめ記録されており、かつ
この信号は一度のみ書き換えできて、その後の書き換え
は極めて困難となる特性を有している。
【0017】さらに本発明は、上記の媒体にこのような
ユニークな特性を発揮させるためにこの媒体を低温に冷
却して消磁状態にした後、まず初期データを記録し、そ
の後再び低温に冷却するという、この媒体特有の記録方
法を提供するものである。
【0018】
【発明の実施の形態】この発明の磁気記録媒体は、磁気
信号の記録、再生、消去が可能な磁気記録媒体であっ
て、MnBiを主体とする磁性粉末と、酸化物磁性粉
末、金属磁性粉末、合金磁性粉末および化合物磁性粉末
の中から選ばれた少なくとも1種の磁性粉末からなる磁
性層を有し、前記磁性層に再生可能な磁気信号があらか
じめ記録されており、かつこの信号は一度のみ書き換え
できて、その後の書き換えは極めて困難になる特異な性
質を有する媒体である。
【0019】以下、この発明について詳細に説明する。
【0020】この発明のMnBi磁性粉末は、粉末冶金
法、アーク炉溶解法、高周波溶解法、溶融急冷法等によ
りMnBiインゴットとし、これを粉砕して製造され、
たとえば、粉末冶金法で製造する場合、インゴットを作
製する工程、これを粉砕する工程および安定化処理工程
に分けて下記のようにして製造される。なお必ずしも粉
砕法によらずMnBi磁性粉末としてもよい。
【0021】まずインゴットの作製は、50〜300メ
ッシュのMn粉およびBi粉を充分に混合し、これを加
圧プレスして成型体とし、インゴットが作製される。な
お、この混合は不活性雰囲気中で行うことが好ましい
が、酸化雰囲気中で混合しても構わない。
【0022】Mn粉およびBi粉を混合する場合、その
比率(Mn/Bi)はモル比で45:55から65:3
5の範囲にするのが好ましく、Biに比べてMnを多く
すると、MnBi磁性粉末としたときにその表面にMn
の酸化物や水酸化物を形成することにより、MnBi磁
性粉末の耐食性が向上し、良質な磁性粉末が得られる。
このため、Biに比べてMnを多くするのがより好まし
い。
【0023】ここで使用されるMn粉およびBi粉とし
ては、不純物の含有量が少ないものを使用するのが好ま
しいが、磁気特性を調整するときには、これにNi、A
l、Cu、Pt、Zn、Feなどの金属を添加して使用
される。このような金属を添加する場合、その添加量
は、MnBiに対して0.6原子%以上とすることによ
り磁気特性を良好に制御することができ、5.0原子%
より少なくすることによりMnBiの結晶構造自体を良
好に維持することができMnBi本来の特性を発揮でき
るため、0.6〜5.0原子%の範囲内になるようにす
るのが好ましい。また、これらの添加方法としては、あ
らかじめMnとこれらの元素の合金を作っておくことが
好ましい。
【0024】また、Mn粉またはBi粉としては、あら
かじめ粉砕してあったものを用いてもよいし、フレーク
あるいはショット等の塊を粉砕により微粉化して用いて
もよい。焼結反応により合成する場合には、MnとBi
の接触界面を通しての拡散反応によりMnBiが生成す
るため、Mn粉およびBi粉は50〜300メッシュに
微粉化したものを用いると生成反応がスムーズに進み、
表面性に反応が大きく左右されるため、Mn粉およびB
i粉表面をエッチングしたり、溶剤により脱脂するな
ど、粉末冶金法で行われている表面処理を施しておくこ
とが好ましい。これらMn粉およびBi粉の混合は、自
動乳鉢、ボールミルなど任意の手段で行われる。
【0025】Mn粉およびBi粉を加圧プレスして成型
体とする場合、加圧力は1〜8t/cm2にするのが好
ましく、このような加圧力で加圧プレスして成型体とす
ると、焼結反応が促進されて均一なインゴットが作製さ
れる。加圧力を1t/cm2以上とすることによりMn
Biインゴットをより均一にすることができ、8t/c
2以下とすることにより生産性を向上することができ
る。
【0026】得られた成型体は、ガラス容器あるいは金
属容器に密封され、容器内は真空あるいは不活性ガス雰
囲気とし、熱処理中の酸化が防止される。不活性ガスと
しては、水素、窒素、アルゴン等が使用できるが、コス
トの点から窒素ガスが最適なものとして使用される。こ
のように成型体を密封した容器は、次いで、電気炉に入
れられて、260〜271℃で2〜15日間熱処理され
る。熱処理温度を260℃以上とすることにより熱処理
を短時間で行うことができるとともに、得られるインゴ
ットの磁化量を高くすることができ、また271℃以下
とすることによりBiの融解を抑制し、均一なインゴッ
トが得られるため、Biの融点直下で行うことが好まし
い。
【0027】このようにして作製されたMnBiインゴ
ットは取り出されて、予め自動乳鉢等により不活性ガス
雰囲気中で粗粉砕され、粒子サイズが100〜500μ
mに調整される。そして、ボールミル、遊星ボールミル
等を用いたボールの衝撃を利用した湿式粉砕、あるいは
ジェットミル等の乾式粉砕により粒子間や容器の壁への
粒子の衝突による衝撃により微粒子化される。
【0028】このボールの衝撃を利用した粉砕において
は、粉砕が進むにつれて、ボールの径を段階的に小さく
して粉砕すると、より粒子径の均一な磁性粉が得られ
る。元々、MnBiは六方晶構造を有するために、劈開
する性質を示し、このために高いエネルギーをかけて粉
砕する必要はない。湿式粉砕の場合の液体としては有機
溶媒を使用することが好ましく、さらに有機溶媒として
はトルエン等の非極性用溶媒を使用し、あらかじめ溶媒
中の溶存水分を除去しておくことがことが好ましい。一
