JP3451461B2 - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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JP3451461B2
JP3451461B2 JP18944895A JP18944895A JP3451461B2 JP 3451461 B2 JP3451461 B2 JP 3451461B2 JP 18944895 A JP18944895 A JP 18944895A JP 18944895 A JP18944895 A JP 18944895A JP 3451461 B2 JP3451461 B2 JP 3451461B2
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heat
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、プリンタ等の電子写真方式の画像形成装置におい
て、紙等の記録材面上に形成された加熱溶融性のトナー
から成る画像を加熱して永久固着画像として記録材面上
に定着する加熱定着方式の定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式の画像形成装置において
は、感光体から記録用紙に静電転写されたトナーは簡単
に剥がれ落ちるので、トナーを加熱あるいは加圧するこ
とにより記録紙に永久的に固着させることが必要とな
る。この工程は定着プロセスと呼ばれている。定着には
いろいろな方法があるが、そのうちで、熱ローラを用い
た加熱定着方式が熱効率が高く安全である等の理由で最
も広く使われている。これは、2つのローラを圧接し、
そのうちの少なくとも一方のローラを加熱し、この2つ
のローラの圧接部分(ニップ部)に未定着トナー像支持
体(記録用紙やOHPシート等の記録材)を通過させる
ことにより、未定着トナーを加熱し支持体に定着させる
方式である。2つのローラのうちの一方を加熱する場
合、加熱する方のローラを定着ローラと呼び、他方のロ
ーラを加圧ローラと呼ぶ。定着ローラの内部にはハロゲ
ンランプあるいは電気ヒーター等の熱源が、定着ローラ
の軸方向に内装されている。定着ローラの外側表面には
温度センサーが取り付けられており、ニップ部の温度が
定着に適した温度に維持されるように、熱源への電力供
給量が制御される。
【0003】従来、このような加熱定着方式の定着装置
においては、軸方向の温度分布を均一にすることが困難
であった。すなわち、B5やA4サイズの記録用紙等の
小サイズな被加熱材が通過する領域(通紙部領域)で
は、その被加熱材(未定着トナー像及びその未定着トナ
ー像を支持する記録材)の加熱のために熱が消費される
が、非通紙部領域では被加熱材の加熱に熱が消費されな
いので蓄熱し、この非通紙部領域のニップ部の温度が、
所定温度に維持管理される通紙部領域のニップ部の温度
よりも高くなってしまう。このため、小サイズ被加熱材
を連続通紙した後に大サイズ被加熱材を通紙した場合
(例えばA4サイズの用紙を連続通紙した後、A3サイ
ズの用紙を通紙する場合)、大サイズ被加熱材に定着ム
ラやシワが発生したり、未定着トナー像の非通紙部領域
に対応した部分のトナーが溶けすぎて定着ローラに付着
し、被加熱材の表面を汚す(この現象をホットオフセッ
トと呼ぶ)などの問題が生じていた。
【0004】そこで、軸方向の温度分布を均一にするこ
とによってこのような問題を解決することを目指す従来
技術には、次のようなものがある。 (1)過昇温している非通紙部領域を冷却することによ
り、軸方向の温度分布を均一にする。 (2)定着ローラの熱容量を大きくすることにより、非通
紙部領域の温度上昇を抑える。 (3)定着ローラの熱伝導率を高くすることにより、ある
いは、定着ローラに熱伝導率の高い物体を当接させるこ
とにより、軸方向の温度分布を均一にする。 (4)定着ローラの軸方向の加熱幅あるいは加熱位置が異
なるヒーターを複数個設けて、各ヒーターを個別に制御
することにより、軸方向の温度分布を均一にする。ある
いは、1個のヒーターの長手方向の発熱量を変化させる
ことにより、軸方向の温度分布を均一にする。あるい
は、1個のヒーターの発熱部分の幅を切り替えられるよ
うにすることにより、軸方向の温度分布を均一にする。 (5)ヒーターに高温になるほど抵抗が下がる特性を持た
せる。 (6)被加熱材の幅に応じて制御温度を変える。 (7)定着ローラの軸方向に沿って熱容量や熱伝導率を変
化させる。 (8)ヒーターに熱遮蔽部材を併設して、その遮蔽部材の
位置を制御することにより定着ローラの加熱位置を代え
て、軸方向の温度分布を均一にする。 (9)定着ローラをカバーで覆うことにより、定着ローラ
からの放熱を制御する。 (10)小サイズ被加熱材の通紙部位置を変化させること
により、定着ローラの軸方向の特定の領域のみが熱を奪
われることを防ぐ。
【0005】これらの各方法には、それぞれ一長一短が
ある。これらのうち、(1)の過昇温した非通紙部領域を
冷却する方法は、比較的簡単な機構で実現できコストも
少なくてすむ。この冷却方法には、空冷する方法と、定
着ローラに放熱部材を当接させる方法とが提案されてい
る。この方式の従来技術としては次のものがある。 紙のサイズ変更を検知して定着ローラに放熱部材を
当接させて冷す(特開平6−011983号公報参
照)。 風路窓により空気流の通り道を制御しながら過剰加
熱部分を空冷する。あるいは排紙側に風を吹き付け、転
写紙で遮られない部分のみを空冷する(特開平3−13
9682号公報参照)。 冷却ファンとダクトを設け、転写紙を利用して非通
紙部領域のみを空冷する(特開平4−051179号公
報参照)。 加圧ローラの長手方向に併設した多数の小ファンの
駆動を調節しながら、過剰加熱部分を空冷する(特開平
5−107983号公報参照)。 定着ローラの両端に冷却ファンを付けて、両端側か
ら定着ローラを空冷する(特開平4−104182号公
報参照)。 ファンにより定着ローラの端部を空冷する(特開平
4−012383号公報参照)。 冷却ファンにより定着ローラの端部を空冷する(特
