JPH10261034A - 車両共用システムおよび車両在庫管理方法 - Google Patents

車両共用システムおよび車両在庫管理方法

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JPH10261034A
JPH10261034A JP6496097A JP6496097A JPH10261034A JP H10261034 A JPH10261034 A JP H10261034A JP 6496097 A JP6496097 A JP 6496097A JP 6496097 A JP6496097 A JP 6496097A JP H10261034 A JPH10261034 A JP H10261034A
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宏明 牧野
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正樹 坂
Yoshikatsu Ukawa
佳克 宇川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の貸出し用車両を複数の利用者が利用す
るシステムにおいて、限られた一定の数の車両を効率よ
く貸出し、常時駐車場であるポートに一定の在庫量の車
両を保持するように管理することを可能する。 【解決手段】 昼間利用および夜間利用パターンの利用
者に共通の車両を貸出すシステムにおいて、車両ごとの
貸出し及び返却時刻をデータベースに記録し、双方のパ
ターンの車両返却時刻および貸出し時刻の記録から貸出
し車両の在庫状況を検出する。在庫量検出は、あらかじ
め定められた時間帯ごとの車両の返却数の実績、及び貸
出し数の実績との差分に基づいて求められ、一定の時間
帯ごとの在庫量が容易に検出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複数の貸出し用
車両を複数の利用者が利用するシステムに関し、より具
体的には、異なる時間帯に利用時間を設定した利用者同
士が共通の車両を交互に貸出すことを基本とするシステ
ムにおいて、限られた一定の数の車両を効率よく貸出
し、常時ポートに一定の在庫量の車両を保持するように
管理することを可能とし、登録された複数の利用者に対
して車両をスムーズに貸出すことを可能とする車両共用
システム、および車両管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車を複数の利用者が利用する形態と
してレンタカーがある。一般的にレンタカーは貸出し手
続きが煩雑であり、貸出し手続きを簡略化し迅速化する
ことが望まれている。特開平1-100671号公報には、利用
者が利用者固有のICカードを予約装置に挿入して自動
手続きでレンタカーの貸出し予約を行い、利用当日自動
車を借りる場所に設置されているターミナルのカードリ
ーダにICカードを挿入すると、事前の予約手続きに応
じてこの利用者に割り当てられた自動車の識別情報が表
示パネルに表示されるとともに、ICカードに所定のプ
ロトコルが書き込まれることが記載されている。このプ
ロトコルを書き込まれたICカードが割り当てられた自
動車のドアの開閉キーになるとともに自動車の始動キー
になる。このシステムでは予約および貸出し手続きが自
動化されたセルフサービスで行われるが、予約手続きを
したうえで貸出しをする必要があり、たとえば毎日の通
勤手段としての利用など日常的な利用には適さない。
【0003】また、ICカードを利用したセルフサービ
スによるレンタカーの貸出し方法として、特開平6-3610
0号公報には、契約利用者にICカードを交付してお
き、このICカードを、建設機械、車両などの置き場の
ゲートのキーとし、貸出し車両等の電源スイッチのキー
とすることが記載されている。このシステムでは利用者
は完全にセルフサービスでいつでも任意の機械または車
両を選んで利用することができるが、小数の利用者を対
象としてこのようなシステムを構成することができて
も、多数の利用者を対象とし、任意の時間に任意の機械
または車両をセルフサービスで貸し出すためには、大き
な駐車場を用意し、多数の機械または車両を待機させる
必要がある。
【0004】さらにレンタカーの貸出し手続きの効率を
向上させるものとして、特開平8-101993号公報には、利
用者が使用者証カードを停車場のカード読み取り機に挿
入してコンピュータ化された配車センタと通信してレン
タカーの予約を行い、予約の完了した使用者カードを停
車場の自動機に挿入すると、貸し出されるレンタカー特
有にコード化されたチップカードが発行されるレンタカ
ー・システムが記載されている。このシステムでは、こ
のチップカードが車両のドア・キーとなり、盗難防止装
置の解除キーとなっている。このチップカードには、最
大レンタル利用時間が記憶されており、利用時間を超過
した後は、そのチップカードでは車両が開かれないよう
にするなど、チップカードを利用した管理がなされてい
る。このシステムも、他の従来のレンタカー・システム
と同様に、レンタカーを旅行など特別なときに一時的に
利用するためのシステムにすぎない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術のレン
タカー・システムは、レンタカーを旅行その他の特別な
ときに臨時ないし一時的な交通手段として利用するため
のもので、それぞれの利用者との関係でレンタカーを日
常的な生活の中での交通手段として利用するものではな
かった。車両の日常的な利用形態として通勤の手段の一
部としての利用がある。特に都市近郊の住宅地に住み都
市に通勤する会社員の場合、鉄道のなどの交通ターミナ
ルまでの行き来に車を使えれば便利であるが、交通ター
ミナル近辺の駐車場は数が限られているため利用するこ
とができないことが多い。また、仮に駐車場が使えて
も、通勤者の車が朝から夕刻まで駐車場のスペースを占
有することになり、ショッピングその他の用事で昼間交
通ターミナル近辺に車で出かける人は、駐車場不足に悩
まされることになる。
【0006】したがって、利用者が日常生活の中で定常
的に車両を使用することができ、しかもその車両が駐車
場のスペースを長時間占有しない車両共用システムの実
現が望まれている。さらに、環境への配慮から電池を動
力の少なくとも一部とする電気車両の利用増大が望まれ
ている。
【0007】この発明は、複数の共用車両を複数の利用
者が定常的に利用することができる車両共用システムを
提供し、利用者に対して、利用目的に応じた車両を効率
的に選択し、貸し出すことを可能とするシステムを提供
することを目的とする。
【0008】また、この発明は、車両の貸出しを朝貸出
しパターンと夕貸出しパターンをマッチングさせて効率
的な車両貸出しを行う車両共用システムにおける、各パ
ターン間の車両の返却及び貸出し手続きにおいて、車両
不足が発生しないように車両の在庫量を常時一定水準に
保持する車両共用システム、およびそのための車両管理
方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めにこの発明は、端末装置を用いた自動手続きでポート
にある複数の車両の貸出しおよび返却を行う車両共用シ
ステムにおいて、車両ごとの貸出し時刻及び返却時刻を
車両データベースに記録する貸出し記録手段と、車両デ
ータベースの貸出し記録情報から貸出し車両の在庫状況
を検出する在庫量検出手段と、在庫量検出手段の情報を
蓄積し、該蓄積データから在庫量の時間帯ごとの在庫量
推移を予測する手段と、を有することを特徴とする。
【0010】また、この発明の車両共用システムにおけ
る車両の貸出しは、基本的に昼間利用パターンと夜間利