方、乾式粉砕の場合には、非酸化性雰囲気で行うことが
好ましい。この非酸化性雰囲気としては、真空あるいは
窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気が好適な
ものとして用いられる。
【0029】このようにして得られるMnBi磁性粉末
の平均粒子径は、0.1μm以上20μm以下の範囲に
あり、粉砕条件により粒子径をコントロールできる。粒
子径が0.1μmより大きくすることにより最終的に得
られる磁性粉の飽和磁化を高くすることができ、また2
0μm以下とすることにより、磁性粉の保磁力を十分に
大きくすることができるとともに、最終的に得られる媒
体の表面平滑性が良好となり、十分な記録を行うことが
できる。
【0030】以上の工程により、16kOeの磁界を印
加して測定した保磁力が300Kにおいて3000〜1
50000Oeの範囲に、80Kにおいて50〜100
0Oeの範囲にあり、かつ300Kにおいて16kOe
の磁界を印加して測定した飽和磁化量が、20〜60e
mu/gの範囲にあるMnBi磁性粉末が得られる。こ
のような方法で作製したMnBi磁性粉末は化学的に不
安定であり、高温、高湿下に長時間保持すると腐食が進
行し、磁化が劣化する問題にあるため、以下のような安
定化するための処理を行うことが望ましい。
【0031】MnBi磁性粉末の安定化処理方法として
は、MnBi磁性粉末の表面近傍に、MnBi磁性粉末
自身が有するMnあるいはBiを用いてこれらの金属の
酸化物、水酸化物の被膜を形成する方法や、Mnあるい
はBiを用いてこれらの金属の窒化物あるいは炭化物等
の被膜を形成する方法、さらにMnBi磁性粉末に直
接、あるいは前述の被膜を形成した上にさらにチタン、
ケイ素、アルミニウム、ジルコニウム、カーボンなどの
無機物の被膜を形成させるなどの方法がある。これらの
方法はいずれもMnBi磁性粉末の表面に無機物の被膜
を形成するものであるが、MnBi磁性粉末の表面に界
面活性剤などの有機物の被膜を形成することも有効であ
る。
【0032】これらの安定化処理方法において、代表的
なものとして、酸素を利用してMnBi磁性粉末の表面
にMnおよびBiの酸化物の被膜を形成する方法につい
て説明する。
【0033】まずMnBi磁性粉末を100ppmから
10000ppm程度の酸素を含有する窒素ガスやアル
ゴンガス中、20〜150℃の温度で加熱する。加熱時
間としては0.5時間から40時間程度が適当である。
温度が低いほど、この加熱時間を長くすることが好まし
い。この処理により、MnおよびBiの酸化物が形成さ
れる。特にこの処理において、MnBi磁性粉末の化学
的安定性に大きく寄与するMnの酸化物が優先的に形成
される。
【0034】この酸化の度合いを大きくするほど表面近
傍に形成される酸化物被膜は厚くなり、化学的安定性は
向上するが、飽和磁化の初期値が低下してしまう。
【0035】この酸化物の厚さを正確に測定することは
困難であるが、磁性粉末の飽和磁化で表して300Kに
おいて20〜60emu/gの範囲になるように調整す
ることが好ましい。飽和磁化が20emu/gより小さ
い磁性粉末は、酸化物被膜の厚さが厚いため、化学的安
定性は良好となるが、飽和磁化が低すぎて磁気記録媒体
とした時の再生出力が小さくなる。また60emu/g
より大きいと酸化物被膜の厚さが薄すぎて化学的安定性
に劣る。
【0036】以上のような処理により、MnBi磁性粉
末の化学的安定性は著しく向上するが、この状態の磁性
粉末は触媒活性が極めて強く、磁気記録媒体では、磁性
粉末を通常有機物である結合剤樹脂中に分散させて使用
するため、このような触媒活性の強い磁性粉が有機物で
ある結合剤樹脂と接すると、その触媒性により結合剤樹
脂が分解され、さらに分解した結合剤樹脂から生じた物
質により磁性粉末が腐食する可能性がある。
【0037】そこで次に、前述の処理を行った後、さら
に不活性ガス中熱処理して、MnBi磁性粉末の表面近
傍に形成されているMnの酸化物を安定な酸化物である
MnO2に変換する。このMnO2への変換は、前述の熱
処理温度よりも高いことが好ましく、通常200〜40
0℃程度にするのが好ましい。温度が200℃より低い
とMnO2への変換が不十分であり、400℃より高い
とMnBiがMnとBiに分解し易くなる。また不活性
ガスとしては通常窒素ガスやアルゴンガスが使用される
が、真空中熱処理しても同じ効果が得られる。またさら
にMnO2の構造としては、α型やβ型、さらにγ型が
知られているが、触媒活性が最も小さいβ型にすること
が好ましく、β型にするためには熱処理温度を300〜
400℃にすることが特に好ましい。
【0038】このような熱処理を施すことにより、Mn
Bi磁性粉末の表面近傍には、主としてMnO2で表さ
れるMnの酸化物被膜が形成され、化学的安定性に優
れ、磁性粉末の平均粒子径が0.1μm以上20μm以
下の範囲にあり、かつ16kOeの磁界を印加して測定
した保磁力が、300Kにおいて3000〜15000
Oeの範囲に、80Kにおいて50〜1000Oeの範
囲にあり、かつ300Kにおいて16kOeの磁界を印
加して測定した飽和磁化量が、20〜60emu/gの
範囲にあり、さらに結合剤樹脂中での分散性、配向性な
どに優れた磁性粉末を得ることができる。
【0039】以上のようにして製造されたMnBi磁性
粉末は、録再用の磁性粉末である酸化物磁性粉末、金属
磁性粉末、合金磁性粉末や化合物磁性粉末と共に使用す
る。この酸化物磁性粉末としては、ガンマ酸化鉄磁性粉
