JPH10263440A - 建築板の塗装方法及び塗装装置 - Google Patents

建築板の塗装方法及び塗装装置

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JPH10263440A
JPH10263440A JP7473597A JP7473597A JPH10263440A JP H10263440 A JPH10263440 A JP H10263440A JP 7473597 A JP7473597 A JP 7473597A JP 7473597 A JP7473597 A JP 7473597A JP H10263440 A JPH10263440 A JP H10263440A
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JP
Japan
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paint
building board
spraying
pattern
ejection
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JP7473597A
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English (en)
Inventor
Shingo Hori
慎悟 堀
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Nichiha Corp
Original Assignee
Nichiha Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建築板の表面に変化に富んだ斬新な模様を塗
装する。 【解決手段】 建築板11を搬送する搬送ローラ13の
上方に、異なる方向を向いた多数の噴射口20aを形成
した球形状の噴射ヘッド20を複数配列する。そして、
各噴射ヘッド20を予め設定された動作パターン又はラ
ンダムな動作パターンで回動させながら、電磁弁21の
開閉の切り換えにより、各噴射ヘッド20の多数の噴射
口20aから間欠的に塗料を異なる方向に噴射する。異
なる方向に噴射される塗料は、建築板11表面に対する
噴射角度、噴射方向や建築板11表面に到達するまでの
噴射距離が異なるため、建築板11表面での斑点の広が
り方や広がり方向が異なると共に、塗料が建築板11表
面に到達するまでの塗料の拡散状態が異なる。これによ
り、建築板11の表面に形状や向きの異なる斑点が塗装
され、変化に富んだ斬新な模様が塗装される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築板の表面に模
様を塗装する建築板の塗装方法及び塗装装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、需要が急増している窯業系の建築
板は、表面に模様を塗装して意匠性を高めたものが多
い。建築板の凹凸のある表面に模様を塗装する場合、特
開平7−228036号公報に示すように、インクジェ
ット式の塗装装置を用いて、建築板の表面に非接触で模
様を描く塗装技術が開発されている。このインクジェッ
ト式の塗装装置は、塗料を噴射する多数の噴射ノズル
を、建築板の搬送方向の直角方向に配列し、建築板をコ
ンベアにより搬送しながらコンピュータによって各噴射
ノズルの電磁弁のオン/オフ(塗料噴射/停止)を制御
することによって、建築板の表面に模様を塗装する。
【0003】このインクジェット式の塗装装置を用い
て、建築板の表面に、例えば斑点模様を塗装する場合、
コンピュータによって各噴射ノズルの電磁弁のオン/オ
フを細かく切り換えて、各噴射ノズルから間欠的に塗料
を少量ずつ噴射することで、斑点模様を塗装することが
考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記塗
