JPH10268683A - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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JPH10268683A
JPH10268683A JP9290797A JP9290797A JPH10268683A JP H10268683 A JPH10268683 A JP H10268683A JP 9290797 A JP9290797 A JP 9290797A JP 9290797 A JP9290797 A JP 9290797A JP H10268683 A JPH10268683 A JP H10268683A
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JP
Japan
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fixing roller
paper
width
heat
fixing
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Pending
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JP9290797A
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English (en)
Inventor
Shuji Motomura
修二 本村
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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  • Feeding Of Articles By Means Other Than Belts Or Rollers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単な構造で定着ロ−ラの温度分布を均一にし
て良質な画像を得る。 【解決手段】トナ−像が転写された例えばA4サイズの
狭幅用紙7を定着するとき、定着ロ−ラ2と加圧ロ−ラ
3のニップ部を通った狭幅用紙7を用紙送りガイド板5
の長溝を通り直接排紙し、定着ロ−ラ2の狭幅用紙7が
接触した領域以外の領域の熱を放熱部材4で放熱する。
A3サイズの広幅用紙6を定着するときは、定着ロ−ラ
2と加圧ロ−ラ3のニップ部を通った広幅用紙6を用紙
送りガイド板5で案内して放熱部材4を通り排紙する。
狭幅用紙7を多数枚連続して定着したとき、定着ロ−ラ
2の狭幅用紙7が接触した領域以外の領域の温度を低く
押さえ、引き続き広幅用紙6を定着しても定着不良が発
生することを防ぐ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複写機,ファク
シミリ装置,プリンタ装置等のように電子写真方式を使
用し転写紙等の記録材に加熱溶融性のトナ−で形成され
た画像を定着する定着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式を使用した画像形成装置に
おいては、感光体に形成されたトナ−像を転写紙等に転
写してから定着して永久的に固着させている。この定着
プロセスにか各種方式が採用されたいるが、熱ロ−ラ定
着方式が熱効率が高く安全である等の理由から広く採用
されている。この熱ロ−ラ定着方式は2つのロ−ラを圧
接し、少なくとも一方のロ−ラを加熱して、2つのロ−
ラの圧接部分であるニップ部にトナ−像を転写した転写
紙等を通過させることにより未定着トナ−を加熱,溶融
して転写紙等に固着させる方式である。そして2つのロ
−ラのうち一方のロ−ラだけを加熱する場合、そのロ−
ラを定着ロ−ラと呼び、他方のロ−ラを加圧ロ−ラと称
している。定着ロ−ラは通常円筒形状をした内部にハロ
ゲンランプあるいは電気ヒ−タ等を設けたり、円筒形状
の殻ないに電気ヒ−タ等の熱源を有する層を設けたりし
ている。この定着ロ−ラの外表面に温度センサが取り付
けられ、ニップ部の温度を定着に適した温度に維持する
ように熱源に供給する電力を制御している。
【0003】このような加熱定着装置において、定着ロ
−ラの軸方向の温度分布を均一にすることは困難であっ
た。これは多く使用される幅が狭い転写紙等が通過する
定着ロ−ラの領域では未定着トナ−と転写紙等を加熱す
るために熱が消費されるが、幅が狭い転写紙等が通過し
ない領域では熱が消費されないために蓄熱し、その領域
のニップ部の温度が高くなってしまう。このため例えば
A4サイズの転写紙を連続的に通紙した後にA3サイズ
の転写紙を通紙すると、A3サイズの転写紙に加えられ
る熱が不均一になり定着ムラやシワが発生したり、A4
サイズ以外の領域のトナ−が溶け好きて定着ロ−ラの表
面を汚す、いわゆるホットオフセットと呼ぶような問題
を生じてしまう。
【0004】このため定着ロ−ラの軸方向の温度分布を
均一にする各種方法が採用されている。第1の方法とし
