JPH10268362A - 表示装置 - Google Patents

表示装置

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JPH10268362A
JPH10268362A JP7343697A JP7343697A JPH10268362A JP H10268362 A JPH10268362 A JP H10268362A JP 7343697 A JP7343697 A JP 7343697A JP 7343697 A JP7343697 A JP 7343697A JP H10268362 A JPH10268362 A JP H10268362A
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JP
Japan
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electrode
liquid crystal
display device
layer
type display
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Application number
JP7343697A
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English (en)
Inventor
Tatsuaki Uchida
竜朗 内田
Kohei Suzuki
公平 鈴木
Naohiko Endo
尚彦 遠藤
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】消費電力が少なく、電源容量を低減可能で、携
帯時には、長時間動作可能な表示装置を提供することに
ある。 【構成】液晶層50の一方の面に面して配置される画素
電極18に接して配置され、誘電率が10以上5000
未満の強誘電体層26と、液晶層を介在させた状態で画
素電極に対向され、かつ液晶層に面して配置される対向
電極45と、液晶層と強誘電体層との間に配置されたメ
ッシュ状列電極27およびメッシュ状行電極28と、を
有することを特徴とするマトリックス型表示装置におい
て、列電極および行電極に強誘電体層の分極反転を可能
とする電圧を印加することにより、強誘電体層で画像情
報を保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、誘電体層を含
み、消費電力を低減可能な液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】画素の行列で規定される画素マトリック
スにより画像を表示する液晶表示装置は、バックライト
により表示面の裏面から光を透過して表示する透過モー
ドと、消費電力を低減するためにバックライトを無く
し、周囲の光の反射のみで表示面の表示を認識可能とす
る反射モードのいづれかにより駆動される。
【0003】上述した透過モードにおいては、バックラ
イトは、表示装置全体の消費電力の約半分を占める。従
って、表示装置を反射モードで駆動することは、消費電
力を低減するためには、非常に有益である。
【0004】また、近年、ワードプロセッサ、ラップト
ップ型パーソナルコンピュータ、小型ゲーム機、携帯電
話、電子手帳あるいは携帯型電子ブック等において、長
時間利用の需要の拡大に伴い、反射モードの液晶表示装
置においても、さらなる消費電力の低減が望まれてい
る。
【0005】液晶表示装置においては、消費電力は、表
示装置の容量、駆動周波数ならびに駆動電圧のそれぞれ
を低減することにより低減されるが、特に駆動電圧は2
乗のオーダーで影響するため、駆動電圧を下げることが
有益である。なお、表示装置の容量は、配線構造、配線
に挟まれた誘電体の誘電体により決定される。また、駆
動周波数は、表示中の画面を書き換える周期に依存して
決定され、例えば、640×480ピクセルのVGA
(ビデオグラフィックスアレイ)においては、通常、1
/60秒の周期の書き換えを可能とする周波数となる。
【0006】液晶表示装置の消費電力を低減する方法と
して、例えば特願平279706号公報には、静止画時
に、書き換えを行わず駆動周波数を下げる駆動方法が提
案されている。また、例えば特願平5−045230号
公報には、電源電圧をシフトすることによって消費電力
を低減する方法が提案されている。
