JPH1026603A - 酸素センサ用電極 - Google Patents
酸素センサ用電極Info
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- JPH1026603A JPH1026603A JP8201179A JP20117996A JPH1026603A JP H1026603 A JPH1026603 A JP H1026603A JP 8201179 A JP8201179 A JP 8201179A JP 20117996 A JP20117996 A JP 20117996A JP H1026603 A JPH1026603 A JP H1026603A
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Abstract
って使用した後も、その優れた密着性が維持される酸素
センサ用電極を提供する。 【解決手段】 白金と、特にセンサ基板と同質の部分安
定化ジルコニアとからなる酸素センサ用電極において、
原料として粒径が2〜20μm且つかさ比重が2.5〜
4.2である白金粉末を使用する。また、部分安定化ジ
ルコニア等のジルコニアは、白金粉末を100重量部と
した場合に、14〜25重量部、特に17〜22重量部
とする。この酸素センサ用電極は、酸素ポンプを利用し
たリーン、リッチの領域で空燃比を測定する酸素センサ
等において特に有用であり、電極及びポンプセル基板
と、その他の構成部材とを同時焼成することにより、一
体に強固に密着、接合され、その優れた密着性が長期に
渡って維持される。
Description
着性に優れ、しかもその密着性が長期に渡って維持さ
れ、センサ基板との間の導電性の低下が抑えられる酸素
センサ用電極に関する。本発明の酸素センサ用電極は、
内燃機関、ガス燃焼装置等の空燃比を検出し、そのデー
タをフィードバックして空燃比を制御するための空燃比
検出センサなどの電極として使用することができる。
た固体電解質を隔壁とし、白金等の貴金属からなる電極
を設けた酸素濃淡電池(センシングセル)とか酸素ポン
プの原理によって酸素濃度を測定する酸素センサが実用
化されている。この酸素センサは自動車等の内燃機関、
又はガス燃焼装置などの排気ガス中に含まれる酸素の濃
度を検出し、内燃機関等の燃焼状態を把握し、その空燃
比を制御する等の用途において使用されている。
ては、スパッタ法、真空蒸着法、ペースト法等が挙げら
れるが、この他、固体電解質と電極とを同時焼成して、
固体電解質表面に電極を密着、接合させる方法もある。
この同時焼成の場合、白金又白金族金属を併用した電極
でも固体電解質と接合することはできるが、より好まし
くは、白金等の金属に、電極の導電性を損なわない程度
の量比のセラミックが配合されるとよい。そして、この
ように金属とセラミックによって構成される電極では、
固体電解質と電極とガスとをより十分に接触させるた
め、従来より、電極の気孔率を高くして3相界面を多数
形成するように設計されてきた。
電極では、固体電解質と接合するのは主として該電極中
のセラミックであり、電極の気孔率が高い場合、接合さ
れる面積が減少するという問題がある。また、より確実
に密着、接合させるためにセラミックを増やした場合
は、その導電性が低下するとの問題がある。このように
当初より密着性に問題がある他、長期に渡る使用によっ
て、特に酸素ポンプを利用したリーン、リッチの領域で
空燃比を測定する酸素センサでは、電極が固体電解質表
面から徐々に剥離してくるという問題もある。
り、固体電解質との密着性に優れ、且つ長期に渡って使
用しても、初期の密着性が維持され、固体電解質から剥
離することのない酸素センサ用電極を提供することを目
的とする。また、本発明の酸素センサ用電極では、セラ
ミックの量が電極の導電材に比べて1/10以下と僅か
である従来の電極、或いは粒径の大きな白金をスパッタ
リングして形成した従来の電極に比べて多量のセラミッ