末、マグネタイト磁性粉末やガンマ酸化鉄マグネタイト
中間酸化鉄磁性粉末などの酸化鉄磁性粉末、二酸化クロ
ム磁性粉末、コバルトを含有させたコバルト含有酸化鉄
磁性粉末などが使用される。またバリウムフェライト磁
性粉末、ストロンチウムフェライト磁性粉末や鉛フェラ
イト磁性粉末などの六方晶フェライト磁性粉末が特に好
適なものとして使用される。
【0040】金属磁性粉末としては、鉄を主成分とした
金属磁性粉末が好適なものとして使用される。また合金
磁性粉末としては、鉄−ニッケル合金磁性粉末や鉄−コ
バルト合金磁性粉末などが好適なものとして使用され
る。さらに六方晶フェライト磁性粉末は、本発明の媒体
を磁気カードに適用する場合には、特に好適な磁性粉末
として使用させれる。この六方晶フェライト磁性粉末と
しては、バリウムフェライト磁性粉末やストロンチウム
フェライト磁性粉末などが好適なものとして使用され
る。
【0041】またさらに高保磁力の磁性粉末として、サ
マリウムコバルト磁性粉末あるいはネオジウム鉄ボロン
磁性粉末なども好適な磁性粉末としてあげられる。
【0042】その他にも本発明の磁気記録媒体には、3
00Kにおいて16kOeの磁界を印加して測定した保
磁力が300Oeから8000Oeの範囲にあり、かつ
磁気ヘッドで記録、消去、書き換えが可能な磁性粉末は
基本的に使用可能である。
【0043】またMnBi磁性粉末と、録再用の磁性粉
末とを混合して使用する場合の各磁性粉の添加割合は、
重量比で表して、1:9から9:1の範囲にすることが
好ましい。MnBi磁性粉末の添加割合を1:9以上と
することにより、1度信号を書換えた後の再書換えが困
難になり、セキュリティー性が向上する。
【0044】また、MnBi磁性粉末と録再用の磁性粉
末との添加割合を9:1以下にすることにより、あらか
じめ記録されている初期データの出力が高くなり読み取
り信頼性が向上する。なぜなら既述したように、あらか
じめ記録されている初期データは、録再用の磁性粉末だ
けによるものであるためである。したがってあらかじめ
記録されている初期データの読み取り信頼性と、1度書
換えた後の再書換えを防止するためのセキュリティー性
とをバランスよく保つためには、この比を9:1から
1:9の範囲に設定することが好ましく、特にこの比を
2:8から8:2の範囲としたときに、最もバランスよ
く特性を発揮することができる。
【0045】また磁性層厚さとしては、磁気カードに適
用する場合には、通常2〜30μm程度とすることが好
ましく、積層する場合でも、それぞれの磁性層厚さを1
〜20μm程度にして、全体の磁性層厚さを2〜30μ
m程度とすることが好ましい。
【0046】また積層する場合には、MnBi磁性粉末
を含有する磁性層と、録再用の磁性粉末を含有する磁性
層が上層、あるいは下層のどちらになっても、本発明の
特徴が損なわれることはない。
【0047】またこのデータを記録する磁性層の表面
に、さらにパーマロイ粉やセンダスト粉を含有させたシ
ールド層を形成させると、データの読み取り、書き換え
がさらに困難になり、セキュリティー性が一層向上す
る。また通常磁気カードに使用されている各種の保護層
や隠蔽層を形成しても、また剥離層を形成した基体上に
磁性層を形成しても、本発明の特徴が損なわれないこと
は言うまでもない。
【0048】このMnBi磁性粉末と上記の録再用の磁
性粉末とを用いる磁気記録媒体は、常法に準じて作製さ
れ、たとえば、これらの磁性粉末を、結合剤樹脂、有機
溶剤などとともに混合分散して磁性塗料を調製し、これ
を基体上に塗布、乾燥して磁性層を形成して作製され
る。
【0049】ここに用いる結合剤樹脂としては、一般に
磁気記録媒体に用いられているものがいずれも使用さ
れ、たとえば、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、ポ
リビニルブチラール樹脂、繊維素系樹脂、フッ素系樹
脂、ポリウレタン系樹脂、イソシアネート化合物、放射
線硬化型樹脂などが用いられる。
【0050】なおMnBi磁性粉は、すでに述べたよう
に水分が存在すると腐食、分解しやすく、特に水分が酸
性のときに腐食、分解が顕著になる。そこでMnBi磁
性粉末を磁性層中に均一に分散させる場合は上記の結合
剤樹脂で十分であるが、水分に対する安定性をさらに向
上させる上で、上記の結合剤樹脂中にさらに塩基性官能
基を含ませることにより、化学的安定性をさらに向上さ
せることができる。この塩基性官能基としては、たとえ
ば、イミン、アミン、アミド、チオ尿素、チオゾ-ル、
アンモニウム塩またはホスホニウム化合物等が適してい
る。
【0051】また磁性層中に塩基性官能基を含ませる手
段として、塩基性官能基を有する添加剤を添加すること
も効果的である。さらにSiやAl、Ti等のカップリ
ング剤を各種のアミンで変性したものなども好適なもの
として使用できる。
【0052】このような塩基性官能基を含有する添加剤
の添加量は、一般的には多くなるほど化学的安定性は向
上するが、多過ぎると磁性層の磁束密度が低下する。そ
こで、通常は磁性粉末に対して重量比で1〜15%程度
とすることが好ましいが、磁性層の磁束密度をさほど低
下させることなく耐食性向上に効果の大きい範囲とし
て、2〜10重量%程度添加することが、特に好まし
い。
【0053】有機溶剤としては、トルエン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノ
ン、テトラヒドロフラン、酢酸エチルなど従来汎用され