ては定着ロ−ラの幅が狭い転写紙等が通過しない領域を
冷却する方法、第2の方法は定着ヒ−タの熱容量を大き
くして幅が狭い転写紙等が通過しない領域の温度上昇を
抑制する方法、第3の方法は定着ロ−ラの熱伝導率を高
くしたり、定着ヒ−タに熱伝導率の高い物体を接触させ
る方法、第4の方法は定着ロ−ラの軸方向に加熱幅が異
なる複数のヒ−タを設け、各ヒ−タを個別に制御する方
法、第5の方法はヒ−タの温度−抵抗特性を改善して高
温になるほど抵抗が下がるようにする方法、第6の方法
は転写紙等の幅に応じて制御温度を変える方法、第7の
方法は定着ロ−ラの軸方向に沿って熱容量や熱伝導率を
変化させる方法、第8の方法はヒ−タに熱遮蔽部材を併
設し、熱遮蔽部材の位置を可変することにより定着ロ−
ラの加熱位置を可変する方法、第9の方法は定着ロ−ラ
をカバ−で覆い、定着ロ−ラの放熱を制御する方法、第
10の方法は転写紙等が通紙する定着ロ−ラの位置を変
えて特定の領域だけを使用することを避ける方法、第1
1の方法は転写紙等を予備加熱して定着ロ−ラから転写
紙等により奪われる熱量を減らす方法等が採用されてい
る。
【0005】これらの方法はそれぞれ一長一短があり、
第1の方法は比較的簡単な機構で実現できコストも少な
くてすむという長所がある。第2の方法では第1の方法
と比べて機器のウォ−ムアップに要する時間が長くなっ
てしまう。第3の方法と第5の方法は十分な効果を得る
ためには効果な材料を使う必要があり、定着装置が高価
になってしまう。第4の方法と第6の方法,第7の方
法,第8の方法及び第10の方法は定着装置が複雑にな
り高価になってしまう。また、第9の方法と第11の方
法は第1の方法と比べて効果が少ない。このため第1の
方法である定着ロ−ラを冷却する方法が多く採用されて
いる。
【0006】定着ロ−ラを冷却する方法としては、特開
平6−11983号公報に示されているように、幅の狭
い転写紙の定着時に、定着ロ−ラに放熱部材を接触させ
て冷却する方法や、定着ロ−ラを空冷する方法が採用さ
れている。定着ロ−ラを空冷する方法としては、特開平
3−139682号公報に示されているように、空気流
れの通り道を制御しながら過剰加熱部分をファンにより
冷却したり、排紙側に風を吹き付けて転写紙で遮られな
い部分のみを冷却する方法や、特開平4−51179号
公報に示されているように、冷却ファンとダクトを設
け、転写紙で遮られない部分だけ冷却する方法、特開平
5−107983号公報に示されているように、加圧ロ
−ラの長手方向に沿って複数の冷却ファンを設けて過剰
加熱部分を冷却する方法、特開平4−104182号公
報や特開平4−12383号公報,特開平5−1813
82号公報に示されているように、定着ロ−ラの端部側
から冷却したり端部を冷却する方法や特開平9−342
90号公報に示されているように、転写紙に遮られてい
ない部分だけをファンで冷却する方法等が採用されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、定着ロ
−ラを空冷する方法は、いずれの方法でも過剰加熱部分
だけを環境変動や定着装置の動作状態の変動に応じて精
密に温度制御しながら冷却することは困難であった。ま
た冷却するためのファンの稼動音が発生して騒音の原因
になるとともに、ファンを稼動するための電力が必要と
し、定着装置の消費電力が増大するという短所があっ
た。
【0008】また、定着ロ−ラに放熱部材を接触させて
冷却する方法では、定着ロ−ラの温度分布を精度良く制
御するためには、放熱部材を定着ロ−ラに接触させたり
離したりする機構が必要であり、コストの点からそのよ
うな機構を不要にすることが望まれていた。
【0009】この発明はかかる短所を改善するためにな
されたものであり、簡単な構造で定着ロ−ラの温度分布
を均一にすることができる定着装置を得ることを目的と
するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に係る定着装置
は、内部に熱源を有する定着ロ−ラと加圧ロ−ラとで未
定着のトナ−像を有する支持体を加熱,加圧して定着像
を得る定着装置において、上記定着ロ−ラに放熱部材を
当接させ、支持体搬送案内板で定着ロ−ラと放熱部材の
当接部へ未定着のトナ−像を有する支持体のうちの幅の
広いもののみを選択的に搬送することを特徴とする。
【0011】上記放熱部材は、未定着のトナ−像を有す
る支持体の幅が最大のものと同程度かそれより幾分大き
な長さを有し、長手方向に熱特性の異なる複数の領域を
有し、未定着のトナ−像を有する狭い幅の支持体が通過
する定着ロ−ラの領域に当接する部分の熱取得度より他
の部分の熱取得度が高くしておくと良い。
【0012】上記支持体搬送案内板は、複数の異なる幅
を有する狭幅用排紙口と、狭幅用排紙口の幅を可変する
スライド板を有することが望ましい。
【0013】また、上記支持体搬送案内板は、最も広い
幅の支持体の幅より狭く、最も狭い幅の支持体の幅より
広い幅を最大幅とし、支持体が進行する方向に次第に幅
が広くなっている狭幅用排紙口と、狭幅用排紙口の幅を
可変するスライド板を有しても良い。
【0014】さらに、上記放熱部材の定着ロ−ラと接触
