JPH10263061A - 配糖体及び脱臭粉体を含有する異臭抑制生成物 - Google Patents

配糖体及び脱臭粉体を含有する異臭抑制生成物

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JPH10263061A
JPH10263061A JP9074255A JP7425597A JPH10263061A JP H10263061 A JPH10263061 A JP H10263061A JP 9074255 A JP9074255 A JP 9074255A JP 7425597 A JP7425597 A JP 7425597A JP H10263061 A JPH10263061 A JP H10263061A
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glycoside
flavor
odor
fragrance
deodorant
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JP9074255A
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English (en)
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Takashi Yamada
隆 山田
Masuyo Jinsawa
ます代 甚沢
Kanzo Sakata
完三 坂田
Yasuichi Usui
泰市 碓氷
Shuji Watanabe
修治 渡辺
Yoshiyuki Totsuka
好之 戸塚
Toshiya Ota
俊也 太田
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Pola Chemical Industries Inc
Shizuoka Prefecture
Original Assignee
Pola Chemical Industries Inc
Shizuoka Prefecture
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 人間或いはペットの排泄物などに起因する異
臭を抑制する手段を提供することを課題とする。 【解決手段】 活性炭等の脱臭剤と、メチルサリシレー
トガラクトピラノシド等の香料配糖体とを配合して異臭
抑制組成物とする。また、紙オムツ等の衛生用品、床敷
き等のペット用品に、当該異臭抑制組成物を含ませる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、異臭抑制組成物に
関し、詳しくは人間あるいはペットの排泄物などに起因
する異臭を抑制するのに好適な異臭抑制組成物並びにこ
れを有する衛生用品及びペット用品に関する。
【0002】
【従来の技術】近年になって平均寿命が延びたことによ
って、現代社会は老齢社会へと歩み始めている。この様
な状況において、例えば、紙オムツのような衛生用品の
需要が延びている。老人用の衛生用品は、本来乳幼児用
に開発された商品のサイズを変えて老人などにそのまま
適用しているケースが少なくない。老人と乳幼児では、
食べ物の種類やその代謝のシステムが著しく異なるた
め、異臭の発生などの問題が生じている。
【0003】そこで異臭発生などの問題を解決するため
にいくつかの手段が考え出されたが、いずれも一定の効
果はあるものの十分満足のいくものではなかった。例え
ば、香料などによるマスキングは香料成分によってはあ
る程度の効果が得られるが、持続性に乏しく一時しのぎ
に過ぎないことが多い。これに対して、脱臭粉体等に異
臭成分吸着させる方法が考案されたが、異臭成分は脱臭
粉体等に完全には吸着されにくい為、思うような効果が
得られなかった。さらに、香気を徐放することにより持
続性を改善する方法も考案されたが、持続性は改善でき
てもマスキング作用を損なう場合が少なくなかった為、
これも思う様な効果が得られなかった。即ち、この様な
異臭をより効果的に抑制する手段が求められていた。