ている有機溶剤が単独でまたは2種以上混合して使用さ
れる。また前述した理由により、これらの有機溶剤中に
溶存している水分はできる限り除去してから使用するこ
とが好ましく、また有機溶剤の中でも水を溶解しにくい
非極性の溶剤を使用することがさらに好ましい。
【0054】このようにMnBi磁性粉粉末と、録再用
の磁性粉末とを結合剤樹脂、有機溶剤などとともに混合
分散させるか、あるいはそれぞれの磁性粉末を分散させ
て磁性塗料を調整し、この磁性塗料をポリエステルなど
の基体上に任意の塗布手段によって塗布し、乾燥する。
この磁性層を形成する際、磁性塗料を基体上に塗布した
のち、磁性層面に対して平行に磁界配向を行なうのが好
ましい。この磁界強度としては、1000〜5000O
e程度が好ましい。
【0055】上記の方法により作製した磁気記録媒体
は、300Kの温度において16kOeの磁界を印加し
て測定したときに、保磁力は300〜12000Oeの
範囲に、磁束密度は500〜3000Gの範囲に、また
角型Br/Bmは0.60〜0.95の範囲となる。
【0056】本発明の磁気記録媒体をプリペードカード
や磁気定期券、磁気切符などの磁気カードに適用する場
合には、磁性層の厚さとして2〜30μmになるように
塗布した後、さらにその表面に保護層やカラー層などの
隠蔽層を0.5〜10μmの厚さになるように形成する
ことが好ましい。
【0057】このようにして作製された磁気記録媒体
は、初期化された後、初期データの記録が行われる。デ
ータの記録方法は、たとえば磁気カードに適用する場合
には、磁気カード用のエンコーダーや磁気カード用のリ
ーダライタを用いて通常の方法によりデータを記録する
ことができる。このようにして記録した後、この媒体を
再度低温に冷却して初期化する。この再初期化により、
MnBi磁性粉末に書き込まれていたデータだけが消磁
される。この状態で再生すると、録再用の磁性粉末に記
録されているデータが再生される。なおこの再生は、通
常の方法で磁気カードリーダライタ等により行うことが
できる。
【0058】次にこの初期データを書換えると、MnB
i磁性粉末にはこの書き換えデータが新たに記録され、
また録再用の磁性粉末は初期データからこのデータに書
き換えられる。この状態で再生すると、書換えしたデー
タが再生される。しかし2度目に書き換えを行うと、録
再用の磁性粉末は書き換えられるが、MnBi磁性粉末
は書き換えできないため、2種類のデータが混在して、
再生するとエラーとなる。
【0059】以下、本発明の磁気記録媒体およびその使
用方法について例をあげて説明する。
【0060】
【実施例】
実施例1 《MnBi磁性粉末の作製》粒子サイズが200メッシ
ュになるように粉砕したMn粉末およびBi粉末を、M
nとBiがモル比で55:45になるように秤量し、ボ
ールミルを用いて十分混合した。
【0061】次にこれらの混合物を、加圧プレス機を用
いて、3トン/cm2の圧力で直径20mm、高さ10
mmの円柱状に成型した。この成型体を密閉式のアルミ
容器に入れ、真空に引いた後、窒素ガスを0.5気圧導
入した。次にこの容器を電気炉に入れ、270℃の温度
で10日間熱処理した。熱処理後、MnBiインゴット
空気中に取り出し、乳鉢で軽く粉砕して磁気特性を測定
した。300Kで最大磁界16kOeの磁界を印加して
測定した保磁力は840Oeで、磁化量は53.6em
u/gであった。
【0062】次に上記の粗粉砕したMnBi粉末を、遊
星ボールミルを用いて微粉砕した。内容積1000cc
のボールミルポットに、直径3mmのジルコニアボール
を内容積の1/3を占めるように充填した。この中に、
粗粉砕したMnBi粉末500gと、溶媒としてトルエ
ンを500g入れ、回転数150rpmで4時間粉砕し
た。得られたMnBi磁性粉末を取り出し、トルエンを
蒸発させた後、磁気特性を測定した。300Kで最大磁
界16kOeの磁界を印加して測定した保磁力および磁
化量は、それぞれ8600Oeおよび39.2emu/
gであった。
【0063】前記の方法により得られたMnBi磁性粉
末に、以下の方法で安定化処理を施した。トルエンに浸
した状態でMnBi磁性粉を取り出し、熱処理容器に移
して室温で約2間真空乾燥した。次に同じ容器に入れた
まま、酸素を1000ppm含有する窒素ガスを1気圧
導入し、40℃の温度において、15時間熱処理を行っ
た。
【0064】引き続き第2段階の熱処理として、容器に
充填されている酸素混合ガスを真空引きして除去した
後、窒素ガスを0.5気圧導入し、温度を330℃まで
上昇させた後、この温度で2時間加熱処理した。
【0065】上記の方法により、最終的に得られたMn
Bi磁性粉末の平均粒子径は、1.8μmで、300K
で最大磁界16kOeの磁界を印加して測定した保磁力
および磁化量は、それぞれ8500Oeおよび46.3
emu/gであった。
【0066】《磁性塗料の作製》磁性粉末として、上記
の方法で作製したMnBi磁性粉末とバリウムフェライ
ト磁性粉末を用い、以下の組成物を調合した。バリウム
フェライト磁性粉末としては、平均粒子サイズ0.8μ
m、保磁力2750Oe(300Kで16kOeの磁界
を印加した時の値、以下同じ)、飽和磁化54.8em
u/gのものを用いた。
【0067】 MnBi磁性粉末(Hc:8500Oe) 40 重量部 バリウムフェライト磁性粉末(Hc:2750Oe) 60 重量部 VAGH(UCC社製塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体) 25 重量部 メチルイソブチルケトン 50 重量部 トルエン 50 重量部 この組成物をボールミルにより十分分散させた後、剥離
