JP2005037859A - 定着装置及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

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知則 吉村
Seiji Takemura
清二 竹村
Mitsuru Tanishige
満 谷繁
Yasuo Miura
康男 三浦
Hiromichi Miyoshi
博導 三好
Daiei Iwamoto
大栄 岩本
Yasushi Abe
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Abstract

【課題】 画像形成用紙にトナーを定着する際のローラの軸方向の温度分布を均一化して定着温度を安定的に保持する。
【解決手段】 画像形成媒体上のトナーを熱溶融させる加熱体(23)と、この加熱体に圧接して画像形成媒体を押圧する加圧ローラ(24)とを具備し、この加圧ローラが、前記加熱体から受けた熱を加圧ローラ外周面に均一に伝達する熱伝導層(27)を有する構成とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、トナーを記録紙に定着させる定着装置及びこれを備えた画像形成装置に関するものである。
従来の画像形成装置(プリンタ、FAX、複写機など)においては、記録紙の上に転写されたトナー像を記録紙に定着させるために定着装置が備えられている。この種の定着装置は、記録紙上のトナーを熱溶融させる加熱ローラと、加熱ローラに圧接して記録紙を押圧する加圧ローラとを有するのが一般的である。そのような加圧ローラとして、例えば、図10に示すように、芯金401の表面にシリコンゴムなどからなる断熱層402を設け、更にその断熱層402の外周面を離型層403で被覆した構成を有するものが知られており、この加圧ローラ400は、加熱ローラに圧接して記録紙の背面から押圧し、加熱ローラの熱でトナーを溶融させかつ押圧力によりトナーを記録紙に定着させる(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−66929号公報(第1図)
しかし、かかる従来の技術では、以下のような問題が生じる。
一般に、画像形成装置では様々な大きさの記録紙に画像を形成するので、定着装置は、様々な大きさの記録紙に対して定着動作を行わなければならない。そこで、比較的小さなサイズ(最大通紙可能幅よりも小さい幅)の記録紙をローラ間に通紙した場合には、ローラ表面上に非通紙部分(記録紙が通過しない部分)が生じ、この部分では、記録紙への熱の伝達がないので他の部分に比べて高温になり、結果としてローラ軸方向の温度が不均一になる。これにより、次に最大サイズ(最大通紙可能幅)の記録紙などを通紙した場合には、定着の不均一、高温オフセット、光沢ムラなどが発生して、画質の劣化につながるといった問題が生じる。また、そのような非通紙部分における過度の温度上昇は、その部分のローラ表面や熱源及び加熱コイルの劣化を速める原因にもなる。このような場合、例えば、非通紙部の温度を監視し、規定温度を超えた場合に通紙の時間間隔を長く設定したり、或いは印刷を中断することも考えられるが、装置の稼働率が低下するという不都合が生じる。更に、最大サイズの記録紙をローラ間に通紙した場合には、芯金401から芯金端部405を経由して芯金軸部406に熱が奪われるので定着装置のローラの両端部は中央部に比べて放熱が大きく、両端部の温度が低下してローラの軸方向の温度が不均一になるという問題もある。
本発明は、このような知見に基づいてなされたものであり、比較的小さなサイズの記録紙に定着する場合のローラの非通紙部分における温度上昇を抑え、また、特に最大サイズの記録紙に定着する場合のローラの両端部における温度を低下を防止して通紙幅全体の定着温度を安定的に保持することができる定着装置及びこれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明においては、請求項1及び請求項12に示すとおり、画像形成媒体上のトナーを熱溶融させる加熱体と、この加熱体に圧接して画像形成媒体を押圧する加圧ローラとを具備し、この加圧ローラは、加熱体から受けた熱を加圧ローラ外周面に均一に伝達する熱伝導層を有するものとする。これによると、比較的小さなサイズの画像形成媒体(記録紙など)をローラ間に通過(通紙)させた場合に、非通過部分における画像形成媒体への熱の伝達(熱逃げ)がなくても加圧ローラの熱伝導層が熱をローラの軸方向に均一に伝達するので、ローラの非通過部分の温度上昇を抑制してローラ軸方向の温度を均一にすることができる。従って、比較的小さなサイズの画像形成媒体に続いてより大きなサイズの画像形成媒体(例えば、最大サイズの画像形成媒体)を通過させる場合でも通過幅全体に均一な定着温度を保持して安定した定着処理を行なうことができる。