開平5−181382号公報参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】過昇温した非通紙部領
域を冷却する場合、正確には非通紙部領域のみを冷却す
るのが望ましい。しかしながら、上記従来技術は、冷却
範囲が正確には非通紙部領域と一致していないか、ある
いは用紙のサイズを検知して冷却領域を変える複雑な機
構を必要としている。また、例外として上記の従来技
術では、サイズ検知機構と冷却領域変更機構が不要であ
るが、被加熱材を加熱する前に冷してしまうという弱点
がある。
【0007】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
って、その目的は、加熱定着方式の定着装置において、
非通紙部領域のニップ部の温度が、所定温度に維持管理
される通紙部領域のニップ部の温度よりも高くなってし
まうという前述の問題を、サイズ検知機構と冷却領域変
更機構なしで正確に非通紙部領域のみを冷却する、ある
いは非通紙部領域の昇温を抑制することによって解決す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、本発明に係る第1の構成では、内部に熱
源を有する定着ローラと該定着ローラに圧接するように
設置された加圧ローラとから成る定着装置において、被
加熱材をニップ部(定着ローラと加圧ローラの圧接部
分)から定着ローラに巻き付けながら排出し、かつ定着
ローラに送風する送風手段と、ニップ部を通過した被加
熱材を定着ローラに巻き付けるためのガイド手段を設
、少なくとも定着ローラが送風手段に臨む位置まで被
加熱材は定着ローラに巻き付けられている構成とした
(請求項1)
【0009】第2の構成では、内部に熱源を有する定着
ローラと該定着ローラに圧接するように設置された加圧
ローラとから成る定着装置において、被加熱材をニップ
部から定着ローラに巻き付けながら排出し、かつ定着ロ
ーラに圧接して放熱ローラを有するとともに、ニップ部
を通過した被加熱材を定着ローラに巻き付けるためのガ
イド手段を設け、少なくとも定着ローラと放熱ローラが
圧接する位置まで被加熱材は定着ローラに巻き付けられ
ている構成とした(請求項2)
【0010】第3の構成では、内部に熱源を有する定着
ローラと該定着ローラに圧接するように設置された加圧
ローラとから成る定着装置において、定着ローラに圧接
して放熱ローラを有し、該加圧ローラと放熱ローラとの
間に無端状の薄膜シートを張り渡した構成とした。
【0011】第4の構成では、内部に熱源を有する定着
ローラと該定着ローラに圧接するように設置された加圧
ローラとから成る定着装置において、被加熱材の排出側
に定着ローラに圧接して複数個の放熱ローラを有する構
成とした。
【0012】第5の構成では、内部に熱源を有する定着
ローラと該定着ローラに圧接するように設置された加圧
ローラとから成る定着装置において、定着ローラに圧接
して無端状の放熱シートを有するとともに、ニップ部を
通過した被加熱材を定着ローラに巻き付けるためのガイ
ド手段を設け、少なくとも定着ローラと放熱シートが圧
接する位置まで被加熱材は定着ローラに巻き付けられて
いる構成とした(請求項3)
【0013】第6の構成では、内部に熱源を有する定着
ローラと該定着ローラに圧接するように設置された加圧
ローラとから成る定着装置において、被加熱材をニップ
部から加圧ローラに巻き付けながら排出し、かつ加圧ロ
ーラに圧接して放熱ローラを有するとともに、ニップ部
を通過した被加熱材を加圧ローラに巻き付けるためのガ
イド手段を設け、少なくとも加圧ローラと放熱ローラが
圧接する位置まで被加熱材は加圧ローラに巻き付けられ
ている構成とした(請求項4)
【0014】第7の構成では、内部に熱源を有する定着
ローラと該定着ローラに圧接するように設置された加圧
ローラとから成る定着装置において、放熱ローラが圧接
された無端状の吸熱シートを被加熱材と共にニップ部に
通過させる構成とした。
【0015】第8の構成では、第2の構成の定着装置に
おいて、放熱ローラとして一端を冷却したヒートパイプ
を使用する構成とした(請求項5)
【0016】第9の構成では、内部に熱源を有する定着
ローラと該定着ローラに圧接するように設置された加圧
ローラとから成る定着装置において、並列した複数のロ
ーラにより被加熱材を加圧ローラに密着させるガイド手
段を設け、被加熱材は加圧ローラに圧接されることで加
熱されながらニップ部へ搬入される構成とした(請求項
6)。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明は加熱定着方式の定着装置
における前述の課題を解決するものであり、その解決手
段の1つとして、例えば図1に示すように、内部に熱源
1を有する定着ローラ2と該定着ローラ2に圧接するよ
うに設置された加圧ローラ3とから成る定着装置におい
て、被加熱材5をニップ部から定着ローラ2に巻き付け
ながら排出し、かつ定着ローラ2に送風する送風手段7
を設けた構成としたものである。すなわち、被加熱材5
をニップ部から定着ローラ2に巻き付けながら排出する
ことにより、定着ローラ2に巻き付けられた被加熱材5
は定着ローラ2から熱を奪うものの、送風手段7からの
冷却風に対しては防風手段として作用し、被加熱材5に
より定着ローラ2の通紙部領域は送風手段7からの冷却
風を直接受けることがないため、非通紙部の昇温を起こ
した領域をそうでない領域(通紙部領域)より強く冷却
することができる。従って、非通紙部領域のニップ部の
温度が、所定温度に維持管理される通紙部領域のニップ
部の温度よりも高くなってしまうという前述の問題を、
サイズ検知機構と冷却領域変更機構なしで正確に非通紙
部領域のみを冷却することによって解決することができ
る。
【0018】
【実施例】以下、本発明の各構成に対応した具体的な実
施例を図面を参照して詳細に説明する。
【0019】(実施例1) 図1(a),(b)により第1の構成(請求項1)の実
施例を説明する。尚、図1(a)は本実施例の定着装置
を定着ローラの軸方向から見たときの概略構成を示す断
面図である。また、同図(b)は定着装置を斜め方向か
ら見たときの要部斜視図であり、(b)の構成要素に付
けた符号は(a)のそれに合わせてある。また、図1