用パターンとの組み合わせによって構成され、昼間利用
パターンの利用者および夜間利用パターンの利用者に共
通の車両を貸出すシステムであり、在庫量検出手段は、
昼間利用パターンおよび夜間利用パターン双方の利用パ
ターンの車両返却時刻および貸出し時刻の記録から貸出
し車両の在庫状況を検出することを特徴とする。
【0011】また、この発明の車両共用システムにおけ
る在庫量検出手段は、貸出し記録手段に記録された、あ
らかじめ定められた時間帯ごとの車両の返却数の実績、
及び貸出し数の実績との差分に基づいて該時間帯ごとの
在庫量を検出することを特徴とする。
【0012】また、この発明は、自動手続きでポートに
ある複数の車両の貸出しおよび返却を行う車両共用シス
テムにおける車両管理方法において、車両ごとの貸出し
時刻及び返却時刻を記録する車両データベースに記録す
るステップと、車両データベースに記録された貸出し記
録情報から貸出し車両の在庫状況を検出する在庫量検出
ステップと、在庫量検出手段の情報を蓄積し、該蓄積デ
ータから在庫量の時間帯ごとの在庫推移を予測するステ
ップと、を有することを特徴とする車両管理方法を提供
する。
【0013】また、この発明の車両管理方法における在
庫量検出ステップは、車両データベースに記録された、
あらかじめ定められた時間帯ごとの車両の返却数の実
績、及び貸出し数の実績との差分に基づいて該時間帯ご
との在庫量を検出するステップを含むことを特徴とす
る。
【0014】
【発明の実施の形態】まず、この発明の車両共用システ
ムの全体構成について、以下、下記の項目、 1.システム概念 2.システム構成 3.入会管理 4.車両貸出し及び返却管理 5.車両引当 6.返却後の点検 7.課金方法 8.電気車両 の順でその概略を説明する。
【0015】1. システム概念 この発明の車両共用システムにおいては、複数の車両を
複数の登録された利用者がそれぞれの利用時間帯に応じ
て車両を共同利用する。図1は、この発明のシステムの
全体的概念を示す。利用者は、朝、住居3から鉄道など
の通勤に利用する交通ターミナル付近の駐車場1まで貸
出し車両を利用し、夕刻駐車場1から住居3に帰る正パ
ターンの利用者すなわち正利用者と、朝、交通ターミナ
ル付近の駐車場1から車両を借り出して勤務先5に向か
い、夕刻勤務先5などから交通ターミナル付近の駐車場
1に帰る逆パターンの利用者すなわち逆利用者とに大き
く分けられるが、これに限定される訳ではなく、昼間は
定期利用者と不定期に一時的に利用する一見利用者もこ
のシステムを利用することができる。逆利用者の代表的
なものは、その地域の企業で、貸出し車両を従業員の交
通ターミナルからの交通手段として使用し、昼間は業務
用に使用する利用者である。
【0016】駐車場は、交通ターミナル付近のショッピ
ングセンター、ショッピングモールなどの駐車場を利用
するのがよい。このような施設は、買い物客のために大
きな駐車場を備えているが、朝夕の通勤時間には閉じら
れていて利用されていないのが普通である。このような
施設と契約を結び朝夕の通勤時間帯に利用することがで
きるようにし、この発明のシステムのポート端末を設置
する。このシステムでは、典型的にはこれらの駐車場に
貸出し車両が駐車するのは、正パターンの利用者が朝出
勤に車を使用して駐車場のポート端末装置で返却手続き
をした後、逆パターンの利用者が車を借り出すまでの時
間である。この他に昼間は、貸出し車両を昼間借出して
利用する利用者のための駐車スペースが必要である。
【0017】例として、小都市Xの郊外の住宅街に住み
都心Yの企業に勤務する正パターンの利用者Aは、勤務
先に朝9時に到着するため朝8時の電車に乗らなければ
ならない。利用者Aは、毎朝、駅付近のショッピングセ
ンターの駐車場に7時45分に着き、車を所定の位置に
駐車し、ポート端末装置で自動返却手続きを行った後、
駅に向かう。この小都市Xの企業に勤務し、遠方から電
車で通勤する逆パターンの利用者Bは、朝9時に出社す
るためこの小都市Xの駅に朝8時30分に到着し、ショ
ッピングセンターの駐車場のポート端末装置で自動貸出
し手続きを行い、8時40分に車両を借り出して勤務先
に向かう。仮に、利用者Aが返却した車両を利用者Bが
借りるとすると、この車両が駐車場にとめられていた時
間は、7時45分から8時40分までの55分間であ
る。
【0018】このシステムにおいて、正パターンの利用
者数と逆パターンの利用者数は、同程度であるのが好ま
しいが、通常は正パターンの利用者の数が逆利用者の数
を上回ると予測される。その場合、その差の数の車両が
昼間も駐車場に残され、昼間定期利用者と一見利用客に
よる利用のため提供される。したがって、このシステム
の車両が昼間占める駐車場のスペースは、正パターン利
用者の数と逆パターン利用者の数の差に相当する数の車
両分以下である。
【0019】使用する貸出し車両は、環境への配慮から
電池を動力の少なくとも一部とする電気自動車であるこ
とが好ましいが、これに限定される訳ではなく、通常の
ガソリン自動車であってもよい。電気自動車を使用する
場合には、正利用者の自宅車庫で夜間電気料金を使った
充電器4により電池の充電を行うようにすると経済的で
ある。正利用者は、夜間にフルに充電された自動車を朝
の出勤に使用し、通勤に使用する電車などの交通ターミ
ナルの近くの駐車場1まで乗ってくる。ここで正利用者
は、この自動車を駐車場のポート端末装置2を利用し自
動手続きで返却する。以下の説明においては、貸出し車
両は、電池を動力の少なくとも一部とする電気車両とす
る。電池を動力の一部とする車両とは、完全に電池だけ
で走行する自動車ばかりでなく、ガソリン・エンジンお
よびモータを搭載し状況に応じてエンジンとモータを切
り替える自動車を含む、広い意味での電気自動車を意味
する。以後、このような車両を電気車両または電気自動
車と呼ぶ。
【0020】このようにこのシステムで使用する貸出し
車両の大部分は、朝夕の比較的短時間の間駐車場1に置
かれるだけで、ほとんどの時間は正利用者または逆利用
者および昼間利用者によって使われているか、正利用者
の車庫に置かれているので、長時間駐車場を占有するこ
とがない。また、正利用者および逆利用者による駐車場
1の利用時間は通勤時間帯であり、ショッピング客によ
る駐車場1の利用時間帯とずれているので、このシステ
ムの導入のために駐車場を拡張する必要性は低い。この
ようにこのシステムによると駐車場の空き時間を有効に
利用することができる。
【0021】逆利用者の1つの形態として、その地区の
企業による業務用の昼間利用がある。この場合、企業
は、一人の登録された従業員が法人用のICカードを使
って交通ターミナル付近の駐車場1で借り出して乗って
きた自動車を複数の従業員による業務利用に供し、夕刻
従業員が帰宅する際に駐車場1に返却させる。
【0022】2. システム構成 図2は、この発明のシステムのハードウェア構成を示
す。システムは、複数の駐車場1に設置された複数のポ
ート端末装置2、2’サーバ21、サーバ22、事務用
端末装置23、24、および保守員用端末装置26、2
7を接続するローカルエリア・ネットワークとして構成
される。サーバ21、22は、たとえばWindows NT(商
標)上で走るオラクル(商標)データベース・プログラ
ムを用いて開発されたデータベース・ファイルをディス
ク記憶装置に格納している。事務用端末装置23、2
4、ポート端末装置2、2’保守員端末装置26、27
は、それぞれネットワークを介してこのデータベースに
アクセスすることができ、サーバ21に接続されたプリ
ンタ25に出力を印刷することができる。ルータ28
は、事業体拠点の構内LANと広域通信ネットワーク2
0に接続される複数のポート端末装置および複数の保守
員端末装置との間の接続を制御する装置である。
【0023】ポート端末装置2、2’、保守員端末装置