装方法では、搬送される建築板の上方で各噴射ノズルを
全て同一方向(下向き)に固定し、各噴射ノズルから同
一方向に塗料を噴射して斑点模様を塗装するので、各噴
射ノズルから噴射される塗料の建築板ヘの付き具合が一
定となり、塗装される斑点の形状及び斑点の向きが、常
に同一になってしまう。このため、建築板に塗装する斑
点模様が比較的単調なものとなり、模様としての面白味
や斬新性が少ないという欠点がある。
【0005】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たものであり、従ってその目的は、建築板の表面に形状
や向きの異なる斑点を塗装することができて、変化に富
んだ斬新な模様を塗装することができる建築板の塗装方
法及び塗装装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1,8の建築板の塗装方法及び塗装
装置によれば、搬送手段によって建築板を搬送し、その
上方に配置された噴射手段の複数の噴射口を異なる方向
に向け、各噴射口から塗料を異なる方向に噴射すること
で、建築板の表面に模様を塗装する。
【0007】この塗装方法では、異なる方向に向いた複
数の噴射口から異なる方向に噴射される塗料は、建築板
表面に対する噴射角度、噴射方向や建築板表面に到達す
るまでの噴射距離が異なる。噴射角度や噴射方向が異な
ると、塗料が建築板表面に付着する角度や方向が異なる
ため、建築板表面での斑点の広がり方や広がり方向が異
なり、異なる形状や異なる向きの斑点が塗装される。ま
た、噴射距離が異なると、塗料が建築板表面に到達する
までの塗料の拡散状態が異なるため、異なる大きさの斑
点が塗装される。また、建築板表面で塗料の跳ね返りが
生じるような場合には、跳ね返った塗料の飛び散り方も
異なる。このため、建築板の表面に形状や向きの異なる
斑点で構成される斑点模様を塗装できる。
【0008】この場合、請求項2,9のように、塗料噴
射中に前記噴射手段を予め設定された動作パターン又は
ランダムな動作パターンで回動させるようにしても良
い。このように塗料噴射中に噴射手段を回動させると、
その回動方向に噴射塗料がずれ、建築板表面では回動方
向に延ばされた湾曲形状の斑点が塗装されると共に、回
動方向に曲線的に斑点が並んで塗装されていく。また、
噴射手段の回動角や回動速度に応じて斑点の変形の度合
いや塗料が付着する位置が変わるので、噴射手段の動作
パターンに応じて斑点の形状や位置が変化する。更に、
噴射手段の回動により噴射塗料に遠心力が働き、回動中
心から外方に向かって飛ばされる。このため、回動速度
の変化により噴射塗料に加わる遠心力が変化すると、塗
料が飛ばされる距離も変化するため、斑点の並びが更に
変化する。
【0009】また、請求項3のように、塗料噴射中に前
記噴射手段を予め設定された動作パターン又はランダム
な動作パターンで上下方向又は水平方向に移動させるよ
うにしても良い。塗料噴射中に、例えば、噴射手段を上
下方向に移動させると、建築板表面までの噴射距離が変
化し、噴射された塗料が建築板表面に到達するまでの拡
散状態が変化して、建築板表面に塗装される斑点の大き
さが変化する。また、噴射手段を水平方向に移動させる
と、その移動方向に噴射塗料がずれ、建築板表面では移
動方向に延ばされた形状の斑点が塗装される。更に、噴
射手段の移動量や移動速度に応じて斑点の変形の度合い
や塗料が付着する位置が変化するので、噴射手段の動作
パターンに応じて斑点の形状や位置が変化する。
【0010】また、請求項4のように、噴射手段の複数
の噴射口から色若しくは粘度の少なくとも一方が異なる
塗料を噴射するようにしても良い。複数の噴射口から色
が異なる塗料を噴射することで、異なる色の斑点が塗装
される。また、塗料の粘度が異なると、建築板表面上で
の塗料の広がり具合が異なるので、異なる大きさの斑点
が塗装されると共に、粘度が低い場合には、跳ね返りに
よる塗料の飛び散りも加わる。
【0011】一方、請求項5のように、噴射手段は、塗
料が供給される曲面体状又は多面体状の噴射ヘッドに複