(a)中の構成要素の幾つかは(b)では図示を省略し
ている。
【0020】図1(a)において、符号1は定着ローラ
を加熱するための熱源であり、2はその熱源1を内部に
有する定着ローラである。熱源1はハロゲンランプ等か
らなり、定着ローラ2の軸方向に定着ローラの全長とほ
ぼ等しい長さで配設されており、定着ローラの内面を軸
方向に均一に加熱できるようになっている。3は加圧ロ
ーラであり、図示していない圧接機構により定着ローラ
2に圧接されている。4は被加熱材5(トナーの乗った
コピー用紙)をニップ部へ導く用紙入口ガイドである。
6はニップ部を通過した被加熱材5を定着ローラ2に巻
き付けるための用紙巻き付けガイドである。この用紙巻
き付けガイド6は、風の流れを妨げないように、図1
(b)に示したような湾曲した格子構造になっている。
但し、風の流れを妨げず被加熱材5を定着ローラ2に巻
き付けられるならば、格子構造に限らずどのような構造
であっても構わない。また定着ローラ2に巻き付けた被
加熱材5によって定着ローラ2が熱を奪われないよう
に、用紙巻き付けガイド6を定着ローラ2に密着させず
に、被加熱材5と定着ローラ表面との間に1ミリメート
ル程度の隙間ができるようにすることが望ましいが、圧
接機構を設けて被加熱材5を定着ローラ2に強く押し付
けない限り、被加熱材5の表面の微小な凹凸により、被
加熱材5と定着ローラ表面との間にはある程度の空隙が
保たれ定着ローラ2から被加熱材5への熱伝導が弱めら
れるので、被加熱材5と定着ローラ表面との間の間隙保
持機構を特に設ける必要はない。
【0021】さて、図1に示す構成の定着装置では、ニ
ップ部を通過した後の被加熱材5は同図(b)に示した
ように、定着ローラ2の回転に伴って用紙巻き付けガイ
ド6に沿って定着ローラ2の表面を半周まわった後、定
着ローラ2の表面から剥離されて排紙される。この被加
熱材の剥離は従来の定着装置と同様に剥離爪等によって
行なわれ、剥離された被加熱材は排紙ガイドや排紙ロー
ラ等によって排紙されるが、剥離爪、排紙ガイド等の剥
離と排紙に関連する部材は図示を省略し、その説明も省
略する。また図1(a)で符号7は送風ファンであり、
被加熱材5が巻き付いている定着ローラ2に対して送風
することによって、被加熱材5が巻き付いている定着ロ
ーラ2を空冷する。
【0022】図1に示す構成の定着装置においては、送
風ファン7により送風すると、定着ローラ2の被加熱材
5が巻き付いている領域は、被加熱材5によって妨げら
れた風により定着ローラ2の表面から奪われる熱量が少
ないため、定着ローラ2の被加熱材5が巻き付いていな
い領域は、被加熱材5が巻き付いている領域に比べて、
より強く冷却される。すなわち、定着ローラ2から被加
熱材5にも熱が奪われるものの、既に被加熱材5が高温
になっていることに加えて被加熱材5が定着ローラ2に
密着していないため、定着ローラ2から被加熱材5に奪
われる熱量は少なく、防風手段として作用する被加熱材
の防風効果の方が遥かに大きい。この定着ローラ2の被
加熱材5が巻き付いていない領域は、ニップ部で被加熱
材5により熱を奪われなかったために非通紙部昇温を起
こした領域である。従って、本実施例では、どのような
幅の被加熱材に対しても、被加熱材の幅を検出してその
幅に応じて冷却領域を変えるというような特別な機構を
必要とせずに、非通紙部昇温を起こした領域をそうでな
い領域よりも強く冷却することができる。
【0023】(実施例2) 次に図2(a),(b)により第2の構成(請求項2)
の実施例を説明する。本実施例は、定着ローラに圧接し
て放熱ローラを設けたものであり、実施例1の空冷の代
わりに放熱ローラを使うようにしたものである。尚、図
2(a)は本実施例の定着装置を定着ローラの軸方向か
ら見たときの概略構成を示す断面図である。また、同図
(b)は定着装置を斜め方向から見たときの要部斜視図
であり、(b)の構成要素に付けた符号は(a)のそれ
に合わせてある。また、図2(a)中の構成要素の幾つ
かは(b)では図示を省略している。
【0024】図2において、符号1から5は図1に示し
た構成部材と同じなので説明を省略する。符号17は、
定着ローラ2に圧接して設けた放熱ローラである。この
放熱ローラ17は、定着ローラ2の回転に従動して回転
するようにしておく。放熱ローラ17を定着ローラ2に
圧接する位置はどこでもよく、例えば図2(a)の符号
18や19で示す位置等でもよい。用紙巻き付けガイド
6は、図1のそれと構造は同じであるが、ニップ部から
放熱ローラ17と定着ローラ2との圧接部までの範囲内
に設ける。例えば、放熱ローラ17を18で示した位置
に設置した場合は、図1の場合より、用紙巻き付けガイ
ド6の定着ローラ周方向の長さを短くする。放熱ローラ
17は、その軸方向には定着ローラと同じかそれ以上の
長さにし、定着ローラ2の全長に渡って定着ローラ2と
放熱ローラ17とが圧接するようにしておく。放熱ロー
ラ17の表層部は、シリコンゴム等の弾性を有する材料
で構成し、被加熱材が介在していない部分で定着ローラ
と密着できるようにする。また表層部以外はアルミニウ
ムで構成し、放熱ローラの軸方向に速やかに熱を逃がす
ことができるようにする。但し、アルミニウムに限ら
ず、熱伝導率が高くかつ軸方向に変形しないだけの硬度
を持つ材料であれば他の材料でも構わない。尚、放熱ロ
ーラ17の一端または両端は熱伝導率が大きい物質を表
面積が大きい構造に成形して作った通常の冷却器(図示
していない)に接続し、放熱ローラに熱がこもるのを防
止する。
【0025】さて、図2に示す構成の定着装置では、ニ
ップ部を通過した後の被加熱材5は用紙巻き付けガイド
6に導かれて放熱ローラ17と定着ローラ2との圧接部
を通過した後、定着ローラ2の表面から剥離されて排紙
される。この被加熱材の剥離は従来の定着装置と同様に
剥離爪等によって行なわれ、剥離された被加熱材は排紙
ガイドや排紙ローラ等によって排紙されるが、剥離爪、
排紙ガイド等の剥離と排紙に関連する部材は図示を省略
し、その説明も省略する。また、本実施例の定着装置に
おいては、放熱ローラは1本でなく複数本設置してもよ
い。例えば、図2(a)の符号17と18と19で示し
た位置に合計3本設置してもよい。すなわち、放熱ロー