【0004】又、異臭の発生については、近年流行とな
ってきているペットについても、その排泄物や体臭等で
同様に問題になっており、各種のペット用トイレ等が考
案されているが、吸水性高分子等の技術を応用して、尿
などを外に漏れない様にするトイレは出来ているが、異
臭まで抑制するペット用トイレはまだ得られていない。
【0005】又、メチルサリシレートガラクトピラノシ
ド、メントールガラクトピラノシド、桂皮アルコールガ
ラクトピラノシド、シス−3−ヘキセノールガラクトピ
ラノシド、バニリンガラクトピラノシド、オイゲノール
ガラクトピラノシド、シトロネロールガラクトピラノシ
ド、ゲラニオールガラクトピラノシド、ジヒドロミルセ
ノールガラクトピラノシド等の香料配糖体と、活性炭、
無水珪酸等の脱臭剤とを混合して用いることについては
何等の報告もなされていなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこの様な状況
を踏まえてなされたものであり、人間或いはペットの排
泄物などに起因する異臭を抑制する手段を提供すること
を課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等はこの様な状
況に鑑みて、異臭の抑制手段を求めて、鋭意研究を重ね
た結果、脱臭剤と香料配糖体とを含有する組成物が異臭
をマスキングする作用に優れること、及びこの様な組成
物を紙オムツなどの衛生用品やペット用品に用いると、
ここから発せられる異臭を抑制できることを見いだし本
発明を完成させた。
【0008】すなわち、本発明は、脱臭剤と香料配糖体
とを含有することを特徴とする異臭抑制組成物である。
本発明の異臭抑制組成物が含有する香料配糖体の香料部
分を具体的に示す香料配糖体としては、メチルサリシレ
ート、メントール、桂皮アルコール、チモール、シス−
3−ヘキセノール、バニリン、オイゲノール、フェネチ
ルアルコール、シトロネロール、ゲラニオール、ジヒド
ロミルセノール、リナリルアルコール等の香料の各配糖
体を挙げることができ、これらから選ばれる1種又は2
種以上を好ましく用いることができる。また、香料配糖
体の糖部分を具体的に示す香料配糖体としては、香料の
α−グルコピラノシド及び/又はβ−ガラクトピラノシ
ド等を挙げることができる。脱臭剤としては、活性炭、
カオリン、無水珪酸、酸化亜鉛、ベントナイト等から選
ばれる1種又は2種以上を好ましく用いることができ
る。異臭抑制組成物中での脱臭剤と香料配糖体との重量
含有比は、100:0.1〜0.1:100とすること
が好ましい。また、脱臭剤は、脱臭粉体であること好ま
しい。
【0009】また、本発明は、上記の異臭抑制組成物を
有する衛生用品である。この衛生用品として好ましく
は、紙オムツ、衛生シート、簡易トイレ等が挙げられ
る。また、本発明は、上記異臭抑制組成物を有するペッ
ト用品である。このペット用品として好ましくは、床敷
き、ペット用トイレ、ペット用シート等が挙げられる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。 (1)本発明で用いる脱臭剤 本発明で用いる脱臭剤は、異臭成分を吸着する能力を有
する物質であり、一般に脱臭剤として知られているもの
を用いることができる。本発明で用いる脱臭剤として
は、好ましくは活性炭、カオリン、無水珪酸、酸化亜
鉛、ベントナイト等が例示でき、特に無水珪酸と活性炭
が好ましい。これらの脱臭剤は唯1種で用いても良い
し、2種以上を組み合わせて用いても良い。また、脱臭
剤は、体積当たりの表面積を大きくして、脱臭剤が異臭
成分と接触する面積を十分確保することが好ましい。例
えば、粉体にして、すなわち脱臭粉体にして異臭抑制組
成物に配合することが好ましい。脱臭剤の種類によって
も異なるが、一般的には脱臭粉体の粒径は、好ましくは
0.001〜100ミリミクロン、特に好ましくは0.
05〜50ミリミクロンとすることが好適である。
【0011】また、脱臭剤は、粉体とする他、多数の空
隙を有する形状とする、凹凸等により体積当たりの表面
