JP3442551B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JP3442551B2
JP3442551B2 JP29659995A JP29659995A JP3442551B2 JP 3442551 B2 JP3442551 B2 JP 3442551B2 JP 29659995 A JP29659995 A JP 29659995A JP 29659995 A JP29659995 A JP 29659995A JP 3442551 B2 JP3442551 B2 JP 3442551B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶表示装置に関し
特にアクティブマトリクス型液晶表示に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレイは、低消費電力で、厚
さが薄く、軽量な表示装置として利用されている表示装
置である。特に各画素に薄膜トランジスタを設けたアク
ティブマトリクス型の液晶ディスプレイでは画素数を多
くしてもコントラストが高く、また動画表示しても応答
が速い、表示品質の良好な画質が得られるため、TV用
を始め、コンピュータ用として重視されている。
【0003】近年、携帯型のコンピュータあるいは情報
端末機器が、いつでも情報を受け、加工し、発信するこ
とで広く用いられようとしている。このような用途にお
いては、機器全体の消費電力の低減が連続稼働時間を長
くする上でとりわけ重要であり、低消費電力のための様
々な工夫がなされている。液晶デイスプレイにおいても
さらなる低消費電力化が必要である。
【0004】図19は従来のアクティブマトリクス型液
晶表示装置の表示部の構成を概略的に示した図である。
また、図20は従来の液晶表示装置の画素部分の回路の
構成例を概略的に示した図である。
【0005】各画素にはトランジスタが1つ設けられ、
ゲート線に印加された電圧によってトランジスタがオン
し、その時の信号線の電圧を液晶に印加する。他の画素
を駆動する際はゲート電圧を下げてトランジスタをオフ
にすることで、液晶および蓄積容量に充電された電荷が
保持される。
【0006】液晶には通常交流電圧を印加する必要があ
り、また画面のちらつきを抑えるために人間の目に感じ
ない周波数(例えば60Ηz)で駆動する必要がある。
このため、静止画表示など画面に動きがない場合におい
ても、常に信号線、ゲート線にパルスを印加する必要が
ある。
【0007】信号線の駆動回路は、シフトレジスタとサ
ンプルホールド回路および出力バッファで構成され、通
常表示信号を一定期間内に順次サンプリングするため
に、クロック周波数は、およそ走査期間を信号線数で割
った値の逆数になり、1280×1024画素の場合、
80ΜΗz程度となる。駆動回路の消費電力はこのクロ
ック周波数に比例する。また、液晶パネルの消費電力
は、(印加電圧)2 ×(容量)×(周波数)で求められ
る。信号線の信号変化の周波数は一走査時間の逆数であ
り、61kHz程度となる。いずれにしても、消費電力
は周波数に比例することから、液晶へのリフレッシュレ
ートが同じである限り、消費電力を低減することは困難
である。
【0008】例えばVGΑ(640×480画素)の対
角10.4インチのLCDの消費電力は1W程度であ
り、携帯用情報機器の表示装置として長時間使うには問
題がある。さらに、今後ますます増加する画面情報量に
対応した高精細の液晶表示装置ではさらに消費電力が増
大するため、低消費電力化が大きな課題となっていた。
−方、強誘電性液晶を用いて液晶そのものメモリ性を持
たせ、液晶へのリフレッシユレートを遅くすることで低
消費電力を図る技術が知られている。しかし、液晶にメ
モリ性を持たせると階調表示ができなくなり、カラー表
示においても表示色数が著しく限定され、液晶表示装置
の表示品質を大きく制限してしまうという問題があっ
た。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題を解決するためになされたものである。すなわち本発
明は表示品質を制限することなく駆動回路の消費電力を
大幅に低減した液晶表示装置を提供することを目的とす
る。また、携帯用情報機器などに適した消費電力が小さ
く長時間使用可能な液晶表示装置を提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶表示装置
は、第1信号線、第2信号線、第1ゲート線及び画素電
極が形成された第1基板と、前記画素電極と対向する対
向電極が形成された第2基板と、前記第1基板と前記第
2基板間に挟まれた液晶層と、前記第1信号線に接続さ
れた第1ソース電極と、前記画素電極に接続された第1
ドレイン電極と、前記第1ゲ−ト線に接続された第1ゲ
ート電極とを有する第1薄膜トランジスタと、前記第2
信号線に接続され、与えられた前記第1ドレイン電極の
電圧によって、前記第2信号線の信号を前記画素電極に
供給するように切り替えられるメモリ部とを備え、前記
メモリ部は、前記第2信号線に接続された第2ソース電
極と、前記画素電極と接続された第2ドレイン電極と、
前記電圧を保持する容量に接続された第2ゲート電極と
を有する第2薄膜トランジスタを具備したことを特徴と
する。
【0011】
【0012】メモリ部の容量は、強誘電体絶縁膜による
コンデンサであってもよい。また、前記第2信号線に
は、定周波数交流電圧が供給されてもよい。
【0013】
【0014】
【0015】また、第1の信号線と前記第2の信号線は
平行に配設するようにしてもよい。また、本発明の液晶
表示装置は、ゲート電極を絶縁するゲート絶縁膜とコン
タクト領域を介してソース・ドレイン電極と接合した半
導体膜との間に強誘電体膜を有する薄膜トランジスタを
具備したことを特徴とする。
【0016】本発明の液晶表示装置は、複数のゲート線
と、複数の信号線と、各画素に前記ゲート線および前記
信号線と接続された第1のトランジスタと、この第1の
トランジスタに接続された画素電極によって液晶に電圧
を印加する液晶表示装置において、電圧印加手段を構成
する第1のトランジスタの他に、液晶に交流電圧を印加
する第2の電圧印加手段を構成する回路が設けられ、こ
の回路は液晶への電圧印加の有無を保持できるメモリ部
を有し、かつ複数系統の電圧印加をスイッチング可能な
制御手段を具備したことを特徴とする。
【0017】すなわち、本発明の液晶表示装置は、液晶
を駆動する複数系統の電圧印加手段(駆動回路を含む)