クが配合される。それによって密着性が向上し、且つそ
の密着性が使用中に渡って維持されるものであるが、セ
ラミックが多いにもかかわらず、同時に導電性にも優
れ、非常に優れた性能の酸素センサ用電極を得ることが
できる。
からの剥離について、その原因等を検討した。その結
果、酸素ポンプとなるポンプセル基板の特に外側に設け
られた電極において、白金の一部が、この電極の該ポン
プセル基板との界面側に移動し、偏在していることが確
認された。そして、この界面における白金の増量によっ
て電極が徐々に剥離するものと考えられる。
うにして生ずるものと考えられる。先ず、ポンプセル基
板の外側に配置されたセラミックヒータからの熱によっ
て、該ポンプセル基板の外側に設けられた雰囲気と直接
接触する電極中の白金が昇華し、拡散される。この昇
華、拡散が、ポンプセル基板中の酸素のポンピングによ
って酸素濃度の高いところで加速され、ポンプセル基板
との界面に達した白金の蒸気は、ここで再び固化し析出
する。このように白金の移動、偏在は、温度勾配によっ
て引き起こされ、酸素の存在によって促進されるものと
考えられる。
ように推定し、従来の電極において使用されていた白金
粉末に比べて粒径の大きな白金粉末を使用し、且つ電極
中のセラミックを増量することにより、上記の問題を解
決した。即ち、白金の粒径を大きくすることにより、単
位体積当たりの白金粉末の表面積を小さくし、白金の昇
華を抑えることができる。また、粒径が大きいため、セ
ラミックが多くても白金粒子間の接触が比較的よく保た
れ、十分な導電性が確保される。しかもセラミックが多
いため、初期の密着性も向上し、長期に渡って優れた性
能が維持されるものである。
及びジルコニア粉末を含む原料粉末を焼成してなる酸素
センサ用電極において、上記白金粉末を100重量部と
した場合に、上記ジルコニア粉末は14〜25重量部で
あり、上記白金粉末の粒径は2〜20μmであって、且
つそのかさ比重は2.5〜4.2であることを特徴とす
る。
いう。)は、排気ガス中の可燃成分の燃焼を促進する触
媒作用を有する白金(以下、Ptという。)等の貴金属
元素を主成分とする。そして、これに酸素イオン導電性
を有し、センサ基板として多用されるジルコニア(以
下、ZrO2 という。)が配合される。このPtには、
ルテニウム、オスミウム、イリジウム、ロジウム及びパ
ラジウム等を少量併存させることもできる。「Pt粉
末」の「粒径」が「2μm」未満では、その単位体積当
たりの表面積が大きくなり、昇華、拡散し易くなり、初
期の導電性等には優れるものの、耐久性に劣った電極と
なる。
える場合は、例えばスクリーン印刷等によって電極の形
状や厚みを精度よく形成することが困難である。更に、
形成された電極の導電性も不安定となる。このPt粉末
の粒径は、特に5〜15μm程度とすることが好まし
い。Pt粉末の粒径がこの範囲であれば、適度なかさ比
重を有するものが得られ易く、より確実に優れた導電性
を有する電極を形成することができる。また、その昇
華、拡散も十分に抑えられ、電極とポンプセル基板との
優れた密着性が長期に渡って維持される。
5」未満では、たとえその粒径が望ましい範囲内であっ
ても、比較的少量の「ZrO2 粉末」の配合によって、
初期の導電性そのものが大きく低下する。そのため、Z
rO2 粉末を多量に配合することができず、電極とポン
プセル基板との密着性も不十分となる。また、かさ比重
が「4.2」を越える場合は、初期の導電性は良好で、
また密着性も十分なものとすることができる。しかし、
Pt粉末の単位体積当たりの表面積が大きく、Ptの昇
華、拡散を生じ易いためか、耐久性に劣り、比較的短時
間で導電性が低下する。このPt粉末のかさ比重は、第
2発明のように「3.0〜4.0」の範囲がより好まし
く、このような電極であれば、優れた密着性と導電性と
が長期に渡って維持される。
対して「14重量部」未満では、電極とポンプセル基板
との初期の密着性も必ずしも十分ではなく、且つPtの
昇華、拡散にともなって、この密着性が経時とともに低