【0007】上述した駆動周波数を下げる方法および駆
動電圧をシフトする方法に加えて、例えば、特開昭58
−196582号公報あるいは特開平3−77922号
公報には、画素毎にメモリを配置し、静止画については
各画素に表示信号を伝達した後、その画素のメモリに保
持された信号で、その画素を常時表示すれる例が提案さ
れている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した画素毎にメモ
リを配置した例では、静止画については、消費電力は、
極性反転に必要な電力のみに低減されることから、理論
上、消費電力は“0”に限りなく近づくことになる。
【0009】しかしながら、動画像を表示する場合、上
述したメモリは、高頻度で書き換えが必要となり、メモ
リへの書き込みによる消費電力を低減する必要が生じる
ことから、各画素にメモリを設けたメリットが十分に活
かされない問題がある。この発明の目的は、消費電力が
少なく、電源容量を低減可能で、携帯時には、長時間動
作可能な表示装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、上述した問
題点に基づきなされたもので、液晶層の一方の面に面し
て配置される第一の電極に接して配置され、誘電率が1
0以上5000未満の強誘電体層と、前記液晶層を介在
させた状態で前記第一の電極に対向され、かつ前記液晶
層に面して配置される第二の電極と、前記液晶層と前記
強誘電体層との間に配置された第三の電極と、を有する
ことを特徴とするマトリックス型表示装置を提供するも
のである。
【0011】また、この発明の液晶表示装置の第三の電
極は、第1の方向および第1の方向と概ね直交する第2
の方向にそれぞれ延出された複数の電極を含むメッシュ
状電極であることを特徴とする。
【0012】さらに、この発明の液晶表示装置の第三の
電極は、第一の電極により区分される液晶層の1画素相
当の領域を、独立に駆動可能な複数領域に区分するよう
配置されていることを特徴とする。
【0013】またさらに、この発明の液晶表示装置は、
強誘電体層と第三の電極間に半導体層を有することを特
徴とする。さらにまた、この発明の液晶表示装置の第一
の電極は、液晶層の1画素相当の領域を定義する反射電
極であることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながらこの発
明の実施の形態について詳細に説明する。図1は、この
発明のアクティブマトリックス型液晶表示装置の第一の
実施の形態の断面を示す概略断面図である。
【0015】図1に示されるように、アクティブマトリ
ックス型液晶表示装置(以下、単に液晶表示装置と示
す)1は、複数の薄膜トランジスタ(以下、TFTと示
す)がマトリックス状に配置された第1の基板すなわち
アレイ基板10、アレイ基板に対して所定の間隔でアレ
イ基板に実質的に平行に対向された対向基板40、対向
基板40とアレイ基板10との間に介在された液晶組成
物50からなる。
【0016】アレイ基板10は、ガラス等の透明な材質
により形成された絶縁基板(支持体ガラス)11と、一
方の面に、以下の行程で提供されるTFTの要素を構成
する各種材料および画素電極材料等と絶縁基板11の化
学反応等を防止するとともに電極材料およびトランジス
タ材料の絶縁基板11への均質な提供を可能とするため
の表面処理を兼ねたアンダーコート層12からなる。
【0017】アンダーコート層12の上には、TFTの
ゲート電極に対応されるとともに、ゲート電極と一体に
形成された走査線(行選択線)を提供するための金属ま
たは半導体からなる第1の電極部分13が形成されてい
る。なお、走査線13は、例えば、Al(アルミミウ
ム)、Ti(チタン)、Cr(クロム)、Mo(モリブ
デン)、Ta(タンタル)またはW(タングステン)と
いった金属材料あるいはその合金の単層もしくは積層層
により提供される。また、アンダーコート層12の所定
位置(通常、後段に説明する画素電極の概ね中央付近)
には、図示しない蓄積容量電極が配置されている。
【0018】走査線13および蓄積容量電極の上方すな
わちアレイ基板10が対向基板40と組立てられた際に
液晶組成物50と面する側には、例えば窒化硅素からな
り、走査線13および蓄積容量電極のそれぞれを覆う絶
縁層すなわちゲート絶縁膜14が形成されている。
【0019】ゲート絶縁膜14の上方であって、少なく