と、これら複数系統の電圧印加手段を切替えるととも
に、切替状態を保持するメモリ部を有する制御手段とを
備えることにより、選択可能な複数の表示モードを可能
にするものである。また、この表示モードに駆動周波数
の小さな表示モードを含めることにより、大幅な低消費
電力化を図ったものである。表示モードは例えば高品質
な階調駆動も選択可能である。
【0018】本発明の液晶表示装置は複数系統の信号線
を駆動する信号線駆動回路は、系統毎に異なった駆動回
路を用いるようにしてもよいし、複数系統の信号線を管
理可能な単一の駆動回路を用いるようにしてもよい。ま
た、対向電極にもこれら複数系統の電圧印加手段により
電圧を印加するようにしてもよい。
【0019】また、本発明に係る液晶表示装置は、前記
第1基板は、さらに第2ゲート線及びストローブ配線を
備え、前記容量を介して前記第2ゲート線と前記第2ゲ
ート電極が接続され、前記ストローブ配線により制御さ
れる第3薄膜トランジスタを介して前記第2ゲート電極
と前記第1ドレイン電極が接続されたことを特徴とする
ものである。
【0020】制御手段は、例えばコンデンサと薄膜トラ
ンジスタなどの非線形スイッチング素子を組合わせて構
成するようにしてもよい。
【0021】コンデンサには常誘電体絶縁膜によるコン
デンサと、強誘電性絶縁膜によるコンデンサを組合わせ
てあるいはそれぞれ用いるようにしてもよい。
【0022】本発明の液晶表示装置においてはトランジ
スタを採用して回路を構成したが、例えばダイオード、
MIM(Metal-Insulator-Metal )のような他の非線形
スイッチング素子を用いるようにしてもよい。
【0023】液晶層はネマティック液晶をホストとしカ
ラー染料をゲストとしたゲストホスト型としたが、黒色
染料をホストとするようにしてもよい。また、高分子分
散型液晶、コレステリック液晶、スーパーホメオトロピ
ック液晶など他の液晶を用いるようにしてもよい。
【0024】薄膜トランジスタは、アモルファスシリコ
ンで活性層を形成したものを用いたが、非単結晶の結晶
シリコン、Te、CdSeなど他の半導体層で活性層を
形成するようにしてもよい。
【0025】本発明の液晶表示装置に用いる強誘電コン
デンサはチタン酸バリウムの結晶膜を用いた。この他強
誘電性絶縁膜としてPZT(PbZrX Ti
1-X 3 )、PLZT((Pb,La)(Zr,Ti)
3 )などのペロブスカイト系の強誘電体を用いるよう
にしてもよい。また、BaMgF4 などの化合物、Ba
4 Ti312などの層状化合物を用いるようにしてもよ
い。さらに、ビニリデンフロライトとトリフルオロエチ
レンとの共重合体、ポリフッ化ビニリデンとトリフルオ
ロエチレンとの共重合体などの有機強誘電体を用いるよ
うにしてもよい。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に本発明の液晶表示装置につ
いて詳細に説明する。
【0027】図1は本発明の液晶表示装置の構成の1例
を概略的に示す図である。図2は図1に例示した液晶表
示装置の1画素を構成する回路の1例を示す図である。
【0028】本発明の液晶表示装置が具備する第1の電
圧印加手段は、薄膜トランジスタ(Tr1)101を備
えており、この薄膜トランジスタ(Tr1)101のゲ
ート電極はゲート線(Gn)102に接続され、ソース
電極は第1の信号線駆動回路103に接続された信号線
(Sm)104に接続され、ドレイン電極は液晶層10
5と接続された画素電極110に接続されている。液晶
層105の透過率を画素電極110と対向電極106の
間の電圧により変化させて表示を可能にするものであ
る。対向電極106の電位をVcomとする。
【0029】第2の電圧印加手段は薄膜トランジスタ
(Tr2)107を備えており、この薄膜トランジスタ
(Tr2)107のソース電極は第2の信号線ドライバ
回路108に接続した第2の信号線(Vac)109に
接続され、ドレイン電極は液晶層105と接続された画
素電極110に接続されている。また、薄膜トランジス
タ(Tr2)107のゲート電極は第1及び第2の電圧
印加手段を切替えるとともに、この切替状態を保持する
メモリ部を有する制御手段に接続されている。
【0030】制御手段には、常誘電体絶縁膜によるコン
デンサ(C1)111と、強誘電性絶縁膜によるコンデ
ンサ(C2)112を用いている。コンデンサ(C1)
111、C2を直列に接続し、C1側を画素電極110
と、C2側を前段のゲート線(Gn−1)113とそれ
ぞれ接続する。また、薄膜トランジスタ(Tr2)10
7のゲート電極とコンデンサC1とコンデンサC2の接
続点とを接続する。
【0031】
【0032】液晶層はネマティック液晶をホストとしカ
ラー染料をゲストとしたゲストホスト型としたが、黒色
染料をホストとするようにしてもよい。また、高分子分
散型液晶、スーパーホメオトロピック液晶など他の液晶
を用いるようにしてもよい。ノーマリ黒の液晶を用いた
場合は電圧が印加されないとき着色し(黒色染料の場合
で代表し黒表示と呼ぶ)、電圧が印加されるとき透明と
なり白表示となる。薄膜トランジスタは、アモルファス
シリコンで活性層を形成したものを用いたが、非単結晶
の結晶シリコン、Te、CdSeなど他の半導体層で活
性層を形成するようにしてもよい。
【0033】図2に例示した液晶表示装置の画素回路を
構成する強誘電コンデンサ(C2)112の強誘電性絶
縁膜にはチタン酸バリウムの結晶膜を用いている。強誘
電性絶縁膜としてPZT(PbZrX Ti1-X 3 )、
PLZT((Pb,La)(Zr,Ti)O3 )などの
ペロブスカイト系の強誘電体を用いるようにしてもよ
い。また、BaMgF4 などの化合物、Ba4 Ti3
12などの層状化合物を用いるようにしてもよい。さら
に、ビニリデンフロライトとトリフルオロエチレンとの
共重合体や、ポリフッ化ビニリデンとトリフルオロエチ
レンとの共重合体などの有機強誘電体を用いるようにし
てもよい。
【0034】強誘電コンデンサ(C2)112の特性を
図3に示す。横軸をコンデンサに印加する電圧V、縦軸
を分極Pとすると、図示したようにヒステリシスを描
く。坑電界Ecから求められる電圧であるVc以上の電
圧が印加されると分極は正となり、電圧を0にしても自
発分極Psの分極が残る。また、−Vc以下の電圧が印
加されるとそこで分極が反転し負の分極となる。
【0035】まず、通常階調駆動時の動作を示す。この
場合強誘電コンデンサ(C2)112は前段のゲート線
(Gn−1)113を基準に負に分極しており、第2の
電圧印加手段を開閉するトランジスタ(Tr2)107
