JPS6040204Y2 - ミシンの布積載装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、縫製を終えてテーブル端縁から垂下する布
をその端縁から離れた積載台にかけ渡すミシンの布積載
装置に関する。

従来、テーブルから布の送り出し方向先方に離れて配置
した積載台と、テーブル端縁から垂下する布の一部分を
積載台のテーブルとの対向側面との間に挟持し解放する
ように往復動する挟持体と、積載台と挟持体とによって
挟持された布の送り出し方向手前の部分にエアーを吹き
付けて布を反転させるかけ渡し手段とにより、テーブル
端縁から送り出された布を積載台に積載するようにした
周知の布積載装置では、積載台と挟持体との間に挟持さ
れた後にテーブル端縁から送り出されてくる布の部分が
テーブルと挟持体との間に垂下するので、挟持体の上方
からエアを噴出してもその部分の布が反転しずらく、布
を積載台に整然と積み重ねることができず、積載台に布
を少し積み重ねるだけで布が崩れ落ちたり、布の反転が
不充分で布に折れ目線や小じわ等が発生して商品の価値
を低下する等の欠点があった。

この考案は簡単な構成によりこの種従来の欠点を解消す
ることを目的とする。

以下この考案の実施例を図面により説明する。

この考案に係る布積載装置は、上面にミシン（図示せず
）を載置した水平なテーブル１と、縫製した布Ｗを積み
重ねて支持する積載台２と、ミシンからの布送り出し方
向先方のテーブル端縁１ａから垂下する縫製後の布Ｗの
一部分を積載台２との間に挟持するための挟持体３と、
挟持体３により積載台２との間に挟持した部分よりも布
送り出し方向手前の布部分を反転させて積載台２にかけ
渡すためのかけ渡し手段とからなる。

テーブル端縁１ａ下方において、テーブル１を支える脚
柱４に中空の支持体５を水平に固定すると共に、支持体
５の中空部には直角り字状に折曲形成した横動体６の水
平部６ａを摺動自在に遊嵌し、且つ支持体５に水平方向
に長大に形威した長孔７を介して横動体６の水平部６ａ
に先端のねじ部を螺合した止めねじ８により横動体６を
長孔７の範囲で水平方向に移動係止可能にする。

横動体６の垂直部６ｂは中空としてその中に縦動体９を
摺動自在に遊嵌し、且つその垂直部６ａに垂直方向に長
大に形威した長孔１０を介して縦動体９に先端のねじ部
を螺合した止めねじ１１により、縦動体９を長孔１０の
範囲で上下方向に移動係止可能にすると共に、縦動体９
の上端に前記積載台２としての二本の棒をテーブル端縁
２と平行し水平に固定する。

挟持体３は、下端を脚柱４の下方部に支持体１２を介し
て回動可能に支持し中間をエアーシリンダ１３のピスト
ン棒１４と連結した主腕１５と、第１図の斜左上方に向
けて複数のエアー噴出用の小孔１６を形威し、テーブル
端縁２ａと平行して水平に配置した棒状のノズル１７を
上方端に固定し下方部を主腕１５に対して止めねじ１８
により上下方向に移動係止可能とした補助腕１９と、テ
ーブル端縁１ａに沿いノズル１７よりも下方に伸びた挟
持板３ａとからなり、ノズル１７は適宜な送風機（図示
せず）に連通ずる。

２０は一端をテーブル１下面に固定し他端をエアー噴出
用の孔１６より下方のノズル１７に固定した布受は体と
しての弾性部材で、たとえばゴムひもからなり、ノズル
１７が端縁１ａよりもテーブル１内方に位置するときに
は収縮し、それよりもノズル１７がテーブル外方に移動
するにつれて伸張するように弾性を有する。

またテーブル１上方には、図示しないが、ミシン縫いし
た布Ｗをテーブル端縁１ａに向って送り出す送り出し手
段を備えている。

この考案は以上の構成であり、その作用は、常にはピス
トン棒１４がシリンダ１３内に引き込まれていて、挟持
体３が第１図に右方に揺動され、これによりノズル１７
がテーブル端縁１ａよりもテーブル１内力（第１図右方
）に引込んでテーブル１の下方に位置しており、ミシン
縫いが終る毎に送り出し手段が作用してその布をテーブ
ル端縁１ａに向って送り出す。