する部分を線膨張率が1/104(1/℃)以上の材料
で形成すると良い。
【0015】また、上記放熱部材を無端放熱ベルトと無
端放熱ベルトを支える支柱で構成しても良い。
【0016】また、この発明に係る他の定着装置は、内
部に熱源を有する定着ロ−ラと加圧ロ−ラとで未定着の
トナ−像を有する支持体を加熱,加圧して定着像を得る
定着装置において、上記加圧ロ−ラと支柱との間に無端
放熱ベルトを掛け渡し、無端放熱ベルトを定着ロ−ラに
当接させ、支持体のうち幅の広いもののみを選択的に無
端放熱ベルトと定着ロ−ラとの当接部に挟んで搬送する
ことを特徴とする。
【0017】さらに、上記放熱部材をウォ−ミングアッ
プ時及び待機時に定着ロ−ラから離しておくことが望ま
しい。
【0018】
【発明の実施の形態】この発明の定着装置は、ヒ−タ等
を内蔵した定着ロ−ラと、定着ロ−ラに圧接された加圧
ロ−ラと、定着ロ−ラの加圧ロ−ラの圧接部(以下、ニ
ップ部という)と異なる位置で定着ロ−ラに圧接された
放熱部材と、定着ロ−ラと加圧ロ−ラのニップ部を通っ
た例えばA4用紙幅より幅の広い転写用紙である広幅用
紙を放熱部材側に案内する用紙送りガイド板を有する。
用紙送りガイド板は定着ロ−ラに添ってわん曲して形成
され、わん曲部が定着ロ−ラの排紙側になるように配置
されている。この用紙送りガイド板は定着ロ−ラの長さ
とほぼ等しい幅を有し、定着ロ−ラと加圧ロ−ラのニッ
プ部側の端部からわん曲部の中間部までがカットされA
4用紙幅以下の転写用紙である狭幅用紙を通す長溝が設
けられている。
【0019】そして、トナ−像が転写された例えばA4
サイズの狭幅用紙を定着するとき、定着ロ−ラと加圧ロ
−ラのニップ部を通った狭幅用紙は用紙送りガイド板の
長溝を通り直接排紙し、例えばA3サイズの広幅用紙を
定着するときは、定着ロ−ラと加圧ロ−ラのニップ部を
通った広幅用紙は用紙送りガイド板で案内されて放熱部
材を通り排紙される。
【0020】このようにして狭幅用紙を多数枚連続して
定着したとき、定着ロ−ラの狭幅用紙が接触した領域以
外の領域の熱を放熱部材で放熱して、この領域の温度を
低く押さえ、引き続き広幅用紙を定着しても定着不良が
発生することを防ぎ、常に良質な画像を形成する。
【0021】また、放熱部材を1本のロ−ラ状に形成
し、狭幅用紙が接触する定着ロ−ラの領域に接触する非
放熱部分に熱容量と熱伝導率の小さい材料、例えばシリ
コ−ンゴムやポリイミド,スルホン重合体等の耐熱性を
有する合成樹脂材料、あるいは熱容量と熱伝導率が大き
くても内部に気体を有する発泡体等の断熱層を設け、狭
幅用紙が接触しない定着ロ−ラの領域に接触する放熱部
分をアルミニウムや銅などの熱伝導率の大きい材料で形
成すると、広幅用紙を定着しているときに、定着ロ−ラ
と放熱部材に挾まれて搬送される広幅用紙の全面に均一
な圧接力を加えて搬送することができ、広幅用紙にしわ
が生じたり紙詰りが発生することを防止できる。
【0022】また、用紙送りガイド板の長溝の後端部を
先細形状にすると、広幅用紙を搬送しているときに、広
幅用紙の先端部が用紙送りガイド板に接触する位置を順
次増やして、広幅用紙の中央部のたわみ量を順次小さく
して、広幅用紙の先端部が長溝の後端部に引っかかるこ
とを防いで安定して広幅用紙を搬送する。
【0023】また、用紙送りガイド板の長溝を用紙送り
ガイド板の中間部から搬送方向の下流側に設け、狭幅用
紙を用紙送りガイド板の中間部から排紙するようにする
と、薄くて腰が弱くてたわみ易い広幅用紙を使用した場
合でも、広幅用紙の先端部が長溝に引っかかることを防
ぐことができ、安定して広幅用紙を搬送することができ
る。
【0024】さらに、放熱部材の加熱用回転体と接触す
る部分を100℃の温度差で1%以上伸びる材料、すなわ
ち線膨張率が1/104(1/℃)以上の材料で形成す
ると、定着時に定着ロ−ラに加えられる熱エネルギが多
くなったときに、定着ロ−ラとの接触圧を高くすること
ができ、放熱を効率良く行うことができる。
【0025】また、用紙送りガイド板に複数の異なる幅
を有する狭幅用排紙口と、狭幅用排紙口の幅を可変する
スライド板を設け、最も使用する転写用紙のサイズに応
じてスライド板の位置を可変することにより、広幅用紙
と狭幅用紙の境界を最も使用する転写用紙のサイズに合
わせて定めることができる。
【0026】さらに、放熱部材を無端放熱ベルトと無端
放熱ベルトを支える支柱で構成すると、定着ロ−ラとの
接触面積を大きく取ることができ、狭幅用紙が接触しな
い定着ロ−ラの領域の熱をより効率良く奪うことができ
る。また、無端放熱ベルトを巻回した支柱の位置を変え
ることにより、定着ロ−ラと無端放熱ベルトの接触面積
を任意に可変することができ、定着ロ−ラの温度に応じ
た最適な放熱特性を得ることができる。
【0027】また、無端放熱ベルトを加圧ロ−ラと定着
ロ−ラ及び定着ロ−ラの上部に圧接した支柱に張り渡す
と、用紙送りガイド板を使用せずに広幅用紙と狭幅用紙
の境界を定めることができるとともに、定着ロ−ラと無
端放熱ベルトの接触面積をより広くすることができ、定
着装置の構造を簡略化するとともに放熱効果を高めるこ
とができる。