のゲート電極の電位Vg2は前段のゲート線(Gn−
1)113に対して負となり、トランジスタ(Tr2)
107はオフになる。したがって、画素電位Vpは第2
の信号線(Vac)から切り離されており、トランジス
タ(Tr2)107による影響はない。
【0036】表示装置の(n,m)番地の画素を選択し
て表示信号を書き込む際には、トランジスタ(Tr1)
101を、ゲート線(Gn)102を高電圧にすること
によりオンさせ、信号線(Sm)104の電圧が画素電
圧Vpに書き込まれる(等しくなる)。
【0037】このとき、信号電圧によってコンデンサ
(C1)111とコンデンサ(C2)112の容量分割
により、コンデンサ(C1)111とコンデンサ(C
2)112との間に電圧Vg2が発生するから、第1の
電圧印加手段により印加する電圧を、強誘電コンデンサ
(C2)112の分極が反転する分極反転電圧Vcより
も小さくなるように印加すれば、コンデンサ(C2)1
12の分極は維持される。
【0038】通常駆動時の第1の電圧印加手段によって
印加される表示信号電圧の最大変化量をΔVsigとす
ると、 ΔVg2=(C1/(C1+C2))・ΔVsig<V
c の不等号が実現するようにΔVsigを設定すれば、強
誘電コンデンサ(C2)112は分極反転せずに分極を
保つことができる。
【0039】電荷は液晶LCおよびコンデンサ(C1)
111とコンデンサ(C2)112の直列接続で構成さ
れた蓄積容量に貯えられる。強誘電コンデンサ(C2)
112は直流的には電圧を持っているが、常誘電コンデ
ンサ(C1)111により画素電位Vpに対する直流成
分の影響をなくすることができる。画素電位Vpを対向
電極電位Vcomに対して正、負の電圧となるように信
号を加えることで液晶に交流が印加でき、その振幅も信
号線(Sm)104に印加される電圧によって自由に決
めることができることから、液晶の透過率は連続的に変
化させることができ、階調表示が可能となる。
【0040】次に、メモリ駆動を説明する。
【0041】図4はメモリ駆動時の信号波形の1例を概
略的に示す図である。メモリ駆動の場合、第2の電圧印
加手段により、配線Vacに対向電圧Vcomを中心と
した交流電圧を印加する。周波数は例えば60Hzに設
定することでフリッカは視認されない。この周波数は必
要に応じて設定するようにしてもよい。
【0042】まず、強誘電コンデンサ(C2)112の
分極の向きを前段のゲート線(Gn?1)113に対し
てVg2側が正になるようにするために、トランジスタ
(Tr1)101をゲート線(Gn)102に正のパル
スを加えてオンさせ、信号線(Sm)104に通常階調
表示の場合よりも大きな正の電圧振幅ΔVsigwを印
加する。また、図4に例示するように一度Vpを低くし
てから、正のパルスを印加するようにしてもよい。さら
に他の方法として、1つ前のフレームで低い電圧を書込
み、分極反転を起こさせるフレームで電圧差が大きくな
るような高い電圧を印加するようにしてもよい。
【0043】いずれにせよ、ΔVsigwの大きさをV
g2の差分として、以下のように強誘電コンデンサ(C
2)112の分極反転電圧Vcよりも大きくするように
すれば、強誘電容量の分極が正に反転する。
【0044】ΔVg2=(C1/(C1+C2))・Δ
Vsig >Vc 強誘電コンデンサ(C2)112の分極が正に反転する
と、この時は既に前段のゲート線(Gn−1)113の
電圧は0Vとなつているから、Vg2の値は、強誘電コ
ンデンサ(C2)112の残留分極Prから、ΔVg2
は、ほぼ、 ΔVg2=(Pr・A)/C2 で求められる値となる。ここで、Αはコンデンサの面
積、C2は強誘電コンデンサの容量である。
【0045】この第1の電圧印加手段により印加される
電圧によって、第2のトランジスタ(Tr2)107が
オンすることになる。その結果、第2の信号線(Va
c)に印加された交流電圧が(Tr2)107を通して
液晶に印加されることで白表示となる。
【0046】次に、強誘電コンデンサ(C2)112の
分極を反転させるために、第1の電圧印加手段により印
加する電圧を図4右寄りのように一度正にしてから、Δ
Vsigwだけ負のパルスを印加すると、強誘電コンデ
ンサ(C2)112には、絶対値としてVcより大きな
電圧が印加されるので分極は反転する。
【0047】この後、ゲートパルスが高い間に、第1の
電圧印加手段から対向電極電圧Vcom程度の電圧を印
加するようにすると、ゲートパルスがオフ、すなわちト
ランジスタ(Tr1)101がオフしたときに、画素電
圧VpはVcomとほぼ等しくなり液晶には電圧が印加
されず、黒表示となる。また、第1の電圧印加手段から
印加する電圧を対向電極電圧Vcomよりもトランジス
タ(Tr1)101のゲート電圧の変化で発生する電圧
シフト量ΔVpだけ大きくするようにしてもよい。これ
により液晶に印加される電圧はほぼ0にすることができ
る。
【0048】黒表示の場合、トランジスタ(Tr1)1
01とトランジスタ(Tr2)107がオフのままでは
画素電圧Vpが他の画素の駆動信号など外部からの擾乱
によりドリフトしてしまう場合には、必要に応じて第1
の電圧印加手段により対向電極電圧Vcomにほぼ等し
い電圧を印加するようにしてもよい。この場合は通常階
調駆動時と同様に、強誘電コンデンサ(C2)112の
分極は反転することはないため、トランジスタ(Tr
2)107のオン、オフの状態は保持できる。
【0049】なお、そのタイミングは例えば静止画表示
中は1秒に1回ないしそれ以上と長周期で印加するよう
にすればよいし、また動画表示中でも例えば60Hzで
印加するようにすればよく、この電圧印加の周波数は必
要な表示品質に応じて印加するようにすればよい。
【0050】またゲートパルスを全部同時にオンさせて
書き込むこともできるから、表示画像が変化しない空き
時間に印加するようにしてもよいし、必要に応じて適当
な周期で印加するようにしてもよく、表示への影響をお
よぼすことはない。
【0051】また、第2の電圧印加手段による液晶への
電圧印加は第2の信号線に印加される交流電圧Vacで
行われているが、信号線(Sm)104の電圧変化は画
面が書換えられる時だけとなり、実効的な周波数を大幅
に削減することができ、したがって、消費電力をほとん
ど0に近くすることができる。
【0052】例えば、A4サイズの液晶表示装置の液晶
容量は、比誘電率10、セルギャップ5μmの場合で、
容量値Ctは1.1μFである。第2の電圧印加手段に
より印加される交流電圧Vacの周波数を60Ηzと
し、また駆動電圧を10Vとしても、消費電力は、1.
