JPH10237210A - ポリスチレン系樹脂発泡体及びその製造方法 - Google Patents

ポリスチレン系樹脂発泡体及びその製造方法

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JPH10237210A
JPH10237210A JP9046540A JP4654097A JPH10237210A JP H10237210 A JPH10237210 A JP H10237210A JP 9046540 A JP9046540 A JP 9046540A JP 4654097 A JP4654097 A JP 4654097A JP H10237210 A JPH10237210 A JP H10237210A
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JP
Japan
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foam
polystyrene resin
resin foam
density
polystyrene
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Application number
JP9046540A
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English (en)
Inventor
Teruyoshi Akusawa
輝好 阿久沢
Naoyuki Futamura
直行 二村
Kiyoshi Yoshioka
清 吉岡
Takeyuki Taki
多計之 滝
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Kasei Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Plastics Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sekisui Plastics Co Ltd filed Critical Sekisui Plastics Co Ltd
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オゾン層を破壊しない発泡剤を使用し、かつ
低密度のポリスチレン系樹脂発泡体を得ることを課題と
する。 【解決手段】 スチレン系樹脂に、プロパン、ブタン又
はそれらの混合物70〜100重量%と、メチルクロラ
イド、エチルクロライド又はそれらの混合物30〜0重
量%とからなる発泡剤を使用して押出発泡させることに
より得られるポリスチレン系樹脂発泡体であり、該ポリ
スチレン系樹脂発泡体が0.020〜0.035g/c
3 の密度を有することを特徴とするポリスチレン系樹
脂発泡体により上記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリスチレン系樹
脂発泡体及びその製造方法に関する。更に詳しくは、本
発明は、環境に優しい発泡剤を使用し、押出発泡によっ
て製造される0.035g/cm3 以下の低密度且つ厚
みの大きいポリスチレン系樹脂発泡体及びその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、板状のスチレン系樹脂発泡体に使
用されている発泡剤は、例えば特公昭57−7175号
公報に記載されているようにメチルクロライド(以下M
Cと略する)又はエチルクロライド(以下ECと略す
る)とジクロロモノクロロエタン(F−142b)との
混合物からなる発泡剤が知られている。F−142bは
熱伝導率が低く、燃焼性が低く、発泡体中に長期間残存
するため、板状のポリスチレン系樹脂発泡体の製造に広
く使用されている。
【0003】しかし、F−142bはオゾン層を破壊す
ることから、国連環境会議における先のモントリオール
決議において1996年から総量が規制され、2020
年にはその使用を全廃することが決定された。従って、
F−142bに変わる発泡剤の開発が必要となってい
る。発泡剤としてF−142bの代替を考えた場合、コ
スト、発泡性を考慮すると炭化水素系が考えられる。炭
化水素系発泡剤の内、特開昭51−92871号公報、
特開昭52−80358号公報等に記載されるブタン、
プロパンがあるが、密度として0.04g/cm2 以上