更に、請求項2及び請求項13に示すとおり、上記加圧ローラは、気体で満たされた空隙部を熱伝導層の内側に設けた構成とすることができる。これにより、小サイズの画像形成媒体をローラ間に通過させた場合に、非通過部分における画像形成媒体への熱の伝達がなくても加圧ローラの熱伝導層の伝熱及びその内側の気体で満たされた空隙部に発生する熱対流によって熱をローラの軸方向に均一に伝達するので、ローラの非通過部分の温度上昇を抑制してローラ軸方向の温度をより均一にすることができる。従って、小サイズの画像形成媒体に続いてより大きなサイズの画像形成媒体を通過させる場合でも通過幅全体により均一な定着温度を保持して安定した定着処理を行なうことができる。
更に、請求項3及び請求項14に示すとおり、上記加圧ローラは、その軸方向の両端に断熱部を有する構成とすることができる。これにより、加圧ローラの軸方向に熱を均一に伝達させ、且つ当該軸方向の両端部から大気及び周辺部材への放熱により温度が低下するのを防止することができる。特に、非通過部分が生じない最大サイズの画像形成媒体を通過させる場合でも通過幅全体に均一な定着温度を保持して安定した定着処理を行なうことができる。
更に、請求項4及び請求項15に示すとおり、上記加圧ローラは、気体で満たされた空隙部内に断熱部を貫通して軸方向に延在するローラ軸部を有する構成とすることができる。これにより、延在するローラ軸部により定着ローラからの加圧に対抗して反りの発生を防止することができる。また、ローラ軸部を比較的熱伝導率の高い金属等で形成した場合でも加圧ローラの熱伝導層の両端部からローラ軸部を介して放熱されることにより温度が低下するのを防止することができる。
更に、請求項5及び請求項16に示すとおり、上記加圧ローラは、その外周面を覆う離型層を更に有する構成とすることができる。これにより、両面複写を行なう場合などに画像形成媒体裏面の定着されたトナーが剥離するのを防止することができる。
更に、請求項6及び請求項17に示すとおり、上記熱伝導層は、アルミニウムを主成分とする金属材料からなる構成とすることができる。これにより、比較的低コストで加圧ローラの熱伝導率を上げることができる。
更に、請求項7及び請求項18に示すとおり、上記熱伝導層は、銅を主成分とする金属材料からなる構成とすることができる。これにより、比較的低コストで加圧ローラの熱伝導率を上げることができる。
更に、請求項8及び請求項19に示すとおり、上記断熱部は、耐熱性の合成樹脂材料からなる構成とすることができる。これにより、断熱部は加熱ローラからの熱により変形することもなく、加圧ローラの回転を高精度に保持することができる。
更に、請求項9及び請求項20に示すとおり、上記離型層は、PFA樹脂からなる構成とすることができる。これにより、トナー剥離性を長時間保持することができる。
更に、請求項10及び請求項21に示すとおり、加圧ローラの外周面近傍に配置され、その外周面に向けて送風する送風手段を更に備えた構成とすることができる。これにより、送風される外気との温度差が大きい加圧ローラ周辺の高温部を急激に冷却することができる。特に、加圧ローラ等が高速に回転する高速複写で小サイズの画像形成媒体に定着する場合などでも、非通過部分の温度上昇を抑制して通過幅全体に均一な定着温度を保持して安定した定着処理を行なうことができる。
更に、請求項11及び請求項22に示すとおり、上記送風手段は、加圧ローラの両端部近傍に対してのみ送風する構成とすることができる。これにより、小サイズの画像形成媒体を通過させた際に高温となる加圧ローラの両端部近傍のみを急激に冷却することができる。特に、加圧ローラ等が高速に回転する高速複写で小サイズの画像形成媒体に定着する場合などでも、非通過部分の温度上昇を抑制して通過幅全体により均一な定着温度を保持して安定した定着処理を行なうことができる。
更に、請求項12及び請求項26に示すとおり、上記熱伝導層は、その内周面に凹凸を設けた構成とすることができる。これにより、熱伝導層の内周面からの放熱量が増大し、熱伝導層の温度が低下してより均一な軸方向の温度分布を達成できる。
更に、請求項13及び請求項27に示すとおり、上記熱伝導層は、その内周面に熱放射性の高いコーティングを施した構成とすることができる。これにより、熱伝導層の内周面からの放熱量が増大し、熱伝導層の温度が低下してより均一な軸方向の温度分布を達成できる。