1μF×60×102 =6.6mWである。この消費電
力はアルカリ単三乾電池1本で数100時間以上の使用
を可能にする値であり、特に携帯用情報機器などの表示
装置に最適な十分に消費電力の小さい液晶表示装置とな
る。
【0053】第1の電圧印加手段による階調駆動表示
と、第2の電圧印加手段によるメモリ駆動表示との選択
は、ユーザーが設定して切替えるようにしてもよいし、
表示画面の動静により自動的に切替わるようにしてもよ
い。
【0054】このように第1の電圧印加手段により液晶
に電圧を印加して通常の階調駆動表示を行い、第2の電
圧印加手段に第1の電圧印加手段より小さな例えば60
Hzの周波数で液晶に電圧を印加してメモリ駆動表示を
行うようにすれば、第1の信号線に印加される表示信号
の駆動周波数を大幅に小さくすることができる。したが
って消費電力を大きく低減することができる。さらに、
必要に応じて階調駆動表示を行うことができるので、表
示品質を制限することはない。
【0055】図5は、図2に例示した回路を実現するた
めの画素パターンを概略的に示す図であり、図6は図5
のMNに沿った断面を概略的に示す図である。
【0056】下部電極401をΙTOなどの酸化導電膜
で形成した後、強誘電性薄膜402を堆積する。ここで
はCVD法により基板温度600℃で200nm成膜し
た。強誘電膜はコンデンサ(C2)112付近のみに残
るようにしたが、ほぼ全面に残すようにしてもよい。強
誘電薄膜はプラズマCVD方法で形成するようにしても
よいし、また、スパッタ法、イオンアシスト法、ゾルゲ
ル法で形成するようにもよく、レーザーアニールを用い
るようにしてもよい。強誘電体材料もチタン酸バリウム
の他、PZT、PLZTまたは有機膜を用いるようにし
てもよい。
【0057】ゲート線403および強誘電コンデンサ
(C2)112の上部電極404、常誘電コンデンサ
(C1)111の下部電極405を同じ金属材料、ここ
ではΜoW合金を用いて300nmの膜厚で形成した。
金属材料はMoTaや単体の金属などを用いるようにし
てもよい。
【0058】続いてゲート絶縁膜406をプラズマCV
D法で堆積し、アモルファスシリコン407を堆積し、
ソース、ドレイン領域のn型アモルファスシリコン41
3を介して、ソース電極408、ドレイン電極409、
信号線410および常誘電コンデンサ(C1)111の
上部電極411をMoで形成した。
【0059】n型アモルファスシリコンはCVD法でも
成膜するようにしてもよいし、アモルファスシリコンに
イオンドーピング不純物を注入して形成するようにして
もよい。またゲート電極をマスクとして裏面露光などを
用いてセルフアライン技術によって、チャネル層、ソー
ス、ドレイン電極を形成するようにしてもよい。
【0060】画素電極412は、層間絶縁膜を形成後、
最後にITOにより形成した。チャネル部の上に絶縁膜
を形成する構造もセルフアライン化に有効である。
【0061】なお、この例では透過型の液晶表示装置と
したが、反射型の液晶表示装置に適用するようにしても
よい。この場合、画素電極をAlなどの散乱性のある反
射電極として形成し、配線やTFTの上までも覆うよう
に保護絶縁膜414の上に配置するようにすれば開口率
が向上する。
【0062】製造方法はここに例示した以外の方法を採
用するようにしてもよい。
【0063】またトランジスタもゲート電極を半導体層
の上に設けるスタッガ型やプレーナ型を用いるようにし
てもよく、半導体層も非単結晶の結晶シリコン、CdS
e、Teでなどで形成するようにしてもよい。
【0064】液晶もGH型以外の表示モードや材料、T
N型や反強誘電性液晶、コレステリック液晶などを用い
るようにしてもよい。前述の例ではノーマリ黒のモード
としたがノーマリ白のモードでもよい。その他、本発明
の趣旨を逸脱しない範囲で変形するようにしてもよい。
【0065】図7は図1の回路でさらに駆動方法を改良
した印加電圧の波形を示す。この場合、メモリ駆動の場
合でゲート線パルス波形に特徴があり、1段前のゲート
線のパルスが3つの値を取るようにしている。選択して
いる画素のトランジスタ(Tr2)101がオンしてい
るときに、前段のゲート線の電位を下げることで、小さ
い信号電圧でも強誘電コンデンサ(C2)112の分極
を反転させることができる。さらに、画素の選択が終了
した後に、前段のゲート線の電位をΔVgだけ引き上げ
ると、Vg2の電位もΔVgだけ上がる。
【0066】トランジスタ(Tr2)107をオンさせ
る時には、ゲート電圧が正で大きいほどオン抵抗が低下
することから、トランジスタ(Tr2)107の大きさ
を小さくしたり、移動度の低いトランジスタを用いた場
合でも液晶に電圧が印加できるようになる。
【0067】トランジスタ(Tr2)107をオフさせ
る時には、ゲート電圧Vg2は0〜−5V程度でよく、
正負で絶対値が同じ電圧を印加する必要はないから、強
誘電コンデンサ(C2)112の分極で発生する電圧よ
りもΔVgだけ高くしても十分にトランジスタ(Tr
2)107をオフさせることができる。
【0068】以上の説明はnチャネル型トランジスタを
用いた場合について行ったが、pチャネル型トランジス
タを用いた場合でも全く同様に考えることができる。こ
の場合は電位関係をpチャネル型に合わせればよい。
【0069】また、本実施例では対向電極の電位を一定
にしているが、配線Vacのに印加する電位一定にし、
対向電極電圧Vcomに交流を印加するようにしてもよ
い。この場合、配線Vacを前段のゲート線(Gn−
1)113に接続するることも可能である。
【0070】さらに、強誘電コンデンサ(C2)112
の接続先も含めて前段のゲート線に接続せずに、独立し
た配線を設けることも可能である。
【0071】また、配線Vac109の配置方法とし
