JPH10265605A - ポリスチレン系樹脂発泡体及びその製造方法 - Google Patents

ポリスチレン系樹脂発泡体及びその製造方法

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JPH10265605A
JPH10265605A JP9072051A JP7205197A JPH10265605A JP H10265605 A JPH10265605 A JP H10265605A JP 9072051 A JP9072051 A JP 9072051A JP 7205197 A JP7205197 A JP 7205197A JP H10265605 A JPH10265605 A JP H10265605A
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輝好 阿久沢
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直行 二村
Kiyoshi Yoshioka
清 吉岡
Takeyuki Taki
多計之 滝
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オゾン層を破壊しない発泡剤を使用してポリ
スチレン系樹脂発泡体を得ることを課題とする。 【解決手段】 ポリスチレン系樹脂に、プロパンとブタ
ンの混合物を35〜95重量%と、1,1,1,2−テ
トラフルオロエタンを65〜5重量%とからなる発泡剤
を使用して押出発泡させることにより得られるポリスチ
レン系樹脂発泡体からなることを特徴とするポリスチレ
ン系樹脂発泡体により上記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリスチレン系樹
脂発泡体及びその製造方法に関する。更に詳しくは、本
発明は、オゾン層を破壊しない環境に優しい発泡剤を使
用し、押出発泡によって製造される厚みの大きい低密度
のポリスチレン系樹脂発泡体及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】現在、板状のポリスチレン系樹脂発泡体
に使用されている発泡剤は、例えば特公昭57−717
5号公報に記載されているようにメチルクロライド(以
下MCと略する)又はエチルクロライド(以下ECと略
する)と1,1−モノクロロ−1,1−ジフルオロエタ
ン(F−142b)との混合系が知られている。F−1
42bは熱伝導率が低く、燃焼性が低く、発泡体中に長
期間残存するため、板状のスチレン系樹脂発泡体に好ん
で使用されている。
【0003】しかし、F−142bはオゾン層を破壊す
ることから、国連環境会議における先のモントリオール
決議において1996年から総量が規制され、2020
年にはその使用を全廃することが決定された。従って、
F−142bに変わる発泡剤の開発が必要となってい
る。発泡剤としてF−142bの代替を考えた場合、コ
ストを考慮すると1,1,1,2−テトラフルオロエタ
ン(F−134a)やプロパン、ブタン等の炭化水素系
の発泡剤が考えられる。例えば、特表平2−50365
7号公報には、F−134aとプロパンを使用した発泡
体が記載されており、特開平7−165970号公報に
は、F−134aとブタンの混合物を使用した発泡体が
記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、プロパン、
ブタン等の炭化水素系の発泡剤は、それのみで発泡を行
った場合、発泡体に内部発泡が発生し、良好な発泡体を
得ることができなかった。更に、プロパン、ブタンの含
量を多くすることは、着火の危険性があるので困難視さ
れていた。また、F−134aは、それ自身の熱伝導率
は低いが、ポリスチレンとの相溶性に乏しく、発泡体内
に多く残存させることができなかった。
【0005】また、ブタンとF−134aの場合、低密
度で、低い熱伝導率の発泡体を得ることができるもの
の、JIS A9511に規定する燃焼性を満足させる
ことはできなかった。ブタンの比率を下げて燃焼性を満
足させようとすると、内部発泡が生じ、良好な発泡体を
得ることができなかった。一方、プロパンとF−134
aの場合、プロパンの比率を上げると低い熱伝導率の発
泡体を得ることができず、プロパンの比率を下げると、
内部発泡が生じ、良好な発泡体を得ることができなかっ
た。
【0006】しかして本発明は、かかる従来の課題を解
決するものであり、本発明の目的は、発泡剤としてオゾ
ン破壊係数(ODP)ゼロのプロパン、ブタン及びF−
134aからなる発泡剤を使用したポリスチレン系発泡
体及びその製造方法を提供する。また、本発明の他の目
的は、プロパン、ブタン及びF−134aからなる発泡
剤をピンミキサー等の混練性のよい混合機を使用して混
合押出して、高倍に発泡した0.035g/cm3 以下
の低密度のポリスチレン系樹脂発泡体及びその製造方法
を提供する。
【0007】また、本発明のその他の目的は、低密度か
つ厚さ10〜150mmと大きいポリスチレン系樹脂発
泡体及びその製造方法を提供する。更に、本発明の外の
目的は、熱伝導率の小さいかつ難燃性のポリスチレン系