数の噴射口を穴あけ加工したものを用いるようにしても
良い。この場合、曲面体状の噴射ヘッドの曲面又は多面
体状の噴射ヘッドの各面に沿って形成した複数の噴射口
より塗料を噴射するので、各噴射ヘッドの形状に応じた
塗装パターンの斑点模様を塗装できる。しかも、噴射ヘ
ッドに穴あけ加工により複数の噴射口を形成するだけで
良く、非常に簡単な構成で複数の噴射口を異なる方向に
向けることができる。
【0012】また、請求項6のように、噴射手段は、塗
料が供給される噴射ヘッドに複数の噴射ノズルを異なる
方向に向けて取り付けたものを用いるようにしても良
い。この場合も、噴射ヘッドの形状に沿って取り付けた
複数の噴射ノズルの噴射口より塗料を噴射するので、各
噴射ヘッドの形状に応じた塗装パターンの斑点模様を塗
装できる。
【0013】また、請求項7のように、噴射手段の下方
に向いた複数の噴射口から塗料を噴射すると共に、前記
噴射手段を予め設定された動作パターン又はランダムな
動作パターンで回動させながら、前記建築板の表面に模
様を塗装するようにしても良い。このように、複数の噴
射口が異なる方向を向いておらず、全て下方を向いてい
る場合であっても、塗料噴射中に噴射手段を回動させる
ことで、建築板表面に回動方向に延ばされた湾曲形状の
斑点が塗装されると共に、斑点が曲線的に並んで塗装さ
れていく。この場合も、噴射手段を回動により噴射塗料
に遠心力が働き、斑点の並びが更に変化する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
乃至図9に基づいて説明する。まず、図1に基づいて、
窯業系の建築板11の塗装に用いるインクジェット式の
塗装装置12の概略構成を説明する。建築板11を搬送
する搬送ローラ13(搬送手段)の上方には、塗装ユニ
ット14が設置され、この塗装ユニット14は、塗装ヘ
ッド15、電磁弁アレイ16及び噴射ユニット17とか
ら構成されている。この噴射ユニット17には、取付用
天板18の下方に例えば4つの移動ボックス19が設け
られ、これら4つの移動ボックス19の下方に、それぞ
れ1つずつ噴射ヘッド20(噴射手段)が取り付けられ
ている。各噴射ヘッド20は球形状に形成され、その周
面に沿って穴あけ加工により多数の異なる方向を向いた
噴射口20aが形成されている。合計4つの噴射ヘッド
20は、建築板11の搬送方向と直角方向に一列に配列
されている。電磁弁アレイ16には、噴射ヘッド20の
数と同数の電磁弁21が設けられ、各電磁弁21の流入
口がフレキシブル配管22を介して塗装ヘッド15に接
続され、各電磁弁21の流出口がフレキシブル配管23
を介して各噴射ヘッド20に接続されている。
【0015】塗装ヘッド15の流入口は、密閉された塗
料タンク24と塗料供給配管25を介して接続され、コ
ンプレッサ26から圧力調整バルブ27を介して塗料タ
ンク24内に低圧の圧縮空気を供給することで、燃料タ
ンク24内の圧力を一定に保ちつつ、塗料タンク24内
の塗料を塗料供給配管25を通して塗装ヘッド15に圧
送し、この塗装ヘッド15内の塗料をフレキシブル配管
22→電磁弁21→フレキシブル配管23→噴射ヘッド
20の経路で分配して、電磁弁21の開放時に噴射ヘッ
ド20の多数の噴射口20aから塗料を異なる方向に噴
射する。
【0016】また、塗装ヘッド15には、余剰塗料を塗
料回収タンク29側に戻すための塗料戻し配管30が塗
料供給配管25とは反対側に設けられ、塗料供給配管2
5から塗装ヘッド15内に流入した塗料が塗装ヘッド1
5内を塗料戻し配管30側に向けて流れるようになって
いる。塗料戻し配管30中には、塗装ヘッド15内の塗
料流量を調整する流量調整バルブ31が設けられ、この
流量調整バルブ31を通過した塗料は塗料回収タンク2
9内に回収され、この塗料回収タンク29からポンプ3
2により塗料回収タンク29内に戻される。
【0017】次に、噴射ユニット17の構成を図2乃至
図4に基づいて説明する。尚、本実施形態では4つの移
動ボックス19を使用するが、これらの移動ボックス1
9は全て同一構成であるので、以下、1つの移動ボック