て、信号線に平行に配置するようにしてもよい(図15
参照)。このような配置は特に反射型液晶表示装置など
で画素電極と信号線との間が別層にあって層間絶縁され
ているような場合に特に有効である。
【0072】本発明の液晶表示装置が具備する、第1の
電圧印加手段、第2の電圧印加手段及び制御手段は、図
2に例示した構成以外の回路により実現するようにして
もよい。
【0073】図8は本発明の液晶表示装置の1画素を構
成する回路の別の1例を示す図である。
【0074】図8に例示した画素構成回路はゲート電極
を絶縁するゲート絶縁膜とコンタクト領域を介してソー
ス・ドレイン電極と接合した半導体膜との間に強誘電体
膜を有する薄膜トランジスタ(Tr2)801を具備し
ている。つまりこのトランジスタ(Tr2)801は、
強誘電コンデンサを内部に具備したトランジスタであ
り、スイッチング機能とメモリ機能を有する複合デバイ
スである。このトランジスタの詳細な説明については後
述する(図16〜18参照)。
【0075】トランジスタ(Tr2)801の分極を反
転させメモリ書き込みを行う場合には、ストローブ配線
(St)802によりトランジスタ(Tr3)803を
オフにして、トランジスタ(Tr1)804をオンにし
第1の電圧印加手段により正の分極反転電圧を印加する
ようにすればよい。
【0076】メモリ駆動時に液晶(LC)805に電圧
を印加する場合には、トランジスタ(Tr3)をストロ
ーブ配線によりオンにしたうえで、トランジスタ(Tr
2)のオン、オフにより第2の信号線(Vac)806
からの電圧を印加するようにすればよい。
【0077】なお、図8に例示した回路において、トラ
ンジスタ(Tr3)801及びストローブ配線(St)
802は省略するようにしてもよい。
【0078】この場合、例えばトランジスタ(Tr2)
801内の強誘電コンデンサの分極反転を行う第1の電
圧印加手段からの信号の振幅ΔVsigwを大きくと
り、立上がり時間を短くすることにより、トランジスタ
(Tr3)803及びストローブ配線(St)802を
省略した場合でも、強誘電コンデンサをスイッチ動作さ
せるようにしてもよい。
【0079】図9はこのようなトランジスタ(Tr3)
及びストローブ配線(St)を省略した本発明の液晶表
示装置の1画素を構成する回路の1例を示す図である。
【0080】さらに、図8及び図9に例示した画素構成
回路において、トランジスタ(Tr2)のような強誘電
コンデンサを内部に具備したトランジスタは、通常のト
ランジスタ1001と強誘電コンデンサ1002を組み
合わせて実現するようにしてもよい。
【0081】図10は図8に例示した回路を通常のトラ
ンジスタ1001と強誘電コンデンサ1002を組み合
わせた変形例であり、図11は図9に例示した回路の同
様の変形例である。
【0082】このように本発明の液晶表示装置は、複数
系統の電圧印加手段により液晶に電圧を印加して階調表
示及びメモリ表示を実現するとともにこれら複数の電圧
印加手段を切替えるとともにこの切替状態を保持するメ
モリ部を具備した構成となっていればよく、上述した回
路構成以外にも様々に変形して実施するようにしてもよ
い。
【0083】次に、本発明のさらに別の実施形態につい
て説明する。
【0084】図12は本発明の液晶表示装置の1画素を
構成する回路の別の1例を示す図である。
【0085】この画素回路では図2に例示した常誘電コ
ンデンサ(C1)1201と並列にソース、ドレインを
接続したトランジスタ(Tr3)1202を設けてい
る。
【0086】このような構成によれば強誘電コンデンサ
(C2)1203の分極反転を行う際には、トランジス
タ(Tr3)1202をオンさせることで低い信号電圧
でも強誘電コンデンサ(C2)1203の分極を反転さ
せることができる。
【0087】また、強誘電コンデンサ(C2)1203
の大きさを、常誘電コンデンサ(C1)に比べ大きくす
ることができ、通常階調駆動時のトランジスタ(Tr
1)からみた蓄積容量が強誘電コンデンサ(C2)12
03の容量にほぼ等しくすることができる。したがっ
て、印加電圧による容量変化を実質的になくすることが
でき、さらに容易に階調制御を行うことができる。
【0088】さらに、強誘電コンデンサを大きく形成で
きることにより、アレイ基板を製造する際のマージンが
向上し、表示画面全体にわたって均一に形成できると同
時に生産性も向上する。
【0089】図13は本発明の液晶表示装置の1画素を
構成する回路の別の1例を示す図である。
【0090】この画素回路においては第1の電圧印加手
段である信号線(Sm)1300の他に、第2の電圧印
加手段として第2の信号線(Vac1)1301、第2
の信号線(Vac2)1302、ストローブ配線(S
t)1303と3系統備えており、これに応じて各系統
の切替えと、切替え状態の保持を行うために、4個の非
線形スイッチング素子として、トランジスタ(Tr1)
1304と、トランジスタ(Tr2)1305と、トラ
ンジスタ(Tr3)1306と、トランジスタ(Tr
4)1307と、強誘電コンデンサ(C2)1308
と、常誘電コンデンサ(C1)1309とを具備してい
る。
【0091】トランジスタ(Tr2)1305がオンの
時はトランジスタ(Tr3)1306をオフにし、トラ
ンジスタ(Tr2)1305がオフの時はトランジスタ
(Tr3)1306をオンになるように電圧を印加す
る。
【0092】階調駆動を行う際にはトランジスタ(Tr
4)1307を常にオフとし、トランジスタ(Tr2)
1305をオフ、トランジスタ(Tr3)1306をオ
ン状態にすれば、第2の信号線(Vac1)1301及
び(Vac2)1302を液晶(LC)1310と切り
離すことができ、第1の信号線(Sm)1300及びト
