JPH10262512A - ガイド用部材の製造方法 - Google Patents

ガイド用部材の製造方法

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JPH10262512A
JPH10262512A JP20096697A JP20096697A JPH10262512A JP H10262512 A JPH10262512 A JP H10262512A JP 20096697 A JP20096697 A JP 20096697A JP 20096697 A JP20096697 A JP 20096697A JP H10262512 A JPH10262512 A JP H10262512A
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JP
Japan
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titanium
carbon film
diamond
surface roughness
guide member
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JP20096697A
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English (en)
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Takao Yamaguchi
孝夫 山口
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Daido Steel Co Ltd
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Daido Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】得られるガイド用部材の耐摩耗性、摺動性及び
製作性の向上を同時に充足でき、とりわけ摺動性を著し
く向上できるガイド用部材の製造方法を提供する。 【解決手段】チタン系粉末を金属射出成形し、その成形
物を焼結して得た焼結物の表面を中心線平均粗さ(R
a)3.0μm以下に表面粗さ調整した後、その表面に
厚さ0.5〜10μmのダイヤモンドライクカーボン皮
膜を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガイド用部材の製造
方法に関する。繊維機械には糸或は布を誘導するための
各種のガイドが使用されている。また釣り具には釣り糸
を誘導するための各種のガイドが使用されている。更に
電気或は電子機器にはテープを誘導するための各種のガ
イドが使用されている。これらのガイドには、糸、布、
或はテープと直接に接触してこれらを誘導する各種のガ
イド用部材が用いられている。その性質上、ガイド用部
材には、耐摩耗性を有し、またこれと直接に接触して走
行する糸、布或はテープ(以下、これらを走行材とい
う)に悪影響を及ぼさないものであることが要求される
が、糸の極細化或は布やテープの極薄化が図られ、また
これらの高速化が図られる近年においては、上記の要求
が更に一層強くなっている。本発明はかかる近年の強い
要求に応えるガイド用部材の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のようなガイド用部材の製造
方法として一般に、金属材料或はセラミックス材料を用
いて所定形状に成形することが行なわれている(特公昭
52−48647、特開昭57−102472、特開平
4−271739)。ところが、かかる従来法には、得
られるガイド用部材の耐摩耗性が劣り、また摺動性が低
いという欠点がある。耐摩耗性が劣ると、ガイド用部材
の取り替え頻度が多くなり、また摺動性が低いと、発生
する摩擦熱により走行材の品質を損い、場合によっては
走行材を切断してしまう。
【0003】そこで従来、ガイド用部材の改良された製
造方法として、金属材料或はセラミックス材料を用いて
所定形状に成形した後、その成形品の表面にダイヤモン
ド皮膜を形成する方法が提案されている(特開平7−3
22796)。ところが、この従来法には、得られるガ
イド用部材の耐摩耗性が成形品をそのまま用いる場合に
比べれば相応に良いという利点があるものの、成形品の