26、27、および事務用端末装置23、24は、それ
ぞれがデータベース・システムの端末装置として機能
し、サーバ21、22を介してデータベース・ファイル
にアクセスすることができる。アクセスは、予め設定さ
れメニュー化されたマクロ・ボタンにマウスを合わせて
クリックするか、タッチパネルを用いるポート端末装置
の場合、パネルに表示されるボタンに触れることにより
行われ、回答は予め設定されたフォームで出力される。
【0024】図3は、この発明のリレーショナル・デー
タベース・システム10の構成の一例を示す。システム
10は、会員の情報および利用状況などを管理する会員
管理サブシステム30、会員の車両の貸出し/返却の実
績および請求のための各種の実績を管理する会員実績サ
ブシステム50、それぞれの車両の情報およびその利用
状況などを管理する車両管理サブシステム40、および
車両の保守情報や利用実績を管理する車両実績サブシス
テム60で構成されている。
【0025】システム10は、会員および保守員の情報
を保持する会員マスターテーブル31、会員単位に車の
利用実績を保持する会員実績テーブル32、事業体の利
用パターンごとに入会可能な人数などを保持する定員テ
ーブル33、車両の基本情報を保持する車両マスターテ
ーブル41、車両単位にその車の利用実績を保持する車
両実績テーブル42、車両の保守情報を保持する保守実
績テーブル43、課金のためのルールを保持する課金テ
ーブル44、請求の明細情報を月単位に保持する請求サ
マリーテーブル45、および各種コードの意味を保持す
るジェネラル・テーブル46をディスク記憶装置の記憶
領域に備えている。さらに、図には示されていないが、
会員単位に請求の明細を保持する請求明細テーブルも備
えている。これらのテーブルおよび後述の各種のテーブ
ルの間にはリレーションが設定されており、1つのテー
ブルのデータを変更すると、他のテーブルの関連するデ
ータも変更される。情報をどのようなテーブル構成で記
憶装置に格納するかは、システムの目的にそって設計す
る事項であり、この発明は、ここで例示するテーブル構
成に限定されるものではない。会員マスターテーブルの
一部を表1に示す。
【0026】
【表1】 氏名 生年月日 性別 住所 利用者ID カードID 0001 AAAA ・・・ ・・ ・・・ ・・・ ・・・・ 0002 0003 0004 0005 0006・・・・・・・・・
【0027】表1の第1行目は、会員に関する情報を示
すフィールド(列)名を示し、第2行目以下の0001, 00
02, ・・・・の各行がそれぞれの会員に対応するレコ
ードを記録する領域である。会員番号0004の会員に関す
る情報は、0004の行の「氏名」フィールド、「生年月
日」フィールド、「性別」フィールド、・・・・に記録
される。表1には6つのフィールドだけが示されている
が、このほかに「事業体」、「漢字氏名」、「カナ氏
名」、「自宅住所」、「自宅TEL」、「免許証N
o.」、「口座番号」、「引落し金融機関コード」、
「勤務先名称」、「勤務先TEL」、「FLEX区
分」、「休日パターン」、「利用パターン(申告)」、
「利用パターン(実績)」、「利用時間帯(借出
し)」、「利用時間帯(返却)」、「暗唱番号」その他
システムの運用管理に必要な項目のフィールドがある。
1つの行の複数のフィールドに記録される情報を総称し
てレコードという。同様に、車両マスターテーブルの一
部を表2に示す。
【0028】
【表2】 車両キーNo. 所属事業体 利用可能状況 バッテリ残容量 0001 ・・・・ ・・・・ ・・・・・ ・・・・・ 0002 0003 0004 0005 0006・・・・・・・・・
【0029】表2の1行目は、車両に関する情報を記録
するフィールドを示す。第1列の001、0002、・・・
は、それぞれの車両のデータベース上のシリアル・ナン
バである。車両毎の情報がそれぞれの行のフィールドに
記録される。表2には4つのフィールドだけが示されて
いるが、この他に「車両状況」、「利用開始日」、「総
利用回数」、「通算走行距離」、「最終定期点検後走行
距離」、「最新バッテリ交換年月日」、「最新ボデー交
換年月日」、「バッテリNo.」、「車両診断情報」、
「フルバッテリ容量」、「充電バッテリ比率」、「保守
区分」その他車両の運用および管理に必要な項目のフィ
ールドが設けられる。
【0030】「バッテリ残容量」および「フルバッテリ
容量」はAH(アンペア・アワー)またはそのバッテリ
容量に相当する走行距離(km)で表示する。車のタイ
プによって電費(単位充電容量あたり走行可能な距離)
が異なるが、走行可能距離を用いて表示すれば、共通の
指標になる。
【0031】データベース・システム10は、1つまた
は複数のテーブルにアクセスして、設定された抽出条件
に従って必要な情報を取り出すクエリー(質問式)と呼
ばれるオブジェクトを有する。また、システム10は、
独自のレイアウトでデータを入力、変更、表示するため
のフォーム・オブジェクトを持っている。フォームはレ
コードを画面上に表示したり、印刷したりするのに使用
される。また、システム10は、独自のレイアウトでデ
ータを印刷するために使うレポート・オブジェクトを持
っており、このオブジェクトは、レコードをグループに
分け、各グループの合計やレコード全体の総計を表示す
るために使われる。クエリーによりテーブルの所定のフ
ィールドから取り出した値に所定の計数を掛けるなどの
算術またはフィールド間の論理演算を実行させてレポー
トに出力することができる。
【0032】データベース・システム10には、必要と
される作業に従って作成された複数クエリー・オブジェ
クト、必要とされる入力作業に従って作成された複数の
フォーム・オブジェクト、および必要とされる出力に従
って作成された複数のレポート・オブジェクトが含まれ
ている。システム10は、これらのオブジェクトをデー
タベース・プログラムに組み込まれているマクロを活用
し、またはデータベース・プログラムのプログラム言語
を使用して統合して構築されている。
【0033】会員管理サブシステム30は、データベー
ス・システム10のうち、会員の入会状況の把握、入会
申請書の登録、入会した会員に対してカードを発行する
などの入会処理、会員情報の照会、会員情報の修正、会
員情報の削除などの退会処理、利用可能か否かの判断、
および会員名簿の出力などの会員についての基本的デー
タの管理を行う部分である。
【0034】車両管理サブシステム40は、データベー
ス・システム10のうち、事業体ごとの車両の登録、廃
車などの車両の登録改廃、車両についての点検整備、仕
業点検などのサービス情報の更新など、貸出し車両につ
いての基本的データの管理を行う部分である。サブシス
テム40は、磁気ディスク記憶装置に格納された、車両
情報を保持する車両マスター・テーブル41、車両の利
用実績を保持する車両実績テーブル42および車両の保
守情報を保持する保守実績テーブル43を利用する。
【0035】会員実績管理サブシステム50は、データ
ベース・システム10のうち、会員の利用実績情報の記
録および更新、車の引当てを含む貸出し処理、返却処
理、会員実績の照会、請求明細の作成および出力、請求
明細のサマリー計算および照会、および入金管理簿の出
力など、車両共用システムの利用に伴って発生する会員
データの管理を行う部分である。サブシステム50は、
ディスク記憶装置に格納された前述の会員マスター・テ
ーブル31および車両マスター・テーブル41、ならび
に会員単位に車の利用実績を保持する会員実績テーブル
32、車両単位に車両の利用実績を保持する車両実績テ
ーブル42、請求の明細情報を月単位に保持する請求サ
マリー・テーブル45、および課金のためのルールを保
持する課金テーブル44を利用し、これらのテーブルか
ら必要な情報を抽出し、演算し、更新する。