ランジスタ(Tr1)1304経由で通常の階調表示を
行うことができる。
【0093】メモリ駆動を行う際には、トランジスタ
(Tr4)1307を常にオンとすれば、トランジスタ
(Tr2)1305がオンかつトランジスタ(Tr3)
1306がオフの時には液晶には電圧Vac1が印加さ
れる。また、トランジスタ(Tr2)1305がオフか
つトランジスタ(Tr3)1306がオンの時には液晶
には電圧Vac2が印加される。
【0094】このような構成によれば、消費電力を大き
く低減できるメモリ駆動を行う際にも、液晶(LC)1
310に常にVac1またはVac2という所定の電圧
を印加することができる。したがって、トランジスタ
(Tr1)1304経由の強誘電コンデンサ(C2)1
308への書き込みのタイミングを自由に選択すること
ができ、さらにトランジスタ(Tr1)1304経由の
液晶(LC)1310のリフレッシュを完全に不変に保
つことができる。
【0095】図14は本発明の液晶表示装置の1画素を
構成する回路の別の1例を示す図である。
【0096】図14に例示した画素回路においては強誘
電コンデンサは設けておらず、ゲート電極がストローブ
配線(St)1401に接続されたトランジスタ(Tr
3)1402と常誘電コンデンサ(C1)1403によ
り、表示モードの切替えを行っている。切替え状態の保
持は第2の信号線駆動回路によりストローブ配線(S
t)1401経由で管理するようにしている。
【0097】ストローブ配線(St)1401によりト
ランジスタ(Tr3)1402をオンさせると、常誘電
コンデンサ(C1)1403に電圧が書き込まれ、トラ
ンジスタ(Tr2)1404をオン・オフさせることが
でき、第2の信号線1405からの電圧Vacを液晶
(LC)1406に印加することができる。
【0098】液晶(LC)1406への交流電圧を印加
するための配線Vac1405は、前述のように対向電
極(Vcom)1407に交流を印加するようにすれ
ば、配線Vac1405はストローブ配線(St)14
01あるいはゲート線(Gn−1)1408と兼用させ
ることも可能である。
【0099】また、上述のように第2の電圧印加手段で
ある第2の信号線(Vac)1405、ストローブ配線
(St)1401などは、第1の信号線(Sm)140
9と平行に配設するようにしてもよい。
【0100】このような構成によれば、とりわけ反射型
液晶表示装置のように画素電極と信号線が層間絶縁され
た異なる層にある場合に特に有効である。
【0101】図15はこのような構成の液晶表示装置の
1例を概略的に示した図である。第2の信号線は複数系
統設けるようにしてもよい。このような場合は、第2の
信号線1501(表示信号印加に限らない)の駆動回路
である第2の信号線駆動回路は1502、各系統毎に独
立して複数設けるようにしてもよいし、各系統をそれぞ
れ制御できる一つの駆動回路を設けるようにしてもよ
い。
【0102】なお、配線Vacに一定電圧を印加し、対
向電極Vcomに交流電圧を印加して、配線Vacをス
トローブ配線(St)あるいは前段のゲート線(Gn−
1)と兼用させる場合には、対向電極駆動回路に第2の
信号線駆動回路と同様の機能をもたせるか、対向電極を
第2の信号線駆動回路によって駆動するなど適宜設計す
るようにすればよい。
【0103】なお、図13に例示した画素回路において
Vac1、Vac2を選択する方法として、強誘電体コ
ンデンサを用いないで構成するようにしてもよい。例え
ば、図13に例示した画素回路の強誘電コンデンサ(C
2)1308に代えてインバータ回路を用いるようにし
てもよい。
【0104】次に、本発明の液晶表示装置に用いた強誘
電膜を内部に具備した非線形スイッチング素子について
説明する。
【0105】図16、17および18は例えば図8およ
び図9の画素部分に形成した強誘電体膜を内部に具備し
た複合デバイスである薄膜トランジスタの構造の1例を
概略的に示す断面図である。
【0106】図16に例示した薄膜トランジスタは、透
明絶縁姓基板1601と、この絶縁性基板1601上に
形成されたゲート電極1602と、このゲート電極上に
形成されたゲート絶縁膜1603と、このゲート絶縁膜
上に形成された強誘電体膜1604と、この強誘電体膜
1604上に形成された半導体膜1605と、この半導
体膜上に形成されたチャネル保護膜1606と、このチ
ャネル保護膜を挟んで前記半導体膜1605上に形成さ
れた複数の不純物半導体膜1607と、不純物半導体膜
1607上に形成されたソース電極及びドレイン電極1
608とを具備している。
【0107】強誘電体膜1604は半導体膜1605お
よびソース電極及びドレイン電極1608の形成領域に
対応する領域に形成するようにしてもよい。
【0108】図16に例示した薄膜トランジスタにおい
ては、強誘電体膜1604はチタン酸バリウムの結晶膜
を成膜して用いている。強誘電性絶縁膜としてPZT
(PbZrX Ti1-X 3 )、PLZT((Pb,L
a)(Zr,Ti)O3 )などのペロブスカイト系の強
誘電体を用いるようにしてもよい。また、BaMgF4
などの化合物、Ba4 Ti3 12などの層状化合物を用
いるようにしてもよい。
【0109】さらに、ビニリデンフロライトとトリフル
オロエチレンとの共重合体、ポリフッ化ビニリデンとト
リフルオロエチレンとの共重合体などの有機強誘電体を
用いるようにしてもよい。
【0110】強誘電性絶縁膜の成膜にあたっては、スパ
ッタ法、CVD法、プラズマCVD法、イオンアシスト
法またはゾルゲル法などを必要に応じて選択して用いる
ようにすればよい。膜厚についても、必要な容量などに
応じて適宜設計するようにすればよい。
【0111】また、透明絶縁姓基板1601に基板保護
膜を形成して、この上にゲート電極1602を形成する