樹脂発泡体及びその製造方法を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】かくして本発明によれ
ば、ポリスチレン系樹脂に、プロパンとブタンの混合物
を35〜95重量%と、1,1,1,2−テトラフルオ
ロエタンを65〜5重量%とからなる発泡剤を使用して
押出発泡させることにより得られるポリスチレン系樹脂
発泡体からなることを特徴とするポリスチレン系樹脂発
泡体が提供される。
【0009】更に、本発明によれば、スチレン系樹脂
に、プロパンとブタンの混合物を35〜95重量%と、
F−134aを65〜5重量%とからなる発泡剤を混合
し、押出発泡させることによりポリスチレン系樹脂発泡
体を製造することを特徴とするポリスチレン系樹脂発泡
体の製造方法が提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明では、発泡剤として、プロ
パン、ブタンとF−134aの3成分を含むことを特徴
の1つとしている。本発明の3成分からなる発泡剤によ
り、低密度、低い熱伝導性及びJIS A9511に規
定する燃焼性を満足させることできる発泡体を得ること
ができることを本発明の発明者等は意外にも見いだして
いる。
【0011】本発明に使用できるポリスチレン系樹脂と
しては、スチレン、メチルスチレン、エチルスチレン、
イソプロピルスチレン、ジメチルスチレン、クロルスチ
レン、ブロモスチレン、ビニルトルエン、ビニルキシレ
ン等のスチレン単量体の単独重合体、又はアクリロニト
リル、メタクリロニトリル、アクリル酸、メタクリル
酸、アクリル酸エステル(例えば、メチル、エチル等と
のエステル)、メタクリル酸エステル(例えば、メチ
ル、エチル等とのエステル)、無水マレイン酸、ブタジ
エン等のビニル単量体との共重合体が挙げられる。具体
的には、ポリスチレン樹脂、スチレン−無水マレイン酸
共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−
アクリル酸エステル共重合体、耐衝撃性スチレン樹脂
(HIPS)、スチレン−アクリロニトリル共重合体、
アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン三元共重合体
等が挙げられる。
【0012】ポリスチレン系樹脂は、プロパンとブタン
の混合物を35〜95重量%と、F−134aを65〜
5重量%とからなる発泡剤と混合される。プロパンとブ
タンの混合物が35重量%より少なく、F−134aが
65重量%より多い場合、内部気泡が生じ良好な発泡体
を得ることができないので好ましくない。プロパンとブ
タンの混合物が95重量%より多く、F−134aが5
重量%より少ない場合、低い熱伝導率の発泡体を得るこ
とができないので好ましくない。上記プロパンとブタン
の混合物を40〜90重量%と、F−134aを60〜
10重量%とすることがより好ましい。
【0013】上記発泡剤は、低密度にするため、通常ス
チレン系樹脂100重量部に対して、5〜15重量部混
合される。更に、プロパンとブタンの混合物は、プロパ
ンが60〜10重量%、ブタンが40〜90重量%の割
合で混合されていることが好ましい。この割合のプロパ
ンとブタンの混合物を使用すれば、低密度、低い熱伝導
率、JIS A9511に規定する燃焼性を満たす発泡
体を得ることができる。なお、ブタンは、n−ブタン、
i−ブタン又はそれらの混合物でもよい。この混合物に
おいて、プロパンが60重量%を越えると、内部発泡が
起こりやすく、低密度の発泡体が得られず、またブタン
が90重量%を越えるとJIS A9511に規定する
難燃性が得られない。
【0014】なお、本発明による効果を妨げない範囲
で、他の発泡剤を添加してもよい。他の発泡剤として
は、例えば、炭酸ガス、窒素ガス、酸素ガス等の無機ガ
ス、メタン、エタン、ヘプタン等の有機ガス、水等が挙
げられる。また更に、可塑剤として、ジメチルエーテ
ル、エチルメチルエーテル、エチルエーテル等のエーテ
ルを樹脂に対して5重量%以内で混合してもよい。これ
ら可塑剤は、発泡剤としての機能も有する。
【0015】更に、SMG(ステアリン酸モノグリセラ
イド)等の帯電防止剤を添加してもよい。次に、ポリス
チレン系樹脂と発泡剤を混合する。混合方法としては、
特に限定されず、公知の方法をいずれも使用することが
できる。例えば、180〜300℃の温度で、樹脂通路
に備えられたピンミキサー、ダルメージ、キャビティ・
トランスファー・ミキサー等により混合する方法が挙げ
られる。なお、混合は十分行うことが好ましい。混合が
十分でないと、発泡剤が内部発泡を起こしボイドが生じ
る恐れがある。
【0016】混合された樹脂と発泡剤は、押出機先端に
備えられた口金から押し出されることによりポリスチレ
ン系樹脂発泡体が形成される。ここで押し出し時の口金
先端の時間当たりの圧力(ダイ圧)は30〜70kg/
cm2 であることが好ましい。上記の方法で得られたポ
リスチレン系樹脂発泡体は、0.024〜0.035g
/cm3 の密度を有する。密度が0.024g/cm3
より小さいものは製造困難である。
【0017】更に、本発明のポリスチレン系樹脂発泡体
は、0.1〜1.0mm(より好ましくは0.2〜0.