ラの数が多いほど、昇温している非通紙部の放熱効果が
大きくなる。
【0026】図2に示す構成の定着装置においては、被
加熱材5の熱伝導率は放熱ローラ17の熱伝導率に比べ
て非常に小さいので、放熱ローラ17と定着ローラ2と
の圧接部において、被加熱材5が挾まっている領域で
は、被加熱材5に妨げられて、定着ローラ2から放熱ロ
ーラ17に奪われる熱量が、被加熱材が挾まっていない
領域に比べて少ない。すなわち、定着ローラ2から被加
熱材5にも熱が奪われるが、放熱ローラ17と定着ロー
ラ2との圧接部では既に被加熱材5が高温になっている
ため、被加熱材5に奪われる熱量は、放熱ローラ17に
奪われる熱量に比べて少ない。従って、被加熱材5が挾
まっていない領域では、被加熱材5が挾まっている領域
よりも定着ローラ2からより多くの熱量が奪われる。こ
の被加熱材5が挾まっていない領域は、ニップ部で被加
熱材により熱を奪われなかったために非通紙部昇温を起
こしている領域である。従って、本実施例では、どのよ
うな幅の被加熱材に対しても、被加熱材の幅を検出して
その幅に応じて冷却領域を変えるというような特別な機
構を必要とせずに、非通紙部昇温を起こした領域をそう
でない領域よりも強く冷却することができる。また、実
施例1の場合よりも用紙巻き付けガイド部における定着
ローラ2の表面と定着ローラ2に巻き付けた被加熱材5
との間隙の距離を大きく確保できるので、定着ローラ2
から被加熱材5に奪われる熱量をより少なくできる。
【0027】(実施例3) 次に図3(a),(b)により第3の構成の実施例を説
明する。本実施例は、定着ローラに圧接して放熱ローラ
を設け、該放熱ローラと加圧ローラとの間に無端状薄膜
シートを張り渡したものであり、実施例2の用紙巻き付
けガイドの代わりに、加圧ローラと放熱ローラとの間に
張り渡した無端状薄膜シートを使うようにしたものであ
る。尚、図3(a)は本実施例の定着装置を定着ローラ
の軸方向から見たときの概略構成を示す断面図である。
また、同図(b)は定着装置を斜め方向から見たときの
要部斜視図であり、(b)の構成要素に付けた符号は
(a)のそれに合わせてある。また、図3(a)中の構
成要素の幾つかは(b)では図示を省略している。
【0028】図3において、符号1から5及び17は図
2に示した構成部材と同じなので説明を省略する。符号
16は無端状の薄膜シートであり、図3に示してあるよ
うに、加圧ローラ3と放熱ローラ17とが無端状薄膜シ
ート16が作るループの内側にあり、また定着ローラ2
が無端状薄膜シート16が作るループの外側にあるよう
に、ニップ部及び定着ローラ2と放熱ローラ17との圧
接部とを通して、加圧ローラ3と放熱ローラ17の間に
無端状薄膜シート16を張り渡す。尚、図3(a)では
無端状薄膜シート16を実線で、定着ローラ2、熱源
1、加圧ローラ3及び放熱ローラ17を点線で示してあ
る。また、この無端状薄膜シート16は、各ローラの回
転に従って従動されるようになっている。
【0029】さて、図3に示す構成の定着装置では、被
加熱材5はニップ部を通過した後、定着ローラ2と無端
状薄膜シート16とに挾まれて定着ローラ2と放熱ロー
ラ17との圧接部に導かれる。この無端状薄膜シート1
6は、ポリイミド等の曲げやすくかつ上部な物質で作ら
れている。また無端状薄膜シート16はその厚さ方向に
高い熱伝導率を持つことが望ましいが、図3(b)に示
すような複数本のベルト状などの隙間の多い構造にすれ
ば、必ずしも熱伝導率が高くある必要はない。また、無
端状薄膜シート16は、図3(b)に示したような複数
本のベルト状である必要はなく、1枚のシートからなっ
ていても構わない。
【0030】図3に示す構成の定着装置においては、加
圧ローラ3と放熱ローラ17との間に張り渡した無端状
薄膜シート16を設けたことにより、実施例2で必要で
あった用紙巻き付けガイドを設置しなくてもよくなる。
また、定着ローラ2の熱量が、定着ローラ2と放熱ロー
ラ17との圧接部からのみでなく、それ以外の定着ロー
ラ2と無端状薄膜シート16とが接している部分から
も、放熱ローラ17に持ち去られるので、実施例2の構
成よりも、非通紙部の冷却効率が増加する。
【0031】(実施例4) 次に図4(a),(b)により第4の構成の実施例を説
明する。本実施例は、被加熱材の排出側に定着ローラに
圧接して複数個の放熱ローラを設け、該放熱ローラに用
紙巻き付けガイドを兼用させるものである。図4(a)
は本実施例の定着装置を定着ローラの軸方向から見たと
きの概略構成を示す断面図であり、符号1から5は図2
に示した実施例2の構成部材と同じなので説明を省略す
る。符号27〜32は、用紙巻き付けガイド26を構成
している放熱ローラ列である。また、図4(b)は
(a)の放熱ローラ列27〜32からなる用紙巻き付け
ガイド26を斜め方向から見たときの要部斜視図であ
り、同図には定着ローラ2の一部も示してある。
【0032】用紙巻き付けガイド26を構成している放
熱ローラの数は図4の実施例の場合は6個であるが、こ
れは1例として図示しただけであり、用紙巻き付けガイ
ド26を構成している放熱ローラの数は、6個に限らず
何個であってもよい。放熱ローラ間の間隔は、全ての放
熱ローラ27〜32と定着ローラ2との間に被加熱材5
が導かれて通過するように十分短くする。また、これら
の放熱ローラのうち少なくとも1個は定着ローラ2に圧
接するように設置する。放熱ローラは、軸方向には定着
ローラと同じかそれ以上の長さにする。放熱ローラの表
層部はシリコンゴムで構成し、被加熱材5が介在してい
ない部分で定着ローラ2と密着できるようにする。但
し、シリコンゴムでなくても弾性を有し熱伝導率が極端
に低くない材料ならば他の材料でも構わない。また、表
層部以外はアルミニウムで構成し、放熱ローラの軸方向
に速やかに熱を逃がすことができるようにする。但し、
アルミニウムに限らず、熱伝導率が高くかつ軸方向に変
形しないだけの硬度を持つ材料であれば他の材料でも構
わない。尚、放熱ローラ列27〜32の一端または両端
は熱伝導率が大きい物質を表面積が大きい構造に成形し
て作った通常の冷却器(図示していない)へ接続し、放
熱ローラに熱がこもるのを防止する。
【0033】さて、図4に示す構成の定着装置では、ニ