のポリスチレン樹脂発泡体しか製造されていない。
【0004】また、特開昭53−124574号公報で
は、n−ブタンとi−ブタンの混合物からなる炭化水素
系発泡剤を使用してポリスチレン樹脂からなるシート状
発泡体を製造しているが、その密度は0.08g/cm
3 といずれも高く、低密度の発泡体については、報告さ
れていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この様に、炭化水素系
の発泡剤は、F−142bと比較すると熱伝導率が高
く、現状のMC又はECとの混合割合を約50重量%に
維持したまま、F−142bを炭化水素に置き換える
と、発泡倍率が増加しないので、熱伝導率が下がらな
い。また熱伝導率を下げるために炭化水素系発泡剤の量
を上げると、内部発泡が発生し、良好な発泡体を得るこ
とができなかった。
【0006】また、プロパン、ブタンの発泡剤の混合す
る量を70重量%以上に上げて低密度にすることは、着
火の危険性があるので困難視されていた。しかして本発
明は、かかる従来の課題を解決するものであり、本発明
の目的は、発泡剤として塩素元素の結合されないオゾン
破壊係数(ODP)ゼロのプロパン、ブタンを主に混合
してなるポリスチレン系樹脂発泡体およびその製造方法
を提供する。
【0007】また、本発明の他の目的は、プロパン、ブ
タンからなる発泡剤をピンミキサー等を使用して十分に
混練し混合してなる、高倍に発泡した0.35g/cm
3 の低密度のポリスチレン系樹脂発泡体およびその製造
方法を提供する。また、本発明のその他の目的は、低密
度であると共に気泡径を0.1〜1.0mm調整して熱
伝導率の小さいポリスチレン系樹脂発泡体およびその製
造方法を提供する。
【0008】また、本発明の外の目的は、低密度且つ厚
み10〜150mmと大きいポリスチレン系樹脂発泡体
およびその製造方法を提供する。また、本発明のその外
の目的は、プロパン、ブタンからなる発泡剤の残ガス量
を調整して、難燃性のポリスチレン系樹脂発泡体および
その製造方法を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】かくして本発明によれ
ば、スチレン系樹脂に、プロパン、ブタン又はそれらの
混合物70〜100重量%と、メチルクロライド、エチ
ルクロライド又はそれらの混合物30〜0重量%とから
なる発泡剤を使用して押出発泡させることにより得られ
るポリスチレン系樹脂発泡体であり、該ポリスチレン系
樹脂発泡体が0.020〜0.035g/cm3 の密度
を有することを特徴とするポリスチレン系樹脂発泡体が
提供される。
【0010】更に、本発明によれば、スチレン系樹脂
に、プロパン、ブタン又はそれらの混合物70〜100
重量%と、メチルクロライド、エチルクロライド又はそ
れらの混合物30〜0重量%とからなる発泡剤を十分に
混合し、圧力を150〜300Kg/cm2 に設定して
押出発泡させることにより0.020〜0.035g/
cm3 の密度を有するポリスチレン系樹脂発泡体を製造
することを特徴とするポリスチレン系樹脂発泡体の製造
方法が提供される。
【0011】
【発明の実施の態様】本発明に使用できるポリスチレン
系樹脂としては、スチレン、メチルスチレン、エチルス
チレン、イソプロピルスチレン、ジメチルスチレン、ク
ロルスチレン、ブロモスチレン、ビニルトルエン、ビニ
ルキシレン等のスチレン系単量体の単独重合体、又はア
クリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸、メ
タクリル酸、アクリル酸エステル(例えば、メチル、エ
チル等のエステル)、メタクリル酸エステル(例えば、
メチル、エチル等のエステル)、無水マレイン酸、ブタ
ジエン等のビニル単量体との共重合体が挙げられる。具
体的には、ポリスチレン樹脂、スチレン−無水マレイン
酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン
−アクリル酸エステル共重合体、耐衝撃性ポリスチレン
樹脂(HIPS)、スチレン−アクリロニトリル共重合
体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン三元共重
合体等が挙げられる。耐熱性を良くするするには、前記
のアクリル酸系の単量体の3〜15重量%を含有する共
重合体が使用される。
【0012】このポリスチレン系樹脂は、プロパン、ブ
タン又はそれらの混合物70〜100重量%と、MC、