ス19についてのみ説明する。図4に示すように、噴射
ヘッド20の上部に取り付けられた塗料流入パイプ33
には、電磁弁21(図1参照)からのフレキシブルパイ
プ23が接続されている。塗料流入パイプ33は、パイ
プ止め金具35によりスリーブ34内の中心部で下向き
に固定され、噴射ヘッド20がスリーブ34と一体的に
回動するようになっている。
【0018】また、スリーブ34の上面側には従動プー
リー36が取り付けられ、この従動プーリー36と駆動
プーリー37との間にベルト38が掛け渡されている。
また、駆動プーリー37の回転軸39下部にはベベルギ
ア40が嵌着されており、このベベルギア40が、パル
スモータ41の回転軸42に嵌着されたベベルギア43
と噛み合っており、パルスモータ41が噴射ヘッド20
を回動させる駆動手段となっている。
【0019】これらパルスモータ41、駆動プーリ37
の回転軸39及びベベルギア40の回転軸39を組み付
けた取付台44は、移動ボックス19内部に取付固定さ
れていると共に、スリーブ34も移動ボックス19内に
配置され、移動ボックス19の下面に設けられた円孔4
5(図2参照)から噴射ヘッド20が移動ボックス19
の下方に突出している。
【0020】また、図3に示すように、スリーブ34の
外周面には2本の吊り金具46が取り付けられており、
これら2本の吊り金具46は、移動ボックス19上面に
設けられた2つの円弧状孔47を通って、それぞれ上方
に突出している。移動ボックス19の上面のうち、前記
2つの円弧状孔47の間の部分には回転盤48が取り付
けられ、この回転盤48上面の係合溝48aに嵌合装着
された保持金具49の両端に、前記吊り金具46の上端
がボルト50により取り付け固定されている。
【0021】これにより、スリーブ34が水平方向に回
動可能に保持され、パルスモータ41が回転すると、そ
の回転運動がベベルギア40,43→駆動プーリー37
→従動プーリー36→スリーブ34→噴射ヘッド20と
伝わるため、パルスモータ41の回転方向及び回転角に
応じて噴射ヘッド20が回動する。
【0022】また、移動ボックス19の右方側には、移
動ボックス19を上下方向に移動させる駆動手段として
パルスモータ51が取付金具52に取り付けられてい
る。このパルスモータ51の回転軸53に嵌着されたピ
ニオン54が、移動ボックス19の右外側面に取り付け
られたラック55と噛み合っている。左側の取付金具5
6に回転自在に取り付けられたピニオン57が、移動ボ
ックス19の左外側面に取り付けられたラック58と噛
み合っている。
【0023】そして、取付金具52及び56が取付用天
板18(図2参照)にボルト等により取付固定されるこ
とで、移動ボックス19が取付用天板18の下方で上下
方向に移動可能に保持されている。更に、移動ボックス
19の背面外側には4つのスライド金具59が取り付け
られており、このスライド金具59のスライド穴59a
に上下方向に延びるガイドバー60を挿通させること
で、移動ボックス19が上下方向にスムーズに移動でき
るようにしている。
【0024】これにより、パルスモータ51が回転する
と、その回転運動がピニオン54,ラック55を介して
移動ボックス19に伝わるため、パルスモータ51の回
転方向及び回転角に応じて移動ボックス19が上方若し
くは下方に移動し、噴射ヘッド20の高さ位置が変化し
て、各噴射口20aから建築板11表面までの噴射距離
が変化する。
【0025】尚、ラック55,58の上端及び下端には
ゴムストッパ61が設けられ、移動ボックス19の上下
方向の移動量を規制すると共に、ピニオン54,57と
ラック55,58との噛み合わせが外れて移動ボックス
19が脱落することを防止している。
【0026】上述したパルスモータ41,51は、この
インクジェット式の塗装装置12の操作盤(図示せず)
内に設けられたコンピュータ(制御手段)により制御さ
れる。また、搬送ローラ13の両側には、塗料の側方へ
の飛び散りを防止するための塗料側方飛散防止カバー6
2(図1参照)が設けられている。更に、搬送ローラ1