下し、同時に導電性も低下する。また、このZrO2 粉
末の配合量が「25重量部」を越える場合は、初期の導
電性そのものが低下する。このZrO2 粉末の配合量
は、特に第3発明のように「17〜22重量部」の範囲
が好ましい。この範囲の配合量であれば、ほぼ一定した
優れた導電性が得られ、且つ密着性も従来の電極を大き
く上回る優れた性能の電極を得ることができる。
明のように「部分安定化ジルコニア粉末」(この部分安
定化ジルコニアのことを、以下、PSZという。)を使
用することが好ましい。これは、酸素ポンプを利用した
酸素センサにおいて、ポンプセル基板として多用される
セラミックであるPSZと同質のセラミックを使用する
ものである。これによって電極及びポンプセル基板と、
その他の構成部材とを同時焼成することができ、効率よ
く酸素センサを作製することができる。
しく説明する。 (1) 電極の原料の調製 純度99.9%のZrO2 粉末95モル%と、純度9
9.9%のY2 O3 粉末5モル%とを湿式混合した後、
1300℃の温度で仮焼した。この仮焼物に水を加え、
ボールミルによって粉砕した後、水溶性バインダを添加
し、スプレードライ法によって造粒した。このPSZ粉
末の平均粒径は0.6μmである。その後、特定の粒径
及びかさ比重のPt粉末と、所定量のPSZ粉末及び所
定粘度に調合された有機バインダビヒクルとを、ポット
ミルによって攪拌、混合した。尚、上記のPSZ粉末の
平均粒径は光分散法により測定した。また、Pt粉末の
粒径は沈降法により測定し、かさ比重はJIS Z25
04に基づき測定した。
ンダビヒクルの攪拌、混合においては、適宜の有機溶剤
を併用することもできる。また、この電極の原料をスク
リーン印刷に適した粘度となるように調整するため、使
用時に更に有機溶剤を加えてもよい。尚、上記のように
純度の高いZrO2 粉末とY2 O3 粉末とからなるPS
Zを使用することによって、より導電性に優れた電極と
することができる。
ンサ 本発明の電極を用いて作製した酸素センサの概略を図1
及び図2に示す。図1は、本発明の電極を使用した酸素
センサを分解した状態の概略を表す斜視図である(但
し、セラミックヒータは図示していない。)。また、図
2は、この酸素センサのセンサ部分の縦断面図である。
図1において、1はポンプセル基板であり、上記の電極
用の原料に配合されているのと同じPSZからなる。1
1はポンプセル外側電極、12はポンプセル内側電極で
あり、ポンプセル基板1の両面の相対する位置に設けら
れている。また、2は測定室形成部材であり上記と同様
のPSZによって形成されている。21は測定室、22
は拡散律速部であり、この拡散律速部22によって排気
ガスの測定室21への流入は制限される。尚、拡散律速
部22に多孔質セラミックを配置することが好ましい。
記電極に配合されているのと同じPSZからなる。31
はセンシングセル感知電極、32はセンシングセル酸素
基準電極であり、センシングセル基板の両面の相対する
位置に設けられている。4は補強基板であり、上記と同
様のPSZからなり、センシングセル酸素基準電極32
を保護するとともに、酸素センサ全体を補強している。
また、図2において、111は多孔質セラミックからな
るオーバーコーティングであり、ポンプセル外側電極1
1の全表面を覆って保護するとともに、この電極の表面
からのPtの昇華、拡散を抑えている。
部材、52はリード部材及び53はセラミックヒータと
ポンプセル基板との接合材である。セラミックヒータ5
は、通常、アルミナ(Al2 O3 )を主体とするセラミ
ック中に白金、タングステン等からなる発熱部材51及
びリード部材52が埋設されている。そして、セラミッ
クヒータ5の図2に表されていない端面には、リード部
材52の両端部が露出している。このリード部材52の
端部を利用して形成された端子に通電することにより、
発熱部材51が発熱し、ポンプセル及びセンシングセル
が所要温度に局所的に加熱される。