EC又はそれらの混合物30〜0重量%とからなる発泡
剤と十分に混合される。上記プロパン、ブタン又はそれ
らの混合物とMC、EC又はそれらの混合物の割合は、
85〜100重量%と15〜0重量%がより好ましい。
ブタンは、ノルマル、イソいずれも使用できる。発泡剤
中、プロパン及びブタンは発泡体の熱伝導率を下げる働
きを有し、MC及びECは発泡体を構成する樹脂と相溶
性が良好であるため、プロパン及びブタンにより生じる
ボイドを抑制する働きを有する。
【0013】プロパン、ブタン又はそれらの混合物が7
0重量%より少なく、MC、EC又はそれらの混合物が
30重量%より多い場合、気泡が粗くなるから、JIS
A9511で規定される熱伝導率が上がったり、また
発泡体のたわみ量が減少したりすることにより、物性が
悪くなるので好ましくない。なお、タルク等の気泡調節
剤を添加量を多くすることにより気泡を細かくすること
ができるが、この方法では連続気泡率が上昇してしまう
ので、熱伝導率を効率よく下げることはできない。
【0014】発泡剤は、低密度にするために通常4〜1
1重量%混合される。なお、プロパン、ブタン又はそれ
らの混合物の代わりにメタン、エタンを使用すると、蒸
気圧が高いため低密度の発泡体を製造することが困難で
ある。また、ペンタン、ヘキサンを使用すると、これら
は常温常圧で液体であるため、発泡直後に発泡体が収縮
するおそれがある。
【0015】更に、発泡剤として、炭酸ガスを添加して
もよい。炭酸ガスの添加量は、スチレン系樹脂に対して
8重量%以下の量であることが好ましい。炭酸ガスは、
気泡の微細化、密度の減少、難燃化の向上という働きが
ある。即ち、プロパン、ブタンは、燃焼範囲の下限値が
低いため燃えやすい。そこで、難燃性を向上させるため
に炭酸ガスを少量混合して、残存するプロパン、ブタン
の量を減らすことができる。
【0016】また更に、可塑剤として、ジメチルエーテ
ル、メチルエチルエーテル、エチルエーテル等のエーテ
ルを樹脂に対して5重量%以内で混合してもよい。これ
ら可塑剤は、発泡剤としての機能も有する。更に、SM
G(ステアリン酸モノグリセライド)等の帯電防止剤を
添加してもよい。
【0017】ポリスチレン系樹脂と発泡剤は、十分に混
合される。混合方法としては、十分に混合できる方法で
あれば特に限定されない。例えば、180〜300℃の
温度で、樹脂通路に備えられたピンミキサー、ダルメー
ジ、キャビティ・トランスファー・ミキサー等により混
合する方法が挙げられる。この混合が十分でないと、発
泡剤が内部発泡を起こしボイドが生じるので好ましくな
い。例えば、ピンミキサーを使用する場合、混合圧力を
150〜300kg/cm2 、回転数を50〜100r
pmとして混合することが挙げられる。
【0018】十分に混合された樹脂と発泡剤は、押出機
先端に備えられた口金から押出されることによりポリス
チレン系樹脂発泡体が形成される。ここで押出し時の口
金先端の圧力(ダイ圧)は30〜70kg/cm2 であ
ることが好ましい。このようにして、プロパン、ブタン
又はそれらの混合物の割合を増やしても気泡径を細かく
することができ、また低密度にできるので、熱伝導率を
効果的に下げることができる。
【0019】上記の方法で得られたポリスチレン系樹脂
発泡体は、0.020〜0.035g/cm3 の密度で
ある。密度が0.020g/cm3 より小さいものは製
造困難である。更に、本発明のポリスチレン系樹脂発泡
体は、0.1〜1.0mm(より好ましくは0.2〜
0.6mm)の平均気泡径を有すること好ましい。平均
気泡径が0.1mmより小さいと、熱伝導率が増加する
ことと密度が低くならない。平均気泡径が1.0mmよ
り大きいと、熱伝導率が増加する。
【0020】また、本発明のポリスチレン系樹脂発泡体
は、製造の経時2か月後の熱伝導率0.025〜0.0
34kcal/m・時・℃を製造することができる。こ
れは、平均気泡径、プロパン、ブタンの残ガスを調整す
ることにより可能となる。熱伝導率が0.034kca
l/m・時・℃より大きいと、断熱材の用途としては好
ましくない。ここで、製造経時2か月後の熱伝導率は、
JIS A1412に準じて測定している。即ち、製造
経時2か月後の発泡体を厚さ25mm、長さ×幅=20
0mm×200mmの試験片とし、この試験片を通過す
る熱流量を、二枚平板熱流計を用いて測定し、そのとき
の試験片の温度差を測定する。得られた熱流量と温度差
から求めた値を本発明に規定する熱伝導率としている。