層を形成した厚さ25μmのPETベ−スフイルム上
に、乾燥後の厚さが13μmになるように3000Oe
の長手配向磁場を印加しながら塗布した。
【0068】実施例2 実施例1における磁性塗料の組成において、MnBi磁
性粉末およびバリウムフェライト磁性粉末の添加割合
を、それぞれ40重量部および60重量部から、30重
量部および70重量部に変更した以外は、実施例1と同
様にして磁性塗料を調整し、塗膜を作製した。
【0069】実施例3 実施例1における磁性塗料の組成において、MnBi磁
性粉末およびバリウムフェライト磁性粉末の添加割合
を、それぞれ40重量部および60重量部から、50重
量部および50重量部に変更した以外は、実施例1と同
様にして磁性塗料を調整し、塗膜を作製した。
【0070】実施例4 実施例1における磁性塗料の組成において、MnBi磁
性粉末およびバリウムフェライト磁性粉末の添加割合
を、それぞれ40重量部および60重量部から、20重
量部および80重量部に変更した以外は、実施例1と同
様にして磁性塗料を調整し、塗膜を作製した。
【0071】実施例5 実施例1における磁性塗料の組成において、MnBi磁
性粉末およびバリウムフェライト磁性粉末の添加割合
を、それぞれ40重量部および60重量部から、60重
量部および40重量部に変更した以外は、実施例1と同
様にして磁性塗料を調整し、塗膜を作製した。
【0072】実施例6 実施例1における磁性塗料の組成において、MnBi磁
性粉末およびバリウムフェライト磁性粉末の添加割合
を、それぞれ40重量部および60重量部から、10重
量部および90重量部に変更した以外は、実施例1と同
様にして磁性塗料を調整し、塗膜を作製した。
【0073】実施例7 実施例1における磁性塗料の組成において、MnBi磁
性粉末およびバリウムフェライト磁性粉末の添加割合
を、それぞれ40重量部および60重量部から、70重
量部および30重量部に変更した以外は、実施例1と同
様にして磁性塗料を調整し、塗膜を作製した。
【0074】実施例8 実施例1における磁性塗料の組成において、MnBi磁
性粉末およびバリウムフェライト磁性粉末の添加割合
を、それぞれ40重量部および60重量部から、80重
量部および20重量部に変更した以外は、実施例1と同
様にして磁性塗料を調整し、塗膜を作製した。
【0075】実施例9 実施例1における磁性塗料の組成において、MnBi磁
性粉末およびバリウムフェライト磁性粉末の添加割合
を、それぞれ40重量部および60重量部から、90重
量部および10重量部に変更した以外は、実施例1と同
様にして磁性塗料を調整し、塗膜を作製した。
【0076】実施例10 実施例1における磁性塗料の組成において、磁性粉末と
して、平均粒子サイズ0.8μm、保磁力2750O
e、飽和磁化54.8emu/gのバリウムフェライト
磁性粉末から、平均粒子サイズ0.4μm、保磁力65
0Oe、飽和磁化74.5emu/gのコバルト含有酸
化鉄磁性粉末に変更した以外は、実施例1と同様にして
磁性塗料を調整し、塗膜を作製した。
【0077】実施例11 実施例1における磁性塗料の組成において、磁性粉末と
して、平均粒子サイズ0.8μm、保磁力2750O
e、飽和磁化54.8emu/gのバリウムフェライト
磁性粉末から、平均粒子サイズ0.4μm、保磁力34
0Oe、飽和磁化74.2emu/gのガンマ酸化鉄磁
性粉末に変更した以外は、実施例1と同様にして磁性塗
料を調整し、塗膜を作製した。
【0078】実施例12 実施例1における磁性塗料の組成において、磁性粉末と
して、平均粒子サイズ0.8μm、保磁力2750O
e、飽和磁化54.8emu/gのバリウムフェライト
磁性粉末から、平均粒子サイズ0.6μm、保磁力40
00Oe、飽和磁化56.2emu/gのバリウムフェ
ライト磁性粉末に変更した以外は、実施例1と同様にし
て磁性塗料を調整し、塗膜を作製した。
【0079】実施例13 実施例1における磁性塗料の組成において、磁性粉末と
して、平均粒子サイズ0.8μm、保磁力2750O
e、飽和磁化54.8emu/gのバリウムフェライト
磁性粉末から、平均粒子サイズ3.5μm、保磁力78
00Oe、飽和磁化40.9emu/gのサマリウムコ
バルト磁性粉末に変更した以外は、実施例1と同様にし
て磁性塗料を調整し、塗膜を作製した。
【0080】実施例14 実施例1における磁性塗料の組成において、磁性粉末と
して、平均粒子サイズ0.8μm、保磁力2750O
e、飽和磁化54.8emu/gのバリウムフェライト
磁性粉末から、平均粒子サイズ0.2μm、保磁力22
00Oe、飽和磁化141.8emu/gの鉄−コバル
ト合金磁性粉末に変更した以外は、実施例1と同様にし
て磁性塗料を調整し、塗膜を作製した。
【0081】実施例15 《磁性塗料の作製》 〈下層用磁性塗料の作製〉磁性粉末として、前記の方法
で作製したMnBi磁性粉末を使用し、以下の組成でボ
ールミルを用いて十分分散して磁性塗料を作製した。
【0082】 MnBi磁性粉末(Hc:8500Oe) 100 重量部 VAGH(UCC社製塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体) 25 重量部 メチルイソブチルケトン 50 重量部 トルエン 50 重量部 〈上層用磁性塗料の作製〉磁性粉末として、平均粒子サ
イズ0.8μm、保磁力2750Oe、飽和磁化54.