るグリーンシートの一表面にポンプセル外側電極11
を、他表面にポンプセル内側電極12を形成するため、
上記(1) において調製した電極の原料をスクリーン印刷
した。一方、センシングセル基板3を形成するための同
一組成のPSZからなるグリーンシートの両面に、セン
シングセル感知電極31及びセンシングセル酸素基準電
極32を形成するため、上記の電極の原料を同様にスク
リーン印刷した。また、同一組成のPSZからなる測定
室形成部材2及び補強基板4となるグリーンシートを準
備した。
構造となるように一体とし、これを1450℃〜150
0℃の温度において焼成した。次いで、ポンプセル外側
電極11を保護するためのオーバーコーティング111
を設けた。このオーバーコーティング111は、ポンプ
セル外側電極11の全表面にマグネシウムアルミネート
スピネル粉末をプラズマ溶射して設けたものであり、厚
さは20μm程度とした。
ートシートを準備した。そして、このグリーンシートの
一表面の所要箇所に、白金ペーストをスクリーン印刷法
により塗布し、発熱部材51及びリード部材52となる
塗膜を形成した。リード部材52となる塗膜は、グリー
ンシートの端面にまで設けられており、このリード部材
52の端部は端子に加工され通電に供される。また、同
様の組成のグリーンシートを更に一枚準備し、このグリ
ーンシートを、上記のグリーンシートの白金ペーストが
塗布された面に積層し、焼成し、一体化してセラミック
ヒータ5を作製した。尚、本実施例では導電材料として
白金を使用したが、耐熱性が低くてもよい場合はタング
ステンを用いてもよい。その後、リン酸セメントからな
るポンプセル基板とセラミックヒータとの接合材53に
よって、両者を接合し、酸素センサを作製した。
部に、14重量部のPSZを加えた試料a及び粒径10
μm、かさ比重3.4のPt粉末100重量部に、22
重量部のPSZを加えた試料bを用いて形成された電極
を設けた酸素センサを使用した。この酸素センサを、排
気量2000ccのガソリンエンジンの排気管に取り付
け耐久性の試験を実施した。試験条件は、λ=1付近に
制御しながら、750℃の温度で30分間、その後リッ
チな状態で850℃の温度で15分間、次いでリーンな
状態で1000℃の温度で15分間のパターンを1サイ
クルとするパターン耐久試験とした。尚、1サイクルは
約80kmの走行に相当する。また、酸素センサは、そ
のセンサ部分ではない端部の外周に酸素センサを排気管
に取り付けるための固定具を接合し、この固定具の外周
に設けられたネジによって排気管の所定位置に穿設され
た貫通孔に固定した。酸素センサのセンサ部分は排気管
中に突き出した状態となり、このセンサ部分に排気ガス
が当たるようにした。
感知電極と酸素基準電極との間に、酸素基準電極を正極
として僅かな定電流(例えば25μA)を加えた状態
で、酸素基準電極とセンシングセル感知電極との間の起
電力が0.45Vと一定の値になるように、ポンプセル
外側電極と内側電極との間に電圧を印加し、またセラミ
ックヒータに10Vの電圧を印加して稼働状態とした。
但し、エンジンの制御はこの酸素センサの出力信号を利
用せずに、別の制御装置により行った。
を800℃の温度において、酸素濃度16%のモデル気
体中に置き、且つ上記と同様の条件下、ポンプセル外側
電極と内側電極との間に電圧を印加した。また、同様に
セラミックヒータに10Vの電圧を印加した。このよう
にして、所定の電流量を得るための電圧の変化、言い換
えればポンプセル外側電極と内側電極との間の内部抵抗
の変化を測定した。結果を図3に示す。
試験時間とともに徐々に内部抵抗が上昇しているのが分
かる。これは言い換えれば所定の電流量を確保するため
には、徐々に印加電圧を高くしていく必要があることを
意味しており、これは電極の耐久性等からみて好ましい
ことではない。一方、試料bの場合は、2000時間経
過後も内部抵抗はほとんど変化しておらず、本発明の電
極が耐久性に優れた電極であることが分かる。尚、試料
aのセンサでは、1000時間経過後辺りから、ポンプ