【0036】車両実績管理サブシステム60は、データ
ベース・システム10のうち、車両の充電状況の記録お
よび更新、車両の利用実績情報の記録および更新、車両
実績の照会、充電量および走行距離の記録など、車両の
利用に伴って発生する車両データの管理を行う部分であ
る。
【0037】管理データへのアクセスは、事務用端末装
置から、メニュー画面で必要な項目を選択し、メニュー
の選択肢に沿って進むか、入力要求に応じてパラメータ
を入力することによって行われるようシステム10が設
定されている。例として、特定の車両のデータをアクセ
スするには、図4のメニュー画面から「車両情報画面」
を選ぶ。車両実績管理サブシステム60は、これに応じ
て予め設定されたクエリーにより車両実績テーブル42
および車両マスターテーブル41から必要なフィールド
のデータを抽出して、予め設定されたフォームに入れ
る。これに応じて図5の「車両情報一覧画面」が表示さ
れる。この一覧表の中から、車両管理No.835をマウ
スでクリックすると、これに応じてサブシステム60が
車両実績テーブル42および車両マスター・テーブル4
1から必要なフィールドのデータを抽出し、これが所定
のフォームに入れられて図6の「車両情報詳細画面」と
して表示される。
【0038】このようなプロセスに代えて、図4のメニ
ュー画面から「車両情報画面」が選択されることに応じ
て「車両管理No.」の入力をうながすプロンプトを表
示し、車両管理No.の入力に応じて、サブシステム6
0がその車両管理No.をキーとして車両実績テーブル
42および車両マスターテーブル41を照会し、この車
両管理No.のレコードの所定のフィールドからデータ
を抽出して所定のフォームに入れ、図6の画面を表示す
るようにすることもできる。
【0039】3. 入会管理 この発明の車両共用システムに加入を希望する人は、入
会申請書に必要事項を記入して申し込みを行う。入会申
請書には、その人の氏名、住所、勤務先などの一般的な
管理情報のほかに、土日が休日であるなどの休日パター
ン、正利用、逆利用などの利用パターン、ポート端末装
置で車両の貸出しを行う予定の時間帯、ポート端末装置
で車両の返却を行う予定の時間帯などが記入される。
【0040】入会申請書を受け取ったオペレータは、図
2の事務用端末23の表示装置に表示されるメニュー画
面(図4)から会員情報画面を選び、これに応じて表示
される会員情報一覧画面から「入会」を選ぶと、会員管
理サブシステム30が入会受付フォームのオブジェクト
を事務用端末装置23に送り、図7に示す入会受付画面
が表示される。オペレータが入会申請書の記載に基づい
てこの入会受付画面に入力する。利用パターンのフィー
ルドには、正利用/10k、逆利用/20k、昼間/2
0kなどのように共用車両の利用パターンと予定される
走行距離を記入する。入会希望者が法人の場合は、利用
パターンは、たとえば企業/10kのように入力され、
個人の昼間利用の場合は、昼間/20kのように入力さ
れる。入力を終え、実行キーを押すと入力内容が図2の
会員マスター・テーブルに入会希望者として記録され
る。
【0041】オペレータが端末23の表示装置の表示を
メニュー画面(図4)に戻し、「会員登録数確認画面」
を選択し、事業体名などのパラメータを入力ないしクリ
ックする。図8を参照すると、この入力に応答して会員
管理サブシステム30のクエリー手段34が「利用パタ
ーン」フィールドをキーとして会員マスターテーブル3
1を検索し、利用パターンごとの登録会員数を集計手段
35に入れる。会員管理サブシステム30は、同時に定
員テーブル32にアクセスし利用パターンごとの定員数
を読み出して、差算出手段36および表示制御手段37
に入れる。差算出手段36は、利用パターン集計手段で
集計された利用パターンごとの登録会員数と定員テーブ
ル32から読み出された利用パターンごとの定員との差
を算出する。定員テーブル32から読み出された利用パ
ターンごとの定員数、集計手段で集計された利用パター
ンごとの登録会員数および差算出手段36で算出された
差の値が表示制御手段37に送られる。表示制御手段3
7は、これらのデータを所定のフォームに入れ、図9に
示すような書式で表示装置38に表示する。
【0042】上に説明した集計、差算出および表示制御
は、会員管理サブシステム30のクエリー(質問式)・
オブジェクト、フォーム・オブジェクト、レポート・オ
ブジェクトを統合して実現することができる。
【0043】以上の説明では、オペレータの入力に応じ
て図9に示すように全ての利用パターンについての集計
が画面に表示されるとして説明したが、入会申請のあっ
た特定の利用パターンをキーとして会員マスターテーブ
ル31を検索し、同じく特定の利用パターンをキーとし
て定員テーブル32をアクセスして、これらの情報を表
示するようにすることもできる。
【0044】4. 車両貸出しおよび返却管理 入会申請手続きを終えると、会員固有の識別コードをメ
モリに記録したICカードが発行される。ICカード
は、半導体メモリを組み込んだクレジット・カードと同
程度の大きさのプラスチック・カードであり、リード・
ライト装置を用いて各種の情報を書込み、または読み取
ることができる。ICカードには会員の識別コードが記
録されているほか、後に述べる情報が書き込まれてい
る。
【0045】ICカードをポート端末装置2(図2)の
ICカードの挿入口に挿入すると、ICカードから貸出
し車両に関する情報が読み取られて、先ず車両が貸出し
中であるか否かが判別される。車両が貸出し中でなけれ
ば車両の貸出し手続きをすすめるかどうかのプロンプ
ト、たとえば「貸出し手続きでよろしいですか」のメッ
セージと「はい」、「いいえ」の選択肢がポート端末装
置の表示画面に表示される。この表示画面はタッチパネ
ルであることが好ましく、その場合利用者が「はい」に
触れると車両の貸出し手続きが進められ、利用者が「い
いえ」に触れると、これに応じて発生される信号に応答
して端末装置は、操作を終了しICカードを送り出す。
または、操作終了に代えて、利用料金の累計照会などの
サービスに連絡するメニューを表示するようにしてもよ
い。表示画面は必ずしもタッチパネルである必要はな
く、通常のCRT表示装置とキー入力装置の組み合わせ
であってもよい。ポート端末装置2は、銀行などの自動
取引装置に類似した構造であるが、一般的なコンピュー
タ端末装置で構成することもできる。
【0046】利用者が「はい」に触れると、これに応じ
て発生される信号に応答して、ポート端末装置2は、表
示画面にテンキーと「パスワードを入力してください」
のメッセージを表示する。図10を参照すると、利用者
によってパスワードが入力されると、ポート端末装置2
は、このパスワードを会員管理サブシステム30に送
り、サブシステム30は、このパスワードを会員マスタ
ーテーブル31に記録されているパスワードと照合す
る。照合が一致すると、車両実績管理サブシステム60
は、ICカードから読み取られたこの会員の利用パター
ン情報を抽出条件として、車両マスターテーブル41お
よび車両実績テーブル42から、利用パターンに適した
車両を抽出し、貸出しに適した車両が複数あるときは後
述の車両引当てロジックにより1台を選んで、その車両
ナンバーおよびこの車両に付随する情報を予め設定され
たフォームに入れポート端末装置2に送る。ポート端末
装置2は、このフォーム・オブジェクトに従って車両ナ
ンバーをポート端末装置2の表示画面に表示するととも
に、ICカードに書き込む。その際、車両ナンバーに加
えて、車両キー・ナンバー、貸出日、貸出し時刻、貸出
し事業体、貸出しポート、利用開始走行距離、貸出し時
間、充電量、破損の有無などの貸出し車両に付随する情
報をもICカードに書き込む。
【0047】利用者は、ポート端末装置2の表示画面に