とも走査線13のゲート電極に対応する部分には、半導
体層としてのa−Si(非晶質硅素層すなわちアモルフ
ァスシリコン)層15および無機保護膜16が順に積層
されている。なお、無機保護膜16としては、例えば、
SiNx(窒化硅素)等が利用される。また、ゲート絶
縁膜14、a−Si層15および無機保護膜16のそれ
ぞれは、例えば、プラズマCVD法、常圧CVD法ある
いは減圧CVD法等により、それぞれ、厚さ400n
m、50nmおよび200nmに形成される。
【0020】無機保護膜16およびa−Si層15の上
には、a−Si層15の全域と無機保護膜16の一部を
覆うように、低抵抗半導体層すなわちオーミックコンタ
クト層17が配置されている。なお、オーミックコンタ
クト層17としては、例えば、燐をドープしたアモルフ
ァスシリコンが利用される。
【0021】走査線(ゲート電極)13が形成された領
域、並びにオーミックコンタクト層17とa−Si層1
5とが積層された領域から所定の距離だけ離れた位置に
は、画素電極として利用される透明導電膜すなわちIT
O膜18が形成されている。なお、ITO膜18は、例
えば、プラズマCVD法、常圧CVD法あるいは減圧C
VD法等により所定の厚さだけ、アンダーコート層12
上に堆積されたのち、詳述しないドライエッチングなど
により、所定形状かつ所定面積に形成される。
【0022】アンダーコート層12上で、ゲート電極
(走査線)13と直交する方向の所定の位置には、走査
線(ゲート電極)13と実質的に同一の金属または半導
体あるいはそれらの任意の組み合わせが与えられた材料
からなる電極部分すなわち信号線(列選択線)19が形
成されている。なお、信号線19は、パッシベーション
膜(絶縁膜)20により覆われることで画素電極18と
絶縁されるとともに、次に説明するTFTのドレイン電
極と一体的に形成される。
【0023】オーミックコンタクト層17および画素電
極18の一部を覆う領域には、金属または合金からなる
単層または積層層からなり、TFTのソース電極および
ドレイン電極として利用されるもので、オーミックコン
タクト層17上に一体的に積層され、ドライエッチング
等によりゲート絶縁膜16上に位置する部分がオーミッ
クコンタクト層17とともに除去されることによって2
つの領域に区分された電極部分21および22が形成さ
れている。なお、電極部分21は、ソース電極として利
用され、電極部分22は、ドレイン電極として利用され
る。このようにして、走査線13および信号線19によ
りマトリックスに区分された複数領域のそれぞれに関
し、走査線13をゲート電極とし、ドレイン電極22が
信号線19に接続されたTFT23が、形成される。
【0024】電極部分21および22は、パッシベーシ
ョン膜24により保護される。また、画素電極18の概
ね全域およびパッシベーション膜24の全域すなわち絶
縁基板11の表層側の全域には、層間絶縁膜25が所定
の厚さに形成される。
【0025】層間絶縁膜25を介在させた状態で画素電
極18の概ね全域を覆う領域には、誘電率が10〜50
00で、厚さが概ね0.5〜1000μmに設定された
強誘電体層26が形成されている。なお、強誘電体層2
6は、以下に説明するメッシュ状の電極と画素電極18
により挟み込まれることで、大きな電界下に晒されるこ
とが可能となり、TFT23により画像が書き込まれ、
さらにメッシュ状電極に電界が印加された画素に関し、
画像メモリとして機能する。また、強誘電体層26に適
した材料としては、BaTiO3 (チタン酸バリウム:
ペロブスカイト型酸化物),PZT(Pb(Zr,T
i)O3 ),Bi4 Ti312(チタン酸ビスマス:層
状酸化物),有機材料であるビニィデンフルオライド
(vinylidenefluoride :VDF),トリフロエチレン
(trifluoroethylene :TrFE)等が利用可能であ
る。
【0026】強誘電体層26上には、走査線13と信号
線19とにより区分された1画素に相当する領域を、複
数の帯状領域に区分する第1の方向に延出されたメッシ
ュ状列電極(以下、Y方向電極と示す)27、Y方向電
極27と直交する第2の方向に延出されたメッシュ状行
電極(以下、X方向電極と示す)28ならびにY方向電
極27とX方向電極28が交差する位置で双方の電極間
の絶縁距離を維持して絶縁する層間絶縁スペーサ29が
配置されている。なお、層間絶縁スペーサ29は、平面