6mm)の平均気泡径を有すること好ましい。平均気泡
径が0.1mmより小さいと、熱伝導率が増加し、密度
が高くなるので好ましくない。平均気泡径が1.0mm
より大きいと、熱伝導率が増加するので好ましくない。
【0018】また、本発明のポリスチレン系樹脂発泡体
は、製造の経時2か月後の熱伝導率0.022〜0.0
29kcal/m・時・℃とすることができる。熱伝導
率が0.029kcal/m・時・℃より大きいと、断
熱材の用途としては好ましくない。ここで、製造経時2
か月後の熱伝導率は、JIS A1412に準じて測定
している。即ち、製造経時2か月後の発泡体を厚さ25
mm、長さ×幅=200mm×200mmの試験片と
し、この試験片を通過する熱流量を、二枚平板熱流計を
用いて測定し、そのときの試験片の温度差を測定する。
得られた熱流量と温度差から求めた値を本発明に規定す
る熱伝導率としている。なお、本発明の発明者等は、2
か月経過後の熱伝導率は、略一定になるという知見を得
ている。
【0019】更に、ポリスチレン系樹脂発泡体が、JI
S A9511に規定する燃焼性を満たすことが好まし
い。この燃焼性は、そのままで達成できない場合は、難
燃剤を添加することにより達成してもよい。具体的に
は、ヘキサブロモシクロドデカン、テトラブロモビスフ
ェノールA等の難燃剤を1〜3重量%と比較的少量添加
して、プロパンとブタンの残ガス量を、それぞれ3.5
重量%以下、2.0重量%以下に調整することにより達
成することができる。
【0020】JIS A9511に規定する燃焼性の測
定法を以下に略記する。まず、厚さ約10mm、長さ約
200mm、幅約25mmの試験片を5個用意する。個
々の試験片を固定し、炎を等速で試験片の一端から任意
の点まで当てる。任意の点まで達した後、炎を取り除
き、その瞬間から炎が消えるまでの時間を測定し、5個
の試料片の時間の平均値をとる。この平均値が燃焼性を
意味する。なお、JISA9511に規定する燃焼性を
満たすとは、上記平均値が3秒以内であることを意味す
る。
【0021】また、ポリスチレン系樹脂発泡体が、10
〜150mm(より好ましくは25〜100mm)の厚
さを有する板状の発泡体として製造できる。厚さが10
より薄いと、低密度にすることができない。厚さが15
0mmより厚いと、製造が困難となる。本発明により得
られるポリスチレン系樹脂発泡体は、低密度、燃焼性及
び断熱性に優れているという特性を生かして、屋上外断
熱用、畳用、壁用、土間用、屋根用、基礎用の建物を建
築する際の断熱材として好適に使用することができる。
【0022】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を更に
詳細に説明する。なお、実施例において「部」は重量部
を意味する。
【0023】実施例1 ポリスチレン系樹脂としてポリスチレン(新日鐵化学製
G−10)を100部使用し、発泡核剤としてタルク粉
末を0.5部加え、帯電防止剤としてステアリン酸モノ
グリセライド(SMG)0.06部、難燃剤としてヘキ
サブロモシクロデカン(HBCD)を3.0部加え、こ
の混合物を押出機に供給した。押出機はタンデム型を使
用した。押出機内でこの混合物を溶融混練するととも
に、発泡剤としてプロパン/ブタン(ノルマル70%、
イソ30%)/F−134a=50/40/10(重量
%)で5.8部圧入した。ガス注入後スクリューで混練
し、さらに溶融樹脂通路となる円筒内で図1〔図1
(a)は切り欠き部の概略側面図、図1(b)は概略断
面図を示す〕に示すような円周方向に8つのピン2が長
手方向に52列設けられたピンミキサー1で、温度20
0℃、回転数60rpm、混合圧力180kg/cm2
で、発泡剤とポリスチレン系樹脂とをよく混練し、その
後二台目の押出機で発泡適性樹脂温度130℃まで冷却
した。これらの混合物を押出機先端に装着したスリット
状の口金(リップ:W=50mm、t=1.2mm)よ
り時間当たり40kgで押出した。押し出された発泡体
を、口金先端に密接に取り付けられた2枚の板を向き合