表示された車両ナンバーを記憶して、その車両の駐車位
置に行き、車を始動させて使用を開始する。あるいは、
ポート端末装置2にテーププリンタを備えておき、車両
ナンバーを印刷して利用者が持つようにしてもよい。プ
リンタを用いない場合であっても、利用者はポータブル
のICカードリーダにICカードの情報を表示させて見
ることができるので、車両ナンバーを忘れても支障はな
い。このように車両の貸出し手続きは、貸出し事業体の
係員の人手を介することなく、利用者による簡単なポー
ト端末装置2の操作によって自動的に行われるので、ス
ピーディな貸出し業務が実現される。
【0048】車にもICカードのリード・ライト装置が
装備されており、利用者が挿入するICカードに記録さ
れている特定の情報、たとえば車両ナンバーおよび車両
キー・ナンバーが自己と一致するとき、エンジンあるい
はモータの始動回路をオンにする。このようにすること
によって、機械的なキーを省くことができる。もちろ
ん、機械的なキーとICカードを組み合わせて使っても
よい。
【0049】車載リード・ライト装置は、ICカードに
車両運用情報として、利用開始時刻、利用終了時刻、利
用前充電残量、利用前走行距離、利用後走行距離、走行
距離などを書き込む。システムの設計に応じて、ICカ
ードにはこれらの情報の一部だけを書き込むようにして
もよく、またはさらに付加的な情報を書き込むようにし
てもよい。
【0050】車両の返却は、貸出し同様に利用者がポー
ト端末装置2を操作することによって迅速かつ自動的に
行われる。すなわち、利用者は返却する車両をポート端
末装置2のある駐車場1の所定の位置に止め、ICカー
ドを車載リード・ライト装置から抜いてポート端末装置
2のICカード・リード・ライト装置に挿入する。ポー
ト端末装置2は、ICカードから読み取られた会員情報
および車両情報に基づいて、この利用者が車両の貸出し
中であることを判断し、表示画面に「返却手続きでよろ
しいですね」のメッセージを「はい」、「いいえ」のプ
ロンプトと共に表示する。「はい」が選択されると、ポ
ート端末装置2は、ICカードから読み取った会員情報
および車両情報を通信ネットワーク20を介してデータ
ベースシステム10に転送する。図10を参照すると、
システム10の会員実績管理サブシステム50および車
両実績管理サブシステム60がこれに応答し、これらの
情報を会員実績テーブル32および車両実績テーブル4
2に記録し、所定のクエリーを実行して利用料金を算出
し、所定のフォームまたはレポート・オブジェクトに入
れてポート端末装置2に転送する。ポート端末装置2
は、これに応じて表示画面に利用料金を表示する。
【0051】5. 車両引当 車両の貸出に際して、データベース・システム10は、
ポート端末装置2に挿入されたICカードから読み取ら
れる会員情報をキーとして会員マスターテーブル31か
ら、その会員の利用パターン情報を抽出し、その利用パ
ターンに含まれる一回の貸出当たりの走行距離情報をキ
ーとして車両実績テーブル42からその走行距離に見合
う充電残量の残っている車両を抽出する。車両引当の際
のキーとなる会員の走行距離情報は、その会員の過去一
定期間の平均走行距離に余裕分を加算したものを使うよ
うデータベース・プログラムを設定してもよい。また、
逆利用または昼間利用の利用者に貸し出すときは、その
車両の返却後に同じ車両を正利用の会員に貸し出すこと
ができるよう、正利用会員の平均帰宅距離に相当する走
行距離を加算した走行距離をキーとして用いるようデー
タベース・システムを設定することができる。
【0052】会員実績テーブル32は、各会員について
1回の貸出し返却ごとにレコードを作成する。図11に
このテーブルに含まれる一部のフィールドの意義および
属性を示す。この図で下線を引いたフィールドは、1回
の利用(トリップ)ごと、すなわち車両のICカードリ
ード・ライト装置にICカードが挿入され引き抜かれる
ごとの実績を記録する。このようなデータは、車載IC
カードリード・ライト装置によってICカードに記録さ
れ、ポート端末装置2で読み取られる。「総走行距離」
フィールドは、1回の貸出し当たりの走行距離を示す。
図には示していないが、「平均走行距離」フィールドを
設け、過去の一定期間、たとえば1月間の1回当たりの
貸出しの総走行距離の平均値を記録するようにすること
ができる。このフィールドは、「総走行距離」フィール
ドと返却日の関数とし、「返却日」フィールドの日付が
システムの時計による現在から1月以内のレコードの
「総走行距離」フィールドの値の集計をこの期間のレコ
ードの数で割って算出する。すなわち、「平均走行距
離」フィールドは、その会員の実績レコードが追加され
る都度、この関数を実行して自動的に更新される。
【0053】図12を参照すると、システムは、車両引
き当て要求(101)に応じてその会員の会員実績テー
ブルを照会して「平均走行距離」フィールドの値を取り
出し(102)、この値に走行余裕分aを加えた値Dを
算出し(103)、Dをキーとして車両テーブルの「残
走行距離」フィールドを検索して検索キーより大きな値
を持つレコードの車両情報を取り出す(104)。
【0054】なお、以上の説明では会員実績テーブル3
2に関数フィールドである「平均走行距離」フィールド
を設け、レコードが追加されるごとに自動的に平均走行
距離が算出されて「平均走行距離」フィールドに記録さ
れるとして説明したが、会員実績テーブル32をアクセ
スするクエリー(質問式)に演算コマンドを組み込ん
で、クエリー実行の際にその会員の平均走行距離を算出
するようにしてもよい。
【0055】このような抽出条件に適合する車両が複数
あるときは、データベースは、所定の選択ロジックによ
りそのうちの1台を選択して(105)貸出車両とし
て、その情報をポート端末装置2に出力する(10
6)。この選択ロジックは、1)次回点検満了日が一番遠
い車両を優先する、2)抽出キーである走行距離に最も近
い走行距離に相当する充電残量の車両を優先する、3)総
走行距離の短い車両を優先する、4)搭載するバッテリの
新しい車両を優先する、などのいずれのロジックでもよ
く、またはこれらのロジックの複数を用い、ロジックの
間にさらに優先順位をつけることができる。たとえば、
車両の総走行距離を平準化することを最優先し、総走行
距離の短い順に車両を選択し、その中に同じ総走行距離
の車両が複数あるときは、点検予定への影響を優先して
次回点検日が一番遠い車両を選択するようにすることが
できる。このような設定は、データベース・システム1
0の設計段階で設定することができ、また必要に応じて
変更することができる。
【0056】6. 返却後の点検 返却された車両は、ポート端末装置2が設置された駐車
場1に待機する車両保守員によって返却後速やかに点検
される。保守員は、この発明のシステムにデータベース
・システムと通信するポータブルPCである保守員端末
装置26、27を携帯しており、このPCに車両ナンバ
ーを入力し、メニュー画面から車両点検を選択すると、
データベース・システム10からこの車両の点検データ
が送信されて画面に表示される。このデータには返却時
にICカードから読み取られた車両情報、たとえば、水
温異常も表示される。
【0057】保守員は、これらのデータを参照して車両
が使用可能かどうか判断し、さらに車両を目で観察して
傷の有無を調べ、傷の種類および場所を入力する。この
入力データは、車両実績テーブル42に記録され、修理
管理に使用される。また、会員の利用実績テーブルとの
照合により、どの会員がつけた傷か特定することができ
るので、修理費の請求管理に使用することができる。
【0058】7. 課金方法 この発明のシステムでは、正パターンの利用と逆パター
ンの利用とがほどよくバランスすることが望まれる。ま