的には、図2に示されるように、双方の電極27、28
が交差する近傍に領域にのみ配置される。また、Y方向
電極27とX方向電極28とは、走査線13と信号線1
9により区分された1画素を、さらに細分化することに
なる。
【0027】アレイ基板10の強誘電体層26上に位置
されたY方向電極27とX方向電極28およびTFT2
3の全ては、層間絶縁膜25とともに、配向膜30によ
り、さらにカバーされる。また、絶縁基板11の残りの
面すなわちアレイ基板10と対向基板40とが組立てら
れた際に外側に向けられる面には、絶縁基板11の表面
を保護するとともに絶縁基板11を通過する光の波面の
特性を整合するための偏光板31が絶縁基板11と一体
的に設けられている。
【0028】対向基板40は、アレイ基板11と同様
に、ガラス等の透明な材質により形成された絶縁基板
(支持体ガラス)41と、アレイ基板10と対向基板4
0とが組立てられた際に外側に向けられる面に位置さ
れ、絶縁基板41の表面を保護するとともに、絶縁基板
41を通過する光の波面の特性を整合するための偏光板
42からなる。
【0029】絶縁基板41の残りの面には、アレイ基板
10と対向基板40とが重ね合わせられた際にアレイ基
板10側のTFT23に対向される位置に、絶縁基板4
1を通過する光によってTFT23が誤動作することを
防止するために、TFT23とその近傍に向かう光を遮
光する遮光膜43が形成されている。尚、遮光膜43の
大きさは、アレイ基板10と対向基板40が重ね合わせ
られる際の誤差により遮光膜43とTFT23の中心が
ずれた場合であっても、遮光膜43の影が投影される領
域からTFT23が外れることのない大きさに規定され
る。
【0030】遮光膜43の表面層(対向基板40とアレ
イ基板10が組立てられた際に液晶組成物50に面する
面)側には、R(赤)、G(緑)およびB(青)のそれ
ぞれに対応する色素により着色された着色樹脂層すなわ
ちカラーフィルタ44が配置されている。このカラーフ
ィルタ44の表面層(対向基板40とアレイ基板10が
組立てられた際に液晶組成物50に面する面)側には、
対向電極として利用される透明導電膜すなわちITO膜
45が配置される。また、対向電極45の表面層(対向
基板40とアレイ基板10とが組み立てられた際に液晶
組成物50に面する面)の全域には、対向基板40側の
配向膜46が形成される。
【0031】次に、アレイ基板10と対向基板40と
を、図示しないスペーサを介在させて所定間隔で対向さ
せ、基板間に液晶材(液晶組成物)を注入して、液晶層
50を形成する。
【0032】以下、アレイ基板10および対向基板40
の所定領域に、テープ・キャリア・パッケージ (TC
P) 手法により図示しない駆動回路を装着し、図示しな
い電源装置を接続することで、液晶表示装置1が形成さ
れる。尚、駆動回路としては、TFT23を駆動する第
1の駆動回路と、Y方向電極27およびX方向電極28
に、選択的に所定の電界を与える第2の駆動回路が用意
される。
【0033】次に、図1に示した液晶表示装置1の動作
について説明する。1個のTFT23に接続された画素
電極18とメッシュ状電極27および28またはメッシ
ュ状電極27および28と対向電極45との間に所望の
電位差 (電界) を与えることで、画素電極18に対応す
る領域の強誘電体層26に画素情報が書き込まれるとと
もに、液晶層が透過から吸収へまたは吸収から透過へ変
化される。
【0034】ここで、強誘電体層26への書き込み時に
は、画素電極18とメッシュ状電極27および28の間
に、強誘電体層26に用いられている誘電体が分極反転
する抗電界以上の電界を与えることが必要となる。ま
た、強誘電体層26による画像情報の保持時には、強誘
電体層26に記憶された画素情報(分極電荷)が、液晶
層50と直接接触している部分で、強誘電体層26を介
して液晶層50への画像の書き込みが行われる。
【0035】詳細には、強誘電体層26は、図3(a)
に示すような波形の駆動電圧が印加されることで、図3
(b)に示す電界一電束密度(E−D)ヒステリシス上
での動作を示す。
【0036】より詳細には、画面書換え期間のあるタイ
ミングで、注目している画素に信号を書き込む際に正の
信号を書き込む時間をTw+とすると、信号線19の電
圧として、VG−が印加され、強誘電体層26の分極の
向きが負方向に飽和される。すなわち、分極の向きが負
方向に揃えられる(図3(b)a点)。