8emu/gのバリウムフェライト磁性粉末を使用し、
以下の組成物でボールミルを用いて十分分散して磁性塗
料を作製した。
【0083】 バリウムフェライト磁性粉末(Hc:2750Oe) 100 重量部 VAGH(UCC社製塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体) 25 重量部 メチルイソブチルケトン 50 重量部 トルエン 50 重量部 《磁性塗膜の作製》まず前述の下層用磁性塗料を、実施
例1と同様に剥離層を形成した厚さ25μmのPETベ
−スフイルム上に、乾燥後の厚さが8μmになるように
3000Oeの長手配向磁場を印加しながら塗布した。
【0084】次にこの下層の磁性層表面に、前述の上層
用磁性塗料を乾燥後の厚さが7μmになるように、同じ
く3000Oeの長手配向磁場を印加しながら塗布し
た。
【0085】実施例16 実施例15において、上層用の磁性塗料として、バリウ
ムフェライト磁性粉末にかえて、保磁力650Oeのコ
バルト含有酸化鉄磁性粉末を使用した以外は、実施例8
と同様に磁性塗膜を作製した。
【0086】比較例1 実施例15におけるMnBi磁性粉末を使用した下層用
磁性塗料のみを使用して、実施例1と同様にして乾燥後
の厚さが13μmになるように3000Oeの長手配向
磁場を印加しながら塗布して磁性塗膜を作製した。
【0087】比較例2 実施例15におけるバリウムフェライト磁性粉末を使用
した上層用の磁性塗料のみを使用して、乾燥後の厚さが
13μmになるように3000Oeの長手配向磁場を印
加しながら塗布して磁性塗膜を作製した。
【0088】比較例3 実施例10における磁性塗料の組成において、磁性粉末
としてMnBi磁性粉末を添加せず、磁性粉末として保
磁力650Oeのコバルト含有酸化鉄磁性粉末のみを使
用して磁性塗料を調整した以外は、実施例10と同様に
して磁性塗料を調整し、乾燥後の厚さが13μmになる
ように3000Oeの長手配向磁場を印加しながら塗布
して磁性塗膜を作製した。
【0089】比較例4 実施例12における磁性塗料の組成において、磁性粉末
としてMnBi磁性粉末を添加せず、保磁力4000O
eのバリウムフェライト磁性粉末のみを使用して磁性塗
料を調整した以外は、実施例12と同様にして磁性塗料
を調整し、乾燥後の厚さが13μmになるように300
0Oeの長手配向磁場を印加しながら塗布して磁性塗膜
を作製した。
【0090】比較例5 実施例13における磁性塗料の組成において、磁性粉末
としてMnBi磁性粉末を添加せず、保磁力7800O
eのサマリウムコバルト磁性粉末のみを使用して磁性塗
料を調整した以外は、実施例13と同様にして磁性塗料
を調整し、乾燥後の厚さが13μmになるように300
0Oeの長手配向磁場を印加しながら塗布して磁性塗膜
を作製した。
【0091】このようにして作製した塗膜の磁性粉末、
添加割合、磁性層厚さをまとめたもの、および16kO
eの磁界を印加して測定した保磁力Hc、磁束密度B
m、長手方向の角形Br/Bmを測定した結果を表1〜
3に示す。
【0092】なお本実施例では、MnBi磁性粉末と共
に使用する磁性粉末として、コバルト含有酸化鉄磁性粉
末、バリウムフェライト磁性粉末を例にあげて説明した
が、このほかにも酸化物磁性粉末、金属磁性粉末、合金
磁性粉末および化合物磁性粉末から選ばれる磁性粉末は
問題なく使用することが可能であり、これらの中でも3
00Kにおいて16kOeの磁界を印加して測定した保
磁力が300Oeから8000Oeの範囲にあり、かつ
磁気ヘッドで記録、消去、書き換えが可能な磁性粉末を
全て使用可能である。
【0093】つまりMnBi磁性粉末は一度記録する
と、その後の消去や書き換えが困難な特徴を有してお
り、共に添加する磁性粉末としては、保磁力の大小にか
かわらず、記録、消去、書き換えが可能な磁性粉末、た
とえばガンマ酸化鉄磁性粉末、メタル磁性粉末、サマリ
ウムコバルト磁性粉末などもすべて使用可能であること
は言うまでもない。
【0094】さらに本実施例では、媒体構成として、最
も基本的な構成のものについて説明したが、磁性塗料中
に各種の添加剤を添加しても、本発明の特徴をなんら損
なうものではない。また本媒体をプリペードカードや磁
気定期券、磁気切符等の磁気カードに適用する場合に
は、磁性層の表面に各種の保護層やカラー層などの隠蔽
層を形成することが好ましい。このような保護層や隠蔽
層を形成しても、本発明の特徴をなんら損なうものでは
ないことも言うまでもない。
【0095】実施例17 《磁気カードの作製および使用方法》実施例および比較
例の塗膜を7.3mm幅にスリットして磁気テープを作
製した。ついでこの磁気テープの磁性層を、厚さ0.7
6mmの磁気カード用の塩化ビニル基板に重ね合わせ、
上から加熱ローラで押圧して塩化ビニル基板上に接着さ
せた。接着後、ベースフイルムを剥離し、プレス板で加
熱圧着して磁性層を塩化ビニル基板中に埋設した後、カ
ードサイズに打ち抜いて磁気カードを作製した。
【0096】まずこれらの磁気カ−ドを液体窒素中に浸
すことにより冷却し、このあと速やかに1000Oeの
交流磁界を印加して初期化した。次に初期デ−タの書き
込みを行った。磁気カードリーダーライター(三和ニュ
ーテック製CRS−700)を用いて、記録電流を20
0ミリアンペアにして、1F信号が210FCI、2F
信号が420FCIとなるようにして、初期データAと
して0から9までの10個の数字を記録した。
【0097】次に、このデータAを記録したカードを液
体窒素温度まで冷却した後、室温にまで戻した。その後
これらのカードに記録されているデータAを同じリーダ
ーライター用いて再生した。
【0098】次に、データAを記録した同一トラック