ップ部を通過した後の被加熱材5は放熱ローラ列27〜
32と定着ローラ2との圧接部を通過した後、定着ロー
ラ2の表面から剥離されて排紙される。この過程で定着
ローラ2の熱が放熱ローラ列27〜32に奪われるが、
前述のように、被加熱材5が挾まっていない領域から、
被加熱材5が挾まっている領域からよりもより多くの熱
量が奪われ、非通紙部昇温が緩和される。尚、被加熱材
5の定着ローラ2の表面からの剥離は、従来の定着装置
と同様に剥離爪等によって行なわれ、剥離された被加熱
材は排紙ガイドや排紙ローラ等によって排紙されるが、
剥離爪、排紙ガイド等の剥離と排紙に関連する部材は図
4では図示を省略し、その説明も省略する。
【0034】図4に示す構成の定着装置においては、放
熱ローラの数を増やした分だけ放熱ローラと定着ローラ
との接触面積が増えるので、より効果的に非通紙部昇温
領域を冷却できる。また、放熱ローラ列に用紙巻き付け
ガイドを兼用させたので、放熱ローラと用紙巻き付けガ
イドの両方を設ける必要がない。
【0035】(実施例5) 次に図5により第5の構成(請求項3)の実施例を説明
する。本実施例は、定着ローラに圧接して無端状放熱シ
ートを設けたものであり、前述の放熱ローラの代わりに
無端状の放熱用シートを使うものである。図5は本実施
例の定着装置を定着ローラの軸方向から見たときの概略
構成を示す断面図であり、符号1から6は図2に示した
実施例2の構成部材と同じなので説明を省略する。
【0036】図5において、符号37と38は無端状放
熱シート39を張り渡すための円柱形の支柱であり、こ
れらの支柱はその軸が定着ローラ2と平行になるように
設置する。また、無端状放熱シート39は、支柱37と
38の間に定着ローラと圧接するように張り渡す。この
無端状放熱シートとしてはポリイミドのベース層の上に
厚さ100ミクロンの銅薄を張り合わせたものを使用す
るが、これに限るものではなく、上部で曲げやすくかつ
熱伝導率が高いものであれば他の材料で構成しても構わ
ない。無端状放熱シート39の支柱37,38にはアル
ミニウムの円柱を使用するが、これに限るものではな
く、丈夫でかつ熱伝導率が高いものであれば他の材料を
使っても構わない。無端状放熱シート39及び支柱3
7,38は、定着ローラ2の回転に従って従動するよう
に設置する。支柱37,38の一端または両端は熱伝導
率が大きい物質を表面積が大きい構造に成形して作った
通常の冷却器(図示していない)に接続し、無端状放熱
シート39の熱を速やかに放散させるようにする。
【0037】本実施例の働きは実施例2と同様である。
すなわち、被加熱材5の熱伝導率が無端状放熱シート3
9の熱伝導率に比べて非常に小さいので、定着ローラ2
と無端状放熱シート39との圧接部において、被加熱材
5が挾まっている領域では、被加熱材5に妨げられて、
定着ローラ2から無端状放熱シートに奪われる熱量が、
被加熱材が挾まっていない領域に比べて少ない。定着ロ
ーラ2から被加熱材5にも熱が奪われるが、無端状放熱
シート39と定着ローラ2との圧接部では既に被加熱材
5が高温になっているため、被加熱材5に奪われる熱量
は、無端状放熱シート39に奪われる熱量に比べて少な
い。従って、被加熱材5が挾まっていない領域では、被
加熱材5が挾まっている領域よりも、定着ローラ2から
より多くの熱量が奪われる。この被加熱材5が挾まって
いない領域は、ニップ部で被加熱材5により熱を奪われ
なかったために非通紙部昇温を起こしている領域であ
る。従って、本実施例では、どのような幅の被加熱材に
対しても、被加熱材の幅を検出してその幅に応じて冷却
領域を変えるというような特別な機構を必要とせずに、
非通紙部昇温を起こした領域をそうでない領域よりも強
く冷却することができる。さらに本実施例では、放熱部
材に無端状放熱シート39を用いたことにより、定着ロ
ーラ2と放熱部材との接触面積が広いので、非通紙部昇
温領域の冷却効率が高い。
【0038】(実施例6) 次に図6により第6の構成(請求項4)の実施例を説明
する。本実施例は、放熱ローラ7及び用紙巻き付けガイ
ド6を定着ローラ2側にでなく加圧ローラ3側に設けた
ものである。図6は本実施例の定着装置を定着ローラの
軸方向から見たときの概略構成を示す断面図であり、符
号1から5は図2に示した実施例2の構成部材と同じな
ので説明を省略する。
【0039】図6において、放熱ローラ7は加圧ローラ
3に圧接して設けられており、この放熱ローラ7は、加
圧ローラ2の回転に従動して回転するようにしておく。
放熱ローラ7を加圧ローラ2に圧接する位置はどこでも
よい。用紙巻き付けガイド6は、図2のそれと構造は同
じであるが、ニップ部から放熱ローラ7と加圧ローラ3
との圧接部までの範囲内に設ける。放熱ローラ7は、軸
方向には加圧ローラ3と同じかそれ以上の長さにし、加
圧ローラ3の全長に渡って加圧ローラ3と放熱ローラ7
とが圧接するようにしておく。放熱ローラ7は、アルミ
ニウム等の熱伝導率の大きい材料で構成し、被加熱材5
が介在していない部分で加圧ローラ3からの熱が効率よ
く放熱ローラ7に伝達されるようにする。尚、放熱ロー
ラ7の材料はアルミニウムに限るものではなく、丈夫で
かつ熱伝導率が高いものであれば他の材料、例えば鉄で
も構わない。また、放熱ローラ7の一端または両端は熱
伝導率が大きい物質を表面積が大きい構造に成形して作
った通常の冷却器(図示していない)に接続し、放熱ロ
ーラに熱がこもるのを防止する。
【0040】さて、図6に示す構成の定着装置では、ニ
ップ部を通過した後の被加熱材5は、剥離爪48により
定着ローラ2から剥離され、用紙巻き付けガイド6に導
かれて放熱ローラ7と加圧ローラ3との圧接部を通過し
た後、加圧ローラ3の表面から剥離されて排紙される。
被加熱材5の加圧ローラ3の表面からの剥離は、剥離爪
等によって行なわれ、剥離された被加熱材は排紙ガイド
や排紙ローラ等によって排紙されるが、剥離爪、排紙ガ
イド等の剥離と排紙に関連する部材は図6では図示を省
略し、その説明も省略する。
【0041】尚、本実施例の定着装置は、実施例2の場
合と同様に放熱ローラは1本でなく複数本設置してもよ
いし、実施例4の場合と同様に、放熱ローラを用紙巻き
付けガイドと兼用させてもよい。すなわち、放熱ローラ
の数が多いほど、昇温している非通紙部の放熱効果が大