【0037】続いて、映像信号にあたるVw+の電圧を
印加し(図3(b)b点)、次に、基準電位Vzを印加
することで(図3(b)c点)、1画素の正電圧の書き
込みサイクル(期間)が終了する。
【0038】書き込みサイクル(期間)が終了すると、
TFT23がオフとなり、強誘電体層26の電極電位が
基準電圧Vzで保持される。この場合、他の画素の書き
込みにおいても、この注目画素の強誘電体の分極状態、
並びに分極によって発生した固定電荷が生成する電位を
維持することができる。なお、液晶材にゲストホスト型
を用い、反射型とすることで、書換えが必要になるまで
信号線の電圧を変動させる必要がなく、低消費電力で液
晶を駆動することができる。
【0039】また、図3に示した駆動方式によれば、画
面書換え期間が終了し、画面の書換えが全く不要な期間
(非変更保持期間)には、ゲート電位を上昇させて、信
号線19に基準電位Vzを印加して画素を書き込むこと
で、画素電極18の電位がリーク電流などでドリフト変
動することを低減でき、液晶層に印加される電界の変動
を抑えることができる。
【0040】一方、カーソルを点滅させたり、マウスま
たはポインタにより表示ポイントが移動される場合ある
いは画面中の一部表示のみを書き換える等の場合には、
書き換える画素に関してのみゲート線13の電圧を選択
的に上昇させることで、容易に信号を書き込むことがで
きる。
【0041】なお、図3に示した駆動方式では、非変更
保持期間中、TFT23を連続してオンさせているが、
間欠的に基準電圧Vzを書き込むようにしてもかまわな
い。この方法は、直流電圧が印加されることにより周辺
駆動回路で抵抗ロスが生じるような場合に、消費電力を
低減するために有益である。
【0042】また、図3に示した例では、画素を選択す
る同一期間に、強誘電体層26に、分極飽和反転、書き
込みおよび基準電圧印加を実施したが、それぞれを独立
した期間に、あるいは分極飽和反転と書き込みおよび書
き込みと基準電圧印加を分割してもかまわない。この場
合、分極飽和反転を全画素同時とし、その後、所定の電
圧Vw+の書き込みを画素ごとに行ってもよい。
【0043】なお、液晶の等価回路において、液晶容査
に対して並列接続されたリーク抵抗で表される時定数が
十分大きい場合、前記の書き込みのみで駆動できる。一
方、時定数に対して表示期間が無視できない長さである
場合、一定周期または不定的な周期の任意の適当なタイ
ミングで、液晶に印加される電圧の極性を変えてやると
よい。
【0044】図3(b)d点、同e点、同点は、上述し
た電圧の極性の変更を示すもので、VR+の電圧で正方
向に分極を揃え(図3(b)d点)、Vw−を印加し
(図3(b)e点)、さらに基準電圧Vzを書き込む
(図3(b)f点)ようにすればよい。この場合、図3
(b)d〜f点と図3(b)a〜c点の繰り返しを、例
えば、液晶の時定数の概ね1/10の周期の交流電圧に
より提供すれば、電圧が5%低下した条件で電圧極性を
反転させることになり、反転の際の輝度変化率も同程度
となり、輝度変化は視認されるものの、許容できる範囲
となる。また、この電圧極性の反転させる駆動に際して
も、図1に示した液晶表示装置の構造を与えることで、
画素数が多くなっても、誘電体および液晶に印加される
電圧が正確に制御できるため、正負の電圧の絶対値を等
しくすることができ、液晶に直流電圧が印加されて画像
が焼き付くような問題が発生せず、長期に渡って良好な
表示を得ることができる。なお、正負の電圧印加時間
は、適当な方法でシステムに記憶させ、長期的な正負の
バランスが取れるように駆動することも有効である。
【0045】図4は、図1に示した液晶表示装置のモデ
ルを用い、Y方向電極27およびX方向電極28を適用
した場合の液晶層のポテンシャル分布を示している。図
4に示されるように、液晶層の電位は、Y方向電極27
およびX方向電極28からなるメッシュ状電極の交差位
置において、メッシュ状電極の電位まで上昇されている
ことが認められる。
【0046】このことから、液晶材料を、上述した電位
でスイッチングする材料を選択することで、メッシュ状
電極への電圧印加を停止した後も、強誘電体層(誘電
体)に記憶された情報(分極電荷量)により、液晶のス
イッチングが可能となることが分かる。また。図4に示
したメッシュ状電極の各電極間に形成される電位分布を
積極的に活用することによって、1つのTFT23によ
り駆動される画素内を、メッシュ状電極で区切られた領