なお、本発明者等は、2か月経過後の熱伝導率は、その
後略一定になるという知見を得ている。
【0021】更に、本発明のポリスチレン系樹脂発泡体
を、JIS A9511に規定する難燃性を満たすよう
に製造することが容易である。それは、難燃剤として、
ヘキサブロモシクロドデカン、テトラブロモビスフェノ
ールAを1〜3重量%と比較的少量添加して、発泡剤プ
ロパン、ブタンの残ガス量を、それぞれ3.5重量%以
下、2.0重量%以下に調整することにより達成され
る。ただし、発泡剤プロパン、ブタンの残ガス量が低下
すると、断熱性は悪くなる。
【0022】JIS A9511に規定する難燃性の測
定法を以下に略記する。まず、厚さ約10mm、長さ約
200mm、幅約25mmの試験片を5個用意する。個
々の試験片を固定し、炎を等速で試験片の一端から任意
の点まで当てる。任意の点まで達した後、炎を取り除
き、その瞬間から炎が消えるまでの時間を測定し、5個
の試料片の時間の平均値をとる。この平均値が燃焼性を
意味する。なお、JISA9511に規定する難燃性を
満たすとは、上記平均値が3秒以内であることを意味す
る。
【0023】また、本発明のポリスチレン系樹脂発泡体
は、10〜150mm(より好ましくは25〜100m
m)の厚さを有する板状の発泡体とすることができる。
厚さが10mmより薄いと、低密度にすることができな
い。厚さが150mmより厚いと、製造が困難である。
本発明により得られるポリスチレン系樹脂発泡体は、低
密度及び難燃性・断熱性に優れているという特性を生か
して、屋上外断熱用、畳用、壁用、土間用、屋根用、基
礎用の建物を建築する際の断熱材として好適に使用する
ことができる。
【0024】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。なお、実施例において「部」は重量部を意味す
る。
【0025】実施例1 樹脂としてポリスチレン(新日鐵化学製G−10)を使
用し、発泡核剤としてタルク粉末を0.5部加え、帯電
防止剤としてSMGを0.06部、難燃剤としてヘキサ
ブロモシクロドデカン(HBCD)を3.0部加え、こ
の混合物を押出機に供給した。押出機はタンデム型を使
用した。押出機内でこの混合物を溶融混練するととも
に、発泡剤としてノルマル70%、イソ30%のブタン
/MC=7/3(重量比)で6.2部圧入した。ガス注
入後スクリューで混練し、さらに溶融樹脂通路となる円
筒内で図1〔図1(a)は切り欠き部の概略側面図、図
1(b)は概略断面図を示す〕に示すような円周方向に
8つのピン2が長手方向に52列設けられたたピンミキ
サー1で、温度200℃、回転数60rpm、混合圧力
180kg/cm2 で、発泡剤とポリスチレン系樹脂と
をよく混練し、その後二台目の押出機で発泡適性樹脂温
度まで冷却され、これらの混合物を押出機先端に装着し
たダイの口金(リップ:幅W=90mm、t=1.2m
m)より時間当たり40kgで押出した。ダイの圧力は
31.2kg/cm2 である。押出された発泡体を、口
金先端に密接に取り付けられた2枚の板を向き合わせた
成形装置を通過させ、賦形と同時に冷却することにより
成形した。これにより幅213mm、厚み36mmの板
状発泡体が得られた。得られた発泡体は、密度が0.0
31g/cm3 であり、平均気泡径が0.48mmであ
った。更に、製造経時2か月の熱伝導率は0.0297
kcal/m・時・℃であった。
【0026】実施例2 実施例1と同様の配合、押出機、口金で、発泡剤として
ブタン/EC=7/3(重量比)を7.4部圧入して発
泡させた。これにより幅208mm、厚み40mmの板
状発泡体が得られた。得られた発泡体は、密度が0.0
29g/cm3であり、平均気泡径が0.52mmであ
った。更に、経時2か月の熱伝導率は0.0293kc
al/m・時・℃であった。
【0027】実施例3 実施例1と同様の配合、押出機、口金で、発泡剤として
プロパン/MC=7/3(重量比)を5.5部圧入して
発泡させた。これにより幅215mm、厚み37mmの
板状発泡体が得られた。得られた発泡体は、密度が0.
029g/cm 3 であり、平均気泡径が0.43mmで
あった。更に、経時2か月の熱伝導率は0.0294k
cal/m・時・℃であった。
【0028】実施例4 実施例1と同様の配合、押出機、口金で、発泡剤として
プロパン/EC=7/3(重量比)を6.2部圧入して
発泡させた。これにより幅210mm、厚み38mmの
板状発泡体が得られた。得られた発泡体は、密度が0.