きくなる。また、本実施例の定着装置では、弾性を持つ
加圧ローラに放熱ローラを圧接するため、放熱ローラに
弾性を持たせる必要がないため、定着ローラに放熱ロー
ラを圧接する場合よりも熱伝導率の高い物質で放熱ロー
ラを作成でき、より効果的に非通紙部昇温領域を冷却で
きる。
【0042】(実施例7) 次に図7により第7の構成の実施例を説明する。本実施
例は、吸熱用の無端状吸熱シートを被加熱材と一緒にニ
ップ部を通過させた後、無端状吸熱シートを冷却するこ
とにより、加圧ローラの非通紙部領域を冷却するもので
ある。図7は本実施例の定着装置を定着ローラの軸方向
から見たときの概略構成を示す断面図であり、符号1〜
5及び48は図6に示した実施例6における構成部材と
同じなので説明を省略する。
【0043】図7において、符号46は無端状吸熱シー
トを張り渡すための円柱形の支柱であり、この支柱はそ
の軸が定着ローラ2及び加圧ローラ3と平行になるよう
に設置する。また、符号47は無端状の吸熱シートであ
り、支柱46と加圧ローラ3との間に張り渡されてい
る。尚、図7では無端状吸熱シートを実線で、支柱と加
圧ローラを点線で示してある。
【0044】無端状吸熱シート47は単位面積当たりの
熱容量が紙と同程度になるように材質を選ぶ。この無端
状吸熱シート47は、最大の被加熱材の幅以上の幅を持
たせておく。また、無端状吸熱シート47及び支柱46
は、加圧ローラの回転に従って従動するように設置す
る。そして支柱46に圧接して放熱ローラ49を設けて
おく。この放熱ローラ49は、無端状吸熱シート47の
移動に従動して回転するようにしておく。無端状吸熱シ
ート47の支柱46は金属性の軸芯の外側を弾性を有す
るシリコンゴムで覆った構成にする。また、放熱ローラ
49の材料は、実施例6に示した放熱ローラの場合と同
じであり、放熱ローラ49の一端または両端は熱伝導率
が大きい物質を表面積が大きい構造に成形して作った通
常の冷却器(図示していない)に接続し、無端状吸熱シ
ート47から吸い取った熱を速やかに放散させるように
する。
【0045】さて、図7に示す構成の定着装置では、ニ
ップ部を通過した後の被加熱材5は、剥離爪48により
定着ローラ2から剥離され、無端状吸熱シート47上を
放熱ローラ49と支柱46との圧接部にまで運ばれ、放
熱ローラ49と支柱46との圧接部を通過した後、排紙
される。本実施例の場合、被加熱材5と一緒に無端状吸
熱シート47がニップ部に入り加熱される。従って、定
着ローラ2の通紙部領域だけが熱を奪われるのでなく、
非通紙部領域も熱を奪われるので、非通紙部昇温を防止
できる。無端状吸熱シート47はニップ部で加熱された
後、放熱ローラ49により冷却され再びニップ部に戻
る。無端状吸熱シート47が放熱ローラ49により冷却
される際、無端状吸熱シート47と放熱ローラ49との
間に被加熱材5が挾まっている部分は、無端状吸熱シー
ト47が直接放熱ローラ49に接している部分よりも冷
えにくく、比較的高温に保たれる。そのため、定着ロー
ラ2の通紙部領域の温度が無端状吸熱シート47を使用
しない場合に比べて大きく低下するという副作用は生じ
ない。尚、無端状吸熱シート47を用いた本実施例の定
着装置においては、用紙巻き付けガイドは不要である。
さらに、本実施例においては、ニップ部を通過した後の
被加熱材に熱を持ち去られることがないので、他の実施
例に比べて通紙部領域の温度低下を小さく抑えられる。
【0046】(実施例8) 次に図8により第8の構成(請求項5)の実施例を説明
する。本実施例は、実施例2で示した放熱ローラとして
一端を冷却したヒートパイプを使用するものである。図
8は本実施例の定着装置を斜め方向から見たときの概略
構成を示す斜視図であり、符号1,2,3,5は図2に
示した実施例2における構成部材と同じなので説明を省
略する。
【0047】図8において、符号57は定着ローラ2に
圧接して設けたヒートパイプである。ヒートパイプ57
の表面は、弾性体から成る薄い層を設けて定着ローラ2
との接触面積を増やすのが好ましいが、弾性体から成る
薄い層を設けることは必須ではない。このヒートパイプ
57は定着ローラ2の回転に従って従動されるようにな
っているが、ヒートパイプ57の長さは定着ローラ2よ
りも長くし、図8に示したように、一端を定着ローラ2
の端に合わせ、他端を定着ローラ2よりも外に突き出さ
せる。この突き出た端には温度センサ58を接触させ、
ヒートパイプ57の温度を検温できるようにしておく。
また、図8の59は送風ファン、60は送風ファン59
の送風をヒートパイプ57の突き出した端に導くダクト
である。
【0048】ヒートパイプ57は、熱搬送率が極めて高
いので、定着ローラ2の非通紙部昇温領域を効率良く冷
却できるが、あまりにも熱搬送率が高すぎて、非通紙部
昇温領域から得た熱でヒートパイプ57が、ヒートパイ
プ57と定着ローラ2との間にある被加熱材5を加熱し
てしまう。そこで本実施例では、ヒートパイプ57が被
加熱材5をホットオフセットを引き起こす温度以上に加
熱してしまうのを防止するために、温度センサ58の検
温結果に基づいて、送風ファン59によりヒートパイプ
57を冷却し、ヒートパイプ57の温度を一定温度以下
に保つ。以上のように、本実施例では、放熱ローラとし
て熱搬送率が極めて高いヒートパイプ57を用いたこと
により、実施例2に比較して、定着ローラ2の非通紙部
昇温領域の冷却効率を高めることができる。
【0049】(実施例9) 次に図9(a),(b)により第9の構成(請求項6)
の実施例を説明する。本実施例は、加圧ローラに被加熱
材を巻き付けながらニップ部に導くことにより被加熱材
を暖めて、通紙部領域の温度低下を防ぐものである。図
9(a)は本実施例の定着装置を定着ローラの軸方向か
ら見たときの概略構成を示す断面図、同図(b)は定着
装置の要部を斜め方向から見たときの要部斜視図であ
り、符号1から5は図1に示した実施例1における構成
部材と同じものなので説明を省略する。
【0050】図9(a)において符号66は、被加熱材
5を加圧ローラ3に密着させるための用紙圧接ガイドで
ある。この用紙圧接ガイド66は、図9(b)に示すよ
うに複数のローラ68を並列に並べてその両端部を支持