ようにしてもよい。
【0112】半導体膜1605は例えばアモルファスシ
リコン膜を成膜して用いるようにしてもよいし、非単結
晶の結晶質シリコン膜を成膜して用いるようにしてもよ
い。さらに、CdSe、Teなど他の半導体を用いるよ
うにしてもよい。
【0113】図17に例示した薄膜トランジスタは、透
明絶縁姓基板1701と、この絶縁性基板上に形成され
たゲート電極1702と、このゲート電極上に形成され
たゲート絶縁膜1703と、このゲート絶縁膜1703
上に形成された強誘電体膜1704と、この強誘電体膜
1704上に形成された半導体膜1705と、この半導
体膜の所定領域に形成されたコンタクト領域1706
と、このコンタクト領域上に形成されたシリサイド層1
707と、このシリサイド層上に形成されたソース電極
及びドレイン電極1708とを具備している。
【0114】強誘電体膜1704はゲート絶縁膜170
3上の全面に形成するようにしてもよい。
【0115】半導体膜1705はこれまで述べたように
a−Si、p−Si、μ−Siおよびその他の半導体を
必要に応じて成膜するようにすればよい。
【0116】また、半導体膜1705のチャネル領域上
にチャネル保護膜1709を形成するようにしてもよ
い。
【0117】さらに、ソース電極及びドレイン電極17
08、チャネル保護膜1709の上側にパッシベーショ
ン膜1710を形成するようにしてもよい。
【0118】半導体膜のコンタクト領域1706は、ゲ
ート電極1702をマスクとして自己整合的にチャネル
保護膜1709を形成し、このチャネル保護膜1709
をマスクとして例えばりん(P)イオン(n型の時)な
どをドーピングして形成するようにしてもよい。
【0119】シリサイド層1707の形成は、半導体膜
1705のコンタクト領域1706上に、例えばMo、
Niなどの金属をスパッタ法などで堆積させ高温加熱す
ることにより形成するようにしてもよい。
【0120】図18に例示した薄膜トランジスタは、透
明絶縁姓基板1801と、この絶縁性基板上に形成され
た遮光膜1802と、この遮光膜1802の上から絶縁
基板1801上に形成された絶縁膜1803と、この絶
縁膜上に形成されたソース電極及びドレイン電極180
4と、このソース及びドレイン電極の上側から絶縁膜上
に形成された半導体膜1805と、この半導体膜の所定
領域に形成されたコンタクト領域である不純物半導体層
1806と、半導体膜1805上に形成された強誘電体
膜1807と、この強誘電体膜1807上の半導体膜1
805のチャネル領域に対応する領域に形成されたゲー
ト絶縁膜1808と、このゲート絶縁膜上に形成された
ゲート電極1809とを具備している。不純物層はイオ
ンドーピング後にレーザーアニール法で活性化してい
る。
【0121】ソース・ドレイン電極1804は遮光膜1
802をマスクとした裏面露光により自己整合的に形成
するようにしてもよい。また、半導体膜のコンタクト領
域1806も裏面露光によりパターンを形成しこのパタ
ーンをマスクとしてドーピングにより形成するようにし
てもよい。
【0122】またゲート電極1808とソース・ドレイ
ン電極1804を重なり合うように形成するようにして
もよい。
【0123】図16、図17及び図18に例示した薄膜
トランジスタの他、プレーナ型など他の構造の薄膜トラ
ンジスタのゲート絶縁膜と半導体膜との間に強誘電体膜
を形成するようにしてもよい。
【0124】このような構成を有する薄膜トランジスタ
は、強誘電コンデンサと薄膜トランジスタとの複合デバ
イスとして機能する。すなわち、図8及び図9に例示し
た本発明の液晶表示装置において、液晶に電圧を印加す
る複数系統の電圧印加手段のスイッチ機能と、メモリ駆
動を実現するためのメモリ機能を同時に実現することが
できる。したがって、このような薄膜トランジスタを備
えた液晶表示装置は、複数の例えば階調駆動とメモリ駆
動の表示モードを任意に切り換えるとともに、切替え状
態を保持することができ、消費電力を大きく低減するこ
とができる。
【0125】さらに、強誘電体の電化の保持が容易で劣
化が少なく、また分極により生じる電荷を半導体膜のキ
ャリア誘起に用いることができるので薄膜トランジスタ
のオン電流を多きくし薄膜トランジスタの特性が向上
し、優れた液晶表示装置となるる。
【0126】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の液晶表示
装置によれば、複数系統の電圧印加手段と、これら複数
系統の電圧印加手段を切替えるとともに切替え状態を保
持するメモリ部を有する制御手段とを具備することによ
り、階調駆動とメモリ駆動の複数の表示モードを選択で
きる。メモリ駆動によれば駆動周波数を大きく低減する
ことができ、特に本発明の液晶表示装置を携帯用情報機
器などに適用すれば、携帯時などに消費電力を小さくし
て長時間の使用が可能になる。さらに、必要に応じて階
調表示を行うこともできるから、液晶表示装置のもつ表
示能力、表示品質を制限することなく、低消費電力化を
達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示装置の構成例を概略的に示す
図。
【図2】本発明の液晶表示装置の画素回路の構成例を概
略的に示す図。
【図3】強誘電コンデンサの分極特性を概略的に示す
図。
【図4】本発明の液晶表示装置の信号印加例を概略的に
示す図。
【図5】本発明の液晶表示装置の画素部分の構成例を概
略的に示す図。
【図6】図5の画素部分のMN方向の断面を概略的に示
す図。
【図7】本発明の液晶表示装置の別の信号印加例を概略
的に示す図。
【図8】本発明の液晶表示装置の画素回路の別の構成例
を概略的に示す図。
【図9】本発明の液晶表示装置の画素回路の別の構成例