表面にCVD法等でダイヤモンド皮膜を形成すると、そ
の皮膜表面が軸結晶化したダイヤモンドの鋭い突起で覆
われ、このままでは走行材が短時間に切断してしまうの
で、実際にはダイヤモンド皮膜を形成した後にその皮膜
表面を滑らかにするような表面処理をしなければなら
ず、結果としてガイド用部材の製作に手間がかかるとい
う欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、従来法では、得られるガイド用部材の耐摩
耗性、摺動性及び製作性の向上を同時に充足できず、と
りわけ摺動性の向上が不充分であり、結果として走行材
に悪影響を及ぼすという点である。
【0005】
【課題を解決するための手段】しかして本発明者は、上
記課題を解決するべく研究した結果、チタン系の粉末を
金属射出成形し、その成形物を焼結して焼結物を得た
後、該焼結物の表面を所定値以下に表面粗さ調整し、か
かる表面にダイヤモンドライクカーボン(DLC)皮膜
を所定範囲の厚さで形成する方法が正しく好適であるこ
とを知見した。
【0006】すなわち本発明は、下記の第1工程及び第
2工程を経ることを特徴とするガイド用部材の製造方法
に係る。 第1工程:チタン粉末、チタン合金粉末又はチタン合金
を形成することとなるチタン混合粉末を金属射出成形
し、その成形物を焼結して焼結物を得た後、該焼結物表
面を中心線平均粗さ(Ra)3.0μm以下に表面粗さ
調整する工程。 第2工程:表面粗さ調整した焼結物の表面に厚さ0.5
〜10μmのダイヤモンドライクカーボン皮膜を形成す
る工程。
【0007】本発明において、チタン粉末、チタン合金
粉末又はチタン合金を形成することとなるチタン混合粉
末としては公知のものを適用でき、このようなチタン合
金粉末としては例えばTi−Al−V系のものが挙げら
れ、またチタン混合粉末としては例えばTi粉末とAl
粉末とV粉末とを混合したものが挙げられる。本発明で
は、上記のようなチタン粉末、チタン合金粉末又はチタ
ン混合粉末を、要すればバインダと共に金属射出成形
し、所定形状の成形物を得る。そしてこの成形物を焼結
して焼結物を得る。例えばチタン混合粉末を所定形状の
金型に充填して所定形状に成形した後、その成形物を1
000℃程度で加熱して焼結する。得られる焼結物は通
常、その表面に付着する油類や塵埃等を除去するため、
洗浄する。例えば焼結物の表面をアルコールやアセトン
等の有機溶媒で洗浄した後、残留する有機溶媒を乾燥に
より蒸発する。
【0008】焼結物はその表面を表面粗さ調整する。焼
結物の表面粗さ調整には、サンドブラスト法、バレル研
磨法、電解研磨法等、公知の方法を適用できるが、電解
研磨法が好ましい。焼結物の表面粗さ調整は、中心線平
均粗さ(Ra)が3.0μm以下、好ましくは0.3μm
以下となるように行なう。表面粗さ調整した焼結物は通
常、その表面に付着する研磨残留物や塵埃等を除去する
ため、洗浄する。例えば焼結物を電解研磨法で表面粗さ
調整した場合には、表面粗さ調整した焼結物の表面を水
で洗浄し、更にアルコールやアセトン等の有機溶媒で洗
浄した後、残留する有機溶媒を乾燥により蒸発する。
【0009】表面粗さ調整した焼結物はその表面に直接
ダイヤモンドライクカーボン皮膜を形成することもでき
るが、これに先立ってその表面に接着用中間皮膜を形成
するのが好ましい。接着用中間皮膜の形成にはスパッタ
法を適用するのが好ましく、なかでもアルゴンスパッタ
法が好ましい。例えば真空状態のアルゴンガス雰囲気下
で表面粗さ調整した焼結物とターゲットとの間に高周波
電圧を印加して、表面粗さ調整した焼結物の表面にター
ゲットの接着用中間皮膜を形成する。接着用中間皮膜は
表面粗さ調整した焼結物とダイヤモンドライクカーボン
皮膜との密着性を向上させるためのもので、したがって
合目的的にかかる接着用中間皮膜はシリコン、シリコン
カーバイト又はチタンカーバイトとするのが好ましく、
その厚さが0.3μm以下、好ましくは0.1μm程度と
なるように形成する。シリコンは結果としてシリコンカ
ーバイトを形成し易く、シリコンカーバイトやチタンカ
ーバイトは基材及びダイヤモンドライクカーボン皮膜の
双方に馴染み易いので、これらの接着用中間皮膜は基材
とダイヤモンドライクカーボン皮膜との密着性をより良
くする。表面粗さ調整した焼結物はその表面に接着用中
間皮膜を形成する場合に通常、これに先立ってその表面
に付着する微細な水分やハイドロカーボン等を除去する
ため、表面処理する。例えば真空状態のアルゴンガス雰
