JPH10265102A - ウェブロール回動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウェブの引出し方式（上出しまたは下出し）
を変更する際に、簡便な方法でウェブロールを取り扱う
ことができる装置を提供する。 【解決手段】 垂直な支持フレーム２、支持フレームに
固定した移動式支持台３、支持フレームの頂部に設けた
吊下げアーム４、吊下げアームに懸吊したウェブロール
吊り具５、および前記支持フレームに沿って上下に移動
可能なウェブロール受けからなるウェブロール回動装置
１。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ウェブロールから
のウェブの引出し方式（上出し式または下出し式）を容
易に変更することができるウェブロール回動装置に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】合成樹脂、布、紙その他の各種材料から
なるフィルムやシート（以下「ウェブ」という）を、横
置型の繰出し機に装着したウェブロールから繰り出して
用いる際に、ウェブの使用目的や使用する装置などによ
り、繰出し機におけるウェブの引出し方式が、ウェブロ
ールの上面から引き出す「上出し式」または下面から引
き出す「下出し式」のいずれか一方に限定される場合が
ある。他方、ウェブロールについては、製造元が異なる
ことによる仕様の相違などにより、常に引出し方式を一
定に揃えて保管してあるとは限らない。従って、使用に
当たり、引出し方式を間違えて装着することもあり、そ
の場合には、一旦装着したウェブロールをウェブ繰出し
機から取り出して、水平方向に１８０度回転させ、引出
し方式を変更することが必要となる。この作業はウェブ
ロールの重量が大きい場合には時間と労力を要するもの
であるが、従来簡便な方法が見出されておらず、その改
善が望まれている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な事情に鑑み、ウェブの引出し方式を変更する際に簡便
な方法でウェブロールを取り扱うことができる装置を提
供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的に沿って検討した結果、移動式の垂直な支持フレーム
にフィルムロール吊り具および上下可動のコア受け部を
設けた装置により上記の目的が達成されることを見出し
て本発明を完成した。すなわち、本発明は、垂直な支持
フレーム、上記支持フレームに固定した移動式支持台、
支持フレームの頂部に設けた吊下げアーム、吊下げアー
ムに懸吊したウェブロール吊り具、および前記支持フレ
ームに沿って上下に移動可能なウェブロール受けからな
るウェブロール回動装置に関するものである。

【０００５】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面に従い詳細に説明する。図１は、本発明のウェブロ
ール回動装置の一例を示す斜視図である。ウェブロール
回動装置１は、垂直な支持フレーム２、上記フレームに
固定した移動式支持台３、上記フレームの頂部に設けた
吊下げアーム４、吊下げアームに懸吊したウェブロール
吊り具５、および前記フレームに沿って上下に可動のウ
ェブロール受けの一例であるコア受け６ａからなるもの
である。

【０００６】支持フレーム２は、垂直方向に長い長方形
の枠体からなり、その下端は移動式支持台３の一端に固
定されている。移動式支持台３は平板であってもよく、
また支持フレーム２と同様に枠体により構成してもよい
が、底部には車輪などの移動用手段を設けることが必要
である。支持フレーム２の頂部には、吊下げアーム４が
前方へ突出して配設され、その先端にウェブロール吊り
具５が懸吊されている。ウェブロール吊り具５は、引出
し方式を変更すべきウェブロールを吊り上げて、図中の
矢印Ａの方向に水平に回動させるために用いるものであ
る。なお、ウェブロールを吊り上げた状態で容易に回動
させることができるように、吊下げアーム４の先端下部
に自在フックなど適宜の回動用補助手段（図示せず）を
設けることができる。

【０００７】ウェブロール吊り具５としては、ウェブロ
ールを容易に吊り上げることができるものであればいず
れの形式のものでも使用することができるが、特に図中
の矢印Ｂのように円弧状にスイングして左右に開閉する
吊りアーム５ａを備えて、その先端をウェブロールのコ
アの両端の開孔に挿入することにより、ウェブの表面に
接触することなく操作し得るものが望ましい。コア受け
６ａは、対象とするウェブロールを回動させる前後にウ
ェブロールを設置するための架台である。すなわち、支
持フレーム２に沿って駆動手段（図示せず）により図中
の矢印Ｃのように上下に移動させることができる部材
に、前方へ突出させて垂直な１対の平板状部材を固定す
る。平板状部材の上部はコアの形状に合わせて円弧状に
切除してあり、この部分にウェブロールの両端に突出し
たコアを載架する。