積を大きくする等の加工をして、脱臭剤が異臭成分と接
触する面積を十分に確保するようにしてもよい。
【0012】上記脱臭剤は、異臭成分を吸着する作用を
有し、異臭成分が拡散することを防ぐことができる。
【0013】(2)本発明で用いる香料配糖体 本発明で用いる香料配糖体としては、構造式中に水酸基
を有しかつ香気を有する化合物、すなわち構造式中に水
酸基を有する香料と、糖類とがグリコシド結合すること
により得られる香料配糖体であれば特段の限定無く用い
ることが出来る。
【0014】上記構造式中に水酸基を有する香料として
好ましくは、例えば、メチルサリシレート、メントー
ル、桂皮アルコール、チモール、シス−3−ヘキセノー
ル、バニリン、オイゲノール、フェネチルアルコール、
シトロネロール、ゲラニオール、ジヒドロミセノール、
リナリルアルコール、ヘキセノール等が例示でき、これ
らの中でも特に好ましくはメチルサリシレート、メント
ール、桂皮アルコール、チモール、シス−3−ヘキセノ
ール、バニリン、オイゲノール、シトロネロール、ゲラ
ニオール、ジヒドロミセノール等を挙げることができ
る。
【0015】本発明に用いる香料配糖体の糖部分は単糖
類でも多糖類でもよく、例えば、ピラノグルコシド、ア
ラビノシド、リボシド、リボノシルアラビノシド、ラム
ノシド、マルトトレオシド、ガラクトシド等が例示でき
る。これらの内好ましいものは、α−グルコピラノシ
ド、β−ガラクトピラノシド、β−マンノピラノシド、
α−マルトシドであり、更に好ましくは、α−グルコピ
ラノシド、β−ガラクトピラノシドを挙げることができ
る。
【0016】本発明に用いる香料配糖体は、上記のよう
に香料と糖類とがグリコシド結合により結合した化合物
であるので、加水分解酵素等の作用により容易にグリコ
シド結合が切断され糖類と香料とに分解される。このよ
うにして生じる香料は、異臭を抑制する作用を有する。
したがって、糖類と香料とが分解され得る条件下におい
て香料配糖体は異臭を効果的に抑制することができる。
【0017】上記加水分解酵素は、人間やペットの排泄
物、唾液、体内からの代謝物等の中に含まれていること
が本発明者らにより確認されており、香料配糖体に、排
泄物、唾液または代謝物等が何らかのかたちで触れる
と、香料配糖体のグリコシド結合が切断され香料が徐々
に分離されることで異臭が抑制される。つまり、香料配
糖体を人間やペットの排泄物等からの異臭を抑制するた
めに用いれば、その異臭の原因物質中に前記香料配糖体
を加水分解して香料を分離する作用を有する成分が含ま
れているので、異臭の抑制が必要なときにこれに対して
必要量の香料が分離され、それ以外のときには香料は香
料配糖体のかたちで保持される。したがって、上記香料
配糖体は、特に人間やペットの排泄物などからの異臭に
対して効率的な持続性のマスキング作用を有し、異臭を
抑制することができる。
【0018】ここで、上記香料配糖体に作用する加水分
解酵素は、香料配糖体の構造に応じて異なるが、人間や
ペットの排泄物や唾液、体内からの代謝物中に含まれる
加水分解酵素のうちでも、α−グルコシダーゼ、β−ガ
ラクトシダーゼ等は他の加水分解酵素に比べて上記異臭
の原因物質中での含有量が比較的高いことが本発明者ら
により以下の表1に示されるとおり確認されており、こ
れにより本発明に用いる好ましい香料配糖体として、糖
部分がα−グルコピラノシド、β−ガラクトピラノシド
等である香料配糖体が挙げられるのである。
【0019】表1は、人間の尿中に含まれる加水分解酵
素を調べるために、表中に示すニトロフェノールの各種
の配糖体にヒトの尿を作用させたときに、グリコシド結
合切断(加水分解)により分離されるニトロフェノール
量を405nmでの吸光度を測定することにより測定し
た結果を示す表である。なお、表中+++は分離された
(発生した)ニトロフェノール量が多い(405nmの
光吸収が強い)ことを、++は発生したニトロフェノー
ル量が比較的多い(405nmの光吸収が比較的強い)
ことを、+はニトロフェノールが明らかに発生した(4
05nmの光を明らかに吸収した)ことを、−はニトロ
フェノールが発生していないか、極わずかに発生した