た、会員による利用が登録された利用時間帯でなされる
ことが望まれる。円滑な運用のため、当然相当な余裕を
組み込んでシステムが運用されるが、登録された利用時
間帯からはずれた利用は好ましくない。このため、登録
された利用時間帯での利用を推奨するため、登録された
利用時間帯での利用料金に対し、時間外の利用料金を割
高に設定する。電気車両を貸出車両として使用するとき
には、バッテリの充電量の関係で車両の走行距離につい
ても同様のことがいえる。登録された走行距離を大幅に
上回る利用が多いと、システムの運用を困難にする可能
性がある。そこで、登録された走行距離内の利用料金に
対し、登録走行距離を上回る走行距離に対して割高の料
金を設定し、登録走行距離内の利用を推奨することがで
きる。
【0059】このため、データベース・システム10
は、課金テーブル44に「時間課金単価」、「距離課金
単価」、「時間課金単価(時間外)」、「距離課金単価
(登録外)」を記憶するフィールドを有する。事務用端
末装置のメニュー画面から「請求明細」が選択される
と、会員実績管理サブシステム50は、会員実績テーブ
ル32のフィールドから設定された期間における各会員
の利用実績を、登録時間内の利用時間、登録内の走行距
離、時間外の利用時間、登録外の走行距離に分けて集計
し、それぞれに課金テーブル44の上記のフィールドに
記憶される単価をかけて合計を演算し、所定のフォーム
またはレポートに出力する。この出力に基づいて料金の
請求がなされ、自動引き落としの手続きがなされている
場合には自動引き落としが行われる。
【0060】例として、会員実績管理サブシステム50
は、次のようにして月度請求明細書を印刷する(図1
4)。事務用端末装置23のメニュー画面(図4)から
「請求明細画面」を選択すると、抽出条件設定画面が表
示される。これに応じて利用者のID番号を入力すると
(201)、サブシステム50は、この利用者IDをキ
ーとして会員マスターテーブル31、会員実績テーブル
32および課金テーブル44の必要なフィールドからデ
ータを抽出し(202、203、204)、借出し、返
却ごとの「借出時刻差異」、「返却時刻差異」を会員マ
スターテーブルの「申告利用時間帯」フィールドの値と
会員実績テーブルの「借出し時刻」フィールドおよび
「返却時刻」フィールドの値との差をとることによって
算出し(207)、請求レポート(図13)の「借出時
刻差異」フィールドおよび「返却時刻差異」フィールド
に入れる。またシステムは、課金テーブルの「時間外単
価」フィールドの値を取り出して、請求レポートの「借
出時刻差異」フィールドの値にかけて差異料金を算出し
(208)、その結果を請求レポートの「差異料金(借
出時刻差異)」に入れる。同様に、「返却時刻差異」フ
ィールドの値にかけてその結果を請求レポートの「差異
料金(返却時刻差異)」フィールドに入れる(20
9)。図13は、請求レポートのフィールドの種類およ
びその属性を示すものである。
【0061】同様に会員実績テーブルの「借出時刻」の
値と「返却時刻」の値の差として会員による車両の占有
時間を算出し(205)、この値を請求レポートの「占
用時間」フィールドに入れる。システムは、課金テーブ
ルにアクセスし「時間料金単価」フィールドの値を取り
出し、請求レポートの「占用時間」フィールドの値にか
けて時間料金を算出し(206)、「占用料金」のフィ
ールドに入れる。同様の処理により走行距離および距離
料金が求められ、請求レポートの「走行距離」フィール
ドおよび「距離料金」フィールドに入れられる。
【0062】なお、以上の説明では便宜上請求レポート
のフィールドを用いて演算を行うものとしたが、会員マ
スターテーブル31、会員実績テーブル32および課金
テーブル44から必要な情報を抽出するクエリー(質問
式)に演算コマンドを組み込み、クエリーの実行と同時
に上記の種々の演算を実行させることができる。したが
って、上記のような計算シーケンスは、説明のためのも
ので必ずしもこのシーケンスで演算を実行する必要はな
い。また、請求レポートは、月の締め日に自動的に全会
員について作成されるように会員実績管理システムを設
定してもよい。こうして、印刷された料金明細を図15
に示す。
【0063】貸出車両として電気車両を使用する場合
は、正利用の会員が自宅で夜間に電気車両の充電を行う
ことが重要で、これを怠ると翌日その車両を使用するこ
とができなくなる恐れがある。車載コンピュータがバッ
テリの充電量をモニタし、その値をICカードに記録す
る。正利用の会員が朝、車両を返却すると、ポート端末
装置2がバッテリの充電残量をICカードから読み取
る。データベース・システムは、この車両のフル充電量
から会員の片道の走行距離に相当するバッテリ消費量を
差し引いた値と返却時の充電残量とを比較し、これがほ
ぼ一致すると、会員テーブルの「充電協力回数」のフィ
ールドに1を加える。これと同時に会員実績に充電フラ
ッグをたててもよい。上記の請求料金の演算の際に、こ
の「充電協力回数」に基づいて、たとえば毎日フル充電
をした会員については、料金を1割引にするなど充電促
進割引を行い、円滑なシステム運用に向けて会員を誘導
することができる。
【0064】8. 電気車両 図16は、この発明の車両共用システムで使うことので
きる電気自動車のシステム構成を示す。マネージメント
ECU(Electronic Control Unit)81は、電気自動車
システムの管理を行う制御ユニットである。ICカード
・リード・ライト装置80は、挿入されたICカードか
ら読み取ったデータをECU81に送り、ECU81か
ら送られるデータをICカードに書き込む。また、マネ
ージメントECU81は、図示しない積算電力計に接続
されており、動力であるバッテリの電力消費および残容
量を検出し、運転席70のコンソール・パネルに表示す
る。また、これらのバッテリの消費および残容量に関す
るデータは、ICカードリード・ライト装置80にも送
られて、ICカードが抜き出されるとき、ICカードに
記録される。
【0065】バッテリ・ボックス63は電気自動車の動
力となるバッテリ64を格納する。バッテリは、たとえ
ば288Vの電圧を得るよう複数の12Vニッケル・メ
タルハライド電池を接続して構成される。バッテリ64
とモータ・コントローラ72との接続は、コンタクター
・ボックス内のメイン・コンタクター67によって行わ
れる。プリチャージ68は、図示しないがバッテリ64
からの回線およびコントローラ72への回線に接続され
ており、メイン・コンタクター67の接続前に回線を充
電し、メイン・コンタクターが閉じる際に、スイッチに
アーク放電が生じるのを防止するためのものである。I
Cカードリード・ライト装置80にICカードが挿入さ
れて、いわゆる(内燃機関)ガソリン車で言うところの
イグニション・オン状態にされると、先ずプリチャージ
・スイッチ68が閉じて回線を予充電し、続いてメイン
・コンタクター67が閉じてバッテリ82がモータ73
に接続される。
【0066】イナーシャ・スイッチ61は、車両の衝突
事故の場合など、車両が大きな衝撃を受けたとき作動し
てメイン・コンタクター67をオフにして車両の安全を
図るためのものである。地烙検出装置62は、高電圧ラ
インが車体に接触したことを検出するためのものであ
る。
【0067】モータ73は、モータECU71からの指
令に基づいてコントローラ72によって制御される。モ
ータECU71は、運転席70からのアクセル情報、セ
レクタポジション情報およびブレーキ情報を、また、モ
ータ73からモータ回転情報を受け取り、コントローラ
72にトルク指令を出す。モータ73の回転がギアボッ
クスを介して車軸に伝えられて車輪を駆動する。
【0068】オンボードチャージャ76は、外部電源と
接続してバッテリ82を充電するための充電器である。