を概略的に示す図。
【図10】本発明の液晶表示装置の画素回路の別の構成
例を概略的に示す図。
【図11】本発明の液晶表示装置の画素回路の別の構成
例を概略的に示す図。
【図12】本発明の液晶表示装置の画素回路の別の構成
例を概略的に示す図。
【図13】本発明の液晶表示装置の画素回路の別の構成
例を概略的に示す図。
【図14】本発明の液晶表示装置の画素回路の別の構成
例を概略的に示す図。
【図15】本発明の液晶表示装置の別の構成例を概略的
に示す図。
【図16】本発明の液晶表示装置が具備する薄膜トラン
ジスタの構造の例を概略的に示す断面図。
【図17】本発明の液晶表示装置が具備する薄膜トラン
ジスタの構造の例を概略的に示す断面図。
【図18】本発明の液晶表示装置が具備する薄膜トラン
ジスタの構造の例を概略的に示す断面図。
【図19】従来の液晶表示装置の構成例を概略的に示す
図。
【図20】従来の液晶表示装置の画素回路の構成例を概
略的に示す図。
【符号の説明】
101……トランジスタ(Tr1)、102……ゲート
線(Gn) 103……第1の信号線駆動回路、104……第1の信
号線(Sm) 105……液晶(LC)、106……対抗電極 107……トランジスタ(Tr2)、108……第2の
信号線ドライバ回路 109……第2の信号線、110……画素電極、111
……コンデンサ(C1) 112……コンデンサ(C2)、113……ゲート線
(Gn−1) 401……下部電極、402……強誘電性薄膜、403
……ゲート線 404……上部電極(C2部)、405……下部電極
(C1部) 406……ゲート絶縁膜407……アモルファスシリコ
ン 408……ソース電極、409……ドレイン電極、41
0……信号線 411……上部電極(C1部)、412……画素電極、
414……保護絶縁膜 801……強誘電体膜を有する薄膜トランジスタ(Tr
2) 802……ストローブ配線(St)、803……トラン
ジスタ(Tr3) 804……トランジスタ(Tr1)、805……液晶
(LC) 806……第2の信号線(Vac) 1001……トランジスタ、1002……強誘電コンデ
ンサ 1201……常誘電コンデンサ(C1)、1202……
トランジスタ(Tr3) 1203……強誘電コンデンサ(C2) 1300……第1の信号線(Sm)、1301……第2
の信号線(Vac1) 1302……第2の信号線(Vac2)、1303……
ストローブ配線(St) 1304……トランジスタ(Tr1)、1305……ト
ランジスタ(Tr2) 1306……トランジスタ(Tr3)、1307……ト
ランジスタ(Tr4) 1308……強誘電コンデンサ(C2) 1309……常誘電コンデンサ(C1) 1401……ストローブ配線(St)、1402……ト
ランジスタ(Tr3) 1403……常誘電コンデンサ(C1)、1404……
トランジスタ(Tr2) 1405……第2の信号線(Vac)、1406……液
晶(LC) 1407……対向電極(Vcom)、1408……ゲー
ト線(Gn−1) 1409……第1の信号線(Sm) 1501……第2の信号線、1502……第2の信号線
駆動回路 1601……透明絶縁姓基板、1602……ゲート電極 1603……ゲート絶縁膜、1604……強誘電体膜、
1605……半導体膜 1606……チャネル保護膜、1607……不純物半導
体膜 1608……ソース・ドレイン電極 1701……透明絶縁姓基板、1702……ゲート電極 1703……ゲート絶縁膜、1704……強誘電体膜、
1705……半導体膜 1706……コンタクト領域、1707……シリサイド
層 1708……ソース・ドレイン電極、1710……パッ
シベーション膜 1801……透明絶縁姓基板、1802……遮光膜、1
803……絶縁膜 1804……ソース・ドレイン電極、1805……半導
体膜 1806……不純物半導体層、1807……強誘電体膜 1808……ゲート絶縁膜、1809……ゲート電極

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1信号線、第2信号線、第1ゲート線及
    び画素電極が形成された第1基板と、前記画素電極と対
    向する対向電極が形成された第2基板と、 前記第1基板と前記第2基板間に挟まれた液晶層と、 前記第1信号線に接続された第1ソース電極と、前記画
    素電極に接続された第1ドレイン電極と、前記第1ゲ−
    ト線に接続された第1ゲート電極とを有する第1薄膜ト
    ランジスタと、 前記第2信号線に接続され、与えられた前記第1ドレイ
    ン電極の電圧によって、前記第2信号線の信号を前記画
    素電極に供給するように切り替えられるメモリ部とを備
    え、 前記メモリ部は、前記第2信号線に接続された第2ソー
    ス電極と、前記画素電極と接続された第2ドレイン電極
    と、前記電圧を保持する容量に接続された第2ゲート電
    極とを有する第2薄膜トランジスタを具備したことを特
    徴とする液晶表示装置。
  2. 【請求項2】前記第2信号線には、定周波数交流電圧が
    供給されることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装
    置。
  3. 【請求項3】前記第1基板は、さらに第2ゲート線及び
    ストローブ配線を備え、 前記容量を介して前記第2ゲート線と前記第2ゲート電
    極が接続され、前記ストローブ配線により制御される第
    3薄膜トランジスタを介して前記第2ゲート電極と前記
    第1ドレイン電極が接続されたことを特徴とする請求項
    1記載の液晶表示装置。
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