(405nmの光を吸収しないか、極わずかに吸収し
た)ことをそれぞれ示す。また、犬および猫の尿中に含
まれる加水分解酵素についても上記と同様の試験がなさ
れており、下記表1に示される結果と同様の傾向が確認
されている。
【0020】
【表1】
【0021】本発明の異臭抑制組成物が含有する香料配
糖体は、上記のような香料配糖体のうちの1種であって
もよく、また2種以上であってもよい。かかる香料配糖
体は既知の物質であり、これらの製造方法は既に常法と
して知られている。例えば、糖類と香料とを硝酸銀など
を触媒として縮合させることにより製造することができ
る。あるいは糖類と香料とを、グルコシダーゼ、ガラク
トシダーゼ、グリコシルトランスフェラーゼ等のグリコ
シル化反応を触媒し得る酵素を用いて、所定の条件下で
縮合させることにより容易に得られる。また、香料配糖
体は天然にも広く存在するので、このような香料配糖体
を含有する起源物より、通常の方法で抽出、精製するこ
とでも容易に得られる。このような香料配糖体の各種製
造方法のうちでも、立体選択性のよい酵素を用いて糖類
と香料とを縮合させる方法が本発明においては好まし
い。
【0022】さらに、アセチル化等により糖部分が誘導
体化された香料配糖体の誘導体も、本発明で用いる香料
配糖体の範疇に属するものとして扱われる。
【0023】(3)本発明の異臭抑制組成物 本発明の異臭抑制組成物は、上記脱臭剤と香料配糖体と
を含有することを特徴とする。本発明の異臭抑制組成物
における、脱臭剤と香料配糖体との好ましい重量含量比
は、100:0.1〜0.1:100であり、より好ま
しくは95:5〜5:95であり、更に好ましくは、
1:9〜9:1である。
【0024】また、脱臭粉体の好ましい含有量としては
40〜99重量%であり、特に50〜90重量%が好ま
しい。本発明の異臭抑制組成物は脱臭剤と香料配糖体と
を配合し、このまま粉体等として用いることができる。
また、本発明の異臭抑制組成物には脱臭剤および香料配
糖体以外に任意成分としてナイロンパウダー等の粉体及
び/又はアクリル系高分子などの高吸水性ポリマーやス
ラッシュパルプなどセルロース等の吸水性物質を配合す
ることができる。また、任意成分を配合した異臭抑制組
成物は粉体の他、半固体としてもよいし、粉体を固めて
固形物にする等してもよい。本発明の異臭抑制組成物に
於ける、これら任意成分の好ましい含有量は、組成物全
体に対して10〜50重量%である。
【0025】本発明の異臭抑制組成物は、脱臭剤と香料
配糖体とを混合すればよく、通常の粉体組成物の製法な
ど通常の方法に従って製造できる。例えば、粉体組成物
とするのであれば、ヘンシェルミキサー等で均一に混合
し、パルベライザー等で解砕すればよいし、ペースト
状、軟ワックス状などの半固体の組成物とするのであれ
ば、ロールやニーダーで混合すればよい。
【0026】かくして得られた異臭抑制組成物は、香料
配糖体による効率的な持続性マスキング作用と脱臭剤に
よる異臭吸着作用が相乗的に働き、異臭を抑制する効果
に優れる。本発明の異臭抑制組成物は異臭の抑制のため
に幅広く用いることができるが、上記のように本発明の
異臭抑制組成物に含まれる香料配糖体が、糖部分と香料
とに分解され得る条件下で効果的に異臭抑制の作用をす
るものであることから、本発明の異臭抑制組成物はその
ような条件下で用いることがより好適である。特に、本
発明の異臭抑制組成物は、人間やペットの排泄物、唾
液、体内からの代謝物等に起因する異臭の抑制に好適に
用いることができる。また、人間やペットの排泄物、唾
液、体内からの代謝物等に起因する異臭は、時間の経過
とともに臭いの程度がきつくなることがあるが、本発明
の異臭抑制組成物の異臭抑制作用は持続性があり、この
点においてもこのような異臭を抑制するのに好適であ
る。
【0027】(4)本発明の応用範囲 本発明の異臭抑制組成物は、異臭に係わる製品に特段の
限定無く用いることが出来る。この様な製品としては、
例えば、紙オムツ、衛生シート、簡易トイレ等の人体用
の衛生用品、床敷き、ペット用トイレ、ペット用シート