3の下方には、飛散した塗料を回収するための塗料回収
トレー63(図1参照)が設置されている。
【0027】以上のように構成されたインクジェット式
の塗装装置12を設置した塗装ラインで、例えば、建築
板11を搬送ローラ13によって5m/分の速度で搬送
し、該建築板11の前端が噴射ヘッド20の真下に到達
すると、それがセンサ(図示せず)で検出され、全ての
噴射ヘッド20の電磁弁21の開閉(オン/オフ)の切
り換えを開始し、噴射圧0.3〜2.0kg/cm
2 で、各噴射ヘッド20の噴射口20aから間欠的に塗
料を噴射する。
【0028】上記電磁弁21の開閉の切り換え開始と同
時に、若しくは、それよりも前に、各パルスモータ4
1,51を起動して、各噴射ヘッド20を上下方向に移
動させて噴射距離100mm程度に設定すると共に、各
噴射ヘッド20を予め設定された動作パターン又はラン
ダムな動作パターンで回動させる。これにより、各噴射
ヘッド20の多数の噴射口20aから塗料を異なる方向
に噴射すると共に、各噴射ヘッド20を回動させながら
建築板11の表面に斑点模様を塗装する。
【0029】その後、建築板11の後端が噴射ヘッド2
0の真下を通過すると、それがセンサ(図示せず)で検
出され、全ての噴射ヘッド20の電磁弁21を閉鎖(オ
フ)して塗料の噴射を停止すると共に、各パルスモータ
41,51を停止して各噴射ヘッド20の動きを停止す
る。以後、後続の建築板11が噴射ヘッド20の真下に
到達する毎に上述した動作を繰り返して、建築板11の
表面に斑点模様を塗装する。
【0030】以上説明した実施形態によれば、球形状の
噴射ヘッド20の周面に沿って多数の異なる方向を向い
た噴射口20aを形成し、各噴射口20aから塗料を異
なる方向に噴射する。このように異なる方向に噴射され
る塗料は、建築板11表面に対する噴射角度、噴射方向
や建築板11表面に到達するまでの噴射距離が異なるた
め、建築板11の表面に形状や向きの異なる斑点で構成
される斑点模様を塗装することができると共に、建築板
11表面で塗料の跳ね返りが生じるような場合には、跳
ね返った塗料の飛び散り方も異なる。
【0031】しかも、各噴射ヘッド20を、予め設定さ
れた動作パターン又はランダムな動作パターンで回動さ
せるので、建築板11表面に回動方向に延ばされた湾曲
形状の斑点を曲線的に並ぶように塗装することができ、
独特の塗装パターンを形成することができる。また、噴
射ヘッド20の動作パターンに応じて塗装される斑点の
形状や位置が変化するので、建築板11の搬送方向に模
様の風合を変えていくこともできる。更に、噴射ヘッド
20の回動により噴射塗料に遠心力が働くため、回動速
度の変化により噴射塗料に加わる遠心力が変化すると、
塗料が飛ばされる距離も変化し、斑点の並びに更に変化
が生じる。これにより、従来の単調で面白味のない模様
に対して、図5に示すように、変化に富み斬新性のある
斑点模様を塗装することができ、建築板の意匠性を向上
させることができる。
【0032】また、噴射ヘッド20の周面に穴あけ加工
により多数の噴射口20aを形成しただけであるため、
構成が非常に簡単であり、コスト面でも有利である。し
かも、各噴射ヘッド20毎に1本のフレキシブル配管2
3で塗料を供給することができるため、フレキシブル配
管22,23の取り回しが複雑にならない、電磁弁21
の数が少なくて済む等、塗装ヘッド15から噴射ヘッド
20までの塗料供給系の構成を簡素化することができ、
メンテナンス性が向上すると共に、噴射ヘッド20の多
数化及び可動化の実施が容易になる。
【0033】尚、上記実施形態では、噴射ヘッド20は
球形状のものを用いたが、噴射ヘッド20及び噴射口2
0aの形状は、図6に示すように、種々の形状が考えら
れる。図6の(a)は、球形状の噴射ヘッド20の表面
に均一の大きさの円形の噴射口20aを形成したもので
あり、(b)は、漏斗形状の噴射ヘッド64の底面に均
一の大きさの円形の噴射口64aを形成したものであ
る。また、(c)は、球形状の噴射ヘッド65の表面に