【0028】また、放熱部材を狭幅用紙を定着するとき
だけ定着ロ−ラに圧接するようにすると、ウォ−ミング
アップ時や待機時に定着ロ−ラを定着に必要な温度まで
加熱しておけば良く、ウォ−ミングアップ時や待機時の
消費電力を低減することができる。
【0029】
【実施例】図1はこの発明の一実施例の構成図である。
図に示すように、画像形成装置の定着装置1はヒ−タ等
を内蔵した定着ロ−ラ2と、定着ロ−ラ2に圧接された
加圧ロ−ラ3と、定着ロ−ラ2の加圧ロ−ラ3の圧接部
(以下、ニップ部という)と異なる位置で定着ロ−ラ2
に圧接された放熱部材4と、定着ロ−ラ2と加圧ロ−ラ
3のニップ部を通った広幅用紙6を放熱部材4側に案内
する用紙送りガイド板5を有する。ここで広幅用紙6と
は、転写用紙の搬送方向に対して垂直な幅が例えば210
mm(A4用紙幅)より幅の広い転写用紙と呼び、A4
用紙幅以下の転写用紙を狭幅用紙と呼ぶ。
【0030】定着ロ−ラ2は、広く普及しているハロゲ
ンヒ−タで加熱するタイプの定着ロ−ラや、省エネルギ
用に開発された薄肉定着ロ−ラ、表面発熱タイプの定着
ロ−ラ、その他任意のタイプの定着ロ−ラで良く、加圧
ロ−ラも種類を問わない。用紙送りガイド板5は、金属
板や合成樹脂又はセラミックス等からなり、定着ロ−ラ
2に添ってわん曲して形成され、わん曲部が定着ロ−ラ
2の排紙側になるように配置されている。この用紙送り
ガイド板5は、図2の側面斜視図に示すように、定着ロ
−ラ2の長さとほぼ等しい幅を有し、定着ロ−ラ2と加
圧ロ−ラ3のニップ部側の端部からわん曲部の中間部ま
でがカットされ狭幅用紙7の幅を通す長溝8が設けられ
ている。長溝8の幅W1は狭幅用紙7の幅Wより一定長
さ、例えば1mm以上大きく形成されている。例えば広
幅用紙6と狭幅用紙7の境界をA4用紙幅としたときに
は、長溝8の幅W1をA4用紙幅W=210mmに対して
左右に5mmの余裕を持たせた220mm程度とする。
【0031】放熱部材4はアルミニウムや銅などの熱伝
導率の高い材料で円柱状又は円筒状に形成され、定着ロ
−ラ2に接触して定着ロ−ラ2からの熱を拡散して逃が
すものであり、図3の上面図に示すように、狭幅用紙7
の幅W以外の領域で定着ロ−ラ2に接触するように構成
されている。この放熱部材4は、例えば図4に示すよう
に、放熱フィン41を有し回転軸を兼ねた円柱構造、又
は図5に示すように、回転軸42に添って設けた円柱構
造で形成され、定着ロ−ラ2の回転に連れて従動回転し
たり、放熱部材4自体で能動回転する。
【0032】上記のように構成された定着装置1でトナ
−像が転写された例えばA4サイズの狭幅用紙7を定着
するとき、定着ロ−ラ2と加圧ロ−ラ3のニップ部を通
った狭幅用紙7は用紙送りガイド板5の長溝8を通り直
接排紙される。また、広幅用紙6は定着ロ−ラ2と加圧
ロ−ラ3のニップ部を通ってから用紙送りガイド板5に
案内されて放熱部材4を通り排紙される。この定着装置
1のウォ−ミングアップ中に放熱部材4により定着ロ−
ラ2の放熱部材4が接触している領域の温度が放熱さ
れ、ウォ−ミングアップが終了したとき、図6の温度分
布特性図に示すように、定着ロ−ラ2の放熱部材4が接
触している領域W3の温度T2は放熱部材4が接触して
いない領域W2の温度T1より低くなる。そこで、定着
ロ−ラ2の放熱部材4が接触している領域W3の温度T
2が定着可能な温度T3より高くなり、放熱部材4が接
触していない領域W2の温度T1がホットオフセットの
温度T4より低くなるように調節しておく。なお、図6
において温度T5は定着不良を起こす温度を示す。
【0033】ウォ−ミングアップが終了したのち定着装
置1で狭幅用紙7を多数枚連続して定着したときの定着
ロ−ラ2の軸方向の温度分布は、図7の温度分布特性図
の(a)に示すように、定着ロ−ラ2の放熱部材4が接
触していない領域W2すなわち狭幅用紙7が接触した領
域は狭幅用紙7により熱が奪われて、この領域W2の温
度T6はほぼ定着可能な温度T3と等しい温度まで低下
する。定着ロ−ラ2の放熱部材4が接触している領域W
3は定着中に投入する熱エネルギにより加熱されて、領
域W3の温度はウォ−ミングアップが終了したとき温度
T3より高い温度になる。定着ロ−ラ2に放熱部材4を
設けてないとき、狭幅用紙7を多数枚連続して定着した
場合、狭幅用紙7に接触しない領域W3の温度T8は図
(b)に示すようにホットオフセットの温度T4より高
い温度になるが、定着ロ−ラ2の領域W3を放熱部材4
で放熱しているため、この領域W3の温度T7をホット
オフセットの温度T4より低く押さえることができる。
【0034】この定着ロ−ラ2のウォ−ミングアップが
終了したときの温度分布や狭幅用紙7を多数枚連続して
定着したときの温度分布は、定着ロ−ラ2に加える熱エ
ネルギと放熱部材4が定着ロ−ラ2から単位時間に奪う
必要熱量から、放熱部材4の材料、放熱部材4と定着ロ
−ラ2の接触面積、放熱フィンを含めた放熱部材4の形
状と大きさの1つあるいは複数の要因を定めて所定の温
度分布になるように規制すれば良い。
【0035】このように狭幅用紙7を多数枚連続して定
着しても、狭幅用紙7が接触しない定着ロ−ラ2の領域