等のペット用品等が例示できる。この他、生ゴミや動物
の糞尿にふりかけて異種を抑制する防臭粉体やトイレ等
の異臭を抑制するトイレタリー製品等も挙げられる。
又、成分が化粧料などで広く用いられているものである
ことから、デオドラント等の化粧料や水虫薬のような皮
膚外用剤に配合することも出来る。
【0028】異臭抑制作用を有する衛生用品又はペット
用品等は、上記本発明の異臭抑制組成物をこれらの衛生
用品、ペット用品等の表面等に保持させることにより得
ることができる。異臭抑制組成物を保持させる箇所、方
法、量などは衛生用品、ペット用品等の種類に応じて適
宜調整してよい。
【0029】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明について詳細に
説明するが、本発明がこれら実施例にのみ限定を受けな
いことは言うまでもない。
【0030】
【香料配糖体の製造例1】10gのβ−ガラクトシルガ
ラクトースと10mgのβ−ガラクトシダーゼを水50
0mlに溶かして得られた水溶液に、アセトン20ml
にメチルサリシレート1gを溶解させた溶液を加えて3
7℃で48時間撹拌した。その後水相を分離し、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー、(溶出溶媒;メタノー
ル:クロロホルム=1:1)、ODSカラムクロマトグ
ラフィー(溶出溶媒;10%アセトニトリル水溶液)、
ダイアイオンHP−20カラムクロマトグラフィー(溶
出溶媒;20%エタノール水溶液→50%エタノール水
溶液)で順次精製し、124mgのメチルサリシレート
−β−ガラクトピラノシド(香料配糖体1)を得た。
【0031】
【香料配糖体の製造例2】香料配糖体の製造例1におい
て、メチルサリシレート1gの替わりにメントール1g
を用いた以外は上記製造例1と同様にして、86mgの
メントール−β−ガラクトピラノシド(香料配糖体2)
を得た。
【0032】
【香料配糖体の製造例3】香料配糖体の製造例1におい
て、メチルサリシレート1gの替わりに桂皮アルコール
1gを用いた以外は上記製造例1と同様にして、131
mgの桂皮アルコール−β−ガラクトピラノシド(香料
配糖体3)を得た。
【0033】
【香料配糖体の製造例4】香料配糖体の製造例1におい
て、メチルサリシレート1gの替わりにチモール1gを
用いた以外は上記製造例1と同様にして、43mgのチ
モール−β−ガラクトピラノシド(香料配糖体4)を得
た。
【0034】
【香料配糖体の製造例5】香料配糖体の製造例1におい
て、メチルサリシレート1gの替わりにシス−3−ヘキ
セノール1gを用いた以外は上記製造例1と同様にし
て、201mgのシス−3−ヘキセノール−β−ガラク
トピラノシド(香料配糖体5)を得た。
【0035】
【香料配糖体の製造例6】香料配糖体の製造例1におい
て、メチルサリシレート1gの替わりにバニリン1gを
用いた以外は上記製造例1と同様にして、108mgの
バニリン−β−ガラクトピラノシド(香料配糖体6)を
得た。
【0036】
【香料配糖体の製造例7】香料配糖体の製造例1におい
て、メチルサリシレート1gの替わりにオイゲノール1
gを用いた以外は上記製造例1と同様にして、211m
gのオイゲノール−β−ガラクトピラノシド(香料配糖
体7)を得た。
【0037】
【香料配糖体の製造例8】香料配糖体の製造例1におい
て、メチルサリシレート1gの替わりにフェネチルアル
コール1gを用いた以外は上記製造例1と同様にして、
194mgのフェネチルアルコール−β−ガラクトピラ
ノシド(香料配糖体8)を得た。
【0038】
【香料配糖体の製造例9】香料配糖体の製造例1におい
て、メチルサリシレート1gの替わりにシトロネロール
1gを用いた以外は上記製造例1と同様にして、86m
gのシトロネロール−β−ガラクトピラノシド(香料配
糖体9)を得た。
【0039】
【香料配糖体の製造例10】10gのα−グルコシルグ
ルコースと10mgのα−グルコシダーゼを水500m
lに溶かして得られた水溶液に、アセトン20mlにメ
チルサリシレート1gを溶解させた溶液を加えて37℃