セル基板との界面において、ポンプセル外側電極の表面
に徐々にPt粒子が析出し始め、電極がポンプセル基板
から浮き上がって剥離してくる現象が観察された。
量との相関 粒径10μm、かさ比重3.4のPt粉末100重量部
に、7、12、14、17、20、22、25及び30
重量部のPSZを配合した電極の原料を、ポンプセル基
板となるグリーンシートの片面にスクリーン印刷し、同
時焼成して電極を形成した。その後、この電極の中央部
に電極が1mm角となるように切断部を設け、この切断
部に銀ロウペーストを印刷した。次いで、半田付けによ
ってこの切断部と測定器とを接続し、切断部を垂直方向
に引っ張ってポンプセル基板と電極との密着強度を測定
した。また、上記の電極の原料を用いて、ポンプセル基
板の両面の相対する位置に、幅2.4mm、長さ4mm
の一対の電極を設けた試片を準備した。その後、この試
片を大気中、800℃に設定された炉中に挿入し、電極
間に1.5Vの直流電圧を印加して、ポンプセル基板を
通して流れる電流を測定した。結果を図4に示す。
配合量の増加とともに上昇を続けることが分かる。そし
て、PSZの配合量が17重量部を越える辺りから密着
強度は2.0kgを上回り、密着性に優れた電極が得ら
れることが分かる。一方、電流量はPSZの配合量が2
2重量部までは高い値であって大きな変化はない。しか
し、PSZの配合量がそれ以上になると急激に低下し、
PSZの配合量が30重量部では、電流量は0となって
しまうことが分かる。
類のPt粉末を使用し、上記と同様にしてPSZの配合
量と電流量との相関を評価した結果を示す。その結果に
よれば、粒径が0.5μmと相当に微小な粒子であって
も、かさ比重が4.5と大きいPt粉末を使用した場合
〔図5の(c)〕は、Pt粒子相互が容易に連接される
ためか、PSZの配合量が30重量部になっても相当な
電流量が確保されていることが分かる。しかし、この電
極では、単位体積当たりの表面積が大きいPt粉末を使
用したため、Ptの昇華、拡散を生じ易く、後記の図7
のように耐久性に劣ったものとなる。。
のの、そのかさ比重が2.2と小さいPt粉末を使用し
た場合〔図5の(d)〕は、PSZの配合量が15重量
部前後から電流量は低下し始めることが分かる。この場
合、後記の図7において、耐久性に問題はない。これは
使用したPt粉末の単位体積当たりの表面積が小さく、
Ptの昇華、拡散が抑えられるためである。また、粒径
10μm、かさ比重3.4のPt粉末を使用した場合
〔図5の(e)〕は、PSZの配合量が25重量部にな
っても電流量は20mAとなっている。更に、その耐久
時間は後記の図7のように2000時間を越えている。
このように、後記の図7の結果とも併せ考えれば、Pt
粉末の粒径及びかさ比重がともに第1発明に特定された
範囲にある場合に、密着性と電流量とのバランスのよ
い、且つ耐久性に優れた電極が得られることが分かる。
に、7、12、14、17、20、22及び25重量部
のPSZを配合した原料によって電極が形成された酸素
センサを作製した。この酸素センサについて前記のと
同じ条件で耐久試験を行った。その結果を図6に表す。
尚、耐久性の限界は内部抵抗が初期の2倍になる時間と
した。その結果によれば、PSZの配合量が7〜25重
量部の間では、耐久時間はPSZの配合量とともにほぼ
直線的に長くなっていることが分かる。
末100重量部に、PSZを20重量部配合した原料に
よって電極が形成された酸素センサを作製した。この酸
素センサを、排気量2000ccのガソリンエンジンの
排気管に取り付け耐久性の試験を実施した。試験条件は
前記の場合と同様である。結果を図7に示す。その結
果によれば、Pt粉末の粒径が2μm未満と小さい場合
は、前記の図5に示すように、初期の電流量は十分確保
されることがあるものの、耐久試験の結果では必ずしも
この初期性能が維持されず、比較的短時間で内部抵抗が
高くなってしまうことが分かる。また、Ptの粒径が1
μmと2μmとでは耐久時間に大きな差があり、Pt粒