常に車外の充電器からバッテリ64の充電を行うことが
できる環境では、オンボードチャージャ76はなくても
よく、代わりに車外の充電器に接続するコネクタが備え
られる。12Vバッテリ77は、通常のガソリン・エン
ジン車のバッテリに相当するもので、それぞれのEC
U、ICカード・リード・ライト装置などの制御系の装
置の電源である。バッテリ77は、車の運転状態に応じ
て充電されるようになっている。エアコン79は、この
電気自動車のエアコンを構成する。
【0069】図17は、この電気自動車のコンソール・
パネル83を示す。残容量計84は、バッテリの残存容
量を示す。電力消費メータ85は、走行中の消費電力を
示す。残走行可能距離計86は、走行時の消費電力とバ
ッテリの残容量との関係で、その時点のバッテリ残容量
であとどれくらい走れるかを表す走行可能距離を表示す
る。チャージリクエストランプ87は、バッテリの残容
量がわずかになると点滅・点灯し、運転者にバッテリの
充電が必要なことを知らせる。マルチインフォメーショ
ン88は、ウオーニング表示が点灯しているとき、その
内容を表示する。ウオーニング表示89は、半ドア、サ
イドブレーキ、シートベルトなどに関するウオーニング
を表示する。スピードメータ90は、走行速度をデジタ
ル表示する。これらの構成は、あくまでも一例であり、
さまざまの変更が可能である。
【0070】表3は、ポート端末装置2が車両貸出しお
よび返却の際にICカードに書き込む情報の項目を示
す。
【0071】
【表3】車両No. 車両キーNo. 貸出日 貸出し時刻 貸出し事業体 貸出しポート 返却日 返却時刻 返却事業体 返却ポート 利用開始走行距離 利用終了走行距離 総走行距離 貸出し時間 利用時間 充電量回数 充電量 破損有無 車両診断情報 使用可/不可区分
【0072】車載のICカードリード・ライト装置は、
このICカードから車両キーナンバを読み取り、マネー
ジメントECU81がその値をECU81のメモリに記
憶されている車両キーナンバと照合し、一致するとメイ
ン・コネクタ67を作動させる回路をオンにすることが
できる状態にし、イグニション・オン操作によりメイン
・コネクタ67を作動させる。このとき、上述のように
プリチャージ68が作動した後メイン・コネクタ67が
作動する。車両キーナンバが一致しないときは、ICカ
ードを拒絶し、メイン・コネクタ67が作動できない状
態、すなわちイグニション・オンにしてもメイン・コネ
クタ67を作動させる回路が働かない状態を維持する。
【0073】次の表4は、車両のICカード・リード・
ライト装置によりICカードに書き込まれる情報の項目
を示す。
【0074】
【表4】利用開始日 利用開始時刻 利用終了日 利用終了時刻 利用前充電残量 利用後充電残量 利用後充電量 利用前走行距離 利用後走行距離 走行距離 利用終了時平均電費 利用開始時バッテリ温度 利用開始時ラジエータ温度 利用開始時外気温 車両診断情報 放電量
【0075】車両が返却されるとき、ポート端末装置2
がICカードからこれらの情報を読み取り、関係するテ
ーブルに新しいレコードとして追加する。これらのデー
タは、上述した車両の引当て管理、課金管理、保守管理
などに使用される。
【0076】以上がこの発明が適用される車両共用シス
テムの全体構成である。この発明の車両共用システムで
は、複数の会員に対して複数の車両を時間帯を設定して
効率よく割り当てることが必要となる。特に、朝貸出
し、夕返却のパターンと、夕貸出し、朝返却のパターン
がマッチングした貸出しパターンを構成することで、よ
り多くの会員に効率よく限られた数の車両を貸出すこと
が可能となる。夕貸出し朝返却パターンは、前述のよう
に一般には自宅とポートのある駅周辺との間の通勤に車
両を利用する個人が主な利用者となり、逆パターンの利
用者、すなわち朝貸出し、夕返却を利用するのは主に企
業となる。このように2つの異なる貸出しパターンでの
運用上、問題となるのは、所定の契約時間を経過しても
車両が返却されない場合である。このような場合、車両
貸出し会員は、車両が返却され、整備が終了するまで待
つこととなる。このような待ち時間を作らないために
は、駐車上であるポートに常に一定量の車両が在庫状態
にあることが望ましい。しかしながら、会員に対して、
100%契約時間どおりに返却することを期待するのは
不可能であり、何らかの予測に基づく貸出し処理を行う
ことが必要となる。以下説明するのは、ポートにおいて
常に一定の在庫を保持するための車両共用システムおよ
び車両管理方法である。
【0077】図18および図19に車両共用システムに
おける在庫量調整フローおよび在庫量推移検出、および
予測方法を説明する図を示す。図18で示すステップ1
01は、昼間利用制限時刻後の在庫量予測グラフの作成
ステップである。車両の貸出し及び返却時刻は、前述の
ように車両データベース中の車両実績テーブルに記録さ
れる。在庫量の検出は、この車両実績テーブルに記録さ
れた車両の貸出し及び返却時刻に基づいて作成される。
図18のステップ101で作成される在庫量推移グラフ
は、、図19(b)に示すものである。図19(b)
は、図19(a)のグラフに基づいて作成される。
【0078】図19(a)は、縦軸スケールが利用客の
数を示し、横軸が時間(左から右側に向かって時間が経
過する)を示す。このグラフは、車両データベースの車
両実績テーブル中の記録に基づいて作成される。横軸中
心部に引かれた縦の破線は、返却の契約時刻を示す。左
端のラインから右方向に向かって延びる複数の棒グラフ
は、昼間利用者の貸出し状況として、その返却時刻を示
すもので、その幅(上下方向)が会員数を表し、その長
さ(各棒グラフの右端)が返却時刻を示している。一
方、グラフの右端のラインから左方向に向かって延びる
棒グラフは、正利用会員である夕貸出し朝返却のパター
ンにおける貸出し時間及びその貸出し会員数を示してい
る。棒グラフの長さ方向の左端の示す時刻に車両をポー
トから貸出したことを示している。棒グラフの幅は会員
数を示す。なお、このグラフは、所定の時間範囲、例え
ば15分ごとに時間を区切り、その間の車両返却会員
数、及び貸出し会員数をカウントしてグラフ化したもの
であり、そのために階段上のグラフとなっている。ま
た、左端から延びる棒グラフの先端にさらに破線上のラ
インが描かれているが、これは車両返却後の整備時間を
加算してグラフ化したものである。従って、この破線か
ら右側の時間にならないと、車両は貸出し可能状態とは
ならない。
【0079】図19(a)のグラフから各時間における
在庫量である貸出し可能車両数が導かれる。この在庫量
はグラフの左右からのびる棒グラフの間のすきま部分の
縦幅(両端矢印←→によって表された部分)によって示
される。この図19は、昼間利用から夜間利用へ以降す
る夕方の時間帯での返却および貸出し推移をグラフ化し
たものであり、この逆の夜間利用から昼間利用への以降
時である朝方の返却及び貸出し推移も同様のグラフが作
成可能である。
【0080】図19(b)は、図19(a)の在庫量
(両端矢印←→)の時間推移を示したものである(図1
8のステップ101)。ここでX台を規定最低在庫数と
して設定し、常にX台以上の車両在庫を保持することを
目標としている。ここで図19(b)のほぼ中央部の矢
印Aで示した部分がXを下回り、四角形の領域、ボック
スBの部分において車両在庫が規定数X以下であること
が分かる。ボックスBの四角形の高さが車両の不足台数
を示し、横幅が不足時間帯を示すこととなる(図18の
ステップ102)。
【0081】このボックスBで示す時間帯における不足
車両台数を解消するには、この時間帯以降の返却会員に
返却時間を早めるように対策を行えばよい。図19
(c)は、時間帯Cにおいて、対策を実行し、在庫車両
不足分を示すボックスBを調整した場合のグラフであ