で48時間撹拌した。その後、水相を分離し、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー、(溶出溶媒;メタノー
ル:クロロホルム=1:1)、ODSカラムクロマトグ
ラフィー(溶出溶媒;10%アセトニトリル水溶液)、
ダイアイオンHP−20カラムクロマトグラフィー(溶
出溶媒;20%エタノール水溶液→50%エタノール水
溶液)で順次精製し、102mgのメチルサリシレート
−α−グルコピラノシド(香料配糖体10)を得た。
【0040】
【香料配糖体の製造例11】香料配糖体の製造例10に
おいて、メチルサリシレート1gの替わりにメントール
1gを用いた以外は上記製造例10と同様にして、10
8mgのメントール−α−グルコピラノシド(香料配糖
体11)を得た。
【0041】
【香料配糖体の製造例12】香料配糖体の製造例10に
おいて、メチルサリシレート1gの替わりに桂皮アルコ
ール1gを用いた以外は上記製造例10と同様にして、
122mgの桂皮アルコール−α−グルコピラノシド
(香料配糖体12)を得た。
【0042】
【香料配糖体の製造例13】香料配糖体の製造例10に
おいて、メチルサリシレート1gの替わりにチモール1
gを用いた以外は上記製造例10と同様にして、37m
gのチモール−α−グルコピラノシド(香料配糖体1
3)を得た。
【0043】
【香料配糖体の製造例14】香料配糖体の製造例10に
おいて、メチルサリシレート1gの替わりにシス−3−
ヘキセノール1gを用いた以外は上記製造例10と同様
にして、171mgのシス−3−ヘキセノール−α−グ
ルコピラノシド(香料配糖体14)を得た。
【0044】
【香料配糖体の製造例15】香料配糖体の製造例10に
おいて、メチルサリシレート1gの替わりにバニリン1
gを用いた以外は上記製造例10と同様にして、89m
gのバニリン−α−グルコピラノシド(香料配糖体1
5)を得た。
【0045】
【香料配糖体の製造例16】香料配糖体の製造例10に
おいて、メチルサリシレート1gの替わりにオイゲノー
ル1gを用いた以外は上記製造例10と同様にして、1
21mgのオイゲノール−α−グルコピラノシド(香料
配糖体16)を得た。
【0046】
【香料配糖体の製造例17】香料配糖体の製造例10に
おいて、メチルサリシレート1gの替わりにフェネチル
アルコール1gを用いた以外は上記製造例10と同様に
して、79mgのフェネチルアルコール−α−グルコピ
ラノシド(香料配糖体17)を得た。
【0047】
【香料配糖体の製造例18】香料配糖体の製造例10に
おいて、メチルサリシレート1gの替わりにシトロネロ
ール1gを用いた以外は上記製造例10と同様にして、
116mgのシトロネロール−α−グルコピラノシド
(香料配糖体18)を得た。
【0048】
【香料配糖体の製造例19】香料配糖体の製造例10に
おいて、メチルサリシレート1gの替わりにゲラニオー
ル1gを用いた以外は上記製造例10と同様にして、1
20mgのゲラニオール−α−グルコピラノシド(香料
配糖体19)を得た。
【0049】
【香料配糖体の製造例20】香料配糖体の製造例10に
おいて、メチルサリシレート1gの替わりにジヒドロミ
ルセノール1gを用いた以外は上記製造例10と同様に
して、111mgのジヒドロミルセノール−α−グルコ
ピラノシド(香料配糖体20)を得た。
【0050】
【実施例1〜4】 <異臭抑制組成物の製造>表2に示す処方で香料配糖体
の種類を変え、本発明の異臭抑制組成物(実施例1〜
4)を作製した。香料配糖体の量は0.05gで、脱臭
粉体として煙霧状シリカゲル(無水珪酸:平均粒径3μ
m)を1g用いた。これらは乳鉢で良く混合して、実施
例1〜4の異臭抑制組成物を製造した。
【0051】<異臭抑制効果試験>実施例1〜4の異臭
抑制組成物に人尿35mlを加え、異臭の立ち具合を、
異臭が気にならないを5点、異臭がやや認識できるを4
点、異臭が認識できるを3点、異臭が気になるを2点、
異臭が非常に気になるを1点として専門パネラー5名に
より、人尿添加直後と添加1時間後に判定し平均値を求
めた。対照1は香料配糖体も脱臭粉体も添加しないも