径が2μm以上であれば耐久性に優れた電極が得られる
ことが分かる。
に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の範
囲内で種々変更した実施例とすることができる。即ち、
上記の実施例では、Y2 O3 によって部分安定化された
ZrO2 を用いたが、Y2 O3 の代わりに、又はY2 O
3 と共にCaO、MgOを含有するZrO2 を使用して
もよい。また、実施例に示した酸素センサ以外の酸素ポ
ンプを利用した他の構成の酸素センサの電極として使用
することもできる。
電極として使用した場合に、温度勾配と酸素ポンプの影
響による電極中のPtの移動が抑えられ、長期に渡って
所望の電極性能が維持される。また、第1発明の電極
は、Pt粉末に特に第4発明のようにポンプセル基板と
同質のPSZを適量配合することにより、同時焼成によ
って容易に全域空燃比センサ等の酸素センサの電極とし
て用いることができる。
状態の概略を表す斜視図である(但し、セラミックヒー
タは図示していない。)。
る。
測定した内部抵抗の経時変化の、PSZの配合量による
差異を表すグラフである。
及び電流量との相関を表すグラフである。
及びかさ比重を変化させた場合の電流量との相関を表す
グラフである。
における試験時間との相関を表すグラフである。
験における試験時間との相関を表すグラフである。
1;オーバーコーティング、12;ポンプセル内側電
極、2;測定室形成材、21;測定室、22;拡散律速
部、3;センシングセル基板、31;センシングセル感
知電極、32;センシングセル酸素基準電極、4;補強
基板、5;セラミックヒータ、51;発熱部材、52;
リード部材、53;セラミックヒータとポンプセル基板
との接合材。
Claims (4)
- 【請求項1】 白金粉末及びジルコニア粉末を含む原料
粉末を焼成してなる酸素センサ用電極において、上記白
金粉末を100重量部とした場合に、上記ジルコニア粉
末は14〜25重量部であり、上記白金粉末の粒径は2
〜20μmであって、且つそのかさ比重は2.5〜4.
2であることを特徴とする酸素センサ用電極。 - 【請求項2】 上記白金粉末のかさ比重は3.0〜4.
0である請求項1記載の酸素センサ用電極。 - 【請求項3】 上記白金粉末を100重量部とした場合
に、上記ジルコニア粉末は17〜22重量部である請求
項1又は2記載の酸素センサ用電極。 - 【請求項4】 酸素センサを構成するポンプセル基板の
外側電極として用いられる上記酸素センサ用電極におい
て、上記ジルコニア粉末として、上記ポンプセル基板を
形成する部分安定化ジルコニアと同質のジルコニア粉末
を使用した請求項1乃至3のいずれか1項に記載の酸素
センサ用電極。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP20117996A JP3510050B2 (ja) | 1996-07-10 | 1996-07-10 | 酸素センサ用電極 |
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---|---|---|---|
JP20117996A JP3510050B2 (ja) | 1996-07-10 | 1996-07-10 | 酸素センサ用電極 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH1026603A true JPH1026603A (ja) | 1998-01-27 |
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JP (1) | JP3510050B2 (ja) |
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1996
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