域毎に、任意に透過および吸収を制御可能となり、複数
の階調を表示可能となる。つまり、図5に示すように1
画素内にメッシュ状電極を多数本設けることによって、
液晶がスイッチングされる領域(図5中に、ハッチング
を施した領域)とスイッチングされない領域(図5中の
非ハッチング領域)を形成することで各表示画素毎に面
積階調に基づく中間調を表示を可能にする。なお、図3
に示したハッチング領域がY方向電極27およびX方向
電極28から所定の距離に制限されることは、図4に示
した液晶層のポテンシャル分布に認められるように、各
電極27および28からの距離が増大するにつれて強誘
電体層26のポテンシャルが低下して、誘電体の分極が
生じなくなることによるものである。
【0047】図6は、図1ないし図5を用いて説明した
アクティブマトリックス型液晶表示装置の別の実施の形
態を示す概略断面図である。なお、図1に示した構成と
同一の構成については、同一の符号を付して詳細な説明
を省略する。
【0048】図6を参照すれば、液晶表示装置100
は、複数のTFT23がマトリックス状に配置されてい
るアレイ基板110、アレイ基板110に対して所定の
間隔で対向された対向基板40、アレイ基板110と対
向基板40との間に介在された液晶組成物50からな
る。
【0049】アレイ基板110の絶縁基板11に提供さ
れたアンダーコート層12上には、ゲート線を兼ねる走
査線(行選択線)13および図示しない蓄積容量電極が
配置され、さらにゲート絶縁膜14が形成されている。
【0050】ゲート絶縁膜14の上方で少なくとも走査
線13のゲート電極に対応する部分には、a−Si層1
5および無機保護膜16が順に積層されている。a−S
i層15の全域と無機保護膜16の一部には、オーミッ
クコンタクト層17が配置され、オーミックコンタクト
層17とa−Si層15とが積層された領域から所定の
距離だけ離れた位置には、画素電極としての透明導電膜
すなわちITO膜18が形成されている。
【0051】アンダーコート層12上で、ゲート電極
(走査線)13と直交する方向の所定の位置には、信号
線(列選択線)19が形成されている。なお、信号線1
9は、パッシベーション膜(絶縁膜)20により覆われ
ることでITO膜(画素電極)18と絶縁されるととも
に、次に説明するTFTのドレイン電極と一体的に形成
される。また、オーミックコンタクト層17上には、T
FTのソース電極21に対応する電極部分と、同ドレイ
ン電極22として利用される電極部分が、形成される。
このようにして、走査線13および信号線19によりマ
トリックスに区分された複数領域のそれぞれに関し、走
査線13をゲート電極としドレイン電極22が信号線1
9に接続されたTFT23が、形成される。
【0052】電極部分21および22は、パッシベーシ
ョン膜24により保護される。また、画素電極18の概
ね全域およびパッシベーション膜24の全域すなわち絶
縁基板11の表層側の全域には、層間絶縁膜25が所定
の厚さに形成される。
【0053】層間絶縁膜25を介在させた状態で画素電
極18の概ね全域を覆う領域には、誘電率が10〜50
00で、厚さが概ね0.5〜1000μmに設定された
強誘電体層26が形成されている。
【0054】強誘電体層26の直上には、例えば、a−
Si,GaAs,InN,AlN,BN,Se,Te,
PbS,Bi2 Te3 等の半導体からなる半導体層12
6が形成されている。
【0055】半導体層126上には、走査線13と信号
線19とにより区分された1画素に相当する領域を、複
数の帯状領域に区分する第1の方向に延出されたメッシ
ュ状列電極すなわちY方向電極27、Y方向電極27と
直交する第2の方向に延出されたメッシュ状行電極すな
わちX方向電極28ならびにY方向電極27とX方向電
極28が交差する位置で双方の電極間の絶縁距離を維持
して絶縁する層間絶縁スペーサ29が配置されている。
【0056】続いて、Y方向電極27とX方向電極28
およびTFT23の全てが層間絶縁膜25および配向膜
30によりさらにカバーされ、対向基板40と組立てら
れた際に外側に向けられる面に、偏光板31が設けられ
る。
【0057】以下、対向基板40との間に図示しないス
ペーサを介在させて所定間隔で対向させ、基板間に液晶
材(液晶組成物)を注入して、液晶層50を形成する。
次に、図6に示した液晶表示装置100の動作について
説明する。