る。図19(b)の不足分Bは、その時間帯以降の時間
帯Cにおける返却者に返却を早めるように対策を講じる
ことで解消される。具体的には、図19(b)のボック
スBで示される不足台数が、例えば5台(ボックスBの
高さ)で、不足時間が17:00から17:30の30
分間(ボックスBの横幅)であったとき、その17:3
0以降の返却者に対して最低5台を、17:00前に返
却するように調整すれば在庫量の不足(ボックスB)が
解消することとなる(図18のステップ103)。この
ようにして所定の時間帯の返却会員をピックアップし、
ピックアップされた会員に対して重点的に図18、ステ
ップ104に示すような返却促進策を講じることによ
り、より効果的に在庫量不足が解消される。
【0082】特に図19で示す夕返却パターンにおける
在庫量不足は、夕返却を行っている企業自体の管理不足
を原因とすることが多く、これを解消するロジックとし
て、図20に示すような手順が有効となる。図19のグ
ラフに基づいて、在庫車両不足の発生する時間帯、およ
び不足台数を導き、これらの時間帯及び不足台数に基づ
いて、企業に設置された企業端末に返却してほしい台
数、および時間を表示(ステップ201)する。企業端
末への表示は企業へ付与されたICカードを介して行
う。すなわち、システム提供側から企業へ付与された企
業用ICカードに過去の返却実績の推移から在庫不足が
予測される時間帯および台数を記録する。この記録は、
企業がポートからの車両貸出しを行う際にポート端末か
らへの書き込みによって行われる。車両不足情報が記録
されたICカードを企業端末に挿入することによって、
この在庫不足情報が表示される。
【0083】上の実施例では過去の実績に基づいて予測
される在庫不足情報をICカードを介して企業端末装置
に入力するが、事業体の車両共用データベース・システ
ムと企業の端末装置とを通信回線を介してオンラインで
接続し、車両共用システムがその日の貸出し返却データ
に基づいて予測する当日の車両不足情報を企業端末装置
に表示するようにすることもできる。
【0084】これらの形態で車両不足情報を受けた企業
会員が、早期の車両返却の予定がある場合は、事業体で
あるポート側あるいは車両共用システム管理者に対し
て、返却の連絡を行い(ステップ202)、事業体側で
は不足台数に余裕分αを加算した台数の返却約束を受け
つけ(ステップ203)、この返却予約を実行した会員
に対してポイント付与(ステップ204)等により、不
足台数の解消を効率的に行う。
【0085】図19の在庫量不足予測グラフを用いるこ
とにより、不足時間帯および不足台数を容易に特定する
ことができ、その特定された時間帯および不足台数に絞
り込んで、特定の会員に対する返却の促進を実施でき、
また、貸出しパターン自体の変更を行う際の参考とする
こともできる。
【0086】図19に示す在庫量予測グラフは前述した
ように時間帯を例えば15分ごとに区切って返却会員お
よび貸出し会員を計数しているが、取り扱い車両数、会
員数に応じて、グラフ作成のパターンを変更することは
可能であり、例えば時間経過とともに逐次情報をインプ
ットしてグラフ化することにより、時間の幅を設けない
グラフを作成することも可能である。
【0087】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、車両
共用システムの利用において、車両のポートにおける在
庫量を把握し、在庫量不足の発生時間帯および不足台数
を把握することが可能となり、車両不足から発生する車
両貸出しの停滞を未然に防止することで、スムーズな車
両共用システムが実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の概念を示す図。
【図2】この発明の実施例のシステム構成を示す図。
【図3】この発明の実施例のデータベース・システムの
構成を示す図。
【図4】この発明の実施例の事務用端末装置にメニュー
画面を示す図。
【図5】事務用端末装置に表示される車両情報一覧画面
を示す図。
【図6】事務用端末装置に表示される車両詳細画面を示
す図。
【図7】事務用端末装置に表示される入会受付画面を示
す図。
【図8】入会管理を行うシステムのブロック図。
【図9】事務用端末装置に表示される会員登録確認画面
を示す図。
【図10】車両の貸出し返却を管理するシステムのブロ
ック図。
【図11】会員実績テーブルの一部のフィールドおよび
属性を示す図。
【図12】車両引き当ての流れを示すブロック図。
【図13】月度請求明細を印刷するフォームのフィール
ドの種類およびその属性を示す図。
【図14】月度請求明細を作成するプロセスを示す流れ
図。
【図15】月度請求明細の一例を示す図。
【図16】電気自動車のシステム構成を示す図。
【図17】電気自動車のコンソール・パネルを示す図。
【図18】この発明の実施例の車両在庫量確認フローを
示す図。
【図19】この発明の実施例の車両在庫量予測グラフを
示す図。
【図20】この発明の実施例の企業への返却促進フロー
をを説明する図。
【符号の説明】
1 駐車場 2 ポート端末装置 20 INSネットワーク 21、22 サーバ 23、24 事務用端末装置 26、27 保守員端末
装置 28 ルータ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】端末装置を用いた自動手続きでポートにあ
    る複数の車両の貸出しおよび返却を行う車両共用システ
    ムにおいて、 車両ごとの貸出し時刻及び返却時刻を車両データベース
    に記録する貸出し記録手段と、 前記車両データベースの貸出し記録情報から貸出し車両
    の在庫状況を検出する在庫量検出手段と、 前記在庫量検出手段の情報を蓄積し、該蓄積データから
    在庫量の時間帯ごとの在庫量推移を予測する手段と、 を有することを特徴とする車両共用システム。
  2. 【請求項2】前記車両の貸出しは、昼間利用パターンと
    夜間利用パターンとの組み合わせによって構成され、昼
    間利用パターンの利用者および夜間利用パターンの利用
    者に共通の車両を貸出すシステムを有し、 前記在庫量検出手段は、前記昼間利用パターンおよび前
    記夜間利用パターン双方の利用パターンの車両返却時刻
    および貸出し時刻の記録から貸出し車両の在庫状況を検
    出することを特徴とする請求項1記載の車両共用システ
    ム。
  3. 【請求項3】前記在庫量検出手段は、前記貸出し記録手
    段に記録された、一定の時間帯ごとの車両の返却数の実
    績、及び貸出し数の実績との差分に基づいて該時間帯ご
    との在庫量を検出することを特徴とする請求項1記載の
    車両共用システム。
  4. 【請求項4】端末装置を用いた自動手続きでポートにあ
    る複数の車両の貸出しおよび返却を行う車両共用システ
    ムにおける車両管理方法において、 車両ごとの貸出し時刻及び返却時刻を記録する車両デー
    タベースに記録するステップと、 前記車両データベースに記録された貸出し記録情報から
    貸出し車両の在庫状況を検出する在庫量検出ステップ
    と、 前記在庫量検出手段の情報を蓄積し、該蓄積データから
    在庫量の時間帯ごとの在庫推移を予測するステップと、 を有することを特徴とする車両共用システムにおける車
    両管理方法。
  5. 【請求項5】前記在庫量検出ステップは、前記車両デー
    タベースに記録された、一定の時間帯ごとの車両の返却
    数の実績、及び貸出し数の実績との差分に基づいて該時
    間帯ごとの在庫量を検出するステップを含むことを特徴
    とする請求項4記載の車両管理方法。
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