の、対照2は香料配糖体を添加しないもの、対照3はシ
リカゲルを添加しないもの、比較1は配合例1の脱臭粉
体を炭酸カルシウムに置換したもの、比較2は実施例1
の香料配糖体1をメチルサリシレートに置換したものを
用いた。表2より、本発明の異臭抑制組成物による異臭
抑制効果が優れており、しかも持続性のあることが明か
となった。また、本発明の異臭抑制組成物による効果が
香料配糖体と脱臭粉体の相乗効果であることが判る。
【0052】
【表2】
【0053】
【実施例5〜9】0.5gの香料配糖体1に、表3に示
す脱臭粉体1gをそれぞれ加え、乳鉢で良く混合して本
発明の異臭抑制組成物を作製し、上記の異臭抑制効果試
験と同様にして異臭抑制効果を調べた。結果を表3に示
す。
【0054】
【表3】
【0055】
【実施例10】下記処方に従って、香料配糖体と脱臭粉
体とを含有する異臭抑制組成物を作製した。即ち、処方
成分を乳鉢で良く混合し、本発明の異臭抑制組成物を得
た。このものについて上記異臭抑制効果試験と同様にし
て異種抑制作用を評価したところ、人尿の添加直後3.
2、添加一時間後3.0の異臭抑制効果が認められた。
【0056】
【表4】
【0057】
【実施例11】 紙オムツ 図1および図2に示される紙オムツの吸水性ポリマー層
に、下記処方の本発明の異臭抑制組成物を20g混ぜ込
み、加圧成型して紙オムツを得た。このオムツに人尿1
00mlを2時間おき3回しみこませ、24時間放置し
たが異臭は殆ど感じられなかった。市販品の紙オムツで
同様の実験を行ったところ、強い異臭を感じた。本発明
の異臭抑制組成物が紙オムツにも好適に適用できること
が判る。尚、この紙オムツに用いた異臭抑制組成物は、
表5に示される各成分をヘンシェルミキサーで混合した
後、1mm丸穴スクリーンを装着したパルベライザーで
解砕して製造した。
【0058】
【表5】
【0059】
【実施例12】 衛生シート 防水シート1×1mに下記処方の本発明の異臭抑制組成
物100gを接着剤で張り付け、衛生シートを得た。こ
のものは、病院などでベットに引いて汚物の処理をする
のに便利であった。又、このものはペットのトイレの下
に引くとトイレの処置が楽なばかりかそれに包んでごみ
箱に捨てても異臭が気にならなかった。尚、この衛生シ
ートに用いた異臭抑制組成物は、表6に示される各成分
をヘンシェルミキサーで混合した後、1mm丸穴スクリ
ーンを装着したパルベライザーで解砕して製造した。
【0060】
【表6】
【0061】
【実施例13】 ペット用床敷き 市販のマウス用床敷き100gに下記処方の本発明の異
臭抑制組成物20gを混ぜ込み、ペット用床敷きを得
た。このペット用床敷きを用いてマウスを1週間床敷き
を変えずに飼育したが、異臭は気にならなかった。尚、
ペット用床敷きに用いた異臭抑制組成物は、表7に示さ
れる各成分をヘンシェルミキサーで混合した後、1mm
丸穴スクリーンを装着したパルベライザーで解砕して製
造した。
【0062】
【表7】
【0063】
【実施例14】 簡易トイレ 防水性の1L容量の紙袋に下記処方の本発明の異臭抑制
組成物50gを詰め、簡易トイレを得た。この簡易トイ
レは移動用簡易トイレとして用いることもできる。この
簡易トイレに人尿350ccを詰め、24時間放置した
が異臭は気にならなかった。尚、簡易トイレに用いた異
臭抑制組成物は、表8に示される各成分をヘンシェルミ
キサーで混合した後、1mm丸穴スクリーンを装着した
パルベライザーで解砕して製造した。
【0064】
【表8】
【0065】
【実施例15】 ペット用トイレ(猫砂) 下記の処方に従って、ペット用トイレ(猫砂)を作製し
た。即ち、表9に示される処方成分を転動相造粒装置に
秤込み、メタノール10重量部を噴霧しながら、40℃
の熱風を送風して、実施例10の異臭抑制組成物とアク
リル系吸水性ポリマーとをコーティングした本発明のペ
ット用トイレを得た。
【0066】
【表9】
【0067】
【発明の効果】本発明によれば、異臭、特に人間或いは
ペットの排泄物などに起因する異臭に対して効率的で持
続性にも優れた異臭抑制組成物およびこれを有する衛生