更に、請求項14及び請求項28に示すとおり、上記熱伝導層と前記離型層との間に設けた弾力性を有する低熱伝導性の薄層を更に有する構成とすることができる。
これにより、外周面から前記熱伝導層への伝熱量を適性に調整することができるので、起動時に加熱体からの伝熱量が必要以上に大きくなって加熱体のウォームアップ時間が延びることを防止できる。この場合、薄層の厚さは、加圧ローラの外周面から熱伝導層への伝熱量を適性に調整するべく決定することができる。また、弾力性を有する層を設けて加圧ローラの外周面をより変形し易くすることで、加熱ローラとのニップ部がより直線的な形状となり、ニップ部を通過した後の記録紙の先端部を湾曲させることなくより安定的な通紙が可能となる。
本発明によれば、比較的小さなサイズの記録紙に定着する場合のローラの非通紙部分における温度上昇を抑え、また、特に最大サイズの記録紙に定着する場合のローラの両端部における温度を低下を防止して通紙幅全体の定着温度を安定的に保持することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明による定着装置を備えた複写機の概略構成を示す図である。この複写機(画像形成装置)1は、感光体ドラム10、定着装置20、給紙装置31、32、33、排紙トレイ40、及び読取走査ユニット50を主として備える。
ここで、読取走査ユニット50は、原稿台51、原稿カバー52、ミラー・レンズ群53を有しており、複写が開始されると、載置された原稿を走査して画像を読取る。感光体ドラム10は、その周囲に帯電装置11、露光装置(図示せず)、現像装置13、転写装置14等を備えており、帯電装置13によって感光体ドラム10の像形成面が一様に帯電され、読取走査ユニット50が読取った画像に基づき露光装置によって感光体ドラム10の像形成面が露光され静電潜像が形成される。そこで、その静電潜像は現像装置13によってトナーで現像されてトナー像が形成される。一方、この作像動作に同期して給紙装置31、32、33から記録紙(画像形成媒体)が転写位置まで搬送され、トナー像が記録紙に転写される。その後、記録紙が定着装置20に搬送され、加熱及び押圧されてトナーが定着される。トナー定着後の記録紙は、排紙トレイ40上に排出される。
図2は、図1に示した定着装置の詳細構成例を示す図である。この定着装置20は、加熱ローラ21と所定の距離をおいて平行に配置された定着ローラ22と、加熱ローラ21と定着ローラ22とに架け渡されて誘導加熱手段25によって誘導加熱されるとともに定着ローラ22の回転により回転する加熱ベルト(加熱体)23と、その加熱ベルト23を介して定着ローラ22に圧接された加圧ローラ24とを有する。
ここで、定着ローラ22は、ステンレス等の金属製の芯金22aに耐熱性を有するシリコーンゴム等の弾力性のある部材22bを被覆したものである。加熱ベルト23は、ニッケル、銅、クロム等の磁性金属からなる導体部をシリコーンゴム、フッ素ゴム等の弾性部材で被覆したものであり、その導体部にコイル26が発生した交番磁束を印加して渦電流を生じさせて発熱させ、記録紙SにトナーTを定着させる部位(ニップ部)において適性な温度を保持するように制御する。
上記のような構成においては、加熱ベルト23で発生した熱は加圧ローラ24に伝達されるので、逆にそのような加圧ローラ24への熱伝達は、加熱ベルト23の温度に影響を及ぼすことになる。つまり、比較的小さなサイズの記録紙を定着ローラ22(厳密には加熱ベルト23)と加圧ローラ24間に通紙した場合に、ローラ表面上に非通紙部分が生じて加圧ローラ24の外周面の軸方向の温度分布が不均一になると、結果として、加熱ベルト23の軸方向の温度分布が不均一になり得る。従って、加圧ローラ24の外周面の軸方向の温度分布の均一化は、通紙幅全体に均一な定着温度を保持して安定した定着処理を行なうのに有効である。
図3は、図2に示した定着装置における加圧ローラの詳細構成を示す図である。図3(a)及び(b)は、それぞれ軸方向及び周方向の断面図であり、加圧ローラ24は、加熱ベルト23から受けた熱を加圧ローラ24の外周面に均一に伝達する熱伝導層27と、その熱伝導層の表面を被覆するトナー離型性の離型層28と、両端に固定用のキー溝を有する回転シャフト(ローラ軸部)29と、熱伝導層27の端部からの放熱を抑制するべく軸方向の両端に設けられたフランジ状をなす耐熱性樹脂からなる断熱部30とを有する。また、熱伝導層27と回転シャフト29との間には、空隙部35が設けられ気体の層が形成されている。この気体の層は、例えば、空隙部35に空気を満たすことにより形成することができ、これにより、特別な装置を必要とせず、簡単かつ低コストで熱対流を発生させることができる。