029g/cm 3 であり、平均気泡径が0.43mmで
あった。更に、経時2か月の熱伝導率は0.0290k
cal/m・時・℃であった。
【0029】実施例5 実施例1と同様の配合、押出機で、口金で、発泡剤とし
てブタンを4.4部圧入して発泡させた。これにより幅
173mm、厚み36mmの板状発泡体が得られた。得
られた発泡体は、密度が0.034g/cm3 であり、
平均気泡径が0.45mmであった。経時2か月の熱伝
導率は0.0258kcal/m・時・℃であった。
【0030】実施例6 実施例1と同様の配合、押出機、口金で、発泡剤として
プロパンを4.4部圧入して発泡させた。これにより幅
181mm、厚み32mmの板状発泡体が得られた。得
られた発泡体は、密度が0.028g/cm3 であり、
平均気泡径が0.25mmであった。経時2か月の熱伝
導率は0.0259kcal/m・時・℃であった。
【0031】実施例7 実施例1と同様の配合、押出機、口金で、発泡剤として
ブタンを3.6部、炭酸ガスを1.5部圧入して発泡さ
せた。これにより幅170mm、厚み34mmの板状発
泡体が得られた。得られた発泡体は、密度が0.028
8g/cm3 であり、平均気泡径が0.30mmであっ
た。経時2か月の熱伝導率は0.0275kcal/m
・時・℃であった。
【0032】実施例8 実施例1と同様の配合、押出機、口金で、発泡剤として
ブタンを4.2部、炭酸ガスを0.5部圧入して発泡さ
せた。これにより幅172mm、厚み33mmの板状発
泡体が得られた。得られた発泡体は、密度が0.028
8g/cm3 であり、平均気泡径が0.28mmであっ
た。経時2か月の熱伝導率は0.0281kcal/m
・時・℃であった。
【0033】実施例9 実施例1と同様の配合、押出機、口金で、発泡剤として
ブタンを4.0部、炭酸ガスを0.2部圧入して発泡さ
せた。これにより幅172mm、厚み33mmの板状発
泡体が得られた。得られた発泡体は、密度が0.028
5g/cm3 であり、平均気泡径が0.20mmであっ
た。経時2か月の熱伝導率は0.0287kcal/m
・時・℃であった。
【0034】なお、下記表1に上記実施例発泡体の製造
条件及び結果をまとめて記載する。
【0035】
【表1】
【0036】比較例1 実施例1と同様の配合、押出機、口金で、発泡剤として
ブタン/EC=5/5(重量比)を9.8部圧入して発
泡させた。これにより幅208mm、厚み40mmの板
状発泡体が得られた。得られた発泡体は、密度が0.0
29g/cm3であり、平均気泡径が0.56mmであ
った。経時2か月の熱伝導率は0.0302kcal/
m・時・℃であり、満足しうる断熱性を示さなかった。
【0037】比較例2 実施例1と同様の配合、押出機、口金で、発泡剤として
ブタン/MC=5/5(重量比)を8.0部圧入して発
泡させた。これにより幅215mm、厚み37mmの板
状発泡体が得られた。得られた発泡体は、密度が0.0
29g/cm3であり、平均気泡径が0.53mmであ
った。経時2か月の熱伝導率は0.0305kcal/
m・時・℃であり、満足しうる断熱性を示さなかった。
【0038】比較例3 実施例1と同様の配合、押出機、口金で、発泡剤として
プロパン/MC=6/4(重量比)を5.7部圧入して
発泡させた。これにより幅215mm、厚み37mmの
板状発泡体が得られた。得られた発泡体は、密度が0.
029g/cm 3 であり、平均気泡径が0.45mmで
あった。経時2か月の熱伝導率は0.0306kcal
/m・時・℃であり、満足しうる断熱性を示さなかっ
た。
【0039】比較例4 実施例1と同様の配合、押出機、口金で、発泡剤として
プロパン/EC=6/4(重量比)を7.9部圧入して
発泡させた。これにより幅210mm、厚み38mmの
板状発泡体が得られた。得られた発泡体は、密度が0.
029g/cm3 であり、平均気泡径が0.47mmで
あった。経時2か月の熱伝導率は0.0305kcal
/m・時・℃であり、満足しうる断熱性を示さなかっ
た。
【0040】比較例5 実施例1と同様の配合、押出機、発泡剤で、口金のリッ
プをW=126mm、t=1.2mm、ピンミキサーに
より混合を行わないこととし、発泡剤を7.7部圧入し
て発泡させた。その時口金圧力不足のため内部発泡を起
こし、良好な発泡体を得ることができなかった。そこで
発泡剤量を7.0部に減らして圧入した。このとき発泡
は良好であったが、得られた発泡体は、密度が0.03
8g/cm3 と高密度であった。
【0041】比較例6 実施例2と同様の配合、押出機、発泡剤で、口金をW=
126mm、t=1.2mm、ピンミキサーにより混合
を行わないこととし、発泡剤を9.2部圧入して発泡さ
せた。その時口金圧力不足のため内部発泡を起こし、良
好な発泡体を得ることができなかった。そこで発泡剤量
を8.1部に減らして圧入した。このとき発泡は良好で
あったが、得られた発泡体は、密度が0.037g/c
3 と高密度であった。
【0042】比較例7 実施例3と同様の配合、押出機、発泡剤で、口金をW=
126mm、t=1.2mm、ピンミキサーにより混合
を行わないこととし、発泡剤を6.7部圧入して発泡さ