W3の温度T7をホットオフセットの温度T4より低く
押さえることができるから、引き続き広幅用紙6を定着
しても定着不良が生ぜず良質な画像を形成することがで
きる。
【0036】また、ウォ−ミングアップが終了した後、
広幅用紙6を多数枚連続して定着したとき、定着ロ−ラ
2の放熱部材4が接触している領域W3の温度は低下す
るが、定着ロ−ラ2と放熱部材4との間を通る広幅用紙
6の熱抵抗により、放熱部材4が定着ロ−ラ2から奪う
熱量を低減することができ、定着ロ−ラ2の放熱部材4
が接触している領域W3の温度を定着可能な温度T3以
下まで降下させないようにすることができる。
【0037】上記実施例は用紙送りガイド板5に狭幅用
紙7を通す長溝8を設けた場合について説明したが、図
8に示すように、用紙送りガイド板5のわん曲部の中央
部に狭幅用紙7を通す狭幅用排紙口8aを設けても良
い。また、用紙送りガイド板5を板状部材で形成した場
合について説明したが、図9に示すように、網状部材で
形成しても良い。
【0038】また、上記実施例は放熱部材4を狭幅用紙
7が接触しない定着ロ−ラ2の領域W3を挾んで分離し
た構成にした場合について説明したが、図10に示すよ
うに、放熱部材4を1本のロ−ラ状に形成し、狭幅用紙
7が接触する定着ロ−ラ2の領域W2に接触する非放熱
部分43に熱容量と熱伝導率の小さい材料、例えばシリ
コ−ンゴムやポリイミド,スルホン重合体等の耐熱性を
有する合成樹脂材料、あるいは熱容量と熱伝導率が大き
くても内部に気体を有する発泡体等の断熱層を設け、狭
幅用紙7が接触しない定着ロ−ラ2の領域W3に接触す
る放熱部分44をアルミニウムや銅などの熱伝導率の大
きい材料で形成しても良い。
【0039】このように放熱部材4を1本のロ−ラ状に
形成することにより、広幅用紙6を定着しているとき
に、定着ロ−ラ2と放熱部材4に挾まれて搬送される広
幅用紙6の全面に均一な圧接力を加えて搬送することが
でき、広幅用紙6にしわが生じたり紙詰りが発生するこ
とを防止できる。
【0040】また、図2に示すように、用紙送りガイド
板5の長溝8の後端部を狭幅用紙7の移動方向と直交す
るように形成していると、広幅用紙6を定着したとき
に、広幅用紙6は用紙送りガイド板5を通る場合、図1
1に示すように、まず両端が用紙送りガイド板5のわん
曲部により上方に巻き上げられ、その両端に引かれて中
央部分も上方に巻き上げられる。なお、図11において
は用紙送りガイド板5は省略してある。すなわち広幅用
紙6が巻き上げられるとき先端部が放物線状にたわむ。
このたわみは通常の用紙を使用した場合には問題になら
ないが、特に薄い用紙を使用したとき、あるいは広幅用
紙6の幅が長溝8の幅W1との差が小さいとき、例えば
長溝8の幅W1がA4用紙幅に対応して220mmで形成
されているときにB4用紙が縦方向で入ってきた場合に
は、B4用紙を左右の端部で各々18.5mmで支えながら
搬送しなければならないようなときには、広幅用紙6の
先端中央部のたわみ量が大きくなり、広幅用紙6が長溝
8の後端部に引っかかって折れ曲がったりして用紙ジャ
ムとなる恐れがある。そこで図12や図13に示すよう
に、用紙送りガイド板5の長溝8や狭幅用排紙口8aの
後端部を先細形状にし、広幅用紙6を搬送しているとき
に、広幅用紙6の先端部が用紙送りガイド板5に接触す
る位置を順次増やすようにすると良い。
【0041】このように広幅用紙6を搬送しているとき
に、広幅用紙6の先端部が用紙送りガイド板5に接触す
る位置を順次増やすことにより、広幅用紙6の中央部の
たわみ量を順次小さくすることができ、広幅用紙6の先
端部が長溝8や狭幅用排紙口8aの後端部に引っかかる
ことを防いで安定して広幅用紙6を搬送することができ
る。
【0042】また、上記各実施例は定着ロ−ラ2と加圧
ロ−ラ3との間を通った狭幅用紙6を用紙送りガイド板
5の下部から排紙する場合について説明したが、図14
の斜視図に示すように、用紙送りガイド板5の中間部か
ら搬送方向の下流側に長溝8を設け、狭幅用紙6を用紙
送りガイド板5の中間部から排紙するようにしても良
い。この場合、図15の側面図に示すように、狭幅用紙
6の先端部が長溝8を通って排紙されるときに水平線と
のなす角θが90度以下になるように、用紙送りガイド板
5のわん曲度と長溝8の始端81の位置を定める。この
ようにすると、薄くて腰が弱くてたわみ易い広幅用紙6
を使用した場合でも、広幅用紙6の先端部が長溝8に引
っかかることを防ぐことができ、安定して広幅用紙6を
搬送することができる。
【0043】また、上記各実施例は定着ロ−ラ2に放熱
部材4を均一な接触圧で圧接した場合について説明した
が、図16に示すように、放熱部材4を例えばアルミニ
ウム製の円柱部材45と、円柱部材45の狭幅用紙7が
接触しない定着ロ−ラ2の領域W3に対応した位置に線
膨張率が大きい材料で被覆した高膨張層46とで形成
し、放熱部材4と定着ロ−ラ2の接触圧と接触面積を定
着ロ−ラ2の温度により可変するようにすると、定着ロ
−ラ2の放熱をより効率良く行うことができる。すなわ
ち、狭幅用紙7の定着枚数が少ないときは、定着時に定
着ロ−ラ2に加えられる熱エネルギは少なく、狭幅用紙