部材66aで支持した構造になっており、各ローラ68
は加圧ローラ3の回転に従って従動回転される。用紙圧
接ガイド66は圧接機構69により加圧ローラ3に圧接
する。この圧接機構69は図9(b)では模式的に示し
たが、加圧ローラ3の支持軸67と用紙圧接ガイド66
のローラ支持部材66aとの間にバネ等を張り渡すこと
により容易に構成することができる。
【0051】さて、図9に示す構成の定着装置では、被
加熱材5は上記用紙圧接ガイド66により加圧ローラ3
に圧接されながらニップ部に到達する。その過程で加圧
ローラ3により加熱されるので、ニップ部に入るときの
被加熱材5の温度は従来の場合のそれより高くなる。従
って、ニップ部の通紙部領域の温度低下が従来よりも少
なくなる。本実施例の場合、定着ローラ2及び加圧ロー
ラ3から被加熱材5に奪われる総熱量は従来と同じであ
るが、それにも関わらず、通紙部領域の温度低下が従来
よりも少なくなるのは、本実施例では被加熱材5を加圧
ローラ3に巻き付けながらニップ部に搬入するため、被
加熱材5が従来より長い時間をかけて加熱されることに
起因している。さらに本実施例では、加圧ローラ3に被
加熱材5を押し付けるための用紙圧接ガイド66を追加
しているので、被加熱材5が加圧ローラ5により予備加
熱され、ニップ部の通紙部領域の温度低下が従来よりも
少なくなる。これにより被加熱材5通過後のニップ部の
通紙部領域と非通紙部領域の温度差が小さくなり、非通
紙部昇温を低く抑えることができる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、第1の構成(請求
項1)の定着装置においては、被加熱材をニップ部から
定着ローラに巻き付けながら排出し、かつ定着ローラに
送風する送風手段と、ニップ部を通過した被加熱材を定
着ローラに巻き付けるためのガイド手段を設け、少なく
とも定着ローラが送風手段に臨む位置まで被加熱材は定
着ローラに巻き付けられている構成としたので、どのよ
うな幅の被加熱材に対しても、被加熱材の幅を検出して
その幅に応じて冷却領域を変えるというような特別な機
構を必要とせずに、非通紙部昇温を起こした領域をそう
でない領域よりも強く冷却することができ、加熱定着方
式における非通紙部昇温の問題を解決することができ
る。
【0053】第2の構成(請求項2)の定着装置におい
ては、被加熱材をニップ部から定着ローラに巻き付けな
がら排出し、かつ定着ローラに圧接して放熱ローラを有
するとともに、ニップ部を通過した被加熱材を定着ロー
ラに巻き付けるためのガイド手段を設け、少なくとも定
着ローラと放熱ローラが圧接する位置まで被加熱材は定
着ローラに巻き付けられている構成としたので、実施例
1の効果に加えて、定着ローラから被加熱材に奪われる
熱量を少なく抑えることができる。
【0054】第3の構成の定着装置においては、定着ロ
ーラに圧接して放熱ローラを有し、加圧ローラと放熱ロ
ーラとの間に無端状の薄膜シートを張り渡した構成とし
たので、実施例2の効果に加えて、非通紙部昇温領域の
冷却効率を増加することができる。また、無端状の薄膜
シートが用紙巻き付けガイドを兼用しているので、用紙
巻き付けガイドが不要となる。
【0055】第4の構成の定着装置においては、被加熱
材の排出側に定着ローラに圧接して複数個の放熱ローラ
を有する構成としたので、実施例2の効果に加えて、放
熱ローラの数を増やした分だけ放熱ローラと定着ローラ
との接触面積が増えるので、より効果的に非通紙部昇温
領域を冷却できる。また放熱ローラ列が用紙巻き付けガ
イドを兼用しているので、放熱ローラと用紙巻き付けガ
イドの両方を設ける必要がない。
【0056】第5の構成(請求項3)の定着装置におい
ては、定着ローラに圧接して無端状の放熱シートを有す
とともに、ニップ部を通過した被加熱材を定着ローラ
に巻き付けるためのガイド手段を設け、少なくとも定着
ローラと放熱シートが圧接する位置まで被加熱材は定着
ローラに巻き付けられている構成としたので、実施例2
の効果に加えて、定着ローラと放熱部材との接触面積が
広いので、非通紙部昇温領域の冷却効率が高い。
【0057】第6の構成(請求項4)の定着装置におい
ては、被加熱材をニップ部から加圧ローラに巻き付けな
がら排出し、かつ加圧ローラに圧接して放熱ローラを有
するとともに、ニップ部を通過した被加熱材を加圧ロー
ラに巻き付けるためのガイド手段を設け、少なくとも加
圧ローラと放熱ローラが圧接する位置まで被加熱材は加
圧ローラに巻き付けられている構成としたので、定着ロ
ーラに放熱ローラを圧接する場合よりも熱伝導率の高い
物質で放熱ローラを作成できるので、より効果的に非通
紙部昇温領域を冷却することができる。
【0058】第7の構成の定着装置においては、放熱ロ
ーラが圧接された無端状の吸熱シートを被加熱材と共に
ニップ部に通過させる構成としたので、定着ローラの通
紙部領域の温度が無端状吸熱シートを使用しない場合に
比べて大きく低下するするという副作用を生じることな
く効果的に非通紙部昇温領域を冷却することができる。
また、他の実施例に比べて通紙部領域の温度低下を小さ
く抑えられる。また、用紙巻き付けガイドも不要であ
る。
【0059】第8の構成(請求項5)の定着装置におい
ては、第2の構成(請求項2)の定着装置における放熱
ローラとして一端を冷却したヒートパイプを使用する構
成としたので、熱運搬率が極めて高くなり、定着ローラ
の非通紙部領域の冷却効率を高くすることができる。
【0060】第9の構成(請求項6)の定着装置におい
ては、並列した複数のローラにより被加熱材を加圧ロー
ラに密着させるガイド手段を設け、被加熱材は加圧ロー
ラに圧接されることで加熱されながらニップ部へ搬入さ
れる構成としたので、被加熱材を加圧ローラにより予備
加熱でき、ニップ部の通紙部領域の温度低下を従来より
も減らすことができる。従って、被加熱材通過後のニッ
プ部の通紙部領域と非通紙部領域の温度差が小さくな
り、非通紙部昇温を低く抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の構成の実施例を示す図であって、(a)
は定着装置を定着ローラの軸方向から見たときの概略構
成を示す断面図、(b)は(a)の定着装置を斜め方向
から見たときの要部構成を示す斜視図である。