せた。その時口金圧力不足のため内部発泡を起こし、良
好な発泡体を得ることができなかった。そこで発泡剤量
を6.0部に減らして圧入した。このとき発泡は良好で
あったが、得られた発泡体は、密度が0.037g/c
3 と高密度であった。
【0043】比較例8 実施例4と同様の配合、押出機、発泡剤で、口金をW=
126mm、t=1.2mm、ピンミキサーにより混合
を行わないこととし、発泡剤を7.3部圧入して発泡さ
せた。その時口金圧力不足のため内部発泡を起こし、良
好な発泡体を得ることができなかった。そこで発泡剤量
を6.4部に減らして圧入した。このとき発泡は良好で
あったが、得られた発泡体は、密度が0.036g/c
3 と高密度であった。
【0044】比較例9 実施例5と同様の配合、押出機、発泡剤で、口金をW=
90mm、t=1.2mm、ピンミキサーにより混合を
行わないこととし、発泡剤を4.6部圧入して発泡させ
た。得られた発泡体は、密度が0.040g/cm3
高密度であった。
【0045】比較例10 実施例6と同様の配合、押出機、発泡剤で、口金をW=
90mm、t=1.2mm、ピンミキサーにより混合を
行わないこととし、発泡剤を4.0部圧入して発泡させ
た。得られた発泡体は、密度が0.038g/cm3
高密度であった。
【0046】
【発明の効果】本発明のポリスチレン系樹脂発泡体は、
スチレン系樹脂に、プロパン、ブタン又はそれらの混合
物70〜100重量%と、メチルクロライド、エチルク
ロライド又はそれらの混合物30〜0重量%とからなる
発泡剤を混合して押出発泡させることにより得られるポ
リスチレン系樹脂発泡体であり、該ポリスチレン系樹脂
発泡体が0.020〜0.035g/cm3 の低密度を
有することを特徴とする。
【0047】従って、従来のオゾン層を破壊するF−1
42bからなる塩素を含有する発泡剤を使用することな
く、F−142bからなる発泡剤と同等品質のポリスチ
レン系樹脂発泡体が得られる。更に、本発明のポリスチ
レン系樹脂発泡体は、燃焼性試験について、少量の難燃
剤の添加だけで、建材等の用途に適した難燃性を付与す
ることができる。
【0048】また、本発明のポリスチレン系樹脂発泡体
は、経時2か月後の熱伝導率を0.034kcal/m
・時・℃以下とすることができるので、断熱性が必要と
される用途にも使用することができる。更に、本発明の
ポリスチレン系樹脂発泡体は、メチルクロライド、エチ
ルクロライドの混合割合を少なくすることができるの
で、衛生的及び安全性に優れた発泡体を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に使用したピンミキサーの概略断面図及
び切り欠き部の概略側面図である。
【符号の説明】 1 ピンミキサー 2 ピン
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年3月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正内容】

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリスチレン系樹脂に、プロパン、ブタ
    ン又はそれらの混合物70〜100重量%と、メチルク
    ロライド、エチルクロライド又はそれらの混合物30〜
    0重量%とからなる発泡剤を使用して押出発泡させるこ
    とにより得られるポリスチレン系樹脂発泡体であり、該
    ポリスチレン系樹脂発泡体が0.020〜0.035g
    /cm3 の密度を有することを特徴とするポリスチレン
    系樹脂発泡体。
  2. 【請求項2】 炭酸ガスを、ポリスチレン系樹脂に添加
    される請求項1の発泡体。
  3. 【請求項3】 ポリスチレン系樹脂発泡体が、0.1〜
    1.0mmの平均気泡径を有する請求項1又は2の発泡
    体。
  4. 【請求項4】 ポリスチレン系樹脂発泡体が、JIS
    A9511に規定する難燃性を満たす請求項1〜3いず
    れか1つの発泡体。
  5. 【請求項5】 ポリスチレン系樹脂発泡体が、0.02
    5〜0.034kcal/m・時・℃の経時2か月後の
    熱伝導率を有する請求項1〜3いずれか1つの発泡体。
  6. 【請求項6】 ポリスチレン系樹脂発泡体が、10〜1
    50mmの厚さを有する請求項1〜5いずれか1つの発
    泡体。
  7. 【請求項7】 溶融されたポリスチレン系樹脂に、プロ
    パン、ブタン又はそれらの混合物70〜100重量%
    と、メチルクロライド、エチルクロライド又はそれらの
    混合物30〜0重量%とからなる発泡剤を、圧力を15
    0〜300Kg/cm2 に設定して十分に混合し、押出
    発泡させることにより0.020〜0.035g/cm
    3 の密度を有するポリスチレン系樹脂発泡体を製造する
    ことを特徴とするポリスチレン系樹脂発泡体の製造方
    法。
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