囲気下で表面粗さ調整した焼結物にターゲットを介する
ことなく高周波電圧を印加してアルゴンプラズマクリー
ニングする。
【0010】表面粗さ調整した焼結物又はその表面に接
着用中間皮膜を形成したものについてこれらの表面にダ
イヤモンドライクカーボン皮膜を形成する。ダイヤモン
ドライクカーボン皮膜の形成にはプラズマエンハンスド
CVD法(プラズマ発揚型化学蒸着法)やECRプラズ
マCVD法(電子サイクロトン共鳴プラズマ化学蒸着
法)等のプラズマCVD法、イオン化蒸着法又はスパッ
タリング法を適用するのが好ましい。例えば真空状態の
炭化水素系ガス雰囲気下で表面粗さ調整した焼結物に高
周波電圧を印加して、表面粗さ調整した焼結物の表面に
ダイヤモンドライクカーボン皮膜を形成する。この場
合、ガス組成、ガス圧、電圧強度及び処理時間等を調節
することにより、ダイヤモンドライクカーボン皮膜の硬
度や厚さ等を制御でき、例えばガス組成については、炭
化水素系ガスと共に窒素ガス、シランガス及び/又は金
属成分を導入すると、より耐摩耗性を有する或は焼結物
に対してより密着性の良いダイヤモンドライクカーボン
皮膜を形成できる。ダイヤモンドライクカーボン皮膜は
得られるガイド用部材に耐摩耗性及び摺動性の向上をも
たらすもので、合目的的にその厚さが0.5〜10μ
m、好ましくは1〜8μmとなるように形成する。基材を
その中心線平均粗さ(Ra)が3.0μm以下、好まし
くは0.3μm以下となるように表面粗さ調整し、また
ダイヤモンドライクカーボン皮膜をその厚さが0.5〜
10μm、好ましくは1〜8μmとなるように形成するこ
とにより初めて、更に接着用中間皮膜を形成する場合に
はその厚さが0.3μm以下、好ましくは0.1μm程度
となるように形成することにより初めて、ガイド用部材
の表面皮膜としてのダイヤモンドライクカーボンの特性
が生きてくる。ダイヤモンドライクカーボン皮膜を形成
するに先立って通常、表面粗さ調整した焼結物又はその
表面に接着用中間皮膜を形成したものを表面処理する。
この表面処理は接着用中間皮膜を形成するに先立って行
なう前述した表面処理とほぼ同様である。
【0011】本発明によって得られるその表面がダイヤ
モンドライクカーボン皮膜で覆われたガイド用部材は通
常、ビッカース硬度が3000〜10000kg/mm2程度
となる。しかもダイヤモンドライクカーボン皮膜はグラ
ファイトとダイヤモンドとが共存するアモルファスであ
り、結晶粒界がないため、滑らかであって、中心線平均
粗さ(Ra)が表面粗さ調整した焼結物と同程度に仕上
がるので、ダイヤモンドライクカーボン皮膜を形成した
後の厄介な表面処理が不要である。したがって本発明に
よると、得られるガイド用部材の耐摩耗性、摺動性及び
製作性の向上を同時に図ることができ、とりわけ摺動性
を著しく向上できる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係るガイド用部材
の製造方法を例示する工程図である。Ti粉末とAl粉
末とV粉末との混合粉末にバインダを混ぜ込み、これを
離型剤を塗布した所定形状の金型で金属射出成形して、
成形物を得る。この成形物を1000℃程度で加熱して
焼結し、焼結物を得る。この焼結物をエチルアルコール
で洗浄し、温風乾燥する。温風乾燥した焼結物を電解研
磨法で中心線平均粗さ(Ra)が0.3μmとなるよう
に表面粗さ調整する。表面粗さ調整した焼結物を水で洗
浄し、更にエチルアルコールで洗浄して、温風乾燥した
後、アルゴンプラズマクリーニング法で表面処理する。
表面処理した焼結物の表面に、ターゲットとしてシリコ
ンを用い、スパッタリング法で厚さが0.1μm程度の
接着用中間皮膜を形成する。表面に接着用中間皮膜を形
成したものを再びアルゴンプラズマクリーニング法で表
面処理する。表面処理した接着用中間皮膜の表面に、真
空状態のメタンガス及び窒素ガス雰囲気下に、プラズマ
CVD法で厚さが5μm程度のダイヤモンドライクカー
ボン皮膜を形成する。かくして、表面粗さ調整した焼結
物の表面に接着用中間皮膜を介してダイヤモンドライク
カーボン皮膜を形成したガイド用部材を得る。ガイド用
部材に求められる物性に応じて、接着用中間皮膜形成は
省略することができ、接着用中間皮膜形成を省略する場
合にはその直前の表面処理も省略する。
【0013】図2は本発明によって製造されるガイド用
部材を例示する断面図である。図2は釣り竿に取付けら