7の定着枚数が多いときには定着時に定着ロ−ラ2に加
えられる熱エネルギが多くなる。そこで、高膨張層46
を100℃の温度差で1%以上伸びる材料、すなわち線膨
張率が1/104(1/℃)以上の材料、例えば発泡シリ
コ−ンゴムで形成し、定着時に定着ロ−ラ2に加えられ
る熱エネルギが多くなったときに定着ロ−ラ2との接触
圧を高くするようにする。例えばアルミニウム製の直径
10mmの円柱部材45に厚さが5mmの発泡シリコ−ン
ゴムの高膨張層46を被覆し、定着ロ−ラ2との接触幅
が室温で約3mmになるように設定しておくと、定着ロ
−ラ2が例えば180℃になったときに定着ロ−ラ2との
接触幅が約6mmまで増大し、接触圧と接触面積が増大
して放熱を効率良く行うことができる。この高膨張層4
6は厚さが薄いと接触面積を増やす効果が小さくなるか
ら、定着温度や高膨張層46の膨張率等に応じて適切な
厚さを定めれば良い。
【0044】また、上記各実施例は用紙送りガイド板5
に長溝8や狭幅用排紙口8aを設け、広幅用紙6と狭幅
用紙7の境界を例えばA4用紙幅と一定にした場合につ
いて説明したが、画像形成装置を使用するユ−ザによっ
て通常使用する転写用紙のサイズが異なる。そこで広幅
用紙6と狭幅用紙7の境界を通常使用する転写用紙のサ
イズに応じて可変できるようにしておくとユ−ザの便宜
を図るとともに良質な画像を形成することができる。図
17は広幅用紙6と狭幅用紙7の境界を任意のサイズの
転写用紙に切り替えるようにした用紙送りガイド板5を
示す。図に示すように、用紙送りガイド板5に設けられ
た狭幅用紙7を通す狭幅用排紙口8aは定着ロ−ラ2に
近い方から例えば5段階の異なる幅L1〜L5を有する
ように形成されている。幅L1は例えばB5幅の転写用
紙を通すように190mmに形成され、幅L2はA4幅の
転写用紙を通すように220mmに形成され、幅L3はB
4幅の転写用紙を通すように270mmに形成され、幅L
4はA3幅の転写用紙を通すように310mmに形成さ
れ、幅L5はB3幅の転写用紙を通すように380mmに
形成されている。用紙送りガイド板5の狭幅用排紙口8
aを有する領域はほぼ垂直に立ち上げられ、例えばA4
幅の転写用紙が用紙送りガイド板5に案内されて搬送さ
れているときに、わん曲して幅L1の溝から外部に排紙
されることを防ぐようにしている。この用紙送りガイド
板5の狭幅用排紙口8aの上部には、図18に示すよう
に、上下に摺動自在なスライド板9は設けられ、最も使
用する転写用紙のサイズに応じてスライド板9の位置を
可変することにより広幅用紙6と狭幅用紙7の境界を定
める。例えばA4幅の転写用紙を最も多く使用する場合
にはスライド板9で幅L3までを覆い、A4幅以下の転
写用紙を狭幅用排紙口8aから排紙し、A4幅を超える
転写用紙を広幅用紙6として放熱部材4を通して排紙す
る。
【0045】上記実施例においては、狭幅用排紙口8a
を5段階の異なる幅L1〜L5に形成した場合について
説明したが2段階又は3段階の異なる幅に形成しても良
い。また、図19に示すように、狭幅用排紙口8aを下
辺の幅L1が狭く上辺の幅L5が広い台形状に形成して
も良い。
【0046】さらに、上記各実施例は放熱部材4をロ−
ラ状に形成した場合について説明したが、図20の側面
図と図21の上面図に示すように、放熱部材4を熱伝導
の良いアウミニウムや銅で円柱状又は多角形の棒状に形
成され、定着ロ−ラ2上部で広幅用紙6の搬送路の上流
側と下流側に配置された支柱47a,47bに巻回した
無端放熱ベルト48で構成しても良い。無端放熱ベルト
48は定着ロ−ラ2の長さと同じ幅を有するポリイミド
のベ−ス層48aの上に例えば厚さが100ミクロンのフ
ッ素樹脂からなる放熱層48bが設けられている。放熱
層48bは、図21に示すように、狭幅用紙7が接触し
ない定着ロ−ラ2の領域W3に対応する位置に設けられ
ている。
【0047】上記のように構成された放熱部材4の一方
の支柱47aを定着ロ−ラ2の回転に追従させて回転
し、無端放熱ベルト48を定着ロ−ラ2の表面に圧接し
ながら搬送し、狭幅用紙7が接触しない定着ロ−ラ2の
領域W3の熱を放熱層48bで奪って放熱する。この放
熱層48bを形成するフッ素樹脂の熱伝導率は転写用紙
の熱伝導率に比べて大きく、また放熱層48bと定着ロ
−ラ2の接触圧力はその他の部分より大きく、さらに狭
幅用紙7を多数枚定着したときに放熱層48bが接触す
る定着ロ−ラ2の領域すなわち狭幅用紙7が接触しない
定着ロ−ラ2の領域W3の温度は定着ロ−ラ2の狭幅用
紙7が接触した領域W2の温度より高いから、狭幅用紙
7が接触しない定着ロ−ラ2の領域W3の熱を効率良く
奪うことができる。さらに、定着ロ−ラ2と放熱層48
bの接触面積は放熱部材4をロ−ラ状に形成した場合よ
りも大きく取ることができ、狭幅用紙7が接触しない定
着ロ−ラ2の領域W3の熱をより効率良く奪うことがで
きる。また、無端放熱ベルト48を巻回した支柱47
a,47bのいずれか一方又は双方の位置を変えること
により、定着ロ−ラ2と放熱層48bの接触面積を任意
に可変することができ、定着ロ−ラ2の温度に応じた最
適な放熱特性を得ることができる。
【0048】上記実施例は無端放熱ベルト48を1枚の