【図2】第2の構成の実施例を示す図であって、(a)
は定着装置を定着ローラの軸方向から見たときの概略構
成を示す断面図、(b)は(a)の定着装置を斜め方向
から見たときの要部構成を示す斜視図である。
【図3】第3の構成の実施例を示す図であって、(a)
は定着装置を定着ローラの軸方向から見たときの概略構
成を示す断面図、(b)は(a)の定着装置を斜め方向
から見たときの要部構成を示す斜視図である。
【図4】第4の構成の実施例を示す図であって、(a)
は定着装置を定着ローラの軸方向から見たときの概略構
成を示す断面図、(b)は(a)の定着装置を斜め方向
から見たときの要部構成を示す斜視図である。
【図5】第5の構成の実施例を示す図であって、定着装
置を定着ローラの軸方向から見たときの概略構成を示す
断面図である。
【図6】第6の構成の実施例を示す図であって、定着装
置を定着ローラの軸方向から見たときの概略構成を示す
断面図である。
【図7】第7の構成の実施例を示す図であって、定着装
置を定着ローラの軸方向から見たときの概略構成を示す
断面図である。
【図8】第8の構成の実施例を示す図であって、定着装
置を斜め方向から見たときの要部構成を示す斜視図であ
る。
【図9】第9の構成の実施例を示す図であって、(a)
は定着装置を定着ローラの軸方向から見たときの概略構
成を示す断面図、(b)は(a)の定着装置を斜め方向
から見たときの要部構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1:熱源 2:定着ローラ 3:加圧ローラ 4:用紙入口ガイド 5:被加熱材 6:用紙巻き付けガイド 7:送風ファン 16:無端状薄膜シート 17:放熱ローラ 26:用紙巻き付けガイド 27〜32:放熱ローラ列 37,38:支柱 39:無端状放熱シート 46:支柱 47:無端状吸熱シート 48:剥離爪 49:放熱ローラ 57:ヒートパイプ 58:温度センサ 59:送風ファン 60:ダクト 66:用紙圧接ガイド 67:加圧ローラの支持軸 68:ローラ 69:圧接機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岸 和人 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株 式会社リコー内 (72)発明者 安達 真一 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 平6−11983(JP,A) 特開 平6−75488(JP,A) 特開 平6−282184(JP,A) 特開 平7−5781(JP,A) 特開 平7−114239(JP,A) 特開 昭49−70633(JP,A) 特開 昭53−3345(JP,A) 特開 昭56−133769(JP,A) 特開 昭61−11774(JP,A) 実開 平4−63465(JP,U) 実開 平6−87967(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 13/20 G03G 15/20

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に熱源を有する定着ローラと該定着ロ
    ーラに圧接するように設置された加圧ローラとから成る
    定着装置において、被加熱材をニップ部(定着ローラと
    加圧ローラの圧接部分)から定着ローラに巻き付けなが
    ら排出し、かつ定着ローラに送風する送風手段と、ニッ
    プ部を通過した被加熱材を定着ローラに巻き付けるため
    のガイド手段を設け、少なくとも定着ローラが送風手段
    に臨む位置まで被加熱材は定着ローラに巻き付けられて
    いることを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】内部に熱源を有する定着ローラと該定着ロ
    ーラに圧接するように設置された加圧ローラとから成る
    定着装置において、被加熱材をニップ部から定着ローラ
    に巻き付けながら排出し、かつ定着ローラに圧接して放
    熱ローラを有するとともに、ニップ部を通過した被加熱
    材を定着ローラに巻き付けるためのガイド手段を設け、
    少なくとも定着ローラと放熱ローラが圧接する位置まで
    被加熱材は定着ローラに巻き付けられていることを特徴
    とする定着装置。
  3. 【請求項3】内部に熱源を有する定着ローラと該定着ロ
    ーラに圧接するように設置された加圧ローラとから成る
    定着装置において、定着ローラに圧接して無端状の放熱
    シートを有するとともに、ニップ部を通過した被加熱材
    を定着ローラに巻き付けるためのガイド手段を設け、少
    なくとも定着ローラと放熱シートが圧接する位置まで被
    加熱材は定着ローラに巻き付けられていることを特徴と
    する定着装置。
  4. 【請求項4】内部に熱源を有する定着ローラと該定着ロ
    ーラに圧接するように設置された加圧ローラとから成る
    定着装置において、被加熱材をニップ部から加圧ローラ
    に巻き付けながら排出し、かつ加圧ローラに圧接して放
    熱ローラを有するとともに、ニップ部を通過した被加熱
    材を加圧ローラに巻き付けるためのガイド手段を設け、
    少なくとも加圧ローラと放熱ローラが圧接する位置まで
    被加熱材は加圧ローラに巻き付けられていることを特徴
    とする定着装置。
  5. 【請求項5】請求項2記載の定着装置において、放熱ロ
    ーラとして一端を冷却したヒートパイプを使用すること
    を特徴とする定着装置。
  6. 【請求項6】内部に熱源を有する定着ローラと該定着ロ
    ーラに圧接するように設置された加圧ローラとから成る
    定着装置において、並列した複数のローラにより被加熱
    材を加圧ローラに密着させるガイド手段を設け、被加熱
    材は加圧ローラに圧接されることで加熱されながらニッ
    プ部へ搬入されることを特徴とする定着装置。
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