ここで、熱伝導層27には、例えば、熱伝導率の比較的高い銅、アルミニウム等の金属を用いることができる。また、離型層28には、トナー離型性及び長寿命性に優れたPFA(Perfluoro alkoxyl alkane)樹脂等を用いることができる。更に、熱伝導層27の内周面の放射率特性を変更して放熱量を増大させ、熱伝導層27の温度を低下させてより均一な軸方向の温度分布を達成することが可能である。そのような放射率特性の変更として、例えば、放射率を増大させるために内周面に熱放射性の高いコーティングを施したり(例えば、つや消し黒色塗料を塗布)、内周面を加工して粗面化することができる。
図4は、図3に示した加圧ローラの第1の変更例であり、(a)及び(b)は、それぞれ軸方向及び周方向の断面図を示す。この加圧ローラ124は、図3に示した加圧ローラ24と同様の構成をなすが、熱伝導層127の内周面に凹凸が設けられている点において異なる。図4(b)に示すように、熱伝導層127の内周面の断面は、周方向に規則正しい凹凸形状をなす。これは、内周面の表面積(放熱面積)を増大させて放熱量を向上させることを目的としており、このような規則的な形状に限らず任意の不規則な形状とすることも可能である。
図5は、図3に示した加圧ローラの第2の変更例であり、(a)及び(b)は、それぞれ軸方向の断面図及び側面図を示す。この加圧ローラ224は、図3に示した加圧ローラ24と同様の構成をなすが、熱伝導層27と離型層28との間に低熱伝導性の薄層236が設けられている点において異なる。薄層236を形成する材料としては、例えば、比較的低い熱伝達係数を有し且つ弾力性を有するシリコーンゴム等が好適であり、また、その層の厚さは、加圧ローラ224の外周面から熱伝導層27への単位時間当りの伝熱量を適性に調整するべく決定され、好適には、50〜1000μm程度である。
図6は、図3及び図5に示した加圧ローラと加熱ベルトとのニップ部の詳細を示す図である。図3の加圧ローラ24は、金属製の熱伝導層27を設けたことにより剛性が高く外周面が変形しにくいので、図6(a)に示すように、加熱ベルト23及び定着ローラ22側のみが変形し、ニップ部N1は、概ね加圧ローラ24の外周面に沿った円弧状となる。従って、ニップ部N1を通過した記録紙Sの先端部S1は、加圧ローラ24の外周面に沿って加圧ローラ24側に導かれて湾曲する。通常、記録紙の先端部S1は、最終的に加圧ローラ24の外周面から離れて適性な搬送が行われるが、上記のような先端部S1の湾曲は、安定的な搬送を行うためには極力防止することが望ましい。
これに対し、図5の加圧ローラ24は、上述のように熱伝導層27の外側に設けた薄層236は弾力性を有するシリコーンゴム等の材料で形成される。従って、図6(b)に示すように、加熱ベルト23及び定着ローラ22と加圧ローラ24とが互いに変形するので、ニップ部N2はより直線的な形状となる。加えて、変形後のローラ表面(若しくはベルト表面)の復元により、ニップ部N2通過後の記録紙Sはローラ表面(若しくはベルト表面)から容易に分離される。従って、ニップ部N2を通過した記録紙Sの先端S1は湾曲することなく、通紙方向に概ね直線的に導かれ、加圧ローラ224や加熱ベルト23に巻き付く恐れもない。
図7は、図2に示した定着装置に設けた送風機の構成を示す図である。図に示すように、送風機(送風手段)60は、加圧ローラ24の軸方向全域に所定の間隔をおいて複数配置された送風口61aを有する送風ダクト61と、ファン62とからなる。送風ダクト61は、送風口61aを加圧ローラ24の外周面に対向させて、外周面近傍に平行に配置される。これにより、ファン62を駆動すると、外気が送風ダクト61を通り送風口61aからローラ24の外周面に向けて送られて冷却が行なわれる。
図8は、図7に示した送風機の変更例を示す図である。この送風機70は、図7に示した送風機と送風口の構成において異なり、送風ダクト71は、加圧ローラ24の両端部近傍に複数配置された送風口71aを有する。ファン72を駆動すると、外気が送風ダクト71を通り送風口71aからローラ24の外周面向けて送られ、その両端部近傍の効果的な冷却が行なわれる。
図9は、図1に示した本発明による定着装置及び図10に示した加圧ローラを用いた従来技術による定着装置の通紙時の加圧ローラ及び加熱ベルトの表面温度の推移の比較を示すグラフである。図9(a)及び(b)は、それぞれ従来技術及び本発明による定着装置に比較的小さなサイズの記録紙を連続通紙した場合を示しており、縦軸は加熱ベルト/加圧ローラの温度、横軸は加熱ベルト/加圧ローラの軸方向位置(軸方向の中央を0とする)である。