異なる大きさの円形の噴射口65aを形成し、(d)
は、球形状の噴射ヘッド66の表面に異なる形状の噴射
口66aを形成したものであり、(e)は、環形状の噴
射ヘッド67の表面に均一の大きさの円形の噴射口67
aを形成したものである。
【0034】また、噴射ヘッド20の表面に穴あけ加工
により多数の噴射口20aを形成する以外に、噴射ヘッ
ドに複数の噴射ノズルを取り付けるようにしても良く、
この場合も、図7に示すように、種々の形状が考えられ
る。図7の(a)は、球形状の噴射ヘッド68の表面に
多数の噴射ノズル72を異なる方向に向けて取り付けた
ものであり、(b)は、二股に分かれて下方に延びる各
噴射ヘッド69の表面に、多数の噴射ノズル73を一列
に取り付けて噴射方向を2方向としたものである。ま
た、(c)は、複数の分岐パイプ70aを有する枝状の
噴射ヘッド70の各分岐パイプ70aの先端に噴射ノズ
ル74を取り付けたものであり、(d)は、環形状の噴
射ヘッド71に多数の噴射ノズル75を下方に向けて取
り付けたものである。
【0035】図7の(a)〜(d)の噴射ヘッド68〜
71では、噴射ノズル72〜75を個別に取り外すこと
で、噴射ノズル単位での修理や交換が可能となり、更
に、メンテナンス性が向上する。また、(d)の噴射ヘ
ッド71では、各噴射ノズル75が異なる方向を向いて
おらず、全て下方を向けて取り付けられているが、塗料
噴射中に噴射ヘッド71を予め設定された動作パターン
又はランダムな動作パターンで回動させることで、建築
板11表面に回動方向に延ばされた湾曲形状の斑点を曲
線的に並ぶように塗装することができる共に、噴射ヘッ
ド71の動作パターンに応じて斑点模様の風合を変えて
いくこともできる。
【0036】また、上記実施形態では、各噴射ヘッド2
0を、予め設定された動作パターン又はランダムな動作
パターンで回動させるようにしたが、これ以外に、各噴
射ヘッド20を、予め設定された動作パターン又はラン
ダムな動作パターンで上下方向又は水平方向に移動させ
るようにして、斑点の大きさや形状を変化させるように
しても良い。しかしながら、本発明は、各噴射ノズル2
0を動かさずに固定した状態で塗装を行っても良く、こ
の場合であっても本発明の所期の目的は十分に達成する
ことができる。
【0037】更に、上記実施形態では、全ての噴射ヘッ
ド20から同一の塗料を噴射するようにしたが、異なる
色の塗料が供給される複数の塗装ヘッドを並設して、異
なる色の塗料を噴射し、カラーの斑点模様を塗装するよ
うにしても良い。また、粘度の異なる塗料が供給される
複数の塗装ヘッドを並設して、粘度の異なる塗料を噴射
し、異なる大きさの斑点を塗装するようにしても良い。
塗料の粘度は、色毎に変えても良く、或は、同じ色の塗
料で粘度を変えても良い。
【0038】その他、本実施形態では、各噴射ヘッド2
0を建築板11の搬送方向と直角方向に一列に配列した
が、噴射ヘッド20の配列は、図8に示すように、種々
のものが考えられる。図8の(a)は、噴射ヘッド20
を建築板11の搬送方向と直角方向に一列に配列したも
のであり、図8の(b)〜(f)は、建築板11の搬送
方向に各噴射ヘッド20の位置を変えて配列をしたもの
である。
【0039】また、噴射ヘッド20の配列は、高さ位置
を変えることも考えられ、図9の(a)〜(f)の各配
列において、図9の(a)のように、各噴射ヘッド20
の高さ位置を一定にしたり、図9の(b)〜(f)のよ
うに、各噴射ヘッド20の高さ位置を変えて配列しても
良い。このように噴射ヘッド20を非直線的に並べるこ
とにより、塗装される斑点模様の風合を変えることがで
きる。
【0040】尚、本実施形態では、4つの噴射ヘッド2
0を用いているが、噴射ヘッド20の数は4つに限ら
ず、1〜3つ若しくは5つ以上の噴射ヘッド20を用い
ても良く、この場合、噴射ヘッド20の数に合わせて移
動ボックス19を設置して全ての噴射ヘッド20を動か
すようにしたり、或は、移動ボックス19の数を噴射ヘ
ッド20の数よりも少なくして一部の噴射ヘッド20を
固定するようにしても良い。