【0058】図6に示した液晶表示装置100において
も、基本的には、図1ないし図5に示した液晶表示装置
1と同様に、TFT23を第1の駆動回路にて、Y方向
電極27およびX方向電極28を第2の駆動回路にて、
それぞれ独立に制御し、1個のTFT23に接続された
画素電極18とメッシュ状電極27および28またはメ
ッシュ状電極27および28と対向電極45との間に所
望の電位差 (電界) を与えることで、画素電極18に対
応する領域の強誘電体層26に画素情報が書き込まれる
とともに、液晶層が透過から吸収へまたは吸収から透過
へ変化される。
【0059】また、強誘電体層26への書き込み時は、
画素電極18とメッシュ状電極27および28の間に、
強誘電体層26が分極反転する抗電界以上の電界(電位
差)を与えることが必要となる。
【0060】ここで、図4に示したと同様に、液晶表示
装置100のモデルを用いてポテンシャル分布を求める
と、Y方向電極27およびX方向電極28からなるメッ
シュ状電極の交差位置およびY方向電極27およびX方
向電極28により区分される領域の概ね全域において、
メッシュ状電極の電位まで上昇されていることが認めら
れる。すなわち、図7から明らかなように、強誘電体層
26とメッシュ状電極との間に、半導体層を挟むことに
より、液晶層の電位が、概ね一様となることが認められ
る。
【0061】また、このことは、図8に示されるよう
に、1画素内にメッシュ状電極を多数本設けることによ
って、液晶がスイッチングされる領域(図8のハッチン
グを施した領域)とスイッチングされない領域(図8の
非ハッチング領域)を形成することで各表示画素毎に面
積階調に基づく中間調表示を可能にする。
【0062】なお、図8に示した例では、Y方向電極2
7およびX方向電極28により区分される領域内は、同
一の濃度となる。すなわち、図1に示した液晶表示装置
においては、図5を用いて説明したように、Y方向電極
27およびX方向電極28のそれぞれから所定距離離れ
た位置で強誘電体層26のポテンシャルが低下して、分
極が生じなくなる領域が存在していたが、強誘電体層2
6とメッシュ状電極との間に半導体層を挟むことによ
り、Y方向電極27およびX方向電極28により区分さ
れる領域内の電位が概ね均一で、しかも領域内の全域に
おいて、強誘電体層26が分極反転するために必要な抗
電界以上の電界(電位差)が得られていることになる。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、この発明のアクテ
ィブマトリックス型表示装置は、画素電極と対向電極と
の間に、強誘電体層を有し、強誘電体層は、対向電極と
の間に位置されるメッシュ状電極により分極反転の抗電
界を越える電界により画像情報をメモリできる。すなわ
ち、画面の書き替えが生じない場合には、強誘電体層の
分極を保持するために要求される電位差を維持できる電
力が消費されるのみで、画面を表示可能となる。従っ
て、消費電力が少なく、電源容量が少なくとも長期に亘
って画面を表示可能な表示装置が提供される。
【0064】また、この発明の液晶表示装置によれば、
メッシュ状電極により区分された1画素中の複数の領域
をTFTによる1画素単位の駆動とは別に、任意に透過
から吸収へあるいは吸収から透過に変化させることで、
面積階調による階調の表示が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の液晶表示装置の第一の実施の形態を
概略的に示す断面図。
【図2】図1に示した液晶表示装置の概略平面図。
【図3】図1に示した液晶表示装置のメッシュ状電極に
印加される駆動電圧の例を示すタイミングチャート。
【図4】図1に示した液晶表示装置のメッシュ状電極に
より強誘電体層に付与される電界(ポテンシャル)を示
すグラフ。
【図5】図1に示した液晶表示装置のメッシュ状電極に
より提供される濃度変化の状態を示す概略図。
【図6】図1に示した液晶表示装置の別の実施の形態を
概略的に示す断面図。
【図7】図7に示した液晶表示装置のメッシュ状電極に
より強誘電体層に付与される電界(ポテンシャル)を示
すグラフ。
【図8】図6に示した液晶表示装置のメッシュ状電極に
より提供される濃度変化の状態を示す概略図。
【符号の説明】