【０００８】ウェブロール受けとしては、コア受け６ａ
のほかに、例えば、Ｖみぞ型の胴面受けを用い、ウェブ
ロールの胴自体を載置する方式としてもよい。図２は、
胴面受け６ｂにウェブロール７を載せた状態を示す部分
斜視図である。この場合には、ウェブロールに損傷を与
えないように、胴面受けのウェブロールに接する部分を
クッション材で覆うか、または胴面受け自体をクッショ
ン材で作製することが望ましい。なお、胴面受け６ｂを
支持フレーム２に取り付ける方法は特に制限されない。

【０００９】図３は、図１に示す装置におけるコア受け
上のウェブロールおよびウェブロール吊り具を示す部分
斜視図である。ウェブロール７のコア８をコア受け６ａ
上に載架し、ウェブロール吊り具５の吊りアーム５ａを
コアの両端の開孔に挿入する。

【００１０】本発明の回動装置の好ましい使用方法は次
の通りである。すなわち、まず（1）回動装置をウェブ
ロールの保管場所へ移動させた後、使用すべきウェブロ
ールを保管ラックから取り出して本回動装置のウェブロ
ール受けに載置し、（2）ウェブロールを載せたまま回
動装置を使用すべき繰出し機の設置場所まで移動させ、
次いで（3）必要に応じて引出し方式の変更を行い、所
定の引出し方式でウェブロールを繰出し機に装着する。
このように、本装置は運搬台車としても利用することが
できるため、経費および労力の更に大きな節減が可能で
ある。

【００１１】次に、図１に示す本発明のウェブロール回
動装置を用いて、ウェブロールを保管場所から取り出
し、引出し方式を変更して繰出し機に装着する場合の例
について説明する。図４は、ウェブロールの使用経過を
示す部分側面図である。なお、図中の上下方向の矢印は
コア受け６ａの移動方向を示す。 図４（ａ）：ウェブ保管ラックからウェブロール７（上
出し式）を取り出し、コア８をウェブロール回動装置の
コア受け６ａに載架する。次いで、繰出し機の設置場所
まで移動させる。 図４（ｂ）：コア受け６ａをフレーム２に沿って上方へ
移動し、ウェブロール吊り具５の吊りアーム５ａをコア
の両端の開孔へ挿入する。 図４（ｃ）：コア受け６ａを下方へ移動し、ウェブロー
ル７を宙吊りの状態にする。 図４（ｄ）：ウェブロール吊り具５を１８０度回転（図
中に矢印で示す）させた後、コア受け６ａを上方へ移動
して再びコア８を支える。 図４（ｅ）：図４（ａ）に示す状態と逆の引出し方式
（下出し式）に変更されたウェブロール７を、所定の繰
出し機へ装着して使用する。

【００１２】

【発明の効果】本発明のウェブロール回動装置を用いる
ことにより、重量の大きいウェブロールの場合であって
も、１名の作業員により、ロールを損傷することなくウ
ェブの引出し方式を容易に変更することができる。な
お、本装置はウェブロール用の運搬台車としても使用す
ることができるため、経費節減の上からも有利である。

【図面の簡単な説明】

【図１】ウェブロール回動装置の例の斜視図である。

【図２】胴面受けの使用状態を示す部分斜視図である。

【図３】コア受け上のウェブロールおよびウェブロール
吊り具を示す部分斜視図である。

【図４】図４（ａ）から（ｅ）は、本発明の装置を用い
てウェブロールを繰出し機に装着する過程を示す部分側
面図である。

【符号の説明】

１ ウェブロール回動装置 ２ 支持フレーム ３ 移動式支持台 ４ 吊下げアーム ５ ウェブロール吊り具 ５ａ 吊りアーム ６ａ コア受け ６ｂ 胴面受け ７ ウェブロール ８ コア Ａ、Ｂ、Ｃ 矢印

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 垂直な支持フレーム、該支持フレームに
   固定した移動式支持台、該支持フレームの頂部に設けた
   吊下げアーム、該吊下げアームに懸吊したウェブロール
   吊り具、および前記支持フレームに沿って上下に移動可
   能なウェブロール受けからなるウェブロール回動装置。