図9(a)に示すように、従来技術による定着装置(図10に示される加圧ローラを具備)では、通紙1枚目から連続通紙枚数が増加するにつれ、非通紙部分にあたる加熱ベルト23及び加圧ローラ24の両端部近傍(グラフ中の軸方向位置が約120mm〜150mm及び約−120mm〜−150mmに相当)の温度は、記録紙への熱の伝達がないので急激に上昇する。特に、加熱ベルト23においては、18枚目の通紙後の両端部近傍の温度の最大値は、周辺部材(シリコーンゴム等)の上限温度の目安である200℃を超え、これ以上の連続通紙は困難となる。また、この状態で、次により大きなサイズの記録紙を通紙した場合には、定着の不均一、高温オフセット、光沢ムラなどが発生して、画質の劣化つながる恐れがある。
一方、図9(b)に示すように、本発明による定着装置では、通紙1枚目から連続通紙枚数が増えるにつれ、加熱ベルト23及び加圧ローラ24の両端部近傍の温度は上昇するが、このときの上昇の度合は、図9(a)に示した従来技術の場合に比べて非常に緩やかとなる。50枚以上の連続通紙を行って温度が定常状態に達した場合(飽和時)においても、加熱ベルト23の両端部近傍の温度の最大値は、200℃を超えることはない。つまり、加圧ローラ24に熱伝導層27を設けたことにより、両端部近傍の熱が、比較的低温なローラの中心側に速やかに伝達されて両端部近傍の温度が低下する一方で、中心側の温度は従来技術の場合に比べて上昇し、結果として、通紙幅全体に均一な定着温度を保持することができる。また、加圧ローラ24に断熱部35を設けて熱伝導等27の端部からの放熱を抑制したことにより、ローラの両端(末端)の温度は、従来技術の場合のように低下することはなく中心側の温度と同等の温度に保持される。尚、図8に示した送風機による送風を行なうことにより、加熱ローラの両端部近傍の温度を更に低下させローラの軸方向の温度分布をより均一化することが可能である。
本発明を実施例に基づいて詳細に説明したが、これらの実施例はあくまでも例示であって本発明は実施例によって限定されるものではない。当業者であれば特許請求の範囲によって定められる本発明の技術的思想を逸脱することなく様々な変形若しくは変更が可能であることは言うまでもない。例えば、上記実施例では、図2に示したように、本発明を加熱ベルトを介して定着させる方式の定着装置に適用した場合を示したが、加熱ベルトを用いることなく加熱ローラとそれに圧接して設けられた加圧ローラとの押圧・加熱作用によって定着させる方式の定着装置にも同様に適用可能である。また、加熱ベルトの加熱方式として、加熱ローラの外部に配置したコイルによって誘導加熱を行なう場合を示したが、コイルを加熱ローラ内部に配置した構成にも同様に適用することができ、更に、熱源として発熱ランプなどを用いた当業者に周知の種々の加熱方式にも幅広く適用可能である。
このように本発明に係る定着装置及びこれを備えた画像形成装置は、比較的小さなサイズの記録紙に定着する場合のローラの非通紙部分における温度上昇を抑え、また、特に最大サイズの記録紙に定着する場合のローラの両端部における温度を低下を防止して通紙幅全体の定着温度を安定的に保持することができるので、トナーを記録紙に定着させるための定着装置及びこれを備えた画像形成装置として有用である。
本発明による定着装置を備えた複写機の概略構成を示す図 図1に示した定着装置の詳細構成を示す図 図2に示した定着装置における加圧ローラの詳細構成を示す図 図3に示した加圧ローラの第1の変更例を示す図 図3に示した加圧ローラの第2の変更例を示す図 図3及び図5に示した加圧ローラと加熱ベルトとのニップ部の詳細を示す図 図2に示した定着装置に設けた送風機の構成を示す図 図7に示した送風機の変更例を示す図 本発明及び従来技術による定着装置の通紙時の加熱ベルト及び加圧ローラの表面温度の推移の比較を示すグラフ 従来技術の定着装置に用いられる加圧ローラの構成を示す図
符号の説明
1 複写機(画像記録装置)
20 定着装置
21 加熱ローラ
22 定着ローラ
23 加熱ベルト(加熱体)
24 加圧ローラ
25 誘導加熱手段
26 コイル
27 熱伝導層
S 記録紙(画像形成媒体)
T トナー

Claims (28)

  1. 画像形成媒体上のトナーを熱溶融させる加熱体と、この加熱体に圧接して画像形成媒体を押圧する加圧ローラとを具備し、この加圧ローラは、前記加熱体から受けた熱を加圧ローラ外周面に均一に伝達する熱伝導層を有することを特徴とする定着装置。