用品、ペット用品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 紙オムツの正面図
【図2】 紙オムツの断面図
【符号の説明】
10・・紙オムツ 1・・不織布 2・・吸水紙 3・・スラッシュパルプ 4・・吸水ポリマー 5・・防水シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07H 15/00 C07H 15/00 (72)発明者 坂田 完三 静岡県静岡市大谷836 静岡大学農学部内 (72)発明者 碓氷 泰市 静岡県静岡市大谷836 静岡大学農学部内 (72)発明者 渡辺 修治 静岡県静岡市大谷836 静岡大学農学部内 (72)発明者 戸塚 好之 静岡県沼津市大岡3981番地1静岡県沼津工 業技術センター内 (72)発明者 太田 俊也 静岡県沼津市大岡3981番地1静岡県沼津工 業技術センター内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脱臭剤と香料配糖体とを含有することを
    特徴とする異臭抑制組成物。
  2. 【請求項2】 香料配糖体が、メチルサリシレート、メ
    ントール、桂皮アルコール、チモール、シス−3−ヘキ
    セノール、バニリン、オイゲノール、フェネチルアルコ
    ール、シトロネロール、ゲラニオール、ジヒドロミルセ
    ノール、リナリルアルコールの配糖体から選ばれる1種
    又は2種以上である請求項1に記載の異臭抑制組成物。
  3. 【請求項3】 香料配糖体が、香料のα−グルコピラノ
    シド及び/又はβ−ガラクトピラノシドである請求項1
    又は2に記載の異臭抑制組成物。
  4. 【請求項4】 脱臭剤が、活性炭、カオリン、無水珪
    酸、酸化亜鉛、ベントナイトから選ばれる1種又は2種
    以上である請求項1〜3の何れか1項に記載の異臭抑制
    組成物。
  5. 【請求項5】 脱臭剤と香料配糖体との重量含有比が、
    100:0.1〜0.1:100である請求項1〜4の
    何れか1項に記載の異臭抑制組成物。
  6. 【請求項6】 脱臭剤が、脱臭粉体である請求項1〜5
    のいずれか1項に記載の異臭組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6の何れかに記載の異臭抑制
    組成物を有する衛生用品。
  8. 【請求項8】 紙オムツ、衛生シート、簡易トイレの何
    れかであることを特徴とする請求項7に記載の衛生用
    品。
  9. 【請求項9】 請求項1〜6の何れかに記載の異臭抑制
    組成物を有するペット用品。
  10. 【請求項10】 床敷き、ペット用トイレ、ペット用シ
    ートの何れかであることを特徴とする請求項9に記載の
    ペット用品。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7234648B2 (en) 2003-10-31 2007-06-26 The Procter And Gamble Company Volatile substance-controlling composition
JP2010051865A (ja) * 2008-08-27 2010-03-11 Iej:Kk 簡易トイレの排泄物処理方法および排泄物ゲル化隠蔽消臭用おとし紙

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7234648B2 (en) 2003-10-31 2007-06-26 The Procter And Gamble Company Volatile substance-controlling composition
JP2010051865A (ja) * 2008-08-27 2010-03-11 Iej:Kk 簡易トイレの排泄物処理方法および排泄物ゲル化隠蔽消臭用おとし紙

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