に、データBとしてaからjまでの10個の文字を重ね
記録し、このデータBを再生した。
【0099】次に、2回目の書換えデータCとして、同
じカードリ−ダライタを用いて、AからJまでの10個
の文字重ね記録し、再びこのデータCを再生した。
【0100】実施例および比較例のカードについてデー
タA、データBおよびデータCを再生した結果を表4に
示す。
【0101】表4より明らかなように、MnBi磁性粉
末と録再用磁性粉末からなる磁性層を有する本発明のカ
ードは、いずれも初期データとして0から9までの数値
データが再生され、1回目の書き換えにより、aからj
までの書き換えデータが再生されている。しかしながら
2回目の書き換えを行うと、再生エラ−を引き起こす。
これは既述したように、初期再生データは、録再用の磁
性粉末に記録されたデータであり、1回目の書き換えデ
ータは、MnBi磁性粉末と録再用の磁性粉末に記録さ
れたデータであるのに対して、2回目の書き換えを行う
と録再用の磁性粉末のデータは2回目の書き換えデータ
に書き換えられるのに対して、MnBi磁性粉末のデー
タは1回目の書き換えデータを維持しているため、2種
類のデータが混在して再生エラーを引き起こしたもので
ある。
【0102】一方比較例1に示すMnBi磁性粉末のみ
を用いたカードにおいては、初期データは正常に再生さ
れるが、1回目および2回目の書き換えデータはいずれ
も再生エラーを引き起こす。これは一度記録すると保磁
力が14000Oe程度になり、その後の書き換えが困
難になるMnBi磁性粉末の性質によるものである。
【0103】また比較例2〜5に示す録再用の磁性粉末
のみを用いたカードにおいては、1回目の書き換えデー
タのみならず2回目の書き換えデータも再生されてしま
い、1回目のみ書き換えできて、2回目以降の書き換え
が困難となるセキュリティー性を有していないことがわ
かる。
【0104】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の磁気記録
媒体は、MnBiを主体とする磁性粉末と、酸化物磁性
粉末、金属磁性粉末、合金磁性粉末および化合物磁性粉
末の中から選ばれた少なくとも1種の磁性粉末からなる
磁性層を有し、前記磁性層に再生可能な磁気信号があら
かじめ記録されており、かつこの信号は1度のみ書き換
えすることができ、その後の書き換えが極めて困難にな
る特異な性質を有する媒体を実現したものである。
【0105】本発明の磁気記録媒体を磁気カードに適用
すると、特に大きな威力を発揮する。たとえばカード発
行元は、あらかじめデータが記録されているカードを入
手して、その記録データを読み取り、そのデータの一部
分あるいは全てを書き換えることができる。このように
して書き換えたデータは、その後の書き換えが極めて困
難になり強力なセキュリティー性を有するデータとな
る。
【0106】このような特性をもった記録媒体は、磁気
記録媒体はもちろんのこと、あらゆる分野の媒体におい
ても存在せず、本発明の磁気記録媒体により始めて実現
したものであり、極めてインパクトの大きい技術である
と同時に、極めて実用的価値の高い媒体である。
【0107】また既述したように、通常新規な媒体を市
場で普及させるためには、その媒体を使用するための記
録装置および読み取り装置も新たに開発し、これらの装
置を普及させる必要がある。しかし磁気カードのよう
に、すでに世界の隅々まで記録および読み取り装置が普
及している現状において、これらの装置類を全て置き換
えることは、極めて困難な状況にある。
【0108】本発明の媒体のように、基本的に現在普及
している記録および読み取り装置をそのまま使用でき
て、したがって現状のカードと互換性を維持しながら、
強力なセキュリティー発揮できることは、実用的見地か
ら図り知れないほどインパクトは大きい。
【0109】
【表1】
【0110】
【表2】
【0111】
【表3】
【0112】
【表4】
【図面の簡単な説明】
【図1】MnBi磁性粉末の保磁力の温度依存性の一例
を示した図である。
【図2】MnBi磁性粉末を用いた磁気記録媒体の初期
磁化曲線およびヒステリシス曲線の一例を示した図であ
る。
【図3】MnBi磁性粉末およびバリウムフェライト磁
性粉末を用いた磁気カードの再生出力の消去特性を調べ
た図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 明彦 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気信号の記録、再生、消去が可能な磁
    気記録媒体であって、MnBiを主体とする磁性粉末
    と、酸化物磁性粉末、金属磁性粉末、合金磁性粉末およ
    び化合物磁性粉末の中から選ばれた少なくとも1種の磁
    性粉末からなる磁性層を有し、前記磁性層に再生可能な
    磁気信号があらかじめ記録されており、かつこの信号は
    1度書換えすると、その後の書換えが困難であることを
    特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 磁気信号の記録、再生、消去が可能な磁
    気記録媒体であって、MnBiを主体とする磁性粉末
    と、酸化物磁性粉末、金属磁性粉末、合金磁性粉末およ
    び化合物磁性粉末の中から選ばれた少なくとも1種の磁
    性粉末とを共に含有する磁性層および/またはMnBi
    を主体とする磁性粉末を含有する磁性層と、酸化物磁性
    粉末、金属磁性粉末、合金磁性粉末および化合物磁性粉
    末の中から選ばれた少なくとも1種の磁性粉末を含有す
    る磁性層とを積層した磁性層を有し、前記磁性層に再生