  2. 前記加圧ローラは、気体で満たされた空隙部を前記熱伝導層の内側に設けたことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記加圧ローラは、その軸方向の両端に断熱部を有することを特徴とする請求項1若しくは請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記加圧ローラは、前記気体で満たされた空隙部内に前記断熱部を貫通して軸方向に延在するローラ軸部を有することを特徴とする請求項3に記載の定着装置。
  5. 前記加圧ローラは、その外周面を覆う離型層を更に有することを特徴とする請求項1若しくは請求項2に記載の定着装置。
  6. 前記熱伝導層は、アルミニウムを主成分とする金属材料からなることを特徴とする請求項1若しくは請求項2に記載の定着装置。
  7. 前記熱伝導層は、銅を主成分とする金属材料からなることを特徴とする請求項1若しくは請求項2に記載の定着装置。
  8. 前記断熱部は、耐熱性の合成樹脂材料からなることを特徴とする請求項3に記載の定着装置。
  9. 前記離型層は、PFA樹脂からなることを特徴とする請求項5に記載の定着装置
  10. 前記加圧ローラの外周面近傍に配置され、その外周面に向けて送風する送風手段を更に備えたことを特徴とする請求項1若しくは請求項2に記載の定着装置。
  11. 前記送風手段は、前記加圧ローラの両端部近傍に対してのみ送風することを特徴とする請求項10に記載の定着装置。
  12. 前記熱伝導層は、その内周面に凹凸を設けたことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  13. 前記熱伝導層は、その内周面に熱放射性の高いコーティングを施したことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  14. 前記熱伝導層と前記離型層との間に設けた弾力性を有する低熱伝導性の薄層を更に有することを特徴とする請求項5に記載の定着装置。
  15. 画像形成媒体上のトナーを熱溶融させる加熱体と、この加熱体に圧接して画像形成媒体を押圧する加圧ローラとを具備し、この加圧ローラは、前記加熱体から受けた熱を加圧ローラ外周面に均一に伝達する熱伝導層を有する定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  16. 前記加圧ローラは、気体で満たされた空隙部を前記熱伝導層の内側に設けたことを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
  17. 前記加圧ローラは、その軸方向の両端に断熱部を有することを特徴とする請求項12若しくは請求項13に記載の画像形成装置。
  18. 前記加圧ローラは、前記気体で満たされた空隙部内に前記断熱部を貫通して軸方向に延在するローラ軸部を有することを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置。
  19. 前記加圧ローラは、その外周面を覆う離型層を更に有することを特徴とする請求項12若しくは請求項13に記載の画像形成装置。
  20. 前記熱伝導層は、アルミニウムを主成分とする金属材料からなることを特徴とする請求項12若しくは請求項13に記載の画像形成装置。
  21. 前記熱伝導層は、銅を主成分とする金属材料からなることを特徴とする請求項12若しくは請求項13に記載の画像形成装置。
  22. 前記断熱部は、耐熱性の合成樹脂材料からなることを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置。
  23. 前記離型層は、PFA樹脂からなることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  24. 前記定着装置は、前記加圧ローラの外周面近傍に配置され、その外周面に向けて送風する送風手段を更に備えたことを特徴とする請求項12若しくは請求項13に記載の画像形成装置。
  25. 前記送風手段は、前記加圧ローラの両端部近傍に対してのみ送風することを特徴とする請求項21に記載の画像形成装置。
  26. 前記熱伝導層は、その内周面に凹凸を設けたことを特徴とする請求項15に記載の画像形成装置。
  27. 前記熱伝導層は、その内周面に熱放射性の高いコーティングを施したことを特徴とする請求項15に記載の画像形成装置。
  28. 前記熱伝導層と前記離型層との間に設けた弾力性を有する低熱伝導性の薄層を更に有することを特徴とする請求項19に記載の画像形成装置。
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