れる釣り糸用のガイドリングを示しており、このガイド
リングは、表面粗さ調整した全体としてリング状の焼結
物11の表面に接着用中間皮膜21を介してダイヤモン
ドライクカーボン皮膜31を形成したものである。図3
は本発明によって製造される他のガイド用部材を例図す
る断面図である。図3は紡績機械に取付けられる繊維糸
条用のガイドピンを示しており、このガイドピンは、表
面粗さ調整した外周に括れ面を有する全体として筒状の
焼結物12の表面に接着用中間皮膜22を介してダイヤ
モンドライクカーボン皮膜32を形成したものである。
【0014】
【実施例】
実施例1 次のようにして、釣り糸用のガイドリング(外径:10
mm,内径:6mm)を製造した。先ず、Ti粉末/Al粉
末/V粉末=89.5/6.3/4.2(重量%)の混
合粉末を所定形状の金型で金属射出成形して、成形物を
得た。この成形物を1000℃で加熱して焼結し、焼結
物を得た。この焼結物をエチルアルコールで洗浄し、温
風乾燥した。温風乾燥した焼結物を電解研磨法{温度:
室温,電流密度:20A/dm2,電解研磨液:HCl
O+(CH3CO)2O+H2O}で表面粗さ調整して、そ
の表面を中心線平均粗さ(Ra)0.03μmに仕上げ
た。表面粗さ調整した焼結物を水で洗浄し、更にエチル
アルコールで洗浄して、温風乾燥した後、アルゴンプラ
ズマクリーニング法(圧力:10Pa,雰囲気ガス:ア
ルゴンガス,供給電力:2W/表面cm2,処理時間:1
0分)で表面処理した。表面処理した焼結物の表面にプ
ラズマCVD法(圧力:10Pa,雰囲気ガス:メタン
ガス,供給電力:2W/表面cm2,形成時間:10分)
で厚さが2μmのダイヤモンドライクカーボン皮膜を形
成した。かくして、表面粗さ調整した焼結物の表面にダ
イヤモンドライクカーボン皮膜を形成したガイドリング
を得た。
【0015】実施例2〜6及び比較例1 表面粗さ調整による焼結物の中心線平均粗さ(Ra)を
表1記載のように変えて、実施例1と同様にガイドリン
グを得た。
【0016】実施例1〜6及び比較例1の各例で得たガ
イドリングについて、下記の条件下で釣り糸に対する摺
動性指標としてのヒーティングテストを行なった。結果
を表1に示した。 ヒーティングテスト及びその条件:特開平4−2717
39号公報記載の方法にしたがい、釣り糸=東レ社製の
道糸「銀鱗PX5.0号」、荷重=3kg、ストローク長
=300mm、ストローク時間=1往復/3秒
【0017】
【表1】
【0018】実施例7〜10及び比較例2,3 表面粗さ調整による焼結物の中心線平均粗さ(Ra)を
1.0μmとし、プラズマCVD法によるダイヤモンド
ライクカーボン皮膜の厚さ(DLCの厚さ)を表2記載
のように変えて、実施例1と同様にガイドリングを得
た。各例で得たガイドリングについて、前記と同じ条件
下でヒーティングテストを行なった。結果を表2に示し
た。
【0019】
【表2】
【0020】実施例11 次のようにして、釣り糸用のガイドリング(外径:10
mm,内径:6mm)を製造した。先ず、Ti粉末/Al粉
末/V粉末=89.5/6.3/4.2(重量%)の混
合粉末を所定形状の金型で金属射出成形して、成形物を
得た。この成形物を1000℃で加熱して焼結し、焼結
物を得た。この焼結物をエチルアルコールで洗浄し、温
風乾燥した。温風乾燥した焼結物を電解研磨法{温度:
室温,電流密度:20A/dm2,電解研磨液:HCl
O+(CH3CO)2O+H2O}で表面粗さ調整して、そ
の表面を中心線平均粗さ(Ra)0.5μmに仕上げ
た。表面粗さ調整した焼結物を水で洗浄し、更にエチル
アルコールで洗浄して、温風乾燥した後、アルゴンプラ
ズマクリーニング法(圧力:0.1Pa,雰囲気ガス:
アルゴンガス,供給電力:1W/表面cm2,処理時間:
10分)で表面処理した。表面処理した焼結物の表面に
スパッタリング法(圧力:0.1Pa,雰囲気ガス:ア
ルゴンガス,供給電力:1W/表面cm2,形成時間:3
分,ターゲット:シリコン)で厚さが0.1μmの接着
用中間皮膜を形成した。表面に接着用中間皮膜を形成し
たものを再びアルゴンプラズマクリーニング法(圧力:
10Pa,雰囲気ガス:アルゴンガス,供給電力:2W
/表面cm2,処理時間:10分)で表面処理した。表面
処理した接着用中間皮膜の表面にプラズマCVD法(圧
力:10Pa,雰囲気ガス:メタンガス,供給電力:2
W/表面cm2,形成時間:20分)で厚さが5μmのダイ
ヤモンドライクカーボン皮膜を形成した。かくして、表