これにより布Ｗが端縁１ａから積載台２と挟持体３との
間に次第に垂下する。

送り出し手段が作用してから適宜に設定した時間が経過
すると、エアシリンダ１３の作用により挟持体３が送り
出し手段の布送り速度と同じ速度で左方に揺動され、端
縁１ａより垂下した布Ｗの一部分が挟持板３ａによって
積載台２との間に挟持されると共に、布受は体２０はそ
の弾性に抗して伸ばされ、後から送り出される布Ｗの後
方部はその布受は体２０の上に受は止められる。

その後、エアシリンダ１３が作用してから適宜に設定し
た時間が経過すると、ノズル１７の小孔からエアーが噴
出され、これにより布受は台２０の上に受は止められた
布Ｗの部分が第１図の左方に吹き飛ばされて反転し、こ
の結果布Ｗは積載台２の上に積み重ねられる。

それから後にエアシリンダ１３が不作用となって挟持体
３は元位置に復帰すると共に、それに伴なって弾性部材
２０は収縮する。

なお、積載台２との間に布を挟持した状態ではノズル１
７が積載台２よりも上方に位置するように、それらの位
置は止めねじ１１，１８によって予め調整しておく。

以上のようにこの考案によれば、布のその送り出し方向
の長さに応じて積載台をテーブル端縁から遠ざけても布
Ｗの一部分が挟持体の作用によって積載台との間に挟持
された後に、テーブル端縁から垂下する布の送り出し方
向手前の部分が必ず布受は体によって受は止められ、し
かも布受は体がテーブル下方部とノズルに連係している
ので、受は止められた布がテーブルとノズルとの間に垂
下するおそれは全くないから、その部分が次にノズルか
らエアーを噴出した際に反転し易く、布を確実に且つ整
然と積載台に積み重ねることができ、従って布が積載台
から崩れ落ちたり、折れ曲った状態で積み重なったりし
ないので、布の風合が損なわれず、製品の品質が向上す
る効果がある。

なお、本実施例ではテーブルと挟持体との間に弾性部材
を張り渡したものを示したが、第２図に示すように、弾
性体２１を介して可撓性を有する線状又は板状の部材２
２をテーブル１と挟持体３との間に張り渡してもよい。

また第３図に示すように、一端を挟持体３に固定した可
撓性を有する線状又は板状の部材２３の中間をテーブル
１下面に固定した支持体２４に掛は渡して他方に重り２
５を固定してもよい。

さらに、第４図に示すように、筒状の支持体２６の基端
をテーブル１下方に回動可能に支持すると共に、常には
図の時計方向に弾性力を作用させ、この支持体２６の中
空部内に摺動可能に遊嵌した摺動体２７の一端を挟持体
３と回動可能に連結してもよい。

【図面の簡単な説明】 第１図はこの考案装置の斜視図、第２図乃至第４図は他
の実施例である。 １・・・・・・テーブル、２・・・・・・積載台、３・
・・・・・挟持体、１３・・・・・・駆動手段、２０・
・・・・・布受は体、２１．２２，２３，２５，２６，
２７・・・・・・布受は体の他の実施例。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ミシンを載置したテーブルと、 テーブルの布送り出し側の端縁から送り出し方向先方及
   び下方に離して配置し、テーブル端縁との対向側縁をテ
   ーブル端縁に平行させた積載台と、 テーブル端縁と平行な一水平直線に沿って布送り出し方
   向先方の斜め上方に向って複数のエアー噴出用の孔を開
   放したノズルとそれよりも下方にテーブル端縁と平行に
   配置した挟持板とを有し、テーブル端縁よりもテーブル
   内方で且つ下方の待期位置及び挟持板が積載台のテーブ
   ル端縁との対向側縁に係合する挟持位置間を往復動可能
   とした挟持体と、 挟持体を往復動させる駆動手段と、 挟持体の挟持板及び積載台間に挟持した布のその挟持部
   分よりも布送り出し方向手前を反転して積載台にかけ渡
   すようにノズルからエアーを噴出させるエアー噴出装置
   と、挟持体の待期位置においては収縮し挟持位置への移
   動に連動して伸張するようにエアー噴出孔より下のノズ
   ル及びテーブル下方部に連係した布受は体とを備えたミ
   シンの布積載装置ｇ