1 …液晶表示装置、 10 …アレイ基板、 13 …走査線(ゲート電極)、 14 …ゲート絶縁膜、 15 …a−Si層、 16 …無機保護膜、 17 …オーミックコンタクト層、 18 …ITO膜(画素電極)、 19 …信号線(列選択線)、 21 …電極部分(ソース)、 22 …電極部分(ドレイン)、 23 …TFT、 26 …強誘電体層、 27 …Y方向電極(メッシュ状列電極)、 28 …X方向電極(メッシュ状行電極)、 40 …対向基板、 45 …対向電極、 50 …液晶層、 100 …液晶表示装置、 110 …アレイ基板、 126 …半導体層。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液晶層の一方の面に面して配置される第一
    の電極に接して配置され、誘電率が10以上5000未
    満の強誘電体層と、 前記液晶層を介在させた状態で前記第一の電極に対向さ
    れ、かつ前記液晶層に面して配置される第二の電極と、 前記液晶層と前記強誘電体層との間に配置された第三の
    電極と、を有することを特徴とするマトリックス型表示
    装置。
  2. 【請求項2】前記第三の電極は、第1の方向および第1
    の方向と概ね直交する第2の方向にそれぞれ延出された
    複数の電極を含むメッシュ状電極であることを特徴とす
    る請求項1に記載のマトリックス型表示装置。
  3. 【請求項3】前記強誘電体層と前記第三の電極間に、半
    導体層が配置されていることを特徴とする請求項2に記
    載のマトリックス型表示装置。
  4. 【請求項4】前記第三の電極は、前記第一の電極により
    区分される前記液晶層の1画素相当の領域を、独立に駆
    動可能な複数領域に区分するよう配置されていることを
    特徴とする請求項1に記載のマトリックス型表示装置。
  5. 【請求項5】前記第三の電極は、第1の方向および第1
    の方向と概ね直交する第2の方向にそれぞれ延出された
    複数の電極を含むメッシュ状電極であることを特徴とす
    る請求項4に記載のマトリックス型表示装置。
  6. 【請求項6】前記強誘電体層と前記第三の電極間に、半
    導体層が配置されていることを特徴とする請求項5に記
    載のマトリックス型表示装置。
  7. 【請求項7】前記第三の電極は、前記第三の電極により
    区分される少なくとも2以上の領域により、前記液晶層
    の1画素相当の領域を提供することを特徴とする請求項
    1に記載のマトリックス型表示装置。
  8. 【請求項8】前記第三の電極は、第1の方向および第1
    の方向と概ね直交する第2の方向にそれぞれ延出された
    複数の電極を含むメッシュ状電極であることを特徴とす
    る請求項7に記載のマトリックス型表示装置。
  9. 【請求項9】前記強誘電体層と前記第三の電極間に、半
    導体層が配置されていることを特徴とする請求項8に記
    載のマトリックス型表示装置。
  10. 【請求項10】前記第一の電極は、前記液晶層の1画素
    相当の領域を定義する反射電極であることを特徴とする
    請求項1に記載のマトリックス型表示装置。
  11. 【請求項11】前記第三の電極は、第1の方向および第
    1の方向と概ね直交する第2の方向にそれぞれ延出され
    た複数の電極を含むメッシュ状電極であることを特徴と
    する請求項10に記載のマトリックス型表示装置。
  12. 【請求項12】前記強誘電体層と前記第三の電極間に、
    半導体層が配置されていることを特徴とする請求項11
    に記載のマトリックス型表示装置。
  13. 【請求項13】前記第三の電極は、前記液晶層の1画素
    相当の領域を、異なる透過率を有する複数領域に区分可
    能であることを特徴とする請求項1に記載のマトリック
    ス型表示装置。
  14. 【請求項14】前記第三の電極は、第1の方向および第
    1の方向と概ね直交する第2の方向にそれぞれ延出され
    た複数の電極を含むメッシュ状電極であることを特徴と
    する請求項13に記載のマトリックス型表示装置。
  15. 【請求項15】前記強誘電体層と前記第三の電極間に、
    半導体層が配置されていることを特徴とする請求項14
    に記載のマトリックス型表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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