面粗さ調整した焼結物の表面にシリコン(結果として一
部はシリコンカーバイト)の接着用中間皮膜を介してダ
イヤモンドライクカーボン皮膜を形成したガイドリング
を得た。このガイドリングについて、前記と同じ条件下
でヒーティングテストを行なったところ、ヒーティング
テスト(回)は82であった。
【0021】実施例12 表面処理した接着用中間皮膜の表面に、メタンガス/窒
素ガス=95/5(容量比)の雰囲気ガス下でダイヤモ
ンドライクカーボン皮膜を形成したこと以外は実施例9
と同様にして、表面粗さ調整した焼結物の表面にシリコ
ン(結果として一部はシリコンカーバイト)の接着用中
間皮膜を介してダイヤモンドライクカーボン皮膜を形成
したガイドリングを得た。このガイドリングについて、
前記と同じ条件下でヒーティングテストを行なったとこ
ろ、ヒーティングテスト(回)は91であった。
【0022】
【発明の効果】既に明らかなように、以上説明した本発
明には、得られるガイド用部材の耐摩耗性、摺動性及び
製作性の向上を同時に充足でき、とりわけ摺動性を著し
く向上できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るガイド用部材の製造方法を例示す
る工程図。
【図2】本発明によって製造されるガイド用部材を例示
する断面図。
【図3】本発明によって製造される他のガイド用部材を
例示する断面図。
【符号の説明】
11,12・・・焼結物、21,22・・・接着用中間
皮膜、31,32・・・ダイヤモンドライクカーボン皮

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の第1工程及び第2工程を経ること
    を特徴とするガイド用部材の製造方法。 第1工程:チタン粉末、チタン合金粉末又はチタン合金
    を形成することとなるチタン混合粉末を金属射出成形
    し、その成形物を焼結して焼結物を得た後、該焼結物表
    面を中心線平均粗さ(Ra)3.0μm以下に表面粗さ
    調整する工程。 第2工程:表面粗さ調整した焼結物の表面に厚さ0.5
    〜10μmのダイヤモンドライクカーボン皮膜を形成す
    る工程。
  2. 【請求項2】 第2工程において、表面粗さ調整した焼
    結物の表面に厚さ0.3μm以下の接着用中間皮膜を形
    成した後、該接着用中間皮膜の表面に厚さ0.5〜10
    μmのダイヤモンドライクカーボン皮膜を形成する請求
    項1記載のガイド用部材の製造方法。
  3. 【請求項3】 表面粗さ調整した焼結物の表面にシリコ
    ン、シリコンカーバイト又はチタンカーバイトの接着用
    中間皮膜を形成する請求項2記載のガイド用部材の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 プラズマCVD法、イオン化蒸着法又は
    スパッタリング法でダイヤモンドライクカーボン皮膜を
    形成する請求項1、2又は3記載のガイド用部材の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 炭化水素系ガスと共に窒素ガス、シラン
    ガス及び/又は金属成分を導入した雰囲気ガス下でダイ
    ヤモンドライクカーボン皮膜を形成する請求項1、2、
    3又は4記載のガイド用部材の製造方法。
JP20096697A 1997-01-25 1997-07-09 ガイド用部材の製造方法 Pending JPH10262512A (ja)

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JP9-25848 1997-01-25
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002134548A (ja) * 2000-10-24 2002-05-10 Tanaka Electronics Ind Co Ltd ボンディングワイヤの巻替ガイド及びそれを用いた巻替方法
JP2007271810A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Shin Etsu Polymer Co Ltd 半導電性ローラの製造方法及び半導電性ローラ、並びに電子写真方式の画像形成装置

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