【0041】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の請求項1,8によれば、複数の噴射口を異なる方向に
向け、各噴射口から塗料を異なる方向に噴射すること
で、建築板の表面に形状や向きの異なる斑点で構成され
る斑点模様を塗装することができるため、従来の単調で
面白味のない模様に対して、変化に富み斬新性のある斑
点模様を塗装することができ、建築板の意匠性を向上さ
せることができる。
【0042】また、請求項2,9では、噴射手段を、予
め設定された動作パターン又はランダムな動作パターン
で回動させるので、回動による斑点の湾曲変形及び斑点
の曲線的並びが加わり、独特の塗装パターンを形成する
ことができると共に、動作パターンに応じて模様の風合
を変えることができ、模様の斬新性を更に増すことがで
きる。
【0043】更に、請求項3では、噴射手段を、予め設
定された動作パターン又はランダムな動作パターンで上
下方向又は水平方向に移動させるので、移動による斑点
の大きさ及び形状の変化が加わると共に、動作パターン
に応じて模様の風合も変わり、一層、建築板の意匠性を
向上させることができる。
【0044】一方、請求項4では、複数の噴射口から、
色若しくは粘度の少なくとも一方が異なる塗料を噴射す
るので、カラーの斑点模様や大きさの異なる斑点で構成
される斑点模様を塗装することができ、一層、変化に富
んだ斬新な斑点模様を得ることができる。
【0045】また、請求項5では、塗料が供給される曲
面体状又は多面体状の噴射ヘッドに複数の噴射口を穴あ
け加工したので、噴射手段の構成が非常に簡単である上
に、塗料供給系の構成も簡素化することができ、メンテ
ナンス性が向上すると共に、噴射ヘッドの多数化及び可
動化も容易になり、製造コストを抑えながら意匠性の高
い建築板を提供することができる。
【0046】また、請求項6では、塗料が供給される噴
射ヘッドに、複数の噴射ノズルを異なる方向に向けて取
り付けたものを用いるので、噴射ノズルを個別に取り外
すことで、噴射ノズル単位での修理や交換が可能とな
り、更に、メンテナンス性を向上させることができる。
【0047】また、請求項7では、複数の噴射口が異な
る方向を向いておらず、同一方向(下方)に向いている
が、噴射手段を予め設定された動作パターン又はランダ
ムな動作パターンで回動させるので、建築板の表面に湾
曲形状の斑点を曲線的に並ぶように塗装することができ
ると共に、動作パターンに応じて模様の風合も変えるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すインクジェット式塗
装装置の正面図
【図2】噴射ユニットの一部破断斜視図
【図3】噴射ユニットの要部の斜視図
【図4】移動ボックス内の要部の斜視図
【図5】建築板に塗装する斑点模様の一例を示す図
【図6】(a)〜(e)は噴射口を穴あけ加工した種々
の噴射ヘッドを示す図
【図7】(a)〜(d)は噴射ノズルを取り付けた種々
の噴射ヘッドを示す図
【図8】(a)〜(f)は建築板の搬送方向に各噴射ヘ
ッドの位置を変えた種々の噴射ヘッド配列を示す上面図
【図9】(a)〜(f)は各噴射ヘッドの高さ位置を変
えた種々の噴射ヘッド配列を示す正面図
【符号の説明】
11…建築板、12…インクジェット式塗装装置、13
…搬送ローラ(搬送手段)、14…塗装ユニット、15
…塗装ヘッド、16…電磁弁アレイ、17…噴射ユニッ
ト、18…取付用天板、19…移動ボックス、20…噴
射ヘッド(噴射手段)、20a…噴射口、21…電磁
弁、22,23…フレキシブル配管、24…塗料タン
ク、25…塗料供給配管、26…コンプレッサ、27…
圧力調整バルブ、29…塗料回収タンク、30…塗料戻
し配管、31…流量調整バルブ、32…ポンプ、33…
塗料流入パイプ、34…スリーブ、36…従動プーリ
ー、37…駆動プーリー、38…ベルト、39…回転
軸、40…ベベルギア、41…パルスモータ(駆動手
段)、43…ベベルギア、51…パルスモータ(駆動手
段)、54…ピニオン、55…ラック、57…ピニオ