わせた成形具を通過させ、賦形と同時に冷却することに
より成形した。これにより幅174mm、厚み32mm
の板状発泡体が得られた。得られた発泡体は、密度が
0.0298g/cm3 であり、JIS A9511に
規定する燃焼性の測定結果が2.1秒であり、平均気泡
径が0.32mmであった。また、製造経時2か月後の
発泡体内の残ガス量(以下単に発泡体内の残ガス量とす
る)は、プロパン0.92重量%、ブタン0.78重量
%、F−134a0.46重量%であった。更に、経時
2か月の熱伝導率は0.0283kcal/m・時・℃
であった。
【0024】実施例2 実施例1と同様の配合、押出機、口金で、発泡剤として
プロパン/ブタン/F−134a=10/80/10
(重量%)を6.7部圧入して発泡させた。これにより
幅171mm、厚み33mmの板状発泡体が得られた。
得られた発泡体は、密度が0.0295g/cm3 であ
り、JIS A9511に規定する燃焼性の測定結果が
2.8秒であり、平均気泡径が0.36mmであった。
また、発泡体内の残ガス量は、プロパン0.20重量
%、ブタン1.65重量%、F−134a0.50重量
%であった。更に、経時2か月の熱伝導率は0.027
8kcal/m・時・℃であった。
【0025】実施例3 実施例1と同様の配合、押出機、口金で、発泡剤として
プロパン/ブタン/F−134a=20/20/60
(重量%)を6.8部圧入して発泡させた。これにより
幅183mm、厚み28mmの板状発泡体が得られた。
得られた発泡体は、密度が0.0334g/cm3 であ
り、JIS A9511に規定する燃焼性の測定結果が
1.2秒であり、平均気泡径が0.20mmであった。
残ガス量は、プロパン0.89重量%、ブタン1.15
重量%、F−134a2.87重量%であった。更に、
経時2か月の熱伝導率は0.0230kcal/m・時
・℃であった。
【0026】実施例4 実施例1と同様の配合、押出機、口金で、発泡剤として
プロパン/ブタン/F−134a=5/35/60(重
量%)を7.2部圧入して発泡させた。これにより幅1
80mm、厚み29mmの板状発泡体が得られた。得ら
れた発泡体は、密度が0.0328g/cm3 であり、
JIS A9511に規定する燃焼性の測定結果が1.
5秒であり、平均気泡径が0.22mmであった。残ガ
ス量は、プロパン0.20重量%、ブタン1.43重量
%、F−134a2.96重量%であった。更に、経時
2か月の熱伝導率は0.0228kcal/m・時・℃
であった。
【0027】実施例5 実施例1と同様の配合、押出機、口金で、発泡剤として
プロパン/ブタン/F−134a=50/45/5(重
量%)を5.2部圧入して発泡させた。得られた発泡体
は、経時2か月の熱伝導率が0.0302kcal/m
・時・℃であった。
【0028】実施例6 実施例1と同様の配合、押出機、口金で、発泡剤として
プロパン/ブタン/F−134a=10/85/5(重
量%)を5.5部圧入して発泡させた。得られた発泡体
は、経時2か月の熱伝導率が0.0305kcal/m
・時・℃であった。
【0029】比較例1 実施例1と同様の配合、押出機、口金で、発泡剤として
プロパン/ブタン/F−134a=15/15/70
(重量%)を6.5部圧入して発泡させが、その時口金
圧力不足のため内部発泡を起こし、良好な発泡体を得る
ことができなかった。
【0030】比較例2 実施例1と同様の配合、押出機、口金で、発泡剤として
プロパン/ブタン/F−134a=5/25/70(重
量%)を6.8部圧入して発泡させが、その時口金圧力
不足のため内部発泡を起こし、良好な発泡体を得ること
ができなかった。
【0031】比較例3 実施例1と同様の配合、押出機、口金で、発泡剤として
ブタン/F−134a=40/60(重量%)を6.4
部圧入して発泡させた。得られた発泡体は、JIS A
9511に規定する燃焼性の測定結果が12秒であり、
満足しうる燃焼性を示さなかった。
【0032】比較例4 実施例1と同様の配合、押出機、口金で、発泡剤として
プロパン/F−134a=40/60(重量%)を5.