シ−ト状に形成した場合について説明したが、放熱層4
8bだけの2本のベルトで構成しても良い。また、放熱
層48bをフッ素樹脂で形成した場合について説明した
が、熱伝導率の高いその他の材料で形成しても良い。
【0049】また、上記実施例は無端放熱ベルト48を
使用した放熱部材4を用紙送りガイド板5と別個に設け
た場合について説明したが、図22の側面図と図23の
斜視図に示すように、放熱層48bだけの2本のベルト
からなる無端放熱ベルト48を加圧ロ−ラ3と定着ロ−
ラ2及び定着ロ−ラ2の上部に圧接した支柱47に張り
渡すと用紙送りガイド板5を使用せずに広幅用紙6と狭
幅用紙7の境界を定めることができるとともに、定着ロ
−ラ2と放熱層48bの接触面積をより広くすることが
できる。したがって定着装置1の構造を簡略化するとと
もに放熱効果を高めることができる。
【0050】また、上記各実施例は定着装置1のウォ−
ミングアップ時と待機時にも放熱部材4を定着ロ−ラ2
に接触させた場合について説明したが、例えば図24に
示すように、電磁石10と永久磁石11及びスプリング
12,13を有する位置可変手段14やソレノイド等に
より放熱部材4を移動するようにして、狭幅用紙7を定
着するときだけ放熱部材4を定着ロ−ラ2に圧接するよ
うにしても良い。このように狭幅用紙7を定着するとき
だけ放熱部材4を定着ロ−ラ2に圧接すると、ウォ−ミ
ングアップ時や待機時に定着ロ−ラ2を、図6の温度分
布特性図に示す定着に必要な温度まで加熱しておけば良
く、ウォ−ミングアップ時や待機時の消費電力を低減す
ることができる。
【0051】
【発明の効果】この発明は以上説明したように、トナ−
像が転写された例えばA4サイズの狭幅用紙を定着する
とき、定着ロ−ラと加圧ロ−ラのニップ部を通った狭幅
用紙は用紙送りガイド板の長溝を通り直接排紙し、例え
ばA3サイズの広幅用紙を定着するときは、定着ロ−ラ
と加圧ロ−ラのニップ部を通った広幅用紙は用紙送りガ
イド板に案内されて放熱部材を通り排紙するようにした
から、狭幅用紙を多数枚連続して定着したとき、定着ロ
−ラの狭幅用紙が接触した領域以外の領域の熱を放熱部
材で放熱して、この領域の温度を低く押さえることがで
き、引き続き広幅用紙を定着しても定着不良が発生する
ことを防ぎ、常に良質な画像を形成することができる。
【0052】また、放熱部材を1本のロ−ラ状に形成
し、狭幅用紙が接触する定着ロ−ラの領域に接触する非
放熱部分に熱容量と熱伝導率の小さい材料で形成し、狭
幅用紙が接触しない定着ロ−ラの領域に接触する放熱部
分を熱伝導率の大きい材料で形成すると、広幅用紙を定
着しているときに、定着ロ−ラと放熱部材に挾まれて搬
送される広幅用紙の全面に均一な圧接力を加えて搬送す
ることができ、広幅用紙にしわが生じたり紙詰りが発生
することを防止でき、安定して定着を行うことができ
る。
【0053】また、用紙送りガイド板の長溝の後端部を
先細形状にすると、広幅用紙を搬送しているときに、広
幅用紙の先端部が用紙送りガイド板に接触する位置を順
次増やして広幅用紙の中央部のたわみ量を順次小さくで
き、広幅用紙の先端部が長溝の後端部に引っかかること
を防いで安定して広幅用紙を搬送することができる。
【0054】また、用紙送りガイド板の長溝を用紙送り
ガイド板の中間部から搬送方向の下流側に設け、狭幅用
紙を用紙送りガイド板の中間部から排紙するようにする
と、薄くて腰が弱くてたわみ易い広幅用紙を使用した場
合でも、広幅用紙の先端部が長溝に引っかかることを防
ぐことができ、安定して広幅用紙を搬送することができ
る。
【0055】さらに、放熱部材の加熱用回転体と接触す
る部分を100℃の温度差で1%以上伸びる材料、すなわ
ち線膨張率が1/104(1/℃)以上の材料で形成す
ると、定着時に定着ロ−ラに加えられる熱エネルギが多
くなったときに、定着ロ−ラとの接触圧を高くすること
ができ、放熱を効率良く行うことができる。
【0056】また、用紙送りガイド板に複数の異なる幅
を有する狭幅用排紙口や支持体が進行する方向に次第に
幅が広くなっている狭幅用排紙口を設け、狭幅用排紙口
の幅を最も使用する転写用紙のサイズに応じて可変する
ことにより、広幅用紙と狭幅用紙の境界を最も使用する
転写用紙のサイズに合わせて定めることができ、ユ−ザ
の利便性を高めることができる。
【0057】さらに、放熱部材を無端放熱ベルトと無端
放熱ベルトを支える支柱で構成すると、定着ロ−ラとの
接触面積を大きく取ることができ、狭幅用紙が接触しな
い定着ロ−ラの領域の熱をより効率良く奪うことができ
る。また、無端放熱ベルトを巻回した支柱の位置を変え
ることにより、定着ロ−ラと無端放熱ベルトの接触面積
を任意に可変することができ、定着ロ−ラの温度に応じ
た最適な放熱特性を得ることができる。
【0058】また、無端放熱ベルトを加圧ロ−ラと定着
ロ−ラ及び定着ロ−ラの上部に圧接した支柱に張り渡す
と、用紙送りガイド板を使用せずに広幅用紙と狭幅用紙
の境界を定めることができるとともに、定着ロ−ラと無
端放熱ベルトの接触面積をより広くすることができ、定
着装置の構造を簡略化するとともに放熱効果を高めるこ
とができる。