ン、58…ラック、59…スライド金具、60…ガイド
バー、61…ゴムストッパ、62…塗料側方飛散防止カ
バー、63…塗料回収トレー、64〜71…噴射ヘッ
ド、64a〜67a…噴射口、72〜75…噴射ノズ
ル。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送手段によって搬送されてくる建築板
    の表面に、その上方に配置された噴射手段の複数の噴射
    口から塗料を噴射して、模様を塗装する建築板の塗装方
    法において、 前記噴射手段の複数の噴射口を異なる方向に向け、各噴
    射口から塗料を異なる方向に噴射することで、前記建築
    板の表面に模様を塗装することを特徴とする建築板の塗
    装方法。
  2. 【請求項2】 塗料噴射中に前記噴射手段を予め設定さ
    れた動作パターン又はランダムな動作パターンで回動さ
    せることを特徴とする請求項1に記載の建築板の塗装方
    法。
  3. 【請求項3】 塗料噴射中に前記噴射手段を予め設定さ
    れた動作パターン又はランダムな動作パターンで上下方
    向又は水平方向に移動させることを特徴とする請求項1
    又は2に記載の建築板の塗装方法。
  4. 【請求項4】 前記噴射手段の複数の噴射口から色若し
    くは粘度の少なくとも一方が異なる塗料を噴射すること
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の建築板
    の塗装方法。
  5. 【請求項5】 前記噴射手段は、塗料が供給される曲面
    体状又は多面体状の噴射ヘッドに複数の噴射口を穴あけ
    加工したものを用いることを特徴とする請求項1乃至4
    のいずれかに記載の建築板の塗装方法。
  6. 【請求項6】 前記噴射手段は、塗料が供給される噴射
    ヘッドに複数の噴射ノズルを異なる方向に向けて取り付
    けたものを用いることを特徴とする請求項1乃至4のい
    ずれかに記載の建築板の塗装方法。
  7. 【請求項7】 搬送手段によって搬送されてくる建築板
    の表面に、その上方に配置された噴射手段の複数の噴射
    口から塗料を噴射して、模様を塗装する建築板の塗装方
    法において、 前記噴射手段の下方に向いた複数の噴射口から塗料を噴
    射すると共に、前記噴射手段を予め設定された動作パタ
    ーン又はランダムな動作パターンで回動させながら、前
    記建築板の表面に模様を塗装することを特徴とする建築
    板の塗装方法。
  8. 【請求項8】 建築板を搬送する搬送手段と、この搬送
    手段によって搬送されてくる建築板の上方に配置された
    噴射手段とを備え、前記噴射手段から塗料を噴射して、
    前記建築板の表面に模様を塗装する建築板の塗装装置に
    おいて、 前記噴射手段は、異なる方向に向いた複数の噴射口を有
    することを特徴とする建築板の塗装装置。
  9. 【請求項9】 前記噴射手段を回動駆動する駆動手段
    と、 塗料噴射中に前記噴射手段を予め設定された動作パター
    ン又はランダムな動作パターンで回動させるように前記
    駆動手段を制御する制御手段とを備えていることを特徴
    とする請求項8に記載の建築板の塗装装置。
JP7473597A 1997-03-27 1997-03-27 建築板の塗装方法及び塗装装置 Pending JPH10263440A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113441314A (zh) * 2021-08-03 2021-09-28 吴敬明 一种可控微波干燥水性漆涂装家具设备
CN117531640A (zh) * 2024-01-08 2024-02-09 泰州市华晨曲木家具有限公司 一种木质多媒体架生产用的自动调温式板材喷涂设备

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