    可能な磁気信号があらかじめ記録されており、かつこの
    信号は1度書換えすると、その後の書換えが困難である
    ことを特徴とする磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 MnBiを主体とする磁性粉末と、酸化
    物磁性粉末、金属磁性粉末、合金磁性粉末および化合物
    磁性粉末の中から選ばれた少なくとも1種の磁性粉末と
    を共に含有する磁性層を有する磁気記録媒体であって、
    MnBiを主体とする磁性粉末と、酸化物磁性粉末、金
    属磁性粉末、合金磁性粉末および化合物磁性粉末の中か
    ら選ばれた少なくとも1種の磁性粉末との含有割合が重
    量比で表して1:9から9:1の範囲にあることを特徴
    とする請求項2に記載の磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 MnBiを主体とする磁性粉末を含有す
    る磁性層と、酸化物磁性粉末、金属磁性粉末、合金磁性
    粉末および化合物磁性粉末の中から選ばれた少なくとも
    1種の磁性粉末を含有する磁性層とが積層された磁気記
    録媒体であって、それぞれの磁性層の厚さが1〜20μ
    mの範囲にあり、かつ全体の磁性層の厚さが2〜30μ
    mの範囲にあることを特徴とする請求項2に記載の磁気
    記録媒体。
  5. 【請求項5】 酸化物磁性粉末、金属磁性粉末、合金磁
    性粉末および化合物磁性粉末の300Kにおいて16k
    Oeの磁界を印加して測定した保磁力が300Oeから
    8000Oeであることを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれかに記載の磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】 酸化物磁性粉末がガンマ酸化鉄磁性粉
    末、マグネタイト磁性粉末、ガンマ酸化鉄マグネタイト
    の中間酸化鉄磁性粉末、二酸化クロム磁性体粉末、コバ
    ルト含有酸化鉄磁性粉末および六方晶フェライト磁性粉
    末の中から選ばれた少なくとも1種の磁性粉末であるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の磁気記録媒
    体。
  7. 【請求項7】 六方晶フェライト磁性粉末がバリウムフ
    ェライト磁性粉末およびストロンチウムフェライト磁性
    粉末の中から選ばれた少なくとも1種の磁性粉末である
    ことを特徴とする請求項6に記載の磁気記録媒体。
  8. 【請求項8】 金属磁性粉末が鉄を主成分とする磁性粉
    末あることを特徴とする請求項1または2に記載の磁気
    記録媒体。
  9. 【請求項9】 合金磁性粉末が鉄−コバルトあるいは鉄
    −ニッケルを主成分とする合金磁性粉末のいずれかであ
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の磁気記録
    媒体。
  10. 【請求項10】 化合物磁性粉末が鉄を主体とする窒化
    物、炭化物あるいはサマリウムコバルト磁性粉末、ネオ
    ジウム鉄ボロン磁性体粉末の内のいずれかであることを
    特徴とする請求項1または2に記載の磁気記録媒体。
  11. 【請求項11】 磁気記録媒体が、カード状の基板の片
    面または両面に磁性層を設けたカード状の磁気記録媒体
    である請求項1〜4のいずれかに記載の磁気記録媒体。
  12. 【請求項12】 磁性層がカード状の基板の全面、部分
    的またはストライプ状に設けられていることを特徴とす
    る請求項11に記載の磁気記録媒体。
  13. 【請求項13】 MnBiを主体とする磁性粉末を含有
    し、300Kの温度において16kOeの磁界を印加し
    て測定したときの保磁力が300〜12000Oe、磁
    束密度が500〜3000G、角型Br/Bmが0.6
    0〜0.95である磁性層を有する磁気記録媒体であっ
    て、前記磁性層に再生可能な磁気信号があらかじめ記録
    されており、かつこの信号は1度書換えすると、その後
    の書換えが困難であることを特徴とする磁気記録媒体。
  14. 【請求項14】 MnBiを主体とする磁性粉末と、酸
    化物磁性粉末、金属磁性粉末、合金磁性粉末および化合
    物磁性粉末の中から選ばれた少なくとも1種の磁性粉末
    からなる磁性層を有する磁気記録媒体の使用方法であっ
    て、前記媒体を低温に冷却して消磁状態にした後信号を
    記録し、その後再度低温に冷却することにより、1度書
    換えすると、その後の書換えが困難となる磁気記録媒体
    の使用方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002163820A (ja) * 2000-11-27 2002-06-07 Printing Bureau Ministry Of Finance 安全線条、偽造防止用紙及び貴重印刷物並びにその真偽判別装置
US6753076B2 (en) 2000-07-14 2004-06-22 Lintec Corporation Forgery-preventive identification medium and method for ascertaining the genuineness thereof

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