8部圧入して発泡させが、その時口金圧力不足のため内
部発泡を起こし、良好な発泡体を得ることができなかっ
た。
【0033】なお、上記実施例1〜6及び比較例1〜4
の発泡剤使用量及び発泡体の性状を表1にまとめて示
す。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】本発明のポリスチレン系樹脂発泡体は、
ポリスチレン系樹脂に、プロパンとブタンの混合物を3
5〜95重量%と、F−134aを65〜5重量%とか
らなる発泡剤を使用して押出発泡させることにより得ら
れるポリスチレン系樹脂発泡体からなることを特徴とす
る。
【0036】従って、従来のオゾン層を破壊するF−1
42bからなる発泡剤を使用することなく、F−142
bからなる発泡剤と同等品質のポリスチレン系樹脂発泡
体を形成することができる。また、本発明は、プロパ
ン、ブタン、F−134aからなる発泡剤を使用し、こ
の発泡剤はポリスチレン系樹脂に対して相溶性が悪い
が、ピンミキサー等の混合装置を使用することにより、
高倍に発泡した低密度かつ厚さの大きい、ポリスチレン
系樹脂発泡体を製造することができる。
【0037】更に、本発明のポリスチレン系樹脂発泡体
は、燃焼性試験について、プロパン、ブタンの残ガス量
を少なくすることと少量の難燃剤の添加だけで、建材等
の用途に適した燃焼性を付与することができる。また、
本発明のポリスチレン系樹脂発泡体は、気泡径を小さく
することと、F−134aの残ガス量を多くすることに
より、経時2か月後の熱伝導率を0.029kcal/
m・時以下とすることができるので、断熱性が必要とさ
れる用途にも使用することができる。
【0038】更にまた、本発明は、従来使用されている
メチルクロライド、エチルクロライドを混合しなくとも
よいので、衛生的及び安全性に優れた発泡体及びその製
造方法である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に使用したピンミキサーの概略断面図及
び切り欠き部の概略側面図である。
【符号の説明】
1 ピンミキサー 2 ピン

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリスチレン系樹脂に、プロパンとブタ
    ンの混合物を35〜95重量%と、1,1,1,2−テ
    トラフルオロエタンを65〜5重量%とからなる発泡剤
    を使用して押出発泡させることにより得られるポリスチ
    レン系樹脂発泡体からなることを特徴とするポリスチレ
    ン系樹脂発泡体。
  2. 【請求項2】 ポリスチレン系樹脂発泡体が、0.02
    4〜0.035g/cm3 の密度である請求項1の発泡
    体。
  3. 【請求項3】 プロパンとブタンの混合物が、プロパン
    60〜10重量%、ブタン40〜90重量%含む請求項
    1又は2の発泡体。
  4. 【請求項4】 ポリスチレン系樹脂発泡体が、10〜1
    50mmの厚さを有する板状の発泡体である請求項1〜
    3いずれか1つの発泡体。
  5. 【請求項5】 ポリスチレン系樹脂発泡体が、0.02
    2〜0.029kcal/m・時の経時2か月後の熱伝
    導率を有し、難燃剤の存在下でJIS A9511に規
    定する燃焼性を満たす請求項1〜4いずれか1つの発泡
    体。
  6. 【請求項6】 スチレン系樹脂に、プロパンとブタンの
    混合物を35〜95重量%と、1,1,1,2−テトラ
    フルオロエタンを65〜5重量%とからなる発泡剤を混
    合し、押出発泡させることによりポリスチレン系樹脂発
    泡体を製造することを特徴とするポリスチレン系樹脂発
    泡体の製造方法。
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