【0059】また、放熱部材を狭幅用紙を定着するとき
だけ定着ロ−ラに圧接するようにすると、ウォ−ミング
アップ時や待機時に定着ロ−ラを定着に必要な温度まで
加熱しておけば良く、ウォ−ミングアップ時や待機時の
消費電力を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の定着装置の側面図である。
【図2】上記実施例の排紙側からみた斜視図である。
【図3】上記実施例の上面図である。
【図4】放熱部材の構成を示す斜視図である。
【図5】第2の放熱部材の構成を示す斜視図である。
【図6】ウォ−ミングアップ終了時の定着ロ−ラの温度
分布特性図である。
【図7】狭幅用紙を多数枚定着したときの定着ロ−ラの
温度分布特性図である。
【図8】第2の用紙送りガイド板を示す斜視図である。
【図9】第3の用紙送りガイド板を示す斜視図である。
【図10】第3の放熱部材の構成を示す斜視図である。
【図11】広幅用紙の搬送状態を示す説明図である。
【図12】第4の用紙送りガイド板を示す斜視図であ
る。
【図13】第5の用紙送りガイド板を示す斜視図であ
る。
【図14】第6の用紙送りガイド板を示す斜視図であ
る。
【図15】第6の用紙送りガイド板による排紙状態を示
す説明図である。
【図16】第4の放熱部材の構成を示す斜視図である。
【図17】第7の用紙送りガイド板を示す斜視図であ
る。
【図18】第7の用紙送りガイド板のスライド板を示す
斜視図である。
【図19】第8の用紙送りガイド板を示す斜視図であ
る。
【図20】無端放熱ベルトを使用した放熱部材を示す側
面図である。
【図21】無端放熱ベルトを使用した放熱部材を示す上
面図である。
【図22】無端放熱ベルトで転写用紙を仕分ける実施例
の構成を示す側面図である。
【図23】無端放熱ベルトで転写用紙を仕分ける実施例
の構成を示す斜視図である。
【図24】放熱部材の位置可変手段を示す側面図であ
る。
【符号の説明】
1 定着装置 2 定着ロ−ラ 3 加圧ロ−ラ 4 放熱部材 5 用紙送りガイド板 6 広幅用紙 7 狭幅用紙

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に熱源を有する定着ロ−ラと加圧ロ
    −ラとで未定着のトナ−像を有する支持体を加熱,加圧
    して定着像を得る定着装置において、 上記定着ロ−ラに放熱部材を当接させ、支持体搬送案内
    板で定着ロ−ラと放熱部材の当接部へ未定着のトナ−像
    を有する支持体のうちの幅の広いもののみを選択的に搬
    送することを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】 上記放熱部材は、未定着のトナ−像を有
    する支持体の幅が最大のものと同程度かそれより幾分大
    きな長さを有し、長手方向に熱特性の異なる複数の領域
    を有し、未定着のトナ−像を有する狭い幅の支持体が通
    過する定着ロ−ラの領域に当接する部分の熱取得度より
    他の部分の熱取得度が高くなっている請求項1記載の定
    着装置。
  3. 【請求項3】 上記支持体搬送案内板は、複数の異なる
    幅を有する狭幅用排紙口と、狭幅用排紙口の幅を可変す
    るスライド板を有する請求項1記載の定着装置。
  4. 【請求項4】 上記支持体搬送案内板は、最も広い幅の
    支持体の幅より狭く、最も狭い幅の支持体の幅より広い
    幅を最大幅とし、支持体が進行する方向に次第に幅が広
    くなっている狭幅用排紙口と、狭幅用排紙口の幅を可変
    するスライド板を有する請求項1記載の定着装置。
  5. 【請求項5】 上記放熱部材の定着ロ−ラと接触する部
    分を線膨張率が1/104(1/℃)以上の材料で形成
    した請求項1記載の定着装置。
  6. 【請求項6】 上記放熱部材が無端ベルトと無端ベルト
    を支える支柱からなる請求項1記載の定着装置。
  7. 【請求項7】 内部に熱源を有する定着ロ−ラと加圧ロ
    −ラとで未定着のトナ−像を有する支持体を加熱,加圧
    して定着像を得る定着装置において、 上記加圧ロ−ラと支柱との間に無端放熱ベルトを掛け渡
    し、無端放熱ベルトを定着ロ−ラに当接させ、支持体の
    うち幅の広いもののみを選択的に無端放熱ベルトと定着
    ロ−ラとの当接部に挟んで搬送することを特徴とする定
    着装置。
  8. 【請求項8】 上記放熱部材をウォ−ミングアップ時及
    び待機時に定着ロ−ラから離しておく請求項1又は7記
    載の定着装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011046515A (ja) * 2009-08-28 2011-03-10 Sharp Corp シート搬送装置、及びそれを備える自動原稿送り装置、画像形成装置
CN102530594A (zh) * 2010-12-27 2012-07-04 致伸科技股份有限公司 自动馈纸装置

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